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研磨パッド
説明

研磨パッド

【課題】耐熱性・耐水性に優れた研磨パッドを提供する。また、耐熱性・耐水性に優れるため、局所的な平坦化性能が高く、研磨レートが高く、かつ研磨レートの変動が小さい研磨パッドを提供する。
【解決手段】ポリオールとイソシアネートからなるポリウレタンを用いた研磨パッドであって、ポリオールがエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含み、かつ、ポリオール中のエチレングリコールユニットがポリオール全重量の0.1重量%〜10重量%であるポリウレタンを用いた研磨パッド。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨パッドに関する。特に、シリコンなどの半導体基板上に形成された層間絶縁膜や配線形成用金属膜を研磨、平坦化する研磨パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、パソコンの電子機器の高性能化に伴い、LSIの高集積化・高速化が期待されており、その手段として多層化、微細化が追求されている。多層配線において最も重要な技術の1つは、リソグラフィの焦点深度(DOF)を確保するための平坦化処理である。これは、多層配線では、層間絶縁膜や配線金属膜に凹凸段差があると、焦点あわせができず、微細配線構造を形成できないためである。平坦化加工法として、現在最も実用化されているものにCMP(Chemical Mechanical Polishing)があげられる。
【0003】
一般にCMP装置は、被処理物である半導体ウェハーを保持する研磨ヘッド、被処理物の研磨処理を行うための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウェハーの研磨処理はスラリーを用いて、半導体ウェハーと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェハー表面の層の突出した部分を除去し、ウェハー表面の層を平坦化するものである。
【0004】
研磨パッドに要求される特性としては、半導体ウェハー表面の局所的平坦性・グローバル平坦性の確保、欠陥の発生防止、高い研磨レートの保持などが挙げられる。現在、半導体ウェハーは更なる多層化・微細化、およびコストダウンが求められており、研磨パッドに対しても更なる局所的平坦性の向上および高い研磨レートの保持が求められている。
【0005】
研磨パッド表面は、研磨によって高温となり、また、スラリーに長時間晒されるため、更なる局所的平坦性の向上および高い研磨レートの保持には、耐熱性・耐水性に優れ、かつ、スラリーとの親和性を有することが必要である。すなわち、耐熱性に優れると、熱による研磨パッドの軟化を防ぐことができるため局所的平坦性が向上し、また、耐水性に優れると、水による研磨パッド物性の変化が低減できるため研磨レート変動が低減する。さらに、スラリーとの親和性を有することで高い研磨レートが保持できる。特に、銅などの金属薄膜を研磨して微細な配線を形成する際には、研磨パッド表面の温度は約70℃にまで達するため、高温時でも剛性が変化しないことが必要である。
【0006】
特許文献1にポリオールとイソシアネートからなるポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体からなる研磨パッドが開示されている。そしてポリオール中にエチレングリコールユニットを含むものや、逆にポリオール中にエチレングリコールユニットを全く含まないものが記載されている。
【0007】
また、特許文献2にポリオールとイソシアネートからなるポリウレタンを用いた研磨パッドであって、ポリオール量およびポリオール中のエチレングリコール量を限定しテトラメチレングリコールを加えた研磨パッドの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第00/12262号パンフレット
【特許文献2】特開2008−222769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら本発明者らは、特許文献1の研磨パッドでは、ポリオール中のエチレングリコールユニット量が多い場合では、吸水による研磨パッド物性の変化が生じ、研磨レートの変動が生じる場合があるため、好ましくないことを見出した。一方、ポリオール中にエチレングリコールユニットを含まない場合では、スラリーとの親和性が低くなり、研磨レートが低下する場合があるとともに、ポリウレタン製造時に添加する水が混ざりにくくなり、均一な物性を有するポリウレタンが製造できない場合があるため、好ましくないことを見出した。
【0010】
また、特許文献2の研磨パッドでは、ポリオール中のエチレングリコール量を限定してはいるが、テトラメチレングリコールを加えることで、ガラス転移点が低く(65℃〜83℃)、耐熱性が悪いので、銅などの金属薄膜を研磨して微細な配線を形成する、配線−絶縁体の平坦化工程において、金属配線の中央部が縁部よりも厚さが薄くなる、いわゆる「ディッシング」が顕著に生じることを見出した。
【0011】
本発明の目的は、耐熱性・耐水性に優れるため、局所的な平坦化性能が高く、かつ高い研磨レートを保持できる研磨パッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、エチレングリコールユニット量を制限することで、スラリー親和性を保持しつつ、耐水性が向上し、また、側鎖を有するグリコールユニットを含有することで、耐熱性が向上するのではないかと考え、鋭意努力の結果、本発明を見出したものである。
【0013】
本発明者らは、耐熱性・耐水性を向上させる方法として、ポリオール中のエチレングリコールユニット量を規定して親水性を有しつつ、テトラメチレングリコールのような直鎖のアルキル鎖を有するグリコールユニットでなく、側鎖を有するグリコールユニットを含ませることを着想した。
【0014】
そして、本発明者らは鋭意検討の結果、耐熱性・耐水性に優れた研磨パッドを作製するため、ポリオールとイソシアネートから生成されるポリウレタンを用いた研磨パッドであって、ポリオールがエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含み、かつ、ポリオール中のエチレングリコールユニットがポリオール全重量の0.1重量%〜10重量%であるポリウレタンを用いると本発明の目的が達せられることを見出した。
【0015】
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
【0016】
(1)ポリオールとイソシアネートから生成されるポリウレタンを用いた研磨パッドであって、ポリオールがエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含み、かつ、ポリオール中のエチレングリコールユニットがポリオール全重量の0.1重量%〜10重量%であるポリウレタンを用いたことを特徴とする研磨パッド。
【0017】
(2)ポリウレタンがラジカル重合性組成物と相互侵入高分子網目構造体を形成しており、ラジカル重合性組成物が疎水性である請求項1に記載の研磨パッド。
【0018】
(3)末端の60%以上が1級であるポリオールを用いて製造されたポリウレタンを用いた請求項1または2に記載の研磨パッド。
【発明の効果】
【0019】
耐熱性・耐水性に優れるため、局所的な平坦化性能が高く、かつ高い研磨レートを保持できる研磨パッドを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の研磨パッドは、特開2006−233198号公報に開示されている研磨パッドで一例が示されるように、ポリオールとイソシアネートから生成されるポリウレタンからなる。ポリオールは一般的には多価アルコールを示すが、本発明におけるポリオールは平均分子量1000以上の多価アルコールをいう。ここでいう平均分子量は数平均分子量である。平均分子量は3000以上が好ましい。また、10000以下が好ましく、8000以下がより好ましい。
【0021】
ここで、本発明のポリオールはエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含有するものとする。エチレングリコールユニットは、無置換のエチレングリコールユニットである。
【0022】
側鎖を有するグリコールユニットとしては1,2−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。上記グリコールユニットがポリマー化した、ポリプロピレングリコールやポリブチレングリコールとして含まれていてもよい。側鎖とは、主鎖の炭素と化学結合した、炭素を1つ以上含むユニットであり、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。なお、側鎖は主鎖上の何れの炭素に化学結合していても良い。側鎖を有するグリコールユニットの量はポリオール全重量の50wt%以上が好まく、70wt%以上がより好ましく、90wt%以上がさらに好ましい。
【0023】
ポリオールはエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含有していれば、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、プロピレングリコール、グリセリンなどから選ばれた1種以上をさらに混合することができる。
【0024】
また、ポリオール中のエチレングリコールユニットはポリオール全重量の0.1重量%〜10重量%を満たす。この条件を満たすことによって、エチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含んだポリウレタンを用いた研磨パッドは、局所的な平坦化性能が高く、かつ高い研磨レートを保持できる。
【0025】
その理由は、必ずしも明確ではないが、親水性であるエチレングリコールユニットが少量であることによって適度なスラリー親和性を有し、かつ、吸水による研磨パッド物性の変化が生じにくく、また、少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含むことで高分子主鎖のミクロブラウン運動が抑制され、ガラス転移点が上昇するためと推測される。さらに、ポリオール中のエチレングリコールユニットはポリオール全重量の1重量%以上が好ましく、また5重量%以下が好ましい。
【0026】
さらに、ポリオールは末端の60%以上が1級であることが好ましく、80%以上がより好ましくい。60%未満であると、反応性が悪くなり、均一な物性を有するポリウレタンが製造できない場合があるため、好ましくない。
【0027】
また、イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、ナフタレンジイソシアネート、などの芳香族イソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、などの脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加TDI、水素添加MDI、などの脂環式ジイソシアネート、などを挙げることができる。これらイソシアネートから選ばれた1種または2種以上の混合物として使用することができる。
【0028】
ポリウレタンの調製にあたっては、ポリオール、イソシアネートの他に、架橋剤、鎖延長剤、整泡剤、発泡剤、樹脂化触媒、泡化触媒、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、可塑剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤を含有し、成形を行ってもよい。ポリウレタンの調製方法は特に限定されないが、射出成形、反応成形などの方法で調製できる。特に、ミキシングヘッド内で原料同士を衝突させて瞬時に混合する高圧注入機、ミキシングヘッドに供給された各原料を攪拌翼などによって機械的に混合するいわゆる低圧注入機に使用して、モールド成形やスラブ成形などに適用することが好ましい。
【0029】
また、ポリウレタンは、中実であってもよいし、中空であっても発泡体であってもよい。
【0030】
ポリウレタンの形態としては、平均気泡径10〜200μmの独立気泡を有する発泡体であることが好ましく、20〜150μmの独立気泡を有する発泡体であることがより好ましく、30〜120μmの独立気泡を有する発泡体であることが特に好ましい。平均気泡径は、研磨パッドの表面やスライス面を倍率200倍で走査型電子顕微鏡(SEM)像とし、その平均気泡径を画像処理して得ることができる。
【0031】
また、ポリウレタンの見かけ密度としては、0.1〜1.2g/cm3であることが好ましく、0.5〜1.1g/cm3がさらに好ましい。見かけ密度は日本工業規格(JIS)K 7112記載の方法により測定することができる。
【0032】
本発明において、研磨パッドは、上記のポリウレタンがラジカル重合性組成物と相互侵入高分子網目構造体を形成していることが好ましい。中でも疎水性ラジカル重合性組成物と相互侵入高分子網目構造体を形成していることが好ましい。
【0033】
本発明における相互侵入高分子網目構造体とは、高分子混合系において、相互に化学結合することなく独立な異種の高分子網目が互いに侵入しあった高分子を言う。具体的には、複数の種類の高分子が数nm〜数百nmで分散した構造を形成する。分散の程度は、5nm〜300nmが好ましく、5nm〜100nmが特に好ましい。また、異種高分子が互いに連続層となる構造が架橋点形成により安定化された構造であってもよい。
【0034】
本発明の相互侵入高分子網目構造体は、ラジカル重合性組成物にポリウレタンを浸漬させ、ラジカル重合性組成物中のエチレン性不飽和化合物を重合させる製造方法から、相互侵入高分子網目構造であることが確認できる。
【0035】
研磨パッドが、上記のポリウレタンとラジカル重合性組成物によって相互侵入高分子網目構造体を形成している場合、ポリウレタンの特性について、特に限定されるものではないが、ラジカル重合性組成物に浸漬することにより、該組成物をポリウレタンに取り込み、含浸できることが必要である。したがって、ラジカル重合性組成物と親和性のある材質からなり、またラジカル重合性組成物を取り込み、ポリウレタン自体が膨潤できる程度の柔軟性を有することが必要である。ラジカル重合性組成物の密度や含浸量にもよるが、含浸後のポリウレタンの体積は、元の体積の約1.03〜5倍程度に膨潤し、多くは1.03〜3倍程度に膨潤する。さらに、ポリウレタンに取り込まれたラジカル重合性組成物は、ポリウレタン中の気泡には入り込まず、ポリウレタンの膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物が重合した後もポリウレタンの気泡はそのまま気泡として残存していることが好ましい。その結果として得られる研磨パッドの密度は、0.1〜1.2g/cm3が好ましく、0.5〜1.1g/cm3がより好ましい。
【0036】
研磨パッドが、上記のポリウレタンとラジカル重合性組成物によって相互侵入高分子網目構造体を形成している場合、ポリウレタンと含浸されたエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比は、100/5〜100/300が好ましく、100/50〜100/200がより好ましい。ポリウレタンと含浸するエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の含有重量比が100/5よりも小さい場合、ポリウレタンのみの場合とその特性があまり変わらず、含浸・重合させるメリットが小さい場合がある。一方、ポリウレタンと含浸するエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の含有重量比が100/300よりも大きい場合、含浸に要する時間が長くなりすぎるため好ましくない場合がある。ラジカル重合性組成物にポリウレタンを含浸させる工程は、15〜60℃の温度で3時間〜20日間が好ましく、3時間〜10日間がさらに好ましい。
【0037】
本発明におけるラジカル重合性組成物とは、エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤からなる組成物を言う。ラジカル重合禁止剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤をラジカル重合性組成物中に添加しても良い。これら化合物の添加量は、エチレン性不飽和化合物に対して合計で3重量%を越えない範囲で使用することが好ましい。
【0038】
また、ラジカル重合性組成物は、有機溶媒を実質的に含まない組成物であることが有機溶媒の除去工程が不要になるという経済上の観点から好ましい。
【0039】
本発明におけるエチレン性不飽和化合物とは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物をいう。また、疎水性エチレン性不飽和化合物とは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を有し、かつ親水性基を有さない化合物をいう。親水性基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホ基等が挙げられる。
【0040】
エチレン性不飽和化合物は具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート等が挙げられる。
【0041】
これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレートがポリウレタンへの含浸,重合が容易な点で好ましい。
【0042】
また、疎水性エチレン性不飽和化合物としては具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート等が挙げられる。
【0043】
これらの中でも、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレートがポリウレタンへの含浸,重合が容易な点で好ましい。
【0044】
本発明におけるラジカル重合開始剤とは、加熱、光照射、放射線照射などにより分解してラジカルを生成する化合物をいう。このようなラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物や過酸化物などを挙げることができる。具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系重合開始剤、クメンヒドロパーオキシド、t-ブチルヒドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレートt−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、などの過酸化物系重合開始剤を挙げることができる。ラジカル重合開始剤の添加量は、前記水素結合性化合物も含んだエチレン性不飽和化合物に対して0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜5重量%がさらに好ましい。
【0045】
本発明における連鎖移動剤とは、成長ラジカルと反応してポリマー鎖長の増加を止め、再開始能のある低分子ラジカルを生成する化合物を言う。
【0046】
連鎖移動剤としては、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、sec−ブチルメルカプタン、sec−ドデシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタンなどのアルキル基または置換基アルキル基を有する第1級、第2級または第3級メルカプタン、フェニルメルカプタン、チオクレゾール、4−t−ブチル−o−チオクレゾールなどの芳香族メルカプタン、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、チオグリコール酸エチルなどのチオグリコール酸エステル、エチレンチオグリコールなどの炭素数3〜18のメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー、四塩化炭素、トルエン、エチルベンゼン、トリエチルアミン、等を挙げる事ができる。これらは、単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いても良い。このうち、t−ブチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタンやα−メチルスチレンダイマーを用いることが好ましい。
【0047】
連鎖移動剤の使用量は、エチレン性不飽和化合物に対して0.01〜5重量%が好ましく0.05〜3重量%がさらに好ましい。使用量が0.01重量%以下であると連鎖移動剤としての効果が十分ではない。また、5重量%以上であると高分子鎖の分子量が短くなりすぎ、機械的特性が劣る。
【0048】
ラジカル重合性組成物に添加できる、常温で固体のラジカル重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、トパノールA、カテコール、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニエル−p−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンなどを挙げることができる。これらの化合物から選択された1種あるいは2種以上の化合物を使用することができる。ラジカル重合禁止剤は、ラジカル重合性組成物に添加して使用しても良い。また、ポリウレタン製造時に予め添加しておいてもよい。さらに、ラジカル重合性組成物およびポリウレタンの両方に含有させても良い。ラジカル重合性組成物およびポリウレタンの両方にラジカル重合禁止剤を使用する場合、ラジカル重合禁止剤の種類は同一の化合物であっても、異なっても良い。加えて、重合禁止効果を高める目的で、酸素ガスまたは酸素含有ガス共存下に含浸および/または重合を行うことが好ましい。
【0049】
酸素ガスあるいは酸素含有ガス共存下において含浸および/または重合を行うことが好ましいラジカル重合禁止剤として、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、トパノールA、カテコール、t−ブチルカテコール、p−フェニレンジアミンなどを挙げることができる。上記酸素含有ガスとしては、空気、酸素、酸素を不活性ガスで希釈したガスが用いられ、不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アルゴンなどが挙げられる。希釈した場合の酸素濃度には特に限定はないが、好ましくは1体積%以上である。使用する酸素含有ガスとしては、乾燥空気、乾燥空気を窒素で希釈したガスが安価で好ましい。
【0050】
本発明における有機溶媒とは、エチレン性不飽和化合物の重合時に実質的に反応しない化合物であって、常温において液体の有機化合物をいう。具体的には、ヘキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エタノール、メタノール等を挙げることができる。有機溶媒を実質的に含有しない、とは、エチレン性不飽和化合物に対して有機溶媒が1重量%未満であることをいう。四塩化炭素、トルエン、エチルベンゼン、などは通常有機溶媒として知られているが、ラジカル重合過程において成長ラジカルが水素や塩素を引き抜いて安定な高分子となり、新たに生成したラジカルがエチレン性不飽和化合物に付加して重合が進行する、という連鎖移動剤としての効果が知られているため、これら化合物はここでいうエチレン性不飽和化合物と実質的に反応しない有機溶媒にはあたらない。
【0051】
本発明の研磨パッドは、10〜200μmの独立気泡を有することが好ましく、20〜150μmの独立気泡を有する発泡体であることがより好ましく、30〜120μmの独立気泡を有する発泡体であることが特に好ましい。平均気泡径は、研磨パッドの表面やスライス面を倍率200倍で走査型電子顕微鏡(SEM)の像とし、その平均気泡径を画像処理して得る。研磨パッドの表面に適度な割合で平坦面と気泡に由来する開口部が存在することが好ましい。任意のスライス面における気泡数は、20〜1000個/mmが好ましく、200〜600個/mmがより好ましい。研磨パッドの密度は0.1〜1.2g/cmが好ましい。密度は、日本工業規格(JIS) K 7112記載の方法により測定することができる。
【0052】
本発明の研磨パッドにおける被研磨物は特に限定されるものではない。具体的には、半導体基板,光学ガラス,光学レンズ,磁気ヘッド、ハードディスク、液晶ディスプレイ用カラーフィルター,プラズマディスプレイ用背面板等の光学部材、セラミックス、サファイア等を挙げることができる。これらの中でも特に化学機械的研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)技術による半導体ウエハーの平坦化を目的とした研磨に用いることが好ましい。CMP工程において、研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウエハーと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウエハー面を研磨して、半導体ウエハー面を平坦に、滑らかにする目的で研磨パッドが使用される。
【実施例】
【0053】
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、評価方法は以下のようにして行った。
【0054】
[ポリオール中のエチレングリコールユニットの量]研磨層材料のアルカリ加水分解を行い、分解物についてクロロホルム抽出を実施した。なお、アルカリ加水分解により、ポリウレタンはイソシアネート成分加水分解物のジアミン、ポリオール、鎖伸長剤に分解され、ポリオール成分はクロロホルム層へ移動する。その後、クロロホルム層抽出物の1H−NMR測定、GC/MS測定、MALDI−MS測定を行い、ポリウレタンのポリオール成分を定性した。次に、このクロロホルム層抽出物についてトリフルオロアセチル化を行い、内標添加後、1H−NMR測定を実施して、ポリオール中のエチレングリコールユニット量を定量した。なお、内標にはテトラブロモエタンを用いた。
【0055】
[ポリオール中の側鎖を有するグリコールユニットの量]上記のポリオール中のエチレングリコールユニットの量と同様にして、ポリオール中の側差を有するグリコールユニットの量を定量した。
【0056】
[ポリオール末端の級とその量]上記のポリオール中のエチレングリコールユニットの量と同様にして、ポリオール末端の級とその量を定量した。なお、ポリオール末端の級によってトリフルオロアセチル化物のシフトが異なるため、定量が容易となる。
【0057】
[ポリオールの数平均分子量]上記のポリオールをGPCで測定し、数平均分子量を求めた。
【0058】
[密度]JIS K 7112記載の方法にしたがってピクノメーター(ハーバード型)を使用して測定した。
【0059】
[平均気泡径]平均気泡径は、走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所(株)製)を使用し、パッド断面を倍率200倍で観察した写真を画像処理装置で解析することにより、写真中に存在するすべての気泡径を計測し、その平均値を平均気泡径とした。
【0060】
[貯蔵弾性率]貯蔵弾性率E’は、動的粘弾性測定装置“DVE−V4”((株)レオロジー製)を用い、次のような測定条件で測定した。
治具:引張り
チャック間距離:20mm
波形:正弦波歪
周波数:10Hz
変位振幅:3.0μm
測定温度:0〜100℃
昇温速度:2℃/分
[吸水率]吸水率は、研磨層材料を70℃12時間、真空乾燥した後、24時間調湿後の重量を測定した(DRY重量)。その後、24時間超純水中に浸漬し、重量を測定した(WET重量)。次式から吸水率を算出した。
吸水率=(WET重量−DRY重量)×100/DRY重量
[研磨評価] 研磨評価は以下のようにして行った。
【0061】
銅用研磨スラリー(キャボット社製iCue5003)1000mLに対して、30wt%過酸化水素水5mLを使用直前に添加、混合してスラリーを調製した。
【0062】
両面接着テープを研磨層シートと貼り合わせ、単層研磨パッドを作製した。単層研磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、ダイヤモンドコンディショナーを押しつけ圧力0.8psi、研磨定盤回転数30rpm、コンディショナー回転数28rpmで研磨定盤と同方向に回転させた。精製水を100mL/分の割合で研磨パッド上に供給しながら30分間、研磨パッドのコンディショニングを行った。
【0063】
評価用8インチウエハーを研磨装置の研磨ヘッドに装着し、33rpmで回転させ、単層研磨パッドを研磨機のプラテンに固定して、30rpmで研磨ヘッドの回転方向と同方向に回転させて、調整済みの銅用研磨スラリー(キャボット社製iCue5003)を220mL/分で供給しながら研磨圧力4psiで1分間研磨を行い、銅膜の研磨レートを測定した。50枚目および400枚目の銅膜の研磨レートを測定した。50枚目の研磨レートを測定後、ディッシング評価用のパターン付きウエハーを研磨し、ディッシング量の測定を行った。研磨の終了は光学式終点信号検出により行った。続いて、銅ベタ膜の研磨を行い、パーティクル数の測定を行った。
【0064】
[研磨レート] 研磨前後のウエハーを抵抗率測定器VR−120S(国際電気アルファ(株)製)で測定することにより、単位時間当たりの研磨量(研磨レート)を算出した。8インチのシリコンウエハー上に10000オングストロームの銅膜を製膜したものを使用した。
【0065】
[パーティクル数] パターンなしウエハー上におけるパーティクル数を欠陥/異物検査装置(KLAテンコール社製SP−1)を用いて評価した。0.2μm以上のパーティクルの合計数を測定した。
【0066】
[ディッシング量] 酸化膜内に孤立した銅配線(配線幅10μm)を有するパターン付きウエハーを用いて研磨を行い、表面計測プロファイラ(KLAテンコール社製P−15)を用いて評価した。
【0067】
(実施例1)
RIM成形機の第1原料タンク、第2原料タンクに以下のように原料組成物を仕込み、第1原料タンクに窒素ガスをローディング後、両タンクから原料組成物を金型に注入し、硬化させて、750mm×750mm、厚さ10mmのポリウレタン成形体を得た。ポリウレタンのみかけ密度は、0.79g/cm3であり、平均気泡径が34μmの独立気泡が形成された。
【0068】
<第1原料タンク>
ポリオール 85重量部
(ポリプロピレングリコール97重量%/ポリエチレングリコール3重量%、ポリオール末端の1級割合90%、平均分子量5000)
1,2−ブタンジオール 15重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
<第2原料タンク>
ジフェニルメタンジイソシアネート 120重量部
次に、ポリウレタン成形体とラジカル重合性組成物の重量比が100/140の割合で、以下のラジカル重合性組成物を調製し、上記ポリウレタン成形体を20℃で7日間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸されていた。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 0.8重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み込み、周囲を固定して密閉した後、70℃で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより重合硬化させ、この製法は相互侵入高分子網目構造体の定義で示した製造方法と同じであることから、相互侵入高分子網目構造体を得られたことが確認できる。ガラス板間から離型した後、重量測定を行った。その後、50℃で12時間、続いて100℃で12時間、乾燥を行った。さらに、常温で12時間乾燥し、直後に重量測定したところ、常温乾燥前後の重量減少はなかった。このようにして得られた相互侵入高分子網目構造体の厚み方向の中央部分をスライスし、厚み2mmまで研削加工した。見かけ密度は0.81g/cm3、独立気泡の平均気泡径は41μmであった。表面には、272個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。貯蔵弾性率E’(25℃)は438MPa、E’(70℃)は192MPaであった。また、吸水率は2.8%であった。
【0069】
次に、両面テープを貼り合せた後、直径600nmの円に打ち抜き、その片面に幅1.0mm、深さ0.5mm、ピッチ幅30mmの格子状の溝加工を施した。
【0070】
研磨評価を行ったところ、研磨レートはそれぞれ550nm/分および530nm/分であった。また、ディッシング量は33nmであった。パーティクル数は60個であった。
【0071】
(比較例1)
ポリウレタンの原料として以下を使用したこと以外は実施例1と全く同様にして研磨パッドを作製した。
【0072】
<第1原料タンク>
ポリオール 85重量部
(ポリプロピレングリコール88重量%/ポリエチレングリコール12重量%、ポリオール末端の1級割合70%、平均分子量6000)
1,2−ブタンジオール 15重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
<第2原料タンク>
ジフェニルメタンジイソシアネート 120重量部
ポリウレタンのみかけ密度は、0.79g/cm3であり、平均気泡径が39μmの独立気泡が形成された。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物である相互侵入高分子網目構造体の見かけ密度は0.81g/cm3、独立気泡の平均気泡径は42μmであった。表面には、253個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。貯蔵弾性率E’(25℃)は410MPa、E’(70℃)は112MPaであった。また、吸水率は4.5%であった。
【0073】
研磨評価を行ったところ、研磨レートはそれぞれ530nm/分および410nm/分であった。また、ディッシング量は51nmであった。パーティクル数は62個であった。
【0074】
(比較例2)
ポリウレタンの原料として以下を使用したこと以外は実施例1と全く同様にして研磨パッドを作製した。
ポリオール 85重量部
(ポリテトラメチレングリコール97重量%/ポリエチレングリコール3重量%、ポリオール末端の1級割合100%、平均分子量5000)
1,2−ブタンジオール 15重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
<第2原料タンク>
ジフェニルメタンジイソシアネート 120重量部
ポリウレタンのみかけ密度は、0.78g/cm3であり、平均気泡径が39μmの独立気泡が形成された。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物である相互侵入高分子網目構造体の見かけ密度は0.80g/cm3、独立気泡の平均気泡径は40μmであった。表面には、248個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。貯蔵弾性率E’(25℃)は460MPa、E’(70℃)は77MPaであった。また、吸水率は4.1%であった。
【0075】
研磨評価を行ったところ、研磨レートはそれぞれ490nm/分および390nm/分であった。また、ディッシング量は66nmであった。パーティクル数は68個であった。
【0076】
(実施例2〜4)
ポリオール原料およびラジカル重合性組成物としてそれぞれ表1のとおりに使用したこと以外は実施例1と全く同様にして研磨パッドを作製した。
【0077】
これらの物性を表2に、研磨特性を表3にまとめた。
【0078】
【表1】

【0079】
【表2】

【0080】
【表3】

【0081】
以上から、ポリオールとイソシアネートからなるポリウレタンを用いた研磨パッドであって、ポリオールがエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含み、かつ、ポリオール中のエチレングリコールユニットがポリオール全重量の0.1重量%〜10重量%であるポリウレタンを用いたことを特徴とする研磨パッドは、耐熱性・耐水性に優れるため、局所的な平坦化性能が高く、研磨レートが高く、かつ研磨レートの変動が小さいことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の研磨パッドは、シリコンウエハーなどの半導体基板、レンズなどの光学部材、磁気ヘッド、ハードディスクなどの電子材料などの研磨に使用できる。特に、化学機械的研磨(CMP)技術による半導体ウエハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウエハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオールとイソシアネートから生成されるポリウレタンを用いた研磨パッドであって、ポリオールがエチレングリコールユニットと少なくとも1種類の側鎖を有するグリコールユニットを含み、かつ、ポリオール中のエチレングリコールユニットがポリオール全重量の0.1重量%〜10重量%であるポリウレタンを用いたことを特徴とする研磨パッド。
【請求項2】
ポリウレタンがラジカル重合性組成物と相互侵入高分子網目構造体を形成しており、ラジカル重合性組成物が疎水性である請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項3】
末端の60%以上が1級であるポリオールを用いて製造されたポリウレタンを用いた請求項1または2に記載の研磨パッド。

【公開番号】特開2013−103329(P2013−103329A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251292(P2011−251292)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】