説明

着色装置

【課題】化粧板の表面に形成した目地溝と面取り部のみの塗装を行うことができ、さらに、その塗装を行うために必要な着色塗料の量を抑えることができる着色装置を提供する。
【解決手段】着色装置1は、通過する化粧板2の目地溝21と面取り部22とに目止め塗料を塗装する目止め塗料塗装部4と、目止め塗料が付着した目地溝21と面取り部22とに着色塗料を塗装する着色塗料塗装部5と、化粧板2の表面20のうち目地溝21と面取り部22とを除いた部分に付着した着色塗料を掻き取る掻取部6と、を備え、目止め塗料塗装部4は、化粧板2の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の目止め用インクジェットノズル40からなり、着色塗料塗装部5は、化粧板2の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の着色用インクジェットノズル50からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定の方向に移動する化粧板の表面に形成された目地溝と表面外周縁に形成された面取り部とを着色する着色装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、図3(a)に示すような、一定の方向に移動する化粧板2の表面20に形成された溝21と表面20の外周縁に形成された面取り部22とを着色する着色装置10が、特許文献1等によって提案されている。
【0003】
この着色装置10は、一定の向きに移動する化粧板2の表面20に、着色塗料を含浸させた着色用ロール7を回転させながら接触させ、次いで、化粧板2の移動方向と逆向きに接触部位が回転する掻取用ロール8,9を接触させる。このようにすることで、化粧板2の表面20と溝21と面取り部22とに着色塗料を一旦塗装した後で、化粧板2の表面20の着色塗料のみを掻き取って、化粧板2の溝21と面取り部22にのみ着色を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−313142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のように掻取用ロール8,9を回転させると、掻取用ロール8,9と化粧板2の表面20との間で発生する摩擦が大きいため、付着している着色塗料をさらに表面20に擦り込んでしまう惧れがある。その場合、図3(b)に示すように、化粧板2の表面20に着色塗料が残ってしまう。
【0006】
また、上述のように化粧板2の表面20と溝21と面取り部22とに着色塗料を一旦塗装し、その後、化粧板2の表面20の着色塗料のみ掻き取るのでは、溝21と面取り部22の着色のために必要な着色塗料の量が嵩んでしまうという問題があった。
【0007】
そこで、上記事情を鑑みて、本発明は、化粧板の表面に形成した目地溝と面取り部のみの塗装を行うことができ、さらに、その塗装を行うために必要な着色塗料の量を抑えることができる着色装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の着色装置は、一定の方向に移動する化粧板の表面に形成された目地溝と前記表面の外周縁に形成された面取り部とを着色する着色装置であって、通過する前記化粧板の前記目地溝と前記面取り部とに目止め塗料を塗装する目止め塗料塗装部と、前記目止め塗料が付着した前記目地溝と前記面取り部とに着色塗料を塗装する着色塗料塗装部と、前記表面のうち前記目地溝と前記面取り部とを除いた部分に付着した前記着色塗料を掻き取る掻取部と、を備えてなり、前記目止め塗料塗装部は、前記化粧板の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の目止め用インクジェットノズルからなり、前記着色塗料塗装部は、前記化粧板の前記移動方向に直交する方向に並ぶ多数の着色用インクジェットノズルからなることを特徴とする。
【0009】
また、前記掻取部は、前記化粧板の前記移動方向に並ぶ少なくとも2つの掻取用ロールからなり、前記移動方向の始点に最も近い前記掻取用ロールは、前記着色塗料を溶かす溶剤を含有するとともに前記化粧板の前記表面に接触して前記化粧板を前記移動方向に押し出す向きに回転し、他の前記掻取用ロールは、前記化粧板の前記表面に接触して前記化粧板を前記移動方向に押し出す向きと逆向きに回転することが好ましい。
【0010】
また、前記着色塗料塗装部は、前記化粧板の前記移動方向に直交する方向に並ぶ前記多数の前記着色用インクジェットノズルからなる着色用インクジェットノズル群が前記化粧板の前記移動方向に複数列設けられてなり、前記複数列の前記着色用インクジェットノズル群は、列毎に吐出する前記着色塗料の色が異なることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の着色装置は、化粧板の表面に形成した目地溝と面取り部のみの塗装を行うことができ、さらに、その塗装を行うために必要な着色塗料の量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態の着色装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】同上の着色装置によって着色された化粧板を示す斜視図である。
【図3】(a)は従来例の着色装置を概略的に示す斜視図であり、(b)はその着色装置によって着色された化粧板を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の着色装置1は、一定の方向に移動する化粧板2の表面20に形成された目地溝21とこの表面20の外周縁に形成された面取り部22とを着色する装置である。化粧板2としては、例えば、基材の表面に化粧単板や化粧シートを貼った木質床材等が挙げられる。以下、図1に示す状態を基準として、化粧板2の移動方向(図1の矢印の方向)を前方とし、その反対方向を後方とし、化粧板2の表面20に沿った化粧板2の移動方向に直交する方向を左右方向とし、化粧板2の表面20に直交する方向を上下方向として説明を行う。
【0015】
着色装置1は、化粧板2を移動させる移送部(図示せず)と、化粧板2を検知する検知センサ3と、目止め塗料を塗装する目止め塗料塗装部4と、着色塗料を塗装する着色塗料塗装部5と、着色塗料を掻き取る掻取部6と、これらを制御する制御部(図示せず)とを備える。検知センサ3と目止め塗料塗装部4と着色塗料塗装部5と掻取部6とは、この順番で化粧板2の移動方向に並ぶように配置されている。
【0016】
移送部は、制御部に制御されて、化粧板2を一定の方向(前方向)に所定の速度で移動させる。ここで、化粧板2は、矩形板であって、表面20に所定のパターンで目地溝21が形成されており、表面20の外周縁に面取り部22が形成されている。この所定のパターンは制御部に記憶されている。化粧板2は、移送部によって、左右方向にずれない状態で移動される。検知センサ3は、化粧板2に設けたマーカー(図示せず)を検知して、化粧板2が所定の位置まで移動してきたかどうかを検出する。本実施計形態では、検知センサ3は、化粧板2の前端縁を検知して、化粧板2が所定の位置に移動してきたことを検出する。検知センサ3は化粧板2を検知すると、そのデータを制御部に送信する。
【0017】
目止め塗料塗装部4は、検知センサ3から前方に所定の距離離れた位置に配置されている。目止め塗料塗装部4は、左右方向(化粧板2の移動方向に対して直交する方向)に並ぶ多数の目止め用インクジェットノズル40からなる。目止め用インクジェットノズル40は、内部に貯留する目止め塗料を、微滴化し、直接に吹き付けるノズルである。この多数の目止め用インクジェットノズル40は、化粧板2の左右方向の全幅に亘って配置されている。そして、この多数の目止め用インクジェットノズル40は、目止め塗料を吐出する位置とタイミングが制御部によって個別に制御される。本実施形態では、目止め用インクジェットノズル40はそれぞれ、目止め塗料を吐出する吐出口が下方に向いて設けられており、この吐出口から鉛直方向下向きあるいはそれに近い向きに向けて目止め塗料を吐出する。
【0018】
着色塗料塗装部5は、検知センサ3から前方にさらに所定の距離離れた位置に配置されている。着色塗料塗装部5は、左右方向(化粧板2の移動方向に対して直交する方向)に並ぶ多数の着色用インクジェットノズル50からなる着色用インクジェットノズル群51が、前後方向(化粧板2の移動方向)に複数列(本実施例では4列)並んで構成されている。
【0019】
複数列の着色用インクジェットノズル群51は、列毎に吐出する着色塗料の色が異なる。本実施形態では、第一着色用インクジェットノズル群52が黒、第二着色用インクジェットノズル群53がイエロー、第三着色用インクジェットノズル群54がマゼンダ、第四着色用インクジェットノズル群55がシアンの着色塗料を吐出する。第一乃至第四着色用インクジェットノズル群52,53,54,55は、この順で後から前に配置されている。また、第一乃至第四着色用インクジェットノズル群52,53,54,55はそれぞれ、化粧板2の左右方向の全幅に亘って配置されている。そして、第一乃至第四着色用インクジェットノズル群52,53,54,55それぞれの多数の着色用インクジェットノズル50は、着色塗料を吐出する位置とタイミングが制御部によって個別に制御される。本実施形態では、着色用インクジェットノズル50はそれぞれ、着色塗料を吐出する吐出口が下方に向いて設けられており、この吐出口から鉛直方向下向きあるいはそれに近い向きに向けて着色塗料を吐出する。
【0020】
本実施形態では、目止め用インクジェットノズル40の数と、第一乃至第四着色用インクジェットノズル群52,53,54,55それぞれの着色用インクジェットノズル50の数とは同じである。そして、目止め用インクジェットノズル40と、第一乃至第四着色用インクジェットノズル群52,53,54,55それぞれの着色用インクジェットノズル50とは、1つずつ前後方向に並んで配置されている。そのため、同じ部位(目地溝21あるいは面取り部22)に向けては、前後に並ぶ目止め用インクジェットノズル40と着色用インクジェットノズル50とで塗装を行うことができる。
【0021】
掻取部6は、前後方向(化粧板2の移動方向)に並ぶ2つの掻取用ロール60,61からなる。なお、掻取部6は、掻取用ロールを前後方向に3つ以上並べて設けてもかまわない。掻取用ロール60,61は、左右方向の幅が化粧板2の左右方向の幅と同じか、それよりも若干長くなるように形成されている。
【0022】
後側の(化粧板2の移動方向の始点に最も近い)掻取用ロール60は、弾性を備えた円柱状のスポンジロールであって、着色塗料を溶かす溶剤を含有する。掻取用ロール60は、化粧板2の表面20への接触部位が化粧板2を前方(移動方向)に押し出す向きに回転する状態で、化粧板2の表面20に接触するよう制御部によって制御される。このように回転することで、掻取用ロール60と化粧板2の表面20との間には摩擦が発生しにくくなっている。また、掻取用ロール60は、化粧板2の表面20に接触した際に、含有する溶剤が染み出て、化粧板2の表面20のうち目地溝21と面取り部22とを除いた部分に付着している着色塗料の表面20への付着力を弱める。なお、着色塗料を溶かす溶剤としては、特に限定されないが、着色塗料が水性のものであれば、例えば水等が挙げられる。
【0023】
前側の掻取用ロール61は、本実施形態では、円柱状の金属ロールである。なお、掻取用ロール61は、ゴムロールであってもかまわない。掻取用ロール61は、化粧板2の表面20への接触部位が化粧板2を前方(移動方向)に押し出す向きと逆向きに回転する状態で、化粧板2の表面20に接触するよう制御部によって制御される。このように回転することで、掻取用ロール61と化粧板2の表面20との間には大きな摩擦が発生し、化粧板2の表面20のうち目地溝21と面取り部22とを除いた部分に付着している着色塗料を掻き取ることができる。ここで、化粧板2の表面20のうち目地溝21と面取り部22とを除いた部分に付着している着色塗料は、掻取用ロール60の溶剤によって既に表面20への付着力が弱まった状態となっているので、この着色塗料が掻取用ロール61によって表面20に擦り付けられてしまうことを抑制できる。
【0024】
制御部は、移送部の化粧板2の移送速度と、化粧板2の表面20に形成された目地溝21と面取り部22の配置パターンに基づいて、多数の目止め用インクジェットノズル40及び多数の着色用インクジェットノズル50の吐出位置及び吐出タイミングを個別に制御する。
【0025】
上述した構成の着色装置1を用いて、化粧板2の目地溝21と面取り部22とを着色する方法について説明する。
【0026】
まず、制御部によって移送部を制御して、化粧板2を所定の速度で前方向に移動させる。検知センサ3が、化粧板2のマーカーを検知すると、検知結果を制御部に送信する。すると、制御部は、記憶する化粧板2の表面20に形成された目地溝21と面取り部22の配置パターンに基づいて、まず、選択した目止め用インクジェットノズル40から、目止め塗料を対応する目地溝21あるいは面取り部22に向けて吐出させる。続いて、選択した着色用インクジェットノズル50から、目止め塗料が付着された目地溝21あるいは面取り部22に向けて着色塗料を吐出させる。このようにして化粧板2は、前端から順番に、目地溝21と面取り部22とに目止め塗料と着色塗料が塗装されていく。ここで、目地溝21と面取り部22とを部位によって異なる色の着色を行うよう制御部を設定しておけば、制御部は、第一乃至第四着色用インクジェットノズル群52,53,54,55の中から好適な着色用インクジェットノズル50を選択して着色塗料を吐出させる。このようにすることで、目地溝21と面取り部22とに対して所望の色の着色を行うことができる。もちろん、目地溝21と面取り部22とを一色だけで着色することも可能である。
【0027】
そして、目地溝21と面取り部22とに着色塗料が塗装された化粧板2の表面20には、掻取用ロール60が接触する。このとき、目地溝21と面取り部22からはみ出て表面20に付着している着色塗料に、掻取用ロール60に含有する溶剤が塗布され、その部分の着色塗料の表面20への付着力が弱められる。その後、掻取用ロール61が、溶剤が塗布された表面20に接触する。ここで、掻取用ロール61と表面20との間には大きな摩擦が発生するので、既に付着力が弱まった着色塗料が掻取用ロール61によって表面20から効率良く掻き取られる。
【0028】
上述のようにして、化粧板2は前端から後端まで、目地溝21と面取り部22とに目止め塗料と着色塗料とが塗装され、表面20のうち目地溝21と面取り部22とを除いた部位に付着した着色塗料が掻き取られて、目地溝21と面取り部22のみが着色される(図2参照)。
【0029】
以上まとめると、本実施形態の着色装置1は、一定の方向に移動する化粧板2の表面20に形成された目地溝21と表面20の外周縁に形成された面取り部22とを着色する着色装置1である。着色装置1は、通過する化粧板2の目地溝21と面取り部22とに目止め塗料を塗装する目止め塗料塗装部4と、目止め塗料が付着した目地溝21と面取り部22とに着色塗料を塗装する着色塗料塗装部5とを備える。そしてさらに、着色装置1は、化粧板2の表面20のうち目地溝21と面取り部22とを除いた部分に付着した着色塗料を掻き取る掻取部6を備える。目止め塗料塗装部4は、化粧板2の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の目止め用インクジェットノズル40からなり、着色塗料塗装部5は、化粧板2の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の着色用インクジェットノズル50からなる。
【0030】
このような構成としたことで、本実施形態の着色装置1では、適切な目止め用インクジェットノズル40と着色用インクジェットノズル50とを選択して目止め塗料と着色塗料とを吐出させることで、目地溝21と面取り部22のみに限定して着色を行うことができる。そして、目地溝21や面取り部22よりはみ出して表面20に付着してしまった着色塗料は掻取部6によって掻き取ることができる。そのため、本実施形態の着色装置1は、従来例のように化粧板2の表面20に着色塗料が残ることを抑制でき、化粧板2の表面20に形成した目地溝21と面取り部22のみの塗装を行うことができる。そしてさらに、その塗装を行うために必要な着色塗料の量を抑えることができる。加えて、本実施形態の着色装置1では、目地溝21と面取り部22とを目止め塗料でコーティングして、着色塗料が目地溝21や面取り部22から化粧板2内部に染み込むことを抑制できる。そのため、本実施形態の着色装置1では、目地溝21と面取り部22の着色に必要な着色塗料の量をさらに抑制することができる。そしてさらに、本実施形態の着色装置1では、目止め用インクジェットノズル40と着色用インクジェットノズル50とを多数備えることで、様々な配置パターンの目地溝21と面取り部22とに精度良く目止め塗料と着色塗料とを塗装することができる。
【0031】
また、本実施形態の着色装置1では、掻取部6は、化粧板2の移動方向に並ぶ少なくとも2つの掻取用ロール60,61からなる。移動方向の始点に最も近い掻取用ロール60は、着色塗料を溶かす溶剤を含有するとともに化粧板2の表面20に接触して化粧板2を移動方向に押し出す向きに回転する。そして、他の掻取用ロール61は、化粧板2の表面20に接触して化粧板2を移動方向に押し出す向きと逆向きに回転する。
【0032】
このような構成としたことで、本実施形態の着色装置1では、目地溝21や面取り部22からはみ出して化粧板2の表面20に付着してしまった着色塗料を、まず、掻取用ロール60に含有する溶剤で溶かして掻き取り易い状態にすることができる。そのうえで、この掻き取り易くなった状態の着色塗料を、表面20に対して大きい摩擦で接触する掻取用ロール61で効率良く掻き取ることができる。そのため、本実施形態の着色装置1では、従来例のように表面20に着色塗料が付着してこれが化粧板2の表面20に擦り込まれることを抑制できる。なお、化粧板2の表面20に溶剤を塗布する掻取用ロール60は、化粧板2の移動方向と接触部位が同方向に回転するので、化粧板2の表面20との間で摩擦が生じにくく、これによっても、着色塗料が化粧板2の表面20に擦り込まれにくくなっている。以上から、本実施形態の着色装置1は、目地溝21や面取り部22からはみ出して化粧板2の表面20に付着してしまった着色塗料が表面20に擦り込まれることを抑制でき、目地溝21と面取り部22のみの着色をより確実に行うことができる。
【0033】
また、本実施形態の着色装置1では、着色塗料塗装部5は、化粧板2の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の着色用インクジェットノズル50からなる着色用インクジェットノズル群51が化粧板2の移動方向に複数列設けられてなり、複数列の着色用インクジェットノズル群51は、列毎に吐出する着色塗料の色が異なる。
【0034】
このような構成としたことで、本実施形態の着色装置1は、目地溝21と面取り部22の着色に際して、部位毎に色を変えることができ、意匠性に優れた着色を行うことができる。
【0035】
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 着色装置
2 化粧板
20 表面
21 目地溝
22 面取り部
4 目止め塗料塗装部
40 目止め用インクジェットノズル
5 着色塗料塗装部
50 着色用インクジェットノズル
51 着色用インクジェットノズル群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の方向に移動する化粧板の表面に形成された目地溝と前記表面の外周縁に形成された面取り部とを着色する着色装置であって、通過する前記化粧板の前記目地溝と前記面取り部とに目止め塗料を塗装する目止め塗料塗装部と、前記目止め塗料が付着した前記目地溝と前記面取り部とに着色塗料を塗装する着色塗料塗装部と、前記表面のうち前記目地溝と前記面取り部とを除いた部分に付着した前記着色塗料を掻き取る掻取部と、を備えてなり、前記目止め塗料塗装部は、前記化粧板の移動方向に直交する方向に並ぶ多数の目止め用インクジェットノズルからなり、前記着色塗料塗装部は、前記化粧板の前記移動方向に直交する方向に並ぶ多数の着色用インクジェットノズルからなることを特徴とする着色装置。
【請求項2】
前記掻取部は、前記化粧板の前記移動方向に並ぶ少なくとも2つの掻取用ロールからなり、前記移動方向の始点に最も近い前記掻取用ロールは、前記着色塗料を溶かす溶剤を含有するとともに前記化粧板の前記表面に接触して前記化粧板を前記移動方向に押し出す向きに回転し、他の前記掻取用ロールは、前記化粧板の前記表面に接触して前記化粧板を前記移動方向に押し出す向きと逆向きに回転することを特徴とする請求項1に記載の着色装置。
【請求項3】
前記着色塗料塗装部は、前記化粧板の前記移動方向に直交する方向に並ぶ前記多数の前記着色用インクジェットノズルからなる着色用インクジェットノズル群が前記化粧板の前記移動方向に複数列設けられてなり、前記複数列の前記着色用インクジェットノズル群は、列毎に吐出する前記着色塗料の色が異なることを特徴とする請求項1または2に記載の着色装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−224005(P2012−224005A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94571(P2011−94571)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】