移動体解析装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駅、店舗などの通路・階段等の一定地点において、人や物等の移動体の流動状態を検出・解析する移動体解析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一定地点における人の移動状態を調査するには、測定地点に調査員を配置して目視によりその移動方向等を計数して集計する方法が広く行われている。しかし、人の移動方向は様々であり、これを正確に計数するのは困難で、多くの調査員と多大の経費を要する。
【0003】そこで従来、例えば図13(b)に示すように、多数の熱型の赤外線センサ51,51…を4列に配置して赤外線検出装置Dを構成し、この赤外線検出装置Dを調査地点の真上に下向きに取り付け、赤外線検出装置Dの真下を通過する人52の体温により各赤外線センサ51,51…を作動させて、通過人数及び通過方向を計数する方法が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の装置は熱型赤外線センサを用いるので、夏季の屋外のように外気温が人体の体表温度(約32℃)より高い場合には検出できないという問題点がある。また風がある場合には検出が困難となるため、もっぱら屋内での使用に限られるという問題点もある。また、移動体が人以外の物体である場合は検出が困難であった。さらに検出できるデータは人の有無及び移動方向のみに限られ、それ以外のデータ、例えば服装、大人か子供か等を判別できないという問題点もあった。
【0005】そこで本発明は、従来技術の有する上記問題点に鑑み、これを解消すべくなされたものであり、外気温や風の影響を受けることなく、また調査地点を通過する移動体についてより多くの情報を得ることができる移動体解析装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決すべく、本発明の第1発明は、調査地点の一次元画像を読み取る画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った一次元画像を記憶する一次元画像記憶手段と、前記一次元画像記憶手段が記憶した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体の特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数などを集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置である。前記移動体の特性とは、移動体が大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩などである。
【0007】また第2発明は、調査地点の二次元画像を読み取る二次元画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った二次元画像を記憶する二次元画像記憶手段と、前記二次元画像記憶手段が記憶した二次元画像から一次元画像を抽出する一次元画像抽出手段と、前記一次元画像抽出手段が抽出した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体を大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩といった特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数などを集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置である。
【0008】
【作用】第1発明では、まず、移動体の検出に先立って、調査地点を通過する移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶手段に記憶しておく。
【0009】次に、画像読取り手段が調査地点の一次元画像を読み取ると、読み取った一次元画像を一次元画像記憶手段が記憶する。そして、一次元画像記憶手段が記憶した一次元画像を連続画像作成手段が撮影順に配列して連続画像を作成する。移動体抽出手段は、連続画像作成手段が作成した連続画像から移動体に関する画像を抽出する。データ抽出手段は、その抽出した移動体に関する画像から標準パターン記憶手段に記憶され移動体に関して予めわかっている標準パターンに対応するデータを抽出する。比較手段は、その抽出したデータを標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する。移動体判別手段は、その比較手段での比較結果に基き、移動体を大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩などを判別する。集計手段は、その移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数などを集計する。表示手段は、集計手段により集計された結果を表示する。
【0010】第2発明では、二次元画像読取り手段が調査地点の二次元画像を読み取ると、読み取った二次元画像を二次元画像記憶手段が記憶する。そして、二次元画像記憶手段が記憶した二次元画像から一次元画像注出手段が一次元画像を抽出する。抽出した一次元画像を連続画像作成手段が撮影順に配列して連続画像を作成する。移動体抽出手段は、連続画像作成手段が作成した連続画像から移動体に関する画像を抽出する。データ抽出手段は、その抽出した移動体に関する画像から標準パターン記憶手段に記憶され移動体に関して予めわかっている標準パターンに対応するデータを抽出する。比較手段は、その抽出したデータを標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する。移動体判別手段は、その比較手段での比較結果に基き、移動体を大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩などを判別する。集計手段は、その移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数など集計をする。表示手段は、集計手段により集計された結果を表示する。
【0011】
【実施例】以下に図面を参照して本発明第1実施例について説明する。図3(a)および(b)は第1発明に対応する第1実施例のブロック図である。図3(a)は調査地点に関する画像を記録する記録部を示し、図中1は調査地点の一次元画像を撮影する画像読取り手段としてのラインカメラである。ラインカメラ1の光電変換素子には、CCDなどの受光素子を一直線上に配置した信号転送方式のイメージセンサであるラインセンサを用いる。このラインカメラ1が読み取った調査地点の濃度色情報は、一次元画像として、それぞれ1ラインごとに時系列的に出力される。
【0012】3は画像メモリであり、一定量の画像データを記憶可能である。ラインカメラ1から出力される濃度色情報は、A/D変換器2を経て画像メモリ3に記憶され、D/A変換器4を経て出力される。
【0013】5は一次元画像記憶手段としてのVTRであり、画像メモリ3に記憶される画像データが所定量になったときに、その画像データをアナログデータとして記憶する。6はコントローラであり、ラインカメラ1、A/D変換器2、画像メモリ3およびD/A変換器4を所定の手順で制御する。
【0014】図3(b)はVTR5に記憶された画像データを解析する解析部の構成を示す。8はコンピュータなどで構成する画像処理部であり、連続画像作成手段、移動体抽出手段、標準パターン記憶手段、データ抽出手段、比較手段、移動体判別手段、及び集計手段としての役割し、後述のように所定の画像処理や各部の制御を行うと共に、調査地点を通過する移動体Aに関してあらかじめわかっているデータ、すなわち移動体Aが人か物か、大人か子供か、人であれば脚、肩幅、顔の大きさ等の、各調査項目の基準となる標準パターンをあらかじめ記憶する。9は表示手段としての表示部であり、調査結果と共に連続画像をも表示する。
【0015】次に、このように構成する第1実施例の画像処理の一例について、図8のフローチャートを参照して説明する。図4および図5に示すように、ラインカメラ1は、鉛直方向に対する一定角度の傾斜をもって調査地点を斜め上方から撮影するように配置する。また撮影回数は1秒間あたり30〜50回程度とする。
【0016】まず記録時には、ラインカメラ1が1ライン分の画像を撮影すると(S1)、ラインカメラ1に内蔵されたラインセンサでは、その画像に応じたアナログ量の画像データが時系列に従って出力される。出力された画像データは、A/D変換器2を経て、デジタルデータとして1ラインごとにそれぞれ画像メモリ3に格納される。そして、画像メモリ3に所定量の画像データが格納されると、その画像データはD/A変換器4を経て、VTR5にアナログデータとして記憶される。
【0017】次に、解析時には、VTR5に記憶した画像データを、A/D変換器7を介して、1コマごとに画像処理部8に転送する。画像処理部8では、転送された1ラインごとの画像データを、図7のように撮影順に配列して、連続画像Fを作成する(S2)。この連続画像Fの作成の際には、1ライン前の画像データを差し引き、1ライン前の画像との差異の部分のみを表示する。従って、連続画像Fには1ライン前の画像との差異の部分、すなわち移動体に関するデータのみが抽出され、背景等の変化のない部分に関するデータが消去される(S3)。
【0018】例えば、時刻T1〜T3において、図5(a)ないし(c)のように移動体A1が撮影範囲を図中左から右へと通過する場合に、時刻T1では移動体A1の脚が、時刻T2では胴が、時刻T3では頭部が、それぞれ撮影される。従って、これら時刻T1〜T3に撮影した1ラインごとの画像データを撮影順に配列して連続画像Fを作成した場合、図7に示すように、移動体A1は脚に関する画像が上に、頭部に関する画像が下に表示されて、いわば倒立状態となる。
【0019】一方、この場合とは逆に、例えば時刻T4〜T6において、図6(a)ないし(c)のように移動体A2が撮影範囲を図中右から左へと通過する場合に、時刻T4では移動体A2の頭部が、時刻T5では胴が、時刻T6では脚が、それぞれ撮影される。従って、これら時刻T4〜T6に撮影した1ラインごとの画像データを撮影順に配列して連続画像Fを作成した場合、図7に示すように、移動体A2は頭部に関する画像が上に、脚部に関する画像が下に表示されて、いわば正立状態となる。
【0020】次に、画像処理部8では、予め記憶されている移動体Aについてわかっている標準パターン(例えば移動体Aが人か物か、大人か子供かを判別するための標準パターン)に対応する検出データを連続画像Fから抽出し、その抽出したデータを画像処理部8に記憶している標準パターンと比較することにより、標準パターンに対する類似度に従って移動体Aが人であるか否かを判別し(S4)、さらに人であれば大人であるか否かを判別する(S5)。
【0021】さらにステップS5において大人であると判定された場合には、画像処理部8に記憶している脚に関する標準パターンに対応する検出データを連続画像Fから抽出し、移動体Aが倒立状態か否かを判別する(S6)。この判別結果に基き、倒立状態であれば、移動方向は例えば正方向と判断して計数し(S9)、また正立状態であれば、移動方向は例えば逆方向と判断して計数する(S8)。ステップS4で否定判定の場合、すなわち移動体Aが物であると判定された場合には、倒立状態であるか否かの判定は、例えば明度の分布によって判断する(S12)。
【0022】このようにして大人、子供、物についての移動方向別の計数結果が、個別に逐次集計される(S15)。この集計結果は、例えば時刻や時間帯に関する情報と共に、表示装置9に出力される(S16)。
【0023】以上のように構成した第1実施例では、ラインカメラ1で撮影した一次元画像(1ラインごとの画像データ)を撮影順に配列して連続画像Fを作成し、この連続画像Fに基いて移動体Aに関する情報を得る構成とした。従って、連続画像Fに表れる移動体Aの画像データは、その移動方向によって正立・倒立という異なる特徴を伴うに至るので、移動体Aの移動の正逆を連続画像F上で容易に判別でき、また画像処理による抽出も容易となる。さらに、連続画像F上の移動体Aに関する画像データの長さに基いて、その移動速度の測定が可能であり、また連続画像F上の移動体Aに関する画像データの傾きに基いて、その移動角度が解析できる等、移動体Aの移動状態に関して極めて豊富な情報を得ることができる。
【0024】また、さらにラインカメラ1にカラー撮影用のものを用いれば、移動体Aの色彩に関する情報を得ることが可能となり、例えば移動体Aが人であればその服装に関する調査を行うこともできる。
【0025】さらに、ラインカメラ1の画像センサとして信号転送方式のラインセンサを用いたので、解像度が高いという利点があるほか、検出された画像データは時系列に従って出力されるので、画像データを配列し直す処理工程が不要であり、記録及び解析の高速度化が図れるという利点がある。
【0026】次に、第2発明に対応する第2実施例について説明する。この第2実施例は、第1実施例の装置に比して広い範囲(例えばスクランブル交差点等)における人の流動状態を検出することを目的とし、図9(a)および(b)に示すように、上記第1実施例における画像読取り手段であるラインカメラ1に代えて、ビデオカメラ21を用いたものである。
【0027】図9(a)は記録部を示す。図中21はビデオカメラであり、一般に用いられるものと同様に二次元画像を1コマずつ撮影するものである。22は二次元画像記憶手段としてのVTRであり、ビデオカメラで撮影した2次元画像情報をアナログデータとして記録する。図9(b)は解析部を示し、23はVTR22で再生した画像データを変換するA/D変換器である。24はコンピュータなどからなる画像処理部であり、一次元画像抽出手段、連続画像作成手段、移動体抽出手段、標準パターン記憶手段、データ抽出手段、比較手段、移動体判別手段、集計手段としての役割し、後述のように所定の画像処理や各部の制御を行うと共に、調査地点を通過する移動体Aに関してあらかじめわかっているデータ、すなわち移動体Aが人か物か、大人か子供か、人であれば脚、肩幅、顔の大きさ等の、各調査項目の基準となる標準パターンをあらかじめ記憶する。25は表示部であり、調査結果と共に連続画像をも表示する。
【0028】次に、このように構成する第2実施例の画像処理の一例について、図11のフローチャートを参照して説明する。まず記録時においては、ビデオカメラ21は、例えば交差点の上方に設置し、交差点全域を真上から撮影するように配置して、交差点に関する2次元画像Eを撮影する(S21、図10参照)。撮影回数は1秒間あたり30〜50回程度とする。撮影した二次元画像データは、VTR22に記録する。
【0029】次に、解析時においては、VTR22撮影した二次元画像を、A/D変換器23でデジタル信号に変換して、1コマずつ画像処理部24に転送する。
【0030】画像処理部24では、まず転送された二次元画像から、特定の調査地点を線分B−Cで設定し(図1010参照)、この設定した調査地点の線分B−Cに関する画像を一次元画像として1コマずつ抽出する(S22)。
【0031】次に、ステップS22で抽出した線分B−Cに関する一次元画像を、撮影順に配列して、連続画像を作成する。この連続画像の作成の際には、1コマ前の画像データを差し引き、1コマ前の画像との差異の部分のみを表示する。従って、連続画像には1コマ前の画像との差異の部分、すなわち移動体に関するデータのみが抽出され、背景等の変化のない部分に関するデータが消去される(S23,S24)。
【0032】以下、移動体の種類及び移動方向を判別し、個別に集計し、表示・記録を行う(S25)。これらステップS25における制御は、上述した第1実施例におけるステップS4〜S16の制御と同様であるので、その説明は省略する。
【0033】このように構成した第2実施例の装置では、記録時において広範囲の情報を記録し、解析時にその撮影範囲から任意の線分における移動体について解析することができるという利点がある。
【0034】なお、第2実施例の装置においては、VTR22に記録した二次元画像データに基いて、例えば特定の人をマークし、その移動軌跡を追尾するような平面的な解析を行うことも可能である。
【0035】次に、第3実施例について説明する。上述の第1実施例の装置は、画像データの記録等の一部の工程をアナログデータで行う構成であるが、これに対して第3実施例は、記録工程をデジタルデータで行う構成としたものである。
【0036】この第3実施例の記録部について、図12(a)に従って説明する。図中31はラインカメラであり、撮影した一次元画像についての画像データをアナログデータとして出力する。32はA/D変換器である。33は一次元画像記憶手段としてのデジタル記録機であり、一次元画像についての画像データをデジタルデータとして記録する。34は、ラインカメラ31、A/D変換器32およびデジタル記録機33を関連して制御するものである。
【0037】図12(b)は解析部を示し、図中35は画像処理装置、36は表示装置である。
【0038】このように構成した第3実施例では、その画像処理に関しては上述した第1実施例のものと同様であるが、記録した画像データを解析する際に、デジタル記録機33からのデータの転送をコンピュータにより制御することが可能となり、解析の円滑化を図れるという利点がある。
【0039】
【発明の効果】第1発明では、従来の赤外線センサを用いた装置のように外気温や風の影響を受けることはなく、また移動体の有無及び移動方向に加えて、例えば服装、男女別、大人か子供か等の他のデータをも判別することが可能となり、移動体に関してより有益な情報を得ることができる。また、調査地点の一次元画像を撮影し、撮影した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成し、この連続画像に基いて移動体の特徴に関するデータを抽出する構成としたので、移動体の移動状態が容易に解析できる。
【0040】第2発明では、記録時には二次元画像を読み込み、この二次元画像から一次元画像を抽出する構成とした。従って、読み込んだ二次元画像に基く平面的な流動状態の解析が可能となる。また二次元画像の撮影範囲のうち任意の調査地点の一次元画像を抽出できるので、調査の自由度が向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明に対応する機能ブロック図である。
【図2】第2発明に対応する機能ブロック図である。
【図3】第1実施例の構成を概略的に示す図であり、(a)は記録部、(b)は解析部を示す。
【図4】第1実施例におけるラインカメラの撮影範囲及びその配置状態を示す図である
【図5】(a)ないし(c)は撮影ラインを移動体が右から左へ通過する状態を示す側面図である。
【図6】(a)ないし(c)は撮影ラインを移動体が左から右へ通過する状態を示す側面図である。
【図7】作成した連続画像および移動体に関する画像データを示す図である。
【図8】第1実施例の解析の手順を示すフローチャートである。
【図9】第2実施例の構成を概略的に示す図であり、(a)は記録部、(b)は解析部を示す。
【図10】第2実施例のビデオカメラで取り込んだ画像を示す図である。
【図11】第2実施例の解析の手順を示すフローチャートである。
【図12】第3実施例の構成を概略的に示す図であり、(a)は記録部、(b)は解析部を示す。
【図13】従来の移動体検出装置を示す図であり、(a)はその使用状態、(b)はその要部を示す図である。
【符号の説明】
1,31 ラインカメラ
5,22 VTR
8,24,35 画像処理部
33 デジタル記録機
21 ビデオカメラ
A1,A2 移動体
E 二次元画像
F 連続画像
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駅、店舗などの通路・階段等の一定地点において、人や物等の移動体の流動状態を検出・解析する移動体解析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一定地点における人の移動状態を調査するには、測定地点に調査員を配置して目視によりその移動方向等を計数して集計する方法が広く行われている。しかし、人の移動方向は様々であり、これを正確に計数するのは困難で、多くの調査員と多大の経費を要する。
【0003】そこで従来、例えば図13(b)に示すように、多数の熱型の赤外線センサ51,51…を4列に配置して赤外線検出装置Dを構成し、この赤外線検出装置Dを調査地点の真上に下向きに取り付け、赤外線検出装置Dの真下を通過する人52の体温により各赤外線センサ51,51…を作動させて、通過人数及び通過方向を計数する方法が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の装置は熱型赤外線センサを用いるので、夏季の屋外のように外気温が人体の体表温度(約32℃)より高い場合には検出できないという問題点がある。また風がある場合には検出が困難となるため、もっぱら屋内での使用に限られるという問題点もある。また、移動体が人以外の物体である場合は検出が困難であった。さらに検出できるデータは人の有無及び移動方向のみに限られ、それ以外のデータ、例えば服装、大人か子供か等を判別できないという問題点もあった。
【0005】そこで本発明は、従来技術の有する上記問題点に鑑み、これを解消すべくなされたものであり、外気温や風の影響を受けることなく、また調査地点を通過する移動体についてより多くの情報を得ることができる移動体解析装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決すべく、本発明の第1発明は、調査地点の一次元画像を読み取る画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った一次元画像を記憶する一次元画像記憶手段と、前記一次元画像記憶手段が記憶した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体の特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数などを集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置である。前記移動体の特性とは、移動体が大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩などである。
【0007】また第2発明は、調査地点の二次元画像を読み取る二次元画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った二次元画像を記憶する二次元画像記憶手段と、前記二次元画像記憶手段が記憶した二次元画像から一次元画像を抽出する一次元画像抽出手段と、前記一次元画像抽出手段が抽出した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体を大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩といった特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数などを集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置である。
【0008】
【作用】第1発明では、まず、移動体の検出に先立って、調査地点を通過する移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶手段に記憶しておく。
【0009】次に、画像読取り手段が調査地点の一次元画像を読み取ると、読み取った一次元画像を一次元画像記憶手段が記憶する。そして、一次元画像記憶手段が記憶した一次元画像を連続画像作成手段が撮影順に配列して連続画像を作成する。移動体抽出手段は、連続画像作成手段が作成した連続画像から移動体に関する画像を抽出する。データ抽出手段は、その抽出した移動体に関する画像から標準パターン記憶手段に記憶され移動体に関して予めわかっている標準パターンに対応するデータを抽出する。比較手段は、その抽出したデータを標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する。移動体判別手段は、その比較手段での比較結果に基き、移動体を大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩などを判別する。集計手段は、その移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数などを集計する。表示手段は、集計手段により集計された結果を表示する。
【0010】第2発明では、二次元画像読取り手段が調査地点の二次元画像を読み取ると、読み取った二次元画像を二次元画像記憶手段が記憶する。そして、二次元画像記憶手段が記憶した二次元画像から一次元画像注出手段が一次元画像を抽出する。抽出した一次元画像を連続画像作成手段が撮影順に配列して連続画像を作成する。移動体抽出手段は、連続画像作成手段が作成した連続画像から移動体に関する画像を抽出する。データ抽出手段は、その抽出した移動体に関する画像から標準パターン記憶手段に記憶され移動体に関して予めわかっている標準パターンに対応するデータを抽出する。比較手段は、その抽出したデータを標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する。移動体判別手段は、その比較手段での比較結果に基き、移動体を大人、子供、物のいずれであるか、また移動方向が正逆いずれであるか、また服装の色彩などを判別する。集計手段は、その移動体判別手段の結果に従い、大人、子供、物についての移動方向別の計数や移動体の服装別の計数など集計をする。表示手段は、集計手段により集計された結果を表示する。
【0011】
【実施例】以下に図面を参照して本発明第1実施例について説明する。図3(a)および(b)は第1発明に対応する第1実施例のブロック図である。図3(a)は調査地点に関する画像を記録する記録部を示し、図中1は調査地点の一次元画像を撮影する画像読取り手段としてのラインカメラである。ラインカメラ1の光電変換素子には、CCDなどの受光素子を一直線上に配置した信号転送方式のイメージセンサであるラインセンサを用いる。このラインカメラ1が読み取った調査地点の濃度色情報は、一次元画像として、それぞれ1ラインごとに時系列的に出力される。
【0012】3は画像メモリであり、一定量の画像データを記憶可能である。ラインカメラ1から出力される濃度色情報は、A/D変換器2を経て画像メモリ3に記憶され、D/A変換器4を経て出力される。
【0013】5は一次元画像記憶手段としてのVTRであり、画像メモリ3に記憶される画像データが所定量になったときに、その画像データをアナログデータとして記憶する。6はコントローラであり、ラインカメラ1、A/D変換器2、画像メモリ3およびD/A変換器4を所定の手順で制御する。
【0014】図3(b)はVTR5に記憶された画像データを解析する解析部の構成を示す。8はコンピュータなどで構成する画像処理部であり、連続画像作成手段、移動体抽出手段、標準パターン記憶手段、データ抽出手段、比較手段、移動体判別手段、及び集計手段としての役割し、後述のように所定の画像処理や各部の制御を行うと共に、調査地点を通過する移動体Aに関してあらかじめわかっているデータ、すなわち移動体Aが人か物か、大人か子供か、人であれば脚、肩幅、顔の大きさ等の、各調査項目の基準となる標準パターンをあらかじめ記憶する。9は表示手段としての表示部であり、調査結果と共に連続画像をも表示する。
【0015】次に、このように構成する第1実施例の画像処理の一例について、図8のフローチャートを参照して説明する。図4および図5に示すように、ラインカメラ1は、鉛直方向に対する一定角度の傾斜をもって調査地点を斜め上方から撮影するように配置する。また撮影回数は1秒間あたり30〜50回程度とする。
【0016】まず記録時には、ラインカメラ1が1ライン分の画像を撮影すると(S1)、ラインカメラ1に内蔵されたラインセンサでは、その画像に応じたアナログ量の画像データが時系列に従って出力される。出力された画像データは、A/D変換器2を経て、デジタルデータとして1ラインごとにそれぞれ画像メモリ3に格納される。そして、画像メモリ3に所定量の画像データが格納されると、その画像データはD/A変換器4を経て、VTR5にアナログデータとして記憶される。
【0017】次に、解析時には、VTR5に記憶した画像データを、A/D変換器7を介して、1コマごとに画像処理部8に転送する。画像処理部8では、転送された1ラインごとの画像データを、図7のように撮影順に配列して、連続画像Fを作成する(S2)。この連続画像Fの作成の際には、1ライン前の画像データを差し引き、1ライン前の画像との差異の部分のみを表示する。従って、連続画像Fには1ライン前の画像との差異の部分、すなわち移動体に関するデータのみが抽出され、背景等の変化のない部分に関するデータが消去される(S3)。
【0018】例えば、時刻T1〜T3において、図5(a)ないし(c)のように移動体A1が撮影範囲を図中左から右へと通過する場合に、時刻T1では移動体A1の脚が、時刻T2では胴が、時刻T3では頭部が、それぞれ撮影される。従って、これら時刻T1〜T3に撮影した1ラインごとの画像データを撮影順に配列して連続画像Fを作成した場合、図7に示すように、移動体A1は脚に関する画像が上に、頭部に関する画像が下に表示されて、いわば倒立状態となる。
【0019】一方、この場合とは逆に、例えば時刻T4〜T6において、図6(a)ないし(c)のように移動体A2が撮影範囲を図中右から左へと通過する場合に、時刻T4では移動体A2の頭部が、時刻T5では胴が、時刻T6では脚が、それぞれ撮影される。従って、これら時刻T4〜T6に撮影した1ラインごとの画像データを撮影順に配列して連続画像Fを作成した場合、図7に示すように、移動体A2は頭部に関する画像が上に、脚部に関する画像が下に表示されて、いわば正立状態となる。
【0020】次に、画像処理部8では、予め記憶されている移動体Aについてわかっている標準パターン(例えば移動体Aが人か物か、大人か子供かを判別するための標準パターン)に対応する検出データを連続画像Fから抽出し、その抽出したデータを画像処理部8に記憶している標準パターンと比較することにより、標準パターンに対する類似度に従って移動体Aが人であるか否かを判別し(S4)、さらに人であれば大人であるか否かを判別する(S5)。
【0021】さらにステップS5において大人であると判定された場合には、画像処理部8に記憶している脚に関する標準パターンに対応する検出データを連続画像Fから抽出し、移動体Aが倒立状態か否かを判別する(S6)。この判別結果に基き、倒立状態であれば、移動方向は例えば正方向と判断して計数し(S9)、また正立状態であれば、移動方向は例えば逆方向と判断して計数する(S8)。ステップS4で否定判定の場合、すなわち移動体Aが物であると判定された場合には、倒立状態であるか否かの判定は、例えば明度の分布によって判断する(S12)。
【0022】このようにして大人、子供、物についての移動方向別の計数結果が、個別に逐次集計される(S15)。この集計結果は、例えば時刻や時間帯に関する情報と共に、表示装置9に出力される(S16)。
【0023】以上のように構成した第1実施例では、ラインカメラ1で撮影した一次元画像(1ラインごとの画像データ)を撮影順に配列して連続画像Fを作成し、この連続画像Fに基いて移動体Aに関する情報を得る構成とした。従って、連続画像Fに表れる移動体Aの画像データは、その移動方向によって正立・倒立という異なる特徴を伴うに至るので、移動体Aの移動の正逆を連続画像F上で容易に判別でき、また画像処理による抽出も容易となる。さらに、連続画像F上の移動体Aに関する画像データの長さに基いて、その移動速度の測定が可能であり、また連続画像F上の移動体Aに関する画像データの傾きに基いて、その移動角度が解析できる等、移動体Aの移動状態に関して極めて豊富な情報を得ることができる。
【0024】また、さらにラインカメラ1にカラー撮影用のものを用いれば、移動体Aの色彩に関する情報を得ることが可能となり、例えば移動体Aが人であればその服装に関する調査を行うこともできる。
【0025】さらに、ラインカメラ1の画像センサとして信号転送方式のラインセンサを用いたので、解像度が高いという利点があるほか、検出された画像データは時系列に従って出力されるので、画像データを配列し直す処理工程が不要であり、記録及び解析の高速度化が図れるという利点がある。
【0026】次に、第2発明に対応する第2実施例について説明する。この第2実施例は、第1実施例の装置に比して広い範囲(例えばスクランブル交差点等)における人の流動状態を検出することを目的とし、図9(a)および(b)に示すように、上記第1実施例における画像読取り手段であるラインカメラ1に代えて、ビデオカメラ21を用いたものである。
【0027】図9(a)は記録部を示す。図中21はビデオカメラであり、一般に用いられるものと同様に二次元画像を1コマずつ撮影するものである。22は二次元画像記憶手段としてのVTRであり、ビデオカメラで撮影した2次元画像情報をアナログデータとして記録する。図9(b)は解析部を示し、23はVTR22で再生した画像データを変換するA/D変換器である。24はコンピュータなどからなる画像処理部であり、一次元画像抽出手段、連続画像作成手段、移動体抽出手段、標準パターン記憶手段、データ抽出手段、比較手段、移動体判別手段、集計手段としての役割し、後述のように所定の画像処理や各部の制御を行うと共に、調査地点を通過する移動体Aに関してあらかじめわかっているデータ、すなわち移動体Aが人か物か、大人か子供か、人であれば脚、肩幅、顔の大きさ等の、各調査項目の基準となる標準パターンをあらかじめ記憶する。25は表示部であり、調査結果と共に連続画像をも表示する。
【0028】次に、このように構成する第2実施例の画像処理の一例について、図11のフローチャートを参照して説明する。まず記録時においては、ビデオカメラ21は、例えば交差点の上方に設置し、交差点全域を真上から撮影するように配置して、交差点に関する2次元画像Eを撮影する(S21、図10参照)。撮影回数は1秒間あたり30〜50回程度とする。撮影した二次元画像データは、VTR22に記録する。
【0029】次に、解析時においては、VTR22撮影した二次元画像を、A/D変換器23でデジタル信号に変換して、1コマずつ画像処理部24に転送する。
【0030】画像処理部24では、まず転送された二次元画像から、特定の調査地点を線分B−Cで設定し(図1010参照)、この設定した調査地点の線分B−Cに関する画像を一次元画像として1コマずつ抽出する(S22)。
【0031】次に、ステップS22で抽出した線分B−Cに関する一次元画像を、撮影順に配列して、連続画像を作成する。この連続画像の作成の際には、1コマ前の画像データを差し引き、1コマ前の画像との差異の部分のみを表示する。従って、連続画像には1コマ前の画像との差異の部分、すなわち移動体に関するデータのみが抽出され、背景等の変化のない部分に関するデータが消去される(S23,S24)。
【0032】以下、移動体の種類及び移動方向を判別し、個別に集計し、表示・記録を行う(S25)。これらステップS25における制御は、上述した第1実施例におけるステップS4〜S16の制御と同様であるので、その説明は省略する。
【0033】このように構成した第2実施例の装置では、記録時において広範囲の情報を記録し、解析時にその撮影範囲から任意の線分における移動体について解析することができるという利点がある。
【0034】なお、第2実施例の装置においては、VTR22に記録した二次元画像データに基いて、例えば特定の人をマークし、その移動軌跡を追尾するような平面的な解析を行うことも可能である。
【0035】次に、第3実施例について説明する。上述の第1実施例の装置は、画像データの記録等の一部の工程をアナログデータで行う構成であるが、これに対して第3実施例は、記録工程をデジタルデータで行う構成としたものである。
【0036】この第3実施例の記録部について、図12(a)に従って説明する。図中31はラインカメラであり、撮影した一次元画像についての画像データをアナログデータとして出力する。32はA/D変換器である。33は一次元画像記憶手段としてのデジタル記録機であり、一次元画像についての画像データをデジタルデータとして記録する。34は、ラインカメラ31、A/D変換器32およびデジタル記録機33を関連して制御するものである。
【0037】図12(b)は解析部を示し、図中35は画像処理装置、36は表示装置である。
【0038】このように構成した第3実施例では、その画像処理に関しては上述した第1実施例のものと同様であるが、記録した画像データを解析する際に、デジタル記録機33からのデータの転送をコンピュータにより制御することが可能となり、解析の円滑化を図れるという利点がある。
【0039】
【発明の効果】第1発明では、従来の赤外線センサを用いた装置のように外気温や風の影響を受けることはなく、また移動体の有無及び移動方向に加えて、例えば服装、男女別、大人か子供か等の他のデータをも判別することが可能となり、移動体に関してより有益な情報を得ることができる。また、調査地点の一次元画像を撮影し、撮影した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成し、この連続画像に基いて移動体の特徴に関するデータを抽出する構成としたので、移動体の移動状態が容易に解析できる。
【0040】第2発明では、記録時には二次元画像を読み込み、この二次元画像から一次元画像を抽出する構成とした。従って、読み込んだ二次元画像に基く平面的な流動状態の解析が可能となる。また二次元画像の撮影範囲のうち任意の調査地点の一次元画像を抽出できるので、調査の自由度が向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明に対応する機能ブロック図である。
【図2】第2発明に対応する機能ブロック図である。
【図3】第1実施例の構成を概略的に示す図であり、(a)は記録部、(b)は解析部を示す。
【図4】第1実施例におけるラインカメラの撮影範囲及びその配置状態を示す図である
【図5】(a)ないし(c)は撮影ラインを移動体が右から左へ通過する状態を示す側面図である。
【図6】(a)ないし(c)は撮影ラインを移動体が左から右へ通過する状態を示す側面図である。
【図7】作成した連続画像および移動体に関する画像データを示す図である。
【図8】第1実施例の解析の手順を示すフローチャートである。
【図9】第2実施例の構成を概略的に示す図であり、(a)は記録部、(b)は解析部を示す。
【図10】第2実施例のビデオカメラで取り込んだ画像を示す図である。
【図11】第2実施例の解析の手順を示すフローチャートである。
【図12】第3実施例の構成を概略的に示す図であり、(a)は記録部、(b)は解析部を示す。
【図13】従来の移動体検出装置を示す図であり、(a)はその使用状態、(b)はその要部を示す図である。
【符号の説明】
1,31 ラインカメラ
5,22 VTR
8,24,35 画像処理部
33 デジタル記録機
21 ビデオカメラ
A1,A2 移動体
E 二次元画像
F 連続画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】調査地点の一次元画像を読み取る画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った一次元画像を記憶する一次元画像記憶手段と、前記一次元画像記憶手段が記憶した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体の特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、特性別の計数を集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置。
【請求項2】調査地点の二次元画像を読み取る二次元画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った二次元画像を記憶する二次元画像記憶手段と、前記二次元画像記憶手段が記憶した二次元画像から一次元画像を抽出する一次元画像抽出手段と、前記一次元画像抽出手段が抽出した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体の特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、特性別の計数を集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置。
【請求項1】調査地点の一次元画像を読み取る画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った一次元画像を記憶する一次元画像記憶手段と、前記一次元画像記憶手段が記憶した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体の特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、特性別の計数を集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置。
【請求項2】調査地点の二次元画像を読み取る二次元画像読取り手段と、前記画像読取り手段が読取った二次元画像を記憶する二次元画像記憶手段と、前記二次元画像記憶手段が記憶した二次元画像から一次元画像を抽出する一次元画像抽出手段と、前記一次元画像抽出手段が抽出した一次元画像を撮影順に配列して連続画像を作成する連続画像作成手段と、前記連続画像作成手段が作成した連続画像から調査地点を通過する移動体に関する画像を抽出する移動体抽出手段と、前記移動体に関して予めわかっている標準パターンを記憶する標準パターン記憶手段と、前記移動体抽出手段が抽出した移動体に関する画像から前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンに対応するデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出したデータを前記標準パターン記憶手段に記憶されている標準パターンと比較する比較手段と、比較手段での比較結果に基き、移動体の特性を判別する移動体判別手段と、前記移動体判別手段の結果に従い、特性別の計数を集計する集計手段と、集計手段により集計された結果を表示する表示手段と、を備えてなる移動体解析装置。
【図1】
【図5】
【図6】
【図10】
【図3】
【図2】
【図4】
【図7】
【図11】
【図13】
【図8】
【図9】
【図12】
【図5】
【図6】
【図10】
【図3】
【図2】
【図4】
【図7】
【図11】
【図13】
【図8】
【図9】
【図12】
【特許番号】第2558198号
【登録日】平成8年(1996)9月5日
【発行日】平成8年(1996)11月27日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−22153
【出願日】平成4年(1992)1月9日
【公開番号】特開平5−189638
【公開日】平成5年(1993)7月30日
【出願人】(390005669)株式会社コア (2)
【登録日】平成8年(1996)9月5日
【発行日】平成8年(1996)11月27日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)1月9日
【公開番号】特開平5−189638
【公開日】平成5年(1993)7月30日
【出願人】(390005669)株式会社コア (2)
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