説明

移動可能な機械構造体の振動補償付き加工機械

【課題】移動可能な機械構造体の振動も、能動的な振動減衰装置により簡単な方法で減衰させることを可能にする。
【解決手段】加工機械の制御装置(5)が、加工機械の軸駆動装置(4)を目標送り運動に応じて制御する。それによって、加工機械の機械構造体(3)が対応して移動させられる。制御装置(5)は、空間内における機械構造体(3)の絶対運動を求め、それから機械構造体(3)の目標送り運動を考慮して機械構造体(3)の振動を減衰させる補償質量(7)のための補償運動(K*)を求める。機械構造体(3)上には、補償質量(7)に作用する補償駆動装置(8)が配置されている。制御装置(5)は、補償駆動装置(8)を補償運動(K*)に応じて制御する。それによって補償質量(7)は機械構造体(3)に対して相対的に相応に移動され、従って機械構造体(3)の振動が減衰させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工機械の軸駆動装置が加工機械の制御装置によって目標送り運動に応じて制御されることにより、加工機械の機械構造体が軸駆動装置により目標送り運動に応じて移動される加工機械の運転方法に関する。
【0002】
更に、本発明は、加工機械の制御装置によって直ちに実行可能である機械コードを含み、制御装置による機械コードの実行が、上述の運転方法に従って制御装置が加工機械を運転することを生じさせる制御プログラムに関する。
【0003】
更に、本発明は、制御装置が上述の運転方法に従って加工機械を運転するように構成又はプログラムされている加工機械の制御装置に関する。
【0004】
更に、本発明は、
加工機械が、加工機械の制御装置によって目標送り運動に応じて制御可能である軸駆動装置を有し、
加工機械が、その軸駆動装置により目標送り運動に応じて移動可能である機械構造体を有する、
加工機械に関する。
【背景技術】
【0005】
工作機械、工業用ロボットなどの加工過程では、しばしば振動が発生する。振動は、加工の不正確さをもたらす。かなりの場合において、加工の不正確さは許容可能である。その他の場合、加工の不正確さは許容できない。特に、振動は、かなりの場合において、それどころか加工機械が騒音を起こすことさえ招き得る。このような場合には、例えば、より少ない送り移動で加工しなければならず、それによって生産性が低下する。
【0006】
発生する振動形態は、加工機械に応じて異なった性質であり得る。ブームの場合、例えば、しばしば典型的な曲げ振動(先端運動)が発生する。直線振動又はねじり振動も起こり得る。
【0007】
従来技術において、振動を減衰させる可能性は限られている。従来の機械構造では、例えば受動的な振動除去装置が使用される。これらの装置は、移動可能な機械構造体にばね弾性的に取り付けられた補助質量であり、減衰させるべき振動数に合わせられている。
【0008】
従来技術では更に、機械構造体の振動を減衰させるために、能動的な振動減衰装置を使用することが知られている。能動的な振動減衰装置の場合、適切なセンサ技術により、空間内における機械構造体の絶対運動が検出される。その絶対運動を評価することにより、機械構造体の振動を減衰させる補償質量のための補償運動が求められる。機械構造体上に配置されていて補償質量に作用する補償駆動装置が、その求められた補償運動に応じて制御されることによって、補償質量が補償駆動装置によりその補償運動に応じて機械構造体に対して相対的に移動される。
【0009】
能動的な振動減衰装置において採用される典型的な方法は、多かれ少なかれ持続的に移動される機械構造体の場合に容易に適用できない。特に、能動的な振動減衰装置は、所望の目標送り運動に対して反対に作用し、従って目標送り運動を困難にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、移動可能な機械構造体の振動も、能動的な振動減衰装置により簡単な方法で減衰させることを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題は、請求項1の特徴を有する運転方法によって解決される。本発明による運転方法の有利な実施形態は従属請求項2乃至8の対象である。
【0012】
本発明によれば、冒頭に述べた様式の運転方法が、次によって構成されている。即ち、
制御装置によって、空間内における機械構造体の絶対運動が求められ、
制御装置によって、機械構造体の振動を減衰させるべく、その求められた絶対運動に基づいて、機械構造体の目標送り運動を考慮して、補償質量のための補償運動が求められ、
機械構造体上に配置されて補償質量に作用する補償駆動装置が、制御装置によって、その求められた補償運動に応じて制御されることにより、補償質量が補償駆動装置により補償運動に応じて機械構造体に対して相対的に移動される。
【0013】
特に、補償運動の算定時に目標送り運動を考慮することによって、補償運動が機械構造体の正規の運転上の移動を妨げずに、望ましくない振動の減衰だけを生じさせることが達成される。
【0014】
補償運動は、制御装置によって、空間内における機械構造体の実加速度と機械構造体の目標送り運動に対応する目標加速度との差に基づいて求められることが好ましい。この実施形態によって、格別に簡単な方法で目標送り運動を考慮することができる。
【0015】
空間内における機械構造体の実加速度を得るために、一方では、制御装置によって、空間内における機械構造体の実加速度に特有の信号が受け取られる。この方法によって実加速度を直接的に、かつ直ちに利用することができる。
【0016】
その代替として、空間内における機械構造体の実加速度は、制御装置によって、空間内における機械構造体の実加速度とは異なる測定量に基づいて算定してもよい。この実施形態では、加速度センサを設ける必要がない。この場合に、使用される測定量は、特に、補償駆動装置の実際量および/又は機械構造体に対する補償質量の相対的な位置および/又は機械構造体に対する補償質量の相対的な位置の少なくとも1つの時間微分を含む。例えば、該測定量は、一方では補償駆動装置の実電流又は実トルクを含み、他方では機械構造体に対する補償質量の相対的な位置の1次の時間微分を含む。
【0017】
補償質量が、制御装置によって、補償駆動装置の相応の制御により補償運動に加えて機械構造体に対する相対的な重畳運動をともなって移動させられるとよい。この方法によって、測定量検出の障害となる非線形の摩擦作用を最小限にすることができる。重畳運動は、どの時点でも重畳運動の1次、2次および/又は3次の時間微分が0でないように定められていることが好ましい。
【0018】
重畳運動は一般に振動である。その振動の振幅は、必要に応じて定めることができる。その振動周波数は、一般に比較的低い。
【0019】
前記課題は、更に請求項9に記載の制御プログラムによって解決される。本発明によれば、制御装置による機械コードの実行が、本発明による運転方法に従って、制御装置が加工機械を運転することを生じさせる。
【0020】
前記課題は、更に請求項10の特徴を有する制御装置によって解決される。本発明によれば、制御装置が、本発明による運転方法に従って加工機械を運転するように、構成又はプログラムされている。
【0021】
前記課題は、更に請求項11の特徴を有する加工機械によって解決される。本発明によれば、冒頭に述べた様式の加工機械を次によって構成している。即ち、機械構造体上に、補償質量に作用する補償駆動装置が配置され、その補償駆動装置により補償質量が機械構造体に対して相対的に移動可能であり、かつ制御装置が本発明に従って構成又はプログラムされている。
【0022】
この発明の上述の特性、特徴および利点ならびにこれらを達成する方法は、図面を参照して更に詳細に説明する以下の実施例の記載に基づいて明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は加工機械の概略構成図である。
【図2】図2は補償駆動装置のための制御装置のブロック図である。
【図3】図3は図2の制御装置の内部構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】図4は加速度検出装置の実現可能な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1によれば、加工機械、例えば工作機械又は工業用ロボットが、本体1を有する。本体1は、一般に土台2の上に固定配置されている。
【0025】
加工機械は、更に(少なくとも)1つの機械構造体3を有する。この機械構造体3は、加工機械の軸駆動装置4により、目標送り運動に応じて移動可能である。例えば、軸駆動装置4は、加工機械の制御装置5によりマシンクロックにて、その都度、位置目標値x*(又は他の目標値v*,a*、例えば速度目標値v*又は加速度目標値a*)に従って制御される。マシンクロックは、一般に数ミリ秒以下の範囲にある。2ms、1ms、500μs、250μs、125μs又は62.5μsのマシンクロックが典型的である。
【0026】
軸駆動装置4は、予め与えられた目標送り運動に応じて機械構造体3を移動する。更に、機械構造体3は、外部の影響によってであれ、送りとしての移動によってであれ、その他の事情に基づいてであれ、振動を励起させられ得る。この種の振動を認識できるようにするために、複数のセンサ6が設けられている。センサ6による測定技術により、空間内における機械構造体3の絶対運動に特有の信号が検出される。センサ6によって検出された信号は制御装置5に導かれ、制御装置5は空間内における機械構造体3の絶対運動が算定される。
【0027】
機械構造体3の振動を減衰させるために、加工機械は更に補償質量7および補償駆動装置8を有する。補償駆動装置8は、機械構造体3の上に配置されている。補償駆動装置8は、補償質量7に作用する。補償駆動装置8は、代わりに、回転電機又は電気式リニア駆動装置として構成することができ、後者の構成がかなり多数のケースにおいて好まれる。
【0028】
補償駆動装置8により、補償質量7を機械構造体に対して相対的に移動することができる。従って、制御装置5は、以前に算定した空間内における機械構造体3の絶対運動に基づいて、機械構造体3の目標送り運動を考慮して、補償質量7を運動させるべき補償運動K*を算定する。制御装置5は、機械構造体3の発生する振動を減衰させるように、補償運動K*を算定する。更に、制御装置5は、算定した補償運動K*に応じて補償駆動装置8を制御する。それによって補償質量7は補償駆動装置8により機械構造体3に対して相対的に補償運動K*に応じて移動させられ、それにより振動が減衰させられる。
【0029】
しかし、補償質量7は、補償運動K*によって規定された移動方向に該当する限り、機械構造体3に支持されていない。これは、補償質量7がいわば補償駆動装置8上に載せられて一緒に移動することによって実現される。代替として、補償質量7は、機械構造体3に対して相対的に、送り移動方向に対して直角に、例えば案内レールを介して案内されてもよい。しかし、この場合にも、補償質量7から機械構造体3への直接的な力伝達、即ち補償駆動装置8を迂回した力伝達は行なわれない。
【0030】
静止状態の機械構造体3についての補償運動K*の算定は当業者にとって周知である。通常、図2に示されているように、合成加速度δaに基づいて機械構造体3の合成実際位置δxの推定が行なわれる(図2参照)。次に、この推定に基づいて補償運動K*が求められる。
【0031】
例えば、図3に示されているように、合成加速度δaに基づく2つの積分要素9における二重積分によって、先ず合成速度δvが求められ、次いで機械構造体3の合成実際位置δxが求められる。
【0032】
合成速度δvおよび合成位置δxは、乗算要素10において適切な倍率を掛算されるとよい。これらの乗算要素10において、dは所望の減衰を表し、mは補償質量7の質量(kg)を表す。
【0033】
適切な倍率を掛けられた両量は、図3によれば調節機構11に導入され、調節機構11は機械構造体3に対する補償質量7の相対的な位置x’および速度v’を調節する。調節機構11は内部に位置調節器12と速度調節器13とを有し、場合によっては電流調節器14も有する。調節機構11は、補償駆動装置8に作用する。実際量x’,v'として、
調節機構11は、機械構造体3に対する補償質量7の相対的な位置x’と、それに対応する速度v’とを供給される。速度v’は、例えば微分要素15において、位置x’の微分によって求められる。調節機構11は、目標量として目標位置x’*を供給される。目標位置x’*は、一定又は時間的に可変であってよい。
【0034】
合成加速度δa又は合成加速度δaから導き出された量に周波数フィルタ処理を施すとよい。この種のフィルタ処理は、当業者にとって周知である。そのフィルタ処理は、図3には示されていない。
【0035】
合成加速度δaに基づく補償運動K*の算定は、本発明による加工機械においても数式により維持される。しかし、図2および図3に従って、合成加速度δaの算定のために、目標加速度a*が機械構造体3の実加速度aから減算することが必要であり、即ち、機械構造体3の実加速度aと機械構造体3の目標加速度a*との偏差を生成することが必要である。目標加速度a*は、目標送り運動に対応する。目標加速度a*は、目標送り運動によって直接的に、かつ直ちに与えるか、又は制御装置5によって目標送り運動に基づいて求めることができる。
【0036】
機械構造体3の実加速度aに関しては種々の方法が可能である。一方では、図1に従ってセンサ群6の1つセンサが機械構造体3自体の上に配置されて加速度センサとして構成されていてよい。このセンサ6は、この場合に実加速度aを直接的に直ちに検出し、それを制御装置5に供給することができる。
【0037】
他方では、センサ群6によって検出された測定量が、機械構造体3の実加速度aとは異なる測定量v’,I,Mであってよい。この場合、実加速度aは制御装置5によって、検出された測定量v’,I,Mに基づいて求められる。
【0038】
この目的のために、例えば、センサ群6により補償駆動装置8の適切な実際量I,Mおよび/又は機械構造体3に対する補償質量7の相対的な位置x’および/又はこの位置x’の時間微分v’、特に1次の時間微分v’、即ち速度v’が、制御装置5に供給されるとよい。補償駆動装置8の実際量I,Mは、特に補償駆動装置8の実電流I又は実トルクMを含む。例えば、制御装置5は、図4に従って、補償駆動装置8の実トルクM又は実電流Iと、機械構造体3に対する補償質量7の速度v’とに基づいて、機械構造体3の実加速度aを求めることができる。他の量は実加速度aの算定のために必要とされない。
【0039】
制御装置5は補償駆動装置8を専ら補償運動K*に応じて制御することができる。代替として(図1参照)、補償質量7が、制御装置5によって、機械構造体3に対して相対的な重畳運動Z*を付加的にともなう補償駆動装置8の相応の制御により移動されることも可能である。例えば、この目的のために位置目標値x’*(図3参照)が相応に変調される。重畳運動Z*は、(重畳運動Z*に関して)どの時点でも次の量のうち少なくとも1つが0でないように定められていることが好ましい。
1次の時間微分、即ち機械構造物3に対する補償質量7の相対的な運動の重畳運動Z*によって生じる速度成分、
2次の時間微分、即ち機械構造物3に対する補償質量7の相対的な運動の重畳運動Z*によって生じる加速度成分、
3次の時間微分、即ち機械構造物3に対する補償質量7の相対的な運動の重畳運動Z*によって生じる加々速度成分。
【0040】
通常、重畳運動Z*は振動である。その振動の周波数は機械構造体3の共振スペクトルの外側にあって、例えば十分に低い周波数でなければならない。
【0041】
図1に従って、制御装置5は内部に一般にマイクロプロセッサ16を有する。従って、制御装置5は一般にソフトウェアプログラム可能な制御装置として構成されており、この制御装置はコンピュータプログラム17を実行する。コンピュータプログラム17は、制御装置5(より正確には制御装置5のマイクロプロセッサ16)によって直ちに実行可能である機械コード18を含む。機械コード18の実行は、制御装置5が加工機械を上述の本発明による運転方法に従って運転することを生じさせる。
【0042】
コンピュータプログラム17は、制御装置5に任意のやり方で供給される。例えば、コンピュータプログラム17は、機械読取可能な形で、特に電子的な形でデータ媒体19に記憶されており、制御装置5にデータ媒体19を介して供給される。純粋に模式的に、データ媒体19は、図1によればUSBメモリスティックとして構成されている。しかし、この実施形態は、容易に変更可能である。
【0043】
本発明による実施形態により、簡単なやり方で、移動可能な機械構造体3の振動減衰が可能である。
【0044】
本発明を細部において好ましい実施例によって詳細に図解して説明したが、本発明が、その開示例に限定されることはなく、これから、その他の変形を当業者によって本発明の保護範囲を逸脱することなく導き出すことができる。
【符号の説明】
【0045】
1 本体
2 土台
3 機械構造体
4 軸駆動装置
5 制御装置
6 センサ
7 補償質量
8 補償駆動装置
9 積分要素
10 乗算要素
11 調節機構
12 位置調節器
13 速度調節器
14 電流調節器
15 微分要素
16 マイクロプロセッサ
17 コンピュータプログラム
18 機械コード
19 データ媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工機械の軸駆動装置(4)が加工機械の制御装置(5)によって目標送り運動に応じて制御されることにより、加工機械の機械構造体(3)が前記軸駆動装置(4)により前記目標送り運動に応じて移動され、
前記制御装置(5)によって、空間内における前記機械構造体(3)の絶対運動が求められ、
前記制御装置(5)によって、前記機械構造体(3)の振動を減衰させるべく、求められた前記絶対運動に基づいて、前記機械構造体(3)の前記目標送り運動を考慮して、補償質量(7)に対する補償運動(K*)が求められ、
前記機械構造体(3)上に配置されて前記補償質量(7)に作用する補償駆動装置(8)が、前記制御装置(5)によって、求められた前記補償運動(K*)に応じて制御されることにより、前記補償質量(7)が前記補償駆動装置(8)により前記機械構造体(3)に対して相対的に前記補償運動(K*)に応じて移動される、
加工機械の運転方法。
【請求項2】
前記補償運動(K*)が、前記制御装置(5)によって、空間内における前記機械構造体(3)の実加速度(a)と、前記機械構造体(3)の目標送り運動に対応する目標加速度(a*)との差に基づいて求められることを特徴とする請求項1記載の運転方法。
【請求項3】
前記制御装置(5)によって、空間内における前記機械構造体(3)の前記実加速度(a)に特有の信号が受け取られることを特徴とする請求項2記載の運転方法。
【請求項4】
空間内における前記機械構造体(3)の前記実加速度(a)が、前記制御装置(5)によって、空間内における前記機械構造体(3)の前記実加速度(a)とは異なる測定量(v’,I,M)に基づいて求められることを特徴とする請求項2記載の運転方法。
【請求項5】
前記測定量(v’,I,M)が、補償駆動装置(8)の前記実際量(I,M)および/又は機械構造体(3)に対する前記補償質量(7)の相対的な位置(x’)および/又は機械構造体(3)に対する前記補償質量(7)の前記相対的な位置(x’)の少なくとも1つの時間微分(v’)を含むことを特徴とする請求項4記載の運転方法。
【請求項6】
前記測定量(v’,I,M)が、一方では前記補償駆動装置(8)の実電流(I)又は実トルク(M)を含み、他方では前記機械構造体(3)に対する前記補償質量(7)の前記相対的な位置(x’)の1次の時間微分(v’)を含むことを特徴とする請求項5記載の運転方法。
【請求項7】
前記測定量(v’,I,M)が、請求項5又は6記載の量しか含まないことを特徴とする請求項5又は6記載の運転方法。
【請求項8】
前記補償質量(7)が、前記制御装置(5)によって、前記補償駆動装置(8)の相応の制御によりその補償運動(K*)に加えて前記機械構造体(3)に対する相対的な重畳運動(Z*)をともなって移動させられ、どの時点でも前記重畳運動(Z*)の1次、2次および/又は3次の時間微分が0でないことを特徴とする請求項5乃至7の1つに記載の運転方法。
【請求項9】
加工機械の前記制御装置(5)によって直ちに実行可能である機械コード(18)を含む制御プログラムであって、
前記制御装置(5)による前記機械コード(18)の実行が、請求項1乃至8の1つに記載の運転方法の全てのステップを有する運転方法に従って前記制御装置(5)が加工機械を運転することを生じさせる、制御プログラム。
【請求項10】
前記制御装置が、請求項1乃至8の1つに記載の運転方法の全てのステップを有する運転方法に従って、前記加工機械を運転するように構成又はプログラムされている、加工機械の制御装置。
【請求項11】
前記加工機械が、前記加工機械の前記制御装置(5)によって目標送り運動に応じて制御可能である前記軸駆動装置(4)を有し、
前記加工機械が、前記軸駆動装置(4)により目標送り運動に応じて移動可能である機械構造体(3)を有し、
前記機械構造体(3)上に、補償質量(7)に作用する補償駆動装置(8)が配置されていて、前記補償駆動装置(8)により前記補償質量(7)が前記機械構造体(3)に対して相対的に移動可能であり、
前記制御装置(5)が請求項10に従って構成又はプログラムされている、加工機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−78838(P2013−78838A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−210945(P2012−210945)
【出願日】平成24年9月25日(2012.9.25)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】