移動体通信システム、位置登録方法、移動中継局およびその制御方法と制御プログラム
【課題】移動中継局が移動端末の変化に即応することで不必要な処理をしないので、通信データ量を削減して上位局の負荷を抑えること。
【解決手段】移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムで移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時部と、前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録部と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムで移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時部と、前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録部と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信システムにおける位置登録の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記位置登録の技術分野において、特許文献1に示されているように、移動基地局が携帯端末から受信した位置登録要求をまとめて位置情報管理サーバへ報告する技術が知られている。また、特許文献2に示されているように、移動体に設置された中継装置が、自己の識別番号と共に従属する総ての移動通信端末の識別番号を位置情報管理に送ることで、一括して位置登録エリア情報を更新する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−304351号公報
【特許文献2】特開2006−157957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、移動体中に配置されて、移動端末と位置情報管理装置との間を中継する移動中継局(特許文献1の移動基地局、特許文献2の中継装置)が登録する配下の移動端末は、ほとんど固定である。たとえば、特許文献1においては、移動基地局への移動端末の登録は移動基地局IDを受信した場合に行なわれる。しかし、他の基地局配下への移動が確認されない限り、移動端末の状態が変わっても移動基地局の配下であり続ける。一方、特許文献2においては、移動端末の状態が変わっていても、中継装置はあらかじめ配下にあると登録されている移動端末の総ての位置登録要求を行なう。したがって、移動中継局が移動端末の電源OFFや中継局配下からの短時間の出入りなどに即応できずに、不必要な処理を行なってしまうため、通信データ量が増えて上位局の負荷を増大させてしまう。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムであって、
前記移動中継局が、
トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムにおける位置登録方法であって、
前記移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に前記移動局から受信した複数の位置登録要求信号を、1つの位置登録要求メッセージで前記位置情報管理手段に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
移動局と基地局とを中継する移動中継局であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御方法であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御プログラムであって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、移動中継局が移動端末の変化に即応することで不必要な処理をしないので、通信データ量を削減して上位局の負荷を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2A】本発明の第2実施形態に係る通信処理システムの処理の概要を示す図である。
【図2B】本発明の第2実施形態に係る通信処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るアップリンクの位置登録要求メッセージの構成を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージの構成を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る移動中継局の機能構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る移動中継局のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る移動中継局の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係る位置情報管理ノードの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る位置情報管理ノードのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る位置情報管理ノードの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る移動中継局の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての通信処理システム100について、図1を用いて説明する。通信処理システム100は、移動局111〜113と、基地局121〜124と、移動局111〜113と基地局121〜124とを中継する移動中継局130とを含むシステムである。
【0015】
図1に示すように、通信処理システム100の移動中継局130が、計時部131と、移動局登録部132と、を含む。計時部131は、移動中継局130がトラッキングエリア(120−1、120−2)間を移動したことを検出してから所定期間を計時する。移動局登録部132は、所定期間内に移動中継局130が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段150への位置登録要求信号140の送信元の移動局112、113を、移動中継局130の配下にあるとして登録する。
【0016】
本実施形態によれば、移動中継局が移動端末の変化に即応することで不必要な位置登録処理をしないので、通信データ量を削減して上位局の負荷を抑えることができる。
【0017】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る通信処理システムについて説明する。本実施形態においては、移動体である車両中に設置された移動中継局がトラッキングエリア(以下、TA:Tracking Area)間を移動している際に行なわれる、移動局から移動中継局への位置登録要求メッセージの処理を説明する。本実施形態では、移動中継局のTA移動後の所定期間内に位置登録要求メッセージを送信した移動局を、移動中継局配下の移動局として登録更新する。同時に、所定期間内の複数の位置登録要求メッセージを1つの位置登録メッセージにまとめて、その1つの位置登録メッセージを用いて、位置登録ノードに位置登録を要求する。本実施形態によれば、移動中継局が移動局の変化に即応するので不必要な位置登録処理を削減できる。また、位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージにまとめて送信するので、通信データ量を削減してさらに上位局の負荷を抑えることができる。
【0018】
《通信処理システムの構成》
図2Aは、本実施形態に係る通信処理システム200の処理の概要を示す図である。
【0019】
図2Aにおいて、移動中継局(以下、RN(Relay Node))230は、移動する列車250内に配置されている。列車250の移動に従って、RN230は配下の移動局(以下、UE(User Equipment))と共に、TAを移動する。図2Aでは、TA#1からTA#nに順に移動する。各TAは、複数の基地局(以下、eNB(Evolved-UTRAN NodeB))により制御される範囲である。また、複数の基地局eNBに接続されて位置情報の管理や認証などの処理を行なうノードである位置情報管理ノード(以下、MME(Mobility management Entity))が配置されている。なお、図2Aにおいては、MMEとTAとが対応するように図示されているが、1つのMMEが複数のTAを管理してもよい。
【0020】
図2Aにおいては、UE211〜215を想定している。そして、列車250の進行につれてRN230およびUEがTAを移動する。その場合の、RN230の配下のUEの登録の変化を、配下のUE識別子(UEID)により示している。
【0021】
まず、TA#1においては、UE211,212,215の携帯電話がRN230の配下であると登録されている。TA#1からTA#2に移動した場合に、電源OFFや圏外への移動などでUE212からの位置登録要求メッセージは、RN230では受信されない。そして、UE214であるノート型のパーソバルコンピュータ(ノートパソコン)からは電源ONやインターネットアクセス等で位置登録要求メッセージがRN230で受信される。その結果、TA#2において、RN230の配下の移動局としてはUE211,215,214が登録される。
【0022】
さらに、TA#n−1に移動すると、電源OFFや圏外への移動などでUE215からの位置登録要求メッセージがRN230で受信されない。一方、UE213であるスマートフォンが電源ONされ、位置登録要求メッセージがRN230で受信される。したがって、RN230の配下の移動局としてはUE213,214が登録される。そして、TA#nに移動すると、UE214は電源OFFされ、UE212が圏外から戻ってくる。その結果、RN230で受信した位置登録要求メッセージの受信に基づいて、UE213,212が登録される。
【0023】
以上のように、RN230が配下にあると登録するUEは、TAの移動ごとに、UEからMMEに向けた位置登録要求メッセージの送信が有ったか否か(RN230で受信が有ったか否か)に対応して、ダイナミックに更新される。したがって、現在配下にいない、あるいは処理を必要としないUEに対するサービスのための不必要な通信を排除することができ、通信資源の有効利用とMMEの負荷低減が実現する。
【0024】
図2Bは、本実施形態に係る通信処理システム200の構成を示すブロック図である。図2Bには、TA#1(220−1)からTA#2(220−2)への移動において、位置登録処理の動作を図示している。
【0025】
RN230とUE211および212とのTA#1からTA#2への移動によって、eNB#1(221)およびMME#1(241)の配下からeNB#2(222)およびMME#1(242)の配下に移る。UE211および212、新たにRN#1の配下に入ったUE213は、eNB#2からのシステム報知信号(3GPP(Third Generation Partnership Project)標準TS36.413参照)によりTA移動を検出し、新たなTA#2に対して位置登録要求メッセージを送信する。RN#1は、それらの位置登録要求を所定期間蓄積し、所定時間後にまとめてeNB#2を介してMME#2に位置登録要求を行なう。
【0026】
MME#2においては、まとめて要求された位置登録を開始した後、位置登録処理が完了した順にUE別に位置登録済みを通知する位置登録情報メッセージを各UEに返信する。
【0027】
《通信処理システムの動作手順》
図3は、本実施形態に係る通信処理システム200の動作手順300を示すシーケンス図である。図3は、図2Bに示したデータの流れを示したものである。このシーケンス図は、3GPP標準であるTS23.401の5.3.3.1章「Tracking Area Update procedure with Serving GW change」をベースにして、RN230および本実施形態の特徴を加えた簡易版である。図3においては、図2Bと同様に、RN#1がMME#1/eNB#1のエリアからMME#2/eNB#2のエリアへ移動したものと仮定する。
【0028】
まず、ステップS301において、RN#1は、eNB#2のシステム報知情報から新TA#2に移動したことを検出すると、位置登録タイマをスタートする。そして、RN#1は、新TA#2の情報(MME#2のTA情報)を配下の移動局に対して報知する。RN#1の配下の各UE211〜213は、RN#1から報知されるシステム情報を受信し、新TA#2を検出した場合は位置登録要求信号をRN#1へ送信する。例えば、ステップS303においてはUE213が位置登録要求信号を送信し、ステップS305においてはUE212が位置登録要求信号を送信し、ステップS307においてはUE211が位置登録要求信号を送信する。
【0029】
RN#1は配下に複数のUEが存在しているかどうか知る確定な情報がないため、位置登録タイマの動作中のUEからの位置登録要求信号をバッファリングする。同時に、位置登録要求信号を送信した送信元のUEIDを、現在RN#1の配下に有るUEとして記憶する。ステップS309においてRN#1のタイマがタイムアウトすると、ステップS311において、RN#1はバッファリングしていた複数のUE211〜213からの位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージとして、eNB#2経由でMME#2へ送信する。つまり、RN#1は配下の複数のUEからの位置登録信号をまとめてMME#2へ送信する。RN#1はまとめて複数のUEからの位置登録信号をMME#2へ送信するため、MME#2の負荷軽減と安定的なUEの位置登録処理ができる。
【0030】
そして、ステップS313においては、記憶してきたUEIDをRN#1の配下のUEを示す情報として登録する。そして、次のTA移動までの間、RN#1の処理においては、ステップS313において登録したUEIDを配下のUEを示す情報として使用する。
【0031】
UEからの位置登録要求信号をまとめた位置登録要求メッセージをRN#1からeNB#2経由で受信したMME#2は、MME#1や他のMMEに対してUEごとにUE状態(Context)を要求する。図3においては、ステップS315においてUE213のContextを他のMMEに要求する。また、ステップS317およびS319においては、それぞれUE212とUE211のContextをMME#1に要求する。
【0032】
MME#2が各UEのContext応答を受信し、位置登録処理を完了すると、位置登録要求受付信号を位置登録情報メッセージによりRN#1配下の各UEへ完了順に個別に送信する。例えば、ステップS321においてUE212のContext応答があってMME#2の位置登録処理が完了すると、ステップS323においてUE212を宛先とする位置登録情報メッセージがeNB#2およびRN#1経由で送信される。次に、ステップS325においてUE213のContext応答があってMME#2の位置登録処理が完了すると、ステップS327においてUE213を宛先とする位置登録情報メッセージがeNB#2およびRN#1経由で送信される。最後に、ステップS329においてUE211のContext応答があってMME#2の位置登録処理が完了すると、ステップS331においてUE211を宛先とする位置登録情報メッセージがeNB#2およびRN#1経由で送信される。
【0033】
この個別UEへの位置登録要求受付信号の送信は、ある程度位置登録処理手順を早く終わらせるためである。すなわち、複数のUEに対する処理が完了するのを待ってから位置登録要求受付信号をまとめて送るより、個別のUEに対する処理が完了した時点で位置登録要求受付信号を送った方が、各UEからみれば位置登録処理が早く完了に繋がるためである。また、位置登録要求受付信号はMME#2が送信する側であるため、送信するバッファが輻輳する(溢れる)ことのないように自ら制御することができるためでもある。
【0034】
《送受信メッセージのフォーマット》
図3における、RN#1からMME#2への位置登録要求メッセージや、MME#2から各UEへの位置登録情報メッセージは、3GPP標準であるTS36.413に規定済みの次のメッセージが使用される。すなわち、MMEとUEとの間のNAS(Non Access Stratum)プロトコルで使用される、UPLINK NAS TRANSPORTメッセージと、DOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージとである。以下にそのメッセージの本実施形態でのフォーマットを示す。
【0035】
なお、使用するメッセージは、NASプロトコルのメッセージに限定されない。例えば、
・Initial UEメッセージ、
・S1 SETUP REQUESTメッセージ、
・ENB CONFIGURATION UPDATEメッセージ、
・UE CAPABILITY INFO INDICATIONメッセージ、
などを使用しても実現可能である。
【0036】
(位置登録要求メッセージ)
図4は、本実施形態に係るアップリンクの位置登録要求メッセージ400の構成を示す図である。
【0037】
図4は、3GPP標準であるTS36.413に規定済みのUPLINK NAS TRANSPORTメッセージにさらにNAS−PDU(Protocol Data Unit)のリスト(NAS-PDUList)401を追加したものである。402はNAS−PDUのリスト401の“Range”の値“maxnoofNAS-PDUs”の定義である。
【0038】
(位置登録情報メッセージ)
図5は、本実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージ500の構成を示す図である。
【0039】
各UEに個別に送信される位置登録情報メッセージ500は、3GPP標準であるTS36.413に規定済みのDOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージが使用できる。
【0040】
《移動中継局の構成》
次に、本実施形態の移動中継局(RN)の構成について説明する。
【0041】
(機能構成)
図6は、本実施形態に係る移動中継局(RN)230の機能構成を示すブロック図である。
【0042】
図6において、601は、eNBおよびUEとの通信を制御する通信制御部である。まず、通信制御部601でeNBから受信したシステム報知情報からは、TAI抽出部602によりTAI(Tracking Area Identity)を抽出する。抽出したTAIは、TA移動判定部604においてTAI記憶部603が記憶する今までのTAIと比較され、RNがTA間を移動したかを判別する。TA移動判定部604がRNのTA間移動を判定すると、タイマ605が計時を開始する。
【0043】
一方、位置登録要求信号抽出部606は、通信制御部601でUEから受信した、TA間移動したUEからのMMEへの位置登録要求信号を抽出する。そして、位置登録要求信号抽出部606は、位置登録要求信号の送信元のUEを識別するUEIDをUE登録部607に送ると共に、UEIDと位置登録要求信号とを対応付けて位置登録要求信号バッファ608に送る。UE登録部607は位置登録要求信号の送信元のUEを順次記憶し、位置登録要求信号バッファ608はUEIDと位置登録要求信号とを対応付けてバッファリングする。この処理は、タイマ605がタイムアウトするまで継続される。
【0044】
タイマ605が所定時間を計時してタイムアウトすると、UE登録部607にUEIDの記憶、および位置登録要求信号バッファ608のUEIDと位置登録要求信号とのバッファリングを停止する。そして、位置登録要求メッセージ生成部609は、位置登録要求信号バッファ608にバッファされた位置登録要求信号をまとめて送信するため、図4のような1つの位置登録要求メッセージを生成する。位置登録要求メッセージ送信部610は、位置登録要求メッセージ生成部609が生成した、バッファされた位置登録要求信号をまとめて送信する位置登録要求メッセージを送信する。
【0045】
位置登録情報メッセージ中継部611は、eNB経由でMMEから受信した各UEに個別の位置登録情報メッセージに基づいて、位置登録要求受付信号を指定先のUEに送信する。
【0046】
(ハードウェア構成)
図7は、本実施形態に係る移動中継局(RN)230のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0047】
図7で、CPU710は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の各機能構成部を実現する。ROM720は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部601は、UEまたはeNBと通信する。
【0048】
RAM740は、CPU710が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM740には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。741は、通信制御部701を介してUEまたはeNBから受信した受信メッセージである。742は、eNBから受信した受信メッセージであるシステム報知情報から抽出したTAIである。743は、抽出したTAI742とTAI記憶部603のTAIとの比較からTA移動を判定した場合にセットされるTA移動フラグである。605はタイマ、608は位置登録要求信号バッファである。744は、位置登録要求信号バッファ608の位置登録要求信号をまとめて生成される送信用位置登録要求メッセージである。745は、eNB経由でMMEから受信した位置登録情報メッセージである。746は、位置登録情報メッセージに基づいてUEに送信する位置登録要求受付信号である。
【0049】
ストレージ750は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。603はTAI記憶部であり、607はUE登録部である。ストレージ750には、以下のプログラムが格納される。751は、全体の処理を実行させる通信処理プログラムである。752は、通信処理プログラム751において、RN配下のUEを登録するUE登録モジュールである。753は、通信処理プログラム751において、位置登録要求を制御する位置登録要求制御モジュールである。
【0050】
なお、図7には、本実施形態に必須なデータやプログラムのみが示されており、OSなどの汎用のデータやプログラムは図示されていない。
【0051】
《移動中継局の処理手順》
図8は、本実施形態に係る移動中継局(RN)230の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図7のCPU710がRAM740を使用しながら実行することで、図6の各機能構成部を実現する。
【0052】
まず、ステップS811において、TA移動か否かを判定する。また、ステップS821において、UEからの位置登録要求信号の受信か否かを判定する。また、ステップS841において、eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージか否かを判定する。
【0053】
TA移動と判定されるとステップS813に進んで、タイマ605をスタートさせる。
【0054】
UEからの位置登録要求信号の受信と判定されるとステップS823に進んで、タイマ605のタイムアウトか否かを判定する。タイムアウトでなければステップS825に進んで、UEIDを記憶する。次に、UEからの位置登録要求信号をUEIDに対応付けてバッファする。タイムアウトであればステップS829に進んで、タイムアウトの間に記憶されたUEIDのUEを配下として登録保持する。次に、ステップS831において、バッファしている位置登録要求信号から1つの位置登録要求メッセージを生成する。そして、ステップS833において、1つの位置登録要求メッセージをeNB経由でMMEに送信する。
【0055】
eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージであればステップS843に進んで、位置登録要求受付信号を指定された個別のUEに送信する。
【0056】
《位置情報管理ノードの構成》
次に、本実施形態の位置情報管理ノード(MME)の構成について説明する。
【0057】
(機能構成)
図9は、本実施形態に係る位置登録ノード(MME)240の機能構成を示すブロック図である。
【0058】
図9において、901は、eNBおよび他のMMEとの通信を制御する通信制御部である。まず、通信制御部901を介して、位置登録要求メッセージ受信部902が、RNからeNB経由で送信された1つの位置登録要求メッセージを受信する。この1つの位置登録要求メッセージには、所定期間内の複数のUEからの位置登録要求信号がまとめて含まれている。UE状態要求先判定部903は、各UEについて前に位置登録していたMMEを、UE状態(Context)の要求先と判定する。そして、それぞれのMMEに対して、UE状態要求メッセージをUE状態要求送信部904から送信する。
【0059】
UE状態受信部905は、要求したMMEからの応答されたUE状態をUEIDに対応付けてUE/RN位置登録部906に登録する。なお、本MMEが複数のTAをカバーする構成の場合は、UE/RN位置登録部906のUE状態がそのまま継続して使用される。また、本実施形態では詳細に説明しないが、RNの位置もUE/RN位置登録部906にRNIDに対応付けて登録される(第3実施形態参照)。
【0060】
UE/RN位置登録部906に位置登録とUE状態の登録が完了すると、位置登録情報メッセージ送信部907は、完了した各UEに対してeNBおよびRN経由で個別に、UEIDに基づきUEへの位置登録要求受付信号となる位置登録情報メッセージを生成して送信する。
【0061】
(ハードウェア構成)
図10は、本実施形態に係る位置情報管理ノード(MME)240のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0062】
図10で、CPU1010は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の各機能構成部を実現する。ROM1020は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部901は、他のMMEまたはeNBと通信する。
【0063】
RAM1040は、CPU1010が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1040には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。1041は、通信制御部901を介してeNB経由でRNから受信した複数のUEからの位置登録要求信号を含む位置登録要求メッセージである。1042は、他のMMEに各UEのUE状態(Context)を要求するためのUE状態要求メッセージである。1043は、他のMMEからの応答であるUEIDに対応付けられた受信UE状態である。1044は、各UEに対して個別にeNBおよびRN経由で送信される位置登録位置登録情報メッセージである。
【0064】
ストレージ1050は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。906はUE/RN位置登録部である。ストレージ1050には、以下のプログラムが格納される。1051は、全体の処理を実行させる通信処理プログラムである。1052は、通信処理プログラム1051において、UEおよびRNの位置登録を制御する位置登録モジュールである。1053は、通信処理プログラム1051において、他のMMEに対してUE状態を要求するためのUE状態要求モジュールである。
【0065】
なお、図10には、本実施形態に必須なデータやプログラムのみが示されており、OSなどの汎用のデータやプログラムは図示されていない。
【0066】
《位置登録ノードの処理手順》
図11は、本実施形態に係る位置登録ノード(MME)240の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のCPU1010がRAM1040を使用しながら実行することで、図9の各機能構成部を実現する。
【0067】
まず、ステップS1111において、eNB経由のRNからの位置登録要求メッセージの受信であるか否かを判定する。また、ステップS1121において、他のMMEからのUE状態要求に応答するUE状態の受信か否かを判定する。さらに、ステップS1131において、他のMMEからのUE状態の要求の受信であるか否かを判定する。
【0068】
RNからの位置登録要求メッセージの受信であればステップS1113に進んで、位置登録要求メッセージからRNまたは複数のUEの各UEのメッセージを解析する。そして、ステップS1115において、他のMMEにUE状態を要求すべきか否かを判定する。要求の必要がない場合、処理は終了する。要求の必要があればステップS1117に進んで、UE状態要求メッセージを対応するMMEに送信する。
【0069】
他のMMEからのUE状態応答であればステップS1123に進んで、受信したUE状態をUEIDに対応付けてUE/RN位置登録部906に記憶する。そして、ステップS1125において、位置登録情報メッセージを生成して、位置登録の完了をUEIDに示すUEに対してeNBおよびRN経由で各UEに対して個別に送信する。
【0070】
他のMMEからのUE状態の要求を受信であればステップS1133に進んで、UEIDに対応するUE状態を読み出す。そして、ステップS1135において、要求した他のMMEに対してUE状態を応答送信する。どの受信メッセージでもなければ、そのメッセージに対応する他のMMEの処理、例えは認証処理などを実行する。
【0071】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る通信処理システムについて説明する。本実施形態に係る通信処理システムは、移動中継局のTA移動後の所定期間内に位置登録要求メッセージを送信した移動局を、移動中継局配下の移動局として登録更新する。同時に、第2実施形態のように所定期間にUEから受信した位置登録要求信号をまとめてMMEに送信するのではなくて、RNがTA間移動を検出すると、現在その配下として登録されているすべてのUEのUEIDを含むRNの位置登録要求メッセージを送信する。本実施形態によれば、移動中継局が移動局の変化に即応するので不必要な位置登録処理を削減できる。また、現在その配下として登録されているすべてのUEのUEIDをまとめて送信するので、通信データ量を削減してさらに上位局の負荷を抑えることができる。
【0072】
なお、通信処理システムの構成は図2Bと同様であるので、重複を避けて説明は省略し、以下その動作手順を説明する。
【0073】
《通信処理システムの動作手順》
図12は、本実施形態に係る通信処理システムの動作手順1200を示すシーケンス図である。図12においては、図3と同様に、RN#1がMME#1/eNB#1のエリアからMME#2/eNB#2のエリアへ移動したものと仮定する。
【0074】
まず、ステップS1201において、RN#1は、eNB#2のシステム報知情報から新TA#2に移動したことを検出すると、位置登録タイマをスタートする。そして、RN#1は、新TA#2の情報(MME#2のTA情報)を配下の移動局に対して報知する。RN#1の配下の各UE211〜213は、RN#1から報知されるシステム情報を受信し、新TA#2を検出した場合は位置登録要求信号をRN#1へ送信する。例えば、ステップS1203においてはUE213が位置登録要求信号を送信し、ステップS1205においてはUE212が位置登録要求信号を送信し、ステップS1207においてはUE211が位置登録要求信号を送信する。
【0075】
位置登録タイマの動作中に位置登録要求信号を送信した送信元のUEIDである211〜213を、現在RN#1の配下に有るUEとして記憶する。ステップS1209においてRN#1のタイマがタイムアウトすると、ステップS1211において、記憶してきたUEIDをRN#1の配下のUEを示す情報として登録する。そして、次のTA移動までの間、RN#1の処理においては、ステップS1211において登録したUEIDを配下のUEを示す情報として使用する。
【0076】
その後、ステップS1221においてRN#1が再びTA間移動を検出すると、ステップS1223において、RN#1の位置登録要求メッセージに現在RN#1の配下に有ると登録されているUE211〜213のUEIDを含ませて、eNB#2経由でMME#2に送信する。ここで、送信する位置登録要求メッセージは図4と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0077】
同時にステップS1225において位置登録タイマをスタートする。そして、ステップS1231においてタイムアウトするまでのUEからの位置登録要求信号を、ステップS1233において次の配下のUEとして登録する。図12においては、ステップS1227においてUE212から位置登録要求信号を受信し、ステップS1229においてUE213から位置登録要求信号を受信している。したがって、ステップS1233において配下に有ると登録されるのはUE212と213とである。UE211は電源OFFや圏外への移動などで位置登録要求信号を送信しなかった、あるいはRN#1が受信しなかったため、RN#1の配下として登録されない。
【0078】
なお、ステップS1223において、RN#1の位置登録要求メッセージに現在RN#1の配下に有ると登録されているUE211〜213のUEIDを含ませて送信した後のMME#2の位置登録とUEへの位置登録要求受付信号の返信は、図3と同様であるので省略する。
【0079】
《移動中継局の処理手順》
図13は、本実施形態に係る移動中継局(RN)の処理手順を示すフローチャートである。なお、RNの構成は、第2実施形態の図6および図7から想到可能であるので、詳細は省略する。このフローチャートは、図8と同様に、図7のCPU710によりRAM740を使用しながら実行されて、各機能構成部を実現する。
【0080】
まず、ステップS1311において、TA移動か否かを判定する。また、ステップS1321において、UEからの位置登録要求信号の受信か否かを判定する。また、ステップS1331において、eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージか否かを判定する。
【0081】
TA移動と判定されるとステップS1313に進んで、RNの位置登録要求メッセージに配下として登録されているUEIDを加えて、eNB経由でMMEに送信する。次に、ステップS1315において、タイマ605をスタートさせる。
【0082】
UEからの位置登録要求信号の受信と判定されるとステップS1323に進んで、タイマ605のタイムアウトか否かを判定する。タイムアウトでなければステップS1325に進んで、UEIDを記憶する。タイムアウトであればステップS1327に進んで、タイムアウトの間に記憶されたUEIDのUEを配下として登録保持する。
【0083】
eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージであればステップS1333に進んで、位置登録要求受付信号を指定された個別のUEに送信する。
【0084】
なお、本実施形態においては、TA間移動時のUEからの位置登録要求信号によって、まとめて送信する配下のUEIDを設定したが、RNはIMSI(International Mobile Subscriber Identity)やS−TMSI(SAE Temporary Mobile Subscriber Identity)としてもUEIDを持っているので、このIDリストを使用してもよい。
【0085】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る通信処理システムについて説明する。本実施形態に係る通信処理システムは、第2実施形態のようにMMEからの位置登録受付信号を各UEについて位置登録が完了した順に送信するのではなく、すべてのUEについて位置登録が完了した時点でまとめて1つの位置登録情報メッセージによってRNに通知する。そして、RNが各UEに位置登録受付信号を送信する。本実施形態によれば、第2実施形態および第3実施形態と同様に、移動中継局が移動局の変化に即応するので不必要な位置登録処理を削減できる。また、UEの位置登録要求をまとめて送信するので、通信データ量を削減してさらに上位局の負荷を抑えることができる。さらに、MMEからの位置登録受付信号もまとめて送信するので、通信データ量をさらに削減できる。
【0086】
なお、通信処理システムの構成は図2Bと同様であるので、重複を避けて説明は省略し、以下その動作手順を説明する。
【0087】
《通信処理システムの動作手順》
図14は、本実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。なお、図14のステップS301からS319までは、第2実施形態の図3と同様の手順であるので説明を省略する。
【0088】
ステップS1421〜S1425において、各UE別にEU状態がMME#1または他のMMEから応答されるが、MME#2はその都度、位置登録受付信号のための位置登録情報メッセージを送信せずにバッファする。そして、すべてのUEの位置登録が完了すると、ステップS1427において、すべてのUEに対する位置登録受付信号を含む1つの位置登録情報メッセージを生成して、eNB#2経由でRN#1に送信する。RN#1は、受信した1つの位置登録情報メッセージに基づいて、ステップS1429〜S1433において配下のすべてのUEに対して位置登録受付信号を送る。
【0089】
《位置情報メッセージ》
図15は、本実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージ1500の構成を示す図である。
【0090】
図15は、3GPP標準であるTS36.413に規定済みのDOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージにさらにNAS−PDUのリスト(NAS-PDUList)1501を追加したものである。1502はNAS−PDUのリスト1501の“Range”の値“maxnoofNAS-PDUs”の定義である。
【0091】
[他の実施形態]
なお、上記実施形態においては、列車などの移動体に配置された移動中継局(RN)のTA間の移動を例に説明した。しかし、本発明は、RNをeNBだけではカバーできない位置に配置する場合や、ビルなどの部屋、あるいは催し会場のブースなどで一時的に使用する場合に適用してもよい。又、上記実施形態においては、NASプロトコルのメッセージの使用により説明したが、Initial UE Message、S1 SETUP REQUEST message、ENB CONFIGURATION UPDATE message、UE CAPABILITY INFO INDICATION messageのいずれかを使用しても実現可能である。
【0092】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0093】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する制御プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされる制御プログラム、あるいはその制御プログラムを格納した媒体、その制御プログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0094】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0095】
(付記1)
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムであって、
前記移動中継局が、
トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする通信処理システム。
(付記2)
前記移動中継局は、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、各移動局から送信された移動局の位置登録要求信号をバッファリングするバッファ手段と、
前記所定期間内に前記バッファ手段がバッファリングした複数の前記移動局の位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージにまとめて、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の通信処理システム。
(付記3)
前記移動中継局は、
前記移動中継局の配下として登録された各移動局を識別する識別子を含む移動中継局の位置登録要求メッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、前記メッセージ生成手段が生成した前記移動局の識別子を含む前記移動中継局の位置登録要求メッセージを、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の通信処理システム。
(付記4)
前記位置情報管理手段は、前記移動中継局からの位置登録要求メッセージに応答し、各移動局に対する位置登録処理が終了した順に位置登録情報メッセージを前記各移動局に送信する位置登録情報メッセージ送信手段を備えることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の通信処理システム。
(付記5)
前記位置情報管理手段の前記位置登録処理は、トラッキングエリアの移動の前に前記移動局が位置登録していた位置情報管理手段から当該位置情報管理手段へ、当該移動局の情報を送信する処理を含むことを特徴とする付記4に記載の通信処理システム。
(付記6)
前記位置情報管理手段から前記移動局への位置登録情報メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたDOWNLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする付記4または5に記載の通信処理システム。
(付記7)
前記移動中継局から前記位置情報管理手段への位置登録要求メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたUPLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信処理システム。
(付記8)
前記位置情報管理手段から前記移動局への位置登録情報メッセージ、又は、前記移動中継局から前記位置情報管理手段への位置登録要求メッセージとして、Initial UEメッセージ、S1 SETUP REQUESTメッセージ、ENB CONFIGURATION UPDATEメッセージ、UE CAPABILITY INFO INDICATIONメッセージメッセージのいずれかを使用することを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の通信処理システム。
(付記9)
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムにおける位置登録方法であって、
前記移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に前記移動局から受信した複数の位置登録要求信号を、1つの位置登録要求メッセージで前記位置情報管理手段に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする位置登録方法。
(付記10)
移動局と基地局とを中継する移動中継局であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする移動中継局。
(付記11)
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御方法であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
を含むことを特徴とする移動中継局の制御方法。
(付記12)
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御プログラムであって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする移動中継局の制御プログラム。
(付記13)
移動局のトラッキングエリアの間の移動を管理する位置情報管理装置であって、
複数の移動局のトラッキングエリアの間の移動に対応して、前記複数の移動局の位置登録要求を1つの位置登録要求メッセージで受信する受信手段と、
前記複数の移動局の位置登録を実行する位置登録手段と、
前記複数の移動局の各移動局の位置登録が完了した順に、前記各移動局に対して位置登録か完了した旨の位置登録情報メッセージを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする位置情報管理装置。
(付記14)
移動局のトラッキングエリアの間の移動を管理する位置情報管理装置の制御方法であって、
複数の移動局のトラッキングエリアの間の移動に対応して、前記複数の移動局の位置登録要求を1つの位置登録要求メッセージで受信する受信ステップと、
前記複数の移動局の位置登録を実行する位置登録ステップと、
前記複数の移動局の各移動局の位置登録が完了した順に、前記各移動局に対して位置登録か完了した旨の位置登録情報メッセージを送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする位置情報管理装置の制御方法。
(付記15)
移動局のトラッキングエリアの間の移動を管理する位置情報管理装置の制御プログラムであって、
複数の移動局のトラッキングエリアの間の移動に対応して、前記複数の移動局の位置登録要求を1つの位置登録要求メッセージで受信する受信ステップと、
前記複数の移動局の位置登録を実行する位置登録ステップと、
前記複数の移動局の各移動局の位置登録が完了した順に、前記各移動局に対して位置登録か完了した旨の位置登録情報メッセージを送信する送信ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信システムにおける位置登録の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記位置登録の技術分野において、特許文献1に示されているように、移動基地局が携帯端末から受信した位置登録要求をまとめて位置情報管理サーバへ報告する技術が知られている。また、特許文献2に示されているように、移動体に設置された中継装置が、自己の識別番号と共に従属する総ての移動通信端末の識別番号を位置情報管理に送ることで、一括して位置登録エリア情報を更新する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−304351号公報
【特許文献2】特開2006−157957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、移動体中に配置されて、移動端末と位置情報管理装置との間を中継する移動中継局(特許文献1の移動基地局、特許文献2の中継装置)が登録する配下の移動端末は、ほとんど固定である。たとえば、特許文献1においては、移動基地局への移動端末の登録は移動基地局IDを受信した場合に行なわれる。しかし、他の基地局配下への移動が確認されない限り、移動端末の状態が変わっても移動基地局の配下であり続ける。一方、特許文献2においては、移動端末の状態が変わっていても、中継装置はあらかじめ配下にあると登録されている移動端末の総ての位置登録要求を行なう。したがって、移動中継局が移動端末の電源OFFや中継局配下からの短時間の出入りなどに即応できずに、不必要な処理を行なってしまうため、通信データ量が増えて上位局の負荷を増大させてしまう。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムであって、
前記移動中継局が、
トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムにおける位置登録方法であって、
前記移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に前記移動局から受信した複数の位置登録要求信号を、1つの位置登録要求メッセージで前記位置情報管理手段に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
移動局と基地局とを中継する移動中継局であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御方法であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御プログラムであって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、移動中継局が移動端末の変化に即応することで不必要な処理をしないので、通信データ量を削減して上位局の負荷を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2A】本発明の第2実施形態に係る通信処理システムの処理の概要を示す図である。
【図2B】本発明の第2実施形態に係る通信処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るアップリンクの位置登録要求メッセージの構成を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージの構成を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る移動中継局の機能構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る移動中継局のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る移動中継局の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係る位置情報管理ノードの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る位置情報管理ノードのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る位置情報管理ノードの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る移動中継局の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての通信処理システム100について、図1を用いて説明する。通信処理システム100は、移動局111〜113と、基地局121〜124と、移動局111〜113と基地局121〜124とを中継する移動中継局130とを含むシステムである。
【0015】
図1に示すように、通信処理システム100の移動中継局130が、計時部131と、移動局登録部132と、を含む。計時部131は、移動中継局130がトラッキングエリア(120−1、120−2)間を移動したことを検出してから所定期間を計時する。移動局登録部132は、所定期間内に移動中継局130が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段150への位置登録要求信号140の送信元の移動局112、113を、移動中継局130の配下にあるとして登録する。
【0016】
本実施形態によれば、移動中継局が移動端末の変化に即応することで不必要な位置登録処理をしないので、通信データ量を削減して上位局の負荷を抑えることができる。
【0017】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る通信処理システムについて説明する。本実施形態においては、移動体である車両中に設置された移動中継局がトラッキングエリア(以下、TA:Tracking Area)間を移動している際に行なわれる、移動局から移動中継局への位置登録要求メッセージの処理を説明する。本実施形態では、移動中継局のTA移動後の所定期間内に位置登録要求メッセージを送信した移動局を、移動中継局配下の移動局として登録更新する。同時に、所定期間内の複数の位置登録要求メッセージを1つの位置登録メッセージにまとめて、その1つの位置登録メッセージを用いて、位置登録ノードに位置登録を要求する。本実施形態によれば、移動中継局が移動局の変化に即応するので不必要な位置登録処理を削減できる。また、位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージにまとめて送信するので、通信データ量を削減してさらに上位局の負荷を抑えることができる。
【0018】
《通信処理システムの構成》
図2Aは、本実施形態に係る通信処理システム200の処理の概要を示す図である。
【0019】
図2Aにおいて、移動中継局(以下、RN(Relay Node))230は、移動する列車250内に配置されている。列車250の移動に従って、RN230は配下の移動局(以下、UE(User Equipment))と共に、TAを移動する。図2Aでは、TA#1からTA#nに順に移動する。各TAは、複数の基地局(以下、eNB(Evolved-UTRAN NodeB))により制御される範囲である。また、複数の基地局eNBに接続されて位置情報の管理や認証などの処理を行なうノードである位置情報管理ノード(以下、MME(Mobility management Entity))が配置されている。なお、図2Aにおいては、MMEとTAとが対応するように図示されているが、1つのMMEが複数のTAを管理してもよい。
【0020】
図2Aにおいては、UE211〜215を想定している。そして、列車250の進行につれてRN230およびUEがTAを移動する。その場合の、RN230の配下のUEの登録の変化を、配下のUE識別子(UEID)により示している。
【0021】
まず、TA#1においては、UE211,212,215の携帯電話がRN230の配下であると登録されている。TA#1からTA#2に移動した場合に、電源OFFや圏外への移動などでUE212からの位置登録要求メッセージは、RN230では受信されない。そして、UE214であるノート型のパーソバルコンピュータ(ノートパソコン)からは電源ONやインターネットアクセス等で位置登録要求メッセージがRN230で受信される。その結果、TA#2において、RN230の配下の移動局としてはUE211,215,214が登録される。
【0022】
さらに、TA#n−1に移動すると、電源OFFや圏外への移動などでUE215からの位置登録要求メッセージがRN230で受信されない。一方、UE213であるスマートフォンが電源ONされ、位置登録要求メッセージがRN230で受信される。したがって、RN230の配下の移動局としてはUE213,214が登録される。そして、TA#nに移動すると、UE214は電源OFFされ、UE212が圏外から戻ってくる。その結果、RN230で受信した位置登録要求メッセージの受信に基づいて、UE213,212が登録される。
【0023】
以上のように、RN230が配下にあると登録するUEは、TAの移動ごとに、UEからMMEに向けた位置登録要求メッセージの送信が有ったか否か(RN230で受信が有ったか否か)に対応して、ダイナミックに更新される。したがって、現在配下にいない、あるいは処理を必要としないUEに対するサービスのための不必要な通信を排除することができ、通信資源の有効利用とMMEの負荷低減が実現する。
【0024】
図2Bは、本実施形態に係る通信処理システム200の構成を示すブロック図である。図2Bには、TA#1(220−1)からTA#2(220−2)への移動において、位置登録処理の動作を図示している。
【0025】
RN230とUE211および212とのTA#1からTA#2への移動によって、eNB#1(221)およびMME#1(241)の配下からeNB#2(222)およびMME#1(242)の配下に移る。UE211および212、新たにRN#1の配下に入ったUE213は、eNB#2からのシステム報知信号(3GPP(Third Generation Partnership Project)標準TS36.413参照)によりTA移動を検出し、新たなTA#2に対して位置登録要求メッセージを送信する。RN#1は、それらの位置登録要求を所定期間蓄積し、所定時間後にまとめてeNB#2を介してMME#2に位置登録要求を行なう。
【0026】
MME#2においては、まとめて要求された位置登録を開始した後、位置登録処理が完了した順にUE別に位置登録済みを通知する位置登録情報メッセージを各UEに返信する。
【0027】
《通信処理システムの動作手順》
図3は、本実施形態に係る通信処理システム200の動作手順300を示すシーケンス図である。図3は、図2Bに示したデータの流れを示したものである。このシーケンス図は、3GPP標準であるTS23.401の5.3.3.1章「Tracking Area Update procedure with Serving GW change」をベースにして、RN230および本実施形態の特徴を加えた簡易版である。図3においては、図2Bと同様に、RN#1がMME#1/eNB#1のエリアからMME#2/eNB#2のエリアへ移動したものと仮定する。
【0028】
まず、ステップS301において、RN#1は、eNB#2のシステム報知情報から新TA#2に移動したことを検出すると、位置登録タイマをスタートする。そして、RN#1は、新TA#2の情報(MME#2のTA情報)を配下の移動局に対して報知する。RN#1の配下の各UE211〜213は、RN#1から報知されるシステム情報を受信し、新TA#2を検出した場合は位置登録要求信号をRN#1へ送信する。例えば、ステップS303においてはUE213が位置登録要求信号を送信し、ステップS305においてはUE212が位置登録要求信号を送信し、ステップS307においてはUE211が位置登録要求信号を送信する。
【0029】
RN#1は配下に複数のUEが存在しているかどうか知る確定な情報がないため、位置登録タイマの動作中のUEからの位置登録要求信号をバッファリングする。同時に、位置登録要求信号を送信した送信元のUEIDを、現在RN#1の配下に有るUEとして記憶する。ステップS309においてRN#1のタイマがタイムアウトすると、ステップS311において、RN#1はバッファリングしていた複数のUE211〜213からの位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージとして、eNB#2経由でMME#2へ送信する。つまり、RN#1は配下の複数のUEからの位置登録信号をまとめてMME#2へ送信する。RN#1はまとめて複数のUEからの位置登録信号をMME#2へ送信するため、MME#2の負荷軽減と安定的なUEの位置登録処理ができる。
【0030】
そして、ステップS313においては、記憶してきたUEIDをRN#1の配下のUEを示す情報として登録する。そして、次のTA移動までの間、RN#1の処理においては、ステップS313において登録したUEIDを配下のUEを示す情報として使用する。
【0031】
UEからの位置登録要求信号をまとめた位置登録要求メッセージをRN#1からeNB#2経由で受信したMME#2は、MME#1や他のMMEに対してUEごとにUE状態(Context)を要求する。図3においては、ステップS315においてUE213のContextを他のMMEに要求する。また、ステップS317およびS319においては、それぞれUE212とUE211のContextをMME#1に要求する。
【0032】
MME#2が各UEのContext応答を受信し、位置登録処理を完了すると、位置登録要求受付信号を位置登録情報メッセージによりRN#1配下の各UEへ完了順に個別に送信する。例えば、ステップS321においてUE212のContext応答があってMME#2の位置登録処理が完了すると、ステップS323においてUE212を宛先とする位置登録情報メッセージがeNB#2およびRN#1経由で送信される。次に、ステップS325においてUE213のContext応答があってMME#2の位置登録処理が完了すると、ステップS327においてUE213を宛先とする位置登録情報メッセージがeNB#2およびRN#1経由で送信される。最後に、ステップS329においてUE211のContext応答があってMME#2の位置登録処理が完了すると、ステップS331においてUE211を宛先とする位置登録情報メッセージがeNB#2およびRN#1経由で送信される。
【0033】
この個別UEへの位置登録要求受付信号の送信は、ある程度位置登録処理手順を早く終わらせるためである。すなわち、複数のUEに対する処理が完了するのを待ってから位置登録要求受付信号をまとめて送るより、個別のUEに対する処理が完了した時点で位置登録要求受付信号を送った方が、各UEからみれば位置登録処理が早く完了に繋がるためである。また、位置登録要求受付信号はMME#2が送信する側であるため、送信するバッファが輻輳する(溢れる)ことのないように自ら制御することができるためでもある。
【0034】
《送受信メッセージのフォーマット》
図3における、RN#1からMME#2への位置登録要求メッセージや、MME#2から各UEへの位置登録情報メッセージは、3GPP標準であるTS36.413に規定済みの次のメッセージが使用される。すなわち、MMEとUEとの間のNAS(Non Access Stratum)プロトコルで使用される、UPLINK NAS TRANSPORTメッセージと、DOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージとである。以下にそのメッセージの本実施形態でのフォーマットを示す。
【0035】
なお、使用するメッセージは、NASプロトコルのメッセージに限定されない。例えば、
・Initial UEメッセージ、
・S1 SETUP REQUESTメッセージ、
・ENB CONFIGURATION UPDATEメッセージ、
・UE CAPABILITY INFO INDICATIONメッセージ、
などを使用しても実現可能である。
【0036】
(位置登録要求メッセージ)
図4は、本実施形態に係るアップリンクの位置登録要求メッセージ400の構成を示す図である。
【0037】
図4は、3GPP標準であるTS36.413に規定済みのUPLINK NAS TRANSPORTメッセージにさらにNAS−PDU(Protocol Data Unit)のリスト(NAS-PDUList)401を追加したものである。402はNAS−PDUのリスト401の“Range”の値“maxnoofNAS-PDUs”の定義である。
【0038】
(位置登録情報メッセージ)
図5は、本実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージ500の構成を示す図である。
【0039】
各UEに個別に送信される位置登録情報メッセージ500は、3GPP標準であるTS36.413に規定済みのDOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージが使用できる。
【0040】
《移動中継局の構成》
次に、本実施形態の移動中継局(RN)の構成について説明する。
【0041】
(機能構成)
図6は、本実施形態に係る移動中継局(RN)230の機能構成を示すブロック図である。
【0042】
図6において、601は、eNBおよびUEとの通信を制御する通信制御部である。まず、通信制御部601でeNBから受信したシステム報知情報からは、TAI抽出部602によりTAI(Tracking Area Identity)を抽出する。抽出したTAIは、TA移動判定部604においてTAI記憶部603が記憶する今までのTAIと比較され、RNがTA間を移動したかを判別する。TA移動判定部604がRNのTA間移動を判定すると、タイマ605が計時を開始する。
【0043】
一方、位置登録要求信号抽出部606は、通信制御部601でUEから受信した、TA間移動したUEからのMMEへの位置登録要求信号を抽出する。そして、位置登録要求信号抽出部606は、位置登録要求信号の送信元のUEを識別するUEIDをUE登録部607に送ると共に、UEIDと位置登録要求信号とを対応付けて位置登録要求信号バッファ608に送る。UE登録部607は位置登録要求信号の送信元のUEを順次記憶し、位置登録要求信号バッファ608はUEIDと位置登録要求信号とを対応付けてバッファリングする。この処理は、タイマ605がタイムアウトするまで継続される。
【0044】
タイマ605が所定時間を計時してタイムアウトすると、UE登録部607にUEIDの記憶、および位置登録要求信号バッファ608のUEIDと位置登録要求信号とのバッファリングを停止する。そして、位置登録要求メッセージ生成部609は、位置登録要求信号バッファ608にバッファされた位置登録要求信号をまとめて送信するため、図4のような1つの位置登録要求メッセージを生成する。位置登録要求メッセージ送信部610は、位置登録要求メッセージ生成部609が生成した、バッファされた位置登録要求信号をまとめて送信する位置登録要求メッセージを送信する。
【0045】
位置登録情報メッセージ中継部611は、eNB経由でMMEから受信した各UEに個別の位置登録情報メッセージに基づいて、位置登録要求受付信号を指定先のUEに送信する。
【0046】
(ハードウェア構成)
図7は、本実施形態に係る移動中継局(RN)230のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0047】
図7で、CPU710は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の各機能構成部を実現する。ROM720は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部601は、UEまたはeNBと通信する。
【0048】
RAM740は、CPU710が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM740には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。741は、通信制御部701を介してUEまたはeNBから受信した受信メッセージである。742は、eNBから受信した受信メッセージであるシステム報知情報から抽出したTAIである。743は、抽出したTAI742とTAI記憶部603のTAIとの比較からTA移動を判定した場合にセットされるTA移動フラグである。605はタイマ、608は位置登録要求信号バッファである。744は、位置登録要求信号バッファ608の位置登録要求信号をまとめて生成される送信用位置登録要求メッセージである。745は、eNB経由でMMEから受信した位置登録情報メッセージである。746は、位置登録情報メッセージに基づいてUEに送信する位置登録要求受付信号である。
【0049】
ストレージ750は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。603はTAI記憶部であり、607はUE登録部である。ストレージ750には、以下のプログラムが格納される。751は、全体の処理を実行させる通信処理プログラムである。752は、通信処理プログラム751において、RN配下のUEを登録するUE登録モジュールである。753は、通信処理プログラム751において、位置登録要求を制御する位置登録要求制御モジュールである。
【0050】
なお、図7には、本実施形態に必須なデータやプログラムのみが示されており、OSなどの汎用のデータやプログラムは図示されていない。
【0051】
《移動中継局の処理手順》
図8は、本実施形態に係る移動中継局(RN)230の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図7のCPU710がRAM740を使用しながら実行することで、図6の各機能構成部を実現する。
【0052】
まず、ステップS811において、TA移動か否かを判定する。また、ステップS821において、UEからの位置登録要求信号の受信か否かを判定する。また、ステップS841において、eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージか否かを判定する。
【0053】
TA移動と判定されるとステップS813に進んで、タイマ605をスタートさせる。
【0054】
UEからの位置登録要求信号の受信と判定されるとステップS823に進んで、タイマ605のタイムアウトか否かを判定する。タイムアウトでなければステップS825に進んで、UEIDを記憶する。次に、UEからの位置登録要求信号をUEIDに対応付けてバッファする。タイムアウトであればステップS829に進んで、タイムアウトの間に記憶されたUEIDのUEを配下として登録保持する。次に、ステップS831において、バッファしている位置登録要求信号から1つの位置登録要求メッセージを生成する。そして、ステップS833において、1つの位置登録要求メッセージをeNB経由でMMEに送信する。
【0055】
eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージであればステップS843に進んで、位置登録要求受付信号を指定された個別のUEに送信する。
【0056】
《位置情報管理ノードの構成》
次に、本実施形態の位置情報管理ノード(MME)の構成について説明する。
【0057】
(機能構成)
図9は、本実施形態に係る位置登録ノード(MME)240の機能構成を示すブロック図である。
【0058】
図9において、901は、eNBおよび他のMMEとの通信を制御する通信制御部である。まず、通信制御部901を介して、位置登録要求メッセージ受信部902が、RNからeNB経由で送信された1つの位置登録要求メッセージを受信する。この1つの位置登録要求メッセージには、所定期間内の複数のUEからの位置登録要求信号がまとめて含まれている。UE状態要求先判定部903は、各UEについて前に位置登録していたMMEを、UE状態(Context)の要求先と判定する。そして、それぞれのMMEに対して、UE状態要求メッセージをUE状態要求送信部904から送信する。
【0059】
UE状態受信部905は、要求したMMEからの応答されたUE状態をUEIDに対応付けてUE/RN位置登録部906に登録する。なお、本MMEが複数のTAをカバーする構成の場合は、UE/RN位置登録部906のUE状態がそのまま継続して使用される。また、本実施形態では詳細に説明しないが、RNの位置もUE/RN位置登録部906にRNIDに対応付けて登録される(第3実施形態参照)。
【0060】
UE/RN位置登録部906に位置登録とUE状態の登録が完了すると、位置登録情報メッセージ送信部907は、完了した各UEに対してeNBおよびRN経由で個別に、UEIDに基づきUEへの位置登録要求受付信号となる位置登録情報メッセージを生成して送信する。
【0061】
(ハードウェア構成)
図10は、本実施形態に係る位置情報管理ノード(MME)240のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0062】
図10で、CPU1010は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の各機能構成部を実現する。ROM1020は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部901は、他のMMEまたはeNBと通信する。
【0063】
RAM1040は、CPU1010が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1040には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。1041は、通信制御部901を介してeNB経由でRNから受信した複数のUEからの位置登録要求信号を含む位置登録要求メッセージである。1042は、他のMMEに各UEのUE状態(Context)を要求するためのUE状態要求メッセージである。1043は、他のMMEからの応答であるUEIDに対応付けられた受信UE状態である。1044は、各UEに対して個別にeNBおよびRN経由で送信される位置登録位置登録情報メッセージである。
【0064】
ストレージ1050は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。906はUE/RN位置登録部である。ストレージ1050には、以下のプログラムが格納される。1051は、全体の処理を実行させる通信処理プログラムである。1052は、通信処理プログラム1051において、UEおよびRNの位置登録を制御する位置登録モジュールである。1053は、通信処理プログラム1051において、他のMMEに対してUE状態を要求するためのUE状態要求モジュールである。
【0065】
なお、図10には、本実施形態に必須なデータやプログラムのみが示されており、OSなどの汎用のデータやプログラムは図示されていない。
【0066】
《位置登録ノードの処理手順》
図11は、本実施形態に係る位置登録ノード(MME)240の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のCPU1010がRAM1040を使用しながら実行することで、図9の各機能構成部を実現する。
【0067】
まず、ステップS1111において、eNB経由のRNからの位置登録要求メッセージの受信であるか否かを判定する。また、ステップS1121において、他のMMEからのUE状態要求に応答するUE状態の受信か否かを判定する。さらに、ステップS1131において、他のMMEからのUE状態の要求の受信であるか否かを判定する。
【0068】
RNからの位置登録要求メッセージの受信であればステップS1113に進んで、位置登録要求メッセージからRNまたは複数のUEの各UEのメッセージを解析する。そして、ステップS1115において、他のMMEにUE状態を要求すべきか否かを判定する。要求の必要がない場合、処理は終了する。要求の必要があればステップS1117に進んで、UE状態要求メッセージを対応するMMEに送信する。
【0069】
他のMMEからのUE状態応答であればステップS1123に進んで、受信したUE状態をUEIDに対応付けてUE/RN位置登録部906に記憶する。そして、ステップS1125において、位置登録情報メッセージを生成して、位置登録の完了をUEIDに示すUEに対してeNBおよびRN経由で各UEに対して個別に送信する。
【0070】
他のMMEからのUE状態の要求を受信であればステップS1133に進んで、UEIDに対応するUE状態を読み出す。そして、ステップS1135において、要求した他のMMEに対してUE状態を応答送信する。どの受信メッセージでもなければ、そのメッセージに対応する他のMMEの処理、例えは認証処理などを実行する。
【0071】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る通信処理システムについて説明する。本実施形態に係る通信処理システムは、移動中継局のTA移動後の所定期間内に位置登録要求メッセージを送信した移動局を、移動中継局配下の移動局として登録更新する。同時に、第2実施形態のように所定期間にUEから受信した位置登録要求信号をまとめてMMEに送信するのではなくて、RNがTA間移動を検出すると、現在その配下として登録されているすべてのUEのUEIDを含むRNの位置登録要求メッセージを送信する。本実施形態によれば、移動中継局が移動局の変化に即応するので不必要な位置登録処理を削減できる。また、現在その配下として登録されているすべてのUEのUEIDをまとめて送信するので、通信データ量を削減してさらに上位局の負荷を抑えることができる。
【0072】
なお、通信処理システムの構成は図2Bと同様であるので、重複を避けて説明は省略し、以下その動作手順を説明する。
【0073】
《通信処理システムの動作手順》
図12は、本実施形態に係る通信処理システムの動作手順1200を示すシーケンス図である。図12においては、図3と同様に、RN#1がMME#1/eNB#1のエリアからMME#2/eNB#2のエリアへ移動したものと仮定する。
【0074】
まず、ステップS1201において、RN#1は、eNB#2のシステム報知情報から新TA#2に移動したことを検出すると、位置登録タイマをスタートする。そして、RN#1は、新TA#2の情報(MME#2のTA情報)を配下の移動局に対して報知する。RN#1の配下の各UE211〜213は、RN#1から報知されるシステム情報を受信し、新TA#2を検出した場合は位置登録要求信号をRN#1へ送信する。例えば、ステップS1203においてはUE213が位置登録要求信号を送信し、ステップS1205においてはUE212が位置登録要求信号を送信し、ステップS1207においてはUE211が位置登録要求信号を送信する。
【0075】
位置登録タイマの動作中に位置登録要求信号を送信した送信元のUEIDである211〜213を、現在RN#1の配下に有るUEとして記憶する。ステップS1209においてRN#1のタイマがタイムアウトすると、ステップS1211において、記憶してきたUEIDをRN#1の配下のUEを示す情報として登録する。そして、次のTA移動までの間、RN#1の処理においては、ステップS1211において登録したUEIDを配下のUEを示す情報として使用する。
【0076】
その後、ステップS1221においてRN#1が再びTA間移動を検出すると、ステップS1223において、RN#1の位置登録要求メッセージに現在RN#1の配下に有ると登録されているUE211〜213のUEIDを含ませて、eNB#2経由でMME#2に送信する。ここで、送信する位置登録要求メッセージは図4と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0077】
同時にステップS1225において位置登録タイマをスタートする。そして、ステップS1231においてタイムアウトするまでのUEからの位置登録要求信号を、ステップS1233において次の配下のUEとして登録する。図12においては、ステップS1227においてUE212から位置登録要求信号を受信し、ステップS1229においてUE213から位置登録要求信号を受信している。したがって、ステップS1233において配下に有ると登録されるのはUE212と213とである。UE211は電源OFFや圏外への移動などで位置登録要求信号を送信しなかった、あるいはRN#1が受信しなかったため、RN#1の配下として登録されない。
【0078】
なお、ステップS1223において、RN#1の位置登録要求メッセージに現在RN#1の配下に有ると登録されているUE211〜213のUEIDを含ませて送信した後のMME#2の位置登録とUEへの位置登録要求受付信号の返信は、図3と同様であるので省略する。
【0079】
《移動中継局の処理手順》
図13は、本実施形態に係る移動中継局(RN)の処理手順を示すフローチャートである。なお、RNの構成は、第2実施形態の図6および図7から想到可能であるので、詳細は省略する。このフローチャートは、図8と同様に、図7のCPU710によりRAM740を使用しながら実行されて、各機能構成部を実現する。
【0080】
まず、ステップS1311において、TA移動か否かを判定する。また、ステップS1321において、UEからの位置登録要求信号の受信か否かを判定する。また、ステップS1331において、eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージか否かを判定する。
【0081】
TA移動と判定されるとステップS1313に進んで、RNの位置登録要求メッセージに配下として登録されているUEIDを加えて、eNB経由でMMEに送信する。次に、ステップS1315において、タイマ605をスタートさせる。
【0082】
UEからの位置登録要求信号の受信と判定されるとステップS1323に進んで、タイマ605のタイムアウトか否かを判定する。タイムアウトでなければステップS1325に進んで、UEIDを記憶する。タイムアウトであればステップS1327に進んで、タイムアウトの間に記憶されたUEIDのUEを配下として登録保持する。
【0083】
eNB経由のMMEからの位置登録情報メッセージであればステップS1333に進んで、位置登録要求受付信号を指定された個別のUEに送信する。
【0084】
なお、本実施形態においては、TA間移動時のUEからの位置登録要求信号によって、まとめて送信する配下のUEIDを設定したが、RNはIMSI(International Mobile Subscriber Identity)やS−TMSI(SAE Temporary Mobile Subscriber Identity)としてもUEIDを持っているので、このIDリストを使用してもよい。
【0085】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る通信処理システムについて説明する。本実施形態に係る通信処理システムは、第2実施形態のようにMMEからの位置登録受付信号を各UEについて位置登録が完了した順に送信するのではなく、すべてのUEについて位置登録が完了した時点でまとめて1つの位置登録情報メッセージによってRNに通知する。そして、RNが各UEに位置登録受付信号を送信する。本実施形態によれば、第2実施形態および第3実施形態と同様に、移動中継局が移動局の変化に即応するので不必要な位置登録処理を削減できる。また、UEの位置登録要求をまとめて送信するので、通信データ量を削減してさらに上位局の負荷を抑えることができる。さらに、MMEからの位置登録受付信号もまとめて送信するので、通信データ量をさらに削減できる。
【0086】
なお、通信処理システムの構成は図2Bと同様であるので、重複を避けて説明は省略し、以下その動作手順を説明する。
【0087】
《通信処理システムの動作手順》
図14は、本実施形態に係る通信処理システムの動作手順を示すシーケンス図である。なお、図14のステップS301からS319までは、第2実施形態の図3と同様の手順であるので説明を省略する。
【0088】
ステップS1421〜S1425において、各UE別にEU状態がMME#1または他のMMEから応答されるが、MME#2はその都度、位置登録受付信号のための位置登録情報メッセージを送信せずにバッファする。そして、すべてのUEの位置登録が完了すると、ステップS1427において、すべてのUEに対する位置登録受付信号を含む1つの位置登録情報メッセージを生成して、eNB#2経由でRN#1に送信する。RN#1は、受信した1つの位置登録情報メッセージに基づいて、ステップS1429〜S1433において配下のすべてのUEに対して位置登録受付信号を送る。
【0089】
《位置情報メッセージ》
図15は、本実施形態に係るダウンリンクの位置登録情報メッセージ1500の構成を示す図である。
【0090】
図15は、3GPP標準であるTS36.413に規定済みのDOWNLINK NAS TRANSPORTメッセージにさらにNAS−PDUのリスト(NAS-PDUList)1501を追加したものである。1502はNAS−PDUのリスト1501の“Range”の値“maxnoofNAS-PDUs”の定義である。
【0091】
[他の実施形態]
なお、上記実施形態においては、列車などの移動体に配置された移動中継局(RN)のTA間の移動を例に説明した。しかし、本発明は、RNをeNBだけではカバーできない位置に配置する場合や、ビルなどの部屋、あるいは催し会場のブースなどで一時的に使用する場合に適用してもよい。又、上記実施形態においては、NASプロトコルのメッセージの使用により説明したが、Initial UE Message、S1 SETUP REQUEST message、ENB CONFIGURATION UPDATE message、UE CAPABILITY INFO INDICATION messageのいずれかを使用しても実現可能である。
【0092】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0093】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する制御プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされる制御プログラム、あるいはその制御プログラムを格納した媒体、その制御プログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0094】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0095】
(付記1)
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムであって、
前記移動中継局が、
トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする通信処理システム。
(付記2)
前記移動中継局は、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、各移動局から送信された移動局の位置登録要求信号をバッファリングするバッファ手段と、
前記所定期間内に前記バッファ手段がバッファリングした複数の前記移動局の位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージにまとめて、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の通信処理システム。
(付記3)
前記移動中継局は、
前記移動中継局の配下として登録された各移動局を識別する識別子を含む移動中継局の位置登録要求メッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、前記メッセージ生成手段が生成した前記移動局の識別子を含む前記移動中継局の位置登録要求メッセージを、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の通信処理システム。
(付記4)
前記位置情報管理手段は、前記移動中継局からの位置登録要求メッセージに応答し、各移動局に対する位置登録処理が終了した順に位置登録情報メッセージを前記各移動局に送信する位置登録情報メッセージ送信手段を備えることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の通信処理システム。
(付記5)
前記位置情報管理手段の前記位置登録処理は、トラッキングエリアの移動の前に前記移動局が位置登録していた位置情報管理手段から当該位置情報管理手段へ、当該移動局の情報を送信する処理を含むことを特徴とする付記4に記載の通信処理システム。
(付記6)
前記位置情報管理手段から前記移動局への位置登録情報メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたDOWNLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする付記4または5に記載の通信処理システム。
(付記7)
前記移動中継局から前記位置情報管理手段への位置登録要求メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたUPLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信処理システム。
(付記8)
前記位置情報管理手段から前記移動局への位置登録情報メッセージ、又は、前記移動中継局から前記位置情報管理手段への位置登録要求メッセージとして、Initial UEメッセージ、S1 SETUP REQUESTメッセージ、ENB CONFIGURATION UPDATEメッセージ、UE CAPABILITY INFO INDICATIONメッセージメッセージのいずれかを使用することを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の通信処理システム。
(付記9)
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムにおける位置登録方法であって、
前記移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に前記移動局から受信した複数の位置登録要求信号を、1つの位置登録要求メッセージで前記位置情報管理手段に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする位置登録方法。
(付記10)
移動局と基地局とを中継する移動中継局であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする移動中継局。
(付記11)
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御方法であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
を含むことを特徴とする移動中継局の制御方法。
(付記12)
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御プログラムであって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする移動中継局の制御プログラム。
(付記13)
移動局のトラッキングエリアの間の移動を管理する位置情報管理装置であって、
複数の移動局のトラッキングエリアの間の移動に対応して、前記複数の移動局の位置登録要求を1つの位置登録要求メッセージで受信する受信手段と、
前記複数の移動局の位置登録を実行する位置登録手段と、
前記複数の移動局の各移動局の位置登録が完了した順に、前記各移動局に対して位置登録か完了した旨の位置登録情報メッセージを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする位置情報管理装置。
(付記14)
移動局のトラッキングエリアの間の移動を管理する位置情報管理装置の制御方法であって、
複数の移動局のトラッキングエリアの間の移動に対応して、前記複数の移動局の位置登録要求を1つの位置登録要求メッセージで受信する受信ステップと、
前記複数の移動局の位置登録を実行する位置登録ステップと、
前記複数の移動局の各移動局の位置登録が完了した順に、前記各移動局に対して位置登録か完了した旨の位置登録情報メッセージを送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする位置情報管理装置の制御方法。
(付記15)
移動局のトラッキングエリアの間の移動を管理する位置情報管理装置の制御プログラムであって、
複数の移動局のトラッキングエリアの間の移動に対応して、前記複数の移動局の位置登録要求を1つの位置登録要求メッセージで受信する受信ステップと、
前記複数の移動局の位置登録を実行する位置登録ステップと、
前記複数の移動局の各移動局の位置登録が完了した順に、前記各移動局に対して位置登録か完了した旨の位置登録情報メッセージを送信する送信ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムであって、
前記移動中継局が、
トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする通信処理システム。
【請求項2】
前記移動中継局は、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、各移動局から送信された移動局の位置登録要求信号をバッファリングするバッファ手段と、
前記所定期間内に前記バッファ手段がバッファリングした複数の前記移動局の位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージにまとめて、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信処理システム。
【請求項3】
前記移動中継局は、
前記移動中継局の配下として登録された各移動局を識別する識別子を含む移動中継局の位置登録要求メッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、前記メッセージ生成手段が生成した前記移動局の識別子を含む前記移動中継局の位置登録要求メッセージを、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信処理システム。
【請求項4】
前記位置情報管理手段は、前記移動中継局からの位置登録要求メッセージに応答し、各移動局に対する位置登録処理が終了した順に位置登録情報メッセージを前記各移動局に送信する位置登録情報メッセージ送信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信処理システム。
【請求項5】
前記位置情報管理手段から前記移動局への位置登録情報メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたDOWNLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする請求項4に記載の通信処理システム。
【請求項6】
前記移動中継局から前記位置情報管理手段への位置登録要求メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたUPLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信処理システム。
【請求項7】
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムにおける位置登録方法であって、
前記移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に前記移動局から受信した複数の位置登録要求信号を、1つの位置登録要求メッセージで前記位置情報管理手段に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする位置登録方法。
【請求項8】
移動局と基地局とを中継する移動中継局であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする移動中継局。
【請求項9】
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御方法であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
を含むことを特徴とする移動中継局の制御方法。
【請求項10】
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御プログラムであって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする移動中継局の制御プログラム。
【請求項1】
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムであって、
前記移動中継局が、
トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする通信処理システム。
【請求項2】
前記移動中継局は、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、各移動局から送信された移動局の位置登録要求信号をバッファリングするバッファ手段と、
前記所定期間内に前記バッファ手段がバッファリングした複数の前記移動局の位置登録要求信号を1つの位置登録要求メッセージにまとめて、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信処理システム。
【請求項3】
前記移動中継局は、
前記移動中継局の配下として登録された各移動局を識別する識別子を含む移動中継局の位置登録要求メッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動した後、前記メッセージ生成手段が生成した前記移動局の識別子を含む前記移動中継局の位置登録要求メッセージを、前記位置情報管理手段に送信する位置登録要求メッセージ送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信処理システム。
【請求項4】
前記位置情報管理手段は、前記移動中継局からの位置登録要求メッセージに応答し、各移動局に対する位置登録処理が終了した順に位置登録情報メッセージを前記各移動局に送信する位置登録情報メッセージ送信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信処理システム。
【請求項5】
前記位置情報管理手段から前記移動局への位置登録情報メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたDOWNLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする請求項4に記載の通信処理システム。
【請求項6】
前記移動中継局から前記位置情報管理手段への位置登録要求メッセージとして、3GPPのTS36.413に規定されたUPLINK_NAS_TRANSPORTメッセージを使用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信処理システム。
【請求項7】
移動局と、基地局と、前記移動局と前記基地局とを中継する移動中継局とを含む通信処理システムにおける位置登録方法であって、
前記移動中継局が、トラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
前記移動中継局が、前記所定期間内に前記移動局から受信した複数の位置登録要求信号を、1つの位置登録要求メッセージで前記位置情報管理手段に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする位置登録方法。
【請求項8】
移動局と基地局とを中継する移動中継局であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時手段と、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録手段と、
を備えることを特徴とする移動中継局。
【請求項9】
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御方法であって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
を含むことを特徴とする移動中継局の制御方法。
【請求項10】
移動局と基地局とを中継する移動中継局の制御プログラムであって、
前記移動中継局がトラッキングエリアの間を移動したことを検出してから所定期間を計時する計時ステップと、
前記所定期間内に前記移動中継局が受信した、位置情報を管理する位置情報管理手段への位置登録要求信号の送信元の移動局を、前記移動中継局の配下にあるとして登録する移動局登録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする移動中継局の制御プログラム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−253710(P2012−253710A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127039(P2011−127039)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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