説明

磁気トナー組成物

【課題】ポリエステル系磁気トナー組成物を調製するプロセス。
【解決手段】トナー組成物は、1つ以上のポリエステルアモルファスバインダー樹脂と、場合により結晶性ポリエステル樹脂と、球状のバリウム鉄酸化物粒子とを含む。トナーは、水および分散剤を含む分散物の状態をしたバリウム鉄酸化物粒子から調製される。さらに、このプロセスは、トナー調製中に強磁性粒子が酸化するのを防ぐために、アルゴンのような不活性ガス雰囲気下で行われる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
近年、結晶性または半結晶性のポリエステル樹脂を、少なくとも1種類のアモルファス樹脂とともに含むトナーは、高速で印刷し、かつフューザーの電力消費を下げるために重要な、きわめて望ましい超低融点での融合を可能にすることがわかっている。アモルファスポリエステルおよび結晶性ポリエステルを含むこの種のトナーは、乳化凝集(EA)トナーとしても従来の吐出用トナーとしても使用されている。アモルファスポリエステルと結晶性ポリエステルを組み合わせると、比較的低融点の特性をもつトナーを得ることができ(時に、低融点、超低融点、またはULMと呼ばれる)、これにより、エネルギー効率が良くなり、印刷が速くなる。
【0002】
磁気印刷法は、磁性粒子を含むインクまたはトナーを使用する。小切手、銀行通帳および/または紙幣に数字、文字、または芸術的なデザインを印刷するときに、種々の磁気インクおよび磁気トナーが用いられる。これらのプロセスに用いられる磁気インクは、例えば、磁気粒子(例えば、マグネタイト)を流体に含有していてもよく、および/または酸化第二鉄、二酸化クロムまたは類似の材料を、バインダーおよび可塑剤を含む媒剤に分散させた磁気コーティングを含んでいてもよい。
【0003】
磁気インク文字認識(「MICR」)用途向けのトナーは、チェックリーダー/ソーターが磁気によってコードされた文字列を読み取ることができるような最低限の残留磁気(例えば、外部からの磁場が取り除かれたときに磁気物体に残留する磁化)および残磁性(例えば、磁束密度(電磁単位/グラム)の単位で測定した残留磁気)を必要とする。残留磁気は、残磁性と同義語であり、磁性粒子が磁場から取り除かれたときに残っている磁性(すなわち、残留磁性)の測定値である。十分に高い保持力を有するインクまたはトナーを用いて印刷した文字を読み取る場合、磁性粒子は、作成された書類の上に堆積した物質の量に比例してさまざまに変化させることが可能な、測定可能なシグナルを発生する。
【0004】
したがって、トナーに磁性材料を加えてもよい。細くとがった結晶形状のマグネタイト(酸化鉄)が使用されることが多い。細くとがった形状のマグネタイトは、多くが、短軸×長軸が0.1×0.6μmの大きさである。これらの粒子の長い方の寸法が大きいため、高密度のマグネタイトだと、これらの粒子を分散させ、安定化することは困難であり、特に、乳化/凝集トナープロセスでトナーに組み込むことも困難である。したがって、これらのマグネタイトが高い濃度必要な場合があり、EAトナーの凝集および融着が困難となる場合がある。
【0005】
従来の強磁性粒子(例えば、酸化鉄粒子)は、細くとがった形状の(例えば、針状の)結晶型であり、密度が大きく、このような粒子から分散物を作成するのは困難であった。また、特にEAトナープロセスでこの粒子をトナーに組み込むことも制限されてしまう。さらに、トナーによって必要な最低限の残留磁気および飽和保磁力(例えば、かけられた磁場の強度)を得るために、鉄酸化物は比較的残磁性が低いため、大量に加えなければならない場合がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、磁気トナー組成物およびこれを製造する方法を提供する。トナーは、着色剤、ワックス、およびこれらの組み合わせなどの1つ以上の任意要素の成分と組み合わせた、少なくとも1種類の樹脂と;複数の磁性金属酸化物ナノ粒子とを含み、磁性金属酸化物が、式Mを有し、Mが、Mn、Co、Ni、Mg、Cu、Zn、Ba、Sr、およびこれらの組み合わせであり、Nが、Fe、Co、Ni、およびこれらの組み合わせであり、xが0.1〜20であり、yが1〜20であり、zが1〜40である乳化凝集トナーであってもよい。
【0007】
本開示のプロセスは、少なくとも1種類の樹脂エマルションおよび複数の磁性金属酸化物ナノ粒子を混合物中で接触させることと;この混合物を、約1〜約6のpHで凝集させ、粒子を作成することと;混合物のpHを約6〜約14に調節し、粒子の成長を止めることと;この粒子を約3〜約9のpHで融着させ、トナー粒子を作成することと;このトナー粒子を回収することとを含んでいてもよく、ここで、磁性金属酸化物が、上述のような式Mを有する。
【0008】
また、複数の磁性金属酸化物ナノ粒子の真円度が約0.65〜約1である、上述のようなプロセスも開示されている。
【0009】
ある種の実施形態では、複数の磁性金属酸化物粒子は、分散剤および水を含む分散物の状態であってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、1つ以上のバインダー樹脂と、磁性金属酸化物ナノ粒子(例えば、バリウム鉄酸化物(BaFe1219)ナノ粒子)とを含むEA MICRトナー組成物を提供する。バリウム鉄酸化物は、飽和磁化(すなわち、磁化の最大量であり、磁場を強くしても増えない)が、約29.18電磁単位/グラム(emu/g)であり、保持力が約18.15emu/gであり、一方、酸化鉄は、飽和磁化が約66emu/gであり、保持力が約5.3emu/gである。バリウム鉄酸化物の保持力は、酸化鉄よりもおおよそ3倍以上大きい。これにより、トナーは、酸化鉄粒子の必要量の約3分の1を粒子に加えることで、同じ残留磁気および飽和保磁力を達成することができる。また、凝集が約2〜約5のpHで行われ、場合により、フロック化剤または凝集剤を用いる、磁性金属酸化物ナノ粒子(例えば、バリウム鉄酸化物ナノ粒子)を含むEA MICRトナーを調製するプロセスも提供される。凍結は、pHを約7〜約12に調節することによって行われてもよく、トナー粒子の融着は、約3〜約9のpHで行われてもよい。
【0011】
樹脂を作成するために利用されるポリマーは、ポリエステル樹脂であってもよい。適切なポリエステル樹脂としては、例えば、スルホン酸化されたもの、スルホン酸化されていないもの、結晶性、アモルファス、これらの組み合わせなどが挙げられる。ポリエステル樹脂は、直鎖、分岐、これらの組み合わせなどであってもよい。また、適切な樹脂としては、1種類以上のアモルファスポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂との混合物も挙げられる。
【0012】
いくつかの実施形態では、トナーを作成するときに利用される樹脂は、アモルファスポリエステル樹脂を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、樹脂は、ジオールと、二酸またはジエステルとを、任意成分の触媒存在下で反応させることによって作られるポリエステル樹脂であってもよい。
【0013】
アモルファス樹脂を調製するために選択される有機ジオールの例としては、炭素原子が約2〜約36個の脂肪族ジオールが挙げられる。脂肪族ジオールは、例えば、樹脂の約45〜約50mol%の量で選択される。
【0014】
アモルファスポリエステルを調製するために選択される二酸またはジエステルの例としては、ジカルボン酸またはジエステルが挙げられる。有機二酸またはジエステルは、例えば、樹脂の約45〜約52mol%の量で選択される。
【0015】
いずれかのアモルファスポリエステル樹脂に適切な重縮合触媒の例としては、テトラアルキルチタネート、ジアルキルスズオキシド、テトラアルキルスズ、ジアルキルスズオキシド水酸化物、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、またはこれらの混合物が挙げられ、触媒は、出発物質である二塩基酸またはジエステルの約0.01〜約5モル%の量になるように選択される。
【0016】
コアに利用されるアモルファス樹脂は、直鎖であってもよく、分岐であってもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、アモルファスポリエステル樹脂は、飽和または不飽和のアモルファスポリエステル樹脂であってもよい。また、樹脂は、官能基化されていてもよい(例えば、カルボン酸化、スルホン酸化など、特に所望な場合、ソジオナトリウム化)。
【0018】
アモルファスポリエステル樹脂は、分岐した樹脂であってもよい。本明細書で使用される場合、「分岐した」または「分岐している」という用語は、分岐した樹脂および/または架橋した樹脂を含む。これらの分岐した樹脂を作る際に使用する分岐剤としては、例えば、多価ポリ酸などが挙げられる。選択される分岐剤の量は、樹脂の約0.1〜約5モル%である。
【0019】
反応のために選択される直鎖または分岐した不飽和ポリエステルは、飽和および不飽和の二酸(または酸無水物)および二価アルコール(グリコールまたはジオール)の両方を含む。得られた不飽和ポリエステルは、不飽和部位(二重結合)および官能基(例えば、カルボキシル、ヒドロキシルなど)で反応性である。典型的な不飽和ポリエステル樹脂は、二酸および/または無水物およびジオールを用いる溶融重縮合または他の重合プロセスによって調製されてもよい。
【0020】
本開示のトナーで利用される適切なアモルファス樹脂は、重量平均分子量(Mw)が約500ダルトン(d)〜約10,000d、約1000d〜約5000d、約1500d〜約4000dの低分子量(MW)アモルファス樹脂であってもよい(時に、オリゴマーと呼ばれる)。
【0021】
低分子量アモルファス樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が約60℃〜約70℃、約62℃〜約64℃であってもよい。これらの低分子量アモルファス樹脂は、いくつかの実施形態では、高Tgアモルファス樹脂と呼ばれることもある。
【0022】
低分子量アモルファス樹脂は、軟化点が約105℃〜約118℃、約106℃〜約114℃であってもよい。
【0023】
本開示のトナーを作成する際に利用されるアモルファス樹脂は、高分子量アモルファス樹脂であってもよい。高分子量アモルファスポリエステル樹脂は、例えば、数平均分子量(M)が、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定される場合、約1,000〜約10,000、約2,000〜約9,000、約3,000〜約8,000、約6,000〜約7,000であってもよい。この樹脂の重量平均分子量(M)は、GPCによって決定する場合、45,000より大きく、約45,000〜約150,000、約50,000〜約100,000、約63,000〜約94,000、約68,000〜約85,000である。多分散指数(PD)は、GPCによって測定した場合、約3より大きく、約3〜約20、約4〜約10、約5〜約8である。PD指数は、数平均分子量(M)に対する重量平均分子量(M)の比率である。低分子量アモルファスポリエステル樹脂は、酸価が、約8〜約20mg KOH/g、約9〜約16mg KOH/g、約11〜約15mg KOH/gであってもよい。高分子量アモルファスポリエステル樹脂は、多くの供給源から入手可能であり、種々の軟化点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約140℃、約75℃〜約130℃、約100℃〜約125℃、約115℃〜約124℃であってもよい。
【0024】
高分子量アモルファス樹脂は、Tgが約53℃〜約59℃、約54.5℃〜約57℃であってもよい。これらの高分子量アモルファス樹脂は、いくつかの実施形態では、低Tgアモルファス樹脂と呼ばれることがある。
【0025】
低Tgアモルファス樹脂と高Tgアモルファス樹脂との組み合わせを用い、トナーを作成してもよい。低Tgアモルファス樹脂と高Tgアモルファス樹脂との比率は、約0:100〜約100:0、約30:70〜約50:50であってもよい。合わせたアモルファス樹脂は、約130℃での溶融粘度が約10〜約1,000,000Pa*S、約50〜約100,000Pa*Sであってもよい。
【0026】
アモルファス樹脂は、一般的に、トナー組成物中に種々の適切な量で存在し、トナーまたは固形分の約60〜約90wt%、約50〜約70wt%の量で存在する。
【0027】
トナー組成物は、少なくとも1つの結晶性樹脂を含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「結晶性」は、三次元の規則性を有するポリエステルを指す。「半結晶性樹脂」は、本明細書で使用される場合、結晶度が例えば約10〜約90%、約12〜約70%の樹脂を指す。さらに、本明細書で使用される場合、「結晶性ポリエステル樹脂」および「結晶性樹脂」は、他の意味であると明記されていない限り、結晶性樹脂および半結晶性樹脂の両方を包含する。
【0028】
結晶性ポリエステル樹脂は、飽和結晶性ポリエステル樹脂または不飽和結晶性ポリエステル樹脂である。
【0029】
結晶性ポリエステルを作成する場合、適切な有機ジオールとしては、炭素原子が約2〜約36個の脂肪族ジオールが挙げられる。脂肪族ジオールは、例えば、樹脂の約40〜約60モル%、約42〜約55モル%、約45〜約53モル%の量で選択されてもよい。
【0030】
有機二酸は、約40〜約60モル%、約42〜約55モル%、約45〜約53モル%の量で選択されてもよい。
【0031】
結晶性樹脂は、例えば、トナー成分の約5〜約50重量%、約10〜約35重量%の量で存在していてもよい。
【0032】
結晶性ポリエステル樹脂は、多くの供給源から入手可能であり、種々の融点、例えば、約30℃〜約120℃、約50℃〜約90℃の融点を有していてもよく、Mが、約1,000〜約50,000、約2,000〜約25,000、約3,000〜約15,000、約6,000〜約12,000であってもよく、Mは、50,000以下、約2,000〜約50,000、約3,000〜約40,000、約10,000〜約30,000、約21,000〜約24,000であってもよく、M/Mは、約2〜約6、約3〜約4である。結晶性ポリエステル樹脂は、酸価が約2〜約20mg KOH/g、約5〜約16mg KOH/g、約8〜約15mg KOH/gであってもよい。
【0033】
結晶性ポリエステル樹脂は、トナー粒子(つまり、外部添加剤および水を除いたトナー粒子)の約1〜約15重量%、約5〜約10重量%、約6〜約8重量%の量で存在していてもよい。
【0034】
トナーは、少なくとも1つの高分子量の分岐または架橋したアモルファスポリエステル樹脂をさらに含んでいてもよい。この高分子量樹脂は、分岐したアモルファス樹脂またはアモルファスポリエステル、架橋したアモルファス樹脂またはアモルファスポリエステル、またはこれらの混合物、または架橋反応をすでに行ったが、架橋していないアモルファスポリエステル樹脂を含んでいてもよい。高分子量アモルファスポリエステル樹脂の約1重量%〜約100重量%、約2重量%〜約50重量%が、分岐しているか、または架橋していてもよい。
【0035】
トナー粒子は、約10重量%〜約90重量%、約20重量%〜約80重量%の高分子量低Tgアモルファス樹脂と組み合わせて、約10重量%〜約90重量%、約20重量%〜約80重量%の低分子量高Tgアモルファス樹脂を含むコアを有していてもよい。
【0036】
また、このようなトナー粒子は、約20重量%〜約45重量%の低分子量高Tgアモルファス樹脂を含むシェルも含んでいてもよく、低分子量高Tg樹脂であってもよい約28重量%〜約34重量%のアモルファス樹脂を、場合により、高分子量低Tgアモルファス樹脂と組み合わせて含むシェルも含んでいてもよい。
【0037】
上述の樹脂を利用してトナー組成物を作成してもよい。このようなトナー組成物は、任意要素の着色剤、ワックス、他の添加剤を含んでいてもよい。トナーは、当業者の技術の範囲内にある任意の方法を利用して作成されてもよい。
【0038】
トナー組成物を作成するために利用される着色剤、ワックス、他の添加剤は、界面活性剤を含む分散物の状態であってもよい。さらに、トナー粒子は、樹脂および他のトナー成分を1種類以上の界面活性剤に入れ、エマルションを作成し、トナー粒子を凝集させ、融着させ、場合により、洗浄して乾燥させ、回収する乳化凝集方法によって作られてもよい。
【0039】
1種類、2種類、またはそれ以上の界面活性剤を利用してもよい。界面活性剤は、イオン系界面活性剤および非イオン系界面活性剤から選択されてもよい。界面活性剤は、トナー組成物の約0.01重量%〜約5重量%、約0.75重量%〜約4重量%、約1重量%〜約3重量%の量で存在するように利用されてもよい。
【0040】
樹脂エマルションが利用される場合、樹脂エマルションは、1種類、2種類、またはそれ以上の界面活性剤を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤を固体として、または溶液として約5重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)の濃度で、約10重量%〜約95重量%の濃度で加えてもよい。界面活性剤は、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%、約0.1重量%〜約16重量%、約1重量%〜約14重量%の量で存在するように利用されてもよい。
【0041】
加えられる任意要素の着色剤として、種々の既知の適切な着色剤(例えば、染料、顔料、染料混合物、顔料混合物、染料と顔料の混合物)などがトナーに含まれていてもよい。着色剤は、トナー中に、例えば、トナーの約0.1〜約35重量%、約1〜約15wt%、約3〜約10重量%の量で含まれていてもよい。
【0042】
場合により、トナー粒子を作成する際に、ワックスを、樹脂および任意要素の着色剤と組み合わせてもよい。ワックスが含まれる場合、ワックスは、例えば、トナー粒子の約1wt%〜約25wt%、約5wt%〜約20wt%の量で存在していてもよい。
【0043】
ワックスは、MWが約500〜約20,000、約1,000〜約10,000であってもよい。
【0044】
磁性金属酸化物は、Mであってもよく、ここで、Mは、Mn、Co、Ni、Mg、Cu、Zn、Ba、Sr、これらの組み合わせなどであり;Nは、Fe、Co、Ni、これらの組み合わせなどであり;xは0.1〜20であり、yは1〜20であり、zは1〜40である。
【0045】
磁性金属酸化物粒子は、直径が約1nm〜約1,000nm、約2nm〜約200nm、約5nm〜約100nmのナノ粒子であってもよい。磁性金属酸化物粒子は、細くとがった形状の結晶型をもつ(例えば、細長い形状のため、異方性が大きい)従来の強磁性粒子(例えば、酸化鉄)とは異なり、形状の異方性が比較的小さい(例えば、約1)。
【0046】
磁性金属酸化物粒子は、球状の形態をもつ。磁性金属酸化物ナノ粒子の真円度は、以下の式を用いて決定することができる。
【数1】

【0047】
磁性金属酸化物ナノ粒子は、真円度が、約0.5〜約1、約0.65〜約1、約0.75〜約1である。
【0048】
磁性金属酸化物ナノ粒子は、従来のマグネタイトで観察される残留磁気および保持力と比較すると、少なくとも3倍以上の値を示し、約1〜約30倍以上、約2〜約20倍以上の値を示す。したがって、トナーに加える磁性金属酸化物粒子の必要量はかなり少なくなり、乳化凝集プロセスを用いたトナーの製造能力が向上する。
【0049】
バリウム鉄酸化物粒子は、トナー粒子の約2重量%〜約50重量%、約3重量%〜約30重量%、約5重量%〜約20重量%の量で存在していてもよい。
【0050】
バリウム鉄酸化物粒子を分散物として作成してもよく、次いで、これを用いてEA MICRトナーを作成してもよい。この分散物は、バリウム鉄酸化物粒子と、分散剤および水とを混合することによって作られてもよい。バリウム鉄酸化物ナノ粒子を調製するときに、官能化ポリエーテルを分散剤として利用してもよい。官能化ポリエーテルは、以下の構造を有していてもよく
【化1】

式中、Rは、−COOH、−OH、−NH、および/または−SHであってもよく、nは、約1〜約1000、約2〜約500である。
【0051】
いくつかの実施形態では、官能化ポリエーテルは、以下の構造を有するポリ(エチレングリコール)ビス(カルボキシメチル)エーテルであってもよく、
【化2】

式中、nは、約1〜約1000であってもよい。他の実施形態では、COOHの代わりに、官能化ポリエーテルは、OH、NH、これらの組み合わせなどのような基を含んでいてもよい。
【0052】
磁性金属酸化物(いくつかの実施形態では、バリウム鉄酸化物)と、分散剤と、水とを含む分散物は、磁性金属酸化物を分散物の約1%〜約60%、約5〜約50重量%の量で、分散剤を分散物の約1%〜約50%、約2〜約30重量%の量で含んでいてもよく、残量が水である。
【0053】
バリウム鉄酸化物、分散剤、水の混合物を分散ミルを用いて粉砕し、所望の粒径をもつ粒子を得てもよい。適切な分散ミルとしては、限定されないが、ボールミル、アトライタミル、振動ミル、媒体ミル(例えば、サンドミルおよびビーズミル)が挙げられる。粉砕時間は、広範囲に変動してもよく、混合物の機械的性質および処理条件によって変わってもよい。処理時間は、約0.5時間〜約100時間、約2時間〜約50時間であってもよい。バリウム鉄酸化物粒子を分散物にすると、粒子が安定化し、トナーに組み込みやすくなる。
【0054】
懸濁および封入プロセスのような化学プロセスを含め、トナー粒子を調製する任意の適切な方法を用いてもよい。トナー組成物およびトナー粒子は、粒径が小さな樹脂粒子を適切なトナー粒子になるまで凝集させ、次いで、融着させ、最終的なトナー粒子の形状および形態が得られるような凝集融着プロセスによって調製されてもよい。
【0055】
磁性金属酸化物ナノ粒子分散物(いくつかの実施形態では、バリウム鉄酸化物)を、均質化しつつ他のトナー要素と接触させ、この操作は、毎分約1000回転〜約10000回転(rpm)、約600〜約6,000rpmの速度で混合することによって行われてもよい。均質化は、例えば、IKA ULTRA TURRAX T50プローブホモジナイザを含め、任意の適切な手段によって行われてもよい。得られる混合物のpHを、酸(例えば、酢酸、硝酸など)を加えることによって調節してもよい。いくつかの実施形態では、混合物のpHは、約1〜約6、約2〜約5であってもよい。
【0056】
樹脂のTgよりも低い温度で凝集剤を加えてもよい。
【0057】
凝集剤を、混合物中の樹脂の約0.1重量%〜約8重量%、約0.2重量%〜約5重量%の量で加えてもよい。
【0058】
凝集剤を、混合物に時間をかけて秤量してもよい。例えば、凝集剤を、約5〜約240分、約30〜約200分かけて秤量してもよい。また、混合物を約50〜約1,000rpm、約100rpm〜約500rpmの撹拌条件におきつつ、上述のような樹脂のTgより低い温度、約30℃〜約90℃、約35℃〜約70℃で凝集剤を加えてもよい。
【0059】
凝集剤を加えず、酸を加えることによって凝集を行ってもよい。成長プロセスの間にサンプルを採取し、例えば、Coulter Counterで平均粒径を分析してもよい。このような凝集は、凝集した粒子を得るために、撹拌を維持しつつ、高温に維持するか、または、例えば30℃から99℃まで温度をゆっくりと上げ、混合物をこの温度に約0.5時間〜約10時間、約1時間〜約5時間維持することによって進行してもよい。
【0060】
トナー粒子が望ましい最終粒径になったら、混合物のpHを、塩基を用いて約6〜約14、約7〜約12の値に調節してもよい。pHの調節は、トナーの成長を凍結させる(停止する)ために利用されてもよい。トナーの成長を止めるための塩基としては、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、これらの組み合わせなど)が挙げられる。トナー粒子の成長を止めるために、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を加えてもよい。
【0061】
凝集の後で融着の前に、凝集した粒子にシェルを塗布してもよい。シェルを形成するために利用可能な樹脂としては、限定されないが、上述のアモルファス樹脂が挙げられる。
【0062】
ある種の実施形態では、シェルを形成するために利用されるアモルファス樹脂は、架橋されていてもよい。例えば、架橋は、アモルファス樹脂と、架橋剤(いくつかの実施形態では、本明細書で開始剤と呼ばれることもある)とを混合することによって行われてもよい。適切な架橋剤の例としては、限定されないが、例えば、遊離ラジカル開始剤または熱開始剤、例えば、有機過酸化物およびアゾ化合物が挙げられる。
【0063】
架橋剤およびアモルファス樹脂を十分な時間をかけて十分な温度で合わせ、架橋したポリエステルゲルを作成してもよい。いくつかの実施形態では、架橋剤およびアモルファス樹脂を、約25℃〜約99℃、約30℃〜約95℃の温度まで約1分〜約10時間、約5分〜約5時間かけて加熱してもよい。
【0064】
架橋剤は、樹脂の約0.001重量%〜約5重量%、約0.01重量%〜約1重量%の量であってもよい。架橋剤または開始剤が存在する条件で、CCAの量の量を減らしてもよい。
【0065】
1種類のポリエステル樹脂をシェルとして利用してもよく、または、第1のポリエステル樹脂を他の樹脂と合わせ、シェルを作成してもよい。複数の樹脂を任意の適切な量で利用してもよい。第1のアモルファスポリエステル樹脂(例えば、上述の高Tgアモルファス樹脂)は、シェル樹脂全体の約0〜約100重量%、約20〜約80重量%の量で存在していてもよい。第2の樹脂(例えば、低Tgアモルファス樹脂)は、シェル樹脂中に、シェル樹脂の約0〜約100重量%、約20〜約80重量%の量で存在していてもよい。
【0066】
次いで、この粒子を望ましい最終形状になるまで融着し、融着は、例えば、混合物を適切な温度まで、例えば、コアに利用される結晶性ポリエステル樹脂の溶融開始温度よりも約0℃〜約50℃、約5℃〜約30℃高い温度まで加熱することによって行ってもよい。これより高い温度、または低い温度を用いてもよく、この温度は、使用される樹脂の関数であることが理解される。
【0067】
融着を、約3〜約9、約4〜約8、約5〜約7のpHで行ってもよい。
【0068】
さらに、融着を、約50rpm〜約1,000rpm、約100rpm〜約600rpmの速度で撹拌しながら行ってもよい。融着を約1分〜約24時間、約5分〜約10時間かけて行ってもよい。
【0069】
融着の後、混合物を室温まで冷却してもよい。冷却は、所望な場合、迅速であってもよく、ゆっくりであってもよい。冷却後に、トナー粒子を、場合により、水で洗浄し、次いで乾燥させてもよい。
【0070】
上の開示内容は、ポリエステル系EA MICRトナー組成物について詳細に記載したものであるが、本開示のバリウム鉄酸化物粒子を当業者の常識の範囲内にある任意のトナーとともに利用してもよい。したがって、乳化凝集トナーに加え、すでに記載したように、樹脂を、場合により着色剤と、場合によりワックスとともに溶融混合し、凝集粒子を作成し、この凝集粒子を磨砕するか、または同様の処理を行い、トナー粒子を作成することによって製造された従来のトナーとともに、本明細書に記載のバリウム鉄酸化物粒子を利用してもよい。化学粉砕、これらの組み合わせなどによる化学合成法によって製造されたトナー(懸濁状態で製造されたトナーを含む)トナーとともに、本明細書に記載したバリウム鉄酸化物粒子を利用してもよい。
【0071】
トナー粒子は、望ましい場合、または必要な場合、他の任意要素の添加剤をさらに含んでいてもよい。例えば、トナー粒子と、電荷制御剤(CCA)、流動補助添加剤、これらの組み合わせなどを含む外部添加剤粒子とをブレンドしてもよく、添加剤は、トナー粒子の表面に存在していてもよい。それぞれの外部添加剤は、トナーの約0.1〜約5重量%、約0.25〜約3重量%の量で存在していてもよい。添加剤を、上述のシェル樹脂と同時に塗布してもよく、シェル樹脂を塗布した後に塗布してもよい。
【0072】
トナーを超低融点(ULM)トナーとして利用してもよい。バリウム鉄酸化物粒子を加えても、トナー粒子の形態に悪影響はない。乾燥トナー粒子は、外部表面添加剤を除き、以下の特性を有していてもよい。
【0073】
(1)体積平均径(「体積平均粒子径」とも呼ばれる)が、約3〜約25μm、約4〜約15μm、約5〜約12μm;
【0074】
(2)数平均幾何粒径分布(GSDn)および/または体積平均幾何粒径分布(GSDv)が、約1.05〜約1.55、約1.1〜約1.45;
【0075】
(3)真円度が、約0.93〜約1、いくつかの実施形態では、約0.93〜約0.99(例えば、SYSMEX FPIA 2100分析機を用いて測定)。
【0076】
トナー粒子の特徴は、任意の適切な技術および装置によって決定されてもよい。体積平均粒子径D50v、GSDvおよびGSDnは、製造業者の指示にしたがって操作するBeckman Coulter Multisizer 3のような測定装置を用いることによって測定してもよい。
【0077】
トナーは、A領域での電荷が、約−3μC/g〜約−60μC/g、約−4μC/g〜約−50μC/gであってもよく、親トナーの電荷対質量比(Q/M)は、約−3μC/g〜約−60μC/g、約−4μC/g〜約−50μC/gであってもよく、最終的な摩擦電荷は、−4μC/g〜約−50μC/g、約−5μC/g〜約−40μC/gであってもよい。
【0078】
トナー粒子の帯電量は増えてもよく、その場合、必要な表面添加剤は少なくてもよく、最終的なトナーの帯電量は、機械の帯電要求を満たすほど高くなる場合がある。
【0079】
このようにして得られたトナー粒子を、現像剤組成物に配合してもよい。トナー粒子を、キャリア粒子と混合し、2成分系現像剤組成物を得てもよい。現像剤中のトナーの濃度は、現像剤の合計重量の1重量%〜25重量%、約2重量%〜約15重量%であってもよい。
【0080】
トナーと混合して利用可能なキャリア粒子の例としては、トナー粒子の電荷に対して反対の極性の電荷を摩擦電気として得ることが可能な粒子が挙げられる。適切なキャリア粒子の代表例としては、顆粒状ジルコン、顆粒状シリコン、ガラス、鋼、ニッケル、フェライト、鉄フェライト、二酸化ケイ素などが挙げられる。
【0081】
選択したキャリア粒子を、コーティングとともに用いてもよく、コーティングを用いずに使用してもよい。コーティングは、コーティング重量が、キャリアの約0.1〜約5重量%、約0.5〜約2重量%であってもよい。
【0082】
例えば、磁気ブラシによる現像、単成分のジャンピング現像、ハイブリッドスカベンジレスによる現像(HSD)などの任意の既知の種類の画像現像システムを画像現像デバイスに用いてもよい。
【0083】
部および百分率は、他の意味であると示されていない限り、重量基準である。本明細書で使用される場合、「室温(RT)」は、約20℃〜約25℃の温度を指す。
【実施例】
【0084】
(実施例1)
(分散物の状態でバリウム鉄酸化物(BaFe1219)ナノ粒子を調製)
BaFe1219ナノ粒子を約20グラムと、Sigma Aldrich製のポリ(エチレングリコール)ビス(カルボキシメチル)エーテルを約4gと、脱イオン水約25gを250mlプラスチック容器に加えた。この混合物を、ステンレス鋼ショットを用いたボールミルによって、約12時間〜約24時間、一晩かけて粉砕した。ステンレス鋼ショットをふるいによって取り出した後、残った分散物を集め、固体の内容物を取り出した。分散物は、固体含有量が約10.4%であった。
【0085】
(実施例2)
(実施例1のBaFe1219ナノ粒子を15重量%含むEAトナーを調製)
MICRトナーを2リットルベンチスケールで調製した。2種類のアモルファスポリエステル樹脂エマルション(比率が約50:50)を含むトナースラリーを利用した。片方のエマルションには、アルコキシル化ビスフェノールAとテレフタル酸、トリメリット酸、ドデセニルコハク酸コモノマーを含む高分子量樹脂が約53.51g含まれており(樹脂の濃度は、エマルションの約38.5重量%であった)、他方のエマルションには、アルコキシル化ビスフェノールAと、テレフタル酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸コモノマーを含む低分子量樹脂が約56.79g含まれていた(樹脂の濃度は、エマルションの約37重量%であった)。また、これに、以下の式を有する結晶性樹脂エマルションを約19.48g加えた。
【化3】

【0086】
式中、bは約5〜約2000、dは約5〜約2000であった(樹脂の濃度は、エマルションの約35.6重量%であった)。要素を混合し、次いで、pHを約3に調節した。実施例1のBaFe1219分散物(粒子の濃度は、分散物の約10.4重量%であった)約144.23gを、均質化しつつ加えた。BaFe1219分散物を加えたため、pHは約4.2に上がった。
【0087】
約3000rpm〜約4000rpmの速度で均質化しつつ、硫酸アルミニウムAl(SO水溶液(濃度が約1重量%)をフロック化剤として約49.87g加えた。コア粒子の平均粒径が約5.65μmになり、体積平均幾何粒径分布(GSDv)が約1.19になるまで、Coulter Counterを用いて粒径を細かく監視した。コアと同じアモルファスエマルション(比率50:50)を含むシェル樹脂を加え、最終の目標粒径である約6.55μmを達成した。(片方のエマルションには、高分子量樹脂が約36.36g含まれており、他方のエマルションには、低分子量樹脂が約38.59g含まれていた。)粒子は、GSDvが約1.18であり、GSDnが約1.19であった。
【0088】
スラリーのpHを、濃度が約4重量%のNaOH溶液を用い、約7.9に調節した。このスラリーに、EDTA溶液(VERSENE−100、Dow Chemical Co.DE)約3.85gを濃度約39重量%で加え、トナー粒子の凝集を凍結させた。
【0089】
反応器の温度(Tr)を約85℃まで上げつつ、プロセスを進めた。Trが85℃に達したら、トナースラリーのpHを約5.97まで下げると、融着プロセスが開始した。トナーを融着させて粒子を作成した後、トナーを急冷した。
【0090】
このトナーは、平均粒径が約8.59μmであり、GSDvが約1.28であり、GSDnが約1.31であった。このトナーは、実質的に円形であり、25μmのふるいで分離し、濾過した後、洗浄し、凍結乾燥させた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着色剤、ワックス、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の任意要素の成分と組み合わせた、少なくとも1種類の樹脂と;
複数の磁性金属酸化物ナノ粒子とを含み、
前記磁性金属酸化物が、式Mを有し、Mが、Mn、Co、Ni、Mg、Cu、Zn、Ba、Sr、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Nが、Fe、Co、Ni、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、xが0.1〜20であり、yが1〜20であり、zが1〜40である、乳化凝集トナー。
【請求項2】
前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子は、直径が約1nm〜約1000nmである、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子は、真円度が約0.65〜約1である、請求項1に記載のトナー。
【請求項4】
前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子が、直径が約2nm〜約200nmである、請求項1に記載のトナー。
【請求項5】
前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子が、トナー粒子の約2重量%〜約50重量%の量で存在する、請求項1に記載のトナー。
【請求項6】
少なくとも1種類の樹脂エマルションおよび複数の磁性金属酸化物ナノ粒子を混合物中で接触させることと;
この混合物を、約1〜約6のpHで凝集させ、粒子を作成することと;
前記混合物のpHを約6〜約14に調節し、粒子の成長を止めることと;
この粒子を約3〜約9のpHで融着させ、トナー粒子を作成することと;
このトナー粒子を回収することとを含み、
ここで、前記磁性金属酸化物が、式Mを有し、Mが、Mn、Co、Ni、Mg、Cu、Zn、Ba、Sr、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、Nが、Fe、Co、Ni、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、xが0.1〜20であり、yが1〜20であり、zが1〜40である、プロセス。
【請求項7】
前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子は、直径が約1nm〜約1000nmであり、前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子は、真円度が約0.65〜約1である、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
約1000rpm〜約10000rpmの速度で均質化しつつ、前記磁性金属酸化物分散物を樹脂ラテックスおよび他のトナー要素と接触させる、請求項6に記載のプロセス。
【請求項9】
前記複数の磁性金属酸化物ナノ粒子が、分散剤および水を含む分散物の状態である、請求項6に記載のプロセス。
【請求項10】
前記分散剤が、以下の式を有するポリエーテルであり、
【化1】

式中、Rは、−COOH、−OH、−NH2、−SH、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、nは約1〜約1000である、請求項9に記載のプロセス。

【公開番号】特開2012−226347(P2012−226347A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−85111(P2012−85111)
【出願日】平成24年4月4日(2012.4.4)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】