説明

研磨パッドおよびその製造方法

ポリウレタンマトリックス中のガス気泡のサイズを制御する反応注入モールディングによって生成されたポリマーマトリックスを含む、ワーク表面を変更するための物品あるいは研磨パッドである。提供される液状ウレタンの前形は最初に操作モールドに注入され、硬化される。成形された製品は、その後離型され、両面を調整あるいは研磨して均等な素材の単一層からなる単一薄状の研磨パッドを形成する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してガラス、半導体、プラスチックおよびポリマー、金属、誘電体および磁気材料のような広範囲の種目上に平滑平坦面を成形するために使用される研磨パッドに関する。より詳しくは、本発明はこれらのパッドのバルク構造と、この構造を製造し使用する方法に関する。本発明はまた集積回路およびMEMデバイスの製造に使用されるこの種の表面を研磨または平坦化するために特に有用な製造物品に関する。さらに、本発明は銅ダマシン”damascene”および二重ダマシン特性を包含する半導体ウエハのような集積回路デバイス内で相互接続構造に使用されるような金属および誘電体を研磨または平坦化するのに特に有用である。
【背景技術】
【0002】
光学装置、磁気ディスク、マイクロマシンおよび特に半導体集積回路デバイスの製造において、化学的機械的平坦化(CMP)作業を行うことが望ましい。詳しく説明すると、集積回路は半導体ウエハ基板上に多段階構造が形成される。基板段階において、拡散領域を有するトランジスタデバイスが形成される。続く段階において、相互接続金属化線がパターン化され、かつ、トランジスタデバイスに電気的に接続され、所望の機能デバイスが規定される。周知のように、パターン化導電層は二酸化シリコンのような誘電体材料によって他の導電層から絶縁される。伝統的に、適切な金属薄膜にはタングステンだけでなくアルミニウムおよびその合金、さらに関連するバリアおよび各々に対するライナー薄膜が含まれる。ごく最近において、その関連バリアと共動するCu、ライナー不活性薄膜が出現し、進歩したデバイス製造のために選択される導体とすることが急速になってきている。同様にして、絶縁材料が従来の二酸化シリコンをバックシートにしてより小さい誘電率を有するより進歩した材料として発展してきている。この技術進展における最有力な傾向は、ますます小さくなるトランジスタ特性への移行と、より高密度化されたトランジスタ平面への接続を必要とされる多層段階の金属化されたより広い積層である。
【0003】
デバイスの方が縮小されるにつれて、リトグラフ必要条件だけでなく多数の他の処理ステップにおける必要条件がますます厳しくなっている。より金属化段階と関連する誘電体層を生成する能力がますます平坦面を必要としてきている。平坦化なしには、さらなる金属化層を製造することが、表面トポグラフィにおける変化のために実質的により困難になっている。CMPは進歩したマイクロエレクトロニクスのための最有力平坦化処理として出現し、また、金属および誘電体層の両平坦化に使用されている。さらに、CMP処理のために大部分で達成されている嵌め込み金属ダマシン技術が、相互接続構造体の形成および回路性能、成形線製造能力およびプロセスラインとデバイス生産量を改良する最有効方法になっている。
【0004】
CMPは多数の長さ寸法に渡って著しい平坦化効率を達成する能力を有している。最も進歩したウエハスケール技術において、直径300mmのウエハが研磨される。この長さ寸法で達成される平坦化は一般的に「ウエハ内不均一性」または「ウエハ横断不均一性」と呼ばれている。スペクトルの対向端において、CMPは原子スケールあるいはオングストローム長さスケールで平坦化能力を提供しなければならず、これは一般的に「表面粗さ」と呼ばれている。中間長さスケール機能も要求される。従って、平坦化は多数の長さスケールに渡って達成されなければならず、またCMPはこの点において最有力技術として出現してきた。
【0005】
化学的、機械的平坦化(CMP)システムは、上述したようにウエハの研磨に一般的に利用されている。あるCMPシステムは一般的に、ウエハの表面を処理し、研磨するためのシステム要素を含んでいる。より進歩したシステムはウエハ表面の事後CMPクリーニングを実行するモジュールも含んでいる。CMPプロセスにおいて、ウエハは一般的に絶えず供給される研磨液の存在下で研磨面(研磨パッド)に対して押圧され、また、ウエハ面に関して研磨面の横方向移動が液の化学特性と共動して機械的エネルギーを出し、表面除去効果を発揮する。CMP機器の設計は、回転動作、軌道動作だけでなくリニアシステム動作も組み合わされている。他の動作に影響を与える機械形態も実行可能である。うまく設計されたCMPプロセスが消耗品(パッド、スラリ等)および特定プラットフォーム上のプロセス処方に影響を与え、CMPプロセス全体を達成する。このプロセスの適用が、隆起状表面の好ましい除去と凹部面の好ましい非除去を達成し、この方法において表面平滑化および平坦化が達成される。隆起部の除去に対する凹部面の相対的程度が平坦化効率を決定する。
【0006】
上述した研磨液は一般的に研磨剤が添加されており、このような場合はスラリと呼ばれる。いかなる研磨剤も添加されていない場合、研磨液は単に反応液または研磨剤無添加スラリとも呼ばれる。概してこのようなスラリは研磨液として見ることができ、液には化学混合物がある程度の量の研磨剤と共に添加されている。この化学混合物には、これに限定するものではないが、化学的配位子、キレート剤および錯化剤、腐食防止剤、pH調整酸化剤および基剤、pH緩衝材および表面活性剤が含まれる。研磨剤は広範な材料、広範な処理工程および関連する広範な含有物質で作ることができる。この含有物には、これに限定するものではないが、0.1重量%より十分小さいものから40重量%以上の量で発煙または溶液成長によって形成されたSiO、TiOおよびAlのような有機粒体および無機粒体が含まれる。概して、コロイド状懸濁液のようなに研磨剤を維持して、不完全性を改善するとともにスラリ処理問題を最小にすることが望ましい。
【0007】
研磨物は一般的に研磨パッドと呼ばれる。この種の要素は、例えば、軌道運動研磨パッド、またはリニアベルト研磨パッドとすることができる。パッド材料自体は一般的にポリウレタンを基準としているが、他の広範なパッド材料も可能である。開閉双方極小多孔性”microcellular”パッド、非多孔性パッド、織布および不織布構造の繊維パッド、埋設研磨剤を使用する充填パッドおよびセラミック表面層を伴う被覆パッドが、全て半導体CMP処理に適用される。CMP性能に影響を与える重要なパッド特性には、これに限定するものではないが、材料成分およびマイクロ構造、表面マクロ、マイクロおよびナノテクスチャ、パッド層積層体が含まれ、さらに硬度、伸縮度、非伸縮度および伸縮作用および表面張力を含むパッド材料特性を含んでいる。
【0008】
使用されたパッドおよびスラリ消耗品およびCMPプロセスで使用されたプロセスパラメータの結果として、「グレージング」として知られている現象が発生し、プロセス機能がいつのまにかプロセス固有の不安定性結果になる。一般的に、材料除去率および関連横断ウエハ率の均一性が次第に所望範囲外になる。スラリおよびスラリ副産物双方が、パッド内に埋没され、また、パッド材料自体が機械的および化学的影響の結果として変化する。ある繊維質パッドに対して、パッドのナプス”napth”は再活性する必要がある。他のパッドについては、実際のパッド材料が塑性変形を経験する。一貫した表面特性を達成するために、表面仕上げが必要になる。これは一般的に「状態調節」と呼ばれ、また、通常活性プラスチック・ブラシによる表面隆起か、または結合硬質粒子ディスクによる研磨剤を介して表面材料を除去することによって達成される。ある場合において、機械仕上げなしに化学的処理が使用される。特定される方法は概して問題の発端と研磨パッドのタイプによって決まる。
【0009】
図1はダマシンおよび二重ダマシン相互連結構造に共通する製造プロセスの実行下にある誘電体層の断面図を示す。この誘電体層は、誘電体層のエッチングパターン化表面上に溶着された拡散バリア/接着促進層(一般的に、TiN、TaまたはTaNの層)を有している。いったん拡散バリア層が所望厚さに定着されると、誘電体層内に被エッチ特性を満たす方法で銅層が拡散バリア層上方に形成される。ある過剰拡散バリアおよび金属化材料もフィールド域上方に必然的に定着される。これらの過剰材料を除去し、また、所望の相互接続金属化線および関連通路(図示せず)を規定するために、化学的、機械的平坦化(CMP)作業が実行される。
【0010】
上述したように、金属CMP操作が誘電体層上方から頂部金属化物質を除去するように設計されている。即ち、図2に示したように、銅層および拡散バリア層の過剰部分が除去される。CMP作業において普通であるように、CMP操作は過剰金属化部分および拡散バリア層が誘電体層上方から除去されるまで続行されなければならない。金属CMP処理の平坦化効率が高くなればなるほど、定着に必要とする金属がますます少なくなり、また効果的に完全平坦面がますます効果的に達成される。使用された一つのスラリまたは複数のスラリによって、一つまたはそれ以上のステップで単一スラリを使用して実行されるか、または多数のステップで各層を目標にした複数のスラリを使用して、銅およびバリア薄膜除去が行われる。固有横断ウエハのために、また、定着プロセスに関連するダイ・パターン従属厚み変化内において、ウエハの任意個所が最初に清掃され、一方別の個所が最後に清掃される。最終目標である全ウエハを横断するフィールド領域内の全ての金属が除去されると(トレンチ領域内の除去が最小化されるが)、最初に清掃された個所が、最後に清掃されたウエハの個所よりも相対的に過剰な研磨を受けることになる。これは過剰研磨と呼ばれる。より効果的な平坦化プロセスは、ダイの一個所を別の個所を清掃する前に清掃する範囲を最小化することができる。同様にして、他の測定基準の大きい配列中で適切な機能を維持しながらこの種の過剰研磨中に誘起されたトポグラフィを最小化するCMPプロセスの能力が大きくなればなるほど、全プロセスの機能がますますよくなる。
【0011】
CMPプロセスの適正化が広範囲になされることは明白である。プロセスの能力、安定性および製造能力は全て満たしていなければならない。能力範囲内ではトポグラフィと不完全性の双方が主要である。より優れたパッドを備えることが平坦化の効率改善の限界を広げ、過剰研磨中のトポグラフィ発生の度合いを下げる。パッドに関する安定性はパッド寿命そのものである。パッドに関する製造能力が消耗品としてのパッドの価格になり、プロセス能力だけでなくパッド寿命によるパッドの安定性に関係している。同様にこのプロセス能力に対する関連パッドの寄与に帰すべきプロセスラインの生産量制限につながる。
【0012】
上述したように、CMPアプリケーションのための研磨パッドは多数のカテゴリーに分類することができる。繊維パッドは半導体の適用例中でも、商業的適用例に見られる。この種のパッドは織布または不織布からなる。付加的に、これら布にはコーティングが施される。含浸布パッドの一例は、ローデル・ポリテックス、ローデル・スーバ・シリーズおよびトーマス・ウエスト・パッド(カネボウ)である。布パッドはさらに互いに衝突し合う布上のコーティングのような空隙部分からなる。ハードコーティングを使用するパッドの一例は、PsiloQuest Inc.によって最近提供されたもので、別の軟質多孔性”cellular”基板上に硬質セラミック・コーティングを使用している。充填パッドの一例は埋没セラミック粒体を有する「3M」固定研磨パッドである。この種のパッドは一般的に研磨剤無添加反応液が併用され、パッド自体がシステムに対して研磨剤粒体として寄与する。これに対してスラリをベースとするアプローチでは研磨剤は液状化学剤内に懸濁する。パッドはロール形態としても形成される。先行技術は、クック他によるローデル特許第5,489,233号の完全固体ポリマー・パッドも開示している。この単一パッド製造アプローチでは空隙空間はなく、また、スラリを吸収し、搬送する固有能力もない。
【0013】
完全な固体材料で構成されていないパッドに焦点の当てられた多数の特許がある。これらの多孔性パッドには開セル”cell”および閉セル形態の両者が含まれている。セル寸法は一つの重要な特性であって、媒介物として作用しスラリを吸収、搬送する。このような細孔は塑性変形に感受性を示し、上述したように「グレージング」(つやだし)をする一方で、表面の効果的な補給は表面材料を研磨して新しいセルを生成することによって達成することができる。より小さいセルによって、この補給はより頻繁に、かつ、効果的に実行することができ、これによってより安定したCMPプロセスとより長いパッド寿命を提供することができる。
【0014】
このような技術における主要な問題はセル寸法を制御する能力である。開セル構造の一例は、クック他によるローデル特許第6,325,703号に開示されている。開セル構造の相互接続性は、スラリおよびスラリ副産物の吸収を顕著に許容するが、概して湿気バリアとして作用し、研磨プラットフォームと一体化して接着を維持する下地層を必要とする。レインハード他によるローデル米国特許第6,434,989号、同第5,900,164号および同第5,578,362号が、合同ポリマー状マイクロエレメントの使用による閉セル材料を開示している。この硬化”cure”され、かつ、スライスされたケーキ”cake”方式において、合同マイクロエレメントが状態調節中エレメントを介して直接機械的に切断するか、または水生研磨液と接触中エレメント・シェルの溶解によって使用中に暴露された開口空洞を提供する。マイクロエレメントのサイズとこれらが合同する程度が、パッド材料の効果的閉セル・サイズに直接移行する。他の不完全固体材料も同様に提案されている。水吹込み成形技術によって処理されたポリウレタンは、CMP処理のために使用された初期のパッド材料のいくつかである。この場合いおいて、ウレタン反応副産物には尿素および二酸化炭素ガスが含まれ、これがビスコース内にトラップされ、ウレタン材料を硬化する。この種のプロセスの欠点は、激しい発熱作用とこのプロセス中の制限された制御を止めることである。ユニバーサル・フォトニクス方式が初期の作業の一つで、非制御反応が広範セル・サイズ分布につながっている。平均のセル・サイズは一般的に直径50μmまたはこれ以上であり、また、パッド内で巨視的ホールに導入されるある場合において非常に大きいセル・サイズへの分布で相当な尾部を含んでいる。東レプロセスは、セル・サイズを制御するための試行で室温において加圧下でポリウレタンを硬化するが、得られるセル・サイズはなおも大きい。ポバル・プロセスは非常に大きい閉止容器システムを使用しており、ここでもCOのよく制御されていない反応リリースから得られた大きいサイズと幅の広いサイズ部分で全体から硬化される。水吹込みシステムとは反対に、JSRは水溶性充填剤と共動して、溶解したときに空洞化多孔性構造が引き起こされる。
【0015】
セル・サイズの形成はポリマー材料内に直接ガスを注入することによっても達成される。米国特許第3,491,032号(スコッチポール他;1970年1月20日)は、多孔性ポリマー材料を製造するためのプロセスを開示している。スコッチポールのプロセスにおいて、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等のような細分割固体材料が、これらを拡大する前に、ポリマーまたはゲルと有利に共動させることができる。このように細分割材料はセルのサイズを制御する助けをなし、約0.01重量%から約2.0重量%のポリマー量で使用される。
【0016】
1992年5月26日に登録されたパーク他による米国特許第5,116,881号は、ポリプロピレン発泡シートおよびその製造方法を開示している。パークのプロセスにおいて、中和剤が気泡開始のためのサイトを生成するのに使用される。この中和剤は粒子サイズが0.3から5.0ミクロンの範囲を有しており、その濃度は100分の1重量部ポリマー未満であるのが好ましい。100分の5重量部ポリマーよりも大きい中和剤の濃度では集塊状態になり、または中和物質の不十分な分散ではセル・サイズの直径がより大きくなる。
【0017】
ロジャーズ・イヌアックおよび他は、高圧下における液状ポリマーに対する溶解ガスについて述べている。このガスは圧力降下の結果として溶液から出てき易い。このガスは泡の形状をとる。
【0018】
セル・サイズの形態および制御に付加して、広範囲のパッド設計属性が従来技術にも挙げられている。この属性には組成、パッド平坦度、組織、溝切り、層積層および気孔率(マイクロセルからの区別)が含まれる。多数の発行物がパッド安定性を促し、また研磨液への直接暴露結果による材料の化学的一体化(湿気吸収、化学反応)、室温におけるパッド材料の硬化、弾性、可塑性、非弾性および関連つやだしレスポンスのような機械的特性の発行物が含まれている。
【0019】
先行技術は次に示す要素の少なくとも一部分を含む研磨パッドのための広範な材料要素を教示している。すなわち、ウレタン、カーボネート、アミド、エステル、エーテル、アクリレート、メタアクリレート、アクリル酸、メタアクリル酸、スルフォン、アクリルアミド、ハライド、イミド、カルボキシル、カルボニル、アミノ、アルデヒドおよびヒドロキシルである。
【0020】
ローデルの所有する米国特許第6,641,471号は、スラリ分布が半導体とウエハ間の摩擦に、考えられる限りでは必要とされ、また、これに関連すると開示している。詳細によれば、「スラリはほとんどの場合、例えば、ベルト、パッド、ブラシ等のような移動調整面上に導入され、また、調整面だけでなく半導体ウエハの表面上方に分散され、磨かれ、研磨され、そうでなければCMPプロセスによって調整される。分散は概して、調整面の移動、半導体ウエハの移動および半導体ウエハと調整面間に生成される摩擦の合成によって達成される。」と説明されている。しかし、目的の薄膜が、特に多孔質かつ極端に脆弱な低k誘電体の場合、その完全性を維持するために摩擦や表面摩擦を制御することの重要性については言及されていない。摩擦係数(COF)の一覧表の調査検討が、他人によって実行され、発表されたが、特に低COF処理をターゲットにしておらず、また低COFパッド材料面にターゲットするこの種の作業に明確にリンクしておらず、さらに微細孔または微細孔による低COFを組み合わせて処理中の低摩擦を達成し、研磨プロセス中、特に低k誘電体の体制中に発生するイントラフィルムおよびインターフィルム欠陥の問題を回避することも提案されていない。しっかりパックされた微細孔は表面接触面積を最小にするように作用する。さらに、微細孔は直接的に局部スラリ供給を提供し、従って摩擦効果を制限し、イントラフィルムおよびインターフィルム欠陥となる乱接触効果を改善する。摩擦効果を低減することによって、低表面温度を達成することができ、かつ、等方性化学エッチング成分を最小にし、これによって平坦化効率を増大させる。
【0021】
先行技術は、表面組織の多数実施例を教示している。ほとんどの場合において、研磨パッドの表面組織はその製造方法の結果として固有のマイクロ組織に起因している。表面マイクロ組織は、パッドの製造中に慎重に導入されたバルク不均一性から導出されている。横断切断され、研磨されあるいは暴露されたときに、バルク組織が表面マイクロ組織になる。使用する前に提示されたこのマイクロ組織はスラリ粒子の吸収と搬送を許容し、パッドに対してさらなるマイクロまたはマクロ組織の追加なしに研磨動作を引き起こす。このようなアプローチの例には、ウレタン含浸ポリエステル・フェルト(例えば、米国特許第4,927,432号)が含まれており、そのマイクロ組織は関連する空洞を伴ったバルク複合材料内で突出繊維の端部から導出される。デラウェア州、ニュアークのローデル・インコーポレーデッドによってポリテックスとして販売されているタイプの微細な多孔質ウレタン・パッドは、ウレタン・フェルト基材上で成長したウレタン薄膜の大半内に円柱状空洞構造の両端から導出された表面組織を有している。デラウェア州、ニュアークのローデル・インコーポレーデッドによって製造されたICシリーズ、MHシリーズおよびLPシリーズ研磨パッドのような充填および/または吹込み合成ウレタンが、暴露された中空球体要素または共動するガス気泡の断面から導出された半円形凹部からなる表面構造を有している。米国特許第5,209,760号に開示されたような研磨剤充填ポリマー・パッドは、充填剤粒体の存在下、あるいは非存在下において突出部および凹部からなる特徴的な表面組織を保有している。さらに別の場合において、表面マイクロ組織が製造方法として導入されておらず、またCMPプロセスの間においてそれ自体が発生結果となる。このようなアプローチの一例としてローデルによるOXPパッドがある。「マクロテクスチャ」または溝を含むより大きいサイズの組織化人工物が、例えば、エンボス、薄肉切削、穴あけおよび/または機械仕上げによってパッドの作業面上に形成される。従来の研磨パッドにおいて、個々のマクロテクチャ人工物または構造の間隔および/またはサイズは、概して5mmよりも大きい。これらの人工物の間隔およびサイズは、一般的に非常に規則的、かつ、反復的であるが、より複雑な断片的パターンが要請される。
【0022】
細孔サイズの調整が全てのパッドではないとしても、ほとんどのパッドにとって重要な特性となることを従来技術が明らかにしている。パッド・マイクロ構造となる固有の表面組織を有しておらず、またパッド製造プロセスの結果としてマクロ構造または溝も導入されないこれらのパッドに対して、微細構造が研磨システムの一部として導入される。マイクロセル生成が、多数の方法によって達成される一方で、絶対的平均セル・サイズが概して10ミクロンより十分大きく限定され、また、サイズ分布は極めて広範である。より小さいセル・サイズおよびより狭いサイズ制御を許容する技術が保証される。微細要素の共動が妥当なセル・サイズ分布のために許容され、しかも所望より大きい平均セル・サイズも許容される。さらに、水性環境中に溶解する微細要素または微細球によるセル・サイズ生成は、研磨パッドおよびプロセスを不完全に誘起されたパッド副産物に対してそのままの状態に維持される。より均一なセル・サイズとより小さいセル・サイズを提供し、かつ固有でない素材を取り込まないようなパッド材料およびこれを製造するためのプロセスが望まれる。
【0023】
本発明は、作動反応注入成形プロセスに対して有利な新規ガス注入技術による被制御サイズと形状の小さい均一ガス気泡を取り込んだ研磨パッドおよびその製造方法を提供する。改良プロセスは、少なくとも2つの液体反応剤とガスによって、低減された数の空隙を伴う成形マイクロセルラー・エラストマーを生成することを含んでいる。このプロセスは、少なくとも1つの反応剤をガスに導入して混合物を形成するステップと、混合物を超大気圧下で固定ミキサーに通すステップと、反応混合物を形成するために混合物を他の反応物と超大気圧下で直ちに混合するステップと、上記で使用した超大気圧より実質上低い圧力中で反応混合物をモールド内に導入するステップと、モールド内で反応混合物を硬化させて、数を減少させた大型空隙を伴う成形マイクロセルラー・エラストマーを生成するステップとを含んでいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、研磨パッドと、切断力がパッド内に収容されたセル・サイズを制御するように適用されている研磨パッドの製造方法を提供する。研磨パッドは、反応注入成形(RIM)方法によって形成され、イソシアネート成分が添加される前に、ガスをポリマー樹脂成分と混合する。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の一つの代表的な実施例によれば、均一なマイクロセルラー・サイズを有する研磨パッドは、ガスを加圧タンク内に収容されたポリマー樹脂に導入するステップと、ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーに通してポンピングするステップと、ポリマー樹脂とガスの混合物をイソシアネートと混合して合成混合物を形成するステップと、合成混合物をモールドに注入するステップとによって製造される。本発明の別の代表的実施例では、ガスが散布管を介してポリマー樹脂に導入される。本発明のさらなる別の代表的実施例では、ポリマー樹脂とガス混合物が、微細多孔質石ミキサーを介してポンプされた後、乳化装置および/または均質化ミキサーを通される。
【0026】
本発明のさらに別の代表的実施例では、ポリマー樹脂とガスの混合物が、材料を蒸気化するなおも別の切断装置として機能する高切断キャビテーション装置に強制的に通される。切断を誘起する高圧力降下が生成される。高切断キャビテーション装置は、多数の他の切断装置、すなわち、散布装置、微細多孔質石ミキサー、乳化装置、均質化ミキサーおよび他の装置と置換することもできるが、これらの切断装置に付加して、さらに研磨パッド内に含まれるセルのサイズおよび均一性を調整することもできる。高切断キャビテーション装置はガスの分離使用を必要としないが、ガスの分離導入と併用することができる。
【0027】
ポリマー樹脂成分には触媒が含まれ、かつ、加圧タンク内に維持され、このタンクはガスを導入するための散布管を備えていてもよく、また備えていなくてもよい。散布管を介する以外でガスを加圧タンク内に導入する手段も使用することができる。ポリマー樹脂とガスの混合物は、ポリマー樹脂とガスの混合物にイソシアネートを混合する前に、加圧タンクと多孔質石ミキサーを循環する。
【0028】
得られるパッドは、均一微小細胞構造を有し、その平均セル直径は好ましくは約0.05から100マイクロメートルの範囲であり、より好ましくは約0.05から30マイクロメートルの範囲である。パッドの表面材料は、低摩擦係数を有し、好ましくは0.4未満の摩擦係数である。
【0029】
本発明の別の観点によれば、表面活性剤および/または紫外線安定剤が、それぞれパッドの表面張力の調整および/またはパッドの有効寿命を調整するように添加することができる。
【0030】
本発明のさらに別の代表的実施例では、均一微小細胞サイズを有する研磨パッドが、ガスが循環ポンプを介してポリマー樹脂に導入することによって製造される。このポンプがポリマー樹脂とガスの混合物を微細孔石ミキサーに通してポンプし、ポリマー樹脂とガスの混合物をイソシアネートと混合して合成混合物を形成し、合成混合物をモールド内に注入する。本発明のさらに別の代表的実施例では、ポリマー樹脂とガスの混合物はさらなるパッドの均一性および微小細胞サイズの調整のために、微細多孔質石ミキサーを経由した後に乳化装置および/または均質化ミキサーを通される。
【0031】
これまでに説明した代表的実施例におけるように、ポリマー樹脂とガスの混合物が、材料が蒸気化されるさらに別の切断装置として機能する高切断キャビテーション装置に強制的に通される。切断を誘起する高圧力降下が生成される。これまでに説明したように、高切断キャビテーション装置は、多数の他の切断装置、すなわち、散布装置、微細多孔質石ミキサー、乳化装置、均質化ミキサーおよび他の装置と置換することもできるが、これらの切断装置に付加して、さらに研磨パッド内に含まれるセルのサイズおよび均一性を調整することもできる。高切断キャビテーション装置はガスの分離使用を必要としないが、ガスの分離導入と併用することができる。
【0032】
本発明のさらなる観点によれば、均一微細孔サイズの研磨パッドを製造する方法を提供し、研磨パッドの平均セル・サイズが、イソシアネート成分を添加する前に、複数の切断力をポリマー樹脂とガスの混合物に印加することによって調整される。本発明のなおもさらなる観点によれば、窓を研磨パッド内に形成して終点検出を促進することもある。この窓は研磨パッドの一部を除去し、この除去部分を固体化する液体ポリマー材料で被って開口部を透明または半透明部分としたり、パッドに固体透明部材または半透明部材を接着したりすることによって形成される。さらに、本発明に即して、研磨パッド内に窓を形成するためのその他の公知手段を用いることもある。
【0033】
研磨パッドを製造する本発明の方法のなおも別の観点によれば、ポリマー樹脂とガスからなる混合物とイソシアネートが、反応注入成形プロセスの一部として実際のモールド内に注入される。モールドから成形された合成パッドは、次にその側部の少なくとも一方に研磨または表面仕上げが施され、また、溝もパッドの表面に機械仕上げされる。
【0034】
本発明の研磨パッドによる化学的、機械的研磨を実行したときに、より優れた均一、かつ平坦化が達成される。
【0035】
本発明は、以後添付図面に関連して説明し、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明は平均セル直径、好ましくは約0.05から100マイクロメートルの範囲内、より好ましくは約0.05から30マイクロメートルの範囲内を有する無孔均一微小細胞研磨パッドに関する。パッドの表面材料は、好ましくは0.4未満の摩擦係数を伴う低摩擦係数を有している。本発明の研磨物は、好ましくは概して円形シートあるいは研磨パッドからなる。しかし、当業者は、パッドが例えば通常、方形、矩形または所望する他の適切な形状とすることができ、またパッドの一部のみが任意のいずれの時点においてもロール方式で供給できることが理解できる。
【0037】
本発明の研磨物は、それ自体で研磨パッドとして使用できるか、または研磨作業における基板として使用でき、研磨スラリが半導体装置、シリコン装置、クリスタル、ガラス、セラミック、ポリマー・プラスチック材料、金属、石または他の物品の所望の表面仕上げに提供される。本発明の研磨パッドは、当業者によく知られ、容易に入手できる研磨液とともに用いられる。物品の動作環境は、使用時に研磨されるべき基板および研磨スラリまたは液体を含み、その物品を取り巻く環境からなる。
【0038】
本発明の研磨パッドは、ラッピング、平坦化、研磨および形削りのような研磨作業によってワークの表面を変更するために有利である。ワークはポリシリコン、熱酸化物および金属材料の多層を有する半導体装置であって、各層は次の層が定着される前に平坦化される。
【0039】
研磨パッドは、研磨および平坦化作業中に一般的に使用される水性液体スラリに対して好ましくは不浸透性(従って、多孔質でない)のポリマーマトリックスからなる。ポリマーマトリックスは、ウレタン、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリビニル・アセテート、フッ素化炭化水素等、および混合物、コポリマーおよびその融合体から形成される。当業者は、が研磨操作中広範囲磨耗に耐え得るのに十分な強度と剛性を有するその他のポリマーが使用できることを理解するであろう。本発明に関して、ポリマーマトリックスはウレタン・ポリマーからなることが好ましい。
【0040】
本発明を説明する目的で、次の用語は次の普遍的な意味を有する。
非多孔質”nonporous”:材料特性であって、一般的に、高度に制御されていない材料反応の結果、巨視的サイズの空隙が材料内に存在する。イソシアネートを伴う水の大きい反応特性のために十分に調整されていない水吹込みウレタン内にしばしば発生する。
マイクロセル”microcell”:材料特性であって、一般的に、合同空隙構造を目標にした高度に制御されている材料反応の結果、微視的サイズの空隙が材料内に存在する。
エアポケット”air pockets”:得られる材料形態(真に材料自体ではない)の特徴であって、モールド工程において空気が取り込まれる結果、大きい空隙領域を引き起こす。これらは非多孔質の定義に関連する巨視的空隙よりも一般的に大きい。
核となる”nucleated”:意図的に取り込まれたガスが存在する材料。
閉止セル膜”closed cell membrane”:マイクロセル構造(上述したような)を包含する材料であって、取り込まれた空隙が本質的に別々であって、より詳しくは互いに強く結合されていない、従って、材料の大部分(表面層のみに対抗して)への液体取り込みによる連続通路を阻止する。
【0041】
ここで図面に戻ると、図3は本発明の研磨パッドを製造するための方法10の1つの代表的実施例を示すプロ−チャートである。第1に、ポリマー樹脂成分がステップ12で導入され、ガスがステップ14で加圧タンク内に収容されたポリマー樹脂に導入される。ガスは多数の方法で加圧タンク内に収容されたポリマー樹脂内に導入されるが、その導入するための1つの代表的手段はタンク内に収容された散布管による。ポリマー樹脂成分は触媒を含んでおり、好ましくはポリエステルをベースとする液体ウレタンからなり、例えばドイツ国、レーベルクーセンに位置するバイエルグループのバイエル・ポリマーズから市場において入手可能な製品のバイフレックス・ラインで使用されるのもがある。バイエルのバイフレックス・ラインは2つの部分の液体ポリウレタン・システムを含んでおり、触媒を含んでいる第1ポリマー樹脂成分と第2イソシアネート成分からなる。バイエルのバイフレックスのポリウレタン樹脂混合物はグリコール触媒を含んでおり、アミンのような多数の他の従来反応注入成形(RIM)触媒と比較してより遅い反応率を提供する。グリコールに関連する遅い反応率が、ゲル化および固体化の前に、製造物に対してモールドへの流れと充填に十分な時間を与える。
【0042】
触媒を包含する多数の他のプレポリマーは第1ポリマー樹脂成分として使用することができる。この種のプレポリマーの例として、ポリウレタン、ポリエステル・ポリオール、ポリマー・ポリオール、脂肪性ポリエステル・ポリオール、芳香性ポリエステル・ポリオール、ポリテトラメチレン・エーテル・グリコール(PTMEG)、PTHF、ひまし油をベースとするポリオール、ポリカプロラクトン・ポリオール、ヒドロキシル・ターミネーテッド・ポリブタジエン(HTPB)、アクリル・ポリオールおよびポリアミンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
ステップ14でポリマー樹脂成分に導入されるガスは、不活性ガス、反応ガス、還元ガスまたはこれらのいくつかの組み合わせである。好ましい実施例において、ガスは空気、Ar、NまたはOのような乾燥不活性ガス、または3%H/Arのような部分還元または掃気ガス混合物である。ウレタン化学特性を妨害しない他の混合ガスも使用でき、そのようなものとして例えば、反応ガスと不活性ガスの混合物、不活性ガスと不活性ガスの混合物、反応ガスと反応ガス混合物、不活性ガスと還元ガス混合物、反応ガスと還元ガス混合物および還元ガスと還元ガスの混合物がある。多様な他のプレポリマーおよびガスも本発明に基づいて使用できることが、当業者に容易である。
【0044】
ステップ16において、ポリマー樹脂とガスの混合物が微細多孔質石ミキサーを介してポンプされ、切断力が印加され、反応注入成形を使用したときに研磨パッドのセル・サイズを調整する。別の方法として、付加的な切断力がポリマー樹脂とガスの混合物を、ステップ16で混合物が微細多孔性石ミキサーを介してポンプされた後、ステップ18で乳化装置および/またはステップ20で均質化ミキサーを介してポンプすることによって印加することができる。切断力作用は、ポリマー樹脂に導入されたガス気泡を破壊する機能を行う。多孔質石ミキサーの後に、ポリマー樹脂とガスの混合物を乳化装置と均質化ミキサーの一方または両方を介してポンピングすることにより、パッドの平均セル・サイズをさらに調整(小さいセル・サイズ分布を達成することによって)し、また、セル・サイズの高い均一性を促進する。
【0045】
ステップ16,18および20で切断力を適用した後、ポリマー樹脂とガスの混合物はステップ22でイソシアネート混合物と混合される。多数のタイプのイソシアネートがジフェニールメタン・ジイソシアネート(MDI)とともに用いることができ、これを選択するのが好ましい。他に使用できるものに、トルエン・ジイソシアネート(TDI)、脂肪性イソシアネート、ブロックド・イソシアネート、調整イソシアネートおよびプレポリマーが含まれるが、これに限定するものではない。
【0046】
ポリマー樹脂、ガスおよびイソシアネートから得られる混合物は、次にステップ24においてモールド、好ましくは作動モールド内に注入される。モールド工程が完了した後、物品(研磨パッド)がステップ26においてモールドから取り出され、また、パッドの少なくとも一つの表面がステップ28で、例えば5万〜10万分の1インチのような概して所望の厚さに磨かれるか表面仕上げされる。この点において、研磨パッドはステップ30に示したように別の磨きまたは表面仕上げが施されて最終厚にされるか、または磨きまたは表面仕上げされて最終厚にされる前に一つまたはそれ以上のステップに置かれる。例えば、ステップ32に示したように溝が研磨パッドの表面に機械仕上げされるか、またはステップ34に示したように窓が研磨パッド内に形成される。
【0047】
ステップ32において、溝が研磨パッドの作業面上に機械仕上げされる。溝は例えば同心、ハッチング、x−yおよび/または同様の種々の普通タイプとすることができ、溝の種々のサイズがパッド表面に刻まれる。例えば、研磨パッドはパッド表面に3万分の1インチ厚の溝が形成されるように刻まれる。パッドはまた、これに限定しないが、機械仕上げ、ラッチング、水力切断等を含む多数の手段によって所望の直径に形成またはカットされる。本発明の研磨パッドは人工物のフラクタル・パターンやいかなるタイプまたはパッド表面上の構造も含んでいない。その代わりに、本発明の研磨パッドはx−yパターン、同心円、スパイラル等のような一般的パターンを使用する。窓もステップ34に示したようにパッドに付加すれば、溝は透明な光学窓の配備を妨害しないように分離形成される。
【0048】
ステップ34において、窓がパッドの一部を除去し、除去部分によって生成された開口部に、パッド材料とは異なる組成のポリウレタン材料を充填することによって研磨パッドに付加される。例えば、ポリカーボネートまたは他の適切な材料が液体で使用され、主パッドに接着し、また、パッドの透明部分または半透明部分として固体化される。別の窓の実施例では、固体の窓部分が除去部分に生成された開口部に設定され、それによって主パッドに接着される。結果として、区別できる境界線がパッドと窓間に形成される。溝は窓に全く刻まれないが、パッドはなおもステップ30で最終厚に磨かれるか表面仕上げされる。溝のみがパッドに形成されるときは、パッドはステップ30で最終厚に磨かれるか表面仕上げされる。最終的に、パッドは清潔にされ、配送のために梱包される。
【0049】
図3に示した方法に基づく研磨パッドの製造に使用される製造機器の概略図を図4に示す。ポリマー樹脂は、ミキサー42を有する加圧小出しタンク40内に保持されるのが好ましい。乾燥した核としたガスがそれ自体のタンク44内に保持されており、小出しタンク40内に収容されたポリマー樹脂に導入される。1つの実施例として、適切な比重が達成されるまで、ガスが小出しタンク40内に収容された散布管46によってポリマー樹脂に導入される。核とした循環ポンプ48が、多孔質石ミキサー50を通してポリマー樹脂と乾燥ガス気泡のポンピングを続行し、気泡を適切なセル・サイズ分布に達するまでさらに破壊するとともに適切な比重に維持する。
【0050】
図3を参照してこれまでに説明したように、核とした他の方法もまた好都合な結果をもたらすかも知れない。例えば、微細多孔質石ミキサーの後段に乳化ポンプ52を配備することでパッド内に均一なより小さいセル・サイズ分布を達成させることができる。さらに、均一な多孔質石ミキサーの後段に均質化ミキサー54を配備することでより小さいセル・サイズ分布を達成することができる。
【0051】
加圧小出しタンク40内のミキサー42は、核となるポリマー樹脂の混合を続行してポリマー樹脂材料の均一性を保証する。ミキサー58を有する第2加圧小出しタンク56がイソシアネート成分を保持するのに使用される。ポリマー樹脂材料がジャケット付き小出しタンク内を循環する加熱水によってある温度になる。
【0052】
高圧混合ヘッド60が、必要とするポート変更または校正ステップの後、作動モールド62にボルト付けされる。鋳込み時間、プレス角度およびプレス・タイミング・シーケンスがモールドに設定され、テーブルが製造されるべきパッドのために貯蔵必要条件を支持するように配備される。ポリマー樹脂およびガスが混合ヘッド60内でイソシアネートと混合され、次に混合ノズルを介してモールド62内に注入される。モールド・プレスは、空気ポケットを除去できるように液体注入前に回転させる能力を有しているモールドを作動する。
【0053】
作業者がモールド62を開け、離型剤でこれをスプレーし、モールドを閉め、モールドをその注入角に回転させる。ポリマー樹脂、ガスおよびイソシアネートの混合物が事前プログラム鋳込み時間を使用してモールドに注入される。二つの圧力容積式ポンプ64と66が、連続的にイソシアネートおよびポリマー樹脂とガスを、混合ヘッド60を介して循環させ、それぞれ小出しタンク56と40に戻す。ポリマー樹脂、ガスおよびイソシアネートのモールド62への注入は、混合ヘッド60内の弁を作動する水圧システム68によって達成される。このシステムは再循環モードから入射(または分散)モードに材料流れを変更する。ポリマー樹脂、ガスおよびイソシアネート液が、互いに超高速下で注入され、これによって二つの成分が完全に混合され、次に混合ヘッド60から放出され、モールド62に入る。注入時間の終了時点で、残留する全てのポリマー樹脂、ガスおよびイソシアネート液を混合ヘッド60から放出して、水圧システム68が弁を閉止する。
【0054】
モールド62は約2分間注入のために回転高さを維持する。次に、モールド62はそのフラットな開始位置にゆっくり回転する。さらに約1分後、モールド62は自動的に開き、作業者はパッドをモールドから取り出し、次に、同じ周期が反復される。取り出されたパッドが平坦面上に載置され、そりを防止するために最低1時間安定化される。
【0055】
モールド内の混合物はオーブンを使用せずにセットする。パッドがモールドから取り出され、セットされた後、図3を参照してこれまでに説明したように片側または両側が磨かれるかまたは表面仕上げされる。本発明の研磨パッドは多段層を含むのではなく、代わりに単一の均質層を形成している。
【0056】
次に、図3および4を参照して示すとともに説明した代表的方法に基づいて製造された研磨パッドの一例を示す。
【0057】
実施例1
添付の図3および4に示した装置は、バイエルによって供給された不変弾性ポリウレタン・システムに関連して使用されたものであり、すなわち、ベイフレックスXGT−140であって、二つの要素システムを備えている。使用機器は500ポンド/分能力のシリンダー機械である。標準ウレタン供給装置の推奨プロセス・パラメータが、本実施例に利用され、次のものを含んでいる。
材料温度 90−100F
モールド温度 華氏140−158°
ポリオール核形成 0.75−0.80
最大注入時間 11−12秒
一般的デモールド時間 2−3分
Iso/ポリオール容積混合比 137:100
閉止セルラー構造研磨パッドは、説明した技術とプロセス・ガイドラインによって製造された。研磨パッドの平均セル・サイズは20マイクロメートルであった。同心溝、1インチ当り8本溝のラジアル密度を伴う深さ30ミル、幅62.5ミルが、研磨面に機械仕上げされた。パッドは3M 442kW両面接着剤で積層され、市場入手可能なIPEC 472研磨機上に設置された。直径8インチ、表面上に厚みが熱成長した酸化物を伴っているシリコン・ウエハが、ローデル(クレベゾル 1501−50)から市場入手可能シリカ・ベース酸化物スラリを使用して研磨された。一般的プロセス・パラメータと試行手順が、以下に示すように使用された。
研磨フィルム 8インチシリコン基板上で熱成長二酸化シリコン
研磨機 IPEC472
処理テーブル速度 110RPM
処理キャリア降下圧力 5PSI
処理キャリア速度 55RPM
研磨スラリ ローデル・クレベゾル 1501−50
スラリ流れ率 150ml/min
研磨時間 2分
コンディショナー TBW
状態調節 条件外”ex-situ”
三つの酸化物モニター・ウエハの研磨前に、三つの酸化物ダミー・ウエハからなる試行。事前および事後研磨酸化物厚み測定が、標準ウエハ・スケール誘電体厚測定ツール、測定方法、測定サイト・ロケーションおよびフィルム材料パラメータを使用して実行。
ウエハ平均除去率が次のように決定された。
1. 2159Å/min 2. 2149Å/min
3. 2147Å/min
【0058】

ここで図5を参照して、本発明の研磨パッドを製造するための別の代表的実施方法100を示すフローチャートを示す。図5に示す方法は、最初の2つのステップ以外、図3に示した方法とほぼ同じである。ステップ112において、触媒を含むポリマー樹脂がミキサーを有する小出しタンク内に保持され、ステップ113において、ポリマー樹脂材料がその小出しタンクからポンプされ、また、再循環タンクを通される。次に、ステップ114でガスが小出しタンクの外部でポリマー樹脂に導入される。続いて、ステップ116においてポリマー樹脂とガスの混合物が微細多孔質石ミキサーを通じてポンプされる。そして、この代表的実施例のステップが、図3に示す代表的実施例の概略ステップと同様に追従し、ここにおいてもこれを参照しながら取り込まれる。
【0059】
図5に示す実施例では、ガスが再循環ポンプ内に直接注入され、これによって散布管の必要性をなくすことができる。図6は図5に示した方法に基づいて研磨パッドを生成するのに使用される製造機器の概略図である。図6から分かるように、製造機器は次の例外はあるが図4に示した製造機器の概略とほぼ同じである。すなわち、例外事項は、1)ポリマー樹脂が保持されている小出しタンク40内には散布管がない、2)ガスが再循環ポンプ48を通るか、またはポリマー樹脂が再循環ポンプ48を通ってポンプした後でポリマー樹脂に導入されることである。従って、図4に示した同一機器に関する詳細説明はここではこれを参照しながら取り込まれる。
【0060】
図7は本発明の研磨パッドの表面を示す拡大平面図である。注入ガス気泡が平均直径約0.05ミクロンから100ミクロン、また好ましくは約0.05ミクロンから30ミクロンであり、特定プロセス・パラメータに応じて同様にきつい分布である。ホールまたは開口部の種々の直径が、気泡が開かれた切断パッド材料の表面上で観測された。平坦なランド領域が周辺ポリウレタン・パッド材料に形成され、開かれた気泡間に配置された。本発明の研磨パッドは、パッド表面の開セルのためにスラリを吸収/搬送するある能力があるが、パッドの残りの構造が閉止セル構造からなり、従って、無孔質となると考えられている。セルあるいは微小球の寸法が、反応成分を混合し、かつ、これをモールド内に注入する前に、散布管、乳化ミキサー等を含む切断誘導処理機器の使用によって制御される。イソシアネート物質がモールド内で完全に反応し、製造後の硬化を阻止する。気泡、セル、微小球、マイクロセルおよび微視孔という用語は、全て本発明の説明において互換可能に使用されることは当業者にとって理解できるであろう。
【0061】
本発明の研磨パッドは、周期的または継続的な表面再生を受けるように設計されている。この再生は古い表面を除去し、同様の新しい表面を暴露するとともに、研磨パッドの設計が最大セル・サイズの大きさとほぼ等しいパッド磨耗に暴露される完全に新しい表面を許容する。本発明の研磨パッドはより小さく、より均一なセル・サイズを生成できるので、その表面再生は同様の製品より5〜6回も多くぜしめることができる。
【0062】
本発明はCMPに適した研磨パッドを提供する。本発明の研磨パッドは、優れた処理能力(平坦化および不完全性を含む)、処理安定性および処理製造可能性を保証するのと同様に、最少ステップ数で上述したマイクロ電子装置に使用された層を含む材料層の効果的な除去を可能にする。
【0063】
本発明の研磨パッドは、モールド処理中においてパッド内に取り込まれる終点検出を助けるハードウエアのような付加的ハードウエアも含んでいる。より詳しく説明すると、一つまたはそれ以上のハードウエアが、モールド内の正しい位置に固定され、次にポリマー樹脂とガスの混合物およびイソシアネートがハードウエアを取り囲むようにモールド内に注入される。別の方法では、別途事後モールド・ステップが実行され、ハードウエアが正しい位置に導入され、固定されるようにパッドの一部が機械仕上げされる。
【0064】
本発明のさらなる観点は、基板を上述した研磨パッドと接触させるための基板の研磨または平坦化方法と、化学的機械的研磨による基板の研磨または平坦化方法に関する。
【0065】
本発明のさらなる観点は、直接ガス注入によって生成された微小孔を使用する反応注入モールド技術からなる研磨パッドを製造するための方法に関する。
【0066】
本発明のなおもさらなる観点は、フォトリトグラフとメッキ処理によって半導体ウエハの表面上に回路を形成する方法と、研磨液の存在下で上述の研磨パッドで半導体ウエハと接触させることによって回路を研磨または平坦化する方法と、化学的機械的研磨によって回路を平坦化するステップを含む半導体集積回路を製造する方法に関する。
【0067】
発明のこれまでの説明は、本発明を示すとともに説明している。さらに、この記述は発明の好ましい実施例のみを示すとともに説明しているが、上述したように、本発明は種々の他の組み合わせ、修正および環境下における使用が可能であり、また、上述の教示および(または)適切な技術の熟練と知識にここでふさわしく表現された発明概念の範囲内で変更または修正することができる。上述した実施例はさらに発明を実施するベストモードを説明し、当業者がこのような本発明、または他の実施例を、また、本発明を特定的用例または使用によって要求された種々の修正例を利用することをさらに意図している。従って、本説明は本発明を個々に開示した形態に限定することを意図していない。さらに、添付した請求の範囲は別の実施例を含むと解釈されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】ダマシンおよび二重ダマシン相互連結の共通構造をなす製造プロセス下にある誘電体層の代表的断面図を示す。
【図2】ダマシンおよび二重ダマシン相互連結の共通構造をなす製造プロセス下にある誘電体層の代表的断面図を示す。
【図3】本発明の研磨パッドを製造する方法の一つの代表的実施例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示した方法に基づく研磨パッドを製造するのに使用する製造機器の概略図である。
【図5】本発明の研磨パッドを製造する方法の別の代表的実施例を示すフローチャートである。
【図6】図5に示した方法に基づく研磨パッドを製造するのに使用する製造機器の概略図である。
【図7】本発明の研磨パッドの表面を示す拡大平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧タンク内に収容されたポリマー樹脂にガスを導入することと、ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプすることと、ポリマー樹脂とガスの混合物をイソシアネートと混合し得られる混合物を形成することと、得られる混合物をモールド内に注入することによって製造された均一微小細胞サイズの無孔研磨パッド。
【請求項2】
微細多孔質石ミキサーを通してポンプされた後、ポリマー樹脂とガスの混合物が乳化装置を通してポンプされる請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項3】
微細多孔質石ミキサーを通してポンプされた後、ポリマー樹脂とガスの混合物が均質化ミキサーに通される請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項4】
ガスが加圧タンク内に収容された散布管を通してポリマー樹脂に導入される請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項5】
微細多孔質石ミキサーを通してポンプされた後、ポリマー樹脂とガスの混合物が乳化装置を通してポンプされる請求項4に記載の研磨パッド。
【請求項6】
微細多孔質石ミキサーを通してポンプされた後、ポリマー樹脂とガスの混合物が均質化ミキサーに通される請求項4に記載の研磨パッド。
【請求項7】
ポリマー樹脂とガスの混合物をイソシアネートと混合する前に、ポリマー樹脂とガスの混合物は加圧タンクを通して循環される請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項8】
均一微小細胞構造が、約0.05から100マイクロメートル範囲内の平均セル直径を有する閉止セル膜を備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項9】
平均セル直径が約0.05から30マイクロメートル範囲である請求項8に記載の研磨パッド。
【請求項10】
パッドの表面材料が低摩擦係数を有している請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項11】
得られる混合物から形成されたポリマーマトリックスが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリスルフォンおよびポリビニル・アセテートの少なくとも一つを備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項12】
前記ポリマー樹脂は、触媒としてグリコールを含んでいる請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項13】
前記ポリマー樹脂は、ポリウレタン、ポリグリコール、ポリエーテル・ポリオール、ポリマー・ポリオール、脂肪族ポリエステル・ポリオール、芳香族ポリエステル・ポリオール、PTMEG、PTHF、ひまし油ベース・ポリオール、ポリカプロラクトン・ポリオール、ヒドロキシル終結ポリブタジエン、アクリル・ポリオールおよびポリアミンの少なくとも一つを備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項14】
パッドをモールドすることに続いて、該パッドに付加される多孔性透明部分または多孔性半透明部分をさらに備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項15】
パッドの表面に形成される溝をさらに備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項16】
ガスは、不活性ガス、反応ガスおよび還元ガスの少なくとも一つを備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項17】
ガスは、乾燥空気、アルゴンガス、乾燥窒素ガスおよび乾燥酸素ガスの少なくとも一つを備えている請求項16に記載の研磨パッド。
【請求項18】
表面活性剤および紫外線安定剤の少なくとも一つをさらに備えている請求項16に記載の研磨パッド。
【請求項19】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプする再循環ポンプによってガスをポリマー樹脂に導入することと、ポリマー樹脂とガスの混合物をイソシアネートと混合し得られる混合物を形成することと、得られる混合物をモールド内に注入することによって製造された均一微小細胞サイズの無孔研磨パッド。
【請求項20】
微細多孔質石ミキサーを通してポンプされた後、ポリマー樹脂とガスの混合物が乳化装置を通してポンプされる請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項21】
微細多孔質石ミキサーを通してポンプされた後、ポリマー樹脂とガスの混合物が均質化ミキサーに通される請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項22】
ポリマー樹脂とガスの混合物をイソシアネートと混合する前に、ポリマー樹脂とガスの混合物を、ミキサーを有する加圧タンクと微細多孔質石ミキサーを通して循環させる請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項23】
均一微小細胞構造が、約0.05から100マイクロメートル範囲内の平均セル直径を有する閉止セル膜を備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項24】
平均セル直径が約0.05から30マイクロメートル範囲である請求項23に記載の研磨パッド。
【請求項25】
パッドの表面材料が低摩擦係数を有している請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項26】
得られる混合物から形成されたポリマーマトリックスが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリスルフォンおよびポリビニル・アセテートの少なくとも一つを備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項27】
前記ポリマー樹脂が、触媒としてグリコールを含んでいる請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項28】
前記ポリマー樹脂が、ポリウレタン、ポリグリコール、ポリエーテル・ポリオール、ポリマー・ポリオール、脂肪族ポリエステル・ポリオール、芳香族ポリエステル・ポリオール、PTMEG、PTHF、ひまし油ベース・ポリオール、ポリカプロラクトン・ポリオール、ヒドロキシル終結ポリブタジエン、アクリル・ポリオールおよびポリアミンの少なくとも一つを備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項29】
パッドをモールドすることに続いて該パッドに添加される多孔性透明部分または多孔性半透明部分をさらに備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項30】
パッドの表面に形成される溝をさらに備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項31】
ガスが不活性ガス、反応ガスおよび還元ガスの少なくとも一つを備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項32】
ガスが乾燥空気、アルゴンガス、乾燥窒素ガスおよび乾燥酸素ガスの少なくとも一つを備えている請求項31に記載の研磨パッド。
【請求項33】
表面活性剤および紫外線安定剤の少なくとも一つをさらに備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項34】
均一微小細胞サイズの無孔性研磨パッドを製造する方法であって、
ミキサーを有する加圧タンク内に収容されたポリマー樹脂を供給するステップと、
ガスをポリマー樹脂に導入するステップと、
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプするステップと、
イソシアネートをポリマー樹脂とガスの混合物に混合して、得られる混合物を形成するステップと、
得られる混合物をモールド内に注入するステップと、
を備えている無孔性研磨パッドを製造する方法。
【請求項35】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプした後、ポリマー樹脂とガスの混合物を乳化装置を通してポンプするステップをさらに含んでいる請求項34に記載の方法。
【請求項36】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプした後、ポリマー樹脂とガスの混合物を均質化ミキサーに通すステップをさらに含んでいる請求項34に記載の方法。
【請求項37】
ガスをポリマー樹脂に導入するステップが、ガスを加圧タンク内に収容された散布管を通して導入するステップからなる請求項34に記載の方法。
【請求項38】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプした後、ポリマー樹脂とガスの混合物を、乳化装置を通してポンプするステップをさらに含んでいる請求項37に記載の方法。
【請求項39】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプした後、ポリマー樹脂とガスの混合物を、均質化ミキサーを通すステップをさらに含んでいる請求項37に記載の方法。
【請求項40】
成形したパッドをモールドから取り外すステップと、
パッドの少なくとも片側を所望の厚さに研磨または表面仕上げするステップと、
をさらに含んでいる請求項34に記載の方法。
【請求項41】
溝をパッドの表面に機械仕上げするステップをさらに含んでいる請求項34に記載の方法。
【請求項42】
パッドに窓を形成するステップをさらに含んでいる請求項34に記載の方法。
【請求項43】
前記窓がパッドの一部を除去し、除去部分によって形成された開口部を、パッドの透明部分または半透明部分として硬化する液状ポリウレタン物質で充填することによって形成される請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記窓がパッドの一部を除去し、除去部分によって形成された開口部を、パッドに接着される固体透明部分または半透明部分で充填することによって形成される請求項42に記載の方法。
【請求項45】
モールドが反応注入成形プロセスを経る作動モールドである請求項34に記載の方法。
【請求項46】
パッドの平均セル・サイズが、イソシアネートを付加する前に、複数の切断力をポリマー樹脂とガスの混合物に印加することによって制御される請求項34に記載の方法。
【請求項47】
均一微小細胞サイズの無孔性研磨パッドを製造する方法であって、
ミキサーを有する加圧タンク内に収容されたポリマー樹脂を供給するステップと、
ガスをポリマー樹脂に導入するステップと、
ポリマー樹脂とガスの混合物を、再循環ポンプを伴う微細多孔質石ミキサーを介してポンプするステップと、
イソシアネートをポリマー樹脂とガスの混合物に混合して、得られる混合物を形成するステップと、
得られる混合物をモールド内に注入するステップと、
を備えている無孔性研磨パッドを製造する方法。
【請求項48】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプした後、ポリマー樹脂とガスの混合物を乳化装置を通してポンプするステップをさらに含んでいる請求項47に記載の方法。
【請求項49】
ポリマー樹脂とガスの混合物を微細多孔質石ミキサーを通してポンプした後、ポリマー樹脂とガスの混合物を均質化ミキサーに通すステップをさらに含んでいる請求項47に記載の方法。
【請求項50】
成形したパッドをモールドから取り外すステップと、
パッドの少なくとも片側を所望の厚さに研磨または表面仕上げするステップと、
をさらに含んでいる請求項47に記載の方法。
【請求項51】
溝をパッドの表面に機械仕上げするステップをさらに含んでいる請求項47に記載の方法。
【請求項52】
パッドに窓を形成するステップをさらに含んでいる請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記窓がパッドの一部を除去し、除去部分によって形成された開口部を、パッドの透明部分または半透明部分として硬化する液状ポリウレタン物質で充填することによって形成される請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記窓がパッドの一部を除去し、除去部分によって形成された開口部を、パッドに接着される固体透明部分または半透明部分で充填することによって形成される請求項52に記載の方法。
【請求項55】
モールドが反応注入成形プロセスを経る作動モールドである請求項47に記載の方法。
【請求項56】
パッドの平均セル・サイズが、イソシアネートを付加する前に、複数の切断力をポリマー樹脂とガスの混合物に印加することによって制御される請求項47に記載の方法。
【請求項57】
ポリマー樹脂とガスの混合物が、イソシアネートを添加する前に、高切断キャビテーション装置に向けられる請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項58】
ポリマー樹脂とガスの混合物が、イソシアネートを添加する前に、高切断キャビテーション装置に向けられる請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項59】
イソシアネートを添加する前に、ポリマー樹脂とガスの混合物を高切断キャビテーション装置に向けるステップをさらに含んでいる請求項34に記載の方法。
【請求項60】
イソシアネートを添加する前に、ポリマー樹脂とガスの混合物を高切断キャビテーション装置に向けるステップをさらに含んでいる請求項46に記載の方法。
【請求項61】
モールド処理中、またはモールド処理後、研磨パッドの一部を機械仕上げすることによって研磨パッドに共動するハードウエアをさらに備えている請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項62】
モールド処理中、またはモールド処理後、研磨パッドの一部を機械仕上げすることによって研磨パッドに共動するハードウエアをさらに備えている請求項19に記載の研磨パッド。
【請求項63】
モールド処理中、またはモールド処理後、研磨パッドの一部を機械仕上げすることによって研磨パッドにハードウエアを共動させるステップをさらに備えている請求項34に記載の方法。
【請求項64】
モールド処理中、またはモールド処理後、研磨パッドの一部を機械仕上げすることによって研磨パッドにハードウエアを共動させるステップをさらに備えている請求項46に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−531638(P2007−531638A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−506849(P2007−506849)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【国際出願番号】PCT/IB2005/000732
【国際公開番号】WO2005/096700
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506336739)リム パッド テック リミテッド (1)
【Fターム(参考)】