説明

睡眠状態評価方法と睡眠状態測定パッチ

【課題】簡単な構造で、皮膚表面に貼るだけの簡単な操作で睡眠状態を正確に測定し評価することができる睡眠状態評価方法と睡眠状態測定パッチを提供する。
【解決手段】粘着剤22により皮膚等の測定対象表面に貼付される透明フィルム12と、透明フィルム12の粘着剤22側の面に対面し発色剤を吸着させた発色剤貯蔵部26と、発色剤貯蔵部26に連なり一方向に長く形成され発色剤が長手方向に浸透する変色部24とを備える。変色部24の透明フィルム12側と反対側の面を覆う水分不透過層30と、透明フィルム12の粘着剤22側の面に設けられ発色剤貯蔵部26を覆う水分透過層34を備える。透明フィルム12には変色部24を視認可能にする透明な表示部16と、表示部16の周辺部に設けられ変色部24の長手方向に沿う目盛が描かれ睡眠状態を測定する印刷部14を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、睡眠状態を脳波以外の生体情報により間接的に測定する睡眠状態評価方法と睡眠状態測定パッチに関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠は健康にとって重要な要素であるが、熟睡や浅い眠りなど睡眠の度合いが異なり、現代人の5人に1人は睡眠の悪いままで日常生活を過ごしていると言われている。このため睡眠を改善することはQOL(生活の質)の向上に役立つと考えられる。一般に、睡眠状態は、身体は眠っているにも関わらず、脳は覚醒状態にあるレム睡眠期と、脳も休息している状態にあるノンレム睡眠期とに分けられる。さらに、睡眠状態の深さに応じて生体情報が変化することが知られている。
【0003】
睡眠状態を知る方法として睡眠ポリグラフ検査があるが、様々な測定装置を身体に装着しなければならないので心理的・身体的に大きな負担になり、一般的でない。また、睡眠時の目覚めや睡眠時間・日常生活での活動状況などのアンケート方式によりセルフチェックする方法も提案されているが、主観的であり、睡眠時の状況を客観的に評価できるものではない。
【0004】
一方、生体情報を検出して睡眠状態を測定する装置として、特許文献1に開示されているように、皮膚温、体温、脈拍、心拍、血圧、呼吸、発汗及び体動を含む生体情報をセンサにより検出する生体情報検出部と、生体情報を統合してクラスタリングを行い、睡眠状態の時間的変化を状態遷移確率によりモデル化し、一時的な生体情報のばらつきを吸収する睡眠状態モデル部と、睡眠状態や睡眠障害の有無を表示する表示部と、利用者の自覚症状や眠気等を入力するユーザ入力部と、利用者の自覚症状、過去の睡眠状態モデル並びに過去の入眠及び起床時刻から状態遷移確率を更新する学習部とを備えた睡眠状態判定装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−254827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記背景技術の特許文献1の装置による場合、利用者には各種のセンサが取り付けられ、そのセンサはコンピュータに接続され、検出されたデータをコンピュータにより解析して、睡眠状態を判定するものであり、装置が複雑であり、自宅で手軽に睡眠状態を評価できるものではない。しかも、特許文献1に開示された内容は、各種の生体情報と睡眠状態との関係を特定したものではない。
【0007】
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、皮膚表面に貼るだけの簡単な操作で睡眠状態を正確に測定し評価することができる睡眠状態評価方法と睡眠状態測定パッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、発色剤を吸着させた発色剤貯蔵部と、前記発色剤貯蔵部に連なり一方向に長く形成され前記発色剤の溶解液が長手方向に浸透する変色部を設け、人の皮膚に貼付して、皮膚の発汗による前記変色部の変色状態により積算発汗量を測定し、睡眠状態を評価する睡眠状態評価方法である。
【0009】
また本発明は、粘着剤により皮膚等の測定対象表面に貼付される透明フィルムと、上記透明フィルムの粘着剤側の面に設けられ発色剤を吸着させた発色剤貯蔵部と、前記発色剤貯蔵部に連なり一方向に長く形成され前記発色剤の溶解液が長手方向に浸透する変色部と、前記変色部の前記透明フィルム側と反対側の面を覆う水分不透過層と、上記透明フィルムの粘着剤側の面に対面し前記発色剤貯蔵部を覆う水分透過層が設けられ、前記透明フィルムには前記変色部を視認可能にする透明な表示部と、前記表示部の周辺部に設けられ前記変色部の長手方向に沿う目盛が描かれた印刷部が設けられ、前記目盛は睡眠状態に対応している睡眠状態測定パッチである。前記表示部は、湾曲して形成されているものでも良い。
【0010】
前記発色剤貯蔵部には、前記発色剤の溶解・浸透速度を早める溶解促進剤として親水性物質を混合したものである。前記親水性物質は、例えばソルビトールや、ポリエチレングリコールである。
【0011】
前記発色剤貯蔵部には、前記発色剤の溶解・浸透速度を速める界面活性剤を混合したものである。前記界面活性剤は、非イオン系界面活性剤が好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の睡眠状態評価方法と睡眠状態測定パッチは、皮膚等の測定対象表面に貼付することによって睡眠状態を簡単に正確に測定し評価することが可能である。特に、特別な装置等を必要とせず、自宅等で簡単に測定することができ、日常生活における睡眠状態を手軽に測定指標化することが可能であり、快適な日常生活を過ごすために用いることができる。さらに、健康管理や居眠り運転防止などに有効である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の一実施形態の睡眠状態測定パッチの横断面模式図である。
【図2】この実施形態の睡眠状態測定パッチの印刷部・表示部を除いた正面図である。
【図3】この実施形態の睡眠状態測定パッチの正面図である。
【図4】この実施形態の睡眠状態測定パッチにより睡眠状態を測定した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の睡眠状態測定パッチ10は、その支持体となる透明フィルム12が設けられている。透明フィルム12の素材は柔軟性を有し透明性に優れ、また強靭性にも優れた樹脂フィルムで作られている。例えば、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ナイロン、ウレタン等が使用される。厚さは、20〜100μmであり、好ましくは50〜75μmである。透明フィルム12は、長方形の角を丸めた形状又は長丸や円形に切断されている。
【0015】
透明フィルム12の表面12aには、所定の文字や絵柄が描かれた印刷部14が設けられている。図2は、睡眠状態測定パッチ10の透明フィルム12の表面12aから見た印刷部14を示したものであり、透明フィルム12の表面12aの中心には、開口または透明な表示部16が設けられている。表示部16の内側には、透明フィルム12を透過し、透明フィルム12の裏面12b側に設けられた後述する変色部24が視認される。表示部16の形状は、円弧状に形成され、メーターの針が揺動するように、後述する変色部24の変色が進む。なお、表示部16の形状は、透明フィルム12の長手方向に沿う長い矩形でも良い。表示部16の長手方向に沿う一方の側縁部の印刷部14には、精神性発汗の積算量を示す目盛18が印刷されている。
【0016】
透明フィルム12の裏面12bには粘着剤22が均一に設けられ、透明フィルム12より小さい透明フィルム13が貼り付けられている。粘着剤22は、例えばアクリル系粘着剤である。そして、透明フィルム13の裏面13bにも粘着剤22が均一に設けられ、変色部24が貼り付けられている。変色部24は、表示部16に対向して位置し、ろ紙や和紙、レーヨンその他のセルロース系の親水性材料のシート材を所定形状に裁断したものであり、白色等の薄い色である。変色部24は表示部16の長手方向よりも長く、幅方向も表示部16よりも広い矩形に設けられている。変色部24は、表示部16の一端部よりも所定長さに長く設けられ、長く延出した部分に、表示部16と同様の材料で形成された発色剤貯蔵部26が接続されている。
【0017】
発色剤貯蔵部26には、発色剤28が吸着されている。発色剤28は水溶性または親水性であり、顔料、染料から選ばれた1種または複数種類を混合し、目視判定に適した色から選ばれる。色は、赤、青、黄色、緑等である。例えば赤の発色剤は、アマランス、エリスロシン、アルラレッド、ニューコクシン等である。青の発色剤は、インジコカーミン、ブリリアントブルー等である。黄色の発色剤は、タートラジン、サンセットイエロー等である。また、これらの混合によって任意の色を調整することができる。例えば、緑色は青色と黄色の混合、オレンジ色は赤色と黄色の混合により形成することができる。
【0018】
発色剤28には、溶解促進剤29が混合されている。溶解促進剤29により、発色剤28の吸着水分への溶解と変色部への浸透速度は著しく速くなる。溶解促進剤29は水溶性のものであり、潮解性物質や親水性高分子材料、又は界面活性剤から選ばれた1種又は複数種が使用される。例えば、ソルビトール、ポリエチレングリコール、グリセリン、塩化アンモニウム、塩化カルシウム等である。特に、ソルビトール、ポリエチレングリコールは、毒性が低く、化学変化しにくい特徴があるので有効である。ポリエチレングリコールは、その平均分子量は1000〜20000のものがよく、特に好ましくは平均分子量が1000〜4000の材料が良い。
【0019】
溶解促進剤29として、親水性高分子材料や界面活性剤は、発色剤28の溶解を促進し、変色部24への浸透を早めるので有効である。親水性高分子材料としては上記のソルビトール、ポリエチレングリコールの外、ポリビニルアルコールでも良く、界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤が好ましく、しょ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルポリグリコシド、アルキルモノグリセリルエーテル等がある。
【0020】
変色部24の、透明フィルム13と反対側の面には、水分不透過層30が変色部24を覆って設けられている。水分不透過層30は変色部24よりもわずかに大きいものである。変色部24に連なる発色剤貯蔵部26は、水分不透過層30の端部から外側に延出し露出している。水分不透過層30は、例えばポリプロピレン等のフィルムである。水分不透過層30の、変色部24と反対側の面には、粘着剤32が均一に塗布されている。粘着剤32は、例えばアクリル系粘着剤である。
【0021】
発色剤貯蔵部26の透明フィルム12側とは反対側には、発色剤貯蔵部26を覆う水分透過層34が設けられている。水分透過層34は、発色剤貯蔵部26よりも大きい形状で、少なくとも発色剤貯蔵部26の全体を覆っている。水分透過層34の接着は、水分透過層34の水分不透過層30に接する所は粘着剤32に、透明フィルム12に接する所は粘着剤22により貼り付けられている。水分透過層34は、ポリエステル、ポリプロピレン等の疎水性の不織布または織布である。
【0022】
透明フィルム12の裏面12b側には、水分透過層34を覆って、剥離シート36が貼り合わされている。剥離シート36が取り付けられた睡眠状態測定パッチ10は、図示しない樹脂フィルム等の袋に包装され、密封されている。これによって空気中の湿度による変質を防ぐことができる。
【0023】
次に、この実施形態の睡眠状態測定パッチ10の使用方法について説明する。まず、睡眠状態測定パッチ10から剥離シート36を剥がし、粘着剤22を露出させる。そして、被験者の皮膚、例えば手掌に睡眠状態測定パッチ10を貼り付ける。このとき、睡眠状態測定パッチ10を貼り付ける前に、手掌の汗や手洗い等で濡れた水分を予め拭き取る。貼付後その状態で、所定時間放置する。貼付時間は、睡眠時間または睡眠の前後の時間を含むものであり、10時間から24時間までの測定が可能である。測定では、睡眠中に発生する手掌の汗を水分透過層34が捉え、その水分を発色剤貯蔵部26が吸着して発色剤28が溶け、変色部24に浸透して着色した水分が変色部24を移動する。吸着する水分が多いほど発色剤貯蔵部26から浸透する水分が多くなり、変色部24の着色領域での到達距離が長くなる。就寝時に手掌に貼り、起床後、変色部24の色の到達距離を表示部16から見て、目盛18と比較して睡眠中の精神性発汗量の積算値を測定する。
【0024】
一般に、覚醒時の精神性発汗量はリラックス状態では4〜5mg/cm2/h前後であるが、ストレスや過度の興奮によって30〜40mg/cm2/hにまで増加する。逆に眠気や居眠り、意欲が低下している場合では約3mg/cm2/h前後にまで低下する。
【0025】
この発明では、睡眠測定パッチを手掌に貼付し、睡眠時の手掌発汗量を測定した結果、睡眠時の手掌発汗量の積算値は8〜20mg/cm2、1時間あたりの精神性発汗量は1.0〜3.5mg/cm2/hであり、覚醒時に比較して睡眠時の精神性発汗量は低くなる。この睡眠時の手掌発汗量は熟睡した場合と安眠できない場合では著しく異なることから、睡眠時の手掌の精神性発汗量を測定することによって熟睡の度合いを測定することができる。
【0026】
睡眠状態測定パッチ10の睡眠状態の測定時間、反応速度、測定範囲等は、変色部24の形状や面積を適宜選択することによって任意に調整することができる。変色部24の面積を大きくすることによって測定時間を長く、例えば12時間〜24時間に設定し、長時間の測定が可能となる。また、水分透過層34の面積により吸着速度を調節することができる。水分透過層34の面積を大きくすると反応速度は速くなり、面積を小さくすれば遅くなる。水分透過層34の面積を大きくすることによって吸着水分量が増えるので測定感度は高くなり、測定時間を短くすることができる。変色部24の厚さ及び面積の組み合わせによっても吸着速度を任意に調整することが可能であり、厚く又は面積を大きくすると反応速度は遅くなる。
【0027】
この実施形態の睡眠状態測定パッチ10は、皮膚に貼付することによって睡眠時の精神性発汗量を正確に測定することが可能であり低コストで、手軽に測定することができる。睡眠時の発汗は、眠りの度合いによって異なるので、この発汗量を定量的に調べることによって、睡眠状態を数量化することが可能となる。また、精神性発汗は手掌と足の裏から分泌するので、上記の手掌以外に、睡眠時の精神性発汗量の測定は足の裏でも可能である。ただし、起床した後、歩行などで体重による圧力によって発汗量が変化し、測定に誤差が出やすくなるので、起床後も測定する場合は手掌で行うことが好ましい。
【0028】
人に必要な睡眠量には個体差や年齢差があり、睡眠時間は一般的には、大人では6〜7時間、子供では8〜9時間、乳幼児では10時間とされている。睡眠が不足した場合には気分が低下し、集中力や記憶力も低くなる。快適な睡眠を取ることによって、健康な状態を維持することができる。睡眠は入眠時の身体状態や精神状態、外部環境に依存するので日々異なり、熟睡している場合、精神活動は停止している状態にあるが、配偶者などの動きやいびきなどの刺激によって容易に覚醒し、熟睡の妨げになる。この発明の測定パッチ10は20〜30mg/cm2の精神性発汗量を測定出来るので、5時間から10時間の精神性発汗量の積算した発汗量を測定することが出来る。
【0029】
この発明の睡眠状態測定パッチ10によれば、自宅や外出先などで、軽便に日常的に睡眠状態の把握を行うことができる。発汗量は、深い熟睡では1〜1.5mg/cm2/h、眠りが浅くなるにしたがって高くなるが、この発明による測定では、覚醒時のリッラクス状態での精神性発汗量(4mg/cm2/h)の1/2以下の精神性発汗量(2mg/cm2/h)を熟睡と判定した。
【0030】
測定方法は、睡眠時に手掌に本発明の精神性発汗量測定パッチを貼付し、起床時に精神性発汗量の積算値(目盛)を読み取り、次式から睡眠時の単位時間当たりの精神性発汗量を算出する。
睡眠時の単位時間当たりの精神性発汗量(mg/cm2/h)
=精神性発汗量の積算値(mg/cm2)/睡眠時間
この単位時間当たりの精神性発汗量は、少ないほど熟睡の度合いが高いと判定することができる。
【0031】
また、簡易法としては精神性発汗量が、下軸目盛りの睡眠時間で示す精神性発汗量より少ない場合は熟睡、多い場合は浅い眠りと判定する。
【0032】
この睡眠状態測定パッチ10は絆創膏状のパッチであり、測定セルや測定機械、記録機器、パソコンなどの機械類が不要であり、測定が極めて容易で違和感が無く、簡便であり、睡眠状態のみならず、手掌や足の裏などの精神性発汗量以外の寝汗などの温熱性発汗を複数箇所同時に測定することもできる。また、手掌や足の裏に貼付することによって、睡眠状態を連続的に測定することが可能である。
【0033】
なお、本発明の睡眠状態測定パッチは上記各実施の形態に限定されるものではなく、透明フィルムの印刷部の絵柄は自由に変更可能である。各部材の素材や形状も、適宜変更可能である。発色剤貯蔵部と変色部は別体でもよく、変色部の端部に発色剤貯蔵部が積層されてもよい。変色部の形状は、長方形の他、扇形でも良い。
【実施例】
【0034】
この発明の睡眠状態測定パッチにより、睡眠状態を複数人について測定した結果を図4のグラフに示す。図示されるように、熟睡と感じられる場合と、熟睡でない場合とでは、明らかに時間あたりの発汗量に差が見られ、睡眠時の発汗量により、熟睡の度合いを測ることができた。
【符号の説明】
【0035】
10 睡眠状態測定パッチ
12,13 透明フィルム
14 印刷部
16 表示部
18 目盛
22,32 粘着剤
24 変色部
26 発色剤貯蔵部
28 発色剤
29 溶解促進剤
30 水分不透過層
34 水分透過層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発色剤を吸着させた発色剤貯蔵部と、前記発色剤貯蔵部に連なり一方向に長く形成され前記発色剤の溶解液が長手方向に浸透する変色部を設け、人の皮膚に貼付して、皮膚の発汗により前記変色部の変色状態により積算発汗量を測定し、睡眠状態を評価することを特徴とする睡眠状態評価方法。
【請求項2】
粘着剤により測定対象表面に貼付される透明フィルムと、上記透明フィルムの粘着剤側の面に設けられ発色剤を吸着させた発色剤貯蔵部と、前記発色剤貯蔵部に連なり一方向に長く形成され前記発色剤の溶解液が長手方向に浸透する変色部と、前記変色部の前記透明フィルム側と反対側の面を覆う水分不透過層と、上記透明フィルムの粘着剤側の面に対面し前記発色剤貯蔵部を覆う水分透過層が設けられ、前記透明フィルムには前記変色部を視認可能にする透明な表示部と、前記表示部の周辺部に設けられ前記変色部の長手方向に沿う目盛が描かれ睡眠状態を測定する印刷部が設けられていることを特徴とする睡眠状態測定パッチ。
【請求項3】
前記表示部は、湾曲して形成されている請求項2記載の睡眠状態測定パッチ。
【請求項4】
前記発色剤貯蔵部には、前記発色剤の溶解・浸透速度を早める溶解促進剤として親水性物質を混合した請求項2又は3記載の睡眠状態測定パッチ。
【請求項5】
前記親水性物質は、ソルビトールである請求項4記載の睡眠状態測定パッチ。
【請求項6】
前記発色剤貯蔵部には、前記発色剤の溶解・浸透速度を速める界面活性剤を混合した請求項2又は3記載の睡眠状態測定パッチ。
【請求項7】
前記界面活性剤は、非イオン系界面活性剤である請求項6記載の睡眠状態測定パッチ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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