説明

移動体端末及び加速度情報に基づき位置を決定するための方法

移動体端末が受信した無線通信信号(GPS信号、衛星信号、セルラー信号、ワイド・エリア・ネットワーク信号、無線ローカル・ネットワーク信号等)に基づいて加速度計測回路が校正される。そして、当該移動体端末の位置が、校正された加速度計測回路を利用して決定される。よって、加速度計測回路の校正により、その精度が改善され、結果として位置決定精度も改善される。異なる実施形態では、移動体端末の位置は、(GPS信号などの無線通信信号を用いて推定される)第1の位置と、(第1の位置からの移動体端末の移動距離を計算するために利用される加速度情報に基づいて計算される)第2の位置とを結合することにより決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野全般に関連する。特には、移動体端末の地理的位置を決定するための技術に関連する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システム(ネットワーク)は、音声及びデータ通信を加入者に提供するために一般的に利用される。例えば、AMPS、ETACS、NMT−450及びNMT−900のなどと呼ばれるアナログ・セルラー無線電話システムは、世界中で長い間成功裏に展開されてきた。北米規格IS−54や、欧州規格GSMに準拠するようなデジタル・セルラー無線電話システムは、90年代の初頭からサービス提供が行われている。近年では、広くPCS(Personal Communications Services)と呼ばれる多種多様な無線デジタルサービスが導入され、このサービスには、IS−136やIS−95といった規格に準拠する、より高度なデジタル・セルラー・システム、DECT(Digital Enhanced Cordless Telephone)のような低電力システム、或いは、CDPD(Cellular Digital Packet Data)のようなデータ通信サービスが含まれる。これらのシステム及び他のシステムは、非特許文献1に記載されている。
【0003】
移動体通信ネットワークのプロバイダが、例えば通信中の携帯電話といった、移動体端末の概略の地理的位置を決定可能であることは望ましく、一部地域では法律で義務づけられている。
【0004】
移動体端末の位置決定技術については、様々なものが提案されている。これらの位置決定技術は、アップリンク信号による位置決定技術、ダウンリンク信号による位置決定技術、GPS(Global Positioning System)ベースのアプローチ、通信信号とGPS信号とを結合した補助的なGPSアプローチ、デジタル・テレビジョン信号に基づくアプローチを含む。”アップリンク信号”位置決定技術では、移動体通信ネットワークは、典型的に、1以上のアップリンク信号と関連づけられた測距値(ranging measurements)に基づき、移動体端末がどこに位置するかを決定するように構成されている。これらのアップリンク信号は、移動体端末により送信され、例えば、セルラー電話基地局(BS)のような設置位置が既知である多数の受信機により受信される。“ダウンリンク信号”による位置決定技術では、移動体通信ネットワークは典型的に、設置位置が既知の多数の送信機から送信されたダウンリンク信号を、移動体端末が受信し測距を行うことで、移動体端末の位置を決定できるように構成されている。“アップリンク信号”及び“ダウンリンク信号”の少なくともいずれかを利用した位置決定技術は、例えば、E−OTD(Enhanced Observed Time Difference)技術に基づいていても良い。
【0005】
図1は、アップリンク信号及びダウンリンク信号を含む、既知の様々な無線通信規格のいずれかに準拠して実現された従来的な地上移動体(無線)通信ネットワーク20を示す。無線ネットワークは、1以上の無線移動体端末22を含み、該端末22は、基地局26及び移動体電話交換局28(MTSO)によりサービスされる、複数のセル24と通信する。図1では、3つのセル24のみが示されているが、典型的なセルラー無線電話ネットワークは、何百ものセルを備えることができ、また、1つ以上のMTSO28を含むことができ、何千もの無線移動体端末22にサービスを提供することができる。
【0006】
セル24は、一般的にネットワーク20内のノードとして機能し、セル24にサービスする基地局26経由で、無線移動体端末22とMTSO28との間のリンクを確立する。各セル24には、1つ以上の専用の制御チャネルと、1つ以上のトラヒック・チャネルが割り当てられている。制御チャネルは、専用チャネルであって、セル識別情報やページング情報の(ネットワークから移動体端末への)ダウンリンク送信に利用されてもよい。トラヒック・チャネルは、音声及びデータ情報を搬送する。ネットワーク20を通じて、双方向(ダウンリンク及びアップリンク)無線通信リンク30は、2台の無線移動体端末22間、あるいは、公衆交換電話網(PSTN)34を介して無線移動体端末22と地上通信線電話のユーザー32との間で成立してもよい。基地局26の機能は、一般にセル24と無線移動体端末22との間の無線通信を扱うことである。ここで、基地局26は主に、データ及び音声信号の中継局として機能する。地上に配置された基地局の代わりに、衛星を基地局として、カバーエリアを提供する移動体電話通信ネットワークも知られている。補助的な位置情報サービス36は、通信ネットワークと関連づけられ、移動体端末の位置を算出するために利用されても良い。
【0007】
GPS位置決定アプローチは、移動体通信ネットワークにおいて利用されるアップリンクやダウンリンク信号とは関係ない位置決定サービスを利用する。典型的なGPSアプリケーションでは、GPS受信器は、位置が既知であるGPS衛星から送信された信号に基づく測距値を収集し、分析する。
【0008】
図2に示すように、GPSは宇宙ベースの三角測量システムであって、衛星42とGPS制御コンピュータ48を利用して、地球上におけるあらゆる位置の計測を行う。GPSは、最初に米国国防省によりナビゲーションシステムとして開発された。このナビゲーションシステムの地上システムに対する利点は、カバーエリアが限定されず、継続的に24時間のカバーエリアを提供し、天候に関わらず高精度である点にある。その動作においては、24機の一群の衛星42が、地球の軌道を周回し、継続的にGPS無線信号44を放射している。例えば、GPSプロセッサを有する携帯無線受信器のようなGPS受信器46は、無線信号を最も近い衛星から受信し、当該無線信号が当該GPS衛星からGPS受信器へ到達するまでに要した時間を計測する。到達時間に光の速度を乗ずることにより、GPS受信器は視野に含まれる各衛星の距離を計算することができる。衛星からの無線信号に含まれるエフェメリス情報(ephemeris information)には、典型的には、衛星の軌道と速度が記述されているよって、GPSプロセッサは、三角測量によりGPS受信器46の位置を計算することができる。GPS受信器46を移動体端末22内に収め、該移動体端末22に位置特定機能を提供することは知られている。
【0009】
GPS信号または基地局信号を監視する処理は、環境要因の影響を大きく受ける可能性がある。例えば、GPS信号又は基地局信号は、屋外では容易に取得することができるかも知れないが、ビルや車、群葉の下などでは取得が困難となる。
【非特許文献1】Gibson, "The Mobile Communications Handbook", CRC Press 1996.(ギブソン編集、『移動体通信ハンドブック』、CRC出版、1996年発行)。
【発明の開示】
【0010】
発明のいくつかの実施形態では、移動体端末が受信した無線通信信号に基づいて加速度計測回路が校正される。そして、当該移動体端末の位置が、校正された加速度計測回路を利用して決定される。
【0011】
発明のいくつかの更なる実施形態では、タイミング回路が無線通信信号に基づいて校正され、経過時間内に移動体端末が移動した距離を計測するために加速度計測回路により利用されてもよい。移動体端末は、衛星及び地上の少なくともいずれかの無線通信信号に基づいて移動体端末の位置情報を決定する、位置決定回路を含んでいてもよい。無線通信信号は、例えば、GPS(衛星)信号、セルラー信号、地上ワイド・エリア・ネットワーク信号、及び無線ローカル・ネットワーク信号の少なくともいずれかであってもよい。加速度計測回路は、位置決定回路からの位置情報及び移動体端末の温度の少なくともいずれかに基づいて校正されてもよい。加速度計測回路を校正するタイミングは、受信した無線信号における位置情報の品質に基づいて選択されてもよい。
【0012】
発明のいくつかの他の実施形態では、移動体端末の加速度が計測され、加速度情報が生成される。移動体端末の位置は、加速度情報と、移動体端末が受信した無線通信信号とに基づいて決定される。
【0013】
発明のいくつかの更なる実施形態では、移動体端末の第1の位置が、無線通信信号に基づいて決定されるか、さもなくば定義される。移動体端末がこの第1の位置から移動した距離は、加速度情報に基づいて決定される。決定された距離と第1の位置とを結合して、移動体端末の第2の位置が決定される。第1の位置は、複数の地上無線通信信号送信器からの無線通信信号に基づいて、移動体端末の位置を三角測量することにより決定されてもよい。
【0014】
加速度情報は、無線通信信号と決定された第2の位置とに基づいて決定される基準位置に基づいて校正されてもよい。加速度情報の校正は、移動体端末が少なくとも既知の閾値距離だけ第1の位置から移動したとの判定に応じて実行されてもよい。加速度情報は、温度に基づいて校正されてもよい。
【0015】
経過時間は、移動体端末内のタイミング回路に基づいて計測されてもよい。第1の位置からの移動体端末の移動距離は、加速度情報と経過時間とに基づいて決定されてもよい。タイミング回路は、無線通信信号における時間指標に基づいて更新されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下において、本発明の実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明をより詳細に記述する。しかしながら、本発明は、ここで説明する実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が完璧かつ完全となるように、また当業者に本発明の範囲を十分に伝えるように提供されている。全体を通じて、類似の番号は類似の要素を指す。また、「備える("comprising"又は"comprise")」との語は、オープンエンドスタイルの語であって、記述した1以上の要素、工程及び機能の少なくともいずれかを、記述していない1以上の要素、工程及び機能の少なくともいずれかを除外することなく含むものとして、理解されよう。また、「・・・及び・・・の少なくともいずれか("and/or")」との語は、列挙された事項の1つ以上のあらゆる結合、及び、全ての結合を含むものとして、理解されよう。
【0017】
本発明は、本発明の実施形態に従う方法、移動体端末及びコンピュータプログラム製品のブロック図及び動作図の少なくともいずれかを参照して以下に記述される。ブロック図及び動作図の少なくともいずれかにおける各ブロック及びそれらの結合は、無線周波数、アナログハードウェア及びデジタルハードウェアの少なくともいずれか、及び、コンピュータプログラム命令の少なくともいずれかにより実施することができることは、理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、該命令が、コンピュータ及びプログラム可能なデータ処理装置の少なくともいずれかのプロセッサにおいて実行され、ブロック図や動作ブロック若しくはブロックの少なくともいずれかにおいて特定される機能/動作を実行するための手段を生成するように、汎用コンピュータ、特定用途コンピュータ、ASIC、及び無線端末内の他のプログラム可能なデータ装置の少なくともいずれかのプロセッサに提供されてもよい。いくつかの代替的な実施形態において、ブロックにおいて規定される機能/動作は、動作図に示される順番から外れて実行されても良い。例えば、連続する二つのブロックは、実質的に同時に実行されても良いし、或いは、そこに含まれる機能/動作に応じて時には逆順で実行されても良い。
【0018】
本書面において“移動体端末”との語が使用される場合、そこには、例えば、セルラー・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、GPSシステムの一例システム及び他のRF通信デバイスの少なくともいずれかから到来する通信信号を、無線インタフェースを介して受信するように構成された端末が、これに限定されることなく含まれる。例示的な移動体端末には、セルラー移動体端末、GPS位置受信器、無線受信器を備える加速度計測装置、セルラー移動体端末にデータ処理機能、ファクシミリ機能、データ通信機能を結合したような個人用通信端末、無線受信機能、ページャー機能、インターネット/イントラネット接続機能、ローカル・エリア・ネットワーク・インタフェース、ワイド・エリア・ネットワーク・インタフェース、ウェブブラウザ、オーガナイザ機能、及び、カレンダ機能の少なくともいずれかを含むことのできるPDA(Personal Digital Assistance)、及び、無線受信器を含む、移動可能な、或いは、固定的なコンピュータまたは他のデバイスが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
GPS衛星に関連する発明の様々な実施形態をここで記載する一方で、該実施形態はスードライト(pseudolite:擬似衛星)或いは衛星とスードライトの組合せを利用した位置決定システムにも適用可能であることが理解されよう。スードライトは、地上の送信器であって、Lバンド搬送信号上で変調された従来的な衛星のGPS信号に類似した信号をブロードキャストし、一般にはGPS時間に同期している。スードライトは、トンネル、採掘坑、ビル、或いは、他の閉鎖区域のような、軌道を周回しているGPS衛星からのGPS信号が利用可能でない環境において利用することができる。“衛星”との語が本書面において利用される場合、スードライト、或いはスードライトの均等物を含むことが意図されている。また、GPS信号との語が本書面で使用される場合、スードライトやスードライトの均等物からのGPSのような信号を含むことが意図されている。また、以下では、米国のGPSシステムを引用して説明するが、様々な実施形態は、GLONASSシステム、GALILEOシステムといった類似の衛星位置決定システムにも適用可能である。よって、“GPS信号”の語には、そのような代替的な衛星位置決定システムからの信号を含めることができる。
【0020】
図3は、発明のいくつかの実施形態に対応する移動体端末300を例示するブロック図である。移動端末は、受信器310、加速度計測回路320、及び、位置決定回路330を含む。受信器310は、衛星及び1つ以上の地上送信器の少なくともいずれかから送信された無線通信信号を受信する。無線通信信号は、例えばGPS信号、セルラー信号、ワイド・エリア・ネットワーク信号、及び、無線ローカル・エリア・ネットワーク信号の少なくともいずれかであってもよい。ワイド・エリア・ネットワーク信号は、例えば、設置場所が既知、あるいは、移動体端末300で決定可能な、複数の放送塔から送信されたデジタルテレビ信号であってもよい。加速度計測回路320は、移動体端末300の加速度に基づいて加速度情報を生成する。位置決定回路330は、移動体端末300の位置を、加速度計測回路320からの加速度情報に基づいて決定する。
【0021】
移動体端末300の第1の位置は、例えば、ユーザが移動体端末300の現在位置を指定することにより、位置決定回路330において定義されても良いし、あるいは、受信した無線通信信号に基づいて位置決定回路330が決定しても良い。位置決定回路330は、さらに、加速度情報に基づいて移動体端末300の第1の位置からの移動距離を決定する。決定された距離は、移動体端末300が第1の位置に対して、1つ以上の方向にどのくらい移動したかを示す。移動体端末300は、決定された距離を第1の位置と組み合わせて、第2の位置を決定する。この第2の位置は、移動体端末300の現在位置に対応するであろう。
【0022】
移動体端末300は、指定位置、及び、加速度情報を利用して決定された位置の少なくともいずれかに対する(あるいは、基準開始時間からの)、その移動の軌跡を辿ることができる。移動体端末300は、加速度情報を利用して、その絶対位置及び相対位置の少なくともいずれかを決定することができる。該相対位置は、無線位置情報信号源から、位置決定を行うために不十分な情報しか取得できない場合(例えば、GPS信号がブロックされている場合、及び、セルラーネットワークや無線ローカル・ネットワークによりサポートされる位置決定を利用できない場合の少なくともいずれかの場合)である。加速度情報は、受信無線通信信号を利用して決定された位置の精度(例えば、GPS位置決定、セルラーネットワーク位置決定及び無線ローカルネットワーク位置決定の少なくともいずれかの精度)よりも小さいかも知れない距離の移動体端末300の移動の軌跡を辿るためにも利用することができる。
【0023】
図4は、発明のいくつかの他の実施形態に対応する移動体端末400を例示するブロック図である。移動体端末400は、受信器410、加速度計測回路420、位置決定回路430及び校正回路440を含む。受信器410は、無線通信信号を受信する。加速度計測回路420は、移動体端末400の加速度に基づいて加速度情報を生成する。校正回路440は、加速度計測回路420を受信した無線通信信号に基づいて校正する。位置決定回路430は、校正された加速度計測回路420からの加速度情報に基づいて移動体端末400の位置を決定する。
【0024】
移動体端末400の位置が、受信した無線通信信号に基づいて決定可能な場合、当該位置は、校正回路440が加速度計測回路420を校正するために利用されてもよい。校正回路440は、受信した無線通信信号に基づいて決定された位置と、加速度情報に基づいて決定された位置との差分に基づいて、加速度計測回路420の校正を行うことができる。例えば、位置決定回路430は、受信した無線通信信号に基づいて基準位置を決定してもよく、その場合校正回路440は、加速度情報に基づいて決定された位置と、この基準位置との差分に基づいて、加速度計測回路420を校正してもよい。
【0025】
校正回路440は、受信した無線通信信号に基づいて定義、或いは、決定された第1の位置から、移動体端末400が少なくとも既知の閾値距離だけ移動したと判定された場合に、加速度計測回路420の校正を実行することができる。当該既知の閾値は、受信した無線通信信号を利用して取得可能な位置決定の精度に基づいたものであってもよい。位置決定回路430は、受信した無線通信信号及び加速度情報の少なくともいずれかに基づいて、移動体端末が少なくとも当該既知の閾値距離だけ移動したかどうかを判定してもよい。
【0026】
校正回路440は、加速度計測回路420を移動体端末400の温度に基づいて校正しても良い。加速度計測回路420の校正を行うタイミングは、受信した無線通信信号に基づく位置情報の品質に基づいて選択されてもよい。当該品質は、受信した無線通信信号の強度の計測値に依存するかもしれない。校正回路440は、加速度計測回路420を、加速度情報をフィルタリング(例えば、スケーリング、平滑化、及び、既知の値/関数関係と加速度情報との結合(combining a known value/functional relationship with the acceleration information)の少なくともいずれか)して、加速度情報から校正済の加速度情報を生成することにより校正してもよい。
【0027】
受信器310、加速度計測回路320、及び、位置決定回路330は、図3において独立した機能ブロックとして図示されているが、発明の様々な他の実施形態においては、2つ以上のブロックを単一のデバイス/回路に結合してもよいし、また、1つ以上のブロックの機能を、2つ以上のデバイス/回路に分散させてもよい。同様にして、図4に示す受信器410、加速度計測回路420、位置決定回路430及び校正回路440を、単一のデバイス/回路に結合してもよいし、また、12つ以上のデバイス/回路に分散させても良い。
【0028】
図5は、セルラー基地局502、GPS衛星518、及び、無線ローカル・ネットワーク516の少なくともいずれかから無線通信信号を受信する無線端末500を包含する無線通信システムを例示するブロック図である。セルラー基地局502は、MTSO506に接続され、MTSO506はPSTN512とネットワーク514(例えば、インターネット)に接続されている。移動体端末500は、802.11a、802.11b、802.11e、802.11g、802.11i及び他の無線ローカル・エリア・ネットワーク・プロトコルの少なくともいずれかを、これらに限定されることなく含む通信プロトコルを利用して、無線ローカル・ネットワーク516と通信することができる。無線ローカル・ネットワーク516は、ネットワーク514に接続されてもよい。
【0029】
発明のいくつかの実施形態では、移動体端末500は、加速度計測回路500(例えば、加速度計)、温度センサ522、GPS受信器530、プロセッサ532、セルラー送受信器534、メモリー536、タイミング回路(クロック)538、ローカル・ネットワーク送受信器540を含み、さらに、スピーカー542、マイクロフォン544、ディスプレイ546及びキーパッド548を含んでいてもよい。GPSシステムの一例受信器530は、アンテナ528を介して受信されたGPSシステムの一例信号に基づいて位置決定を行うことができる。ローカル・ネットワーク送受信器540は、無線ローカル・ネットワーク516と通信し、無線ローカル・ネットワーク516の位置に関する情報を要求する。
【0030】
発明のいくつかの実施形態によれば、GPS受信器530、セルラー送受信器534、ローカル・ネットワーク送受信器540、及び、プロセッサ532は、例えば、図3に示す位置決定回路330、及び、図4に示す位置決定回路430の少なくともいずれかのような位置決定回路を提供することができる。
【0031】
メモリー536は、プロセッサ532により実行されるソフトウェアを格納する。メモリー536はまた、1つ以上のEPROM(erasable programmable read-only memory)やフラッシュEPROM、バッテリーバックアップされたRAM、磁気的、光学的、あるいは、他のデジタル格納装置を含むことができる。メモリー536はさらに、プロセッサ532から独立していてもよいし、あるいは、少なくとも一部がそこに含まれてもよい。タイミング回路538は、例えばカウンターであってもよく、プロセッサ532から独立していてもよいし、少なくとも一部がそこに含まれていてもよい。プロセッサ532は、例えば、汎用プロセッサとデジタル信号プロセッサといった、2以上のプロセッサを含んでいてもよい。これらは、共通パッケージ内に格納されてもよいし、分離されていてもよい。
【0032】
セルラー送受信器534は、典型的には送信器(TX)550と受信器(RX)522とを含み、双方向通信が可能である。しかし、本発明は、そのような装置に限定されず、“送受信器”と言った場合に、受信器552のみが含まれていてもよい。移動体端末500は、基地局502との間で、アンテナ554を介して通信される無線周波数信号を利用して通信することができる。例えば、移動体端末500は、セルラー送受信器534を介して、例えば、AMPS(Advanced Mobile Phone Service)、ANSI−136、GSM(Global Standard for Mobile)通信、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、EDGE(enhanced data rates for GSM evolution)、符号分割多元接続(CDMA)、ワイドバンドCDMA、CDMA2000、UMTS(Universal Mobile Telecommuncations System)のようなセルラー通信プロトコルを1つ以上利用して通信可能に構成されていてもよい。ここで利用される通信プロトコルは、通信される情報、タイミング、周波数、変調方式、及び、通信接続のセットアップ及び維持の少なくともいずれか、のうちの少なくともいずれかを特定してもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ528及び554は単一のアンテナであってもよい。
【0033】
加速度計測回路520は、移動体端末500の加速度を計測し、加速度を示す加速度信号を生成する。加速度計測回路520は1つのみが示されているが、加速度計測回路520で1つ以上の移動方向(軸)における加速度を計測してもよいし、加速度計測回路520以外を加速度の計測のために利用してもよいことは、理解されよう。プロセッサ532は、加速度信号をタイミング回路538からの時間信号と結合し、経過時間において移動体端末500が移動した距離を決定する。例えば、移動距離は、経過時間における加速度を積分することにより決定してもよい。
【0034】
加速度情報は、セルラー基地局502、GPSシステム518及び無線ローカル・ネットワーク516の少なくともいずれかからの無線通信信号に基づいて校正されてもよい。この校正には、例えば、加速度情報のスケーリング及び平滑化の少なくともいずれかを実行することによる、加速度計測回路520からの加速度情報のフィルタリング(例えば、カルマン・フィルタリング)が含まれてもよい。この校正は、例えば、無線位置情報システムからの無線通信信号に基づき決定された移動端末の位置と、加速度情報に基づいて決定された位置との差分に基づいて行われてもよい。
【0035】
加速度信号は、例えば、時間間隔(dt)をカウントし、時間間隔における平均加速度(ベクトルA(i))を計測するためのクロックを用いて校正されてもよい。時間間隔dtにおける速度の変化(ベクトルdV)は、A(i)をdt倍して、dVとなる。位置の変化(ベクトルdP)は、dVをdt倍するか、或いは、A(i)をdtの2乗倍する。位置P1から位置P2への位置Pの変化は、P1からP2へ移動するために要した時間における全てのdP(i)の合計に等しい。もし、P2が、受信した無線信号に基づいて取得された観測位置P’2に一致しない場合、位置P2とP’2とが等しくなるように加速度信号に補正因子を掛け合わせ、加速度計の校正を行う。
【0036】
加速度情報は、移動体端末が、既知の(或いは基準)位置から少なくとも閾値距離だけ移動したと判定された場合に校正されてもよい。GPS受信器530及びセルラー送受信器534の少なくともいずれかは、移動体端末が少なくとも既知の閾値距離だけ移動したとの判定がなされるまで電源オフ状態を維持し、加速度情報を校正するために利用可能な対応する無線通信信号を受信するために起動されてもよい。
【0037】
温度センサ522は、温度に起因する変動を補償するために、加速度計測回路520からの加速度情報の校正に利用されてもよい。例えば、温度に対する加速度計測回路520の加速度の感度の既知の変動に関する情報が、メモリー536に格納され、温度センサ522からの温度信号に基づいて加速度情報を校正するために利用されてもよい。この校正には、例えば、加速度情報のスケーリング及び平滑化の少なくともいずれかを実行することによる、加速度計測回路520からの加速度情報のフィルタリング(例えば、カルマン・フィルタリング)が含まれてもよい。従って、移動体端末500の移動距離を判定する際の、温度に起因するエラーを軽減することができる。
【0038】
タイミング回路538は、無線通信信号内の時間指標(time indication)に基づいて更新されてもよい。例えば、タイミング回路538は、フレーム境界及びセルラー信号における他の既知のイベントの少なくともいずれかと、無線ローカル・ネットワーク信号内の時間基準と、GPS信号内の時間基準との少なくともいずれかに同期していてもよい。タイミング回路538の更新は、加速度情報に基づいて決定される距離に関する精度を向上させることができる。例えば、タイミング回路538は、時間の経過に従いタイミングドリフトなどのためにエラーを増加させていくかも知れないので、タイミング回路の更新は、エラーを軽減し、移動距離を決定するために経過時間における加速度情報のより正確な集積を可能とする。
【0039】
図6は、発明のいくつかの実施形態に対応する移動体端末の位置決定のための動作を例示するフローチャートである。加速度計測回路は、無線通信信号に基づいて校正される(ブロック600)。移動体端末の位置は、校正された加速度計測回路を利用して決定される(ブロック610)。
【0040】
図7は、発明のいくつかの他の実施形態に対応する移動体端末の位置決定のための動作を例示するフローチャートである。移動体端末の加速度が、加速度情報を生成するために計測される(ブロック700)。移動体端末の位置は、加速度情報と、無線通信信号とに基づいて決定される(ブロック710)。発明のいくつかの実施形態に対応する位置決定のための更なる動作は、図8のフローチャートに図示される。
【0041】
図8では、まず、無線通信信号が受信される(ブロック800)。無線端末の第1の位置は、受信された無線通信信号に基づいて決定されるか、さもなくば定義される(ブロック810)。例えば、決定された位置は、任意の第1の位置に対する相対位置であってもよい。加速度情報は、移動体端末の加速度を示し、加速度計測回路を利用して計測される(ブロック820)。加速度計測回路は、例えば、その感度における温度に起因する変動を低減、あるいは、除去するために調整されてもよい。第1の位置からの移動体端末の移動距離は、計測された加速度情報と経過時間とに基づいて決定される(ブロック840)。決定された距離は、第1の位置に結合され(例えば、加算され)、移動体端末の第2の位置が決定される(ブロック850)。
【0042】
図9は、発明の様々な実施形態に対応する加速度計測回路の校正の動作を例示するフローチャートである。無線端末の第1の位置は、無線通信信号に基づいて決定されるか、さもなくば定義される(ブロック900)。移動体端末が第1の位置から移動した距離は、加速度情報に基づいて決定される(ブロック910)。決定された距離は第1の位置と結合され、第2の位置が決定される(ブロック920)。移動体端末が、少なくとも既知の閾値距離だけ第1の位置から移動したか否かを判断する(ブロック930)。もし、移動体端末が、少なくとも既知の閾値距離を移動した場合には、移動体端末の基準位置が無線通信信号に基づいて決定される(ブロック940)。基準位置と第2の位置との差分は、加速度計測回路からの加速度情報のエラーを示しえる。
【0043】
基準位置と第2の位置との差分は、加速度計測回路の校正に利用される(ブロック950)。この校正には、基準位置と第2の位置との差分に基づく、例えば、加速度情報のスケーリング及び平滑化の少なくともいずれかによる、加速度計測回路520からの加速度情報のフィルタリングが含まれてもよい。校正された加速度情報は、例えば図6のブロック620及び図7のブロック710の少なくともいずれかにおいて利用され、移動体端末の位置が決定されてもよい。
【0044】
図面及び明細書において本発明の実施形態を記載したが、これらにおいて採用された特定の用語は、一般的、かつ記述的意味においてのみ利用されたものであって、発明の内容を限定する目的を有するものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲において説明されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】従来的な地上無線通信システムの例示するブロック図である。
【図2】従来的なGPSシステムの例示するブロック図である。
【図3】発明のいくつかの実施形態に対応する移動体端末を例示するブロック図である。
【図4】発明のいくつかの他の実施形態に対応する移動体端末を例示するブロック図である。
【図5】発明のいくつかの実施形態に対応する無線通信システムを例示するブロック図である。
【図6】発明のいくつかの実施形態に対応する移動体端末の位置を決定するための動作を例示するフローチャートである。
【図7】発明のいくつかの他の実施形態に対応する移動体端末の位置を決定するための動作を例示するフローチャートである。
【図8】発明のいくつかの他の実施形態に対応する移動体端末の位置を決定するための動作を例示するフローチャートである。
【図9】発明のいくつかの実施形態に対応する加速度計測回路の校正の動作を例示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体端末の位置を決定するための方法であって、
前記移動体端末の加速度計測回路を、該移動体端末により受信された無線通信信号に基づいて校正する校正工程と、
前記移動体端末の位置を、校正された加速度計測回路を用いて決定する決定工程と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記校正工程は、前記無線通信信号に基づいて、前記加速度計測回路により経過時間に前記移動体端末が移動した距離を計測するために利用されるタイミング回路を校正する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線通信信号は、衛星信号を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無線通信信号は、セルラー信号を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記無線通信信号は、地上ワイド・エリア・ネットワーク信号を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記無線通信信号は、無線ローカル・エリア・ネットワーク信号を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記移動体端末は、衛星及び地上の少なくともいずれかの無線信号ベースの位置決定回路を含み、
前記校正工程は、前記加速度計測回路を、前記無線信号ベースの位置決定回路からの位置情報に基づいて校正する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記無線信号ベースの位置決定回路からの位置情報と前記加速度計測回路からの位置情報との差分に基づいて前記加速度計測回路を校正する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記加速度計測回路を校正する工程は、前記無線信号ベースの位置決定回路からの前記位置情報に基づいて前記加速度計測回路からの情報をフィルタリングする工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
受信した無線信号における位置情報の品質に基づいて、前記加速度計測回路を校正するタイミングを選択する工程を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記校正工程は、前記移動体端末の温度に基づいて前記加速度計測回路を校正する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
移動体端末の位置を決定する方法であって、
前記移動体端末の加速度を計測し、加速度情報を生成する工程と、
前記移動体端末の位置を、前記加速度情報と、前記移動体端末が受信した無線通信信号とに基づいて決定する工程と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項13】
前記移動体端末の位置を、前記加速度情報と、前記無線通信信号とに基づいて決定する前記工程は、
前記移動体端末の第1の位置を無線通信信号に基づいて決定する工程と、
前記加速度情報に基づいて前記第1の位置からの前記移動体端末の移動距離を決定する工程と、
前記決定された距離と前記第1の位置とを結合して、前記移動体端末の第2の位置を決定する工程と
を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記移動体端末の第1の位置を無線通信信号に基づいて決定する前記工程は、GPS信号に基づいて前記第1の位置を決定する工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記移動体端末の第1の位置を無線通信信号に基づいて決定する前記工程は、セルラー信号に基づいて前記第1の位置を決定する工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
セルラー信号に基づいて前記第1の位置を決定する前記工程は、複数の地上無線通信信号送信器からの無線通信信号に基づいて、前記移動体端末の位置を三角測量する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記移動体端末の第1の位置を無線通信信号に基づいて決定する前記工程は、無線ローカル・ネットワーク信号に基づいて前記第1の位置を決定する工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記移動体端末の基準位置を、無線通信信号に基づいて決定する工程と、
前記第2の位置と前記基準位置とに基づいて前記加速度情報を校正する工程と
を更に備えることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記移動体端末が少なくとも閾値距離だけ前記第1の位置から移動したか否かを判定する工程をさらに備え、
前記第2の位置と前記基準位置とに基づいて前記加速度情報を校正する前記工程は、前記移動体端末が少なくとも前記閾値距離だけ前記第1の位置から移動したとの判定に応じて実行されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記移動体端末の位置を、前記加速度情報と、前記無線通信信号とに基づいて決定する前記工程は、
前記移動体端末の第1の位置を定義する工程と、
前記移動体端末が前記第1の位置から移動した距離を、前記加速度情報に基づいて決定する工程と、
前記決定された距離と、前記第1の位置とを結合して、前記移動体端末の第2の位置を決定する工程と
を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記移動体端末の基準位置を無線通信信号に基づいて決定する工程と、
前記加速度情報を、前記第2の位置と前記基準位置とに基づいて校正する工程と
をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記移動体端末が少なくとも閾値距離だけ前記第1の位置から移動したか否かを判定する工程をさらに備え、
前記第2の位置と前記基準位置とに基づいて前記加速度情報を校正する前記工程は、前記移動体端末が少なくとも前記閾値距離だけ前記第1の位置から移動したとの判定に応じて実行されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記無線通信信号における時間指標を識別する工程と、
前記移動体端末内部のタイミング回路を前記識別された時間指標に基づいて校正する工程と、
前記校正されたタイミング回路に基づいて経過時間を計測する工程と、
前記移動体端末の前記位置を、前記加速度情報と前記経過時間とに基づいて決定する工程と
をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項24】
前記加速度情報を前記移動体端末の温度に基づいて補償する工程をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項25】
移動体端末であって、
無線通信信号を受信するように構成された受信器と、
前記移動体端末の加速度に基づいて加速度情報を生成するように構成された加速度計測回路と
受信した無線通信信号に基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成された校正回路と、
前記校正された加速度計測回路からの前記加速度情報に基づいて前記移動体端末の位置を決定するように構成された位置決定回路と
を備えることを特徴とする移動体端末。
【請求項26】
タイミング回路をさらに備え、
前記校正回路は、受信した無線通信信号に基づいて前記タイミング回路を校正するように構成され、
前記位置決定回路は、前記校正されたタイミング回路からの信号に基づいて経過時間に前記移動体端末が移動した距離を計測するように構成されている
ことを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項27】
前記位置決定回路は、前記移動体端末の前記位置をGPS信号、セルラー信号及び無線ローカル・ネットワーク信号の少なくともいず劣化に基づいて決定するように構成され、
前記校正回路は、前記移動体端末の前記決定された位置に基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成されている
ことを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項28】
前記校正回路は、GPS信号、セルラー信号及び無線ローカル・ネットワーク信号の少なくともいずれかに基づいて決定された位置と、前記加速度情報に基づいて決定された位置との差分に基づいて、前記加速度計測回路を校正するように構成されていることを特徴とする請求項27に記載の移動体端末。
【請求項29】
前記校正回路は、前記移動体端末の前記決定された位置に基づいて前記加速度情報をフィルタリングすることにより、前記加速度計測回路を校正するように構成されていることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項30】
前記校正回路は、受信した無線通信信号の信号強度に基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成されていることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項31】
温度信号を生成するように構成された温度センサをさらに備え、
前記校正回路は、前記温度信号に基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成されていることを特徴とする請求項25に記載の移動体端末。
【請求項32】
移動体端末であって、
無線通信信号を受信するように構成された受信器と、
前記移動体端末の加速度に基づいて加速度情報を生成するように構成された加速度計測回路と、
前記加速度情報と、前記無線通信信号とに基づいて前記移動体端末の位置を決定するように構成された位置決定回路と
を備えることを特徴とする移動体端末。
【請求項33】
前記位置決定回路は、
前記無線通信信号に基づいて前記移動体端末の第1の位置を決定し、
前記加速度情報に基づいて前記移動体端末が前記第1の位置から移動した距離を決定し、
前記決定した距離と前記第1の位置とを結合して、前記移動体端末の第2の位置を決定する
ように構成されていることを特徴とする請求項32に記載の移動体端末。
【請求項34】
前記無線通信信号に基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成された校正回路をさらに備え、
前記位置決定回路は、前記無線通信信号に基づいて前記移動体端末の基準位置を決定するように構成され、
前記校正回路は、前記第2の位置と前記基準位置とに基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成されている
ことを特徴とする請求項33に記載の移動体端末。
【請求項35】
前記位置決定回路は、前記移動体端末が少なくとも閾値距離だけ前記第1の位置から移動したか否かを判定するように構成され、
前記校正回路は、前記加速度計測回路の校正を、前記移動体端末が少なくとも前記閾値距離だけ前記第1の位置から移動したとの判定に応じて実行するように構成されていることを特徴とする請求項34に記載の移動体端末。
【請求項36】
前記位置決定回路は、
前記移動体端末の第1の位置を定義し、
前記移動体端末が前記第1位の位置から移動した距離を前記加速度情報に基づいて決定し、
前記決定された距離と前記第1の位置とを結合して、前記移動体端末の第2の位置を決定する
ように構成されていることを特徴とする請求項32に記載の移動体端末。
【請求項37】
前記無線通信信号に基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成され、
前記位置決定回路は、前記無線通信信号に基づいて前記移動体端末の基準位置を決定するように構成され、
前記校正回路は、前記第2の位置と前記基準位置とに基づいて前記加速度計測回路を校正するように構成されている
校正回路を更に備えることを特徴とする請求項36に記載の移動体端末。
【請求項38】
前記位置決定回路は、前記移動体端末が少なくとも閾値距離だけ前記第1の位置から移動したか否かを決定するように構成され、
前記校正回路は、前記加速度計測回路の校正を、前記移動体端末が少なくとも前記閾値距離だけ前記第1の位置から移動したとの判定に応じて実行するように構成されていることを特徴とする請求項37に記載の移動体端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−522471(P2007−522471A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553113(P2006−553113)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/035320
【国際公開番号】WO2005/083461
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】