説明

硬化パウダーコーティングへのテクスチャ付与方法

硬化パウダーコーティング表面にテクスチャを与えるための方法が提供される。これらの方法は、前記硬化パウダーコーティングをそのガラス転移点(Tg)を超える温度まで加熱する段階と、次いで複製表面を有する剥離媒体を用いて加圧下で前記硬化パウダーコーティングにテクスチャを与える段階と、を含む。テクスチャが前記硬化パウダーコーティングに与えられた後、前記剥離媒体は除去され得る。適切な剥離媒体の例は、例えば凹版、彫刻ロール、剥離紙、剥離フィルム及び剥離ウェブなどを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化パウダーコーティング表面にテクスチャを与える方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パウダーコーティング技術は、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ウレタン、アクリル、フルオロポリマー又はエポキシ系などの熱可塑性又は熱硬化性のポリマーパウダーを基板にコーティングする段階と、そのポリマー粒子をそれらの融点を超える温度で融合することによって連続フィルムを形成する段階と、を含む。熱硬化性ポリマーの場合、パウダーはまた硬化、つまり融合段階の間に重合される。一般的に熱硬化性パウダーの硬化は熱的に開始されるか、又は例えば紫外線(UV)などの放射線に暴露することによって開始される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2025413号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2463370号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パウダーコーティング基板に表面テクスチャを適用する幾つかの技術が知られている。例えば、米国特許6238750号では、“柔軟な閉じ込め膜”又は“プレス面上の、刻まれるか又はエッチングされたフォトリソグラフィーパターン”を用いて表面を圧縮することによって、パウダーコーティング表面に滑らかさ又はテクスチャを与えるといわれている技術が開示されている。幾つかの商用プロセスは、コーティング配合を操作することによって、例えばパウダーコーティング配合において様々な粒子サイズ及び融点を有するパウダーを用いることによって、粗いテクスチャをパウダーコーティングに与える。
【課題を解決するための手段】
【0005】
硬化パウダーコーティング表面にテクスチャを与える方法が本明細書に記載される。これらの方法は、表面上に硬化パウダーコーティングを有する基板を提供する段階と、前記硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで前記硬化パウダーコーティングを加熱する段階と、を含む。そして、例えば加圧下で、複製表面を有する剥離媒体を用いることで、前記硬化パウダーコーティングにテクスチャが与えられる。最終的に、前記剥離媒体は前記パウダーコーティングから除去される。
【0006】
加えて、テクスチャ加工されたコーティングを基板に提供する方法は、パウダー層を形成するために硬化性材料の自由流動性乾燥パウダーを基板に提供する段階と、前記パウダーを溶かして一体化層を形成するために前記パウダー層を十分に加熱する段階と、硬化パウダーコーティングを基板上に形成するために前記一体化層を硬化する段階と、を含む。そして、前記硬化パウダーコーティングは、前記硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで加熱され、例えば加圧下で、複製表面を有する剥離媒体を用いることで、テクスチャが前記硬化パウダーコーティングに与えられる。最終的に、前記剥離媒体は前記パウダーコーティングから除去される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】硬化パウダーコーティングをテクスチャ加工するプロセスを示す図面である。
【図2】ニップ及び連続ウェブ形状であるテクスチャ加工された剥離媒体を用いた、硬化パウダーコーティングをテクスチャ加工するプロセスを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
硬化パウダーコーティング表面にテクスチャを与えるための方法が記載される。これらの方法は、表面上に硬化パウダーコーティングを有する基板を提供する段階と、前記硬化パウダーコーティングをそのガラス転移点(Tg)を超える温度まで加熱する段階と、次いで複製表面を有する剥離媒体を用いて前記硬化パウダーコーティングにテクスチャを与える段階と、を含む。一旦テクスチャが硬化パウダーコーティングに与えられると、剥離媒体は除去される。テクスチャは、例えば静圧プレス機又は加圧ニップなどを用いて硬化パウダーコーティングに与えられ得る。剥離媒体は例えば、凹版、彫刻ロール、剥離紙、剥離フィルム又は剥離ウェブなどであり得る。
【0009】
本明細書に記載の方法の例を図1に示す。図1を参照すると、硬化パウダーコーティング基板10の表面16にテクスチャを与えるために、硬化パウダーコーティング基板10の表面16はテクスチャ加工された剥離紙14のテクスチャ加工された表面に隣接して配置されるが、サンドイッチ12を形成するために、それらは共に一対のスチールコールプレート(steel caul plate)13の間に配置される。次いで熱及び圧力がサンドイッチ12に加えられるが、つまり加熱プレス機などのプレス機内で加えられる。同様に、パウダーコーティング基板10に圧力が加えられる間ずっと硬化パウダーコーティングのTgを超える温度が維持され得る限り、パウダーコーティング基板10又はサンドイッチ12全体は、圧力が加えられる前に加熱され得る。サンドイッチ12がプレスされる前にパウダーコーティング基板10を加熱するために、熱源(例えば、プラテン、オーブン又は赤外線(IR)ヒーターなど)が使用され得る。剥離媒体は例えば、図1に示されるようなテクスチャ加工された剥離紙14又は複製表面を有する剥離フィルムなどであり得る。剥離媒体を作る好ましい方法が以下に記載される。有利に、剥離機能性は剥離媒体に組み込まれるため、剥離特性を有するようにパウダーコーティング配合を修正すること、又はパウダーコーティング表面に移動できる離型剤を使用することは通常必要ない。
【0010】
例えば静圧プレス機又は加圧ニップなどの様々な素子が、硬化パウダーコーティングに対して剥離媒体をプレスするために使用され得る。圧力を加えるのにプレス機が使用される場合、プレス機はサンドイッチ12を内部に閉じ込め、硬化パウダーコーティングの表面16に剥離媒体14の表面上のテクスチャを与えるために、熱及び圧力が加えられる。硬化パウダーコーティングを加熱するために適用される温度は、硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで硬化パウダーコーティングを加熱するのに十分である。テクスチャ加工された剥離媒体14が硬化パウダーコーティングの表面16に対してプレスされる時間量、例えばプレスドウェル時間などは、例えば加熱メカニズムにおける加熱速度及び硬化パウダーコーティングに移動する熱の速度などの因子によって決まり、その時間は所望のテクスチャを達成するために硬化パウダーコーティングの温度が硬化パウダーコーティングのTgを超える温度である間ずっと圧力が加えられるよう、十分長い必要がある。加圧ニップが硬化パウダーコーティングに対して剥離媒体をプレスするのに使用される場合、例えば剥離ウェブなどの剥離媒体及び硬化パウダーコーティングが加圧ニップに導入される前に、硬化パウダーコーティングに熱が加えられ得る。加えて、1つ又は複数の加圧ニップのロールが加熱され得る。静圧プレス機に関して述べたように、硬化パウダーコーティングを加熱するために適用される温度は、硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで硬化パウダーコーティングを加熱するのに十分である。硬化パウダーコーティングの温度が硬化パウダーコーティングのTgを超えたとき、基板及び剥離媒体は加圧ニップを介して移動する。本明細書に記載の方法での使用のために硬化パウダーコーティングが加熱され得る有用な温度の例は、硬化パウダーコーティングが加熱される温度が硬化パウダーコーティングのTgを超える限り、200°F(93℃)又はそれを超える温度、250°F(121℃)又はそれを超える温度、300°F(149℃)又はそれを超える温度、350°F(177℃)又はそれを超える温度、400°F(204℃)又はそれを超える温度、450°F(232℃)又はそれを超える温度、若しくは500°F(260℃)又はそれを超える温度、を含む。
【0011】
剥離媒体のテクスチャを硬化パウダーコーティングの表面に移動するのに十分なレベルで、剥離媒体のテクスチャ加工された表面は加熱された硬化パウダーコーティングの表面に対してプレスされる。加えられる圧力は、コーティングのTgを超えて加熱した後の硬化パウダーコーティングの粘度によって決まり、剥離媒体上のテクスチャの深さに関連する。他の因子が一定である場合、浅いテクスチャは深いテクスチャよりも通常小さい圧力を必要とする。本明細書に記載の方法に有用な圧力範囲の例は、略50psi(4bar)から略1400psi(97bar)、略100psi(7bar)から略1000psi(69bar)、略200psi(14bar)から略900psi(62bar)、略300psi(21bar)から略800psi(55bar)、略400psi(28bar)から略700psi(48bar)、及び略500psi(35bar)から略600psi(41bar)、を含む。本明細書に記載の方法に有用な温度及び圧力の組合せの例は、硬化パウダーコーティングのTgを超える温度、及び400psi(28bar)と700psi(48bar)との間の圧力である。本明細書に記載の方法に有用な温度及び圧力の更なる例は、255°F(124℃)の温度(255°F(124℃)が硬化パウダーコーティングのTgを超えると仮定する)、及び700psiの圧力(48bar;時間例として15分間プレスするとする)である。
【0012】
硬化パウダーコーティングの表面にテクスチャが与えられた後、剥離媒体は硬化パウダーコーティングから除去される。剥離媒体はテクスチャが与えられた直後に硬化コーティングから除去され得るか(圧力もまた、直ちに除去される)、又は剥離媒体はそのまま残され、しばらく経って除去され得る(圧力は随意に加えられるか、又は冷却の間に除去される)。剥離媒体がシート形状である場合、硬化パウダーコーティングは剥離媒体が除去される前又は後に冷却され得る。例えば、剥離媒体がシート形状である場合、硬化パウダーコーティングは剥離媒体を除去する前に冷却され得る。代わりに、剥離媒体が例えば彫刻ロールである場合、彫刻ロールが硬化パウダーコーティングに接触し終えた後に硬化パウダーコーティングは冷却され得る。硬化パウダーコーティングは、例えば硬化パウダーコーティングのTgよりも低い温度で冷却され得る。例えば硬化パウダーコーティングは、剥離媒体を除去する前に、200°F(93℃)、180°F(82℃)、160°F(71℃)、140°F(60℃)、120°F(49℃)、100°F(38℃)、90°F(32℃)、80°F(27℃)、70°F(21℃)、60°F(16℃)、50°F(10℃)又は40°F(4℃)まで冷却され得る。本明細書に記載の方法での使用のために特に有用な冷却温度は70°F(21℃)である。
【0013】
剥離媒体は、硬化パウダーコーティングの表面に与えられることが可能な少なくとも1つの表面上のテクスチャを有する(つまり、テクスチャ加工された表面を備える剥離媒体の面が硬化パウダーコーティングの表面に接触され、プレスされる)。剥離媒体は例えば、テクスチャ加工された表面を伴うプレート、テクスチャ加工された表面を伴うロール、テクスチャ加工された表面を伴うシート、又はテクスチャ加工された表面を伴うウェブであり得る。本明細書では、剥離シートは、表面上にテクスチャ加工された剥離コーティングを伴う非連続(つまりシート)形状の紙又はフィルムを意味するよう意図されている。本明細書では、剥離ウェブは、表面上にテクスチャ加工された剥離コーティングを伴う連続(つまりロール)形状の紙又はフィルムを意味するよう意図されている。テクスチャ、つまり剥離媒体の表面上の“丘”及び“谷”は、当業者に知られた方法によって剥離媒体上に形成され得る。剥離媒体のテクスチャは例えば、光の波長よりも小さいフィーチャを伴うトポグラフィを有することができる。
【0014】
剥離媒体のテクスチャは、低い(略10%から略40%の忠実度)、中間の(略40%から略70%の忠実度)、高い(略70%より大きい)、又は100%の忠実度で硬化パウダーコーティングに与えられ得る(100%の忠実度は、硬化パウダーコーティングの表面に与えられたテクスチャが剥離媒体の表面上のテクスチャの正確な逆像であることを表す)。剥離媒体のテクスチャの逆像の複製の忠実度レベルは、例えば使用される剥離媒体の基板及び剥離コーティングの構造及び組成などの因子によって決まる。100%の忠実度を作ることができる剥離媒体の例は、アクリレートを含む剥離コーティングを伴う剥離媒体である(以下のアクリレートを含む剥離コーティングの例を参照)。
【0015】
本明細書の方法において、テクスチャが任意の忠実度レベルで与えられた後、剥離媒体が容易に硬化パウダーコーティングの表面から剥離されるように、剥離媒体は複製の忠実度レベルに必ずしも直接関連しない十分な剥離特性を示す。例えば剥離容易性及び/又は許容できる忠実度レベルなどの剥離媒体に対する所望の剥離特性が使用後にも保持される場合、剥離媒体は再使用できる。剥離媒体はまた、硬化パウダーコーティングのTgを超えるように硬化パウダーコーティングが加熱される温度に十分耐える弾力性を有するが、つまり剥離媒体のモジュラスはテクスチャ加工された硬化パウダーコーティングのモジュラスよりも大きい。本明細書では、モジュラスとの用語は、任意の圧力下での変形に対する材料の抵抗の指標を示す。剥離媒体、つまり紙及びコーティングが、テクスチャが与えられるときに硬化パウダーコーティングが変形することなく加熱される温度に耐える場合、紙ベースの剥離媒体が故に使用され得る。
【0016】
剥離媒体はインク又は他のコーティングでチップ印刷され得、それは本明細書に記載の方法を用いて硬化パウダーコーティングの表面へ移動する。チップ印刷(Tip printing)は2007年2月2日に出願された米国特許11/670627号に記載されているが、その全ての開示内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。印刷ロールは、剥離媒体の表面上のパターンの隆起した表面、つまり“丘”に印刷インクを適用するために使用される。隆起した表面のみがインクでコーティングされるため、剥離媒体の表面上のパターンの“谷”又は窪んだ領域はインクがない状態で残る。通常チップ印刷は、パターン化された剥離媒体が印刷ロールを通過することによって達成される。チップ印刷は任意の適切な印刷技術、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、ロータリー印刷、及び他のよく知られた印刷技術などを用いて実施され得る。
【0017】
本明細書に記載の剥離媒体は、例えばシート又はウェブ形状の紙又はフィルムなどの、剥離コーティングを伴う基板材料を含み得る。本明細書に記載の方法での使用に適切な剥離コーティングは、アクリレートオリゴマー、単官能基モノマー、及び架橋のための多官能基モノマーを含み得る。アクリル基を有する剥離コーティングを硬化するのに紫外線が使用される場合、当技術分野で周知のように剥離コーティングはまた光開始剤を含む。好ましいアクリレートオリゴマーは、アクリレートウレタン、エポキシ、ポリエステル、アクリル及びシリコーンを含む。オリゴマーは剥離コーティングの最終特性に実質的に貢献する。当業者は、所望の最終特性を達成するために適切なオリゴマーをいかに選択すべきか知っている。例えば本明細書に記載の剥離コーティングに対する最終特性の所望のセットは、柔軟性及び耐久性を提供するオリゴマーを含み得る。広範囲のアクリレートオリゴマーには、サイテック・サーフェイス・スペシャルティーズ株式会社(Cytec Surface Specialties Corporation)から商業的に入手可能なエベクリル(Ebecryl;登録商標)6700、4827、3200、1701及び80など、並びにサートマー社(Sartomer Company, Inc.)から商業的に入手可能なCN-120、CN-999及びCN-2920などがある。
【0018】
本明細書に記載の方法に役立つ剥離コーティングを形成するのに有用な典型的な単官能基モノマーは、アクリル酸、N−ビニルピロリドン、(エトキシエトキシ)エチルアクリレート、又はイソデシルアクリレートを含む。好ましくは、単官能基モノマーはイソデシルアクリレートである。単官能基モノマーは希釈剤の機能を果たすが、つまりコーティングの粘度を低下し、コーティングの柔軟性を増大する。単官能基モノマーの追加例は、サートマー社から入手可能なSR-395及びSR-440、並びにサイテック・サーフェイス・スペシャルティーズ株式会社から入手可能なエベクリル(登録商標)111及びODA-N(オクチル/デシルアクリレート)を含む。
【0019】
本明細書に記載の方法に役立つ剥離コーティングを形成するのに有用な多官能基モノマーは、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、プロポキシ化グリセリルトリアクリレート(PGTA)、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、及びジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)を含む。多官能基モノマーは、好ましくはTMPTA、TPGDA及びそれらの混合物から成る群より選ばれる。好ましい多官能基モノマーは、架橋剤の機能を果たす。多官能基モノマーの例は、サートマー社によって製造されたSR-9020、SR-351、SR-9003及びSR-9209、並びにサイテック・サーフェイス・スペシャルティーズ株式会社によって製造されたTMPTA-N、OTA-480及びDPGDAを含む。
【0020】
例として、本明細書に記載の方法に役立つ剥離コーティングを形成するのに有用な組成は、(硬化前において)20−50%のアクリレートオリゴマー、15−35%の単官能基モノマー、及び20−50%の多官能基モノマーを含む。剥離コーティング組成の配合は、剥離コーティングの最終目的とする粘度及び所望の物理的特性によって決まる。室温(21−24℃)で測定した場合、幾つかの例において粘度は0.2から5パスカル秒であり、他の例において粘度は0.3から1パスカル秒である。
【0021】
剥離コーティングの組成はまた、例えば乳白剤、着色剤、スリップ/スプレッド剤、及び帯電防止又は研磨防止添加剤などの他の成分も含む。剥離コーティングの不透明度は多様であり得るが、それは例えば二酸化チタン、硫酸バリウム及び炭酸カルシウムなどの様々な顔料の添加、中空又は中実のガラス玉の添加、若しくは水などの非相溶な液体の添加などによる。不透明度の度合は、使用される添加剤の量を変えることによって調整され得る。
【0022】
剥離コーティングがUV硬化される場合、光開始剤又は光開始剤パッケージが含まれ得る。適切な光開始剤は、サートマー社からKTO−46との商標で入手可能である。光開始剤は、例えば0.5−2%のレベルで含まれ得る。
【0023】
硬化パウダーコーティング材料は、本明細書に記載の方法での使用前に硬化又は架橋される、任意の硬化パウダーコーティングであり得る。例えば、硬化性材料の自由流動性乾燥パウダーがパウダー層を形成するために基板に適用され得、次いでパウダーを溶かして基板表面上に硬化パウダーコーティングを形成するために、パウダー層は十分に加熱され得る。硬化性材料は、放射線への暴露によって活性化されることが可能な開始剤を含み得る。硬化性材料はまた、放射線を吸収できる材料も含み得る。放射線への暴露によって活性化されることが可能な開始剤と共に、コーティングは放射線硬化(例えば、電子ビーム放射線又はUV放射線など)によって硬化され得る。電子ビーム放射線は、厚いコーティングに浸透するために有利に使用され得る。電子ビーム放射線ユニットは容易に使用でき、一般的にライン電圧を増大できる変圧器と電子加速器とから成る。電子ビーム放射線ユニットの製造業者としては、エナルギーサイエンシーズ社、ウィルミントン、マサチューセッツ州(Energy Sciences, Inc., Wilmington, MA)及びPCTエンジニアードシステムズ社、ダベンポート、アイオア州(PCT Engineered Systems, LLC, Davenport, Iowa)を含む。適切なUV硬化素子は通常、例えばフュージョン社、ゲイサーズバーグ、メリーランド州(Fusion, Inc., Gaithersburg, Maryland)などから入手可能である。
【0024】
本明細書に記載の方法での使用に適切なパウダーコーティングは、ポリアミド、ポリエステル、ウレタン、アクリル、ポリオレフィン、フルオロポリマー、及びデュポン(Dupont)、シャーウィン・ウイリアムズ(Sherwin-Williams)、ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)、プロテック(Protech)などから商業的に入手可能なエポキシ構造体を含む。他のパウダーコーティングは、特定のパウダーコーティング配合における硬化の必要条件(例えばTgなど)に応じて調整されたテクスチャを与える条件(例えば、時間、温度及び圧力など)で使用され得る。パウダーコーティングは透明又は有色であり得る。例えば硬化コーティングの化学抵抗及び剥離機能性などの最終的なパウダーコーティング特性は、パウダーコーティングの化学的性質の選択を通して調整され得る。
【0025】
本明細書に記載の硬化パウダーコーティングに対する多種多様の基板は、本明細書に記載の方法の前後に硬化パウダーコーティングが基板に付着している限り使用され得る。例えば基板は、アルミニウム、スチール又は他の金属などの金属、木材などのセルロース系材料、ファイバーボード(例えば中密度ファイバーボードなど)、紙、プラスチック、若しくは硬化パウダーコーティングが加熱され、剥離媒体を用いてテクスチャが分けられる条件下で耐えることができるその他の材料であり得る。基板はまた、ウェブ又はシート/プレートの形状であり得る。図2を参照すると、例えば基板はウェブ形状のように連続であり得、若しくは、例えばベルトのような支持メカニズム上で端と端を接続して配置された複数のシート又はプレートのように不連続であり得る。
【0026】
硬化パウダーコーティングにテクスチャを与える別の方法は、図2に示された機械構造を使用する。図2において、剥離媒体56のテクスチャ加工された表面54から(パウダーコーティング基板62を形成する)基板60上の硬化パウダーコーティングの表面58にテクスチャを与えるのに十分な圧力を提供するために、ニップ52が使用される。テクスチャ加工された剥離媒体56はロール50からパウダーコーティング基板62に沿ったニップ52に搬送されるが、パウダーコーティング基板62は硬化パウダーコーティング58を溶かす又は柔らかくするために前もって加熱される。加熱されたパウダーコーティング基板62をテクスチャ加工された剥離媒体56と共にニップ52を介して搬送した後、パウダーコーティングは冷却され得る。最終的に、例えば図示された(ニップロール65を含む)ニップ64及び巻き取りロール66を更に用いて、テクスチャ加工された剥離媒体56は硬化パウダーコーティングから除去される。冷却の更なる例として、剥離媒体56が除去されるときにパウダーコーティングを冷却するために、ニップ64は冷やされ得る。
【0027】
ニップ圧は通常比較的低く(例えば“キス”圧程度)、依然としてテクスチャ加工された剥離媒体上のテクスチャがパウダーコーティング基板の表面に与えられると同時に、その基板からパウダーコーティングが絞り出されないように、硬化パウダーコーティングがそのTgを超える温度まで昇温される場合の硬化パウダーコーティングの粘度などの特性に基づいてニップ圧は選ばれる。一般的に、より高い粘度のパウダーコーティング及び/又はより深いパターンは、比較的より高いニップ圧を必要とする。
【0028】
例えば刻まれるなどテクスチャ加工されたロールは、本明細書に記載の方法を用いて硬化パウダーコーティングにパターンを与えるために使用され得る複製表面の一例である。テクスチャ加工されたロールはその表面上でパターンを搬送し、その逆のものが硬化パウダーコーティング表面に与えられる。図2において例えば、ニップ52及び64並びに剥離媒体56ではなく、テクスチャ加工されたロールはテクスチャを与えるために、パウダーコーティング基板62の加熱された表面に影響を与え得る(単一のニップロールがテクスチャ加工されたロールの反対に配置され得、その2つのロールの間を通過するパウダーコーティング基板62の表面に対するテクスチャ加工されたロールに圧力を生み出す。)。他のタイプのパターン付与素子が使用され得る。例えばロール、ドラム又は他の円筒形表面などの回転無端表面(rotating endless surfaces)は特に、本明細書に記載の方法において有用である。
【0029】
本明細書に記載の方法の別の例では、硬化性材料の自由流動性乾燥パウダーがパウダー層を形成するために基板に適用され、パウダーを溶かして一体化層を形成するためにパウダー層は十分に加熱される。そしてパウダーコーティングがまだ熱によって硬化されていないときに、基板上に硬化パウダーコーティングを形成するために一体化層は硬化される(例えばUV架橋など)。自由流動性乾燥パウダーコーティング材料は、放射線への暴露によって活性させることができる開始剤、及び/又は放射線を吸収できる材料を含み得る。一旦基板上の硬化パウダーコーティングが冷却されると、パウダーコーティング基板は本明細書に記載の方法で直ちに使用され得るか、又は後に使用するために保管され得る。硬化パウダーコーティングにテクスチャを与えるために、硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで硬化パウダーコーティングは加熱され、次いで複製表面を有する剥離媒体を用いてテクスチャが与えられる。一旦剥離媒体を用いてテクスチャが与えられると、剥離媒体はパウダーコーティングから除去される。
【0030】
本明細書に記載の方法の更なる例では、硬化性材料の自由流動性乾燥パウダーがパウダー層を形成するために基板に適用され、パウダーを溶かして一体化層を形成するのに十分な温度までパウダー層は加熱される。そして基板上に硬化パウダーコーティングを形成するために、一体化層が硬化される。一旦基板上のパウダーコーティングが硬化されると、硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで硬化パウダーコーティングは加熱され、複製表面を有する剥離媒体を用いてテクスチャが与えられる。一旦剥離媒体を用いてテクスチャが与えられると、硬化され、テクスチャ加工されたパウダーコーティングから剥離媒体は除去される。
【0031】
[例1]
Tgが略156°F(69℃)の熱硬化性ポリエステルパウダー(デュポン(イー・アイ・デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニー;ウィルミントン、デラウェア州)(Dupont(E. I. du Pont de Nemours and Company; Wilmington, DE))からのバイクブラック(Bike Black))でコーティングされた4インチ×6インチ×0.02インチのアルミニウムパネルが、硬化パウダーコーティング基板を形成するために400°F(204℃)で15分間硬化された(TgはTAインスツルメンツ(ニューカッスル、デラウェア州)(TA Instruments(New Castle, DE))のTMA Q400を用い、毎分1℃昇温する変調TMAテストを用いて測定された)。一旦冷却されると、図1に示されたのと同様の組立で、アクリレート剥離コーティングを有するテクスチャ加工された剥離紙(秤量224g/mのウルトラキャスト(登録商標)PRUクオリー(サッピ・ファイン・ペーパー・ノースアメリカ;ボストン、マサチューセッツ州)(ULTRACAST PRU Quarry(Sappi Fine Paper North America; Boston, MA)))を剥離媒体として用いて、パネルは加熱プレス(ウォバシュMPI;ウォバシュ、インディアナ州(Wabash MPI; Wabash, IN))において700psi(48bar)で15分間、225°F(124℃)でプレスされた。次いでパネルは70°F(21℃)、加圧下で冷却され、圧力が解放され、剥離媒体は除去された。100%の忠実度を伴う剥離媒体の逆像がパウダーコーティングの表面上に形成された。
【0032】
[例2]
Tgが略150°F(66℃)の低エネルギーで硬化する熱硬化性パウダー(プロテックパウダー社(フェアフィールド、ニュージャージー州)のポロホワイト(Polo White from Protech Powder Inc. (Fairfield, NJ))で2面がコーティングされた4インチ×6インチ×0.75インチの中密度ファイバーボード(MDF)パネルが、硬化パウダーコーティング基板を形成するために230°F(110℃)で15分間硬化された(Tgは例1と同様に測定された)。一旦冷却されると、図1に示されたのと同様の組立で、硬化パウダーコーティング基板の両面上でテクスチャ加工された剥離紙を剥離媒体として用いて、パネルは加熱プレス(ウォバシュMPI)において500psi(34bar)で15分間、200°F(93℃)でプレスされた。両面に使用された剥離紙は、それぞれ秤量210g/m及び206g/mのウルトラキャストユニバーサルデコ(ULTRACAST Universal Deco)及びウルトラキャスト(登録商標)PRラスティカル(ULTRACAST PR Rustikal)(サッピ・ファイン・ペーパー・ノースアメリカ;ボストン、マサチューセッツ州)として商業的に入手可能である。次いでパネルは70°F(21℃)、加圧下で冷却され、圧力が解放され、剥離媒体は除去された。100%の忠実度を伴う剥離媒体の逆像が硬化パウダーコーティング基板の両面に形成された。
【0033】
[例3]
Tgが略222°F(106℃)の熱硬化性エポキシパウダー(デュポンのASA61グレイ(ASA 61 Gray))でコーティングされた11インチ×11インチ×0.0016インチのアルミニウムホイルが、硬化パウダーコーティング基板を形成するために400°F(204℃)で10分間硬化された(Tgは例1と同様に測定された)。一旦冷却されると、図1に示されたのと同様の組立で、硬化パウダーコーティング表面に対する剥離媒体としてテクスチャ加工された剥離紙を用いて、ホイルは加熱プレス(ウォバシュMPI)において900psi(62bar)で15分間、300°F(149℃)でプレスされた。剥離紙は、秤量246g/mのウルトラキャスト(登録商標)PRセラミック(ULTRACAST PR Ceramic)(サッピ・ファイン・ペーパー・ノースアメリカ;ボストン、マサチューセッツ州)として商業的に入手可能である。フェノールを染み込ませたクラフト紙のシートは、アルミニウムホイルのコーティングされていない面、つまり図1におけるパウダーコーティング基板10とスチールコールプレート13との間で同時にプレスされ、フェノールクラフトがホイルにラミネートされた。パウダーコーティングをテクスチャ加工するために選ばれた圧力及び温度の条件はまた、フェノールを染み込ませたクラフトを硬化するためにも必要であった。次いでホイル/クラフトラミネートは70°F(21℃)、加圧下で冷却され、圧力が解放され、剥離媒体は除去された。100%の忠実度を伴う剥離媒体の逆像がパウダーコーティングの表面に形成された。結果として生じた構成は、ホイルの片面上の、硬化され、テクスチャ加工されたパウダーコーティング表面と、ホイルの裏面にラミネートされた硬いフェノールシートと、から成る。
【0034】
[例4]
Tgが略156°F(69℃)の熱硬化性ポリエステルパウダー(バイクブラック:例1参照)でコーティングされた10インチ×10インチ×0.02インチのアルミニウムパネルが、硬化パウダーコーティング基板を形成するために400°F(204℃)で12分間硬化された。一旦冷却されると、図1に示されたのと同様の組立で、剥離媒体としてクロム凹版を用いて、パネルは加熱プレス(ウォバシュMPI)において700psi(48bar)で20分間、300°F(149℃)でプレスされた。この場合、剥離紙14はパウダーコーティングパネルの表面16と接触する彫刻面を有するクロム凹版で置き換えられた。次いでパネルは70°F(21℃)、加圧下で冷却され、圧力が解放され、剥離媒体は除去された。100%の忠実度を伴う剥離媒体の逆像がパウダーコーティングの表面に形成された。
【0035】
[例5]
Tgが略156°F(69℃)の熱硬化性ポリエステルパウダー(デュポンのシルバディロ(Silvadillo))でコーティングされた4インチ×6インチ×0.02インチのアルミニウムパネルが、硬化パウダーコーティング基板を形成するために400°F(204℃)で12分間硬化された(Tgは例1と同様に測定された)。一旦冷却されると、図1に示されたのと同様の組立で、剥離媒体としてテクスチャ加工された剥離紙を用いて、パネルは加熱プレス(ウォバシュMPI)において400psi(28bar)で15分間、280°F(138℃)でプレスされた。剥離紙は、秤量154g/mのストリップコート(登録商標)ベズフラット(STRIPKOTE VEZ Flat)(サッピ・ファイン・ペーパー・ノースアメリカ;ボストン、マサチューセッツ州)として商業的に入手可能である。次いでパネルは70°F(21℃)、加圧下で冷却され、圧力が解放され、剥離媒体は除去された。78%の忠実度を伴う剥離媒体の逆像がパウダーコーティングの表面に形成された。
【0036】
添付の特許請求の範囲の方法は、本明細書に記載された特定の方法による範囲に限定されず、それらは特許請求の範囲の幾つかの側面の例示としての目的であり、機能的に同等である任意の方法はこの開示の範囲内にある。本明細書に示され記載されたものに加えて、その方法の多様な修正物が添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。更に、単に任意の典型的な方法及びその方法の側面が具体的に記載される一方、他の方法が添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。このように、ステップ、要素、成分又は構成物質の1つの組合せが本明細書では明確に述べられているが、たとえ明確に述べられていなくても、ステップ、要素、成分及び構成物質の他の全ての組合せが含まれる。
【符号の説明】
【0037】
10 硬化パウダーコーティング基板
12 サンドイッチ
13 スチールコールプレート
14 テクスチャ加工された剥離紙
16 硬化パウダーコーティングの表面
50 ロール
52 ニップ
54 テクスチャ加工された表面
56 剥離媒体
58 硬化パウダーコーティングの表面
60 基板
62 パウダーコーティング基板
64 ニップ
65 ニップロール
66 巻き取りロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上に硬化パウダーコーティングを有する基板を提供する段階と、
前記硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで前記硬化パウダーコーティングを加熱する段階と、
複製表面を有する剥離媒体を用いることで、前記硬化パウダーコーティングにテクスチャを与える段階と、
テクスチャ加工された硬化パウダーコーティングから剥離媒体を除去する段階と、
を含む、硬化パウダーコーティング表面にテクスチャを与えるための方法。
【請求項2】
静圧プレス機を用いて前記硬化パウダーコーティングに対して剥離媒体をプレスする段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プレス機が加熱される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
加圧ニップを用いて前記硬化パウダーコーティングに対して剥離媒体をプレスする段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記加圧ニップが加熱される、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記剥離媒体が剥離シートである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記剥離媒体がウェブ形状である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記剥離媒体が紙又はフィルムである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記剥離媒体が紙又はフィルムである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記剥離媒体が略50psi(4bar)と略1400psi(97bar)との間の圧力で前記硬化パウダーコーティングに対してプレスされる、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記剥離媒体が略50psi(4bar)と略1400psi(97bar)との間の圧力で前記硬化パウダーコーティングに対してプレスされる、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記剥離媒体が略400psi(28bar)と略700psi(48bar)との間の圧力で前記硬化パウダーコーティングに対してプレスされる、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記剥離媒体が略400psi(28bar)と略700psi(48bar)との間の圧力で前記硬化パウダーコーティングに対してプレスされる、請求項4に記載の方法。
【請求項14】
複製表面を有する前記剥離媒体が凹版又は彫刻ロールである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記剥離媒体が複製表面に光の波長よりも小さいトポグラフィを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記剥離媒体の前記複製表面が100%以下の忠実度を伴って前記硬化パウダーコーティングに複製される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記剥離媒体のモジュラスが前記硬化パウダーコーティングのTgを超える温度でテクスチャ加工された前記硬化パウダーコーティングのモジュラスよりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
硬化性剥離コーティングを柔軟なウェブに適用することによって前記剥離媒体を提供する段階と、
前記硬化性剥離コーティングにテクスチャを与える段階と、
テクスチャ加工された表面層を形成するために前記硬化性剥離コーティングを硬化する段階と、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記テクスチャが、複製パターンが刻まれたロールを用いて前記柔軟なウェブ上の前記硬化性剥離コーティングに与えられる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記硬化パウダーコーティングに前記テクスチャを与える前に前記剥離媒体をチップ印刷する段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記剥離媒体が除去される前に、前記硬化パウダーコーティングが前記硬化パウダーコーティングのTgよりも低い温度に冷却される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
パウダー層を形成するために、硬化性材料の自由流動性乾燥パウダーを前記基板に提供する段階と、
前記パウダーを溶かすために前記パウダー層を十分に加熱する段階と、
表面に硬化パウダーコーティングを有する前記基板を形成するために前記パウダー層を硬化する段階と、
更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記硬化性材料が放射線への暴露によって活性化されることができる開始剤を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記硬化性材料が放射線を吸収できる材料を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
テクスチャ加工されたコーティングを基板に適用するための方法であって、
パウダー層を形成するために、硬化性材料の自由流動性乾燥パウダーを基板に提供する段階と、
前記パウダーを溶かし一体化層を形成するために、前記パウダー層を十分に加熱する段階と、
前記基板上に硬化パウダーコーティングを形成するために前記一体化層を硬化する段階と、
前記硬化パウダーコーティングのTgを超える温度まで前記硬化パウダーコーティングを加熱する段階と、
複製表面を有する剥離媒体を用いて前記硬化パウダーコーティングにテクスチャを与える段階と、
前記テクスチャ加工された硬化パウダーコーティングから前記剥離媒体を除去する段階と、
を含む、テクスチャ加工されたコーティングを基板に適用するための方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−500860(P2013−500860A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523643(P2012−523643)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/043320
【国際公開番号】WO2011/017074
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(504445633)エス・ディ・ウォレン・カンパニー (5)
【Fターム(参考)】