説明

磁気薄膜構造体、磁気記録媒体及びその製造方法

【課題】磁気薄膜構造体、磁気記録媒体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に遷移金属窒化物で下地層を形成し、下地層上に磁気異方性エネルギーが10ないし10erg/ccである磁性物質からなり、単位記録領域である複数の磁性ドットを備える磁気記録媒体及びその製造方法である。ドットをなす磁性物質は、L1構造を有する。下地層は、磁気記録層と対向する結晶面が(001)面である。下地層は、磁気記録層と5ないし15%の格子不整合を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気薄膜構造体、磁気記録媒体及びその製造方法に係り、特に磁気異方性エネルギーの高い物質からなる磁気薄膜構造体、かかる磁気薄膜構造体を利用して形成された単位記録領域である複数の磁性ドットを備えた磁気記録媒体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報量の急増によりさらに高密度にデータを記録/再生できる情報記憶装置が要請されている。特に、記録媒体を利用する磁気記録装置は、大容量であり、かつ高速アクセスが可能であるという特性により、コンピュータだけでなく、各種のデジタル機器の情報記憶装置として注目されている。
【0003】
磁気記録媒体は、基板上に連続的な結晶構造を有する磁性層で形成されており、それぞれの結晶を一定な方向の磁性を有するように磁化させて‘0’及び‘1’のビット信号を付与することによって、情報を保存する。かかる方式の磁気記録媒体では、限定された空間に多量の情報を保存するために結晶サイズを縮める方法を使用する。しかし、結晶サイズがある限界以上に縮まれば、超常磁性の限界による不安定性により、情報記録媒体としての安定性を確保できないだけでなく、信号対ノイズ比(SNR)が減少する。磁気記録媒体から放出する信号磁場が小さくなれば、所望の情報を感知できない。
【0004】
パターンされた磁気記録媒体は、既存の連続的な磁性層を利用した方式から逸脱して、ナノサイズの磁性ドットをあらかじめ物理的にパターニングして、記録ビットを小さい結晶粒の集合体ではない個別的な一つ一つのドットパターンで製作したものである。パターニングしたそれぞれのドットに一定な方向に磁化することによって、‘0’及び‘1’のビット信号を有させる情報記録媒体である。パターンされた磁気記録媒体は、既存の超常磁性の限界及び低いSNRについての問題点を克服し、保存容量を増大できるという長所がある。
【0005】
一方、磁気記録媒体の記録密度が増加するにつれて、最小単位の情報が記録される領域、すなわちビットサイズが縮小してドットパターンを数十ナノスケールで形成する。前記ドットサイズが小さくなり、高記録密度に形成する場合、熱的安定性に問題が発生するので、前記ドットを磁気異方性エネルギーの高い物質で形成できる技術が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、高い磁気異方性エネルギーを確保できる磁気薄膜構造体、サイズが小さく、熱的に安定したドットを具現するために磁気異方性エネルギーの高い物質でドットを形成する磁気記録媒体及びその製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の一側面によって、遷移金属窒化物で形成された下地層と、前記下地層上に形成されるL1構造の磁性層と、を備える磁気薄膜構造体が提供される。
【0008】
本発明の他の側面によって、基板と、前記基板上に遷移金属窒化物で形成された下地層;前記下地層上に、磁性物質からなる複数のドットと、前記ドットを隔離させる前記磁性物質と異なる異種物質からなる非磁性領域とを備える磁気記録層;を備える磁気記録媒体が提供される。
【0009】
また、本発明のさらに他の側面によって、基板上に遷移金属窒化物で下地層を形成する工程と、前記下地層上に鋳型層を形成する工程と、前記鋳型層をパターニングしてパターンの間に前記下地層を露出させる工程と、前記パターンの間への下地層上に磁性物質を満たしてドットを形成する工程と、前記ドットを熱処理してL1構造に形成する工程と、を含む磁気記録媒体の製造方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。しかし、下記に例示される実施形態は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明を当業者に十分に説明するために提供されるものである。以下の図面で、同じ参照符号は同じ構成要素を指し、図面上で、各構成要素のサイズは、説明の明瞭性及び便宜上誇張されていることがある。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による磁気記録媒体25の概略的な構造を示す断面図である。図1に示した磁気記録媒体25は、磁気薄膜構造体の一例であって、磁気記録に使われる媒体である。
【0012】
図1に示すように、前記磁気記録媒体25は、非磁性体からなる基板10と、複数のドット22及びそれらの間の非磁性領域18を有する磁気記録層24と、を備える。前記基板10と磁気記録層24との間には、軟磁性層12、中間層14及び下地層16が設けられる。また、前記磁気記録層24上には、記録層を外部から保護する保護層(図示せず)と、磁気ヘッドとの衝突及び摺動などによる磁気ヘッド及び保護層の磨耗を減少させるための潤滑層(図示せず)とがさらに設けられる。
【0013】
前記基板10は、ガラス基板、アルミニウム合金基板またはシリコン基板で形成され、通常的にディスク状に製造する。
【0014】
前記軟磁性層12は、記録動作時に磁気ヘッド(図示せず)から放出された磁束が磁気記録媒体25内で円滑に磁気回路を形成可能にして、記録層を効果的に磁化させる。前記軟磁性層12は、CoZrNb,CoFeZrNb,NiFe,NiFeMo及びCoFeNiのうちいずれか一つからなり、厚さは、10nmないし200nmでありうる。前記軟磁性層12の結晶状態は、結晶質であってもよく、非晶質であってもよい。前記軟磁性層12は、複数層に形成されることもある。
【0015】
前記中間層14は、前記軟磁性層12の結晶性が前記磁気記録層24の結晶性に影響を及ぼすことを遮断するものであって、SiO,Si,Alなどの絶縁物質からなる。前記中間層の結晶性は、非晶質でありうる。
【0016】
前記磁気記録層24は、単位記録領域である複数のドット22、及び前記ドット22を隔離させる非磁性領域18からなる。前記磁気記録層24内のドットは、高記録密度を具現するために数十nmサイズで形成するが、そのサイズが小さくて熱的に不安定になるので、磁気異方性エネルギーの高い磁性物質で形成する。前記ドット22の磁気異方性エネルギーは、10ないし10erg/ccでありうる。前記ドット22をなす磁性物質は、L1構造の規則相で形成され、これによって前記のような高い磁気異方性エネルギーを有する。また、前記ドット22は、Fe,Co及びPtのうち少なくとも一つを含む磁性物質からなりうる。前記ドットは、FePtまたはCoPtからなる。前記ドット22は、L1構造を有するFePt,FePd,CoPt及びCoPdのうちいずれか一つの磁性物質からなる。前記非磁性領域18は、前記磁性物質と異なる異種物質からなる。前記非磁性領域18は、絶縁物質からなるが、詳しくは、SiO,Si,Al及びレジンのうちいずれか一つからなることもある。
【0017】
前記磁気記録層24と中間層14との間には、下地層16が設けられる。前記下地層16は、遷移金属窒化物の非磁性物質からなる。前記下地層16は、TiN,ZrN,HfN,VN,TaN,CrN,ScN,MoN及びWNのうちいずれか一つからなる。
遷移金属窒化物は、高い電気伝導度を有するので、前記下地層16は、前記磁気記録層24の形成時にシード層の役割を行える。また、前記下地層16は、後述するように前記磁気記録層24内のドット22をなす物質の結晶性に影響を与える。遷移金属窒化物は、拡散バリヤーの特性を有するので、前記磁気記録層の熱処理時、前記下地層16は、ドットの元素と軟磁性層の元素とが相互拡散することを防止する。
【0018】
前記下地層16の上部結晶面は、垂直方向に(001)方向性を有する。前記下地層16の結晶面は、前記磁気記録層24、特にドット22の結晶面と格子不整合があり、このとき、格子不整合は、5ないし15%でありうる。ドット22の(001)面は、ドット22にL1相のc軸ストレインを誘発する。このように、格子不整合によりストレインエネルギーがオーダーリングの駆動力として作用し、ドット22をなす磁性物質のオーダーリング温度を低めることができる。
【0019】
表1は、遷移金属窒化物の格子定数及び前記記録層のドットがL1相のFePtまたはCoPtで形成される場合に、前記遷移金属窒化物との格子不整合数値を表で整理したものである。
【0020】
【表1】

【0021】
図2Aないし図2Gは、本発明の他の実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【0022】
図2A及び図2Bに示すように、まず、基板50を準備し、次いで、基板50上にCoZrNbからなる軟磁性層52、SiOからなる中間層54、TiNからなる下地層56及びインプリント用レジンからなる鋳型層58aを順次に形成する。
【0023】
次いで、前記鋳型層58aにパターンを形成する。図2Cないし図2Eは、マスタを利用するナノインプリント法で鋳型層をパターニングする工程を示す。まず、図2Cに示すように、逆像の凹凸パターンを有するマスタ60を鋳型層58aの上部に位置させた後で圧着して、前記鋳型層58a上にマスタ60のパターンを転写する。次いで、マスタ60が鋳型層58bを圧着した状態で、UVや熱を利用してパターンされた鋳型層58bをなすレジンを硬化させる。次いで、マスタ60を除去する。前記鋳型層58bの厚さは、数十nmないし数百nmでありうる。前記パターンは、数nmないし数十nmのサイズを有する。例えば、前記パターンの間の距離は、4nmないし10nmでありうる。前記マスタ60は、電子ビームリソグラフィ、近接場光リソグラフィ、イオンビームリソグラフィ、レーザー干渉リソグラフィなどナノパターニングに適用される色々な方法を使用して形成できる。前記マスタ60は、ディスク上に形成しようとする同心円上パターンに対して逆像となる凹凸表面を有するように製作する。
【0024】
図2Cないし図2Eは、鋳型層をパターニングする工程としてナノインプリント法を例として説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、前記鋳型層(図2Eの58b)は、リソグラフィ法または陽極酸化法(Anodic Aluminium Oxide:AAO)を利用してパターニングすることもできる。前記リソグラフィ法を利用して鋳型層をパターニングする場合、前記非磁性領域は、SiO,Si及びAlのうちいずれか一つでありうる。また、前記AAO法を利用する場合、前記非磁性領域は、アルミニウムからなる。
【0025】
図2Fに示すように、前記パターン58bの間に露出された下地層56上にドット62aを形成する。前記ドット62aは、電気メッキ法を利用して、FeL1とPtL2とを複数層に積層して形成する。前記FeとPtとの積層順序は互いに変わることもある。前記電気メッキ法に使用した電解液は、FeSO・7HO 0.12mol/l、HPtCl・6HO 0.01mol/l、Na・10HO 0.45mol/l及びNaHPO・HO 0.05mol/lを混合して形成され、pH8.4及び温度40℃である。前記電気メッキ法は、パルス電気メッキ法であって、Fe及びPtそれぞれの単金属を交互に析出させてFe/Pt複数層を形成する。この時に印加する電圧−時間(V−t)の関係は図3に示す。図3において、E1は、Ptの析出のための分解電圧を表し、E2は、Feの析出のための分解電圧を表す。図3に示すように、PtとFeとの析出のための分解電圧E1,E2は互いに差があるので、パルス電気メッキ時に印加電圧V1,V2をそれぞれ異なって設定して、FeまたはPtのいずれか一つの金属のみを析出させることができる。また、パルス電圧を加える時間t1,t2をそれぞれ調節すれば、各単金属層の厚さを調節できる。
【0026】
再び図2Fに示すように、前記ドット62aは、電気メッキ法を利用してFeとPtとを複数層積層して形成したが、スパッタリング法または化学気相蒸着法を利用して形成することもでき、Fe、Co及びPtのうち少なくとも一つを含む物質を二つ以上交互に複数層積層して形成することもできる。
【0027】
次いで、図2Gに示すように、前記Fe/Pt複数層構造のドット(図2Fの62a)を熱処理してL1構造のFePtの単一層ドット62bを形成する。このときの熱処理温度は、200℃ないし400℃でありうる。前記FePtをL1構造で結晶化するためには、700℃以上の温度で長時間熱処理せねばならないが、前記Fe/Pt複数層構造は、結晶化のためのFeとPtとの相互拡散距離が短くなることによって拡散のための駆動力が減少して、熱処理温度を低めることができる。このように熱処理温度を低めることによって、Fe/Pt複数層以外の他の層の相互拡散などによる層構造の破壊や、ドット62bのパターン破壊などの危険を減らすことができる。前述した実施形態の磁気記録媒体及びその製造方法は、磁気薄膜構造体及びそれを製造する方法の一例である。すなわち、前述した実施形態の軟磁性層や中間層は、磁気記録媒体の磁気記録/再生の特性を向上させるための層として本発明を限定するものではない。本発明の磁気薄膜構造体は、下地層として遷移金属窒化物を利用することによって、下地層上に高い磁気異方性を有する磁性層が形成される構造を有し、磁気記録媒体以外にも高い磁気異方性の磁気薄膜構造体を利用するMEMS/NEMS(Micro Electro Mechanical Systems/Nano Electro Mechanical Systems)装置に適用される。
【0028】
かかる本発明である磁気薄膜構造体、磁気記録媒体及びその製造方法は、理解を助けるために図面に示した実施形態を参考にして説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、記録媒体関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の概略的な構造を示す断面図である。
【図2A】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2B】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2C】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2D】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2E】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2F】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図2G】本発明の一実施形態による磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図3】図2Fに示した記録層内の磁性ドットを形成する工程で印加する電圧−時間(V−t)グラフの模式図である。
【符号の説明】
【0031】
10 基板
12 軟磁性層
14 中間層
16 下地層
18 非磁性領域
22 ドット
24 磁気記録層
25 磁気記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に遷移金属窒化物で形成された下地層と、
前記下地層上に、磁気異方性を有する磁性物質からなる複数のドットと、前記ドットを隔離させる前記磁性物質と異なる異種物質からなる非磁性領域とを備える磁気記録層と、を備えることを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項2】
前記ドットをなす磁性物質は、L1構造を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項3】
前記下地層は、前記磁気記録層と対向する結晶面が(001)面であることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
【請求項4】
前記下地層は、前記磁気記録層と5ないし15%の格子不整合を有することを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
【請求項5】
前記遷移金属窒化物は、TiN,ZrN,HfN,VN,TaN,CrN,ScN,MoN及びWNからなる群から選択したいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項6】
前記ドットをなす磁性物質は、磁気異方性エネルギーが10ないし10erg/ccであることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項7】
前記ドットは、Fe,Co及びPtのうち少なくとも一つを含む磁性物質からなることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項8】
前記基板と下地層との間に介在される軟磁性層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項9】
前記軟磁性層と下地層との間に介在される中間層をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の磁気記録媒体。
【請求項10】
前記中間層は、絶縁物質からなることを特徴とする請求項9に記載の磁気記録媒体。
【請求項11】
前記中間層は、レジン、SiO、SiN及びAlのうちいずれか一つからなることを特徴とする請求項9に記載の磁気記録媒体。
【請求項12】
基板上に遷移金属窒化物で下地層を形成する工程と、
前記下地層上に鋳型層を形成する工程と、
前記鋳型層をパターニングして、パターンの間に前記下地層を露出させる工程と、
前記パターンの間への下地層上に磁性物質を満たしてドットを形成する工程と、
前記ドットを熱処理してL1構造に形成する工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項13】
前記下地層は、TiN,ZrN,HfN,VN,TaN,CrN,ScN,MoN及びWNからなる群から選択したいずれか一つで形成することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項14】
前記下地層の上部結晶面を(001)面で形成することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項15】
前記下地層を形成する前に、基板上に軟磁性層と中間層とを順次に形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項16】
前記パターンの間の距離は、4nmないし10nmであることを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項17】
前記鋳型層をパターニングしてパターンの間に前記下地層を露出させる工程は、ナノインプリント法、リソグラフィ法、または陽極酸化法を利用して形成することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項18】
前記パターンの間への下地層上に磁性物質を満たしてドットを形成する工程は、電気メッキ法を利用して、Fe、Co及びPtのうち少なくとも一つを含む物質を積層して複数層に形成することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項19】
前記パターンの間への下地層上に磁性物質を満たしてドットを形成する工程は、電気メッキ法を利用して、Fe、Co及びPtのうち少なくとも一つを含む物質を二つ以上交互に積層して複数層に形成することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項20】
前記パターンの間への下地層上に磁性物質を満たしてドットを形成する工程は、電気メッキ法を利用して、Fe/Ptを複数層に形成することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項21】
前記ドットを熱処理してL1構造に形成する工程は、前記ドットを200℃ないし400℃で熱処理することを特徴とする請求項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項22】
遷移金属窒化物で形成された下地層と、
前記下地層上に形成されるL1構造の磁性層と、を備えることを特徴とする磁気薄膜構造体。
【請求項23】
前記下地層は、前記磁性層と対向する結晶面が(001)面であり、前記磁性層と5ないし15%の格子不整合を有することを特徴とする請求項22に記載の磁気薄膜構造体。
【請求項24】
前記遷移金属窒化物は、TiN,ZrN,HfN,VN,TaN,CrN,ScN,MoN及びWNからなる群から選択したいずれか一つであることを特徴とする請求項22に記載の磁気薄膜構造体。
【請求項25】
前記磁性層は、Fe,Co及びPtのうち少なくとも一つを含む磁性物質からなることを特徴とする請求項22に記載の磁気薄膜構造体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−146558(P2009−146558A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272198(P2008−272198)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】