説明

移動体制御装置及び移動体制御装置の移動体制御方法

【課題】操作者のICカードを用いて、運転権限を持たない操作者による運転が不可能となるように移動体を制御する。
【解決手段】車両20の操作者の権限を判定するための権限データが記憶されたICカードから、権限データを定期的に読み取るICカードリーダ2と、ICカードリーダ2により読み取られた権限データに基づいて、操作者31に車両20を運転する権限があるか否かを処理装置により判定する車載制御部4と、車載制御部4により操作者31に車両20を運転する権限があると判定された場合に、車両20を運転可能な状態に制御し車載制御部4により操作者に車両20を運転する権限がないと判定された場合に、車両20を運転不可能な状態に制御する車両駆動制御部5とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体制御装置及び移動体制御装置の移動体制御方法に関する。特に、運転者の権限データが格納されたIC(集積回路)カードの情報を用いて移動体の状態を制御する移動体制御装置及び移動体制御装置の移動体制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を運転できる人を制限する方法として、ICカードに運転者の運転権限の有無を記録しておき、ICカード情報を用いて運転権限の有無の確認を行い、運転権限がある場合のみ車両の駆動制御を可能とする方法がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−346388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、ICカード情報を読み込んで運転者を制限する方式の場合、例えば、運転権限のある人がICカード情報を読み込ませて、一旦車両の駆動許可が出てしまうと、それ以降は運転許可のない人でも車両の運転ができてしまうという運転者のなりすましが可能であるという課題がある。さらに、運転権限のある人がICカード情報を読み込ませることにより一旦車両の駆動許可が出てしまうと、ICカードを車両から取り出し、他人に利用させるようなICカードの不正流用も可能となってしまうという課題がある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、運転者が移動体を運転する際に、ICカードの情報を用いて運転者を制限するとともに、ICカードの不正流用等を不可能とするように移動体を制御する移動体制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る移動体制御装置は、
移動体の状態を制御する移動体制御装置において、
移動体の運転者の権限を判定するための権限データが記憶された記憶媒体から、前記権限データを定期的に読み取る記憶媒体読み取り部と、
前記記憶媒体読み取り部により読み取られた権限データに基づいて、前記運転者に前記移動体を運転する権限があるか否かを処理装置により判定する権限判定部と、
前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限があると判定された場合に、前記移動体を運転可能な状態に制御し、前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限がないと判定された場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御する移動体制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る移動体制御装置は、移動体の状態を制御する移動体制御装置において、移動体の運転者の権限を判定するための権限データが記憶された記憶媒体から、前記権限データを定期的に読み取る記憶媒体読み取り部と、前記記憶媒体読み取り部により読み取られた権限データに基づいて、前記運転者に前記移動体を運転する権限があるか否かを処理装置により判定する権限判定部と、前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限があると判定された場合に、前記移動体を運転可能な状態に制御し、前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限がないと判定された場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御する移動体制御部とを備えているので、記憶媒体に記憶された権限データを用いて運転者を制限するとともに、記憶媒体の不正流用等を不可能にするように移動体を制御することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1に係る入退場管理システム100の全体構成図である。
【図2】実施の形態1における入退場管理システム100のブロック構成図である。
【図3】実施の形態1における移動体制御装置200(ID情報送信装置120)のハードウェア資源の一例を示す図である。
【図4】実施の形態1に係る移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れを示すフロー図である。
【図5】実施の形態1における移動体制御装置200(ID情報送信装置120)のID情報送信処理を示すフロー図である。
【図6】実施の形態1におけるID情報受信装置130のID情報受信方法及び入退場管理装置51の入退場管理方法を示すフロー図である。
【図7】実施の形態2に係る移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れを示すフロー図である。
【図8】実施の形態3に係る移動体制御装置200の機能ブロック構成図である。
【図9】実施の形態3にかかる移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れを示すフロー図である。
【図10】実施の形態3にかかる移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れの他の例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0010】
実施の形態1.
本実施の形態では、移動体を運転する権限を有する運転者のみが、当該移動体を運転することができるように当該移動体を制御する移動体制御装置について説明する。また、上記移動体制御装置を備えたシステムであって、車両(移動体)が所定のエリアへ入退場する際に車両及び運転者の入退場の許否等を含む入退場の管理をするシステムについて説明する。車両は移動体の一例であり、例えば、フォークリフト、乗用車、トラック、その他操作者(運転者、操縦者)が操作(運転、操縦)する移動体である。
【0011】
図1は、実施の形態1に係る入退場管理システム100の全体構成図である。図1を用いて、入退場管理システム100の全体構成について説明する。
【0012】
図1では、車両20として、例えば、操作者31(運転者)が操作(運転)するフォークリフトのような車両20がセキュリティエリア53に入場する場合を想定している。通常、フォークリフトのような特定の車両20(移動体)では、安全上、特定の操縦許可証等が必要である。このような操縦許可証を有していない者が、フォークリフトのような特殊な車両20を操作するのは、大変危険である。当然、普通乗用車等の車両20でも運転免許証は必要である。
【0013】
したがって、操作者31が運転する車両20のセキュリティエリア53等の所定のエリアへの入退場については、まず、車両20の操作者31が車両20を操作する権限を有しているかをチェックする必要がある。そして、操作者31が車両20を操作可能であると認証された後に、操作者31の操作する車両20がセキュリティエリア53に入退場する権限を有しているかをチェックする必要がある。
【0014】
本実施の形態では、操作者31の社員証等のIC(集積回路)カード(ICカード1)に登録されているID情報に含まれる権限データを用いて、車両20の操作者31が車両20を操作する権限を有しているかをチェックし、そのチェック結果に基づいてICカード1の不正流用や再利用等を不可能とするように車両20を制御する移動体制御装置200及び移動体制御方法について説明する。操作者31が車両20を運転する権限があるか否かを判定するための情報を権限データと呼ぶ。権限データは、操作者31の社員証等のIC(集積回路)カード(ICカード1)に登録されているID情報に含まれる。
【0015】
また、操作者31の社員証等のIC(集積回路)カード(ICカード1)に登録されているID情報を用いて、操作者31の運転する車両20のセキュリティエリア53への入退場管理を簡単かつ確実に行う入退場管理方式について説明する。操作者31の運転する車両20がセキュリティエリア53に入退場できるか否かを判定するための情報を識別情報ともいう。識別情報は、ICカード1に登録されているID情報に含まれる。ID情報(識別情報・権限データ)は符号化(暗号化)されて、ICカードに記憶されている。
【0016】
本実施の形態の移動体制御装置及び移動体制御方法は、ICカード1の流用や再利用等を防止して、車両20の操作権限を有する操作者31のみが移動体を操作(運転)することができるようにすることに特徴がある。
【0017】
図1に示すように、入退場管理システム100では、管理対象である車両20に、移動体制御装置200が搭載されている。移動体制御装置200は、ICカードリーダ2、車載制御部4(制御PC)、通信ボタン6、DSRC車載器7、DSRC車載器アンテナ8を備えている。
【0018】
また、入退場管理システム100では、入退場ゲート23近傍に、DSRC制御機アンテナ9が設置されている。さらに、入退場管理システム100は、DSRC制御機アンテナ9と接続されたDSRC制御機50、入退場管理装置51、ゲート開閉制御装置52を備えている。
【0019】
操作者31(車両運転者)は、例えば、ICカード1をICカードリーダ2にかざしてID情報を読み込ませる。あるいは、ICカードリーダ2がICカードホルダを備えており、ICカードホルダにICカード1をセットすると自動的にID情報を読み込ませることができる方式でもよい。以下の説明において、ICカード1のID情報をICカードリーダ2に読み込ませるために、ICカードホルダにICカード1をセットしたり、ICカードリーダ2に載置したりすることを、「ICカード1をICカードリーダ2にセットする」と記載する場合もある。
【0020】
ICカード1は、非接触型ICカードである。非接触型ICカードは、ICカードリーダ2と無線通信を行うことによりデータのやりとりをするものである。本実施の形態では、ICカードとして非接触型ICカードを想定しているが、接触型ICカードでも構わない。接触型ICカードの場合は、接触型ICカード用のICカードリーダ2を用いる。ID情報には、操作者31が車両20を操作する権限があるか否かを判定するための権限データが含まれている。ID情報は、ICカードリーダ2を介して車載制御部4(制御PC)に入力され復号化され、車載制御部4(制御PC)の記憶装置に記憶(保持)される。
【0021】
車載制御部4は、ICカード1から読み取ったID情報(権限データを含む情報)を用いて、操作者31が車両20を操作する権限があるか否かを判定する。車載制御部4は、判定した結果、操作者31が車両20を操作する権限があると判定した場合に、車両20を操作可能(運転可能)な状態に制御する。車載制御部4は、判定した結果、操作者31が車両20を操作する権限がないと判定した場合に、車両20を操作不可能(運転不可能)な状態に制御する。車載制御部4による車両20の制御方法の詳細については後述する。
【0022】
車載制御部4により車両20が操作可能な状態になると、操作者31の操作により、車両20がDSRC通信エリアに進入する。DSRC通信エリアとは、DSRC車載器アンテナ8とDSRC制御機アンテナ9とが、DSRC無線通信可能となるエリアである。車両20が、DSRC通信エリアに進入することによりDSRC無線通信が開始される。ここで、DSRC(Dedicated Short Range Communication)無線通信とは、双方向無線通信技術のことであり、狭域通信、もしくは専用狭域通信と呼ばれるものである。通信できる距離は数メートル〜数百メートルと短いが、利用可能範囲をあえて狭くすることで、特定のスポット内での高速な通信(4Mbps程度)を実現するものである。
【0023】
車両20がDSRC通信エリアに進入し、操作者31が通信ボタン6を押すと、車載制御部4からDSRC車載器7にID情報(識別情報(社員証データ等))が送信される。そして、DSRC車載器アンテナ8とDSRC制御機アンテナ9とがDSRC無線通信を行うことにより、DSRC制御機50は、DSRC車載器7からID情報(識別情報(社員証データ等))を取得する。DSRC制御機50が取得したID情報(識別情報(社員証データ等))を入退場管理装置51に送信する。すなわち、移動体制御装置200は、ID情報をDSRC無線通信により送信するID情報送信装置の機能も備えている。
【0024】
入退場管理装置51は、ID情報を用いて認証処理を行い、入退場ゲート23のゲートシャッターの開閉制御を行う。すなわち、ID認証が完了すると、ゲートシャッターが開放され、車両20が通行することができる。
【0025】
ここで、車両20の入退場の許否を判定するためのID情報(社員証データ等の識別情報)と、車両20の運転の権限を判定するためのID情報(権限データ)とは、共通のデータでも構わない。あるいは、別に管理しているデータでも構わない。以下、ID情報は、入退場の許否を判定するための識別情報と車両20の運転の権限を判定するための権限データとを含むものとする。
【0026】
図2は、実施の形態1における入退場管理システム100のブロック構成図である。図2を用いて、入退場管理システム100のブロック構成について説明する。
【0027】
入退場管理システム100は、車両20側に移動体制御装置200を備える。上述したように、移動体制御装置200は、ID情報送信装置120の機能も備えている。移動体制御装置200は、車載制御部4、車両駆動制御部5、ICカードリーダ2、通信ボタン6、DSRC車載器7、DSRC車載器アンテナ8、方位センサ34を備える。
【0028】
入退場管理システム100は、路側側(入退場ゲート23側)に、ID情報受信装置130、入退場管理装置51、ゲート開閉制御装置52、入退場ゲート23を備える。入退場管理システム100では、ID情報受信装置130と入退場管理装置51とゲート開閉制御装置52とをあわせて入退場システムと呼ぶものとする。ID情報受信装置130は、DSRC制御機アンテナ9、DSRC制御機50を備える。
【0029】
ICカードリーダ2は、ICカード1に記録されているID情報(権限データ・識別情報)を定期的に読み込む。ICカード1は、移動体の運転者の権限を判定するためのID情報(権限データ)が記憶された記憶媒体である。ICカードリーダ2は、記憶媒体読み取り部の一例である。
【0030】
ICカードリーダ2は、読み取るべきID情報(権限データ)があるか否かを問い合わせる問い合わせ信号を定期的に発信し、発信した問い合わせ信号に対するID情報(権限データ)の送信要求信号をICカード1(記憶媒体)から受信した場合に、ICカード1からID情報を読み取る。例えば、ICカードリーダ2は、ポーリングすることによりID情報(権限データ)を定期的に読み取る。操作者31は、ICカードリーダ2にICカード1を載置する、あるいは狭持させる等によりICカード1をセットする。ICカードリーダ2は、ICカード1がセットされている間は、ポーリングにより定期的にICカード1からID情報を定期的に読み取ることができる。
【0031】
ID情報には、通常の社員証データ(例えば、社員番号、氏名、所属部署、アクセス権等)の他に、権限データとして、危険物を取り扱うための権限があるか否かを判断するための情報、危険物を取り扱うための権限を有する場合に取り扱いが許可されている危険物の種別に関する情報、セキュリティエリア53に出入りするための権限があるか否かを判断するための情報、特定車両を操作するための権限があるか否かを判断するための情報、特定車両を操作するための権限を有する場合に操作が許可される車両種別に関する情報等の情報が含まれる。所定の権限があるか否かを判断するための権限データとして、通常の社員証データ等の情報を用いても構わない。
【0032】
本実施の形態では、移動体制御装置200は、車両20の操作者31(運転者)を限定し、操作者31(運転者)のなりすましを防止し、セキュリティを強化できる機構である。
【0033】
車載制御部4は、ICカードリーダ2により読み取られたID情報(識別情報・権限データ)を入力する。車載制御部4は、入力したID情報(識別情報・権限データ)を復号化し、記憶装置に記憶する。
【0034】
車載制御部4は、記憶装置に記憶したID情報に含まれる権限データに基づいて、ID情報から操作者31が車両20を操作する(運転する)権限があるか否かを判断する。車載制御部4は、権限判定部の一例である。車載制御部4は、操作者31が車両20を操作する(運転する)権限があるか否かの判定結果を車両駆動制御部5に出力する。車載制御部4は、ID情報から操作者31が車両20を操作する(運転する)権限があると判定した場合に「権限あり」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力する。車載制御部4は、ID情報から操作者31が車両20を操作する(運転する)権限がないと判定した場合に「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力する。また、車載制御部4は、ICカード1について「権限なし」と判定した回数をカウントし、「権限なし」と判定した回数が所定の回数以上となった場合に「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力するとしてもよい。
【0035】
車載制御部4は、ICカードリーダ2(記憶媒体読み取り部)が問い合わせ信号に対するICカード1からのID情報の送信要求信号を受信しなかった場合に、ICカード1が読み取り不可であると判定する。ICカードリーダ2がICカード1からのID情報の送信要求信号を受信しないということは、ICカードリーダ2にICカード1がセットされていない状態、あるいは、ICカードリーダ2によるICカード1の読み取りエラー等の状態が考えられる。車載制御部4は、ICカード1の読み取り不可と判定した場合に「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力する。また、車載制御部4は、ICカード1の読み取り不可と判定した回数をカウントし、読み取り不可と判定した回数が所定の回数以上となった場合に「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力するとしてもよい。
【0036】
また、車載制御部4は、「権限なし」と判定した回数と読み取り不可と判定した回数とを合わせてカウントし、「権限なし」と判定した回数と読み取り不可と判定した回数と合算した回数が所定の回数以上となった場合に「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力するとしてもよい。
【0037】
車両駆動制御部5は、車載制御部4により操作者31に車両20を運転する権限があると処理装置により判定された場合に、車両20を運転可能な状態に制御し、車載制御部4により操作者31に車両20を運転する権限がないと判定された場合に、車両20を運転不可能な状態に制御する。車両駆動制御部5は、移動体制御部の一例である。
【0038】
車両駆動制御部5は、操作者31に車両20を操作する(運転する)権限があると判断された場合、すなわち、車載制御部4から「権限あり」の権限判定結果を入力した場合には、例えば、車両20のエンジンを稼働できる状態にする等の車両駆動制御を行う。また、車両駆動制御部5は、操作者31に車両20を操作する(運転する)権限がないと判断された場合、すなわち、車載制御部4から「権限なし」の権限判定結果を入力した場合には、例えば、車両20のエンジンを稼働できない状態にする等の車両駆動制御を行う。
【0039】
移動体制御装置200を搭載した車両20は、移動体制御装置200の電源がオンしていない場合(すなわち、移動体制御装置200が起動していない場合)は、車両20の状態は運転不可能な状態とする。つまり、車両20は、移動体制御装置200が車両駆動制御部5に対して「権限あり」の権限判定結果を出力したときのみ、運転可能な状態となる。
【0040】
ICカードリーダ2、車載制御部4、及び車両駆動制御部5を備える移動体制御装置200は、操作者31のID情報が車両20を運転する権限ありとされた場合にのみ、操作者31は車両20を操作することができ、セキュリティエリア53に入場することができる。
【0041】
通信ボタン6は、操作者31がID情報を送信して入退場ゲート23を開制御したい場合に押下(接触)するボタンである。通信ボタン6は、操作者31がID情報の送信を指示する(ICカードリーダ2により読み取られたID情報の送信を指示する)送信指示信号を入力して、入力した送信指示信号を車載制御部4(からDSRC車載器7)へ送信する。通信ボタン6は、送信指示部の一例である。通信ボタン6は、操作者31により押下されるボタンでなくても良い。通信ボタン6は、タッチセンサ、スイッチ、リモートコントロール機等でも構わない。
【0042】
車載制御部4は、ICカードリーダ2により読み取られたID情報を、操作者31のセキュリティエリア53(所定のエリア)への入退場の許否を判断するための情報として、DSRC車載器7及びDSRC車載器アンテナ8(移動体側無線通信装置)により送信する。車載制御部4は、通信ボタン6から送信指示信号を受信した場合に、復号化して記憶装置に記憶したID情報を前記DSRC車載器7及びDSRC車載器アンテナ8(移動体側無線通信装置)により送信する。ここで、送信されるID情報はセキュリティエリア53への入退場の許否を判断するための識別情報である。
【0043】
DSRC車載器7は、車載制御部4よりID情報を入力すると、DSRC車載器アンテナ8を用いてID情報を送信する。
【0044】
DSRC車載器アンテナ8は、車両20に搭載されている。DSRC車載器アンテナ8は、DSRC無線通信により、ID情報を送信する。
【0045】
DSRC制御機アンテナ9は、DSRC無線通信により送信されたID情報を受信する。DSRC制御機アンテナ9は、入退場ゲート23近傍に設置され、入退場ゲート23を利用する車両20から発信されるID情報を受信する。
【0046】
DSRC制御機50は、DSRC制御機アンテナ9により受信されたID情報を入力する。DSRC制御機50は、入力したID情報を入退場管理装置51に送信する。
【0047】
入退場管理装置51は、DSRC制御機50からID情報を受信する。入退場管理装置51では、受信したID情報の認証処理を行う。入退場管理装置51は、ID情報により操作者31が入退場可能である権限を有すると判断すると、入退場ゲート23の開制御を行うための開閉制御信号(開制御信号)をゲート開閉制御装置52へ送信する。あるいは、入退場管理装置51は、操作者31及び車両20ともに入退場可能である権限を有すると判断すると、入退場ゲート23の開制御を行うための開閉制御信号(開制御信号)をゲート開閉制御装置52へ送信するとしてもよい。また、入退場管理装置51は、開制御信号をゲート開閉制御装置52へ送信した後、一定時間後に入退場ゲート23の閉制御を行うための開閉制御信号(閉制御信号)をゲート開閉制御装置52へ送信する処理を行うとしてもよい。あるいは、入退場管理装置51は、センサ等により車両20が入退場ゲート23を通過したことを判断し、その後、入退場ゲート23の閉制御を行うための開閉制御信号(閉制御信号)をゲート開閉制御装置52へ送信する処理を行うとしてもよい。
【0048】
入退場ゲート23は、ゲート開閉制御装置52の開閉制御信号にしたがってゲートの開閉制御が行われる。
【0049】
図3は、実施の形態1における移動体制御装置200(ID情報送信装置120)のハードウェア資源の一例を示す図である。図2では、移動体制御装置200がID情報送信装置120を兼ねる構成について説明した。しかし、ID情報送信装置120と移動体制御装置200とは別々のハードウェア資源を備える別々の装置として構成されていても構わない。移動体制御装置200は、ICカードリーダ2(記憶媒体読み取り部)、車載制御部4(権限判定部)、車両駆動制御部5(移動体制御部)を備えるが、他の構成(通信ボタン6、DSRC車載器7、DSRC車載器アンテナ8、方位センサ34等)は必須ではない。
【0050】
図3において、移動体制御装置200(ID情報送信装置120)は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、CRT(Cathode・Ray・Tube)やLCD(液晶)の表示画面を有する表示装置901、通信ボード915、ICカードリーダ2、通信ボタン6、方位センサ34、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
【0051】
通信ボード915、ICカードリーダ2、通信ボタン6、方位センサ34などは、入力部、入力装置の一例である。
また、表示装置901、通信ボード915、図示はないがスピーカ、ブザー、警報機などは、出力部、出力装置の一例である。
【0052】
通信ボード915は、DSRC無線通信装置である。通信ボード915は、LAN等に接続されていてもよい。通信ボード915は、LANに限らず、インターネット、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
【0053】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921により実行される。
【0054】
上記プログラム群923には、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」、「〜手段」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、以下に述べる実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」として説明する情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」、「〜データベース」、「〜データ」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」、「〜データベース」、「〜データ」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、以下に述べる実施の形態の説明において説明するフローの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disk)等の記録媒体に記録されていてもよい。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0055】
また、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、以下に述べる「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、以下に述べる「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0056】
図4は、実施の形態1に係る移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れを示すフロー図である。図4を用いて、本実施の形態に係る移動体制御装置200の移動体制御方法の処理について説明する。
【0057】
<ポーリング開始処理:S410〜S420>
S410において、入退場管理システム100が開始する(例えば、移動体制御装置200の電源がオンされる)と、移動体制御装置200が起動する。移動体制御装置200の車載制御部4は、起動時に、読み取り不可カウントMと運転権限なしカウントNとを処理装置により初期化(M=0、N=0)する。
【0058】
上述したように、入退場管理システム100では、移動体制御装置200が起動していない場合には車両20が稼働しないように制御されている。つまり、操作者31は、移動体制御装置200の電源がオンになっていない場合には車両20を操作することはできない。
【0059】
車載制御部4は、ICカードリーダ2に対して定期的なポーリング送信処理を開始させるためのポーリング開始要求信号を出力する。ICカードリーダ2は、車載制御部4からのポーリング開始要求信号を入力するとポーリング送信処理を開始する。
【0060】
S420において、ICカードリーダ2は、読み取るべきデータ(ID情報)があるか否かを問い合わせるポーリング(問い合わせ信号の一例)を発信する。ICカードリーダ2は、発信したポーリング(問い合わせ信号)に対するID情報の送信要求信号をICカード1から受信した場合に、ICカード1からID情報を読み取り、読み取ったID情報を記憶装置に記憶する。車載制御部4は、処理装置により、ICカードリーダ2により読み取られたID情報を入力し、復号化する。車載制御部4は、処理装置により復号化したID情報を記憶装置に記憶する。
【0061】
<ID情報読み込み判定処理:S430>
S430において、車載制御部4は、ICカードリーダ2がID情報を読み込んだか否かを処理装置により確認する。車載制御部4は、ICカードリーダ2がID情報を読み込めないと処理装置により判断すると(S430でNO)、S431に進む。車載制御部4は、ICカードリーダ2がID情報を読み込めたと処理装置により判断すると(S430でYES)、S440に進む。
【0062】
ここで、ICカードリーダ2によるID情報の読み込み不可とは、例えば、以下のような場合を意味する。(状態1)操作者31がICカードリーダ2にICカード1をかざしていない状態、(状態2)ICカードリーダ2にICカード1がセットされていない状態、(状態3)ICカードリーダ2によるICカード1の読み取りエラーの状態、等である。
【0063】
<読み取り不可カウント判定処理:S431〜S432>
S431において、車載制御部4は、ICカードリーダ2がID情報を読み込めないと処理装置により判断すると読み取り不可カウントMをインクリメントする(M=M+1)。そして、車載制御部4は、読み取り不可カウントMと読み取り不可カウント上限回数L1(第1の所定の回数の一例)とを処理装置により比較する。車載制御部4は、読み取り不可カウントMが読み取り不可カウント上限回数L1以上(M≧L1)でない場合は(S431でNO)、S480に進む。車載制御部4は、読み取り不可カウントMが読み取り不可カウント上限回数L1以上(M≧L1)である場合は(S431でYES)、S432に進む。
【0064】
読み取り不可カウントMは、例えば、上述した状態1から状態3のような状態にある場合にカウントされる。状態1や状態2の場合には操作者31がICカード1を持っていない虞があり、操作者31に対して車両20の操作を許可するべきではない。しかし、操作者31がICカード1をICカードリーダ2に適切にかざしている、あるいはICカード1をICカードリーダ2に適切にセットしているにもかかわらず、読み取りエラーが発生してしまう場合もある。このような場合を考慮して、移動体制御装置200は、読み取り不可状態が発生しても直ちに車両20を運転不可状態に制御するのではなく、読み取り不可カウント上限回数L1(第1の所定の回数)を超えた場合に車両20を運転不可状態に制御する。読み取り不可カウント上限回数L1(第1の所定の回数)は、システム設定時等に予め記憶装置に記憶されている。
【0065】
また、車載制御部4が車両20を運転不可状態に制御するとは、上述したように車載制御部4が「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力することである。車両駆動制御部5は、「権限なし」の権限判定結果を車載制御部4から入力すると、車両20を運転不可能な状態に制御する。例えば、操作者31が車両20のエンジンをかけようとしてもかからない状態に制御する、走行中であれば、例えば次第にスピードを落としエンジンが停止するように制御する等である。
【0066】
S480では、ICカードリーダ2は予め設定された一定時間待機し、S420に戻る。一定時間待機することにより、ICカードリーダ2は、一定時間毎のポーリング(すなわち、定期的なポーリング)処理を実現する。ICカードリーダ2は、車載制御部4からポーリング送信処理のポーリング終了要求信号を入力するまで処理を繰り返す(S490)。
【0067】
S432において、車載制御部4は、車両20を運転不可の状態にするための「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力する。車両駆動制御部5は、「権限なし」の権限判定結果を入力すると、車両20を運転不可能な状態に制御する。そして、車載制御部4は、読み取り不可カウントMを初期化(M=0)して、S480に進む。
【0068】
<運転権限なしカウント判定処理:S440〜S470>
S440において、車載制御部4は、復号化されたID情報に含まれる権限データを記憶装置から読み込む。車載制御部4は、読み込んだ権限データを処理装置により解析する。車載制御部4は、権限データを処理装置により解析した結果に基づき、権限データに車両20を運転する権限があるか否かについて処理装置により判定する。
【0069】
例えば、車載制御部4は、車両種別毎に運転権限を有する操作者の社員番号が登録された運転権限テーブルを記憶装置に備え、復号化したID情報の社員番号で運転権限テーブルを検索することにより、運転権限を有するか否かを判定してもよい。この場合、権限データは社員番号ということになる。
【0070】
車載制御部4は、権限データが車両20を運転する権限があると判定した場合(S440でYES)、S450に進む。車載制御部4は、権限データが車両20を運転する権限がないと判定した場合(S440でYES)、S460に進む。
【0071】
ここで、ICカードリーダ2により読み取られたID情報に含まれる権限データ(以下処理対象の権限データ)が、車両20を運転する権限がないと判定される場合には、例えば、以下のような場合がある。(状態4)操作者31に車両20を運転する権限が実際にない状態、(状態5)実際には操作者31に車両20を運転する権限があるがICカードリーダ2の読み取りエラー等により誤った判定がなされた状態、等である。
【0072】
S450(車載制御部4により処理対象の権限データが車両20を運転する権限があると判定された場合)において、車載制御部4は、車両20を操作者31により運転可能な状態にするための「権限あり」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力する。車両駆動制御部5は、「権限あり」の権限判定結果を入力すると、車両20を運転可能な状態に制御する。そして、車載制御部4は、運転権限なしカウントNを初期化(N=0)して、S480に進む。
【0073】
車両駆動制御部5は、車載制御部4から「権限あり」の権限判定結果を入力すると、例えば、エンジンを始動可能とする、あるいはエンジン始動待ち状態とする、あるいは走行中やエンジン駆動中であればそのまま何もしない等の車両駆動制御を行い、操作者31が車両20の駆動(運転)を可能な状態にする。
【0074】
S460(車載制御部4により処理対象の権限データが車両20を運転する権限がないと判定された場合)において、車載制御部4は、運転権限なしカウントNをインクリメントする(N=N+1)。そして、車載制御部4は、運転権限なしカウントNと運転権限なしカウント上限回数L2(第2の所定の回数の一例)とを処理装置により比較する。車載制御部4は、運転権限なしカウントNが運転権限なしカウント上限回数L2以上(N≧L2)でない場合は(S460でNO)、S480に進む。車載制御部4は、運転権限なしカウントNが運転権限なしカウント上限回数L2以上(N≧L2)である場合は(S460でYES)、S470に進む。
【0075】
運転権限なしカウントNは、例えば、上述した状態4や状態5のような場合で、運転権限がないと判定された場合にカウントされる。状態4の場合には、運転権限を持っていない操作者31が車両20を運転しようとしていることを意味するので、操作者31に対して車両20の操作を許可するべきではない。しかし、状態5のように操作者31が適正な権限を有しているにもかかわらず、読み取りエラー等により権限がないと判定されてしまう場合もある。このような場合を考慮して、移動体制御装置200は、権限なし判定が発生しても直ちに車両20を運転不可状態に制御するのではなく、運転権限なしカウント上限回数L2(第2の所定の回数)を超えた場合に車両20を運転不可状態に制御する。運転権限なしカウント上限回数L2(第2の所定の回数)は、システム設定時等に予め記憶装置に記憶されている。
【0076】
S470において、車載制御部4は、車両20を運転不可の状態にするための「権限なし」の権限判定結果を車両駆動制御部5に出力する。車両駆動制御部5は、「権限なし」の権限判定結果を入力すると、車両20を運転不可能な状態に制御する。そして、車載制御部4は、運転権限なしカウントNを初期化(N=0)して、S480に進む。
【0077】
S480では、ICカードリーダ2は予め設定された一定時間待機し、S420に戻る。ICカードリーダ2は、車載制御部4からポーリング送信処理を終了させるためのポーリング終了要求信号を入力するまで処理を繰り返す(S490)。
【0078】
以上のように、本実施の形態では、移動体制御装置200が起動していなければ車両20を駆動することができず、たとえ、走行中であってもICカード1が「権限あり」と判定され続けなければ車両20を駆動し続けることができない。したがって、車両2を駆動し続けるために操作者31はICカード1を取り外して不正流用したりすることができず、コストの高いHW(ハードウェア)的なロック機構等を必要とせずに、簡易にSW(ソフトウェア)的にICカード1をロックすることができる。
【0079】
また、読み取り不可カウントMや運転権限なしカウントNを用いて、読み取りエラー等を考慮しつつ車両20を制御としているので、きめ細かい権限判定処理及び移動体制御処理を実現することができる。
【0080】
図5は、実施の形態1における移動体制御装置200(ID情報送信装置120)のID情報送信処理を示すフロー図である。図5を用いて、移動体制御装置200(ID情報送信装置120)のID情報送信処理について説明する。以下の説明では、ID情報送信装置120を処理の主体として説明する。
【0081】
S7において、車載制御部4は、処理装置により、通信ボタン6の押下の待機状態となる。すなわち、車載制御部4は、送信指示信号待ち状態となる。
【0082】
S8において、車載制御部4は、「車両20がDSRC通信エリアにいる」かつ「通信ボタン6より送信指示信号が入力された」状態であるか否かを処理装置により判断する。
【0083】
S8において、車載制御部4は、「車両20がDSRC通信エリアにいる」かつ「通信ボタン6より送信指示信号が入力された」状態でない場合(S8にてNOの場合)、処理をS7に戻す。S8において、車載制御部4は、「車両20がDSRC通信エリアにいる」かつ「通信ボタン6より送信指示信号が入力された」状態である場合(S8にてYESの場合)、処理をS9に進める。
【0084】
S9において、車載制御部4は、処理装置により、ID情報をDSRC車載器7へ出力する。そして、DSRC車載器7は、処理装置により、入力したID情報をDSRC無線通信により送信するために変調してDSRC車載器アンテナ8に送信する。変調されたID情報は、DSRC車載器アンテナ8から電波として発信される。
【0085】
以上が、ID情報送信装置120のID情報送信処理である。
【0086】
図6は、実施の形態1におけるID情報受信装置130のID情報受信方法及び入退場管理装置51の入退場管理方法を示すフロー図である。図6を用いて、ID情報受信装置130のID情報受信方法及び入退場管理装置51の入退場管理方法について説明する。
【0087】
S10において、DSRC制御機アンテナ9は、DSRC車載器アンテナ8から電波として発信されたID情報を受信する。DSRC制御機50は、処理装置により、DSRC制御機アンテナ9が電波として受信したID情報を復調する。すなわち、DSRC制御機50は、DSRC車載器7に格納されたID情報をDSRC車載器アンテナ8及びDSRC制御機アンテナ9を介してDSRC無線通信により取得する。
【0088】
S11において、DSRC制御機50は、入退場管理装置51に復調したID情報を送信する。
【0089】
S12において、入退場管理装置51は、DSRC制御機50よりID情報を入力して、入力したID情報のID認証を処理装置により行う。入退場管理装置51は、例えば、当該セキュリティエリア53を含む所定のエリア毎に、入退場が許可されている社員(操作者)の社員番号が登録された入退場許可テーブルを記憶装置に備える。入退場管理装置51では、処理装置を用いて、入力したID情報の社員番号により入退場許可テーブルを検索することにより、ID認証を判定する。
【0090】
ここで、ID情報には、「特定車両を操作するための権限を有する場合に操作が許可される車両種別に関する情報」(例えば、社内で固有に採番された車両番号等)が記録されているとする。社員1人に対して1台の車両が登録されている場合は、入退場管理装置51は、社員番号により、操作者31のID認証だけでなく、操作者31の運転する車両20の認証を行うこともできる。
【0091】
例えば、入退場管理装置51は、当該セキュリティエリア53を含む所定のエリア毎に、入退場が許可されている車両番号が登録された入退場許可車両テーブルを備える。入退場管理装置51は、処理装置を用いて、入力したID情報の社員番号及び車両番号を用いて入退場許可テーブル及び入退場許可車両テーブルを検索することにより、操作者31のID認証及び車両20の認証を判定することができる。操作者31及び車両20ともに入退場が許可されている場合のみ、認証が許可されたものとするとしてもよい。
【0092】
入退場管理装置51によりID情報の認証がされなかった場合(S12でNOの場合)、処理はS7に戻る。入退場管理装置51によりID情報が認証された場合(S12でYESの場合)、処理はS13に進む。
【0093】
S13において、入退場管理装置51は、ID情報の認証が完了すると、処理装置により、開閉制御信号をゲート開閉制御装置52に送信する。ゲート開閉制御装置52は、処理装置により、開閉制御信号(開制御信号)を入力すると、入退場ゲート23に開制御信号を送信し入退場ゲート23を開く。
【0094】
S14において、ゲート開閉制御装置52は、処理装置により、入退場ゲート23が開状態において、所定の時間、開制御信号を受信しない場合には、入退場ゲート23を閉めるための閉制御信号を送信し、入退場ゲート23を閉める。
【0095】
ここで、入退場管理装置51は、処理装置により、車両20の入場時にID認証を行った操作者31及び車両20がセキュリティエリア53内に存在することを示す情報を記憶装置等に記憶することで、操作者31及び車両20についての管理を行うこともできる。また、入退場管理装置51は、処理装置により、車両20の退場時にID認証を行った操作者31及び車両20がセキュリティエリア53内に存在しないことを示す情報を記憶装置等に記憶することで、操作者31及び車両20についての管理を行うこともできる。
【0096】
実施の形態1に係る入退場管理システム100は、車両20がセキュリティエリア53を入退場する場合において、ICカードリーダ2で読み取った運転者(操作者31)のICカード1のID情報をDSRC車載器7に格納し、DSRC無線通信を介して入退場システム(ID情報受信装置130、入退場管理装置51、ゲート開閉制御装置52)に送信することで、車両20及び運転者の入退場の管理を行うことを特徴とする。このように、入退場管理システム100は、ID情報送信装置120を備えているので、運転者は車両20を降りることなくセキュリティエリア53に入ることが可能となる。また、人(運転者(操作者31))だけでなく、車両20の入退場も管理することが可能となる。
【0097】
実施の形態1に係る入退場管理システム100は、車両20がセキュリティエリア53を入退場する場合において、運転者のICカード1のID情報をDSRC通信を介して入退場システム(ID情報受信装置130、入退場管理装置51、ゲート開閉制御装置52)に送信する。運転者のICカード1のID情報を車両20に備えた通信ボタン6を押下することをトリガとして入退場システム(ID情報受信装置130、入退場管理装置51、ゲート開閉制御装置52)に送信することを特徴とする。このように、DSRCの通信エリアに入っただけでは、入退場ゲート23を開かないように制御することを可能とする。これにより、むやみに入退場ゲート23を開かないようにし、セキュリティエリア53への不正侵入を防止することを可能とする。
【0098】
実施の形態1に係る移動体制御装置200によれば、車両20を運転(操作)する場合において、運転者のICカード1の暗号化されたID情報を車両20に搭載したICカードリーダ2で読み取り、車載制御部4にて暗号化されたID情報を復号化し、車両20を運転する権限があれば、車両20のエンジン制御(車両駆動制御)を行うことを特徴とする。これにより、車両20を運転する権限がない人が、車両20を動作(操作)させることを防ぐことを可能とする。
【0099】
実施の形態1に係る移動体制御装置200によれば、操作者31(運転者)のICカード1から得られたID情報を認証し、車両20のエンジンを制御する際に、操作者31のICカード1にICカードリーダ2よりポーリングを行い、定期的にICカードリーダ2にてID情報の読み取りを行う。これにより、車両を運転する権限をもつ人が車両を離れる際に、ICカード1を取り出すと運転権限が無くなり、車両のエンジン制御を行い運転できないように制御することができ、ICカード1の流用をできないようにすることができる。また、このような方式を堅牢性及び防水性の高い筐体を必要とせず、簡易で低コストなSW方式で実現可能とする。
【0100】
実施の形態1に係る移動体制御装置200によれば、一旦車両20が運転可能となった後に、ICカード1をICカードリーダ2から取り出す等すると、読み取り不可カウントMがカウントアップされ、車両20が運転不可能な状態となる。これにより、ICカード1の不正流用を防ぐことができる。
【0101】
実施の形態1に係る移動体制御装置200を搭載した車両20は、移動体制御装置200が起動していなければ車両20を駆動することができない。また、たとえ、車両20の走行中であってもICカード1が「権限あり」と判定され続けなければ(認証し続けなければ)、操作者31は車両20を駆動(運転)し続けることができない。したがって、操作者31は、車両20を駆動し続けるためにICカード1を不正流用したりすることができず、コストの高いHW的なロック機構等を必要とせずに、簡易にSW的にICカード1をロックすることができる。
【0102】
実施の形態1に係る移動体制御装置200によれば、定期的にICカードリーダ2にてID情報の読み取りを行い、運転権限無しのID情報を所定の回数読み取るまで車両20のエンジン制御を行わない。これにより、ICカードリーダ2よりICカード1から読み取ったID情報に読み取りミスがあった場合でも、むやみに車両20のエンジン制御を行わないことを可能とする。
【0103】
実施の形態1に係る移動体制御装置200によれば、読み取り不可カウントMや運転権限なしカウントNを用いて運転権限判定処理及び移動体制御処理をしているので、読み取りエラー等を考慮したきめ細かい移動体制御方法を実現することができる。
【0104】
実施の形態2.
本実施の形態では、移動体制御装置200の移動体制御方法において、読み取り不可カウントMを使用しない方法について説明する。本実施の形態における移動体制御装置200の機能ブロック構成は実施の形態1の図2と同様である。実施の形態1と同様の機能ブロック構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0105】
図7は、実施の形態2に係る移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れを示すフロー図である。図7が実施の形態1の図4と異なる点は、読み取り不可カウントMを使用しない点である。
【0106】
図7において、S510からS520は図4のポーリング開始処理(S410からS420)と同様である。
【0107】
S530において、車載制御部4は、ICカードリーダ2がICカード1からID情報を読み込めないと処理装置により判断すると(S530でNO)、S560に進む。S560は、図4のS460と同様である。S540からS590までは、図4のS440からS490までと同様である。
【0108】
本実施の形態に係る移動体制御装置200では、車載制御部4は、ICカードリーダ2によりICカード1のID情報が読み込めない場合には、運転権限なしカウンタNをインクリメントし(N=N+1)、ICカードリーダ2によりICカード1のID情報が読み込むことができ処理対象の権限データに運転権限がないと判定した場合にも運転権限なしカウンタNをインクリメント(N=N+1)する(S560)。つまり、運転権限なしカウントNは、ICカードリーダ2によりICカード1のID情報が読み込めない場合のカウントと、処理対象の権限データに運転権限がないと判定された場合のカウントとの合算値となる。
【0109】
そして、車載制御部4は、運転権限なしカウントNと運転権限なしカウント上限回数L2とを処理装置により比較する。車載制御部4は、運転権限なしカウントNが運転権限なしカウント上限回数L2以上(N≧L2)でない場合は(S460でNO)、S580に進む。車載制御部4は、運転権限なしカウントNが運転権限なしカウント上限回数L2以上(N≧L2)である場合は(S560でYES)、S570に進む。
【0110】
以上のように、本実施の形態の移動体制御装置200によれば、1つのカウント値(運転権限なしカウントN)を用いて車両20を運転不可状態にするか否かの判定処理をすることができるので、より簡単な処理で移動体制御処理を行うことができる。
【0111】
実施の形態3.
本実施の形態では、車載制御部4が車両20を運転不可能な状態に制御する際に、操作者31に対して警告情報を出力する態様について説明する。
【0112】
図8は、実施の形態3に係る移動体制御装置200の機能ブロック構成を示す図である。実施の形態1と同様のブロック構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図8において、実施の形態1の図2と異なる点は、移動体制御装置200が警告情報出力部41を備える点である。
【0113】
車載制御部4は、車両20を運転不可能な状態に制御したい場合に、車両駆動制御部5に「権限なし」の権限判定結果を出力するとともに、警告情報出力指示を警告情報出力部41に出力する。車載制御部4が警告情報出力指示を警告情報出力部41に出力するタイミングは、車両駆動制御部5に「権限なし」の権限判定結果を出力する前でもよい。
【0114】
警告情報出力部41は、車載制御部4から警告情報出力指示を入力すると、操作者31に警告するための警告情報を出力する。警告情報は、操作者31に権限データの認証に失敗したこと(権限の有無の判定で権限なしと判定されたこと)を通知するものである。警告情報は、例えば、ブザー、音声、画面表示、画面表示の点滅、あるいはこれらの組み合わせ等により、操作者31に車両20が運転不可能な状態であることを通知する。例えば、車両20の走行中に操作者31がICカード1をICカードリーダ2から取り外す等により、車両20を運転不可能な状態に制御する場合には、「認証失敗によりエンジンを停止します」等の音声をスピーカから出力することにより、操作者31に注意を促す。また、例えば、車載制御部4は、ブザーを鳴らし、操作者31に車両20が停止することを通知してもよい。
【0115】
図9は、実施の形態3にかかる移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れを示すフロー図である。図10は、実施の形態3にかかる移動体制御装置200の移動体制御方法の処理の流れの他の例を示すフロー図である。図9に示す処理は、実施の形態1の図4に示す処理に対応しているため、図4と同様の処理には同一のステップ番号を付しその説明を省略する。また、図10に示す処理は、実施の形態2の図7に示す処理に対応しているため、図7と同様の処理には同一のステップ番号を付しその説明を省略する。
【0116】
図9において、図4と異なる点は、S9432の処理とS9470の処理である。S431において、車載制御部4は、読み取り不可カウントMが読み取り不可カウント上限回数L1以上(M≧L1)の場合(S431でYES)、S9432に進む。S9432において、車載制御部4は、車両20を運転不可の状態にするための「権限なし」の権限判定結果を処理装置により車両駆動制御部5に出力するとともに、警告情報を出力させるための警告情報出力指示を処理装置により警告情報出力部41に出力する。そして、車載制御部4は、読み取り不可カウントMを初期化(M=0)して、S480に進む。
【0117】
また、S460において、車載制御部4は、運転権限なしカウントNが運転権限なしカウント上限回数L2以上(N≧L2)の場合(S460でYES)、S9470に進む。S9470において、車載制御部4は、車両20を運転不可の状態にするための「権限なし」の権限判定結果を処理装置により車両駆動制御部5に出力するとともに、警告情報を出力させるための警告情報出力指示を処理装置により警告情報出力部41に出力する。そして、車載制御部4は、運転権限なしカウントNを初期化(N=0)して、S480に進む。
【0118】
図10において、図7と異なる点は、S9570の処理である。S560において、車載制御部4は、運転権限なしカウントNが運転権限なしカウント上限回数L2以上(N≧L2)の場合(S460でYES)、S9570に進む。S9570において、車載制御部4は、車両20を運転不可の状態にするための「権限なし」の権限判定結果を処理装置により車両駆動制御部5に出力するとともに、操作者31に対する警告情報を出力させるための警告情報出力指示を処理装置により警告情報出力部41に出力する。そして、車載制御部4は、運転権限なしカウントNを処理装置により初期化(N=0)して、S480に進む。
【0119】
実施の形態3の移動体制御装置200によれば、車両20を運転不可能な状態に制御する場合に、操作者31に警告することができるので、車両20の走行中にエンジンを停止させような場合の安全性が向上する。
【0120】
上述した実施の形態1〜3の説明において、移動体制御装置200における車載制御部4、車両駆動制御部5、警告情報出力部41は、それぞれ独立した機能ブロックとして構成されているが、ひとつの機能ブロックとしてもよい。あるいは、車載制御部4と車両駆動制御部5とをまとめてひとつの機能ブロックとしてもよいし、車載制御部4と警告情報出力部41とをまとめてひとつの機能ブロックとしてもよい。あるいは、これらの機能ブロックを、他のどのような組み合わせで構成しても構わない。
【符号の説明】
【0121】
1 ICカード、2 ICカードリーダ、4 車載制御部、5 車両駆動制御部、6 通信ボタン、7 DSRC車載器、8 DSRC車載器アンテナ、9 DSRC制御機アンテナ、20 車両、23 入退場ゲート、31 操作者、34 方位センサ、41 警告情報出力部、50 DSRC制御機、51 入退場管理装置、52 ゲート開閉制御装置、53 セキュリティエリア、100 入退場管理システム、110 入退場管理システム、120 ID情報送信装置、130 ID情報受信装置、200 移動体制御装置、901 表示装置、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、923 プログラム群、924 ファイル群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の状態を制御する移動体制御装置において、
移動体の運転者の権限を判定するための権限データが記憶された記憶媒体から、前記権限データを定期的に読み取る記憶媒体読み取り部と、
前記記憶媒体読み取り部により読み取られた権限データに基づいて、前記運転者に前記移動体を運転する権限があるか否かを処理装置により判定する権限判定部と、
前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限があると判定された場合に、前記移動体を運転可能な状態に制御し、前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限がないと判定された場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御する移動体制御部と
を備えることを特徴とする移動体制御装置。
【請求項2】
前記記憶媒体読み取り部は、
読み取るべき前記権限データがあるか否かを問い合わせる問い合わせ信号を定期的に発信し、発信した問い合わせ信号に対する前記権限データの送信要求信号を前記記憶媒体から受信した場合に、前記記憶媒体から前記権限データを読み取ることを特徴とする請求項1に記載の移動体制御装置。
【請求項3】
前記移動体制御部は、
前記記憶媒体読み取り部が前記問い合わせ信号に対する前記権限データの送信要求信号を受信しなかった場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御することを特徴とする請求項2に記載の移動体制御装置。
【請求項4】
前記移動体制御部は、
前記記憶媒体読み取り部が前記問い合わせ信号に対する前記権限データの送信要求信号を第1の所定の回数以上受信しなかった場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御することを特徴とする請求項3に記載の移動体制御装置。
【請求項5】
前記移動体制御部は、
前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限がないとの判定が第2の所定の回数以上された場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移動体制御装置。
【請求項6】
前記移動体制御部は、
前記権限判定部により前記運転者に前記移動体を運転する権限がないとの判定が前記第2の所定の回数以上された場合に、前記運転者に警告するための警告情報を出力することを特徴とする請求項5に記載の移動体制御装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の移動体制御装置を搭載し、前記移動体制御装置の電源がオンしていない場合は、移動体の状態を運転不可能な状態とすることを特徴とする移動体。
【請求項8】
移動体の状態を制御する移動体制御装置の移動体制御方法において、
記憶媒体読み取り部が移動体の運転者の権限を判定するための権限データが記憶された記憶媒体から、前記権限データを定期的に読み取る記憶媒体読み取りステップと、
権限判定部が前記記憶媒体読み取りステップにより読み取られた権限データに基づいて、前記運転者に前記移動体を運転する権限があるか否かを処理装置により判定する権限判定ステップと、
移動体制御部が前記権限判定ステップにより前記運転者に前記移動体を運転する権限があると判定された場合に、前記移動体を運転可能な状態に制御し、前記権限判定ステップにより前記運転者に前記移動体を運転する権限がないと判定された場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御する移動体制御ステップと
を備えることを特徴とする移動体制御装置の移動体制御方法。
【請求項9】
前記記憶媒体読み取りステップは、
記憶媒体読み取り部が読み取るべき前記権限データがあるか否かを問い合わせる問い合わせ信号を定期的に発信し、発信した問い合わせ信号に対する前記権限データの送信要求信号を前記記憶媒体から受信した場合に、前記記憶媒体から前記権限データを読み取ることを特徴とする請求項8に記載の移動体制御装置の移動体制御方法。
【請求項10】
前記移動体制御ステップは、
移動体制御部が前記記憶媒体読み取りステップにより前記問い合わせ信号に対する前記権限データの送信要求信号を受信しなかった場合に、前記移動体を運転不可能な状態に制御することを特徴とする請求項9に記載の移動体制御装置の移動体制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−158954(P2011−158954A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17895(P2010−17895)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】