説明

磁気ディスク装置、制御装置、制御方法

【課題】 サイドイレーズ現象に対する過剰なリライトを低減させることができる磁気ディスク装置、制御装置、制御方法を提供する。
【解決手段】 連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスク24と、磁気ヘッド23と、所定のトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込み、所定のエリアにおける所定のトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出し、読み出したデータにエラーがあるかどうかを判定し、エラーがある場合、所定のエリアと、所定のトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記録するMPU17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク装置におけるサイドイレーズ現象に対応する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気ディスク装置において、磁気ディスク上の同一箇所に、繰り返しデータがライトされると、磁気ヘッドの漏洩磁界により、ライト箇所に隣接するトラックのデータが消失するサイドイレーズ現象が知られている。このサイドイレーズ現象に対する防止方法として、繰り返しライトされた箇所の両サイドのトラックにデータをリライトすることにより、磁気を強化する技術が知られている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2004−273060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した技術によれば、繰り返しデータがライトされた箇所の両サイドのトラックにデータをリライトするには、データをリードしてから再びライトする必要がある。また、サイドイレーズ現象が起きる条件は、ヘッドの個体、磁気ディスクの個体により異なる。これらのことから、上述した技術によれば、サイドイレーズ現象が起こらないトラックまでデータがリライトされてしまう可能性がある。つまり、過剰なリライトにより磁気ディスク装置のパフォーマンスを低下させてしまうという問題がある。
【0004】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、サイドイレーズ現象に対する過剰なリライトを低減させることができる磁気ディスク装置、制御装置、制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、磁気ディスク装置は、連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクと、前記磁気ディスクにデータを記録し、記録したデータを読み出す磁気ヘッドと、前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込み部と、前記書き込み部によりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出し部と、前記読み出し部により読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定部と、前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録部とを備える。
【0006】
また、制御装置は、連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクに磁気ヘッドによりデータを記録する磁気ディスク装置を制御する装置であって、前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込み部と、前記書き込み部によりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出し部と、前記読み出し部により読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定部と、前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録部とを備える。
【0007】
また、制御方法は、連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクに磁気ヘッドによりデータを記録する磁気ディスク装置を制御する方法であって、前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込みステップと、前記書き込みステップによりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出しステップと、前記読み出しステップにより読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップによりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込みステップによる前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録ステップとを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、サイドイレーズ現象に対する過剰なリライトを低減させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
【0010】
まず、本実施の形態に係る磁気ディスク装置のハードウェア構成について説明する。図1は、上位装置2に接続された磁気ディスク装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、ホストとしての上位装置2と磁気ディスク装置1はホストIF(インターフェイス)3を介して接続されている。上位装置2は記憶装置として磁気ディスク装置1を備えるコンピュータであり、データの読み書きにおいて、磁気ディスク装置1に対してコマンドを発行するものである。
【0012】
磁気ディスク装置1は、ホストIF(インターフェイス)制御部11、バッファ制御部12、バッファメモリ13、フォーマット制御部14、リードチャネル15、ヘッドIC(Integrated Circuit)16、MPU(Microprocessor Unit)17、メモリ18、不揮発性メモリ19、サーボ制御部20、VCM(voice Coil Motor)21、SPM(spindle Motor)22、リードライトヘッド23(磁気ヘッド)、磁気ディスク24、バス25、および、ホストIF3を備えるものである。
【0013】
ホストIF3は、磁気ディスク装置1と上位装置2との間でデータやコマンドを送受するための通信を行うものである。また、ホストIF制御部11はホストIF3を介して送られる上位装置2へのデータやコマンドを制御するものである。また、ホストIF制御部11は上位装置2から送られてホストIF3で受け取られたデータやコマンドを制御するものである。また、バッファ制御部12は、バッファメモリ13に記憶されるデータの書き込みや読み出しを制御するものである。また、バッファメモリ13は、磁気ディスク24に書き込まれるデータや、磁気ディスク24から読み出されたデータを一時的に記憶するものである。また、フォーマット制御部14は磁気ディスク24に書き込まれるデータの書き込みフォーマットを生成するものである。また、リードチャネル15は、磁気ディスク24に書き込まれるデータから信号への変換、磁気ディスク24から読み出された信号からデータへの変換を行うものである。また、ヘッドIC16は、リードライトヘッド23により磁気ディスク24に書き込まれる信号や磁気ディスク24から読み出された信号を増幅するものである。また、MPU17は磁気ディスク装置1全体の動作を制御するものである。また、メモリ18は揮発性のメモリである。また、不揮発性メモリ19は、磁気ディスク装置を制御するためのプログラムを記憶するものである。また、サーボ制御部20は、VCM21およびSPM22の動作を制御するものである。また、VCM21はリードライトヘッド23を駆動するものである。また、SPM22は、磁気ディスク24を回転駆動するものである。また、リードライトヘッド23は磁気ディスク24に対して、データとしての信号の書き込み、記録されているデータとしての信号の読み出しを行うものである。また、磁気ディスク24はデータを記録するための記憶媒体である。また、バス25は、ホストIF制御部11、バッファ制御部12、フォーマット制御部14、リードチャネル15、ヘッドIC16、MPU17、メモリ18、不揮発性メモリ19、および、サーボ制御部20間におけるデータやコマンドなどの伝送経路である。
【0014】
次に、本実施の形態におけるテストエリアについて説明する。このテストエリアは、磁気ディスクの複数位置に用意されたエリアであり、サイドイレーズ現象に対するテストを実施するためのエリアである。このテストエリアは、連続した複数のトラックを有する。図2は、本実施の形態における複数のテストエリアを示す図である。図3は、テストエリアにおける複数のトラックを示す図である。
【0015】
図2に示すように、本実施の形態において、磁気ディスク24はディスク0、ディスク1の2つのディスクを備えるものとし、これらのディスクそれぞれにテストエリアが設けられているものとする。また、リードライトヘッド23も同様に、ディスク0に対するヘッド0、ディスク1に対するヘッド1の2つのヘッドを備えるものとする。また、テストエリアは、1つのディスクにつき、内周テストエリア、中周テストエリア、外周テストエリアの3つが設けられる。内周テストエリアは、ディスクの最も内側(最内周位置)に設けられたテストエリアである。また、中周テストエリアは、テストトラックの進行方向に対して、それぞれのヘッドのアームが最も平行となるテストエリアである。また、外周テストエリアは、ディスクの最も外側(最外周位置)に設けられたテストエリアである。少なくともこれらのテストエリアをディスク上に設けることで、サイドイレーズ現象による影響を精度良く調べることができる。また、なお、上述したテストエリア数、ディスク数、ヘッド数は一例であり、これに限定するものではない。
【0016】
また、図3に示すように、それぞれのテストエリアは、テストのために信号が書き込まれるトラックであるテストトラックn、テストトラックnから内周方向の10トラック、外周方向の10トラックを含む。また、本実施の形態において、テストトラックnを基準とし、内周方向の10トラックを正の数、外周方向の10トラックを負の数により表現する。例えば、テストトラックnから外周方向10番目に位置するトラックは、トラックn−10となる。なお、テストエリア内のテストトラックn以外のトラックは、内周方向、外周方向ともに、少なくともテストトラックnに隣接するトラックを含む連続した複数のトラックであれば良い。また、テストエリア内のテストトラックnの内周方向及び外周方向のトラック数は、最悪値に基づいて決定される。ここで最悪値とは、同種のリードライトヘッド23、磁気ディスク24の組み合わせによる最悪値を指す。例えば、同種の組み合わせにおいて、1つのトラックへの書き込みに対してサイドイレーズ現象が起きるトラック数の最大数が12である場合、テストエリアにおける外周方向、内周方向それぞれのトラック数は12となる。
【0017】
テストトラックnには、複数回データが書き込まれ、その後、テストエリア内のテストトラックn以外のトラックが読み出される。テストエリア内のテストトラックn以外のトラックには、予め所定のデータがテストデータとして書き込まれ、テストトラックnへのデータ書き込み後に読み出される。この読み出されたデータのエラーに基づいて、サイドイレーズ現象が起きるテストトラックnへの書き込み回数と、データが消失するトラック数が決定される。
【0018】
次に、しきい値テーブルについて説明する。図4は、初期状態のしきい値テーブルを示す図である。
【0019】
図4に示すように、しきい値テーブルは、ヘッド番号、エリア、しきい値、内周方向書き直しトラック、外周方向書き直しトラックが対応付けられて管理されるテーブルである。ヘッド番号は、ヘッド0またはヘッド1を示す。また、エリアは、ヘッド番号により示されるヘッドにより信号が読み書きされるディスクの内周、中周、外周いずれかのテストエリアを示す。また、しきい値は、隣接するトラックにサイドイレーズ現象が起きるテストトラックnへ書き込みの回数である。また、内周方向書き直しトラックは、テストトラックnへの信号書き込みによって発生するサイドイレーズ現象に対して書き直しが必要な内周方向に連続したトラック数である。また、外周方向書き直しトラックは、テストトラックnへの信号書き込みによって発生するサイドイレーズ現象に対して書き直しが必要な外周方向に連続したトラック数である。つまり、内周方向書き直しトラック、及び外周方向書き直しトラックは、テストトラックnへの書き込みに対して起こるサイドイレーズ現象の影響範囲を示す。また、図4は、しきい値、内周方向書き直しトラック、外周方向書き直しトラックに初期値が書き込まれた初期状態のしきい値テーブルを示している。これらの初期値は、それぞれ予め測定された最悪値に基づく値である。なお、本実施の形態において、このしきい値テーブルは、磁気ディスク24のシステム領域に保存されるものとするが、不揮発性メモリ19に保存されても良い。
【0020】
次に、本実施の形態に係る磁気ディスク装置における機能構成について説明する。図5は、本実施の形態に係る磁気ディスク装置における機能構成を示すブロック図である。
【0021】
図5に示すように、本実施の形態に係る磁気ディスク装置1は、判断部101(第1判定部、第2判定部、第3判定部)、制御部102(書き込み部、読み出し部)、設定部103(第1記録部、第2記録部、第3記録部)を機能として備える。判断部101は、後述する処理における判断を実行するものである。また、制御部102は、リードライトヘッド23によるテストトラックnへの書き込み、テストエリア内のテストトラックn以外のトラックの読み出しを制御するものである。また、設定部103は、しきい値テーブルにおける値を変更するものである。なお、これら各部は、実質的にはMPU17により実現される機能である。
【0022】
次に、設定処理の動作について説明する。この設定処理は、テストを実施するヘッドとテストエリアを決定する処理である。図6は、設定処理の動作を示すフローチャートである。
【0023】
まず、設定部103は、ヘッド番号を示す変数mに0をセットする(S101)。次に、判断部101は、しきい値テーブルを参照し、ヘッドmに対応するディスクにおける内周テストエリアのしきい値が初期値であるかどうかを判断する(S102)。
【0024】
内周テストエリアのしきい値が初期値ではない場合(S102,NO)、判断部101は、しきい値テーブルを参照し、ヘッドmに対応するディスクにおける中周テストエリアのしきい値が初期値であるかどうかを判断する(S103)。
【0025】
中周テストエリアのしきい値が初期値ではない場合(S103,NO)、判断部101は、しきい値テーブルを参照し、ヘッドmに対応するディスクにおける外周テストエリアのしきい値が初期値であるかどうかを判断する(S104)。
【0026】
外周テストエリアのしきい値が初期値ではない場合(S104,NO)、設定部103は、mに1を加算した値をセットする(S105)。次に、判断部101は、mが1より大きいかどうかを判断する(S106)。
【0027】
mが1より大きい場合(S106)、判断部101は、設定処理を終了する。
【0028】
一方、mが1以下である場合(S106,NO)、判断部101は、ヘッドmに対応するディスクにおける内周テストエリアのしきい値が初期値であるかどうかを判断する(S102)。
【0029】
また、ステップS104において、外周テストエリアのしきい値が初期値である場合(S104,YES)、設定部103は、テストエリアを外周に設定する(S107)。次に、ヘッドmに対応するディスクにおける外周テストエリアにおいて、後述するテスト処理が実行される(S108)。
【0030】
また、ステップS103において、中周テストエリアのしきい値が初期値である場合(S103,YES)、設定部103は、テストエリアを中周に設定する(S109)。次に、ヘッドmに対応するディスクにおける中周テストエリアにおいて、テスト処理が実行される(S110)。
【0031】
また、ステップS102において、内周テストエリアのしきい値が初期値である場合(S102,YES)、設定部103は、テストエリアを内周に設定する(S111)。次に、ヘッドmに対応するディスクにおける内周テストエリアにおいて、テスト処理が実行される(S112)。
【0032】
次に、テスト処理の動作について説明する。図7及び図8は、テスト処理の動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおいて、ヘッド番号及びテストエリアはすでに設定されているものとする。また、このフローチャートにおいて、書き込み回数を示す変数Aは、初期値が0に設定されているものとする。
【0033】
まず、判断部101は、上位装置2からコマンド要求があるかどうかを判断する(S201)。
【0034】
上位装置2からコマンド要求がない場合(S201,NO)、制御部102は、ヘッドmに対し、テストエリアのテストトラックnに、所定のデータを100回書き込むように指示し、書き込み回数を示す変数Aに100を加算する(S202、書き込みステップ)。次に、判断部101は、しきい値テーブルにおけるヘッドm、テストトラックnのしきい値が初期値かどうかを判断する(S203)。
【0035】
しきい値が初期値ではない場合(S203,NO)、判断部101は、書き込み回数Aが100000より大きいかどうかを判断する(S204)。
【0036】
書き込み回数Aが100000より大きい場合(S204,YES)、制御部102は、ECC訂正能力を切り、トラックn−B(Bは1〜10)のリードを指示する(S205、読み出しステップ)。これにより、テストエリア内のテストトラックnに対して外周方向に位置する全てのトラックに書き込まれたデータがリードされる。次に、判断部101は、リードされたトラックn−1からトラックn−10までのデータにエラーがあるかどうかを判断する(S206、第2判定ステップ)。
【0037】
リードされたトラックn−1からトラックn−10までのデータにエラーがない場合(S206,NO)、設定部103は、しきい値テーブルにおいて、ヘッドm、テストトラックnに対応するテストエリアの外周方向書き直しトラックを0に変更する(S207)。次に、制御部102は、ECC訂正能力を切り、トラックn+C(Cは1〜10)のリードを指示する(S208、読み出しステップ)。これにより、テストエリア内のテストトラックnに対して内周方向に位置する全てのトラックに書き込まれたデータがリードされる。次に、判断部101は、リードされたトラックn+1からトラックn+10データにエラーがあるかどうかを判断する(S209、第3判定ステップ)。
【0038】
リードされたトラックn+1からトラックn+10までのデータにエラーがない場合(S209,NO)、設定部103は、しきい値テーブルにおいて、ヘッドm、テストトラックnに対応するテストエリアの内周方向書き直しトラックを0に変更し(S210)、処理を終了する。
【0039】
一方、リードされたトラックn+1からトラックn+10までのデータにエラーがある場合(S209,YES)、設定部103は、しきい値テーブルにおいて、ヘッドm、テストトラックnに対応するテストエリアの内周方向書き直しトラックをエラー発生トラックの最大幅に変更する(S211、第3記録ステップ)。具体的には、内周方向書き直しトラックは、エラーが発生するデータが読み出された内周方向に位置するトラックにおけるBの最大値に設定される。つまり、テストトラックnから内周方向に最も遠距離であるエラー発生トラックが記録される。
【0040】
また、ステップS206において、リードされたトラックn−1からトラックn−10までのデータにエラーがある場合(S206,YES)、設定部103は、しきい値テーブルにおいて、ヘッドm、テストトラックnに対応するテストエリアの外周方向書き直しトラックをエラー発生トラックの最大幅に変更する(S212、第2記録ステップ)。具体的には、外周方向書き直しトラックは、エラーが発生するデータが読み出された外周方向に位置するトラックにおけるCの最大値に設定される。つまり、テストトラックnから外周方向に最も遠距離であるエラー発生トラックが記録される。
【0041】
また、ステップS204において、書き込み回数Aが100000以下である場合(S204,NO)、判断部101は、再度、上位装置2からコマンド要求があるかどうかを判断する(S201)。
【0042】
また、ステップS203において、しきい値が初期値である場合(S203,YES)、制御部102は、ECC訂正能力を切り、テストエリア内のテストトラックn以外のトラックをリードする(S213、読み出しステップ)。次に、判断部101は、テストエリア内のテストトラックn以外のトラックからリードされたテストデータにエラーがあるかどうかを判断する(S214、第1判定ステップ)。
【0043】
テストデータにエラーがある場合(S214,YES)、設定部103は、しきい値テーブルにおけるヘッドm、テストトラックnが属するテストエリアのしきい値をAに変更する(S215、第1記録部)。次に、判断部101は、書き込み回数Aが100000より大きいかどうかを判断する(S204)。
【0044】
一方、テストデータにエラーがない場合(S214,NO)、判断部101は、書き込み回数Aが100000より大きいかどうかを判断する(S204)。
【0045】
また、ステップS201において、上位装置2からコマンド要求がある場合(S201,YES)、制御部102は、コマンド要求に基づくコマンド処理を実行する(S216)。
【0046】
なお、上述した処理において、ECC(誤り訂正符号)によるECC訂正能力を切り、テストエリアにおけるテストトラックn以外のトラックを読み出しているが、ECC訂正能力が通常時より低減されていれば良い。ここで通常時とは、テストエリア以外のトラックの読み出しを指す。これによって、サイドイレーズ現象によるデータが消失するトラックを発見することが容易となる。以下、上述した処理により値が変更されたしきい値テーブルについて説明する。図9は、テスト処理後のしきい値テーブルを示す図である。
【0047】
図9に示すように、テスト処理によって、しきい値テーブルは、それぞれのヘッドに対応するディスクのテストエリアごとに値が設定される。また、このしきい値テーブルに基づいて、サイドイレーズ現象に対するリライトがなされる。例えば、ヘッド1に対応するディスクの内周テストエリアが最も近いトラックに50000回以上データが書き込まれたとする。この場合、データがしきい値以上書き込まれたトラックから内周方向の1トラック、外周方向の2トラックの計3トラックに対してリライトがなされる。また、それぞれのテストエリアを基準にディスク上の領域を、例えば、内周エリア、中周エリア、外周エリアに分割し、それぞれのテストエリアと対応させても良い。この場合、例えば、内周エリアのトラックに対してリライトするか否かの判断は、対応する内周テストエリアのしきい値のパラメータに基づいてなされる。
【0048】
上述したように、ヘッド、テストエリア別に、サイドイレーズ現象が発生する書き込み回数(しきい値)、サイドイレーズ現象によってデータが消失する範囲(書き直しトラック)を調べることにより、本来必要のないリライトによるパフォーマンスの低下を低減することができる。また、上述した処理によれば、エンドユーザ環境であっても、アイドル時間にテストが可能であるため、磁気ディスク装置1の生産時における出荷前試験の時間を短縮することができ、結果として生産効率を向上させることも可能である。
【0049】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【0050】
以上、本実施の形態によれば、以下の付記で示す技術的思想が開示されている。
(付記1) 連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクと、
前記磁気ディスクにデータを記録し、記録したデータを読み出す磁気ヘッドと、
前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込み部と、
前記書き込み部によりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出し部と、
前記読み出し部により読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定部と、
前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録部と
を備える磁気ディスク装置。
(付記2) 付記1に記載の磁気ディスク装置であって、
前記第1記録部は、前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数と、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを更に対応付けることを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記3) 付記1または付記2に記載の磁気ディスク装置であって、
前記読み出し部により読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの外周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第2判定部と、
前記第2判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第2記録部と、
前記読み出し部により読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの内周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第3判定部と、
前記第3判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第3記録部と
を更に備える磁気ディスク装置。
(付記4) 付記1乃至付記3のいずれかに記載の磁気ディスク装置であって、
前記所定のエリアは、少なくとも、前記磁気ディスクの最内周位置、前記磁気ディスクの最外周位置、前記磁気ディスクにおけるトラックの進行方向に対して前記磁気ヘッドのアームが最も平行となる位置にそれぞれ設けられることを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記5) 付記1乃至付記4のいずれかに記載の磁気ディスク装置であって、
前記読み出し部は、前記書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータの読み出しにおいて、誤り訂正符号による誤り訂正能力を、前記所定のエリア以外のトラックのデータの読み出しにおける誤り訂正能力よりも低減させることを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記6) 付記1乃至付記5のいずれかに記載の磁気ディスク装置であって、
前記書き込み部は、前記磁気ディスク装置のホストである上位装置からのコマンドがない場合、前記書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込むことを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記7) 付記1乃至付記6のいずれかに記載の磁気ディスク装置であって、
前記記憶部は、前記磁気ディスクにおけるシステム領域であることを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記8) 連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクに磁気ヘッドによりデータを記録する磁気ディスク装置の制御装置であって、
前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込み部と、
前記書き込み部によりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出し部と、
前記読み出し部により読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定部と、
前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録部と
を備える制御装置。
(付記9) 付記8に記載の制御装置であって、
前記第1記録部は、前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数と、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを更に対応付けることを特徴とする制御装置。
(付記10) 付記8または付記9に記載の制御装置であって、
前記読み出し部により読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの外周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第2判定部と、
前記第2判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第2記録部と、
前記読み出し部により読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの内周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第3判定部と、
前記第3判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第3記録部と
を更に備える制御装置。
(付記11) 付記8乃至付記10のいずれかに記載の制御装置であって、
前記所定のエリアは、少なくとも、前記磁気ディスクの最内周位置、前記磁気ディスクの最外周位置、前記磁気ディスクにおけるトラックの進行方向に対して前記磁気ヘッドのアームが最も平行となる位置にそれぞれ設けられることを特徴とする制御装置。
(付記12) 付記8乃至付記11のいずれかに記載の制御装置であって、
前記読み出し部は、前記書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータの読み出しにおいて、誤り訂正符号による誤り訂正能力を、前記所定のエリア以外のトラックのデータの読み出しにおける誤り訂正能力よりも低減させることを特徴とする制御装置。
(付記13) 付記8乃至付記12のいずれかに記載の制御装置であって、
前記書き込み部は、前記磁気ディスク装置のホストである上位装置からのコマンドがない場合、前記書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込むことを特徴とする制御装置。
(付記14) 付記8乃至付記13のいずれかに記載の制御装置であって、
前記記憶部は、前記磁気ディスクにおけるシステム領域であることを特徴とする制御装置。
(付記15) 連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクに磁気ヘッドによりデータを記録する磁気ディスク装置の制御方法であって、
前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込みステップと、
前記書き込みステップによりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップにより読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップによりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込みステップによる前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録ステップと
を備える制御方法。
(付記16) 付記15に記載の制御方法であって、
前記第1記録ステップは、前記第1判定ステップによりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込みステップによる前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数と、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを更に対応付けることを特徴とする制御方法。
(付記17) 付記15または付記16に記載の制御方法であって、
前記読み出しステップにより読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの外周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第2判定ステップと、
前記第2判定ステップによりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第2記録ステップと、
前記読み出しステップにより読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの内周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第3判定ステップと、
前記第3判定ステップによりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第3記録ステップと
を更に備える制御方法。
(付記18) 付記15乃至付記17のいずれかに記載の制御方法であって、
前記所定のエリアは、少なくとも、前記磁気ディスクの最内周位置、前記磁気ディスクの最外周位置、前記磁気ディスクにおけるトラックの進行方向に対して前記磁気ヘッドのアームが最も平行となる位置にそれぞれ設けられることを特徴とする制御方法。
(付記19) 付記15乃至付記18のいずれかに記載の制御方法であって、
前記読み出しステップは、前記書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータの読み出しにおいて、誤り訂正符号による誤り訂正能力を、前記所定のエリア以外のトラックのデータの読み出しにおける誤り訂正能力よりも低減させることを特徴とする制御方法。
(付記20) 付記15乃至付記19のいずれかに記載の制御方法であって、
前記書き込みステップは、前記磁気ディスク装置のホストである上位装置からのコマンドがない場合、前記書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込むことを特徴とする制御方法。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】上位装置2に接続された磁気ディスク装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態における複数のテストエリアを示す図である。
【図3】テストエリアにおける複数のトラックを示す図である。
【図4】初期状態のしきい値テーブルを示す図である。
【図5】本実施の形態に係る磁気ディスク装置における機能構成を示すブロック図である。
【図6】設定処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】テスト処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】テスト処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】テスト処理後のしきい値テーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1 磁気ディスク装置、2 上位装置、3 ホストIF、11 ホストIF制御部、12 バッファ制御部、13 バッファメモリ、14 フォーマット制御部、15 リードチャネル、16 ヘッドIC、17 MPU、18 メモリ、19 不揮発性メモリ、20 サーボ制御部、21 VCM、22 SPM、23 リードライトヘッド、24 磁気ディスク、101 判断部、103 設定部、102 制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクと、
前記磁気ディスクにデータを記録し、記録したデータを読み出す磁気ヘッドと、
前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込み部と、
前記書き込み部によりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出し部と、
前記読み出し部により読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定部と、
前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録部と
を備える磁気ディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載の磁気ディスク装置であって、
前記第1記録部は、前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数と、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを更に対応付けることを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の磁気ディスク装置であって、
前記読み出し部により読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの外周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第2判定部と、
前記第2判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第2記録部と、
前記読み出し部により読み出された書き込みエリアにおいて、前記書き込みトラックに対して前記磁気ディスクの内周方向のトラックのデータにエラーがあるかどうかを判定する第3判定部と、
前記第3判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、該エラーがあると判定されたデータが読み出されたトラックのうち前記書き込みトラックから最も遠距離にあるトラック位置と、前記書き込みエリアと、前記書き込みトラックにデータを書き込んだ磁気ヘッドとを対応付けて前記記憶部へ記録する第3記録部と
を更に備える磁気ディスク装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁気ディスク装置であって、
前記所定のエリアは、少なくとも、前記磁気ディスクの最内周位置、前記磁気ディスクの最外周位置、前記磁気ディスクにおけるトラックの進行方向に対して前記磁気ヘッドのアームが最も平行となる位置にそれぞれ設けられることを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の磁気ディスク装置であって、
前記読み出し部は、前記書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータの読み出しにおいて、誤り訂正符号による誤り訂正能力を、前記所定のエリア以外のトラックのデータの読み出しにおける誤り訂正能力よりも低減させることを特徴とする磁気ディスク装置。
【請求項6】
連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクに磁気ヘッドによりデータを記録する磁気ディスク装置の制御装置であって、
前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込み部と、
前記書き込み部によりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出し部と、
前記読み出し部により読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定部と、
前記第1判定部によりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込み部による前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録部と
を備える制御装置。
【請求項7】
連続した複数トラックを有する所定のエリアが複数位置に設けられた磁気ディスクに磁気ヘッドによりデータを記録する磁気ディスク装置の制御方法であって、
前記所定のエリアにおける所定のトラックである書き込みトラックにデータを前記磁気ヘッドにより書き込む書き込みステップと、
前記書き込みステップによりデータが書き込まれた書き込みトラックが含まれる所定のエリアである書き込みエリアにおける前記書き込みトラック以外のトラックのデータを、前記磁気ヘッドにより読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップにより読み出されたデータにエラーがあるかどうかを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップによりデータにエラーがあると判定された場合、前記書き込みエリアと、前記書き込みステップによる前記書き込みトラックへのデータの書き込み回数とを対応付けて記憶部へ記録する第1記録ステップと
を備える制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−146674(P2010−146674A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−324944(P2008−324944)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(309033264)東芝ストレージデバイス株式会社 (255)
【Fターム(参考)】