説明

硬貨処理装置

【課題】非金属の偽硬貨が投入された場合でも、係員による対応を極力減らすことのできる硬貨処理装置を提供する。
【解決手段】投入硬貨の真偽を鑑別する鑑別部5と、鑑別部5で真硬貨と鑑別された硬貨を一時保留部6へ搬送する入金搬送部8と、偽硬貨と鑑別された硬貨を入出金口2へ搬送する出金搬送部9と、入出金口2の硬貨の有無を検出する入出金口センサ21と、一時保留部6の硬貨の有無を検出する一時保留部センサ22と、入出金口2へ返却される硬貨を検出する出金判別部23とを備える。出金判別部23は磁気センサからなるため、非金属の偽硬貨が投入された場合、当該偽硬貨が入出金口2へ返却されたか内部に残留したままかの確認ができない。そこで、一時保留部6の全硬貨を出金搬送部9を通して返却することで通路チェックを実施し、内部に滞留している偽硬貨を排出するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ATM(自動預金支払機)などに内蔵される硬貨処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ATMに内蔵される硬貨処理装置では、投入された硬貨を取り込んで鑑別部により真偽鑑別を行い、鑑別の結果「真」と判定された硬貨(以下「真硬貨」という)は一時保留部へ搬送され、鑑別の結果「偽」と判定された硬貨(以下「偽硬貨」という)は返却口へ返却されるようになっている。そして、返却口付近に設けられた出金判別部で返却硬貨の通過を検出することにより、硬貨が正しく返却口へ返却されたかどうかを判定している。
【0003】
従来の硬貨処理装置においては、上記出金判別部は、硬貨を光学的に検知するCCDセンサにより構成されていた。しかしながら、CCDセンサは、コストが高く、また埃に弱いために頻繁にメンテナンスが必要であるという欠点がある。そこで、CCDセンサに代えて、コストが安く、埃の影響も受けにくい磁気センサを用いれば、上述した問題を解消することができ、出金判別部にこのような磁気センサを用いた硬貨処理装置が実用化されている。
【0004】
一方、硬貨処理装置では、入出金する硬貨が何らかの原因により正常に搬送されず、搬送路に滞留することがある。紙幣処理装置の場合は、通路チェック用の模擬紙幣を用意し、これを搬送路へ送り込むことによって通路チェックを行い、内部に残留した残留紙幣を排出することが行われている。ところが、硬貨処理装置の場合は、硬貨搬送路の幅が硬貨の径よりも広いために、単体の通路チェック用硬貨を搬送させただけでは通路チェックが不完全となり、ある程度まとまった量の貨幣を一度に搬送させないと、通路チェックの機能を担保することができない。この点に関し、下記の特許文献1には、一時保留部の硬貨を返却する際に、大径の硬貨と小径の硬貨とを混在状態で放出し、小径の硬貨同士のブリッジ状態を大径の硬貨が崩すことによって、内部に硬貨が滞留するのを防止した硬貨処理装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−187287号公報(段落0008、0079〜0080)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
出金判別部に磁気センサを用いた硬貨処理装置は、上述したように、コストが安く、埃の影響も受けにくいという利点がある。しかしながら、磁気センサは非金属物体を検出できないため、樹脂(例えばプラスチック)のような非金属で作られた偽硬貨が投入された場合に、以下のような問題が生じる。
【0007】
非金属の偽硬貨が投入されると、鑑別部によって当該硬貨が「偽」であると判定されるので、投入された偽硬貨は返却経路を通って返却口へ返却される。このとき、返却口付近に設けられた出金判別部が磁気センサから構成されていると、出金判別部は、返却される非金属の偽硬貨を検出することができない。したがって、非金属の偽硬貨が正しく返却されたのか、それとも内部に滞留したままなのかの判断ができない。このため、非金属の偽硬貨が返却口へ返却されたにもかかわらず、鑑別部で「偽」と鑑別された偽硬貨の枚数と、出金判別部が検出した偽硬貨の枚数とが一致しないので、エラー扱いとなって係員による対応が必要となる。また、偽硬貨が正常に返却されずに内部に滞留している場合も、同様に係員対応が必要となる。
【0008】
このように、出金判別部に磁気センサを用いた場合は、非金属の偽硬貨に対する対策が不十分となり、エラーの発生によって係員の手を煩わせる機会が増えるとともに、顧客との間でトラブルが発生することも考えられる。前掲の特許文献1には、大径硬貨と小径硬貨を混在状態で放出することにより硬貨の内部滞留を回避する技術が開示されているが、非金属の偽硬貨が投入された場合の上述したような問題点とその対策については、なんら開示がない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するものであって、その目的とするところは、非金属の偽硬貨が投入された場合でも、係員による対応を極力減らすことのできる硬貨処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、投入された硬貨の真偽を鑑別する鑑別部と、鑑別部で真硬貨であると鑑別された硬貨を一時保留部へ搬送する第1の搬送手段と、鑑別部で偽硬貨であると鑑別された硬貨を返却口へ搬送する第2の搬送手段とを備えた硬貨処理装置において、鑑別部が非金属の偽硬貨を検出した場合に、一時保留部に保留されている全ての硬貨を第2の搬送手段により返却口へ返却するようにしたものである。
【0011】
本発明においては、非金属の偽硬貨が検出された場合、この偽硬貨を返却口へ返却する搬送手段と同じ搬送手段によって、一時保留部の全ての硬貨が返却口へ返却される。このため、偽硬貨が内部に残留したとしても、一時保留部の硬貨を通路チェック用の硬貨に利用して、偽硬貨を返却口へ排出することができる。この場合、一時保留部に保留されていた真硬貨も返却口へ排出されるので、結果として、顧客の投入した全ての硬貨(偽硬貨も含む)が返却されることになる。したがって、エラーを発生させて係員による対応を行う必要はなく、顧客とのトラブルも回避することができる。
【0012】
本発明の実施形態においては、鑑別部で鑑別された偽硬貨の枚数を計数する計数手段と、返却口における硬貨の有無を検出する第1の検出手段と、一時保留部における硬貨の有無を検出する第2の検出手段とが設けられる。そして、鑑別部が非金属の偽硬貨を検出した場合に、計数手段の計数結果と、第1の検出手段の検出結果と、第2の検出手段の検出結果とに基づいて、一時保留部の硬貨を返却口へ返却するか否かを決定する。計数手段としては、金属の偽硬貨の枚数を計数する第1の計数手段と、非金属の偽硬貨の枚数を計数する第2の計数手段とを設ることができる。
【0013】
本発明の実施形態においては、第1および第2の計数手段の各計数値に基づいて、鑑別部で鑑別された偽硬貨が非金属の偽硬貨1枚のみか否かを判定する。そして、鑑別部で鑑別された偽硬貨が非金属の偽硬貨1枚のみであり、前記第1の検出手段が返却口の硬貨を検出せず、かつ、前記第2の検出手段が一時保留部に硬貨のあることを検出した場合は、一時保留部の真硬貨を返却口へ返却する。また、鑑別部で鑑別された偽硬貨の枚数が2枚以上で、かつ、第2の検出手段が一時保留部に硬貨のあることを検出した場合も、一時保留部の真硬貨を返却口へ返却する。一方、第2の検出手段が一時保留部に硬貨のあることを検出しなかった場合は、係員対応のエラー処理を行う。このような方法によると、偽硬貨が投入された場合の処理を、状況に応じて的確に効率良く実行することができる。
【0014】
本発明の実施形態においては、鑑別部が非金属の偽硬貨を検出した場合に、前記返却口へ返却される真硬貨の枚数と、前記一時保留部に保留されていた真硬貨の枚数とを比較し、前者が後者に満たないときは、返却動作を所定回数繰り返して実行する。これにより、内部に残留している非金属の偽硬貨を排出できる可能性をより一層高めることができる。
【0015】
本発明の実施形態においては、返却口へ返却される硬貨を検出する第3の検出手段が設けられる。この第3の検出手段は、典型的には、金属物体の検出が可能で非金属物体の検出が不可能な金属検知センサ(例えば磁気センサ)から構成される。しかし、これに限らず、第3の検出手段として、不透明物体の検出が可能で透明物体の検出が不可能な光センサ(例えばCCDセンサ)を用いてもよい。光センサを用いた場合は、透明な偽硬貨を検出できないため、透明樹脂で形成された偽硬貨が投入された際に、磁気センサの場合と同様の問題が発生するが、本発明によってこの問題を解決することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、偽硬貨が内部に残留したとしても、一時保留部の硬貨を通路チェック用の硬貨に利用することで、偽硬貨を含む投入硬貨の全てが返却口へ返却されるため、係員による対応を極力減らすことができるとともに、顧客とのトラブルも回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明に係る硬貨処理装置の内部構造図である。1は硬貨処理装置100の筐体であって、その上面の一端側には入出金口2が設けられている。入出金口2には、入金される硬貨3が投入され、また出金される硬貨や返却される硬貨が放出される。この入出金口2は、本発明における返却口の一実施形態である。入出金口2の内部には、投入硬貨や放出硬貨を受ける回転自在なバケット2aが設けられている。4は繰出し部であって、バケット2aの回転によって入出金口2から下方へ放出された硬貨を1枚づつ分離して鑑別部5へ送り出す。鑑別部5は、入金される硬貨の真偽および金種を鑑別するとともに、出金される硬貨の金種を鑑別する。6は一時保留部であって、鑑別部5で真硬貨であると鑑別された硬貨を一時的に保留する。
【0018】
7は入金された硬貨を金種別に収納する金種別スタッカ、8は入金された硬貨を搬送する入金搬送部である。入金取引が成立すると、一時保留部6に保留されている硬貨は、鑑別部5を通って金種を鑑別された後、入金搬送部8により金種別スタッカ7に振分けられる。入金搬送部8は、本発明における第1の搬送手段の一実施形態である。9は出金搬送部であって、横搬送部91および縦搬送部92からなる。横搬送部91は、硬貨を搬送するベルトと、ベルト上の硬貨を1枚ずつ分離して縦搬送部92へ送り出す分離機構とを備えている。縦搬送部92は、対向するベルト間に硬貨を挟んで搬送する機構となっている。出金搬送部9は、本発明における第2の搬送手段の一実施形態である。10は水平搬送ベルトであって、出金時に金種別スタッカ7の下部から放出される硬貨をベルト上で受けて、出金搬送部9へ送る。
【0019】
11は硬貨カセットであって、各金種の硬貨が混在して収納されている。12は硬貨カセット11から繰り出される硬貨を搬送し、また硬貨カセット11へ収納される硬貨を搬送する縦搬送部である。硬貨カセット11は、始業時に硬貨処理装置100にセットされ、収納硬貨を繰り出して金種別スタッカ7へ分配する。このとき、繰り出された硬貨は、縦搬送部12から出金搬送部9を通って入出金口2へ放出され、繰出し部4により1枚ずつ繰り出されて鑑別部5で金種を鑑別された後、入金搬送部8により金種別スタッカ7に振分けられる。
【0020】
13は回収カートリッジであって、入出金口2に残っている取り忘れ硬貨や、出金硬貨のうち鑑別結果が異常と判定されたリジェクト硬貨などを回収する。14は一括スタッカであって、金種別スタッカ7が満杯となった場合に、スタッカ7へ振分けることの出来ない入金硬貨を回収する。この一括スタッカ14には、各金種の硬貨が混在して収納される。また、一括スタッカ14は、金種別スタッカ7の硬貨残量が少なくなると、収納硬貨を繰り出して金種別スタッカ7へ補充する。このとき、繰り出された硬貨は、縦搬送部12から出金搬送部9を通って入出金口2へ放出され、繰出し部4により1枚ずつ繰り出されて鑑別部5で金種を鑑別された後、入金搬送部8により金種別スタッカ7に振分けられる。
【0021】
21は入出金口2の内部に設けられた入出金口センサであって、フォトセンサからなり、入出金口2における硬貨の有無を検出する。この入出金口センサ21は、本発明における第1の検出手段の一実施形態である。図1では便宜上1個のセンサのみを図示しているが、実際には複数のセンサが入出金口2の内部に配置されており、これらのセンサでバケット2a内の硬貨を検出するようになっている。22は一時保留部6における硬貨の有無を検知するための一時保留部センサであって、例えばフォトセンサからなる。この一時保留部センサ22は、本発明における第2の検出手段の一実施形態である。23は磁気センサからなる出金判別部であって、入出金口2の付近(出金搬送部9の出口)に設けられている。この出金判別部23は、本発明における第3の検出手段の一実施形態である。
【0022】
図2は、入出金口2に投入された硬貨が真硬貨である場合の搬送経路(実線矢印)を示した図である。投入硬貨は繰出し部4で1枚に分離され、鑑別部5で真硬貨と判定されると、入金搬送部8により搬送され、一時保留部6の手前にある図示しないフラッパの一方側への切替によって、一時保留部6へ導かれる。
【0023】
図3は、入出金口2に投入された硬貨が偽硬貨である場合の搬送経路(点線矢印)を示した図である。投入硬貨は繰出し部4で1枚に分離され、鑑別部5で偽硬貨と判定されると、入金搬送部8により搬送され、一時保留部6の手前にある図示しないフラッパの他方側への切替によって、出金搬送部9の横搬送部91の上へ落下させられ、横搬送部91から縦搬送部92を通って入出金口2へ返却される。
【0024】
図4は、硬貨処理装置100の電気ブロック図である。なお、ここでは本発明に関係するブロックのみを図示している。5は鑑別部、21は入出金口センサ、22は一時保留部センサ、23は出金判別部であって、これらは図1で示したものと同じものである。30は、図1で示した入金搬送部8や出金搬送部9などを含む搬送部であって、搬送ベルトやフラッパなどを駆動するためのモータやソレノイド等から構成される。31はROMやRAM等からなるメモリであって、RAMの領域には、硬貨の枚数をカウントする枚数カウンタ31aが設けられている。この枚数カウンタ31aは、本発明における計数手段の一実施形態である。32はCPUからなる制御部であって、硬貨処理装置100の動作全体を制御する。200は上位装置であって、硬貨処理装置100が内蔵されるATMから構成される。
【0025】
図5は、枚数カウンタ31aの領域を示した図である。枚数カウンタ31aには、鑑別部5で真と判定された真硬貨の枚数を計数するカウンタA、鑑別部5で偽と判定された金属偽硬貨の枚数を計数するカウンタB、鑑別部5で偽と判定された非金属偽硬貨(例えば樹脂製の偽硬貨)の枚数を計数するカウンタC、および鑑別部5が鑑別した硬貨の枚数を計数するカウンタDの各領域が設けられている。カウンタDの値は、カウンタA〜Cの値の合計値である。カウンタBは本発明における第1の計数手段の一実施形態であり、カウンタCは本発明における第2の計数手段の一実施形態である。
【0026】
次に、上述した構成を備えた硬貨処理装置100の動作について説明する。図6は全体の動作を示したフローチャートであって、制御部32により実行される手順を示している。
【0027】
図6において、最初に、入出金口2に硬貨が投入されたか否かを、入出金口センサ21の出力に基づいて判定する(ステップS1)。入出金口2に硬貨が投入されたことが検出されると(ステップS1:YES)、入出金口2の上部に設けられている図示しないシャッタを閉じ(ステップS2)、繰出し部4によって投入硬貨を1枚づつ分離して鑑別部5へ搬送する(ステップS3)。鑑別部5は、繰出し部4から送られてきた硬貨の真偽を鑑別する(ステップS4)。このとき、硬貨の金種も同時に鑑別される。
【0028】
鑑別部5での鑑別の結果、投入された硬貨が真硬貨であれば(ステップS5:YES)、当該硬貨を入金搬送部8により搬送し、前述したように、一時保留部6の手前にあるフラッパ(図示省略)を一方側へ切り替えて、真硬貨を一時保留部6へ保留する(ステップS18)。また、鑑別部5での鑑別の結果、投入された硬貨が偽硬貨であれば(ステップS5:NO)、その硬貨が樹脂等からなる非金属の偽硬貨であるか否かを判定する(ステップS6)。鑑別部5は、金属物体と非金属物体とを識別できる性能を有しているので、同じ偽硬貨であっても、それが金属の偽硬貨なのか、非金属の偽硬貨なのかを区別して判定することができる。
【0029】
鑑別の結果、偽硬貨が非金属の偽硬貨と判定された場合は(ステップS6:YES)、図5に示した非金属偽硬貨の枚数を計数するカウンタCの値に+1を加算する。一方、偽硬貨が金属の偽硬貨と判定された場合は(ステップS6:NO)、金属偽硬貨の枚数を計数するカウンタBの値に+1を加算する。その後、入金搬送部8で偽硬貨を搬送し、前述したように、一時保留部6の手前にあるフラッパ(図示省略)を他方側へ切り替えて、出金搬送部9の横搬送部91の上へ偽硬貨を落下させ、横搬送部91および縦搬送部92によって偽硬貨を入出金口2へ返却する(ステップS9)。そして、投入された全硬貨について真偽判定が終了したか否かをチェックして(ステップS10)、判定が終了してなければ(ステップS10:NO)、ステップS3へ戻って、次の硬貨を鑑別部5へ搬送して上述したステップS4〜S9、S18の処理を実行する。
【0030】
全硬貨について真偽判定が終了すれば(ステップS10:YES)、枚数カウンタ31aを参照して、鑑別した硬貨の中に非金属の偽硬貨があるか否かを判定する(ステップS11)。図5におけるカウンタCの計数値が0であれば非金属の偽硬貨はなく、カウンタCの計数値が1以上であれば、非金属の偽硬貨があることになる。
【0031】
非金属の偽硬貨がないと判断した場合は(ステップS11:NO)、一時保留部6に保留されている硬貨(真硬貨)を金種別スタッカ7へ振分ける(ステップS14)。この場合、一時保留部6の硬貨は、出金搬送部9の横搬送部91のベルト上に落下し、横搬送部91および縦搬送部92により入出金口2へ放出された後、繰出し部4により鑑別部5へ送られ、鑑別部5で金種が鑑別される。金種鑑別された硬貨は、入金搬送部8により搬送され、当該金種に対応する金種別スタッカ7へ振分けられて収納される。これで一取引の処理が終了する。このとき、枚数カウンタ31aの各計数値は0にリセットされる。
【0032】
一方、非金属の偽硬貨があると判断した場合は(ステップS11:YES)、カウンタBおよびカウンタCの計数値を参照して、非金属の偽硬貨が1枚のみで、金属の偽硬貨が含まれていないか否かを判定する(ステップS12)。カウンタBの計数値が0で、カウンタCの計数値が1であれば、非金属の偽硬貨1枚のみで金属の偽硬貨はないと判定する(ステップS12:YES)。このように判定した場合は、さらに、入出金口2に硬貨があるか否かを入出金口センサ21の出力に基づいて判定する(ステップS13)。入出金口センサ21は、前述のようにフォトセンサから構成されているので、入出金口2に非金属の偽硬貨があればこれを検出する。この場合の偽硬貨は、ステップS9において入出金口2へ返却された偽硬貨である。
【0033】
入出金口2に偽硬貨が検出された場合は(ステップS13:YES)、投入された1枚の偽硬貨が正しく返却されたことになるので、硬貨処理装置100の内部に他の偽硬貨が残留している可能性はない。したがって、一時保留部6に保留されている真硬貨を金種別スタッカ7へ振り分けて(ステップS14)、処理を終了する。
【0034】
一方、入出金口2に偽硬貨が検出されなかった場合は(ステップS13:NO)、投入された1枚の偽硬貨が正しく返却されず、出金搬送部9の搬送路内に滞留している可能性がある。出金搬送部9の縦搬送部92では、硬貨は1枚ずつ分離された状態でベルトに挟まれて搬送されるので、偽硬貨が滞留する可能性は殆どないが、横搬送部91では、落下した偽硬貨の姿勢等によっては分離機構で分離されずに滞留する場合がある。また、変形した偽硬貨の場合も横搬送部91で滞留する可能性がある。
【0035】
そこで、この場合は、一時保留部6の硬貨による通路チェックを行って滞留硬貨を排出するために、まず、一時保留部6に硬貨があるか否かを判定する(ステップS15)。この判定は、一時保留部センサ22の出力に基づいて行われる。そして、判定の結果、一時保留部6に硬貨があれば(ステップS15:YES)、保留されている全ての硬貨(真硬貨)を出金搬送部9によって入出金口2へ返却する全返却処理を実行する(ステップS16)。
【0036】
図7は、上記ステップS16における全返却処理の詳細手順を示したフローチャートである。この手順は、制御部32によって実行される。全返却処理が開始されると、一時保留部6の下部に設けられている図示しないシャッタを開放して、一時保留部6に保留されている全ての硬貨(真硬貨)を、横搬送部91の搬送ベルト上に落下させる(ステップS21)。その後、出金搬送部9を駆動して、横搬送部91および縦搬送部92により真硬貨を入出金口2へ搬送する(ステップS22)。これによって、一時保留部6の硬貨による出金搬送部9の通路チェックが行われる。例えば、横搬送部91において偽硬貨が立った姿勢で滞留している場合は、一時保留部6から放出されたまとまった量の真硬貨によって、偽硬貨は倒され、あるいは攪拌されて、真硬貨に混在して搬送路を移動し、縦搬送部92から入出金口2へ排出される。このとき、入出金口2へ返却される真硬貨の枚数を出金判別部23によりカウントする(ステップS23)。
【0037】
次に、一時保留部6に保留されていた真硬貨の枚数(以下「保留枚数」という)と、入出金口2へ返却された真硬貨の枚数(以下「返却枚数」という)とを比較する(ステップS24)。保留枚数は、鑑別部5で真硬貨と判定された硬貨の枚数であって、カウンタAの計数値を参照することにより得られる。なお、一時保留部6の入口に、保留される硬貨を検出するセンサを設け、このセンサによって保留枚数を計数するようにしてもよい。返却枚数は、出金判別部23による計数結果から得られる。これらの枚数を比較した結果、返却枚数が保留枚数に達している場合は(ステップS24:NO)、一時保留部6の全硬貨を返却したと判定して(ステップS25)、処理を終了する。
【0038】
一方、返却枚数が保留枚数に満たない場合は(ステップS24:YES)、出金搬送部9に滞留硬貨があると判定し(ステップS26)、続いて、リトライ回数が3回を超えたか否かを判定する(ステップS27)。リトライ回数が3回を超えてなければ(ステップS27:NO)、出金搬送部9を再駆動してリトライ動作を実行する(ステップS28)。リトライ動作実行後、ステップS24へ戻って、返却枚数が保留枚数に達したか否かを再度判定し、達しておればステップS25へ移行して処理を終了し、達してなければステップS26〜S28を反復する。そして、ステップS27においてリトライ回数が3回を超えると(ステップS27:YES)、エラー処理を行う(ステップS29)。このエラー処理は係員によるエラー処理であって、上位装置(ATM)200の係員表示部(図示省略)に、例えば図8に示したようなメッセージが表示される。
【0039】
図6へ戻って、ステップS12での判定がNOの場合も、一時保留部6に硬貨があるか否かを判定し(ステップS15)、硬貨があれば(ステップS15:YES)、ステップS16へ移行して上述した全返却処理を実行する。
【0040】
例えば、非金属の偽硬貨が2枚以上の場合(カウンタCの計数値が2以上の場合)、入出金口センサ21は、返却硬貨の有無は検出できても枚数までは検出することができず、また、出金判別部23は金属硬貨しか検出できないため、非金属の偽硬貨が全て入出金口2へ正しく返却できたか否かを判定することは不可能である。そこで、上述した全返却処理を実行することにより、たとえ内部に偽硬貨が滞留していた場合でも、当該偽硬貨を入出金口2へ排出することができる。
【0041】
また、非金属の偽硬貨1枚のほかに金属の偽硬貨が1枚以上ある場合(カウンタCの計数値が1で、カウンタBの計数値が1以上の場合)や、非金属の偽硬貨と金属の偽硬貨がともに2枚以上ある場合(カウンタC、カウンタBの計数値がともに2以上の場合)も、入出金口センサ21は枚数検出ができず、出金判別部23は非金属の偽硬貨を検出できないため、偽硬貨が正しく返却できたか否かの判定は不可能であるが、上述した全返却処理を実行することで、たとえ内部に偽硬貨が滞留していた場合でも、これを排出することができる。
【0042】
なお、偽硬貨が金属の偽硬貨だけであって、非金属の偽硬貨が含まれない場合(カウンタBの計数値が1以上で、カウンタCの計数値が0の場合)は、ステップS9で返却される金属の偽硬貨を出金判別部23で計数できるので、偽硬貨が正しく返却できたか否かを判定することができる。したがって、あえて全返却処理を行う必要はない。この場合は、ステップS11での判定がNOとなり、一時保留部6の硬貨が金種別スタッカ7へ振分けられる(ステップS14)。
【0043】
ステップS15において、一時保留部6に硬貨がないと判定された場合(ステップS15:NO)は、もはや装置自身による対応は不可能と判断し、エラー処理に移る(ステップS17)。例えば、真硬貨が全く投入されずに非金属の偽硬貨だけが投入され、当該偽硬貨が入出金口2へ返却されなかった場合は、一時保留部6の硬貨による通路チェックができないため、エラー処理へ移る。このエラー処理も、図7のステップS29と同様の係員によるエラー処理であって、ATMの係員表示部には、図8と同様のメッセージが表示される。
【0044】
図9は、偽硬貨に対する判定パターンを本発明と従来とで対比して示した表である。非金属の偽硬貨の投入がない場合の判定パターン(パターン1〜4)は、本発明も従来も同じである。すなわち、硬貨の投入が全くない場合(パターン1)は、硬貨なしと判定され、真硬貨が投入された場合(パターン2)は、硬貨を正常に受け付けたと判定される。金属の偽硬貨が投入された場合で、一時保留部6に硬貨がない場合は(パターン3)、返却される偽硬貨が出金判別部23で検出されるので返却ありと判定され、一時保留部6に硬貨がある場合は(パターン4)、真硬貨については正常に受け付けたと判定され、偽硬貨については返却ありと判定される。
【0045】
非金属の偽硬貨が1枚だけ投入された場合の判定パターン(パターン5〜8)は、本発明と従来とで異なる。金属の偽硬貨の投入がなく、一時保留部6に硬貨がない場合(パターン5)、従来であれば、出金判別部23で非金属の偽硬貨を検出できないため、エラー処理を行っていたが、本発明では、入出金口センサ21が偽硬貨を検出することで返却ありと判定されるので、エラー処理を行わなくても済む(図6のステップS12〜S14)。
【0046】
また、金属の偽硬貨の投入がなく、一時保留部6に硬貨がある場合(パターン6)も、従来であれば、非金属の偽硬貨を検出できないため、エラー処理を行っていたが、本発明では、真硬貨については正常に受け付けたと判定され、偽硬貨については返却ありと判定されるので、エラー処理を行わなくても済む(図6のステップS12〜S14、S18)。
【0047】
一方、金属の偽硬貨の投入があって、一時保留部6に硬貨がない場合(パターン7)は、従来では前記理由によりエラー処理を行っており、本発明でも、非金属の偽硬貨と金属の偽硬貨が全て入出金口2へ返却されたか否かは入出金口センサ21では判別できず、一時保留部6の硬貨による通路チェックも不可能なため、エラー処理を行う(図6のステップS12、S15、S17)。
【0048】
また、金属の偽硬貨の投入があって、一時保留部6に硬貨がある場合(パターン8)は、従来では前記理由によりエラー処理を行っていたが、本発明では、一時保留部6の硬貨を使って通路チェックを実行することで、偽硬貨を含む全ての硬貨を返却できるので、全返却と判定される(図6のステップS12、S15、S16)。
【0049】
非金属の偽硬貨が2枚以上投入された場合の判定パターン(パターン9〜12)も、本発明と従来とで異なる。金属の偽硬貨の投入がなく、一時保留部6に硬貨がない場合(パターン9)は、従来では出金判別部23で非金属の偽硬貨を検出できないためエラーとなり、本発明でも入出金口センサ21で全ての偽硬貨の返却を確認できず、通路チェックも実行不可能なためエラーとなる(図6のステップS12、S15、S17)。しかし、一時保留部6に硬貨がある場合(パターン10)は、従来では前記理由によりエラーとなるが、本発明では通路チェックが可能なため、全返却と判定される(図6のステップS12、S15、S16)。
【0050】
また、金属の偽硬貨の投入があり、一時保留部6に硬貨がない場合(パターン11)は、従来では前記理由によりエラーとなり、本発明でも入出金口センサ21で全ての偽硬貨を確認できず、通路チェックも実行不可能なためエラーとなる(図6のステップS12、S15、S17)。しかし、一時保留部6に硬貨がある場合(パターン12)は、従来では前記理由によりエラーとなるが、本発明では通路チェックが可能なため、全返却と判定される(図6のステップS12、S15、S16)。
【0051】
図9からわかるように、パターン5、6、8、10、12の場合は、従来では判定がエラーとなって係員による対応が必要であったのに対し、本発明では判定がエラーとならず係員対応が不要であるため、係員によるエラー処理の発生を極力減らすことができる。また、パターン7、9、11の場合は、本発明でも係員による対応が必要となるが、これらの場合は、偽硬貨のみが投入されるレアケースであるので、実運用上は殆ど支障は生じない。
【0052】
なお、図9の判定パターンでは、偽硬貨以外の金属異物(クリップなど)が投入された場合について考慮していないが、金属異物の投入有無を考慮した判定パターンを採用することも可能である。図10は、この場合の判定パターンを示した表である。金属異物の投入があった場合は、当該異物は入出金口2の内部に備わっている異物除去手段(例えば磁石)により、装置内部に取り込まれるのが阻止され、図10では返却ありとして処理される。
【0053】
以上のようにして、上記実施形態によれば、非金属の偽硬貨が内部に残留したとしても、一時保留部6の硬貨を通路チェック用の硬貨に利用して、偽硬貨を入出金口2へ返却することができる。この場合、一時保留部6に保留されていた真硬貨も入出金口2へ排出されるので、結果として、顧客の投入した全ての硬貨(偽硬貨も含む)が返却されることになる。したがって、係員対応によるエラー処理を行う必要はなく、顧客とのトラブルも回避することができる。さらに、通路チェック用の硬貨を別に準備する必要がなく、現金管理も容易になる。
【0054】
また、偽硬貨が非金属の偽硬貨1枚のみで入出金口2の返却硬貨が検出されない場合や、偽硬貨の枚数が2枚以上の場合に、一時保留部6に硬貨があれば全返却を行い、一時保留部6に硬貨がない場合に係員対応のエラー処理を行うようにしているので、偽硬貨が投入された場合の処理を状況に応じて的確に効率良く実行することができる。
【0055】
また、全返却処理において、入出金口2へ返却される真硬貨の枚数と、一時保留部6に保留されていた真硬貨の枚数とを比較し、前者が後者に満たないときは、返却動作を所定回数繰り返して実行するようにしているので、内部に残留している非金属の偽硬貨を排出できる可能性をより一層高めることができる。
【0056】
以上においては、出金判別部23を磁気センサで構成した場合の問題点を解決する視点から本発明を説明したが、出金判別部23を従来のようなCCD等の光センサで構成した場合でも、本発明は実施可能である。この場合、出金判別部23は透明体を検出することができないので、透明樹脂で形成された偽硬貨が投入されると、結果的に磁気センサを用いた場合と同様の問題、すなわち偽硬貨が正しく返却できたか否かを確認することができないという問題が存在する。そこで、本発明のように、一時保留部6の硬貨を利用して通路チェックを行うことで、たとえ内部に偽硬貨が滞留していたとしても、偽硬貨を真硬貨とともに入出金口2へ返却することができる。なお、この場合の入出金口センサ21には、透明体の検出が可能なセンサが用いられる。
【0057】
上述した実施形態では、鑑別部5で非金属の偽硬貨が検出された場合に、枚数カウンタ31aの計数結果と、入出金口センサ21の検出結果と、一時保留部センサ22の検出結果とに基づいて、一時保留部6の硬貨を入出金口2へ全返却するか否かを決定したが、非金属の偽硬貨が検出された場合に、一時保留部6に保留硬貨があれば、当該硬貨を無条件に全返却するようにしてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態では、一時保留部6の硬貨の有無を一時保留部センサ22で検出するようにしたが、枚数カウンタ31aのカウンタAの値(真硬貨枚数)を参照することで、一時保留部6の硬貨の有無を検出するようにしてもよい。この場合は、カウンタAの値が0であれば一時保留部6に硬貨がなく、カウンタAの値が1以上であれば一時保留部6に硬貨があることになる。あるいは、前述したような一時保留部6の入口に設けた別のセンサを用いて、一時保留部6の硬貨の有無を検出するようにしてもよい。
【0059】
また、上述した実施形態では、1つの入出金口2で硬貨の投入口と返却口とを兼用しているが、投入口と返却口とを別々に設けてもよい。
【0060】
さらに、上記実施形態においては、ATMに内蔵される硬貨処理装置を例に挙げたが、本発明は、例えば銀行の係員が操作する硬貨処理装置や、自動券売機などに内蔵される硬貨処理装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る硬貨処理装置の内部構造図である。
【図2】投入硬貨が真硬貨である場合の搬送経路を示した図である。
【図3】投入硬貨が偽硬貨である場合の搬送経路を示した図である。
【図4】硬貨処理装置の電気ブロック図である。
【図5】枚数カウンタの領域を示した図である。
【図6】硬貨処理装置の全体の動作を示したフローチャートである。
【図7】全返却処理の詳細手順を示したフローチャートである。
【図8】係員表示部におけるメッセージの表示例である。
【図9】偽硬貨に対する判定パターンを示した表である。
【図10】判定パターンの他の例を示した表である。
【符号の説明】
【0062】
2 入出金口
3 硬貨
5 鑑別部
6 一時保留部
8 入金搬送部
9 出金搬送部
21 入出金口センサ
22 一時保留部センサ
23 出金判別部
31a 枚数カウンタ
100 硬貨処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入された硬貨の真偽を鑑別する鑑別部と、前記鑑別部で真硬貨であると鑑別された硬貨を一時保留部へ搬送する第1の搬送手段と、前記鑑別部で偽硬貨であると鑑別された硬貨を返却口へ搬送する第2の搬送手段とを備えた硬貨処理装置において、
前記鑑別部が非金属の偽硬貨を検出した場合に、前記一時保留部に保留されている全ての硬貨を、前記第2の搬送手段により返却口へ返却することを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の硬貨処理装置において、
前記鑑別部で鑑別された偽硬貨の枚数を計数する計数手段と、
前記返却口における硬貨の有無を検出する第1の検出手段と、
前記一時保留部における硬貨の有無を検出する第2の検出手段と、を備え、
前記計数手段の計数結果と、前記第1の検出手段の検出結果と、前記第2の検出手段の検出結果とに基づいて、前記一時保留部の硬貨を返却口へ返却するか否かを決定することを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の硬貨処理装置において、
前記計数手段は、金属の偽硬貨の枚数を計数する第1の計数手段と、非金属の偽硬貨の枚数を計数する第2の計数手段とを備えていることを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の硬貨処理装置において、
前記第1および第2の計数手段の各計数値に基づいて、前記鑑別部で鑑別された偽硬貨が非金属の偽硬貨1枚のみか否かを判定し、
偽硬貨が非金属の偽硬貨1枚のみであり、前記第1の検出手段が返却口の硬貨を検出せず、かつ、前記第2の検出手段が一時保留部に硬貨のあることを検出した場合に、前記一時保留部の硬貨を返却口へ返却することを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載の硬貨処理装置において、
前記鑑別部で鑑別された偽硬貨の枚数が2枚以上で、かつ、前記第2の検出手段が一時保留部に硬貨のあることを検出した場合に、前記一時保留部の硬貨を返却口へ返却することを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の硬貨処理装置において、
前記第2の検出手段が一時保留部に硬貨のあることを検出しなかった場合に、係員対応のエラー処理を行うことを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の硬貨処理装置において、
前記鑑別部が非金属の偽硬貨を検出した場合に、前記返却口へ返却される真硬貨の枚数と、前記一時保留部に保留されていた真硬貨の枚数とを比較し、前者が後者に満たないときは、返却動作を所定回数繰り返して実行することを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の硬貨処理装置において、
前記返却口へ返却される硬貨を検出する第3の検出手段を備え、
前記第3の検出手段は、金属物体の検出が可能で非金属物体の検出が不可能な金属検知センサからなることを特徴とする硬貨処理装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の硬貨処理装置において、
前記返却口へ返却される硬貨を検出する第3の検出手段を備え、
前記第3の検出手段は、不透明物体の検出が可能で透明物体の検出が不可能な光センサからなることを特徴とする硬貨処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−79428(P2006−79428A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−263924(P2004−263924)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】