説明

睡眠呼吸障害を伴う患者の心臓血管状態を監視する方法及び装置

【課題】心疾患患者又は心疾患が見込まれる患者の呼吸器疾患を処置する。
【解決手段】患者の心臓血管状態と睡眠呼吸障害状態を互いに関係付ける方法。患者の心拍数及び/又は詳細な心エコー図データが睡眠呼吸障害情報と共に同様のタイムスケールで連続的に或いは定期的に監視されて記録される。その後、睡眠呼吸障害の変化に関連する患者の心拍数の変化が観察される。より具体的には、患者の睡眠呼吸障害の処置に関連する事象が検出されて記録されている間に、睡眠呼吸障害の処置のための治療レベルの気道陽圧が印加される。同時に、患者の心臓血管状態に関する情報が記憶されるとともに、患者の心臓血管状態に関する記憶された情報と患者の睡眠呼吸障害の処置に関連する記録された事象とが互いに関係付けられる。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2004年3月31日に提出された米国仮出願第60/557,846号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、心疾患を患う患者の睡眠呼吸障害(「SDB」)を処置して監視する、或いは、SDB患者の心臓血管状態を監視する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
「睡眠呼吸障害」とは、一般に、睡眠中に生じる呼吸中断症状のことである。睡眠呼吸障害の最も一般的な形態は閉塞性睡眠時無呼吸(「OSA」)である。OSAは、約2000万人のアメリカ人を冒しており、これは喘息や糖尿病と同じような数である。OSAを伴う人々の10%未満が診断を受けているが、僅かな人々しか処置を受けていない。大きな声の断続的ないびき、無呼吸、呼吸低下はOSAの特徴である。睡眠時無呼吸の症状は前駆物質の結果として現れるため、SDBは、睡眠中の無呼吸及び/又は呼吸低下を明らかにする任意の疾患状態を説明するために使用される一般的な用語となってきた。無呼吸及び呼吸低下は、ガス交換を妨げ、睡眠を寸断し、酸素脱飽和を頻繁に引き起こす。重症の場合、患者は、毎晩何百回となく、これらの酸素脱飽和及び睡眠からの覚醒を経験する場合がある。
【0004】
SDBの最も一般的な処置は、気道陽圧(CPAP)を連続的に投与することである。OSAを処置するために鼻CPAPを使用することは、Sullivanにより発明され、米国特許第4,944,310号に開示されている。簡単に述べると、CPAP処置は、一般に4〜20HOの範囲の陽圧を与えることにより気道の空気圧スプリントとしての機能を果たす。空気はモータ駆動のブロワにより気道へと供給され、ブロワは、空気供給ホースを介して、患者の顔面に密着された鼻(又は、鼻及び/又は口)マスクに結合されている。CPAP処置の更に精巧な形態は、二相性人工呼吸器、比例アシスト人工呼吸器、サーボ制御人工呼吸器によって与えられてもよい。そのようなデバイスは、一般に、基本的に毎日、睡眠前及び睡眠中に患者により使用される。
【0005】
例えば、OSAの鼻CPAP処置は、ResMed社から市販されているAUTOSET T(商標)デバイス又はAUTOSET SPIRIT(商標)などの自動ブロワの使用を伴っていてもよい。適した鼻CPAPマスクの例は、これもResMed社から市販されているMIRAGE(商標)鼻マスク及びMIRAGE(商標)全面マスクである。AUTOSET T(商標)デバイスは、患者の気道の状態を連続的に監視するとともに、患者を処置するのに適した圧力を決定し、その圧力を必要に応じて増大又は減少させる。或いは、ResMed社から市販されているVPAP II(商標)デバイスの場合のように、二相性圧力が患者に対して供給される。AUTOSET T(商標)デバイス及びVPAP II(商標)デバイスの動作の背後にある原理は米国特許第5,704,345号に記載されている。米国特許第5,704,345号の開示内容の全体を参照として本明細書に組み込む。加圧処置の他の形態も利用できる。例えば、患者の呼吸周期にほぼ同期する快適な圧力サポートを行うため、滑らかな圧力波形テンプレート及び連続的な位相変数にしたがって圧力が供給される。このデバイスは米国特許第6,532,957号の主題であり、その開示内容全体を参照として本明細書に組み込まれる。
【0006】
2000年5月に、医学のニューイングランドジャーナルにおける研究は、他の関連リスク因子とは無関係なSDBと高血圧との間の意味深い関係を指摘した。疾患としての高血圧は、44歳の年齢を超える人々の25%以上を苦しめていると推定されてきた。治療せずに放置しておくと、心臓発作、脳梗塞、冠動脈疾患、心不全などの心疾患を招く。集合的に、心疾患(「CVD」)は、現在、主要な死因であり且つ現代社会の障害と見なされている。研究によると、脳梗塞患者の60%、心不全患者の50%、高血圧患者の35%、冠動脈疾患患者の30%を超える人々がSDBを有している。
【0007】
一般に、CVDは、心臓及び血管の正確な機能に影響を与える疾患である。脳血管疾患(脳梗塞)に加えて、他の重大なCVDは、数例を挙げると、心筋梗塞(心臓発作)、鬱血性心不全(「CHF」)、一過性脳虚血発作(「TIA」)、末梢血管疾患を含んでいる。全体として、毎年約1700万の人々がCVDで死亡していると推定されている。CVDの早期診断及び処置が、CVDに関連する死亡率を減らす際の主要な要因となり得る。
【0008】
CPAPデバイスは、CVD患者におけるSDBの処置のために従来から使用されてきた。そのような1つのデバイスにおいて、加圧処置の一形態は、心不全及びチェーンストークス呼吸の処置に向けられてきた。ResMed社によって提供されるAUTOSET CS(商標)と呼ばれるデバイスにおいて、圧力サポートは、チェーンストークス呼吸の特徴である患者呼吸の増減変化に抗するように患者の呼吸に同期して変化される。このデバイスは米国特許第6,532,959号の主題であり、その開示内容全体を参照として本明細書に組み込まれる。
【0009】
米国特許第6,336,454号においてFarrellらにより開示されているように、CPAP処置は、脳梗塞の有益な処置としても認識されてきた。CPAPの使用は、動脈血酸素レベルを改善し且つ動脈二酸化炭素レベルを減少させるとともに、例えば血圧、心拍出量、換気量の自動調整を向上させることにより、脳梗塞患者を処置する。疾病率(死亡率)、例えばバイタルサインの回復の速度及び度合いの改善、及び、急性期における患者の安定化は、期待される利益である。
【0010】
また、米国特許第5,794,615号は、鬱血性心不全を処置するための方法及び装置を含むシステムを教示している。このシステムは、呼吸周期の呼気段階及び吸気段階中にわたって患者に供給される加圧ガスの流量に対して別個の独立したゲインを加えることを伴っている。圧力サポートは、心臓の前負荷及び後負荷を減少させるものとして開示されている。
【0011】
要するに、心疾患を有する患者のSDBを処置するために使用される数多くのデバイスが存在する。ところが、CVD患者の早期の処置又は診断の必要性が認識されているにもかかわらず、また、これらの疾患の仕組みが完全には理解されていないにもかかわらず、CVD患者又は潜在的なCVD患者であるかもしれないSDB患者の生活で、これらのCPAPデバイスの実質的な存在を活用するそのようなCPAPデバイスの患者情報監視能力をうまく利用することが殆ど行われていない。要するに、CVDの早期処置及び診断並びにSDBの理解を促進する、患者に関する情報を追跡又は監視する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、心疾患患者又は心疾患が見込まれる患者の呼吸器疾患を処置するための方法及び装置を提供することである。
【0013】
更なる目的は、そのような患者の心臓血管状態の管理又は監視を支援して、関連する疾患の診断又は処置を援助する方法及び装置を提供することである。
【0014】
他の目的は、本明細書に記述される本発明に関する説明により当業者に明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様においては、睡眠呼吸障害処置ユニットと心疾患の兆候に関して患者を監視するためのユニットとを備える装置が提供される。
【0016】
本発明は、睡眠呼吸障害を伴う心疾患患者又は心疾患が見込まれる患者に役立つ方法及び装置を提供する。好ましくは、デバイスは、睡眠呼吸障害の処置のための治療レベルで気道陽圧を供給することができる。デバイスは、そのような加圧処置を施す際に利用されてもよい1つ又は複数のプロトコルを伴って構成することができる。そのような処置の1つ又は複数のセッションの過程にわたって、デバイスは、その後の解析のため、無呼吸、呼吸低下、部分閉塞、いびき、圧力対時間、流量対時間、漏れなどの睡眠呼吸障害に関連する事象を検出して記録するように構成されていてもよい。
【0017】
また、デバイスは、例えば、血圧、心拍数、酸素測定データ、心電図データ、ホルター解析結果(例えば不整脈、心拍数、変動概要を含む)、ボディー・マス・インデックス(身長・体重データを含む)、左心室駆出分画率(「LVEF」)、6分歩行データ、B型ナトリウム利尿ペプチド(「BNP」)、心拍出量データ、VOマックスデータ、ニューヨーク心臓協会クラス(「NYHA」)、ACC/AHA心不全段階、生活の質に関連したデータ(例えば、エプワース眠気スケール、ベルリン質問表、ミネソタ心不全生活質問表、カンザス・シティ心筋症質問表等を含む)、末梢動脈トーン(「PAT」)及び重要神経ホルモンレベル(例えばカテコールアミンレベル)を含む患者の心臓血管状態に関する更なる情報を検出し又は促し且つ入力として受け入れるように構成されている。
【0018】
そのようなデータは、時間に関連してデバイス内に連続的に或いは定期的に記録され又は入力されてもよい。そのようなデータをデバイスにおいて用いると、心臓血管情報と睡眠呼吸障害に関連する事象との関連性を共通のタムスケールで観察し或いは作り出すことができ、それにより、ほぼ或いは実質的に共通に起こる変化を観察し或いは追跡することができる。そのようなデータは、患者のSDB及び/又は潜在的なCVDを監視し或いは診断する目的で、デバイスから取り出され或いはデバイス上で見られてもよく、或いは、医師又は臨床医により遠隔的にアクセスされてもよい。
【0019】
本発明の別の態様は、SDB及びCVD合併患者の介護を行うための製品、サービス、ビジネス経路の組み合わせである。
【0020】
本発明の他の態様は以下の詳細な説明に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る装置を示している。
【図2】患者の心臓血管情報を監視する方法のフローチャートである。
【図3】本発明の態様に係るビジネス経路を示すフローチャートである。
【図4】本発明の態様に係るビジネス経路を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照すると、本発明は、サーボ制御されたブロワ2と、マスク6と、ブロワ2とマスク6との間を接続するための空気供給管路8とを含む圧力供給デバイスに関するものである。排気ガスは排気孔13を介して排出される。場合により、流量センサ4f及び/又は圧力センサ4pが利用されてもよい。この場合、流量信号F(t)を得るために、呼吸流量図及び差圧トランスデューサ又は同様のデバイスを用いてマスク流量が測定され、また、圧力信号Pmask(t)を得るために圧力トランスデューサを使用して圧力タップでマスク圧力が測定される。圧力センサ4f及び流量センサ4pは、図1では単に象徴的にのみ示されている。これは、当業者であれば流量及び圧力の測定方法を理解できることは言うまでもないからである。流量F(t)信号及び圧力Pmask(t)信号はコントローラ又はマイクロプロセッサ15に対して送られ、これにより、圧力要求信号Prequest(t)が得られる。或いは、米国特許第5,740,795号、第6,332,463号又は第6,237,593号に開示されるように、前述した流量センサや圧力センサを設けることなく、モータに対して供給される電流及び/又はモータの速度を監視することにより、流量信号f(t)及び圧力信号Pmask(t)がブロワモータに関して評価され或いは計算されてもよい。場合により、ブロワモータ速度が略一定に保たれてもよく、また、空気流をマスクへと変化可能にそらし/排出し又は供給することができるサーボバルブの動作を制御することにより、マスク内の圧力が変化されてもよい。
【0023】
コントローラ15又はプロセッサは、本明細書で詳細に説明する方法を実行するように構成されており、また、集積チップ、メモリ及び/又は他の命令又はデータ記憶媒体を含んでいてもよい。例えば、制御方法を伴うプログラム命令が、デバイスのメモリ中の集積チップでコード化されてもよく、或いは、そのような命令がソフトウェアとしてロードされてもよい。そのようなコントローラを用いると、ブロワの速度を設定するために使用され或いは放出弁を用いた排出を操作するために使用される圧力供給方程式を調整するだけで、多くの異なる圧力処置治療のために装置を使用できる。
【0024】
また、装置は、通信ポート又はモジュール10、例えば携帯用ディスプレイや制御デバイス12などの他のデバイス又はコンピュータと通信するための無線通信トランシーバ及び/又はネットワークカードを含んでいることが好ましい。更に、装置は、更なる診断又は患者情報収集デバイスに接続するための更なるインタフェース16を含んでいてもよい。例えば、診断ユニットは、場合により、パルスオキシメータ20、胸部バンドなどの呼吸運動センサ22、EEG&ECG24、EOG25、及び/又は、心調律を検出するための電極28を含んでいてもよい。オキシメータは、場合により、メインブロワハウジング内に含まれていてもよい。ブロワのメインハウジングをマスクに接続する感知チューブ14が存在し、この感知チューブにより、装置は、マスク6内の酸素濃度及び圧力レベルを感知することができる。場合により、入力データ信号をマイクロプロセッサ16に対して供給するために、自動PCO測定デバイス21又はPCOを測定するための他の非侵襲的血液ガスモニタ/デバイス、例えばその開示内容が参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許第5,630,413号に教示されるようなデバイスが接続されていてもよい。他の自動測定デバイスが患者からの他の心臓血管関連情報の測定に関与している場合には、当該他の自動測定デバイスが診断ユニットと共に含まれていてもよい。この場合、デバイスは、例えば、そのような情報を、それ自体のディスプレイ(例えばLCDスクリーン)及び入力デバイス(例えばキーパッド又はボタン)から通信し/受信し、或いは、血圧モニタ、心拍モニタ、酸素測定モニタ、ECGデバイス、ECG事象モニタ、ホルター心電図、自動テープメジャー、自動体重計、トレッドミルデバイス、血液分析デバイス、心拍出量解析デバイス、VOマックスデータデバイス又は末梢動脈トーン評価デバイスからのテレメトリ通信リンク又は他の通信リンクを介して通信し/受信するように構成されてもよい。当業者であれば、そのようなデバイスによって生成され得る情報のタイプを認識することができる。
【0025】
出力信号を表示し且つマイクロプロセッサ16のために入力信号を入力するため、他のオプションの入力及び/又は出力デバイス22が含まれていてもよい。キーパッド、ディスプレイスクリーン、他の代案などの様々な適した入力及び出力デバイスが当分野において既知である。
【0026】
この装置は一般に単一のユニットとして説明されているが、任意の利用可能な通信方法により接続されるデバイス及び/又はコンピュータの組み合わせを使用して本発明の目的を達成してもよいことは言うまでもない。例えば、装置は、無線通信を介してパームパイロット等の様々な携帯端末と接続することができ、或いは、デバイス間での送信のためにネットワークと接続してもよい。そのようなデバイス又はシステムを用いると、医師は、例えば、患者の状態又はデータ履歴を遠隔的に監視し、解析し又は記録することができる。例えば、遠隔デバイスは、任意の所望の心臓血管情報又は他の情報を装置に対して送り或いは装置から読み出してもよい。そのような情報は、装置から一人又は複数人の患者のデータベースへと送信されてもよい。また、患者に対して実行される処置プログラムを遠隔的に監視し且つ変更することができる。患者データがオープンネットワークを介して送信される場合には、患者守秘義務の目的でデータが暗号化されてもよい。
【0027】
(加圧処置プロトコル)
図2のフローチャートのステップ42により示されるように、装置は、患者の状態を処置するために使用されてもよい様々な加圧処置プロトコルを組み込んでいる。例えば、1つのモードにおいて、デバイスは、治療圧力であってもよい略一定の圧力を呼吸周期の全体にわたって供給し、或いは、SDBを治療するために設定されるそのような圧力に変更する。別のモードにおいて、装置は、呼吸周期の吸気部分いわゆるIPAP(吸気陽性気道圧)の間にわたって高圧をマスクに対して供給するとともに、呼吸周期の呼気部分いわゆるEPAP(呼気陽性気道圧)の間にわたって低圧をマスクに対して供給する。或いは、装置によって供給される処置は、患者の呼吸にしたがって滑らかに変化して、滑らかな圧力波形を与えることができる。例えば、デバイスは、連続的な位相変数を計算して、患者の呼吸周期と同期するサポートを行うとともに、圧力波形テンプレートにしたがって供給されるべき圧力を計算する。そのような圧力の供給は米国特許第6,532,957号に開示されている。或いは、患者の呼吸気流量に比例して圧力が供給されてもよい。
【0028】
更に他の形態においては、チェーンストークス呼吸の特徴である患者の呼吸の増大変化及び減少変化に抗するように、患者の呼吸に同期して圧力サポートが変化されてもよい。そのような処置の方法論は米国特許第6,532,959号に開示されている。
【0029】
場合により、上記プロトコルの治療圧力レベルは、米国特許第5,704,345号(Berthon−Jones)に開示されているように、医師により予め設定されてもよく、或いは、自動的に調整されてもよく、或いは、無呼吸(閉塞性又は中枢性)、呼吸低下、部分的閉塞、いびき等のSDB関連事象の自動検出により設定されてもよい。例えば、IPAP又はEPAPレベルは、閉塞を防止し或いは軽減するために必要な最小圧力を探すための自動決定により調整されてもよい。患者に対する処置のための圧力の治療レベルを変化させ且つSDB事象を検出する他の代わりの方法が利用されてもよく、また、そのような方法は当分野において既知である。
【0030】
これらの処置方法を行う際には、呼吸気流量の正確な決定が重要である。したがって、患者への空気の決定された流量は、漏れの影響を考慮するように調整されてもよい。この目的のため、その開示内容全体が参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許第6,152,129号(Berthon−Jones)に教示されるような方法を使用して、漏れ空気流量が決定されてもよい。また、漏れデータは、経時的に記録されてもよく、また、デバイスに記憶されてもよい。漏れを決定するための他の既知の方法がデバイスにより使用されてもよい。
【0031】
加圧処置の他の形態は、当業者には既知であり、デバイスによって実施されてもよい。
【0032】
(睡眠呼吸障害関連情報の監視)
好ましくは、デバイスは、SDB事象又は関連情報又は経時的指数を検出して記録することにより、例えば、中枢性無呼吸、閉塞性無呼吸、呼吸低下、部分的閉塞(例えば流量平坦化)、又は、いびきを追跡し或いは検出することにより有効性追跡を行う。これが図2のステップ44に示されている。同様に、解析のために、圧力及び/又は流量対時間データが記録されてもよい。そのようにする場合、デバイスは、統計的概要及び統計図による評価のためにマスクのタイムオン及びタイムオフがSDB関連事象と共に記録される順守追跡を行うことが好ましい。そのような情報を検出して記録するための方法は、当分野において既知であり、米国特許第6,704,345号に記載されているように実施されてもよい。
【0033】
例えば、デバイスは、経時的に或いは特定の期間にわたって、例えばセッション毎に、1日毎に、1時間毎に、AHI(無呼吸低呼吸指数)を記録してもよい。本発明の一実施形態においては、以下のようにAHI採点方式が実施されてもよい。
(i)少なくとも10秒間連続して2秒移動平均換気量が最近の平均換気量の25%(時定数=100s)を下回る場合には、無呼吸が記録される。
(ii)10秒間連続して8秒移動平均が最近の平均換気量の50%を下回るが25%を超えて下回らない場合には、呼吸低下が記録される。
【0034】
同様に、デバイスは、その開示内容全体が参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許第6,832,609号に開示されるように、中枢性無呼吸と閉塞性無呼吸とを比較して指数を決定してもよい。
【0035】
これらの事象は、それらが生じる時間と共に記録されてもよく、特定の期間にわたって合計に加えられてもよい。当業者であれば、呼吸低下又は無呼吸などの睡眠呼吸障害情報を検出し且つ経時的に又は期間内でAHIを決定するための他の方法又は変形を認識することができる。
【0036】
(心臓血管状態の監視)
前述したように、また、図2のステップ40に示されるように、デバイスは、患者における心臓血管情報に関連する情報を受けるように構成されている。したがって、本発明のデバイスは、患者の状態に基づいてそのような情報を連続的に或いは定期的に受け取り或いは記録するための入力デバイスを含んでいることが好ましく、これにより、好ましくは、図2のステップ46に示されるように、そのような情報が睡眠呼吸障害関連情報の経時的変化に関連付けられてもよい。本発明の実施形態は、デバイスのプロセッサのための自動的に決定された心臓血管情報に関連する信号を生成できる自動測定装置を含んでいてもよい。或いは、デバイスは、使用前に及び/又は定期的に、例えば毎月、3ヶ月後又は6ヵ月後、或いは、デバイスの使用に基づいていてもよい何らかの他の期間後(例えば使用から30回目の夜の後)に、ディスプレイ上で、或いは、他の遠隔デバイスから、そのような情報を促し或いはそのような情報に関して問い合わせを行うように予めプログラムされてもよく、それにより、そのような情報が別個に測定され或いは決定されるとともにキーボード上又は他のデータ入力デバイス上でユーザにより入力されてもよい。心臓血管関連質問に関しては、クエリー(問い合わせ)がデバイス内へ予めプログラムされてもよく、デバイスによるプロンプティングに応じて患者により適当な応答を入力することができる。
【0037】
一実施形態において、本発明の装置は、血圧を連続的に或いは定期的に監視し又は測定するとともにそのような情報を例えば一晩概要対時間で記録してもよい自動血圧監視装置を含んでいてもよい。或いは、デバイスは、そのような自動デバイスを設けることなく、そのような情報の入力をディスプレイ上及びキーパッド上で促してもよい。その後、そのような情報は、単独で、或いは、AHIらの睡眠呼吸障害関連情報又は事象に関連して、匹敵する又は同様のタイムスケールで図示されてもよく、それにより、関連する変化が観察され或いは気付かされてもよい。
【0038】
一実施形態において、デバイスは、心拍数及び/又は詳細な心エコー図データを連続的に又は定期的に監視して記録してもよい。そのような情報は、米国特許第5,704,345号に開示されるように呼吸流量信号から心原性流量をフィルタリングすることにより検出されてもよく、又は、他の利用可能な心拍数検出器により検出されてもよい。そのような情報を単独で或いは同様のタイムスケールで睡眠呼吸障害情報として経時的に記録することにより、心拍数の変化を観察し、或いは、心拍数の変化を睡眠呼吸障害の変化に関連付けて、患者の状態の追跡に役立ててもよい。
【0039】
同様に、デバイスの様々な実施形態は、場合により、酸素測定データ、血糖データ、血圧データ、心電図データ、ホルター解析結果(例えば不整脈、心拍数及び/又は変動概要を含む)、ボディー・マス・インデックス、身長・体重データ、左心室駆出分画率(LVEF)、6分歩行データ、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、心拍出量データ、VOマックスデータ、ニューヨーク心臓協会クラス(NYHA)、ACC/AHA心不全段階、生活の質に関連したデータ(例えば、エプワース眠気スケール、ベルリン質問表、ミネソタ心不全生活質問表及び/又はカンザス・シティ心筋症質問表等を含む)、末梢動脈トーン(PAT)及び重要神経ホルモンレベル(例えばカテコールアミンレベル)を含む更なる心臓血管情報を測定し、促し、及び/又は、記録し/監視してもよい。
【0040】
デバイスを使用する患者に応じて、前記心臓血管情報の一部又は全てがデバイスにより監視されてもよい。この場合、デバイスは、この情報の全てを監視するように構成されてもよいが、医師は、後にその使用中にわたって監視される特定の患者における1つ又は複数の特徴を選択するようにデバイスを予め設定することができる。一実施形態において、デバイスには、特定の心臓血管患者にとって適切な心臓血管情報から選択されたデータの関連する組又はグループが予めプログラムされる。特定の患者タイプを選択することにより、デバイスは、特定の患者における不必要な心臓血管情報を監視することなく、監視されたデータの関連する組又はグループからの適切な心臓血管情報を監視するように自動的に構成することができる。例えば、高血圧患者は、血圧、心拍数、ボディー・マス・インデックスに関して監視されてもよく、或いは、心不全患者は、LVEF、心拍数、心拍出量データに関して監視されてもよく、糖尿病患者は血糖などが監視されてもよい。当業者であれば、どの心臓血管情報が様々なタイプの心臓血管患者と関連付けられることが好ましいのかを理解できる。
【0041】
例えば毎晩又は毎週を基本として、そのような心臓血管情報の収集が加圧処置デバイスにより管理されると、それが特定の情報収集に関連する場合、医師又は臨床医は、図2のステップ48によって示されるように、研究又は解析のために実質的な情報源に定期的にアクセスしてもよい。好ましくは、心臓血管情報及びSDB情報は、医師に対して定期的に且つ遠隔的に送信されてもよく、或いは、デバイス上のディスプレイを通じて直接的にアクセスされてもよい。このようにすれば、医師は、直接的な管理又は診療を最小限に抑えて、患者の変化する心臓血管の状態に対応し且つ観察することができる。場合により、デバイスは、デバイスにより直接に、或いは、例えばデータベースへの安全な電子ネットワークを介して遠隔的に、アラームをトリガし、又は、メッセージを送り、又は、ユーザ、臨床医又は医師のための警告を発するため、記録された心臓血管情報との比較のための閾値をプログラムすることができる。例えば、記録され或いは検出された心拍数が許容レベルを下回る場合には、警告又はアラームが発せられてもよい。同様に、体重、不整脈、血圧、血糖、心臓変動、ECGデータ等の変化が記録される場合には、デバイスにより自動的に警告、アラーム又はメッセージが発せられてもよく、また、更なる心臓血管情報を監視できるように、例えば処置プロトコルの変更又は監視された心臓血管情報の組の変更など、デバイスの制御が手動又は自動で変更されてもよい。例えば、患者の心臓血管状態が悪化していることを高血圧関連の監視データの変化が示している場合、デバイスは、高血圧関連の心臓血管情報の監視から、鬱血性心不全関連の心臓血管情報の監視へと切り換わってもよい。同様に、デバイスの処置プロトコルは、標準的な二相性プロトコルから、チェーンストークス呼吸に関連する増大変化及び減少変化を減らすように意図されたサーボ制御圧力変化を供給するプロトコルへと切り換わってもよい。
【0042】
患者の監視は、心疾患の管理の重要な態様である。本発明の実施形態において、鼻CPAPデバイス(患者の人生の残りにおいて、ほぼ毎晩)の長期使用をうまく利用して、長年にわたって患者を監視することができる。したがって、早期検出によって患者の結果を改善できることが望まれる。
【0043】
様々な代替の実施形態及び特徴と共に本発明を説明してきたが、これらの実施形態及び特徴が本発明の原理の単なる例示にすぎないことは言うまでもない。当業者であれば分かるように、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく、他の変形を成すことができる。例えば、SDBを検出する目的で、或いは、患者の心臓血管状態とSDBとの間の関係を決定する目的で、SDB関連情報を問い合わせし或いは測定するため、心臓血管関連処置又は診断デバイスが実現されてもよい。例えば、ホルター心電図又は心臓事象モニタは、SDB問い合わせを患者に行うように構成され或いはプログラムされていてもよい。したがって、一実施形態において、デバイスは、ユーザに以下のような質問を行ってもよい。
1.あなたはいびきをかきますか?
2.あなたは一日中極端に疲れますか?
3.あなたは夜の間に息切れを感じて目覚めますか?
4.あなたは自分が睡眠中に呼吸が止まることについて話したことがありますか?
5.あなたは高血圧の病歴をもっていますか?
【0044】
ユーザ入力からデバイスへの返答に応じて、例えばこれらの質問の2つ以上に対してyesが受けられると、SDBを起こす可能性にアクセスするための睡眠診断研究に着手する目的で臨床医又は他の医師への照会を考慮するため、デバイスは、ユーザ又は医師に対して警告を記録し、送信し、又は、発してもよい。更に複雑な実施形態においては、SDB関連情報の更に詳細な評価がデバイスにより実施されてもよい。例えば、以下に関して促してもよい。
性別:(男性又は女性)
年齢層:18−39 40−59 60−79 80+
身長:(フィート、インチ)
体重:(ポンド)
1.あなたは日頃からいびきをかきますか?
2.あなたは日中に極端に眠気を催しますか?
3.あなたは夜の間に息切れを感じて目覚めますか?
4.あなたは自分が睡眠中に呼吸が止まっていると言われたことはありますか?
5.あなたは一夜の眠りから覚めた後に元気を回復できずに目覚めますか?
6.あなたは高血圧の病歴をもっていますか?
7.患者BMIが30を超えていますか?
【0045】
肯定的な応答の数がデバイスにより数えられて、SDB指数が生成されてもよく、また、このSDB指数は、警告又は他のメッセージをもって患者に報告されてもよい。或いは、SDB指数が1つ又は複数の閾値と比較されてもよく、また、追加のSDB研究を行う必要性の度合いが、医師又はユーザへのメッセージ又は警告の中に含まれていてもよい。例えば、数え上げられた数が1又は0である場合、メッセージは、患者がSDB状態を有しており或いは睡眠研究を引き続いて行う必要があるという可能性が低いことを明らかにする。数え上げられた数が更に多い場合、例えば4個以上である場合には、それにより、SDBの可能性及び十分なSDB評価を受ける必要性が高い或いは非常に高いことを示唆する更に重大な或いは切迫した警告メッセージが発せられてもよい。そのようなデータは、デバイスがそのようなデータを記録するように構成されている場合には、デバイスによって記録された他の睡眠呼吸障害データ、例えばAHIと組み合わされてもよく、また、医師又はユーザへのメッセージ或いは警告の中に含まれていてもよい。
【0046】
同様に、他の心臓血管関連処置又は診断デバイス、例えば、血圧モニタ、心拍モニタ、酸素測定モニタ、ホルター心電図、他のECGデバイス又は心臓事象モニタ、自動テープメジャー、自動体重計デバイス、トレッドミルデバイス、血液分析デバイス、心拍出量解析デバイス、VOマックスデータデバイス、末梢動脈トーンデバイスなどは、患者のSDB関連情報に関する評価を行うように構成され或いはプログラムされていてもよい。
【0047】
言うまでもなく、SDBに関心を持つ臨床医及び心臓血管や他の疾患にも関心を持つ臨床医は、通常、混線せず、それぞれの他の専門分野に従事している。SDBの処置中に収集されたデータは、長年にわたって回帰することができる。このデータは、そのようなデータを患者のSDBに関連する事象に関係付けることさえなく、他の疾患に関心を持つ臨床医により堀出されて使用される可能性がある。現在でも、データは一般に利用できるようになっていない。本発明者らの発明は、SDBの処置中に長期間(少なくとも数ヶ月)にわたって収集されたデータを、患者が患っている1つ又は複数の他の疾患を処置する臨床医に対して利用できるようにすることである。そのようなデータを積み重ねることにより、SDBの処置に関連するコストの一部を取り戻すことさえできると期待される(「臨床医」とは、病院、保険会社、患者の疾患に関係するデータを研究することに関心を持つ他の機関を含んでいる)。
【0048】
(ビジネス経路)
図3及び図4は本発明に係るビジネス経路を示している。そのような経路は、図1に示される機器を使用してSBD及びCVD合併患者を介護する機関により採用することができる。経路は、行われるべきステップを特定するとともに、適切なリインバースメントコードを特定している。経路は、PALM PILOT携帯型コンピュータなどのポータブルコンピュータ内にプログラムすることができ、それにより、医師は適切なコードを素早く参照することができるとともに、高度に熟練した医師(例えば心臓内科医)はそのスタッフに任務を委ねることができる。
【0049】
例えば、図3において、第1のステップでは、前述したように、携帯型コンピュータにプログラムされた問い合わせが心臓患者に対して成される。問い合わせからの肯定的な結果は、例えばホルター心電図及びリインバースメントコード95806,93230を用いた付き添いのない睡眠研究を提案するようにデバイスに促す。睡眠研究後、結果がコンピュータに入力される。睡眠研究から得られる高いAHIは、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)又は中枢性睡眠時無呼吸(CSA)の存在の可能性を示している。OSAを伴う患者は、ResMedのAUTOSET SPIRITなどの自動気道陽圧(APAP)装置を用いて処置されてもよい。或いは、CSAを伴う患者は、ResMedのVPAP III ST/A装置を用いて、又は、ResMedのAutoSet CS2装置により与えられるような適応サーボ換気を用いて処置されてもよい。
【0050】
フローチャートの1つの枝において、決定プロセスは、ResMedのAPNEA LINKなどのデバイスによるOSAスクリーニング又は酸素測定を含んでいる。
【0051】
幾つかの形態について本発明を説明してきたが、これらの形態が本発明の単なる例示であることは言うまでもない。当業者であれば分かるように、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく他の変形を成すことができる。
【符号の説明】
【0052】
2…ブロワ、6…マスク、8…空気供給管路、15…コントローラ又はマイクロプロセッサ、20…パルスオキシメータ、22…呼吸運動センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に対する睡眠呼吸障害の処置の供給を調整する装置であって、
治療レベルの加圧空気を連続的に供給するための気道陽圧供給デバイスと、
患者の呼吸と患者の睡眠呼吸障害に関連する事象とを検出するための検出器と、
前記患者の心臓血管状態に関する少なくとも1つのパラメータを監視するためのモニタと、
供給される加圧空気と患者の呼吸及び心臓血管状態とに関するデータを経時的に記憶するための記憶媒体と、
収集されたデータを遠隔コントローラに供給するための無線送信機と、
前記無線送信機から情報を受ける無線受信機と、
前記無線受信機と通信するプロセッサであって、患者の呼吸及び心臓血管状態の変化と呼吸に関連する検出される事象とに基づいて、気道陽圧の供給を経時的に調整するためのプロセッサと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記モニタが、患者の心拍数を監視する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記モニタがホルター心電計である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記モニタが心エコー図モニタである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記呼吸に関連する検出される事象が、無呼吸、呼吸低下、部分閉塞、いびき、圧力対時間、流量対時間、漏れのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
記憶されるデータが、血圧、心拍数、酸素測定データ、心電図データ、ホルター解析結果、ボディー・マス・インデックス、左心室駆出分画率(LVEF)、心拍出量データ、及びVOマックスデータのうちの少なくとも1つ以上を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記モニタがオキシメータである、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
処置プログラムを遠隔的に監視及び/又は変更できるように前記プロセッサがプログラムされている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
患者の心臓血管状態と睡眠呼吸障害状態とを互いに関係付ける加圧空気供給装置であって、
患者の心臓血管状態を連続的に又は定期的に監視して記録するための心臓血管状態モニタと、
患者の呼吸と患者の睡眠呼吸障害の処置に関連する関連事象とを経時的に検出するための検出器と、
患者に呼吸器治療を提供するための呼吸器治療供給デバイスと、
収集されたデータを遠隔コントローラに供給するための無線送信機と、
前記無線送信機から情報を受ける無線受信機と、
前記無線受信機と通信するプロセッサであって、(1)検出される患者の呼吸と睡眠呼吸障害の処置とを同様のタイムスケールで解析し、(2)患者の心臓血管状態の変化を、処置及び睡眠呼吸障害の変化に関連付け、(3)供給される治療処置を調整するためのプロセッサと、
を備える、装置。
【請求項10】
前記モニタが、患者の心拍数を監視する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記モニタがホルター心電計である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記モニタが心エコー図モニタである、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記睡眠呼吸障害に関連する事象が、無呼吸、呼吸低下、部分閉塞、いびき、圧力対時間、流量対時間、漏れのうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記モニタが、血圧、心拍数、酸素測定データ、心電図データ、ホルター解析結果、ボディー・マス・インデックス、LVEF、心拍出量データ、及びVOマックスデータのうちの少なくとも1つ以上を記録する、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記モニタがオキシメータである、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
処置プログラムを遠隔的に監視及び/又は変更できるように前記プロセッサがプログラムされている、請求項9〜15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
睡眠呼吸障害を患っている患者に呼吸器治療を供給する装置であって、
調整可能な圧力供給デバイスと、
患者の睡眠呼吸障害に関連する事象と患者の経時的呼吸とを検出するための検出器と、
患者の心臓血管状態データを経時的に収集するモニタと、
収集されたデータを遠隔コントローラに供給するための無線送信機と、
前記無線送信機から情報を受ける無線受信機と、
前記無線受信機と通信するプロセッサであって、患者の状態と、前記収集される心臓血管状態データと、前記検出される呼吸の事象とに関する質問表への応答の解析に基づいて、前記圧力供給デバイスから供給される圧力を自動的に調整するためのプロセッサと、
を備える、装置。
【請求項18】
前記モニタが、患者の心拍数を監視する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記モニタがホルター心電計である、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記モニタが心エコー図モニタである、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記睡眠呼吸障害の事象が、無呼吸、部分閉塞、いびき、圧力対時間、流量対時間、漏れのうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項22】
収集されるデータが、血圧、心拍数、酸素測定データ、心電図データ、ホルター解析結果、ボディー・マス・インデックス、LVEF、心拍出量データ、及びVOマックスデータのうちの少なくとも1つ以上を含む、請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記モニタがオキシメータである、請求項17に記載の装置。
【請求項24】
処置プログラムを遠隔的に監視及び/又は変更できるように前記プロセッサがプログラムされている、請求項17〜23のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−16598(P2012−16598A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−183975(P2011−183975)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【分割の表示】特願2007−506506(P2007−506506)の分割
【原出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(500046450)レスメド・リミテッド (192)
【氏名又は名称原語表記】RESMED LTD
【Fターム(参考)】