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秘匿性を有する光ファイバ通信方式
説明

秘匿性を有する光ファイバ通信方式

【課題】既存の光通信システムに容易に適用することができると共に、光の波長を解析されても秘匿通信の信号が発見されてしまうことがなく、秘匿性を確保することができるようにする。
【解決手段】光ファイバ回線5a・5a'に対して信号送信する際に、光源21・31が出射した光搬送波としての光に対して送信機Tx1が出力した通信信号Sa1若しくは送信機Tx2が出力した通信信号Sa2を入力情報として通信信号/光変調器22a・32aによって光を強度変調すること及びダミー信号Sdを入力情報としてダミー信号/光変調器22b・32bによって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器22a・32aによる光の強度変調とダミー信号/光変調器22b・32bによる光の強度変調との間に第一の送信側波長分散制御器23a・33aによって波長分散を付加することとを行うようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ通信方式に関する。さらに詳述すると、本発明は、光ファイバ通信システムにおける通信の秘匿技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバ通信の物理層においては、光パルスを用いた通信が汎用的に用いられており、光を検波すれば電気信号として1,0の信号を検出することができる。したがって、光伝送路から何らかの形で光を分岐し検波されるとその光通信は再生されてしまうので秘匿性を確保することができない。また、光のアナログ伝送である光ファイバ無線通信においても光を検波すれば変調に用いた無線信号が検波できるので秘匿性を確保することができない。
【0003】
光通信の物理層で秘匿性を備える通信を行うための研究としては、光量子暗号通信や、ダミーの光パルス通信に別の光源からの秘匿信号(言い換えると、通信対象の信号)の光パルスを時間的に拡散させて追加する方法(非特許文献1)などが提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“Secure stealth transmission over an existing public fiber-optical network”,Bernard Wu and Evgennii Narimanov(Dept. of Electr. Eng.,Princeton Univ., NJ, USA1),Optical Fiber Communication Conference,2006 and the 2006 National FiberOptic Engineers Conference. OFC 2006,OTuJ4,5-10 March 2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前者は、高価で特殊な装置が必要であり、既存の光ファイバ通信システムに容易には適用することができないという問題がある。
【0006】
また、後者(非特許文献1の信号伝送技術)では、ダミーの光通信信号の光源とそれに隠れて通信する秘匿通信の信号(通信対象の信号)の光源とが異なるので、光信号のスペクトル解析などによって二つの光源の存在が発見されてしまう虞がある。したがって、後者では、秘匿通信の信号が検波されて光通信が再生されてしまう危険性が高く、秘匿性を確保することができないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、既存の光通信システムに容易に適用することができると共に、光の波長を解析されても秘匿通信の信号が発見されてしまうことがなく、秘匿性を確保することができる光ファイバ通信方式を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の光ファイバ通信方式は、二つの地点に設置された第一の光送受信装置と第二の光送受信装置とのそれぞれに、信号送信の仕組みとして、光搬送波としての光を出射する光源と、第一の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号若しくは第二の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号を入力情報として光を強度変調して出力する通信信号/光変調器と、ダミー信号を入力情報として光を強度変調して出力するダミー信号/光変調器と、光に波長分散を付加する送信側波長分散制御器とを設けると共に、信号受信の仕組みとして、受信した光に波長分散を付加する受信側波長分散制御器と、当該受信側波長分散制御器から出射された光を光/電気変換して受信機に対して出力する光検波器とを設け、さらに、第一の光送受信装置と第二の光送受信装置との間に敷設される光ファイバ回線を設け、光ファイバ回線に対して信号送信する際に、光源が出射した光搬送波としての光に対して送信機が出力した通信信号を入力情報として通信信号/光変調器によって光を強度変調すること及びダミー信号を入力情報としてダミー信号/光変調器によって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器による光の強度変調とダミー信号/光変調器による光の強度変調との間に送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することとを行うと共に、光ファイバ回線を介して信号受信した際に、受信側波長分散制御器によって波長分散を付加するようにし、送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量と受信側波長分散制御器によって付加される波長分散量とを調整することにより、光検波器から出力されるダミー信号の受信信号強度のみを低下させ、通信信号の受信信号の復調を可能とするようにしている。
【0009】
また、請求項3記載の光ファイバ通信方式は、二つの地点に設定された第一の光送受信装置と第二の光送受信装置とのそれぞれに、信号送信の仕組みとして、光搬送波としての光を出射する光源と、第一の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号若しくは第二の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号を入力情報として光を強度変調して出力する通信信号/光変調器と、ダミー信号を入力情報として光を強度変調して出力する第一のダミー信号/光変調器及び第二のダミー信号/光変調器と、光に波長分散を付加する第一の送信側波長分散制御器及び第二の送信側波長分散制御器とを設けると共に、信号受信の仕組みとして、信号送信元である第二の光送受信装置若しくは第一の光送受信装置から送信される光を三つに分岐する光素子と、これら三つに分岐された光のそれぞれに波長分散を付加する第一の受信側波長分散制御器及び第二の受信側波長分散制御器及び第三の受信側波長分散制御器と、これら第一から第三までの受信側波長分散制御器から出射された光をそれぞれ光/電気変換して出力する第一の光検波器及び第二の光検波器及び第三の光検波器と、これら第一から第三までの光検波器からの出力が入力される信号処理装置とを設け、さらに、第一の光送受信装置と第二の光送受信装置との間に敷設される光ファイバ回線を設け、光ファイバ回線に対して信号送信する際に、光源が出射した光搬送波としての光に対して送信機が出力した通信信号を入力情報として通信信号/光変調器によって光を強度変調すること及び第一のダミー信号を入力情報として第一のダミー信号/光変調器によって光を強度変調すること及び第二のダミー信号を入力情報として第二のダミー信号/光変調器によって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器による光の強度変調と第一のダミー信号/光変調器による光の強度変調と第二のダミー信号/光変調器による光の強度変調との間に第一の送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することと第二の送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することとを行うと共に、光ファイバ回線を介して信号受信した際に、光素子によって分岐された三つの光毎に第一,第二,第三の受信側波長分散制御器によって相互に異なる波長分散量を付加し、これら異なる波長分散量が付加された上で第一,第二,第三の光検波器によって光/電気変換された出力に基づいて信号処理装置が第一,第二のダミー信号を抑圧し、通信信号の復調を可能とするようにしている。
【0010】
したがって、これらの光ファイバ通信方式によると、通信対象の信号に加えてダミー信号を入力情報として光を強度変調することと波長分散を付加することとを組み合わせることにより、通信対象の信号が秘匿される。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ファイバ通信方式において、信号送信の仕組みとして、光に波長分散を付加する第二の送信側波長分散制御器を更に設けると共に、光ファイバ回線に対して信号送信する際に、時間変動させた波長分散を第二の送信側波長分散制御器によって更に付加するようにしいている。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載の光ファイバ通信方式において、光ファイバ回線に対して信号送信する際に、第一の送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量と第二の送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量との少なくとも一方を時間変動させるようにしている。
【0013】
したがって、これらの光ファイバ通信方式の場合には、通信対象の信号がより一層強固に秘匿される。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の光ファイバ通信方式において、信号送信の仕組みとして直列に接続するダミー信号/光変調器と送信側波長分散制御器とをn個ずつ更に設け、また、信号受信の仕組みとして光素子による光の分岐数を(3+n)にすると共に受信側波長分散制御器と光検波器とをn個ずつ更に設ける(ただし、nは自然数)ようにしている。この場合には、ダミー信号の個数を増やすことができるので、通信対象の信号がより一層強固に秘匿される。
【0015】
また、請求項6記載の発明は、請求項4記載の光ファイバ通信方式において、光ファイバ回線に対して信号送信する際に、送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量のうちの少なくとも一つを時間変動させるようにしている。この場合には、通信対象の信号が更により一層強固に秘匿される。
【0016】
なお、本発明で用いられる各種変数の単位としては、光ファイバの単位長さあたりの波長分散値dは〔ps/nm/km〕,波長λは〔nm〕,光ファイバの線路長Lは〔km〕,周波数fは〔MHz〕,光に付加する波長分散量Dは〔ps/nm〕,光の速度cは〔m/s〕が一般的に用いられる。一方、本出願では、本発明に係る数式をSI基本単位系での式として表記している。
【発明の効果】
【0017】
本発明の光ファイバ通信方式は、比較的簡素な構成で秘匿性を向上させた光ファイバ通信を行うことが可能になる。これにより、光ファイバ通信システムにおける通信の秘匿技術としての汎用性の向上が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一の実施形態を説明する構成図である。
【図2】第一の実施形態における信号伝送の仕組みを説明する図である。
【図3】第一の実施形態における信号伝送に係る波長分散量と受信信号強度との間の関係を説明する図である。
【図4】第一の実施形態における信号伝送の他の仕組みを説明する図である。
【図5】本発明の第二の実施形態を説明する構成図である。
【図6】第二の実施形態における信号伝送の仕組みを説明する図である。
【図7】第二の実施形態における信号伝送に係る波長分散量と受信信号強度との間の関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1から図4に、本発明の光ファイバ通信方式の第一の実施形態の一例を示す。第一の実施形態の光ファイバ通信方式は、図1に示すように、二つの地点に設置された第一の光送受信装置20と第二の光送受信装置30とのそれぞれに、信号送信の仕組みとして、光搬送波としての光を出射する光源21・31と、第一の光送受信装置20側の送信機Tx1が出力した通信信号Sa1若しくは第二の光送受信装置30側の送信機Tx2が出力した通信信号Sa2を入力情報として光を強度変調して出力する通信信号/光変調器22a・32aと、ダミー信号Sdを入力情報として光を強度変調して出力するダミー信号/光変調器22b・32bと、光に波長分散を付加する第一の送信側波長分散制御器23a・33a及び第二の送信側波長分散制御器23b・33bとを設けると共に、信号受信の仕組みとして、受信した光に波長分散を付加する受信側波長分散制御器25a・35aと、当該受信側波長分散制御器25a・35aから出射された光を光/電気変換して受信機Rx1・Rx2に対して出力する光検波器26a・36aとを設け、さらに、第一の光送受信装置20と第二の光送受信装置30との間に敷設される光ファイバ回線であって第一の光送受信装置20内の第二の送信側波長分散制御器23bと第二の光送受信装置30内の受信側波長分散制御器35aとの間の光ファイバ回線5a及び第二の光送受信装置30内の第二の送信側波長分散制御器33bと第一の光送受信装置20内の受信側波長分散制御器25aとの間の光ファイバ回線5a'を設け、光ファイバ回線5a・5a'に対して信号送信する際に、光源21・31が出射した光搬送波としての光に対して送信機Tx1が出力した通信信号Sa1若しくは送信機Tx2が出力した通信信号Sa2を入力情報として通信信号/光変調器22a・32aによって光を強度変調すること及びダミー信号Sdを入力情報としてダミー信号/光変調器22b・32bによって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器22a・32aによる光の強度変調とダミー信号/光変調器22b・32bによる光の強度変調との間に第一の送信側波長分散制御器23a・33aによって波長分散を付加することとを行うと共に、光ファイバ回線5a・5a'を介して信号受信した際に、受信側波長分散制御器35a・25aによって波長分散を付加するようにし、第一の送信側波長分散制御器23a・33aによって付加される波長分散量と受信側波長分散制御器35a・25aによって付加される波長分散量とを調整することにより、送信機Tx1・Tx2が出力した通信信号Sa1・Sa2に対応する光の受信信号を復調することができるようにするためにダミー信号Sdの受信信号強度を抑圧し、光検波器36a・26aから出力される通信信号Sa1・Sa2の復調が可能となるようにしている。
【0021】
送信機Tx1・Tx2は、或る周波数の正弦波(搬送波)を例えば1,0で表されたディジタル信号列の情報で変調し、変調された搬送波の電気信号を発生させる装置である。例えば一般的な無線器の送信部と同様の構成を有するものである。また、受信機Rx1・Rx2は、変調された搬送波が入力されるとそれを復調して例えば1,0で表されたディジタル信号列の情報を取り出す装置である。例えば一般的な無線器の受信部と同様の構成を有するものである。
【0022】
そして、送信機Tx1及び送信機Tx2からの出力信号(即ち、通信信号Sa1,Sa2)は或る周波数の搬送波を変調した電気信号を想定する。この電気信号は無線信号であっても良く、図1中の送信機Tx1,Tx2と通信信号/光変調器22a,32aとの間、受信機Rx1,Rx2と光検波器26a・36aとの間はアンテナを介した無線リンクであっても良い。
【0023】
また、本発明の第一の実施形態の説明のためのここでの例では、光ファイバ回線5a・5a'に対して信号送信する際に、時間変動させた波長分散を第二の送信側波長分散制御器23b・33bによって更に付加すると共に、光ファイバ回線5a・5a'を介して信号受信した際に、第一の送信側波長分散制御器23a・33aによって付加される波長分散量に加えて第二の送信側波長分散制御器23b・33bによって付加される時間変動する波長分散量に合わせて受信側波長分散制御器35a・25aによって付加される波長分散量を時間変動させることにより、光検波器36a・26aから出力されるダミー信号Sdの受信信号強度を抑圧し、通信信号Sa1・Sa2の復調を可能とするようにしている。
【0024】
第一の実施形態について、まず、送信機Tx1が出力した信号を第一の光送受信装置20から第二の光送受信装置30に向けて伝送して受信機Rx2が受信する場合を説明する。すなわち、第一の光送受信装置20が送信側の装置であり、第二の光送受信装置30が受信側の装置である。
【0025】
ここで、送信機Tx1及び受信機Rx2における信号の送受信に係る設備や仕組みは、或る周波数の搬送波を変調した電気信号を用いるものであり、従来の送受信機と同じ構成である。また、本実施形態では、送信機Tx1や受信機Rx2に纏わる信号伝送では搬送波周波数fの電気信号を想定する。
【0026】
第一の光送受信装置20は、送信側の装置の仕組みとして、光源21と、二つの光変調器22a,22bと、二つ(第一,第二)の送信側波長分散制御器23a,23bとを備える。
【0027】
光源21は、電気/光変換を行うための光搬送波としての光を出射するものであり、例えばレーザダイオードが用いられる。なお、本実施形態では、光源21は波長λの光搬送波を出射する。
【0028】
光変調器22a,22bは光を強度変調することによって電気/光変換を行うものであり、本実施形態では、送信機Tx1から出力される通信信号Sa1(電気信号)を入力情報として光を強度変調することによって電気/光変換を行って電気信号を光信号に変換する通信信号/光変調器22aと、ダミー信号Sd(電気信号)を入力情報として光を強度変調することによって電気/光変換を行って電気信号を光信号に変換するダミー信号/光変調器22bとが設けられる。なお、通信信号Sa1を入力情報として光源21に直接入力し変調して光源21から出射するようにしても良い。この場合は通信信号/光変調器22aは不要である。この場合は、言い換えると、光源21と通信信号/光変調器22aとが一体となった構成であると言える。
【0029】
第一・第二の送信側波長分散制御器23a,23bは、入射された光に任意の波長分散量を付加して出射するものであり、例えばファイバブラッググレーティングやエタロンやVIPA(Virtually Imaged Phased Array の略)やPLC(平面光導波路回路)等の光デバイスを利用することが考えられる。
【0030】
また、第一・第二の送信側波長分散制御器23a,23bとして分散補償ファイバやシングルモードファイバ等の光ファイバを用いることも考えられ、この場合の波長分散量Dは、光ファイバの単位長さあたりの波長分散値d,長さLとするとD=d×Lで与えられる。
【0031】
本実施形態では、第一の送信側波長分散制御器23aは通信信号/光変調器22aからの出射光に波長分散を付加するように設けられ、第二の送信側波長分散制御器23bはダミー信号/光変調器22bからの出射光に波長分散を付加するように設けられる。本実施形態では、第一・第二の送信側波長分散制御器23a,23bによって付加される波長分散量をそれぞれD1,D2とする。
【0032】
また、第一の光送受信装置20と第二の光送受信装置30との間には信号伝送方向別の一対の光ファイバ回線5a,5a'が敷設される。本実施形態では具体的には、第一の光送受信装置20内の第二の送信側波長分散制御器23bと第二の光送受信装置30内の受信側波長分散制御器35aとが光ファイバ回線5aで接続され(信号伝送の向きが第一の光送受信装置20から第二の光送受信装置30への向きである回線)、また、第二の光送受信装置30内の第二の送信側波長分散制御器33bと第一の光送受信装置20内の受信側波長分散制御器25aとが光ファイバ回線5a'で接続される(信号伝送の向きが第二の光送受信装置30から第一の光送受信装置20への向きである回線)。
【0033】
そして、本発明では、伝送する通信信号を秘匿するため、光ファイバ回線5aによって信号を送信する際に一波長の光搬送波を従属変調すると共に波長分散量を(累積)付加するようにしている。本実施形態では、光源21が出射した波長λの光搬送波を、送信機Tx1から出力される通信信号Sa1を入力情報として通信信号/光変調器22aによって強度変調し、当該強度変調された光に第一の送信側波長分散制御器23aによって波長分散を付加し、当該波長分散が付加された光を、ダミー信号Sdを入力情報としてダミー信号/光変調器22bによって強度変調し、当該強度変調された光に第二の送信側波長分散制御器23bによって波長分散を付加することを組み合わせて行う。
【0034】
より具体的には、図1に示す例における送信機Tx1から出力された信号を第一の光送受信装置20から第二の光送受信装置30に向けて伝送して受信機Rx1が受信する場合の詳細である図2に示すように、光源21から波長λの光搬送波Lcが出射され、送信機Tx1から出力された通信信号Sa1を入力情報として通信信号/光変調器22aによって光搬送波Lcが強度変調されて光信号L1が出射される。そして、第一の送信側波長分散制御器23aによって光信号L1に波長分散量D1が付加されて光信号L2が出射される。
【0035】
続いて、ダミー信号Sdを入力情報としてダミー信号/光変調器22bによって光信号L2が強度変調されて光信号L3が出射される。そして、第二の送信側波長分散制御器23bによって光信号L3に波長分散量D2が付加されて光信号L4が出射される。この光信号L4は光信号Sfとして第一の光送受信装置20から光ファイバ回線5aに入射される。
【0036】
光ファイバ回線5aに入射された光信号Sfは、当該光ファイバ回線5aによって、ここでの説明における受信側の装置である第二の光送受信装置30に伝送される。
【0037】
一方、第二の光送受信装置30は、受信側の装置の仕組みとして、受信側波長分散制御器35aと、光検波器36aとを備える。
【0038】
受信側波長分散制御器35aは、光ファイバ回線5aによって伝送されて第二の光送受信装置30に入射された光信号Sfに任意の波長分散量D3を付加して出射するものであり、例えばファイバブラッググレーティングやエタロンやVIPAやPLC等の光デバイスを利用することが考えられる。
【0039】
また、受信側波長分散制御器35aとして分散補償ファイバやシングルモードファイバ等の光ファイバを用いることも考えられ、この場合の波長分散量Dは、光ファイバの単位長さあたりの波長分散値d,長さLとするとD=d×Lで与えられる。
【0040】
光検波器36aは、受信した光信号を電気信号に変換するものである。なお、光検波器36aとしては具体的には例えばフォトダイオードが用いられる。
【0041】
そして、通信信号Sa1を光ファイバ回線5a内の伝搬中においては秘匿すると共に第二の光送受信機30の光検波器36aからの出力としては通信信号Sa1が現れるようにするため、送信側の装置としての第一の光送受信装置20の第一,第二の送信側波長分散制御器23a,23bによって付加される波長分散量D1,D2、及び、受信側の装置としての第二の光送受信装置30の受信側波長分散制御器35aによって付加される波長分散量D3の大きさを調整することにより、受信側の装置としての第二の光送受信装置30の光検波器36aにおける、通信信号Sa1に対応する光の受信信号強度がダミー信号Sdに対応する光の受信信号強度よりも大きくなるようにする。
【0042】
ここで、光ファイバ内を伝搬する光信号は、波長分散によるフェージングによって光ファイバの線路長(言い換えると、伝搬による累積の波長分散量)に従って受信信号強度が周期的に変化する。具体的には、光ファイバ内を伝搬する光信号を受信した際の電気信号の受信信号強度P(即ち、送信側の装置からの出力に対する受信側の装置の光検波器からの出力の比)は数式1によって表される。数式1は、光ファイバ内を伝搬することによる累積の波長分散量dLに加え、波長分散制御器によって意図的に付加される波長分散量の合計ΣDを考慮した式である。
【数1】

ここに、 P :受信信号強度,
c :真空中での光の速度,
π :円周率,
λ :光源の波長,
d :光ファイバの単位長さあたりの波長分散値,
L :光ファイバの線路長,
ΣD:意図的に付加される波長分散量の合計,
f :通信信号の周波数,
α :光出力装置の光変調器のチャープパラメータ
をそれぞれ表す。
【0043】
図1に示す例であれば、数式1における光源の波長λは光源21の波長であり、光ファイバの単位長さあたりの波長分散値d及び線路長Lは、第一の光送受信装置20内及び第二の光送受信装置30内の光ファイバの長さは十分に短く無視できると考えると、第一の光送受信装置20内の第二の送信側波長分散制御器23bから第二の光送受信装置30内の受信側波長分散制御器35aまでの光ファイバ回線5aの単位長さあたりの波長分散値及び長さである。なお、光ファイバの単位長さあたりの波長分散値が区間によって異なる場合には、波長分散値が異なる区間毎に「単位長さあたりの波長分散値×区間長」の合計を算出して当該合計値を数式1のdLとして用いる。
【0044】
ここで、第二の光送受信装置30の光検波器36aに入射するまでに波長分散制御器によって意図的に付加される波長分散量の合計ΣDは以下のようになる。なお、通信信号Sa1で変調された光と更にダミー信号Sdで変調された光とのどちらも、光ファイバ回線5aを伝搬することによる累積の波長分散量はdLで同じである。
通信信号Sa1で変調された光 :ΣD=D1+D2+D3
更にダミー信号Sdで変調された光:ΣD=D2+D3
【0045】
そして、図3に示す考え方に従って光検波器36aにおける通信信号Sa1の受信信号強度Paとダミー信号Sdの受信信号強度Pdとを操作する。具体的には、光検波器36aにおいて送信機Tx1が出力した通信信号Sa1に対応する光の受信信号を復調することができるようにするために、光検波器36aから出力される通信信号Sa1の受信信号強度Paがダミー信号Sdの受信信号強度Pdよりも大きくなるようにしている
【0046】
まず、上述のように、通信信号Sa1で変調された光と更にダミー信号Sdで変調された光とに加えられる波長分散量は、第一の送信側波長分散制御器23aによって付加される波長分散量D1の分だけ異なる。すなわち、通信信号Sa1の受信信号強度Paの極大値(周期的に現れる)とダミー信号Sdの受信信号強度Pdの極大値(周期的に現れる)との位置が波長分散量D1に相当する分だけずれることになる。
【0047】
そこで、通信信号Sa1の受信信号強度Paが極大になる波長分散値においてダミー信号Sdの受信信号強度Pdが極小になるように、第一の光送受信装置20の第一の送信側波長分散制御器23aによって付加する波長分散量D1の大きさを調整する。
【0048】
また、第二の光送受信装置30の光検波器36aにおいて通信信号Sa1の受信信号強度Paが極大になると共にダミー信号Sdの受信信号強度Pdが極小になるように、第二の光送受信装置30の受信側波長分散制御器35aによって付加する波長分散量D3の大きさを調整する。
【0049】
そして、第一の送信側波長分散制御器23a及び受信側波長分散制御器35aによって上記の条件を満たす波長分散量D1,D3を付加すれば、光検波器36aにおいて通信信号Sa1を復調することができるようにダミー信号Sdに対応する光の受信信号強度Pdを抑えることができる。
【0050】
上述のように第一の送信側波長分散制御器23aによって付加する波長分散量D1の大きさと受信側波長分散制御器35aによって付加する波長分散量D3の大きさとを調整し、(正当な受信者である)第二の光送受信装置30の光検波器36aにおいてダミー信号Sdの受信信号強度Pdが抑制されて通信信号Sa1がダミー信号Sdに埋もれない範囲(図3中の符号Rの位置及びその近傍の範囲であり、通信信号Sa1の受信信号強度Paがダミー信号Sdの受信信号強度Pdよりも大きい範囲)で受信するようにすることにより、通信信号Sa1のみを取り出して受信機Rx2に対して出力することができる。
【0051】
一方、盗聴者は、波長分散量D3の調整をすることができないので、ダミー信号Sdの受信信号強度Pdが大きくてダミー信号Sdを主に受信したり、両信号の受信信号強度Pd,Paに大差がなくてダミー信号Sdと通信信号Sa1とが混在した信号を受信したりすることになり(図3中の符号Wの範囲)、通信信号Sa1のみを取り出すことができない。
【0052】
また、盗聴者が盗聴した地点における波長分散値が偶然にも図3中の符号Wの範囲外であったり、盗聴者が可変分散補償器などによって適切な波長分散値を探し当てることができたりする場合には、通信信号Sa1を取り出すことができてしまう虞がある。そこで、第一の光送受信装置20の第二の送信側波長分散制御器23bによって付加する波長分散量D2の大きさを時間変動させて当該波長分散量D2の値を通信信号Sa1の秘匿の鍵(時間変動する)とすることにより、盗聴をより一層確実に防止して通信信号Sa1の秘匿性をより一層強固にすることができる。
【0053】
具体的には、例えば、送信側の装置である第一の光送受信装置20の第二の送信側波長分散制御器23bによって付加する波長分散量D2(以下、指定波長分散量D2という)を時間変動させると共に当該指定波長分散量D2の値を第一の光送受信装置20から受信側の装置である第二の光送受信装置30に対して送信し、或いは、指定波長分散量D2の値の時間変動のスケジュールを予め定めておいて、第一の光送受信装置20では第二の送信側波長分散制御器23bによって指定波長分散量D2を付加すると共に第二の光送受信装置30では受信側波長分散制御器35aによって付加する波長分散量D3の大きさが調整されて所定の波長分散量(以下、追従波長分散量D3という)を付加する。
【0054】
すなわち、指定波長分散量D2の大きさに合わせて追従波長分散量D3の大きさを調整して(言い換えると、指定波長分散量D2の時間変動に追従波長分散量D3を追従させて)波長分散量の総和[D1+D2+dL+D3]を適切な値(範囲)に維持することにより、光検波器36aにおいてダミー信号Sdの受信信号強度Pdが弱くて通信信号Sa1がダミー信号Sdに埋もれない範囲(図3中の符号Rの位置及びその近傍の範囲であり、通信信号Sa1の受信信号強度Paがダミー信号Sdの受信信号強度Pdよりも大きい範囲)で受信して通信信号Sa1のみを取り出すことができる状態を保つようにする。
【0055】
一方、盗聴者は、時間変動する指定波長分散量D2の値である通信信号Sa1の秘匿の鍵を知らないので、通信信号Sa1を取り出すことができない。
【0056】
このように、送信側における指定波長分散量D2の時間変動操作と受信側における追従波長分散量D3の調整操作とを所定の時間間隔で繰り返すことにより、盗聴をより一層確実に防止することができる。
【0057】
波長分散量を時間変動させる具体的な別の手法として、第二の送信側波長分散制御器23b及び受信側波長分散制御器35aを波長によって分散値が変化するように設計した波長分散制御器とし、光源21の波長を時間変動させることによって、波長分散量D2及びD3を時間変動させるようにすることも考えられる。この場合は第二の送信側波長分散制御器23bの波長分散量D2と受信側波長分散制御器35aの波長分散量D3との波長に対する変化量が互いに逆の特性を有するようにして、光源21の複数の波長において波長分散量の総和[D1+D2+dL+D3]を適切な値(範囲)に維持するように予め設計しておく必要がある。この場合には、送信側と受信側とで波長分散量の変化のさせ方の時間的な同期を取る必要は無く、第二の送信側波長分散制御器23bの波長分散量D2及び受信側波長分散制御器35aの波長分散量D3の波長依存性のパターンが秘匿対象の通信信号Sa1を取り出すための鍵として用いられることになる。なお、このような波長依存性を有する分散制御器は、例えばファイバブラッググレーティングを適切に設計することで製造が可能である。
【0058】
なお、本発明では第二の光送受信装置30の光検波器36aにおいて通信信号Sa1の受信信号強度Paが極大且つダミー信号Sdの受信信号強度Pdが極小になるように送信側である第一の光送受信装置20の第一の送信側波長分散制御器23aによって付加する波長分散量D1,第二の送信側波長分散制御器23bによって付加する波長分散量D2の大きさを調整することが好ましいものの、両受信信号強度Pa,Pdが極大と極小とであるようにする場合に限られず、受信側である第二の光送受信装置30の光検波器36aにおいて少なくとも通信信号Sa1を再生することができる程度に両受信信号強度Pa,Pdに差違(Pa>Pd)があれば良い。
【0059】
また、本発明では第二の光送受信装置30の光検波器36aにおいて通信信号Sa1の受信信号強度Paが極大になると共にダミー信号Sdの受信信号強度Pdが極小になるように第二の光送受信装置30の受信側波長分散制御器35aによって付加する波長分散量D3の大きさを調整することが好ましいものの、両受信信号強度Pa,Pdが極大と極小とであるようにする場合に限られず、第二の光送受信装置30の光検波器36aにおいて少なくとも通信信号Sa1を再生することができる程度に両受信信号強度Pa,Pdに差違(Pa>Pd)があれば良い。
【0060】
また、上述の説明においては送信側である第一の光送受信装置20において通信信号/光変調器22aによって通信信号Sa1を入力情報として強度変調した光信号に第一の送信側波長分散制御器23aによって波長分散量D1を付加してからダミー信号/光変調器22bによってダミー信号Sdを入力情報として強度変調した光信号に第二の送信側波長分散制御器23bによって波長分散量D2を付加するようにしているが、強度変調の順番はこれに限られるものではなく、図4に示すように、通信信号/光変調器22aとダミー信号/光変調器22bとの設置位置を入れ換えて、ダミー信号/光変調器22bによってダミー信号Sdを入力情報として強度変調した光信号L1'に第一の送信側波長分散制御器23aによって波長分散量D1を付加してから通信信号/光変調器22aによって通信信号Sa1を入力情報として強度変調した光信号L3'に第二の送信側波長分散制御器23bによって波長分散量D2を付加するようにしても良い。
【0061】
また、上述の説明においては送信側である第一の光送受信装置20において第二の送信側波長分散制御器23bによって波長分散量D2を付加するようにし且つ当該波長分散量D2の値を時間変動させるようにしているが、波長分散量D2の値を時間変動させることは本発明の必須の要件ではない。そして、波長分散量D2の値を時間変動させないのであれば波長分散量D2を付加しないようにしても良い。すなわち、本発明においては、送信側において第二の送信側波長分散制御器23bによって波長分散量D2を付加することは必須の構成ではない。また、波長分散量の値を時間変動させる場合に、本実施形態の構成で言えば、第一の送信側波長分散制御器23aによって付加される波長分散量D1と第二の送信側波長分散制御器23bによって付加される波長分散量D2との両方を時間変動させるようにしても良いし、第一の送信側波長分散制御器23aによって付加される波長分散量D1のみを時間変動させるようにしても良いし、第二の送信側波長分散制御器23bによって付加される波長分散量D2のみを時間変動させるようにしても良いし、或いは、第二の送信側波長分散制御器23bを設けないときに第一の送信側波長分散制御器23aによって付加される波長分散量D1を時間変動させるようにしても良い。
【0062】
次に、送信機Tx2が出力した信号を第二の光送受信装置30から第一の光送受信装置20に向けて伝送して受信機Rx1が受信する場合、すなわち、第二の光送受信装置30が送信側の装置となると共に第一の光送受信装置20が受信側の装置となる場合も上述と同様の処理が行われる。
【0063】
具体的には、第二の光送受信装置30は、送信側の装置の仕組みとして、光源31と、通信信号/光変調器32aと、ダミー信号/光変調器32bと、二つ(第一,第二)の送信側波長分散制御器33a,33bとを備える。
【0064】
一方、第一の光送受信装置20は、受信側の装置の仕組みとして、受信側波長分散制御器25aと、光検波器26aとを備える。
【0065】
そして、第二の光送受信装置30の送信側の装置としての仕組みである光源31,通信信号/光変調器32a,ダミー信号/光変調器32b,第一・第二の送信側波長分散制御器33a・33bの働きは上述の送信側の装置としての第一の光送受信装置20の光源21,通信信号/光変調器22a,ダミー信号/光変調器22b,第一・第二の送信側波長分散制御器23a・23bとそれぞれ同じであり、第一の光送受信装置20の受信側の装置としての仕組みである受信側波長分散制御器25a,光検波器26aの働きは上述の受信側の装置としての第二の光送受信装置30の受信側波長分散制御器35a,光検波器36aとそれぞれ同じである。
【0066】
以上のように構成された本発明の光ファイバ通信方式によれば、通信対象の信号Sa1,Sa2に加えてダミー信号Sdを入力情報として光を強度変調することと波長分散量D1,D2,D3を付加することとを組み合わせることにより、光ファイバ回線5a,5a'を伝搬する通信信号Sa1,Sa2を秘匿することができる。
【0067】
次に、図5から図7を用いて、本発明の光ファイバ通信方式の第二の実施形態の一例を説明する。なお、以下に説明する第二の実施形態において上述の第一の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0068】
第二の実施形態の光ファイバ通信方式は、図5に示すように、二つの地点に設置された第一の光送受信装置20と第二の光送受信装置30とのそれぞれに、信号送信の仕組みとして、光搬送波としての光を出射する光源21・31と、第一の光送受信装置20側の送信機Tx1が出力した通信信号Sa1若しくは第二の光送受信装置30側の送信機Tx2が出力した通信信号Sa2を入力情報として光を強度変調して出力する通信信号/光変調器22a・32aと、ダミー信号Sdを入力情報として光を強度変調して出力する第一のダミー信号/光変調器22b・32b及び第二のダミー信号/光変調器22c・32cと、光に波長分散を付加する第一の送信側波長分散制御器23a・33a及び第二の送信側波長分散制御器23b・33bとを設けると共に、信号受信の仕組みとして、信号送信元の第二の光送受信装置30若しくは第一の光送受信装置20から送信される光を分岐する光素子27・37と、これら分岐された光のそれぞれに波長分散を付加する第一の受信側波長分散制御器25a・35a及び第二の受信側波長分散制御器25b・35b及び第三の受信側波長分散制御器25c・35cと、これら第一から第三までの受信側波長分散制御器から出射された光をそれぞれ光/電気変換して出力する第一の光検波器26a・36a及び第二の光検波器26b・36b及び第三の光検波器26c・36cと、これら第一から第三までの光検波器からの出力が入力される信号処理装置28・38とを設け、さらに、第一の光送受信装置20と第二の光送受信装置30との間に敷設される光ファイバ回線であって第一の光送受信装置20内の第二のダミー信号/光変調器22cと第二の光送受信装置30内の光素子37との間の光ファイバ回線5a及び第二の光送受信装置30内の第二のダミー信号/光変調器32cと第一の光送受信装置20内の光素子27との間の光ファイバ回線5a'を設け、光ファイバ回線5a・5a'に対して信号送信する際に、光源21・31が出射した光搬送波としての光に対して送信機Tx1が出力した通信信号Sa1若しくは送信機Tx2が出力した通信信号Sa2を入力情報として通信信号/光変調器22a・32aによって光を強度変調すること及び第一のダミー信号Sd1を入力情報として第一のダミー信号/光変調器22b・32bによって光を強度変調すること及び第二のダミー信号Sd2を入力情報として第二のダミー信号/光変調器22c・32cによって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器22a・32aによる光の強度変調と第一のダミー信号/光変調器22b・32bによる光の強度変調と第二のダミー信号/光変調器22c・32cによる光の強度変調との間に第一の送信側波長分散制御器23a・33aによって波長分散を付加することと第二の送信側波長分散制御器23b・33bによって波長分散を付加することとを行うと共に、光ファイバ回線5a・5a'を介して信号受信した際に、光素子37・27によって分岐された三つの光毎に第一,第二,第三の受信側波長分散制御器35a,35b,35c・25a,25b,25cによって相互に異なる波長分散量を付加し、これら異なる波長分散量が付加された上で第一,第二,第三の光検波器36a,36b,36c・26a,26b,26cによって光/電気変換された出力に基づいて信号処理装置38・28がダミー信号Sdを抑圧し、通信信号Sa1若しくは通信信号Sa2の復調を可能とするようにしている。
【0069】
第二の実施形態についても、まず、送信機Tx1が出力した信号を第一の光送受信装置20から第二の光送受信装置30に向けて伝送して受信機Rx2が受信する場合を説明する。すなわち、第一の光送受信装置20が送信側の装置であり、第二の光送受信装置30が受信側の装置である。
【0070】
第一の光送受信装置20は、送信側の装置の仕組みとして、光源21と、送信機Tx1から出力される通信信号Sa1(電気信号)を入力情報として光を強度変調することによって電気/光変換を行って電気信号を光信号に変換する通信信号/光変調器22aと、ダミー信号Sd1,Sd2(電気信号)を入力情報として光を強度変調することによって電気/光変換を行って電気信号を光信号に変換する二つ(第一,第二)のダミー信号/光変調器22b,22cと、入射された光に波長分散量D1,D2を付加して出射する二つ(第一,第二)の送信側波長分散制御器23a,23bとを備える。なお、通信信号Sa1を入力情報として光源21に直接入力し変調して光源21から出射するようにしても良い。この場合は通信信号/光変調器22aは不要である。この場合は、言い換えると、光源21と通信信号/光変調器22aとが一体となった構成であると言える。
【0071】
すなわち、第二の実施形態における送信側の装置としての仕組みは、上述の第一の実施形態と比べ、ダミー信号/光変調器が一つ多い構成である。また、光源等の個々の機器の機能は第一の実施形態におけるものと同じである。
【0072】
また、第一の光送受信装置20と第二の光送受信装置30との間に信号伝送方向別の一対の光ファイバ回線5a,5a'が敷設される点も上述の第一の実施形態と同じであるが、本実施形態では、第一の光送受信装置20内の第二のダミー信号/光変調器22cと第二の光送受信装置30内の光素子37とが光ファイバ回線5aで接続され(信号伝送の向きが第一の光送受信装置20から第二の光送受信装置30への向きである回線)、また、第二の光送受信装置30内の第二のダミー信号/光変調器32cと第一の光送受信装置20内の光素子27とが光ファイバ回線5a'で接続される(信号伝送の向きが第二の光送受信装置30から第一の光送受信装置20への向きである回線)。
【0073】
そして、本発明では、伝送する通信信号を秘匿するため、光ファイバ回線5aによって信号を送信する際に一波長の光搬送波を従続変調すると共に波長分散量を累積付加するようにしている。本実施形態では、光源21が出射した波長λの光搬送波を、送信機Tx1から出力される通信信号Sa1を入力情報として通信信号/光変調器22aによって強度変調し、当該強度変調された光に第一の送信側波長分散制御器23aによって波長分散を付加し、当該波長分散が付加された光を、第一のダミー信号Sd1を入力情報として第一のダミー信号/光変調器22bによって強度変調し、当該強度変調された光に第二の送信側波長分散制御器23bによって波長分散を付加し、当該波長分散が付加された光を、第二のダミー信号Sd2を入力情報として第二のダミー信号/光変調器22cによって強度変調することを組み合わせて行う。
【0074】
より具体的には、図5に示す例における送信機Tx1から出力された信号を第一の光送受信装置20から第二の光送受信装置30に向けて伝送して受信機Rx1が受信する場合の詳細である図6に示すように、光源21から波長λの光搬送波Lcが出射され、送信機Tx1から出力された通信信号Sa1を入力情報として通信信号/光変調器22aによって光搬送波Lcが強度変調されて光信号L1が出射される。そして、第一の送信側波長分散制御器23aによって光信号L1に波長分散量D1が付加されて光信号L2が出射される。
【0075】
続いて、第一のダミー信号Sd1を入力情報として第一のダミー信号/光変調器22bによって光信号L2が強度変調されて光信号L3が出射される。そして、第二の送信側波長分散制御器23bによって光信号L3に波長分散量D2が付加されて光信号L4が出射される。
【0076】
更に続いて、第二のダミー信号Sd2を入力情報として第二のダミー信号/光変調器22cによって光信号L4が強度変調されて光信号L5が出射される。この光信号L5は信号Sfとして第一の光送受信装置20から光ファイバ回線5aに入射される。
【0077】
光ファイバ回線5aに入射された信号Sfは、当該光ファイバ回線5aによって、ここでの説明における受信側の装置である第二の光送受信装置30に伝送される。
【0078】
一方、第二の光送受信装置30は、受信側の装置の仕組みとして、光素子37と、三つ(第一,第二,第三)の受信側波長分散制御器35a,35b,35cと、各受信側波長分散制御器に接続された三つ(第一,第二,第三)の光検波器36a,36b,36cと、信号処理装置38とを備える。
【0079】
光素子37は、光ファイバ回線5aによって伝送されて第二の光送受信装置30に入射された信号Sfを三つの光に分岐するものであり、例えば光カプラが用いられる。
【0080】
光素子37によって分岐された三つの光は第一,第二,第三の受信側波長分散制御器35a,35b,35cにそれぞれ入射され、各受信側波長分散制御器から出射した光は第一,第二,第三の光検波器36a,36b,36cにそれぞれ入射される。
【0081】
波長分散制御器及び光検波器の機能は上述の第一の実施形態で説明した通りである。本実施形態では、第一,第二,第三の受信側波長分散制御器35a,35b,35cによって付加される波長分散量をそれぞれD3,D4,D5とする。ここで、波長分散量D3,D4,D5は相互にそれぞれ異なる。
【0082】
そして、通信信号Sa1を光ファイバ回線5a内の伝搬中においては秘匿すると共に第二の光送受信機30の信号処理装置38からの出力としては通信信号Sa1が現れるようにするため、送信側の装置としての第一の光送受信装置20の第一,第二の送信側波長分散制御器23a,23bによって付加される波長分散量D1,D2、及び、受信側の装置としての第二の光送受信装置30の第一,第二,第三の受信側波長分散制御器35a,35b,35cによって付加される波長分散量D3,D4,D5の大きさを調整する。
【0083】
ここで、光ファイバ内を伝搬する光信号の受信信号強度Pは、第一の実施形態と同様に数式1によって表される。
【0084】
そして、第二の光送受信装置30の光検波器36a,36b,36cに入射するまでに波長分散制御器によって意図的に付加される波長分散量の合計ΣDは以下のようになる。
<第一の光検波器36aに入射する光>
通信信号Sa1で変調された光 :ΣD=D1+D2+D3
更に第一のダミー信号Sd1で変調された光:ΣD=D2+D3
更に第二のダミー信号Sd2で変調された光:ΣD=D3
<第二の光検波器36bに入射する光>
通信信号Sa1で変調された光 :ΣD=D1+D2+D4
更に第一のダミー信号Sd1で変調された光:ΣD=D2+D4
更に第二のダミー信号Sd2で変調された光:ΣD=D4
<第三の光検波器36cに入射する光>
通信信号Sa1で変調された光 :ΣD=D1+D2+D5
更に第一のダミー信号Sd1で変調された光:ΣD=D2+D5
更に第二のダミー信号Sd2で変調された光:ΣD=D5
【0085】
そして、加えられる波長分散量が異なるために、各光検波器36a,36b,36cから出力される通信信号Sa1の受信信号強度Paとダミー信号Sd1の受信信号強度Pd1とダミー信号Sd2の受信信号強度Pd2とは、図7に示す例のように、各々の極大値(周期的に現れる)の位置が相互にずれることになる(言い換えると、或る波長分散値における各信号Sa1,Sd1,Sd2の受信信号強度Pa,Pd1,Pd2が相互に異なることになる)。なお、図7は、各受信信号強度Pa,Pd1,Pd2の極大値の位置関係(或る波長分散値における各受信信号強度Pa,Pd1,Pd2の大小関係)の一例であり、加えられる波長分散量D1,D2,D3,D4,D5の大きさによってこの位置関係は多様なものがあり得る。
【0086】
第一,第二,第三の受信側波長分散制御器35a,35b,35cによってそれぞれ波長分散量D3,D4,D5が付加された光はそれぞれ第一,第二,第三の光検波器36a,36b,36cによって光/電気変換された後にすべて信号処理装置38に入射される。
【0087】
信号処理装置38は、通信信号Sa1を再生するため、以下の処理を行う。
【0088】
光検波器36a,36b,36cによって変換された三つの信号にそれぞれ重み付けをして加算・減算を行う演算を行うことで、所望の通信信号Sa1のみを取り出す。例えば、光検波器36aの出力をA,光検波器36bの出力をB,光検波器36cの出力をCとすると、出力A,B,Cはそれぞれ以下のように表される。
A=a1・Sa1+a2・Sd1+a3・Sd2
B=b1・Sa1+b2・Sd1+b3・Sd2
C=c1・Sa1+c2・Sd1+c3・Sd2
ここで、a1,a2,a3,b1,b2,b3,c1,c2,c3は係数である。
【0089】
つまり言い換えると、出力A,B,Cのいずれにも通信信号Sa1,第一のダミー信号Sd1,第二のダミー信号Sd2の三つの信号が混在している。したがって、このまま受信機Rx2に入力しても二つのダミー信号Sd1,Sd2の干渉のために通信信号Sa1を復調して情報を取り出すことはできない。すなわち、盗聴者が出力A,B,Cを受信したとしても通信信号Sa1を再生することはできず、出力A,B,Cの状態では秘匿性を有していると言える。
【0090】
一方、正当な受信者は、二つのダミー信号Sd1,Sd2を取り除いて通信信号Sa1のみにする。具体的には、独立した式が三つあり、未知数も通信信号Sa1,第一のダミー信号Sd1,第二のダミー信号Sd2の三つであるので、出力A,B,Cに適切な重みをつけて加算・減算することで、二つのダミー信号Sd1,Sd2を取り除いて通信信号Sa1のみを求めることが可能である。
【0091】
この処理を行うためには、実際の通信の前に、既知の信号列を用いて演算式を予め求めておいたり、係数a1〜a3,b1〜b3,c1〜c3の大きさを特定するための通信を予め行ったりなどをする必要がある(言い換えると、これら演算式や係数の値が秘匿の鍵ということになる)。また、係数a1〜a3,b1〜b3,c1〜c3は、伝播する光ファイバの長さの差により出力される無線信号A,B,C間に位相差が生じている場合は位相を揃えて計算をする必要があるため、振幅と位相との情報を有する係数となることを追記しておく。
【0092】
また、波長分散量D1、D2の値を時間変動させることで盗聴をより一層困難にすることも考えられる。その場合には演算式も時間に応じて変化させる必要があるので、波長分散量の変化時にその都度演算式を求めたり、予め時間変化のパターンを送受信間で互いに共有したりしておく必要がある。
【0093】
なお、上述の第二の実施形態の説明では送信側である第一の光送受信装置20において通信信号/光変調器22aによる強度変調→第一の送信側波長分散制御器23aによる波長分散の付加→第一のダミー信号/光変調器22bによる強度変調→第二の送信側波長分散制御器23bによる波長分散の付加→第二のダミー信号/光変調器22cによる強度変調の順に強度変調することと波長分散を付加することとを行うようにしているが、強度変調することと波長分散を付加することとが交互に行われるのであれば、通信信号/光変調器22aによる強度変調と第一のダミー信号/光変調器22bによる強度変調と第二のダミー信号/光変調器22cによる強度変調との順番は上述のものには限られない。具体的には例えば、第一のダミー信号/光変調器22bによる強度変調→第一の送信側波長分散制御器23aによる波長分散の付加→通信信号/光変調器22aによる強度変調→第二の送信側波長分散制御器23bによる波長分散の付加→第二のダミー信号/光変調器22cによる強度変調の順でも良い。
【0094】
また、上述の第二の実施形態の説明ではダミー信号が二つであったが、ダミー信号の数を三つ以上とする構成にしても良い。その場合は、送信側で直列に接続するダミー信号/光変調器と送信側波長分散制御器との個数を増加させると共に、受信側では光素子による光の分岐数を増やして受信側波長分散制御器と光検波器とを増加させる。具体的には例えば、ダミー信号の数を二つから一つ増やして三つとする場合には、信号送信の仕組みとして直列に接続するダミー信号/光変調器と送信側波長分散制御器とを一個ずつ増加させると共に、信号受信の仕組みとして光素子による光の分岐数を四つにして受信側波長分散制御器と光検波器とを一個ずつ増加させる。また、ダミー信号の数を二つから二つ増やして四つとする場合には、信号送信の仕組みとして直列に接続するダミー信号/光変調器と送信側波長分散制御器とを二個ずつ増加させると共に、信号受信の仕組みとして光素子による光の分岐数を五つにして受信側波長分散制御器と光検波器とを二個ずつ増加させる。つまり、ダミー信号の数を(2+n)(ただし、nは自然数)とする場合には、信号送信の仕組みとして直列に接続するダミー信号/光変調器と送信側波長分散制御器とをn個ずつ増加させると共に、信号受信の仕組みとして光素子による光の分岐数を(3+n)にして受信側波長分散制御器と光検波器とをn個ずつ増加させる。なお、ダミー信号の数を三つ以上とする場合も、送信側において信号/光変調器によって強度変調することと送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することとが交互に行われるのであれば、通信信号に基づく強度変調とダミー信号に基づく強度変調との順番はどのようであっても構わない。さらに、複数の送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量のうちの少なくとも一つを時間変動させるようにしても良い。
【0095】
なお、上述の第一の実施形態及び第二の実施形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では信号伝送方向別に一本ずつ合計二本の光ファイバ回線5a,5a'を設けるようにしているが、波長分割多重を用いて上下回線の光信号を一本の光ファイバに多重するようにして光ファイバ回線を一本のみ用いる構成にしても良い。
【符号の説明】
【0096】
5 光ファイバ回線
20 第一の光送受信装置
30 第二の光送受信装置
21・31 光源
22・32 光変調器
23・33 送信側波長分散制御器
25・35 受信側波長分散制御器
26・36 光検波器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの地点に設置された第一の光送受信装置と第二の光送受信装置とのそれぞれに、信号送信の仕組みとして、光搬送波としての光を出射する光源と、前記第一の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号若しくは前記第二の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号を入力情報として光を強度変調して出力する通信信号/光変調器と、ダミー信号を入力情報として光を強度変調して出力するダミー信号/光変調器と、光に波長分散を付加する送信側波長分散制御器とを設けると共に、信号受信の仕組みとして、受信した光に波長分散を付加する受信側波長分散制御器と、当該受信側波長分散制御器から出射された光を光/電気変換して受信機に対して出力する光検波器とを設け、さらに、前記第一の光送受信装置と前記第二の光送受信装置との間に敷設される光ファイバ回線を設け、当該光ファイバ回線に対して信号送信する際に、前記光源が出射した光搬送波としての光に対して前記送信機が出力した通信信号を入力情報として前記通信信号/光変調器によって光を強度変調すること及びダミー信号を入力情報として前記ダミー信号/光変調器によって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器による光の強度変調とダミー信号/光変調器による光の強度変調との間に前記送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することとを行うと共に、前記光ファイバ回線を介して信号受信した際に、前記受信側波長分散制御器によって波長分散を付加するようにし、前記送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量と前記受信側波長分散制御器によって付加される波長分散量とを調整することにより、前記光検波器から出力される前記ダミー信号の受信信号強度のみを低下させ、前記通信信号の受信信号の復調を可能とすることを特徴とする秘匿性を有する光ファイバ通信方式。
【請求項2】
前記信号送信の仕組みとして、光に波長分散を付加する第二の送信側波長分散制御器を更に設けると共に、前記光ファイバ回線に対して信号送信する際に、時間変動させた波長分散を前記第二の送信側波長分散制御器によって更に付加することを特徴とする請求項1記載の秘匿性を有する光ファイバ通信方式。
【請求項3】
二つの地点に設定された第一の光送受信装置と第二の光送受信装置とのそれぞれに、信号送信の仕組みとして、光搬送波としての光を出射する光源と、前記第一の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号若しくは前記第二の光送受信装置側の送信機が出力した通信信号を入力情報として光を強度変調して出力する通信信号/光変調器と、ダミー信号を入力情報として光を強度変調して出力する第一のダミー信号/光変調器及び第二のダミー信号/光変調器と、光に波長分散を付加する第一の送信側波長分散制御器及び第二の送信側波長分散制御器とを設けると共に、信号受信の仕組みとして、信号送信元である前記第二の光送受信装置若しくは前記第一の光送受信装置から送信される光を三つに分岐する光素子と、これら三つに分岐された光のそれぞれに波長分散を付加する第一の受信側波長分散制御器及び第二の受信側波長分散制御器及び第三の受信側波長分散制御器と、これら第一から第三までの受信側波長分散制御器から出射された光をそれぞれ光/電気変換して出力する第一の光検波器及び第二の光検波器及び第三の光検波器と、これら第一から第三までの光検波器からの出力が入力される信号処理装置とを設け、さらに、前記第一の光送受信装置と前記第二の光送受信装置との間に敷設される光ファイバ回線を設け、当該光ファイバ回線に対して信号送信する際に、前記光源が出射した光搬送波としての光に対して前記送信機が出力した通信信号を入力情報として前記通信信号/光変調器によって光を強度変調すること及び第一のダミー信号を入力情報として前記第一のダミー信号/光変調器によって光を強度変調すること及び第二のダミー信号を入力情報として前記第二のダミー信号/光変調器によって光を強度変調することと、これら通信信号/光変調器による光の強度変調と第一のダミー信号/光変調器による光の強度変調と第二のダミー信号/光変調器による光の強度変調との間に前記第一の送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することと前記第二の送信側波長分散制御器によって波長分散を付加することとを行うと共に、前記光ファイバ回線を介して信号受信した際に、前記光素子によって分岐された三つの光毎に前記第一,第二,第三の受信側波長分散制御器によって相互に異なる波長分散量を付加し、これら異なる波長分散量が付加された上で前記第一,第二,第三の光検波器によって光/電気変換された出力に基づいて前記信号処理装置が前記第一,第二のダミー信号を抑圧し、前記通信信号の復調を可能とすることを特徴とする秘匿性を有する光ファイバ通信方式。
【請求項4】
前記信号送信の仕組みとして直列に接続するダミー信号/光変調器と送信側波長分散制御器とをn個ずつ更に設け、また、前記信号受信の仕組みとして前記光素子による光の分岐数を(3+n)にすると共に受信側波長分散制御器と光検波器とをn個ずつ更に設ける(ただし、nは自然数)ことを特徴とする請求項3記載の秘匿性を有する光ファイバ通信方式。
【請求項5】
前記光ファイバ回線に対して信号送信する際に、前記第一の送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量と前記第二の送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量との少なくとも一方を時間変動させることを特徴とする請求項3記載の秘匿性を有する光ファイバ通信方式。
【請求項6】
前記光ファイバ回線に対して信号送信する際に、前記送信側波長分散制御器によって付加される波長分散量のうちの少なくとも一つを時間変動させることを特徴とする請求項4記載の秘匿性を有する光ファイバ通信方式。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−98616(P2013−98616A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237059(P2011−237059)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000173809)一般財団法人電力中央研究所 (1,040)
【Fターム(参考)】