説明

着色酸化剤組成物

【課題】 保管時における安定性に優れ、且つ水に希釈または溶解して使用する場合に、得られた水溶液の着色を安定的に行い得る着色酸化剤組成物を提供する
【解決手段】 ハロゲン系酸化剤または酸素系酸化剤と、化1〜化5の化学式(I)、化学式(II)、化学式(III)、化学式(IV)または化学式(V)で示される顔料と、界面活性剤とを含有することを特徴とする着色酸化剤組成物とする。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漂白剤、洗浄剤、消臭剤、殺菌消毒剤等に好適に使用される着色酸化剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ハロゲン系酸化剤や酸素系酸化剤(以下、両者を指して酸化剤と云うことがある)は、汚れの酸化分解による漂白洗浄、汚れの腐敗を防止して悪臭の発生を抑える消臭、病気や食中毒の原因となる細菌やウィルスの殺菌消毒等の機能を有しているので、洗濯用、台所用、住居用、トイレ用、風呂用等の漂白剤、洗浄剤、消臭剤、殺菌消毒剤などの有効成分として、広く使用されている。
【0003】
その際、これらの薬剤はその適用部位が容易に視認できるように、或いは、商品の質感を高めたり、快適な使用感を得ることを目的として、顔料や染料等の着色剤を配合して着色することが求められている。しかしながら、一般的に使用されている着色剤は耐酸化性に劣るので、酸化剤と混合した場合、あるいはその混合物を水に溶解させて使用した場合には、着色剤が酸化剤と反応して、変色、褪色あるいは脱色されてしまい、漂白剤、洗浄剤、消臭剤、殺菌消毒剤等の薬剤の着色が安定的に行えないという難点があった。
【0004】
例えば、特許文献1および特許文献2には、顔料として銅フタロシアニンやウルトラマリンブルーを配合した次亜塩素酸ナトリウム水溶液が提案されているが、未だ満足すべき着色安定性を有するには至っていない。
【0005】
【特許文献1】特開昭53−8604号公報
【特許文献2】特開昭54−88889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、保管時における安定性に優れ、且つ水に希釈または溶解して使用する場合に、得られた水溶液の着色を安定的に行い得る着色酸化剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意試験研究を重ねた結果、化1〜化5の化学式(I)〜化学式(V)で示される顔料を使用することにより、所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、本発明は、ハロゲン系酸化剤または酸素系酸化剤と、化1〜化5の化学式(I)、化学式(II)、化学式(III)、化学式(IV)または化学式(V)で示される顔料と、界面活性剤とを含有することを特徴とする着色酸化剤組成物である。
【0008】
【化1】

【0009】
【化2】

【0010】
【化3】

【0011】
【化4】

【0012】
【化5】

【発明の効果】
【0013】
本発明の着色酸化剤組成物は、長期間に渡って保管した場合でも、その着色性能や酸化性能を安定に保持することができ、また使用に際して水に希釈または溶解した場合でも、得られた水溶液の着色を長時間に渡って安定に保持することができる。そして、漂白剤、洗浄剤、消臭剤、殺菌消毒剤等に使用した場合には、その適用部位が容易に視認でき、商品の質感を高めることができ、快適な使用感を得ることができるので、洗濯用、台所用、住居用、トイレ用、風呂用等に好適なものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施において使用する代表的なハロゲン系酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等の次亜塩素酸塩類、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸等の塩素化イソシアヌル酸類、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン等のハロゲン化ヒダントイン類等が挙げられる。
【0015】
同じく、酸素系酸化剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸水素ナトリウム、過硫酸水素カリウム等の過硫酸アルカリ金属塩類、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カルシウム等の過ホウ酸塩類、過酸化水素水、過炭酸ナトリウム、過酢酸等が挙げられる。
【0016】
本発明の実施において使用する顔料は、前記の化学式(I)〜(V)で示される顔料である。
化学式(I)で示される顔料のCAS登録番号およびカラーインデックス(Color
Index、以下CIまたはC.I.と略記することがある)は、次のとおりである。以下、この顔料を「R−22」と略記する。
[CAS登録番号]
・6448-95-9
[カラーインデックス(CI番号、CI名)]
・C.I. 12315
・C.I. Pigment Red 22
【0017】
化学式(II)で示される顔料のCAS登録番号およびカラーインデックスは、次のとおりである。以下、この顔料を「R−112」と略記する。
[CAS登録番号]
・6535-46-2
[カラーインデックス(CI番号、CI名)]
・C.I. 12370
・C.I. Pigment Red 112
【0018】
化学式(III)で示される顔料のCAS登録番号およびカラーインデックスは、次のとおりである。以下、この顔料を「R−146」と略記する。
[CAS登録番号]
・5280-68-2
[カラーインデックス(CI番号、CI名)]
・C.I. 12485
・C.I. Pigment Red 146
【0019】
化学式(IV)で示される顔料のCAS登録番号およびカラーインデックスは、次のとおりである。以下、この顔料を「Y−14」と略記する。
[CAS登録番号]
・5468-75-7
[カラーインデックス(CI番号、CI名)]
・C.I. 21095
・C.I. Pigment Yellow 14
【0020】
化学式(V)で示される顔料のCAS登録番号およびカラーインデックスは、次のとおりである。以下、この顔料を「Y−83」と略記する。
[CAS登録番号]
・5567-15-7
[カラーインデックス(CI番号、CI名)]
・C.I. 21108
・C.I. Pigment Yellow 83
【0021】
これらの顔料は、単独または組み合わせて用いることができる。また、本発明の着色酸化剤組成物中に配合される顔料の含有量は、特に限定されないが0.001〜20重量%の割合が好ましい。
【0022】
本発明の実施において使用する界面活性剤としては、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤および両性界面活性剤が挙げられるが、酸化剤に対する安定性が優れている点において、陰イオン系界面活性剤または非イオン系界面活性剤が好ましい。
陰イオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキル硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸塩、α―スルホ脂肪酸塩等が挙げられるが、酸化剤に対する安定性がより優れている点においてアルキル硫酸塩が好ましい。
非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられるが、酸化剤に対する安定性がより優れている点においてポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
これらの界面活性剤は、単独または組み合わせて用いることができる。
【0023】
これらの界面活性剤は、顔料を分散させるために使用される。即ち、本発明の着色酸化剤組成物を水に溶解させた場合に、水に不溶な顔料を水中に均一に分散させることにより、水を着色することができる。また、界面活性剤の使用により、洗浄効果を高めることもできる。
本発明の着色酸化剤組成物中に配合される界面活性剤の含有量は、特に限定されないが0.05〜20重量%の割合が好ましい。
【0024】
本発明の着色酸化剤組成物は、前記のハロゲン系酸化剤または酸素系酸化剤と、化学式(I)〜(V)で示される顔料と、界面活性剤とを常法の手段により混合して製造することができる。
【0025】
本発明の着色酸化剤組成物の形態は、液状または固形状である。固形の場合には、粉末、顆粒またはブリケット状やタブレット状錠剤等の成形物とすることができる。
【0026】
成形物とする場合には、粉末状または顆粒状の原料を臼杵を用いて加圧する方法を採用することができる。あるいは、流動化剤を配合してペースト状とした原料を加圧押出して任意の長さに切断して棒状に成形する方法を採用することができる。
【0027】
本発明の着色酸化剤組成物には、溶解速度を調整するために発泡剤、無機塩、増粘多糖類等を配合することができる。
【0028】
発泡剤の成分としては、水に接触した場合に二酸化炭素を発生するものであれば特に限定されないが、炭酸塩と有機酸とを組み合わせて用いることが好ましい。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、セスキ炭酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム等が挙げられる。
また有機酸としては、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、シュウ酸、乳酸等が挙げられる。
これらの炭酸塩および有機酸はそれぞれ1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0029】
前記の無機塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
前記の増粘多糖類としては、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、アルギン酸のアルカリ金属塩、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
【実施例】
【0030】
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例において使用した原料と評価試験方法は次のとおりである。
【0031】
[酸化剤]
・ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム:四国化成工業社製「SDIC−MG」
・トリクロロイソシアヌル酸:四国化成工業社製「TICA−G」
・1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン:ロンザ社製「ダントブロムRW」
・1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン:ロンザ社製「ダントクロアRW」
・次亜塩素酸ナトリウム水溶液:和光純薬工業社製試薬、規格値5%以上(実測値約10%)
・次亜塩素酸カルシウム:和光純薬工業社製試薬
・モノ過硫酸水素カリウム複塩:デュポン社製「オキソン」
・過炭酸ナトリウム:日本パーオキサイド社製「PC−F」
【0032】
[着色剤]
・R−22(顔料):大日精化工業社製「スカーレットGコンク」
・R−112(顔料):大日精化工業社製「パーマネントレッドGY」
・R−146(顔料):大日精化工業社製「セイカファーストカーミン3870」
・Y−14(顔料):大日精化工業社製「セイカファーストエロー2200」
・Y−83(顔料):大日精化工業社製「セイカファーストエロー2700(B)」
・Acid Blue 9(染料):東京化成工業社製試薬
・Direct Yellow 12(染料):東京化成工業社製試薬
・フタロシアニンブルー(顔料):和光純薬工業社製試薬
・ウルトラマリンブルー(顔料):林純薬工業社製試薬
(注)Acid Blue 9、Direct Yellow 12及びフタロシアニンブルーは、各々以下の化学式(VI)〜(VIII)で示される染料または顔料である。ウルトラマリンブルーは、シリカ−アルミナ系の無機顔料である。
【0033】
【化6】

【0034】
【化7】

【0035】
【化8】

【0036】
[界面活性剤]
・ラウリル硫酸ナトリウム:新日本理化社製「シノリン90TK−N」
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル:第一工業社製「DKS NL600P」
【0037】
[溶解調整剤]
・コハク酸:武田薬品工業社製
・フマル酸:川崎化成工業社製
・炭酸ナトリウム:トクヤマ社製
・炭酸水素ナトリウム:トクヤマ社製
・硫酸ナトリウム:四国化成工業社製「中性無水芒硝A0」
・直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:東京化成工業社製試薬
・1−デカノール:和光純薬工業社製試薬
【0038】
[評価試験]
実施例および比較例において調製した着色酸化剤組成物の安定性について、着色性能と酸化性能の安定性の両面から評価した。試験方法は、以下のとおりである。なお、以下に云う溶解とは希釈する場合も含む。
【0039】
(A)着色酸化剤組成物を水に溶解した場合の着色性能の安定性(使用時を想定)
所定量の試料を水に溶解させて、顔料の濃度を約10ppmに調整したサンプル液を調製した。これらのサンプル液について、紫外可視分光光度計を用いて調製直後の吸光度と室温72時間密封静置後の吸光度を測定し、それらの数値から72時間密封静置後の吸光度の低下率(%)を算出して着色安定性を評価した。この数値が小さい程、試料の退色が少なく着色安定性が優れているものと判定される。
なお、吸光度の測定に使用した波長は、以下のとおりである。
・R−22:560nm
・R−112:570nm
・R−146:560nm
・Y−14:490nm
・Y−83:450nm
・Acid Blue 9:630nm
・Direct yellow 12:420nm
・フタロシアニンブルー:720nm
・ウルトラマリンブルー:700nm
【0040】
(B)着色酸化剤組成物を水に溶解した場合の酸化性能の安定性(使用時を想定)
試料1gを1000mlの水に溶解させて、サンプル液を調製した。これらのサンプル液について調製直後と室温72時間密封静置後のサンプル液中の活性ハロゲン濃度または活性酸素濃度(注1)を測定し、それらの数値から72時間静置後の活性ハロゲン濃度または活性酸素濃度の低下率(%)を算出し、酸化性能の安定性を評価した。この数値が小さい程、酸化性能の安定性が優れているものと判定される。
(注1)サンプル液中に含まれる活性塩素濃度または活性酸素濃度は、ハイポ法により塩素換算した有効塩素濃度として測定した。即ち、サンプル液中にヨウ化カリウムを添加した後、酢酸を添加して液を酸性としてヨウ化カリウムからヨードを遊離させ、これをチオ硫酸ナトリウムで滴定して、チオ硫酸ナトリウムの消費量から有効塩素濃度を算出した。
【0041】
(C)着色酸化剤組成物を加温加湿した場合の着色性能の安定性(保管時を想定)
先ず、加温加湿を行う前の試料を所定量計り取り、前記(A)と同様にして吸光度を測定した。
次いで、試料をポリエチレン製袋に入れて密封し、40℃/75%RHに制御した恒温恒湿槽内に保管し30日間加温加湿した。その後、恒温恒湿槽から取り出した試料を、加温加湿前の場合と同様にして、吸光度を測定した。
これらの吸光度の数値から、加温加湿前後の吸光度の低下率を算出して着色性能の安定性を評価した。この数値が小さい程、退色が少なく着色性能の安定性が優れているものと判定される。
【0042】
(D)着色酸化剤組成物を加温加湿した場合の酸化性能の安定性(保管時を想定)
先ず、加温加湿を行う前の試料中に含まれる活性ハロゲンまたは活性酸素の含有割合(注2)を測定した。
次いで、試料を前記(C)と同様にして加温加湿した。その後、恒温恒湿槽から取り出した試料中に含まれる活性ハロゲンまたは活性酸素の含有割合を、加温加湿前と同様に測定し、それらの数値から加温加湿後の活性ハロゲンまたは活性酸素の含有割合(注2)の低下率(%)を算出し、酸化性能の安定性を評価した。この数値が小さい程、酸化性能の安定性が優れているものと判定される。
(注2)試料中に含まれる活性ハロゲンまたは活性酸素の含有割合の測定
試料中に含まれる活性ハロゲンまたは活性酸素の含有割合は、ハイポ法により塩素換算した有効塩素含有割合として測定した。即ち、試料を水に入れ、ヨウ化カリウムを添加した後、酢酸を添加して液を酸性としてヨウ化カリウムからヨードを遊離させ、これをチオ硫酸ナトリウムで滴定して、チオ硫酸ナトリウムの消費量から有効塩素含有割合を算出した。
【0043】
〔実施例1〕
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、R−22およびラウリル硫酸ナトリウムを混合して、表1記載の組成を有する着色酸化剤組成物を調製し、評価試験を行った。得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0044】
〔実施例2〜14、比較例1〜4〕
実施例1と同様にして、表1に記載の組成を有する着色酸化剤組成物を調製し、評価試験を行った。得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0045】
〔実施例15〕
実施例14において調製した着色酸化剤組成物5gを、直径20mmの臼に充填し、面圧1.2t/cmで加圧して、成形物を作製した。
得られた成形物について評価試験を行ったところ、これらの試験結果は表1に示したとおりであった。
【0046】
〔実施例16〕
表1に記載の組成を有する着色酸化剤組成物を調製し、一軸押出機を用いて加圧押出して、直径30mm、厚み10mmの成形物を作製した。
得られた成形物について評価試験を行ったところ、これらの試験結果は表1に示したとおりであった。
【0047】
〔比較例5〜6〕
表1に記載の組成を有する着色酸化剤組成物を調製し、実施例15と同様にして成形物を作製し、評価試験を行った。得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0048】
〔比較例7〜8〕
表1に記載の組成を有する着色酸化剤組成物を調製し、実施例16と同様にして成形物を作製し、評価試験を行った。得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
【0049】
【表1】

【0050】
表1の試験結果によれば、実施例に使用した顔料は何れも、酸化剤に対して優れた安定性を有するものであり、酸化剤と混合した場合においても、長期間の保存に耐え得るものと認められる。
【0051】
〔実施例17〕
実施例15において調製した成形物1個を15リットルの水に溶解して淡黄色の漂白洗浄液を調製した(有効塩素濃度:約70ppm)。この漂白洗浄液に、茶渋の付着した陶器製カップを1時間浸漬したところ、茶渋は完全に除去されて、良好な漂白洗浄効果が認められた。
【0052】
〔実施例18〕
実施例17において調製した漂白洗浄液に、馬血液汚染布を15分間浸漬した後、5分間流水で濯いだところ、汚染布の白色度が63から70に上昇し血痕もほぼ消失して、良好な漂白洗浄効果が認められた。
【0053】
〔実施例19〕
実施例16において調製した成形物1個を2リットルの水に溶解して漂白洗浄液を調製した(有効塩素濃度:約500ppm)。この漂白洗浄液に、紅茶汚染布を5分間浸漬した後、5分間流水で濯いだところ、汚染布の白色度が40から68に上昇し、良好な漂白洗浄効果が認められた。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハロゲン系酸化剤または酸素系酸化剤と、化1〜化5の化学式(I)、化学式(II)、化学式(III)、化学式(IV)または化学式(V)で示される顔料と、界面活性剤とを含有することを特徴とする着色酸化剤組成物。
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

【化5】


【公開番号】特開2009−138071(P2009−138071A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314617(P2007−314617)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000180302)四国化成工業株式会社 (167)
【Fターム(参考)】