説明

移動局が関わる経路案内において用いる方法および装置

様々な方法および/または装置を用いて実装され、遅延領域情報を、経路案内において用いられる1つまたは複数の移動局により収集し、1つまたは複数のコンピューティングデバイスに提供し、何らかの方法で処理することを可能にして、経路案内に関わる移動局により用いられ得る案内情報を確立することができる、技術が提供される。たとえば、場合によっては、案内情報は、経路に従おうとする移動局のユーザに影響を与え得る、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、予測遅延を示すものであってよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年1月21日に出願された、「Routability Based Geofencing in an Indoor Map」という表題の米国特許仮出願第61/297,209号の優先権を、米国特許法第119条の下で主張し、上記の出願は本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、2010年4月8日に出願された、「Estimating Delays Traversing POIs」という表題の米国特許仮出願第61/322,224号の優先権を、米国特許法第119条の下で主張し、上記の出願は本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本明細書で開示される主題は、電子デバイスに関し、より具体的には、移動局が関わる経路案内で用いる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0004】
全地球測位システム(GPS)および他の同様の衛星測位システムは、屋外の環境での、モバイルハンドセットに対する案内サービスを可能にした。屋外環境においては、衛星信号が常に確実に受信および/または取得はされないことがあるので、様々な技術が、位置推定および関連する案内サービスを可能にするために利用され得る。たとえば、移動局は通常、既知の場所に位置する3つ以上の地上無線送信機までの距離を測定することによって、位置決定を取得することができる。たとえば、そのような距離は、そのようなアクセスポイントの識別情報(たとえば、MAC IDアドレスなど)を取得することによって、および、そのようなアクセスポイントから受信される信号の1つまたは複数の特性、たとえばいくつか例を挙げると、信号強度、往復遅延などを測定することによって、測定され得る。
【0005】
さらなる例として、携帯電話、スマートフォンなどのような移動局は、たとえば、様々な無線送信機(たとえばアクセスポイント、ビーコンなど)と交換される信号の信号強度(たとえば、RSSI)および/または伝搬時間(たとえば、往復時間(RTT))の測定を行うことによって、信号に基づく位置推定を実行し、建物の中で移動局の位置を特定することができる。移動局は、これらの、または他の同様の測定結果を用いて、空間の領域全体での確率分布(たとえば、2つまたは座標(x,y)などを用いて定義される)を得ることができる。そのような確率分布または他の同様の情報は、たとえば、粒子フィルタ、カルマンフィルタ、および/または既知の技術を用いる他の測位技術において、用いられ得る。
【0006】
いくつかの実施態様では、屋内の案内システムは、たとえばユーザが特定の屋内の領域に入った時に、移動局にデジタル電子地図を提供することができる。そのような地図は、扉、廊下、入口、壁などのような屋内の構造物、浴室、公衆電話、部屋番号、店舗などのような、POI(point of interest)を、示すことができる。そのようなデジタル電子地図は、たとえばURLを選択することで移動局によりアクセス可能となる、サーバに保存され得る。そのような地図を取得して表示することによって、移動局は、移動局(およびユーザ)の現在の位置を表示された地図に重ねて、さらなる状況をユーザに知らせることができる。移動局は、経路指定の制約を示す地図情報を用いて、経路指定が制約される屋内の領域において移動局の軌跡を推定する際に、位置推定を適用することもできる。
【0007】
いくつかの特定の用途では、案内システムは、目的地への経路を特定することができる。たとえば、移動局のアプリケーションは、目的地を特定するユーザ入力を受け取ることができ、アプリケーションはルートを決定することができる。そして、このルートは、一連の命令(たとえば、ある距離を歩く、特定の標識またはPOIで左に曲がるなど)として、表示された地図に重畳されてもよく、かつ/または提供されてもよい。経路を決定する際に、そのようなアプリケーションは、所定の基準に基づいて「最適な」経路を決定するためのいくつかの技術のいずれを適用してもよい。たとえば、そのような技術は、ダイクストラのアルゴリズムまたは他のグラフィカル技術を利用して、そのような最適な経路を決定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
最適な案内経路を決定するためのグラフィカル技術は、通常、そのような案内経路に従って移動するのを妨げ得る、または遅らせ得る、障壁または「ボトルネック」を考慮しない。したがって、経路に従った移動時間を短縮もしくは最短にすること、かつ/または移動時間もしくは到着時間を正確に推定することが、移動者にとって重要である場合、そのようなグラフィカル技術は望ましい結果を与えないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的な実施態様によれば、移動局とともに用いる方法が提供され得る。この方法は、経路に関する案内進行状況を推定するステップと、案内進行状況に少なくとも一部基づいて、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間を特定するステップと、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機終了時間を特定するステップと、待機開始時間と待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部に関連する、遅延領域情報を収集するステップと、遅延領域情報の少なくとも一部を、少なくとも1つの他のデバイスに選択的に送信するステップとを、含み得る。
【0010】
別の例示的な実施態様によれば、移動局とともに用いる装置が提供され得る。この装置は、経路に関する案内進行状況を推定するための手段と、案内進行状況に少なくとも一部基づいて、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間を特定するための手段と、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機終了時間を特定するための手段と、待機開始時間と待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部に関連する、遅延領域情報を収集するための手段と、遅延領域情報の少なくとも一部を、少なくとも1つの他のデバイスに選択的に送信するための手段とを、含み得る。
【0011】
さらに別の例示的な実施態様によれば、ネットワークインターフェースを有する移動局とともに用いる装置が提供され得る。この装置は、経路に関する案内進行状況を推定し、案内進行状況に少なくとも一部基づいて、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間を特定し、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機終了時間を特定し、待機開始時間と待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部に関連する、遅延領域情報を収集し、ネットワークインターフェースを介した、少なくとも1つの他のデバイスへの遅延領域情報の少なくとも一部の送信を選択的に開始するための、少なくとも1つの処理ユニットを含み得る。
【0012】
さらに別の例示的な実施態様によれば、製造物品を提供することができ、この製造物品は、経路に関する案内進行状況を推定し、案内進行状況に少なくとも一部基づいて、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間を特定し、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機終了時間を特定し、待機開始時間と待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部に関連する、遅延領域情報を収集し、少なくとも1つの他のデバイスへの遅延領域情報の少なくとも一部の送信を、選択的に開始するための、移動局の1つまたは複数の処理ユニットにより実行可能なコンピュータ実施可能命令を保存した、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
【0013】
例示的な実施態様によれば、少なくとも1つのコンピューティングデバイスとともに用いる方法が提供され得る。この方法は、経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を取得するステップと、遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応答して、遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、既知の遅延領域の予想遅延時間を求めるステップと、少なくとも1つの他の移動局が用いるための案内情報を提供するステップとを含んでもよく、案内情報は、既知の遅延領域の予想遅延時間に少なくとも一部基づく。
【0014】
別の例示的な実施態様によれば、少なくとも1つのコンピューティングデバイスにおいて用いる装置が提供され得る。この装置は、経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を取得するための手段と、遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるかどうかを判定するための手段と、遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応答して、遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、既知の遅延領域の予想遅延時間を求めるための手段と、少なくとも1つの他の移動局が用いるための案内情報を生成するための手段であって、案内情報が、既知の遅延領域の予想遅延時間に少なくとも一部基づく、手段と、案内情報を少なくとも1つの他の移動局に提供するための手段とを、含み得る。
【0015】
さらに別の例示的な実施態様によれば、ネットワークインターフェースを有する少なくとも1つのコンピューティングデバイスにおいて用いる装置が提供され得る。この装置は、経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を取得し、遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられべきであるという判定に応答して、遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、既知の遅延領域の予想遅延時間を求め、少なくとも1つの他の移動局が用いるための、既知の遅延領域の予想遅延時間に少なくとも一部基づく案内情報を生成し、ネットワークインターフェースを介した、少なくとも1つの他の移動局への案内情報の送信を開始するための、少なくとも1つの処理ユニットを含み得る。
【0016】
さらに別の例示的な実施態様によれば、製造物品を提供することができ、この製造物品は、経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を取得し、遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるかどうかを判定し、遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応答して、遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、既知の遅延領域の予想遅延時間を求め、少なくとも1つの他の移動局が用いるための、既知の遅延領域の予想遅延時間に少なくとも一部基づく案内情報を生成し、ネットワークインターフェースを介した、少なくとも1つの他の移動局への案内情報の送信を開始するための、ネットワークインターフェースを有するコンピューティングデバイスの1つまたは複数の処理ユニットにより実行可能なコンピュータ実施可能命令を保存した、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
【0017】
ある例示的な実施態様によれば、移動局とともに用いる方法は、少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間を取得するステップであって、予想遅延時間が、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連付する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられる、ステップと、開始地点と目的地との間で経路を確立するステップであって、経路に実質的に従うことによって、移動局が、上記の特定の期間の間に既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想される、ステップと、予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるステップとを、含み得る。
【0018】
別の例示的な実施態様によれば、移動局において用いる装置が提供され得る。この装置は、少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間を取得するための手段であって、予想遅延時間が、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられる、手段と、開始地点と目的地との間で経路を確立するための手段であって、経路に実質的に従うことによって、移動局が、上記の特定の期間の間に既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想される、手段と、予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるための手段とを、含み得る。
【0019】
さらに別の例示的な実施態様によれば、移動局において用いる装置が提供され得る。この装置は、少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間を取得し、このとき予想遅延時間が、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられ、さらに、開始地点と目的地との間で経路を確立し、このとき経路に実質的に従うことによって、移動局が、上記の特定の期間の間に既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想され、さらに、予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、目的地の推定到着時間を求めるための、少なくとも1つの処理ユニットを含み得る。
【0020】
さらに別の例示的な実施態様によれば、製造物品を提供することができ、この製造物品は、少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間を取得し、このとき予想遅延時間が、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられ、さらに、開始地点と目的地との間で経路を確立し、このとき経路に実質的に従うことによって、移動局が、上記の特定の期間の間に既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想され、さらに、予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるための、移動局の1つまたは複数の処理ユニットにより実行可能なコンピュータ実施可能命令を保存した、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
【0021】
非限定的かつ網羅的ではない態様が、以下の図面を参照して説明され、別段規定されない限り、様々な図面を通じて、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】ある実施態様による、経路案内において用いる1つまたは複数のコンピューティングデバイスおよび移動局を含む、例示的な環境を示す概略的なブロック図である。
【図2】ある実施態様による、経路案内において用いる案内情報を移動局に提供できる、例示的なコンピューティングデバイスのある特徴を示す、概略的なブロック図である。
【図3】ある実施態様による、経路案内において用いる例示的な移動局のある特徴を示す、概略的なブロック図である。
【図4A】ある実施態様による、経路案内において用いられ得る遅延領域情報を収集するために移動局において用いる、例示的な処理のある特徴を示す、流れ図である。
【図4B】ある実施態様による、経路案内において用いられ得る案内情報を取得するために移動局において用いる、例示的な処理のある特徴を示す、流れ図である。
【図5】ある実施態様による、移動局が関わる経路案内において用いられ得る案内情報を確立するために少なくとも1つのコンピューティングデバイスにおいて用いる、例示的な処理のある特徴を示す、流れ図である。
【図6】ある実施態様による、移動局を保有するユーザにより移動され得る、例示的な経路のある特徴を示す、例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
いくつかの例示的な技術が本明細書で提供され、それらの技術は、様々な方法および/または装置を用いて実装され、遅延領域情報を、経路案内において用いられる1つまたは複数の移動局により収集し、1つまたは複数のコンピューティングデバイスに提供し、何らかの方法で処理することを可能にして、経路案内に関わる移動局により用いられ得る案内情報を確立することができる。たとえば、場合によっては、案内情報は、経路および/または関連する移動時間に従おうとする移動局のユーザに影響を与え得る、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、予測遅延を示すものであってよい。
【0024】
例示的な実施態様によれば、移動局は、推奨された経路に従って移動する際に移動局のユーザが遭遇し得る、可能性のある「遅延領域」を特定する手助けをすることができる方法を、実施することができる。ここで、例として、かつ以下でより詳細に説明されるように、移動局(MS)は経路を確立し、経路に従うことに関する、たとえば位置および/または時間に関する、ユーザの案内進行状況を推定することができる。したがって、移動局は、たとえば、そのような案内進行状況に関連する情報に少なくとも一部基づいて、ユーザが遅れている(たとえば、何らかの理由で待機している)ように見えるかどうかを識別することができる。例として、移動局は、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間と、経路のそのような遅延領域部分の待機終了時間とを特定することができる。移動局は、たとえば、待機開始時間と待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部と関連する、遅延領域情報を収集することができる。たとえば、そのような遅延領域情報は、待機期間の間の特定の時間における、移動局の推定位置を示すものであってよい。移動局は、たとえば、そのような遅延領域情報の少なくとも一部を、少なくとも1つの他のデバイスに選択的に送信することができる。
【0025】
本明細書でさらに詳細に説明されるように、複数の移動局により収集される遅延領域情報は、ユーザが経験し得る既知の遅延領域を特定するために、かつ/または場合によっては特徴付けるために、用いられ得る。したがって、案内情報はたとえば、何らかの方法で1つまたは複数の既知の遅延領域を特定するために、移動局に提供され得る。たとえば、案内情報は、既知の遅延領域に適用可能な、位置および1つまたは複数の予想遅延時間を示すものであってよい。非限定的な例として、空港施設における既知の遅延領域は、発券/手荷物カウンター、セキュリティチェックポイント、ターミナル内の列車の駅、フードコート/ショッピングコートなどに関連し得る。
【0026】
遅延領域情報を収集できる移動局に関して、待機開始時間は、たとえば、案内進行状況に関するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域、ならびに/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、特定され得る。待機終了時間は、たとえば、案内進行状況に関するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域、待機期間の満了の閾値、待機開始時間の次に移動局を用いて実行される選択された動作の発生、ならびに/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、特定され得る。そのような技術のいくつかの例が、本明細書でさらに詳細に与えられる。
【0027】
本明細書で提供される技術は、たとえば、歩いて移動する経路もしくはその一部、および/または歩き以外の方法で移動する経路もしくはその一部に適用され得る。経路に関するユーザの案内進行状況を推定する際に、移動局は、たとえば、収集された遅延領域情報、経路に関する少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間、および/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めることができる。
【0028】
述べられたように、既知の遅延領域の予想遅延時間は、たとえば、複数の移動局に関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づいてもよい。したがって、場合によっては、新たに収集された遅延領域情報は、既知の遅延領域に対応することもあるが、対応しないこともある。たとえば、新たに収集された遅延領域情報が既知の遅延領域に対応する場合、新たに収集された遅延領域は、既知の遅延領域に関する案内情報を更新または改良するために、何らかの適用可能な方法で用いられ得る。逆に、新たに収集された遅延領域情報が既知の遅延領域に対応しないように見える場合、新たに収集された遅延領域情報は、(可能性のある)新たな既知の遅延領域を特定するために、何らかの適用可能な方法で用いられてもよく、たとえば、他の移動局が同様の遅延領域情報を収集すれば、上記の判断は後で支持され得る。
【0029】
本明細書でさらに詳細に説明されるように、既知の遅延領域に関する案内情報は、たとえば、比較的長い区間もしくは短い(近い)期間にわたって収集された遅延領域情報、および/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいてもよい。非限定的な例として、既知の遅延領域に関する案内情報は、1日または数日、数週間、数カ月、または数年という長期間にわたって複数の移動局により収集された、遅延領域情報に基づいてもよい。非限定的な例として、既知の遅延領域に関する案内情報は、数分または数時間、たとえば、ただし約1日未満の短期間にわたって複数の移動局により収集された、遅延領域情報に基づいてもよい。
【0030】
さらに、既知の遅延領域に関する案内情報は、たとえば、特定の期間に関し得る。非限定的な例として、特定の期間は、1つまたは複数の日付、曜日、時刻、週、休日、事象などおよび/またはこれらの何らかの組合せを示すものであってよく、かつ/または場合によっては何らかの方法でそれらと関連してもよい。たとえば、既知の遅延領域の位置、大きさ、形、および/または他の同様の識別子、さらには既知の遅延領域が存在するかしないかは、時刻または日付、事象などに応じて変化し得る。たとえば、既知の遅延領域に関連する予想遅延時間は、異なる特定の期間では異なり得る。非限定的な例では、空港施設におけるセキュリティチェックポイントは、ある特定の期間ではより混雑し得るので、セキュリティチェックポイントに関する予想遅延時間はその混雑によって長くなり得る。
【0031】
遅延領域情報を収集できる移動局に関して、経路に関するユーザの案内進行状況を推定するために、移動局は、たとえば、移動局の現在の予想位置、移動局の現在の推定位置、現在時刻、および/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、案内進行状況に関する少なくとも1つのパラメータを求めることができる。特定の例示的な実施態様では、収集された遅延領域情報の少なくとも一部は、待機期間、待機期間内の特定の時間における移動局の推定位置、特定の時間における移動局の感知された動き、特定の時間において移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、および/またはこれらの何らかの組合せを示すものであってよい。そのような情報のいくつかの例が、本明細書でさらに詳細に説明される。
【0032】
特定の実施態様では、移動局は、たとえば、移動局に関する開始地点から目的地まで導く、経路を決定することができる。特定の実施態様では、移動局は、たとえば、経路を決定する際に、1つまたは複数のコンピューティングデバイスからの支援を受けることができる。実際に、特定の実施態様では、移動局はたとえば、別のデバイスから経路を受信することができる。場合によっては、経路はたとえば、少なくとも1つの地図に少なくとも一部基づき得る。
【0033】
別の態様によれば、ここでの特定の技術は移動局により実装されてもよく、移動局は遅延領域情報を収集してもしなくてもよい。ここで、たとえば、移動局は、少なくとも1つの既知の遅延領域に対して、予想遅延時間を少なくとも取得することができ、予想遅延時間は、少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局に関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、特定の期間と関連付けられ得る。そのような移動局は、たとえば、開始地点と目的地との間の経路を確立することができ、そのような経路に実質的に従うことによって、移動局は、特定の期間の間に既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想される。したがって、移動局は、たとえば、目的地、または場合によっては、経路に関する何らかの他の地点への推定到着時間を、予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、求めることができる。
【0034】
これらの例示的な移動局の技術に留意して、本明細書で説明されるさらなる特定の技術によれば、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、たとえば、移動局で用いられ得る案内情報を提供するように実装され得る。たとえば、特定の実施態様では、コンピューティングデバイスは、たとえば経路案内の間に、移動局により経験される待機期間に関連する、少なくとも1つの移動局により収集される遅延領域情報を取得することができる。コンピューティングデバイスは、たとえば、そのような遅延領域情報の少なくとも一部が既知の遅延領域(たとえば、事前に知られている領域または新たな領域)と関連付けられるべきであるという判定に応答して、遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、既知の遅延領域の予想遅延時間を求めることができる。したがって、コンピューティングデバイスは、たとえば、少なくとも1つの他の移動局により用いられる案内情報を提供することができ、案内情報は、そのような既知の遅延領域の予想遅延時間に少なくとも一部基づく。
【0035】
特定の例示的な実施態様では、既知の遅延領域の予想遅延時間は、ある期間にわたって収集された、既知の遅延領域に関する複数の移動局に関連する複数の遅延領域情報に、少なくとも一部基づき得る。特定の例示的な実施態様では、既知の遅延領域の予想遅延時間は、特定の期間と関連し得る。
【0036】
本明細書でさらに詳細に説明されるように、特定の例示的な実施態様では、コンピューティングデバイスは、既知の遅延領域を少なくとも1つのPOIと関連付けることができる。たとえば、既知の遅延領域は、位置および/または時間に基づいてPOIと関連付けられ得る。場合によっては、既知の遅延領域は、事象、サービス、地図、特定のユーザもしくはユーザのグループ、移動局を用いて実行された可能性のある選択された動作の発生、および/またはこれらの何らかの組合せと関連する他の情報に基づいて、POIと関連付けられ得る。ここで、たとえば、既知の遅延領域は、そのような情報に基づいて、空港施設の中で、フードコートもしくはショッピングエリア、または場合によっては、特定の小売業者またはサービスとも、関連付けられ得る。
【0037】
ここで図1に注目すると、図1は、移動局102および/もしくは1つまたは複数の他の移動局104により収集される遅延領域情報116を受信でき、かつ/または移動局102および/もしくは1つまたは複数の他の移動局104に案内情報118を提供できる、1つまたは複数のコンピューティングデバイス106を含む、ある実施態様による例示的な環境100を示す概略的なブロック図である。
【0038】
移動局102および/または1つまたは複数の他の移動局104は、ユーザにより適度に周囲で移動され得る任意の電子デバイスを、各々表すものである。限定ではなく例として、そのような移動局は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、装着可能コンピュータ、携帯情報端末、ナビゲーションデバイスなどのような、コンピューティングデバイスおよび/または通信デバイスを含み得る。
【0039】
移動局102、1つまたは複数の他の移動局104、およびコンピューティングデバイス106は、たとえば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などのような、様々なワイヤレス通信ネットワークとともに用いることが、(たとえば、1つまたは複数のネットワークインターフェースを介して)可能にされてもよい。用語「ネットワーク」および「システム」は、本明細書では交換可能に用いられ得る。WWANは、符号分割多重接続(CDMA)ネットワーク、時分割多重接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多重接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多重接続(OFDMA)ネットワーク、単一キャリア周波数分割多重接続(SC-FDMA)ネットワークなどであってよい。CDMAネットワークは、いくつか無線技術を挙げると、cdma2000、Wideband-CDMA(W-CDMA)、時分割同期符号分割多重接続(TD-SCDMA)のような、1つまたは複数の無線接続技術(RAT)を実装することができる。ここで、cdma2000は、IS-95、IS-2000、およびIS-856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System(D-AMPS)、または他の何らかのRATを実装することができる。GSM(登録商標)およびW-CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書で説明される。Cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書で説明される。3GPPおよび3GPP2の文書は、公に利用可能である。たとえば、WLANは、IEEE 802.11xネットワークを含んでもよく、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE 802.15xを含んでもよい。ワイヤレス通信ネットワークは、たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)、Advanced LTE、WiMax、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、および/または同様のもののような、いわゆる次世代技術(たとえば「4G」)を含み得る。
【0040】
したがって、図1は、様々な通信リンク108および1つまたは複数のネットワーク110も示す。装置112は、コンピューティングデバイス106の中に示され、たとえば、遅延領域情報116を取得し、案内情報118を確立し、かつ/または1つまたは複数の移動局が関わる経路案内に関連する他の処理を実行することができる。装置114は、移動局102の中に示され、たとえば、案内情報118を取得し、遅延領域情報116を収集し、かつ/または移動局102が関わる経路案内に関連する他の処理を実行することができる。
【0041】
加えて図1では、1つまたは複数の他のリソース(デバイス)122が示され、リソース122はたとえば、移動局が関わる経路案内を何らかの方法で支援することができる。ここで、たとえば、他のリソース(デバイス)122は、位置に基づくサービス、地図サービス、通信サービス、取引サービス、データ保存サービスなどを含んでもよく、かつ/または場合によっては動作可能に支援してもよい。
【0042】
示されるように、移動局102は、たとえば、ネットワーク110へのワイヤレス(または有線)通信リンク108-1およびコンピューティングデバイス106への通信リンク108-2を通じて(および/または直接のワイヤレス(もしくは有線)通信リンク108-3を介して)送信される、1つまたは複数のメッセージを用いて、ある遅延領域情報116を送信することができ、かつ/または案内情報118を受信することができる。同様に、1つまたは複数の他の移動局104は、たとえば、ネットワーク110へのワイヤレス(または有線)通信リンク108-4およびコンピューティングデバイス106への通信リンク108-2を通じて送信される、1つまたは複数のメッセージを用いて、ある遅延領域情報116を送信することができ、かつ/または案内情報118を受信することができる。また、移動局102、他の移動局104および/またはコンピューティングデバイス106は、ネットワーク110および通信リンク108-5を介して他のリソース(デバイス)122との情報の送信および/または受信を行うことができ、通信リンク108-5は、有線のサービスおよび/またはワイヤレスサービスを含み得る。
【0043】
図1に示される1つまたは複数の通信リンク108は、1つまたは複数のワイヤレス通信リンクおよび/または1つまたは複数の非ワイヤレス通信リンク(たとえば、1つまたは複数のワイヤ、ファイバなどを用いて信号が送信される)を含んでもよく、そのような通信リンク108および/またはネットワーク110は、様々な対応デバイスおよび/またはそれらに関連する技術も表し得ることを、認識されたい。
【0044】
次に図2を参照すると、図2は、1つまたは複数の移動局に案内情報118を提供できる、コンピューティングデバイス106のある特徴を示す、概略的なブロック図である。
【0045】
図2は、コンピューティングデバイス106の形態の具体的な装置200を示し、コンピューティングデバイス106の1つまたは複数は、1つまたは複数の移動局に案内情報118を提供するための装置112(図1)として、少なくとも一部動作することができる。特定の例示的な実施態様では、装置200は、個別のサーバ、サーバファームの一部、クラウドコンピューティング構成の一部などとして動作することができる。特定の例示的な実施態様では、装置200は、たとえば移動局、アクセスポイントなどにおいて、ネットワーク110の一部として動作することができる。特定の例示的な実施態様では、装置200は、1つまたは複数の他のリソース(デバイス)122を含んでもよく、かつ/またはリソース122に結合されてもよく、リソース122は、案内情報118を確立する際、および/または何らかの方法で遅延領域情報116を処理する際に有用な、追加の情報を提供するように構成され得る。
【0046】
このことに留意して、図2に示されるように、例示的なコンピューティングデバイス106は、1つまたは複数の処理ユニット202、メモリ204、接続206、およびネットワークインターフェース208を含み得る。示されるように、メモリ204は、主要メモリ204-1および/または二次的メモリ204-2を含み得る。ここで、たとえば、主要メモリ204-1は、コンピュータ実施可能命令および/または装置112に関連するデータを保存することができ、これらは、処理ユニット202により実行されてもよく、または場合によっては用いられてもよい。
【0047】
示されるように、特定の時間において、主要メモリ204-1はたとえば、移動局102により収集される遅延領域情報116、および/または移動局102により収集されている可能性のある事前に収集された遅延領域情報210、および/または1つまたは複数の他の移動局104に関連する情報を保存することができる。たとえば、移動局102により収集される遅延領域情報116および/または事前に収集された遅延領域情報210は、ネットワークインターフェース208を介して受信され得る。たとえば、案内情報118は処理ユニット202により生成されてもよく、ネットワークインターフェース208を介して、移動局102および/または1つまたは複数の他の移動局104に送信されてもよい。ネットワークインターフェース208は、たとえば、1つまたは複数のワイヤレス送信機/受信機、および/または1つまたは複数の非ワイヤレスインターフェース(たとえばイーサネット(登録商標)など)を含み得る。
【0048】
示されるように、特定の時間において、主要メモリ204-1はたとえば、1つまたは複数の予想遅延時間212、1つまたは複数の既知の遅延領域214、現在時刻216、1つまたは複数の期間218、1つまたは複数のPOI220、および/またはジオフェンス情報222に関連する情報を保存することができる。
【0049】
ここで、たとえば、予想遅延時間212は、1つまたは複数の既知の遅延領域214に関連する、かつ場合によっては、1つまたは複数の期間218および/またはPOI220に関する、1つまたは複数の予想遅延時間を示す、1つまたは複数の値および/または関数を含み得る。本明細書で説明されるように、予想遅延時間212はたとえば、遅延領域情報116、および/または事前に収集された遅延領域情報210、および/または移動局が関わる経路案内に何らかの形で関し得る、または場合によっては影響し得る、他の同様の情報(図示せず)に基づき得る。ジオフェンス情報222は、たとえば、1つまたは複数のジオフェンス領域の位置を特定することができる。たとえば、ジオフェンス情報222は地図と関連していてもよく、地図の中で、1つまたは複数のジオフェンスに関連する境界を定義してもよい。本明細書でさらに詳細に説明されるように、特定の例示的な実施態様では、ジオフェンス情報222は、遅延領域情報210が収集され得るかどうかを定義または判定するために用いられ得る。たとえば、ジオフェンス情報222は閾値ジオフェンス距離を含んでもよく、閾値ジオフェンス距離は、ジオフェンス領域に関連し、遅延領域情報210が収集されるべきかどうかを判定するために経路指定可能な距離と比較され得る。
【0050】
場合によっては、案内情報118は、要求に応じて、かつ/または収集された遅延領域情報(たとえば、移動局または他のリソースからの)を何らかの動的な方法で(たとえば、準リアルタイムなどで)取得したことに応じて、および/またはこれらの何らかの組合せで、事前に決定され得る(たとえば、特定の時間に確立または更新され得る)。
【0051】
1つまたは複数の既知の遅延領域214を示す情報は、たとえば、何らかの方法で、既知の遅延領域の位置を特定することができる。たとえば、既知の遅延領域の位置は、特定の地理的な座標、固有の識別子、形状および/もしくは大きさのパラメータなど、またはこれらの任意の組合せを用いて、特定され得る。非限定的な例として、既知の遅延領域の位置は、地点、部分、構造物、および/またはこれらの何らかの組合せ、および/または他の同様の情報を特定することができ、これらの情報は、移動局が関わる経路案内に用いられ得る1つまたは複数の地図を介して提供されてもよく、または場合によっては識別されてもよい。
【0052】
現在時刻216を示す情報は、たとえば、コンピューティングデバイス106および/または装置112に関連する、内部時計または他の同様のタイマー(図示せず)に関連し得る。場合によっては、たとえば、現在時刻216は万国標準時、および/または経路案内に関わる移動局により理解される操作可能でもあり得る何らかの時間に、関連し得る。したがって、場合によっては、現在時刻216は、移動局に対して同時に利用可能であってもよく、かつ/または移動局により決定可能であってもよい。場合によっては、たとえば、ネットワーク110は、ネットワーク110に接続されたデバイスに、何らかの方法で、現在時刻216を提供し、同期し、かつ/または場合によっては示すことができる。
【0053】
1つまたは複数の期間218を示す情報は、たとえば、いつ既知の遅延領域214が存在し得るか、いつ予想遅延時間212が適用可能であり得るか、いつPOI220が存在し得るか、および/またはこれらの何らかの組合せを、特定することができる。たとえば、言及されたように、特定の期間は、1つまたは複数の日付、曜日、時刻、週、休日、事象などおよび/またはこれらの何らかの組合せを示すものであってよく、かつ/または場合によっては何らかの方法でそれらに関連付けられてもよい。
【0054】
1つまたは複数のPOI220を示す情報は、たとえば、1つまたは複数の既知の遅延領域と関連し得る、具体的な特徴を識別することができる。たとえば、特定のPOI220は、空港施設内の、発券/手荷物チェックインカウンターおよび/またはセキュリティチェックポイントを識別することができ、これらは、既知の遅延領域と関連付けられ得る。たとえば、特定のPOI220は、空港施設内の、コーヒースタンド、書店、および/または他の小売店もしくはサービスを識別することができ、これらは、既知の遅延領域と関連付けられ得る。ある他の例示的な場合には、1つまたは複数のPOI220を示す情報は、1つまたは複数の既知の遅延領域と関連付けられ得る、より具体的ではない、かつ場合によっては一時的な事象を、識別することができる。たとえば、特定のPOI220は、合唱団の合唱を聞くために空港ターミナルの中に集まった人々の群衆または行列を、識別することができる。
【0055】
言及されたように、既知の遅延領域214は、1つまたは複数のPOI220と関連付けられ得る。たとえば、既知の遅延領域214の位置情報は、POI220の位置情報と照合され得る。たとえば、既知の遅延領域214は、ユーザ入力(たとえば、移動局からの入力、コンピューティングデバイス106における入力など)、地図情報、他の情報(たとえば、他のリソース122から利用可能な情報)、および/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、POI220と関連付けられ得る。
【0056】
特に興味深い例では、装置112、装置114、および/または他のリソース122は、単独で、または組み合わされて、移動局が実行し得る1つまたは複数の他の動作に基づいて、既知の遅延領域214、POI220を識別することができ、かつ/またはそれらを関連付けることができる。ここで、この非限定的な例では、ユーザが、出発ゲート(たとえば経路の目的地)に進む前に、贈り物を買うために空港施設内の小売店に立ち寄ったので、移動局102は経路に従って進むのが遅延した可能性があると仮定する。そのような買い物行動によって待機期間が発生し、その待機期間の間に、移動局は遅延領域情報116を収集し、ユーザは最終的にクレジットカードを用いて贈り物を買うと、さらに仮定する。全てのプライバシーについての規制および他の問題が満たされるとさらに仮定すると、装置112および/または他のリソースは、移動局102により収集される得られた遅延領域情報、購入の地点、および/または他の同様の小売店の情報を考慮して、既知の遅延領域214(たとえば以前から知られている、または新たに知られた)をPOI220(たとえば特定の小売店、または店舗のグループなど)と関連付けることができる。逆に、たとえば、遅延がそのユーザに特有のものであり、他のユーザが必ず経験し得るような種類の遅延である可能性は低いと考えられる場合、装置112および/または他のリソースは、移動局102により収集される得られた遅延領域情報、購入の地点、および/または他の同様の小売店の情報を考慮して、収集された遅延領域情報116と既知の遅延領域214を関連付けないようにすることができる。
【0057】
コンピューティングデバイス106は、たとえば、1つまたは複数の接続206を介してメモリ204に結合される、データ処理(たとえば本明細書で提供される技術の全てまたは一部に従った)を実行する1つまたは複数の処理ユニット202を含む、特定のコンピューティングデバイスの形態であり得る。処理ユニット202は、ハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装され得る。処理ユニット202は、データ計算手順または処理の少なくとも一部を実行するように構成される、1つまたは複数の回路を代表するものであってよい。限定ではなく例として、処理ユニットは、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタルシグナルプロセッサ、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはこれらの任意の組合せを含み得る。
【0058】
メモリ204は、任意のデータ保存機構を代表するものであってよい。メモリ204は、たとえば、主要メモリ204-1および/または二次的メモリ204-2を含み得る。主要メモリ204-1は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリなどを含み得る。この例では処理ユニットとは別のものであるとして示されているが、主要メモリの全てまたは一部は、処理ユニット202または他の同様の回路の中で提供されてもよく、または場合によっては、それらと同じ場所に配置/それらと結合されてもよいことを、理解されたい。たとえば、二次的メモリ204-2は、主要メモリと同じもしくは類似の種類のメモリ、および/または、たとえばディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなどのような、1つまたは複数のデータ記憶デバイスもしくはシステムを含み得る。特定の実施態様では、二次的メモリは、非一時的なコンピュータ可読媒体230を動作可能に受けることができてもよく、または場合によっては、コンピュータ可読媒体230と結合するように構成可能であってもよい。示されるように、メモリ204および/または非一時的なコンピュータ可読媒体230は、データ処理(たとえば、本明細書で提供される技術に従った)と関連するコンピュータ実施可能命令232を含み得る。
【0059】
次に図3を参照すると、図3は、遅延領域情報116を収集して1つまたは複数のコンピューティングデバイス106に提供でき、かつ/または案内情報118を1つまたは複数のコンピューティングデバイス106から受信できる、経路案内で用いるための、たとえば図1で示されるような移動局102のある特徴を示す、概略的なブロック図である。移動局102として示されるが、そのような構成または同様の構成は、1つまたは複数の移動局104(図1)も代表し得る。
【0060】
図3は、選択的に、遅延領域情報116を収集して1つまたは複数のコンピューティングデバイス106に提供し、かつ/または案内情報118を1つまたは複数のコンピューティングデバイス106から受信するための、装置114(図1)として少なくとも一部動作し得る、移動局102の形態で、具体的な装置300を示す。場合によっては、移動局102は、1つまたは複数の他のリソース(デバイス)122(図1)にアクセスするための装置114として、少なくとも一部動作し得る。特定の例示的な実施態様では、装置300は、ユーザにより適度に周囲で移動され得る、任意の電子デバイスの形態であってよい。
【0061】
このことに留意して、図3に示されるように、例示的な移動局102は、1つまたは複数の処理ユニット302、メモリ304、接続306、ネットワークインターフェース308、1つまたは複数のユーザ入力デバイス310、1つまたは複数のユーザ出力デバイス312、および1つまたは複数のセンサー314を含み得る。示されるように、メモリ304は、主要メモリ304-1および/または二次的メモリ304-2を含み得る。ここで、たとえば、主要メモリ304-1は、装置114に関連する情報を保存するものとして示され、この情報は、処理ユニット302により実行されてもよく、または用いられてもよい。たとえば、装置114は処理ユニット302により実行され、遅延領域情報116を確立して、ネットワークインターフェース308を介した1つまたは複数のコンピューティングデバイス106へのそのような遅延領域情報116の送信を開始することができる。たとえば、装置114は処理ユニット302により実行され、ネットワークインターフェース308を介して、案内情報118を1つまたは複数のコンピューティングデバイス106から取得することができる。
【0062】
示されるように、移動局102は、1つまたは複数の接続306を介してメモリ304に結合される、データ処理(たとえば本明細書で説明される技術の全てまたは一部に従った)を実行するための1つまたは複数の処理ユニット302を含む、特定のコンピューティングデバイスの形態であり得る。処理ユニット302は、ハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装され得る。処理ユニット302は、データ計算手順または処理の少なくとも一部を実行するように構成可能な、1つまたは複数の回路を代表するものであってよい。限定ではなく例として、処理ユニットは、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタルシグナルプロセッサ、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはこれらの任意の組合せを含み得る。
【0063】
メモリ304は、任意のデータ保存機構を代表するものであってよい。メモリ304は、たとえば、主要メモリ304-1および/または二次的メモリ304-2を含み得る。主要メモリ304-1は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリなどを含み得る。この例では処理ユニットとは別のものであるとして示されているが、主要メモリの全てまたは一部は、処理ユニット302または移動局102内の他の同様の回路の中で提供されてもよく、または場合によっては、それらと同じ場所に配置/それらと結合されてもよいことを、理解されたい。たとえば、二次的メモリ304-2は、主要メモリと同じもしくは類似の種類のメモリ、および/または、たとえばディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなどのような、1つまたは複数のデータ記憶デバイスもしくはシステムを含み得る。特定の実施態様では、二次的メモリは、非一時的なコンピュータ可読媒体360を動作可能に受けることができてもよく、または場合によっては、コンピュータ可読媒体360と結合するように構成可能であってもよい。示されるように、メモリ304および/または非一時的なコンピュータ可読媒体360は、データ処理(たとえば、本明細書で提供される技術に従った)と関連するコンピュータ実施可能命令362を含み得る。
【0064】
特定の例示的な実施態様では、示されるように、移動局102はさらに、1つまたは複数のユーザ入力デバイス310(たとえば、キーボード、タッチスクリーンなど)および/または1つまたは複数のユーザ出力デバイス312(たとえば、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカーなど)を含み得る。したがって、たとえば、位置に基づくサービス、経路、地図、および/または他の同様の情報が、何らかの形態のユーザ出力を介して、ユーザに提示され得る。また、位置に基づくサービスまたは他の機能に関連するユーザ入力が、受け取られ得る。
【0065】
示されていないが、移動局102は様々なタスクを実行できるようにされてもよく、そのようなタスクのいくつかまたは多くは、位置に基づくサービスおよび/または他の同様の位置推定機能とは関係がなくてもよいことを、理解されたい。たとえば移動局102は、推定位置344に対して用いられ得る、GPS、または他の同様の全地球的航法衛星システム(GNSS)、または局所的な案内機能のある受信機(図示せず)を含み得る。加えて、装置114は、位置に基づくサービスおよび/または他の同様の位置推定と関連する、1つまたは複数の機能を代表するものであってよいことを、理解されたい。
【0066】
図3の例に示されるように、場合によっては、メモリ304は、遅延領域情報116、案内情報118、案内進行状況320、1つまたは複数のパラメータ322、経路324、開始地点328、推定到着時間(TOA)330、1つまたは複数の地図332、待機開始時間334、待機終了時間336、待機期間338、待機期間の閾値340、予想される案内進行状況の閾値342、推定位置344、予想位置346、現在時刻348、特定の時間350、感知された動き352、動作354、および/またはジオフェンス情報222を、示す情報を保存することができる。
【0067】
遅延領域情報116は、たとえば、待機期間338の間の特定の時間350における、移動局102の1つまたは複数の推定位置344を示すものであってよく、特定の時間350は、待機開始時間334と待機終了時間336の間にあり得る。遅延領域情報116はまた、移動局の感知された動き352(たとえば、センサー314に基づく、感知された慣性による動きまたはそうした動きがないこと)、移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作354(たとえば、ユーザ入力、電話発信、販売場所、インターネット接続など)、および/またはこれらの何らかの組合せを示すものであってもよく、これらの情報は、何らかの方法で既知の遅延領域(たとえば、以前から知られている、または新たに知られた)の位置を特定することができる。
【0068】
上で言及されたように、案内情報118を示す情報は、既知の遅延領域の位置を示すものであってよく、既知の遅延領域に適用可能な1つまたは複数の予想遅延時間であってよく、1つまたは複数の既知の遅延領域214と関連し場合によっては1つまたは複数の期間218および/またはPOI220に関する、1つまたは複数の予想遅延時間を示す、1つまたは複数の値および/または関数を含み得る。
【0069】
案内進行状況320を示す情報は、たとえば、経路324の順守に関する何らかの測定結果に関連し得る。たとえば、そのような順守の度合いは、たとえば現在時刻348における推定位置344と予想位置346との比較に基づいて、予想される経路の案内に関する時間および位置、および、ユーザが速いか、遅いか、時間通りであり得るかを、考慮することができる。ここで、たとえば、案内進行状況320は、1つまたは複数の予想される案内進行状況の閾値(値)342と比較され得る1つまたは複数のパラメータ322を介して、そのような順守の度合いを示すことができる。したがって、パラメータ322および対応する予想される案内進行状況の閾値342は、時間および/または距離測定および/または他の同様の関連する値に、関連し得る。したがって、たとえば、待機開始時間334は、対応する予想される案内進行状況の閾値342を何らかの形で満たせなかったパラメータ322に少なくとも一部基づいて、特定され得る。たとえば、パラメータ322は、推定速度および/または推定位置に関連してもよく、予想される案内進行状況の閾値342は、対応する予想速度および/または予想位置(たとえば、経路および所与の時間または期間に関する)に関連してもよい。たとえば、パラメータ322は、推定TOA330に関連してもよく、予想される案内進行状況の閾値342は、対応する、予想される到着時刻、所望される到着時刻、および/または最新の許容可能な到着時刻に関連し得る。
【0070】
推定位置344は、様々な位置に基づくサービス、GNSS、局所的な案内サービス、ネットワークなどに関連する、1つまたは複数の信号および/または情報に基づき得る。予想位置346は、たとえば、特定の時間(たとえば現在時刻など)、経路または経路の一部に沿って移動した推定距離、および1つまたは複数の推定移動速度(たとえば、移動手段に応じた)に基づき得る。そのような予測位置は、案内情報118を考慮に入れてもよく、案内情報118は、経路324に影響し得る1つまたは複数の既知の遅延領域の予想遅延時間を示し得る。
【0071】
予想される案内進行状況の閾値342は、たとえば、事前に設定されたものであってもよく、一定であってもよく、かつ/または、ユーザ選好、学習されたユーザ情報、案内情報118、遅延領域情報116、地図332などのような、様々な要因に基づいて、動的に設定/保持されてもよい。
【0072】
これらは、ただし、装置114が、案内進行状況320を求め、かつ/または遅延領域情報116の収集を開始および/または停止すべきかどうかを判定することができる、いくつかの非限定的な技術の例である。
【0073】
経路324を示す情報は、たとえば、本明細書で用いられるような、地図332および様々な構造および/または座標などに関連し得る。開始地点328から1つまたは複数の中間地点および目的地までの、たとえば、1つまたは複数の、最短の道、最速の道、最も安全な道などを通る経路を決定するための、様々な技術が知られている。推定TOA330を示す情報は、たとえば案内進行状況320または他の同様の情報に基づいて、時々更新され得る。
【0074】
待機開始時間334を示す情報は、たとえば、位置およびタイムスタンプ、パラメータ322、予想される案内進行状況の閾値342、および/またはそのような待機開始時間を特定することに関連する他の情報に関し得る。同様に、待機終了時間336を示す情報は、たとえば、位置およびタイムスタンプ、パラメータ322、待機期間の閾値340、予想される案内進行状況の閾値342、および/またはそのような待機終了時間を特定することに関連する他の情報に関し得る。待機期間338を示す情報は、たとえば、ある期間、待機開始時間334、待機終了時間336、パラメータ322、および/またはそのような待機期間を特定することに関する他の情報に関し得る。
【0075】
現在時刻348を示す情報は、たとえば、現在時刻216(図2)と同一または同様であってもよい。したがって、たとえば、現在時刻348は、タイムスタンプを作成し、または場合によっては、時間もしくは期間を記録するために用いられてもよく、移動局102および/または装置114と関連する内部時計または他の同様のタイマーに関連し得る。場合によっては、たとえば、現在時刻348は万国標準時、および/または経路案内に関わるコンピューティングデバイス106により理解される操作可能でもあり得る何らかの時間に、関連し得る。場合によっては、たとえば、ネットワーク110は、ネットワーク110に接続されたデバイスに、何らかの方法で、現在時刻216および/または348を提供し、同期し、かつ/または場合によっては示すことができる。
【0076】
感知された動き352を示す情報は、たとえば、1つまたは複数のセンサー314に関連し得る。センサー314は、たとえば、1つまたは複数の加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、ならびに/または他の同様の慣性センサーおよび/もしくは環境センサー、ならびに/またはこれらの組合せを含み得る。したがって、たとえば、感知された動き352は、移動局102が動いている可能性があるか静止している可能性があるかを示すことができ、たとえば、遅延領域情報116および/または案内情報118を確立するために、装置114および/または装置112により考慮され得る。感知された動き352は、たとえば、移動局102の速度を推定し、かつ/または場合によっては移動手段を特定するために、用いられ得る。ここで、たとえば、ユーザは列車を待っている可能性があるので、大きくは周囲を移動していない可能性があるが、列車に乗ると、列車が動き始めた時に、加速度計が大きな加速を記録する可能性がある。
【0077】
次に図4Aを参照すると、図4Aは、ある実施態様による、経路案内において用いられ得る遅延領域情報116を収集するために移動局102(または104)において用いる、例示的な処理400のある特徴を示す、流れ図である。例として、特定の実施態様では、処理400の全てまたは一部は、装置114(図1)を介して実装され得る。
【0078】
ブロック402において、経路324(図3)またはこの一部が決定され得る。ここで、たとえば、移動局は、そのような経路を独立に、かつ/または支援を受けて決定してもよく、または、そのような経路を、1つまたは複数の他のデバイス/コンピューティングデバイスから単に受信してもよい。ここで、たとえば、経路324は、何らかの形で移動局のユーザに提示され得る、1つまたは複数の地図および/または他の同様の情報に関連し得る。
【0079】
ブロック404において、案内進行状況320またはその一部は、経路324またはその一部に関して推定されてもよく、または場合によっては求められてもよい。案内進行状況320(図3)は、たとえば、連続的に、周期的に、かつ/または場合によっては選択的に更新され得る。
【0080】
ブロック406において、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間は、たとえば、案内進行状況320に少なくとも一部基づいて、特定され得る。例として、場合によっては、経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間は、案内進行状況320に関するパラメータ、予想される案内進行状況の閾値、移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域に関する情報、ならびに/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、特定され得る。
【0081】
特定の例示的な実施態様では、遅延領域は、たとえば案内情報の中の、地図で特定可能な1つまたは複数の構造物に少なくとも一部基づいて特定され得る。ここで、たとえば、格子レイアウト処理または他の同様の既知の処理が、経路に関連する特定の構造物(たとえば、扉、エレベータ、階段、セキュリティポイントなど)を特定するために用いられてもよく、かつ/または格子レイアウト処理または他の同様の既知の処理は、遅延領域に関連していてもよく、もしくは遅延領域を示してもよい。ここで、たとえば、経路または経路の一部が移動する上で連続的ではない可能性がある(たとえば、閉じている扉がある可能性があるなど)場合、そのような経路は、遅延領域として定義され得る。そのような遅延領域の障壁は、(たとえば地図上で手動で)事前に特定されてもよく、かつ/または、そのような障壁を地図上でも手動で示されている移動局102および/またはコンピューティングデバイス106により、地図に基づいて特定されてもよい。
【0082】
ブロック408において、遅延領域情報116が収集され得る。たとえば、遅延領域情報116は、連続的に、周期的に、かつ/または場合によっては選択的に収集され得る。
【0083】
ブロック410において、経路の遅延領域部分の待機終了時間は、たとえば、案内進行状況320に少なくとも一部基づいて、特定され得る。例として、場合によっては、経路の遅延領域部分の待機終了時間は、案内進行状況320に関するパラメータ、および/または予想される案内進行状況の閾値、前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域に関する情報、待機期間の閾値の満了、移動局を用いて実行される選択された動作の発生、および/またはこれらの何らかの組合せに少なくとも一部基づいて、特定され得る。
【0084】
ブロック412において、遅延領域情報116の少なくとも一部は、少なくとも1つの他のコンピューティングデバイスに送信されてもよく、または場合によっては提供されてもよい。たとえば、場合によっては、そのような遅延領域情報116は、待機期間の間に、かつ/またはその後の時間のどこかで送信され得る。
【0085】
図4Bは、ある実施態様による、経路案内において用いられ得る案内情報118を取得するために移動局102(または104)において用いる、例示的な処理420のある特徴を示す、流れ図である。
【0086】
ブロック422において、少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間は、たとえば、案内情報118(図1)を介して、取得され得る。ここで、たとえば、そのような予想遅延時間は、ある既知の遅延領域に関して、少なくとも1つの他の移動局に関連して事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、特定の期間に関連付けられ得る。
【0087】
ブロック424において、開始地点と目的地との間の経路324(図3)が確立され得る。ここで、そのような経路に実質的に従うことによって、移動局のユーザは、特定の期間の間に、ある既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想される。
【0088】
したがって、ブロック426において、目的地への推定到着時刻は、予想遅延時間が特定の期間の間の既知の遅延領域と関連することに少なくとも一部基づいて、決定され得る。
【0089】
装置114(図1)は処理400と420の1つまたは両方を実施してもよく、かつ/または場合によっては、これらの処理をともに組み合わせてもよいことを、認識されたい。
【0090】
図5は、ある実施態様による、移動局が関わる経路案内において用いられ得る案内情報118(図1)を確立するために、少なくとも1つのコンピューティングデバイス106において用いる、例示的な処理500のある特徴を示す、流れ図である。
【0091】
ブロック502において、遅延領域情報116が取得され得る。たとえば、(たとえば経路案内の間に)経験される待機期間に関連する、少なくとも1つの移動局により収集される遅延領域情報は、装置112(図1)により1つまたは複数の通信リンクを介して取得され得る。例示的な実施態様では、そのような遅延領域情報の少なくとも一部は、待機期間、待機期間内の特定の時間における移動局の推定位置、特定の時間における少なくとも1つの移動局の感知された動き、特定の時間において少なくとも1つの移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、および/またはこれらの何らかの組合せを示すものであってよい。
【0092】
ブロック504において、取得された遅延領域情報が、既知の遅延領域、たとえば、以前から知られている遅延領域または新たに知られた(たとえば、ここで特定された)遅延領域と関連付けられるべきかどうかが判定され得る。場合によっては、ブロック506において、そのような既知の遅延領域は、1つまたは複数のPOIと関連付けられ得る。
【0093】
ブロック508において、そのような既知の遅延領域の予想遅延時間が決定され得る。たとえば、場合によっては、そのような既知の遅延領域の予想遅延時間は、ある期間にわたる、既知の遅延領域に関する複数の移動局に関連する複数の遅延領域情報に、少なくとも一部基づき得る。特定の例示的な実施態様では、既知の遅延領域の予想遅延時間は、特定の期間と関連し得る。
【0094】
ブロック510において、案内情報が、既知の遅延領域の予想遅延時間に少なくとも一部基づいて生成され得る。ここで、たとえば、そのような案内情報は、経路案内に関わる少なくとも1つの他の移動局により用いられ得る。
【0095】
したがって、たとえばブロック512において、そのような案内情報の全てまたは一部が、1つまたは複数の移動局に送信されてもよく、または場合によっては提供されてもよい。
【0096】
次に図6に注目すると、図6は、ある実施態様による、移動局を保有するユーザにより移動され得る、例示的な経路のある特徴を示す、例示的な図である。
【0097】
非限定的な例として、図6は架空の空港施設600を示し、建物640の中の開始地点602から建物642の中の目的地604まで導く経路が示される。したがって、バス停のアイコンで示されるように、開始地点602は、乗客の乗降の領域と関連していてもよく、旅客機のアイコンで示されるように、目的地604は、旅客ターミナルと関連していてもよい。
【0098】
この例では、経路は、歩いて移動する部分606、610、614、620、628および630と、建物640の中の列車の駅(アイコン618)と建物642の中の列車の駅(アイコン626)との間の列車による、歩き以外で移動する部分622(点線の形で示される)とを含む。
【0099】
この例示的な経路は、いくつかの既知の遅延領域608、617、および624に入る。たとえば、既知の遅延領域608は、アイコン612で示されるような、発券/手荷物チェックインカウンター(POIであってもよい)と関連し得る。経路の部分610は、既知の遅延領域608に入り、そこから出る。既知の遅延領域617は、アイコン618で示されるような、列車の駅(POIであってもよい)と関連し得る。部分620は、既知の遅延領域617に少なくとも入る。既知の遅延領域624は、アイコン626で示されるような、別の列車の駅(やはりPOIであってもよい)と関連し得る。部分628は、既知の遅延領域624から少なくとも出る。
【0100】
特定の例示的な実施態様によれば、既知の遅延領域608、617、および624にそれぞれ関する部分610、620、および628の予想遅延時間を考慮し、かつ/または場合によってはその予想遅延時間を示す、案内情報を、移動局に提供することができる。
【0101】
したがって、全体の推定移動時間は、部分610、620および628に適用可能な予想遅延時間に、他の残りの部分606、614、622および630に関連する予想移動時間を加えることに、少なくとも一部基づいてもよい。ここで、たとえば、部分606、614、622および630に関連する予想移動時間は、経路の各部分に対して適用可能な移動距離および移動速度に基づいて、決定され得る。得られる全体の移動時間は、たとえば、目的地604への到着時間を推定するために、開始地点602に関連する開始時間に加えられてもよい。
【0102】
特定の例示的な実施態様では、複数の既知の遅延領域をともに組み合わせて、単一の既知の遅延領域を形成することができることに、留意されたい。たとえば、列車の駅(アイコン618および626)に関連する既知の遅延領域617および624はそれぞれ、部分620、622および628の組み合わされた予想遅延時間に基づく予想遅延時間を有する、単一の既知の遅延領域に、ともに組み合わされ得る。したがって、そのような既知の遅延領域を知っていると、移動局は、列車の駅(アイコン618)における可能性のある遅延、列車に乗っている間の遅延、および列車の駅(アイコン626)における可能性のある遅延に関連する、待機期間に関連する遅延領域情報を、収集することができる。実際に、このような構成では、移動局は、結果として生じる可能性のある、大きな位置および/または感知された動き(たとえば、列車の加速度)の変化を検知することによって、そのような既知の(組み合わされた)遅延領域を実際に通過していたことを、確認することができる。
【0103】
図6に示されるように、何らかの形でユーザを減速させ得る、かつ/または経路から逸脱させ得る(点線部分621により示されるように)、かつ、案内進行状況320(図3)を介して示され得る遅延を引き起こす、POI(ここではフードコートのアイコン619により表される)が存在し得る。したがって、たとえば、処理400(図4A)によれば、移動局は、遅延領域情報を収集することを決定することができる。そのような遅延領域情報は、たとえば処理500(図5)によれば、既知の遅延領域616(たとえばこの例では新たに特定された遅延領域)が存在し得るかどうかを判断するために、用いられ得る。
【0104】
ある他の例示的な実施態様では、既知の遅延領域は1つまたは複数のジオフェンス領域650に関連していてもよく、ジオフェンス領域650は、(たとえば、ジオフェンス情報322を介して、かつ/または場合によっては、経路、地図、案内情報などの中で)装置114に対して規定され得る。したがって、たとえば、移動局102は、(たとえば、ジオフェンス情報222、案内進行状況320、推定位置344、地図332などに基づいて)移動局102がいつそのようなジオフェンス領域650の中にあるかを判定し、そのようなジオフェンス領域650に関する適用可能な遅延領域情報を収集することができる。
【0105】
図6に多角形の形状を有するものとして表されるように、例示的なジオフェンス領域650は地図332のある領域を定義することが意図され、ここで採用される経路が1つまたは複数あってもよく、そのような経路の1つまたは複数は、ジオフェンス領域650に関連する何らかの特定の地点(たとえば、入口、出口、中心点など)から、ある閾値ジオフェンス距離(たとえば、20メートルなど)よりも短い、経路指定可能な距離を有し得る。図6で示される例では、ジオフェンス領域650は、たとえば建物640の入口に関し得る開始地点620に近い領域を含む。ここで、たとえば示されてはいないが、ジオフェンス650の中での歩行者の可能性のある動きは、いくつかの経路のうちの1つを採用してもよく、そのような経路の1つまたは複数は、様々な障害物などの周りを案内することに関連し得るということが、あり得る。このことに留意すると、ジオフェンス650を代表するものとして図6で示される代表的な多角形は、開始地点からの異なる経路に沿った同一の経路距離を移動する歩行者が、その開始地点から同じ直線距離の位置にいることになってもならなくてもよいことを、示すことが意図される。
【0106】
ジオフェンス領域および/または閾値ジオフェンス距離は、たとえば、ジオフェンス情報222を介して規定され得る。ジオフェンス情報222の全てまたは一部は、たとえば、コンピューティングデバイス106および/または移動局102のいずれかにより決定され得る。
【0107】
ある例示的な実施態様では、経路がジオフェンス領域650に入る場合、またはジオフェンス領域650を通る場合、その中で移動局102がジオフェンス領域650に関する適用可能な遅延領域情報を収集できる、ジオフェンスが「有効にされ得る」。たとえば、ジオフェンスは、特定の地点からPOIに導く際に指定されたジオフェンスに入る経路を有することによって、有効にされ得る。ある例示的な実施態様では、ジオフェンスは、閾値ジオフェンス距離よりも短い経路指定可能な距離を有する経路を有することで、有効にされ得る。ある例示的な実施態様では、たとえば、閾値ジオフェンス距離よりも短い経路指定可能な距離を有する、POIまたは何らかの他の地点への経路が存在する場合、ジオフェンスは建物内の複数の階にわたって有効にされ得る。したがって、ある例示的な実施態様では、移動局102は、経路指定可能な距離が閾値ジオフェンス距離よりも短いかどうかを、判定することができる。やはり、言及されたように、ある例示的な実施態様において、そのような経路指定可能な距離は、移動局の動きに対するあらゆる論理的な障壁と矛盾してはならない。
【0108】
本明細書の様々な例で示されるように、説明され示される技術は、位置のタグ付け、タイムスタンプ、および解析(たとえば統計的な解析、経験則など)を利用して、既知の遅延領域の中での移動局の予想遅延時間を推定することができる。そのような遅延の推定は、たとえば、既知の遅延領域と関連し得る近くの特定のPOIに向かう経路のための推定時間に関する、経路指定の労力に影響を与え得る。
【0109】
非限定的な例として、ある例示的な実施態様において上で言及されたように、予想遅延時間は、比較的長期間(たとえば、1日以上)および/または比較的短期間(たとえば、約1日未満の数分または数時間)にわたって、既知の遅延領域に関して複数の移動局により収集された、遅延領域情報に少なくとも一部基づき得る。
【0110】
したがって、たとえば、所与の期間(たとえば、30分の期間)に対する実施態様では、適用可能な遅延領域情報(たとえば、遅延時間の値Tk)を収集して、遅延の平均または中央値を求めることができる。したがって、Tday=ΣTk/Ndayを求めることができ、Ndayは時刻のサンプル数であり、Tdayはその時刻に対する遅延推定である。
【0111】
次いで、フィルタなどを用いて、ある(長期間の)履歴情報とともに、ある現在の(短期間の)推定を考慮に入れることができる。したがって、たとえば、Tcurrent=ΣTk/Ncurrentであり、Ncurrentは最近30分のサンプル数であり、Tkはこれらのサンプルの観測時間である。よって、ある例として、最終的な予想遅延時間推定は、(α*Tday+(1-α)Tcurrent)に等しくてもよく、ここでαは重み付け係数である。
【0112】
ある他の例示的な実施態様では、装置112は、短期間の推定(準リアルタイムの遅延)を求める際に、遅延推定とともに、行列の長さの推定技術を利用することができる。たとえば、複数の移動局が現在既知の遅延領域の中にあり、遅延領域情報を収集している場合、装置112は、そのような「新しい」短期間の情報を、現在の予想遅延時間よりも正確である可能性があるものと考えることができる。したがって、そのような情報は、予想遅延時間を求める際に、重み付けを大きくされ得る。
【0113】
ある例示的な実施態様では、特定の遅延領域情報が、長期間のサンプルおよび/または短期間のサンプルのセットから取り除かれ得る。たとえば、装置112および/または114は、(たとえば統計、閾値などに基づいて)誤りであると考えられ得る、特定の収集された遅延情報を、省略または除去することができる。たとえば、既知の遅延領域の平均待機時間が6分であり、1つの移動局が90分の遅延を経験する場合、そのような情報は、何らかの方法でセットから取り除かれ得る。たとえば、空港施設においては、ユーザが早く到着して、既知の遅延領域の中で座って本を読むことを決定した場合にそのような長い遅延時間が発生し得る。
【0114】
本明細書を通じて、「一例」、「ある例」、「特定の例」、または「例示的な実施態様」への言及は、具体的な特徴、構造、または特徴および/もしくは例とともに説明された特性が、特許請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれ得るということを意味する。したがって、本明細書全体の様々な箇所で現れる、「一例では」、「ある例」、「特定の例では」、または「特定の実施態様では」または他の同様の語句は、全てが同一の特徴、例、および/または限定を指すものであるとは限らない。さらに、具体的な特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴となるように組み合わされてもよい。
【0115】
本明細書で用いられる用語「および」、「または」、および「および/または」は、そのような用語が用いられる文脈に少なくとも一部に応じて決まることも考えられる、様々な意味を含み得る。通常、「または」は、A、BまたはCのように、列挙したものを関連付けるために用いられる場合、排他的な意味で用いられる場合の、A、BまたはCとともに、包含的な意味で用いられる場合の、A、B、およびCも意味することが意図される。加えて、本明細書で用いられる用語「1つまたは複数」は、単数の任意の特徴、構造、または特性を表現するのに用いられることがあり、または、複数の特徴、構造、または特性、もしくはこれらの何らかの他の組合せを表現するのに用いられることがある。しかし、これは説明のための例に過ぎず、特許請求される主題はこの例に限定されないことに留意されたい。
【0116】
本明細書で説明される方法は、具体的な特徴および/または例に従った用途に応じて、様々な手段により実施され得る。たとえば、そのような方法は、ソフトウェアとともに、ハードウェア、ファームウェア、および/またはこれらの組合せで実装され得る。ハードウェア実装では、たとえば、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタルシグナルプロセシングデバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、および/またはこれらの組合せの中で実装され得る。
【0117】
上述の詳細な説明において、多くの具体的な詳細が、特許請求される主題の完全な理解をもたらすために説明されてきた。しかし、特許請求される主題は、これらの具体的な詳細がなくても実行され得ることが、当業者には理解されよう。他の例では、当業者には既知であろう方法および装置は、特許請求される主題を不明瞭にしないために、詳細には説明されていない。
【0118】
上述の詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または専用のコンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリに保存される、バイナリのデジタル電子信号上の、操作のアルゴリズムまたは記号による表現の形で提示されてきた。この特定の明細書の文脈においては、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の機能を実行するようにプログラムされた後の、汎用コンピュータを含む。アルゴリズムによる説明または記号による表現は、他の当業者に自身の成果の本質を伝えるための、信号処理または関連技術の当業者により用いられる技術の例である。ここでは、かつ一般に、アルゴリズムとは、所望の結果を導く、操作または同様の信号処理の一貫した手順であると考えられる。この場合の操作または処理は、物理量の物理的な操作を含む。通常、必須ではないが、そのような物理量は、情報を表す電子信号として、保存され、送信され、組み合わされ、比較され、または場合によっては操作され得る、電気信号または磁気信号の形態であり得る。場合によっては、主に一般に用いられているという理由で、そのような信号を、ビット、データ、値、要素、記号、文字、語、数字、番号、情報などとして言及することが便利であることが分かっている。しかし、これらの用語または同様の用語の全てが、適切な物理量と関連付けられるべきであり、便宜的な呼び方にすぎないことを、理解されたい。別段特に述べられない限り、以下の議論から明らかなように、本明細書全体において、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」、「確立する」、「取得する」、「特定する」、「選択する」などのような用語を利用した議論は、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子コンピューティングデバイスのような、特定の装置の動作または処理を指すことが、理解される。したがって、本明細書の文脈においては、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子コンピューティングデバイスは、メモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、伝送デバイス、または、専用のコンピュータもしくは同様の専用の電子コンピューティングデバイスの表示デバイスの中に、通常は物理的な電子的な量または磁気的な量として表される信号を、操作または変換することができる。この特定の特許出願の文脈においては、用語「特定の装置」は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の機能を実行するようにプログラムされた後の、汎用コンピュータを含み得る。
【0119】
いくつかの状況では、バイナリ1からバイナリ0への、またはその逆の状態の変化のような、メモリデバイスの動作は、たとえば、物理的な変換のような変換を含み得る。特定の種類のメモリデバイスでは、そのような物理的な変換は、異なる状態または物への、物品の物理的な変換を含み得る。たとえば、限定はされないが、いくつかの種類のメモリデバイスでは、状態変化は、電荷の蓄積および保存、または保存された電荷の放出に関与し得る。同様に、他のメモリデバイスでは、状態の変化は、帯磁方向の物理的変化もしくは変換、または、結晶からアモルファスもしくはその逆のような、分子構造の物理的な変化もしくは変換を含み得る。さらに他のメモリデバイスでは、物理的な状態の変化は、たとえば量子ビット(qubit)に関与し得る、重ねあわせ、エンタングルメントなどのような、量子力学的な現象に関与し得る。上述の内容は、バイナリ1からバイナリ0への、またはその逆の、メモリデバイスにおける状態の変化が、物理的な変換のような変換を含み得る全ての例の、網羅的な列挙であることは意図されない。むしろ、上述の内容は、説明のための例であることが意図される。
【0120】
非一時的なコンピュータ可読(記憶)媒体は、通常、非一時的な媒体であってもよく、または非一時的なデバイスを含んでもよい。この場合の非一時的な記憶媒体は、有形のデバイスを含んでもよく、すなわち、デバイスは具体的な物理的な形状を有し、しかしデバイスはその物理的な状態を変えてもよい。したがって、たとえば、非一時的とは、状態がそのように変化しても有形のままであるデバイスを指す。
【0121】
例示的な実施態様では、命令を有形に具現化する任意の機械可読媒体を、本明細書で説明される方法を実施する際に用いることができる。たとえば、ソフトウェアコードをメモリに保存することができ、1つまたは複数の処理ユニットにより実行することができる。場合によっては、メモリは処理ユニットの中に実装されてもよく、または処理ユニットの外部に実装されてもよい。本明細書で用いられる用語「メモリ」は、任意の種類の、長期間の、短期間の、揮発性の、非揮発性の、または他のメモリを指し、特定の種類のメモリもしくは特定の数のメモリには何ら限定されるべきではなく、または記憶が保存される媒体の種類は何ら限定されるべきではない。例には、データ構造により符号化される、有形ではないコンピュータ可読媒体と、コンピュータプログラムにより符号化される、コンピュータ可読媒体とが含まれる。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の使用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、半導体記憶装置、または他の記憶デバイス、または、命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを保存するのに用いることができ、コンピュータもしくは他の同様の機械によりアクセスされ得る、任意の他の媒体を含んでもよく、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書で用いられる場合、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フレキシブルディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はレーザによりデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0122】
例示的な特徴であると現在考えられることが、例示され説明されてきたが、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の修正を行うことができ、等価物が置換され得ることが、当業者には理解されよう。加えて、特許請求される主題の教示に具体的な状況を適合させるために、本明細書で説明される中心的な概念から逸脱することなく、多くの修正が行われ得る。
【0123】
したがって、特許請求される主題は、開示された特定の例には限定されず、そのような特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲の中の、全ての態様も含み得ることが、意図される。
【符号の説明】
【0124】
102 移動局
104 他の移動局
106 コンピューティングデバイス
108 通信リンク
110 ネットワーク
112 装置
116 遅延領域情報
118 案内情報
122 他のリソース
202 処理ユニット
204 メモリ
206 接続
208 ネットワークインターフェース
210 事前に収集された遅延領域情報
212 予想遅延時間
214 既知の遅延領域
216 現在時刻
218 期間
220 POI
222 ジオフェンス情報
230 コンピュータ可読媒体
232 コンピュータ実施可能命令
302 処理ユニット
304 メモリ
306 接続
308 ネットワークインターフェース
310 入力デバイス
312 出力デバイス
314 センサー
320 案内進行状況
322 パラメータ
324 経路
328 開始地点
330 推定TOA
332 地図
334 待機開始時間
336 待機終了時間
338 待機期間
340 待機期間の閾値
342 予想される案内進行状況の閾値
344 推定位置
346 予想位置
348 現在時刻
350 特定の時間
352 感知された動き
354 動作
360 コンピュータ可読媒体
362 コンピュータ実施可能命令
600 空港施設
602 開始地点
604 目的地
650 ジオフェンス領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局によって、
経路に関する案内進行状況を推定するステップと、
前記案内進行状況に少なくとも一部基づいて、前記経路の少なくとも1つの遅延領域部分の、待機開始時間を特定するステップと、
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の、待機終了時間を特定するステップと、
前記待機開始時間と前記待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部と関連する、遅延領域情報を収集するステップと、
前記遅延領域情報の少なくとも一部を、少なくとも1つの他のデバイスに選択的に送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機開始時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、または、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機終了時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域、
待機期間の閾値の満了、
前記待機開始時間の後の、前記移動局を用いて実行される選択された動作の発生
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分が、前記経路のうちの歩き以外で移動する部分と関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記経路に関する前記案内進行状況を推定するステップが、
前記遅延領域情報、または、前記経路に関連する少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する複数の移動局と関連する、事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記遅延領域情報の前記一部がさらに、少なくとも1つの既知の遅延領域に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記経路に関する前記案内進行状況を推定するステップが、
前記移動局の現在の予測位置、前記移動局の現在の推定位置、または、現在時刻のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、前記案内進行状況に関連する少なくとも1つのパラメータを求めるステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記待機期間と関連する前記遅延領域情報の前記一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記移動局によって、
少なくとも1つの地図に少なくとも一部基づいて、前記移動局に関連する開始地点から目的地に導く前記経路を決定するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記待機開始時間または前記待機終了時間のうちの少なくとも1つを特定するステップが、少なくとも1つのジオフェンス領域と関連するジオフェンス情報に少なくとも一部基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ジオフェンス情報が、閾値ジオフェンス距離を含み、前記移動局によって、
前記経路の少なくとも一部に関連する経路指定可能な距離が、前記閾値ジオフェンス距離よりも短いという判定に応答して、前記少なくとも1つのジオフェンス領域に少なくとも関する前記遅延領域情報を収集するステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
移動局とともに用いるための装置であって、
経路に関する案内進行状況を推定するための手段と、
前記案内進行状況に少なくとも一部基づいて、前記経路の少なくとも1つの遅延領域部分の、待機開始時間を特定するための手段と、
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の、待機終了時間を特定するための手段と、
前記待機開始時間と前記待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部と関連する、遅延領域情報を収集するための手段と、
前記遅延領域情報の少なくとも一部を、少なくとも1つの他のデバイスに選択的に送信するための手段と
を含む、装置。
【請求項14】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機開始時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、または、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機終了時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域、
待機期間の閾値の満了、
前記待機開始時間の後の、前記移動局を用いて実行される選択された動作の発生
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分が、前記経路のうちの歩き以外で移動する部分と関連する、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記遅延領域情報、または、前記経路に関連する少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるための手段
をさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する複数の移動局と関連する、事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づく、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記遅延領域情報の前記一部がさらに、少なくとも1つの既知の遅延領域に対応する、請求項13に記載の装置。
【請求項20】
前記移動局の現在の予測位置、前記移動局の現在の推定位置、または、現在時刻のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、前記案内進行状況に関連する少なくとも1つのパラメータを求めるための手段
をさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項21】
前記待機期間と関連する前記遅延領域情報の前記一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項13に記載の装置。
【請求項22】
少なくとも1つの地図に少なくとも一部基づいて、前記移動局に関連する開始地点から目的地に導く前記経路を決定するための手段
をさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項23】
少なくとも1つのジオフェンス領域と関連するジオフェンス情報に少なくとも一部基づいて、前記待機開始時間または前記待機終了時間のうちの少なくとも1つを特定するための手段をさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項24】
前記ジオフェンス情報が閾値ジオフェンス距離を含み、前記経路の少なくとも一部に関連する経路指定可能な距離が、前記閾値ジオフェンス距離よりも短いという判定に応答して、前記少なくとも1つのジオフェンス領域に少なくとも関する前記遅延領域情報を収集するための手段をさらに含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
ネットワークインターフェースを有する移動局において用いるための装置であって、
経路に関する案内進行状況を推定し;前記案内進行状況に少なくとも一部基づいて、前記経路の少なくとも1つの遅延領域部分の待機開始時間を特定し;前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の待機終了時間を特定し;前記待機開始時間と前記待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部に関連する、遅延領域情報を収集し;前記ネットワークインターフェースを介した、少なくとも1つの他のデバイスへの前記遅延領域情報の少なくとも一部の送信を、選択的に開始する;ための、少なくとも1つの処理ユニット
を含む、装置。
【請求項26】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機開始時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、または、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機終了時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域、
待機期間の閾値の満了、
前記待機開始時間の後の、前記移動局を用いて実行される選択された動作の発生
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分が、前記経路のうちの歩き以外で移動する部分と関連する、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つの処理ユニットがさらに、
前記遅延領域情報、または、前記経路に関連する少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるためのものである、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つの既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する複数の移動局と関連する、事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づく、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記遅延領域情報の前記一部がさらに、少なくとも1つの既知の遅延領域に対応する、請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つの処理ユニットがさらに、
前記移動局の現在の予測位置、前記移動局の現在の推定位置、または、現在時刻のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、前記案内進行状況に関連する少なくとも1つのパラメータを求めるためのものである、請求項25に記載の装置。
【請求項33】
前記待機期間と関連する前記遅延領域情報の前記一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項25に記載の装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つの処理ユニットがさらに、
少なくとも1つの地図に少なくとも一部基づいて、前記移動局に関連する開始地点から目的地に導く前記経路を決定するためのものである、請求項25に記載の装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つの処理ユニットがさらに、少なくとも1つのジオフェンス領域と関連するジオフェンス情報に少なくとも一部基づいて、前記待機開始時間または前記待機終了時間のうちの少なくとも1つを特定するためのものである、請求項25に記載の装置。
【請求項36】
前記ジオフェンス情報が、閾値ジオフェンス距離を含み、前記少なくとも1つの処理ユニットがさらに、
前記経路の少なくとも一部に関連する経路指定可能な距離が、前記閾値ジオフェンス距離よりも短いという判定に応答して、前記少なくとも1つのジオフェンス領域に少なくとも関する前記遅延領域情報を収集するためのものである、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
経路に関する案内進行状況を推定し、
前記案内進行状況に少なくとも一部基づいて、前記経路の少なくとも1つの遅延領域部分の、待機開始時間を特定し、
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の、待機終了時間を特定し、
前記待機開始時間と前記待機終了時間の間の待機期間の少なくとも一部と関連する、遅延領域情報を収集し、
前記遅延領域情報の少なくとも一部の送信を、少なくとも1つの他のデバイスに選択的に開始する
ための移動局の1つまたは複数の処理ユニットにより実行可能なコンピュータ実施可能命令を記録した、コンピュータ可読記録媒体。
【請求項38】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機開始時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、または、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項39】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分の前記待機終了時間が、
前記案内進行状況に関連するパラメータおよび予想される案内進行状況の閾値、
前記移動局の推定位置および少なくとも1つの既知の遅延領域、
待機期間の閾値の満了、
前記待機開始時間の後の、前記移動局を用いて実行される選択された動作の発生
のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて特定される、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項40】
前記経路の前記少なくとも1つの遅延領域部分が、前記経路のうちの歩き以外で移動する部分と関連する、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項41】
前記コンピュータ実施可能命令がさらに、前記1つまたは複数の処理ユニットによって、
前記遅延領域情報、または、前記経路に関連する少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、目的地への推定到着時間を求めるように実行可能である、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項42】
前記少なくとも1つの既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する複数の移動局と関連する、事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づく、請求項41に記載の記録媒体。
【請求項43】
前記遅延領域情報の前記一部がさらに、少なくとも1つの既知の遅延領域に対応する、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項44】
前記コンピュータ実施可能命令がさらに、前記1つまたは複数の処理ユニットによって、
前記移動局の現在の予測位置、前記移動局の現在の推定位置、または、現在時刻のうちの少なくとも1つに少なくとも一部基づいて、前記案内進行状況に関連する少なくとも1つのパラメータを求めるように実行可能である、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項45】
前記待機期間と関連する前記遅延領域情報の前記一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項46】
前記コンピュータ実施可能命令がさらに、前記1つまたは複数の処理ユニットによって、
少なくとも1つの地図に少なくとも一部基づいて、前記移動局に関連する開始地点から目的地に導く前記経路を決定するように実行可能である、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項47】
前記コンピュータ実施可能命令がさらに、前記1つまたは複数の処理ユニットによって、
少なくとも1つのジオフェンス領域と関連するジオフェンス情報に少なくとも一部基づいて、前記待機開始時間または前記待機終了時間のうちの少なくとも1つを特定するように実行可能である、請求項37に記載の記録媒体。
【請求項48】
前記ジオフェンス情報が閾値ジオフェンス距離を含み、前記コンピュータ実施可能命令がさらに、前記1つまたは複数の処理ユニットによって、
前記経路の少なくとも一部に関連する経路指定可能な距離が、前記閾値ジオフェンス距離よりも短いという判定に応答して、前記少なくとも1つのジオフェンス領域に少なくとも関する前記遅延領域情報を収集するように実行可能である、請求項47に記載の記録媒体。
【請求項49】
少なくとも1つのコンピューティングデバイスによって、
経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、前記少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を、取得するステップと、
前記遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応答して、前記遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、前記既知の遅延領域の予想遅延時間を求めるステップと、
少なくとも1つの他の移動局により用いられる案内情報を提供するステップであって、前記案内情報が、前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間に少なくとも一部基づく、ステップと
を含む、方法。
【請求項50】
前記遅延領域情報の少なくとも一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記少なくとも1つの移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、ある期間にわたる、前記既知の遅延領域に関する複数の移動局に関連する複数の遅延領域情報に、少なくとも一部基づく、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、特定の期間と関連する、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記既知の遅延領域をPOIと関連付けるステップをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
少なくとも1つのコンピューティングデバイスにおいて用いるための装置であって、
経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、前記少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を、取得するための手段と、
前記遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきかどうかを判定するための手段と、
前記遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応じて、前記遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、前記既知の遅延領域の予想遅延時間を求めるための手段と、
少なくとも1つの他の移動局により用いられる案内情報を生成するための手段であって、前記案内情報が、前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間に少なくとも一部基づく、手段と、
前記少なくとも1つの他の移動局に、前記案内情報を提供するための手段と
を含む、装置。
【請求項55】
前記遅延領域情報の少なくとも一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記少なくとも1つの移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項54に記載の装置。
【請求項56】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、ある期間にわたる、前記既知の遅延領域に関する複数の移動局に関連する複数の遅延領域情報に、少なくとも一部基づく、請求項54に記載の装置。
【請求項57】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、特定の期間と関連する、請求項54に記載の装置。
【請求項58】
前記既知の遅延領域をPOIと関連付けるための手段をさらに含む、請求項54に記載の装置。
【請求項59】
ネットワークインターフェースを有する少なくとも1つのコンピューティングデバイスにおいて用いるための装置であって、
経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、前記少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を取得し;前記遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応答して、前記遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、前記既知の遅延領域の予想遅延時間を求め;少なくとも1つの他の移動局が用いるための案内情報を生成し、前記案内情報が、前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間に少なくとも一部基づき;前記ネットワークインターフェースを介した、前記少なくとも1つの他の移動局への前記案内情報の送信を開始する;ための、少なくとも1つの処理ユニット
を含む、装置。
【請求項60】
前記遅延領域情報の少なくとも一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記少なくとも1つの移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、ある期間にわたる、前記既知の遅延領域に関する複数の移動局に関連する複数の遅延領域情報に、少なくとも一部基づく、請求項59に記載の装置。
【請求項62】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、特定の期間と関連する、請求項59に記載の装置。
【請求項63】
前記少なくとも1つの処理ユニットがさらに、
前記既知の遅延領域をPOIと関連付けるためのものである、請求項59に記載の装置。
【請求項64】
経路案内の間に少なくとも1つの移動局により経験される待機期間に関連する、前記少なくとも1つの移動局により収集された遅延領域情報を取得し、
前記遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきかどうかを判定し、
前記遅延領域情報が既知の遅延領域と関連付けられるべきであるという判定に応じて、前記遅延領域情報に少なくとも一部基づいて、前記既知の遅延領域の予想遅延時間を求め、
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間に少なくとも一部基づく、少なくとも1つの他の移動局により用いられる案内情報を生成し、
ネットワークインターフェースを介した、前記少なくとも1つの他の移動局への前記案内情報の送信を開始する
ための、前記ネットワークインターフェースを有するコンピューティングデバイスの1つまたは複数の処理ユニットにより実行可能なコンピュータ実施可能命令を記録した、コンピュータ可読記録媒体。
【請求項65】
前記遅延領域情報の少なくとも一部が、
前記待機期間、
前記待機期間中の特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の推定位置、
前記特定の時間における、前記少なくとも1つの移動局の感知された動き、
前記特定の時間において、前記少なくとも1つの移動局を用いて実行される少なくとも1つの選択された動作、または、
少なくとも1つのジオフェンス領域
のうちの少なくとも1つを示す、請求項64に記載の記録媒体。
【請求項66】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、ある期間にわたる、前記既知の遅延領域に関する複数の移動局に関連する複数の遅延領域情報に、少なくとも一部基づく、請求項64に記載の記録媒体。
【請求項67】
前記既知の遅延領域の前記予想遅延時間が、特定の期間と関連する、請求項64に記載の記録媒体。
【請求項68】
前記コンピュータ実施可能命令がさらに、前記1つまたは複数の処理ユニットによって、
前記既知の遅延領域をPOIと関連付けることを決定する
ように実行可能である、請求項64に記載の記録媒体。
【請求項69】
移動局によって、
少なくとも1つの既知の遅延領域に対して、予想遅延時間を取得するステップであって、前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられる、ステップと、
開始地点と目的地との間の経路を確立するステップであって、前記経路に実質的に従うことによって、前記移動局が、前記特定の期間の間に前記既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想される、ステップと、
前記予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、前記目的地への推定到着時間を求めるステップと
を含む、方法。
【請求項70】
移動局において用いるための装置であって、
少なくとも1つの既知の遅延領域に対して、予想遅延時間を取得するための手段であって、前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられる、手段と、
開始地点と目的地との間の経路を確立するための手段であって、前記経路に実質的に従うことによって、前記移動局が、前記特定の期間の間に前記既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想される、手段と、
前記予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、前記目的地への推定到着時間を求めるための手段と
を含む、装置。
【請求項71】
移動局において用いるための装置であって、
少なくとも1つの既知の遅延領域の予想遅延時間を取得し、前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関し;少なくとも1つの他の移動局と関連付けられた、事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられ、さらに、開始地点と目的地の間で経路を確立し、前記経路に実質的に従うことによって、前記移動局が、前記特定の期間の間に前記既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想され;さらに、前記予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、前記目的地への推定到着時間を求める;
ための、少なくとも1つの処理ユニットを含む、装置。
【請求項72】
少なくとも1つの既知の遅延領域に対して、予想遅延時間を取得し、このとき前記予想遅延時間が、前記少なくとも1つの既知の遅延領域に関する、少なくとも1つの他の移動局と関連する事前に収集された遅延領域情報に少なくとも一部基づき、特定の期間と関連付けられ、
開始地点と目的地との間の経路を確立し、このとき前記経路に実質的に従うことによって、前記移動局が、前記特定の期間の間に前記既知の遅延領域に少なくとも入ることが予想され、
前記予想遅延時間に少なくとも一部基づいて、前記目的地への推定到着時間を求める
ための、移動局の1つまたは複数の処理ユニットにより実行可能なコンピュータ実施可能命令を記録した、コンピュータ可読媒記録体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−517513(P2013−517513A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550121(P2012−550121)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021929
【国際公開番号】WO2011/091168
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】