説明

移動局装置、位置管理装置、LGW、アクセス制御装置、移動通信システム及び移動通信方法

【課題】コアネットワーク及び、ブロードバンドネットワークに接続されたホーム基地局装置に接続している移動局装置がコアネットワーク経由でデータを送受信している際に、移動局装置の許可情報が許可である場合には、ホーム基地局装置からブロードバンドネットワーク経由でデータを送受信できる移動通信システム等を提供すること。
【解決手段】移動局装置からトラッキングエリアアップデート要求メッセージを送信することにより、コアネットワークへホーム基地局からブロードバンドネットワークのデータの送受信の許可情報を通知することにより、コアネットワーク経由のデータの送受信からブロードバンドネットワーク経由のデータの送受信へ切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動局装置が接続されたホーム基地局装置を有するホームネットワークと、位置管理装置及びアクセス制御装置が接続されるコアネットワークとがブロードバンドネットワークを介して接続されている移動通信システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの標準化団体3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)では、次世代の移動体通信システムとして以下の非特許文献1に記載のEPS(Evolved Packet System)の仕様化作業を進めており、EPSの構成装置として、宅内等に設置する小型基地局であるHeNB(Home eNodeB:ホーム基地局)について検討がなされている。
【0003】
HeNBは、フェムトセルと呼ばれる小規模の無線セルを構築し、通常の基地局と同じ無線アクセス技術を用いて、UE(User Equipment:移動端末装置)を収容する。そして、ブロードバンドネットワークを経由して移動通信システムのコアネットワークに接続し、収容しているUEの通信データを中継することができる。
【0004】
さらに以下の非特許文献2には、HeNBでローカルIPアクセスを実現するためのアーキテクチャ候補が開示されている。ローカルIPアクセスとは、HeNBが直接接続されている家庭内IPネットワーク等のネットワーク(以下、「ホームネットワーク」と呼ぶ)へのダイレクトな接続性をUEに提供する機能であり、UEは、移動通信システムのコアネットワークを経由せずに、ホームネットワークに接続している他の情報端末(例えば、デジタルビデオレコーダやプリンタ等)と通信することが可能となる。
【0005】
また、以下の非特許文献2には、SIPTO(Selected IP Traffic Offload)を実現するためのアーキテクチャの候補が開示されている。SIPTOとは、UEが基地局(eNB)に接続しつつ、移動通信システムのコアネットワークを介さずにブロードバンドネットワーク経由で、eNBに収容しているUEにデータ通信を提供する。
【0006】
また、以下の非特許文献3には、SIPTOの記載があり、UEがHeNBに接続しつつ、移動通信システムのコアネットワークを介さずに、ホームネットワークを経由してブロードバンドネットワーク経由で、HeNBに収容しているUEにデータ通信を提供する。
【0007】
非特許文献3では、UEがeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信を行う方法をSIPTO@CN(Core Network:コアネットワーク)と記載し、HeNBからホームネットワークを経由してブロードバンドネットワーク経由でデータ通信を行う方法をSIPTO@LN(Local Network:ローカルネットワーク)と記載している。
【0008】
ホームネットワークでは、Local GateWay(LGW)がブロードバンドネットワークとHeNBを接続し、データ通信を提供する。ここで、UEが通信中に移動によって異なるLGWに接続されたHeNBに接続する際には、UEのIPアドレスが変更され、データ通信を継続できない。UEが異なるLGWに接続されたHeNBに接続した場合にもデータ通信を継続するためのハンドオーバ手続について議論されている。
【0009】
また、非特許文献4には、HeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信を行う場合(SIPTO@LN)、コアネットワークを管理している移動通信ネットワーク事業者の許可情報や、ブロードバンドネットワークを管理している事業者の許可情報、さらに、ユーザの許可情報について議論されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】3GPP TS23.401 General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access
【非特許文献2】3GPP TR 23.829 Local IP Access and Selected IP Traffic Offload
【非特許文献3】3GPP TR 23.859 LIPA Mobility and SIPTO at the Local Network
【非特許文献4】“User interactions for SIPTO@LN acceptance”, 3GPP TSG SA WG2 #85, S2-112455
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来のオフロード技術である、eNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信(SIPTO@CN)は、移動通信ネットワーク事業者の意向のみで、オフロードが決定され、ユーザの意向は反映されていなかった。
【0012】
HeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信(SIPTO@LN)の可否の決定は、移動通信ネットワーク事業者、ブロードバンドネットワーク事業者、ユーザの3者の合意が必要となるが、これまで、ユーザがオフロードの可否を通知する手段も、それに基づいてオフロードが開始される手続きもないために、ユーザの意向を反映してオフロードを行うことができなかった。
【0013】
特に、UEがデータ通信を行っているアクティブ状態の際に、UEのオフロードの可否の意向を反映して、コアネットワーク経由で行われていた通信がブロードバンドネットワーク経由での通信に切り替えられるオフロードや、ブロードバンドネットワーク経由で行われていた通信が怖ネットワーク経由での通信に切り替えられるオフロードの停止を行うことができなかった。
【0014】
また、ここで求められる、ユーザがオフロードの可否を通知する手段や、それに基づいてオフロードが開始される手続きは、制御メッセージが増加に伴う機器の負荷や、ネットワークリソースの有効活用を考慮すると、新たに複雑な手続きを必要とせず、既存手続きへの変更を必要最低限とする方法であることが望ましい。
【0015】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、その目的は、基地局装置に接続している移動局装置がデータ通信を行っているアクティブ状態において、ユーザの決定に基づいて即時にオフロードの可否を通知し、オフロードを開始もしくは停止してデータ通信を継続する移動通信システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題に鑑み、本発明の移動局装置は、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の移動局装置は、前記許可情報を、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに含めてホーム基地局に送信することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の移動局装置は、前記許可情報を、サービス要求メッセージに含めてホーム基地局に送信することを特徴とする。
【0019】
本発明の位置管理装置は、移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワークと、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の位置管理装置は、前記許可情報は、受信されるトラッキングエリアアップデート要求メッセージに含まれていることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の位置管理装置は、前記許可情報は、受信されるサービス要求メッセージに含まれていることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の位置管理装置は、ネットワーク事業者の許可情報が登録されており、
受信された前記移動局装置の許可情報が許可であり、かつ、前記ネットワーク事業者の許可情報が許可である場合に前記位置管理装置に対して第1通信路から第2通信路に切り替えるよう指示をすることを特徴とする。
【0023】
本発明のLGWは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるLGWにおいて、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする。
【0024】
本発明の移動局装置は、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っている場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の移動局装置は、前記許可情報を、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに含めてホーム基地局に送信することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の移動局装置は、前記許可情報を、サービス要求メッセージに含めてホーム基地局装置に送信することを特徴とする。
【0027】
本発明の位置管理装置は、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0028】
本発明の位置管理装置において、前記許可情報は、受信されるトラッキングエリアアップデート要求メッセージに含まれていることを特徴とする。
【0029】
本発明の位置管理装置において、前記許可情報は、受信されるサービス要求メッセージに含まれていることを特徴とする。
【0030】
本発明のアクセス制御装置は、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるアクセス制御装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、
前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【0031】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0032】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0033】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記LGWは、前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路にLGWが切り替えることを特徴とする。
【0034】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、第2通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して前記位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0035】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0036】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【0037】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局に送信し、
前記位置管理装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を前記ホーム基地局から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする。
【0038】
本発明の移動通信システムは、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を前記ホーム基地局装置から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【0039】
本発明の移動通信方法は、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局に送信し、
前記位置管理装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を前記ホーム基地局から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする。
【0040】
本発明の移動通信方法は、
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を前記ホーム基地局装置から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【発明の効果】
【0041】
移動通信ネットワーク事業者、ブロードバンドネットワーク事業者、ユーザそれぞれにおいてHeNBからブロードバンドネットワーク経由でのデータ通信(SIPTO@LN)を許可されていた場合、HeNBからブロードバンドネットワーク経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報を拾い上げ、HeNBからブロードバンド経由でデータ通信を開始することができる。
【0042】
つまり、UEがHeNBからコアネットワーク経由でデータ通信を行っている際に、HeNBからブロードバンドネットワーク経由のデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報(許可)に基づいて、HeNBからブロードバンドネットワーク経由(SIPT@LN)へ切り替えてデータ通信を継続することができる。
【0043】
また、UEがHeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信(SIPTO@LN)を行っている際に、HeNBからコアネットワーク経由のデータ通信に対するUEの許可情報(不許可)に基づいて、HeNBからコアバンドネットワーク経由へ切り替えてデータ通信を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態における移動通信システム全体を説明するための図である。
【図2】第1実施形態におけるMMEの機能構成を説明するための図である。
【図3】第1実施形態のMMEにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図4】第1実施形態におけるHSSの機能構成を説明するための図である。
【図5】第1実施形態のHSSにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図6】第1実施形態におけるSGWの機能構成を説明するための図である。
【図7】第1実施形態のSGWにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図8】第1実施形態におけるLGWの機能構成を説明するための図である。
【図9】第1実施形態におけるHeNBの機能構成を説明するための図である。
【図10】第1実施形態のHeNBにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図11】第1実施形態におけるUEの機能構成を説明するための図である。
【図12】第1実施形態のUEにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図13】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図14】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図15】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図16】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図17】第2実施形態において処理を説明するための図である。
【図18】第2実施形態において処理を説明するための図である。
【図19】第2実施形態において処理を説明するための図である。
【図20】第2実施形態において処理を説明するための図である。
【図21】第2実施形態において処理を説明するための図である。
【図22】第3実施形態において処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
【0046】
[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
【0047】
[1.1 移動通信システムの概要]
図1は、本実施形態における移動通信システムの概略を説明するための図である。本図に示すように、移動通信システム1は、コアネットワーク3と、ホームネットワーク5と、ブロードバンドネットワーク7とを含んで構成される。
【0048】
ブロードバンドネットワーク7は、広帯域の通信を実現する有線アクセスネットワークであり、例えばADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバー等によって構築される。ただし、これに限らずWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの無線アクセスネットワークであっても良い。
【0049】
コアネットワーク3は、移動通信事業者が運用する移動通信ネットワークであり、MME(Mobility Management Entity)10と、HSS(Home Subscriber Server)20と、GW(Gateway)25と、SGW(Serving Gateway)30と、PGW(Packet data network Gateway)40とが配置されている。
【0050】
MME10は、シグナリングを行うエンティティであり、移動局装置(UE)の位置管理及びPDNコネクションの確立手続きを主導する位置管理装置である。PDNコネクションとは、UE毎にPGW40とUE70との間、もしくは、ホームネットワーク内のLGW50とUE70との間で確立されるユーザIPパケットを転送する論理パスのことである。PDNコネクションの確立には、EPSベアラや無線ベアラ等のベアラの確立も含まれ、各ベアラは通信速度や帯域等を要素として特定のQoSレベルを設定することができる。
【0051】
HSS20は、ユーザサブスクリプション情報を管理する。MME10はHSS20にサブスクリプション情報を問合せることにより、サブスクリプション情報の取得を行い、それをもとにアクセス権限照合を行うことができる。
【0052】
GW25は、コアネットワークとブロードバンドネットワークとの間のゲートウェイとして機能する。なお、GWとSGWは物理的に同一ノードで構成されても良い。
【0053】
SGW30は、PGW40とHeNB60間でパケットを転送するアクセス制御装置である。なお、PGWとSGWとは物理的に同一ノードで構成される場合もある。
【0054】
PGW40は、インターネット等の外部PDN(Packet Data Network:パケット通信ネットワーク)と接続され、コアネットワークとそれらのPDNとを接続するゲートウェイとして機能し、PGW40は、PDNからUEへ送信されるデータをPDNから受信してSGW30に転送するとともに、UEからPDNへ送信されるデータをSGW30から受信してPDNへ転送する。例えば図1に示すように、PDNがインターネットである場合には、インターネットへPGW40はインターネットへ接続される。
【0055】
ホームネットワーク5は、家庭内のホームネットワークや企業などのコーポレートネットワークなどであり、LGW(Local Gateway)50と、HeNB(Home eNodeB)60と、UE(User Equipment)70とを含んで構成される。さらに、ホームネットワーク5は、ブロードバンドネットワーク7に接続されている。
【0056】
LGW50は、ホームネットワーク5とブロードバンドネットワーク7間のゲートウェイ装置であり、例えばADSLモデム内蔵ルータ等の従来のブロードバンドルータとしての機能を備える装置である。
【0057】
HeNB60はホームネットワークに設置されながら、コアネットワーク事業者の提供する基地局としてUE70を収容する。典型的には、フェムトセルを形成する3GPP LTE(Long Term Evolution)の基地局などである。
【0058】
UE70は、HeNB60に接続する移動通信端末であり、3GPP LTEの通信インタフェースなどを搭載して接続する。
【0059】
[1.2 装置構成]
続いて、各装置構成について図を用いて簡単に説明する。なお、GW25と、PGW40とについては、EPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されているため、その詳細な説明を省略する。
【0060】
また、LGW50は、従来のブロードバンドルータ装置と同様に構成されているため、その詳細な説明を省略する。
【0061】
[1.2.1 MMEの構成]
図2は、本実施形態におけるMME10の構成を示す。MME10は、制御部100に、送受信部110と、記憶部150とがバスを介して接続されている。
【0062】
制御部100は、MME10を制御するための機能部である。制御部は、記憶部150に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0063】
送受信部110は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
【0064】
記憶部150は、MME10の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部150には、SIPTO許可情報管理テーブル152が記憶されている。
【0065】
図3(a)、(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル152の一例を示した図である。例えば、図3(a)では、UE ID(例えば「UE1」)と、APNと(例えば、「インターネット」)と、ベアラID(例えば、「ベアラID」)と、SIPTO許可情報とを対応づけて記憶され、登録されている。
【0066】
ここで、SIPTO許可情報には、SIPTO@LNを許可するか否かが登録されており、各端末、各ネットワーク(事業者)毎に登録されている。本実施形態の場合は、UEの許可情報(例えば、「不許可」)と、移動通信ネットワーク事業者の許可情報(例えば、「許可」)と、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報(例えば、「許可」)とが含まれている。
【0067】
これにより、アタッチ時に接続先情報として指定するAPNに対するSIPTOの許可情報と、確立されるベアラ情報を管理する。なお、SIPTO許可情報に含まれる種類はこれより少なくとも良いし、多くても良い。例えば、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報が予め決められている場合には、UEの許可情報と、移動通信ネットワークの事業者の許可情報とを含んでいれば良い。
【0068】
ここで、「UE ID」は、UEを識別する識別子であり、「APN」は、ユーザがアタッチ要求を送信して接続要求を行う際に送信する接続先情報を示し、「UEの許可情報」は、UE70がHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由で、データ通信を行うこと(SIPTO@LN)を許可するか、不許可とするかを示している。
【0069】
「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」は、移動通信ネットワーク事業者において、ブロードバンドネットワーク経由の通信(SIPTO@LN)を許可するか、不許可とするかを示しており、「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」は、ブロードバンドネットワーク事業者において、ブロードバンドネットワーク7経由での通信(SIPTO@LN)を許可するか、不許可とするかを示している。
【0070】
ここで、SIPTO許可情報のそれぞれにおいて、総てが許可されていなければSIPTO@LNを利用することはできない。
【0071】
さらに、図3(b)では、UEが確立したPDNコネクション単位で、確立したベアラID、「UEの許可情報」、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」を管理している。すべての許可情報において許可されている場合には、UEは記載されているPDNコネクションによりHeNB60からホームネットワーク、ブロードバンドネットワークを経由し、データ通信を行うことを示している。
【0072】
以上のように、SIPTO許可情報管理テーブル152では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0073】
なお、本実施形態では、図3(a)及び(b)について、SIPTO許可情報管理テーブル152に登録されていることとして説明するが、どちらか一方のみ登録されていても良いことは勿論である。
【0074】
[1.2.2 HSSの構成]
続いて、本実施形態におけるHSS20の構成を図4に示す。HSS20は、制御部200に、送受信部210と、記憶部250とがバスを介して接続されている。
【0075】
制御部200は、HSS20を制御するための機能部である。制御部は、記憶部250に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0076】
送受信部210は、ルータもしくはスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
【0077】
記憶部250は、HSS20の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部250には、SIPTO許可情報管理テーブル252が記憶されている。
【0078】
図5(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル252の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0079】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル252では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0080】
[1.2.3 SGWの構成]
続いて、本実施形態におけるSGW30の構成を図6に示す。SGW30は、制御部300に、第1送受信部310と、第2送受信部320と、記憶部350とがバスを介して接続されている。
【0081】
制御部300は、SGW30を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部350に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各機能を実現する。
【0082】
第1送受信部310及び第2送受信部320は、他の装置に接続され、データの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)などにより送受信する。ここで、第1送受信部310はHeNB80など下流に接続される装置とデータ送受信し、第2送受信部320は、PGW20やMME10など上流に接続された装置とデータ送受信する機能を実現する。
【0083】
記憶部350は、SGW30の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部350にはSIPTO許可情報管理テーブル352が記憶されている。
【0084】
図7(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル352の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0085】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル352では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0086】
[1.2.4 LGWの構成]
続いて、本実施形態におけるLGW50の構成を図8に示す。LGW50は、制御部500に、コアネットワークインタフェース部510と、ブロードバンドネットワークインタフェース部520と、ホームネットワークインタフェース部530と、ローカルIPアドレス生成部540と、記憶部550とがバスを介して接続されている。
【0087】
制御部500は、LGW50を制御するための機能部である。制御部500は、記憶部550に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種機能を実現する。
【0088】
コアネットワークインタフェース部510は、コアネットワーク3と接続されるネットワークインタフェース部であり、コアネットワークインタフェース部510からパケットを受信し、ホームネットワークインタフェース部530へ転送する。
【0089】
また、ホームネットワークインタフェース部530から受信したパケットをコアネットワークインタフェース部510へ転送する。ここで、LGW50は、転送先としてSGWアドレス552を設定する。
【0090】
ブロードバンドネットワークインタフェース部520は、ブロードバンドネットワーク7と接続されるネットワークインタフェース部であり、ブロードバンドネットワークインタフェース部520からパケットを受信し、ホームネットワークインタフェース部530へ転送する。
【0091】
また、ホームネットワークインタフェース部530から受信したパケットをブロードバンドネットワークインタフェース部520へ転送する。ここでLGW50は、転送先として外部アドレス554を設定する。
【0092】
ホームネットワークインタフェース部530は、ホームネットワーク5と接続されるネットワークインタフェース部であり、上述したように、受信されたパケットをコアネットワークインタフェース部510、ブロードバンドネットワークインタフェース部520に転送したり、逆にコアネットワークインタフェース部510、ブロードバンドネットワークインタフェース部520により受信されたパケットが転送されたりする。
【0093】
ローカルIPアドレス生成部540は、ホームネットワーク5に接続したUE70に割り当てるローカルIPアドレスを生成する機能部である。
【0094】
記憶部550は、LGW50の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部550は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
【0095】
ここで、記憶部550には、SGWアドレス552と、外部アドレス554と、ローカルIPアドレス556と、が記憶されている。SGWアドレス552はコアネットワークに配置されたSGW30のアドレスを示す。外部アドレス554はブロードバンドネットワークにアクセスするためのアドレスを示す。また、ローカルIPアドレスは、ホームネットワークに接続されたUE70のアドレスである。
【0096】
[1.2.5 HeNBの構成]
図9は、本実施形態におけるHeNB60の構成を示す。HeNB60は、制御部600に、LTE基地局部610と、ホームネットワークインタフェース部620と、記憶部650と、がバスを介して接続されている。
【0097】
制御部600は、HeNB60を制御するための機能部である。制御部600は、記憶部650に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種機能を実現する。
【0098】
LTE基地局部610は、E−UTRAの基地局として機能し、UE70を収容するための機能部である。また、LTE基地局部610には、外部アンテナ612が接続されている。
【0099】
ホームネットワークインタフェース部620は、ホームネットワークインタフェース部620からパケットを受信し、送信先IPアドレスを書き換えてLTE基地局部610に転送する。
【0100】
また、LTE基地局部610から受信したパケットをホームネットワークインタフェース部620へ転送する。
【0101】
記憶部650は、HeNB60の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部650は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。また、記憶部650には、SIPTO許可情報管理テーブル652が記憶されている。
【0102】
図10(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル652の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0103】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル652では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0104】
HeNB60は、UE70からフローを受信した際に、当該フローがどのEPSベアラを用いて送信されたかを見て、当該EPSベアラにおける、UEの許可と、移動通信事業者の許可と、ブロードバンドネットワーク事業者の許可のそれぞれ設定が「許可」である場合には、当該フローをホームネットワークインタフェース部620からホームネットワーク内に直接送信し、UEの許可情報と、移動通信事業者の許可情報と、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報のいずれかの設定が「不許可」である場合には、SGW30に転送する。
【0105】
または、HeNB60は、UE70からフローを受信した際に、当該フローがどのPDNコネクションを用いて送信されたかを見て、当該PDNコネクションにおける、UEの許可と、移動通信事業者の許可と、ブロードバンドネットワーク事業者の許可のそれぞれ設定が「許可」である場合には、当該フローをホームネットワークインタフェース部620からホームネットワーク内に直接送信し、UEの許可情報と、移動通信事業者の許可情報と、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報のいずれかの設定が「不許可」である場合には、SGW30に転送する。
【0106】
[1.2.6 UEの構成]
次に、本実施形態における移動局装置であるUE70の構成について説明する。図11に示すように、制御部700に、LTEインタフェース部710と、記憶部750とがバスを介して接続されている。
【0107】
制御部700は、UE70を制御するための機能部である。制御部700は、記憶部750に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0108】
LTEインタフェース部710は、UE70がHeNB60に接続し、具体的なデータ(パケット)を送受信するための機能部である。また、LTEインタフェース部710には、外部アンテナ712が接続されている。
【0109】
記憶部750は、UE70の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部750には、SIPTO許可情報管理テーブル752が記憶されている。
【0110】
図12は、SIPTO許可情報管理テーブル752の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0111】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル752では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0112】
これにより、UE70がデータを送信する場合には、接続しているAPNがSIPTO@LNにより通信を行うか否かを把握したうえで通信を行うことができる。または、通信に用いるPDNコネクションがSIPTO@LNにより通信を行うか否かを把握したうえで通信を行うことができる。または、通信に用いるPDNコネクションがSIPTO@LNにより通信を行うか否かを把握したうえで通信を行うことができる。
【0113】
言い換えると、複数のAPNの接続がある場合、SIPTO@LNにより通信を行うためにAPNを選択して通信を行うことができる。または、複数のPDNコネクションが確立されている場合、SIPTO@LNにより通信を行うためにPDNコネクションを選択して通信を行うことができる。または、複数のベアラが確立されている場合、SIPTO@LNにより通信を行うためにベアラを選択して通信を行うことができる。
【0114】
ここで、UE70は必ずしも「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」を管理する必要はない。その場合には、UEの許可情報をMMEやHSSなどのコアネットワーク内装置に通知し、UEの許可情報に基づいて、SIPTO@LNが許可されたかどうかを管理する。
【0115】
つまり、APNに対して、ベアラIDと、UEの許可情報と、UEの許可情報に基づいてSIPTO@LNが許可/不許可されたかどうかを管理する。この場合には、UE70は「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」を保持しないため、それらに基づくことなくUEの許可情報をMMEやHSS20などのコアネットワーク3内の装置に通知する。
【0116】
もしくは、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」を管理する場合には、UEの許可情報をMME10やHSS20等のコアネットワーク3内の装置に許可を通知する場合には、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」の双方が許可されている場合にのみ送信する。
【0117】
UEの許可情報をMMEやHSSなどのコアネットワーク内装置に不許可を通知する場合には、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」の双方が許可されている場合にのみ送信する。
【0118】
SIPTO@LNによる通信を行うためには「UEの許可情報」、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」が総て許可されている必要があるため、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」が許可であることを確認してから通知することにより、通知によってSIPTO@LNされないような無駄な通知を省くことができる。
【0119】
[1.3 処理の説明]
次に、図1に示すネットワークにおいて、UE70が、HeNB60からコアネットワーク3経由でのデータを送受信している状態において、UE70が、ブロードバンドネットワーク経由(SIPTO@LN)でのデータの送受信の許可情報を不許可から許可に変更した場合に、ブロードバンドネットワーク経由(SIPTO@LN)でのデータを送受信するための手続きについて説明する。
【0120】
第1実施形態では、UE70がHeNB60からコアネットワーク3経由でデータを送受信中に、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)を許可した場合に、HeNB60からコアネットワーク3経由でのデータ通信から、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信へ切り替える。
【0121】
[1.3.1 UEによるSIPTO@LNの「許可」の通知]
図13では、UE70がSIPTO@LNを「不許可」から「許可」に変更した場合に、UE70はトラッキングエリアアップデート要求を行うことにより、ユーザが移動通信ネットワーク事業者にHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)を希望していることが通知される(HSS20にUE70の許可情報が「許可」に更新される)。従来は、UE70は通信を行っていないアイドル状態においてのみトラッキングエリアアップデート要求手続きを開始するが、本実施形態では、SIPTO@LNの通信許可/不許可を通知するために、通信中のアクティブ状態においてトラッキングエリアアップデート手続きを開始する。
【0122】
ここで、トラッキングエリアアップデート要求を行うとは、トラッキングエリアアップデート要求メッセージを送信することによって行われる処理である。例えば、S1304において、トラッキングエリアアップデート要求メッセージが、UE70からHeNB60に送信されることとなる。
【0123】
なお、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び、移動通信ネットワーク事業者の許可情報は、それぞれ「許可」とされていることを確認し、UE70の許可情報を通知してもよい。ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び、移動通信ネットワーク事業者の許可情報は予めMME10又はHSS20がUE70に通知し、UE70は受信したそれらの情報を保持しておく。
【0124】
もしくは、UE70はブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び移動通信ネットワーク事業者の許可情報を保持していなくても良い。その場合には、UE70はブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び移動通信ネットワーク事業者の許可情報を確認することなくUE70の許可情報を通知する。
【0125】
図13を用いて、順を追って説明する。まず、UE70は、HeNB60からブロードバンドネットワーク経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対する許可情報を「不許可」から「許可」へ変更する(S1302)。
【0126】
UE70は、トラッキングエリアアップデート要求メッセージをHeNB60へ送信し、UE70の許可情報を通知する(S1304)。送信の契機はユーザによる手動操作によってUE70の許可情報を更新するなどを検知する。このとき、UE70は図14(a)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、APN、UEの許可情報を含めて送信する。
【0127】
なお、図14(b)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、PDNコネクション、UEの許可情報を含めても良い。または、図14(c)に示すようにUE ID、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。
【0128】
これにより、UE70は、コアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)の通信を切り替えるよう要求する。この要求は、APNを併せて通知することでAPN単位で要求することもできるし、PDNコネクション識別子を併せて通知することでPDNコネクション単位で要求することもできるし、ベアラIDを併せて通知することでベアラ単位で要求することもできる。
【0129】
UE70からトラッキングエリアアップデート要求メッセージを受信したHeNB60は、MME10へトラッキングエリアアップデート要求を送信する(S1306)。このとき、接続されているネットワークの情報やHeNB60を識別する情報、ホームネットワークを識別する情報を含めても良い。このとき、UE70は図15(a)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、APN、ベアラID、UEの許可情報を含めて送信する。
【0130】
このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。なお、図15(b)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、PDNコネクション、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0131】
また、図15(c)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0132】
UE ID、APN、UEの許可情報を受信したMME10は、UE IDと、APNと、UEの許可情報とを関連付けてSIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。なお、UE ID、ベアラID、PDNコネクション、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とを関連付けて登録する。また、UE ID、ベアラID、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報を関連付けて登録する。
【0133】
次に、MME10は、S1306で受信したUE70の図16(a)に示すように、UE ID、APN、ベアラID、UEの許可情報をHSS20へ送信する(S1308)。このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0134】
なお、図16(b)に示すように、UE ID、ベアラID、PDNコネクション、UEの許可情報を含めても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0135】
また、図16(c)に示すように、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報とを含めても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0136】
MME10からUE ID、APN、UEの許可情報を受信したHSS20は、UE IDと、APNと、UEの許可情報を関連付けてSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。なお、UE ID、ベアラID、PDNコネクション、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報を関連付けて登録する。また、UE ID、ベアラID、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報を関連付けて登録する。
【0137】
[1.3.2 ベアラ変更手続き]
続いて、MME10は、ベアラ変更手続きを開始する(S1310)。MME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152のSIPTO許可情報のそれぞれが総て「許可」となったことを検知して、対応付けられているベアラを抽出し、抽出されたベアラに対してベアラ変更手続きの開始を決定する。
【0138】
本実施形態では、UEの許可情報が「不許可」から「許可」と変更されたことを検知し、総ての許可情報が「許可」となったことでベアラ変更手続きを行う。
【0139】
APN又はPDNコネクションに対応付けられたベアラが複数確立されている場合には、それぞれに対してベアラ変更手続きを行う。
【0140】
具体的な手続きは、図15を用いて説明する。なお、初期の状態では、PGW40とUE70との間にPDNコネクション及びベアラが確立され、コアネットワーク3経由で通信を行っている。
【0141】
MME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152で総ての許SIPTO許可情報が許可とされていることを確認し、ベアラ変更命令をSGW30へ送信する(S1502)。これにより、MME10はコアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)に変更して通信を行うことを要求する。この要求では、端点をPGW40として行っていた通信を、LGW50に切り替えるゲートウェイ再選択の要求も含まれる。
【0142】
さらに、コアネットワーク3経由の通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクション及びベアラを削除し、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信のためのLGW50とUE70間のPDNコネクション及びベアラを確立する要求も含まれている。
【0143】
ベアラ変更命令は、図16に示すように、APNに対してUEの許可を通知することもできるし、PDNコネクションに対してUEの許可を通知してもよい。これにより、MME10はコアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)に変更して通信を行うことをAPN単位で要求することもできるし、PDNコネクション単位で要求することもできる。
【0144】
ベアラ変更命令を受信したSGW30は、ベアラ変更命令をPGW40へ送信する(S1504)。ここで、SGW30は、MME10から受信した情報をPGW40へ送信する。このように、SGW30は、MME10からPGW40へのベアラ変更命令を単に転送する。
【0145】
ベアラ変更命令を受信したPGW40は、ベアラ変更要求をSGW30に送信し、コアネットワーク3経由の通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクション及びベアラを削除要求する(S1506)。
【0146】
これにより、PGW40は、受信したベアラ変更命令に応じたAPN、PDNコネクション又はベアラに対して、コアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)に変更して通信を行うことを要求する。この要求では、端点をPGW40として行っていた通信を、LGW50に切り替えるゲートウェイ再選択の要求も含まれる。
【0147】
ベアラ変更要求を受信したSGW30は、受信した情報を含めて、ベアラ変更要求をMME10に送信する(S1508)。このように、SGW30は、PGW40からMME10へのベアラ変更要求を単に転送する。
【0148】
ベアラ変更要求を受信したことで、MME10は、コアネットワーク3由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)に変更することを確認し、ベアラ変更命令をLGW50に送信する(S1510)。この要求により、端点をPGW40として行っていた通信を、LGW50に切り替えるゲートウェイ変更の要求をLGW50に行う。この要求では、端点をPGW40として行っていた通信を、LGW50に切り替えるゲートウェイ再選択の要求も含まれる。
【0149】
さらに、コアネットワーク3経由の通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクション及びベアラを削除し、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信のためのLGW50とUE70間のPDNコネクション及びベアラを確立する要求も含まれている。
【0150】
ベアラ変更命令を受信したLGW50は、ベアラ変更要求をMME10へ送信する(1512)。ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信のためのLGW50とUE70間のPDNコネクション及びベアラの確立を要求する。ベアラ変更要求を受信したMME10は、受信したベアラ変更命令に応じたAPN、PDNコネクション又はベアラに対して、SIPTO@LNに変更することを確認する。
【0151】
LGW50からベアラ変更要求を受信したMME10は、ベアラ変更要求をHeNBへ送信する(S1514)。ベアラ変更要求には、PGW40または、LGW50に送信したベアラ変更命令で通知したAPN、PDNコネクション又はベアラを通知する。
【0152】
ベアラ変更要求を受信したHeNB60は、ベアラ変更要求に含められたAPN又はPDNコネクションにおけるRRC接続再設定の通知をUE70へ送信する(1516)。ここで、HeNB60は、UE70へAPN、PDNコネクション又はベアラの情報を通知する。
【0153】
RRC接続再設定を受信したUE70は、設定されていたRRC接続を、APN、PDNコネクション又はベアラに基づいて、再設定する。UE70は、RRC接続を再設定が完了したことを確認して、RRC接続再設定完了の通知をHeNB70へ送信する(S1518)。RRC接続再設定完了通知に、APN、PDNコネクション又はベアラを含める。
【0154】
RRC接続再設定完了通知を受信したHeNB60は、APN、PDNコネクション又はベアラに対応するUE70のRRC接続再設定が完了したことを確認する。さらに、HeNB60は、S1514でMME10から送信されたベアラ変更要求に含められたAPN又はPDNコネクションにおいて、PGW40からLGW50へのベアラの変更を確認し、ベアラ変更応答をMME10へ送信する(S1520)。ここで、ベアラ変更応答に、ベアラ変更された、APN、PDNコネクション又はベアラを含める。
【0155】
HeNB60からベアラ変更応答を受信したMME10は、HeNB60とSGW40とのベアラからHeNB60とLGW50とのベアラへ変更されたことを確認し、ベアラ変更応答をLGW30へ送信する(S1522)。ここで、ベアラ変更応答にベアラが変更されたAPN、PDNコネクション又はベアラを含める。ベアラ変更を受信したLGW50は、APN又はPDNコネクションに対応するベアラが変更されたことを確認する。
【0156】
また、MME10は、ベアラ変更応答をSGW30へ送信する(S1524)。ここで、ベアラ変更応答に、ベアラ変更されたAPN又はPDNコネクションを含める。ベアラ変更応答を受信したSGW30は、APN又はPDNコネクションに対応するベアラが変更されたことを確認する。
【0157】
HeNB60とのベアラが変更されたことを確認したSGW30は、ベアラ変更応答をPGW40へ送信する(S1526)。ここで、ベアラ変更応答に、ベアラ変更されたAPN、PDNコネクション又はベアラを含める。SGW30からベアラ変更応答を受信したPGW40は、APN又はPDNコネクションに対応するSGW30とのベアラが変更されたことを確認する。
【0158】
以上の手続きにより、ベアラ変更手続きを完了する。このベアラ変更手続きでは、UE70が通知した許可情報に基づいて、MME10がコアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信に切り替える決定をし、PGW40及びLGW50に通信路切り替えの指示を行う。
【0159】
通信路の切り替えにあたっては、MME10は、コアネットワーク3経由の通信を行う場合に用いたPGW40から、ブロードバンドネットワーク7経由の通信を行う場合に用いるLGW50へゲートウェイを再選択して切り替えを行う。
【0160】
さらに、通信路切り替えにあたっては、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)を行う際に利用するLGW50とUE70とを端点としたPDNコネクションを確立し、コアネットワーク3経由で通信を行っていた際に用いられていたPGW40とUE70を端点としてPDNコネクションから切り替えて通信を行う。ここで、それぞれのPDNコネクションの識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててPGW40、HeNB50、UE70に通知しても良い。
【0161】
同じものを用いた場合には、UEはPDNコネクションの識別子が変わらないことから、PDNコネクションが変更されたことを知る必要がなくなる。その場合には、MME10がHeNBへ送信するベアラ変更要求(S1514)や、HeNB60とUE70間のRRC接続再設定処理(S1516、S1518)を行わなくても良い。このように、処理を簡易化することもできる。
【0162】
さらに、通信路切り替えにあたっては、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)を行う際に利用するベアラを確立し、コアネットワーク3経由で通信を行っていた際に用いられていたベアラから切り替えて通信を行う。ここで、それぞれのベアラIDは、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててLGW50、HeNB60及びUE70に通知しても良い。
【0163】
同じものを用いた場合には、UEはベアラの識別子が変わらないことから、ベアラが変更されたことを知る必要がなくなる。その場合には、MME10がHeNBへ送信するベアラ変更要求(S1514)や、HeNB60とUE70間のRRC接続再設定処理(S1516、S1518)を行わなくても良い。このように、処理を簡易化することもできる。
【0164】
続いて、図13のベアラ変更手続き(S1310)へ戻り説明する。S1310におけるS1520においてベアラ変更応答を受信したMME10は、トラッキングエリアアップデート受理通知をUE70へ送信する(S1334)。トラッキングエリアアップデート受理通知を受け取ったUE70は、SIPTO@LNの許可情報として「許可」を通知できたことを確認し、トラッキングエリアアップデート完了通知をMME10へ送信する(S1336)。
【0165】
以上、[1.3.1 UEによるSIPTO@LNの「許可」の通知手続き]、[1.3.2ベアラ変更手続き]により、HSS20にSIPTO@LNのUE70の許可情報が登録され、HSS20に、UE ID、APN(またはPDNコネクション)、ベアラIDで関連付けられたUE70におけるSIPTO@LNの許可情報、移動通信ネットワーク事業者におけるSIPTO@LNの許可情報及びブロードバンドネットワーク事業者におけるSIPTO@LNの許可情報それぞれにおいて「許可」が登録された状態となり、コアネットワーク3経由でのデータ通信からブロードバンドネットワーク経由のオフロードしたデータ通信へ切り替えることが可能となる。
【0166】
これらの手続きは、UE70の許可情報に基づいて行われ、UEの許可情報がAPNとともに通知された場合には、そのAPNを用いた総ての通信が切り替わることになる。具体的には、そのAPNを用いて確立した総てのPDNコネクションもしくは総てのベアラが切り替わる。
【0167】
また、UEの許可情報がPDNコネクションの識別子と共に通知された場合には、PDNコネクション単位で切り替わる。
【0168】
さらに、UEの許可情報がベアラの識別子と共に通知された場合には、ベアラ単位での切り替えが行われる。
【0169】
[2.第2実施形態]
続いて第2実施形態について説明する。本実施形態における移動通信システムは、第1実施形態で説明した構成と同様の構成が利用できる。また、コアネットワーク3、ブロードバンドネットワーク7、ホームネットワーク5のそれぞれの構成要素(装置)も同様に利用可能であるため、説明を省略する。
【0170】
第2実施形態では、UE70が、HeNB60からコアネットワーク3経由でのデータを送受信している状態において、UE70が、ブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)でのデータの送受信の許可情報を不許可から許可に変更した場合に、ブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)でのデータを送受信するための手続きについて説明する。
【0171】
第2実施形態では、UE70がデータ送信を開始する場合、UE70がHeNB60へ送信するサービス要求を行う(サービス要求メッセージを送信する)ことで、UEのSIPTO@LNの許可情報を送信する。従来は、UE70は新規PDNコネクションを確立するためにサービス要求手続きを開始するが、本実施形態では、SIPTO@LNの通信許可/不許可を通知するために、既に隔離されていて通信中のPDNコネクションを変更するためにサービス要求手続きを開始する。
【0172】
UE70は、通信を開始するためのサービス要求を行う際に、SIPTO@LNにおけるUEの許可情報を送信することによって、SIPTO@LNのUEの許可情報をMME10へ通知し、HSS20へ登録することが可能となり、コアネットワーク3経由でデータの送受信からブロードバンドネットワーク経由(SIPTO@LN)でのデータの送受信へ切り替えることが可能となる。
【0173】
[2.1 処理の説明]
上述した処理について、図18を用いて説明する。まず、UE70は、SIPTO@LNの許可情報を「不許可」から「許可」へ変更することを決定する(S2002)。
【0174】
なお、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び、移動通信ネットワーク事業者の許可情報は、それぞれ「許可」とされていることを確認し、UE70の許可情報を通知してもよい。ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び、移動通信ネットワーク事業者の許可情報は予めMME10もしくはHSS20がUE70に通知し、UE70は受信したそれらの情報を保持しておく。
【0175】
もしくは、UE70はブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び、移動通信ネットワーク事業者の許可情報を保持していなくても良い。その場合には、UE70はブロードバンドネットワーク事業者の許可情報及び、移動通信ネットワーク事業者の許可情報を確認することなくUE70の許可情報を通知する。
【0176】
UE70は、HeNB60へサービス要求を行う(S2004)。送信の契機はユーザによる手動操作によってUE70の許可情報を更新するなどを検知する。ここで、サービス要求を送信するとは、サービス要求メッセージが送信されることをいい、例えば、UE70からHeNB60にサービス要求メッセージが送信されることとなる。
【0177】
このとき、UE70は、図19(a)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、APNと、ベアラIDと、UEの許可情報とが含まれる。このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0178】
ここで、図19(b)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、PDNコネクションと、ベアラIDと、UEの許可情報とが含まれても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。または、図19(c)に示すようにUE ID、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。
【0179】
これにより、UE70は、コアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)の通信を切り替えるよう要求する。この要求は、APNを併せて通知することでAPN単位で要求することもできるし、PDNコネクション識別子を併せて通知することでPDNコネクション単位で要求することもできるし、ベアラIDを併せて通知することでベアラ単位で要求することもできる。
【0180】
UE70からサービス要求メッセージを受信したHeNB60は、サービス要求メッセージをMME10へ送信する(S2006)。このとき、HeNB60は、図20(a)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、APNと、ベアラIDと、UEの許可情報とが含まれている。このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。
【0181】
ここで、図20(b)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、PDNコネクションと、ベアラIDと、UEの許可情報とが含まれても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。または、図20(c)に示すようにUE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報とを含めても良い。
【0182】
UE ID、APN、UEの許可情報を受信したMME10は、UE IDと、APNと、UEの許可情報を関連付けてSIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。なお、UE ID、ベアラID、PDNコネクション、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報を関連付けて登録する。また、UE ID、ベアラID、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報とを関連付けて登録する。
【0183】
さらに、MME10は、HSS20へUEの許可情報の通知を送信する(S2008)。ここで、UEの許可情報の通知を送信するとは、UEの許可情報通知メッセージが送信されることにより実行される。
【0184】
ここで、MME10は、図21(a)に示すように、UEの許可情報メッセージに、UE IDと、APNと、ベアラIDと、UEの許可情報とが含まれて送信される。
【0185】
このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。ここで、図21(b)に示すように、UEの許可情報メッセージには、UE IDと、PDNコネクションと、ベアラIDと、UEの許可情報とが含まれても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、ベアラIDには「ベアラ1」と、UEの許可情報には「許可」とが含まれている。または、図21(c)に示すように、UEの許可情報通知メッセージには、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報とを含めても良い。
【0186】
MME10からUE ID、APN、UEの許可情報を受信したHSS20は、UE IDと、APNと、UEの許可情報とを関連付けてSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。ここで、HSS20が、MME10からUE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とを受信している場合には、UE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。
【0187】
なお、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とを受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とを関連付けて登録する。また、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報とを受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報を関連付けて登録する。
【0188】
続いて、UE70は、ベアラ変更手続きを開始する(S2010)。MME10は、SIPTO許可情報管理テーブルのSIPTO許可情報のそれぞれが総て「許可」となったことを検知して、対応付けられているベアラを抽出し、抽出されたベアラに対してベアラ変更手続きの開始を決定する。
【0189】
本実施形態では、UEの許可情報が「不許可」から「許可」と変更されたことを検知し、総ての許可情報が「許可」となったことでベアラ変更手続きを行う。
【0190】
APN又はPDNコネクションに対応付けられたベアラが複数確立されている場合には、それぞれに対してベアラ変更手続きを行う。このベアラ変更手続きは第1実施形態の図17で示す手続きで行われる。このように、ベアラ変更手続き自体は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0191】
ベアラ変更手続きが完了した後、従来のサービス開始手続きに従い、MME10はHeNB60へコンテキスト設定要求を送信し(S2012)、HeNB60とUE70とは無線ベアラ設定を行い(S2014)、HeNB60はMME10にコンテキスト完了通知を送信する(S2016)。これによりUE70とHeNB60との間の無線ベアラを確立するが、S2010で説明したベアラ変更手続き内でベアラは確立されているため、これらの手続きは行われなくても良い。
【0192】
以上の手続きにより、データ通信を開始する際に、サービス要求を行うことにより、HSS20に、UE ID、APN(又はPDNコネクション)及びベアラIDで関連付けられたUE70におけるSIPTO@LNの許可情報と、ブロードバンドネットワーク事業者におけるSIPTO@LNの許可情報とにおいて「許可」が登録された状態となり、UE70はHeNB60からコアネットワーク3経由でのデータ通信ではなく、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LNでの通信)を行うことが可能となる。
【0193】
これらの手続きは、UE70の許可情報に基づいて行われ、UEの許可情報がAPNとともに通知された場合には、そのAPNを用いた総ての通信が切り替わることになる。具体的には、そのAPNを用いて確立した総てのPDNコネクションもしくは総てのベアラが切り替わる。
【0194】
また、UE70の許可情報がPDNコネクションの識別子と共に通知された場合には、PDNコネクション単位で切り替わる。
【0195】
さらに、UE70の許可情報がベアラの識別子と共に通知された場合には、ベアラ単位での切り替えが行われる。
【0196】
[3.第3実施形態]
続いて第3実施形態について説明する。第3実施形態では、HeNB60からブロードバンドネットワーク経由でデータを送受信している状態において、UE70がUE70のSIPTO@LN許可情報を「許可」から「不許可」に変更した場合において、ブロードバンドネットワーク7経由でデータを送受信している状態(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由でデータを送受信している状態へ変更するための手続きを示す。
【0197】
本実施形態における移動通信システムは、第1実施形態で説明した構成と同様の構成が利用できる。また、コアネットワーク3、ブロードバンドネットワーク7、ホームネットワーク5のそれぞれの構成要素(装置)も同様に利用可能であるため、説明を省略する。
【0198】
図22では、UE70がSIPTO@LNを「許可」から「不許可」に変更した場合に、UE70はトラッキングエリアアップデート要求メッセージを送信することにより、ユーザが移動通信ネットワーク事業者にHeNB60からコアネットワーク3経由でデータ通信希望していることが通知される(HSS20にUE70の許可情報が「不許可」に更新される)。
【0199】
従来は、UE70は通信を行っていないアイドル状態においてのみトラッキングエリアアップデート手続きを開始するが、本実施形態では、SIPTO@LNの通信許可/不許可を通知するために、通信中のアクティブ状態においてトラッキングエリアアップデート手続きを開始する。このトラッキングエリアアップデート手続については、図13に記載した通りである。
【0200】
すなわち、UE70は、トラッキングエリアアップデート要求メッセージをHeNB60へ送信し、UE70の許可情報を通知する(S1304)。送信の契機はユーザによる手動操作によってUE70の許可情報を更新するなどを検知する。このとき、UE70は図14(a)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、APN、UEの許可情報を含めて送信する。なお、図14(b)に示すように、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに、UE ID、APN、UEの許可情報を含めても良い。または、図14(c)に示すようにUE ID、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。
【0201】
これにより、UE70は、コアネットワーク3経由の通信をブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)の通信を切り替えるよう要求する。この要求は、APNを併せて通知することでAPN単位で要求することもできるし、PDNコネクション識別子を併せて通知することでPDNコネクション単位で要求することもできるし、ベアラIDを併せて通知することでベアラ単位で要求することもできる。
【0202】
その後のHeNB60のトラッキングエリアアップデート要求メッセージの送信(S1306)と、MME10のUEの許可情報の通知(S1308)と、それらの送受信に関わるHeNB60、MME10及びHSS20の処理は第1実施形態と同様であるため詳細説明を省略する。第1実施形態と異なるのは、HeNB60及びMME10はメッセージに含まれるUEの許可情報を「不許可」として送信する。
【0203】
(ベアラ変更手続き)
続いて、MME10は、ベアラ変更手続きを開始する(図13のS1310)。MME10は、SIPTO許可情報管理テーブルのSIPTO許可情報のいずれか「不許可」となったことを検知して、対応付けられているベアラを抽出し、抽出されたベアラに対してベアラ変更手続きの開始を決定する。
【0204】
本実施形態では、UEの許可情報が「許可」から「不許可」と変更されたことを検知し、総ての許可情報が「許可」となっていないことでベアラ変更手続きを行う。
【0205】
APN又はPDNコネクションに対応付けられたベアラが複数確立されている場合には、それぞれに対してベアラ変更手続きを行う。
【0206】
具体的な手続きは、図22を用いて説明する。初期の状態では、LGW50とUE70との間にPDNコネクション及びベアラが確立され、ブロードバンドネットワーク経由のオフロードされた通信を行っている。
【0207】
MME10は、SIPTO許可情報管理テーブルにおける許可情報のいずれかが不許可とされていることを確認し、ベアラ変更命令をLGW50へ送信する(S3002)。これにより、MME10はHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)の通信をコアネットワーク3経由での通信に変更して通信を行うことを要求する。この要求では、端点をLGW50として行っていた通信を、PGW40に切り替えるゲートウェイ再選択の要求も含まれる。
【0208】
さらに、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信のためのLGW50とUE70間のPDNコネクション及びベアラを削除し、コアネットワーク3経由の通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクション及びベアラを確立する要求も含まれている。
【0209】
ベアラ変更命令は、図16に示すように、APNに対してUEの許可を通知することもできるし、PDNコネクションに対してUEの許可を通知してもよい。これにより、MME10はHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)の通信をコアネットワーク3経由での通信に変更して通信を行うことをAPN単位で要求することもできるし、PDNコネクション単位で要求することもできる。
【0210】
ベアラ変更命令を受信したLGW50は、ベアラ変更要求をMME10に送信し、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信のためのLGW50とUE70間のPDNコネクション及びベアラを削除要求する(S3004)。
【0211】
これにより、LGW50は、受信したベアラ変更命令に応じたAPN、PDNコネクション又はベアラに対して、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)の通信をコアネットワーク3経由での通信に変更して通信を行うことを要求する。この要求では、端点をLGW50として行っていた通信を、PGW40に切り替えるゲートウェイ再選択の要求も含まれる。
【0212】
MME10は、ベアラ変更要求を受信したことで、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)の通信をコアネットワーク3経由での通信に変更することを確認し、ベアラ変更命令をSGW30に送信する(S3006)。この要求により、端点をLGW50として行っていた通信を、PGW40に切り替えるゲートウェイ変更の要求をLGW50に行う。
【0213】
ベアラ変更命令を受信したSGW30は、ベアラ変更命令をPGW40へ送信する(S3008)。ここで、SGW30は、MME10から受信した情報をPGW40へ送信する。このように、SGW30は、MME10からPGW40へのベアラ変更命令を単に転送する。
【0214】
ベアラ変更命令を受信したPGW40は、ベアラ変更要求をSGW30に送信する(S3010)。これにより、PGW40は、受信したベアラ変更命令に応じたAPN、PDNコネクション又はベアラに対して、SIPTO@LNの通信をSIPTO@CNに変更して通信を行うことを要求する。この要求では、端点をLGW50として行っていた通信を、PGW40に切り替えるゲートウェイ再選択の要求も含まれる。
【0215】
さらに、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信のためのLGW50とUE70間のPDNコネクション及びベアラを削除し、コアネットワーク3経由の通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクション及びベアラを確立する要求も含まれている。
【0216】
ベアラ変更要求を受信したSGW30は、受信した情報を含めて、ベアラ変更要求をMME10に送信する(S3012)。このように、SGW30は、PGW40からMME10へのベアラ変更要求を単に転送する。
【0217】
MME10は、SGW30からベアラ変更要求を受信し、ベアラ変更要求をHeNBへ送信する(S3014)。ベアラ変更要求には、PGW40または、LGW50に送信したベアラ変更命令で通知したAPN、PDNコネクション又はベアラを通知する。
【0218】
ベアラ変更要求を受信したHeNB60は、ベアラ変更要求に含められたAPN、PDNコネクション又はベアラにおけるRRC接続再設定の通知をUE70へ送信する(S3016)。ここで、HeNB60は、UE70へAPN、PDNコネクション又はベアラの情報を通知する。
【0219】
RRC接続再設定を受信したUE70は、設定されていたRRC接続を、APN、PDNコネクション又はベアラに基づいて、再設定する。UE70は、RRC接続を再設定が完了したことを確認して、RRC接続再設定完了の通知をHeNB70へ送信する(S3018)。RRC接続再設定完了通知に、APN、PDNコネクション又はベアラを含める。
【0220】
RRC接続再設定完了通知を受信したHeNB60は、APN又はPDNコネクションに対応するUE70のRRC接続再設定が完了したことを確認する。さらに、HeNB60は、S3014でMME10から送信されたベアラ変更要求に含められたAPN、PDNコネクション又はベアラにおいて、LGW50からPGW40へのベアラの変更を確認し、ベアラ変更応答をMME10へ送信する(S3020)。ここで、ベアラ変更応答に、ベアラ変更された、APN、PDNコネクション又はベアラを含める。
【0221】
HeNB60からベアラ変更応答を受信したMME10は、HeNB60とSGW40とのベアラからHeNB60とLGW50とのベアラへ変更されたこを確認し、ベアラ変更応答をLGW30へ送信する(S3022)。ここで、ベアラ変更応答にベアラが変更されたAPN又はPDNコネクションを含める。ベアラ変更を受信したLGW50は、APN又はPDNコネクションに対応するベアラが変更されたことを確認する。
【0222】
また、MME10は、ベアラ変更応答をSGW30へ送信する(S3024)。ここで、ベアラ変更応答に、ベアラ変更されたAPN、PDNコネクション又はベアラを含める。ベアラ変更応答を受信したSGW30は、APN、PDNコネクション又はベアラに対応するベアラが変更されたことを確認する。
【0223】
HeNB60とのベアラが変更されたことを確認したSGW30は、ベアラ変更応答をPGW40へ送信する(S3026)。ここで、ベアラ変更応答に、ベアラ変更されたAPN、PDNコネクション又はベアラを含める。SGW30からベアラ変更応答を受信したPGW40は、APN、PDNコネクション又はベアラに対応するSGW30とのベアラが変更されたことを確認する。
【0224】
以上の手続きにより、ベアラ変更手続きを完了する。このベアラ変更手続きでは、UE70が通知した許可情報に基づいて、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信をMME10がコアネットワーク3経由の通信に切り替える決定をし、PGW40及びLGW50に通信路切り替えの指示を行う。
【0225】
通信路の切り替えにあたっては、MME10は、ブロードバンドネットワーク7経由の通信を行う場合に用いたLGW50からコアネットワーク3経由の通信を行う場合に用いたPGW40へ、ゲートウェイを再選択して切り替えを行う。
【0226】
さらに、通信路切り替えにあたっては、コアネットワーク3経由で通信を行う際に利用するPGW40とUE70を端点としたPDNコネクションを確立し、ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)を行っていた際に用いられていたLGW50とUE70を端点としてPDNコネクションから切り替えて通信を行う。ここで、それぞれのPDNコネクションの識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててPGW50、HeNB50、UE70に通知しても良い。
【0227】
同じものを用いた場合には、UEはPDNコネクションの識別子が変わらないことから、PDNコネクションが変更されたことを知る必要がなくなる。その場合には、MME10がHeNBへ送信するベアラ変更要求(S3014)や、HeNB60とUE70間のRRC接続再設定処理(S3016、S3018)を行わなくても良い。このように、処理を簡易化することもできる。
【0228】
さらに、通信路切り替えにあたっては、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)を行う際に利用するベアラを確立し、コアネットワーク3経由で通信を行っていた際に用いられていたベアラから切り替えて通信を行う。ここで、それぞれのベアラの識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててPGW40、HeNB50、UE70に通知しても良い。
【0229】
同じものを用いた場合には、UEはベアラの識別子が変わらないことから、ベアラが変更されたことを知る必要がなくなる。その場合には、MME10がHeNBへ送信するベアラ変更要求(S3014)や、HeNB60とUE70間のRRC接続再設定処理(S3016,S3018)を行わなくても良い。このように、処理を簡易化することもできる。
【0230】
図13のベアラ変更手続き(S1310)以降の手続きは、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0231】
以上の手続きにより、HSS20にSIPTO@LNのUE70の許可情報が登録され、HSS20に、UE ID、APN(又はPDNコネクション)、ベアラIDで関連付けられたUE70におけるSIPTO@LNの許可情報、移動通信ネットワーク事業者におけるSIPTO@LNの許可情報及びブロードバンドネットワーク事業者におけるSIPTO@LNの許可情報それぞれにおいてUEの許可情報は「不許可」が登録された状態となり、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされていたデータ通信は、コアネットワーク3を経由したデータ通信へ切り替えることが可能となる。
【0232】
これらの手続きは、UE70の許可情報に基づいて行われ、UEの許可情報がAPNとともに通知された場合には、そのAPNを用いた総ての通信が切り替わることになる。具体的には、そのAPNを用いて確立した総てのPDNコネクションもしくは総てのベアラが切り替わる。
【0233】
また、UEの許可情報がPDNコネクションの識別子と共に通知された場合には、PDNコネクション単位で切り替わる。
【0234】
さらに、UEの許可情報がベアラの識別子と共に通知された場合には、ベアラ単位での切り替えが行われる。
【0235】
[4.第4実施形態]
続いて第4実施形態について説明する。本実施形態における移動通信システムは、第2実施形態で説明した構成と同様の構成が利用できる。また、コアネットワーク3、ブロードバンドネットワーク7、ホームネットワーク5のそれぞれの構成要素(装置)も同様に利用可能であるため、説明を省略する。
【0236】
第4実施形態では、UE70が、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)でのデータを送受信している状態において、UE70が、ブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)でのデータの送受信の許可情報を許可から不許可に変更した場合に、コアネットワーク3経由でのデータを送受信するための手続きについて説明する。
【0237】
第4実施形態では、UE70がデータ送信を開始する場合、UE70がHeNB60へ送信するサービス要求を行うことで、UEのSIPTO@LNの許可情報を送信する。従来は、UE70は新規PDNコネクションを確立するためにサービス要求手続きを開始するが、本実施形態では、SIPTO@LNの通信許可/不許可を通知するために、既に隔離されていて通信中のPDNコネクションを変更するためにサービス要求手続きを開始する。
【0238】
UE70は、通信を開始するためのサービス要求を行う際に、SIPTO@LNにおけるUEの許可情報を送信することによって、SIPTO@LNのUEの許可情報をMME10へ通知し、HSS20へ登録することが可能となり、ブロードバンドネットワーク(SIPTO@LN)7経由でデータの送受信からコアネットワーク経由でのデータの送受信へ切り替えることが可能となる。
【0239】
上述した処理について、図18を用いて説明する。まず、UE70は、SIPTO@LNの許可情報を「許可」から「不許可」へ変更することを決定する(S2002)。
【0240】
UE70は、HeNB60へサービス要求メッセージを送信する(S2004)。送信の契機はユーザによる手動操作によってUE70の許可情報を更新するなどを検知する。このとき、UE70は、図19(a)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDとAPNと、UEの許可情報とが含まれている。このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、UEの許可情報には「不許可」とが含まれている。
【0241】
ここで、図19(b)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とが含まれても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、UEの許可情報には「不許可」とが含まれている。または、図19(c)に示すようにUE ID、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。
【0242】
これにより、UE70は、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)をコアネットワーク3経由の通信を切り替えるよう要求する。この要求は、APNを併せて通知することでAPN単位で要求することもできるし、PDNコネクション識別子を併せて通知することでPDNコネクション単位で要求することもできるし、ベアラIDを併せて通知することでベアラ単位で要求することもできる。
【0243】
UE70からサービス要求メッセージを受信したHeNB60は、サービス要求メッセージをMME10へ送信する(S2006)。このとき、HeNB60は、図20(a)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、APNと、UEの許可情報とが含まれている。このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、UEの許可情報には「不許可」とが含まれている。
【0244】
ここで、図20(b)に示すように、サービス要求メッセージには、UE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とが含まれても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、UEの許可情報には「不許可」とが含まれている。または、図20(c)に示すようにUE ID、ベアラID、UEの許可情報を含めても良い。
【0245】
UE ID、APN、UEの許可情報を受信したMME10は、UE IDと、APNと、UEの許可情報を関連付けてSIPTO許可情報管理テーブルに登録する。なお、UE ID、ベアラID、PDNコネクション、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報を関連付けて登録する。また、UE ID、ベアラID、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報を関連付けて登録する。
【0246】
HeNB60からサービス要求メッセージを受信したMME10は、HSS20へUEの許可情報の通知を送信する(S2008)。ここで、UEの許可情報の通知を送信するとは、UEの許可情報通知メッセージが送信されることにより実行される。
【0247】
ここで、MME10は、図21(a)に示すように、UEの許可情報通知メッセージに、UE IDと、APNと、UEの許可情報とが含まれて送信される。このとき、UE IDには「UE1」と、APNには「インターネット」と、UEの許可情報には「不許可」とが含まれている。
【0248】
ここで、図21(b)に示すように、UEの許可情報通知メッセージに、UE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とが含まれても良い。このとき、UE IDには「UE1」と、PDNコネクションには「PDNコネクション1」と、UEの許可情報には「不許可」とが含まれている。または、図21(c)に示すように、UEの許可情報通知メッセージには、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報とを含めても良い。
【0249】
MME10からUE ID、APN、UEの許可情報を受信したHSS20は、UE IDと、APNと、UEの許可情報とを関連付けてSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。ここで、HSS20が、MME10からUE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報を受信している場合には、UE IDと、PDNコネクションと、UEの許可情報とをSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。
【0250】
なお、UE ID、ベアラID、PDNコネクション、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、PDNコネクションと、UEの許可情報を関連付けて登録する。また、UE ID、ベアラID、UEの許可情報を受信した場合には、UE IDと、ベアラIDと、UEの許可情報を関連付けて登録する。
【0251】
続いて、UE70は、ベアラ変更手続きを開始する(S2010)。MME10は、SIPTO許可情報管理テーブルのSIPTO許可情報のそれぞれが総て「許可」となっていないことを検知して、対応付けられているベアラを抽出し、抽出されたベアラに対してベアラ変更手続きの開始を決定する。
【0252】
本実施形態では、UEの許可情報が「許可」から「不許可」と変更されたことを検知し、総ての許可情報が「許可」となっていないこと(SIPTO許可情報のいずれかが不許可)でベアラ変更手続きを行う。
【0253】
APN又はPDNコネクションに対応付けられたベアラが複数確立されている場合には、それぞれに対してベアラ変更手続きを行う。このベアラ変更手続きは図22で示す手続きで行われる。ベアラ変更手続きは第3実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0254】
ベアラ変更手続きが完了した後、従来のサービス開始手続きに従い、MME10はHeNB60へコンテキスト設定要求を送信し(S2012),HeNB60とUE70は無線ベアラ設定を行い(S2014)、HeNB60はMME10にコンテキスト完了通知を送信する(S2016)。これによりUE70とHeNB60との間の無線ベアラを確立するが、S2010で説明したベアラ変更手続き内でベアラは確立されているため、これらの手続きは行われなくても良い。
【0255】
以上の手続きにより、データ通信を開始する際に、サービス要求を行うことにより、HSS20に、UE ID、APN(又はPDNコネクション)及びベアラIDで関連付けられたUE70におけるSIPTO@LNの許可情報と、ブロードバンドネットワーク事業者におけるSIPTO@LNにおけるいずれかの許可情報において「不許可」が登録された状態となり、UE70はHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信ではなく、HeNB60からコアネットワーク3経由でのデータ通信(SIPTO@LN)を行うことが可能となる。
【0256】
これらの手続きは、UE70の許可情報に基づいて行われ、UEの許可情報がAPNとともに通知された場合には、そのAPNを用いた総ての通信が切り替わることになる。具体的には、そのAPNを用いて確立した総てのPDNコネクションもしくは総てのベアラが切り替わる。
【0257】
また、UEの許可情報がPDNコネクションの識別子と共に通知された場合には、PDNコネクション単位で切り替わる。
【0258】
さらに、UEの許可情報がベアラの識別子と共に通知された場合には、ベアラ単位での切り替えが行われる。
【0259】
[5.変形例]
上述した実施形態は、本発明を説明するために例示した実施形態であり、具体的な構成もこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれるのは勿論である。
【0260】
また、UEの許可情報の通知方法についても、上述した方法に関わらず、別の手段を用いて行っても良い。例えば、UE70とMME10との間のインタフェースで送受信が行われているNASシグナリングメッセージに含めて、UE70がMME10に通知してもよい。もちろんNASシグナリングメッセージに関わらず、UE70がMME10に送信できる別の手段であってもよい。
【0261】
もしくは、UE70は、HSS20へ直接通知してもよい。HSS20は受信した情報をMME10に通知することで、MME10はUEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブルに登録することができる。
【0262】
こうした方法により、UE70の許可情報を、MME10はSIPTO許可情報管理テーブル152に、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252に登録することができる。
【0263】
これにより、その後MME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を参照し、許可情報に基づいて、ベアラ変更手続きを行うことができる。
【0264】
総ての許可情報が「許可」されている場合には、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信をしているか否かを判断する。
【0265】
ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信(SIPTO@LN)をしていない場合には、コアネットワーク3経由の通信路をブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信路(SIPTO@LN)に切り替えるベアラ変更手続きを行うことができる。総ての許可情報が「許可」とされていない場合には、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信をしているか否かを判断する。
【0266】
ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信(SIPTO@LN)をしている場合には、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信路(SIPTO@LN)をコアネットワーク3経由の通信路に切り替えるベアラ変更手続きを行うことができる。
【0267】
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0268】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0269】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0270】
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個
別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
【0271】
また、各実施形態において、MME10が開始するベアラ変更手続きを詳述してきた。MME10がベアラ書変更手続きを開始する契機はこれらに限らず、例えば、UEの通知情報が口頭でネットワーク事業者に伝えられ、ネットワーク事業者がHSS20へ登録し、HSS20がMME10に登録されたUEの許可情報を通知することで、MME10はベアラ変更手続きを開始してもよい。
【0272】
または、UEは許可情報をHSS20へ直接通信により通知する手段を持ち、HSS20は許可情報を登録後、MME10に登録されたUEの許可情報を通知することで、MME10はベアラ変更手続きを開始してもよい。
【0273】
このように、MME10がベアラ変更手続きの開始契機に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれるのは勿論である。
【符号の説明】
【0274】
1 移動通信システム
3 コアネットワーク
10 MME
100 制御部
110 送受信部
150 記憶部
152 SIPTO許可情報管理テーブル
20 HSS
200 制御部
210 送受信部
250 記憶部
252 SIPTO許可情報管理テーブル
25 GW
30 SGW
300 制御部
310 第1送受信部
320 第2送受信部
350 記憶部
352 SIPTO許可情報管理テーブル
40 PGW
5 ホームネットワーク
50 LGW
500 制御部
510 コアネットワークインタフェース部
520 ブロードバンドネットワークインタフェース部
530 ホームネットワークインタフェース部
540 ローカルIPアドレス生成部
550 記憶部
552 SGWアドレス
554 外部アドレス
556 ローカルIPアドレス
60 HeNB
600 制御部
610 LTE基地局部
612 アンテナ
620 ホームネットワークインタフェース部
650 記憶部
652 SIPTO許可情報管理テーブル
70 UE
700 制御部
710 LTEインタフェース部
712 アンテナ
750 記憶部
752 SIPTO許可情報管理テーブル
7 ブロードバンドネットワーク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動局装置。
【請求項2】
前記許可情報を、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに含めてホーム基地局に送信することを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項3】
前記許可情報を、サービス要求メッセージに含めてホーム基地局に送信することを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項4】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワークと、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする位置管理装置。
【請求項5】
前記許可情報は、受信されるトラッキングエリアアップデート要求メッセージに含まれていることを特徴とする請求項4に記載の位置管理装置。
【請求項6】
前記許可情報は、受信されるサービス要求メッセージに含まれていることを特徴とする請求項4に記載の位置管理装置。
【請求項7】
ネットワーク事業者の許可情報が登録されており、
受信された前記移動局装置の許可情報が許可であり、かつ、前記ネットワーク事業者の許可情報が許可である場合に前記位置管理装置に対して第1通信路から第2通信路に切り替えるよう指示をすることを特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載の位置管理装置。
【請求項8】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるLGWにおいて、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とするLGW。
【請求項9】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っている場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動局装置。
【請求項10】
前記許可情報を、トラッキングエリアアップデート要求メッセージに含めてホーム基地局に送信することを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項11】
前記許可情報を、サービス要求メッセージに含めてホーム基地局装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項12】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする位置管理装置。
【請求項13】
前記許可情報は、受信されるトラッキングエリアアップデート要求メッセージに含まれていることを特徴とする請求項12に記載の位置管理装置。
【請求項14】
前記許可情報は、受信されるサービス要求メッセージに含まれていることを特徴とする請求項12に記載の位置管理装置。
【請求項15】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるアクセス制御装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、
前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とするアクセス制御装置。
【請求項16】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動通信システム。
【請求項17】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする移動通信システム。
【請求項18】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記LGWは、前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路にLGWが切り替えることを特徴とする移動通信システム。
【請求項19】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、第2通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して前記位置管理装置に送信することを特徴とする移動通信システム。
【請求項20】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする移動通信システム。
【請求項21】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする移動通信システム。
【請求項22】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局に送信し、
前記位置管理装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を前記ホーム基地局から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする移動通信システム。
【請求項23】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を前記ホーム基地局装置から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする移動通信システム。
【請求項24】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている場合に、前記位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局に送信し、
前記位置管理装置は、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を前記ホーム基地局から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置を、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする移動通信方法。
【請求項25】
移動局装置と、移動局装置が接続されるホーム基地局装置と、LGW(Local Gateway)とを含むホームネットワークと、
位置管理装置と、アクセス制御装置とを含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
第2通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第1通信経路に切り替える許可情報を前記ホーム基地局装置から受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第2通信経路から第1通信経路に切り替えるよう指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする移動通信方法。




【図19】
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【図20】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−17091(P2013−17091A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149409(P2011−149409)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】