説明

磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法および小切手読取装置

【課題】磁気ヘッドの検出信号から記録媒体の搬送状態を判別し、この判別結果に基づき、磁気ヘッドの読取位置を通過した後の記録媒体の振り分け処理などの後処理を効率良く行うことのできる小切手読取装置を提案すること。
【解決手段】小切手読取装置1では、搬送路5に沿って搬送される小切手4を磁気ヘッド54により読み取り、その検出信号が変化しない場合には小切手の上下が逆か、磁気インク文字が印刷されていない用紙であると判別し(ST21、25)、検出信号から磁気インク文字を認識不能な場合には、磁気インク文字を裏面側から読み取ることにより得られる検出信号パターンに基づき磁気インク文字の認識処理を行い(ST23、26)、認識可能な場合には小切手4の表裏が逆であると判別し(ST27、28)、認識不能な場合には小切手4の上下が逆であると判別する(ST27、29)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気インク文字が印刷されている小切手、手形などの記録媒体から、磁気インク文字を読み取るために用いる小切手読取装置などにおける記録媒体の処理方法に関するものである。更に詳しくは、磁気インク文字を読み取る磁気ヘッドの検出信号から記録媒体の搬送状態を判別し、この判別結果に基づき、磁気ヘッドの読取位置を通過した後の記録媒体の振り分け処理などの後処理を効率良く行うことのできる記録媒体の処理方法および、当該処理方法を用いた小切手読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
銀行などの金融機関においては、持ち込まれた小切手、手形などの小切手類を小切手読取装置に掛けて、それらの画像および磁気インク文字を読み取り、読取結果に応じて小切手類の仕分け作業などを行っている。また、近年においては電子決済の普及に伴って、読み取った画像データ、磁気インク文字をコンピュータ処理して、小切手類をコンピュータにより管理することも行われている。
【0003】
特許文献1にはこのような小切手類読取装置が開示されている。ここに開示の小切手類読取装置では、磁気インク文字の読取結果に基づき、フラッパで用紙搬送路を切り替えて、2つの排紙トレイのいずれかに選択的に排出するようになっている。また、磁気インク文字を読み取るための磁気ヘッドによる読取が終わった後の小切手を、異なる搬送速度で、画像読取センサによる読取位置を経由させて搬送して、その画像を読み取るようになっている。
【特許文献1】特開2004−206362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、小切手読取装置に読み取り対象の小切手を挿入する際に、その上下、表裏の向きが不揃いとなっている場合がある。磁気インク文字は小切手における表面の定まった位置に印刷されており、これを読み取るための磁気ヘッドも、搬送路上において正しく挿入された小切手の磁気インク文字が通過する位置に配置されている。したがって、小切手が上下あるいは表裏が逆の状態で搬送されると、磁気インク文字の印刷部分が磁気ヘッドによる読取位置を通過しないので、磁気ヘッドにより磁気インク文字を読み取ることができない。
【0005】
特許文献1に開示されている小切手読取装置のように、磁気インク文字の読取結果に基づきフラッパで用紙搬送路を切り替えて2つの排出トレイのいずれかに選択的に小切手を排出する振り分け動作を行う場合には、このような小切手の搬送不良を検出できれば、その振り分け動作を効率良く、かつ、精度良く行うことができる。
【0006】
一方、銀行の窓口などおいて使用される小型の小切手読取装置では設置場所が限られるため、搬送経路を長くすることができないことが多く、この場合には、小切手の後端が磁気ヘッドによる読取位置を通過した後には、その先端が、2つの排紙トレイへの仕分け用のフラッパの近傍位置に至ることになる。このような小型の小切手読取装置では、磁気ヘッドによる磁気インク文字の読取結果を判定し、これに基づきフラッパを切り替えるために必要な時間を確保することができない。換言すると、読取結果の判定が出る前、あるいは、判定結果に基づきフラッパが切り替わる前に、小切手がフラッパによる切り替え位置を通り過ぎていずれかの排紙トレイ内に送り込まれてしまう。
【0007】
このため、従来における小型の小切手読取装置では、磁気ヘッド、画像読取センサによる読取結果に基づき小切手を仕分けすることができないという解決すべき課題がある。また、このために、従来の小型の小切手読取装置は、特許文献1に開示されているような仕分け用の2つの排紙トレイを備えたものが無く、単一の排紙トレイに排出されている。したがって、手作業によって、排紙トレイに排出された小切手を仕分けする作業が必要であり、小切手の取り扱い作業の効率が悪いという解決すべき課題がある。
【0008】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、磁気ヘッドの検出信号から記録媒体の搬送状態を判別し、この判別結果に基づき、磁気ヘッドの読取位置を通過した後の記録媒体の振り分け処理などの後処理を効率良く行うことのできる磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法を提案することにある。
【0009】
また、本発明の課題は、これに加えて、搬送経路の短い小切手読取装置などであっても磁気インク文字の読取結果に基づき、読取後の記録媒体を複数の排出部に振り分けることのできる磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法は、
磁気インク文字が印刷されている小切手などの記録媒体を搬送路に沿って搬送し、
この搬送路上における記録媒体の磁気インク文字の通過位置に配置されている磁気ヘッドにより、当該搬送路に沿って搬送される記録媒体の磁気インク文字を読み取り、
磁気ヘッドから得られる検出信号に基づき、搬送される記録媒体の上下の向き、および/または、表裏の向きが逆であるか否かを判別し、
磁気ヘッドよりも下流側の搬送路の部位に配置されている処理部における記録媒体に対する処理内容を、前記の判別結果に基づき決定することを特徴としている。
【0011】
ここで、処理内容としては、判別結果に基づき、記録媒体を異なる排出部に振り分けて排出する処理を挙げることができる。この場合には、処理部として、記録媒体が排出される第1および第2排出部を配置し、上下および表裏の向きが正しいと判別された記録媒体を第1排出部に排出し、上下あるいは表裏の向きが逆であると判別された記録媒体を第2排出部に排出すればよい。
【0012】
また、処理内容としては、判別結果に基づき、記録媒体に裏書き印刷を行う処理を挙げることができる。この場合には、処理部として、第1および第2排出部の上流側における搬送路上の部位に、記録媒体に裏書きを行う印刷機構を配置し、第1排出部に排出される記録媒体には裏書きを行い、第2排出部に排出される記録媒体には裏書きを行わないようにすればよい。
【0013】
ここで、小切手などの記録媒体の場合には、その表面における定まった位置に磁気インク文字が印刷されている。上下が逆の状態で小切手が搬送される場合には、磁気ヘッドは移動する磁気インク文字によって発生する磁界の変化を検出できないので、その検出信号が殆ど変化しない。したがって、磁気ヘッドの検出信号の変化量が所定未満の場合には、記録媒体の上下の向きが逆であると判別することができる。若しくは前記記録媒体の表裏の向きが逆の状態で搬送された場合には、発生する磁界の変化が正しい向きのときに比べ小さいので、判別することができる。または、搬送される記録媒体が磁気インク文字が印刷された読取対象の記録媒体とは異なる記録媒体であると判別することができる。このような場合には、検出信号の認識処理を行うことなく、直ちに、第2排出部に振り分ける処理に移行できる。
【0014】
また、磁気ヘッドの検出信号の変化量が所定以上の場合には、当該検出信号を、予め記憶保持されている各磁気インク文字認識用の信号パターンと照合して、磁気インク文字の認識処理を行えばよい。磁気インク文字が認識された場合には記録媒体を第1排出部に排出し、磁気インク文字が認識できない場合には記録媒体を第2排出部に排出すればよい。
【0015】
さらに、各磁気インク文字を裏側から磁気ヘッドによって読み取った場合に得られる裏面側信号パターンを予め記憶保持しておけば、搬送される記録媒体の表裏の向きが逆であるか否かを判別できる。すなわち、磁気インク文字認識用の信号パターンを用いて磁気ヘッドの検出信号から磁気インク文字を認識できない場合には、当該検出信号を裏面側信号パターンと照合して磁気インク文字の認識処理を行う。当該裏面側信号パターンを用いて磁気インク文字を認識できた場合には、記録媒体の表裏の向きが逆であることが分かる。
【0016】
ここで、小切手などにおいては、表面における定まった位置に磁気インク文字が印刷されているだけでなく、その全面に磁気インクによって模様などが印刷されている場合がある。この場合には、磁気ヘッドの検出信号は、記録媒体が上下逆の状態で搬送される場合においても変化するので、検出信号の変化の有無に基づき、上下の向きが逆であるか否かを判別できない。この場合には、上記の裏面側信号パターンを用いて検出信号から磁気インク文字の認識処理を行っても文字を認識できない。したがって、裏面側信号パターンに基づき、全面に磁気インクによって印刷が施される記録媒体が、上下の向きが逆の状態で搬送されていることを判別できる。
【0017】
次に、本発明では、上記の記録媒体の搬送状態の判別に加えて、排出場所、裏書きの有無などの処理内容が決定された後の時点で、記録媒体が、第1および第2排出部、あるいは印刷機構などの処理部に到達するように、磁気ヘッドによる読取位置を通過した後の記録媒体の搬送を一時的に停止させ、あるいは、記録媒体の搬送速度を一時的に遅くすることを特徴としている。
【0018】
このように、磁気ヘッドによって読み取られた後の小切手などの記録媒体の搬送を一時的に停止し、あるいは、その搬送速度を一時的に遅くして、読取結果に基づく決定のための時間を確保している。したがって、搬送路が非常に短い小型の小切手読取装置であっても、読取結果に基づき、読取後の小切手などの記録媒体の後処理の変更、あるいは切り替えを行うことができる。
【0019】
一方、本発明は、上記の各処理方法を用いた小切手読取装置であって、
読取対象の小切手を供給するための小切手供給部と、
読取後の小切手を仕分けして回収するための小切手排出部と、
前記小切手供給部から送り出された小切手を前記小切手排出部まで案内するための搬送路と、
この搬送路に沿って、その搬送方向の上流側から順に配置された、画像読取用のスキャナ、磁気インク文字読取用の磁気ヘッド、および、裏書き用の印刷機構とを有し、
前記小切手排出部は、第1排出部、第2排出部、および、小切手をこれらの排出部のいずれに回収するのかを振り分けるための切り替え部材とを備えており、
前記搬送路は、全体としてU状に湾曲した搬送路であり、当該搬送路における前記磁気ヘッドによる読取位置から前記印刷機構による印刷位置までの搬送路長は、読取対象の小切手の搬送方向の長さとほぼ同一であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
本発明の処理方法では、搬送される記録媒体の上下の向き、表裏の向きを磁気ヘッドの検出信号波形から判別し、これに基づき、磁気ヘッドによる読取後の記録媒体の後処理を切り替えるようにしている。上下、表裏が逆の記録媒体からは正常に磁気インク文字を読み取ることができない。したがって、記録媒体の向きを検出することによって、磁気インク文字の読取不能が発生する記録媒体あるいは読取不良が発生する記録媒体を確実かつ効率良く判別して、正常に読取が行われた記録媒体から分けることができる。
【0021】
また、本発明では、記録媒体の後処理内容を決定するための時間を確保するために、読取後の記録媒体の搬送を一時的に止め、あるいは、その搬送速度を一時的に遅くしている。したがって、一時停止時間あるいは搬送速度を適切に設定しておくことにより、長い搬送路を確保できない小型の小切手読取装置であっても、上下逆の状態、表裏逆の状態で搬送されて読取不能あるいは読取不良となった小切手を、適切な読取が行われた小切手とは別の排出部に振り分けるための切り替え時間などを確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した小切手読取装置の実施の形態を説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態に係る小切手読取装置の外観斜視図である。小切手読取装置1は、本体ケース2と、この上側に被せた蓋ケース3とを備えており、この内部に各部品が組み込まれた構成となっている。蓋ケース3には、上から見た場合にU形状をした細幅の垂直溝からなる小切手4の搬送路5が形成されており、この搬送路5の一方の端は広幅の垂直溝からなる小切手供給部6に連通しており、搬送路5の他方の端は左右に分岐して、それぞれ広幅の垂直溝からなる第1および第2小切手排出部7、8に繋がっている。
【0024】
小切手4は、その表面4aの下端部分に、その長辺方向に磁気インク文字列4Aが印刷されている。また、表面4aには、所定の模様の背景に、金額、振出人、番号、サインなどが記載されており、裏面4bには裏書き欄などが設けられている。小切手4は、図1に示すように、上下方向を揃え、表面4aがU形状の搬送路5の外側を向くように、小切手供給部6に挿入される。したがって、小切手4はその後端4dの側から搬送路5に送り出される。
【0025】
小切手供給部6から送り出された小切手4は、搬送路5に沿って搬送されながら、その表面4aに印刷されている磁気インク文字列4A、その表面画像および裏面画像が読み取られる。これらに情報が正常に読み取られた小切手については、裏書き印刷が行われた後に、第1小切手排出部7に振り分けられて、そこに排出され、読取不能、読取異常などが発生した小切手については、裏書き印刷が行われることなく、第2小切手排出部8に振り分けられて、そこに排出されるようになっている。
【0026】
図2は小切手読取装置1の内部構造を示す説明図である。小切手供給部6には、ここから小切手4を搬送路5に送り出すための小切手送り出し機構10が配置されている。小切手送り出し機構10は、繰り出しローラ11、送り出しローラ12、この送り出しローラ12に押し付けられているリタードローラ13、送り出し用モータ14、および小切手押し付け用のホッパ15を備えている。送り出し用モータ14が駆動すると、小切手供給部6に入れた小切手4がホッパ15によって繰り出しローラ11の側に押し付けられ、この状態で、繰り出しローラ11および送り出しローラ12が同期回転する。繰り出しローラ11によって小切手4は送り出しローラ12とリタードローラ13の間に送り込まれる。リタードローラ13には所定の回転負荷が与えられており、送り出しローラ12に直接に接触している一枚の小切手4のみが他の小切手から分離されて搬送路5に送り出される。
【0027】
搬送路5は上述したようにU形状をしており、小切手供給部6に繋がっている直線状の上流側搬送路部分21と、第1、第2小切手排出部7、8に繋がっている僅かに折れ曲がった状態で延びている下流側搬送路部分23と、これらの間を繋ぐ湾曲搬送路部分22とを備えている。
【0028】
小切手供給部6から搬送路5に送り出された小切手4を当該搬送路5に沿って搬送する搬送機構30は、第1〜第6搬送ローラ31〜36と、これらに押し付けられて連れ回りする第1〜第6押圧ローラ41〜46と、第1〜第6搬送ローラ31〜36を回転駆動するための搬送用モータ37とを備えている。第1〜第6搬送ローラ31〜36は同期して回転するようになっている。搬送用モータ37として、例えばステッピングモータが用いられている。このため、ステッピングモータを駆動するステップ数により、小切手4の搬送量を知ることができる。
【0029】
第1〜第3搬送ローラ31〜33は、上流側搬送路部分21における上流端、その中程の位置、および湾曲搬送路部分22との境界位置にそれぞれ配置されている。第4搬送ローラ34は湾曲搬送路部分22における下流側の位置に配置されている。第5および第6搬送ローラ35、36は、下流側搬送路部分23における中程の位置および下流端にそれぞれ配置されている。
【0030】
上流側搬送路部分21における第1および第2搬送ローラ31、32の間には、その上流側から磁気インク文字着磁用の磁石51、表面画像読取手段としての表面側コンタクトイメージスキャナ52、裏面画像読取手段としての裏面側コンタクトイメージスキャナ53が配置されている。また、第2および第3搬送ローラ32、33の間には、磁気インク文字読取用の磁気ヘッド54が配置されており、磁気ヘッド54には、当該ヘッドに小切手4を押し付けるための押圧ローラ55が対峙している。
【0031】
下流側搬送路部分23における第5および第6搬送ローラ35、36の間には、裏書き印刷用の印刷機構56が配置されている。印刷機構56は小切手4に押圧される印刷位置56Aと、この印刷位置56Aから後退した待機位置の間を、駆動用モータ(図示せず)によって移動可能となっている。印刷機構56は、印刷ヘッドの他、スタンプなどにより構成される。
【0032】
次に、搬送路5には、小切手搬送制御のために各種のセンサが配置されている。磁石51の手前側の位置には、送り出される小切手の長さを検出するための用紙長検出器61が配置されている。裏面側コンタクトイメージスキャナ53と第2搬送ローラ32の間には、小切手4が重なった状態で搬送されていることを検出するための重送検出器62が配置されている。第4搬送ローラ34の手前側の位置にはジャム検出器63が配置されており、この検出器によって所定時間以上に亘って継続して小切手4が検出されている場合には、搬送路5に小切手が詰まった紙詰まり状態になったことが分かる。第5搬送ローラ35の手間側の位置には、印刷機構56によって裏書きされる小切手の有無を検出するための印刷検出器64が配置されている。さらに、第6搬送ローラ36の下流側の位置、すなわち、搬送路5から第1、第2小切手排出部7、8に分岐している分岐路9の位置には、これらに排出される小切手を検出するための排出検出器65が配置されている。
【0033】
この分岐路9には、不図示の駆動モータによって切り替え操作される切り替え板66が配置されている。切り替え板66は、第1、第2小切手排出部7、8に対して、搬送路5の下流端を選択的に切り替え、小切手4を選択された排出部に導くためのものである。
【0034】
ここで、本例の搬送路5における磁気ヘッド54による読取位置54Aから印刷機構56による印刷位置56Aまでの長さは、読取対象の小切手4の長辺方向(搬送方向)の長さとほぼ同一である。したがって、小切手4の先頭が印刷位置56Aに達した時点では、その後端が丁度、磁気ヘッド54の読取位置54Aを通過し終わった状態になる。
【0035】
図3は小切手読取装置1の制御系を示す概略ブロック図である。小切手読取装置1の制御系は、CPU、ROM、RAM等を備えて構成された制御部71を有している。制御部71は通信ケーブル72を介して上位のコンピュータシステム73に接続される。コンピュータシステム73は表示器73a、キーボード、マウスなどの操作部73bなどの入出力機器を備えており、当該コンピュータシステム73の側から小切手読取動作の開始指令などが制御部71に入力される。
【0036】
制御部71は読取動作の開始指令を受け取ると、小切手送り出し用モータ14、搬送用モータ37を駆動して小切手4を一枚づつ搬送路5に送り出させ、送り出された小切手4を搬送路5に沿って搬送させる。制御部71には、表面側コンタクイメージスキャナ52、裏面側コンタクイメージスキャナ53および磁気ヘッド54によって読み取られた小切手4の表面画像情報、裏面画像情報および磁気インク文字情報が入力される。磁気ヘッド54は、通過する磁気インク文字列4Aによって形成される磁界の変化によって発生する起電力を検出信号として出力する。検出信号は信号処理回路74を介して、増幅および波形整形後にデジタル信号に変換されて制御部71に入力される。これらの入力情報は、制御部71からコンピュータシステム73に供給され、画像処理、文字認識処理などが行われ、読取が正常に行われたか否かが判断され、制御部71は判断結果に基づき印刷機構56および切り替え板66の駆動を制御して、読取後の小切手4を第1および第2の小切手排出部7、8のいずれかに振り分ける。
【0037】
なお、制御部71による小切手4の搬送制御は、搬送路5に配置されている用紙長検出器61、重送検出器62、ジャム検出器63、印刷検出器64および排出検出器65からの検出信号に基づき行われる。また、制御部71には、本体ケース2に形成された電源スイッチなどの操作スイッチを含む操作部75が接続されている。
【0038】
ここで、コンピュータシステム73においては、磁気ヘッド54の検出信号に基づき、磁気インク文字列4Aを構成している各磁気インク文字を認識するための文字認識機能76と共に、検出信号に基づき、小切手4が上下および表裏の向きが逆であるか否かを判別する第1および第2判別機能77、78とを備えている。文字認識機能76は、検出信号を、各磁気インク文字の検出信号波形に対応するデジタルデータパターン(表文字信号パターン)79と照合して、各磁気インク文字をパターン認識する機能である。
【0039】
第1判別機能77は、検出信号に基づき、磁気ヘッド54の検出信号波形が実質的に変化したか否かに基づき、小切手4の上下が逆であること、あるいは、磁気インク文字が印刷されていない小切手以外の紙葉類が送り込まれたことを判別する機能である。第2判別機能78は、検出信号を、磁気ヘッド54によって小切手の磁気インク文字を裏面側から読み取った場合に得られる検出信号波形に対応するデジタルデータパターン(裏面側文字信号パターン)80と照合して、小切手4が表裏逆の状態で搬送されていることを判別する機能である。
【0040】
文字認識機能76、第1および第2判別機能77、78、デジタルデータパターン79、80を、小切手読取装置1の制御部71の側に持たせることもできる。
【0041】
なお、図4は磁気ヘッド54の検出信号波形を磁気インク文字と対応させて示す信号波形図である。公知のように、磁気ヘッド54からは、その読取位置を所定の速度で通過する小切手4の磁気インク文字列4Aに含まれている各磁気インク文字に応じた特有の検出信号波形が出力される。これらの検出信号波形に対応するデジタルデータパターンを表文字信号パターン79として予め記憶保持しておき、磁気ヘッド54によって実際に検出された検出信号波形のデジタルデータを表文字信号パターン79と照合することにより文字認識を行うことができる。
【0042】
図5は小切手読取装置1の処理動作を示す概略フローチャートである。このフローチャートに従って読み取り動作を説明する。まず、操作者が上位のコンピュータシステム73の操作部73bから読み取り開始指令を入力すると、小切手送り出し機構10および小切手搬送機構30の駆動が開始され、小切手供給部6に入れた小切手4が一枚ずつ送り出されて、搬送路5に沿って搬送される(ステップST1、ST2、ST3)。ここで、搬送される小切手4の先頭位置は、用紙長検出器61によって小切手4の先頭が検出された時点からの搬送用モータ37のステップ数により管理される。
【0043】
搬送される小切手4の表面画像および裏面画像、並びに磁気インク文字が、それぞれ、表面側コンタクトイメージスキャナ52、裏面側コンタクトイメージスキャナ53および磁気ヘッド54によって読み取られる(ステップST4)。
【0044】
読み取られた情報は、通信ケーブル72を介して上位のコンピュータシステム73に送信される(ステップST5)。コンピュータシステム73の側において読み取られた表面画像、裏面画像、および磁気インク文字情報を処理して、読取が正常に行われたか否かを判断する。小切手4が上下逆であると判別された場合、小切手4が表裏逆であると判別された場合、磁気インク文字の一部が読取不能の場合には、読取不良であると判断される。さらに、表裏の画像情報から、金額情報などの所定の情報が認識できない場合などにおいても読取不良であると判断される。小切手4の上下および表裏が逆であるか否かの判別処理については後述する(図6)。
【0045】
ここで、小切手処理装置1の側では、搬送される小切手4の先頭が裏書印刷用の印刷機構56による印刷位置56Aに到った時点で、搬送機構30による当該小切手4の搬送を一時的に止める(ステップST6)。小切手4の搬送を止めた状態で、読取の良否の判断結果をコンピュータシステム73の側から受信するのを待つ(ステップST7)。
【0046】
判断結果を受信した後は、それが正常な読取であると判断されている場合には、小切手4の搬送を再開し、同時に、印刷機構56を印刷位置に移動する(ステップST8、ST9)。小切手4は印刷機構56によって裏書き用の印刷が行われながら搬送され、切り替え板66によって第1小切手排出部7の側に排出される(ステップST10)。排出検出器65によって小切手4の後端が検出された後は、搬送機構30の駆動を止める(ステップST11、ST12)。しかる後に、次の小切手の送り出し、および搬送を開始する。
【0047】
これに対して、読取不良、読取不能などの判断結果が出た場合には(ステップST8)、小切手4の搬送を再開し(ステップST13)、同時に、切り替え板66の切り替え動作を行う。印刷機構56は待機位置に保持し、小切手4への裏書きは行わない。小切手4は切り替え板66によって第2小切手排出部8に振り分けられ、そこに排出される(ステップST14)。排出検出器65によって小切手4の後端が検出された後は搬送機構30の駆動を止め(ステップST11、ST12)、次の小切手の読取のための動作を開始する。
【0048】
なお、重送検出器62によって小切手の重送状態が検出された場合には、割り込み処理が行われ、搬送を直ちに停止し、例えば、操作部75に配置されている警告ランプなどを介して異常搬送が発生した旨の警告を行い、小切手が搬送路5から取り除かれて初期状態に戻されるのを待つ。同様に、ジャム検出器63によって小切手が搬送路5に詰まった状態に陥ったことが検出された場合にも同様な割り込み処理が発生する。
【0049】
次に、図6(a)および(b)は、磁気ヘッド54の検出信号S1に基づき搬送される小切手4の上下および表裏の向きが逆であるか否かを判別するための判別処理を示す説明図および概略フローチャートである。
【0050】
まず、図6(a)には小切手4の挿入姿勢を示してある。4(1)は正常な挿入姿勢の小切手4であり、4(2)は表裏および上下が逆の姿勢の小切手4である。4(3)は上下および前後が逆の姿勢の小切手4であり、4(4)は表裏および前後が逆の小切手4である。小切手4(2)、4(3)では、磁気インク文字列4Aの位置が正常な姿勢の小切手4(1)とは上下が逆になっており、磁気ヘッド54により磁気インク文字列4Aを読み取ることが不能である。小切手4(4)では、磁気インク文字列4Aが磁気ヘッド54によって裏面側から読み取られることになる。本例では、このような小切手の向きを磁気ヘッド54の検出信号から判別している。
【0051】
図6(b)のフローチャートに従って説明すると、まず、磁気ヘッド54の検出信号が実質的に変化するか否かを判別する(ステップST21)。すなわち、検出信号の信号波形の振幅が所定幅以上に振れるか否かを判別する。小切手4(2)、4(3)の場合には、磁気ヘッド54によって磁気インク文字列4Aを読み取ることができず、検出信号が実質的に変化しないので、搬送されている小切手が、上下が逆になっている小切手4(2)、4(3)であると判別できる(ステップST25)。あるいは、磁気インク文字列4Aが印刷されていない小切手以外の用紙であると判別できる。また、小切手4(4)の表裏逆の状態の場合で紙厚が厚いときは、磁気ヘッド54の検出信号の信号波形の振幅が、所定幅以上に振れないことがある。この場合も、判別することができる(ステップST25)。
【0052】
検出信号が変化している場合には、検出信号を、予め記憶保持されている磁気インク文字の検出信号パターン(表文字信号パターン)79と照合して文字認識処理を行う(ステップST22)。文字認識を行うことができる場合には、小切手4は正常な姿勢で搬送されていると判別される(ステップST24)。すなわち、小切手4(1)の状態であると判別できる。
【0053】
文字認識が不能の場合には、検出信号を予め記憶保持されている裏面側文字信号パターン80と照合して文字認識処理を行う(ステップST26)。これにより文字認識を行うことができた場合には、小切手は小切手4(4)の表裏逆の状態で搬送されているものと判別できる(ステップST28)。
【0054】
ここで、文字認識が不能の場合には小切手は上下が逆の搬送状態4(2)、4(3)であると判別される(ステップST29)。上下の逆の判別は、ステップST21において検出信号の変化の有無に基づいて行っている。しかしながら、小切手には、表面全体に磁気インク文字によって背景模様などが印刷されている種類のものもある。このような小切手では、上下が逆であっても磁気ヘッド54の検出信号が変化するので、検出信号の変化の有無に基づく上下の判別ができない。本例では、裏面側文字信号パターンと照合することにより、このような小切手であっても、その上下の逆を判別できる。
【0055】
以上説明したように、本例の小切手読取装置1では、磁気ヘッド54の検出信号に基づき搬送される小切手の上下の逆、および表裏の逆を判別し、このような小切手を読取不能な小切手であると判断して、第2小切手排出部8に振り分け、当該第2小切手排出部8に排出している。このように、小切手4が上下、表裏が逆であるか否かを判別することにより、磁気インク文字の読取不能、読取不良となる小切手を効率良く、しかも精度良く判別して振り分けることができる。
【0056】
また、本例では、小切手4の先頭が印刷機構56の印刷位置56Aに達した時点、すなわち、その後端が下流側に位置している読取手段の磁気ヘッド54の読取位置54Aを通過し終えた時点で、当該小切手4の搬送を一時的に止め、読取状態の良否の判定が出るのを待つようにしている。小切手4を一時的に止め、その停止時間を適切に設定しておくことにより、搬送路5が短い場合であっても、判定結果に基づき、小切手4を第1、第2小切手排出部7、8に振り分けることができる。すなわち、小切手4の裏書用の印刷領域が印刷位置56Aに到達する前に印刷機構56を印刷位置に移動させておくことができ、また、小切手4の先頭が切り替え板66の切り替え位置に到達する前に当該切り替え板66を判定結果に対応する位置に移動させておくことができる。
【0057】
(その他の実施の形態)
上記の例では小切手4の搬送を一時的に止めて、読取結果の判定時間、印刷機構56および切り替え板66の移動時間を確保している。搬送を一時的に止める代わりに、小切手の搬送速度を遅くして、このような時間を確保することも可能である。例えば、読取位置54Aから印刷位置56Aまでの搬送路長さを小切手の長さよりも長目に設定しておき、小切手の後端が磁気ヘッド54の読取位置54Aを通過した後の時点から、当該小切手の先頭が印刷機構56の印刷位置56Aに至るまでの間は、小切手を極めて遅い速度で搬送して、その間の搬送時間を、読取結果の判定時間、印刷機構56および切り替え板66の移動時間として利用することもできる。
【0058】
また、印刷位置56Aにおいて搬送を止めた小切手4の搬送の再開を、操作者が手動操作によって行うようにしてもよい。すなわち、操作者は、コンピュータシステム73の画面上において読み取られた表面画像、裏面画像、磁気インク文字などを確認し、読取が正常であるか否かの判断結果を操作部73bから入力する。入力された判断結果が小切手読取装置1の制御部71に供給され、これに基づき、小切手4の搬送が再開されて、第1、第2小切手排出部7、8のいずれかに小切手4が振り分けられることになる。
【0059】
さらに、上記の例は本発明を小切手読取装置に適用したものであるが、本発明の処理方法は、小切手以外の磁気インク文字が印刷されている記録媒体を取り扱う場合にも同様に適用できる。
【0060】
上記の例では、正常な姿勢の小切手4(1)は第1小切手排出部7に排出され、それ以外の状態の小切手4は第2小切手排出部8に排出している。小切手が、上下が逆で表裏逆の搬送状態4(2)、上下が逆の搬送状態4(3)、表裏逆の状態4(4)、小切手以外の用紙の場合のそれぞれについて、さらに個別の排出部を設けて排出するような構成にしても、或いはそれらの組合せにより排出するような排出部を設ける構成にしてもよい。再度、小切手4の向きを正して挿入する際、作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明を適用した小切手読取装置の外観斜視図である。
【図2】小切手読取装置の内部構造の説明図である。
【図3】小切手読取装置の制御系を示す概略ブロック図である。
【図4】磁気ヘッドの検出信号波形の例を示す信号波形図である。
【図5】小切手読取装置の動作を示す概略フローチャートである。
【図6】小切手の上下、表裏の向きの判別処理を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1 小切手読取装置、2 本体ケース、3 蓋ケース、4,4(1),4(2),4(3) 小切手、4A 磁気インク文字列、4a 表面、4b 裏面、4d 後端、5 搬送路、6 小切手供給部、7 第1小切手排出部、8 第2小切手排出部、9 分岐路、10 小切手送り出し機構、11 繰り出しローラ、12 送り出しローラ、13 リタードローラ、14 送り出し用モータ、15 ホッパ、21 上流側搬送路部分、22 湾曲搬送路部分、23 下流側搬送路部分、30 搬送機構、31〜36 第1〜第6搬送ローラ、37 搬送用モータ、41〜46 第1〜第6押圧ローラ、51 磁石、52 表面側コンタクトイメージスキャナ、53 裏面側コンタクトイメージスキャナ、54 磁気ヘッド、54A 読取位置、55 押圧ローラ、56 印刷機構、56A 印刷位置、61 用紙長検出器、62 重送検出器、63 ジャム検出器、64 印刷検出器、65 排出検出器、66 切り替え板、71 制御部、72 通信ケーブル、73 コンピュータシステム、73a 表示器、73b 操作部、74 信号処理部、75 操作部、76 文字認識機能、77 第1判別機能、78 第2判別機能、79 表文字検出信号パターン、80 裏文字検出信号パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気インク文字が印刷されている小切手などの記録媒体を、上下および表裏の向きを所定方向に揃えた状態で搬送路に沿って搬送し、
この搬送路上における前記記録媒体の磁気インク文字の通過位置に配置されている磁気ヘッドにより、当該搬送路に沿って搬送される前記記録媒体の磁気インク文字を読み取り、
前記磁気ヘッドから得られる検出信号に基づき、搬送される前記記録媒体の上下の向き、および/または、表裏の向きが逆であるか否かを判別し、
前記磁気ヘッドよりも下流側の前記搬送路の部位に配置されている処理部における前記記録媒体に対する処理内容を、前記の判別結果に基づき決定することを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記処理部は記録媒体が排出される第1および第2排出部であり、
上下および表裏の向きが正しいと判別された前記記録媒体を第1排出部に排出し、
上下あるいは表裏の向きが逆であると判別された前記記録媒体を第2排出部に排出することを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記処理部として、前記第1および第2排出部の上流側における前記搬送路上の部位に、前記記録媒体に裏書きを行う印刷機構を配置し、
前記第1排出部に排出される前記記録媒体には裏書きを行い、
前記第2排出部に排出される前記記録媒体には裏書きを行わないことを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記検出信号の変化量が所定未満の場合には、前記記録媒体の上下の向きが逆であるか、若しくは前記記録媒体の表裏の向きが逆であるか、または、搬送される記録媒体が磁気インク文字が印刷された読取対象の記録媒体とは異なる種類の記録媒体であると判別することを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記検出信号の変化量が所定以上の場合には、当該検出信号を、予め記憶保持されている各磁気インク文字認識用の信号パターンと照合して、磁気インク文字の認識処理を行い、
磁気インク文字が認識された場合には前記記録媒体を前記第1排出部に排出し、
磁気インク文字が認識できない場合には前記記録媒体を前記第2排出部に排出することを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項6】
請求項5において、
各磁気インク文字を裏側から磁気ヘッドによって読み取った場合に得られる裏面信号パターンを予め記憶保持しておき、
前記磁気インク文字認識用の信号パターンを用いて前記検出信号波形から磁気インク文字を認識できない場合には、当該検出信号を前記裏面側信号パターンと照合して、磁気インク文字の認識処理を行い、
当該裏面側信号パターンを用いて磁気インク文字を認識できた場合には、前記記録媒体の表裏の向きが逆であると判別することを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項7】
請求項6において、
前記裏面側信号パターンを用いて前記検出信号波形から磁気インク文字を認識できない場合には、前記記録媒体の上下の向きが逆であると判別することを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のうちのいずれかの項において、
前記処理内容が決定された後の時点で前記記録媒体が前記処理部に到達するように、前記磁気ヘッドによる読取位置を通過した後の前記記録媒体の搬送を一時的に停止させ、あるいは、前記記録媒体の搬送速度を一時的に遅くすることを特徴とする磁気インク文字が印刷された記録媒体の処理方法。
【請求項9】
請求項1ないし8のうちのいずれかの項に記載の処理方法を用いた小切手読取装置であって、
読取対象の小切手を供給するための小切手供給部と、
読取後の小切手を仕分けして回収するための小切手排出部と、
前記小切手供給部から送り出された小切手を前記小切手排出部まで案内するための搬送路と、
この搬送路に沿って、その搬送方向の上流側から順に配置された、画像読取用のスキャナ、磁気インク文字読取用の磁気ヘッド、および、裏書き用の印刷機構とを有し、
前記小切手排出部は、第1排出部、第2排出部、および、小切手をこれらの排出部のいずれに回収するのかを振り分けるための切り替え部材とを備えており、
前記搬送路は、全体としてU状に湾曲した搬送路であり、当該搬送路における前記磁気ヘッドによる読取位置から前記印刷機構による印刷位置までの搬送路長は、読取対象の小切手の搬送方向の長さとほぼ同一であることを特徴とする小切手読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−117040(P2008−117040A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297464(P2006−297464)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】