説明

睡眠状態判定装置、プログラム及び睡眠状態判定システム

【課題】被測定者の現在までの活動量に基づいて、睡眠状態が睡眠/覚醒であるか、更に離床/在床であるかを、適切に判定することができる睡眠状態判定装置等を提供すること。
【解決手段】寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出部110と、振動検出部110により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出部140と、現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出し、睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠状態判定装置、プログラム及び睡眠状態判定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、就寝者(被測定者)の健康管理等のために、被測定者の睡眠状態を判定する方法が種々知られている。代表的な方法としては、睡眠ポリソムノグラフ(PSG; Polysomnography)や、アクチグラフ(Actigraph)等が知られている。
【0003】
ここで、アクチグラフを用いた睡眠状態判定方法については、非特許文献1に記載されているように、被測定者に装着されたセンサから、被測定者の体動に基づく活動量を算出する。非特許文献1では、睡眠状態を判定する時刻の4分前から2分後までの活動量を算出し、当該活動量にそれぞれ重みを乗じた総和に基づいて、睡眠状態が「睡眠」であるか、「覚醒」であるかを判定している。
【0004】
また、これと異なる方法として、リアルタイムに被測定者の睡眠状態を判定する方法としては、例えば特許文献1が開示されている。すなわち、被測定者の体の動き(体動)を検知し、体動レベルが所定の検出時間の間に判定閾値を超えた場合には睡眠状態を「覚醒」と判定し、それ以下の場合には「睡眠」と判定としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−142238号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Roger J. Cole et al.、Automatic Sleep/Wake Identification From Wrist Activity、Sleep、(USA)、1992年、15巻、5号、p.461-469
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、就寝者(被測定者)の健康管理以外にも、病院等の医療施設や、介護福祉施設において、患者や要介護者等の就寝者がベッドからの転落することを防止するために、睡眠状態をリアルタイムに把握することは有用である。
【0008】
例えば、被測定者が覚醒したことを報知することにより、測定者(例えば、看護師や介護スタッフ等)が早い段階で被測定者をサポートすることが可能となる。これにより、被測定者がベッドから転落することを防止することができる。また、ケアの提供時において、ケアの提供自体が被測定者の睡眠を妨げる原因になる場合があるが、被測定者の睡眠状態が解れば、睡眠を妨げること無く、適切なタイミングでケアを提供することができる。
【0009】
しかし、上述した非特許文献1の方式では、現在までの活動量だけではなく、2分後までの活動量を利用して睡眠状態を判定している。そのため、判定に遅延が生じるため、リアルタイムな睡眠状態を知ることができなかった。このため、被測定者が覚醒したと報知されてから測定者(例えば、看護師や介護スタッフ等)が駆けつけても、間に合わずに被測定者が転落してしまう場合があった。
【0010】
さらに、就寝者が睡眠中であっても、体動が発生する時間もあり、逆に、覚醒中であっても体動が発生しない時間がある。このような場合、上述した特許文献1の方式のように、所定の検出時間内に発生した体動を検出して睡眠/覚醒を判定する方式では、睡眠中に発生した体動により覚醒中と判定したり、逆に覚醒中であるにもかかわらず体動が発生しないために睡眠中と判定したりと、適切に睡眠状態を判定できないといった問題があった。
【0011】
この場合、検出時間を長くすることにより、このような状態は検知されなくなるが、本来の睡眠状態の検知も遅くなってしまうという問題がある。逆に、検出時間を短くすると、睡眠と覚醒の状態が必要以上に変化してしまうという問題がある。このような体動の頻度や強度は、個人差も大きく、最適な値で検出するといったことは難しかった。
【0012】
上述した課題に鑑み、本発明が目的とするところは、被測定者の現在までの活動量に基づいて、睡眠状態が睡眠/覚醒であるか、更に離床/在床であるかを、適切に判定することができる睡眠状態判定装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題に鑑み、本発明が目的とする睡眠状態判定装置は、
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出手段と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出手段と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の睡眠状態判定装置は、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者が寝具上に就寝者が在床しているか、離床しているかを判定する在床状態判定手段を更に有し、
前記睡眠状態判定手段は、前記在床状態判定手段により離床していると判定されたときは離床状態と判定し、在床状態と判定されている場合に覚醒状態又は睡眠状態と判定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の睡眠状態判定装置は、
睡眠状態を報知するための報知手段を備える報知端末装置が接続されており、
前記睡眠状態判定手段により判定された睡眠状態を、前記報知端末装置に送信する送信手段を更に有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の睡眠状態判定装置において、
前記送信手段は、前記睡眠状態判定手段により、睡眠状態が変化した場合のみ、前記睡眠状態を前記報知端末装置に送信することを特徴とする。
【0017】
また、本発明のプログラムは、
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段を有するコンピュータにおいて、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出機能と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出機能と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定機能と、
を実現させることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の睡眠状態判定システムは、
睡眠状態判定装置と、報知端末装置とを含む睡眠状態判定システムであって、
前記睡眠状態判定装置は、
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出手段と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出手段と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定手段と、
前記睡眠状態判定手段により判定された睡眠状態を、前記報知端末装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記報知端末装置は、
前記睡眠状態判定装置より、睡眠状態を受信する受信手段と、
前記受信された睡眠状態を報知するための報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の睡眠状態判定システムは、
睡眠状態判定装置と、報知端末装置とを含む睡眠状態判定システムであって、
前記睡眠状態判定装置は、
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出手段と、
前記活動量算出手段により算出された活動量を、前記報知端末に送信するための送信手段と、
を備え、
前記報知端末装置は、
前記睡眠状態判定装置より、活動量を受信するための活動量受信手段と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出手段と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定手段と、
前記睡眠状態判定手段により判定された睡眠状態を報知するための報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の睡眠状態判定装置によれば、寝具上の就寝者の振動を検出し、検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する。そして、現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、現在の時刻からの時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出し、睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と、それ以外の場合には睡眠状態と判定する。これにより、睡眠状態は、現在の時刻までの活動量だけで判定されることとなり、リアルタイムに就寝者(被測定者)の睡眠状態を測定することが出来るようになる。
【0021】
また、本発明の睡眠状態判定装置は、検出された振動に基づいて、就寝者が寝具上に就寝者が在床しているか、離床しているかを判定し、離床していると判定されたときは離床状態と判定し、在床状態と判定されている場合に覚醒状態又は睡眠状態と判定する。したがって、検出された振動に基づいて離床しているかを判定しているために、より高速かつ適切に判定をすることができる。
【0022】
また、本発明の睡眠状態判定装置は、判定された睡眠状態を、接続されている報知端末装置に送信することとなる。これにより、測定者は報知端末装置を通じて被測定者の睡眠状態を把握することが可能となる。
【0023】
また、本発明の睡眠状態判定装置は、被測定者の睡眠状態が変化した場合のみ、睡眠状態を前記報知端末装置に送信する。これにより、測定者は常時報知端末装置に注意を払うことなく、被測定者の睡眠状態が変化したことを把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態における睡眠状態判定装置及び報知端末装置の外観を示す図である。
【図2】第1実施形態における睡眠状態判定装置及び報知端末装置の外観を示す図である。
【図3】第1実施形態における睡眠状態判定装置及び報知端末装置の機能構成を示す図である。
【図4】第1実施形態における活動量係数のデータ構成を説明するための図である。
【図5】第1実施形態における活動量テーブルのデータ構成を説明するための図である。
【図6】第1実施形態における活動量と睡眠判定値とのデータを説明するための図である。
【図7】第1実施形態における睡眠状態判定処理の動作フローを説明するための図である。
【図8】第1実施形態における睡眠状態補正処理の動作フローを説明するための図である。
【図9】第1実施形態における活動量と詳細睡眠判定値とのデータを説明するための図である。
【図10】第1実施形態における活動量係数補正処理の動作フローを説明するための図である。
【図11】第1実施形態における第1実施例について説明するための図である。
【図12】第1実施形態における第1実施例について説明するための図である。
【図13】第1実施形態における第2実施例について説明するための図である。
【図14】第1実施形態における第2実施例について説明するための図である。
【図15】第2実施形態における睡眠状態判定処理について説明するための図である。
【図16】第3実施形態における処理の流れについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0026】
[1.第1実施形態]
[1.1 システム外観]
図1は、睡眠状態判定装置の使用方法について説明するための図である。図1に示すように、睡眠状態判定装置1は、ベッド10の床部と、マットレス20の間に載置されることとなる。マットレス20に、被測定者Pが在床すると、マットレス20を介して被測定者Pの体動(振動)を睡眠状態判定装置1が検出する。そして、検出された振動に基づいて、活動量が算出され、当該活動量に基づいて睡眠状態が判定される。そして、判定された睡眠状態が、無線を介して報知端末装置2(例えば、コンピュータ等)に送信される。報知端末装置2では、被測定者Pの睡眠状態を表示・報知することが可能となる。
【0027】
ここで、睡眠状態判定装置1は、厚さが薄くなるようにシート状に構成されている。これにより、ベッド10と、マットレス20の間に載置されたとしても、被測定者Pに違和感を覚えさせることなく使用できることとなる。
【0028】
図2は、本発明を適用した睡眠状態判定システム9の概略を説明するための図である。図1でも説明したが、睡眠状態判定装置1と、報知端末装置2とは、無線を介して接続されている。例えば、IEEE802.11b、Bluetooth(登録商標)及びZigBee等の無線通信や有線通信により接続されている。また、携帯電話モジュールを内蔵することにより、携帯電話網等のネットワークを介して接続されても良い。
【0029】
睡眠状態判定装置1は、本体部50と、測定部60とを備えて構成されている。ここで、測定部60は、折りたたむことが可能である。これにより、睡眠状態測定装置1の可搬性を向上させている。
【0030】
また、本体部50には、通信部130が内蔵されている。通信部130の詳細は後述するが、通信部130を介して報知端末装置2に各種データ、状態が送信されることとなる。また、測定部60には、振動検出部110が備えられている。
【0031】
報知端末装置2は、本実施形態においては、コンピュータとして説明するが、報知端末装置2の形態については、表示部や報知部を備えていれば特に装置が限定されるものではない。
【0032】
[1.2 機能構成]
続いて、睡眠状態判定装置1及び報知端末装置2の機構構成について、図3を用いて説明する。
【0033】
睡眠状態判定装置1は、制御部100に、振動検出部110と、記憶部120と、通信部130と、活動量算出部140とがバスを介して接続されている。
【0034】
制御部100は、睡眠状態判定装置1の動作を制御するための機能部であり、CPU等、睡眠状態判定装置1に必要な制御回路によって構成されている。制御部100は、記憶部120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現することとなる。
【0035】
振動検出部110は、被測定者の振動を検出するためのセンサ部である。振動検出部110は、例えば、圧力センサにより被測定者の振動(体動)を検出することとしても良いし、荷重センサにより、被測定者の荷重(体動)を検出することとしても良いし、マイクロフォンを設けることにより、マイクロフォンが拾う音に基づいて振動(体動)を検出しても良い。
【0036】
記憶部120は、睡眠状態判定装置1が動作するための各種データ及びプログラムを記憶しておく機能部である。制御部100は、記憶部120に記憶されているプログラムを読み出して実行する事により、各種機能を実現することとなる。ここで、記憶部120は、例えば半導体メモリや、磁気ディスク装置等により構成されている。
【0037】
ここで、記憶部120には、活動量係数テーブル122と、活動量テーブル124と、睡眠状態判定プログラム126と、睡眠状態補正プログラム127と、活動量係数補正プログラム128とが記憶されている。
【0038】
活動量係数テーブル122は、制御部100が、活動量から被測定者の睡眠状態を判定する場合に用いられる睡眠判定値を算出する場合に利用される係数を記憶しているテーブルである。図4に示すように、活動量係数テーブル122は、活動量係数と、値とが対応づけて記憶されている。なお、本実施形態においては、活動量係数として睡眠状態を判定するための基準となる時刻から、4分前までの係数がそれぞれ記憶されている。
【0039】
活動量テーブル124は、活動量算出部140により算出された活動量が、記憶されているテーブルである。図5に示すように、活動量テーブル124は、測定日時(例えば、「2009/04/01 23:00:00」)と、活動量(例えば、「65」)とが対応づけて記憶されている。
【0040】
通信部130は、ネットワークを介して接続されている報知端末装置2とデータを送受信するための機能部である。通信部130の一例としては、例えば有線接続や、Bluetooth通信ユニットや、無線LANアダプタ等の無線機器等が利用されている。
【0041】
活動量算出部140は、振動検出部110により検出された振動から被測定者の活動量を算出するための機能部である。ここで、活動量の算出方法としては、種々の方法があるが、例えば、振動検出部110において、サンプリング単位時間当たりに検出された振動の回数を活動量として算出したり、振動検出部110において検出された振動の強弱を活動量として算出したりしても良い。
【0042】
また、活動量算出部140が、出力する活動量としては、例えば出力される出力値をそのまま活動量として出力しても良いし、出力値の変化量、出力値や出力値の変化量が所定の閾値を超えたか否か(例えば超えたら「1」、閾値以下なら「0」)を出力しても良いし、出力値が所定の値の範囲を挟んで変化したかを出力しても良い。
【0043】
報知端末装置2は、制御部200に、通信部210と、記憶部220と、入力部230と、表示部240と、報知部250とがバスを介して接続されている。
【0044】
制御部200は、報知端末装置2の動作を制御するための機能部であり、CPU等、報知端末装置2に必要な制御回路によって構成されている。制御部200は、記憶部220に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現することとなる。
【0045】
通信部210は、睡眠状態判定装置1からデータを受信するための機能部であり、通信部130と通信可能な装置にて構成されている。
【0046】
記憶部220は、報知端末装置2が動作するための各種データ及びプログラムを記憶しておく機能部である。制御部200は、記憶部220に記憶されているプログラムを読み出して実行する事により、各種機能を実現することとなる。ここで、記憶部220は、例えば半導体メモリや、磁気ディスク装置等により構成されている。
【0047】
入力部230は、測定者が報知端末装置2(又は睡眠状態判定装置1)に対しての指示・操作を行うための機能部である。例えば、操作ボタンや、タッチパネル等により構成されている。
【0048】
表示部240は、睡眠状態を表示したり、睡眠状態判定装置1及び報知端末装置2の動作について表示したりするための機能部である。例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置により構成されている。
【0049】
報知部250は、測定者に対して、被測定者(就寝者)の睡眠状態を報知するための機能部である。例えば、覚醒状態になったときに、警報音を出力したり、睡眠状態を音声出力したり、ランプ(LED)により、被測定者が覚醒状態になったことを報知したりすることができる。
【0050】
[1.3 処理の流れ]
続いて、本実施形態における睡眠状態判定装置1の処理の流れについて説明する。まず、図6を用いて具体的に睡眠状態を判定する方法について説明し、図7〜10を用いて睡眠状態判定装置1の処理について動作フローを用いて説明する。
【0051】
[1.3.1 睡眠状態の判定方法]
ここで、まず睡眠状態の判定方法について、図6を用いて説明する。図6は、棒グラフに活動量(左)を表し、横軸に測定時間を表している。また、折れ線グラフとして、睡眠判定値(右)の推移を示しており、睡眠判定値は、以下の式にて計算される。
【0052】
睡眠判定値=ΣW−t×A−t
すなわち、サンプリング時間毎の活動量Wに、現在時刻からの時間に応じた補正係数(重み)としてAを乗じたものの総和となる。本実施形態では、一例として、サンプリング時間として1分間毎とし、現在(測定時)から4分前までを睡眠判定時間とし、睡眠判定時間における睡眠判定値(W−4×A−4〜W×A)を利用して説明する。
【0053】
そして、この睡眠判定値が所定の閾値(本実施形態では「1000」)を超えた場合は覚醒状態、所定の閾値以下の場合は睡眠状態と判定する。
【0054】
例えば、図6の場合、区間t1については、所定の閾値を超えているため、被測定者は「覚醒」の状態にあると判定される。また、区間t2については、所定の閾値以下であるため、被測定者は「睡眠」の状態であると判定される。
【0055】
とくに、区間t1で示すように、「覚醒」の状態であっても、被測定者の体動が無い場合もある。このような場合に、睡眠判定値を利用することにより、被測定者の睡眠状態を適切に判定することが可能となる。
【0056】
また、区間t3においては、活動量が算出されている時間があるが、睡眠判定値が所定の閾値以下であるため、睡眠状態として判定される。このように、被測定者が睡眠状態のときに寝返り等の体動があったとしても、適切に睡眠状態が判定できることとなる。
【0057】
さらに、区間t4は被測定者が離床しているときを示している図である。被測定者が離床しているか否かは、振動検出部110により、振動が検出されるか否か(所定以上の荷重があるか否か)により、離床しているか否かを判定しても良い。
【0058】
[1.3.2 睡眠状態判定処理]
続いて、睡眠状態判定装置1において実行される睡眠状態判定処理について図7を用いて説明する。睡眠状態判定処理は、制御部100が、睡眠状態判定プログラム126を読み出して実行することにより実現される処理である。
【0059】
まず、振動検出部110より、所定時間毎に振動を検出する(ステップS100)。そして、検出された振動に基づき活動量算出部140により活動量が算出される(ステップS102)。そして、算出された活動量は、測定日時と、活動量とを対応づけて活動量テーブル124に記憶される(ステップS104)。
【0060】
続いて、睡眠判定値を算出できる分の活動量(すなわち睡眠判定時間分の値)が活動量テーブル124に記憶されると(ステップS106;Yes)、離床・在床判定を行う(ステップS108)。ここで、被測定者が離床している場合には、睡眠状態は「離床」と判定される(ステップS110;No→ステップS120)。
【0061】
他方、被測定者が在床している場合には、活動量に基づいて睡眠判定値が算出される(ステップS112)。ここで、睡眠判定値が閾値を超えた場合には睡眠状態が「覚醒」と判定され(ステップS114;Yes→ステップS116)、睡眠判定値が閾値を超えていない場合には睡眠状態が「睡眠」と判定される(ステップS118)。
【0062】
そして、睡眠状態補正処理が実行され(ステップS122)、睡眠状態が補正された後に、測定を継続する場合には(ステップS124;No)、ステップS100から処理を繰り返し実行される。
【0063】
また、ステップS106において、活動量テーブル124に、所定分の活動量(すなわち、睡眠判定値を算出するために必要な分)が記憶されていない場合には(ステップS106;No)、まず離床・在床判定を行う(ステップS130)。
【0064】
そして、被測定者が在床している場合は、睡眠状態は「覚醒」と判定され(ステップS132;Yes→ステップS134)、被測定者が離床している場合は、睡眠状態は「離床」と判定される(ステップS132:No→ステップS136)。その後、ステップS124に処理が移行する。
【0065】
[1.3.3 睡眠状態補正処理]
つづいて、睡眠状態判定処理のステップS122において実行される睡眠状態補正処理について、図8を用いて説明する。睡眠状態補正処理は、制御部100が、睡眠状態補正プログラム127を読み出して実行することにより実現される処理である。
【0066】
まず、睡眠判定時間内に、離床状態があるか否かを判定する(ステップS150)。ここで、睡眠判定時間内に離床状態がある場合には、睡眠状態を「覚醒」と判定する(ステップS150;Yes→ステップS152)。
【0067】
つぎに、補正処理前の判定結果で現在の判定時刻の前15分以上が「覚醒」であったか否かを判定する(ステップS150;No→ステップS154)。ここで、判定時刻の前15分以上が「覚醒」であった場合には、判定時刻から4分間は「覚醒」と判定する(ステップS154;Yes→ステップS156)。
【0068】
つぎに、補正処理前の判定結果で現在の判定時刻の前10分以上が「覚醒」であったか否かを判定する(ステップS154;No→ステップS158)。ここで、判定時刻の前10分以上が「覚醒」であった場合には、判定時刻から3分間は「覚醒」と判定する(ステップS158;Yes→ステップS160)。
【0069】
つぎに、補正処理前の判定結果で現在の判定時刻の前4分以上が「覚醒」であったか否かを判定する(ステップS158;No→ステップS162)。ここで、判定時刻の前4分以上が「覚醒」であった場合には、判定時刻から1分間は「覚醒」と判定する(ステップS162;Yes→ステップS164)。
【0070】
このように、睡眠状態補正処理によれば、睡眠判定値に基づいて判定された睡眠状態と併せて、更に適切な睡眠状態が判定されることとなる。例えば、離床から在床と変化した直後は、睡眠判定値が低くなり、図7の睡眠判定処理においては、「睡眠」と判定されてしまう場合があるが、本処理により「覚醒」と適切に補正されることとなる。
【0071】
[1.3.4 活動量係数補正処理]
ここで、上述した睡眠状態判定処理において判定される睡眠状態は、即時判定できるよう、測定された活動量に対応してリアルタイムにて判定されている。ここで、本来、安定時刻(例えばA分)の睡眠状態を判定する場合、A分より過去の活動量だけなく、未来の活動量を参照することにより、より正確に睡眠状態を判定することができる。
【0072】
図9は、睡眠状態を判定したA分の過去4分間に加えて、未来の時間(2分後)迄の時間を含めて詳細な睡眠判定値(詳細睡眠判定値)を算出しているグラフである。
【0073】
すなわち、
詳細睡眠判定値
=A−4×4分前の活動量+A−3×3分前の活動量
+A−2×2分前の活動量+A−1×1分前の活動量+A×現在の活動量
+A×1分後の活動量+A×2分後の活動量
という式にて求めることができる。
【0074】
例えば、時刻T10の詳細睡眠判定値は、時刻T12において算出される。したがって、この詳細睡眠判定値の値を利用して、活動量係数を補正することにより、睡眠状態判定処理において算出される睡眠判定値をより精度の高い値とすることが可能となる。
【0075】
図10は、活動量係数テーブル122に記憶されている活動量係数を補正するための活動量係数補正処理についての処理の流れを示す動作フローである。ここで、活動量係数補正処理は、制御部100が、活動量係数補正プログラム128を読み出して実行することにより実現する処理である。
【0076】
まず、制御部100は、基準となる時刻(A分)の4分前(A−4分)から現在(A分)までの活動量を算出する(ステップS200)。すなわち、活動量テーブル124から読み出すこととなる。さらに、基準となる時刻の2分後(A+1及びA+2分後)の活動量を算出する(ステップS202)。
【0077】
つづいて、A−4分前からA+2分後迄の活動量に基づいて、詳細睡眠判定値を算出する(ステップS204)。ここで、睡眠判定値と、詳細睡眠判定値とを比較し、新たな活動量係数を算出する(ステップS206)。新たな活動量係数を算出するためには、種々の方法があるが、例えば、睡眠判定値と、詳細睡眠判定値との相関関係を求めることにより、新たな活動量係数を算出しても良い。
【0078】
そして、算出された活動量係数を、活動量係数テーブル122に記憶する(ステップS208)。
【0079】
このように、活動量補正係数処理によれば、詳細に算出された詳細睡眠判定値に基づいて、リアルタイムに睡眠状態を判定するために用いられる睡眠判定値において用いられる活動量係数(補正係数)を補正することができる。これにより、被測定者の体質や環境に応じたより精度の高い睡眠状態判定が実現可能となる。
【0080】
[1.4 実施例]
続いて、本発明を適用した実施例について説明する。
【0081】
[1.4.1 第1実施例]
第1実施例は、睡眠状態判定装置1において判定された睡眠状態を、その都度報知端末装置2に送信する実施例である。
【0082】
図11を用いて、睡眠状態判定装置1と、報知端末装置2との動作について説明する。まず、所定時間毎に活動量算出部140は活動量を算出する(ステップS300)。そして、算出された活動量に基づいて、制御部100は睡眠判定値を算出し(ステップS302)、被測定者の睡眠状態を判定する(ステップS304)。なお、ステップS300〜S304の詳細な処理については、図7で説明した通りである。
【0083】
ここで、睡眠状態判定装置1は、通信部130を介して睡眠状態を報知端末装置2に送信する(ステップS306)。報知端末装置2は、通信部210を介して睡眠状態を受信する(ステップS310)。
【0084】
そして、報知端末装置2は、受信された睡眠状態を報知する(ステップS312)。ここで、報知の仕方としては、例えば報知端末装置2の表示部240に睡眠状態を表示しても良いし、報知部250により音声出力によって報知しても良い。
【0085】
ここで、表示部240に睡眠状態を表示する場合の一例として図12に示す。図12は、表示部240が表示する表示画面W100の一例を示したものである。R100には被測定者の氏名が表示されており、測定開始時刻と、現在の睡眠状態が表示されている。一例として、図12(a)は、睡眠状態が「離床」(R102)を、図12(b)は睡眠状態が「睡眠」(R104)を、図12(c)は「覚醒」(R106)をそれぞれ示している。
【0086】
このように、本実施例によれば、報知端末装置2において、リアルタイムで被測定者の睡眠状態と、測定時に離床/在床の状態とをあわせて確認することが可能となる。
【0087】
なお、報知端末装置2が、受信された睡眠状態を記憶部220に記憶することにより、被測定者の睡眠状態を時系列で表示させるといったことも利用可能である。この場合、測定者は被測定者の睡眠リズム等を確認するといったことが可能となる。また、記憶は、報知端末装置2のみならず、睡眠状態判定装置1に記憶しても良く、判定値は詳細睡眠判定値にしてもよい。
【0088】
[1.4.2 第2実施例]
つづいて、第2実施例について説明する。第2実施例は、被測定者の睡眠状態が変動したときにだけ、睡眠状態判定装置1から報知端末装置2に睡眠状態を送信する場合について図13を用いて説明する。なお、第1実施例の図11で説明した動作フローと同一の処理には同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0089】
まず、測定者に通報するタイミングを設定する(ステップS350)。例えば、通報するタイミングを「10秒」と設定した場合、睡眠状態が変化し、その状態が継続して10秒経過した時点で通報する。
【0090】
次に、所定時間毎に活動量を算出し、睡眠状態を判定する(ステップS300〜S304)。ここで、前回判定された睡眠状態から変化があるか否かを判定する(ステップS352)。ここで、睡眠状態に変化があった場合には、設定した通報タイミングを経過しても、変化後の状態が継続しているか否かを判定する(ステップS352;Yes→ステップS354)。
【0091】
そして、通報タイミングを経過している場合には、通信部130を介して睡眠状態を報知端末装置2に送信する(ステップS306)。報知端末装置2は、通信部210を介して睡眠状態を受信し、受信した睡眠状態を報知することとなる(ステップS310、S312)。
【0092】
第2実施例の動作例として図14を用いて説明する。図14は、報知端末装置の一例として、携帯型表示端末装置4と、携帯電話6とを用いている。睡眠状態判定装置1にて判定された睡眠状態に変化があった場合に、携帯型表示端末装置4/携帯電話6に送信される。
【0093】
このように、第1実施形態によれば、睡眠状態判定装置1で判定した睡眠状態が報知端末装置2に送信され、報知端末装置2において被測定者の睡眠状態がリアルタイムで確認できることになる。これにより、利用者は被測定者の睡眠状態を常に把握することが可能となり、例えば介護施設や病院等において有効に利用することが可能となる。
【0094】
また、睡眠状態判定装置1において睡眠状態が判定され、報知端末装置2に睡眠状態が直接送信されることから、報知端末装置2において高度な演算処理等を行う必要が無いため、簡易な装置で構成されていたり、携帯電話等の他の用途で使用している装置を流用したり等、柔軟に運用することが可能となる。
【0095】
[2.第2実施形態]
つぎに、第2実施形態について図15を用いて説明する。第2実施形態は、振動検出部110により振動を検出した直後に被測定者の離床/在床を判定する実施形態である。なお、第1実施形態の図7と同一の処理については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0096】
まず、振動検出部110により、所定時間毎に振動を検出する。ここで、振動検出部110が、被測定者の在床を確認できない場合(例えば、圧力センサによる測定値が所定の閾値以下の場合)には、睡眠状態を「離床」と判定する(ステップS180;No→ステップS120)。そして、活動量テーブル124に、活動量が「0」として記憶される(ステップS182)。他方、被測定者が在床である場合には、ステップS102からの処理を実行する。
【0097】
なお、ステップS106において、所定分の活動量が活動量テーブル124に記憶されていない場合は(ステップS106;No)、睡眠状態は「覚醒」と判定され(ステップS184)、処理はステップS124に移行する。
【0098】
このように、第2実施形態によれば、被測定者が在床のときのみ、「睡眠」「覚醒」の判定が行われることとなり、「離床」の状態の場合は、活動量等の算出処理は実行されないこととなる。
【0099】
したがって、在床のときのみ「睡眠」「覚醒」の判定を行うこととなり、より正確な判定を行うことが可能となる。また、「離床」のときは、「睡眠」「覚醒」の判定を行う処理を実行しないため、装置全体としての動作速度を向上させるとともに、消費電力を抑えるといったことが可能となる。
【0100】
[3.第3実施形態]
つぎに、第3実施形態について図16を用いて説明する。第3実施形態は、睡眠状態の判定を報知端末装置2で実行する場合について説明する。
【0101】
すなわち、まず、睡眠状態判定装置1は、所定時間毎に活動量を算出する(ステップS400)。そして、算出された活動量と、活動量から算出された睡眠判定値とを、通信部130を介して報知端末装置2に送信する(ステップS402)。
【0102】
報知端末装置2は、活動量と、睡眠判定値とを受信すると(ステップS410)、睡眠状態を判定する(ステップS412)。そして、判定された睡眠状態を表示部240に表示する(ステップS414)。
【0103】
このように、第3実施形態によれば、睡眠状態判定装置1において算出された睡眠判定値に基づいて、報知端末装置が睡眠状態を判定する。また、受信された活動量に基づいて、より精度の高い睡眠判定値を報知端末装置2において算出しても良い。
【0104】
[4.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0105】
なお、報知端末装置2は、睡眠状態判定装置1から受信された睡眠状態等を記憶部220に記憶し、時系列に管理することとしても良い。これにより、被測定者の睡眠状態を把握することができ、各種診断等に利用するといったことが可能となる。
【0106】
また、上述した実施形態では、睡眠状態判定装置と、報知端末装置とは1対1で説明したが、複数の装置を組み合わせても良いことは勿論である。例えば、介護施設や病院等において利用される場合は、被測定者(例えば、患者や要介護者)は複数であることが一般的であり、報知端末装置において複数の被測定者の睡眠状態を管理することとしても良い。また、測定者(例えば、看護師や介護スタッフ)が複数の場合もあるため、報知端末装置が複数であっても良い。
【符号の説明】
【0107】
1 睡眠状態判定装置
100 制御部
110 振動検出部
120 記憶部
122 活動量係数
124 活動量テーブル
126 睡眠状態判定プログラム
127 睡眠状態補正プログラム
128 活動量係数補正プログラム
130 通信部
140 活動量算出部
2 報知端末装置
200 制御部
210 通信部
220 記憶部
230 入力部
240 表示部
250 報知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出手段と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出手段と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定手段と、
を備えることを特徴とする睡眠状態判定装置。
【請求項2】
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者が寝具上に就寝者が在床しているか、離床しているかを判定する在床状態判定手段を更に有し、
前記睡眠状態判定手段は、前記在床状態判定手段により離床していると判定されたときは離床状態と判定し、在床状態と判定されている場合に覚醒状態又は睡眠状態と判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠状態判定装置。
【請求項3】
睡眠状態を報知するための報知手段を備える報知端末装置が接続されており、
前記睡眠状態判定手段により判定された睡眠状態を、前記報知端末装置に送信する送信手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の睡眠状態判定装置。
【請求項4】
前記送信手段は、前記睡眠状態判定手段により、睡眠状態が変化した場合のみ、前記睡眠状態を前記報知端末装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の睡眠状態判定装置。
【請求項5】
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段を有するコンピュータにおいて、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出機能と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出機能と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項6】
睡眠状態判定装置と、報知端末装置とを含む睡眠状態判定システムにおいて、
前記睡眠状態判定装置は、
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出手段と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出手段と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定手段と、
前記睡眠状態判定手段により判定された睡眠状態を、前記報知端末装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記報知端末装置は、
前記睡眠状態判定装置より、睡眠状態を受信する受信手段と、
前記受信された睡眠状態を報知するための報知手段と、
を備えることを特徴とする睡眠状態判定システム。
【請求項7】
睡眠状態判定装置と、報知端末装置とを含む睡眠状態判定システムにおいて、
前記睡眠状態判定装置は、
寝具上の就寝者の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する活動量算出手段と、
前記活動量算出手段により算出された活動量を、前記報知端末に送信するための送信手段と、
を備え、
前記報知端末装置は、
前記睡眠状態判定装置より、活動量を受信するための活動量受信手段と、
現在の時刻の活動量と、現在の時刻以前に算出した活動量とに、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する睡眠判定値算出手段と、
前記睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する睡眠状態判定手段と、
前記睡眠状態判定手段により判定された睡眠状態を報知するための報知手段と、
を備えることを特徴とする睡眠状態判定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−264193(P2010−264193A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−120281(P2009−120281)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(390039985)パラマウントベッド株式会社 (165)
【Fターム(参考)】