説明

移動体ナビゲーション装置用電子番組表、目的地情報提供方法及び装置

【課題】テレビ番組で紹介される名所、旧跡、観光スポット、レストラン、イベントスポットなどを、電子番組表を用いて簡便にナビゲーションするシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】移動体のナビゲーションに搭載された電子番組表(EPG)にはEPGサーバより番組ごとの詳細情報としてテレビ番組で紹介される名所、旧跡、観光スポット、レストラン、イベントスポットなどを電子番組表のデータとして配信される。EPGデータとして受信した番組の詳細情報、イベント記述子から上記名所、旧跡などの特定位置情報に関するキーワードを抽出し、移動体のナビゲーション(GPS)にある位置特定装置へ送り目的地として設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体のナビゲーション装置に電子番組表を搭載し、電子番組表の種々の機能および詳細情報を活用して目的地の特定およびナビゲーションをより確実で、簡便な操作で達成し得る電子番組表および移動体ナビゲーション方法およびシステムを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
GPSを利用したカーナビゲーションシステムや携帯電話においてテレビ放送を受信し視聴を行う装置が提案され、車や屋外でテレビを観賞する機会が増えてきている。これらテレビ視聴のガイドツールとして電子番組表(Electronic Program GuideまたはEPG)は欠かすことが出来ないものとなってきており、カーナビゲーションや携帯にEPGを搭載したものも知られている。電子番組表では、テレビ放送の番組表が画面上に表示されるので、新聞や雑誌がなくても、どの放送局で、何時、どのような番組が放送されるのかを簡単に知ることができる。さらに、その番組に関する番組情報なども知ることができる。移動体での端末装置にテレビ受信機が搭載されると共に電子番組表(EPG)を組み込み、テレビ番組の選定、番組の録画、または録画予約などを屋外でのEPGからでも簡単に行えるようになってきている。
【0003】
これら移動体端末に電子番組表を組み込むアイディアや移動体端末でテレビ番組コンテンツ情報の取捨選択を行う方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−33044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来、どの技術もテレビ番組の検索、録画などEPG機能を移動体で実現する方法について多く提案されているものの、テレビ番組で紹介されたスポットを簡便にナビゲーションなどに目的地設定し誘導実現するナビゲーションと連携したやりかたは提案されていない。
【0006】
最近はテレビ番組で旅行、観光、地域情報を提供する機会も多く、カーナビゲーションを利用してテレビなどで紹介された場所、レストラン、ホテル、などを目的地に設定する要望も多い。
【0007】
この場合、ユーザはテレビ番組で紹介された場所・目的地をメモするか、記憶し、カーナビゲーションに登録し、または目的地設定することとなる。しかし、このようなやり方では、目的地、場所が正確に登録できない場合や、忘れてしまう場合があり、極めて不都合である。
【0008】
また、移動体でEPGを利用する場合は地域の移動に伴う番組表設定・チャンネルマップの変更をその都度行う必要があったが、GPS機能と連動することによりEPGにおける地域設定を自動的に、またはより簡便に行うことが望まれていた。
【0009】
本発明は、移動体端末装置に組み込まれた電子番組表を利用して、テレビで紹介された場所(観光スポット、レストラン、ホテルなど)を目的地として移動体のナビゲーションと連動することにより、極めて簡便かつ正確に目的地を設定しナビゲーションが可能とするとともに、移動に伴うEPGの地域設定を簡便に行い得る電子番組表およびナビゲーション方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によると、メディア番組に関連する目的地情報を提供する方法が提供される。該方法は、ユーザメディア装置が、メディア番組であって該メディア番組と関連する目的地情報を含むメディア番組を受信するステップと、前記ユーザメディア装置が、前記受信したメディア番組から、前記目的地情報を取り出すステップと、前記ユーザメディア装置が、ユーザ位置特定装置にさらに処理させるために、前記取り出した目的地情報の少なくとも一部を前記ユーザ位置特定装置に伝送するステップと、前記ユーザ位置特定装置が、前記伝送目的地情報の少なくとも一部を処理するステップと、有する。
【0011】
また、本発明の他の態様によれば、メディア番組に関連する目的地情報を提供する目的地情報提供装置が提供される。該装置は、メディア番組であって該メディア番組と関連する目的地情報を含むメディア番組を受信する手段と、前記受信したメディア番組から、前記目的地情報を取り出す手段と、ユーザ位置特定装置にさらに処理させるために、前記取り出した目的地情報の少なくとも一部を前記ユーザ位置特定装置に伝送する手段と、有する。
【0012】
さらに、本発明の他の態様によれば、ユーザ位置特定装置と連動し得るユーザメディア装置の地域設定を行う方法が提供される。該方法は、前記ユーザメディア装置が、前記ユーザ位置特定装置により特定された現在位置情報を取得するステップと、前記ユーザメディア装置が、前記取得した現在位置情報に基づき、現在位置に対応する放送地域情報を特定するステップと、前記ユーザメディア装置が、前記特定された放送地域情報と前記ユーザメディア装置の地域設定とが異なる場合、前記地域設定を前記特定された放送地域情報に基づき再設定するステップと、を有する。
【0013】
さらに、本発明の他の態様によれば、ユーザ位置特定装置と連動し得るユーザメディア装置が提供される。該装置は、前記ユーザ位置特定装置により特定された現在位置情報を取得する手段と、前記取得した現在位置情報に基づき、現在位置に対応する放送地域情報を特定する手段と、前記特定された放送地域情報と前記ユーザメディア装置の地域設定とが異なる場合、前記地域設定を前記特定された放送地域情報に基づき再設定する手段と、を有する。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
メディア番組に関連する目的地情報を提供する方法であって、
ユーザメディア装置が、メディア番組であって該メディア番組と関連する目的地情報を含むメディア番組を受信するステップと、
上記ユーザメディア装置が、上記受信したメディア番組から、上記目的地情報を取り出すステップと、
上記ユーザメディア装置が、ユーザ位置特定装置にさらに処理させるために、上記取り出した目的地情報の少なくとも一部を上記ユーザ位置特定装置に伝送するステップと、
上記ユーザ位置特定装置が、上記伝送目的地情報の少なくとも一部を処理するステップと、
を有することを特徴とする方法。
(項目2)
項目1に記載の方法であって、
上記位置情報は、キーワード、名所、電話番号、地図座標、住所、ストリート名、交差点名、郵便番号のうちの1つ以上であることを特徴とする方法。
(項目3)
項目1に記載の方法であって、
上記ユーザメディア装置が、上記メディア番組に関連するメディア情報を表示手段に表示するステップと、
上記ユーザメディア装置が、表示した上記メディア情報をユーザに選択させるステップと、をさらに含み、
上記ユーザメディア装置は、上記ユーザの選択に応答して、選択されたメディア情報に関連する上記目的地情報を上記ユーザ位置特定装置に転送することを特徴とする方法。
(項目4)
項目1に記載の方法であって、
上記ユーザメディア装置は移動体通信装置であることを特徴とする方法。
(項目5)
項目1に記載の方法であって、
上記ユーザメディア装置は、上記メディア番組を受信するための双方向番組ガイドメディア情報を有していることを特徴とする方法。
(項目6)
項目1に記載の方法であって、
上記ユーザ位置特定装置はナビゲーション装置であることを特徴とする方法。
(項目7)
項目1に記載の方法であって、
上記ユーザメディア装置から伝送される上記目的地情報の少なくとも一部は、メモリーデバイス、有線、無線接続及びネットワーク接続のうちの一つを経由して上記ユーザ位置特定装置に伝送されることを特徴とする方法。
(項目8)
メディア番組に関連する目的地情報を提供する目的地情報提供装置であって、
メディア番組であって該メディア番組と関連する目的地情報を含むメディア番組を受信する手段と、
上記受信したメディア番組から、上記目的地情報を取り出す手段と、
ユーザ位置特定装置にさらに処理させるために、上記取り出した目的地情報の少なくとも一部を上記ユーザ位置特定装置に伝送する手段と、有することを特徴とする装置。
(項目9)
ユーザ位置特定装置と連動し得るユーザメディア装置の地域設定を行う方法であって、
上記ユーザメディア装置が、上記ユーザ位置特定装置により特定された現在位置情報を取得するステップと、
上記ユーザメディア装置が、上記取得した現在位置情報に基づき、現在位置に対応する放送地域情報を特定するステップと、
上記ユーザメディア装置が、上記特定された放送地域情報と上記ユーザメディア装置の地域設定とが異なる場合、上記地域設定を上記特定された放送地域情報に基づき再設定するステップと、を有することを特徴とする方法。
(項目10)
項目9に記載の方法であって、
上記ユーザメディア装置はメディア番組表を含み、上記特定された放送地域情報は上記メディア番組表の地域設定に利用されることを特徴とする方法。
(項目11)
項目9に記載の方法であって、
上記ユーザメディア装置は移動体用テレビジョン受信機を含み、上記特定された放送地域情報は上記移動体用テレビジョン受信機の地域設定に利用されることを特徴とする方法。
(項目12)
ユーザ位置特定装置と連動し得るユーザメディア装置であって、
上記ユーザ位置特定装置により特定された現在位置情報を取得する手段と、
上記取得した現在位置情報に基づき、現在位置に対応する放送地域情報を特定する手段と、
上記特定された放送地域情報と上記ユーザメディア装置の地域設定とが異なる場合、前記地域設定を上記特定された放送地域情報に基づき再設定する手段と、を有することを特徴とする装置。
(項目13)
項目12に記載の装置であって、
上記ユーザメディア装置はメディア番組表を含み、上記特定された放送地域情報は上記メディア番組表の地域設定に利用されることを特徴とする装置。
(項目14)
項目12に記載の装置であって、
上記ユーザメディア装置は移動体用テレビジョン受信機を含み、上記特定された放送地域情報は上記移動体用テレビジョン受信機の地域設定に利用されることを特徴とする装置。
【発明の効果】
【0014】
このように、本発明においては、テレビ番組で紹介されたスポット情報をEPG詳細情報データから直接抽出し、位置特定情報としてナビゲーション装置に送られるので、ユーザは場所入力の手間なしに、希望のスポット情報を確実にナビ入力可能となる。また、ナビゲーションの現在位置情報を利用して移動体端末装置の放送地域設定を簡便におこなうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態のEPGの一例を示すスクリーンである。
【図2】本発明の実施の形態のEPGによる詳細情報の一例を示すスクリーンである。
【図3】本発明の実施の形態のEPGによる詳細情報の一例を示すスクリーンである。
【図4】EPG配信を含むシステムとカーナビゲーションの全体構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるEPGとカーナビゲーションの構成を示すブロック図である。
【図6】EPG情報による目的地設定までのフローチャートである。
【図7】GPS情報によるEPG地域設定を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明の他の実施例の全体構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。図1〜図3は、本発明の実施の形態において用いられるEPGにおけるスクリーンショットの一例を示す。
【0017】
図1において、スクリーンディスプレイ100上にはEPGの一例が表示されている。
【0018】
EPGの構成は主としてグリッドを用いて、放送局および時間を縦軸または横軸とするマトリックス形式で表示された番組表示部(または番組リスト)110と詳細情報表示部120からなる。この表示形式はユーザインターフェースとしていか様にも変更できるものであり、縦軸に時間、横軸に放送局(チャンネル)名を配したり、またはその逆に配したり、局数を増やしたり、時間を増やしたり、単局表示にしたり、種々の形式が表示可能である。
【0019】
これらのEPGは、放送局またはEPGのサービスプロバイダにより、番組ごとにデータが収集され、番組データとして送出される。その内容はデジタル放送でSI(Service Information)として規定される番組の編成チャンネル名称などを示すSDT(Service Description Table)、番組名、放送日、放送内容など番組情報を示すEIT(Event Information Table)、放送局に関する情報BIT(Broadcaste Information Table)、時刻情報に関するTOT(Time Offset Table)などがデータとして送出され、端末受信機側ではこれらを受信し、それぞれのユーザインターフェースによりEPGを形成することができる。
【0020】
図1のEPGにおいて、番組表示部110は、横方向欄(局名欄)130に放送局名、チャンネルが、CH−1NNK、CH−4HBC、CH−6TBK、などとして示され、縦方向欄(時間欄)140に現時点141以降の時間が表示され、放送局名、時間に相当する番組タイトルがそれぞれの該当部分のセル内に表示され、マトリックス形状の番組表を形成している。グリッド形式で作成された番組表示部110上で、リモコンの十字キー(図示せず)などの操作手段によりカーソル移動し、個々の番組をハイライトすれば、その番組に関するより詳細な情報が詳細情報表示部120に表示される。
【0021】
図1の番組表示部110では、放送局CH−4 HBCの19:00−において「旅ゆけば」番組150がハイライトされており、その番組詳細が番組詳細表示部120に表示されている。この番組詳細表示部120は番組表示部110とは別の場所に配置されているが、この場所は特に特定されるものでなく、番組表示部の中であっても、非表示としても、あるいは番組がハイライトされた時にのみポップアップ形式で表示されるようにしても良い。この番組詳細表示部120は上記EIT内のイベント記述子などに含まれる、番組概要、出演者、各局EPGなどから取り込まれる。
【0022】
ユーザは図1におけるEPGにおいてどんな番組が何時からどの放送局で放送されるかを検索でき、ハイライトされた番組の詳細を番組詳細表示部120にて知ることができる。
【0023】
また、通常EPGは現在時刻141より後の現在および将来の番組が表示され、時間の経過とともに過去の番組は破棄され表示されない。
【0024】
また、図1の実施例のディスプレイ100上では日時・時刻表示部160のほかに、現在放送中の番組が子画面(ピクチャー・イン・ピクチャー、PIP)170上に表示され、現時点におけるいずれかの局の番組またはEPG上でハイライトされた現時点の番組が表示されている。また、この子画面170は将来番組のプレビューや番組宣伝を行うのに利用することも可能である。
【0025】
また、EPG番組表示部110の近くには更なる情報表示部180、190が設けられ、各種情報の表示(例えば、株価情報、天気予報、ニュースなど)をテロップ表示したり、広告、番組宣伝をしたりすることもオプションとして可能である。
【0026】
ディスプレイの制限により放送局や時間が表示できない場合、画面スクロール方式により表示されていない放送局や時間帯をスクロールボタン210および220を押したり、またはカーソルを左右や上下に移動したりすることで番組表示部110の画面を移動させることができる。
【0027】
図1においては19:00−、CH−4 HBC 「旅ゆけば」の番組150がハイライトされ、その詳細情報が情報表示部120に示されているが、さらにカーソルがハイライト部分150、または詳細情報表示部(1次詳細情報表示部)120でエンターキーまたはいずれかの入力ボタンを押せば更なる詳細情報(2次詳細情報)を表示するようにすることが出来る。
【0028】
図2において、更なる詳細情報(2次詳細情報)が詳細情報表示部230上に表示されている。この場合、「旅ゆけば」の番組150の詳細情報(2次詳細情報)が画面全体に表示され、放送局、放送時間帯、番組名、出演者、番組概要のほかに番組で紹介される「おすすめ宿やスポット」240などが紹介されている。
【0029】
さらに、この番組は旅番組であるため、「おすすめルート」250などにより番組が推薦する旅行ルートなどの旅案内も提供している。
【0030】
2次詳細情報表示部230に近接して、図1と同様の子画面(ピクチャー・イン・ピクチャー)170、更なる情報表示部180、190が同様に設けられ、現在画面の表示、各種情報のテロップ表示、広告、番組宣伝などが詳細画面でも可能である。
【0031】
この図2の実施例によれば、より詳細情報を表示するために、表示部がスクロール可能であり、矢印270によりスクロール表示することで詳細情報のより多くが表示可能となる。
【0032】
図2のお勧めお宿とスポット部分240は個々の宿・ホテルごとにカーソル移動により宿・ホテルが特定でき、宿・ホテル名、電話番号、URL、住所などがハイライト可能となる。このハイライト操作はお勧めお宿とスポット部分240を番組表示部110と同様のグリッド表示などを用いることにより操作可能となる。ユーザはこの詳細情報から個々の番組に関連した情報を入手すると共に、希望する宿・ホテルをハイライトし、ナビゲーションに指示を与えることが出来るよう設定されている。図の実施例では「ホテルやまなか」241が希望の宿として選択されハイライトされている。
【0033】
また、お勧めルート250部分も上記と同じくカーソル移動によりハイライトし、ナビゲーション設定と連動させることが出来る。
【0034】
これらの選択操作はリモコンなどの操作によりカーソル・ハイライト移動させることができるが、画面上の十字キー260によりタッチパネル操作により上下左右に移動させることもできる。これらのカーソル・ハイライト移動操作については既に提案されている多くの技術を利用して達成できる。
【0035】
また、別の番組として図1中の放送局CH−6 TBK、時間18:00−「グルメ人」番組151をハイライトし、その番組詳細を表示した例が図3に表示されている。
【0036】
図3において、スクリーン100の画面上には「グルメ人」番組151に関する2次詳細情報230が表示されている。この詳細情報中にはこの番組で紹介される「お勧めスポット」としてのレストランが表示部280に表示されており、個々のレストランごとにレストラン名、電話番号、住所などが示されている。
【0037】
ユーザはカーソルを移動し、ハイライトによりレストランを特定することができる。ユーザはこのお勧めレストランのスポット枠の中から希望するところをハイライトし、ナビゲーション設定と連動することが出来る。この実施例においてはスポット280においてユーザの選択により希望のレストラン281が選択され、その電話番号、住所、URLが表示されているが、電話番号、住所、URLは必ずしもこの詳細情報として表示される必要はなく、レストランの名前だけを表示してもよい。ハイライト部分のクリックやEnter(実行)キー操作によりそれら電話番号、住所、URLなどを表示させてもよい。
【0038】
図3においては番組に関連する詳細情報の中に希望する場所(この例においてはレストラン)の名称、電話番号、住所のほかにURLを含んでおり、これらURL情報を用いることでインターネットとの連携により更なるレストラン情報を利用できることとなる。図3で示すEPGがインターネットと接続している場合、詳細情報画面230上のURL表示282をクリックすれば画面はインタネットブラウジング表示となり、ハイライトされたレストランや目的地のウェッブサイトへ移動し、インターネット情報からより詳細な情報入手が可能となる。
【0039】
図4において、本発明の一実施形態による、EPGとカーナビゲーションの全体構成を説明する。テレビ番組に関する種々の番組情報は放送局またはEPGサービスプロバイダにより番組情報として収集され、編集プロセスを経て配信用EPGデータベース300に格納される。この番組データは現時点を基準として将来(例えば、1ヶ月または1週間分)のデータが定時的に蓄積されており、番組が編集される都度、または定時的に随時更新されている。これらの番組データはEPGデータ編集手段310で放送配信用に編集されてEPGデータアップリンク手段320によりTV放送送信アンテナ330を介して配信される。
【0040】
配信用EPGデータベース300には各放送局の番組ごとに番組タイトル、放送日時、内容の説明など番組に関する情報(番組関連情報)が格納される。特に旅、紀行、グルメ番組などにおいては、その番組で紹介される場所、名所・旧跡、イベント情報、宿・レストランなどが、その名称と共に電話番号、住所、URLなどもEPG詳細情報用に蓄積される。また、場合によっては番組で巡った旅行ルートが蓄積される。
【0041】
EPG用番組データの配信の方法はインフラに応じて種々あるが、主には電波を介して放送波による配信とインターネットや電話回線などのネットワーク配信、あるいはケーブルや有線放送などの有線回線配信のいずれかで配信される。デジタル放送などのデジタル回線ではデータパケット形式でEPG情報として放送ストリーム中に組み込めばよく、アナログ放送の場合、垂直帰線期間(VBI)の何本かの帰先期間ライン中に挿入して配信されている。地上波でのアナログまたはデジタル放送では、地上波用アンテナ経由で、また、衛星放送では衛星を介して、コンテンツ(番組映像・音声)情報と共に送信・受信される。これら放送配信では番組データがコンテンツ情報と共に配信されるのに対し、インターネット配信の場合は、放送波とは別途に、番組表データのみがインターネットを介して番組表ウェブサイトから配信されることとなる。
【0042】
TV放送送信アンテナ330から送信された放送波は車や携帯などの移動体500におけるテレビ受信機(TVチューナ・EPGデコーダ部)350と接続されたTV受信アンテナ340により受信され、TVチューナ360(図5参照)へ送られる。TVチューナ360においては受信した放送波からEPG用番組データを取り出し、EPGデコーダ(図5を参照して詳述する)へ送り込む。EPGデコーダではEPG番組データを編集しディスプレイ400上で番組表として図1〜3に例示したようなスクリーンを表示する。
【0043】
一方、カーナビゲーションのGPSアンテナ380ではGPS衛星からの位置情報を受信しカーナビゲーション受信機内のGPSデコーダ390で地図情報と併せて比較・処理され現在位置の表示やナビゲーションをディスプレイ400上で行う。また、このディスプレイ400はテレビ番組のディスプレイとしても共用されており、ユーザはリモコン410や操作パネル(タッチパネルなど)を用いてカーナビ操作やテレビ操作、EPG関連の各種操作をディスプレイ400上で行うことができる。
【0044】
ユーザはリモコン410や操作パネル(タッチパネル)などの操作によりEPGの詳細情報から番組に関連した場所を特定すると、その場所の位置情報を検出し、その位置情報がGPSデコーダ390へ送られ、ナビゲーションの位置情報として目的地設定に利用される。
【0045】
次に、EPGとカーナビゲーションとの連動の詳細につき説明する。
【0046】
図5は、移動体におけるカーナビなどのGPSデコーダ390とテレビ受信機内のEPGデコーダ350の一実施例における概略図を示している。通常EPGはテレビなどと連動して使用される。このEPGの機能としては、配信されてきたEPGデータに基づきEPG画面により現在番組(裏番組)の検索、将来番組の録画予約、見たい番組のジャンル検索、キーワード検索、出演者検索などが行えるほか、各番組の関連情報につき番組詳細情報により取得することができるなどの機能を有している。
【0047】
テレビアンテナ340により受信された電波はTVチューナ部360に送られ、チャンネル選択されTV信号復調部361へ送られると共に、EPGデータ取出手段362へも送られる。TV信号はTV信号復調部361により復調されTVディスプレイ部400へ表示信号として送られる。
【0048】
一方、EPGデータ取出手段362ではEPGデータ信号を取り出す。地上波アナログ放送方式においてはVBI信号からフィルターなどにより取り出し、デジタル放送波においてはEPGが格納されている所定部分のパケットを識別子(Packet ID)により取り出す。取り出されたEPGデータはEPGデータ構築手段363によりEPGを構成するのに必要なデータのみが受信機内のEPGデータベースサーバ(EPGメモリー、その他の記憶装置)364に格納される。格納されたデータはユーザがEPG表示をリクエストする都度取り出され、EPG作成部365でグリッド形式やノングリッド形式などの番組リスト110(図1参照)を形成し、ユーザがリクエストした時点以降のテレビ番組表がEPG表示部(ディスプレイ)400上に表示される。
【0049】
ここで、EPGデータは、デジタル放送の場合、個々の放送局からSIとして配信される場合もあるが、すべての放送局のEPGデータをまとめて、ある放送局から一括配信する場合もある。しかしながら、これらのEPGデータ取得中は放送番組の情報取得が出来ない場合もあり、EPGデータ取得のために別途EPG専用のチューナを用意し、または複数チューナを用意しそのひとつを使うということも考えられる。
【0050】
先に説明したように、ユーザは、旅番組やグルメ番組などを視聴中に、そこで紹介された目的地、(観光スポット、おすすめ場所、レストラン、ホテルなど)があれば、ディスプレイ400に表示されたEPG上の操作によりその番組の詳細情報(図2、3における230)を表示し、目的地をハイライトし、特定する。
【0051】
EPG上で特定された目的地は、そのキーワード(名所・旧跡、ポイント・場所名称、ホテル・宿名)、電話番号、住所など位置特定情報として位置情報検出部366へ送られ、カーナビの位置情報検出と整合性が取れるようデータ整備される。EPG上から取り出された位置特定情報(EPG位置特定情報)はカーナビに格納された地図情報と照合されるためにGPSデコーダ390へ送られる。
【0052】
EPG上からGPSデコーダへ送られるEPG位置特定情報は、図2または図3におけるユーザが希望する場所名である場合キーワード情報として送出され、電話番号の場合は数字による電話番号情報が送出される。また、住所が特定される場合は緯度・経度情報として送出される。
【0053】
GPSアンテナ380で受信したGPS位置情報は、GPS受信機の位置測定装置381により緯度・経度の特定や走行距離などの場所情報を測定し、現在位置の確定が行われ、現在位置信号は位置検出部382へ送られる。位置検出部382では、地図情報データベース384から得られた地図情報とGPSからの現在位置情報とを比較・照合し、現在位置を特定するとともに、目的地設定手段383で設定された目的地情報とともにルート選定を行い、ナビ情報作成部385を介してナビ情報表示部(ディスプレイ)400上に表示する。現在位置、目的地、ルートが設定されるとナビはユーザ(ドライバーなど)を表示されたルートに従って誘導する。
【0054】
通常のカーナビや携帯などのGPSでは、その目的地設定のために、目的地名(地域名、建物・施設名、場所名、駅名)、住所、電話番号などが予め地図情報データベースとして登録または記録されており、これら情報には緯度経度情報を含んだ目的地設定情報がCD−ROM、DVD−ROM、HDDなどの記録メディアに地図情報として地図情報データベース384に蓄積されている。
【0055】
したがって目的地設定はリモコンや操作部からの目的地住所や地図上から直接緯度・経度を入力し目的地を特定する方法のほかに、予め地図情報データベース384に蓄積されている施設名、場所名、名所・旧跡名、ホテル・宿名、レストラン名、公共施設名、電話番号から入力し、目的地設定することもできる。
【0056】
EPG上の操作により場所・目的地が特定されると、得られたEPG位置特定情報は位置情報検出部366からGPSのマッチング手段386へ送られる。このマッチング手段386では、EPGデコーダから入力されたEPG位置特定情報と地図情報データベース384の地図情報とを比較検索し、キーワード検索またはマッチング検索を行う。
【0057】
ここでEPG位置特定情報が目的地名や電話番号の場合、地図情報データベース384の地図データに対しキーワードや数字によるキーワード検索やマッチング検索をかけ、いくつかの目的地候補を検索し、選出する。選出された目的地候補はディスプレイ画面400上に表示され、ユーザが特定すれば、そこを目的地として緯度経度情報が位置情報検出部389により取り出され、位置検出部382へ送られる。位置検出部382では上述した通り、地図情報データベース384から得られた地図情報とGPSからの現在位置情報とを比較・照合し現在位置を特定するとともに、ナビ情報構築部383で設定された目的地情報とともにルート選定を行い、ナビ情報作成部385を介してナビ情報表示部(ディスプレイ)400上に表示し、ナビゲーションを開始する。
【0058】
また、EPG位置特定情報が住所や緯度経度を特定できる情報である場合は、キーワード検索やマッチング操作を行うことなく、直接GPSデコーダの位置特定情報検出部382に位置情報を送りこみ、目的地設定を行うこととなる。
【0059】
また図5の実施例ではGPSデコーダ390内の位置測定装置381および位置検出部382で得られた現在位置情報がEPGデコーダの地域設定手段413およびEPG作成部365に送り込み、チューナおよびEPGの地域設定の自動化を達成している。
【0060】
ナビ情報表示部は、先のEPG表示部と同一のディスプレイ400上に表示されるとして説明したが、同一のディスプレイ400上で別々の分割画面による同時表示でも良いし、切り替えによる個別画面でそれぞれを表示しても良いし、また別個のディスプレイでそれぞれを表示しても良い。
【0061】
これら全体の操作はリモコン410(図4参照)や画面上でのタッチパネルなどを利用して、ユーザがディスプレイ400画面とのやりとり操作によりインターラクティブに行われる。リモコン410より受領した制御信号はRCU受光部411により受信され、操作制御手段412へ送られる。この操作制御手段412はマイクロプロセッサーなどのCPUによる制御をシステム全体に亘って行い(具体的図示はしていない)、タッチパネルなどの場合は画面からの制御信号を受信してシステム全体の操作制御を行う。
【0062】
図6はEPGデコーダより得られたEPG位置特定情報によりGPSデコーダに目的地設定処理までのフローチャートの概要例を示す。
【0063】
受信したEPGデータはEPGデコーダにより復調されてEPGディスプレイ400上に表示される(ステップS501)。次にユーザはEPG番組表示部110から特定の番組(旅番組など)のセル150をハイライトし番組の特定を行う(ステップS502)。更に番組表の番組の詳細情報を230表示する(ステップS503)。
【0064】
番組の詳細情報230においてユーザの希望する目的地をハイライトし目的地特定をEPGの詳細情報230上で行う(ステップS504)。特定された目的地はその目的地が位置情報としてEPG詳細情報データベースに登録されているかどうかを確認する(ステップS505)。EPG番組詳細情報中に特定された目的地スポット241の位置情報(目的地名称、電話番号、住所のいずれかまたは全部でもよい)が登録されている場合それらをEPG位置情報として出力する(ステップS506)。これらの動作はユーザとEPG表示画面とのインターラクティブなやりとりにより、EPGデコーダの位置情報検出部366とEPGデータベース364との間のデータベース検索により特定される。
【0065】
位置情報検出部366より出力されたEPG位置情報は、GPSデコーダ390内のマッチング手段386へ送られ、EPG位置情報として入力される(ステップS507)。マッチング手段386においては、まず住所情報(緯度・経度特定情報)の有無を確認する(ステップS508)。EPG位置情報に住所情報が特定されるかまたは含まれている場合、その住所情報(緯度経度特定情報)は直接位置情報検出部389、位置検出部382、目的地設定手段383へ緯度経度特定情報として出力される(ステップS509)。
【0066】
ステップ508において緯度経度特定情報が無い場合、場所を示す名称または電話番号が利用される。場所を示す名称および/または電話番号を用いてGPSデコーダ390における地図情報データベース384に蓄積された地図情報データベースに対するキーワード検索(ステップS510)および/または電話番号検索(ステップS515)を開始する。
【0067】
キーワード検索ステップ(ステップS511)においては場所名称のテキストによる完全一致検索でも良いが、部分検索、あいまい検索など通常の検索方法によりいくつかの目的地候補を抽出し、その後ユーザによる目的地選択処理(ステップS512)を行い絞り込み特定を行ってもよい。目的地がキーワード検索で特定されると、そのキーワードに付属する緯度経度情報を地図情報データベース384から検出し(ステップS513)、その情報を緯度経度特定情報として出力する(ステップS514)。
【0068】
電話番号検索ステップ(ステップS516)においては、電話番号の数字による完全一致検索をかける。地図情報データベース384において一致する登録番号がある場合、その登録番号で特定される緯度経度情報を地図情報データベース384から検出し(ステップS517)、その情報を緯度経度特定情報として出力する(ステップS518)。
【0069】
キーワード検索ステップS511、電話番号検索ステップS516において一致するものが検索されなかった場合(ステップS511またはS516で「N」)は、地図情報データベース384には該当する名称、電話番号が登録されていないこととなり、この場合はこれ以降のステップは中断される。また、これらの一致が検索されなかった旨の表示をディスプレイ400上に行っても良い。
【0070】
目的地の住所、名称、電話番号のいずれかにより出力された緯度経度特定情報は、GPSデコーダ内の目的地設定手段383で緯度経度の設定情報として利用され、現在位置情報、ルート設定情報などと共にナビゲーションを開始する。
【0071】
以上のプロセスにより、ユーザは、EPGの番組詳細情報画面から希望の目的地をクリックするだけでカーナビの目的地登録が可能となり、テレビ番組で見た希望の宿やレストラン、名所・旧跡などへ即座にカーナビに誘導させることが可能となる。
【0072】
次に、ナビゲーション機能を利用したEPGの地域設定について説明する。テレビ番組は地域毎に放送局名、チャンネル、番組編成が異なっており、EPGを構築するにはまず地域の設定を行い、その地域に適合した番組表編成(チャンネルマップ)を行う必要がある。携帯やカーナビゲーションなどの移動体用EPGの場合、地域が変更されるとテレビの放送番組の時間帯やチャンネルが変更されるため、地域設定手段によりその地域を検出し、その地域に合致したEPG編成にリセットさせる必要がある。
【0073】
図7は、GPSデコーダで得られた現在位置情報を利用して、チャンネルまたはEPGの地域設定を自動化するフローチャートを示す。ユーザ指示によりEPGデコーダでの地域自動設定がオンされると(ステップS600)地域自動設定信号が出力され、まずGPSデコーダ390で検出された現在位置情報(現在位置の緯度経度情報)が位置検出部382から取り出され、EPGデコーダ内の地域設定手段413に送られる(ステップS602)。地域設定手段413では、GPSより得られた現在位置情報(緯度経度情報)を該当する現在放送地域情報に変換する(ステップS603)。この変換は予め定められた放送サービスエリアの変換テーブルから取得できる。この放送サービスエリアデータマップや変換テーブルはEPGデータベースに格納しても良いし、ROM等のその他の記憶手段に格納しても良い。
【0074】
ステップS603から得られた現在放送地域情報は、現在設定されているEPGの放送地域と合致するかどうか判定される(ステップS604)。現在放送地域と設定放送地域が合致すればチャンネルやEPGの設定変更は必要ない。もし、設定放送地域と現在放送地域とが異なる場合は、特定された現在放送地域のチャンネルマップをEPGデータベース384より取得し(ステップS605)、現在移動している地域の放送チャンネルマップに適合するように設定が変更される。地域設定はチューナ部360およびEPG作成部365に送られそれぞれでチャンネル設定を行い(ステップS606およびS607)、地域設定を完了する。
【0075】
これらの地域自動設定はEPG画面のオン時点で常に操作するように設定しても良いし、また移動中定時的に地域自動設定をオンにして常に移動地域に適合したチューナやEPGのチャンネル地域設定を行い得るようにしてもよい。
【0076】
次に、図8を参照して、本発明の他の実施例を説明する。地上波デジタル放送の普及により携帯電話などの移動体端末にテレビ受信機が組み込まれ、同時にEPGが利用できる環境が広がってきている。また、携帯電話などの移動体端末にもナビゲーション機能を組み込むことが可能となり、ナビ付携帯などとして携帯電話でのナビゲーション利用も広がってきている。EPG機能から目的地選択を行い、別のナビゲーションシステムへEPG位置情報を転送して目的地を設定することも考えられる。
【0077】
この実施例においては、カーナビゲーションにEPGを搭載していなくても、携帯電話やモバイルディスプレイなどに搭載されたEPGを利用して、テレビ番組で紹介されたスポットにナビと連動して誘導させることが可能となる。
【0078】
図8において携帯電話などの移動体端末700は、TV表示機能やEPG機能を有している。先の実施例と同様にEPG上で放送番組に関連した場所にナビに誘導させたい場合、ユーザはEPG上で好みの番組をハイライトし、その番組詳細情報を表示する。図8においては携帯電話などのディスプレイ上にEPG画面701の一例が表示されている。ディスプレイには放送局(TVアジア)CH−4の現時点以降の番組が示されている。携帯端末上では十字キーや移動キー710の操作により、番組毎にカーソルやハイライト部が移動し得る。図8では10:00−「旅紀行」のセル702がハイライトされており、これをクリックし、またはEnterボタン711を押せば、この番組の詳細情報画面703が表示される。
【0079】
詳細情報画面703では、番組で紹介されるお勧めの宿、レストラン、名所・旧跡などが表示されたり、また旅のお勧めコースなどが紹介されたりする。ユーザは、十字キーや移動キー710の操作により、ユーザが希望するお勧めホテルや名所などのスポットをハイライトし、宿、レストラン、名所・旧跡などのスポットをサーチできる。この詳細情報にはそれぞれのスポットの名称、電話番号、住所など場所を特定できるキーワードやデータが付属しており、それらは表示しても表示しなくてもよい。
【0080】
図8の例では番組関連詳細情報としていくつかのホテル・宿が紹介され、EPG上で登録されており、「みちのく宿」704がハイライトされている。ユーザがその場所に向かうことを希望する場合、ハイライトされた部分でEnterボタン711を押すことにより、移動体端末装置700に設けられたメモリー805へ、上記それぞれの場所を特定するEPG位置特定情報であるキーワードやデータが送られ、蓄積される。
【0081】
ここで、携帯電話などの移動体端末にGPS機能がある場合は直接GPSデコーダ内の目的地設定手段721へ目的地の位置特定情報が転送され、そこでキーワードやデータは、図5および図6で説明したのと同様な方法により、ナビゲーション内でキーワードサーチ、データマッチングにより、ナビゲーションの地図データベースから目的地の位置情報(緯度経度情報)を検出し、目的地設定を行う。一旦目的地が設定されると、ナビ案内開始するかどうかのフィードバックを経て、ユーザが希望すれば位置設定手段723においてGPSによる現地点確認、ルート設定・確認などの操作をディスプレイ画面とユーザとのインターラクティブ操作により移動に伴うナビを開始する。
【0082】
図8においてEPG上で選択されたユーザが希望する番組関連お勧めスポット(宿、レストラン、名所、旧跡など)は、ナビゲーション希望のEnterキー711をクリックすることによりEPG位置特定情報(キーワード、電話番号、地図座標、住所、郵便番号などのデータ)が一旦端末装置内のメモリー805に蓄積される。蓄積された位置特定情報はメモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどにより取り出し、カーナビ側のメモリー端子724へ移動し、目的地設定手段721へ転送する。
【0083】
図9は、上述した移動体端末内にGPS機能が含まれていない場合における、移動体端末700とGPSナビゲーション装置500との連携方法を示す概念図である。テレビ番組表プロバイダー801からインターネットや電話回線などのネットワーク回線802を経由して配信されたEPG番組データは、携帯電話803またはパーソナルコンピュータ(PC)804のディスプレイ上でEPGとして表示される。これらEPGを利用して、詳細情報から上述の通り番組関連の位置特定情報を入手することができる。
【0084】
この実施例においては、上記メモリー805をメモリーカードなどで移転する場合とは違って、移動体端末700でメモリーに蓄積されたEPG位置特定情報はブルートゥース、赤外(IR)信号、LAN・WAN、電話回線などの転送手段900を介してカーナビやGPSデコーダへ転送される。メモリーに蓄積されたEPG位置特定情報は無線転送手段806を介して移動体端末のアンテナ807より発信される。発信されたEPG位置特定情報はカーナビ側の受信部725で受信され、ナビゲーションのGPSデコーダ390へ転送される。カーナビ側ではメモリーカード、USBに適合するメモリー受け入れ端子724を有しているか、またはブルートゥースや赤外(IR)受光端子725など、適切な通信またはデータ受け渡し手段を備えている必要がある。
【0085】
カーナビ側へ送られたEPG位置特定情報は目的地設定手段721へ送られ、図5および図6で詳述した通り、GPSのデコーダ部と同様に、キーワードサーチ、データマッチングなどの手段により目的地設定を行う。目的地設定が完了すればカーナビゲーション操作は前述の通り設定することができる。
【0086】
本発明の実施例においては、移動体端末として携帯電話やカーナビゲーションシステムを実施例として述べたが、これらに限らずPCや家庭内のTV、DVDレコーダなどのEPGにおいて本発明を実施することが出来る。即ち、PC、TV、DVDレコーダのEPGより詳細情報を表示し、ユーザが行きたいと希望する詳細情報内のお勧めスポット位置特定情報をハイライトし、これらの情報をメモリーカードなどに記憶し、そのメモリーカード情報をカーナビに送ることで同様に目的を達成することが出来る。
【0087】
また、インターネット、LANなどでそれぞれがカーナビと連携していれば、極めて簡単にPCやTV、DVDレコーダなどからインターネットやLANを経由してお勧めスポット位置特定情報をカーナビの目的地設定情報として送ることも可能である。
【0088】
また本発明の実施にあたってテレビ番組の電子番組表(EPG)を意図して述べたが、デジタルラジオなど各種データ放送においても番組関連情報を表示することが可能となってきており、テレビ番組に限らずそれらの各種データ放送、メディア番組においても同様に本発明を応用することも可能である。
【0089】
以上説明したように、本発明の一実施形態による電子番組表およびナビゲーションシステムは、テレビ番組などのメディア番組に関連する名所、旧跡などの観光スポットや位置情報を提供するサーバ手段と、テレビディスプレイなどのユーザ端末処理装置により該メディア番組を受領する手段と、該ユーザ端末処理装置により該メディア番組に関連したメディア情報を受領し、該メディア情報はすくなくとも上記メディア番組に関連した名所、旧跡地のひとつを含む手段と、すくなくともその名所、旧跡に関する位置特定情報のいくつかを該ユーザメディア機器からユーザ位置特定機器で処理するために伝送する手段とから成るものである。
【0090】
さらに、本発明の一実施形態による、移動体におけるユーザメディア機器の放送地域設定装置は、ユーザ位置特定機器と連動し得るユーザメディア機器において、そのユーザ位置特定機器により現在位置情報を取得する手段と、取得した現在位置情報に基づき現在位置に該当する放送地域情報を特定する手段と、該特定された放送地域情報と該ユーザメディア機器の地域設定とが異なる場合その特定された放送地域情報に設定を変更する手段とから成るものである。
【0091】
本発明の一実施形態において、テレビの番組をデータ化したテレビ番組データはEPGサービスプロバイダなどにより全国すべての放送局から放送される番組につきデータ収集され、メディア(EPG)データサーバに格納され、放送などの伝送手段により放送波と共に送出される。またネットワークEPGにおいてはインターネットや電話回線などのネットワークリンクを介して各端末受信装置へ情報提供される。送出される番組情報は番組コンテンツに関連する種々の情報を含んでおり、番組で登場する、ホテル、レストラン、名所・旧跡、などの場所や位置を特定するキーワード、電話番号、地図座標、ストリート名、郵便番号などの情報のいずれかを含んでいてもよい。これら位置特定情報はEPG番組情報として単独または番組(コンテンツ)と共に電波やネットワークを介して伝送され、移動体端末にある受信装置により受信されてもよい。
【0092】
本発明の一実施形態によると、移動体端末受信装置ではEPGデータとして取り出し、さらにユーザ選択により希望する番組の位置情報を上記番組関連情報からキーワードとして抽出する手段を有する。抽出された位置特定情報はGPSを利用する移動体位置ナビゲーションへ位置特定情報としてインプットされ、位置測定装置、位置検出手段により目的地へナビゲートされる。
【0093】
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、EPG上の番組詳細情報から得られたお勧めスポット位置特定情報をカーナビゲーションの目的地設定情報として利用することにより、テレビ番組と連動して、番組のお勧めスポットである宿、レストラン、名所、旧跡などを簡潔に設定でき、極めて簡単にナビゲーションの設定が可能となる。また、番組を見て行きたいスポットの名称、住所、電話番号などをメモして、ナビゲーションに入力することなく直ちに目的地が設定できるため、確実に間違いなく目的地を設定できる。
【0094】
また、本発明の一実施形態によれば、移動体端末装置においてEPGシステムとナビゲーションシステムを連動することにより、ナビゲーション装置から得られた現在位置情報を利用して、テレビのチャンネルやEPGの地域設定を簡便に行うことができる。
【0095】
さらに、家庭内のPC、TV、DVDレコーダなどのEPGから入手した位置特定情報をメモリーカードやネット回線などでカーナビゲーションへ送ることでも、所望のテレビ番組お勧めスポットへカーナビの目的地設定を自動的に可能とするなど多くの利点を有している。
【符号の説明】
【0096】
100 スクリーンディスプレイ
110 番組表示部
120 詳細情報表示部
130 局名欄
140 時間欄
150 セル
160 日時・時刻表示部
230 二次詳細情報表示部
260 十字キー
270 Enterキー
300 配信用EPGデータベース
310 EPGデータ編集
320 EPGデータアップリンク
350 EPGデコーダ
390 GPSデコーダ
400 ディスプレイ
410 リモコン
500 移動体
364 EPGデータベース
384 地図情報データベース
366 位置情報検出部
386 マッチング手段
383 目的地設定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−133978(P2010−133978A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44576(P2010−44576)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【分割の表示】特願2007−759(P2007−759)の分割
【原出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【出願人】(500050376)ユナイテッド ビデオ プロパティーズ, インコーポレイテッド (206)
【Fターム(参考)】