説明

硬物ユニットの車両搭載構造

【課題】 車両が前面衝突する際に、複数の硬物ユニットの相対移動や、硬物ユニットの車体との相対移動を抑え、硬物ユニットの他の部位への干渉を防止する。
【解決手段】 硬物ユニットであるCO2エアコンコンプレッサ15および、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータ17を一体化して硬物ユニット結合体20を構成する。インバータ17は、インバータブラケット19を介してサイドメンバ13上に固定し、インバータ17の上に重ねるようにしてCO2エアコンコンプレッサ15を、コンプレッサブラケット21,23によって固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の高強度の硬物ユニットを車両に搭載する硬物ユニットの車両搭載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載する高強度の硬物ユニットとして、例えば電動エアコンコンプレッサは、ガソリンエンジンと電気モータの双方を駆動源として使用する、いわゆるハイブリッド車両では、従来のガソリン車と同様にエンジンに取り付けている。
【0003】
一方、電気自動車では、例えば下記特許文献1に記載されているように、高強度の硬物ユニットとなる大型で重量のあるコントロールユニットを、モータルーム内にて、車体骨格部材であるサイドメンバに連結した部品搭載メンバ上に固定している。
【特許文献1】特開平9−52534号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料電池車両では、制御部品や電動部品が他のガソリン車などに比べて多く、これら各部品を、衝突安全性や作業性などを考慮しつつ、駆動モータや電力供給装置と干渉しないようにコンパクトに車両に搭載することが要求される。
【0005】
その際、CO2を冷媒とするCO2エアコンコンプレッサ(電動式)は、その他従来の冷媒(R12,R134a)を使用する電動エアコンコンプレッサよりも大きく重量もあるため、上記した特許文献1に記載のコントロールユニットのように、車体骨格部材上で車体に締結することが考えられる。
【0006】
ところが、このようなCO2エアコンコンプレッサなどの高強度の硬物ユニットを、単に、車体サイドメンバ上に複数個別に締結した場合には、車両の前面衝突時に、各硬物ユニットが相対移動し、また車体との相対移動も発生し、これにより硬物ユニットが他の部位に干渉してしまうという不具合が発生する。
【0007】
そこで、本発明は、車両が前面衝突する際に、複数の硬物ユニットの相対移動や、硬物ユニットの車体との相対移動を抑え、硬物ユニットの他の部位への干渉を防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車体構造部材に比べて高強度の硬物ユニットを車両に複数搭載し、この複数の硬物ユニットを互いに結合して一体化し、この一体化した硬物ユニット結合体を、車両の車体骨格部材に固定することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の硬物ユニットを互いに結合した状態で車体骨格部材に固定しているので、車両の前面衝突時に、複数の硬物ユニットの相対移動を抑えることができ、かつ硬物ユニットを車体の強固な部位である車体骨格部材に固定しているため、硬物ユニットの車体との相対移動も抑えることができる。これにより車両の前面衝突時に、強度の高い硬物ユニットが他の部位に干渉することが防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係わる硬物ユニットの車両搭載構造を示す、自動車、例えば燃料電池自動車の車体前部の簡略化した斜視図である。なお、図1を含み以後に説明する各図中で、矢印FRで示す方向が車体前方、同LHで示す方向が車体左側、同RHで示す方向が車体右側、同UPRで示す方向が車体上方である。
【0012】
車体1の前部のラジエータ3を支持するラジエータコアサポート5と、その後方のダッシュパネル7と、車幅方向両側のフードリッジパネル9とに囲まれてモータルーム11を形成している。なお、モータルーム11に収容する車両駆動用のモータやそのインバータなどは省略している。
【0013】
上記したモータルーム11内において、車幅方向両側の下部には、車両前後方向に延びる車体骨格部材としてのサイドメンバ13を設けている。このうち車体右側のサイドメンバ13上に、図2に拡大して示すように、CO2エアコンコンプレッサ15および、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータ17を固定している。CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17は、いずれも硬物ユニットを構成している。図3は、その平面図である。
【0014】
インバータ17は、インバータブラケット19を介してサイドメンバ13上に固定している。図2に示すように、インバータブラケット19は、サイドメンバ13の潰れビード13aより車両後方に固定している。CO2エアコンコンプレッサ15は、車幅方向2個所を、コンプレッサブラケット21,23を介してそれぞれ車体1側に固定しており、このうち車両左側のコンプレッサブラケット21をインバータブラケット19に、車両右側のコンプレッサブラケット23を車体1のフードリッジ9に固定している。
【0015】
上記したCO2エアコンコンプレッサ15やインバータ17からなる硬物ユニットと、インバータブラケット19およびコンプレッサブラケット21,23とで、硬物ユニット結合体20を構成している。また、インバータブラケット19およびコンプレッサブラケット21,23は、鋳物であって取付具を構成している。
【0016】
図4は、インバータブラケット19のサイドメンバ13への固定構造を示す分解斜視図である。このインバータブラケット19は、全体としてほぼ平板状に形成し、車両前後方向2個所の取付孔19aを、サイドメンバ13のねじ孔13bに整合させて、図5に示すように、ボルト25により締結固定する。
【0017】
図6は、インバータ17のインバータブラケット19への固定構造を示す分解斜視図である。インバータ17は、インバータブラケット19上に載置し、車両前後方向前端部における取付部17aの取付孔17bを、インバータブラケット19の車両前後方向前端部における取付部19bのねじ孔19cに整合させ、車両前後方向後部左側における取付部17cの取付孔17dを、インバータブラケット19の車両前後方向後端部における取付部19dのねじ孔19eに整合させ、さらに車両前後方向後部右側における取付部17eの取付孔17fを、インバータブラケット19の車両前後方向後端部における取付部19fのねじ孔19gに整合させて、図7に示すように、各部をボルト27により締結固定する。
【0018】
図2に示すように、インバータ17の車幅方向左側面には、図示しない燃料電池の発電電力を、図示しない電力供給装置から高電圧として供給を受けるための強電配線29を接続している。そして、この接続部から引き出した強電配線30の端部を、インバータ17上面に固定してあるコネクタ32に接続する。コネクタ32には、CO2エアコンコンプレッサ15の車幅方向左側の端部に一端を接続している強電配線34の他端のコネクタ36を接続する。
【0019】
前記図2に示したコンプレッサブラケット23は、車体側ブラケット31と、コンプレッサ側ブラケット33とからなり、図8は、車体側ブラケット31のフードリッジパネル9への固定構造を示す斜視図である。車体側ブラケット31の3個所を、ボルト・ナット35によってフードリッジパネル9に固定し、その車両前後方向両端に取付部31a,31bをそれぞれ設けている。
【0020】
そして、この取付部31a,31bに、図9に示すように、CO2エアコンコンプレッサ15の下面に固定してあるコンプレッサ側ブラケット33の取付部33aを重ねた状態で、ボルト37により、取付部31a,31bに設けた各ねじ孔31c,31dに締結固定する。
【0021】
上記したコンプレッサ側ブラケット33は、図10に示すように、CO2エアコンコンプレッサ15の車幅方向左側の下部に位置しており、CO2エアコンコンプレッサ15の下面に設けた取付部15aにボルト・ナット39により固定する。
【0022】
また、CO2エアコンコンプレッサ15の車幅方向左側については、前記図2に示してあるコンプレッサブラケット21を、CO2エアコンコンプレッサ15の下面に設けた取付部15b(図14,図15参照)にボルト・ナット41により固定する。
【0023】
そして、コンプレッサブラケット21のCO2エアコンコンプレッサ15に対して車両前後方向に突出する取付部21aを、ボルト45により、前記図5に示してあるインバータブラケット19の取付部19hに設けたねじ孔19iに締結固定する。
【0024】
図3に示すように、CO2エアコンコンプレッサ15の車幅方向右側端部の上面には、CO2エアコンコンプレッサ15の吐出側となる高圧配管47の一端を接続し、その他端はCO2エアコンコンプレッサ15の上面に沿って配索して車両後方に延出させる。また、高圧配管47のCO2エアコンコンプレッサ15への接続部の車幅方向左側(図3中で下部側)には低圧配管49の一端を接続し、その他端はCO2エアコンコンプレッサ15の上面に沿って配索して車両前方に延出させる。なお、図1,図2では、高圧配管47および低圧配管49を省略している。
【0025】
上記した本実施形態による硬物ユニットの車両搭載構造によれば、硬物ユニットであるCO2エアコンコンプレッサ15およびそのインバータ17を、コンプレッサブラケット21,23およびインバータブラケット19により、互いに一体化させて車体骨格部材であるサイドメンバ13に固定しているので、例えば車両が前面衝突した場合であっても、各硬物ユニット相互の相対移動を防止でき、かつ硬物ユニットの車体との相対移動も抑えることができる。これにより車両前面衝突時に、硬物ユニットが他の部位(部品)に干渉して大きな損傷を及ぼすという不具合を防止することができる。
【0026】
上記したCO2エアコンコンプレッサ15とそのインバータ17とを、共通のインバータブラケット19により車体1のサイドメンバ13に固定しているので、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17をそれぞれ別々にブラケットを介して固定する場合に比較して、部品点数が減少してコスト低減を図ることができる。
【0027】
また、インバータ17の上にCO2エアコンコンプレッサ15を重ねるようにして固定しているので、CO2エアコンコンプレッサ15に比較してより硬物であるインバータ17が、CO2エアコンコンプレッサ15を保持する強度部材として機能する。これにより、CO2エアコンコンプレッサ15の取付部の強度および剛性が高まり、音振性能が向上する。
【0028】
また、前記図2,図3に示してある取付具となるコンプレッサブラケット23の車幅方向外側(図3中で上側)の端部23aを、図11に示すように、CO2エアコンコンプレッサ15の高圧配管47および強電配線29,30,34より車幅方向外側に位置させることで、車両の側面衝突時に、コンプレッサブラケット23が高圧配管47および強電配線29,30,34より先に干渉し、高圧配管47や強電配線29,30,34を保護することができる。
【0029】
これにより、高圧配管47や強電配線29,30,34を側面衝突の際に保護する目的で、補強部材の追加やその側方での大きな空間の設定が不要となる。
【0030】
図12は、図1とは別の例を示すO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17の車両前方から見た簡略化した正面図で、図13は図12の左側面図である。この例では、CO2エアコンコンプレッサ15の高圧配管50および強電配線52を車両右側(図12では左側)の端部から引き出すとともに、インバータ17の強電配線56を車両前方側の面から引き出している。
【0031】
この場合には、インバータ17の強電配線56の取出口を備えない面53が、CO2エアコンコンプレッサ15の高圧配管50および強電配線52より車幅方向外側(図12中で左側)に位置するように配置することで、図12中で左側からの車両の側面衝突時に、上記したインバータ17の強電配線56の取出口を備えない面53が、高圧配管50および強電配線52より先に干渉し、補強部材の追加や側方に大きな空間を設定することなく、高圧配管50および強電配線52を保護することができる。
【0032】
また、CO2エアコンコンプレッサ15とインバータ17とを上下方向に重ねて配置して、車両前部の図示しないヘッドランプとホイールハウス51(図3参照)との間のサイドメンバ13に固定することで、これらを車両前後方向に並べて配置する場合に比較して車両前後方向の寸法を小さくできる。これにより、その前方の図示しないヘッドランプと後方のホイールハウス51との間のスペースを有効活用でき、スペース効率が向上する。さらに、ヘッドランプのバルブ゛交換性も向上する。
【0033】
また、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17を、図2に示すサイドメンバ13の潰れビード13aより車両後方に固定しているので、潰れビード13aへの車両前面衝突時のエネルギ入力を所望に確保し、サイドメンバ13上にCO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17を設置しても、潰れビード13aはその機能を確実に果たすことができる。
【0034】
さらに、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17を備える硬物ユニット結合体20が、潰れビード13aの車両後方のサイドメンバ13の強度を上げることができ、潰れビード13aとの強度差を広げることができる。これにより、車両前面衝突時に潰れビード13a後方の潰れて欲しくない部位の変形を抑えながら、効率良く潰れビード13aを潰して衝突エネルギを吸収することができる。
【0035】
図14は、車幅方向左側から見た側面図で、上記した硬物ユニット結合体20と、モータルーム11内に設置する他の大型硬物ユニットとしての例えば電力供給装置55および、モータルーム11内の車両後方に位置するブレーキマスタシリンダ57との車両前後方向の位置関係を示している。なお、電力供給装置55は、例えば左右のサイドメンバ13相互間に取り付けた部品搭載メンバ60上に固定する。なお、この部品搭載メンバ60は、図1〜図9,図11では省略している。
【0036】
ここでは、硬物ユニット結合体20の車両前後方向前端20aを、モータルーム11内のブレーキマスタシリンダ57の車両前後方向前端57aより車両前方で、かつ電力供給装置55の車両前後方向前端55aと同じかそれより車両後方に配置する。
【0037】
これにより、車両の前面衝突時に、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ19は、前記したように相互移動がなく、かつ車体1の強固な部位であるサイドメンバ13に固定していて車体1との相対移動も少なくなっているので、前記衝突時にブレーキマスタシリンダ57よりも先に干渉する。この結果、車両の前面衝突時に、補強部材を追加することなくブレーキマスタシリンダ57を保護することができる。
【0038】
また、硬物ユニット結合体20の車両前後方向前端20aを、電力供給装置55の車両前後方向前端55aと同じかそれより車両後方に配置することで、車両の前面衝突時に、電力供給装置55がブレーキマスタシリンダ57よりも先に干渉し、ブレーキマスタシリンダ57を保護することができる。
【0039】
図3に示すように、CO2エアコンコンプレッサ15の長手方向を車幅方向に合わせ、その長手方向端部に高圧配管47および強電配線34を接続しているので、前面衝突時には、CO2エアコンコンプレッサ15が、高圧配管47および強電配線34の特に接続端部より先に干渉し、高圧配管47および強電配線34のCO2エアコンコンプレッサ15への接続端部を保護することができる。
【0040】
また、CO2エアコンコンプレッサ15の長手方向を車幅方向に合わせることで、CO2エアコンコンプレッサ15とその前方の図示しないヘッドランプとの隙間が、CO2エアコンコンプレッサ15の長手方向を車両前後方向とした場合に比較して広くなる。これにより、車両の前面衝突時には、CO2エアコンコンプレッサ15より先に他の部品を干渉させることが可能となり、補強部材の追加や新たに前方に大きな空間を設定することなく、高圧配管47や強電配線29,30,34を保護できるとともに、ヘッドランプ交換作業が容易になる。
【0041】
また、CO2エアコンコンプレッサ15の長手方向を車幅方向に合わせることで、コンプレッサの回転軸が車幅方向となり、したがってCO2エアコンコンプレッサ15の回転運動を、上下入力として、CO2エアコンコンプレッサ15の取付部に設定する図示しない防振ゴムとサイドメンバ13で受けることになり、音振性能が向上する。
【0042】
図15は、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17の車幅方向左側から見た側面図で、図16は図15の概略図である。これによれば、CO2エアコンコンプレッサ15とその下部のインバータ17との間の隙間61に、強電配線63や高圧配管65を配索する。
【0043】
これにより、車両の前面衝突時に、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17が強電配線63や高圧配管65より先に干渉し、強電配線63や高圧配管65を保護することができる。また、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17は、強固に固定されて相対移動を抑えているので、衝突時に強電配線63や高圧配管65を配置している隙間61はほとんど変形せず、したがって、補強部材の追加や前方に大きな空間を設定することなく、強電配線63や高圧配管65を確実に保護することができる。
【0044】
また、図2,図3,図15に示すように、CO2エアコンコンプレッサ15の下方に配置したインバータ17の車両前後方向前端が、CO2エアコンコンプレッサ15の同前端より車両前方に位置するように配置して段差部67を形成し、この段差部67に、強電配線30,34を配置する。強電配線30,34に代えて高圧配管を配置してもよく、これら双方を配置してもよい。
【0045】
これにより、車両の前面衝突時に、インバータ17が強電配線30,34より先に干渉することになり、強電配線30,34を保護することができる。また、CO2エアコンコンプレッサ15およびインバータ17は、強固に固定されて相対移動を抑えているので、上記した段差部67はほとんど変形せず、したがって、補強部材の追加や前方に大きな空間の設定を行うことなく、強電配線30,34や高圧配管を確実に保護することができる。
【0046】
また、CO2エアコンコンプレッサ15より下側に位置するインバータ17が車両前方に出ているため、段差部67上の強電配線30,34や高圧配管に車両上方から用意にアクセス可能となる。これにより、強電配線30,34相互の接続部であるコネクタ32での脱着作業性などが向上する。
【0047】
なお、上記した実施形態では、硬物ユニットとしてCO2エアコンコンプレッサ15とそのインバータ17を例示したが、電動パワステアリングなどにおける電動ポンプとそのインバータを硬物ユニットとして適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係わる硬物ユニットの車両搭載構造を示す、自動車の車体前部の簡略化した斜視図である。
【図2】図1の要部の拡大した斜視図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】インバータブラケットのサイドメンバへの固定構造を示す分解斜視図である。
【図5】インバータブラケットのサイドメンバへの固定構造を示す斜視図である。
【図6】インバータのインバータブラケットへの固定構造を示す分解斜視図である。
【図7】インバータのインバータブラケットへの固定構造を示す斜視図である。
【図8】コンプレッサブラケットのフードリッジパネルへの固定構造を示す斜視図である。
【図9】CO2エアコンコンプレッサの車体側への固定構造を示す分解斜視図である。
【図10】コンプレッサブラケットをCO2エアコンコンプレッサの下面に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図11】図1とは別の例を示す要部の平面図である。
【図12】図1とは別の例を示す、O2エアコンコンプレッサおよびインバータの車両前方から見た簡略化した正面図である。
【図13】図13の左側面図である。
【図14】車幅方向左側から見た要部の側面図である。
【図15】CO2エアコンコンプレッサおよびインバータの車幅方向左側から見た側面図である。
【図16】図15の模式化した概略図である。
【符号の説明】
【0049】
11 モータルーム
13 サイドメンバ(車体骨格部材)
13a サイドメンバの潰れビード
15 CO2エアコンコンプレッサ(硬物ユニット)
17 インバータ(硬物ユニット)
19 インバータブラケット(取付具)
20 硬物ユニット結合体
20a 硬物ユニット結合体の車両前後方向前端
21,23 コンプレッサブラケット(取付具)
23a コンプレッサブラケットの車幅方向外側の端部
29,30,34,63 強電配線
47,65 高圧配管
51 ホイールハウス
53 インバータの強電配線の取出口を備えない面
55 電力供給装置(他の大型硬物ユニット)
55a 電力供給装置の車両前後方向前端
57 ブレーキマスタシリンダ
57a ブレーキマスタシリンダの車両前後方向前端
61 硬物ユニット相互間に形成される隙間
67 段差部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体構造部材に比べて高強度の硬物ユニットを車両に複数搭載し、この複数の硬物ユニットを互いに結合して一体化し、この一体化した硬物ユニット結合体を、車両の車体骨格部材に固定することを特徴とする硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項2】
前記複数の硬物ユニットを取付具により互いに一体化し、前記取付具を前記車体骨格部材に固定することを特徴とする請求項1に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項3】
前記複数の硬物ユニットは、CO2エアコンコンプレッサおよび、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータであり、前記取付具の車幅方向外側の端部が、前記CO2エアコンコンプレッサの高圧配管および強電配線より車幅方向外側に位置していることを特徴とする請求項2に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項4】
前記複数の硬物ユニットは、CO2エアコンコンプレッサおよび、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータであり、前記CO2エアコンコンプレッサの下方に配置した前記インバータの強電配線の取出口を備えない面が、前記CO2エアコンコンプレッサの高圧配管および強電配線より車幅方向外側に位置することを特徴とする請求項2または3に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項5】
前記複数の硬物ユニットを上下方向に重ねて配置し、この各硬物ユニットを前記取付具を介して車両前部のヘッドランプとホイールハウスとの間の前記車体骨格部材に固定することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項6】
前記硬物ユニット結合体を、前記車体骨格部材の潰れビードより車両後方に固定したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項7】
前記硬物ユニット結合体の車両前後方向前端を、モータルーム内に配置したブレーキマスタシリンダの車両前後方向前端より車両前方に配置することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項8】
前記硬物ユニットは、CO2エアコンコンプレッサおよび、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータであり、前記CO2エアコンコンプレッサの長手方向端部に高圧配管および強電配線を接続し、前記CO2エアコンコンプレッサの長手方向を車幅方向に合わせて配置したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項9】
前記硬物ユニットは、CO2エアコンコンプレッサおよび、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータであり、前記硬物ユニットの高圧配管と強電配線との少なくとも一方を、前記硬物ユニット相互間に形成される隙間に配置したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。
【請求項10】
前記硬物ユニットは、CO2エアコンコンプレッサおよび、このCO2エアコンコンプレッサ用のインバータであり、前記CO2エアコンコンプレッサの下方に配置した前記インバータの車両前後方向前端が、CO2エアコンコンプレッサの同前端より車両前方に位置するように配置して段差部を形成し、この段差部に、前記硬物ユニットの高圧配管と強電配線との少なくとも一方を配置することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の硬物ユニットの車両搭載構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2006−188085(P2006−188085A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−381831(P2004−381831)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】