磁気記録媒体ならびにその製造方法
【目的】 磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツクの中心線上に適正に導くことができる、信頼性の高い磁気記録媒体を提供するにある。
【構成】 磁性層の所定位置にリフアレンス部11が設けられ、リフアレンス部11から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に磁気ヘツドトラツキング用光学凹部23とデータトラツク14とが交互に多数形成され、前記リフアレンス部11は、それの中心線16上の任意の点17を中心にして点対称に一対のリフアレンス凹部領域18A,18B(凹部20)が設けられ、リフアレンス凹部領域18A,18Bの隣に凹部のない平面部19A,19Bが形成され、その平面部19A,19Bが磁気ヘツドなどによつて一様に同極に磁化されていることを特徴とする。
【構成】 磁性層の所定位置にリフアレンス部11が設けられ、リフアレンス部11から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に磁気ヘツドトラツキング用光学凹部23とデータトラツク14とが交互に多数形成され、前記リフアレンス部11は、それの中心線16上の任意の点17を中心にして点対称に一対のリフアレンス凹部領域18A,18B(凹部20)が設けられ、リフアレンス凹部領域18A,18Bの隣に凹部のない平面部19A,19Bが形成され、その平面部19A,19Bが磁気ヘツドなどによつて一様に同極に磁化されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばフレキシブル磁気デイスクなどの磁気記録媒体に係り、特に光学的にトラツキングができる磁気記録媒体ならびにその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキシブル磁気デイスクにおいて、それのドーナツ状記録帯域の最内周にリフアレンストラツクを形成し、そのリフアレンストラツクから半径方向外側に向けて所定の間隔離れ、かつ前記リフアレンストラツクと同心円状の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部をリング状に多数形成し、各リング状磁気ヘツドトラツキング用光学凹部の間をデータトラツクとしたものが知られている(例えば特公平2−31387号公報参照)。
【0003】この磁気デイスクの前記リフアレンストラツクには、所定の信号が予め記録されている。そしてこの磁気デイスクに所望の情報を記録したり、記録した情報を再生するときには、まず記録帯域の最内周にあるリフアレンストラツクの信号を磁気ヘツドで読み取つて、磁気デイスク上における磁気ヘツドの基準位置を求める。そして磁気ヘツドを所定のピツチ径方向外側に移送し、今度は発光素子と受光素子とを対にした光学的手段により前記磁気ヘツドトラツキング用光学凹部を走査してデータトラツクのトラツキングサーボを行いながら、情報の記録あるいは再生を行うシステムになつている。
【0004】図16ならびに図17は、従来のリフアレンストラツクの一部拡大平面図ならびに一部拡大断面図である。リフアレンストラツク100は図16に示すように磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて延びており、リフアレンストラツク100の中心線101上の任意の点102を中心として点対称に長方形のリフアレンス凹部103Aと103Bが一対に形成され、このリフアレンス凹部103Aの隣(リフアレンス凹部103Bの前方)ならびにリフアレンス凹部103Bの隣(リフアレンス凹部103Aの後方)には凹部のない平面部104Aと104Bとがある。これら一組のリフアレンス凹部103A、103B、平面部104A、104Bが、磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて間欠的に多数形成されることにより、リフアレンストラツク100を構成している。
【0005】前記リフアレンス凹部103A、103Bは、図17に示すように磁性層105の表面を金型でプレスして圧縮することにより形成される。
【0006】リフアレンストラツク100の全域にわたつて所定の高周波の信号が記録されるが、前記リフアレンス凹部103A、103Bは凹んでいるため信号が記録されず、平面部104A、104Bに信号が記録されるようになつている。そしてこのリフアレンストラツク100の上を磁気ヘツドで走査することによつて得られる信号波形に基づいて、現在の磁気ヘツド位置にフイードバツクをかけリフアレンストラツク100の中心線101上に導くことができる。
【0007】このようにして磁気ヘツドを磁気デイスク上の基準位置に置いたのち、その基準位置から所定の距離だけ磁気ヘツドを径方向外側、すなわちデータトラツク上に移送するようになつている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来のリフアレンス凹部103A、103Bは図16に示すように、その全長にわたつて連続して凹んでおり、比較的大きな面積を有する凹部となつている。一方、磁性層105は磁性粉の他にバインダー、研磨剤、フイラー、潤滑剤などを含有しており、ある程度の弾力性を有している。
【0009】そのためリフアレンス凹部103A、103Bを金型でプレスして形成したとき、図17に一点鎖線で示すようにスプリングバツクによりリフアレンス凹部103A、103Bの中央部106が膨らんだ形になり、完全な凹部とならないことが多い。このような傾向は、リフアレンス凹部103A、103Bの磁気ヘツド走行方向Xの長さが長くなればなるほど顕著に現れる。
【0010】そのため、リフアレンストラツク100に高周波信号を記録するとき、リフアレンス凹部103A、103Bの中央部106にも信号が記録されてしまい、したがつて磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツク100の中心線上に適正に導くことが出来ず、信頼性に問題がある。
【0011】本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツクの中心線上に適正に導くことができる、信頼性の高い磁気記録媒体ならびにその製造方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称状に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成され、その平面部が一様に同極に磁化されていることを特徴とするものである。なお、前記リフアレンス凹部領域は中心線上の任意の点を中心にして完全な点対称であつてもよいが、前記リフアレンス部は通常、円弧状に形成されるので完全な点対称から僅かにずれた配置となるので、本発明ではこれらを総称して点対称状と総称している。
【0013】上記目的を達成するために、さらに本発明は、非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称状に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成された磁気記録媒体の製造方法において、前記リフアレンス凹部領域の凹部を例えばプレスなどによつて形成したのち、そのリフアレンス部を例えば磁気ヘツドあるいは永久磁石などによつて、前記磁性層に使用している磁性粉の保磁力以上の直流磁界で磁化したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明は前述のように、直流磁界で平面部を一様に同極に磁化することにより、平面部の端縁、すなわち平面部の凹部と隣接するエツジの部分に相当する所で出力波形に急激な変化が現れる。リフアレンス部の凹部をプレスなどで形成して凹部の底面にスプリングバツクによる湾曲状の突出部分が形成され、その突出部分が前記直流磁界によつて磁化されても、湾曲突出部からの出力波形よりも前記平面部の端縁部分の急激な出力波形の変化の方がはるかに大である。そのためリフアレンス部の平面部(凹部)を明確に検出することができ、その結果、磁気ヘツドの中心がリフアレンストラツクの中心線上に適正に導かれ、磁気記録媒体の信頼性を向上することができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を図とともに説明する。図1は実施例に係る磁気デイスクカートリツジの一部を分解した斜視図、図2は磁気シートの拡大断面図、図3は磁気デイスクの平面図である。
【0016】図1に示すように磁気デイスクカートリツジは、カートリツジケース1と、その中に回転自在に収納されたフレキシブルな磁気デイスク2と、カートリツジケース1にスライド可能に取り付けられたシヤツタ3と、カートリツジケース1の内面に溶着されたクリーニングシート(図示せず)とから主に構成されている。
【0017】前記カートリツジケース1は、上ケース1aと下ケース1bとから構成され、これらは例えばABS樹脂などの硬質合成樹脂から射出成形されている。下ケース1bの略中央部には回転駆動軸挿入用の開口4が形成され、その近くに長方形のヘツド挿入口5が形成されている。図示していないが、上ケース1aにも同様にヘツド挿入口5が形成されている。上ケース1aと下ケース1bの前面付近には、前記シヤツタ3のスライド範囲を規制するために少し低くなつた凹部6が形成され、この凹部6の中間位置に前記ヘツド挿入口5が開口している。
【0018】前記磁気デイスク2は図3に示すように、ドーナツ状のフレキシブルな磁気シート7と、その磁気シート7の中央孔に挿入されて接着された金属製あるいは合成樹脂製のセンタハブ8とから構成されている。
【0019】前記磁気シート7は、ベースフイルム9と、そのベースフイルム9の両面に塗着、形成された磁性層10a、10bとから構成されている。前記ベースフイルム9は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)あるいはポリイミドなどの合成樹脂フイルムから構成されている。
【0020】前記磁性層10a、10bは、強磁性粉、バインダ、研磨粉ならびに潤滑剤などの混合物から構成されている。
【0021】前記強磁性粉としては、例えばα−Fe、バリウムフエライト、Co−Ni、Co−P、γ−Fe2 O3 、Fe3 O4 、Co含有γ−Fe2 O3 、Co含有γ−Fe3 O4 、CrO2 、Co、Fe−Niなどが使用される。
【0022】前記バインダとしては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ウレタン樹脂、ポリイソシアネート化合物、放射線硬化性樹脂などが使用される。
【0023】前記研磨粉としては、例えば酸化アルミニウム、酸化クロム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが用いられる。この研磨粉の添加率は、磁性粉に対して約0.1〜25重量%が適当である。
【0024】前記潤滑剤としては、例えばステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸、これらの高級脂肪酸エステル、流動パラフイン、スクアラン、フツ素樹脂、フツ素オイルなどが使用可能である。この潤滑剤の添加率は、磁性粉に対して約0.1〜25重量%が適当である。
【0025】磁性塗料の具体的な組成例を示せば次の通りである。
磁性塗料組成例 1α−Fe 100重量部(Hc:16500〔Oe〕,飽和磁化量:135〔emu/g〕, 平均長軸径:0.25〔μm〕,平均軸比:8)
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 14.1重量部ウレタン樹脂 8.5重量部三官能性イソシアネート化合物 5.6重量部酸化アルミニウム粉末(平均粒径0.43〔μm〕) 20重量部カーボンブラツク 2重量部オレイン酸オレイル 7重量部シクロヘキサノン 150重量部トルエン 150重量部
【0026】
磁性塗料組成例 2バリウムフエライト 100重量部(Hc:530〔Oe〕,飽和磁化量:57〔emu/g〕, 平均粒径:0.04〔μm〕)
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 11.0重量部ウレタン樹脂 6.6重量部三官能性イソシアネート化合物 4.4重量部酸化アルミニウム粉末(平均粒径0.43〔μm〕) 15重量部カーボンブラツク 2重量部オレイン酸オレイル 7重量部シクロヘキサノン 150重量部トルエン 150重量部
【0027】前述の磁性塗料組成例1または磁性塗料組成例2の組成物をボールミル中でよく混合分散して磁性塗料を調整し、これを62μmのポリエチレンテレフタレート(PET)のベースフイルムの両面に、乾燥厚みが0.7μmとなるように塗布し、乾燥したのち、カレンダ処理を施して磁性層10a、10bをそれぞれ形成する。
【0028】このようにして構成された磁気デイスク2の磁性層10aの表面に、図3に示すようにリフアレンストラツク11と、多数の磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12が形成される。これらリフアレンストラツク11ならびに磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12は、磁気デイスク2の回転中心13を中心にして同心円状に設けられている。1つの磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12と隣の磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12との間に、所望の情報が記録できるデータトラツク14が形成される。
【0029】図3に示すように磁気デイスク2上に設けられる記録帯域15の最内周部に前記リフアレンストラツク11が形成され、それより径方向外側、すなわち磁気ヘツドの走行方向と直交する方向外側に磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12とデータトラツク14が交互に多数形成される。
【0030】前記リフアレンストラツク11は図4に示すように、磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて延びており、リフアレンストラツク11の中心線16上の任意の点17を中心として点対称状に長方形のリフアレンス凹部領域18Aとリフアレンス凹部領域18Bが一対になつて形成されている。このリフアレンス凹部領域18Aの隣(リフアレンス凹部領域18Bの前方)ならびにリフアレンス凹部領域18Bの隣(リフアレンス凹部領域18Aの後方)には凹部のない平面部19Aと平面部19Bとがある。これら一組のリフアレンス凹部領域18A、18B、平面部19A、19Bが、磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて間欠的または連続的に多数形成されることにより、リフアレンストラツク11を構成している。
【0031】図4に示すようにリフアレンス凹部領域18A、18Bには、磁気ヘツド走行方向Xと直交する方向に延びた小凹部20と凹んでいない小フラツト部21とが交互に多数形成されている。同図において38は、リフアレンス凹部領域18A、18B、平面部19A、19Bの前方に設けられたリフアレンス信号検知用のスタート信号を出力するためのスタート信号凹部である。
【0032】図5(a)は、前記小凹部20ならびに小フラツト部21の拡大断面図である。また図5(b)は、前記リフアレンス凹部領域18A(18B)の直流消去後の一部の再生出力波形を示す図である。この図に示すように小フラツト部21の小凹部20と隣接するエツジ部において極端な波形変化が認められる。
【0033】図4においてIの位置、IIの位置ならびにIIIの位置で、リフアレンス凹部領域18Aの縦幅L2より僅かに短いトラツク長を有する磁気ヘツドを矢印方向に走査させたときの再生出力波形を、リフアレンストラツク11を併記して図6に示す。なお、この図の出力波形は微分波形を積分化したエンベロープ波形である。
【0034】同図の(I)は図4においてIの位置で平面部19Bからリフアレンス凹部領域18Aにかけて磁気ヘツドで走査させたときの出力波形で、断続波形が現れたとき、磁気ヘツドが平面部19Bとリフアレンス凹部領域18Aの境界を通過したことを示している。
【0035】また同図の(II)は図4においてIIの位置、すなわちリフアレンストラツク11の中心線16上を走査させたときの出力波形で、波形の形状が連続した歯形の形状である。
【0036】さらに同図の(III)は図4においてIIIの位置でリフアレンス凹部領域18から平面部19にかけて磁気ヘツドを走査させたときの出力波形で、断続波形が消えたとき、磁気ヘツドがリフアレンス凹部領域18Bと平面部19Aの境界を通過したことを示している。
【0037】このようにリフアレンストラツク11上での磁気ヘツドの位置が変わると得られる波形の形状が全く異なり、同図の(II)のような出力波形が得られるように磁気ヘツドの位置を調整することにより、磁気ヘツド(磁気ギヤツプ)の中心位置をリフアレンストラツク11の中心線16上に導くことができる。
【0038】この実施例において前記リフアレンス凹部領域18A、18Bの磁気ヘツド走行方向の長さL1は2.4mm、幅方向の長さL2は18μm、小凹部20の磁気ヘツド走行方向の長さL3は5μm、小フラツト部21の磁気ヘツド走行方向の長さL4は5μm(ともに図4参照)、凹部20の深さL5〔図5(a)参照〕は0.3〜0.4μmである。なおこれら各部の長さならびに深さは、磁性層10の組成、物性ならびに厚さなどによつて適宜設定される。
【0039】リフアレンストラツク11の全域(リフアレンス凹部領域18Aと平面部Aの合計幅)にわたつて、磁気ヘツドにより直流消去がなされる。前述の磁性塗料組成例2で示したように磁性材料としてバリウムフエライトを使用すると、それの保磁力(Hc)は530〔Oe〕であるから、本実施例では1000〔Oe〕から3000〔Oe〕の直流磁界によつてリフアレンスラツク11の全域を消去した。この消去により、前記平面部19A、19Bが一様に同極に磁化される。なお、本発明で使用される直流磁界は、磁性層の保磁力(Hc)の2倍以上、好ましくは4〜10倍以上の磁力を印加すればよい。
【0040】前記磁気ヘツド30aは図7に示すように、例えばMo−Ni−Fe合金、Al−Si−Fe合金、Ni−Znフエライトあるいはアモルフアス合金などの磁性材料からなる磁気コア33と、その磁気コア33を保持する例えばチタン酸バリウムなどの非磁性材料からなるスライダ34とから構成されている。このスライダ34の磁気デイスク2と対向する下面には空気抜き用の溝35が形成され、その溝35のほぼ中央部には開口部が設けられている。
【0041】磁気ヘツド30aによつてリフアレンストラツク11の全域を直流消去したのち、磁気ヘツドで再生したときの出力波形を前述のように図5(b)に示す。この図に示すように、小フラツト部21の端縁、すなわち小フラツト部21の小凹部20と隣接するエツジ付近において出力波形に急激な変化が認められ、小凹部20の検出が確実である。
【0042】このように磁気ヘツドの中心位置をリフアレンストラツク11の中心線16上、すなわち基準位置に合わせると同時に、磁気ヘツドに固定されている発光素子31と受光素子群32とからなる光デイテクタ36で磁気デイスク2上に形成されている磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12間の光デイテクタ36の位置を検出する。そしてこのトラツク12に対する光デイテクタ36の位置的なずれ量を演算し、そのずれ量に基づいて磁気ヘツドのトラツキングサーボを行う。
【0043】すなわち、磁気ヘツドキヤリツジを移送するモータ(図示せず)を回転して、磁気ヘツド(磁気ギヤツプ)の中心位置を第1データトラツクの中心線24近くまで移動させる。そして磁気ヘツドのトラツキングサーボは、前記磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12を利用して行われる。
【0044】この磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12にも、図8に示すようにトラツキング用凹部23が、磁気ヘツド走行方向Xに沿つて間欠的にまたは連続的に形成されている。この実施例の場合、磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12(トラツキング用凹部23)の幅L6は5μm、データトラツク14の幅L7は15μmである。
【0045】次にトラツキングサーボについて図9ないし図12を用いて説明する。前記磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12の各トラツキング用凹部23は、図9に示すように同時にプレス加工によつて形成される。同図に示すようにセンタハブ8を取り付けた磁気デイスク2が、基台25にセツトされる。この基台25にはセンタハブ8の中央孔26(図3参照)に挿入されるセンターピン27が突設されており、センタハブ8の中央孔26にこのセンターピン27を通して磁気デイスク2を基台25上に載置することにより、基台25上で磁気デイスク2が位置決めされる。
【0046】この基台25の上方には、それと平行にスタンパ28が上下動可能に配置されている。そしてこのスタンパ28は、センターピン27によつて上下動がガイドされるようになつている。このスタンパ28には、前記リフアレンス用凹部20ならびにトラツキング用凹部23を形成するための微細な突部29が形成されている。
【0047】図9の状態からスタンパ28を下げて、磁気デイスク2の磁気シート7を基台25とスタンパ28との間において所定の圧力で挟持する。これによつてスタンパ28に形成されている突部29が磁性層10の表面に食い込み、圧縮により断面形状が略台形のリフアレンス用凹部20ならびにトラツキング用凹部23が一度に形成される。
【0048】図10ないし図12は、磁気デイスク2のトラツキングサーボを説明するための図である。これらの図に示すように磁気デイスク2は磁気ヘツド30a、30bの間で挟持され、その磁気ヘツド30aの方には、トラツキングサーボ用の光線を出力する例えばLEDなどからなる発光素子31と、磁性層10aからの反射光を受光する受光素子群32とが一体に取り付けられている。
【0049】図10に示すように磁気ヘツド30aの発光素子31ならびに受光素子群32からなる光デテクタ36が取り付けられている部分には、磁気デイスク2側に向けて開口部が形成されている(なお、この図において光デテクタ36は便宜上、図6の光デテクタ36よりも大きく描かれている)。
【0050】受光素子群32は図11に示すように4つの受光素子32a、32b、32c、32dから構成されており、データトラツク14ならびにトラツキング用凹部23上で反射する光をこの受光素子32a、32b、32c、32dで受光して、各受光素子32a、32b、32c、32dの出力は図12に示すようにサーボ信号演算部33に入力される。そしてこのサーボ信号演算部33で求められた位置修正信号がヘツド駆動制御部34に入力され、それからの制御信号に基づいて磁気ヘツド30のトラツキング制御が成される。
【0051】図13は、リフアレンストラツク11の変形例を示す図である。この例の場合リフアレンス凹部領域18A、18Bには、従来と同様にそれの全領域にわたつて凹部20aがプレスによつて形成されている。この凹部20aの断面形状を図14の(a)に示す。凹部20aがプレスによつて形成されるためスプリングバツクにより、同図に示すように凹部20のほぼ中央には湾曲状に突出した突出部37が形成される。
【0052】その突出部37が直流磁界によつて磁化されても、曲面がなだらかであるため出力波形の変化が緩やかであり、その湾曲突出部37からの出力波形よりも平面部19のエツジ部の急激な出力波形の変化の方がはるかに大で、明確に区別することができ、平面部19(凹部20a)を明確に検出することが可能である。
【0053】図15はリフアレンストラツク11のさらに変形例を示す図で、この例の場合、小凹部20aと比較的小さい平面部19とが磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて交互に多数形成されている。この図15のように上側小凹部20aの下端と下側小凹部20aの上端とが隣接した形状に限らず、上側小凹部20aの下端と下側小凹部20aの上端とが所定の間隔で離間したものであつてもよい。
【0054】前記実施例では記録帯域の最内周部にリフアレンストラツクを設けたが、記録帯域の最外周部にリフアレンストラツクを設けることもできる。
【0055】前記実施例では凹部をプレスによつて圧縮形成したが、磁性層にレーザ光を照射させたり、あるいは打抜きによつて凹部を形成することもできる。
【0056】また、前記実施例では磁気デイスクの場合について説明したが、本発明は例えば磁気カードなど他の形態の磁気記録媒体にも適用できる。
【0057】
【発明の効果】本発明は前述のように、直流磁界で平面部を一様に同極に磁化することにより、平面部の端縁、すなわち平面部の凹部と隣接するエツジの部分に相当する所で出力波形に急激な変化が現れる。これを利用して磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツクの中心線上に適正に導くことができ、その結果、磁気記録媒体の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る磁気デイスクカートリツジの一部を分解した斜視図である。
【図2】磁気シートの拡大断面図である。
【図3】磁気デイスクの平面図である。
【図4】リフアレンストラツクの一部拡大平面図である。
【図5】リフアレンストラツクの一部拡大断面図ならびに再生出力波形図である。
【図6】リフアレンストラツクの再生出力波形図である。
【図7】磁気ヘツドの底面図である。
【図8】リフアレンストラツクならびに磁気ヘツドトラツキング用光学トラツクを説明するための図である。
【図9】リフアレンストラツクならびに磁気ヘツドトラツキング用光学トラツクを形成する装置の断面図である。
【図10】磁気ヘツドのトラツキングサーボを説明するための断面図である。
【図11】受光素子の配置状態を示す説明図である。
【図12】磁気ヘツドのトラツキングサーボを説明するためのブロツク図である。
【図13】リフアレンストラツクの変形例を示す拡大平面図である。
【図14】リフアレンストラツクの一部拡大断面図ならびに再生出力波形図である。
【図15】リフアレンストラツクのさらに変形例を示す拡大平面図である。
【図16】従来のリフアレンストラツクの一部拡大平面図である。
【図17】従来のリフアレンストラツクの一部拡大断面図である。
【符号の説明】
2 磁気デイスク
7 磁気シート
9 ベースフイルム
10a.10b 磁性層
11 リフアレンストラツク
12 磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク
14 データトラツク
15 記録帯域
16 中心線
17 点
18A、18B リフアレンス凹部領域
19、19A、19B 平面部
20 凹部
20a 小凹部
21 小フラツト部
23 トラツキング用凹部
X 磁気ヘツドの走行方向
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばフレキシブル磁気デイスクなどの磁気記録媒体に係り、特に光学的にトラツキングができる磁気記録媒体ならびにその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキシブル磁気デイスクにおいて、それのドーナツ状記録帯域の最内周にリフアレンストラツクを形成し、そのリフアレンストラツクから半径方向外側に向けて所定の間隔離れ、かつ前記リフアレンストラツクと同心円状の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部をリング状に多数形成し、各リング状磁気ヘツドトラツキング用光学凹部の間をデータトラツクとしたものが知られている(例えば特公平2−31387号公報参照)。
【0003】この磁気デイスクの前記リフアレンストラツクには、所定の信号が予め記録されている。そしてこの磁気デイスクに所望の情報を記録したり、記録した情報を再生するときには、まず記録帯域の最内周にあるリフアレンストラツクの信号を磁気ヘツドで読み取つて、磁気デイスク上における磁気ヘツドの基準位置を求める。そして磁気ヘツドを所定のピツチ径方向外側に移送し、今度は発光素子と受光素子とを対にした光学的手段により前記磁気ヘツドトラツキング用光学凹部を走査してデータトラツクのトラツキングサーボを行いながら、情報の記録あるいは再生を行うシステムになつている。
【0004】図16ならびに図17は、従来のリフアレンストラツクの一部拡大平面図ならびに一部拡大断面図である。リフアレンストラツク100は図16に示すように磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて延びており、リフアレンストラツク100の中心線101上の任意の点102を中心として点対称に長方形のリフアレンス凹部103Aと103Bが一対に形成され、このリフアレンス凹部103Aの隣(リフアレンス凹部103Bの前方)ならびにリフアレンス凹部103Bの隣(リフアレンス凹部103Aの後方)には凹部のない平面部104Aと104Bとがある。これら一組のリフアレンス凹部103A、103B、平面部104A、104Bが、磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて間欠的に多数形成されることにより、リフアレンストラツク100を構成している。
【0005】前記リフアレンス凹部103A、103Bは、図17に示すように磁性層105の表面を金型でプレスして圧縮することにより形成される。
【0006】リフアレンストラツク100の全域にわたつて所定の高周波の信号が記録されるが、前記リフアレンス凹部103A、103Bは凹んでいるため信号が記録されず、平面部104A、104Bに信号が記録されるようになつている。そしてこのリフアレンストラツク100の上を磁気ヘツドで走査することによつて得られる信号波形に基づいて、現在の磁気ヘツド位置にフイードバツクをかけリフアレンストラツク100の中心線101上に導くことができる。
【0007】このようにして磁気ヘツドを磁気デイスク上の基準位置に置いたのち、その基準位置から所定の距離だけ磁気ヘツドを径方向外側、すなわちデータトラツク上に移送するようになつている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来のリフアレンス凹部103A、103Bは図16に示すように、その全長にわたつて連続して凹んでおり、比較的大きな面積を有する凹部となつている。一方、磁性層105は磁性粉の他にバインダー、研磨剤、フイラー、潤滑剤などを含有しており、ある程度の弾力性を有している。
【0009】そのためリフアレンス凹部103A、103Bを金型でプレスして形成したとき、図17に一点鎖線で示すようにスプリングバツクによりリフアレンス凹部103A、103Bの中央部106が膨らんだ形になり、完全な凹部とならないことが多い。このような傾向は、リフアレンス凹部103A、103Bの磁気ヘツド走行方向Xの長さが長くなればなるほど顕著に現れる。
【0010】そのため、リフアレンストラツク100に高周波信号を記録するとき、リフアレンス凹部103A、103Bの中央部106にも信号が記録されてしまい、したがつて磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツク100の中心線上に適正に導くことが出来ず、信頼性に問題がある。
【0011】本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツクの中心線上に適正に導くことができる、信頼性の高い磁気記録媒体ならびにその製造方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称状に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成され、その平面部が一様に同極に磁化されていることを特徴とするものである。なお、前記リフアレンス凹部領域は中心線上の任意の点を中心にして完全な点対称であつてもよいが、前記リフアレンス部は通常、円弧状に形成されるので完全な点対称から僅かにずれた配置となるので、本発明ではこれらを総称して点対称状と総称している。
【0013】上記目的を達成するために、さらに本発明は、非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称状に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成された磁気記録媒体の製造方法において、前記リフアレンス凹部領域の凹部を例えばプレスなどによつて形成したのち、そのリフアレンス部を例えば磁気ヘツドあるいは永久磁石などによつて、前記磁性層に使用している磁性粉の保磁力以上の直流磁界で磁化したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明は前述のように、直流磁界で平面部を一様に同極に磁化することにより、平面部の端縁、すなわち平面部の凹部と隣接するエツジの部分に相当する所で出力波形に急激な変化が現れる。リフアレンス部の凹部をプレスなどで形成して凹部の底面にスプリングバツクによる湾曲状の突出部分が形成され、その突出部分が前記直流磁界によつて磁化されても、湾曲突出部からの出力波形よりも前記平面部の端縁部分の急激な出力波形の変化の方がはるかに大である。そのためリフアレンス部の平面部(凹部)を明確に検出することができ、その結果、磁気ヘツドの中心がリフアレンストラツクの中心線上に適正に導かれ、磁気記録媒体の信頼性を向上することができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を図とともに説明する。図1は実施例に係る磁気デイスクカートリツジの一部を分解した斜視図、図2は磁気シートの拡大断面図、図3は磁気デイスクの平面図である。
【0016】図1に示すように磁気デイスクカートリツジは、カートリツジケース1と、その中に回転自在に収納されたフレキシブルな磁気デイスク2と、カートリツジケース1にスライド可能に取り付けられたシヤツタ3と、カートリツジケース1の内面に溶着されたクリーニングシート(図示せず)とから主に構成されている。
【0017】前記カートリツジケース1は、上ケース1aと下ケース1bとから構成され、これらは例えばABS樹脂などの硬質合成樹脂から射出成形されている。下ケース1bの略中央部には回転駆動軸挿入用の開口4が形成され、その近くに長方形のヘツド挿入口5が形成されている。図示していないが、上ケース1aにも同様にヘツド挿入口5が形成されている。上ケース1aと下ケース1bの前面付近には、前記シヤツタ3のスライド範囲を規制するために少し低くなつた凹部6が形成され、この凹部6の中間位置に前記ヘツド挿入口5が開口している。
【0018】前記磁気デイスク2は図3に示すように、ドーナツ状のフレキシブルな磁気シート7と、その磁気シート7の中央孔に挿入されて接着された金属製あるいは合成樹脂製のセンタハブ8とから構成されている。
【0019】前記磁気シート7は、ベースフイルム9と、そのベースフイルム9の両面に塗着、形成された磁性層10a、10bとから構成されている。前記ベースフイルム9は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)あるいはポリイミドなどの合成樹脂フイルムから構成されている。
【0020】前記磁性層10a、10bは、強磁性粉、バインダ、研磨粉ならびに潤滑剤などの混合物から構成されている。
【0021】前記強磁性粉としては、例えばα−Fe、バリウムフエライト、Co−Ni、Co−P、γ−Fe2 O3 、Fe3 O4 、Co含有γ−Fe2 O3 、Co含有γ−Fe3 O4 、CrO2 、Co、Fe−Niなどが使用される。
【0022】前記バインダとしては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ウレタン樹脂、ポリイソシアネート化合物、放射線硬化性樹脂などが使用される。
【0023】前記研磨粉としては、例えば酸化アルミニウム、酸化クロム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが用いられる。この研磨粉の添加率は、磁性粉に対して約0.1〜25重量%が適当である。
【0024】前記潤滑剤としては、例えばステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸、これらの高級脂肪酸エステル、流動パラフイン、スクアラン、フツ素樹脂、フツ素オイルなどが使用可能である。この潤滑剤の添加率は、磁性粉に対して約0.1〜25重量%が適当である。
【0025】磁性塗料の具体的な組成例を示せば次の通りである。
磁性塗料組成例 1α−Fe 100重量部(Hc:16500〔Oe〕,飽和磁化量:135〔emu/g〕, 平均長軸径:0.25〔μm〕,平均軸比:8)
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 14.1重量部ウレタン樹脂 8.5重量部三官能性イソシアネート化合物 5.6重量部酸化アルミニウム粉末(平均粒径0.43〔μm〕) 20重量部カーボンブラツク 2重量部オレイン酸オレイル 7重量部シクロヘキサノン 150重量部トルエン 150重量部
【0026】
磁性塗料組成例 2バリウムフエライト 100重量部(Hc:530〔Oe〕,飽和磁化量:57〔emu/g〕, 平均粒径:0.04〔μm〕)
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 11.0重量部ウレタン樹脂 6.6重量部三官能性イソシアネート化合物 4.4重量部酸化アルミニウム粉末(平均粒径0.43〔μm〕) 15重量部カーボンブラツク 2重量部オレイン酸オレイル 7重量部シクロヘキサノン 150重量部トルエン 150重量部
【0027】前述の磁性塗料組成例1または磁性塗料組成例2の組成物をボールミル中でよく混合分散して磁性塗料を調整し、これを62μmのポリエチレンテレフタレート(PET)のベースフイルムの両面に、乾燥厚みが0.7μmとなるように塗布し、乾燥したのち、カレンダ処理を施して磁性層10a、10bをそれぞれ形成する。
【0028】このようにして構成された磁気デイスク2の磁性層10aの表面に、図3に示すようにリフアレンストラツク11と、多数の磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12が形成される。これらリフアレンストラツク11ならびに磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12は、磁気デイスク2の回転中心13を中心にして同心円状に設けられている。1つの磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12と隣の磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12との間に、所望の情報が記録できるデータトラツク14が形成される。
【0029】図3に示すように磁気デイスク2上に設けられる記録帯域15の最内周部に前記リフアレンストラツク11が形成され、それより径方向外側、すなわち磁気ヘツドの走行方向と直交する方向外側に磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12とデータトラツク14が交互に多数形成される。
【0030】前記リフアレンストラツク11は図4に示すように、磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて延びており、リフアレンストラツク11の中心線16上の任意の点17を中心として点対称状に長方形のリフアレンス凹部領域18Aとリフアレンス凹部領域18Bが一対になつて形成されている。このリフアレンス凹部領域18Aの隣(リフアレンス凹部領域18Bの前方)ならびにリフアレンス凹部領域18Bの隣(リフアレンス凹部領域18Aの後方)には凹部のない平面部19Aと平面部19Bとがある。これら一組のリフアレンス凹部領域18A、18B、平面部19A、19Bが、磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて間欠的または連続的に多数形成されることにより、リフアレンストラツク11を構成している。
【0031】図4に示すようにリフアレンス凹部領域18A、18Bには、磁気ヘツド走行方向Xと直交する方向に延びた小凹部20と凹んでいない小フラツト部21とが交互に多数形成されている。同図において38は、リフアレンス凹部領域18A、18B、平面部19A、19Bの前方に設けられたリフアレンス信号検知用のスタート信号を出力するためのスタート信号凹部である。
【0032】図5(a)は、前記小凹部20ならびに小フラツト部21の拡大断面図である。また図5(b)は、前記リフアレンス凹部領域18A(18B)の直流消去後の一部の再生出力波形を示す図である。この図に示すように小フラツト部21の小凹部20と隣接するエツジ部において極端な波形変化が認められる。
【0033】図4においてIの位置、IIの位置ならびにIIIの位置で、リフアレンス凹部領域18Aの縦幅L2より僅かに短いトラツク長を有する磁気ヘツドを矢印方向に走査させたときの再生出力波形を、リフアレンストラツク11を併記して図6に示す。なお、この図の出力波形は微分波形を積分化したエンベロープ波形である。
【0034】同図の(I)は図4においてIの位置で平面部19Bからリフアレンス凹部領域18Aにかけて磁気ヘツドで走査させたときの出力波形で、断続波形が現れたとき、磁気ヘツドが平面部19Bとリフアレンス凹部領域18Aの境界を通過したことを示している。
【0035】また同図の(II)は図4においてIIの位置、すなわちリフアレンストラツク11の中心線16上を走査させたときの出力波形で、波形の形状が連続した歯形の形状である。
【0036】さらに同図の(III)は図4においてIIIの位置でリフアレンス凹部領域18から平面部19にかけて磁気ヘツドを走査させたときの出力波形で、断続波形が消えたとき、磁気ヘツドがリフアレンス凹部領域18Bと平面部19Aの境界を通過したことを示している。
【0037】このようにリフアレンストラツク11上での磁気ヘツドの位置が変わると得られる波形の形状が全く異なり、同図の(II)のような出力波形が得られるように磁気ヘツドの位置を調整することにより、磁気ヘツド(磁気ギヤツプ)の中心位置をリフアレンストラツク11の中心線16上に導くことができる。
【0038】この実施例において前記リフアレンス凹部領域18A、18Bの磁気ヘツド走行方向の長さL1は2.4mm、幅方向の長さL2は18μm、小凹部20の磁気ヘツド走行方向の長さL3は5μm、小フラツト部21の磁気ヘツド走行方向の長さL4は5μm(ともに図4参照)、凹部20の深さL5〔図5(a)参照〕は0.3〜0.4μmである。なおこれら各部の長さならびに深さは、磁性層10の組成、物性ならびに厚さなどによつて適宜設定される。
【0039】リフアレンストラツク11の全域(リフアレンス凹部領域18Aと平面部Aの合計幅)にわたつて、磁気ヘツドにより直流消去がなされる。前述の磁性塗料組成例2で示したように磁性材料としてバリウムフエライトを使用すると、それの保磁力(Hc)は530〔Oe〕であるから、本実施例では1000〔Oe〕から3000〔Oe〕の直流磁界によつてリフアレンスラツク11の全域を消去した。この消去により、前記平面部19A、19Bが一様に同極に磁化される。なお、本発明で使用される直流磁界は、磁性層の保磁力(Hc)の2倍以上、好ましくは4〜10倍以上の磁力を印加すればよい。
【0040】前記磁気ヘツド30aは図7に示すように、例えばMo−Ni−Fe合金、Al−Si−Fe合金、Ni−Znフエライトあるいはアモルフアス合金などの磁性材料からなる磁気コア33と、その磁気コア33を保持する例えばチタン酸バリウムなどの非磁性材料からなるスライダ34とから構成されている。このスライダ34の磁気デイスク2と対向する下面には空気抜き用の溝35が形成され、その溝35のほぼ中央部には開口部が設けられている。
【0041】磁気ヘツド30aによつてリフアレンストラツク11の全域を直流消去したのち、磁気ヘツドで再生したときの出力波形を前述のように図5(b)に示す。この図に示すように、小フラツト部21の端縁、すなわち小フラツト部21の小凹部20と隣接するエツジ付近において出力波形に急激な変化が認められ、小凹部20の検出が確実である。
【0042】このように磁気ヘツドの中心位置をリフアレンストラツク11の中心線16上、すなわち基準位置に合わせると同時に、磁気ヘツドに固定されている発光素子31と受光素子群32とからなる光デイテクタ36で磁気デイスク2上に形成されている磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12間の光デイテクタ36の位置を検出する。そしてこのトラツク12に対する光デイテクタ36の位置的なずれ量を演算し、そのずれ量に基づいて磁気ヘツドのトラツキングサーボを行う。
【0043】すなわち、磁気ヘツドキヤリツジを移送するモータ(図示せず)を回転して、磁気ヘツド(磁気ギヤツプ)の中心位置を第1データトラツクの中心線24近くまで移動させる。そして磁気ヘツドのトラツキングサーボは、前記磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12を利用して行われる。
【0044】この磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12にも、図8に示すようにトラツキング用凹部23が、磁気ヘツド走行方向Xに沿つて間欠的にまたは連続的に形成されている。この実施例の場合、磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12(トラツキング用凹部23)の幅L6は5μm、データトラツク14の幅L7は15μmである。
【0045】次にトラツキングサーボについて図9ないし図12を用いて説明する。前記磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク12の各トラツキング用凹部23は、図9に示すように同時にプレス加工によつて形成される。同図に示すようにセンタハブ8を取り付けた磁気デイスク2が、基台25にセツトされる。この基台25にはセンタハブ8の中央孔26(図3参照)に挿入されるセンターピン27が突設されており、センタハブ8の中央孔26にこのセンターピン27を通して磁気デイスク2を基台25上に載置することにより、基台25上で磁気デイスク2が位置決めされる。
【0046】この基台25の上方には、それと平行にスタンパ28が上下動可能に配置されている。そしてこのスタンパ28は、センターピン27によつて上下動がガイドされるようになつている。このスタンパ28には、前記リフアレンス用凹部20ならびにトラツキング用凹部23を形成するための微細な突部29が形成されている。
【0047】図9の状態からスタンパ28を下げて、磁気デイスク2の磁気シート7を基台25とスタンパ28との間において所定の圧力で挟持する。これによつてスタンパ28に形成されている突部29が磁性層10の表面に食い込み、圧縮により断面形状が略台形のリフアレンス用凹部20ならびにトラツキング用凹部23が一度に形成される。
【0048】図10ないし図12は、磁気デイスク2のトラツキングサーボを説明するための図である。これらの図に示すように磁気デイスク2は磁気ヘツド30a、30bの間で挟持され、その磁気ヘツド30aの方には、トラツキングサーボ用の光線を出力する例えばLEDなどからなる発光素子31と、磁性層10aからの反射光を受光する受光素子群32とが一体に取り付けられている。
【0049】図10に示すように磁気ヘツド30aの発光素子31ならびに受光素子群32からなる光デテクタ36が取り付けられている部分には、磁気デイスク2側に向けて開口部が形成されている(なお、この図において光デテクタ36は便宜上、図6の光デテクタ36よりも大きく描かれている)。
【0050】受光素子群32は図11に示すように4つの受光素子32a、32b、32c、32dから構成されており、データトラツク14ならびにトラツキング用凹部23上で反射する光をこの受光素子32a、32b、32c、32dで受光して、各受光素子32a、32b、32c、32dの出力は図12に示すようにサーボ信号演算部33に入力される。そしてこのサーボ信号演算部33で求められた位置修正信号がヘツド駆動制御部34に入力され、それからの制御信号に基づいて磁気ヘツド30のトラツキング制御が成される。
【0051】図13は、リフアレンストラツク11の変形例を示す図である。この例の場合リフアレンス凹部領域18A、18Bには、従来と同様にそれの全領域にわたつて凹部20aがプレスによつて形成されている。この凹部20aの断面形状を図14の(a)に示す。凹部20aがプレスによつて形成されるためスプリングバツクにより、同図に示すように凹部20のほぼ中央には湾曲状に突出した突出部37が形成される。
【0052】その突出部37が直流磁界によつて磁化されても、曲面がなだらかであるため出力波形の変化が緩やかであり、その湾曲突出部37からの出力波形よりも平面部19のエツジ部の急激な出力波形の変化の方がはるかに大で、明確に区別することができ、平面部19(凹部20a)を明確に検出することが可能である。
【0053】図15はリフアレンストラツク11のさらに変形例を示す図で、この例の場合、小凹部20aと比較的小さい平面部19とが磁気ヘツドの走行方向Xに沿つて交互に多数形成されている。この図15のように上側小凹部20aの下端と下側小凹部20aの上端とが隣接した形状に限らず、上側小凹部20aの下端と下側小凹部20aの上端とが所定の間隔で離間したものであつてもよい。
【0054】前記実施例では記録帯域の最内周部にリフアレンストラツクを設けたが、記録帯域の最外周部にリフアレンストラツクを設けることもできる。
【0055】前記実施例では凹部をプレスによつて圧縮形成したが、磁性層にレーザ光を照射させたり、あるいは打抜きによつて凹部を形成することもできる。
【0056】また、前記実施例では磁気デイスクの場合について説明したが、本発明は例えば磁気カードなど他の形態の磁気記録媒体にも適用できる。
【0057】
【発明の効果】本発明は前述のように、直流磁界で平面部を一様に同極に磁化することにより、平面部の端縁、すなわち平面部の凹部と隣接するエツジの部分に相当する所で出力波形に急激な変化が現れる。これを利用して磁気ヘツドの中心をリフアレンストラツクの中心線上に適正に導くことができ、その結果、磁気記録媒体の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る磁気デイスクカートリツジの一部を分解した斜視図である。
【図2】磁気シートの拡大断面図である。
【図3】磁気デイスクの平面図である。
【図4】リフアレンストラツクの一部拡大平面図である。
【図5】リフアレンストラツクの一部拡大断面図ならびに再生出力波形図である。
【図6】リフアレンストラツクの再生出力波形図である。
【図7】磁気ヘツドの底面図である。
【図8】リフアレンストラツクならびに磁気ヘツドトラツキング用光学トラツクを説明するための図である。
【図9】リフアレンストラツクならびに磁気ヘツドトラツキング用光学トラツクを形成する装置の断面図である。
【図10】磁気ヘツドのトラツキングサーボを説明するための断面図である。
【図11】受光素子の配置状態を示す説明図である。
【図12】磁気ヘツドのトラツキングサーボを説明するためのブロツク図である。
【図13】リフアレンストラツクの変形例を示す拡大平面図である。
【図14】リフアレンストラツクの一部拡大断面図ならびに再生出力波形図である。
【図15】リフアレンストラツクのさらに変形例を示す拡大平面図である。
【図16】従来のリフアレンストラツクの一部拡大平面図である。
【図17】従来のリフアレンストラツクの一部拡大断面図である。
【符号の説明】
2 磁気デイスク
7 磁気シート
9 ベースフイルム
10a.10b 磁性層
11 リフアレンストラツク
12 磁気ヘツドトラツキング用光学トラツク
14 データトラツク
15 記録帯域
16 中心線
17 点
18A、18B リフアレンス凹部領域
19、19A、19B 平面部
20 凹部
20a 小凹部
21 小フラツト部
23 トラツキング用凹部
X 磁気ヘツドの走行方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】 非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称状に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成され、その平面部が一様に同極に磁化されていることを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項2】 非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成された磁気記録媒体の製造方法において、前記リフアレンス凹部領域の凹部を形成したのち、そのリフアレンス部を一様に直流磁界で磁化したことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項3】 請求項2記載において、前記リフアレンス部の平面部を磁気ヘツドによつて発生する直流磁界で磁化したことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項1】 非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称状に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成され、その平面部が一様に同極に磁化されていることを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項2】 非磁性体からなる基体と、その基体の上に形成された磁性層を有し、その磁性層の所定位置にリフアレンス部が設けられ、そのリフアレンス部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、その第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部から磁気ヘツド走行方向と直交する方向に所定間隔離れた位置に第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部が設けられ、前記第1の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部と第2の磁気ヘツドトラツキング用光学凹部との間に、所望の信号を記録する第1のデータトラツクが形成され、前記リフアレンス部は、それの中心線上の任意の点を中心にして点対称に一対のリフアレンス凹部領域が設けられ、そのリフアレンス凹部領域の隣に凹部のない平面部が形成された磁気記録媒体の製造方法において、前記リフアレンス凹部領域の凹部を形成したのち、そのリフアレンス部を一様に直流磁界で磁化したことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項3】 請求項2記載において、前記リフアレンス部の平面部を磁気ヘツドによつて発生する直流磁界で磁化したことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【図1】
【図2】
【図15】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図16】
【図17】
【図2】
【図15】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開平5−36055
【公開日】平成5年(1993)2月12日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−208819
【出願日】平成3年(1991)7月26日
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【公開日】平成5年(1993)2月12日
【国際特許分類】
【出願日】平成3年(1991)7月26日
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
[ Back to top ]