説明

磁気信号検出方法、磁気信号検出プログラム、磁気信号検出装置

【課題】定量的に正確な磁気変化量を検出することのできる磁気信号検出方法を提供する。
【解決手段】移動体から発生する磁気信号を検出する方法であって、移動体とともに移動して磁気信号を検出する磁気センサ11と、磁気センサ11の近傍に配置され磁気センサ11の動揺を検出する動揺検出器12と、を設け、磁気センサ11の検出値を取得するステップと、磁気センサ11の基準軸に対する動揺を動揺検出器12より取得する第1ステップと、動揺検出器12より取得した動揺の検出値に基づき磁気センサ11の検出値を補正する第2ステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体から発生する磁気信号を検出する方法、そのプログラム、およびその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気信号を用いて機雷を掃海する技術に関し、『実際に海中に所定の掃海信号が発生・放出されているかどうかが確認される掃海信号モニタ装置を提供すること』を目的とした技術として、『掃海艇(3)から海中に磁気信号及び音響信号を発生・放出して機雷を掃海する掃海システムにおいて、雑音排除型の3軸合成型磁気センサ(11)と、音響センサ(12)と、これらのセンサ(11,12)を搭載し掃海艇(3)に曳航される曳航体(1)と、これらのセンサ(11,12)で検出された検出信号を掃海艇(3)側へ少くとも送信する浮上ケーブル(2)とを備えて構成される。』というものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−201385号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、雑音排除型の3軸合成型磁気センサ11を用いて磁気検出を行っている。
しかし、掃海艇の曳航時には、3軸個々のセンサに対し、ピッチ、ロール、ヨー等の影響による誤差が生じるため、上記雑音排除型の3軸合成型磁気センサ11では、これらの影響を排除できず、定性的な変化レベルの磁気変動しか検出できない。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、定量的に正確な磁気変化量を検出することのできる磁気信号検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る磁気信号検出方法は、移動体から発生する磁気信号を検出する方法であって、前記移動体とともに移動して前記磁気信号を検出する磁気センサと、前記磁気センサの近傍に配置され前記磁気センサの動揺を検出する動揺検出器と、を設け、前記磁気センサの検出値を取得する第1ステップと、前記磁気センサの基準軸に対する動揺を前記動揺検出器より取得する第2ステップと、前記動揺検出器より取得した動揺の検出値に基づき前記磁気センサの検出値を補正する第3ステップと、を有するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る磁気信号検出方法によれば、動揺検出器により磁気センサの基準軸に対する動揺を検出し、これに基づき磁気センサの検出値を補正するので、定性的な変化レベルの磁気変動のみならず、定量的な磁気変動をリアルタイムかつ正確に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る磁気信号検出装置10の機能ブロック図である。
磁気信号検出装置10は、3軸直交型磁気検出器11(以下、磁気検出器11と称す)、動揺検出器12、方位計13、センサ軸補正部14、ハイパスフィルター15、記憶部16、検出信号演算部17を備える。
【0009】
磁気検出器11は、後述の移動体が発する磁気信号を検出するセンサである。3軸直交型のセンシング方式を用いるため、センシングを実施する位置の偏角・伏角情報を必要としない。検出値はセンサ軸補正部14に出力される。
動揺検出器12は、磁気検出器11の近傍に設置され、磁気検出器11の動揺を検出して検出値をセンサ軸補正部14に出力する。
方位計13は、磁気信号検出装置10の方位を検出して、検出値をセンサ軸補正部14に出力する。
【0010】
センサ軸補正部14は、磁気検出器11、動揺検出器12、方位計13の検出値を受け取り、磁気検出器11の検出値を補正して、ハイパスフィルタ15に出力する。補正処理の詳細は、後述の図3で説明する。
【0011】
ハイパスフィルター15は、地磁気の日周期変動等の微細な変動を除去するためのフィルタである。
磁気検出信号の誤差の原因として、地磁気の日周期変化がある。地球磁気圏と大気圏の間の電離層への太陽放射の影響により、地球の自転に応じて地磁気が変化する。この地磁気変化は、1日周期の変化として観測される。
1日の変化量は約50nT、数十分の変化量は約10nTであり、後述する掃海信号のような検出対象の磁気変動と比較して緩やかである。
そこで、磁気信号の検出結果にハイパスフィルター15を適用することで、地磁気の日周期変動による誤差を除去することができる。また、その他の要因に基づく微細な変動も同時に除去することができる。
【0012】
記憶部16は、ハイパスフィルター15で日周期変動等の影響を除去した後の地磁気データを格納する。
検出信号演算部17は、後述の演算式を用いて、磁気検出器11の検出力地磁気成分を減算した磁気信号の各成分、およびその大きさを求める。
【0013】
センサ軸補正部14、検出信号演算部17は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアで実現することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
記憶部16は、RAM(Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)のような書き込み可能な記憶装置で構成することができる。
【0014】
ここで、磁気信号検出装置10の詳細動作を説明する前に、各処理の理解を容易にするため、磁気信号検出装置10の利用例について説明しておくこととする。
【0015】
図2は、磁気信号検出装置10を用いて掃海信号を検出する際の様子を示す図である。
掃海艇20は、磁気感応機雷や音響感応機雷を掃海する作業を行うものであり、磁気掃海具21、音響掃海具22を曳航して機雷敷設海域を航行する。以下では、磁気に関するもののみ説明する。
【0016】
磁気掃海具21が発する磁気を磁気感応機雷が感知すると、機雷は起爆し、処分される。これにより磁気感応機雷の除去が行われる。このような機雷を爆発させるための磁気信号を、「掃海信号」と呼ぶ。以下、特に言及しない場合は、「掃海信号」と呼ぶときは、磁気を用いた掃海信号を指すものとする。
【0017】
磁気感応機雷を爆発させるためには、機雷の感応範囲に適合した磁気信号を磁気掃海具21から発しなければならない。このとき、どの程度の磁気が掃海信号に適していたかを知るためには、磁気掃海具21がどの程度の磁気を発していたかを検出する必要がある。
これは、磁気掃海具21に供給する電流値から演算により求めるか、もしくは磁気センサを磁気掃海具21の磁気放射範囲内に配置して、直接検出する必要がある。
【0018】
掃海作業を実施する際には、事前に海水の導電率等を調査し、想定した機雷に有効な磁気掃海信号となる(掃海具に通電させる)通電量の設定を行う。これは、磁気掃海具21に供給する電流値から演算により求めるか、磁気センサにより求めるかによらず共通である。
ところが、実海域では、上記環境条件が調査値から外れる場所が存在する可能性があり、この場合、想定外の磁気掃海信号を発生させることになり、掃海作業の効率の低下や機雷が掃海艇近傍で起爆した際には掃海艇の乗員の安全が脅かされる。
【0019】
即ち、磁気掃海具21に供給する電流値から求める方法では、磁気掃海具21の調整具合や環境条件などによって誤差が生じ、磁気を正確に求めることができないため、効率低下や安全上の問題が発生する場合がある。そこで、これに代えて磁気センサによる直接的な検出を行い、上記リスクを低減することを考える。
図2の例では、図1の磁気検出器11を磁気掃海具21の磁気放射範囲内に配置し、掃海艇20で曳航する手法を示した。動揺検出器12もその近傍に配置している(図示は省略)。その他の構成部は、掃海艇20内に配置し、信号線でこれらを接続する。
【0020】
磁気センサによる直接的な磁気検出では、より正確な検出が可能であるが、一方で以下の(1)〜(2)のような誤差要因がある。
【0021】
(1)掃海艇20は、一定範囲の海域を航行するため、航行位置および時間帯によって、地磁気の変動が生じ、その影響を受けて検出値に誤差が生じる。
(2)磁気センサが曳航に伴って動揺するため、これに起因する検出誤差が生じる。
【0022】
検出ノイズを除去することのできる磁気センサを用いたとしても、磁気センサ自体が曳航にともなって動揺する場合は、ノイズの範囲に留まらない誤差が生じる可能性がある。
そこで、本発明では、このような動揺を検出する動揺検出器12を磁気検出器11の近傍に配置し、磁気検出器11の動揺に起因する検出誤差を補正する手法を提案する。
以下、本実施の形態1に係る磁気信号検出装置10の説明に戻る。
【0023】
図3は、磁気信号検出装置10の詳細動作を説明する処理フロー図である。以下、各ステップについて説明する。なお、図2のような掃海作業を前提とする。
ステップS301〜S306は掃海信号発生前に実行する処理、S307〜S313は掃海信号発生後に実行する処理である。
【0024】
(S301)
磁気検出器11は、現在位置における地磁気の3軸直交成分(Fex,Fey,Fez)を検出する。センサ軸補正部14は、検出値を取得する。
(S302)
動揺検出器12は、磁気検出器11の3軸方向の動揺角度を検出する。センサ軸補正部14は、検出値を取得する。
(S303)
方位計13は、磁気掃海具21の曳航方位θを検出する。ここでは基準方位を磁北とし、センサ軸と磁北のなす角度をθとする。センサ軸補正部14は、検出値を取得する。
【0025】
(S304)
センサ軸補正部14は、ステップS301で取得した地磁気データを、ステップS302で取得した3軸の動揺角度に基づき補正する。また、ステップS303で取得した曳航方位θに基づき方位補正を行う。
(S305)
センサ軸補正部14は、ステップS304の補正処理の結果得られた地磁気補正データ(Fex’,Fey’,Fez’)を、ハイパスフィルター15に出力する。
(S306)
ハイパスフィルター15により、地磁気の日変動ノイズの影響が地磁気補正データから除去される。日変動ノイズ除去後の地磁気補正データは、検出信号演算部17を介して記憶部16に格納される。
【0026】
以上、掃海信号発生前の処理フローについて説明した。以上の処理により、磁気掃海具21が掃海信号を発する前における地磁気補正データが記憶部16に格納される。
次に、磁気掃海具21からの掃海信号発信を開始した後の処理フローについて説明する。以後のステップS307〜S313は、掃海信号を発している間は継続して繰り返し実行される。
【0027】
(S307)〜(S312)
ステップS307〜S312の処理は、原則としてステップS301〜S306と同様である。ただし、検出値は地磁気と掃海信号が重畳された磁気信号となる。
ステップS307で磁気検出器11が検出する磁気信号を(Fsx,Fsy,Fsz)とし、S311で求める補正データを(Fsx’,Fsy’,Fsz’)とする。
【0028】
(S313)
検出信号演算部17は、記憶部16に格納されている地磁気補正データ(Fex’,Fey’,Fez’)と、ステップS311で求めた補正データ(Fsx’,Fsy’,Fsz’)とに基づき、次式を用いて掃海信号の各成分(Hsx,Hsy,Hsz)を算出する。
Hsx=Fsx’−Fex’
Hsy=Fsy’−Fey’
Hsz=Fsz’−Fez’
また、掃海信号の大きさHsは、掃海信号の各成分(Hsx,Hsy,Hsz)の2乗和の平方根により求められる。
【0029】
なお、本実施の形態1における「移動体」は、磁気掃海具21がこれに相当する。
また、「補正部」は、センサ軸補正部12、検出信号演算部17がこれに相当する。
【0030】
以上のように、本実施の形態1によれば、掃海信号を発する前にあらかじめ地磁気データを測定して記憶しておき、掃海信号発生後は、記憶しておいた地磁気データを検出値から減算するので、地磁気の影響を除去した正確な掃海信号の検出を行うことができる。
【0031】
また、地磁気データの検出時、および掃海信号の検出時において、磁気検出器11の軸動揺を動揺検出器12で検出し、これに基づき動揺補正を行うので、定性的な磁気検出のみならず、動揺により生じたノイズの影響を除去して正確な掃海信号の検出を行うことができる。
【0032】
また、ハイパスフィルター15により地磁気の日周期変動等の影響を除去することができるので、掃海信号の検出精度がさらに向上する。
【0033】
以上のような掃海信号の正確な検出により、各種環境条件の影響に起因して磁気掃海具21が想定外の磁場を発した際にも、これを即座かつ正確に検出することができるので、掃海艇20の安全性が向上する。
また、掃海艇20のオペレータが、掃海作業中に磁気掃海具21の掃海信号を定量的かつリアルタイムに把握できるので、確実な掃海作業を実施することができる。
【0034】
実施の形態2.
実施の形態1では、磁気掃海具21の磁気放射範囲内に磁気検出器11を配置し、掃海信号を直接検出する例を説明した。また、磁気検出器11の動揺を動揺検出器12で検出して動揺補正を行うことを説明した。
これらの構成に加えて、磁気検出器11の動揺そのものを低減するため、磁気検出器11を格納する曳航体に翼を付けてもよい。これによれば、例えば波浪中を曳航する際の激しい動揺が低減されるので、掃海信号の正確な検出に資する。
【0035】
実施の形態3.
実施の形態1〜2では、磁気掃海具21による磁気感応機雷の掃海作業に磁気信号検出装置10を用いる例を説明した。磁気信号検出装置10の使用対象は、掃海作業に限られるものではなく、その他の磁気検出にも用いることができる。
【0036】
例えば、海底、海水中、または空中を移動する磁気発生体が発する磁気を、磁気信号検出装置10を用いて検出することができる。特に、磁気検出器11の動揺が発生する環境下において、動揺検出器12による動揺検出および補正効果が十分に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施の形態1に係る磁気信号検出装置10の機能ブロック図である。
【図2】磁気信号検出装置10を用いて掃海信号を検出する様子を示す図である。
【図3】磁気信号検出装置10の詳細動作を説明する処理フロー図である。
【符号の説明】
【0038】
10 磁気信号検出装置、11 磁気検出器、12 動揺検出器、13 方位計、14 センサ軸補正部、15 ハイパスフィルター、16 記憶部、17 検出信号演算部、20 掃海艇、21 磁気掃海具、22 音響掃海具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体から発生する磁気信号を検出する方法であって、
前記移動体とともに移動して前記磁気信号を検出する磁気センサと、
前記磁気センサの近傍に配置され前記磁気センサの動揺を検出する動揺検出器と、
を設け、
前記磁気センサの検出値を取得する第1ステップと、
前記磁気センサの基準軸に対する動揺を前記動揺検出器より取得する第2ステップと、
前記動揺検出器より取得した動揺の検出値に基づき前記磁気センサの検出値を補正する第3ステップと、
を有することを特徴とする磁気信号検出方法。
【請求項2】
基準方位に対する角度を検出する方位計と、
磁気信号の検出値を記憶する記憶部と、
を設け、
前記移動体が磁気信号を発する前に、
前記方位計の検出値を取得するとともに、その地点における地磁気を前記磁気センサより取得し、
前記動揺検出器より取得した動揺の検出値に基づき検出値を補正して前記記憶部に格納しておき、
前記移動体が磁気信号の発信を開始した後、
前記第1ステップ、前記第2ステップ、および前記第3ステップを実行し、
前記第3ステップで得られた補正後の値から、前記記憶部に格納しておいた地磁気の補正後の値を減算し、
減算結果に基づき前記移動体が発する磁気信号を求める
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気信号検出方法。
【請求項3】
前記第3ステップで得られた補正後の値にハイパスフィルタを適用して地磁気の日周期変化の影響を除去する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気信号検出方法。
【請求項4】
前記磁気センサとして3軸直交型磁気センサを用いる
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の磁気信号検出方法。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の磁気信号検出方法をコンピュータに実行させることを特徴とする磁気信号検出プログラム。
【請求項6】
移動体から発生する磁気信号を検出する装置であって、
前記移動体とともに移動して前記磁気信号を検出する磁気センサと、
前記磁気センサの近傍に配置され前記磁気センサの動揺を検出する動揺検出器と、
前記磁気センサの検出値を補正する補正部と、
を備え、
前記補正部は、
前記磁気センサの検出値を取得し、
前記磁気センサの基準軸に対する動揺を前記動揺検出器より取得し、
前記動揺検出器より取得した動揺の検出値に基づき前記磁気センサの検出値を補正する
ことを特徴とする磁気信号検出装置。
【請求項7】
基準方位に対する角度を検出する方位計と、
磁気信号の検出値を記憶する記憶部と、
を備え、
前記補正部は、
前記移動体が磁気信号を発する前に、
前記方位計の検出値を取得するとともに、その地点における地磁気を前記磁気センサより取得し、
前記動揺検出器より取得した動揺の検出値に基づき検出値を補正して前記記憶部に格納しておき、
前記移動体が磁気信号の発信を開始した後、
前記移動体が発する磁気信号の検出値を前記磁気センサより取得し、
前記動揺検出器より取得した動揺の検出値に基づき前記磁気センサの検出値を補正した後、
その補正後の値から、前記記憶部に格納しておいた地磁気の補正後の値を減算し、
減算結果に基づき前記移動体が発する磁気信号を求める
ことを特徴とする請求項6に記載の磁気信号検出装置。
【請求項8】
前記補正部の補正後の値をフィルタリングして地磁気の日周期変化の影響を除去するハイパスフィルタを備えた
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の磁気信号検出装置。
【請求項9】
前記磁気センサとして3軸直交型磁気センサを備えた
ことを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の磁気信号検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−51281(P2009−51281A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218054(P2007−218054)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(502116922)ユニバーサル造船株式会社 (172)