説明

研磨用組成物及び研磨方法

【課題】二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途での使用により適した研磨用組成物及びそうした研磨用組成物を用いた研磨方法を提供する。
【解決手段】本発明の研磨用組成物は、平均粒子径が20〜100nmのシリカ砥粒と、アンモニア、アンモニウム塩、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物から選ばれるアルカリと、HLB値が8以上であるシリコーンオイルとを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体回路の絶縁膜としてのSiO膜のような二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途で例えば使用される研磨用組成物及びそうした研磨用組成物を用いた研磨方法に関する。
【背景技術】
【0002】
SiO膜のような二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物には、研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨したときに研磨対象物の表面に発生するスクラッチなどの欠陥が少ないことや、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度が高いことが少なくとも要求されている。例えば特許文献1には、こうした要求を満たすべく改良された、フュームドシリカなどのシリカ砥粒とポリアクリル樹脂などの増粘剤とを含有する研磨用組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1の研磨用組成物はその要求を十分に満足するものではなく、依然として改良の余地を残している。
【0003】
一方、特許文献2には、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサンのようなシリコーン系界面活性剤を含有する研磨用組成物が開示されている。しかしながら、特許文献2の研磨用組成物は、有機絶縁膜を含む研磨対象物を研磨する用途で使用されるものであって、SiO膜のような二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途での使用が想定されたものではない。
【特許文献1】特開2001−271058号公報
【特許文献2】特開2004−247605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途での使用により適した研磨用組成物及びそうした研磨用組成物を用いた研磨方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、平均粒子径が20〜100nmのシリカ砥粒と、アンモニア、アンモニウム塩、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物から選ばれるアルカリと、HLB値が8以上であるシリコーンオイルとを含有する研磨用組成物を提供する。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記シリコーンオイルの分子量が200〜20,000である請求項1に記載の研磨用組成物を提供する。
請求項3に記載の発明は、前記シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイルである請求項1又は2に記載の研磨用組成物を提供する。
【0007】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する研磨方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途での使用により適した研磨用組成物及びそうした研磨用組成物を用いた研磨方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の研磨用組成物は、シリカ砥粒とアルカリとシリコーンオイルと水とを混合することにより製造される。従って、本実施形態の研磨用組成物は、シリカ砥粒、アルカリ、シリコーンオイル及び水から実質的になる。この研磨用組成物は、例えば半導体回路の絶縁膜としてのSiO膜を研磨する用途で使用される。
【0010】
研磨用組成物中のシリカ砥粒は、SiO膜を機械的に研磨する役割を担い、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度の向上に寄与する。
研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒は、フュームドシリカ又はコロイダルシリカであることが好ましく、より好ましくはフュームドシリカである。研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒がフュームドシリカ又はコロイダルシリカである場合には、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチが低減される。また、研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒がフュームドシリカである場合には、スクラッチの低減に加えて、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度が大きく向上する。
【0011】
研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径は20〜100nmである。研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径が20nmよりも小さい場合には、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度があまり向上しないだけでなく、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチが増加する。一方、平均粒子径が100nmよりも大きいシリカ砥粒は、研磨用組成物中での分散性が悪く沈殿しやすい。また、研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径が100nmよりも大きい場合には、研磨用組成物を用いて研磨することによって得られるSiO膜の表面粗度が増大する虞もある。
【0012】
ただし、研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径が25nmよりも小さい場合には、たとえ20nm以上であったとしても、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度がやや不足したり、SiO膜の表面に発生するスクラッチがやや増加したりする。従って、研磨速度の向上及びスクラッチの低減のためには、研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径は25nm以上であることが好ましい。また、平均粒子径が75nmよりも大きいシリカ砥粒は、たとえ100nm以下であったとしても、研磨用組成物中で分散性にやや劣る。従って、シリカ砥粒の分散性の向上のためには、研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径は75nm以下であることが好ましい。なお、シリカ砥粒の平均粒子径は、BET法により測定されるシリカ砥粒の比表面積から算出される。
【0013】
研磨用組成物中のシリカ砥粒の含有量が1質量%よりも少ない場合、さらに言えば5質量%よりも少ない場合には、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度があまり向上しない。従って、研磨速度の向上のためには、研磨用組成物中のシリカ砥粒の含有量は1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上である。一方、研磨用組成物中のシリカ砥粒の含有量が40質量%よりも多い場合、さらに言えば20質量%よりも多い場合には、研磨用組成物中でのシリカ砥粒の分散性が低下してシリカ砥粒の凝集や研磨用組成物のゲル化が起こる虞がある。従って、シリカ砥粒の分散性の向上のためには、研磨用組成物中のシリカ砥粒の含有量は40質量%以下であることが好ましく、より好ましくは20質量%以下である。
【0014】
研磨用組成物中のアルカリは、SiO膜を化学的に研磨する役割を担い、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度の向上に寄与する。
研磨用組成物に含まれるアルカリは、アンモニア、アンモニウム塩、アルカリ金属塩又はアルカリ金属水酸化物である。研磨用組成物に含まれるアンモニウム塩は、例えば炭酸アンモニウムであってもよく、研磨用組成物に含まれるアルカリ金属塩は、例えばアルカリ金属の炭酸塩であってもよい。また、研磨用組成物に含まれるアルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムであってもよい。ただし、研磨用組成物に含まれるアルカリが水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)のようなアンモニア、アンモニウム塩、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物以外の化合物であると、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度はあまり向上しない。そのため、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチが大きく増加する。
【0015】
研磨用組成物中のアルカリの含有量が0.01質量%よりも少ない場合、さらに言えば0.1質量%よりも少ない場合には、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度があまり向上しない。従って、研磨速度の向上のためには、研磨用組成物中のアルカリの含有量は0.01質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上である。一方、研磨用組成物中のアルカリの含有量が10質量%よりも多い場合には、研磨用組成物中のシリカ砥粒が溶解を起こす虞がある。従って、シリカ砥粒の溶解防止のためには、研磨用組成物中のアルカリの含有量は10質量%以下であることが好ましい。
【0016】
研磨用組成物中のシリコーンオイルは、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチを低減する作用を有する。この作用は、シリカ砥粒の表面やSiO膜の表面にシリコーンオイルによる保護膜が形成されることによるものと推測される。より具体的には、シリカ砥粒の表面にシリコーンオイルによる保護膜が形成されると、シリカ砥粒の凝集が抑制され、その結果、凝集したシリカ砥粒によるスクラッチの発生が抑制されると考えられる。また、SiO膜の表面にシリコーンオイルによる保護膜が形成されると、その保護膜によって研磨屑によるスクラッチの発生が抑制されると考えられる。
【0017】
研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルは、ストレートシリコーンオイルであっても変性シリコーンオイルであってもよい。変性シリコーンオイルには、アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、異種官能基変性シリコーンオイルなどの反応性シリコーンオイルと、ポリエーテル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、親水性特殊変性シリコーンオイルなどの非反応性シリコーンオイルとがある。その中でも、適当なHLB(親水親油バランス)値が得られやすいことから、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルはポリエーテル変性シリコーンオイルであることが好ましい。研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルとしてのポリエーテル変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの側鎖の一部にポリオキシアルキレン基が導入された側鎖型であっても、ポリシロキサンの両方の末端にポリオキシアルキレン基が導入された両末端型であってもよい。あるいは、ポリシロキサンのいずれか片方の末端にポリオキシアルキレン基が導入された片末端型であっても、ポリシロキサンの側鎖の一部と両方の末端にポリオキシアルキレン基が導入された側鎖両末端型であってもよい。
【0018】
研磨用組成物中のシリコーンオイルの含有量が1ppmよりも少ない場合、さらに言えば10ppmよりも少ない場合、もっと言えば100ppmよりも少ない場合には、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチがあまり低減されない。従って、スクラッチの低減のためには、研磨用組成物中のシリコーンオイルの含有量は1ppm以上であることが好ましく、より好ましくは10ppm以上、最も好ましくは100ppm以上である。一方、研磨用組成物中のシリコーンオイルの含有量が10,000ppmよりも多い場合、さらに言えば5,000ppmよりも多い場合、もっと言えば1,000ppmよりも多い場合には、SiO膜の表面に形成されるシリコーンオイルによる保護膜によってSiO膜の研磨が抑制される虞がある。そしてその結果、研磨用組成物によるSiO膜の研磨速度が低下する虞がある。従って、研磨速度の低下防止のためには、研磨用組成物中のシリコーンオイルの含有量は10,000ppm以下であることが好ましく、より好ましくは5,000ppm以下、最も好ましくは1,000ppm以下である。
【0019】
研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値は8以上である。研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値が8よりも小さい場合には、研磨用組成物を用いて研磨したSiO膜の表面にシリコーンオイル由来の有機物残渣が異物として残りやすくなる。
【0020】
ただし、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値が9よりも小さい場合、さらに言えば10よりも小さい場合には、たとえ8以上であったとしても、研磨用組成物を用いて研磨したSiO膜の表面にシリコーンオイル由来の有機物残渣が異物としてやや残りやすい。従って、SiO膜の異物の残留をより確実に抑制するためには、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値は9以上であることが好ましく、より好ましくは10以上である。一方、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値が16以上である場合、さらに言えば12以上である場合には、研磨用組成物が泡立ちやすくなる。従って、研磨用組成物の消泡性を向上させるためには、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値は16未満であることが好ましく、より好ましくは12未満である。
【0021】
研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルの平均分子量は、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチなどの欠陥を効果的に低減させるためには200〜10,000であることが好ましい。
【0022】
シリコーンオイルの添加によって研磨用組成物の表面張力は低下する。研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチなどの欠陥を効果的に低減するためには、研磨用組成物の表面張力は60mN/m未満であることが好ましい。
【0023】
本実施形態によれば以下の利点が得られる。
・ 本実施形態の研磨用組成物には、SiO膜の表面に発生するスクラッチを低減する作用を有するシリコーンオイルが含まれているため、この研磨用組成物によれば、研磨用組成物を用いてSiO膜を研磨したときにSiO膜の表面に発生するスクラッチを低減することができる。しかも、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルのHLB値が8以上であるため、研磨用組成物を用いて研磨したSiO膜の表面にシリコーンオイル由来の有機物残渣が異物として残るのを抑制することができる。また、本実施形態の研磨用組成物には、SiO膜を機械的に研磨する役割を担うシリカ砥粒と、SiO膜を化学的に研磨する役割を担うアルカリが含まれているため、この研磨用組成物によればSiO膜を高い研磨速度で研磨することができる。よって、本実施形態によれば、SiO膜を研磨する用途での使用に適した研磨用組成物を提供することができる。
【0024】
・ 本実施形態の研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒の平均粒子径は20〜100nmである。そのため、本実施形態によれば、シリカ砥粒の平均粒子径が20nmよりも小さい場合に起こるSiO膜表面のスクラッチの増加や、シリカ砥粒の平均粒子径が100nmよりも大きい場合に起こるSiO膜の表面粗度の増大を防ぐことができる。
【0025】
・ 本実施形態の研磨用組成物に含まれるアルカリは、水酸化テトラメチルアンモニウムではなく、アンモニア、アンモニウム塩、アルカリ金属塩又はアルカリ金属水酸化物である。そのため、SiO膜の表面に発生するスクラッチがアルカリの作用によって大きく増加することはない。
【0026】
前記実施形態は次のように変更されてもよい。
・ 前記実施形態の研磨用組成物には二種類以上のシリカ砥粒が含有されていてもよい。
【0027】
・ 前記実施形態の研磨用組成物には二種類以上のアルカリが含有されていてもよい。
・ 前記実施形態の研磨用組成物には二種類以上のシリコーンオイルが含有されていてもよい。すなわち、研磨用組成物には、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイルとそれ以外のシリコーンオイルとが含有されていてもよい。ただし、研磨用組成物に含まれるシリコーンオイルは、適当なHLB値が得られやすいことから、ポリエーテル変性シリコーンオイルのみであることが好ましい。なお、二種類以上のシリコーンオイルが研磨用組成物に含有されている場合、研磨用組成物中の各シリコーンオイルのHLB値を加重平均した値は8以上でなければならない。
【0028】
・ 前記実施形態の研磨用組成物には必要に応じて防黴剤、防食剤、消泡剤、キレート剤等を添加してもよい。
・ 前記実施形態の研磨用組成物は、SiO膜以外の二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途で使用されてもよい。
【0029】
・ 前記実施形態の研磨用組成物は研磨用組成物の原液を水で希釈することによって調製されてもよい。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
【0030】
シリカ砥粒、アルカリ及び側鎖型のポリエーテル変性シリコーンオイル及び水を適宜に混合することにより実施例1〜21及び比較例1〜6の研磨用組成物を調製した。実施例1〜21及び比較例1〜6の研磨用組成物中のシリカ砥粒、アルカリ及びポリエーテル変性シリコーンオイルの詳細並びに実施例1〜9及び比較例1〜3の研磨用組成物の表面張力は表1に示すとおりである。なお、研磨用組成物の表面張力の測定は表2に示す測定条件で行った。
【0031】
表1の“研磨速度”欄には、実施例1〜21及び比較例1〜6の各研磨用組成物を用いて、直径200mmのSiOブランケットウエハ(TEOS膜付きウエハ)を表3に示す研磨条件で研磨したときに得られる研磨速度を示す。研磨速度は、研磨前後の各ウエハの厚さの差を研磨時間で除することにより求めた。ウエハの厚さの測定には、大日本スクリーン製造(株)の膜厚測定装置“VM2030”を使用した。
【0032】
表1の“表面欠陥”欄には、実施例1〜21及び比較例1〜6の各研磨用組成物を用いて表3に示す研磨条件で研磨したSiOブランケットウエハの表面欠陥について評価した結果を示す。具体的には、各研磨用組成物を用いて研磨したSiOブランケットウエハを0.5質量%フッ酸溶液で12秒間洗浄し、その後、ケーエルエー・テンコール社のウエハ検査装置“SURFSCAN SP1−TBI”を用いて、SiOブランケットウエハの表面に存在する0.2μm以上の大きさのスクラッチ及び異物の数を測定した。“表面欠陥”欄中、◎は0.2μm以上の大きさのスクラッチ及び異物の数が10個未満であったことを示し、○は10個以上30個未満、△は30個以上50個未満、×は50個以上であったことを示す。
【0033】
表1の“消泡性”欄には、実施例1〜21及び比較例1〜6の各研磨用組成物の消泡性について評価した結果を示す。具体的には、約80mLの各研磨用組成物を容量100mLのガラス容器に入れて10秒間振盪し、振盪後、研磨用組成物から気泡がほぼ消えるまでに要する時間を計測した。“消泡性”欄中、◎は気泡が消失するまでの時間が1分未満であったことを示し、○は1分以上5分未満、△は5分以上10分未満、×は10分以上であったことを示す。
【0034】
【表1】

表1の“シリカ砥粒”欄において、“フュームドシリカ*1”は平均粒子径が30nmのフュームドシリカを表し、“フュームドシリカ*2”は平均粒子径が50nmのフュームドシリカを表し、“コロイダルシリカ*1”は平均粒子径が10nmのコロイダルシリカを表し、“コロイダルシリカ*2”は平均粒子径が30nmのコロイダルシリカを表し、“コロイダルシリカ*3”は平均粒子径が90nmのコロイダルシリカを表す。
【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

表1に示すように、実施例1〜21の研磨用組成物では研磨速度及び表面欠陥に関して実用上満足できる結果が得られた。それに対し、比較例1〜6では少なくとも表面欠陥に関して実用上満足できる結果が得られなかった。また、実施例1〜4の結果からは、研磨用組成物に含まれるポリエーテル変性シリコーンオイルのHLB値が16未満である場合、さらに言えば12未満である場合に、消泡性に関して良好な結果が得られることが分かった。
【0037】
前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する工程を経て得られる研磨製品。これによれば、好適に研磨された研磨製品が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、
平均粒子径が20〜100nmのシリカ砥粒と、
アンモニア、アンモニウム塩、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物から選ばれるアルカリと、
HLB値が8以上であるシリコーンオイルと
を含有することを特徴とする研磨用組成物。
【請求項2】
前記シリコーンオイルの分子量が200〜20,000であることを特徴とする請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項3】
前記シリコーンオイルがポリエーテル変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨用組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて二酸化ケイ素からなる研磨対象物を研磨することを特徴とする研磨方法。

【公開番号】特開2007−103514(P2007−103514A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−289169(P2005−289169)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(000236702)株式会社フジミインコーポレーテッド (126)
【Fターム(参考)】