説明

硬化性ポリイソブチレン組成物及びシーリング材料

【課題】 耐熱性、耐候性、速硬化性、無機・有機材料との接着性に優れ、しかも、低湿気透過性や耐汚染性を向上させ得る硬化性ポリイソブチレン組成物及びシーリング材料を提供する。
【解決手段】 (A)反応性ポリイソブチレンオリゴマー、(B)接着性付与剤、(C)充填剤、(D)硬化触媒を含み、各種の接着剤やシーリング材料等に使用する。ポリイソブチレンオリゴマーを含有する化学構造により、耐熱性、耐候性、速硬化性、無機・有機材料との接着性に優れ、しかも、低湿気透過性や耐汚染性の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイソブチレンオリゴマーを有し、接着剤や建築物の目地用シーリング材料等に使用される硬化性ポリイソブチレン組成物及びシーリング材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、接着剤や建築物の目地用シーリング材料等には、粘土状の硬化性組成物が使用されているが、この硬化性組成物は、耐熱性、耐候性、速硬化性、無機・有機材料との接着性に優れるシリコーンを主成分としている(特許文献1、2、3参照)。
【特許文献1】特開平01‐141972号公報
【特許文献2】特開平06‐108608号公報
【特許文献3】特開平10‐017828号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の硬化性組成物は、以上のようにシリコーンを主成分としているので、上記諸効果を得られるものの、低湿気透過性や耐汚染性に多少の問題があり、これらの向上を図りたいという課題がある。
【0004】
本発明は上記に鑑みなされたもので、耐熱性、耐候性、速硬化性、無機・有機材料との接着性に優れ、しかも、低湿気透過性や耐汚染性の向上を図ることのできる硬化性ポリイソブチレン組成物及びシーリング材料を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明においては上記課題を解決するため、以下の成分を含んでなることを特徴としている。
(A)反応性ポリイソブチレンオリゴマー
(B)接着性付与剤
(C)充填剤
(D)硬化触媒
【0006】
なお、平行板可塑度計により計測した25℃における可塑度を30〜500の範囲とし、硬化前に定形に成形することができる。
また、グリーン強度を0.01〜0.2N/mm2の範囲とし、硬化前に定形に成形することができる。
【0007】
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1、2、又は3記載の硬化性ポリイソブチレン組成物を定形に成形してその内外に金属箔、フィルム、又は繊維布を設けたことを特徴としている。
なお、以下の成分を含んでなることを特徴としても良い。
(A1)反応性ポリイソブチレンオリゴマー
(B1)接着性付与剤
(C1)充填剤
(D1)硬化触媒
また、以下の成分を含んでなることを特徴としても良い。
(A2)反応性ポリイソブチレンオリゴマー
(B2)接着性付与剤
(C2)充填剤
(D2)硬化触媒
(E)硬化剤
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐熱性、耐候性、速硬化性、無機・有機材料との接着性に優れ、しかも、低湿気透過性や耐汚染性の向上を図ることができるという効果がある。
また、平行板可塑度計により計測した25℃における可塑度を30〜500の範囲とするので、硬化性ポリイソブチレン組成物の形状保持性が向上し、しかも、圧縮性や接着性の低下の抑制防止が期待できる。
さらに、25℃におけるグリーン強度が0.01〜0.2N/mm2の範囲内なので、未硬化の定形体が伸びて破断するおそれがなく、成形時における硬化性ポリイソブチレン組成物の加工性の低下を防ぐことができるという効果がある。
【0009】
以下、本発明に係る硬化性ポリイソブチレン組成物について説明すると、この粘土状の硬化性ポリイソブチレン組成物は、少なくとも(A)反応性ポリイソブチレンオリゴマー、(B)接着性付与剤、(C)充填剤を含み、各種の接着剤、粘着剤、コーティング材、シーリング材料等として使用される。
硬化性ポリイソブチレン組成物は、その硬化形式により、常温縮合硬化型と加熱付加硬化型とに分類されるので、以下、順次説明する。
【0010】
I 常温縮合硬化型
常温縮合硬化型の硬化性ポリイソブチレン組成物は、概ね以下の基本組成(A1)反応性ポリイソブチレンオリゴマー、(B1)接着性付与剤、(C1)充填剤、(D1)硬化触媒を有している。
(A1)反応性ポリイソブチレンオリゴマーは、硬化性ポリイソブチレン組成物の主成分であり、水分の透過を規制する機能を有しており、以下の式で表される。
【0011】
【化1】

【0012】
(B1)接着性付与剤としては、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等の2級アミノ基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;1,3,5―N―トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート基含有シラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−βカルボキメチル)アミノエチル―γ―アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアネート等のイソシアネートシラン類;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類等があげられる。また、これらを変性した誘導体であるブロックイソシアネートシラン、シリル化ポリエステル等も接着性付与剤として用いることもできる。
【0013】
(C1)充填剤としては、特に限定されるものではないが、例えば木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソウ土、白土、沈降性シリカ、無水ケイ酸、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛粉末等があげられる。また、形状保持性を確保するシリカやカーボンブラック等があげられる。これらの充填剤の中では、沈降性シリカ、カーボンブラック等のチキソトロピック性を有する充填剤、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等が最適である。
【0014】
(D1)硬化触媒としては、例えばテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エスエル類;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジエチルマレート、ジブチル錫ジエチルヘキサノネート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジメチルマレート、ジブチル錫ジブチルマレート、ジブチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジトリデシルマレート、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジエチルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチルマレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ナフテン酸錫等の錫カルボン酸塩類;ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジフェノキサイド、ジブチル錫ジイソプロポキサイド等の錫アルコキサイド類、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド等の錫オキサイド類、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチル錫ビスアセチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2―エチル―4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、又はこれらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等の縮合硬化触媒等があげられる。
【0015】
II 加熱付加硬化型
加熱付加硬化型の硬化性ポリイソブチレン組成物は、概ね以下の基本組成(A2)反応性ポリイソブチレンオリゴマー、(B2)接着性付与剤、(C2)充填剤、(D2)硬化触媒、(E)硬化剤を有している。
(A2)反応性ポリイソブチレンオリゴマーは、硬化性ポリイソブチレン組成物の主成分であり、水分の透過を規制する機能を有しており、以下の式で表される。
【0016】
【化2】

【0017】
(B2)接着性付与剤としては、エポキシ基・水酸基・カルボキシル基等の極性官能基と、アルケニル基・ヒドロシリル基・等の付加型硬化系に関与し、硬化時に主鎖中に組み込まれ得る官能基を併せ持つ化合物、又は硬化時に主鎖中に組み込まれ得るエポキシ樹脂と非アミン系エポキシ樹脂硬化剤の混合物等があげられる。具体的には、9−デセン−1−オールに代表される水酸基/アルケニル基、アリルグリシジルエーテルに代表されるエポキシ基/アルケニル基、10−ウンデシレン酸に代表されるカルボキシル基/アルケニル基等の極性官能基を併せ持つ化合物等が例示される。
【0018】
(C2)充填剤は、例えばアスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、グラファイト、ケイソウ土、白土、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末等が例示される。これらの充填剤の中では、沈降性シリカ、ヒュームシリカ、カーボンブラック等のチキソトロピック性を有する充填剤、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等が好ましい。充填剤を使用する場合の使用量は、100〜2000部、より好ましくは200〜1000部が良い。
【0019】
(D2)硬化触媒としては、特に限定されるものではなく、任意のものが使用される。例えば、塩化白金酸、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体[例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)m、Pt〔MeViSiO4m];白金−ホスフィン錯体[例えば、Pt(PPh34、Pt(PBU34];白金−ホスフェアイト錯体[例えば、Pt〔POPh34、Pt〔POBu3〕]4](式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基、n、mは整数である)Pt(acac)2、米国特許第3159601号、及び第3159662号に記載された白金−炭化水素複合体、米国特許第3220972号に開示された白金アルコラート触媒等があげられる。これらの中でも、触媒活性の観点からは、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、Pt(acac)2等が好ましい。また、白金化合物以外の触媒の例としては、Rh/Al23等があげられる。これらの触媒は、単独使用しても良く、2種類以上併用しても良い。
【0020】
(E)硬化剤としては、特に限定されるものではないが、
RXa …式(1)
(Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む基、Rは炭素数が2〜150で1〜4価の炭化水素基、aは1〜4から選択される整数)で示される分子量が30000以下のヒドロシリル基を含有する炭化水素系硬化剤が好適に使用される。
【0021】
式(1)中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む基であるが、具体的に例示すると、−Si(H)n(CH3 3-n 、−Si(H)n(C2 5 3-n 、−Si(H)n(C6 5 3-n 、(n=1〜3)−SiH2(C6 13)等のケイ素原子1個だけ含有するヒドロシリル基があげられる。また、
【0022】
【化3】

等のケイ素原子を2個以上含むヒドロシリル基があげられる。また、
【0023】
【化4】

【0024】
【化5】

【0025】
【化6】

等で示される鎖状、枝分かれ状、環状の各種多価ハイドロジエンシロキサンにより誘導されたヒドロシリル基等があげられる。上記した各種ヒドロシリル基のうち、本発明の(A2)成分であるヒドロシリル基を含有する炭化水素系硬化剤の各種有機重合体に対する相溶性を損なう可能性が少ないという観点からは、ヒドロシリル基を構成する部分の分子量は500以下が望ましい。さらに、ヒドロシリル基の反応性をも考慮すると、以下のものが好ましい。
【0026】
【化7】

【0027】
【化8】

【0028】
式(1)中、Rは炭素数2〜150で1〜4価の炭化水素基を表す。この式(I)中に含まれるヒドロシリル基の個数については、少なくとも1分子中に2個あれば良いが、2〜15個が好ましく、3〜12個が特に好ましい。本発明の組成物をヒドロシリル化反応により硬化させる場合には、該ヒドロシリル基の個数が2より少ないと、硬化が遅く硬化不良を起こす場合が多い。また、該ヒドロシリル基の個数が15より多くなると、(E)成分である硬化剤の安定性が悪くなり、その上、硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存し、ボイドやクラックの原因となるので留意する必要がある。
【0029】
本発明の(E)成分であるヒドロシリル基含有の炭化水素系硬化剤の製造方法については、特に制限されるものではなく、任意の方法が採用される。例えば、(1)分子内にSi‐Cl基をもつ炭化水素系硬化剤をLiAlH4、NaBH4等の還元剤で処理し、硬化剤中のSi‐Cl基をSi‐H基に還元する方法、(2)分子内にある官能基Xをもつ炭化水素系化合物と、分子内に官能基Xと反応する官能基Y及びヒドロシリル基を同時にもつ化合物と反応させる方法、(3)アルケニル基を含有する炭化水素系化合物に対して少なくとも2個のヒドロシリル基をもつポリヒドロシラン化合物を選択し、ヒドロシリル化することにより、反応後もヒドロシリル基を炭化水素系化合物の分子中に残存させる方法等が採用される。
【0030】
上記方法の中では、製造工程が一般的に簡便な(3)の方法が最適である。この場合、一部のポリヒドロシラン化合物の2個以上のヒドロシリル基が炭化水素系化合物のアルケニル基と反応し、分子量の増大することがあるが、このような炭化水素系化合物を(E)成分として使用しても差し支えない。
充填材の配合量は、反応性ポリイソブチレンオリゴマー100部に対して100〜200部、より好ましくは200〜1000部が良い。
【0031】
上記組成の硬化性ポリイソブチレン組成物は、平行板可塑度計により計測される25℃における可塑度が30〜500の範囲内、好ましくは50〜300の範囲内とされ、硬化前にシート、線条、テープ、帯形、紐形等の定形に押出成形される。25℃における可塑度が30〜500の範囲なのは、30未満の場合には、未硬化の定形体にする際の形状保持性や成形後の形状保持性が悪化するからである。逆に、500を超える場合には、変形接着や変形密着のために過大な力を要するので、圧縮性や接着性の低下を招くおそれがあるからである。
【0032】
また、上記組成の硬化性ポリイソブチレン組成物は、25℃におけるグリーン強度が0.01〜0.2N/mm2の範囲内に調整される。これは、グリーン強度が0.01N/mm2未満の場合には、成形の際や施工中に未硬化の定形体が伸びて破断するおそれがあり、逆に0.2N/mm2を超える場合には、成形時の加工性が低下するからである。
【0033】
上記組成の硬化性ポリイソブチレン組成物は、シートやテープ等の定形に成形されてシーリング材料として使用される場合があるが、この場合には、その内部や表裏面に、耐久性を確保するための金属箔、フィルム、又は繊維布が選択的に積層されたり、被覆される。金属箔としては、特に限定されるものではないが、例えば金、銀、銅、ニッケル、鉄、錫、アルミニウム箔等があげられる。この金属箔の厚みは5〜500μmの範囲内とされるが、これは、5μm以下の場合には、作業性の低下を招き、500μmを超える場合には、柔軟性が低下するからである。
【0034】
フィルムとしては、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレンテレフタレートや塩化ビニル等からなる各種の有機高分子フィルムがあげられる。このフィルムの厚みも上記と同様の理由から5〜500μmの範囲内とされる。繊維布は、特に限定されるものではなく、厚みが上記と同様の理由から5〜500μmの範囲内とされる。
【0035】
上記によれば、水分の透過を規制するポリイソブチレンオリゴマーを含有する化学構造により、耐熱性、耐候性、速硬化性、無機・有機材料との接着性に優れ、しかも、硬化反応後に優れた低湿気透過性、耐汚染性、高制振性を得ることができる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分を含んでなることを特徴とする硬化性ポリイソブチレン組成物。
(A)反応性ポリイソブチレンオリゴマー
(B)接着性付与剤
(C)充填剤
(D)硬化触媒
【請求項2】
平行板可塑度計により計測した25℃における可塑度を30〜500の範囲とし、硬化前に定形に成形した請求項1記載の硬化性ポリイソブチレン組成物。
【請求項3】
グリーン強度を0.01〜0.2N/mm2の範囲とし、硬化前に定形に成形した請求項1又は2記載の硬化性ポリイソブチレン組成物。
【請求項4】
請求項1、2、又は3記載の硬化性ポリイソブチレン組成物を定形に成形してその内外に金属箔、フィルム、又は繊維布を設けたことを特徴とするシーリング材料。

【公開番号】特開2006−312666(P2006−312666A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−135235(P2005−135235)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】