説明

移動体用情報再生装置および記録再生装置

【課題】 チェンジャータイプのCDドライバを利用し、ナビゲーションとビデオCD等の光ディスクを再生可能な、車載用マルチメディアシステムを提供する。
【解決手段】 画像情報あるいは音声情報の少なくともいずれか一方を含む複数種類かつ複数枚の記録媒体を再生する手段と、複数種の記録媒体の内少なくとも一つに移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合に移動体の位置を計測する手段と、地図情報を表示し該地図情報上に計測手段で計測された移動体の位置を表示する地図表示手段と、地図情報以外が記録された他の記録媒体の画像情報を表示する手段と、他の記録媒体に記録されている音声情報を処理し音声信号として出力する手段とを備え、所定の記録媒体が再生され、地図表示手段によって表示されている情報に関連した案内情報を他の記録媒体より再生して、画像上に表示または音声出力するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、移動体のナビゲーションに必要な種々の情報信号、音声情報および画像情報をディスク等の記録媒体に記録再生する記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、移動体として代表的な自動車には、液晶表示装置などのディスプレイによって、車両情報などの提供、ナビゲーション機能、ロケーション機能等を実現する装置が普及する傾向にある。ナビゲーション機能とは、表示装置の画面上に表示される地図上の目的地に対して、現在走行中の自動車の進行すべき方向を指示する機能であり、ロケーション機能とは、現在走行中である自動車が前記画面上に表示されている地図上のいずれの位置を走行しているかを示す機能である。
【0003】
このような機能を実行する装置として従来では、CDーROMという再生専用メモリを土台としたものがある。図9は従来の移動体ナビゲーション装置のブロック図である。図において、1はCDドライバーで、1aの地図情報が記録されたCD−ROMを再生する装置である。2はアンテナを介して人工衛星からの電波を受信し、自動車の現在位置や移動速度等を確認したり、決定できるGPS(Global positioning system)装置である。また、3は方位センサで、車両に固定された地磁気検出器等によって地磁気を車両の進行方向成分と、その垂直成分とに分解して検出し、これに対応する信号を車両の進行方位θとして出力する。4は距離センサで、車輪の回転を電磁ピックアップやリードスイッチ等によって検出する車速センサを使用して、車輪の回転数に比例したパルス信号を出力するものである。
【0004】
5は制御部であって、CPUやCRTコントローラ等で構成され、前記CDドライバー1で再生された地図情報を読み出して画面に表示させるための制御信号を出力する。また前記距離センサ4からのパルス信号、GPS装置2からのGPS信号および方位センサ3からX,Y成分のディシタル信号を受けて演算処理を実行し、走行経路情報である走行軌跡や現在位置を求め、表示信号を出力している。
【0005】
6は表示を行うディスプレイ装置であって、制御部5からの前記制御信号または表示信号を受けて動作する。また、7はキースイッチ群であり前記制御部5に対して、各種動作モードを選択する選択信号を出力する。8は一時記憶用のRAMであって、前記制御部5が演算処理を行う過程で前記CDドライバー1から読み出された地図データを記憶する。なお、このRAM8には、現在位置を記憶するメモリーテーブルがあり、この位置座標(X0 ,Y0 )に対応する上記地図データが読み出され、現在位置が画面の中心になるよう
に表示される。また、画面に走行軌跡を表示するために、位置データを記憶するメモリーテーブルも備えている。
【0006】
次に、以上のように構成された装置の動作について説明する。自動車の運転開始時に、キースイッチ群7により、ナビゲーションモードが選択されると、CDドライバー1でCD−ROM1aが再生され、出発点の位置(X0 ,Y0 )がある地図情報が読み出される
と、これがディスプレイ装置6に表示される。自動車が走行を開始すると、距離センサ4からパルス信号が出力され、前記制御部5に与えられる。制御部5は、このパルス数と所定の数値を乗算して、一定時間毎の走行距離Dを求める。
【0007】
次に、方位センサ3からの進行方位θと走行距離Dとから、車両の2次元座標上の位置を次式によって求める。
ΔX0 =D・cosθ
ΔY0 =D・sinθ
次に、この演算された座標(ΔX0 ,ΔY0 )と出発点の座標(X0 ,Y0 )とから、
現在位置(X1 ,Y1 )を次式によって求める。
X1 =X0 +ΔX0
Y1 =Y0 +ΔY0
一般に現在位置(Xn+1 ,Yn+1 )に対して、
Xn+1 =Xn +ΔXn
Yn+1 =Yn +ΔYn
となる。このようにして、刻々変化する現在位置までの走行距離と一定時間毎の経緯度が確定されていく。
【0008】
距離センサ4と方位センサ3からのデータだけでは誤差が生じてくるので、GPS装置2からのGPS信号を受けて、GPS処理を行う演算が実行され、一定時間毎に経緯度の絶対値が定められるので、走行経路情報の修正がおこなわれる。これら走行距離や走行経路情報は、順次一時記憶用のRAM8に格納されていく。また、上記RAM8に格納されている走行経路情報に従って、ディスプレイ装置6に自動車の走行軌跡が順次表示されていく。さらに、自動車走行中において表示される地図が順次隣接地図に切り替えられても、走行経路情報は隣接地図上に自動的に表示されるので、運転者は自車の走行経路を適確に視認することができる。
【0009】
ところで、最近CDにISO/IEC11172に示されるMPEG1規格の動画および音声を最大74分記録したビデオCDが提案され、製品化されるようになった。図10はこのビデオCDを再生する装置のブロック図である。1bはビデオCDである。50はCD−ROMデコーダで、CDドライバ1によってビデオCD1bより再生されたデータの誤り検出や誤り訂正を行う。51はバッファメモリでCD−ROM50の出力データが一時記憶される。52はA/V分離回路で上記CD−ROM50の出力データがオーディオとビデオのデータにそれぞれ分離される。
【0010】
53は制御マイコンで上記CD−ROM50の出力データの転送制御や各ブロックの動作制御を行っている。54はビデオ用MPEGデコーダでMPEG1規格で高能率符号化されたビデオデータの復号伸張処理を行う。55はビデオ用D/Aコンバータでビデオデータがアナログ信号に変換される。56はビデオエンコーダで、この出力のコンポジットビデオ信号は、57のビデオ端子より出力される。
【0011】
58はオーディオ用MPEGデコーダでMPEG1規格で高能率符号化されたオーディオデータの復号伸張処理を行う。59はオーディオ用D/Aコンバータで、オーディオデータがアナログ信号に変換される。60はアンプであり、61はオーディオ出力端子である。
【0012】
次に、上記ビデオCDの動作について説明する。まず、前記地図情報が記録されたCD−ROM1aはCD−ROM mode1規格、ビデオCD1bはCD−ROM mode2 format2規格(CD−I規格)であり、同じCD−ROM規格であるがデータのフォーマット構成が若干異なるだけである。したがって、再生信号処理は前記と同じCDドライバ1が利用されているが、後段のCD−ROMデコーダ50では上記CD−ROM mode2 format2規格に応じた誤り検出処理(訂正は行われない)がなされる。
【0013】
CD−ROM50で誤り検出処理がなされた再生データは一旦バッファメモリ51に記憶された後、A/V分離回路52へ転送される。この転送制御は制御マイコン53で行われる。A/V分離回路52では、転送された再生データがビデオデータとオーディオデータとに分離され、それぞれビデオ用MPEGデコーダ54とオーディオ用MPEGデコーダ58とに入力される。
【0014】
次に、ビデオ用MPEGデコーダ54ではMPEG1規格で高能率符号化されたビデオデータの復号伸張処理が行われ、1フレーム毎にビデオ用D/Aコンバータ55に送られ、アナログのビデオ信号に変換される。このビデオ信号にはビデオエンコーダ56で水平、垂直同期信号が付加され、ビデオ端子57より出力される。但し、ビデオ用D/Aコンバータ55以降はS端子仕様では上記水平、垂直同期信号はビデオ信号と分離されたままであり、その他RGB出力等ビデオ端子57に接続されるディスプレイ装置の仕様に準拠したもので構成されている。
【0015】
次に、オーディオ用MPEGデコーダ58では上記と同様にMPEG1規格で高能率符号化されたオーディオデータの復号伸張処理が行われ、オーディオ用D/Aコンバータ59でアナログのオーディオ信号に変換された後、アンプ60を介してオーディオ用出力端子61より出力される。
【0016】
上述の如く、従来の移動体ナビゲーション装置は、自車の現在位置と地図上の関係および走行軌跡を自動的に表示してくれるから、目的地に到達しようとしている運転者にとって便利な装置であった。そして最近になって、前記CDドライバ1には複数枚のディスクを自動的に切り換えて再生することができる、チェンジャータイプのものが用いられるようになった。このタイプの装置は、前記CD−ROM1aの他にCD−DA(CDディジタルオーディオ)ディスクなど複数枚のディスクを収納し、自動的にディスク交換されて再生できるように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
この近年の上記チェンジャータイプの装置の出現によって前記地図情報と音楽の両方の再生が可能となり、移動体ディスク再生装置もマルチメディア化されるようになった。そこで前述のビデオCD1bにおいては映画やカラオケ等のソフトが供給され始めたので、移動体である自動車内でカラオケを楽しんだり、観光案内を動画で再生できるような装置の開発が待たれる。さらに、近年VICS(Vehicle Information & Communication System)など各種の道路交通情報通信システムが提案されており、これらを外部情報として入力して地図上に表示し、しかも記憶でき、また移動体間で相互通信できるシステムの開発が課題となって来ている。
【0018】
本発明の目的は、かかる課題解決のために、チェンジャータイプの装置を用いて、地図情報と動画カラオケもしくは動画の観光案内ができ、しかもこれら動画の記録も可能な装置を提供し、外部情報を地図上に付加して表示するとともに、記録媒体に記録して利用し、さらに移動体間の相互通信もできるような装置を提供し、移動体用の装置のマルチメディア化をはかるものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明は、画像情報あるいは音声情報の一方または両方を含む複数種類かつ複数枚の記録媒体を再生する再生手段と、上記複数種の記録媒体の内少なくとも一つに移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備え、上記地図情報以外が記録された他の記録媒体の上記画像情報を表示する画像表示手段と、上記他の記録媒体に記録されている上記音声情報を処理し音声信号として出力する音声情報処理手段とを備えた移動体用情報再生装置を提供する。
【0020】
この発明はまた、画像情報あるいは音声情報の一方または両方を含む複数種類かつ複数枚の記録媒体を再生する再生手段と、上記複数種の記録媒体の内少なくとも一つに移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記地図情報以外が記録された他の記録媒体の上記画像情報を表示する画像表示手段と、上記他の記録媒体に記録されている上記音声情報を処理し音声信号として出力する音声情報処理手段と、上記地図表示中に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置と情報案内すべき目標地点との位置関係を比較する比較手段と、該比較手段の比較の結果上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の第一の地点との間にある場合、上記他の記録媒体を再生して上記画像情報を上記画像表示手段に入力して表示させ、上記音声情報を上記音声情報処理手段に入力して音声信号を出力させて情報案内させる情報案内手段とを備えた移動体用情報再生装置を提供する。
【0021】
この発明はまた、再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、録再可能な記録媒体に記録及び再生を行う記録再生手段と、移動体の位置を計測する計測手段と、上記再生専用の記録媒体を再生して地図情報を表示し、該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段と、上記再生手段および上記記録再生手段および上記地図表示手段を動作させて上記移動体の運行経路誘導を行う情報案内手段と、外部情報もしくは上記地図表示手段もしくは上記情報案内手段より生成された案内情報を記憶する記憶手段とを備えた移動体用情報記録再生装置を提供する。
【0022】
この発明はまた、再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、録再可能な記録媒体に記録及び再生を行う記録再生手段と、移動体の位置を計測する計測手段と、上記再生専用の記録媒体を再生して地図情報を表示し、該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段と、上記再生手段および上記記録再生手段および上記地図表示手段を動作させて上記移動体の運行経路誘導を行う情報案内手段と、外部情報もしくは上記地図表示手段もしくは上記情報案内手段より生成された案内情報を記憶する第一の記憶手段と、上記情報案内手段の指令によって上記再生手段で再生された該第一の記憶手段に記憶されている案内情報に関連する地図情報を記憶する第二の記憶手段と、該第一の記憶手段の案内情報と該第二の記憶手段の地図情報とから上記情報案内手段によって生成された修正地図情報を記憶する第三の記憶手段とを備えた移動体用情報記録再生装置を提供する。
【0023】
この発明はまた、再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、録再可能な記録媒体に記録及び再生を行う記録再生手段と、移動体の位置を計測する計測手段と、上記再生専用の記録媒体を再生して地図情報を表示し、該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段と、上記再生手段および上記記録再生手段および上記地図表示手段を動作させて上記移動体の運行経路誘導を行う情報案内手段と、外部情報もしくは上記地図表示手段もしくは上記情報案内手段より生成された案内情報を記憶する第一の記憶手段と、上記情報案内手段の指令によって上記再生手段で再生された該第一の記憶手段に記憶されている案内情報に関連する地図情報を記憶する第二の記憶手段と、該第一の記憶手段の案内情報と該第二の記憶手段の地図情報とから上記情報案内手段によって生成された修正地図情報を記憶する第三の記憶手段とを備えた移動体用情報記録再生装置を提供する。
【0024】
この発明はまた、記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記移動体の運行経路を音声案内するための情報案内手段と、上記情報案内手段で生成された音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段と、上記地図表示中に上記計測手段によって計測された上記移動体の現在位置と情報案内すべき目標地点との位置関係を比較する比較手段とを備えた移動体用情報再生装置を提供する。
【0025】
この発明はまた、再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報と画像情報もしくは音声情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、外部情報を入力する入力する入力手段と該外部情報もしくは上記画像情報もしくは上記音声情報もしくは修正地図情報を録再可能な記録媒体に記録または再生する記録再生手段と、上記画像情報を表示する画像表示手段と、上記音声情報を処理し音声信号として出力する音声情報処理手段と、上記移動体の運行経路または運行経路上の情報を画像もしくは音声案内するための情報案内手段と、上記情報案内手段で生成された音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段と、上記地図表示中に上記計測手段によって計測された上記移動体の現在位置と情報案内すべき目標地点との位置関係を比較する比較手段とを備えた移動体用情報記録再生装置を提供する。
【0026】
この発明はまた、記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報と画像情報もしくは音声情報が記録されている場合、上記記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報を生成する情報案内手段と、上記現在位置情報と該付加情報を他の移動体に送信する送信手段とを備えた移動体用情報再生装置を提供する。
【0027】
この発明はまた、再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段とを備える装置であって、他の移動体からの現在位置情報と付加情報を受信する受信手段と該付加情報を録再可能な記録媒体に記録または再生する記録再生手段と、上記移動体の運行経路または運行経路上の情報を案内するための情報案内手段と、音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段とを備えた移動体用情報記録再生装置を提供する。
【0028】
この発明はまた、再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段と、録再可能な記録媒体を記録または再生する記録再生手段とを備える装置であって、上記再生専用もしくは録再可能な記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報を生成する情報案内手段と、上記現在位置情報と該付加情報を他の移動体に送信する送信手段と、他の移動体からの現在位置情報と付加情報を受信する受信手段と、音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段とを備えた移動体用情報記録再生装置を提供する。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、画像情報あるいは音声情報の一方または両方を含む複数種類かつ複数枚の記録媒体を再生する再生手段と、上記複数種の記録媒体の内少なくとも一つに移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記地図情報以外が記録された他の記録媒体の上記画像情報を表示する画像表示手段と、上記他の記録媒体に記録されている上記音声情報を処理し音声信号として出力する音声情報処理手段とを備え、上記所定の記録媒体が再生され、上記地図表示手段によって表示されている情報に関連した案内情報を、上記他の記録媒体より再生して、上記画像表示手段により表示または音声処理手段により音声を出力し、もしくは該画像の表示と音声出力との両方が行われるように構成されており、再生手段によって所定の記録媒体が再生され、上記地図表示手段によって上記地図情報と現在位置が表示されると共に、上記地図表示手段によって表示されている情報に関連した案内情報が、上記地図情報が記録された記録媒体以外の他の記録媒体より再生され、再生された案内情報は上記画像表示手段により表示または音声処理手段により音声出力され、もしくは該画像の表示と音声出力との両方がなされる。
このため、一つの再生手段でCD−ROMディスク1a、ビデオCDディスク1b、CD−DAディスク1cやCD−Gディスク1dなどの多数種の記録媒体が再生でき、しかもディスクが自動的に交換される。また、例えばCD−ROMディスク1aより地図情報を再生して移動体の運行経路誘導を行っているとき、目的地の観光情報の案内を他のディスク1b〜1dの自動再生で行わせることもでき、装置のマルチメディア化をはかり案内情報の多様化をはかることができる。
【0030】
また、この発明によれば、画像情報あるいは音声情報の一方または両方を含む複数種類かつ複数枚の記録媒体を再生する再生手段と、上記複数種の記録媒体の内少なくとも一つに移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記地図情報以外が記録された他の記録媒体の上記画像情報を表示する画像表示手段と、上記他の記録媒体に記録されている上記音声情報を処理し音声信号として出力する音声情報処理手段と、上記地図表示中に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置と情報案内すべき目標地点との位置関係を比較する比較手段と、該比較手段の比較の結果上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の第一の地点との間にある場合、上記他の記録媒体を再生して上記画像情報を上記画像表示手段に入力して表示させ、上記音声情報を上記音声情報処理手段に入力して音声信号を出力させて情報案内させる情報案内手段とを備え、上記第一の地点より上記目標地点に近い第二の地点もしくは上記目標地点に上記移動体が到達したとき、当該目標地点が上記表示中の地図情報上に表示されるように構成されており、比較手段の比較の結果上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の第一の地点との間にある場合、上記情報案内手段によって上記他の記録媒体が再生されて上記画像情報が上記画像表示手段に入力されて表示され、上記音声情報が上記音声情報処理手段に入力され、音声信号が出力されて情報案内される。また、上記第一の地点より上記目標地点に近い第二の地点もしくは上記目標地点に上記移動体が到達したとき、上記情報案内手段によって当該目標地点が上記表示中の地図情報上に表示される。
このため、例えばユーザーが設定した運行経路上にレストランやガソリンスタンド等があるとき、目標地点として案内させるように指定しておくと、移動体が当該目標地点に近づいた所で上記情報案内手段によって自動的に上記他の記録媒体が再生されて、情報案内され、目標地点を見逃すことなく食事や給油に立ち寄ることができる。また、従来は一つの記録媒体の再生装置であったため、記録媒体に地図情報と上記画像や音声情報からなる案内情報とが記録され、情報量に限りがあったが、上記再生装置によって複数枚の記録媒体が再生できるので、地図情報が記録された記録媒体のほかに案内情報が記録された記録媒体を複数種かつ複数枚再生でき、しかも上記情報案内手段が地図上の目標地点の手前で自動的に適切な記録媒体を選択して再生させるので、案内情報の情報量が増大し、しかも多種多様な案内ができるという効果を奏する。
【0031】
また、この発明によれば、再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、録再可能な記録媒体に記録及び再生を行う記録再生手段と、移動体の位置を計測する計測手段と、上記再生専用の記録媒体を再生して地図情報を表示し、該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段と、上記再生手段および上記記録再生手段および上記地図表示手段を動作させて上記移動体の運行経路誘導を行う情報案内手段と、外部情報もしくは上記地図表示手段もしくは上記情報案内手段より生成された案内情報を記憶する記憶手段とを備え、上記地図表示手段で表示中の地図情報上に上記記憶手段に記憶されている内容を付加または置換して表示するように構成されており、上記情報案内手段によって上記地図表示手段で表示中の地図情報上に上記記憶手段に記憶されている内容が付加または置換されて表示される。
このため、例えば交通情報などの外部情報が入力されると、表示中の地図情報に当該交通情報が付加されて表示され、また、上記情報案内手段もしくは上記地図表示手段で生成された文字や画像が上記地図情報に付加されて表示されるので、上記移動体の運行経路上の情報をリアルタイムに表示させることができ、より周囲の状況に即した運行経路誘導ができるという効果を奏する。
【0032】
また、この発明によれば、再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、録再可能な記録媒体に記録及び再生を行う記録再生手段と、移動体の位置を計測する計測手段と、上記再生専用の記録媒体を再生して地図情報を表示し、該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段と、上記再生手段および上記記録再生手段および上記地図表示手段を動作させて上記移動体の運行経路誘導を行う情報案内手段と、外部情報もしくは上記地図表示手段もしくは上記情報案内手段より生成された案内情報を記憶する第一の記憶手段と、上記情報案内手段の指令によって上記再生手段で再生された該第一の記憶手段に記憶されている案内情報に関連する地図情報を記憶する第二の記憶手段と、該第一の記憶手段の案内情報と該第二の記憶手段の地図情報とから上記情報案内手段によって生成された修正地図情報を記憶する第三の記憶手段とを備え、上記情報案内手段は上記第三の記憶手段の修正地図情報を上記地図表示手段に入力して表示させるとともに、上記記録再生手段に入力して録再可能な記録媒体に記録させるように構成されており、上記情報案内手段によって上記第三の記憶手段の修正地図情報が上記地図表示手段に入力されて表示されるとともに、上記記録再生手段に入力されて録再可能な記録媒体に記録される。
このため、例えば、交通情報などの外部情報が入力されると、上記第一の記憶手段に記憶されるとともに、当該交通情報に関連する地図情報が上記情報案内手段の指令で再生されて上記第二の記憶手段に記憶され、上記情報案内手段によって該地図情報に該交通情報が付加されて上記第三の記憶手段記憶されたのち表示され、また録再可能な記録媒体に記録されるので、実際の交通状況が加味された地図情報が表示できるとともに、記録保存が可能であるため優れた運行経路誘導ができ、しかも記録された修正地図情報をデータベースとして利用できるという効果を奏する。
【0033】
また、この発明によれば、再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、録再可能な記録媒体に記録及び再生を行う記録再生手段と、移動体の位置を計測する計測手段と、上記再生専用の記録媒体を再生して地図情報を表示し、該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段と、上記再生手段および上記記録再生手段および上記地図表示手段を動作させて上記移動体の運行経路誘導を行う情報案内手段と、外部情報もしくは上記地図表示手段もしくは上記情報案内手段より生成された案内情報を記憶する第一の記憶手段と、上記情報案内手段の指令によって上記再生手段で再生された該第一の記憶手段に記憶されている案内情報に関連する地図情報を記憶する第二の記憶手段と、該第一の記憶手段の案内情報と該第二の記憶手段の地図情報とから上記情報案内手段によって生成された修正地図情報を記憶する第三の記憶手段とを備え、上記移動体の運行経路誘導中に上記情報案内手段は上記地図表示手段で地図情報を表示中ならば上記第三の記憶手段に記憶されている内容を付加または置換して表示させ、上記第三の記憶手段の内容を保存する場合は上記記録再生手段に当該第三の記憶手段の内容を出力して上記録再可能な記録媒体に記録させるように構成されており、上記情報案内手段によって上記移動体の運行経路誘導中に、上記地図表示手段で地図情報が表示中ならば上記第三の記憶手段に記憶されている内容が付加または置換されて表示され、また、上記第三の記憶手段の内容が保存される場合は、上記記録再生手段に当該第三の記憶手段の内容が出力されて上記録再可能な記録媒体に記録される。
このため、上記移動体の運行経路上の情報をリアルタイムに表示させることができ、しかも記録保存が可能なので記録された修正地図情報を次回から上記再生専用の記録媒体に記録されているもとの地図情報に替えて表示させることもでき、常に最新の情報が記載された地図情報をもちいて上記運行経路誘導ができるという効果を奏する。
【0034】
また、この発明によれば、記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記移動体の運行経路を音声案内するための情報案内手段と、上記情報案内手段で生成された音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段と、上記地図表示中に上記計測手段によって計測された上記移動体の現在位置と情報案内すべき目標地点との位置関係を比較する比較手段とを備え、上記情報案内手段は該比較手段の比較の結果上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の所定地点との間にある場合、当該目標地点と上記現在位置との距離を計算し、計算結果および案内情報を文字情報として上記音声変換手段に入力して音声案内させ、上記現在位置が上記目標地点に到達した場合、音声案内のための文字情報を上記音声変換手段に入力して上記移動体の運行経路案内をさせるように構成されており、上記比較手段による比較の結果上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の所定地点との間にある場合、上記情報案内手段によって当該目標地点と上記現在位置との距離が計算され、計算結果および案内情報が文字情報として上記音声変換手段に入力されて音声案内され、上記現在位置が上記目標地点に到達した場合、上記情報案内手段によって音声案内のための文字情報が上記音声変換手段に入力されて上記移動体の運行経路案内がなされる。
このため、上記移動体を運行する者が上記地図表示手段を逐一視認しなくとも目標地点の状況や運行経路と当該目標地点までの距離が事前に音声案内されるので、例えば交差点等の場合前もって距離感を掴みながら車線変更などの対応をすることができ、しかも当該交差点でも音声案内されるので、直進や右左折の時期を逃すことなく行うことができ、音声案内のため安全性もあるなどの効果を奏する。
【0035】
また、この発明によれば、再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報と画像情報もしくは音声情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の位置を表示する地図表示手段とを備える装置であって、外部情報を入力する入力する入力手段と該外部情報もしくは上記画像情報もしくは上記音声情報もしくは修正地図情報を録再可能な記録媒体に記録または再生する記録再生手段と、上記画像情報を表示する画像表示手段と、上記音声情報を処理し音声信号として出力する音声情報処理手段と、上記移動体の運行経路または運行経路上の情報を画像もしくは音声案内するための情報案内手段と、上記情報案内手段で生成された音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段と、上記地図表示中に上記計測手段によって計測された上記移動体の現在位置と情報案内すべき目標地点との位置関係を比較する比較手段とを備え、上記入力手段によって上記外部情報が入力されたとき、上記情報案内手段は該外部情報と対応する地図情報とから修正地図情報を生成して上記地図表示手段に入力して表示させ、また記録する場合は上記記録再生手段に入力して、上記録再可能な記録媒体に記録させ、また上記情報案内手段は該比較手段の比較の結果上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の所定地点との間にある場合、上記目標地点の情報が上記再生専用または上記録再可能な記録媒体に記録されているときは、上記再生手段または上記記録再生手段によって再生された画像情報もしくは音声情報を上記画像表示手段もしくは上記音声情報処理手段に入力して表示もしくは音声信号を出力させて情報案内させ、また音声案内用の文字情報を上記音声変換手段に入力して音声案内させるように構成されており、上記入力手段によって上記外部情報が入力されたとき、上記情報案内手段によって該外部情報と対応する地図情報とから修正地図情報が生成され、上記地図表示手段に入力されて表示され、また記録される場合は上記記録再生手段に入力されて、上記録再可能な記録媒体に記録される。さらに、上記比較手段による比較の結果、上記現在位置が上記目標地点と該目標地点の手前の所定地点との間にある場合、上記情報案内手段によって上記目標地点の情報が上記再生専用または上記録再可能な記録媒体に記録されているとき、上記再生手段または上記記録再生手段によって再生された画像情報もしくは音声情報が上記画像表示手段もしくは上記音声情報処理手段に入力されて表示もしくは音声信号が出力されて情報案内され、また音声案内用の文字情報が上記音声変換手段に入力されて音声案内される。
このため、上記外部情報が入力されると該当する地図情報に追記または修正されるので、例えば渋滞、事故などの交通情報を得たとき地図上に反映することができ、しかも上記録再可能な記録媒体に記録保存できる。また上記目標地点に近づくと上記情報案内手段によって再生専用または録再可能な記録媒体から所定の情報が再生され、上記画像表示手段や上記音声情報処理手段によって案内されるので、例えば目標地点が観光名所のとき内容や特長が画像や音声で案内できる。さらに、上記目標地点を案内する情報が上記双方の記録媒体に記録されていないときなどには、音声案内用の文字情報を上記音声変換手段に入力して音声案内させることができるという効果を奏する。
【0036】
また、この発明によれば、記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報と画像情報もしくは音声情報が記録されている場合、上記記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報を生成する情報案内手段と、上記現在位置情報と該付加情報を他の移動体に送信する送信手段とを備え、上記情報案内手段は音声案内するための文字情報があるときは該文字情報を上記付加情報に加えて上記送信手段に入力して送信させるように構成されており、上記情報案内手段によって上記記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報が生成され、音声案内するための文字情報がある場合は該文字情報が上記付加情報に加えられて上記送信手段に入力され、当該付加情報と上記現在位置情報が上記送信手段によって送信される。
このため、上記移動体の現在位置およびメッセージ等の文字情報や観光案内情報またはその他交通情報などの当該移動体に関する情報を他の移動体に転送できるという効果を奏する。
【0037】
また、この発明によれば、再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段とを備える装置であって、他の移動体からの現在位置情報と付加情報を受信する受信手段と該付加情報を録再可能な記録媒体に記録または再生する記録再生手段と、上記移動体の運行経路または運行経路上の情報を案内するための情報案内手段と、音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段とを備え、上記付加情報が他の移動体の地図情報もしくは音声案内のための文字情報もしくはその他の情報で構成される場合、上記情報案内手段は受信手段によって入力された上記付加情報を処理し、該他の移動体の地図情報や該その他の情報と上記他の移動体の現在位置情報を上記地図表示手段に入力して表示させ、または上記再生手段もしくは上記記録再生手段を動作させて上記再生専用もしくは上記録再可能な記録媒体から上記他の移動体の現在位置情報に対応する地図情報もしくは案内情報を得て上記地図表示手段に入力して表示させ、上記文字情報を上記音声変換手段に入力して音声信号に変換させて音声案内させると共に、上記付加情報を上記記録再生手段に入力して上記録再可能な記録媒体に記録するように構成されており、上記受信手段によって他の移動体の上記現在位置情報および上記付加情報が受信され、上記付加情報が他の移動体の地図情報もしくは音声案内のための文字情報もしくはその他の情報で構成される場合、上記情報案内手段によって受信手段により入力された上記付加情報が処理され、該他の移動体の地図情報や該その他の情報と上記他の移動体の現在位置情報が上記地図表示手段に入力されて表示される。または、上記情報案内手段によって上記再生手段もしくは上記記録再生手段が動作し、上記再生専用もしくは上記録再可能な記録媒体から上記他の移動体の現在位置情報に対応する地図情報もしくは案内情報が得られるので、上記地図表示手段に入力されて表示され、上記文字情報が上記音声変換手段に入力されて音声信号に変換され、音声案内されると共に、上記付加情報が上記記録再生手段に入力されて上記録再可能な記録媒体に記録される。
このため、他の移動体の現在位置を地図上に表示することができ、また他の移動体から発せられた付加情報を上記録再可能な記録媒体に記録して保存でき、さらに該付加情報から得た地図やその他の情報、例えば交通情報、走行軌跡、観光案内などを表示でき、そのうえ、該付加情報をもとにして上記再生専用もしくは録再可能な記録媒体に記録されている情報を表示でき、また、上記文字情報を他の移動体から得ることによって、メッセージ等を音声出力して音声案内できるなどの種々のサービスを受けられるという効果を奏する。
【0038】
また、この発明によれば、再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段と、録再可能な記録媒体を記録または再生する記録再生手段とを備える装置であって、上記再生専用もしくは録再可能な記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報を生成する情報案内手段と、上記現在位置情報と該付加情報を他の移動体に送信する送信手段と、他の移動体からの現在位置情報と付加情報を受信する受信手段と、音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段とを備え、上記情報案内手段は音声案内するための文字情報があるときは該文字情報を上記付加情報に加えて上記送信手段に入力して送信させるとともに、上記他の移動体の付加情報が他の移動体の地図情報もしくは音声案内のための文字情報もしくはその他の情報で構成される場合、上記情報案内手段は受信手段によって入力された上記他の移動体の付加情報を処理し、該他の移動体の地図情報やその他の情報と上記他の移動体の現在位置情報を上記地図表示手段に入力して表示させ、または上記再生手段もしくは上記記録再生手段を動作させて上記再生専用もしくは上記録再可能な記録媒体から上記他の移動体の現在位置情報に対応する地図情報もしくは案内情報を得て上記地図表示手段に入力して表示させ、上記他の移動体の文字情報を上記音声変換手段に入力して音声信号に変換させて音声案内させると共に、上記他の移動体の付加情報を上記記録再生手段に入力して上記録再可能な記録媒体に記録するように構成されており、上記情報案内手段によって上記記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報が生成され、音声案内するための文字情報がある場合は該文字情報が上記付加情報に加えられて上記送信手段に入力され、他の移動体に送信される。また、上記受信手段によって他の移動体の上記現在位置情報および上記付加情報が受信され、上記他の移動体の付加情報が他の移動体の地図情報もしくは音声案内のための文字情報もしくはその他の情報で構成される場合、上記情報案内手段によって受信手段により入力された上記他の移動体の付加情報が処理され、該他の移動体の地図情報やその他の情報と上記他の移動体の現在位置情報が上記地図表示手段に入力されて表示され、または上記情報案内手段によって上記再生手段もしくは上記記録再生手段が動作し、上記再生専用もしくは上記録再可能な記録媒体から上記他の移動体の現在位置情報に対応する地図情報もしくは案内情報が得られるので、上記地図表示手段に入力されて表示され、上記他の移動体の文字情報が上記音声変換手段に入力されて音声信号に変換され、音声案内されると共に、上記他の移動体の付加情報が上記記録再生手段に入力されて上記録再可能な記録媒体に記録される。
このため、移動体相互の現在位置、地図情報、文字情報やその他の情報を通信することができ、また一方の移動体を情報案内用の基地局として考えると、他方の多数の移動体間の情報交換または交通制御を行うシステムに発展させることもできる移動体間通信装置を提供できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
実施例1.
以下、本発明における実施例1として記録媒体にCDフォーマットの光ディスクを適用する場合について説明する。尚、本発明は上記光ディスク再生のための装置に限定されるものではない(1例としてMD Mini Discを再生する装置にも適用できる。すなわち、以下ではチェンジャータイプのCDドライバを用いているが、チェンジャータイプのMDドライバまたはCDとMDチェンジャー両方を有する装置、さらに1つのチェンジャー装置であってCDとMD両方が再生できるものであっても良い)。図1は実施例1のブロック回路図である。図1において、1aはCD−ROMディスク、1bはビデオCDディスク、1cはCD−DA音楽ディスク、1dはCD−G(CDグラフィックでサブコード情報に静止画が記録されたもの)ディスクであり、1eはチェンジャータイプのCDドライバで、再生アンプ、誤り検出および訂正等を行う信号処理回路が内蔵されている。1fおよび1gは上記CDドライバ1e内のディスクモータと光ピックアップであり、これらのサーボコントロール回路もまたCDドライバ1e内に内蔵されている。1hは再生データ出力、1iはサブコード出力である。また、図1ではCD−ROMディスク1aが再生されている状態が示されているが、ビデオCDディスク1b、CD−DAディスク1c、CD−Gディスク1dの再生時はそれぞれCD−ROM1aの所にディスク1b、1c、1dが移動し、ディスク1aはディスク1b、ディスク1cまたは1dの所に移動するように構成されている(尚、各ディスクの記録内容の詳細はそれぞれの規格書を参照)。ただし、図1では詳細な移動機構、制御回路等は省略されている。
【0040】
次に、50aはCD−ROMデコーダでCDドライバ1eの再生データ出力1hに接続されている。50bはCD−ROMデコーダ50aの出力データバスで、出力データは8dのバッファメモリAにデータが一旦記憶された後、各部に転送される。66はホストマイコンでデータバス50bの制御や各ブロックのコントロールを行っている。65はCDドライバ1e制御用のマイコンで、CDドライバ1eを動作させると共に、そのサブコード出力1iより時間情報を得、また再生データ出力よりディスクの識別情報等を得てホストマイコン66と通信を行っている。また、7aはキースイッチ群でホストマイコン66に接続されている。
【0041】
次に、ナビゲーション装置の部分は以下の様に構成されている。図1において、5aはデータ処理や表示制御を行う制御部で、GPS装置2、方位センサ3、距離センサ4からの位置情報を入力し、データバス50bから地図情報(CD−ROMディスク1aを再生時)を入力する。8aはバッファメモリBで、上記位置情報や地図情報が一時記憶される。8bは漢字や文字キャラクタ用のメモリで、8cはデータ表示用のVRAMである。また、55aはD/Aコンバータで、VRAM8cの表示データ出力がアナログ信号に変換される。さらに、CD−ROMディスク1aに記録されている音声データはCD−ROMデコーダ50より、64のCD−ROM用音声処理回路に入力され、アナログのオーディオ信号として出力される。
【0042】
次に、ビデオCD装置の部分は以下の様に構成されている。52aはA/V分離回路で、データバス50bから画像および音声データ(ビデオCDディスク1bを再生時)を入力し、画像データと音声データとに分離する。ビデオ用MPEGデコーダ54、ビデオ用D/Aコンバータ55、オーディオ用MPEGデコーダ58、オーディオ用D/Aコンバータ59は前記従来例のものと同じである。
【0043】
次に、CD−G装置としては、67のCDグラフィック処理回路があり、サブコード出力1iから静止画データ(CD−Gディスク1cを再生時)を入力し、表示のためのアナログビデオ信号を出力する。
また、CD−Gディスク1cのオーディオデータとCD−DAディスク1d再生時のオーディオデータは再生データ出力1hから59aのD/Aコンバータへ直接入力され、アナログ信号に変換される。
【0044】
次に、上記アナログビデオ信号であるD/Aコンバータ55、55aとCDグラフィック処理回路67の出力は62のセレクタAに接続され、その出力はディスプレイ装置6に接続されている。また、上記アナログオーディオ信号であるD/Aコンバータ59、59aとCD−ROM用音声処理回路64の出力は63のセレクタBに接続され、アンプ60を介して出力端子61より、他の音響装置に接続されている。
【0045】
次に、上記実施例1の動作について説明する。まず、自動車を運転中CD−ROMディスク1aを再生しながら、ナビゲーションを行う場合は以下のようになる。キースイッチ群7により、ナビゲーションモードであることをホストマイコン66に指定すると、ホストマイコン66より制御部5aへ位置情報の要求が出される。制御部5aはGPS装置2、方位センサ3および距離センサ4より自車の現在位置(X,Y)を得て、ホストマイコン66に転送する。但し、現在位置(X,Y)を求める動作の詳細については前記従来例と同様である。
【0046】
次に、ホストマイコン66ではCD−ROM1aより上記現在位置(X,Y)が含まれる部分の地図情報を読み出すために地図アドレスが計算され、マイコン65に対しての転送要求としてその計算結果が出力される。マイコン65からはCDドライバ1eにCD−ROM1aを再生するように指令がだされる。CDドライバ1eは図1に示される位置に、CD−ROM1aを移動させ、上記内蔵のサーボコントロール回路によりディスクモータ1fを回転させ、光ピックアップ1gより再生信号を得る。この再生信号は上記CDドライバ1eに内蔵の再生アンプを介して信号処理回路で信号処理が行われ、再生データとして再生データ出力1hに現われる。また、再生信号中のサブコード情報はサブコード出力1iよりマイコン65に入力され、この時間情報と上記地図情報のアドレス(サブコード時間情報に対応している)とが比較される。マイコン65からはこの比較結果に応じて光ピックアップ1gを移動させる指令がCDドライバ1eに出されるので、所定の地図情報が検索され、該当部分の再生データが再生データ出力1hより出力される。
【0047】
次に、上記再生データ出力1hに現われた再生データはCD−ROMデコーダ50aに入力される。CD−ROMデコーダ50aではホストマイコン66の指令によって、前記従来例で説明したようにCD−ROM mode1 フォーマットで信号処理が行われ、所望の地図情報が抽出される。この地図情報はホストマイコン66の制御によって、データバス50bに接続されているバッファメモリA8dに一旦記憶される。
【0048】
次に、ホストマイコン66は再びデータバス50bを制御して、バッファメモリAより地図情報を読み出させて制御部5aに転送すると共に、制御部5aに上記現在位置(X,Y)の所の地図を表示するように指令を出す。制御部5aでは入力された地図情報を処理し、地図データとして一旦バッファメモリB8aに記憶する。その後、制御部5aによってバッファメモリB8aより現在位置のある部分の地図データが読み出されて処理され、地図描画データとしてVRAM8cに書き込まれる。このとき、地図データ中の文字コードにしたがってメモリ8bより漢字あるいは文字キャラクタが読み出され、また作図データや色データから地図が描画され、道路データから上記現在位置(X,Y)の所に最も近い道路上に現在位置マークをつけられて上記地図描画データが作成される。
【0049】
次に、VRAM8cでは書き込まれた上記地図描画データが制御部5aで発生した表示クロックで読み出され、D/Aコンバータ55bでアナログのビデオ信号に変換され、セレクタA62を介してディスプレイ装置6に送られ、表示される。 以下、自車の移動に伴い、時間t後の現在位置(Xt ,Yt )まで上記現在位置マークは上記道路データをもとに道路に沿って移動するように表示される。また、表示された地図もスクロールされ、上記現在位置マークが常に所定位置に来るように表示される。このときのスクロール動作はVRAM8cの読み出しアドレスを変えることで行われるが、表示すべきデータが足りなくなると、新たに隣接する地図データがバッファメモリB8aより読み出されて、上記と同様に制御部5aで描画処理され、VRAM8cに追加書き込みされる。またバッファメモリB8aに隣接する地図データが無いときは、制御部5aからの信号を受けたホストマイコン66の制御によってバッファメモリA8dよりデータバス50bを介して隣接地図情報が制御部5aに転送され、処理された地図データはバッファメモリB8aに追加記憶される。
【0050】
さらに、バッファメモリA8dの地図情報も不足するとホストマイコン66では制御部5aから送られて来る位置情報に応じて、該当する上記地図情報のアドレスが再計算され、マイコン65に対して転送要求が出される。このため、上記と同様にCD−ROM1aがCDドライバ1eによって再びアクセスされ、該当する地図情報はCD−ROMデコーダ50aより出力され、バッファメモリA8dに書き加えられる。
【0051】
これらのスクロール動作において、ディスプレイ装置6で表示の欠落が起きない様にするために、バッファメモリA8dとB8aはVRAM8cにおける地図描画データの不足を防止する手段として利用されている。したがって、バッファメモリA8dは制御部5aから刻々送られて来る位置情報に対して、ホストマイコン66が地図情報のアドレスを計算してからCD−ROM1aがアクセスされ、CD−ROMデコーダ50aより所望の地図情報が出力されるまでの時間に見合った容量(例えば、現在位置を含む地図情報とその隣接もしくは隣隣接地図情報に相当する分)を備えている。また、バッファメモリB8aは上記地図データの不足に応じて出力される制御部5aからの信号を受けたホストマイコン66によって、バッファメモリA8dから地図情報が読み出されてから、制御部5aで処理され、新たに地図データとして書き込まれるまでの時間に応じた量(即ち、現在位置を含む地図情報もしくは隣接地図情報に相当する分)を備えている。
【0052】
さらに上記VRAM8cはバッファメモリB8aから地図データが読み出されてから制御部5aで描画され、地図描画データとして出力されるまでに時間に応じた量(実際に表示される部分もしくは現在位置の地図データに相当する分)を有している。制御部5aはバッファメモリB8aやVRAM8cの地図データや地図描画データを監視して不足する前に信号をホストマイコン66に出力したり、地図データの読み出しを行っている。また、ホストマイコン66もバッファメモリA8dの不足が起きない様に制御部5aからの位置情報をチェックしている。
【0053】
以上のような地図の表示動作の他に、CDドライバ1eから出力された再生データに音声案内のための音声データが含まれる場合は、まずCD−ROMデコーダ50aで分離され、直接CD−ROM用音声処理回路64に入力される。次に、ここで信号処理(音声データが圧縮データのとき伸張処理がなされる。)され、アナログのオーディオ信号に変換されるとセレクタB63を介してアンプ60で増幅され、出力端子61より出力される。

【0054】
以下、次のビデオCDを再生する場合について説明する。まず、上記と同様にキースイッチ群7aによってビデオCDモードであることがホストマイコン66に指定されると、ホストマイコン66よりマイコン65へビデオCDディスク1bを選択して再生させる指令がだされる。マイコン65はこれを受けてCDドライバ1eにディスクチェンジの指令を送る。CDドライバ1eでは図1とは逆にCD−ROMディスク1aの位置にビデオCDディスク1bを移動させる。次に、マイコン65の指令によって、CDドライバ1eでは上記CD−ROM1a再生時と同様の再生動作が行われ、再生データが再生データ出力1hより出力される。
【0055】
上記再生データはCD−ROMデコーダ50aに入力され、ホストマイコン66の指令によって、前記従来例で説明したように CD−ROM mode2
format2の信号処理が行われる。このビデオCDのデータはマイコン66によって、データバス50bに接続されているバッファメモリA8dに一旦記憶される。その後、入力された順にバッファメモリA8dより読み出され、A/V分離回路52aで画像データか音声データかが判別され、分離される。
【0056】
上記によって、まず画像データの場合はビデオ用MPEGデコーダ54に入力され、MPEG1規格で圧縮されたこのデータはI(Intra)ピクチャより1ピクチャ(1フレーム分)ずつデコードされ、表示するための画像データが生成される。この表示用画像データはビデオ用MPEGデコーダ54で生成された表示クロックにしたがって出力され、D/Aコンバータ55でアナログのビデオ信号に変換される。このビデオ信号はセレクタAを介してディスプレイ装置6に入力され、動画として順次表示される。
【0057】
次に、音声データの場合はオーディオ用MPEGデコーダ58に入力され、MPEG1規格で圧縮されたデータのデコードが行われ、オーディオデータが生成される。このオーディオデータはD/Aコンバータ59でアナログのオーディオ信号に変換され、セレクタB63を介してアンプ60で増幅され、出力端子61より出力される。
【0058】
以下、CD−G(CDグラフィック)を再生する場合について説明する。キースイッチ群7aによってCD−Gモードが指定されると、ホストマイコン66からはマイコン65に対してCD−Gディスク1dを再生する指令が出力される。マイコン65はこれを受けてCDドライバ1eにディスクチェンジの指令を送る。CDドライバ1eでは図1と異なり、CD−ROMディスク1aの位置にCD−Gディスク1dを移動させる。そしてマイコン65の指令によってCDドライバ1eでCD−Gディスク1dが再生され、再生データ出力1hより再生データ(オーディオデータ)が出力される。この再生データは直接D/Aコンバータ59aに入力され、アナログのオーディオ信号に変換されると、セレクタB63を介してアンプ60を通り出力端子61より出力される。
【0059】
一方、サブコード出力1iから出力されたサブコード情報の内時間情報はマイコン65に入力されて処理され、ホストマイコン66に転送される。この動作は上記いずれのディスクが再生されたときも同じで、ホストマイコン66では再生箇所の選択や時間表示に利用される。ところで、CD−Gディスク1dには上記サブコード情報に静止画データが含まれているので、このデータはCDグラフィック処理回路67に入力される。そしてCDグラフィック処理回路67では上記静止画データがデコードされ、アナログのビデオ信号に変換されてセレクタA62を介してディスプレイ装置6に入力され、表示される。
【0060】
以下、CD−DAディスク1cを再生する場合について説明する。上記と同様にキースイッチ群7aによってCD−DAモードが指定されると、ホストマイコン66からはマイコン65に対してCD−DAディスク1cを再生する指令が出力される。マイコン65はこれを受けてCDドライバ1eにディスクチェンジの指令を送る。CDドライバ1eでは図1と異なり、CD−ROMディスク1aの位置にCD−DAディスク1cを移動させる。そしてマイコン65の指令によってCDドライバ1eでCD−DAディスク1cが再生され、再生データ出力1hより再生データ(オーディオデータ)が出力される。この再生データは上記CD−Gのときと同じように、D/Aコンバータ59aに入力される。そして出力端子61からオーディオ信号が出力される。
【0061】
図1の装置はディスクの種類によって以上のように動作し、ホストマイコン66の指令に応じてCDドライバ1eにより所定のディスクが選択され、再生される。また、上記では複数種類のディスクがそれぞれ選択されて再生される場合を示したが、従来装置のように同一種類で複数枚のディスクが選択されて再生される場合はホストマイコン66が動作モードを固定にし、マイコン65へはディスクを交換する指令が出される。さらに、上記装置ではCD−ROMディスク1aがナビゲーションソフト以外の、例えばゲームソフト、電子ブックや他の情報ソフト等であっても再生可能である。これら、他のCD−ROMディスク再生の場合は制御部5aの処理内容が異なり、バッファメモリA8dからは情報データ(CD−ROMデコーダ50aより入力されたデータ)が制御部5aに入力される。制御部5aではこの情報データが処理され、一旦バッファメモリB8aに記憶される。その後、ホストマイコン66の指令(処理ソフトによって異なるがキースイッチ群7aの指定によって出される。)に応じて、バッファメモリB8aから読み出され、表示の場合は文字コードに対して所定のものがメモリ8bから選択され、上記情報データに応じて作図描画処理されて、VRAM8cに書き込まれ、表示される。また、表示データ以外はホストマイコン66に転送され、処理される。また、音声データがある場合はCD−ROM用音声処理回路64で処理され、出力端子61より出力される。
【0062】
また、CD−I(CD Interactive 規格参照)ディスクの再生も可能である。この場合、ディスクに応じてCD−ROMデコーダ50aでCD−ROM mode2 format1またはformat2のいずれかが選択されて処理され、バッファメモリA8dに記憶される。これらのディスクに記録されている情報のうち文字や作図描画データは上記ナビゲーションソフト以外の他のCD−ROMディスクを処理する場合と同じである。また、他の情報データはバッファメモリB8aに一旦記憶されるが、ホストマイコン66の要求に応じて制御部5aにより読み出され、転送される。また、KraokeーCD規格やCDI−FMV(Full motion video)規格のディスクではMPEG1規格の圧縮画像や圧縮音声が記録されているので、上記ビデオCDの場合と同様の動作が行われ、ビデオ用MPEGデコーダ54とオーディオ用MPEGデコーダ58とで画像データと音声データとのデコードが行われる。さらに、MPEG2規格で静止画や動画と音声が記録された記録媒体を再生する場合は、ビデオ用MPEGデコーダ54とオーディオ用MPEGデコーダ58がそれぞれMPEG2規格用のものとなるが、その他の部分の処理内容はビデオCDの場合とほぼ同じである。
【0063】
また、上記ではCDドライバ1eはチェンジャータイプの装置を用いているが、通常のディスク交換装置のないCDドライバがディスクの種類ごとに複数台存在し、ホストマイコン66がディスクに応じて上記CDドライバを選択しその出力信号を切り換えて処理するタイプの装置にも本発明を適用できる。さらに上記ディスク交換装置のないCDドライバとチェンジャータイプのCDドライバを組み合わせたシステム(たとえば、ナビゲーション用CD−ROMディスク1a再生専用のCDドライバと他のCD−DA、CD−G、ビデオCD等のディスクを複数枚再生できるチェンジャータイプのCDドライバの組合せ)であっても良い。
【0064】
さらに、上記図1に示されているCD−ROMディスク1aの位置に所定のディスクを移動した際、マイコン65ではCDドライバ1eにディスクのリードイン部分にあるTOC(Table Of Contents)を再生させ、再生データ出力1hよりディスクの識別情報を得、ホストマイコン66へ転送されるように構成されている。したがってホストマイコン66はマイコン65からのディスク識別情報を入力して自動的に上記装置の動作モードを決定することができる。ただし上記識別情報がディスクのリードイン部分になく、サブコード情報中にあるときはサブコード出力1iよりマイコン65に入力され、リードイン以外の通常のデータ領域にあるときは、その部分を再生後に再生データ出力1hより入力される。
以上のように、本発明の実施例1における装置はCD関連のほとんどのディスクを再生可能である。
【0065】
上述した実施例1の上記装置を用いて自動車を運転中、CD−ROMディスク1aを再生して上記地図と現在位置マークを表示しているとき、途中で観光案内等を行う場合を説明する。図2には本発明の実施例1におけるホストマイコン66の処理フローチャートの1例が示されている。
【0066】
ホストマイコン66では上記地図および現在位置表示中、タイマー割り込み等の割り込み処理68〜84が行われることによって、CD−ROMディスク1aから他のディスクへ交換して再生させる指令がマイコン65に出力されるので、上記他のディスクに記録されている情報がCDドライバ1eで再生され、再生ディスクの種類に応じた処理が上記で説明したように行われる。まず、観光案内情報が記録されたビデオCD1bを再生する場合について説明する。割り込み処理68に入ると、上記観光案内すべき目標地点が上記表示中の地図の表示領域内69にあるとき、上記現在位置と目標地点の関係が比較70される。現在位置が目標地点通過前ならば、ビデオCDディスク1bを再生中71でないとき、その位置が目標地点に近いA地点と目標地点の間かどうか比較72される。
【0067】
上記比較72でA地点より手前の時は上記地図表示73のまま割り込み処理終了84となるが、A地点と目標地点の間にあるときは、ビデオCDディスク1bの再生指令が出力74され、一旦割り込み処理が終了84すると、以下ホストマイコン66では上記で示したビデオCDの再生動作が行われる。その後再生処理が進み、動画や音声の観光案内が行われているとき、再び割り込み処理68が行われると、ビデオCDディスク1bを再生中71では、再び上記現在位置と目標地点の関係が比較76される。上記比較76で現在位置が上記A地点を越え、目標地点もしくはその直前のB地点をも越えたとき、ビデオCDディスク1bから再びCD−ROMディスク1aに交換して再生させる指令が出力78される。このとき、CD−ROMディスク1a再生によって表示された地図の上記目標地点にはマークが表示される。また、目標地点もしくはB地点を越えていないときは上記ディスク交換の指令は出力されず、ビデオCDディスク1bが続けて再生77される。上記指令の出力78や再生77の処理が終わると割り込み処理は終了する。
【0068】
次に、現在位置が上記目標地点または通過後にあるとき、ビデオCDディスク1bを再生中75のとき、上記CD−ROMディスク1aを再生させる指令78が出力され、ディスク1bが再生中でないときは割り込み処理は終了84する。次に、上記において現在位置の移動による地図表示のスクロール等で目標地点が地図の表示領域外にきたとき、キースイッチ群7a等の操作によってビデオCDディスク1bの再生が指定81されていない限り、CD−ROMディスク1aが再生され、地図と目標地点のマーク表示をしている場合79は目標地点のマーク表示が消去80され、割り込み処理終了84となる。また、上記場合79においてCD−ROMディスク1aが再生されていないとき、ディスク1aに交換して再生させ地図を表示させる指令が出力83され、当該地図と現在位置が表示された後、割り込み処理終了84となる。
【0069】
尚、上記でビデオCDディスク1bの再生が指定81されているとき、上記キースイッチ群7aによって再生を中止する指令を与えた場合82も上記ディスク1aに交換して再生させる指令が出力83され、割り込み処理が終了84する。勿論、再生中止の指令が与えられないときは表示続行となり、ビデオCDディスク1b再生中71以下の処理となる。
【0070】
以上のようにして、CD−ROMディスク1aの再生を行い、地図上に現在位置を表示してナビゲーションを行っている場合、観光案内すべき目標地点の手前のA地点からA地点より目標地点に近い所定のB地点もしくは目標地点の間に自車の現在位置があるとき、自動的に観光案内の記録されているビデオCDディスク1bが再生される。そして、自車が上記B地点もしくは目標地点を通過すると、再びCD−ROMディスク1aが再生され、地図と現在位置が表示されると共に、上記目標地点が地図上にマーク表示される。ただし、本実施例は上記でビデオCDディスク1bに観光案内が記録されている例を示したが、上記で示した本装置で再生可能な他のディスクに観光案内が記録されている場合でも動作は上記と同様で、ホストマイコン66からは当該観光案内が記録されているディスクに交換して再生させる指令がマイコン65に出力される。また、CD−ROMディスク1aの地図以外の領域に上記観光案内が記録されているときには、ホストマイコン66からはディスク交換の指令の代わりに、当該観光案内の記録領域を再生させる指令が出力される。尚、上記では観光案内をする例を示したが、例えば目標地点が交差点の場合は交差点付近を案内する情報が再生され、目標物である場合は当該目標物を案内する情報が再生され、それぞれ表示される。
【0071】
さらに、上記実施例で示したように地図および現在位置が表示されてナビゲーションが行われているとき、キースイッチ群7aからの指定によってビデオCDディスク1bを再生81することができるほか、他のディスクも再生できる。この場合は当該ディスクに応じた指令がホストマイコン66より出力され、CDドライバ1eでは当該ディスクに交換され、再生される。但し、当該ディスクを再生中自車の現在位置が観光案内すべき目標地点に近い所定のB地点もしくは目標地点に来た76とき、上記と同様にホストマイコン66からCD−ROMディスク1aに交換して再生させる指令が出力78されるので、以後上記と同様に地図が表示され、そこに現在位置および目標地点がマーク表示される。
【0072】
実施例2.
本実施例では記録媒体としてMD(Mini Disc)を用いた場合を例にとり説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。図3は実施例2のブロック回路図である。MDは周知のとおり直径が64mmφで、カートリッジに収納された取扱いの容易な光ディスクである。その記憶容量は小径にも拘らず、120Mバイト以上あり、各種ディジタルデータを大量に記録できる媒体である。MDには従来のCD−ROMディスク1aと同様に読み出し専用のものと、光磁気記録方式によって何度も記録再生が可能なイレーザブルタイプのものがあり、本発明では後者のイレーザブルタイプをもちいている。
【0073】
図3において、9はMDの記録再生を行うMDドライバで、9aは記録媒体であるイレーザブルMDである。また、102は外部からの情報データ(例えばVICS、ATIS等の交通情報。)を入力する端子で、ホストマイコン66に接続され、バッファメモリA8dに記憶できるように構成されている。尚、その他符号のものは図1に示したシステムと同一のものであって、それぞれの機能、動作はほぼ前述した通りであり、詳しい説明は省略する。ここでは、読み出し専用のCD−ROMディスク1aに対して書換えが可能なことから、以後イレーザブルMD9aをMD−RAMディスク9aと称することにする。
【0074】
図4はMDドライバ9の内部を表したブロック図である。10はMD−RAMディスク9aより信号を読み取る光ピックアップで、その出力は11の再生アンプに接続されている。12は再生アンプ11から得た再生信号を復調(後述する。)し、誤り訂正を行う再生信号処理回路であり、ここで処理された再生データは、13のメモリ制御回路を介して14のメモリに一旦記憶される。15はメモリ制御回路13を介して、メモリ14から読み出した再生データをホストバス50bとインタフェースするためのI/F(インタフェース)回路である。
【0075】
19はMD−RAMディスク9aを回転させるスピンドルモータで、これと光ピックアップ10は20のサーボ制御回路によって制御されている。また、21はマイコンで制御部5からの記録、再生等の指示によって上記MDドライバ各部をコントロールし、記録再生動作を行わせるものである。さらに、16はI/F回路15とメモリ制御回路13を介して、メモリ14に一旦記憶された記録データが読み出された際に、誤り訂正のための符号化とデータ変調を行う記録信号処理回路である。上記記録信号処理回路16から与えられた記録信号は17の記録アンプを介して、18の磁気ヘッドよりMD−RAMディスク9aに記録される。ここで、本実施例ではMD−RAMディスク9aにはCD−ROMディスク1aと同様の地図情報の他に、前記従来例で述べた走行経路情報が記録再生されるものとする。記録フォーマットはCD−ROMディスク1aとほぼ同様である。(但し、同一である必要性は必ずしもない。)
【0076】
次に動作について説明する。地図情報や走行軌跡の表示処理、GPS装置2や方位センサ3および距離センサ4から得たデータの処理は前記と同一である。まず、MD−RAMディスク9aから地図情報を読み出して前記と同様に、現在位置をディスプレイ装置6で表示させる場合は以下のようになる。
【0077】
最初に、地図を表示するために制御部5aからホストマイコン66へ現在位置と地図アドレスが与えられる。次に、ホストマイコン66の指令によってマイコン21はサーボ制御回路20を動作させ、スピンドルモータ19によりMD−RAMディスク9aを回転させると共に、光ピックアップ10を移動させて再生を行い、指定されたアドレスの地図情報が記録されている部分を検索する。マイコン21は上記指定されたアドレスであることを光ピックアップ10からの再生信号より、サブコードと呼ばれる付加情報、あるいはMD−RAMディスク9aにウォブリングされているアドレス情報(ADIP)として得ると、その場所よりMDドライバ9の再生データ処理を開始する。
【0078】
ここで、光ピックアップ10からの再生信号は再生アンプ11を介して再生信号処理回路12に与えられ、14ビットデータを8ビットデータに変換するEFM復調および誤り訂正処理がなされる。処理の終わった再生データはメモリ制御回路13に入力され同期信号が検出されると、この信号が付加されたデータ単位であるセクタを基準としてメモリ14に順次記憶される。上記セクタにはアドレス情報が付加されており、前記地図のアドレス情報に対応している。また、このセクタのアドレス情報は前記サブコードあるいはADIPアドレスにも対応しており、これらの内、サブコードとADIPアドレスは再生信号処理回路12より出力され、セクタアドレスはメモリ制御回路13より出力され、いずれもマイコン21に与えられる。
【0079】
次に、メモリ制御回路13はマイコン21の指示にしたがって、前記ホストマイコン66から指定されたアドレスに対応する地図情報を、メモリ14に記憶されている再生データから選択して読み出す。この地図情報はI/F回路16で、制御部5aの地図入力フォーマット(一例としてナビゲーション研究会制定の規格およびCD−ROM規格参照。但し、本発明はこの規格に限定されるものではない。)に変換された後、ホストバス50bに出力され、バッファメモリA8dに記憶される。その後、ホストマイコン66の制御によってバッファメモリA8dより読みだされ、制御部5aにて表示処理がなされる。但し、CD−ROMディスク1aのようにMD−RAMディスク9aが上記制御部5aの入力フォーマットと同一である場合は、上記のような変換処理は不要である。
【0080】
以下、上記とは逆に地図情報をMDドライバ9を用いてMD−RAM9aに記録する場合について説明する。まず、CD−ROMディスク1aからCDドライバ1eによって再生された地図情報が一旦バッファメモリA8dに記憶されているとき、ホストマイコン66によってマイコン21へ地図情報を記録させる指令が出力される。次に、ホストマイコン66の制御によってバッファメモリA8dより地図情報が読みだされ、ホストバス50bを介してMDドライバ9内のI/F回路16に入力される。MDドライバ9内では、ホストバス50bよりI/F回路16に地図情報が入力されると上記MD−RAMディスク9aの再生データと同じフォーマット(一例としてMDもしくはデータMD規格を参照。但し、本発明はこの規格に限定されるものではない。)の記録データに変換される。このときI/F回路16ではマイコン21の指示にしたがって、前記ホストマイコン66から指定された地図アドレスに対応するものが上記記録データに付加される。
【0081】
次に、マイコン21の指令でメモリ制御回路13によって、I/F回路16から出力された記録データはメモリ14へ一旦記憶される。次に、マイコン21の指令でメモリ制御回路13によって記録データがメモリ14から読み出され、記録信号処理回路16に入力される。ここでは、誤り訂正のための符号化と8ビットデータを14ビットデータに変換するEFM変調との処理がなされる。そして、処理の終わった記録信号は記録アンプ17を介して、磁気ヘッド18によって、MD−RAM9aの所定の領域に光磁気記録される。
【0082】
以上のようにして、バッファメモリA8dに記憶されている地図情報はMD−RAMディスク9aに記録され、また、ディスク9aから再生された地図情報はバッファメモリA8dに記憶され、MDを情報記録媒体として利用できるように構成されている。。以下、一例として図5のフローチャートを用いて外部から情報が入力されたとき、該当する地図情報にリンクさせて生成された修正情報をMD−RAM9aに記録するときのホストマイコン66の処理内容を説明する。ただし、説明の都合上89の処理を通る動作が行われる場合と、95の処理を通る動作が行われる場合と、89と93と95の処理が条件に応じて全て行われる場合の3系統の処理を図5で一つのフローチャートにまとめてある。
【0083】
情報データをディスプレイ装置6に表示し、MD−RAM9aに記録するときホストマイコン66では85〜101の割り込み処理が行われる。まず、割り込み処理が開始85されると、CD−ROMディスク1aを再生し、地図と現在位置を表示中の場合86はキースイッチ群7aの指定でデータ記録モード87でないとき、入力端子102からの外部情報や制御部5aから得られたデータまたはホストマイコン66が生成したホストデータなどがホストマイコン66で処理され、バッファメモリA8dの領域I8eに記憶89される。その後、ホストマイコン66の指令でバッファメモリA8dの領域I8eの内容は制御部5aに転送され、表示中の地図上の該当部分に表示89されて割り込み処理が終了101する。該当部分がないときはバッファメモリB8aに記憶され、該当部分の地図が表示されたとき、読みだされ、地図上に表示される。さらに上記89において、MD−RAM9aを再生してデータを得た場合も一旦バッファメモリA8dの領域III 8gに記憶
され、制御部5aに転送されて、表示中の地図上の該当部分に表示され、該当部分の無いときは上記と同様の動作がなされる。但し、このとき、MD−RAM9aの再生データが修正地図情報(後述する。)であるとき、表示中の地図データに変わって表示される。
【0084】
また、上記においてデータ記録モード87が指定されているとき、ホストマイコン66で処理されるデータの選定88、90〜92のステップへ進む。この場合は割り込み処理開始85後、地図と現在位置が表示されていない場合86と同じ処理が行われ、入力端子102からの情報の有無88がチェックされる。入力端子102からの情報がないとき、ホストマイコン66がホストデータ(キースイッチ群7aで入力されたデータまたはデータ処理中に発生したデータやCD−ROMディスク1aの地図情報以外の他のデータまたは他のディスクを再生してバッファメモリA8dの領域I8eに記憶中のデータなど。)を記録する場合90以外は以下のようになる。
【0085】
上記の場合、制御部5aから出力されたデータを記録91とCD−ROMディスク1aから地図情報を記録92する場合があり、図4に示されるようにバッファメモリA8dの8e〜8gの領域I〜III に以下の情報が一旦記憶されて後、MDドライバ9を介してM
D−RAMディスク9aに記憶される。まず、地図情報を記録する場合92はホストマイコン66の指令によってCD−ROMディスク1aが再生され、地図情報がバッファメモリA8dの領域III 8gに記憶94される。前記と同様に上記領域III 8gの地図情報は
制御部5aに転送され、表示に用いられる(地図データを表示中86の場合)と共に、ホストマイコン66によって読み出され、MDドライバ9に入力されてMD−RAMディスク9aに記録95されたのち、割り込み処理が終了101する。尚、上記において記録91も記録92も行われない場合はバッファメモリA8dの領域I8e〜III 8gの内容が
それぞれ、ホストマイコン66の指令(キースイッチ群7aで指定できる。)で制御部5aに転送され、ディスプレイ装置6で表示93され、割り込み処理が終了101する。したがって、この93の処理では処理86で地図表示中のとき表示が続行(上記88、90〜92の処理によって記録すべきデータが無い場合となる。)またはバッファメモリA8dの所定の領域のデータ表示に変更される。
さらに、地図表示中でないときも93の処理は他のディスク1b〜1dの再生データ表示や処理の続行またはバッファメモリA8dの所定の領域のデータ表示に変更される。このことによって、例えば地図表示中バッファメモリA8d内にある観光情報を任意に表示したり、ディスク1b〜1dの再生中にバッファメモリA8d内の静止画や案内情報を任意に表示できる。
【0086】
次に、制御部5aより出力されたデータ(一例として現在位置を一定時間毎に地図上にプロットするための走行軌跡データやGPS装置2、方位センサ3または距離センサ4からのデータやバッファメモリB8aからのデータなど。)を記録91する場合はホストマイコン66の指令によって一旦バッファメモリA8dの領域I8eに当該データが記憶96される。その後、上記制御部5aの出力データに対応する地図があるときは制御部5aからの情報に基づいて、ホストマイコン66の指令でCD−ROMディスク1aが再生され、該当する地図情報がバッファメモリA8dの領域II8fに記憶97される。ここで、
上記走行軌跡または渋滞情報のように地図上に上記データを追加記載する場合は、ホストマイコン66の指令によってそれぞれ領域I8eと領域II8fとから上記制御部5aから
のデータと地図情報とが読み出される。ホストマイコン66は上記データを地図情報に追記する処理を行い、生成された修正地図情報をバッファメモリA8dの領域III 8gに記
憶98する。
【0087】
次に、ホストマイコン66は地図データ表示中86のときバッファメモリA8dの領域III 8gから上記修正地図情報を読み出し、制御部5aに転送し表示させる。さらに、表
示に拘らずホストマイコン66の指令で上記領域III 8gから上記修正地図情報がMDド
ライバ9へ転送され、MD−RAMディスク9aに記録95される。但し、上記において地図上に上記データを追加記載しないときは地図情報は修正されず、領域I8eと領域II
8fとが別々に読み出され、MD−RAMディスク9aにそれぞれ別個に記録される。また、このとき上記データと地図との互いの関係に関する情報は上記データ、地図情報あるいは別個の管理情報としてMD−RAMディスク9aに記録される。さらに、上記で制御部5aからのデータに該当する地図が無い場合は領域I8eに記憶されている該データのみMD−RAMディスク9aに記憶される。
【0088】
次に、上記においてホストマイコン66が上記ホストデータを記録する場合90は一旦バッファメモリA8dの領域I8eに上記ホストデータが記憶99され、(ただし、前記他のディスクからのデータのようにすでに記憶されている場合を除く。)以下上記記憶処理97へ進み、最後はMD−RAM9aディスクに記録95される。この場合も該当地図の無いとき、あるいは地図に追加記載しないときも上記と処理は同じである。次に、入力端子102より外部情報が入力88されたときはホストマイコン66でデータ処理され、上記と同様に一旦バッファメモリA8dの領域I8eに記憶100される。その後の処理はやはり上記と同じで地図の記憶処理97へ進んだ後、MD−RAMディスク9aに記録95される。この場合でも、該当地図の無いとき、地図に追加記載しないときの処理は上記と同様である。さらに、外部情報記録時はホストマイコン66によって外部情報の種類、データ量、入力時間等のパラメータが同時にMD−RAMディスク9aに記憶される。(ただし、必ずしも記憶する必要はない。)
【0089】
尚、上記において地図情報はCD−ROMディスク1aから再生される場合を説明したが、図3の構成から明かなように一例として、記録92の所で上記記録動作95によって一旦記録された修正地図情報がMD−RAMディスク9aから再生される場合もある。この場合はバッファメモリA8dの領域II8fにはMD−RAMディスク9aの修正地図情
報が記憶される。その他、MD−RAMディスク9aからはCD−ROMディスク1aよりコピーした地図情報、上記制御部5aの出力データ、ホストデータあるいは外部情報が再生されることがあり、いずれも一旦領域II8fに記憶され、必要に応じて領域I8eの
データと合成され、領域III 8gに記憶されたのち、MD−RAMディスク9aに再記録
されるほか、制御部5aにも転送されて表示される。さらに、上記ホストデータに含まれるCD−ROM1aの地図情報以外のデータや他のディスク(前記実施例1参照。)からのデータでも上記と同じである。
【0090】
以上のようにして、ディスクを再生し地図情報または他の静止画や動画等を表示中外部情報等が入力されると、CD−ROMディスク1aやMD−RAMディスク9aより該当する地図情報が再生され、これに上記外部情報等が付加されて表示されると共に、MD−RAMディスク9aにも記録または再記録される。また、上記静止画や外部情報等がバッファメモリA8dに記憶されているときは、現在表示中の地図または他の情報の表示を中断して任意に表示できる。
【0091】
実施例3.
図6は実施例2とは一部異なる実施例3のブロック回路図である。103は入出力端子で、104はMDフォーマットの音声圧縮伸張回路でありホストバス50bを介してMDドライバ9に接続されている。106は入力アンプ、108は入力端子である。また、105はA/Dコンバータでアナログのオーディオ信号がディジタル信号に変換される。105aはこのA/Dコンバータ105の出力で、107のセレクタCに接続されている。さらにセレクタC107はCDドライバ1eの再生データ出力1hとCD−ROM用音声処理回路64のディジタルオーディオ出力64aにも接続されている。上記セレクタC107における入力はホストマイコン66で切り替えられ、その出力であるオーディオデータは音声圧縮伸張回路104に入力される。また、音声圧縮伸張回路104から出力されるオーディオデータは59bのD/Aコンバータに入力され、出力は63aのセレクタBに接続されている。さらに、CD−ROM用音声処理回路64は本実施例ではホストバス50bに接続されている。尚、109はテキスト音声変換回路でホストバス50bに出力された文字コードからなるテキストを用いて音素データ(回路に内蔵されている。)を合成し、アナログの音声信号を出力する。
【0092】
次に動作について説明する。まず、MD−RAMディスク9aに音声または画像情報が記録されているとき、キースイッチ群7aの指定等でホストマイコン66からMDドライバ9に音声または画像再生の指令が出力される場合は以下のようになる。マイコン21が上記指令を受け取ると上記MD−RAMディスク9aが再生され、音声情報はホストバス50bに出力される。この音声情報がデータ量節約のため、MDフォーマットで情報圧縮されている場合は音声圧縮伸張回路104に入力され、もとのディジタルオーディオデータに戻す伸張処理が行われる。そしてこの出力はD/Aコンバータ59bでアナログのオーディオ信号に変換され、セレクタB63aとアンプ60を介して出力端子61より出力される。
【0093】
また、上記において音声情報が前記MPEG1またはMPEG2のフォーマットで記録されているとき、ホストバス50bよりA/V分離回路52aを介して、オーディオ用MPEGデコーダ58に入力されて処理され、実施例1で説明した中間の処理を経て出力端子61から出力される。このとき、画像情報も再生される場合には当該画像情報はA/V分離回路52aからビデオ用MPEGデコーダ54に入力されて処理され、ディスプレイ装置6で表示されることになる。上記実施例1を例とするならば、ビデオCDディスク1bのデータがMD−RAMディスク9aにコピーされており、これが再生される場合が当てはまる。
【0094】
さらに、上記の音声情報がCD−ROMディスク1aのコピーである場合は、ホストバス50bよりCD−ROM用音声処理回路64に入力され、処理されてセレクタB63a、アンプ60を介して出力端子61より出力される。また、音質重視のため音声情報が圧縮されずにディジタルオーディオデータとしてそのままMD−RAMディスク9aに記録されているときは、59cのD/Aコンバータで直接アナログのオーディオ信号に変換される。そして、セレクタB63a、アンプ60を介して、出力端子61より出力される。
【0095】
上記音声または画像情報再生では、いずれもMD−RAMディスク9aの再生データ中の識別情報により記録フォーマットがマイコン21によって判別され、ホストマイコン66に送られるのでホストバス50bに出力されたデータの入力先が当該ホストマイコン66で制御される。
【0096】
次に、MD−RAMディスク9aに音声または画像情報を記録するとき、キースイッチ群7aの指定等でホストマイコン66からMDドライバ9に音声または画像記録の指令が出力される場合は以下のようになる。マイコン21はホストバス50bに出力された音声または画像情報がMDドライバ9に入力されると、MD−RAMディスク9aに記録する動作を前記実施例2と同様に行うが、以下記録する情報の種類によって前段の処理が異なる。
【0097】
まず、音声情報をすべてMDのフォーマットで記録する場合は以下のようになる。入力端子108よりアンプ106を介してアナログのオーディオ信号が他の音声入力装置から入力される場合はA/Dコンバータ105でディジタルオーディオデータに変換される。この出力105aはセレクタC107を通って音声圧縮伸張回路104に入力されて圧縮され、MDフォーマット所定の音声情報となり、ホストバス50bに出力されMD−RAMディスク9aに記録される。また上記で、CDドライバ1eの再生データ出力1hより音声データをコピーする場合(CD−DAディスク1cまたはCD−Gディスク1d再生時。)はセレクタC107の切り替えによって、当該音声データが音声圧縮伸張回路104に入力され、さらにCD−ROMディスク1a再生時はCD−ROM用音声処理回路のディジタルオーディオ出力64aがセレクタC107を通って音声圧縮伸張回路104に入力されることになる。
【0098】
次に、音声または画像情報をMDフォーマット以外で記録する場合(ただし、記録されたMD−RAMディスク9aは他のMDドライバ装置との互換性がなくなる。)は以下のようになる。まず、ビデオCDディスク1bのコピーの場合はCDドライバ1eの再生データ出力がCD−ROMデコーダ50aで処理されて、ホストバス50bに出力されるので、そのままMDドライバ9に入力され、MD−RAMディスク9aに記録される。また、CD−ROMディスク1aのコピーも同じでCD−ROMデコーダ50aよりホストバス50bにデータが出力されると、そのままMDドライバ9に入力される。
【0099】
次に、CD−DAディスク1cやCD−Gディスク1dのコピーの場合は再生データ出力1hが一旦CD−ROMデコーダ50aに入力されることになるが、データ処理は行われずそのままホストバス50bに出力され、MDドライバ9に入力され、MD−RAMディスク9aに記録される。尚、上記の他CD−Gディスク1dのサブコード情報に含まれる静止画の記録があるが、CDドライバ1eのサブコード出力1iとCDグラフィック処理回路67がホストバス50bに直接接続されていないので、マイコン65およびホストマイコン66を介して、MDドライバ9に入力される。そして、MD−RAM9aに記録された上記静止画の再生時もホストマイコン66とマイコン65を介して、CDグラフィック処理回路67に入力され、セレクタA62を通って、ディスプレイ装置6で表示される。ただし、上記CDドライバ1eのサブコード出力1iとCDグラフィック処理回路67がホストバス50bに直接接続されている装置ではMDドライバ9と直接インタフェース可能である。
【0100】
次に上記の他、入力端子108からのアナログオーディオ信号が入力される場合で音声圧縮をしないときはA/Dコンバータ105の出力105aはホストバス50bに接続されているので、直接MDドライバ9に入力して記録することもできる。また、出力105aからホストバス50bを通ってバッファメモリA8dに一旦記憶し、CDドライバ1eまたはMDドライバ9を再生して得た音声データをバッファメモリA8dの別の領域に記憶して両者をホストマイコン66の制御によってディジタル的に合成することもできる。この合成データは一旦バッファメモリA8dに再記憶されるが、ホストバス50bに読みだされ、D/Aコンバータ59cを通ってアナログオーディオ信号に変換され、セレクタB63a、アンプ60を介して出力端子61より出力される。上記オーディオデータの合成動作はカラオケ等でマイクミキシングを行うときに用いられる。ただし、CDドライバ1eまたはMDドライバ9を再生して得た音声データがMPEG1または2フォーマットの圧縮データのときは58aのオーディオ用MPEGデコーダ58のデコード出力が用いられ、MDフォーマットの圧縮データのときは104aの音声圧縮伸張回路のデータ伸張出力が用いられてバッファメモリA8dの別の領域に記憶され、出力105aのデータと合成される。
【0101】
さらに、本実施例ではCD−ROMディスク1aを再生し地図を表示する部分に関して、上記実施例2と同等の回路を有しているので、地図を表示することの他地図情報をMD−RAMディスク9にコピーしたり、制御部5aからのデータ(GPS装置2、方位センサ3、距離センサ4等から得た情報。)やホストデータなどを該当する地図上に合成して表示またはディスク9aに記録できる。また、入出力端子103を備えているので、外部の情報装置とのインタフェースが可能である。例えば、MDドライバ9以外の情報記録媒体(DATやFDDなど)が接続されていればホストマイコン66を通じてCDドライバ1eからのデータを記録し、MDドライバ9とは相互にデータを記録再生できる。また、外部情報装置(例えば電話回線から得たデータ、FM多重放送の情報データ、路上ビーコンからのデータなど移動体に設置されている通信装置から得たデータ。)から情報を入力し、情報が提供されている場所が記載されている地図情報をCD−ROMディスク1aより再生して、外部情報と地図情報をともに表示できる。さらに、上記テキスト音声変換回路109によって、ホストマイコン66よりホストバス50bを通じて入力された、文字コードからなるテキスト情報はアナログの音声信号に変換され、セレクタB63a、アンプ60を介して出力端子61より出力されるので、音声案内も可能である。
【0102】
以下、上記装置を用いて、まず図7のフローチャートにより本発明の実施例3における音声案内処理について説明する。但し、処理114または129を通る場合と、処理126を通る場合があるが、説明のため図7にまとめてある。以下、キースイッチ群7aによってホストマイコン66に音声案内が指定されると音声情報は割り込み処理110〜130によって処理される。運行経路上の音声案内の場合、割り込み処理開始110後、まずホストマイコン66にはGPS装置2等で得られた現在位置が制御部5aから入力され、直進、右左折等の運行経路(以下、ルートとする。)の音声案内や運行経路上の情報の音声案内をすべき目標地点との関係が比較111される。ここで、上記現在位置が目標地点の手前のA地点と該目標地点との間にあるとき、キースイッチ群7aの指定で上記ルートを音声案内する場合112は以下のようになる。移動体の現在位置が目標地点に達しないとき113は当該現在位置と目標地点との距離が所定間隔毎に計算され、ホストマイコン66より音声案内用のテキストがホストバス50bに出力129される。このテキストはテキスト音声変換回路でアナログ音声信号に変換され、出力端子61より出力され、割り込み処理終了130となる。
【0103】
次に、上記113で現在位置が目標地点に到達すると、目標地点に関するテキストがホストマイコン66から出力114され、上記と同様にして出力端子61より音声信号が出力され、音声案内され、割り込み処理終了130となる。上記目標地点のテキスト内容は例えば、交差点の場合は直進、右左折の案内であり、観光名所または施設のときはその案内情報である。
【0104】
次に、上記において移動体のルートの音声案内112を行わない場合はルート上の情報案内115が行なわれ以下のようになる。まず、CD−ROMディスク1aに記録されている情報を案内する場合116はディスク1aの再生がホストマイコン66よりマイコン65に指令される。そしてマイコン65はCDドライバ1eを動作(案内情報が記録されている領域が再生される。)させ、CD−ROMデコーダ50aから案内情報がホストバス50bに出力され、一旦バッファメモリA8dに記憶117される。上記バッファメモリA8d内の案内情報はホストマイコン66で処理され、画像に関するものは制御部5aに転送され、ディスプレイ装置6で表示される。また、音声情報はCD−ROM用音声処理回路64に送られ、出力端子61より出力される。
【0105】
次に、上記においてMD−RAMディスク9aに記録されている情報を案内する場合118はディスク9aの再生がマイコン65に指令され、MDドライバ9では再生動作が行われる。再生データはホストバス50bに出力されると、一旦バッファメモリA8dに記憶119され、ホストマイコン66によって処理され、以下上記と同様の動作が行われる。但し、前記で説明したようにCD−ROMのフォーマット(CD−ROMディスク1aをコピーした場合。)以外の時は前記で説明したそれぞれのフォーマットで記録されているディスクをコピーした情報が再生された場合の処理手順に従った動作が行われる。例えばMDフォーマットならば音声情報は音声圧縮伸張回路104に入力され、MPEG1またはMPEG2フォーマットのときは画像や音声情報がA/V分離回路に入力され、CD−Gの静止画ならばホストマイコン66よりマイコン65を介してCDグラフィック処理回路67に入力される。また、圧縮されていないディジタルオーディオデータならばD/Aコンバータ59cに入力される。
【0106】
次に、本装置の外部より入力端子108を通じてアナログの音声信号を入力して音声案内を行う場合120(目標地点が近くなったとき、外部に接続された案内情報を記録した音声テープが再生される場合など。)は以下のようになる。入力端子108よりアンプ106を介して入力されたアナログの音声信号はA/Dコンバータ105でディジタル信号105aに変換され、ホストバス50bよりバッファメモリA8dに一旦記憶121される。その後、ホストマイコン66の処理を経てD/Aコンバータ59cに入力され、出力端子61より出力され、音声案内される。
【0107】
次に、上記116、118、120以外ではテキストデータによる案内がある。この場合はホストマイコン66によって案内用のテキストが作成122され、ホストバス50bを介してテキスト音声処理回路109に入力され、音声信号が出力端子61より出力される。尚、上記でCDドライバ1e内のCD−ROMディスク1a以外の他のディスクが再生される場合は前記実施例1で説明したと同様の動作が行われ、画像が表示され、音声が出力端子61から出力されることになる。さらに上記動作はホストマイコン66が目標地点に該当するものをCDドライバ1eまたはMDドライバ9a内のディスクまたは入力端子108からの入力情報の内から選択したのち行われる。但し、上記目標地点に該当するものが無いときは上記ホストマイコン66が自ら生成122したテキストデータによって音声案内される。
【0108】
次に、上記処理117、119、121、122が終わると、以下の外部情報の処理123のところに進む。外部情報処理123では入出力端子103に外部情報装置からの案内情報が入力された場合(入力されない場合は割り込み処理終了130となる。)は、ホストマイコン66で処理され、一旦バッファメモリA8dに記憶される。このとき、キースイッチ群7aによって外部情報の追加案内が指定124されていると、前の上記処理117、119、121、122等による案内に続けて外部情報による案内125がされる。このときの処理はホストマイコン66によってバッファメモリA8dから一旦記憶された上記外部情報が読みだされることによって行われるが、入力された情報のフォーマットによって所定の処理が行われ、画像表示または音声案内される。例えば、CD−ROMディスク1aの地図情報に付加して表示する情報ならば、制御部5aに転送されて処理され、ディスプレイ装置6で表示中の地図上に表示される。また、MPEG1または2フォーマットならばA/V分離回路52aに入力され、CDグラフィク静止画ならばホストマイコン66、マイコン65よりCDグラフィック処理回路67に入力され、それぞれ処理されてディスプレイ装置6で表示中の地図に替わって表示される。(ディスプレイ装置6がマルチウィンドー表示機能を有する場合は上記によって処理されたデータと地図が画面分割されて表示される。)また、音声データならばフォーマットによって異なるが前記で説明した処理動作(MD、CD−ROM、MPEG1または2の圧縮データは該当する処理回路104、64、52aに入力され、非圧縮のディジタルオーディオデータはD/Aコバータ59cに入力され、処理される。)となる。尚、入力された外部情報によってホストマイコン66がテキストデータを生成した場合はテキスト音声変換回路109に入力され、アナログ音声信号に変換され、音声案内される。
【0109】
以上の外部情報の案内125が終了または案内をしなかったときでも次のMD−RAM9aへの記録処理126に進む。キースイッチ群7aによって記録が指定されているとき、(指定されていないときは割り込み処理終了130となる。)
ホストマイコン66の指令でバッファメモリA8dから上記123で記憶された外部情報がホストバス50bに読みだされ、MDドライバ9に入力されると、MDドライバ9はMD−RAM9aに当該外部情報を記録127する。但し、音声データの場合でMDフォーマットで圧縮する場合はセレクタC107を介して音声圧縮伸張回路104に入力(A/Dコンバータ出力105aはディセーブルされる。)され、圧縮された後、ホストバス50bよりMDドライバ9に入力される。但し、MD−DATAまたはピクチャMD(MDのデータ記録規格。MD−DATAまたはピクチャMD規格参照。)フォーマットで記録する場合はホストマイコン66で外部情報が処理(MDドライバ9にデータエンコーダ内蔵の場合はそのまま入力される。)されたのち、MDドライバ9に入力される。
【0110】
以上のようにして外部情報がMD−RAM9aに記録されると割り込み処理終了130となる。尚、通常上記で現在位置が目標地点の手前のA地点に到達111していないとき、またはルート上に無い箇所の情報の音声案内は行われず、そのまま割り込み終了130となるが、キースイッチ群7aで上記ルート上でない箇所の情報の音声案内128が指定されていると上記処理116に進み、音声案内される。このときは、キースイッチ群7aで指定された箇所の情報が案内される。さらに、上記音声案内においてCDドライバ1e、MDドライバ9で上記各ディスクが再生されたとき、または外部情報が入力されたとき、音声の他に画像情報が含まれているときは、上記で説明したように所定の処理がなされるので画像情報も表示される。そのうえ、上記によってCDドライバ1eやMDドライバ9等を再生して情報案内を行うとき外部情報が入力されると上記情報案内に追加して当該外部情報の案内が行われ、しかも外部情報はMDドライバ9に記録される。
【0111】
実施例4.
移動体の位置情報とその付加情報を他の移動体にデータ送信する場合、あるいは他の移動体より受信する場合について図8のフローチャートを用いて説明する。但し、図8は、データ送信の場合、データ受信の場合およびその両方を行う場合について、説明の都合上一つのフローチャートで示した。尚、フローチャートはホストマイコン66の割り込み処理を示しており、キースイッチ群7aで指定されると、131〜151の処理が行われる。
【0112】
まず、移動体の位置情報とその付加情報を他の移動体にデータ送信する場合を説明する。割り込み処理が開始131されるとキースイッチ群7aにてデータ送信が指定132されている場合、GPS装置2、方位センサ3、距離センサ4から現在位置情報が制御部5aに入力133される。次に、バッファメモリB8aからは当該現在位置が含まれる地図情報から得た付加情報が入力され、上記現在位置情報と共に処理されてホストバス50bより一旦バッファメモリA8dに記憶134される。その後、さらにMD−RAMディスク9aに送信したい情報135があるときはホストマイコン66の指令で、MDドライバ9によってディスク9aの該当部分が再生され、ホストバス50bよりバッファメモリA8dに記憶136される。さらに、ホストマイコン66でメッセージなどのテキストデータを付加する場合137は作成されたテキストデータもバッファメモリA8dに記憶138される。
【0113】
次に、上記バッファメモリA8dの現在位置および上記各付加情報はホストマイコン66に読みだされて、合成され送信データが生成139される。そして、この送信データは入出力端子103より出力され、本装置の外部に接続された移動体用のデータ送信装置(例えば、移動体電話回線用のモデム装置、ディジタル無線通信装置など。)により他の移動体へ情報信号が送信されると割り込み処理が終了151する。
【0114】
次に、移動体の位置情報とその付加情報を他の移動体より受信する場合を説明する。まず、キースイッチ群7aでデータ受信が指定132されているとき、受信時にCD−ROMディスク1aを再生して地図と現在位置を表示140していない場合は以下の処理が行われる。受信の場合は他の移動体からの情報信号が本装置の外部に接続された移動体用のデータ受信装置(例えば上記送信装置の場合と同様に移動体電話回線用のモデム装置やディジタル無線通信装置。)で受信されると、該受信装置より受信データが上記入出力端子103に入力される。上記受信時に、CDドライバ1aまたはMDドライバ9より画像表示中もしくは音声出力中のディスクの再生を中断しない場合141は、ホストマイコン66によってバッファメモリA8dの空き領域(再生中のディスクからの再生データが記憶されていない領域。)に当該再生中のディスクの再生データ記憶と時分割で入出力端子103からの受信データが記憶142される。その後ホストマイコン66から、バッファメモリA8dに受信データが記憶されたことを案内する、案内情報が上記再生データ処理の空き時間に制御部5aに転送される。
【0115】
次に、制御部5aでは案内情報が転送されると、対応する文字データが作成され、バッファメモリB8aに一旦記憶される。そして、バッファメモリB8aから文字データが読みだされ、VRAM8cに書き込まれる。このとき、制御部5aが地図以外の情報を表示している場合は、VRAM8cの表示領域の一部のエリアに上記文字データが上書きされ、もとのデータはバッファメモリB8aに記憶される。よって、ディスプレイ装置6上では表示中の情報の一部の領域に、他の移動体よりデータを受信したことを知らせる案内文字が表示143される。その後、キースイッチ群7aの操作等により案内文字を消去する場合は、ホストマイコン66の指令で制御部5aが上記バッファメモリB8aに記憶中のもとのデータを、再びVRAM8cの上記文字データの所に書き込むので、案内文字が消去される。
【0116】
また、上記において制御部5aが表示を行っていない場合(ディスク1b〜1dを再生している場合など。)は制御部5aによって、バッファメモリB8aから文字データが読み出されるとそのままVRAM8cに書き込まれる。VRAM8cの読みだしデータはD/Aコンバータ55aでアナログ信号に変換されるが、次のセレクタA62で表示中の他の信号と切り替えられて表示143される。また、キースイッチ群7a等の操作によって、もとの表示に戻すときは再びセレクタA62で切り替えが行われる。これらセレクタA62の切り替えはホストマイコン66で行われるが、もとの表示を全部または案内文字の部分のみ表示されるように切り換えられる。即ち、上記処理143は表示中の画像に上記案内文字をスーパーインポーズする動作となる。以上の動作で上記案内文字が表示されると割り込み処理終了151となる。
【0117】
次に、キースイッチ群7aの操作で上記CDドライバ1eまたはMDドライバ9の再生を停止し、入出力端子103より入力された受信データを表示させる場合141と上記で現在位置及び地図を表示中140の処理は同じで以下のようになる。まず、上記受信データはホストマイコン66によって一旦バッファメモリA8dに記憶144される。ここで、前記ディスクの再生を停止しない場合にバッファメモリA8dに記憶されていた受信データを表示する場合(ディスク再生は停止される。)も上記停止して記憶する場合と同じで、ホストマイコン66はこの記憶データを処理して現在位置情報と付加情報に分離する。さらに、ホストマイコン66によって上記付加情報は制御部5aに転送して地図上に表示する表示データとデータベースとして利用するために記録される情報データと音声テキストとに分離145される。
【0118】
次に、上記バッファメモリA8dに記憶されている上記情報の内現在位置情報と表示データは制御部5aに送られ、処理されて一旦バッファメモリB8aに記憶される。また、ホストマイコン66の指令で上記情報に該当する地図情報もCD−ROMディスク1aから再生され、制御部5aに送られて処理され、バッファメモリB8aに記憶146される。そして、制御部5aのメニュー画面表示等による案内でキースイッチ群7aから表示内容が指定されると、制御部5aは該当するデータをバッファメモリB8aより読みだして処理しVRAM8cに書き込むので、ディスプレイ装置6に表示147される。例えば受信した他の移動体の現在位置ならばバッファメモリB8aより地図データと該現在位置が読み出され、該地図上に該現在位置がマーク表示される。また、交通情報などの表示データならば該当する地図データと表示データが読み出され、該地図上に該表示データが表示される。さらに、メッセージ等の文字ならば現在表示中の地図上に上記と同様にして文字がスーパーインポーズされて表示される。
【0119】
次に、上記付加情報に音声テキストがある場合はキースイッチ群7aで音声出力が指定されていると、ホストマイコン66はバッファメモリA8dから音声テキストを読み出して処理し、テキスト音声変換回路109に転送するので、出力端子61から音声信号が出力148されることになり、他の移動体からの音声案内がなされる。
【0120】
次に、上記付加情報に記録すべき情報データがあるとき、キースイッチ7aで記録が指定149されていると、ホストマイコン66はMDドライバ9を動作させ、バッファメモリA8dより該情報データを読み出して上記MDドライバ9に転送する。そして、MDドライバ9は情報データをMD−RAM9aに記録150する。この記録データは表示する場合には再び再生されて、制御部5aにおくられて処理されたのち表示され、データベースとして用いるときは再生されると、バッファメモリA8dに記憶され、ホストマイコン66に利用される。また、上記記録の指定149で他の付加情報または現在位置情報が選択されることもあり、キースイッチ群7aによって指定できるように構成されている。尚、MD−RAM9aへの記録が終了すると割り込み処理終了151となる。
【0121】
最後に上記で本装置の外部にデータ送信と受信両方の装置があり入出力端子103に接続されているときは、本装置を搭載した移動体間でデータの通信が可能である。この場合はキースイッチ群7aの送信、受信の指定で入出力端子103を介して送信データが上記送信装置に出力され、受信データが上記受信装置より入力される。例えば互いに、一方の移動体から現在位置やメッセージ等の情報を送信し、他方でこれらを受信して表示するようにすれば、互いの位置が地図上に表示され、必要な情報の交換が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】この発明の実施例1に係る移動体用ディスク再生装置のブロック図である。
【図2】この発明の実施例1に係る移動体用ディスク再生装置の動作の1例を説明するフローチャート。
【図3】この発明の実施例2に係る移動体ディスク記録再生装置のブロック図である。
【図4】実施例2の図3におけるMDドライバ9の内部構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施例2に係る移動体用ディスク記録再生装置の動作例を説明するフローチャート。
【図6】この発明の実施例3に係る移動体ディスク記録再生装置のブロック図である。
【図7】この発明の実施例3に係る移動体用ディスク記録再生装置の動作例を説明するフローチャート。
【図8】この発明の実施例4に係る移動体用ディスク記録再生装置の動作例を説明するフローチャート。
【図9】従来方式による移動体ディスク再生装置のブロック図である。
【図10】ビデオCD規格の動画ディスクを再生する装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0123】
1e CDドライバ 1a CD−ROMディスク
1b ビデオCDディスク 1c CD−DAディスク
1d CD−Gディスク 2 GPS装置
3 方位センサ 4 距離センサ
5a 制御部 6 ディスプレイ装置
7a キースイッチ群 8a バッファメモリB
8b 漢字文字キャラクタメモリ 8c VRAM
8d バッファメモリA 8e メモリ領域I
8f メモリ領域II 8d メモリ領域III
9 MDドライバ 9a MD−RAMディスク
10 光ピックアップ 11 再生アンプ
12 再生信号処理回路 13 メモリ制御回路
14 メモリ 15 I/F回路
16 記録信号処理回路 17 記録アンプ
18 磁気ヘッド 19 スピンドルモータ
20 サーボ制御回路 21 マイコン
50a CD−ROMデコーダ 52a A/V分離回路
54 ビデオ用MPEGデコーダ 55 ビデオ用D/Aコンバータ
58 オーディオ用MPEGデコーダ
59 オーディオ用D/Aコンバータ 59a D/Aコンバータ
59b D/Aコンバータ 59c D/Aコンバータ
60 アンプ 61 出力端子
62 セレクタA 63 セレクタB
64 CD−ROM用音声処理回路 65 マイコン
66 ホストマイコン 67 CDグラフィック処理回路
102 入力端子 103 入出力端子
104 音声圧縮伸張回路 105 A/Dコンバータ
106 アンプ 107 セレクタC
108 入力端子 109 テキスト音声変換回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報と画像情報もしくは音声情報が記録されている場合、上記記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段とを備える装置であって、上記記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報を生成する情報案内手段と、上記現在位置情報と該付加情報を他の移動体に送信する送信手段とを備え、上記情報案内手段は音声案内するための文字情報があるときは該文字情報を上記付加情報に加えて上記送信手段に入力して送信させるように構成したことを特徴とする移動体用情報再生装置。
【請求項2】
再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段とを備える装置であって、他の移動体からの現在位置情報と付加情報を受信する受信手段と該付加情報を録再可能な記録媒体に記録または再生する記録再生手段と、上記移動体の運行経路または運行経路上の情報を案内するための情報案内手段と、音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段とを備え、上記付加情報が他の移動体の地図情報もしくは音声案内のための文字情報もしくはその他の情報で構成される場合、上記情報案内手段は受信手段によって入力された上記付加情報を処理し、該他の移動体の地図情報や該その他の情報と上記他の移動体の現在位置情報を上記地図表示手段に入力して表示させ、または上記再生手段もしくは上記記録再生手段を動作させて上記再生専用もしくは上記録再可能な記録媒体から上記他の移動体の現在位置情報に対応する地図情報もしくは案内情報を得て上記地図表示手段に入力して表示させ、上記文字情報を上記音声変換手段に入力して音声信号に変換させて音声案内させると共に、上記付加情報を上記記録再生手段に入力して上記録再可能な記録媒体に記録するように構成したことを特徴とする移動体用情報記録再生装置。
【請求項3】
再生専用の記録媒体に移動体の運行を案内する地図情報が記録されている場合、上記再生専用の記録媒体を再生する再生手段と、上記移動体の位置を計測する計測手段と、上記地図情報を表示し該地図情報上に上記計測手段で計測された上記移動体の現在位置情報を表示する地図表示手段と、録再可能な記録媒体を記録または再生する記録再生手段とを備える装置であって、上記再生専用もしくは録再可能な記録媒体から再生された情報もしくは上記地図情報から付加情報を生成する情報案内手段と、上記現在位置情報と該付加情報を他の移動体に送信する送信手段と、他の移動体からの現在位置情報と付加情報を受信する受信手段と、音声案内のための文字情報を音声信号に変換する音声変換手段とを備え、上記情報案内手段は音声案内するための文字情報があるときは該文字情報を上記付加情報に加えて上記送信手段に入力して送信させるとともに、上記他の移動体の付加情報が他の移動体の地図情報もしくは音声案内のための文字情報もしくはその他の情報で構成される場合、上記情報案内手段は受信手段によって入力された上記他の移動体の付加情報を処理し、該他の移動体の地図情報やその他の情報と上記他の移動体の現在位置情報を上記地図表示手段に入力して表示させ、または上記再生手段もしくは上記記録再生手段を動作させて上記再生専用もしくは上記録再可能な記録媒体から上記他の移動体の現在位置情報に対応する地図情報もしくは案内情報を得て上記地図表示手段に入力して表示させ、上記他の移動体の文字情報を上記音声変換手段に入力して音声信号に変換させて音声案内させると共に、上記他の移動体の付加情報を上記記録再生手段に入力して上記録再可能な記録媒体に記録するように構成したことを特徴とする移動体用情報記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−3368(P2006−3368A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−188271(P2005−188271)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【分割の表示】特願平6−318363の分割
【原出願日】平成6年12月21日(1994.12.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】