説明

移動体用装置

【課題】太陽電池パネルを搭載した移動体に搭載されて用いられる移動体用装置であって、多くの太陽光を受光して発電量を向上させることが可能な移動体用装置を提供する。
【解決手段】本発明の移動体用装置は、太陽電池パネルが搭載された移動体に搭載されて用いられる。移動体用装置は、日付及び時刻を示す日時情報を取得する日時情報取得部を備える。また、太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を算出する太陽情報算出部を備える。また、停留可能位置の日射量を太陽情報に基づいて算出し、最も日射量が多いと推定される停留可能位置を通知する停留位置通知部を備える。これにより、駐車場等の停留可能位置の中で、何れの区画に停留させるのが太陽光発電において望ましいかをユーザに伝える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の移動体に搭載されて経路案内を実施する移動体用装置に関するものであり、特に太陽電池パネルを搭載した車両において用いられる移動体用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両や船舶等の移動体に搭載されて太陽光発電を行う、移動体用の太陽電池パネルが実用化されている。移動体に太陽電池パネルを搭載することのメリットとしては、燃費の向上、節電効果、CO2排出の削減等があげられる。また、地震などの天災により燃料の供給を受けられない状況でも、自家発電することにより自立駆動できることがあげられる。
【0003】
仮に電気自動車が主流となった場合、電気残量の低下は車両を停止させてしまう等の致命的な状態を引き起こしかねない。このような状態を回避するための手段として、太陽電池パネルの搭載は重要である。太陽電池パネルは、より多くの太陽光を吸収させて電気に変換できることが望ましい。
【0004】
しかしながら移動体用の太陽電池パネルは、移動体が移動することにより車両の周辺状況が頻繁に変化する。このため、常に十分な受光量を得られるという保証がない。例えば、車両がビルの陰に入ることにより受光量が減る等の外部要因が、常に存在する。
【0005】
このため例えば、車両の天井部に太陽電池パネルを固定的に取付け、使用条件に従ってできるだけ太陽電池パネルの発電効率を上げることが可能な、パネルの形状に関する技術が考案されている。
【0006】
また例えば、太陽電池パネルからの出力電圧をセンシングすることにより、太陽の方向へ太陽電池パネルを傾動させる技術や、感光性抵抗によって太陽光を追従する技術が考案されている。
【0007】
上記に関連して特許文献1においては、センサユニットと太陽光電池の光採取性を改善するとともに、太陽軌跡シミュレーションユニットを設けた太陽追従発電装置が開示されている。この太陽追従発電装置のセンサユニットは、方向性光採取体を備えている。また太陽光電池は、集光装置を備えている。これにより、太陽位置を正確に追跡して太陽光を太陽光電池に集中させ、より多くの発電量を得られるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実願2007−9395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら特許文献1の太陽追従発電装置は、太陽軌跡シミュレーションユニット、方向性光採取体、及び集光装置等の追加部材を必要とするため、装置構成が複雑になるとともに、コストの面で不利であるという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、太陽電池パネルを搭載した移動体に搭載されて用いられる移動体用装置であって、より多くの太陽光を受光して発電量を向上させることが可能な移動体用装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置は、太陽電池パネルが搭載された移動体に搭載されて用いられる移動体用装置において、日付及び時刻を示す日時情報を取得する日時情報取得部と、位置の情報を取得する位置情報取得部と、取得された前記位置における太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を前記日時情報に基づいて算出する太陽情報算出部と、前記移動体を停留可能な位置である停留可能位置の日射量を前記太陽情報に基づいて算出し、複数の前記停留可能位置の中で最も日射量が多いと推定される前記停留可能位置を前記算出の結果に基づいて判別して通知する停留位置通知部とを備えることを特徴とする。
【0012】
この構成によると、本発明の移動体用装置は、太陽電池パネルが搭載された移動体に搭載されて用いられる。移動体用装置は、日付及び時刻を示す日時情報を取得する日時情報取得部を備える。また、太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を算出する太陽情報算出部を備える。また、停留可能位置の日射量を太陽情報に基づいて算出し、最も日射量が多いと推定される停留可能位置を通知する停留位置通知部を備える。これにより、駐車場等の停留可能位置の中で、何れの区画に停留させるのが太陽光発電において望ましいかをユーザに伝えることができる。
【0013】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置は、前記移動体用装置に対する操作指示を受け付ける操作部を備え、前記停留位置通知部は、前記移動体を停留させる時間帯の指定を前記操作部により受け付け、前記時間帯における太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を算出するよう前記太陽情報算出部へ指示し、前記時間帯における前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報に基づいて算出することを特徴とする。
【0014】
この構成によると、停留位置通知部は、停留時間帯の指定を操作部により受け付ける。そして停留時間帯における太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を算出するよう、太陽情報算出部へ指示する。そして停留時間帯における日射量をこの太陽情報に基づいて算出する。
【0015】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置が備える前記停留位置通知部は、前記停留可能位置の物理構造を示す構造情報を取得し、前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報または前記構造情報に基づいて算出することを特徴とする。
【0016】
この構成によると、停留位置通知部は、停留可能位置の物理構造を示す構造情報を無線通信等により取得する。そして停留可能位置の日射量を、太陽情報または構造情報に基づいて算出する。
【0017】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置が備える前記停留位置通知部は、前記停留可能位置の周辺に存在する建築物の位置及び大きさを示す建築物情報を取得し、前記建築物が前記停留可能位置に対して遮蔽する日射量を示す遮蔽情報を算出し、前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、または前記遮蔽情報に基づいて算出することを特徴とする。
【0018】
この構成によると、停留位置通知部は、停留可能位置の周辺に存在する建築物の位置及び大きさを示す建築物情報を取得する。そして建築物が停留可能位置に対して遮蔽する日射量、つまり日陰の大きさを示す遮蔽情報を算出する。そして停留可能位置の日射量を、太陽情報、構造情報、または遮蔽情報に基づいて算出する。
【0019】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置が備える前記停留位置通知部は、前記停留可能位置の天候を示す気象情報を取得し、前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、前記遮蔽情報、または前記気象情報に基づいて算出することを特徴とする。
【0020】
この構成によると、停留位置通知部は、停留可能位置の天候を示す気象情報を取得する。そして停留可能位置の日射量を太陽情報、構造情報、遮蔽情報、または気象情報に基づいて算出する。
【0021】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置が備える前記停留位置通知部は、前記移動体を停留させる位置に関する条件指定を前記操作部により受け付け、前記条件を満たす前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、前記遮蔽情報、または前記気象情報に基づいて算出し、前記条件を満たす前記停留可能位置の中で最も日射量が多い前記停留可能位置を前記算出の結果に基づいて判別して通知することを特徴とする。
【0022】
この構成によると、停留位置通知部は、停留位置に関する条件指定を操作部により受け付ける。そしてこの条件を満たす停留可能位置を抽出し、抽出した複数の停留可能位置の日射量を算出する。そして各停留可能位置の中で最も日射量が多い停留可能位置を通知する。
【0023】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置は、前記停留位置通知部は、前記位置から予め定められた距離内に存在する前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、前記遮蔽情報、または前記気象情報に基づいて算出し、予め定められた距離内に存在する前記停留可能位置のうち最も日射量が多い前記停留可能位置を前記算出の結果に基づいて判別して通知することを特徴とする。
【0024】
この構成によると、停留位置通知部は、取得された位置情報が示す位置から所定距離内に存在する停留可能位置の日射量を算出する。そして所定距離内に存在する停留可能位置のうち最も日射量が多い停留可能位置を通知する。
【0025】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置は、前記移動体の移動可能経路を探索して経路案内を行う経路案内部を備え、前記停留位置通知部は、判別した前記停留可能位置までの移動可能経路を探索して経路案内を行うよう前記経路案内部へ指示することを特徴とする。
【0026】
この構成によると、移動体用装置は、移動体の移動可能経路を探索して経路案内を行う経路案内部を備えている。停留位置通知部は、判別した停留可能位置までの移動可能経路を探索して経路案内を行うよう、経路案内部へ指示する。
【0027】
また上記の目的を達成するために本発明の移動体用装置は、無線通信装置と、前記無線通信装置の制御を行う通信制御部とを備え、前記停留位置通知部は、前記通信制御部により前記無線通信装置を介して無線通信網から、前記停留可能位置を示す停留位置情報、前記構造情報、前記建築物情報、または前記気象情報を取得することを特徴とする。
【0028】
この構成によると、移動体用装置は、無線通信装置と、無線通信装置の制御を行う通信制御部とを備えている。停留位置通知部は、通信制御部を用いて無線通信網から、停留位置情報、構造情報、建築物情報、または気象情報を取得する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、車両等の移動体を停留させる場合において、現在位置周辺に存在する停留可能位置、例えば駐車場のうち、最も日射量が多いと推定される停留可能位置へ誘導する。これにより、太陽電池パネルの受光量を向上させ、効率よく充電動作を行うことができる。また、地下や日陰となっている位置へ停留させる等、充電動作にとって効率の悪い状態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の移動体用装置に接続される電子装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の移動体用装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の移動体用装置が含まれる無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図4】車両と太陽との位置関係を示す模式図である。
【図5】本発明の移動体用装置が実施する駐車可能位置通知処理を示すフロー図である。
【図6】駐車場の構造を示す模式図である。
【図7】駐車場と建築物と太陽との位置関係を示す模式図である。
【図8】第二の実施形態に係る駐車可能位置通知処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
[実施の形態1]
〈1−1.無線通信システムの構成について〉
図3は、本発明の第一の実施形態に係る移動体用装置が含まれる無線通信システムの構成を示すブロック図である。本システムは少なくとも、車両1(=移動体)、路側機2、及びGPS衛星3を含むように構成されている。
【0032】
車両1は、後述するナビゲーション装置10(=移動体用装置)、パネル制御装置20、及び太陽電池パネル30が搭載された移動体であり、道路を走行するために用いられる。
【0033】
路側機2は、路側に設けられ、車両1が搭載するナビゲーション装置10に対して所定の情報を送信するための送信機である。路側機2はその内部に、情報処理装置90を備えている。情報処理装置90は、車間通信情報の生成、記録、送信を行うための各種情報処理を行う。車間通信情報には例えば、交通情報、時刻情報、気象情報、建築物情報、駐車場情報(=停留位置情報、構造情報)等を含めることが可能である。
【0034】
GPS衛星3は、衛星軌道上に配置され、特定の電波(例えば1.575GHzのL1電波等)を地上のGPS受信機に対して送信する。これにより、位置情報を算出するための各種情報、例えばGPS衛星3の座標情報や、電波の伝搬時間を計測するための時刻情報等を送信する。
〈1−2.移動体用装置の構成について〉
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10の内部構成、及びナビゲーション装置10に接続されるその他の装置の構成を示すブロック図である。
【0035】
図1のブロック図に示すように、本発明のナビゲーション装置10は少なくとも、制御部11、メモリ12、表示部13、操作部14、スピーカ15、接続部16、及び計時部17(=日時情報取得部)を含むように構成されている。またナビゲーション装置10に接続されるその他の装置として、パネル制御装置20、太陽電池パネル30、測位航法装置40、GPS装置50、アンテナ60、及び無線通信装置70が存在する。
【0036】
制御部11は、ナビゲーション装置10の各部材の駆動を有機的に制御して、交通情報の取得処理や表示処理等を統括制御するものである。また制御部11は、制御部11が備える演算処理装置上で所定のプログラムを実行することにより実現される機能部として、通信制御部11a〜駐車位置通知部11e(図2)を備えている。なお、各機能部が実施する処理の詳細については後述する。
【0037】
メモリ12は、各種情報を記録するための記録媒体である。メモリ12は例えばナビゲーション処理に用いられる地図情報や音声情報を記録するのに用いられる。また本実施形態では、測位航法装置40、GPS装置50、及び無線通信装置70より受信した各種情報を記録するのに用いられる。
【0038】
表示部13は、ナビゲーション装置10が保持する各種情報、例えば交通情報やメニュー画像等を表示する装置である。表示部13は例えば、LCD(Liquid Crystal Display)及び表示制御部を含むように構成されている。表示制御部は、画像情報をLCDの信号フォーマットに合わせた信号にエンコードした後、D/A変換を行い、画像信号を出力する。表示制御部から出力された画像信号はLCDに送られ、画像として表示される。
【0039】
操作部14は、車両1の運転手がナビゲーション装置10に対する各種指示、例えば目的地入力等を行うための入力インタフェースである。操作部14は、例えば複数のプッシュボタンやタッチセンサ等を含むように構成されている。スピーカ15は、車両1の搭乗者に対して各種情報を含む音声を出力する音声出力装置である。
【0040】
接続部16は、ナビゲーション装置10に対してその他の装置を接続する接続インタフェースである。本実施形態では、パネル制御装置20や測位航法装置40等を接続するのに用いられる。接続部16は、複数の接続端子を含むように構成されている。或いは接続部16は、無線通信装置を備えることにより、近距離無線通信網を介してその他の移動体用装置と接続する形態でもよい。
【0041】
計時部17は、現在時刻を常時カウントするための回路である。例えば、所定の周波数による発振出力を行う水晶振動子を用いて計時を行う。また計時部17は、現在の時刻に加えて月日や曜日といった暦も示す情報である日時情報を生成する機能を備える。
【0042】
パネル制御装置20は、太陽電池パネル30を用いて電力を生成する装置である。パネル制御装置20は例えば、太陽電池パネルで発電した直流を交流に変換するパワーコンディショナや、電力を蓄える蓄電池等を含むように構成されている。
【0043】
太陽電池パネル30は、太陽電池を複数枚、直並列接続したパネル状の装置である。太陽電池は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを電力に変換する電力装置である。素材は主にシリコンが用いられるが、他にも様々な化合物半導体などを素材にしたものが実用化されている。太陽電池パネル30は、例えば図4に示すように、車両1の天井面に設置されている。
【0044】
測位航法装置40は、3Dジャイロセンサや加速度センサ等を含む計測装置である。3Dジャイロセンサは、車両1の水平角度を示す姿勢角情報を生成する。加速度センサは、車両1の走行速度や走行方向を示す速度情報を生成する。生成された情報は、制御部11へ送られる。
【0045】
GPS装置50は、GPSアンテナ(不図示)を用いて、GPS衛星3から発せられる特定の電波を受信するための受信機である。GPSアンテナは、複数のGPS衛星3から各GPS衛星3の座標情報等を含む信号を受信することが可能である。GPS装置50は、GPSアンテナで受信した信号をデコードして緯度経度情報を生成する。
【0046】
アンテナ60は、路側機2から送信されてくる電波の受信を行うためのものであり、例えば複数のダイバーシティアンテナ等が用いられる。無線通信装置70は、アンテナ60により受信した電波の復調を行う。そして復調により得られたデジタル信号を、制御部11に与える。これにより制御部11は、路側機2から各種情報を取得することが可能である。なお無線通信装置70は、アンテナ60を用いて電波を送信するための送信制御機能も備える形態でもよい。
〈1−3.ナビゲーション装置の機能構成について〉
図2は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10の機能構成示すブロック図である。
【0047】
図2に示すように、本発明のナビゲーション装置10は、制御部11が備える演算処理装置上で所定のプログラムを実行することにより実現される機能部として、通信制御部11a〜駐車位置通知部11eを備えている。
【0048】
通信制御部11aは、無線通信装置70に対して通信制御を行うことにより、無線通信網を介して各種情報を取得する。通信制御部11aは例えば、無線通信装置70を用いて路側機2と無線通信を行うことにより、車両1周辺に存在する駐車場の位置及び構造を示す駐車場情報、駐車場の周辺に存在する建築物を示す建築物情報、または車両1周辺の気象を示す気象情報を取得する。なお通信制御部11aが通信に用いるプロトコルは、予め路側機2との間で取り決めが行われているものとする。
【0049】
位置情報取得部11bは、車両1の現在位置や進行方向等を示す位置情報を、測位航法装置40またはGPS装置50を用いて取得する。位置情報は例えば、車両1の経度緯度を示す情報や、進行している方角を示す情報を含んでいる。
【0050】
経路案内部11cは、位置情報取得部11bにより得られる位置情報に基づき、車両1周辺の地図を表示部13に表示する地図描画処理を行う。また経路案内部11cは、ユーザより目的地の指定を受け付け、地図画像上に経路案内のための各種情報を表示する。例えば誘導方向を示す矢印を表示したり、誘導経路の色を変更する強調表示を行ったりする。
【0051】
太陽位置判別部11d(=太陽情報算出部)は、位置情報取得部11bにより得られる位置情報と、計時部17より得られる日時情報とから、現在時刻における太陽位置を判別する。なお本実施形態では、地域及び季節毎の各時間帯における太陽位置を示す座標情報が、予めメモリ12等に記録されているものとする。太陽位置判別部11dはこの座標情報を参照することにより、太陽位置を判別する。
【0052】
太陽位置判別部11dは、判別した太陽位置と、位置情報取得部11bにより得られる位置情報とから、車両1と太陽との位置関係を算出する。具体的には例えば、図4に示すように、車両1を原点として、太陽の位置を三次元座標情報(図中のtX、tY、tZ )として表すことにより、車両1から見た場合における太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を算出する。
【0053】
駐車位置通知部11e(=停留位置通知部)は、各種情報を用いて、車両1を駐車可能なスペースである駐車可能位置(=停留可能位置)における推定日射量の算出を行う。そして判別結果に基づいて、太陽光発電に好適と推定される駐車可能位置、つまり日射量が比較的多いと推定される駐車可能位置をユーザに通知する。
【0054】
駐車位置通知部11eは例えば、通信制御部11aにより得られる駐車場情報、建築物情報、気象情報や、位置情報取得部11bにより得られる位置情報や、太陽位置判別部11dにより得られる太陽情報より、所定の駐車場内で最も日射量が多いと推定される駐車可能位置を判別し、ユーザに通知する。なお、駐車位置通知部11eが実施する処理の詳細については後述する。
〈1−4.駐車可能位置通知処理について〉
ここで、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10が実施する駐車可能位置通知処理の概要を、図5のフロー図を用いながら説明する。図5に示す処理フローは、駐車可能位置通知指示が検知された時点で開始される。なお駐車可能位置通知指示は、ユーザがナビゲーション装置10に対して所定の操作を行った場合、例えば操作部14に含まれる所定のボタンが押下された場合等に発行される。
【0055】
本処理の開始後、駐車位置通知部11eはステップS110において、駐車予定時間帯の指定を受け付ける。これは例えば、指定受付画面を表示部13に表示するための画像信号をOSD処理回路(不図示)を用いて生成し、操作部14によるユーザ操作を待ち受けることにより行う。或いは経路案内部11cにより経路案内が実施されている状態である場合、経路案内における目的地到着推定時刻から指定された時間を、駐車予定時間帯とする形態でもよい。
【0056】
次に駐車位置通知部11eはステップS120において、ユーザが駐車を行う予定である駐車場の指定を受け付ける。これは上記と同様に、OSD処理回路を用いて所定の画像信号を生成することにより行う。
【0057】
なお駐車場の具体的な指定方法としては、例えば地図画像上に示されている駐車場を、ユーザが操作部14を用いて選択することにより行う。或いは、ユーザが使用したい駐車場に関する条件、例えば自車からの距離や駐車料金等を、操作部14により受け付ける形態でもよい。この場合、駐車位置通知部11eは、入力された条件を満たす駐車場を地図情報等を用いて検索する。そして条件を満たす駐車場をユーザに提示し、ユーザによる選択を待ち受ける。
【0058】
次に駐車位置通知部11eはステップS130において、指定された駐車予定時間帯(以下、「指定時間帯」という)における、指定された駐車場(以下、「指定駐車場」という)の予想天気を示す気象情報を取得する。そして気象情報が示す天気が雨天であるか否かを判定する。
【0059】
気象情報の取得方法としては例えば、通信制御部11aが無線通信装置70を介して路側機2と通信を行うことにより、気象庁より配信されている気象情報を取得する。或いはナビゲーション装置10がデジタル放送チューナを備える場合、デジタル放送で配信される気象情報を取得する形態でもよい。なお上記のような通信機能や放送受信機能を備えていない場合、車両1のワイパー(不図示)が動作している場合に雨天であると判定する形態でもよい。
【0060】
予想天気が雨天(雪、雹、霰等も含む)である場合、後述するステップS200へ移行する。雨天でない場合、駐車位置通知部11eはステップS140において、指定時間帯が夜間であるか否かを判定する。なお夜間に相当する時間帯は地域や季節に応じて変化するため、上述の位置情報や日時情報に基づいて判定を行う。
【0061】
指定駐車場における指定時間帯の全部または所定割合が夜間である場合、後述するステップS200へ移行する。夜間ではない場合、駐車位置通知部11eはステップS150において、指定駐車場の構造等を示す駐車場情報を取得する。
【0062】
駐車場情報の取得方法としては例えば、駐車場に予め設けられている通信装置に対して無線通信装置70を介して無線通信を行うことにより取得する。或いは、予めメモリ12等に駐車場情報が記録されており、これを読み出すことによって取得する形態でもよい。
【0063】
次に駐車位置通知部11eはステップS160において、取得した駐車場情報に示されている駐車場の物理構造から、指定駐車場に屋根が設けられているか否かを判定する。屋根が設けられていない場合、後述するステップS180へ移行する。屋根が設けられている場合、駐車位置通知部11eはステップS170において、屋根の設置状況に基づいて駐車可能位置の重み付けを行う。
【0064】
例えば駐車位置通知部11eは、直上に屋根が無い駐車可能位置を優先するよう、重み付けを行う。また直上に屋根がある駐車可能位置であっても、外壁が無ければ斜め方向から太陽光が入射する可能もある。この場合、屋根と駐車可能位置との位置関係によって日射量が変わる。このため、例え屋根がある駐車可能位置でも、その中でより日射量の多い駐車可能位置を優先するよう、重み付けを行う。
【0065】
例えば駐車所が、図6に示す構造をしているとする。図6の例では駐車場は、丸1〜丸5で示されている駐車スペース(=停留可能位置)と屋根とを備え、且つ駐車スペースを囲む外壁が無い構造をしているとする。この場合、例えば午前中であれば東南東の方角から太陽光が入射する割合が高い。このため、図中の丸2で示す駐車スペースを最優先し、次に丸1の駐車スペースを優先するよう、重み付けを行う。逆に丸3や丸5で示す駐車スペースは日陰となる割合が高いため、優先度を低くするよう重み付けを行う。
【0066】
なお重み付けは例えば、各駐車スペースに対して所定条件に基づくポイント付けを行うことにより実施する。例えば上記の例では、優先度の最も高い丸2の駐車スペースに5ポイント、次に優先度の高い丸1の駐車スペースに3ポイント、丸3や丸5の駐車スペースに0ポイントというようにポイント付けを行う。
【0067】
次に駐車位置通知部11eはステップS180において、指定駐車場から所定範囲内に存在する建築物を判別する。これは例えば、通信制御部11aが無線通信装置70を介して路側機2と通信を行い、建築物情報を取得して参照することにより行う。
【0068】
或いは、予めメモリ12等に建築物情報が記録されており、これを読み出して参照する形態でもよい。なお建築物情報には例えば、図7に示すように建築物の位置、横幅、奥行き、面積、高さ等が示されている。
【0069】
駐車位置通知部11eは、指定駐車場から所定範囲内に所定条件を満たす建築物が存在するか否かを判定し、処理の分岐を行う。なお所定条件としては例えば、指定駐車場と建築物との位置関係や、建築物の面積、高さ等を条件として用いる。
【0070】
所定範囲内に所定条件を満たす建築物が存在しない場合、後述するステップS200へ移行する。所定条件を満たす建築物が存在する場合、駐車位置通知部11eはステップS190において、建築物の位置や大きさに基づく駐車可能位置の重み付けを行う。
【0071】
具体的には駐車位置通知部11eは、建築物の陰になっていない駐車可能位置を優先するよう、重み付けを行う。例えば駐車所と建築物と太陽との位置関係が、図7に示す状態であったとする。駐車位置通知部11eは、上記の太陽情報と建築物情報とから、建築物が指定駐車場に対して日光を遮る領域(以下、「日陰領域」という)の位置及び大きさ示す遮蔽情報を算出する。図7の例では、指定駐車場の東側(=図6の丸2駐車スペースに相当)が日陰領域となっている。
【0072】
このため、丸2で示す駐車スペースの優先度を低下させるよう、重み付けを行う。具体的には例えば、丸2の駐車スペースに−5ポイントを付加し、その他の駐車スペースにはポイントの付加を行わない。これにより、ステップS170で行われた重み付けに補正を行う。
【0073】
次に駐車位置通知部11eはステップS200において、指定駐車場の構造に基づく駐車可能位置の重み付けを行う。例えば駐車位置通知部11eは、指定駐車場の入り口に近い駐車可能位置を優先するよう、重み付けを行う。
【0074】
例え図7の例において、入り口が西側にある場合、入り口に最も近い丸3の駐車スペースに2ポイント、最も遠い丸2の駐車スペースに0ポイントというようにポイント付けを行う。なお指定駐車場の構造に基づく重み付けで付加するポイントは、日射量に基づく重み付けで付加するポイントと比較して小さい値とすることが、本発明を実施するにあたって望ましい。
【0075】
次に駐車位置通知部11eはステップS210において、上記で行った重み付けに基づき、最もポイントの多い駐車可能位置を判別する。そして該当する駐車可能位置をユーザに通知する。なお最もポイントの多い駐車可能位置が複数ある場合、その全てを通知する。具体的な通知方法としては例えば、最もポイントの多い駐車可能位置を強調表示した駐車場画像を、OSD処理回路等により生成して表示部13に表示する。
【0076】
以上に説明した実施形態によれば、車両1を駐車場に駐車する場合において、最も日射量が多いと推定される駐車可能位置を日時、天候、駐車場周辺の建築物等の要因に基づいて算出し、ユーザに通知する。このためユーザは、駐車中の太陽光発電を効率良く行うことができる。
[実施の形態2]
〈2−1.無線通信システムの構成について〉
実施の形態1と同内容であるため、ここでは説明を省略する。
〈2−2.移動体用装置の構成について〉
実施の形態1と同内容であるため、ここでは説明を省略する。
〈2−3.ナビゲーション装置の機能構成について〉
実施の形態1と同内容であるため、ここでは説明を省略する。
〈2−4.駐車可能位置通知処理について〉
ここで、本発明の第二の実施形態に係るナビゲーション装置10が実施する駐車可能位置通知処理の概要を、図8のフロー図を用いながら説明する。図8に示す処理フローは、駐車場検索指示が検知された時点で開始される。なお駐車場検索指示は、ユーザが操作部14を用いて所定の駐車場検索操作を行った場合に発行される。或いは、経路検索処理において目的地の指定がなされた場合に発行される形態でもよい。
【0077】
本処理の開始後、駐車位置通知部11eはステップS310において、駐車予定時間帯の指定を受け付ける。次に駐車位置通知部11eはステップS320において、指定時間帯における車両1周辺の予想天気を示す気象情報を取得する。そして気象情報が示す天気が雨天であるか否かを判定する。
【0078】
予想天気が雨天である場合、本処理を終了する。雨天ではない場合、駐車位置通知部11eはステップS330において、指定時間帯が夜間であるか否かを判定する。指定時間帯の全部または所定割合が夜間である場合、本処理を終了する。夜間ではない場合、駐車位置通知部11eはステップS340において、候補駐車場(=停留可能位置)の検索を行う。
【0079】
候補駐車場の検索方法としては例えば、メモリ12等に記録されている経路案内用の地図情報を参照し、地図情報に示されている駐車場を検索することにより行う。そして位置情報に基づき、車両1の現在位置から所定距離内に存在する駐車場を、候補駐車場として抽出する。或いは、経路案内部11cによる経路案内が実施されている場合、経路案内において目的地に設定されている位置から所定距離内に存在する駐車場を、候補駐車場として抽出する形態でもよい。
【0080】
次に駐車位置通知部11eはステップS350において、検索された複数の候補駐車場に対して、屋根の有無による重み付けを行う。例えば駐車位置通知部11eは、屋根が設けられていない候補駐車場を優先するよう、重み付けを行う。また屋内や地下に設けられた候補駐車場の優先度を下げるよう、重み付けを行う。
【0081】
重み付けは例えば、各候補駐車場に対して所定条件に基づくポイント付けを行うことにより行う。例えば上記の例では、屋根の設けられていない候補駐車場に5ポイント、一部に屋根の設けられている候補駐車場に3ポイント、屋内や地下に設けられた候補駐車場に0ポイントというようにポイント付けを行う。
【0082】
なお候補駐車場の構造を示す駐車場情報は、例えば無線通信装置70から路側機2に対して無線通信を行うことにより取得する。或いは、予めメモリ12等に駐車場情報が記録されており、これを読み出して参照する形態でもよい。
【0083】
次に駐車位置通知部11eはステップS360において、検索された複数の候補駐車場に対して、候補駐車場周辺に存在する建築物の有無による重み付けを行う。例えば駐車位置通知部11eは、周辺に日光を遮る建築物が存在しない候補駐車場を優先するよう、重み付けを行う。なお重み付けは上記と同様に、所定条件に基づくポイント付けを行うことにより行うものとする。
【0084】
駐車位置通知部11eは、まず指定駐車場から所定範囲内に存在する建築物の検索を行う。なお建築物の位置や大きさを示す建築物情報は、例えば予めメモリ12等に記録されているものとする。建築物情報には例えば、図7に示すように建築物の位置、横幅、奥行き、面積、高さ等が示されている。
【0085】
駐車位置通知部11eは、上述の太陽情報と建築物情報とから、建築物が候補駐車場に対して形成する日陰領域の位置及び大きさを算出する。図7の例では、候補駐車場の東側の一部が日陰領域となっている。
【0086】
このように日陰領域が形成されている候補駐車場の優先度を低下させるよう、重み付けを行う。具体的には例えば、一部が日陰領域となっている候補駐車場に−1ポイント、半分が日陰領域となっている候補駐車場に−3ポイント、全部が日陰領域となっている候補駐車場に−5ポイントを付加する。これにより、ステップS350で行われた重み付けに補正を行う。
【0087】
次に駐車位置通知部11eはステップS370において、上記で重み付けを行った各候補駐車場のポイントに基づき、最もポイントの多い候補駐車場を判別する。そして該当する候補駐車場をユーザに通知する。なお最もポイントの多い候補駐車場が複数ある場合、その全てを通知する。
【0088】
次に駐車位置通知部11eはステップS380において、上記で判別した最もポイントの多い候補駐車場への経路案内を行うよう、経路案内部11cへ指示する。なお既に経路案内が実施中である場合、実施中の経路案内が完了した時点で、判別された候補駐車場への経路案内を開始するよう、経路案内部11cへ指示する形態でもよい。まあ判別された候補駐車場が複数ある場合、車両1の現在地または経路案内における目的地から最も近い候補駐車場を判別し、該当駐車場へ経路案内を行う形態でもよい。
【0089】
以上に説明した実施形態によれば、車両1を駐車場に駐車する場合において、最も日射量が多いと推定される候補駐車場を日時、天候、候補駐車場周辺の建築物等の要因に基づいて算出し、経路案内を行う。このためユーザは、太陽光発電を効率良く行うことができる駐車場を利用することが可能である。
[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0090】
従って本発明は、以下の形態にも適用可能である。
【0091】
(A)上記実施形態では、本発明の駐車可能位置通知処理に関わる各機能部がナビゲーション装置10に含まれる形態を例に説明したが、上記機能部の一部がその他の装置に含まれる形態でもよい。例えば、パネル制御装置20が備える演算処理装置上で所定のプログラムを実行することにより、上記機能部の一部が実現される形態でもよい。
【0092】
(B)上記実施形態では、パネル制御装置20、測位航法装置40、GPS装置50、及び無線通信装置70がナビゲーション装置10に外部接続される別装置となっている例を説明しているが、上記の装置の一部または全部がナビゲーション装置10に含まれる一体構造の構成をした形態でもよい。
【0093】
(C)上記実施形態では、無線通信装置70が路側機2との路車間通信を行うことにより駐車可能位置検索に必要な情報を取得しているが、無線通信装置70が車車間通信を行うことにより、他の車両から駐車可能位置通知処理に用いる各情報を取得する形態でもよい。
【0094】
(D)上記実施形態では、ナビゲーション装置10、パネル制御装置20、及び太陽電池パネル30を搭載する移動体として車両1を例に説明を行っているが、これ以外の移動体に上記の装置を搭載させて、本発明の駐車可能位置通知処理と同等の処理を実施する形態でもよい。例えば、太陽電池パネルを搭載した船舶、自動二輪、電動自転車等において、上記処理を実施する形態でもよい。
【0095】
(E)上記実施形態では、本発明の駐車可能位置通知処理に関わる各機能部が、制御部11が備えるマイクロプロセッサ等の演算処理装置上で所定のプログラムを実行することにより実現されているが、各機能部が複数の回路により実現される形態でもよい。
【0096】
(F)上記実施形態では、日射量が最も多い駐車場が複数存在する場合に、車両1の現在地または経路案内における目的地から最も近い駐車場を優先しているが、駐車場情報に駐車場の利用料金が示されている場合、利用料金を考慮して優先度を決定する形態でもよい。例えば、利用料金が最も安い駐車場への経路案内を行うようにしてもよい。
【0097】
(G)上記実施形態では、駐車場の構造、特に駐車場に屋根や外壁があるか否かを駐車場情報に基づいて判定しているが、車両1が車載用カメラを搭載している場合、駐車場の近傍または内部において駐車場を撮影して画像解析を行うことにより、屋根や外壁の有無、及び屋根の位置を判定する形態でもよい。
【0098】
(H)上記実施形態では、日射量の多い駐車場を判別する方法としてポイント付加による重み付けを例に説明を行っているが、これ以外の方法により駐車場を判別する形態でもよい。例えば、所定条件を満たさない駐車場(例えば地下駐車場等)を順に除外してゆき、最後に残った駐車場をユーザへの通知対象とする形態でもよい。
【0099】
(I)上記第二の実施形態では、最も日射量が多いと判別された駐車場を通知した時点で処理を終了しているが、第一の実施形態と同様に、判別された駐車場内において最も日射量が多い駐車スペースをさらに判別して通知する形態でもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 車両(移動体)
2 路側機
3 GPS衛星
10 ナビゲーション装置(移動体用装置)
11 制御部
11a 通信制御部
11b 位置情報取得部
11c 経路案内部
11d 太陽位置判別部(太陽情報算出部)
11e 駐車位置通知部(停留位置通知部)
12 メモリ
13 表示部
14 操作部
15 スピーカ
16 接続部
17 計時部(日時情報取得部)
20 パネル制御装置
30 太陽電池パネル
40 測位航法装置
50 GPS装置
60 アンテナ
70 無線通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池パネルが搭載された移動体に搭載されて用いられる移動体用装置において、
日付及び時刻を示す日時情報を取得する日時情報取得部と、
位置の情報を取得する位置情報取得部と、
取得された前記位置における太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を前記日時情報に基づいて算出する太陽情報算出部と、
前記移動体を停留可能な位置である停留可能位置の日射量を前記太陽情報に基づいて算出し、複数の前記停留可能位置の中で最も日射量が多いと推定される前記停留可能位置を前記算出の結果に基づいて判別して通知する停留位置通知部とを備えること
を特徴とする移動体用装置。
【請求項2】
前記移動体用装置に対する操作指示を受け付ける操作部を備え、
前記停留位置通知部は、前記移動体を停留させる時間帯の指定を前記操作部により受け付け、前記時間帯における太陽高度及び太陽方位角を示す太陽情報を算出するよう前記太陽情報算出部へ指示し、前記時間帯における前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報に基づいて算出すること
を特徴とする請求項1に記載の移動体用装置。
【請求項3】
前記停留位置通知部は、前記停留可能位置の物理構造を示す構造情報を取得し、前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報または前記構造情報に基づいて算出すること
を特徴とする請求項2に記載の移動体用装置。
【請求項4】
前記停留位置通知部は、前記停留可能位置の周辺に存在する建築物の位置及び大きさを示す建築物情報を取得し、前記建築物が前記停留可能位置に対して遮蔽する日射量を示す遮蔽情報を算出し、前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、または前記遮蔽情報に基づいて算出すること
を特徴とする請求項3に記載の移動体用装置。
【請求項5】
前記停留位置通知部は、前記停留可能位置の天候を示す気象情報を取得し、前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、前記遮蔽情報、または前記気象情報に基づいて算出すること
を特徴とする請求項4に記載の移動体用装置。
【請求項6】
前記停留位置通知部は、前記移動体を停留させる位置に関する条件指定を前記操作部により受け付け、前記条件を満たす前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、前記遮蔽情報、または前記気象情報に基づいて算出し、前記条件を満たす前記停留可能位置の中で最も日射量が多い前記停留可能位置を前記算出の結果に基づいて判別して通知すること
を特徴とする請求項5に記載の移動体用装置。
【請求項7】
前記停留位置通知部は、取得された前記位置から予め定められた距離内に存在する前記停留可能位置の日射量を前記太陽情報、前記構造情報、前記遮蔽情報、または前記気象情報に基づいて算出し、予め定められた距離内に存在する前記停留可能位置のうち最も日射量が多い前記停留可能位置を前記算出の結果に基づいて判別して通知すること
を特徴とする請求項6に記載の移動体用装置。
【請求項8】
前記移動体用装置は、前記移動体の移動可能経路を探索して経路案内を行う経路案内部を備え、
前記停留位置通知部は、判別した前記停留可能位置までの移動可能経路を探索して経路案内を行うよう前記経路案内部へ指示すること
を特徴とする請求項7に記載の移動体用装置。
【請求項9】
無線通信装置と、前記無線通信装置の制御を行う通信制御部とを備え、
前記停留位置通知部は、前記通信制御部により前記無線通信装置を介して無線通信網から、前記停留可能位置を示す停留位置情報、前記構造情報、前記建築物情報、または前記気象情報を取得すること
を特徴とする請求項8に記載の移動体用装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−73077(P2012−73077A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217223(P2010−217223)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】