説明

硫化水素モニタリング装置

気体状二酸化硫黄流中の硫化水素の量を測定する装置。比色計を、測定量の加熱した硫化水素校正ガスにより校正する。ガス試料を供給源、一般的には炉、から採取し、計量した量を調整し、反応セル中に導入する。反応セル中のプローブは比色計と連絡する。比色計が硫化水素の量を測定する。プロセスロジックコントローラーが、装置およびその内部および外部の構成部品をモニタリングおよび操作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には化学組成物の分析に、より詳しくは、二酸化硫黄(SO)環境における、またはSO環境における二酸化硫黄と水蒸気/一酸化炭素/二酸化炭素/窒素/酸素の組合せ中での、硫化水素(HS)の濃度を測定および分析するための装置に関する。
【発明の背景】
【0002】
硫化物鉱石の自溶炉精錬では、一般的に大量の二酸化硫黄ガスが発生し、このガスを続いて捕獲し、処理する。このガスは、液体SOおよび硫酸(HSO)に転化されることが多い。しかし、鉱石中に含まれる硫黄の不完全酸化のために、ある量の水(HO)、および適正な条件下では、大量の硫化水素ガスも形成される。
【0003】
SOの存在下で、HSは元素状硫黄に分解し、この硫黄が、設備の装置、設備の性能および最終的に下流における液体SOおよび硫酸副生成物の品質に悪影響を及ぼす。SOガスの形成に影響するファクターとしては、天然ガス、コークスの品質および量、低酸素(O)分圧、本質的な炉の設計、原料品質、等がある。
【0004】
Sの好ましくない形成を緩和するために、屋根に取り付ける酸素ランスおよび下流のアフターバーナーを自溶炉に設置し、形成されるHSを酸化する。供給源に近いHSの正確な濃度を知ることにより、炉のオペレーターは、HSの酸化に必要な酸素を調整し、HS酸化装置をより効率的にモニタリングし、制御することができる。
【0005】
Inco LimitedのOntario Division (Copper Cliff, Ontario)では、酸素ランスを自溶炉の屋根に取り付け、HSをより完全に酸化している。炉の中に注入される酸素の量を制御するには、HS分析装置が必要である。過剰酸化、すなわち使用する酸素が多すぎる場合、様々な問題が生じる。
【0006】
例えば、炉中で、原料濃縮物の酸化物が吸い込み管中の肩部まで蓄積するので、2週間毎に炉を約6時間停止し、この物質を物理的に清掃し、除去する必要がある。さらに、様々な処理に使用する純粋な酸素の製造および配送は、経費がかかり、ある程度の制限があり、厳密な管理が必要である。ランス中に実際に導入される酸素を効率よく調整することにより、使用量を大幅に、50%まで節約することができる。例えば、酸素の需要が供給を上回ると、局所的な広範囲の銅開路が遮断され、生産性が低下する。酸素を無計画に過剰供給するのではなく、酸素の使用をより厳密にモニタリングおよび制御することにより、追加の貴重な純粋酸素を、より緊急な用途、例えばオン−ライン金属製造、に使用することができる。
【0007】
本発明者らが知る限り、40〜60%気体状SO環境中でHSを百万分の一部のレベルで測定できる、流れの中で使用する分析装置は市販されていない。製紙工場の煙道で使用するHS検出器/分析装置はあるが、これは固体半導体技術または酢酸鉛溶液を含浸させた回転テープを使用する。残念ながら、これらの装置は、腐食性の高いSO環境では使用できない。
【0008】
その結果、炉のオペレーターは、硝酸銀(AgNO)を含浸させたメンブランにSOガスを通す、あまり洗練されていない手動の染色試験を行っている。ガス中に存在するHSが暗色の硫化銀(AgS)の斑点を形成し、その暗色度のレベルがガス中のHS濃度に対応する。熟練したオペレーターは、注意深くタイミングを計り、SOガス流を制御しながら、SOガス流中に含まれるHS量を大まかに推定する。
【0009】
上記のように、この大まかで容易な測定方式には多くの改良すべき点がある。SOガス流中に含まれるHS量を正確に測定する簡単で堅牢性のある装置および方法が求められている。
【発明の概要】
【0010】
自動化されたHS染色試験分析装置を提供する。測定量の試料プロセスガスを測定量のAgNO溶液中に導入する。得られた溶液の色を比色計で分析し、続いてその比色計が測定読み値をオペレーターおよび/またはその後に続く酸素注入制御装置に送る。
【発明の好ましい実施態様】
【0011】
図1は、硫化水素モニタリング装置10を図式的に示す図である。
【0012】
装置10は、試料プロセスガス中水分、典型的には連続流1分あたり約100ml/分までのHO(1)で(ただし、そのように限定はされない)、変動する真空レベルで操作するように設計されている。装置10は、連続的に作動し、選択された周期的間隔で百万分の一部(「ppm」)で分析を行う。読み取り速度は調節できるが、2.5分毎にppm分析を行うのが好ましい。
【0013】
装置10は、一まとめにした試料調整装置12およびHS分析装置部分14を包含する。
【0014】
自由に考察できるように、装置10を任意に、試料調整装置12および硫化水素分析装置部分14に分割する。しかし、下記の考察で明らかになるように、これらの任意の構造は、装置10の物理的に限定するものではない。構成部品を様々に組み合わせ、物理的に異なった変形で配置することができる。
【0015】
装置10の「心臓部」は、比色計18と連絡する反応セル16を使用する。その比色計18は、適切に形成されたプロセスロジックコントローラー(「PLC」)20と連絡し、情報および指示を交換する。
【0016】
比色計(またはクロモメーター)18は、溶液中の特定成分の濃度を、その溶液の既知濃度の色と比較することにより、測定する装置である。
【0017】
図に示す実施態様では、PLC20はAllen Bradley Micrologix(商品名)1200モデルであり、比色計18は、Brinkmann(商品名)PC 910モデルである。無論、異なった、または同じ製造業者により製造された類似の装置も使用できる。
【0018】
反応セル16中で起こる基本的な化学反応は、
2(GAS)+2AgNO3(AQ)→Ag2(PPT)+2HNO3(AQ)
である。
【0019】
不溶性の沈殿する硫化銀は、非常に細かいので、溶液中に一様に分散する。溶液の暗色度(吸光度)は硫化水素濃度に直接比例する。
【0020】
比色計18は、長さ2センチメートルのプローブ22および420nmフィルター(図には示していない)を包含する。
【0021】
装置10の試料採取時間は十分に短く、AgNO溶液の酸性度が高いので、反応セル16には、AgSまたはAgSO残留物が全く残らない。
【0022】
炉の試料供給口24から採取されるプロセスガスは、ガスポンプ26により吸引され、ガスフィルター/コンデンサー28に送られる。ガスフィルター/コンデンサー28は、ガスから液体を吸い出す内部インピンジャーを含む。凝縮物は、凝縮物溜め30に送られる。その中に含まれる捕獲されたガスは、処理に戻され、排出部68で処理される。
【0023】
プロセスガス試料は、フィルター/コンデンサー28から出て、ヒーター32により加熱される。ガスバイパス排出ゲート34が、プロセスガス試料を、排出部68または高精度ガス流動制御装置36(AEM Systems, Model 135, High Precision Sample Pressure [Flow] Controller)に送り、高精度ガス流動制御装置36は、適性量のガスを反応セル16に計量供給するか、または排出部68に送る。高精度流動制御装置36の後にあるソレノイドバルブ38が、反応セル16と排出部68の間で、適時の間隔でガス流を切り換える。過剰のガスは、バルブ34を経由して排出部68に送られる。
【0024】
ガス流パラメータは、装置圧力計40および試料圧力計42により測定される。流量およびプロセス校正は、検出器44(AEM Systems, Model 136, Sample Flow Display、Low Flow Alarm Output付き)により測定される。検出器44、ならびに他の関連する構成部品は、処理操作および安全性を考慮して、当業者には公知の様式でPLC20に電気的に接続されている。連絡ラインは、実線および破線で示してあり、一部は簡潔にするために示していない。
【0025】
AgNO溶液は、AgNO供給源46からポンプ48を経由して反応セル16に供給される。同様に、反応セル16から出る廃液は、ポンプ50により吸引され、廃液溜め52に排出される。
【0026】
校正目的のために、50ppmHSガスの供給源がタンク54中に保存されている。HS校正ガスは、ヒーター32を通り、プロセスガスと同じ経路で送られる。校正ガスは、高精度ガス流動制御装置36を通り、ソレノイドバルブ38を経由して反応セル16に送られる。プロセスガスおよび過剰のHSガスは、廃液ゲート34により、圧力差のために追い出される。
【0027】
校正ボタン62Cを押すと、バルブ56により、HSガスが適時の順序(PLC20により制御)で流れる。次いで、HSガスは、装置を流し/掃気し、校正を行う。流動検出器64が、タンク54から来る校正ガスの流量を示す。
【0028】
冷却装置58は、分析装置14の構成部品を冷却し、装置のエンクロージャ(図には示していない)から粉塵を外に追い出すための正圧を与える。冷却装置58は、ガスポンプ26、AgNOポンプ48および廃液ポンプ50ならびにPLC20、比色計18、電子装置、等を冷却する。
【0029】
一連のカラーコード化された警告および状態ライト60(60A、60B、60C)がオペレーターに情報を与える。
【0030】
押しボタンパネル62(62A、62B、62C)により、オペレーターは、装置10を始動/運転、停止および校正することができる。ライト60およびパネル62の両方がPLC20と電気的に連絡する。
【0031】
PLC20は、モニター66と連絡し、選択されたパラメータを表示する。実際、前に記載したように、制御部品、バルブ、計器およびポンプはすべてPLC20と電気的に接続されている。
【0032】
以下に、装置10の操作を説明する。
【0033】
最初に、装置10の電源を入れ、低温始動から校正する必要がある。
【0034】
オペレーターは、パネル62上の始動ボタン62Aを押し、試料調整モジュール12の電子装置およびヒーター32に電力を送る。ガス流動制御装置36およびソレノイドバルブ38が電力を受け、ガス真空ポンプ26が始動する。これで試料調整モジュール12が試料プロセスガスを供給口24から獲得し、それを分析装置部分14で分析するために調整する。装置10に電力が供給されている状態で、校正ボタン62Cを押すと、装置10が、1サイクル(サイクル=2.5分間)用の校正モードに入り、反応セル16への流量の校正を、ガス流動制御装置36用のニードルバルブ(図には示していない)を介して設定することができる。
【0035】
校正サイクル
1.オペレーターが校正ボタン62Cを押すと、関連する校正ライト60Cが点灯し、校正ルーチンが起動していることを示す。あるいは、この工程、ならびに操作の大部分を、自動化することもできる。
2.廃液ポンプ50が始動し、反応セル16中に存在し得る廃溶液をすべて除去する。
3.AgNO溶液ポンプ48が作動し始め、反応セル16に約25秒間装填し、セル16中に約4ml量を入れる。この量は比色計プローブ22を覆う。
4.比色計18が起動し、校正ガスの最初の気泡に対して比色計自体をゼロにし、読み取り値にゼロドリフトを確保する(比色計18は、反応セル16中の溶液の吸光度を測定する)。
5.比色計18は、起動し、それ自体をゼロにするのに約10秒間かかるので、校正ソレノイドバルブ56は、比色計18がゼロになる約3秒間前に開く。タンク54から来る校正ガスは装置12全体に流れ、圧力差によりSOプロセスガスを押し出す。プロセスガスは5/psi(34.5kPa)〜15/psi(103.4kPa)で流れ、校正ガスは装置の圧力計40で示される最大プロセスガス圧より高い圧力で流れる。この技術は、校正標準に適合している。
6.比色計18がそれ自体をゼロにした時に、乾燥した50ppmのHS校正ガス(残りは窒素である)がヒーター32により加熱され、制御装置36により、次いでソレノイドバルブ38により、反応セル16に導入される。ガスはセル16中に約44秒間流れ込み、差圧原理で作動する高精度ガス流動制御装置36が流れを制御する。
7.約44秒間後に、ソレノイドバルブ38が反応セル16へのガス流を停止し、セル16中のHS濃度を代表する信号がPLC20により受信され、調整され、視覚ディスプレイ、例えばデジタル制御装置66に送られ、そこで図式的に表示され、データが記録され、オペレーターがそれを制御室で見ることができる。
8.続いて、廃液ポンプ50が始動し、セル16から排出させ、この時点でオペレーターは校正ルーチンを再度行うか、否かを決定することができる。
【0036】
分析装置14の校正を調節するために、ニードルバルブ(図には示していない)を調節し、ガス流制御装置36の出口に対する圧力を制御する。これは反応セル16中への流れを変化させ、これによってセル16中のHS濃度が変化する。濃度変化は、直線的な関係で吸光度に直接関連する。HSと吸光度の関係は、0.800A(200ppmHSを表す)の吸光度まで直線的である。
【0037】
プロセスガス試験サイクル
プロセスガス試験サイクルは、校正ガスの代わりに、炉24から来るプロセスガス試料が反応セル16に流れる(校正ガスと実質的に同じ配管を通して)ことを除いて、上記の校正サイクルと類似している。
1.廃液ポンプ50が始動し、反応セル16中に存在し得る廃溶液をすべて除去する。
2.AgNO溶液ポンプ48が作動し始め、反応セル16に約25秒間装填し、セル16中に約4ml量を入れる。この量は比色計プローブ22を覆う。
3.比色計18が起動し、試料プロセスガスの最初の気泡に対して比色計自体をゼロにし、読み取り値にゼロドリフトを確保する。
4.プロセスガス試料は一般的に5/psi(34.5kPa)〜15/psi(103.4kPa)で変動し、試料調整装置12中に入り、連続的であるので、配管中または分析装置の他の部分に粒子状物質は全く堆積しない。その上、ガス流を連続的に維持することにより、装置全体が定常状態で作動することができる。ガス中に凝縮物があっても、フィルター/コンデンサー28(インピンジャー設計)により、水分の大部分(約100ml/分の液体の水まで)と共に追い出される。これによってガスはすべての凝縮物から分離され、凝縮物はコンデンサー28の底部で除去され、ガスはヒーター32を通り、高精度ガス流動制御装置36へと送られる。
5.プロセスガスがヒーター32により加熱され、すべての残留水分が気相に維持され、比色計18がそれ自体をゼロにした時に、バルブ38により、反応セル16に導入される。ガスはセル16中に約44秒間流れ込み、差圧原理で作動する高精度ガス流動制御装置36が流れを制御する。
6.約44秒間後に、ソレノイドバルブ38が反応セル16へのガス流を停止し、溶液を平衡状態に到達させる。平衡状態に続いて、プローブ22により発生した、セル16中のppmHSを代表する4〜20mAの信号がPLC20に送られ、信号調整され、次いでディスプレイ66に送られ、そこで図式的に表示され、データが記録され、オペレーターがそれを制御室で見る。この情報は、自動酸素注入制御装置に送ることができる。
7.続いて、廃液ポンプ50が始動し、セル16から排出させ、予め決められた速度でサイクルが繰り返される。
【0038】
実験的および実際の操作試験により、装置10の性能を立証した。
【0039】
図2および3は、装置10およびHSを形成した自溶炉条件によりそれぞれ集めたHSデータを示す。これらのデータは、連続した3日間(「A」、「A+1」、および「A+2」日)にわたって集めた。
【0040】
図2における垂直のスパイクは、プロセスガス流試料中にHSが存在することを示している。各スパイクは、同時に行った、プロセスガス試料流の中に測定された時間および流量で配置した、AgNOを含浸させた紙を使用する従来の「パッチ」試験に相間し、一致している。装置10のグラフ(図2)でスパイクが高い程、AgNO紙上のパッチがより暗くなる。
【0041】
図3は、Inco LimitedのOntario Division Number 2自溶炉における、2日間(「A」および「A+1」)の実際の操作条件(図2と同様)を示す。このグラフは、アフターバーナーおよび屋根ランスへの総酸素がゼロであったことを示している。これによって、装置10により、HSガス中にスパイクが検出された。炉の吸い込み管における酸素不足により、HSガスが酸化されずに炉を離れた。炉の条件は、装置10のHSガス読み取り値を支持している。
【0042】
図3(および図5)に示す下記の記号は、下記のように定義される。
△ 石油コークスのトン数/時間に1000を掛けた(グラフで合わせるため)ものを示す。
○ 天然ガス/10(グラフで合わせるため)を示す。
□ 装置10で測定したフィルター設備HS読み取り値(ppm)を示す。
◇ 2基の屋根ランスを通して炉中に行く酸素の総トン数/時間を、乾燥固体装填量(「DSC」)のトン数/時間で割り、1000を掛けた(グラフで合わせるため)ものを示す。
【数1】

2基の屋根ランスおよび4基の床アフターバーナービジネスランスを通して炉中に行く酸素の総トン数/時間を、DSCのトン数/時間で割り、1000を掛けた(グラフで合わせるため)ものを示す。
【0043】
図4および5は、図2および3に示す条件から約1箇月後の自溶炉中の条件を示す。図4は、連続した3日間(B、B+1、およびB+2)を示す。単一(第二)日(「B+1」)に対応する炉の操作条件を図5に示す。
【0044】
図4に示すデータは、装置10により検出されたHSである。図5は、炉がアフターバーナーおよびランスへの総酸素を減少させ、天然ガスの量を増加したことを示している。これによって、装置10による検出に対応するHSガス中のスパイクが生じた。
【0045】
図2〜5は、プロセスガス中のHSレベルを自動的に、連続的に、正確にモニタリングできることを立証している。装置10は効率的であるのに対し、先行技術の検出方法は、労力がかかる手動のバッチ技術である。
【0046】
上記の考察は、実質的に湿式分析に関連する。あるいは、試料調整装置12は、不具合または保守の際に、バイパス72により迂回させることができる。バイパス72は、ポンプ48および50と類似のバイパス(第三)ポンプおよび乾燥結晶を含む。バイパスポンプはガス試料をガスポンプ26から吸引し、試料を乾燥結晶に通し、次いで反応セル16に送る。
【0047】
この明らかにあまり好ましくない乾燥分析バイパスでは、特に変動する真空条件下で、高精度ガス流動制御装置36により得られる精度と等しい流動精度(測定体積)がバイパスポンプでは得られないので、あまり正確な読み取り値は得られない。その上、乾燥結晶は、ガス中に大量の水(凝縮物)が存在する場合、頻繁に交換する必要がある。しかし、装置10および関連する技術は、危機における連続モニタリングには適用できる。
【0048】
法律の規定により、本発明の特別な実施態様を例示し、説明した。当業者には明らかな様に、請求項により規定される本発明の形態で変形を行うことができ、本発明の特定の特徴を、他の特徴を対応して使用せずに、有利に使用できることがある。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施態様を図式的に示す図である。
【図2】HS濃度を示すグラフである。
【図3】HS濃度と炉の条件との関係を示すグラフである。
【図4】HS濃度を示すグラフである
【図5】HS濃度と炉の条件との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化硫黄含有ガス流中の硫化水素ガスをモニタリングするための自動化された装置であって、ガス試料調整装置と、関連する比色計に基づく硫化水素分析装置とを備えてなり、二酸化硫黄含有ガス流の試料を受け取るように設計された、装置。
【請求項2】
前記ガス試料調整装置が、前記二酸化硫黄含有ガス試料を前記ガス試料調整装置に導入するための口と、前記二酸化硫黄含有ガス試料を加熱するためのヒーターと、前記ヒーターの下流に配置され、前記硫化水素分析装置への前記ガス試料流の流れを正確に調整するガス流制御装置と、前記ガス試料流の流れを前記試料調整装置からの排出を許容する排出口とを備えてなる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ガス試料調整装置が、前記ヒーターと前記口の間に配置されたガスコンデンサーを備えてなり、前記コンデンサーが、液体を流せるように凝縮物溜めに接続されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
硫化水素校正ガスを、前記ガス流動制御装置の上流で前記ガス試料調整装置中に導入するための手段を備えてなる、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記硫化水素校正ガスが前記ヒーターを通過する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ガス試料調整装置が、前記口に接続されたガス試料調整バイパスを備えてなり、前記バイパスがバイパスポンプおよび乾燥結晶を備えてなり、前記バイパスが、前記比色計に基づく硫化水素分析装置に接続されている、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記比色計に基づく硫化水素分析装置部分が、前記試料調整装置とガス流連絡する反応セルと、前記反応セルと接続された比色計と、前記反応セルと接続された廃溶液溜めとを備えてなる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ガス試料調整装置および前記比色計に基づく硫化水素分析装置と連絡し、前記装置を操作するように設計されたプロセスロジック制御装置を備えてなる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセスロジックコンバーターと連絡する制御/状態パネルを備えてなる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記装置により測定された、前記二酸化硫黄含有ガスの硫化水素含有量を表示する手段を包含する、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
二酸化硫黄含有ガス流中の硫化水素ガスの量を測定するための方法であって、
a)前記二酸化硫黄含有ガスの試料を採取し、
b)前記二酸化硫黄含有ガスの前記試料の温度を調整し、
c)前記二酸化硫黄含有ガスの計量された試料を、既知の硫化水素校正ガスの供給源により校正可能な比色計と連絡するプローブを備えた反応セルに送り、
d)計量された量の硝酸銀溶液を前記反応セル中に導入し、そして
e)前記比色計に、前記試料中の硫化水素の品質を測定させること
を含んでなる、方法。
【請求項12】
前記二酸化硫黄含有ガスの前記試料を、前記反応セルの前に、乾燥結晶中に通過させる、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−514310(P2006−514310A)
【公表日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518614(P2005−518614)
【出願日】平成16年9月20日(2004.9.20)
【国際出願番号】PCT/CA2004/001706
【国際公開番号】WO2005/059529
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(591017261)インコ、リミテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】INCO LIMITED
【Fターム(参考)】