説明

短い誘導期を有する酸素捕捉樹脂

本発明はポリエステル、コポリエステルエーテル、および酸化触媒を含んでなる組成物に関し、ここでコポリエステルエーテルは亜鉛化合物並びにポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなる。本発明は組成物から製造される製品並びに組成物および製品を製造する方法にもさらに関する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願へのクロス−リファレンス】
【0001】
本出願は2009年1月20日に出願された米国暫定出願第61/154162号からの優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は短い酸素捕捉誘導期を有する活性酸素気体バリアーを与えるコポリエステル−エーテル組成物および有機重合体組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
プラスチック物質、例えばポリエステル類、はそれらの比較的軽い重量、ガラスと比べて減少した破れ、および見込みのある比較的低い価格のためにガラスおよび金属包装物質を代替してきた。これらの用途のためのポリエステルのこの使用における1つの問題点はその相対的に高い気体透過性である。これが炭酸入りソフトドリンク類および酸素敏感性物質、例えばビールおよび果物ジュース類、の貯蔵寿命を制限する。包装された物質に関するより長い貯蔵寿命を有するという食品産業の目標に部分的に応じて、プラスチック物質、例えばポリエステル類、との混合物中での使用のための有機酸素捕捉物質が開発されてきた。
【0004】
最近使用されている酸素捕捉物質の1つの使用方法は「能動(active)包装」の使用であり、そこでは酸素に対する製品の露呈を調節するように包装がある種の方法で改質される。1つの技術は酸素捕捉剤を包装構造自体の中に導入することを含む。そのような包装構造では、酸素捕捉物質は包装の少なくとも一部を構成する。これらの物質は製品を取り囲むかまたは包装内に漏出しうる閉鎖包装容積から酸素を除去し、それにより腐敗を抑制しそして食品製品の場合には鮮度を長期化させる。この包装構造で使用される酸素捕捉物質は低分子量オリゴマーを包含し、それらは重合体の骨格または側鎖のいずれかが酸素と反応する重合体または酸化可能な有機重合体の中に典型的に加えられる。包装構造で使用される普遍的な酸化可能な重合体はポリアミド、例えばMXD−6ナイロン、である。そのような酸素捕捉物質は典型的には適当な触媒、例えばコバルトの如き遷移金属触媒の有機または無機塩、と共に使用される。
【0005】
特許文献1は熱可塑性重合体および遷移金属触媒と配合される酸素捕捉部分としてのポリエーテル類、例えばポリ(アルキレンオキシド)グリコール類−例えばポリテトラメチレンオキシドグリコール、を開示している。典型的には、コポリエステル−エーテル類はチタンアルコキシド触媒により触媒作用を受ける。包装が形成されてから酸素捕捉樹脂が酸素を捕捉し始めるのに要する時間を「酸素捕捉誘導期」と称する。特許文献1に教示された組成物は、ポリエステル類と配合された時に、延伸ブロー成型容器内で酸素を捕捉する前の長い酸素捕捉誘導期を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,455,620号明細書
【発明の概要】
【0007】
包装製品に食品または飲料が充填された直後に酸素捕捉を開始するためには酸素捕捉樹脂が短い「酸素捕捉誘導期」を有することが望ましい。これは、食品または飲料自体が包装の頭部空間内の酸素または包装の壁を透過する酸素と反応しないようにするために望ましい。酸素捕捉誘導期を短かくして包装の中味が有意な時間にわたり酸素に露呈されない
ことが望ましい。酸素捕捉樹脂が包装の主要部分を構成する熱可塑性物質に加えられる時に最終的な包装製品が高度の透明性すなわち低い「ヘイズ」度を保有することも望ましい。
【0008】
従って、単層包装物質内のポリエステルとの相容性配合物の中で使用して配合物から製造される製品が短い酸素捕捉誘導期を有しうるコポリエステル−エーテル類に関する要望が存在する。
【0009】
本発明によると、ある種のコポリエステル−エーテル類を単層包装製品内のポリエステルとの相容性配合物の中で使用して配合物から製造される製品が短い酸素捕捉誘導期を有しうることが今回見出された。本発明はポリエステル、コポリエステルエーテル、および酸化触媒を含んでなる組成物に関し、ここでコポリエステルエーテルは亜鉛化合物並びにポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなる。本発明は組成物から製造される製品並びに組成物および製品を製造する方法にもさらに関する。
【発明の詳細な記述】
【0010】
本発明はポリエステル、コポリエステルエーテル、および酸化触媒を含んでなる組成物により特徴づけることができ、ここでコポリエステルエーテルは亜鉛化合物並びにポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなる。コポリエステルエーテルはポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ペンタメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘプタメチレンオキシド)グリコール、ポリ(オクタメチレンオキシド)グリコールおよび環式エーテル単量体から誘導されるポリ(アルキレンオキシド)グリコール類よりなる群から選択されるポリ(アルキレンオキシド)グリコールのポリエーテル部分をさらに含んでなりうる。
【0011】
ポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)のアルキレンはC〜C、例えばエチレン、プロピレンおよびブチレン、であることができ、適切にはここでアルキレンはエチレンまたはポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)である。ポリエーテル部分の分子量は約200g/モル〜約5000g/モル、例えば約1000g/モル〜約3000g/モル、の範囲内でありうる。ポリエーテル部分中のアルキレンオキシドのモル%は約10モル%〜約90モル%、例えば約25モル%〜約75モル%または約40モル%〜約60モル%、の範囲内でありうる。コポリエステルエーテルの製造における使用のためには、ポリエーテル部分の末端基はヒドロキシル、例えばポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールまたはポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンオキシド)グリコール、であり、それは例えばポリ(テトラメチレン−コ−エチレンオキシド)グリコールまたはポリ(テトラメチレン−コ−プロピレンオキシド)グリコールでありうる。
【0012】
最終的組成物中のコポリエステルの合計量は組成物から製造される製品の所望する酸素捕捉性能を与えるように選択される。コポリエステルエーテルの量は全組成物の少なくとも約0.5重量%、または全組成物の約0.5重量%〜約10重量%、例えば全組成物の約1.0重量%〜約5.0重量%もしくは約1.5重量%〜約3.0重量%、の範囲内でありうる。コポリエステルエーテルはポリエステルと物理的に配合することができる。或いは、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをポリエステルと共重合することもできる。
【0013】
エタングリコール、ブタンジオールまたはプロパンジオールを他のグリコールとして使用して、コポリエステルエーテル類はポリエーテル部分をコポリエステルエーテルの約1
5重量%〜95重量%の、例えばコポリエステルエーテルの約25重量%〜約75重量%または約30重量%〜約70重量%の、範囲内で含有できる。酸化防止剤を重合中に加えてエステル−エーテル部分の分解を抑制しうる。
【0014】
コポリエステルエーテル類はジカルボン酸のジアルキルエステルとのエステル交換により製造できる。エステル交換工程中にジカルボン酸類のジアルキルエステル類は触媒としての亜鉛化合物の存在下で1種もしくはそれ以上のグリコール類とのエステル交換を受ける。例えば亜鉛の酸化物、水酸化物、アルコキシド、脂肪族酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物または錯化合物の如き化合物、例えば酢酸亜鉛、を使用することができる。コポリエステル−エーテル中の元素状亜鉛の適量はコポリエステル−エーテルの重量の約35〜約100ppm、例えば約40−80ppm、でありうる。ポリ(アルキレンオキシド)グリコール類はこれらのエステル化工程中にこれらのグリコール類の一部を置換する。ポリ(アルキレンオキシド)グリコール類は出発原料物質と共に加えるかまたはエステル化後に加えることができる。いずれの場合にも、単量体およびオリゴマー混合物は高められた温度および1気圧またはそれより高い圧力において操作される1つもしくはそれ以上の連続する反応器の中で連続的に製造することができる。或いは、単量体およびオリゴマー混合物を1つもしくはそれ以上のバッチ反応器の中で製造することもできる。バッチ工程では、単量体テレフタル酸ビスヒドロキシ(BHET)を含んでなる単量体ヒールをエステル交換反応器の中に残して次のバッチのエステル化を助けることができる。これらの反応に適する条件は約180℃〜250℃の温度および約1バール〜4バールの圧力である。
【0015】
次に、コポリエステルエーテル単量体およびオリゴマーの混合物は溶融相重縮合を受けて低分子量前駆体重合体を製造する。前駆体は高められた温度において操作される連続する1つもしくはそれ以上の反応器の中で製造される。過剰のグリコール類、水、および他の反応生成物の除去を促進するために、重縮合反応器は真空下で操作される。重縮合反応用の触媒はアンチモン、ゲルマニウム、錫、チタンおよびアルミニウムの化合物を包含し、チタン化合物が好ましい。元素状Tiの適量は約20〜約60ppm、例えば約25〜35ppm、でありうる。重縮合用の反応条件は(i)約290℃より低い、またはコポリエステルエーテルの融点より約10℃より高い温度、および(ii)重合が進行するにつれて減少する、約0.01バールより低い圧力を包含しうる。このコポリエステルエーテルは高められた温度および1気圧より低い圧力で操作される連続する1つもしくはそれ以上の反応器の中で連続的に製造することができる。或いは、このコポリエステルエーテルは1つもしくはそれ以上のバッチ反応器の中で製造することができる。溶融相重合後の固有粘度は約0.5dl/g〜約1.5dl/gの範囲内でありうる。
【0016】
溶融したコポリエステルエーテルをダイを通して押し出した後に、ストランドを冷水浴の中で冷却しそして切断してペレットとする。これらのペレットを製品を製造するための押し出し機の中に直接供給することができ、または所望する分子量が得られるまで通常条件において固体状態でありうる。
【0017】
本発明で使用されるポリエステル類は少なくとも65モル%、例えば少なくとも65モル%〜少なくとも95モル%または少なくとも95モル%、のテレフタル酸またはC−Cジアルキルテレフタレートを含んでなる二酸またはジエステル、と少なくとも65モル%、例えば少なくとも65モル%〜少なくとも95モル%または少なくとも95モル%、のエチレングリコールを含んでなるジオール成分との反応から製造することができる。二酸成分はテレフタル酸であることができそしてジオール成分はエチレングリコールであることができ、それによりポリエチレンテレフタレート(PET)を製造する。全ての二酸成分に関するモル百分率は合計で100モル%であり、そして全てのジオール成分に関するモル百分率は合計で100モル%である。
【0018】
ポリエステル成分がエチレングリコール以外の1種もしくはそれ以上のジオール成分により変更される場合には、記述されるポリエステルの適するジオール成分は1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール(2MPDO)、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールまたは連鎖中に1個もしくはそれ以上の酸素原子を含有するジオール類、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールまたはそれらの混合物、から選択できる。ジオール類は2〜18個の炭素原子、例えば2〜8個の炭素原子、を含有しうる。脂環式ジオール類はそれらのシスもしくはトランス立体配置で、または両方の形態の混合物として使用しうる。変更ジオール成分は1,4−シクロヘキサンジメタノールもしくはジエチレングリコール、またはこれらの混合物でありうる。
【0019】
ポリエステル成分がテレフタル酸以外の1種もしくはそれ以上の酸成分により変更される場合には、線状ポリエステルの適する酸成分(脂肪族、脂環式、または芳香族ジカルボン酸類)はイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジオン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、二安息香酸、またはこれらの混合物などから選択できる。重合体製造においては、それらの官能性酸誘導体、例えばジカルボン酸のジメチル、ジエチル、またはジプロピルエステル、を使用することができる。これらの酸類の無水物または酸ハロゲン化物も実際に可能なら使用できる。これらのジカルボン酸変更物質は一般的にテレフタル酸と比べて結晶化速度を遅延させる。本発明で使用できるポリエステルはPETおよびイソフタル酸もしくは5−スルホイソフタル酸またはこれらの混合物の共重合体である。一般的に、イソフタル酸および5−スルホイソフタル酸の合計は共重合体の約1モル%〜約10モル%、または約1.5モル%〜6モル%で存在しうる。
【0020】
テレフタル酸(もしくはテレフタル酸ジメチル)およびエチレングリコールから製造されるポリエステルまたは上記の変更されたポリエステルの他に、本発明は100%の芳香族二酸、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸もしくは二安息香酸、またはそれらのジエステル類、および少なくとも85モル%のこれらの芳香族二酸/ジエステルを上記共単量体のいずれかと反応させることにより製造される変更ポリエステルの使用も包含しうる。
【0021】
本発明のポリエステルはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレートの共重合体、ポリエチレンナフタレートの共重合体、ポリエチレンイソフタレートの共重合体またはそれらの混合物から選択される少なくとも1員であることができ、例えばポリエステルはポリエチレンテレフタレートの共重合体、例えばポリ(エチレンテレフタレート−コ−エチレンイソフタレート)またはポリ(エチレンテレフタレート−コ−エチレン5−スルホイソフタレート)、でありうる。
【0022】
適する酸化触媒はコポリエステルエーテルの酸化を活性化または促進する遷移金属触媒を包含する。遷移金属は周期表の第一、第二または第三遷移列から選択される金属との遷移金属塩の形態でありうる。適する遷移金属はコバルト、銅、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、タングステン、オスミウム、カドミウム、銀、タンタル、ハフニウム、バナジウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、マンガンおよびそれらの混合物を包含する。金
属用の適する対イオンはカルボン酸塩、例えばネオデカン酸塩、オクタン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、ナフタル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、アセチルアセトン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、2−エチルヘキサン塩、酸化物、ホウ化物、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩またはそれらの混合物を包含するが、それらに限定されない。例えば、ステアリン酸コバルトおよび酢酸コバルトが本発明で使用できる酸化触媒である。酸素捕捉の触媒作用において有効である触媒の量、例えば全組成物の少なくとも約10ppmまたは全組成物の約25ppm〜約500ppm、例えば全組成物の約50ppm〜約250ppmもしくは約50ppm〜約100ppm、を使用できる。酸化触媒は重合中に加えることもできまたはポリエステルをコポリエステルエーテルと配合することにより製造される製品の製造中に加えうるポリエステルベースマスターバッチとして混和することもできる。
【0023】
亜鉛化合物は酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、亜鉛の脂肪族酸塩、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛および亜鉛の錯化合物から選択でき、例えば亜鉛化合物は酢酸亜鉛でありうる。亜鉛化合物は全組成物の約40ppm〜約100ppm、例えば全組成物の約50ppm〜約80ppm、の量で存在することができる。
【0024】
本発明の組成物は添加剤をさらに含んでなりうる。添加剤は熱安定剤、粘着防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、トナー類(例えば顔料および染料)、充填剤、枝分かれ剤、または他の典型的な剤でありうる。例えば、添加剤は熱安定剤、粘着防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、充填剤、枝分かれ剤およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員でありうる。添加剤は組成物に一般的には重縮合反応中にまたは終点近くで加えることができる。添加剤の導入のための普遍的なシステムを使用して所望する結果を得ることができる。
【0025】
本発明の他の態様は上記の組成物を含んでなる製品である。適する製品はフィルム、シート、チューブ、パイプ、繊維、容器プリフォーム、ブロー成型品、例えば硬質容器、熱成形製品、柔軟性バッグなどおよびそれらの組み合わせを包含するが、それらに限定されない。製品は上記の組成物の1つもしくはそれ以上の層を含んでなりうる。典型的な硬質および半硬質製品はプラスチック、紙もしくはボール紙カートンまたは瓶、例えばジュース、牛乳、ソフトドリンク、ビールおよびスープ容器、熱成形トレーまたはコップ、から製造することができる。さらに、そのような製品の壁は材料の複数層をしばしば含んでなる。本発明はこれらの層の1つ、幾つか、または全てにおいて使用できる。
【0026】
本発明の他の態様はa)亜鉛化合物の存在下でポリエステル前駆体をアルキレングリコールおよびポリ(アルキレンオキシド)グリコールとエステル化またはエステル交換してコポリエステルエーテルを製造し、ここでコポリエステルエーテルがポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなり、b)コポリエステルエーテルをポリエステルおよび酸化触媒と配合し、c)配合物を溶融して均質な配合物を製造し、そしてd)溶融した配合物を冷却しそして切断して固体ペレットとすることを含んでなる酸素捕捉物質を製造する方法である。ポリエステル前駆体は純粋なテレフタル酸およびテレフタル酸ジメチルよりなる群から選択できる。アルキレングリコールはエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールよりなる群、例えばエチレングリコール、から選択できる。亜鉛化合物は酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、脂肪族酸の亜鉛塩、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛および亜鉛の錯化合物よりなる群、例えば酢酸亜鉛、から選択できる。酸化触媒はi)コバルト、銅、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、タングステン、オスミウム、カドミウム、銀、タンタル、ハフニウム、バナジウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、マンガンお
よびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる金属、並びにii)カルボン酸塩、酸化物、ホウ化物、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる対イオンを含んでなる遷移金属塩でありうる。カルボン酸塩はネオデカン酸塩、オクタン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、ナフタル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、アセチルアセトン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、および2−エチルヘキサン塩よりなる群から選択できる。例えば、酸化触媒はステアリン酸コバルトおよび酢酸コバルトよりなる群から選択される少なくとも1員でありうる。
【0027】
本発明の他の態様はa)亜鉛化合物の存在下でポリエステル前駆体をアルキレングリコールおよびポリ(アルキレンオキシド)グリコールとエステル化またはエステル交換してコポリエステルエーテルを製造し、ここでコポリエステルエーテルがポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなり、b)コポリエステルエーテルをポリエステルおよび酸化触媒と配合して混合物を製造し、c)混合物を溶融し、そしてd)混合物を含んでなる製品を製造することを含んでなるポリエステル製品の気体透過性を減少する方法である。ポリエステル前駆体は純粋なテレフタル酸およびテレフタル酸ジメチルよりなる群から選択できる。アルキレングリコールはエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールよりなる群、例えばエチレングリコール、から選択できる。亜鉛化合物は酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、脂肪族酸の亜鉛塩、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛および亜鉛の錯化合物よりなる群、例えば酢酸亜鉛、から選択できる。酸化触媒はi)コバルト、銅、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、タングステン、オスミウム、カドミウム、銀、タンタル、ハフニウム、バナジウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、マンガンおよびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる金属、並びにii)カルボン酸塩、酸化物、ホウ化物、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる対イオンを含んでなる遷移金属塩でありうる。カルボン酸塩はネオデカン酸塩、オクタン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、ナフタル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、アセチルアセトン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、および2−エチルヘキサン塩よりなる群から選択できる。例えば、酸化触媒はステアリン酸コバルトおよび酢酸コバルトよりなる群から選択される少なくとも1員でありうる。
【0028】
試験工程
1.固有粘度
コポリエステル−エーテルの固有粘度はASTM D 4603に従い溶媒としてm−クレゾールを用いて測定された。
【0029】
2.瓶の酸素透過性
周囲相対湿度、1気圧、および23℃における瓶試料の酸素流束をMocon Ox−Tran model 2/60(モコン・ミネアポリス(MOCON Minneapolis)、ミネソタ州)を用いて測定した。98%窒素と2%水素との混合物を担持気体として使用し、そして周囲空気(20.9%酸素)を試験気体として使用した。試験前に、標本を装置内部の窒素の中で24時間にわたりコンディショニングして痕跡量の大気酸素を除去した。定常な基準線が得られるまでコンディショニングは続けられ、そこで酸素流束を1%以内ずつ45分間のサイクルで変動させた。酸素流束が1%以内ずつ45分間の試験サイクル中に変動させる定常状態に流束が達する時に試験が終了した。酸素透過性結果を測定しそしてcm/包装/日数として記録する。バリアー改良因子すなわち「BIF」を測定するために、酸素捕捉剤を含有しない対照瓶を試験瓶と同時に同一条件下で測定する。対照瓶の酸素透過性を試験瓶の酸素透過性により割り算することによりBI
Fを計算する。酸素捕捉開始前の誘導期の測定を容易にするために、10.0XのBIF値を使用する。これは、この試験瓶が対照瓶の10%より多くない酸素に対する透過速度を有することを意味する。
【0030】
3.瓶壁ヘイズ
瓶壁のヘイズをHunter Lab ColorQuest II計器を用いて測定した。D65光源をCIE 1964 10°標準観測器と共に使用した。ヘイズはCIE Y全透過に対するCIE Y拡散透過率の百分率として定義される。断らない限り、%ヘイズは0.25mmの厚さを有する延伸ブロー成型瓶の側壁上で測定される。
【0031】
4.元素含有量
粉砕された重合体試料の元素含有量はAtom Scan 16 ICP発光分光写真器を用いて測定された。試料をエタノールアミン中での加熱により溶解させ、そして冷却時に、蒸留水を加えてテレフタル酸を結晶化させた。溶液を遠心し、そして上澄み液を分析した。分析下の試料からの原子発光と既知の元素状イオン濃度の溶液のものとの比較を使用して重合体試料中に保有される元素の実験値を測定した。この方法を使用して組成物中のコバルトおよび亜鉛濃度を測定する。
【実施例】
【0032】
実施例1(比較例)
DMT、モル過剰のグリコールおよびエステル交換触媒としてのチタン酸テトラ−n−ブチル(Tyzor(R)、デュポン(DuPont)、米国)(50ppmのTi)をコンデンサー、還流カラムおよびスタラーを装備した反応器に充填した。エステル交換中に連続的に撹拌された物質を、除去されたメタノールの量により証明されるエステル交換が完了するまで、大気圧下で160−230℃の温度に加熱した。混合物をオートクレーブに移し、最終的な重合体重量の50重量%に相当する1400g/モルの数平均分子量を有するポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを重縮合触媒としてのVertec(R) AC420(ジョンソン・マテイ(Johnson Mathey)、米国)(30ppmのTi)と一緒に加えた。オートクレーブ圧力を0.3mmHg以下に低下させ、そして次に温度を250℃に上昇させた。スタラーアンペア数により測定される必要溶融粘度に合致するまで、重合中に連続的に撹拌された混合物をこの温度に保った。反応器を窒素でわずかに加圧しそして生成物を冷却水の中に押し出した。重合体ストランドが冷えた後に、それをシアー−ベイ(Scheer−bay)造粒器で造粒した。コポリエステル−エーテルの固有粘度は約1.2dl/gであった。樹脂(2重量%)を乾燥し、乾燥したベースポリエステル2300K樹脂(インビスタ・ポリエステル・アンド・レジンズ(Invista Polyester & Resins)、米国、この樹脂はテレフタル酸と0.2重量%の5−スルホイソフタル酸をナトリウム塩として含有するエチレングリコールの標準的なアンチモンで触媒作用を受ける直接的エステル化、その後のステアリン酸コバルト(75ppmのコバルト)の添加に基づく)と配合しそして射出成型してプリフォームとした。プリフォームを500mlの24g瓶に延伸ブロー成型した。これらの瓶の酸素透過性およびヘイズを測定した。BIF結果は表1に示され、そして%ヘイズは表2に示される。
【0033】
実施例2(比較例)
標準的なポリエステル樹脂(インビスタタイプ2201)および酢酸亜鉛二水和物(1.5重量%)を混和して4545ppmの亜鉛元素レベルを与えることによりPET/酢酸亜鉛マスターバッチを製造した。
【0034】
実施例1からのコポリエステル−エーテルをこの酢酸亜鉛のマスターバッチと配合して75ppmの亜鉛含有量を与えた。この乾燥した配合物(2重量%)を2300Kポリエ
ステル樹脂と配合し、そして押し出してプリフォームとした。プリフォームを500mlの24g瓶に延伸ブロー成型した。これらの瓶の酸素透過性およびヘイズを測定した。BIF結果は表1に示され、そして%ヘイズは表2に示される。
【0035】
実施例3
酢酸亜鉛(70ppmのZn)をTyzor Ti触媒の代わりにエステル交換触媒として使用したこと以外は実施例1の方法を使用してコポリエステル−エーテルを製造した。これらの瓶の酸素透過性およびヘイズを測定した。BIF結果は表1に示され、そして%ヘイズは表2に示される。
【0036】
実施例4(比較例)
PTMEGを50モル%のエチレンオキシド部分を含有する2000g/モルの分子量を有する56重量%のポリ(テトラメチレン−コ−エチレンオキシド)グリコールで置換して実施例1を繰り返した。エステル交換反応後に、さらに500ppmの酸化防止剤(Ethanox(R)330、アルベマール・コーポレーション(Albemarle Corp.)、米国)を加えた。瓶の酸素透過性を測定しそしてBIF結果は表1に示される。
【0037】
実施例5
PTMEGを50モル%のエチレンオキシド部分を含有する2000g/モルの分子量を有する56重量%のポリ(テトラメチレン−コ−エチレンオキシド)グリコールで置換して実施例3を繰り返した。エステル交換反応後に、さらに500ppmの酸化防止剤(Ethanox(R)330)を加えた。瓶の酸素透過性を測定しそしてBIF結果は表1に示される。
【0038】
実施例6
酸化防止剤を添加せずに、実施例5を繰り返した。瓶の酸素透過性を測定しそしてBIF結果は表1に示される。
【0039】
実施例7
エステル交換触媒としての40ppmのZnおよび重縮合触媒としての55ppmのTiを用いて実施例3を繰り返した。エステル交換反応後に、さらに100ppmの酸化防止剤(Ethanox(R)330)を加えた。瓶の酸素透過性を測定しそしてBIF結果は表1に示される。
【0040】
実施例8
エステル交換触媒としての45ppmのZnおよび重縮合触媒としての30ppmのTiを用いて実施例7を繰り返した。瓶の酸素透過性を測定しそしてBIF結果は表1に示される。
【0041】
【表1】

【0042】
亜鉛化合物をエステル交換触媒として使用する本発明の実施例(3、5−8)はチタンエステル交換触媒を使用する比較例(1、2および4)よりはるかに短い酸素捕捉誘導期を有する。さらに、表2に示されるように許容可能な瓶側壁のヘイズがある。
【0043】
【表2】

【0044】
本発明はその具体的な態様と共に記述されてきたが、以上の記述に照らして当業者には多くの変法、改変、および変動が明らかであろう。従って、全てのそのような変法、改変、および変動は添付された特許請求の範囲の精神および広い範囲に包括されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル、コポリエステルエーテル、および酸化触媒を含んでなる組成物であって、コポリエステルエーテルが亜鉛化合物並びにポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなる組成物。
【請求項2】
該コポリエステルエーテルがポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ペンタメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘプタメチレンオキシド)グリコール、ポリ(オクタメチレンオキシド)グリコールおよび環式エーテル単量体から誘導されるポリ(アルキレンオキシド)グリコール類よりなる群から選択されるポリ(アルキレンオキシド)グリコールのポリエーテル部分をさらに含んでなる請求項1の組成物。
【請求項3】
該ポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)の該アルキレンがエチレン、プロピレンおよびブチレンよりなる群から選択される請求項1の組成物。
【請求項4】
該アルキレンがエチレンである請求項3の組成物。
【請求項5】
該ポリエーテル部分の分子量が約200g/モル〜約5000g/モルの範囲内である請求項1の組成物。
【請求項6】
該コポリエステルエーテルが全組成物の少なくとも約0.5重量%の量で存在する請求項1の組成物。
【請求項7】
該コポリエステルエーテルが全組成物の約0.5重量%〜約10重量%の量で存在する請求項1の組成物。
【請求項8】
該ポリエーテル部分が該コポリエステルエーテルの約15重量%〜約95重量%の量で存在する請求項1の組成物。
【請求項9】
該ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレートの共重合体、ポリエチレンナフタレートの共重合体、ポリエチレンイソフタレートの共重合体、およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員である請求項1の組成物。
【請求項10】
該ポリエステルがポリエチレンテレフタレートの共重合体である請求項9の組成物。
【請求項11】
酸化触媒がi)コバルト、銅、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、タングステン、オスミウム、カドミウム、銀、タンタル、ハフニウム、バナジウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、マンガンおよびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる金属、並びにii)カルボン酸塩、酸化物、ホウ化物、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる対イオンを含んでなる遷移金属塩を含んでなる請求項1の組成物。
【請求項12】
該カルボン酸塩がネオデカン酸塩、オクタン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、ナフタル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、アセチルアセトン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、および2−エチルヘキサン塩よりなる群から選択される請求項11の組成
物。
【請求項13】
該酸化触媒がステアリン酸コバルトおよび酢酸コバルトよりなる群から選択される少なくとも1員である請求項1の組成物。
【請求項14】
該酸化触媒が全組成物の少なくとも約10ppmの量で存在する請求項1の組成物。
【請求項15】
該酸化触媒が全組成物の約25ppm〜約500ppmの量で存在する請求項1の組成物。
【請求項16】
該亜鉛化合物が酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、脂肪族酸の亜鉛塩、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜塩、炭酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛および亜鉛の錯化合物よりなる群から選択される請求項1の組成物。
【請求項17】
該亜鉛化合物が酢酸亜鉛である請求項1の組成物。
【請求項18】
該亜鉛化合物が全組成物の約35ppm〜約100ppmの量で存在する請求項1の組成物。
【請求項19】
該亜鉛化合物が全組成物の約40ppm〜約80ppmの量で存在する請求項1の組成物。
【請求項20】
添加剤をさらに含んでなる請求項1の組成物。
【請求項21】
添加剤が熱安定剤、粘着防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、充填剤、枝分かれ剤およびそれらの混合物よりなる群から選択される1員を含んでなる請求項20の組成物。
【請求項22】
請求項1の組成物を含んでなる製造製品。
【請求項23】
製品がフィルム、シート、チューブ、パイプ、繊維、容器プリフォーム、ブロー成型品、熱成形製品および柔軟性バッグよりなる群から選択される請求項22の製造製品。
【請求項24】
製品が組成物の1つもしくはそれ以上の層を含んでなる請求項22の製品。
【請求項25】
a)亜鉛化合物の存在下でポリエステル前駆体をアルキレングリコールおよびポリ(アルキレンオキシド)グリコールとエステル化またはエステル交換してコポリエステルエーテルを製造し、ここでコポリエステルエーテルがポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなり、
b)コポリエステルエーテルをポリエステルおよび酸化触媒と配合し、
c)配合物を溶融して均質な配合物を製造し、そして
d)溶融した配合物を冷却しそして切断して固体ペレットとする
ことを含んでなる酸素捕捉樹脂を製造する方法。
【請求項26】
ポリエステル前駆体が純粋なテレフタル酸およびテレフタル酸ジメチルよりなる群から選択される請求項25の方法。
【請求項27】
アルキレングリコールがエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールよりなる群から選択される請求項25の方法。
【請求項28】
アルキレングリコールがエチレングリコールである請求項25の方法。
【請求項29】
該亜鉛化合物が酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、脂肪族酸の亜鉛塩、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛および亜鉛の錯化合物よりなる群から選択される請求項25の方法。
【請求項30】
該亜鉛化合物が酢酸亜鉛である請求項25の方法。
【請求項31】
該酸化触媒がi)コバルト、銅、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、タングステン、オスミウム、カドミウム、銀、タンタル、ハフニウム、バナジウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、マンガンおよびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる金属、並びにii)カルボン酸塩、酸化物、ホウ化物、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる対イオンを含んでなる遷移金属塩を含んでなる請求項25の方法。
【請求項32】
該カルボン酸塩がネオデカン酸塩、オクタン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、ナフタル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、アセチルアセトン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、および2−エチルヘキサン塩よりなる群から選択される請求項31の方法。
【請求項33】
該酸化触媒がステアリン酸コバルトおよび酢酸コバルトよりなる群から選択される少なくとも1員である請求項25の方法。
【請求項34】
a)亜鉛化合物の存在下でポリエステル前駆体をアルキレングリコールおよびポリ(アルキレンオキシド)グリコールとエステル化またはエステル交換してコポリエステルエーテルを製造し、ここでコポリエステルエーテルがポリ(テトラメチレンエーテル)およびポリ(テトラメチレン−コ−アルキレンエーテル)よりなる群から選択される少なくとも1つのポリエーテル部分を含んでなり、
b)コポリエステルエーテルをポリエステルおよび酸化触媒と配合して混合物を製造し、c)混合物を溶融し、そして
d)混合物を含んでなる製品を製造する
ことを含んでなるポリエステル製品の気体透過性を減少する方法。
【請求項35】
ポリエステル前駆体が純粋なテレフタル酸およびテレフタル酸ジメチルよりなる群から選択される請求項34の方法。
【請求項36】
アルキレングリコールがエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールよりなる群から選択される請求項34の方法。
【請求項37】
アルキレングリコールがエチレングリコールである請求項34の方法。
【請求項38】
該亜鉛化合物が酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛アルコキシド、脂肪族酸の亜鉛塩、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、炭酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛および亜鉛の錯化合物よりなる群から選択される請求項34の方法。
【請求項39】
該亜鉛化合物が酢酸亜鉛である請求項34の方法。
【請求項40】
該酸化触媒がi)コバルト、銅、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、タングステン、
オスミウム、カドミウム、銀、タンタル、ハフニウム、バナジウム、チタン、クロム、ニッケル、亜鉛、マンガンおよびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる金属、並びにii)カルボン酸塩、酸化物、ホウ化物、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1員を含んでなる対イオンを含んでなる遷移金属塩を含んでなる請求項34の方法。
【請求項41】
該カルボン酸塩がネオデカン酸塩、オクタン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、ナフタル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、アセチルアセトン酸塩、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、および2−エチルヘキサン塩よりなる群から選択される請求項40の方法。
【請求項42】
該酸化触媒がステアリン酸コバルトおよび酢酸コバルトよりなる群から選択される少なくとも1員である請求項34の方法。

【公表番号】特表2012−518709(P2012−518709A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551182(P2011−551182)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/024442
【国際公開番号】WO2010/096459
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(309028329)インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル (80)
【Fターム(参考)】