説明

磁気記憶媒体、磁気記録装置及び磁気記憶媒体の製造方法

【課題】記録密度を向上させつつ、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制すること。
【解決手段】データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層と、この磁気記録層の下方に配設された裏打層とを有する磁気記憶媒体であって、裏打層は、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各記録トラックの下方に、凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各記録トラックの境界領域の下方に、凹凸パターンの凹部を配置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、磁気記憶媒体、磁気記録装置及び磁気記憶媒体の製造方法に関し、特に、記録密度を向上させつつ、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができる磁気記憶媒体、磁気記録装置及び磁気記憶媒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記録装置の大容量化に伴い、磁気記録装置に用いられる磁気記憶媒体の高記録密度化が要求されている。そのため、記録密度化を向上させる磁気記憶媒体として、パターンドメディア(ビットパターンドメディア、BPM(Bit Patterned Media)とも言う)と呼ばれる磁気記憶媒体が広く検討されている。
【0003】
パターンドメディアとは、データを記録する微小な磁性粒子からなる磁性ドットが、所定の規則で配列されており、磁性ドット1つにつき1ビットを記録することができる高記録密度媒体である。パターンドメディアには、複数の磁性ドットを配置することが可能であり、多くの磁性ドットを配置するほど、記録密度を向上することが可能となる。
【0004】
この種のパターンドメディアとして、特許文献1には、磁性ドットを千鳥状に交互配列した磁性ドット列を、データを記録する各記録トラック内に有し、1つの記録トラック内に含まれる多数の磁性ドットに対し、同時に記録又は再生を行うようにしたものが開示されている。
【0005】
ただし、かかるパターンドメディアでは、高記録密度化のために磁性ドットを多く配置するほど、磁性ドット間の距離が短くなり、隣接する記録トラック内に含まれる磁性ドット間の距離が短くなる。このため、磁気ヘッドによって記録トラックにライト処理を行う際に、ライト処理の対象となる記録トラック(対象トラック)に隣接する他の記録トラック(隣接トラック)内の磁性ドットの磁化が、誤って反転してしまう問題がある。
【0006】
そこで、かかる問題を解消するため、上述した特許文献1に記載のパターンドメディアでは、対象トラックと、隣接トラックとの間に、磁性ドットの存在しないスペースを設けている。磁性ドットの存在しないスペースは、隣接トラックに対する磁界の漏れを抑制する。このため、隣接トラック内における磁性ドットの磁化反転を抑制することが可能となる。
【0007】
【特許文献1】特開2007−305289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記した従来の技術では、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができるものの、磁性ドットの存在しないスペースを設けたため、このスペースの分だけ、記録密度、特に、記録トラック幅方向の記録密度TPI(track per inch)が減少するという問題があった。
【0009】
開示の技術は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、記録密度を向上させつつ、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができる磁気記憶媒体、磁気記録装置及び磁気記憶媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本願の開示する磁気記憶媒体は、データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層と、この磁気記録層の下方に配設された裏打層とを有する磁気記憶媒体であって、前記裏打層は、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各前記記録トラックの下方に、前記凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に、前記凹凸パターンの凹部を配置している。
【0011】
この態様によれば、記録密度を向上させつつ、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができる。
【0012】
なお、本願の開示する磁気記憶媒体の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも上述した課題を解決するために有効である。
【発明の効果】
【0013】
本願の開示する磁気記憶媒体の一つの態様によれば、記録密度を向上させつつ、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、本願の開示する磁気記憶媒体、磁気記録装置及び磁気記憶媒体の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0015】
まず、本実施例に係る磁気記録装置の構成について説明する。図1は、本実施例に係る磁気記録装置1の構成を示す外観図である。図1に示すように、磁気記録装置1は、磁気ディスク2と、磁気ヘッド3と、スライダ4と、サスペンションアーム5と、ロータリアクチュエータ6とを有する。
【0016】
磁気ディスク2は、各種の磁気情報を高記録密度に記録する磁気記憶媒体であり、図示しないスピンドルモータにより回転駆動される。
【0017】
磁気ヘッド3は、スライダ4に搭載されており、磁気ディスク2に対してデータのリード処理及びライト処理を行う。また、磁気ヘッド3は、磁気ディスク2の回転によって生じる揚力によって、磁気ディスク2の表面からわずかに浮いた状態を維持しつつ、リード処理及びライト処理を行う。なお、サスペンションアーム5は、スライダ4を支持し、ロータリアクチュエータ6は、サスペンションアーム5を磁気ディスク2の半径方向に回動する。
【0018】
かかる構成により、磁気記録装置1は、磁気ディスク2のトラック幅方向に磁気ヘッド3をシーク移動し、リード処理及びライト処理を行う対象の記録トラックを変更する。
【0019】
次に、本実施例に係る磁気記録装置1の有する磁気ディスク2の構成について説明する。なお、以下では、磁気ディスク2が、磁性粒子からなる磁性ドットが所定の規則で配列され、磁性ドット1つにつき1ビットを記録することで高密度記録が可能なパターンドメディアである例を示すが、磁気ディスク2は、連続膜媒体等の他の磁気記憶媒体として構成されてもよい。
【0020】
図2及び図3は、本実施例に係る磁気記録装置1の有する磁気ディスク2の構成について説明するための図である。図2は、磁気ディスク2の斜視断面図であり、図3は、磁気ディスク2の平面図である。図2及び図3に示すように、磁気ディスク2は、基板10上に、裏打層12と、中間層14と、磁気記録層16とを、順次形成した磁気記憶媒体である。
【0021】
基板10は、外観視で略円盤状の部材であり、例えば、ガラス及びアルミニウム合金等の非磁性材料により形成されている。基板10としては、表面の平坦性が高く、機械的強度の高いものが望ましい。
【0022】
裏打層12は、基板10上に積層されており、磁気記録層16の下方に配設されている。裏打層12としては、例えば、COZrNb等の軟磁性材料が用いられる。この裏打層12は、磁気ヘッド3(図1参照)から発する磁束を、磁気記録層16を介して磁気ヘッド3に還流させる磁気経路を形成する。この裏打層12の具体的な構成については、後に詳細に説明する。
【0023】
中間層14は、裏打層12上に積層されており、この中間層14上に形成される磁気記録層16の結晶配向性や結晶粒径等を制御する制御層である。中間層14としては、例えば、Ta等が用いられる。
【0024】
磁気記録層16は、中間層14上に形成されており、例えば、CoPd合金等の磁性材料により形成されている。磁気記録層16は、データを記録する複数の記録トラック17を備えている。また、磁気記録層16は、磁性粒子よりなる磁性ドット18を所定の規則で交互配列した磁性ドット列を、各記録トラック17内に有している。本実施例の磁気記録層16では、磁性ドット18は、千鳥状に交互配列されており、2列1トラックとして同時記録される。このように、本実施例では、磁気記録層16の記録トラック17内に、磁性ドット18を千鳥状に交互配列することにより、磁性ドット18をより多く配置することができるため、磁気ディスク2の記録密度を向上させることができる。
【0025】
次に、裏打層12の具体的な構成について説明する。図2及び図3に示すように、裏打層12は、凸部20と凹部22とよりなる凹凸パターン24を有している。凹凸パターン24の凸部20は、軟磁性体で形成されており、磁束を吸収する機能を有する。また、凹凸パターン24の凹部22には、磁束を遮断する機能を有する非磁性体22aが充填されている。
【0026】
そして、特に、本実施例では、裏打層12は、磁気記録層16における各記録トラック17の下方に、凹凸パターン24の凸部20を配置していると共に、隣接する各記録トラック17の境界領域の下方に、凹凸パターン24の凹部22を配置している。
【0027】
かかる構成により、ライト処理を行う磁気ヘッド3(図1参照)からの磁束は、凹凸パターン24の凸部20による磁束の吸収機能によって、当該凸部20へ集中する。上述したように、凹凸パターン24の凸部20は、磁気記録層16における各記録トラック17の下方に配置されている。一方、凹凸パターン24の凹部22は、隣接する各記録トラック17の境界領域の下方に配置されている。凹部22内に充填された非磁性体22aは、ライト処理の対象となる記録トラック17に隣接する他の記録トラック17へ向かう磁束を遮断する。
【0028】
したがって、磁気ヘッド3から発する磁束は、磁気ヘッド3によるライト処理の対象となる記録トラック17を通って、この記録トラック17の下方の凸部20へ吸収される。その結果、ライト処理の対象となる記録トラック17に印加される磁界が増大すると共に、ライト処理の対象となる記録トラック17に隣接する他の記録トラック17への漏れ磁界が抑制される。これにより、隣接トラック内の磁性ドット18の磁化反転を抑制することができる。
【0029】
すなわち、本実施例に係る磁気ディスク2では、パターンドメディアの磁気記録層16が、磁性ドット18を千鳥状に交互配列した磁性ドット列を、各記録トラック17内に有していることにより、記録密度を向上することができる。同時に、本実施例では、裏打層12が、各記録トラック17の下方に、凹凸パターン24の凸部20を配置している共に、隣接する各記録トラック17の境界領域の下方に、凹凸パターン24の凹部22を配置していることにより、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができる。
【0030】
ところで、磁気ヘッド3が記録トラック17へライト処理を行う際に、磁気ヘッド3が、ライト処理の対象となる記録トラック17のセンタ位置からずれる、すなわち、オフトラックすることがある。磁気ヘッド3がオフトラックした場合には、磁気ヘッド3から磁気ディスク2に印加される磁界、すなわち、磁気ヘッド3からライト処理の対象となる記録トラック17(以下、「対象トラック17a」)、及びこれに隣接する他の記録トラック17(以下、「隣接トラック17b」)に印加される磁界の分布が変化する。磁気ヘッド3から対象トラック17a及び隣接トラック17bに印加される磁界の変化は、対象トラック17a及び隣接トラック17b内の磁性ドット18の磁化反転に影響を及ぼす。したがって、裏打層12における凸部20の幅は、磁気ヘッド3のオフトラック前後における磁界の変化を考慮して、決定されることが望ましい。以下、磁気ヘッド3のオフトラック前後における磁界の変化を考慮して、凸部20の幅について検討する。
【0031】
まず、磁気ヘッド3が対象トラック17aのセンタ位置にある場合、すなわち、磁気ヘッド3がオフトラックしていない場合に、磁気ヘッド3から磁気ディスク2に印加される磁界の分布について説明する。図4は、磁気ヘッド3がオフトラックしていない場合に、磁気ヘッド3から磁気ディスク2に印加される磁界の分布を説明するための図である。なお、対象トラック17a及び隣接トラック17bの幅は、TPであるものとする。また、対象トラック17a内の磁性ドット18、又は、隣接トラック17b内の磁性ドット18を磁化反転させるための磁界の閾値を、反転磁界Hswと定義する。
【0032】
図4に示すように、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界は、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界よりも大きい。また、対象トラック17aと隣接トラック17bとの境界領域における磁界は、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界及び磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界よりも小さい。この磁界の分布は、磁気ヘッド3から発する磁束が、対象トラック17aの下方の凸部20へ吸収される結果、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が増大すると共に、隣接トラック17bへの漏れ磁界が抑制されていることを意味する。
【0033】
ここで、磁気ヘッド3がオフトラックしていない場合、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hswを超えるときに、対象トラック17a内の磁性ドット18は、磁化反転する。一方、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となるときに、隣接トラック17b内の磁性ドット18は、磁化反転しない。
【0034】
したがって、凸部20の幅Wsulは、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hswを超え、かつ、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となるように、決定されることが望ましい。
【0035】
図5は、磁気ヘッド3がオフトラックしていない場合の、凸部20の幅Wsulと、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界との関係を説明するための図である。図6は、磁気ヘッド3がオフトラックしていない場合の、凸部20の幅Wsulと、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界との関係を説明するための図である。なお、図5及び図6の横軸は、凸部20の幅Wsulを示し、横軸がTPのときに、対象トラック17aの下方の凸部20と、隣接トラック17bの下方の凸部20とが連続した状態となる。
【0036】
図5に示すように、凸部20の幅WsulをTPから減少させるに従って、対象トラック17aの下方の凸部20における磁気ヘッド3からの磁束の吸収率が大きくなるため、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が増加する。一方、凸部20の幅Wsulをさらに減少させると、対象トラック17aの下方の凸部20における磁束が飽和するため、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が減少する。ここで、図4を用いて既に説明したように、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hswを超えるときに、対象トラック17a内の磁性ドット18は、磁化反転する。したがって、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hswを超えるときの凸部20の幅Wsulの下限をα・TP(ただし、0<α<1)とすると、凸部20の幅Wsulは、α・TPよりも大きく設定されることが望ましい。
【0037】
一方、図6に示すように、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界の分布は、図5における磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界の分布と同様の分布である。ここで、図4を用いて既に説明したように、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となるときに、隣接トラック17b内の磁性ドット18は、磁化反転しない。したがって、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となるときの凸部20の幅Wsulの上限をβ・TP(ただし0<β<1)とすると、凸部20の幅Wsulは、β・TPより小さく設定されることが望ましい。
【0038】
続いて、磁気ヘッド3がオフトラックした場合に、磁気ヘッド3から磁気ディスク2に印加される磁界の分布の変化について説明する。図7は、磁気ヘッド3がオフトラックした場合における磁界の分布の変化について説明するための図である。なお、図7では、隣接トラック17bに近づく向きに磁気ヘッド3がオフトラックした状態を示している。
【0039】
図7に示すように、磁気ヘッド3がオフトラックすると、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が減少する一方、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が増加する。この磁界の分布の変化は、磁気ヘッド3から発する磁束が、対象トラック17aの下方の凸部20に加えて、隣接トラック17bの下方の凸部20へ吸収される結果、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が減少すると共に、隣接トラック17bへの漏れ磁界が増大していることを意味する。
【0040】
ここで、磁気ヘッド3がオフトラックした場合、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hswを超えるときに、対象トラック17a内の磁性ドット18は、磁化反転する。一方、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となるときに、隣接トラック17b内の磁性ドット18は、磁化反転しない。上述したように、磁気ヘッド3がオフトラックすると、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が減少する一方、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が増加する。このため、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となる一方、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hswを超える恐れがある。その結果、対象トラック17a内の磁性ドット18が磁化反転せず、隣接トラック17b内の磁性ドット18が磁化反転する恐れがある。
【0041】
したがって、凸部20の幅Wsulは、磁気ヘッド3がオフトラックした場合であっても、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hswを超え、かつ、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となるように、決定されることが望ましい。
【0042】
図8は、磁気ヘッド3がオフトラックした場合の、凸部20の幅Wsulと、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界との関係を説明するための図である。図9は、磁気ヘッド3がオフトラックした場合の、凸部20の幅Wsulと、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界との関係を説明するための図である。なお、図8及び図9の横軸は、凸部20の幅Wsulを示し、横軸がTPのときに、対象トラック17aの下方の凸部20と、隣接トラック17bの下方の凸部20とが連続した状態となる。また、図8及び図9では、図5及び図6に示す磁界の分布を一点鎖線で示している。
【0043】
図8に示すように、磁気ヘッド3がオフトラックすることにより、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が減少する。このため、凸部20の幅Wsulの下限α・TPにおける磁界も減少し、反転磁界Hsw未満となる。ここで、図7を用いて既に説明したように、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界が、反転磁界Hsw未満となると、対象トラック17a内の磁性ドット18は、磁化反転しない。したがって、磁気ヘッド3から対象トラック17aに印加される磁界を、反転磁界Hswを超えるまで増加させるために、凸部20の幅Wsulを増加させるべき量をγ・TP(ただし、γ1<0.5)とすると、凸部20の幅Wsulは、(α+γ)・TPよりも大きく設定されることが望ましい。
【0044】
一方、図9に示すように、磁気ヘッド3がオフトラックすることにより、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が増加する。このため、凸部20の幅Wsulの上限β・TPにおける磁界も増加し、反転磁界Hswを超える。ここで、図7を用いて既に説明したように、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界が、反転磁界Hswを超えると、隣接トラック17b内の磁性ドット18は、磁化反転する。したがって、磁気ヘッド3から隣接トラック17bに印加される磁界を、反転磁界Hsw未満となるまで減少させるために、凸部20の幅Wsulを減少させるべき量をγ・TP(ただし、γ<0.5)とすると、凸部20の幅Wsulは、(β−γ)・TPよりも小さく設定されることが望ましい。
【0045】
以上述べたように、磁気ヘッド3のオフトラック前後における磁界の変化を考慮した結果、凸部20の幅Wsulは、
(α+γ)・TP<Wsul<(β―γ)・TP
ただし、0<α<1、0<β<1、γ≦0.5、γ≦0.5
を満たすことが望ましい。
【0046】
例えば、TP=30nm、α=0.25、β=0.75、γ=γ=0.5である場合、凸部20の幅Wsulは、13.5nm<Wsul<16.5nmを満たすように決定される。
【0047】
このように、本実施例に係る磁気ディスク2では、磁気ヘッド3のオフトラック前後における磁界の変化を考慮して、凸部20の幅Wsulを決定するため、従来技術のように、対象トラックと隣接トラックとの間に、磁性ドットの存在しないスペース等を設ける必要がない。このため、磁性ドットを多く配置したパターンドメディアにおいて、従来技術と比較して記録密度を一層向上させることができ、しかも、万一、磁気ヘッドがオフトラックした場合であっても、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができる。
【0048】
次に、本実施例に係る磁気ディスク2の製造方法について説明する。図10−1〜図10−5は、本実施例に係る磁気ディスク2の製造方法について説明するための図である。本実施例に係る磁気ディスク2の製造工程は、裏打層形成工程と、中間層形成工程と、磁気記録層形成工程とを含む。
【0049】
まず、図10−1〜図10−3に示すように、裏打層形成工程を実行する。具体的には、図10−1に示すように、非磁性材料により形成された基板10を用意し、この基板10上に、COZrNb等の軟磁性材料からなる軟磁性膜12aを形成する。なお、軟磁性膜12aは、スパッタ法等を実行することにより形成される。
【0050】
次いで、図10−2に示すように、軟磁性膜12aの基板10と反対側の面に、凸部20と凹部22とよりなる凹凸パターン24を形成する。このとき、後に形成される磁気記録層16における各記録トラック17の下方に凹凸パターン24の凸部20が配置されると共に、隣接する各記録トラック17の境界領域の下方に凹凸パターン24の凹部22が配置されるように、凹凸パターン24を形成する。なお、凹凸パターン24の形成は、電子ビームリソグラフィやインプリント法の実行により所定のレジストパターンを軟磁性膜12a上に形成し、このレジストパターンに沿って軟磁性膜12aをエッチングすることにより行う。
【0051】
次いで、図10−3に示すように、凹凸パターン24の凹部22に非磁性体22aを充填し、基板10上に裏打層12を形成する。このとき、CMP(chemical mechanical polishing)等の手法により、凹凸パターン24の凸部20及び非磁性体22aの上面を平坦化しておく。
【0052】
次いで、図10−4に示すように、中間層形成工程を実行する。すなわち、裏打層12上に、Ta等からなる中間層14を形成する。
【0053】
次いで、図10−5に示すように、記録層形成工程を実行する。すなわち、複数の記録トラック17を備えた磁気記録層16を、中間層14上に形成する。磁気記録層16は、磁性ドット18を千鳥状に配列した磁性ドット列を、各記録トラック17内に有するように、形成される。なお、磁性ドット18の形成方法は、特に限定されず、ナノインプリント法や自己組織化による手法等の公知の方法を採用することができる。
【0054】
上記した工程を実行することで、裏打層12が、凸部20と凹部22とよりなる凹凸パターン24を有し、各記録トラック17の下方に、凹凸パターン24の凸部20を配置していると共に、隣接する各記録トラック17の境界領域の下方に、凹凸パターン24の凹部22を配置している磁気ディスク2を製造することができる。
【0055】
以上説明してきたように、本実施例に係る磁気記憶媒体では、裏打層が、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各記録トラックの下方に、凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各記録トラックの境界領域の下方に、凹凸パターンの凹部を配置している。このため、記録密度を向上させつつ、隣接トラック内の磁性ドットの磁化反転を抑制することができる。
【0056】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施例にて実施されてもよいものである。
【0057】
例えば、本実施例では、磁気ディスク2が、磁性粒子からなる磁性ドット18が所定の規則で配列され、磁性ドット1つにつき1ビットを記録することで高密度記録が可能なパターンドメディアである例を示したが、これに限らず、磁気ディスク2は、連続膜媒体などの他の磁気記憶媒体として構成されてもよい。なお、かかる構成であっても、裏打層は、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、磁気記録層における各記録トラックの下方に、凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各記録トラックの境界領域の下方に、凹凸パターンの凹部を配置している構成とする。
【0058】
また、本実施例では、磁気記録層16は、磁性ドット18を千鳥状に交互配列した磁性ドット列を、各記録トラック17内に有することとし、2列1トラックとして同時記録することとしたが、これに限らず、記録トラック内に含まれる磁性ドットの配列を適宜変更し、1列1トラックや3列以上1トラックとして同時記録する構成としてもよい。なお、かかる構成であっても、裏打層は、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、磁気記録層における各記録トラックの下方に、凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各記録トラックの境界領域の下方に、凹凸パターンの凹部を配置している構成とする。
【0059】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0060】
(付記1)データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層と、この磁気記録層の下方に配設された裏打層とを有する磁気記憶媒体であって、
前記裏打層は、
凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各前記記録トラックの下方に、前記凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に、前記凹凸パターンの凹部を配置していることを特徴とする磁気記憶媒体。
【0061】
(付記2)前記磁気記録層は、
磁性粒子からなる磁性ドットを所定の規則で配列した磁性ドット列を、各前記記録トラック内に有することを特徴とする付記1に記載の磁気記憶媒体。
【0062】
(付記3)前記磁気記録層は、
磁性粒子からなる磁性ドットを千鳥状に配列した磁性ドット列を、各前記記録トラック内に有することを特徴とする付記1又は2に記載の磁気記憶媒体。
【0063】
(付記4)前記裏打層は、
前記凹凸パターンの凹部に非磁性体を充填していることを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の磁気記憶媒体。
【0064】
(付記5)各前記記録トラックの幅をTPとし、
前記記録トラックのうち、磁気ヘッドによるライト処理の対象となる記録トラックである対象トラック内の磁性ドット、又は、当該対象トラックに隣接する記録トラックである隣接トラック内の磁性ドットを磁化反転させるための磁界の閾値をHswとし、
前記磁気ヘッドから前記対象トラックに印加される磁界が、Hswを超えるときの前記凸部の幅の下限をα・TPとし、
前記磁気ヘッドから前記隣接トラックに印加される磁界が、Hsw未満となるときの前記凸部の幅の上限をβ・TPとし、
前記隣接トラックに近づく向きに前記磁気ヘッドがオフトラックした場合に、前記磁気ヘッドから前記対象トラックに印加される磁界を、Hswを超えるまで増加させるために、前記凸部の幅を増加させるべき量をγ・TPとし、
前記隣接トラックに近づく向きに前記磁気ヘッドがオフトラックした場合に、前記磁気ヘッドから前記隣接トラックに印加される磁界を、Hsw未満となるまで減少させるために、前記凸部の幅を減少させるべき量をγ・TPとすると、
前記凸部の幅Wsulは、
(α+γ)・TP<Wsul<(β−γ)・TP
ただし、0<α<1、0<β<1、γ≦0.5、γ≦0.5
を満たすことを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の磁気記憶媒体。
【0065】
(付記6)データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層と、この磁気記録層の下方に配設された裏打層とを有する磁気記憶媒体と、
前記磁気記憶媒体に対してデータのリード処理及びライト処理を行う磁気ヘッドとを備え、
前記磁気記憶媒体の有する裏打層は、
凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各前記記録トラックの下方に、前記凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に、前記凹凸パターンの凹部を配置していることを特徴とする磁気記録装置。
【0066】
(付記7)前記磁気記録層は、
磁性粒子からなる磁性ドットを所定の規則で配列した磁性ドット列を、各前記記録トラック内に有することを特徴とする付記6に記載の磁気記録装置。
【0067】
(付記8)前記磁気記録層は、
磁性粒子からなる磁性ドットを千鳥状に配列した磁性ドット列を、各前記記録トラック内に有することを特徴とする付記6又は7に記載の磁気記録装置。
【0068】
(付記9)前記裏打層は、
前記凹凸パターンの凹部に非磁性体を充填していることを特徴とする付記6〜8のいずれか1つに記載の磁気記録装置。
【0069】
(付記10)各前記記録トラックの幅をTPとし、
前記記録トラックのうち、前記磁気ヘッドによるライト処理の対象となる記録トラックである対象トラック内の磁性ドット、又は、当該対象トラックに隣接する記録トラックである隣接トラック内の磁性ドットを磁化反転させるための磁界の閾値をHswとし、
前記磁気ヘッドから前記対象トラックに印加される磁界が、Hswを超えるときの前記凸部の幅の下限をα・TPとし、
前記磁気ヘッドから前記隣接トラックに印加される磁界が、Hsw未満となるときの前記凸部の幅の上限をβ・TPとし、
前記隣接トラックに近づく向きに前記磁気ヘッドがオフトラックした場合に、前記磁気ヘッドから前記対象トラックに印加される磁界を、Hswを超えるまで増加させるために、前記凸部の幅を増加させるべき量をγ・TPとし、
前記隣接トラックに近づく向きに前記磁気ヘッドがオフトラックした場合に、前記磁気ヘッドから前記隣接トラックに印加される磁界を、Hsw未満となるまで減少させるために、前記凸部の幅を減少させるべき量をγ・TPとすると、
前記凸部の幅Wsulは、
(α+γ)・TP・<Wsul<(β−γ)・TP
ただし、0<α<1、0<β<1、γ≦0.5、γ≦0.5
を満たすことを特徴とする付記6〜9のいずれか1つに記載の磁気記録装置。
【0070】
(付記11)基板上に、裏打層を形成する裏打層形成工程と、
前記裏打層上に、中間層を形成する中間層形成工程と、
データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層を、前記中間層上に形成する磁気記録層形成工程とを含む磁気記憶媒体の製造方法であって、
前記裏打層形成工程は、
前記基板上に、軟磁性膜を形成する軟磁性膜形成工程と、
前記軟磁性膜の前記基板と反対側の面に、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを、各前記記録トラックの下方に前記凹凸パターンの凸部が配置されると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に前記凹凸パターンの凹部が配置されるように、形成する凹凸パターン形成工程と、
前記凹凸パターンの凹部に非磁性体を充填する非磁性体充填工程と
を含むことを特徴とする磁気記憶媒体の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施例に係る磁気記録装置の構成を示す外観図である。
【図2】本実施例に係る磁気記録装置の有する磁気ディスクの構成について説明するための図である。
【図3】本実施例に係る磁気記録装置の有する磁気ディスクの構成について説明するための図である。
【図4】磁気ヘッドがオフトラックしていない場合に、磁気ヘッドから磁気ディスクに印加される磁界の分布を説明するための図である。
【図5】磁気ヘッドがオフトラックしていない場合の、凸部の幅と、磁気ヘッドから対象トラックに印加される磁界との関係を説明するための図である。
【図6】磁気ヘッドがオフトラックしていない場合の、凸部の幅と、磁気ヘッドから隣接トラックに印加される磁界との関係を説明するための図である。
【図7】磁気ヘッドがオフトラックした場合における磁界の分布の変化について説明するための図である。
【図8】磁気ヘッドがオフトラックした場合の、凸部の幅と、磁気ヘッドから対象トラックに印加される磁界との関係を説明するための図である。
【図9】磁気ヘッドがオフトラックした場合の、凸部の幅と、磁気ヘッドから隣接トラックに印加される磁界との関係を説明するための図である。
【図10−1】本実施例に係る磁気ディスクの製造方法について説明するための図である。
【図10−2】本実施例に係る磁気ディスクの製造方法について説明するための図である。
【図10−3】本実施例に係る磁気ディスクの製造方法について説明するための図である。
【図10−4】本実施例に係る磁気ディスクの製造方法について説明するための図である。
【図10−5】本実施例に係る磁気ディスクの製造方法について説明するための図である。
【符号の説明】
【0072】
1 磁気記録装置
2 磁気ディスク(磁気記憶媒体)
3 磁気ヘッド
10 基板
12 裏打層
12a 軟磁性膜
14 中間層
16 磁気記録層
17 記録トラック
17a 対象トラック
17b 隣接トラック
18 磁性ドット
20 凸部
22 凹部
22a 非磁性体
24 凹凸パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層と、この磁気記録層の下方に配設された裏打層とを有する磁気記憶媒体であって、
前記裏打層は、
凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各前記記録トラックの下方に、前記凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に、前記凹凸パターンの凹部を配置していることを特徴とする磁気記憶媒体。
【請求項2】
前記磁気記録層は、
磁性粒子からなる磁性ドットを所定の規則で配列した磁性ドット列を、各前記記録トラック内に有することを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶媒体。
【請求項3】
前記磁気記録層は、
磁性粒子からなる磁性ドットを千鳥状に配列した磁性ドット列を、各前記記録トラック内に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記憶媒体。
【請求項4】
前記裏打層は、
前記凹凸パターンの凹部に非磁性体を充填していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気記憶媒体。
【請求項5】
各前記記録トラックの幅をTPとし、
前記記録トラックのうち、磁気ヘッドによるライト処理の対象となる記録トラックである対象トラック内の磁性ドット、又は、当該対象トラックに隣接する記録トラックである隣接トラック内の磁性ドットを磁化反転させるための磁界の閾値をHswとし、
前記磁気ヘッドから前記対象トラックに印加される磁界が、Hswを超えるときの前記凸部の幅の下限をα・TPとし、
前記磁気ヘッドから前記隣接トラックに印加される磁界が、Hsw未満となるときの前記凸部の幅の上限をβ・TPとし、
前記隣接トラックに近づく向きに前記磁気ヘッドがオフトラックした場合に、前記磁気ヘッドから前記対象トラックに印加される磁界を、Hswを超えるまで増加させるために、前記凸部の幅を増加させるべき量をγ・TPとし、
前記隣接トラックに近づく向きに前記磁気ヘッドがオフトラックした場合に、前記磁気ヘッドから前記隣接トラックに印加される磁界を、Hsw未満となるまで減少させるために、前記凸部の幅を減少させるべき量をγ・TPとすると、
前記凸部の幅Wsulは、
(α+γ)・TP<Wsul<(β−γ)・TP
ただし、0<α<1、0<β<1、γ≦0.5、γ≦0.5
を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気記憶媒体。
【請求項6】
データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層と、この磁気記録層の下方に配設された裏打層とを有する磁気記憶媒体と、
前記磁気記憶媒体に対してデータのリード処理及びライト処理を行う磁気ヘッドとを備え、
前記磁気記憶媒体の有する裏打層は、
凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを有し、各前記記録トラックの下方に、前記凹凸パターンの凸部を配置していると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に、前記凹凸パターンの凹部を配置していることを特徴とする磁気記録装置。
【請求項7】
基板上に、裏打層を形成する裏打層形成工程と、
前記裏打層上に、中間層を形成する中間層形成工程と、
データを記録する複数の記録トラックを備えた磁気記録層を、前記中間層上に形成する磁気記録層形成工程とを含む磁気記憶媒体の製造方法であって、
前記裏打層形成工程は、
前記基板上に、軟磁性膜を形成する軟磁性膜形成工程と、
前記軟磁性膜の前記基板と反対側の面に、凸部と凹部とよりなる凹凸パターンを、各前記記録トラックの下方に前記凹凸パターンの凸部が配置されると共に、隣接する各前記記録トラックの境界領域の下方に前記凹凸パターンの凹部が配置されるように、形成する凹凸パターン形成工程と、
前記凹凸パターンの凹部に非磁性体を充填する非磁性体充填工程と
を含むことを特徴とする磁気記憶媒体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図10−4】
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【図10−5】
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【公開番号】特開2010−123170(P2010−123170A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−294491(P2008−294491)
【出願日】平成20年11月18日(2008.11.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】