説明

移動体通信システム及び移動体通信方法

【課題】統制局交換機2が、移動体1が進行する方向に隣接する統制局交換機24の管理下にある基地局への使用チャネルを予約して閉塞させることができなかった場合にも、混信を生じさせることのないようにする。
【解決手段】統制局交換機2が、移動体が進行する方向に隣接する統制局交換機の管理下にある基地局への使用チャネルを予約して閉塞させることができなかった場合、統制局交換機2は、隣接統制局向きの移動体が統制局内の端の無線基地局6が発呼した場合、その発呼を規制し、また、移動体が統制局交換機2内の端から2番目の無線基地局5から端の無線基地局6にハンドオーバしてきた場合、その通信を強制的に切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信システム及び移動体通信方法に係り、特に、列車等の移動速度の速い移動体上の通信装置と、地上の通信網を介して接続されている通信装置との間で通信を行う移動体通信システム及び移動体通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線等の進行速度の速い列車等の移動体に搭載された通信装置と地上の通信装置との間で通信を行う移動体通信システムは、移動体に搭載された通信装置と通信を行う進行経路に沿って設けられた多数の無線基地局(以下、単に、基地局という)と、それらの多数の基地局を、お互いに隣接する複数の基地局をグループとし、各グループ毎に公衆網、鉄道会社等が管理する専用通信網とグループ内の基地局との通信の制御を行う統制局交換機とを備えて構成されるのが一般的である。
【0003】
そして、前述の統制局交換機は、管理下の1つの基地局が移動体に搭載された通信装置との通信に使用中の通信チャネルを前もって、移動体の進行方向に隣接する次の統制局交換機の管理下にある基地局に予約して閉塞させておき、移動体の移動先である次の基地局は、自基地局の無線ソーンに移動体である列車が進入したことを検知すると、予め予約されているチャネルに切り替えて通信を継続させている。
【0004】
なお、前述したような移動体通信システムに関する従来技術として、例えば、特許文献1等に記載された技術が知られている。なお、この従来技術を開示する特許文献1には、統制局交換機が通話中に列車の進入を検知する方法についても説明しており、移動体に搭載されている通信装置は、通話中に該等チャネルで常に音声信号を基地局を介して統制局交換機へ送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−185938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した従来技術による移動体通信システムは、隣接する統制局交換機の管理下にある基地局への使用チャネルを予約して閉塞させる指示が失敗した場合、隣接する統制局交換機の基地局での該当するチャネルは閉塞とならない。このため、隣接する統制局交換機の基地局は、そのチャネルを他の通信、例えば、対向して進んでくる移動体に搭載された通信装置での通信に割り当ててしまうようなことが生じる。従来技術による移動体通信システムは、このような場合に、予約に失敗したと同一のチャネルを使用して対向して進んでくる移動体上の移動局との通信を行っている移動体が侵入してきたときに、混信を生じさせてしまうという問題点を有している。
【0007】
本発明の目的は、統制局交換機が、移動体が進行する方向に隣接する統制局交換機の管理下にある基地局への使用チャネルを予約して閉塞させることができなかった場合にも、混信を生じさせることのないようにすることができる移動体通信システム及び移動体通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば前記目的は、線的な移動経路に沿って移動する移動体に搭載されている移動局に接続された通信装置と、地上の通信網に収容されている通信装置との間での通信サービスを行う移動体通信システムにおいて、
前記移動体の移動経路に沿って配置された多数の無線基地局と、前記多数の無線基地局をお互いに隣接する複数の無線基地局を含む複数のグループとし、複数のグループのそれぞれに含まれる複数の無線基地局に接続され、それら複数の無線基地局を統括する複数の統制局交換機とを備え、
前記複数の統制局交換機は、隣接する統制局交換機相互間が中継回線により接続され、また、公衆網及び前記移動体を運営する企業の専用網に接続されており、
前記複数の統制局交換機のそれぞれは、自統制局交換機の管理下にあり、移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局からの発呼があったとき、または、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局に自統制局交換機の管理下にある他の無線基地局からハンドオーバしてきた通信があったとき、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機に対して、自統制局交換機の管理下にある無線基地局が前記発呼した通信に使用しようとしている、または、前記ハンドオーバしてきて使用している通信チャネルの情報を閉塞すべき通信チャネルの情報として含む閉塞信号を送信して、前記隣接する統制局交換機の管理下にある自統制局交換機のに近い側の無線基地局での当該通信チャネルを使用しないように予閉塞させ、この予閉塞に失敗した場合、前記発呼による通信を規制し、また、前記ハンドオーバしてきた通信を切断することにより達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明のによれば、統制局交換機において、隣接する統制局交換機への基地局に対する閉塞指示が隣接する基地局に届かない等により、閉塞が失敗した場合に、互いに同一チャネルで通話する移動体があった場合にも、混信を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による移動体通信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す本発明の実施形態による移動体通信システムでの移動体上の電話機と地上の電話機との通話状態の例を説明する図である。
【図3】図1に示す本発明の実施形態による移動体通信システムで移動体上の電話機が新たに発呼してきた場合の状態の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の移動体通信システム及び移動体通信方法の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態による移動体通信システムの構成例を示すブロック図である。
【0013】
本発明の一実施形態による移動体通信システムは、列車等の移動体1に搭載されている移動局11と、移動体1の移動経路に沿って所定の間隔で配置された多数の基地局3〜10と、多数の基地局をお互いに隣接する複数の基地局を含む複数のグループとし、複数のグループのそれぞれに含まれる複数の基地局に接続され、それら複数の基地局を統括し、グループ内の基地局との通信を制御する複数の統制局交換機2、24とを備えて構成されている。
【0014】
前述において、移動体1に搭載されている移動局11は、プロセッサ111及びメモリ112を有して構成されている。そして、この移動局11には、1または複数の業務用電話機12と、1または複数の公衆電話機13とが接続されている。また、複数の統制局交換機2、24は、相互に中継回線23により接続されていて、それぞれプロセッサ21とメモリ22とを有して構成されている。そして、複数の統制局交換機2、24には、複数の電話機25を収容している鉄道会社電話網等の専用電話網である専用網19、多数の電話機25’を収容している公衆網8とが接続されている。また、多数の基地局3〜10のそれぞれは、移動体1に搭載されている移動局11との間で無線通信を行うための無線ゾーン31〜101を形成している。
【0015】
移動体1に搭載されている移動局11は、メモリ112に格納されているプログラムがプロセッサ111によって実行されることにより、通信のための制御、本発明での各種の制御がソフトウェアにより制御されている。また、統制局交換機2、24も、移動局11と同様にメモリ22に格納されているプログラムがプロセッサ21によって実行されることにより、通信のための制御、本発明での各種の制御がソフトウェアにより制御されている。
【0016】
前述したように構成される本発明の実施形態による移動体通信システムにおいて、統制局交換機2、24は、複数の基地局を統括すると共に、統制局交換機間を跨るハンドオーバや、閉塞信号の送受信に用いる中継回線23を介して隣接する統制局交換機と連携して動作する。そして、統制局交換機2、24は、移動体1が、自己の管理下にある基地局3〜6、7〜10がサービスする無線ゾーン31〜61、71〜101内に進んできて、これらの無線ゾーン内を移動している間、移動体1に搭載されている移動局11に収容されている業務用電話機12または公衆電話機13から発呼があると、その時点で移動体が在線している無線ゾーン、その無線ゾーンをサービスしている基地局を経て、その発呼情報を受け取り、移動体が在線している無線ゾーン、その無線ゾーンをサービスしている基地局を介して、移動体1に搭載されている移動局11と鉄道会社電話網等の専用網19または公衆網20との間を交換、接続して、移動局11に接続されている電話機と、専用網19または公衆網20に接続されている電話機25または25’との間での通信を行わせる。このとき、新たな発呼を行う移動局11は、各基地局が利用可能な複数(一般には、12個)の通信チャネルの空いている1つを割り当てる。
【0017】
なお、説明している本発明の実施形態の移動体通信システムは、要求された通信を開始させるに当たって、その通信に空いている通信チャネルを割り当て、一旦、通信が開始されると、その通信が統制局交換機間を跨るハンドオーバにより、隣接する統制局交換機の管理下に移った場合にも、その通信が終了するまで、同一の通信チャネルを使用して通信を継続させることとしている。
【0018】
図2は図1に示す本発明の実施形態による移動体通信システムでの移動体上の電話機と地上の電話機との通話状態の例を説明する図である。図2に示す例は、基地局6の無線ゾーン61に在線している移動体1に搭載されている移動局11に接続されている業務電話機12と地上の鉄道会社電話網等の専用網19に収容されている電話機25との間の通話状態を示す例である。
【0019】
前述において、通話中の移動局11と統制局交換機2との間では、移動局11から常に、使用中の通信チャネルで通話していることを示す通話音声帯域外の音声信号16が送出し続けられている。また、統制局交換機2は、移動体1に搭載されている移動局11に接続されている業務用電話機12と地上の鉄道会社電話網等の専用網19に収容されている電話機25との間が基地局6を介して通話状態となると、列車進行方向の次の基地局7を予閉塞するため、隣接する統制局交換機24へ中継回線23を介して閉塞すべき通信チャネルの情報を含む閉塞信号14を送出する。これを受けた統制局交換機24は、自交換機24の管理下にある基地局7に対して閉塞信号を送出すると共に、応答信号15を統制局交換機2へ送信する。基地局7は、これにより、他の通信が閉塞指示を受けた通信チャネルを使用して行われることを規制する。
【0020】
前述したような処理を行うことにより、対向して進んでくる列車等の移動体上の移動局が前方ゾーンである基地局7の無線ゾーン71に同一チャネルで発呼してきても、その発呼を規制することができ、混信を防止することができる。統制局交換機2が隣接する統制局交換機24への閉塞信号14を送出する処理は、統制局交換機2のプロセッサ21によりソフトウエア制御されて実現される。また、統制局交換機24が閉塞応答信号15を統制局交換機2に送信し、基地局側に閉塞信号17を送信する処理は、統制局交換機24内のプロセッサによりソフトウエア制御されて実現される。
【0021】
図3は図1に示す本発明の実施形態による移動体通信システムで移動体上の電話機が新たに発呼してきた場合の状態の例を説明する図である。図3に示す例は、移動体1が、統制局交換機2の管理下にある基地局6のサービスしている無線ゾーン61に在線しているときに発呼した場合の例である。
【0022】
統制局交換機2は、基地局6、該基地局6がサービスしている無線ゾーン61を介して、移動体1に搭載されている移動局11に接続されている業務用電話機12からの発呼信号18を受信すると、すでに説明したように、隣接する統制局交換機24へ中継回線23を介して閉塞すべき通信チャネルの情報を含む閉塞信号14を送信する。このとき、中継回線23が断線している等の何らかの要因により、閉塞信号14が隣接する統制局交換機24に届かなかった場合、隣接する統制局交換機24は、当然のことながら基地局7に対して閉塞信号を送信しないので、統制局交換機2は、隣接する統制局交換機24からの応答信号15を受信することがなく、基地局7に対する予閉塞を行うことができない。
【0023】
前述したような状態で、統制局交換機2が業務用電話機12からの発呼信号18による呼を許容した場合、隣接する統制局交換機24の基地局7の無線ゾーン71で同一のチャネルで通話を行っている、対向して進行してくる移動体に搭載された移動局が基地局6の無線ゾーン61にハンドオーバした場合、混信となってしまう。また、移動体1の移動局11が基地局5の無線ゾーン51で通話をしており、基地局6の無線ゾーン61へハンドオーバしてきた場合にも、統制局交換機2は、隣接する統制局交換機24へ閉塞信号14を送信するため、この閉塞信号14が隣接する統制局交換機24に届かなかった場合にも、前述した場合と同様な混信を生じさせてしまうことになる。
【0024】
本発明の実施形態による移動体通信システムは、前述したような混信を防止することができる。すなわち、前述で説明したように、統制局交換機2は、基地局6がサービスしている無線ゾーン61を介して、移動体1に搭載されている移動局11に接続されている業務用電話機12からの発呼信号18を受信し、隣接する統制局交換機24へ中継回線23を介して閉塞すべき通信チャネルの情報を含む閉塞信号14を送信しても、隣接する統制局交換機24から応答信号15を受信することができなかった場合、基地局7に対する閉塞が失敗したとみなす。そして、統制局交換機2は、移動体1からの発呼を許容すると混信を生じさせてしまう場合があると判断して、その呼を規制する。
【0025】
また、移動体1の移動局11が基地局5の無線ゾーン51で通話をしており、基地局6の無線ゾーン61へハンドオーバしてきた場合にも、統制局交換機2は、隣接する統制局交換機24へ中継回線23を介して閉塞すべき通信チャネルの情報を含む閉塞信号14を送信するが、隣接する統制局交換機24から応答信号15を受信することができなかった場合、ハンドオーバしてきた通信を続けさせると混信を生じさせてしまう場合があると判断して、ハンドオーバしてきた通話を強制的に切断する。
【0026】
本発明の実施形態による移動体通信システムは、前述したように、移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある基地局と隣り合う基地局からの発呼を規制し、ハンドオーバしてきた通話を切断することにより、混信を防止することができる。
【0027】
前述で説明した本発明の実施形態は、移動体上の電話機と地上の専用網に収容された電話機との間の音声による通話を例として説明したが、本発明は、移動体上の電話機と地上の公衆網に収容された電話機との間の音声による通話の場合にも適用することができ、また、移動体上の通信端末と地上の通信端末との間でのデータ通信を行うような場合にも適用することができる。
【0028】
前述した本発明の実施形態によれば、統制局交換機において、隣接する統制局交換機への基地局に対する閉塞指示が隣接する基地局に届かない等により、閉塞が失敗した場合にも、統制局交換機内の端にある基地局からのンで発呼を規制することにより、また、端から番目の基地局から端の基地局にハンドーバしきた通信を強制的に切断することとしており、これにより混信を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、軌道上を線的に移動する列車に搭載された移動局と地上の通信網に収容された通信装置との間の通信のために使用して特に好適である。
【符号の説明】
【0030】
1 移動体
2、24 統制局交換機
3〜10 基地局
11 移動局
12 業務用電話機
13 公衆電話機
19 専用網
20 公衆網
21、111 プロセッサ
22、112 メモリ
23 中継回線
25、25’ 電話機
31〜101 無線ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線的な移動経路に沿って移動する移動体に搭載されている移動局に接続された通信装置と、地上の通信網に収容されている通信装置との間での通信サービスを行う移動体通信システムにおいて、
前記移動体の移動経路に沿って配置された多数の無線基地局と、前記多数の無線基地局をお互いに隣接する複数の無線基地局を含む複数のグループとし、複数のグループのそれぞれに含まれる複数の無線基地局に接続され、それら複数の無線基地局を統括する複数の統制局交換機とを備え、
前記複数の統制局交換機は、隣接する統制局交換機相互間が中継回線により接続され、また、公衆網及び前記移動体を運営する企業の専用網に接続されており、
前記複数の統制局交換機のそれぞれは、自統制局交換機の管理下にあり、移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局からの発呼があったとき、または、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局に自統制局交換機の管理下にある他の無線基地局からハンドオーバしてきた通信があったとき、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機に対して、自統制局交換機の管理下にある無線基地局が前記発呼した通信に使用しようとしている、または、前記ハンドオーバしてきて使用している通信チャネルの情報を閉塞すべき通信チャネルの情報として含む閉塞信号を送信して、前記隣接する統制局交換機の管理下にある自統制局交換機のに近い側の無線基地局での当該通信チャネルを使用しないように予閉塞させ、この予閉塞に失敗した場合、前記発呼による通信を規制し、また、前記ハンドオーバしてきた通信を切断することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
線的な移動経路に沿って移動する移動体に搭載されている移動局に接続された通信装置と、地上の通信網に収容されている通信装置との間での通信サービスを行う移動体通信システムにおいて、
前記移動体の移動経路に沿って配置された多数の無線基地局と、前記多数の無線基地局をお互いに隣接する複数の無線基地局を含む複数のグループとし、複数のグループのそれぞれに含まれる複数の無線基地局に接続され、それら複数の無線基地局を統括する複数の統制局交換機とを備え、
前記複数の統制局交換機は、隣接する統制局交換機相互間が中継回線により接続され、また、公衆網及び前記移動体を運営する企業の専用網に接続されており、
前記複数の統制局交換機のそれぞれは、自統制局交換機の管理下にあり、移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局からの発呼があったとき、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機に対して、自統制局交換機の管理下にある無線基地局が前記発呼した通信に使用しようとしている通信チャネルの情報を閉塞すべき通信チャネルの情報として含む閉塞信号を送信して、前記隣接する統制局交換機の管理下にある自統制局交換機に近い側の無線基地局での当該通信チャネルを使用しないように予閉塞させ、この予閉塞に失敗した場合、前記発呼による通信を規制することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項3】
線的な移動経路に沿って移動する移動体に搭載されている移動局に接続された通信装置と、地上の通信網に収容されている通信装置との間での通信サービスを行う移動体通信システムにおいて、
前記移動体の移動経路に沿って配置された多数の無線基地局と、前記多数の無線基地局をお互いに隣接する複数の無線基地局を含む複数のグループとし、複数のグループのそれぞれに含まれる複数の無線基地局に接続され、それら複数の無線基地局を統括する複数の統制局交換機とを備え、
前記複数の統制局交換機は、隣接する統制局交換機相互間が中継回線により接続され、また、公衆網及び前記移動体を運営する企業の専用網に接続されており、
前記複数の統制局交換機のそれぞれは、自統制局交換機の管理下にあり、移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局に自統制局交換機の管理下にある他の無線基地局からハンドオーバしてきた通信があったとき、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機に対して、前記ハンドオーバしてきて使用している通信チャネルの情報を閉塞すべき通信チャネルの情報として含む閉塞信号を送信して、前記隣接する統制局交換機の管理下にある自統制局交換機に近い側の無線基地局での当該通信チャネルを使用しないように予閉塞させ、この予閉塞に失敗した場合、前記ハンドオーバしてきた通信を切断することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項4】
線的な移動経路に沿って移動する移動体に搭載されている移動局に接続された通信装置と、地上の通信網に収容されている通信装置との間での通信サービスを行う移動体通信方法において、
移動体通信を実施する移動体通信システムは、
前記移動体の移動経路に沿って配置された多数の無線基地局と、前記多数の無線基地局をお互いに隣接する複数の無線基地局を含む複数のグループとし、複数のグループのそれぞれに含まれる複数の無線基地局に接続され、それら複数の無線基地局を統括する複数の統制局交換機とを備え、
前記複数の統制局交換機は、隣接する統制局交換機相互間が中継回線により接続され、また、公衆網及び前記移動体を運営する企業の専用網に接続されており、
前記複数の統制局交換機のそれぞれは、自統制局交換機の管理下にあり、移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局からの発呼があったとき、または、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機の管理下にある無線基地局と隣り合う無線基地局に自統制局交換機の管理下にある他の無線基地局からハンドオーバしてきた通信があったとき、前記移動体の進行方向に隣接する統制局交換機に対して、自統制局交換機の管理下にある無線基地局が前記発呼した通信に使用しようとしている、または、前記ハンドオーバしてきて使用している通信チャネルの情報を閉塞すべき通信チャネルの情報として含む閉塞信号を送信して、前記隣接する統制局交換機の管理下にある自統制局交換機のに近い側の無線基地局での当該通信チャネルを使用しないように予閉塞させ、この予閉塞に失敗した場合、前記発呼による通信を規制し、また、前記ハンドオーバしてきた通信を切断することを特徴とする移動体通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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