説明

磁気ヘッド駆動装置

【課題】2種類の通帳のどちらにも対応することができ、自動取引装置の内部構造を簡略化でき、製造やメンテナンスにかかる手間を低減することが可能な、新規かつ改良された磁気ヘッド駆動装置を提供する。
【解決手段】磁気ヘッド駆動装置10は、第1の回転軸81を時計回りまたは反時計回りに回転させることによって、磁気ヘッド70を、第1の搬送位置241に搬送される磁気ストライプCまたは第2の搬送位置242に搬送される磁気ストライプCに接触させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ヘッド駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
銀行等の金融機関で使用される通帳には、その通帳に関する情報が記録された磁気ストライプが付されている。このような通帳を取り扱う自動取引装置には、磁気ヘッドが備えられており、顧客が通帳を自動取引装置に挿入すると、自動取引装置の磁気ヘッドが通帳の磁気ストライプに接触し、磁気ストライプに記録された情報を読み取る。自動取引装置は、磁気ヘッドが読み取った情報に基づいて、各種の処理を行う。また、自動取引装置は、磁気ヘッドを介して、磁気ストライプに各種の情報を記録する。
【0003】
ところで、磁気ストライプは通帳上の2種類の異なる位置のうちどちらかに付されており、通帳は、磁気ストライプが付された位置によって2種類に区分される。これに対し、磁気ヘッドをひとつだけ有し、かつ磁気ヘッドの位置が固定されている自動取引装置では、2種類の通帳のうち一方の通帳にしか対応することができない。
【0004】
これに対し、特許文献1、2には、2種類の通帳のどちらにも対応することができる自動取引装置が記載されている。
【0005】
引用文献1記載の自動取引装置は、磁気ヘッドを2つ有し、かつ、磁気ヘッドを移動させる駆動機構を磁気ヘッド毎に有する。引用文献1記載の自動取引装置によれば、磁気ストライプの位置に応じて異なる磁気ヘッドを移動させ、磁気ストライプに接触させるので、2種類の通帳のどちらにも対応することができる。
【0006】
特許文献2記載の自動取引装置は、1つの磁気ヘッドと、磁気ヘッドを通帳の搬送方向に垂直な(直交する)方向に移動させる駆動機構と、磁気ヘッドを通帳に接触させる方向に移動させる駆動機構とを有する。引用文献2記載の自動取引装置によれば、磁気ストライプの位置に応じて磁気ヘッドを移動させ、磁気ストライプに接触させるので、2種類の通帳のどちらにも対応することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−30719号公報
【特許文献2】特開平10−202977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1記載の技術では、2つの磁気ヘッドと、これらを駆動する駆動機構とを自動取引装置の内部に収める必要があるので、自動取引装置の内部構造が複雑になり部品点数も増加するという問題があった。さらに、自動取引装置の製造時やメンテナンス時に、磁気ヘッド毎に磁気ヘッドの位置や駆動機構の各部品を調整する必要があるので、自動取引装置の製造やメンテナンスに手間がかかるという問題もあった。特に、いずれか一方の磁気ヘッドが故障した場合、その自動取引装置は使用できなくなってしまうので、製造やメンテナンスを慎重に行う必要があり、この点でも、製造やメンテナンスに手間がかかっていた。
【0009】
特許文献2記載の技術でも、同様に、2つの駆動機構を自動取引装置の内部に収める必要があるので、自動取引装置の内部構造が複雑になり部品点数も増加するという問題があった。さらに、自動取引装置の製造時やメンテナンス時に、各駆動機構の部品を調整する必要があるので、自動取引装置の製造やメンテナンスに手間がかかるという問題もあった。特に、いずれか一方の駆動機構が故障した場合、その自動取引装置は使用できなくなってしまうので、製造やメンテナンスを慎重に行う必要があり、この点でも、製造やメンテナンスに手間がかかっていた。
【0010】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、2種類の通帳のどちらにも対応することができ、自動取引装置の内部構造を簡略化でき、製造やメンテナンスにかかる手間を低減することが可能な、新規かつ改良された磁気ヘッド駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、磁気ストライプが付された媒体が搬送される搬送面に略平行な方向のうち、媒体が搬送される搬送方向に垂直な方向とは異なる方向に伸びる第1の回転軸と、第1の回転軸の回転を駆動するアクチュエータと、第1の回転軸に設けられ、第1の回転軸と交差する方向に伸び、第1の回転軸と一体となって回転可能な回転伝達体と、回転伝達体に設けられ、第1の回転軸に略平行な第2の回転軸と、搬送面に対向する部分に磁気ヘッドが設けられ、第2の回転軸に連結され、第1の回転軸が第1の回転方向に回転した際に、第1の回転軸の回転に連動して移動し、磁気ヘッドを搬送面上の第1の搬送位置に搬送される磁気ストライプに接触させ、第1の回転軸が第1の回転方向とは逆の第2の回転方向に回転した際に、第1の回転軸の回転に連動して移動し、磁気ヘッドを搬送面上の第1の搬送位置とは異なる第2の搬送位置に搬送される磁気ストライプに接触させる磁気ヘッドホルダと、を備えることを特徴とする、磁気ヘッド駆動装置が提供される。
【0012】
ここで、第1の回転軸は、搬送方向に略平行な方向に伸びていてもよい。
【0013】
また、搬送面に略平行かつ第1の回転軸に略垂直な方向に伸びるレールと、レールに沿って移動可能な基体と、基体に設けられ、筒形状を有し、搬送面側に開口し、磁気ヘッドホルダを中空部に収納する収納体と、を備え、収納体の側面には、中空部に連通し、搬送面に垂直な方向の幅が第2の回転軸の直径よりも長い連通孔が形成され、第2の回転軸は、連通孔を通じて、磁気ヘッドホルダに連結されていてもよい。
【0014】
また、中空部の搬送面に平行な断面は、磁気ヘッドホルダの搬送面に平行な断面と略同一な形状となっていてもよい。
【0015】
また、中空部に収納され、磁気ヘッドホルダと基体とを連結し、磁気ヘッドホルダを搬送面側に付勢する弾性体を備えていてもよい。
【0016】
また、磁気ヘッドホルダには、第2の回転軸が嵌入され、搬送面に垂直な方向の幅が第2の回転軸の直径よりも長い嵌入孔が形成されていてもよい。
【0017】
また、磁気ヘッドホルダの搬送面に対向する部分に設けられ、磁気ヘッドが磁気ストライプに接触する際に媒体を略水平に保持するガイド部材を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明は、第1の回転軸を第1の回転方向に回転させることで、磁気ヘッドを搬送面上の第1の搬送位置に搬送される磁気ストライプに接触させ、第1の回転軸を第2の回転方向に回転させることで、磁気ヘッドを搬送面上の第2の搬送位置に搬送される磁気ストライプに接触させることができる。これにより、本発明は、磁気ストライプが2種類の位置のどちらに付されていても磁気ストライプに磁気ヘッドを接触させることができる。即ち、本発明は、2種類の通帳のどちらにも対応することができる。さらに、本発明は、磁気ヘッド及びアクチュエータをそれぞれ1つずつ利用した単純な構成となるので、自動取引装置1の内部構造を簡略化でき、製造やメンテナンスにかかる手間を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る自動取引装置の外観を示す斜視図である。
【図2】磁気ストライプが付された位置を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置の構成を示す正面図である。
【図4】磁気ヘッド駆動装置の構成を示す側面図である。
【図5】自動取引装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】制御部による処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】磁気ヘッド駆動装置が待機状態となっている時の様子を示す正面図である。
【図8】通帳が初期位置まで搬送されてきた様子を示す側面図である。
【図9】磁気ヘッドが磁気ストライプに接触する様子を示す正面図である。
【図10】磁気ヘッドが磁気ストライプに接触する様子を示す正面図である。
【図11】第2の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置が磁気ストライプに接触する様子を示す正面図である。
【図12】第2の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置が磁気ストライプに接触する様子を示す正面図である。
【図13】第1の実施形態に係る磁気ヘッドが通帳に接触する様子を示す側面図である。
【図14】第3の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置の構成を示す正面図である。
【図15】第3の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置の構成を示す側面図である。
【図16】第3の実施形態に係る磁気ヘッドが通帳に接触する様子を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
<1.第1の実施形態>
[自動取引装置の外観例]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る自動取引装置1の外観構成について説明する。
【0022】
自動取引装置1は、銀行や信用金庫等の金融機関や、コンビニエンスストア等に設置され、紙幣等の紙葉類を取引することが可能となっている。自動取引装置1は、筐体2と、通帳挿入口3と、入力部4とを備える。この他、自動取引装置1は、紙葉類等を投入する投入口、カード類の挿入口、取引に関する各種情報が表示されるディスプレイ等を備える。
【0023】
筐体2の内部には、後述する磁気ヘッド駆動装置10や、各種のハードウェア構成等が格納される。通帳挿入口3からは、各種の通帳が挿入される。図2に、取引に使用される通帳の一例を示す。図2に示す通帳A、Bは、いずれも磁気ストライプCが付されているが、磁気ストライプCの位置が互いに異なっている。自動取引装置1は、通帳A、Bいずれが挿入されても、磁気ストライプCを読み取ることができる。
【0024】
入力部4は、タッチパネルやテンキー等であり、操作者は、入力部4を用いて各種の情報を入力する。
【0025】
[磁気ヘッド駆動装置の構成]
次に、図3及び図4を参照して、磁気ヘッド駆動装置10の構成について説明する。磁気ヘッド駆動装置10は、通帳が搬送される搬送経路240の近傍に設けられる。通帳の搬送方向は、図3の紙面に垂直な方向である。第1の搬送面200(搬送面)と第2の搬送面230とで挟まれた空間が搬送経路240とされる。第1の搬送面200と第2の搬送面230とは互いに平行に配置されている。第1の搬送面200には、搬送経路240とその外部とを連通する連通孔210、220が互いに所定の間隔をおいて形成されている。通帳Aが自動取引装置1に挿入された場合、磁気ストライプCは、搬送経路240内の連通孔210に対向する位置(第1の搬送位置)241に搬送される。一方、通帳Bが自動取引装置1に挿入された場合、磁気ストライプCは、搬送経路240内の連通孔220に対向する位置(第2の搬送位置)242に搬送される。
【0026】
磁気ヘッド駆動装置10は、レール20と、基体30と、収納体40と、磁気ヘッドホルダ50と、バネ60と、磁気ヘッド70と、駆動伝達機構80と、アクチュエータ90とを備える。駆動伝達機構80は、第1の回転軸81と、回転伝達体82と、第2の回転軸83とを備える。
【0027】
レール20は、第1の搬送面200に平行かつ通帳の搬送方向に垂直な方向に伸びる円柱状の部材であり、互いに平行となるように2本設けられる。レール20は、筐体2に固定される。
【0028】
基体30は、平板状の部材であり、2本のレール20が貫通している。基体30は、レール20に沿って移動可能となっている。なお、基体30は、アクチュエータ90の駆動、即ち後述する第1の回転軸81に連動して移動する。
【0029】
収納体40は、基体30の第1の搬送面200に対向する面上に設けられる。収納体40は、円筒形状の部材であり、一方の開口面は基体30により塞がれ、他方の開口面は第1の搬送面200に対向している。また、収納体40の側面には、中空部42に連通する連通孔41が形成されている。この連通孔41は、図3における上下方向(すなわち、第1の搬送面200に垂直な方向)の幅L1が、第2の回転軸83の直径L3よりも長くなっている。具体的には、幅L1は、回転伝達体82の長さ(第1の回転軸81に垂直な方向の長さ)に略一致する。また、図3における左右方向(第1の搬送面200に平行かつ搬送方向に垂直な方向)の幅L2は、第2の回転軸83の直径L3よりもわずかに大きくなっている。第2の回転軸83は、この連通孔41を通って、磁気ヘッドホルダ50に連結される。また、連通孔41は、第1の回転軸81と略同じ高さまで形成されている。なお、以下の説明において、上下左右方向は、特に断りがない限り、図3を基準とした方向とする。
【0030】
これにより、回転伝達体82が第1の搬送面200に平行になったり(図3参照)、第1の搬送面200に垂直になったりすることができるようになる(図7参照)。なお、幅L1は、直径L3よりも長ければ、上記以外の長さであっても良く、幅L2は、第2の回転軸83の直径L3以上の長さであれば、上記以外の長さであっても良い。
【0031】
磁気ヘッドホルダ50は、円柱形状の部材であり、収納体40の中空部42に収納されている。磁気ヘッドホルダ50の直径は、磁気ヘッドホルダ50が収納体40に対して上下に摺動可能となるように、収納体40の内径よりもわずかに小さくなっている。すなわち、磁気ヘッドホルダ50の第1の搬送面200に平行な断面は、中空部42の第1の搬送面200に平行な断面よりもわずかに小さくなっている。これにより、磁気ヘッドホルダ50は収納体40内に安定して保持される。即ち、磁気ヘッドホルダ50は、収納体40に対して上下方向には自由に移動できるが、収納体40に対して第1の搬送面200に平行な方向には移動できない。磁気ヘッドホルダ50の、第1の搬送面200に対向する面51には、凹部が形成されており、この凹部に磁気ヘッド70が嵌入されている。
【0032】
バネ60(弾性体)は、収納体40の中空部42に収納されており、基体30と磁気ヘッドホルダ50とを連結する。バネ60は、磁気ヘッドホルダ50を第1の搬送面200側に常に付勢する。なお、弾性体は、弾性を有するものであれば、バネに限定されない。
【0033】
磁気ヘッド70は、磁気ストライプCに接触した際に、磁気ストライプCに記録された情報を読み取る。磁気ヘッド70は、図示しない配線によって後述する制御部5に接続されており、読み取った情報を制御部5に出力する。また、磁気ヘッド70は、制御部5から与えられた情報を磁気ストライプCに書き込む。
【0034】
伝達機構80は、アクチュエータ90の駆動力を磁気ヘッドホルダ50等に伝達するための機構であり、第1の回転軸81と、回転伝達体82と、第2の回転軸83とを備える。
【0035】
第1の回転軸81は、第1の搬送面200に平行で、かつ、通帳の搬送方向に平行な方向に伸びる円柱形状の部材である。第1の回転軸81は、連通孔210、220間に配置されており、アクチュエータ90によって回転する。なお、第1の回転軸81は、第1の搬送面200に平行かつ通帳の搬送方向に対して斜めに(ただし、搬送方向に垂直な方向とは異なる方向に)向いていてもよいが、本実施形態のように、搬送方向に平行に配置されることで、磁気ヘッドホルダ50が第1の搬送位置241の下方から第2の搬送位置242の下方まで移動する距離を最短にすることができる。第1の回転軸81がこのように配置されることで、磁気ヘッドホルダ50が搬送方向に対して垂直に動くことができるからである。
【0036】
回転伝達体82は、第1の回転軸81の先端に設けられ、第1の回転軸81に対して垂直な方向に伸びる板状の部材である。回転伝達体82は、第1の回転軸81に固定されており、第1の回転軸81が回転すると、第1の回転軸81と一体となって回転する。なお、回転伝達体82は、第1の回転軸81に交差する方向に伸びていても良い。
【0037】
第2の回転軸83は、回転伝達体82の先端に固定されており、第1の回転軸81と平行になっている。第2の回転軸83は、連通孔41を通って磁気ヘッドホルダ50に連結されている。具体的には、磁気ヘッドホルダ50には、図示しない嵌入孔が形成されており、この嵌入孔に第2の回転軸83が嵌入されている。この嵌入孔は、第2の回転軸83と同一径の円柱形状となっている。第2の回転軸83は、回転伝達体82と一体となって動くが、磁気ヘッドホルダ50に対しては回転自在となっている。なお、第2の回転軸83は、回転伝達体82及び磁気ヘッドホルダ50のうち、少なくとも一方に対して回転自在となっていればよい。
【0038】
アクチュエータ90は、第1の回転軸81を図3で時計回り(第1の回転方向)に回転させることで、磁気ヘッド70を第1の搬送位置241に搬送される磁気ストライプCに接触させ、第1の回転軸81を図3で反時計回り(第2の回転方向)に回転させることで、磁気ヘッド70を第2の搬送位置242に搬送される磁気ストライプCに接触させる。
【0039】
[制御系の構成]
図5は、アクチュエータ90の制御等を行う構成を示すブロック図である。自動取引装置1は、磁気ヘッド駆動装置10の他に、制御部5と、搬送部6とを備える。制御部5は、CPU、ROM、RAM、記憶装置等のハードウェアで構成され、入力部4及び磁気ヘッド70から入力された情報等に基づいて、アクチュエータ90及び搬送部6の動作を制御する。また、制御部5は、磁気ヘッド70を介して磁気ストライプCに各種の情報を記録する。
【0040】
搬送部6は、通帳挿入口3から挿入された通帳を搬送経路240内で搬送させるものであり、搬送ベルト、プーリ、アクチュエータ等で構成される。搬送ベルトは搬送経路240内に配置され、通帳を搬送経路240内で搬送させる。プーリは搬送ベルトを駆動させるためのものであり、アクチュエータはプーリを回転させる。
【0041】
[制御部による処理及びこれに伴う磁気ヘッド駆動装置の動作]
次に、図6〜図10に基づいて、制御部5による制御及びこれに伴う磁気ヘッド駆動装置10の動作を説明する。
【0042】
図6に示すステップS10にて、制御部5は、入力部4から通帳に関する通帳情報が与えられるまで待機する。この通帳情報は、制御部5が通帳の種別(通帳Aなのか通帳Bなのか)を判別するために必要な情報であり、例えば、金融機関毎に与えられるコード情報等からなる。一方、制御部5は、アクチュエータ90を制御することで、磁気ヘッド駆動装置10を待機状態とする。図7は、待機状態を示す。磁気ヘッド駆動装置10が待機状態となっている場合、回転伝達体82は第1の搬送面200に垂直な状態になっている。このとき、磁気ヘッドホルダ50は、最も下方の位置に配置されている。制御部5は、磁気ヘッド駆動装置10が初期状態となっている場合、アクチュエータ8に初期状態を維持するための駆動力を発生させなくてもよい。この状態では、バネ60による力の方向と、回転伝達体82の回転方向(即ち回転軸81の回転方向)とが互いに垂直になるので(下死点)、バネ60の力によって回転軸81や回転伝達体82が回転することはないからである。
【0043】
制御部5は、入力部4から通帳情報が与えられたら、ステップS20に進む。ステップS20にて、制御部5は、通帳が通帳挿入口3に挿入されるまで待機し、挿入されたらステップS30に進む。
【0044】
ステップS30において、制御部5は、磁気ストライプCの搬送方向先端が第1の搬送位置または第2の搬送位置まで搬送されるまで、搬送部6に通帳を搬送させる。その後、制御部5は、搬送を一旦停止する。この時の様子を図8に示す。図8では、通帳Aの磁気ストライプCの先端が第1の搬送位置241に到達した様子を示す。
【0045】
ステップS40において、制御部5は、入力部4から与えられた通帳情報に基づいて、第1の回転軸81の回転方向を決定する。次いで、制御部5は、アクチュエータ90を制御することで、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触するまで、第1の回転軸81を当該決定した回転方向に回転させる。この時の様子を図9及び図10に示す。
【0046】
図9は、通帳Aが搬送される場合に、第1の回転軸81が回転する様子を示す。この場合、磁気ストライプCは第1の搬送位置241に搬送されるので、第1の回転軸81が時計回りD1(第1の回転方向)に回転することで、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する。
【0047】
ここで、磁気ヘッド駆動装置10の動作について詳細に説明する。第1の回転軸81が時計回りD1に回転を開始すると、回転伝達体82及び第2の回転軸83は、第1の回転軸81に連動して回転を開始する。このとき、第2の回転軸83は、磁気ヘッドホルダ50に対して左方向の力を作用させるので、この力の作用によって、磁気ヘッドホルダ50、収納体40、及び基体30は左方向に移動する。さらに、第2の回転軸83は、磁気ヘッドホルダ50に対して上方向の力を作用させるので、この力の作用によって、磁気ヘッドホルダ50が上方向にも移動する。したがって、磁気ヘッド駆動装置10は、第1の回転軸81を時計回りD1に回転させることで、磁気ヘッドホルダ50を左方向及び上方向に移動させることができる。これにより、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する。
【0048】
一方、図10は、通帳Bが搬送される場合に、第1の回転軸81が回転する様子を示す。この場合、磁気ストライプCは第2の搬送位置242に搬送されるので、第1の回転軸81が反時計回りD2(第2の回転方向)に回転することで、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する。即ち、第1の回転軸83は、磁気ヘッドホルダ50に対し右方向及び上方向の力を作用させ、これにより、磁気ヘッド70は右方向及び上方向に移動し、磁気ストライプCに接触する。
【0049】
制御部5は、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触した時点で、ステップS50に進む。ここで、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触したか否かの判定は、例えば、アクチュエータ90に流れる電流を監視すること等により行われる。
【0050】
ステップS50において、制御部5は、アクチュエータ90への電力の供給を停止する。これにより、第1の回転軸81を保持する力がなくなるので、磁気ヘッド70は、バネ60の上方向の力により、磁気ストライプCに押し付けられる。
【0051】
ステップS60において、制御部5は、搬送部6に通帳の搬送を再開させる。この一方で、磁気ヘッド70は、磁気ストライプCに記録された情報を読み取って、制御部5に出力する。
【0052】
ステップS70において、制御部5は、磁気ヘッド70から与えられた情報をRAM等に保存する。保存された情報は、操作者との取引処理において使用される。
【0053】
ステップS80において、制御部5は、磁気ヘッド70からの情報の出力が終了したかを判定し、終了したと判定した場合には、ステップS90に進み、終了したと判定しない場合には、ステップS70に戻る。
【0054】
ステップS90において、制御部5は、アクチュエータ90に第1の回転軸81を回転させることで、磁気ヘッド駆動装置10を図7に示す待機状態に戻す。さらに、制御部5は、搬送部6を制御することで、通帳を通帳挿入口3から排出する。なお、ここでは、制御部5が磁気ストライプCに記録された情報を読み取る場合を例として説明したが、制御部5が磁気ストライプCに情報を書き込む場合も同様の処理が行われる。
【0055】
以上により、第1の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置10は、駆動伝達機構80によって磁気ヘッド70の上下方向及び左右方向の動きを実現することができるので、磁気ヘッド70及びアクチュエータ90をそれぞれ1つずつ利用した単純な構成で、2種類の通帳に対応することができる。したがって、自動取引装置1の内部構造を簡略化でき、製造やメンテナンスにかかる手間を低減することが可能となる。また、磁気ヘッド駆動装置10の部品点数は、従来のものよりも少ないので、製造コストを下げる効果もある。
【0056】
さらに、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置は、第1の回転軸81の初期状態(図7に示す状態)からの回転角度と、回転伝達体82の長さ、具体的には第1の回転軸81から第2の回転軸83までの間隔とに依存する。ここで、第1の回転軸81から第2の回転軸83までの間隔は、磁気ヘッド駆動装置10が一旦製造されれば一定となるので、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置は、実質的には、第1の回転軸81の初期状態(図7に示す状態)からの回転角度に依存する。
【0057】
したがって、磁気ヘッド駆動装置10は、繰り返し動作しても、第1の回転軸81の初期状態からの回転角度を一定にする(第1の実施形態では、時計回りまたは反時計回りに90度で一定にする)ことによって、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置を常に一定にすることができる。このため、磁気ヘッド駆動装置10に、磁気ヘッド70の停止位置を検出するためのセンサを取り付ける必要がないので、この点でも、磁気ヘッド駆動装置10の部品点数を少なくすることができる。
【0058】
また、第1の回転軸81から第2の回転軸83までの間隔が長いほど、磁気ヘッド70の左右方向の移動可能距離が長くなる。したがって、第1の回転軸81から第2の回転軸83までの間隔や、連通孔241、242の位置を調整することで、あらゆる位置の磁気ストライプに磁気ヘッド70を接触させることができる。なお、第1の実施形態では、磁気ヘッド70が待機位置から左右方向にもっとも移動したときに連通孔210、220に到達するように、当該間隔が調整されている。
【0059】
さらに、磁気ヘッド駆動装置10は、第1の回転軸81の回転運動により、磁気ヘッド70を移動させるので、磁気ヘッド70の左右方向への移動中には、磁気ヘッド70を第1の搬送面200の下方に配置することができる。したがって、第1の搬送面200には、少なくとも磁気ヘッド70が突出するだけの連通孔210、220を形成すればよいので、通帳の搬送が安定する。
【0060】
さらに、磁気ヘッド駆動装置10は、第1の回転軸81が搬送方向に平行に設けられているので、磁気ヘッド70が第1の搬送位置241と第2の搬送位置242との間を移動する距離を最短にすることができる。
【0061】
さらに、磁気ヘッド駆動装置10は、レール20、基体30、及び収納体40によって磁気ヘッドホルダ50を保持することができるので、磁気ヘッド70を安定して移動させることができる。
【0062】
さらに、磁気ヘッド駆動装置10は、中空部42の第1の搬送面200に平行な断面が磁気ヘッドホルダ50の当該断面と同一形状となっているので、磁気ヘッドホルダ50を安定して保持する事ができる。
【0063】
さらに、磁気ヘッド駆動装置10は、バネ60によって上方向の力を磁気ヘッドホルダ50に作用させることができるので、磁気ヘッド70を磁気ストライプCに確実に接触させることができる。
【0064】
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態を説明する。第1の実施形態は、第1の回転軸81を時計回りD1または反時計回りD2に回転させることで、磁気ヘッド70を上下方向及び左右方向に異動させるので、磁気ヘッド70を上下方向に移動させる場合には、磁気ヘッド70の左右方向の移動を必ず伴う。一方、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する位置は、通帳の厚さによって上下方向にずれる。このため、第1の実施形態では、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する位置は、通帳の厚さによって左右方向にもずれることになる。しかし、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに記録された情報を確実に読み取るという観点からは、左右方向のずれはなるべく小さいほうが好ましい。そこで、第2の実施形態は、このような左右方向のずれを防止することを目的とする。
【0065】
[磁気ヘッド駆動装置の構成]
次に、第2の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置10の構成について、図11及び図12に基づいて説明する。なお、ここでは、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0066】
第2の実施形態は、磁気ヘッドホルダ50に第2の回転軸83が嵌入される嵌入孔の形状が第1の実施形態と異なる。即ち、第1の実施形態の嵌入孔は、第2の回転軸83と同一径の円柱形状となっているが、第2の実施形態の嵌入孔52は、上下方向の幅L4が第2の回転軸83の直径L3よりも大きく、左右方向の幅L5が第2の回転軸83の直径L3と略同一となっている。この嵌入孔52によって、磁気ヘッドホルダ50は、第2の回転軸83に対して上下方向に移動することが可能になる。
【0067】
[制御部による処理及びこれに伴う磁気ヘッド駆動装置の動作]
次に、制御部による処理及びこれに伴う磁気ヘッド駆動装置の動作について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態とステップS40及びS50が異なるので、これらのステップを説明する。
【0068】
ステップS40において、制御部5は、入力部4から与えられた通帳情報に基づいて、第1の回転軸81の回転方向を決定する。次いで、制御部5は、アクチュエータ90を制御することで、第1の回転軸81を当該決定した回転方向に90度回転させる。磁気ヘッドホルダ50は、第1の回転軸81の回転に連動して移動する。第2の回転軸83は、磁気ヘッドホルダ50がバネ60によって上方向の力を受けるので、嵌入孔52の下端面に接触した状態を維持する。
【0069】
ステップS50において、制御部5は、第1の回転軸81を停止させ、アクチュエータ90により、この位置を保持させる。一方、磁気ヘッド70は、第1の回転軸81が回転を開始してから停止するまでの間に、磁気ストライプCに接触する。磁気ヘッド70は、その後、第1の回転軸81の回転に連動して左右方向に移動し、第1の回転軸81が停止した際に停止する。この時の様子を図11及び図12に示す。
【0070】
図11は、通帳Aに区分される通帳のうち、比較的薄い通帳A1が挿入された時の様子を示す。図11では、第1の回転軸81が停止した際に、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する。
【0071】
図12は、通帳Aに区分される通帳のうち、比較的厚い通帳A2が挿入された時の様子を示す。図12では、第1の回転軸81が停止する前に、磁気ヘッド70は磁気ストライプCに接触する。その後、磁気ヘッド70は、第1の回転軸81の回転に連動して左方向に移動する。しかし、第2の回転軸83が嵌入孔52内を上方向に移動するので、磁気ヘッド70は上方向には移動しない(言い換えれば、磁気ヘッド70は、第2の回転軸83に対して相対的に下方に移動する)。磁気ヘッド70は、第1の回転軸81が停止した際に停止する。このとき、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置は、図11と同一となる。これは、以下の理由による。
【0072】
すなわち、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置は、第1の回転軸81から第2の回転軸83までの距離が同じであれば、第1の回転軸81の回転角度によって変化する。いいかえれば、第1の回転軸81の回転角度が一致すれば、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置は一致する。図11及び図12では、いずれも第1の回転軸81の回転角度が時計回りD1に90度で一致するので、磁気ヘッド70の左右方向の停止位置が一致する。
【0073】
このように、通帳の厚さが異なっても、第1の回転軸81の回転角度を一致させることができるのは、嵌入孔52によって、磁気ヘッドホルダ50(すなわち磁気ヘッド70)が第2の回転軸83に対して上下に移動することができるからである。すなわち、通帳の厚さによって、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触するタイミングが異なるが、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触した後も、磁気ヘッドホルダ50が第2の回転軸83に対して上下に移動することで、第1の回転軸81は回転を継続することができる。これにより、通帳の厚さによらず、第1の回転軸81は同じ回転角度だけ回転し、停止することができる。
【0074】
以上により、第2の実施形態では、磁気ヘッド駆動装置10は、嵌入孔52によって磁気ヘッド70を第2の回転軸83に対して上下に移動させることができるので、通帳の厚さが変わっても、磁気ヘッド70の停止位置が左右方向にずれることを防止することができる。
【0075】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態を説明する。まず、第3の実施形態の目的を図13に基づいて説明する。図13に示すように、通帳の種類によっては、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する際に大きく撓み(カールし)、磁気ヘッド70と磁気ストライプCとの接触が十分でなくなる可能性がある。このような問題は、通帳の腰が強く、かつ、このような通帳の綴じ目付近にある磁気ストライプCを読み取る場合に生じやすい。そこで、第3の実施形態は、磁気ヘッド70と磁気ストライプCとをより確実に接触させることを目的とする。
【0076】
[磁気ヘッド駆動装置の構成]
次に、第3の実施形態に係る磁気ヘッド駆動装置10の構成を図14及び図15に基づいて説明する。なお、ここでは、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0077】
第3の実施形態は、磁気ヘッドホルダ50の第1の搬送面200に対向する部分にガイド部材100を設けたことが第1の実施形態と異なる。ガイド部材100は、磁気ヘッド70の左右両側に設けられており、上端面110が傾斜している。具体的には、図15に示すように、上端面110は、磁気ヘッド70に対向する部分(中心部分)が平坦となっており、中心部分から外側部分に向かって下方向に傾斜している。なお、第3の実施形態ではガイド部材100は2つ設けられているが、少なくとも1つあればよい。
【0078】
[制御部による処理及びこれに伴う磁気ヘッド駆動装置の動作]
制御部による処理及びこれに伴う磁気ヘッド駆動装置の動作は、第1の実施形態と同様である。ただし、図16に示すように、ガイド部材100は、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する際に、通帳を略水平に保持する。図13と対比すると、ガイド部材100によって、通帳はより水平に近くなっている。
【0079】
第3の実施形態によれば、磁気ヘッド駆動装置10は、磁気ヘッド70が磁気ストライプCに接触する際に、ガイド部材100によって通帳を略水平に保持するので、磁気ヘッド70と磁気ストライプCとをより確実に接触させることができる。
【0080】
なお、第3の実施形態のように、ガイド部材100を磁気ヘッドホルダ50に設けた場合、磁気ヘッド70を通帳に押し付ける力(具体的には、第1の回転軸81に与えられるトルク)を強くする必要がある。そこで、ガイド部材100を上下動させる機構を別途設け、この機構によってガイド部材100を上下させるようにしてもよい。
【0081】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば、上記各実施形態は通帳に付された磁気ストライプを読み取るが、本発明は、他の媒体、例えばカードに付された磁気ストライプを読み取る装置に適用されても良い。
【符号の説明】
【0082】
1 自動取引装置
10 磁気ヘッド駆動装置
20 レール
30 基体
40 収納体
50 磁気ヘッドホルダ
60 バネ
70 磁気ヘッド
80 駆動伝達機構
81 第1の回転軸
82 回転伝達体
83 第2の回転軸
90 アクチュエータ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ストライプが付された媒体が搬送される搬送面に略平行な方向のうち、前記媒体が搬送される搬送方向に垂直な方向とは異なる方向に伸びる第1の回転軸と、
前記第1の回転軸の回転を駆動するアクチュエータと、
前記第1の回転軸に設けられ、前記第1の回転軸と交差する方向に伸び、前記第1の回転軸と一体となって回転可能な回転伝達体と、
前記回転伝達体に設けられ、前記第1の回転軸に略平行な第2の回転軸と、
前記搬送面に対向する部分に磁気ヘッドが設けられ、前記第2の回転軸に連結され、前記第1の回転軸が第1の回転方向に回転した際に、前記第1の回転軸の回転に連動して移動し、前記磁気ヘッドを前記搬送面上の第1の搬送位置に搬送される前記磁気ストライプに接触させ、前記第1の回転軸が前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向に回転した際に、前記第1の回転軸の回転に連動して移動し、前記磁気ヘッドを前記搬送面上の前記第1の搬送位置とは異なる第2の搬送位置に搬送される前記磁気ストライプに接触させる磁気ヘッドホルダと、を備えることを特徴とする、磁気ヘッド駆動装置。
【請求項2】
前記第1の回転軸は、前記搬送方向に略平行な方向に伸びることを特徴とする、請求項1記載の磁気ヘッド駆動装置。
【請求項3】
前記搬送面に略平行かつ前記第1の回転軸に略垂直な方向に伸びるレールと、
前記レールに沿って移動可能な基体と、
前記基体に設けられ、筒形状を有し、前記搬送面側に開口し、前記磁気ヘッドホルダを中空部に収納する収納体と、を備え、
前記収納体の側面には、前記中空部に連通し、前記搬送面に垂直な方向の幅が前記第2の回転軸の直径よりも長い連通孔が形成され、
前記第2の回転軸は、前記連通孔を通じて、前記磁気ヘッドホルダに連結されていることを特徴とする、請求項1または2記載の磁気ヘッド駆動装置。
【請求項4】
前記中空部の前記搬送面に平行な断面は、前記磁気ヘッドホルダの前記搬送面に平行な断面と略同一な形状となっていることを特徴とする、請求項3記載の磁気ヘッド駆動装置。
【請求項5】
前記中空部に収納され、前記磁気ヘッドホルダと前記基体とを連結し、前記磁気ヘッドホルダを前記搬送面側に付勢する弾性体を備えることを特徴とする、請求項3または4記載の磁気ヘッド駆動装置。
【請求項6】
前記磁気ヘッドホルダには、前記第2の回転軸が嵌入され、前記搬送面に垂直な方向の幅が前記第2の回転軸の直径よりも長い嵌入孔が形成されていることを特徴とする、請求項4記載の磁気ヘッド駆動装置。
【請求項7】
前記磁気ヘッドホルダの前記搬送面に対向する部分に設けられ、前記磁気ヘッドが前記磁気ストライプに接触する際に前記媒体を略水平に保持するガイド部材を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気ヘッド駆動装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−108986(P2012−108986A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258137(P2010−258137)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】