説明

移動体端末内の加入者スマートカードの接点のための動的指定プロセス

加入者チップカード(300)の接点を、前記カードを備えた移動体端末(100)内で割り当てる方法において、移動体端末は、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、加入者チップカード(300)と通信することができる少なくとも1つの第1および1つの第2電子モジュール(130,140)を備える。加入者チップカード(300)の接点の割当ての動的管理を可能にするために、カードは、前記カードの少なくとも1つの接点を第1または第2の電子モジュール(130,140)に選択的に接続することによって、第1および第2の電子モジュール(130,140)に交互に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体電話の分野に関し、特に、移動体端末の機能的アーキテクチャおよび端末内にある加入者スマートカードの接点の管理に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体電話は、ユーザに提示される様々な機能に専用の、様々な要素(キーパッド/画面、マイクロ/ラウドスピーカ、無線通信要素(例えばGSM型)等)から成る。これらの様々な要素のなかでも、SIM(Subscriber Identity Module)カード、またはUICC(UMTS Integrated Circuit Card)カードとも呼ばれるUSIM(Universal Subscriber Identity Module)カードの名称で知られている、加入者チップカード(スマートカード)が、見出されるであろう。
【0003】
加入者スマートカードは、移動体電話会社によって供給されている移動体電話のセキュリティ要素であり、移動体電話会社は、それらのカードの発行者でもある。このカードは、処理手段(マイクロコントローラ)と、記憶手段とを含む。典型的には、このカードは、移動体電話内の電話加入権を、移動体電話内で各加入者に属するデータを生成すること、および運営者のネットワークによる認証機構を可能にすることによって見出す。このカードは、また、PINコードがアクティブ化されている場合に、移動体のキャリアを認証することを可能にする。現在の加入者スマートカードでは、未使用の接点は3つである。これらは、ISO7816−2規格により定義された、接点C4、C6およびC8である。
【0004】
移動体電話の運営者らは、今日、それぞれのサービスの展開を、加入者スマートカードのバイアスにより非常に簡潔に有効化することによって簡略化する可能性を検討しており、加入者スマートカードは、もはや加入者データ/アルゴリズムだけではなく、前記カードが電話に挿入された時から、電話を運営者に対してカスタマイズすることを可能にする、データおよびアプリケーションも含む。また、加入者のための電話機の変更を簡略化することも提供されており、加入者の重要なデータ(大きな容量リスト、MMS、写真・・・)のほとんどを、これらの新世代のスマートカードに含ませることが可能である。満足できるサービス品質を持つためには、移動体電話のアプリケーションプロセッサと加入者スマートカードの間での通信用として、加入者スマートカードに、HSP(High Speed Protocol)と呼ばれる新規な高速通信インターフェイスを備えさせることが必要である。このプロトコルは、例えば、2つの電気接点が必要とされるUSB(Universal Serial Bus)プロトコル、またはこれらの接点のうち3つを必要とするMMC(Multi Media Card)であってもよい。
【0005】
一方で、移動体電話会社らは、また、それらのクライアントに、NFCサービスを提唱する可能性を検討している。このために、移動体電話には、専用のアンテナ(スプールとも呼ばれる)が備えられており、このアンテナは、移動体の場合では一体化されており、電子近距離通信モジュールに接続されて、NFC(Near Field Communication)技術の適用を可能にしている。
【0006】
このNFC電子モジュールは、特に、非接触のアナログインターフェイスを扱う、フィリップス社(PhilipsTM)によるPN531TAMAなどのNFCモデムを備えている。NFC技術によって可能とされる様々な動作モードのなかでも、“カードエミュレーション”と呼ばれるモードは、特に、セキュリティ要素と呼ばれる追加の要素の使用を意味しており、この要素は、NFCモデムに接続され、場合によっては、例えばフィリップス社によるSmart MX回路などのNFCに専用の要素によって、または、加入者スマートカードによって、NFCモデムとの新たな通信インターフェイスがこのカードに備えられるという条件で、実施することができる。
【0007】
このNFCセキュリティ要素は、特にNFC通信インターフェイスによって、データの記憶ならびにそのアクセスおよび一斉送信(識別/認証、暗号化)の制御に適している。
【0008】
“カードエミュレーション”モードにおいて、NFC移動体電話は、例えばセキュアな電子支払いサービス、ドアまたはバリアを開くサービスなどの様々なサービスへのアクセスを可能にする仮想カードのセットを記憶および処理することができる。
【0009】
端末は、よって、正規に使用されている物理カード、接触カードまたは非接触カードに取って代わる。サービスを利用するために、ユーザは、NFCチップを備えた移動体電話を、利用したいサービス(支払い端末、アクセスポート等)に対応するNFCチップリーダ(または都市交通において非接触カードとしてのインフラストラクチャが既に存在する場合は、PCD“Proximity Coupling Device”)にセットする。
【0010】
このために、および加入者スマートカードにおいてNFCセキュリティ要素を利用する場合に、新たな秘密およびアルゴリズムを、前記加入者スマートカードに収容する必要性が見出されている。さらに、加入者スマートカードと、非接触アナログインターフェイスを扱うNFCモデムとの間でのデータのやり取りを可能にする、新たな通信インターフェイスを配置することも必要である。産業界で開発されている様々なプロトコルの中でも、一部のプロトコルは、2つの接点を必要とし(例えばフィリップス社によるS2Cインターフェイスプロトコル)、他のプロトコルでは、1つのみを必要とする(例えばアクサルト社(Axalto company)により記述されているSWP(Single Wire Protocol))。
【0011】
加入者スマートカード(SIM/USIM/UICCカード)の接点の数は、8つに制限されており(そのうち3つはまだ使用されていない)、カードの接点の使用を必要とする開発の可能性は、たやすく制限されてしまう。
【0012】
マルチプレキシングと呼ばれる技術は、様々なチャンネル(マルチプレキサにより生成される)から来た、最終的には異なる目的地を有する信号または情報を、単一のチャンネルに再編成することを可能にする、既知のプロセスである。しかし、この機構は、多重化されたデータを、目的地識別子で“ラベル付け”して、それらをその後に再び読み出し、良いデータを各目的地に割り当てることを可能にすることを強いる。加えて、マルチプレキシングの技術は、ソフトウェアおよびハードウェアリソースを消費するものであり、移動体電話、特に加入者スマートカードのように抑制された環境に適合されるものとは考えられない。
【0013】
一方の、その8つの既知の接点を有する加入者スマートカード、および他方の、HSPプロトコルを利用するアプリケーションプロセッサと他のプロトコルを利用するNFCモジュールの間で、通信を調和させるために、現在検討されている解決策は、HSPプロトコル向けのUSB(Interchipバージョン)リンク、すなわち、2つのワイヤの利用と、NFC向けのワンワイヤ(one-wire)インターフェイスの実施とからなる。この解決策は、アプリケーションプロセッサおよびNFCモジュールの両方が、加入者スマートカードとデータ交換することを可能にする。
【0014】
しかし、この解決策は、使用に関する問題を呈する。実際には、Interchip型のUSBポートは、移動体端末においてはまだ現れておらず、これは、実施に関する問題をもたらす。その上、NFCモデムとのインターフェイス(例えばS2Cインターフェイス)は、2つのワイヤよりも1つのワイヤによって使用する方が、より複雑である。
【0015】
最終的に、この解決策は、加入者スマートカードにおいてまだ自由である接点を、永続的および固定のやり方で使用することを必要とし、よって、カードの使用に関して、将来の発展の可能性を妨げる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
これらの欠点を補うために、本発明は、移動体端末の様々なモジュールの間で、加入者スマートカードの接点を動的に指定することを可能にし、よって、移動体端末が、加入者スマートカードの能力を順番で利用することを可能にする解決策を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この目的のために、本発明は、加入者スマートカードの接点を、前記カードを備えた移動体端末内で指定するためのプロセスであって、移動体端末は、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールを備える、プロセスにおいて、加入者スマートカードは、第1および第2の電子モジュールに交互に接続され、前記カードの少なくとも1つの接点は、前記第1の電子モジュールまたは前記第2の電子モジュールに選択的に接続される、ことを特徴とするプロセスを提案する。
【0018】
よって、本発明は、加入者スマートカードの動的管理の実施を可能にする、実際に、スマートカードの1つの接点を、複数の電子モジュールとのデータの交換に使用することができる。このやり方では、加入者スマートカードとの通信を必要とする電子モジュールの追加は、カードの1つまたはいくつかの接点の常時の占有を意味せず、これは、カードの潜在的な構成を有すること、および既に存在するモジュールがカードの全ての利用可能な接点またはこれらの接点の一部を利用している場合でも、他の電子モジュールを加えること、を可能にする。
【0019】
本発明の一態様によると、加入者スマートカードは、前記カードに接続されるべき電子モジュールの通信プロトコルに対応する通信インターフェイスを使用するコマンドをさらに受信する。よって、電子モジュールが、異なる通信プロトコルを実施する場合でも、スマートカードは、接続されているリンキングモジュールに適合されているインターフェイスの使用に関して、動的なインターフェイス管理を実現する。
【0020】
第1および第2の電子モジュールを、前記カードに選択的に接続するために、好ましくは、加入者スマートカードの使用されていない接点に対応する3つの接点(ISO規格7816−2に定義された接点C4、C6およびC8)が使用される。
【0021】
一実施形態によると、第1の電子モジュールは、少なくとも2つのワイヤに対して、第1の高速通信プロトコルを実施するアプリケーションプロセッサであり、第2の電子モジュールは、少なくとも1つのワイヤにおいて、第2の通信プロトコルを実施する近距離通信NFCモジュールであり、加入者スマートカードの少なくとも1つの接点は、前記プロセッサまたは前記モジュールに選択的に接続されている。
【0022】
その結果、本発明に係るスマートカードの接点の割当ての動的管理により、同じ移動体端末において、加入者スマートカードの2つのみの接点を使用して、アプリケーションプロセッサおよびNFCモジュールを実施することが可能となる。
【0023】
アプリケーションプロセッサが、加入者スマートカードの第1および第2の接点においてデータを、前記カードの第3の接点においてクロック信号を送信する、MMCタイプの通信プロトコルを実施する場合、加入者スマートカードは、近距離通信NFCモジュールの通信プロトコルに対応する通信インターフェイスを利用することで、第3の接点において送信されたクロック信号の周期比率の変化に反応する。
【0024】
よって、カードの使用されていない3つの接点がMMC通信によって占有されていても、アプリケーションプロセッサとNFCモジュールの間の切り替えを、カードにおいて示すこと、および、NFCモジュールとのデータの交換を可能にすることが、常に可能である。
【0025】
本発明は、また、加入者スマートカードと、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールと、を備える移動体端末内の、プログラマブルスイッチデバイスであって、前記カードおよび前記電子モジュールに接続され、加入者スマートカードの少なくとも1つの接点を、第1の電子モジュールまたは第2の電子モジュールに選択的に接続するための手段を備える、ことを特徴とするプログラマブルスイッチデバイスに関する。
【0026】
このデバイスは、電子モジュールと加入者スマートカードの間に配置された場合、カードの接点へのモジュールの交互接続を制御することを可能にし、その結果、同じ接点が、様々なモジュールと交互に信号/データを交換することを可能にする。
【0027】
デバイスは、使用されるべき通信インターフェイスを示し、かつ加入者スマートカードに接続されるべき電子モジュールの通信プロトコルに対応する命令信号を、加入者スマートカードの接点において送信するための手段をさらに備える。
【0028】
デバイスは、好ましくは、使用されていない前記カードの接点に対応する、加入者スマートカードの3つの接点に接続されている。
【0029】
本発明は、先に説明されたようなプログラマブルスイッチデバイス用の組込みプログラム(プログラム可能ロジック)であって、加入者スマートカードの少なくとも1つの接点を、第1の電子モジュールまたは第2の電子モジュールに選択的に接続するための命令を備えることを特徴とするプログラムにも関する。
【0030】
このプログラムによって、スイッチデバイスは、移動体端末に組み込まれている電子モジュールの機能として、カードの接点の指定を管理するように構成してもよい。スイッチデバイスの構成は、よって、動的であり、どんな時でも適合することができる。
【0031】
本発明は、また、移動体端末に取り付けることを意図した加入者スマートカードを提供する目的を有し、前記カードは、複数の接点を備え、前記移動体端末は、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールをさらに備え、前記カードは、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ対応した、少なくとも2つの通信インターフェイスを備え、その接点の少なくとも1つにおいて、その接点の他の一つにおいて受信したインターフェイス構成コマンドに応じて前記インターフェイスの一方または他方を利用するための手段を備える、ことを特徴とする。
【0032】
よって、本発明に係る加入者スマートカードは、モジュールのそれぞれとデータを交換することを可能にする通信インターフェイスを備え、接続されたモジュールに適合されたインターフェイスを使用するようにプログラムされている。
【0033】
第1の電子モジュールが、加入者スマートカードの第1および第2の接点においてデータを、前記カードの第3の接点においてクロック信号を送信するMMCタイプの通信プロトコルを実施するアプリケーションプロセッサであり、第2の電子モジュールは、前記カードの少なくとも1つの接点においてデータを送信する第2の通信プロトコルを実施する近距離通信NFCモジュールである場合、カードは、第3の接点において送信されたクロック信号の周期比率の変化に応じて、近接通信NFCモジュールの通信プロトコルに対応する通信インターフェイスを、第1および第2の接点の少なくとも1つにおいて利用するための手段を備える。
【0034】
よって、カードの使用されていない3つの接点がMMC通信によって占有されていても、アプリケーションプロセッサとNFCモジュールの間の切り替えを、カードにおいて示すこと、および、NFCモジュールとデータを交換できるようにすることが、常に可能である。
【0035】
最後に、本発明は、前述の加入者スマートカードと、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールと、を備え、前記端末は、前に定義されたプログラマブルスイッチデバイスをさらに備える、移動体端末に関する。
【0036】
よって、カードの接点を永続的に占有することなく、またマルチプレキシングの技術に頼ることなく、加入者スマートカードの1つまたはいくつかの接点の使用をそれぞれが必要とする様々な電子モジュールを受けることが可能な移動体端末を、自由に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して、指示的かつ非限定の能力でなされる以下の説明から、より明らかとなるであろう。
【0038】
本発明は、加入者スマートカードと共に機能するどのような種類の移動体端末(移動体電話、通信PDA、スマートフォン等)にも関する。
【0039】
図1は、実施形態に従って本発明を利用することができる移動体電話100の機能的アーキテクチャを示している。
【0040】
図1において、移動体端末、ここでは移動体電話100は、加入者スマートカード300と、移動体電話ネットワーク(GSM/GPRS)を介してデータおよび/または音声の送信および/または受信を許可するベースバンドプロセッサ120(DBB:Digital Baseband)と、アプリケーションプロセッサ130と、近距離通信NFCモジュール140と、スイッチコントローラ150とを備える。
【0041】
内容を簡潔にするために、移動体電話(ユーザインターフェイス(キーパッド/画面、マイクロフォン、ラウドスピーカ、処理システム等))において良く知られている他のソフトウェア/ハードウェア要素は、図1においては示されていない。
【0042】
加入者スマートカード300(SIM(Subscriber Identity Module)カード))、またはUICC(UMTS Integrated Circuit Card)カードとも呼ばれるUSIM(Universal Subscriber Identity Module)カードは、典型的には、8つの接点C1〜C8を備え、その指定は、以下の通りに定義される。
− C1=カードへの電力接続(VCC)
− C2=リセット線(Reset)
− C3=クロック信号線(CLK)
− C4=将来の使用のために予約(RFU)、未使用
− C5=グランド線(GND)
− C6=プログラミング電力接続(プログラミングEEPROM)、未使用
− C7=入力/出力線(I/O ISO 7816)
− C8=将来の使用のために予約(RFU)、未使用
【0043】
ベースバンドプロセッサ120は、リンク121を通して加入者スマートカードのC7接点に接続される。
【0044】
カード上で現在使用されていない3つの接点は、接点C4、C6およびC8である。
【0045】
図2は、図1の端末での本発明の実施を可能にする加入者スマートカード300の機能的アーキテクチャを表している。
【0046】
スマートカード300は、
− 接点C1、C2、C3およびC5に接続されたクロックおよび電源プロセッサ301と、
− 接点C3およびC7に接続されたシリアルポートコントローラUART302(Universal Asynchronous Receiver-Transmitter)と、
− プロセッサ303(32ビットプロセッサ)と、
− タイマ304と、
− 暗号化アクセラレータ305と、
− セキュリティコントローラ306と、
− 乱数発生器308と、
− 高密度メモリ309と、
− ランダムアクセスメモリRAM310と、
− スタティックメモリROM311と、
− NFCインターフェイス312(例えばS2Cインターフェイス)と、
− 高速インターフェイスHSP313(例えば、USBまたはMMC)と、
− 接点C4,C6およびC8に接続されたインターフェイススイッチ314と、
を備える。
【0047】
これらの全ての要素は、バス307を通して互いにデータを交換できる。
【0048】
本発明によると、以下により詳細に説明するように、インターフェイススイッチ314は、スイッチコントローラ150によるインターフェイス構成コマンドの機能として、1つまたは複数の接点C4,C6およびC8を、NFCインターフェイス312および高速インターフェイスHSP313に対して交互に切り替えることを可能にする。インターフェイススイッチ314は、ASIC型(Application Specific Integrated Circuit)の比較的簡素な回路において利用することができる。
【0049】
図1において、近距離通信NFCモジュール140は、NFCアンテナ142に接続された電子回路141を含んだチップによって、既知のやり方で形成される。回路141は、NFCアナログインターフェイスおよび移動体電話との通信インターフェイスを管理するNFCモデムである。ここで、加入者スマートカード内で実施されている、NFCセキュリティ要素は、記憶メモリと、処理手段と(例えば、カードの高密度メモリ309と、プロセッサ303と)を備え、処理手段は、特に暗号法、個人識別コード、電子署名認証等の機能などの、デジタル情報交換セキリティ機能を実現するために専用にプログラムされている。
【0050】
回路141は、加入者スマートカードに含まれるか、またはそれにより生成されたデジタルデータを、既知のやり方でアンテナ142を介して送受信することを可能にするアナログ要素を備える。
【0051】
近距離通信NFCモジュールの構造および動作は、部分的には、良く知られた非接触カード(近距離通信規格ISO14443を参照)の構造および動作に基づく。NFC技術は、ユーザが、例えば対話型端末などの他のNFC互換の装置(すなわち、“カードエミュレーション”と呼ばれるNFCモードに関するISO14443規格に適合する、NFCリーダまたは近接結合デバイスが備えられている)の近くに、移動体端末を移動させることによって、無線サービスへのアクセスを持つこと、または単独で情報を交換することを可能にする。NFC技術は、その高い送信速度(最高で424Kビット/秒)およびその低いコストにより際立っている。
【0052】
本発明に含まれる要素であるスイッチコントローラ150は、例えば、専用にプログラムされたマイクロコントローラによって形成されており、以下に詳細に示すように、一方では加入者スマートカード300、他方ではアプリケーションプロセッサ130またはNFCモジュール140の間の、1つの交互スイッチを実現する。フィリップス社による80C51マイクロコントローラなどの市販の構成要素は、全ての面で、スイッチコントローラ150の動作のモードに適合されている。特に、あるNFCモデムが既にマイクロコントローラを備える限り、スイッチコントローラを、この場合、そのマイクロコントローラにおいて追加的なスイッチ機能をプログラムすることによって、NFCモデムにおいて直接使用することができる。
【0053】
このために、スイッチコントローラ150は、3つのリンク131〜133によってアプリケーションプロセッサ130に、3つのリンク143〜145によってNFCモジュール140に接続されている。スイッチコントローラ150は、リンク151、153および152のそれぞれによって、加入者スマートカード300の3つの接点C4、C6およびC8にさらに接続されている。リンク151および152は、カード300とアプリケーションプロセッサ130またはNFCモジュール140の間でデータを交換するために予約されており、一方、リンク153は、以下に述べられるように、切り替え動作の間に、インターフェイス構成コマンドをカード300に送るために予約されている。
【0054】
図1の実施形態では、例えばUSB(Universal Serial Bus)プロトコルの実施によって、移動体電話のアプリケーションプロセッサ130と加入者スマートカード300の間の高速通信HSPに使用するために、2つのワイヤが提供される。同様に、例えばNFC S2Cプロトコルの実施によって、NFCモジュール140と加入者スマートカード300の間の通信に使用するために、2つのワイヤが提供される。この場合、カード300のNFCインターフェイス312と高速インターフェイスHSP313とが、NFC S2CインターフェイスとUSBインターフェイスとにそれぞれ対応し、接点C4およびC8が、S2CプロトコルおよびUSBプロトコルに従う通信を交互にサポートすることを可能にする。
【0055】
図3は、本発明の一実施形態に従った切り替え動作の間に実現されるステップを示している。
【0056】
デフォルトでは(ステップS0)、移動体電話100は非接触モードにあり、すなわち、加入者スマートカード300の接点C4およびC8は、デフォルトでは、スイッチコントローラ150によって、NFCモジュール140のNFCモデムに接続されている。実際に、NFCモジュール140は、非常に短い応答時間(メトロバッジ(Metro badge)の場合で、140ms未満)を必要とするため、デフォルトでは移動体電話を非接触モードにすることが好ましい。
【0057】
ひとたび、アプリケーションプロセッサ130がカード300との通信を望むと、プロセッサ130は、リンク133を通して、スイッチコントローラ150に要求を送信する(ステップS1)。コントローラは、次いで、非接触モードでの何らかのトランザクションが進行中かどうかを確認する(ステップS2)。そうである場合、コントローラは、トランザクションの終了を待つ(ステップS3)。非接触トランザクションが行なわれてない場合、または終了された場合は、コントローラ150は、アプリケーションプロセッサを、カードと接触させ(スイッチリンク131と151および132と152)、リンク153を通して、接点C6にインターフェイス構成コマンドを送信し(ステップS4)、このコマンドに、加入者スマートカード300は、自身を高速インターフェイスモードにすることによって、すなわち、接点C4およびC8においてそのUSBインターフェイスを利用することによって反応する(ステップS5)。より正確には、インターフェイススイッチ314が、インターフェイス構成コマンドを受信すると、接点C4およびC8を、USBプロトコルを実施する高速インターフェイスHSP313に切り替える。
【0058】
ひとたび、これらの動作が実行されると、コントローラ150は、リンク133を通して、加入者スマートカードがデータを交換する準備ができていることを示す情報を、アプリケーションプロセッサに送り(ステップS6)、アプリケーションプロセッサは、リンク131,132および151,152によって形成されたISBバスを介して、そのデータの送受信を開始する(ステップS7)。
【0059】
ひとたび、アプリケーションプロセッサ130が、その交換を終了すると、アプリケーションプロセッサ130は、リンク133を通して、スイッチコントローラ150に新たなメッセージを送り(ステップS8)、スイッチコントローラは、次いで、加入者スマートカードを非接触モードにリセットし、これは、すなわち、リンク151,152を、リンク143,144とそれぞれ切り替えること、およびリンク153を通して、インターフェイス構成コマンドを送ることによって行なわれ、このコマンドに、カード300は、接点C4およびC8へのそのS2Cインターフェイスを利用することで反応する(ステップS9)。より正確には、インターフェイススイッチ314は、インターフェイス構成コマンドを受信すると、接点C4およびC8を、S2Cプロトコルを実施するNFCインターフェイス312に切り替える。
【0060】
アプリケーションプロセッサが加入者スマートカードに接続されている間に、非接触モードでのトランザクションが初期化された場合(フィールド検出)、NFCモデムは、リンク145を通して、スイッチコントローラに中断コマンドを送り、中断コマンドは、カードとアプリケーションプロセッサの間の通信を、(中断メッセージをアプリケーションプロセッサに中継することによって)中断させ、加入者スマートカードを、(ステップS9と同じやり方で)非接触モードにする。アプリケーションプロセッサは、同じことを後で要求することもできる(ステップS1〜S7の反復)。
【0061】
アプリケーションプロセッサの側で、十分な容量(最大で1Mb)のバッファメモリ(バッファ)と組み合わされたこの解決策は、全ての場合で、および移動体電話のユーザに対して完全に透明なやり方で、満足することを可能にし、それは特に、非接触モードでのトランザクションが、非常に高速であり、よって中断が非常に短いからである。
【0062】
ここで、図4に示されている他の実施形態に係る、本発明の動作の他のモードを説明する。移動体電話200のアーキテクチャは、MMC(Multi Media Card)プロトコルに従うアプリケーションプロセッサ230とのデータ交換を実行するためのMMCパイロット260をさらに備えるという点が、図1に表されるものとは異なる。移動体電話200の他の要素(加入者スマートカード210、通過帯域プロセッサ220、アプリケーションプロセッサ230、NFCモジュール240、スイッチコントローラ250)は、図1の移動体電話100のそれらと同様であり、簡潔さのために再び述べないものとする。しかし、この形の実施形態において、加入者スマートカード210とアプリケーションプロセッサ230との間の通信が、USBプロトコルでなくMMCプロトコルに従って実現されているため、カード210は、USBインターフェイスの代わりにMMCインターフェイスを含んでいることに留意すべきである。このプロトコルは、3つのワイヤ(データ信号に対して2つ、およびクロック信号に対して1つ)の使用を必要としないので、MMCパイロット260は、3つのリンク261、262および263によってスイッチコントローラ250に接続されている。MMCプロトコルに従って、MMC信号データおよびMMC CMD信号データは、2つのワイヤ、ここではそれぞれリンク261および262を介して送られ、クロック信号CLXが、第3のワイヤ、ここではリンク263を介して送られる。高速インターフェイスモードでは、MMC信号データは、リンク251を通って、カード210の接点C4を介して交換され、MMC CMD信号データは、リンク252を通って、カード210の接点C8を介して交換され、一方、クロック信号CLX自体は、リンク253を通って、接点C6を介してカード210に送られる。
【0063】
加入者スマートカード210の機能的アーキテクチャは、接点C6における周期比率の変化を検出し、ここではMMCインターフェイスに対応する高速HSPインターフェイス313の切り替えを管理するための、周期比率変化検出器(スイッチにプログラムされている機能)を、インターフェイススイッチがさらに含むという点を除いて、図2に表されているカード300の機能的アーキテクチャと同様である。
【0064】
追加的なリンク264が、コントローラ250とMMCパイロット260の間に設けられ、後者に対して中断要求を送ることを可能にしている。
【0065】
一方で、スイッチコントローラ250は、ここでは、高速インターフェイスモードにおいて、3つのリンク261〜263を、それぞれ3つのリンク251〜253に切り替え、かつ、非接触モードに進むための要求の間に、リンク245および264を通して、NFCモジュールによってMMCパイロットに送られた中断リクエストを中継するようにプログラムされている。
【0066】
図5は、本発明の一実施形態に係る、図4のアーキテクチャにおいて実行される切り替え動作の間に実現されるステップを示している。
【0067】
デフォルトでは(ステップS10)、移動体電話200は、非接触モードにあり、すなわち、加入者スマートカード210の接点C4およびC8は、デフォルトでは、スイッチコントローラ250によって、NFCモジュール240のNFCモデムに接続されている。実際に、NFCモジュール240は、非常に短い応答時間(メトロバッジ(Metro Badge)の場合で、140ms未満)を必要とするため、デフォルトでは移動体電話を非接触モードにすることが好ましい。
【0068】
ひとたび、アプリケーションプロセッサ230がカード210との通信を望むと、プロセッサ230は、リンク232を通してスイッチコントローラ250に要求を送信する(ステップS11)。コントローラは、次いで、非接触モードでの何らかのトランザクションが行われているかどうかを確認する(ステップS12)。行われている場合、コントローラは、トランザクションの終了を待つ(ステップS13)。
【0069】
非接触トランザクションが行なわれてない場合、または終了された場合は、コントローラ250は、リンク253を通して、接点C6にインターフェイス構成コマンドを送信し(S14)、このコマンドに、加入者スマートカード210は、自身をMMC高速インターフェイスモードにすることによって反応する。より正確には、インターフェイススイッチ314が、インターフェイス構成コマンドを受信すると、接点C4、C6およびC8を、ここではMMCプロトコルを実施する高速HSPインターフェイス313に切り替える。コントローラ250は、リンク261をリンク251に、リンク262をリンク252に、およびリンク263をリンク253に切り替えることによって、MMCパイロット260を介して、アプリケーションプロセッサ230を、カード210に接続する(ステップS15)。ひとたびこれらの動作が実行されると、コントローラ250は、リンク232を通して、加入者スマートカードがアプリケーションプロセッサ230とデータ交換の準備ができていることを示す情報を送り(ステップS16)、アプリケーションプロセッサ230は、MMCプロトコルに従い、かつリンク261〜263および251〜253によって形成されたバスを通して、そのデータの送受信を開始する(ステップS17)。
【0070】
ひとたび、アプリケーションプロセッサ230が、その交換を終了すると、アプリケーションプロセッサ230は、リンク232を通して、スイッチコントローラ250に新たなメッセージを送り(ステップS18)、スイッチコントローラは、次いで、加入者スマートカードを非接触モードにリセットする(これは、すなわち、リンク251,252を、リンク243,244とそれぞれ切り替えること、およびリンク253を通して、インターフェイス構成コマンドを送ることによって行なわれ、このコマンドに、カード210のインターフェイススイッチは、接点C4およびC8上でS2Cプロトコルを利用する間、NFCインターフェイスを切り替えることで反応する)(ステップS19)。
【0071】
加入者スマートカード210が、高速インターフェイスモードにおいて、MMCプロトコルに従ってアプリケーションプロセッサ230とデータを交換する際(ステップS17)、接点C6は、MMCプロトコルのクロック信号CLXによって使用される。従って、指定された機構を定義する必要があり、よって、加入者スマートカード210は、再び、必要に応じて非接触モードに移ることができる。
【0072】
アプリケーションプロセッサ230が、加入者スマートカード210に接続されている間に、非接触モードでのトランザクションがリセットされた場合(フィールド検出)、NFCモデム240は、リンク245を介して、スイッチコントローラ250を通過する中断要求をMMCパイロット260に送り、スイッチコントローラ250は、この要求を、リンク264を通してMMCパイロットに送信する。
【0073】
ひとたび中断リクエストが受信されると、MMCパイロット260は、クロック信号(CLX)の周期比率を修正し、接点C4(MMC信号データ)およびC8(MMC信号CMD)へのデータの送信を停止する。加入者スマートカードのインターフェイススイッチは、クロック信号の周期比率における変化を検出するように、かつこのような変化が検出された場合は非接触モードに移行するように、すなわち、S2Cプロトコルを実施する間はNFCインターフェイスの接点C4およびC6を切り替えるように、プログラムされている。
【0074】
例えば、図6に示されるように、20MHzのMMCクロック信号に対して、MMC規格では次の値が許されている。第1の周期では、tr=10ns、th1=10ns、tf=10ns、tl1=20ns(信号/信号期間のハイ状態の間の比率(衝撃係数=40%))であり、続いて、第2の周期では、tr=10ns、th2=20ns、tf=10nsおよびtl2=10ns(信号/信号期間のハイ状態の間の比率(衝撃係数=60%))である。これは、60%から40%に変化する周期比率をもたらし、この変化は、加入者スマートカードのインターフェイススイッチによって、十分に容易に検出される。
【0075】
よって、加入者スマートカードは、その接点C6において、周期比率の修正を検出し、非接触モードに再び移行する(すなわち、インターフェイススイッチが、接点C4およびC8においてS2Cプロトコルを実施しているNFCインターフェイスを切り替え、一方で、スイッチコントローラが、リンク251,252を、それぞれリンク243,244と接続する。
【0076】
接点C4、C6およびC8の他の指定プロセス管理も、本発明に従い実施可能である。それらは、一方の加入者スマートカード、および、他方の移動体端末(プロセッサアプリケーション’、NFCモジュール等)の他の要素の間でデータを交換するために使用されている、プロトコル/インターフェイスに依存する。
【0077】
例として、アプリケーションプロセッサが、MMCプロトコルに従って加入者スマートカードと通信し、一方でNFCモジュールが、1つのみのワイヤを有する必要があるSWP(Single Wire Protocol)プロトコルに従って、カードと通信する場合、図4〜図6に関して上述した動作のモードは、このとき、非接触モードが1つのみのワイヤを利用する(例えば、図4のリンク244の抑制と、リンク243および251を通したNFCモジュールとカードの間のデータ送信)ということだけを除いて、適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る移動体端末の機能的アーキテクチャの概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係る加入者スマートカードの機能的アーキテクチャを表している。
【図3】図3は、図1のアーキテクチャ内の加入者スマートカードの接点を指定するプロセスの動作のモードのフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態に係る移動体端末の機能的アーキテクチャの概略図である。
【図5】図5は、図4のアーキテクチャ内の加入者スマートカードの接点を指定する方法の動作のモードのフローチャートである。
【図6】図6は、MMCプロトコルに従うクロック信号における周期比率の変化の例を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者スマートカードの接点を、前記カードを備えた移動体端末内で指定するためのプロセスであって、前記移動体端末は、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、前記加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールを備える、プロセスにおいて、
前記加入者スマートカードは、前記第1および第2の電子モジュールに交互に接続され、前記カードの少なくとも1つの接点は、前記第1の電子モジュールまたは前記第2の電子モジュールに選択的に接続される、
ことを特徴とするプロセス。
【請求項2】
前記加入者スマートカードは、前記カードに接続されるべき電子モジュールの通信プロトコルに対応する通信インターフェイスを使用するコマンドをさらに受信する、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記加入者スマートカードの3つの接点を使用して、前記第1および第2の電子モジュールが前記カードに選択的に接続される、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記第1の電子モジュールは、少なくとも2つのワイヤにおいて、第1の高速通信プロトコルを実施するアプリケーションプロセッサであり、前記第2の電子モジュールは、少なくとも1つのワイヤにおいて、第2の通信プロトコルを実施する近距離通信NFCモジュールであり、前記加入者スマートカードの少なくとも1つの接点は、前記プロセッサまたは前記モジュールに選択的に接続されている、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記アプリケーションプロセッサは、前記加入者スマートカードの第1および第2の接点を介してデータを、前記カードの第3の接点を介してクロック信号を送信する、MMCタイプのプロトコルを実施し、
前記加入者スマートカードは、前記近距離通信NFCモジュールの通信プロトコルに対応する前記通信インターフェイスを利用することで、前記第3の接点を介して送信される前記クロック信号の周期比率の変化に反応する、ことを特徴とする請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
加入者スマートカードと、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、前記加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールと、を備える移動体端末内の、プログラマブルスイッチデバイスであって、
前記カードおよび前記電子モジュールに接続され、
前記加入者スマートカードの少なくとも1つの接点を、前記第1の電子モジュールまたは前記第2の電子モジュールに選択的に接続するための手段を備える、
ことを特徴とするプログラマブルスイッチデバイス。
【請求項7】
前記デバイスは、使用されるべき通信インターフェイスを示し、かつ前記加入者スマートカードに接続されるべき電子モジュールの通信プロトコルに対応するコマンド信号を、前記加入者スマートカードの接点を介して送信するための手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
使用されていない前記カードの接点に対応する、前記加入者スマートカードの3つの接点に接続されている、ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
加入者スマートカードと、第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、前記加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールと、を備える移動体端末内のプログラマブルスイッチデバイスに組み込まれたプログラムであって、
前記カードおよび前記電子モジュールは、前記スイッチデバイスに接続されており、
前記プログラムは、前記加入者スマートカードの少なくとも1つの接点を、前記第1の電子モジュールまたは前記第2の電子モジュールに選択的に接続するための命令を備える、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
使用されるべき通信インターフェイスを示し、かつ前記加入者スマートカードに接続される電子モジュールの通信プロトコルに対応するコマンド信号を、前記加入者スマートカードの接点を介して送信するための命令を含む、ことを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
移動体端末に埋め込まれることを意図した加入者スマートカードであって、複数の接点を備えたカードにおいて、
前記カードは、第1および第2の通信プロトコルに従って、前記移動体端末の少なくとも第1および第2の電子モジュールと通信するのに適した、少なくとも2つの通信インターフェイスを備え、
その接点の少なくとも1つを介して、その接点の他の一つを介して受信したインターフェイス構成コマンドに応じて前記インターフェイスの一方または他方を利用するための手段を備える、
ことを特徴とするカード。
【請求項12】
前記第1の電子モジュールは、前記加入者スマートカードの第1および第2の接点を介してデータを、前記カードの第3の接点を介してクロック信号を送信するMMCタイプの通信プロトコルを実施するアプリケーションプロセッサであり、
前記第2の電子モジュールは、前記カードの少なくとも1つの接点を介してデータを送信する第2の通信プロトコルを実施する近距離通信NFCモジュールであり、
前記カードは、前記第3の接点を介して送信された前記クロック信号の周期比率の変化に応じて、前記近距離通信NFCモジュールの前記通信プロトコルに対応する前記通信インターフェイスを、第1および第2の接点の少なくとも1つを介して利用するための手段を備える、ことを特徴とする請求項11に記載のカード。
【請求項13】
移動体端末であって、
請求項11または請求項12に記載の加入者スマートカードと、
第1および第2の通信プロトコルにそれぞれ従って、前記加入者スマートカードと通信するのに適した、少なくとも第1および第2の電子モジュールと、を備え、
請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のプログラマブルスイッチデバイスをさらに備える、
ことを特徴とする移動体端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−506431(P2010−506431A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503702(P2009−503702)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051052
【国際公開番号】WO2007/113729
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(306043703)エヌエックスピー ビー ヴィ (125)
【氏名又は名称原語表記】NXP B.V.
【出願人】(591034154)フランス・テレコム (290)
【Fターム(参考)】