説明

移動局装置及び無線信号品質測定方法

【課題】消費電力をより低減可能な移動局装置を提供する。
【解決手段】移動局装置1は、第1の周期ごとの一定期間に、基地局装置からの無線信号を受信するアイドルモードの実行中において、無線信号に含まれる呼び出し信号を抽出し、呼び出し信号を解析することにより自装置宛ての着信が有るか否か判定するページング処理部113と、アイドルモードの実行中において、第1の周期で受信した無線信号のうち、第1の周期の複数倍である第2の周期で受信した無線信号の品質を測定し、一方、第1の周期で受信した無線信号のうち、第2の周期から外れたタイミングで受信した無線信号の品質を測定しない信号品質測定部114とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、基地局装置から一定周期で特定の無線信号が送信されている間だけ、基地局装置からの無線信号を受信するよう設定可能な移動局装置、及びそのような移動局装置で用いられる無線信号品質測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、基地局装置と移動局装置との間で無線通信する移動体通信システムが普及している。移動体通信システムでは、移動局装置は内蔵された電源から供給される電力を用いて動作するので、移動局装置の電力消費量は少ないほど好ましい。
【0003】
そこで、移動局装置が基地局装置を介してデータを送受信していない待機状態にあるときに、移動局装置が有する回路の一部への電力供給を停止することで、移動局装置の電力消費を抑制する技術が利用されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。特許文献1及び2に開示された技術では、一定周期にて、移動局装置が特定の基地局装置からの呼び出し信号を受信する間だけ、その受信に関連する回路に電力が供給される。呼び出し信号を受信する間だけ、その受信に関連する回路に電力を供給する移動局装置の運用モードは、例えば、無線通信技術に関する規格の一つであるWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)では、アイドルモードと呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−64408号公報
【特許文献2】特表2009−535938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
移動局装置の消費電力は少ないほど、その使用可能時間が長くなり、あるいは、移動局装置が内蔵する電源は小型化できる。そのため、移動局装置の消費電力を低減させる技術が要望されている。
【0006】
そこで、本明細書は、消費電力を低減可能な移動局装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの実施形態によれば、基地局装置と無線通信する移動局装置が提供される。この移動局装置は、第1の周期ごとの一定期間に、基地局装置からの無線信号を受信するアイドルモードの実行中において、無線信号に含まれる呼び出し信号を抽出し、呼び出し信号を解析することにより自装置宛ての着信が有るか否か判定するページング処理部と、アイドルモードの実行中において、第1の周期で受信した無線信号のうち、第1の周期の複数倍である第2の周期で受信した無線信号の品質を測定し、一方、第1の周期で受信した無線信号のうち、第2の周期から外れたタイミングで受信した無線信号の品質を測定しない信号品質測定部とを有する。
【0008】
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【発明の効果】
【0009】
本明細書に開示された移動局装置は、消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一つの実施形態による移動局装置の構成図である。
【図2】フレームの一例の構成図である。
【図3】データ通信デバイスの構成図である。
【図4】(a)は、プロセッサがサスペンド状態でない場合における、呼び出し信号の受信タイミングと無線信号の品質測定のタイミングの関係の一例を示す図である。(b)は、プロセッサがサスペンド状態である場合における、呼び出し信号の受信タイミングと無線信号の品質測定のタイミングの関係の一例を示す図である。
【図5】アイドルモード実行中における、無線信号の受信処理の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図を参照しつつ、一つの実施形態による、移動局装置について説明する。
従来技術による移動局装置は、アイドルモードの実行中において、呼び出し信号を含む無線信号を受信する度に、その無線信号の品質を測定する。例えば、モバイルWiMAXに準拠した移動局装置は、無線信号の品質を表す指標として、例えば、受信信号強度(Receive Signal Strength Indication、RSSI)または搬送波対干渉・雑音比(Carrier-to-Interference-plus-Noise Ratio、CINR)を測定する。そして測定された無線信号の品質は、例えば、ユーザにその信号品質を通知するために、移動局装置が有する表示装置上に無線信号の受信状態を表す記号、例えば、いわゆるアンテナマークによって表される。呼び出し信号を受信する周期は、例えば、1.28秒に設定される。以下では、呼び出し信号の受信周期をページング周期と呼ぶ。
【0012】
しかし、アイドルモードでは、無線信号の品質の測定結果は、主としてユーザに通知するために利用されるだけであり、ページング周期ほど短い間隔で無線信号の品質を測定しなくても、移動局装置の運用に支障はない。
【0013】
そこで、本明細書に開示される移動局装置は、アイドルモードの実行中、ページング周期の複数倍の周期で基地局装置から受信した無線信号の品質を測定する。この移動局装置は、無線信号の品質を測定する回数を減らすことで、消費電力を低減する。さらに、この移動局装置全体を制御する主制御装置がサスペンド状態にある場合、この移動局装置は、呼び出し信号を含む無線信号を受信したときも、無線信号の品質を測定しないことで、さらに消費電力を低減する。
【0014】
図1は、一つの実施形態による移動局装置1の構成図である。この移動局装置1は、例えば、いわゆるスマートフォン、携帯情報端末、モバイルルータあるいはタブレットPCであり、内蔵電源から供給される電力にて動作する、携帯可能な無線端末である。移動局装置1は、ユーザインターフェース部2と、インターフェース部3と、記憶部4と、データ通信デバイス5と、音声通信部6と、プロセッサ7と、クロック制御部8と、電源9と、電源制御部10とを有する。移動局装置1が有するこれらの各部は、筺体(図示せず)内に収容される。プロセッサ7と、ユーザインターフェース部2、インターフェース部3及び記憶部4は、例えば、データバス及び制御線を介して接続されている。またデータ通信デバイス5及び音声通信部6は、それぞれ、General Purpose Input/Output(GPIO)端子及びSecure Digital Input/Output(SDIO)端子を介して、プロセッサ7と接続される。移動局装置1は、さらに、スピーカ、マイクロホン及びカメラを有していてもよい。なお移動局装置1がタブレットPCまたはモバイルルータの場合、音声通信部6を備えていなくてもよい。
【0015】
ユーザインターフェース部2は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置と、複数のボタンスイッチを有する入力装置とを有する。あるいは、ユーザインターフェース部2は、表示装置と入力装置とが一体化された、タッチパネルディスプレイを有してもよい。ユーザインターフェース部2は、プロセッサ7から受け取った表示用の情報を表示装置上に表示する。またユーザインターフェース部2は、ユーザによる入力装置の操作に応じた入力信号をプロセッサ7へ渡す。
【0016】
インターフェース部3は、例えば、移動局装置をコンピュータまたはプリンタなどの他の機器と接続する。そのために、インターフェース部3は、例えば、High Speedモードに対応可能なUniversal Serial Bus(USB)といったシリアルバス規格に従ったインターフェース回路を有する。そしてインターフェース部3は、プロセッサ7から受け取った画像信号といったデータ信号を、インターフェース部3に接続された他の機器へ出力する。あるいは、インターフェース部3は、他の機器から受け取ったデータ信号をプロセッサ7に渡す。
【0017】
記憶部4は、例えば、不揮発性の半導体メモリ回路及び揮発性の半導体メモリ回路を有する。そして記憶部4は、移動局装置1上で動作する様々なアプリケーションプログラム、移動局装置1が受け取った様々なデータなどを記憶する。
【0018】
データ通信デバイス5は、移動局装置1とデータ通信用の基地局装置(図示せず)との間で、無線にてパケット単位でデータ通信するための回路を有する。本実施形態では、データ通信デバイス5は、IEEE 802.16e-2005として規定されているモバイルWiMAXあるいはIEEE 802.16mとして規定されているWiMAX2に準拠して、基地局装置との間で無線通信する。そしてデータ通信デバイス5は、移動局装置1がデータ通話の実行中、プロセッサ7から受け取ったデータ信号を含む無線信号を基地局装置へ送信し、一方、基地局装置から受信した無線信号からデータ信号を抽出してプロセッサ7へ渡す。
【0019】
データ通信デバイス5は、プロセッサ7に対して自律的に動作可能となっている。そのため、移動局装置1が、その全体が動作可能な通常状態となっている場合だけでなく、移動局装置1が直前の通常状態へ復帰可能な最小限の機能の動作しかしないサスペンド状態となっている場合にも、データ通信デバイス5は動作可能である。なお、データ通信デバイス5の詳細については後述する。
【0020】
音声通信部6は、移動局装置1と音声通話用の基地局装置(図示せず)との間で、無線にて通信する。そのために、音声通信部6は、携帯電話システムの規格、例えば、Wideband Code Division Multiple Access(W-CDMA)あるいはCDMA2000 1xなどに従って動作する無線通信用の回路を有する。そして音声通信部6は、移動局装置1が音声通話の実行中、プロセッサ7から受け取った音声信号を含む無線信号を基地局装置へ送信し、一方、基地局装置から受信した無線信号から音声信号を抽出してプロセッサ7へ渡す。
【0021】
プロセッサ7は、主制御部の一例であり、移動局装置1全体を制御する。またプロセッサ7は、例えば、ユーザの操作による入力信号に従ってアプリケーションプログラムを実行する。プロセッサ7は、そのアプリケーションプログラムに従って無線にてデータ通信する場合、基地局装置からの無線信号に含まれるデータをデータ通信デバイス5を介して受け取る。またプロセッサ7は、基地局装置へ送信するデータをデータ通信デバイス5へ渡す。またプロセッサ7は、音声通話の実行中、マイクロホンを介して入力された音声信号を音声通信部6へ渡し、一方、基地局装置から受信した無線信号に含まれる音声信号を音声通信部6から受け取る。
【0022】
さらに、プロセッサ7は、移動局装置1の消費電力を低減するために、サスペンド状態へ移行するか否か判定する。サスペンド状態では、例えば、ユーザインターフェース部2のディスプレイへの電力供給が停止される。またプロセッサ7も、サスペンド状態から、サスペンド状態が開始される直前の通常状態へ復帰するか否かを判定する処理以外の処理を停止する。
【0023】
例えば、プロセッサ7は、以下の(i)〜(v)の条件が全て満たされた場合に、サスペンド状態へ移行する。
(i)一定期間に渡ってユーザインターフェース部2からの入力信号が無い。
(ii)一定期間に渡ってユーザインターフェース部2へ表示させる情報が変化しない。
(iii)プロセッサ7上で動作中のアプリケーションプログラムがない。
(iv)音声通信部6を介して音声通話中でない。
(v)データ通信デバイス5を介してデータ通信中でない。
なお、上記の一定期間は、例えば、5分間〜10分間に設定される。また、移動局装置1が音声通信部6を有さない場合、プロセッサ7がサスペンド状態へ移行するための上記の条件のうち、(iv)の条件は除外されてもよい。
【0024】
また、プロセッサ7がサスペンド状態にある場合において、ユーザインターフェース部2にユーザがタッチする、あるいは特定のボタンを押下するといった特定の操作がなされると、プロセッサ7は通常状態へ復帰する。あるいは、データ通信デバイス5または音声通信部6が、自装置宛ての着信があることを基地局装置から通知された場合も、プロセッサ7は通常状態へ復帰する。
【0025】
クロック制御部8は、例えば、発振周期が可変な発振回路を有し、プロセッサ7に対して通常状態におけるクロック周波数とサスペンド状態におけるクロック周波数とが異なるクロック信号を供給する。通常状態におけるクロック周波数は、例えば、数100MHz〜1GHzである。クロック制御部8は、プロセッサ7からサスペンド状態へ移行ことを通知されると、クロック周波数を、通常状態におけるクロック周波数よりも遅くする。またクロック制御部8は、プロセッサ7から、サスペンド状態から通常状態へ復帰することを通知されると、クロック周波数を通常状態における周波数に変更する。
【0026】
電源9は、移動局装置1に内蔵される電源であり、例えば、リチウムイオン電池である。そして電源9から供給される電力は、電源制御部10を介して移動局装置1の各部に供給される。
電源制御部10は、プロセッサ7からの制御信号に応じて、電源9から供給された電力を移動局装置1の各部に供給または停止するためのスイッチング回路を有する。例えば、通常状態では、電源制御部10は、移動局装置1の各部のうち、電力供給を必要とするもの全てへ電力を供給する。一方、サスペンド状態では、電源制御部10は、移動局装置1の各部のうち、通常状態へ復帰させるために必要なものにだけ電力を供給する。
【0027】
次に、データ通信デバイス5について説明する。データ通信デバイス5は、データ通信用の基地局装置から、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access, OFDMA)方式に従って多重化されたダウンリンク信号を含む無線信号を受信する。一方、データ通信デバイス5は、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing, OFDM)方式に従って多重化されたアップリンク信号を含む無線信号を送信する。データ通信デバイス5と基地局装置とは、例えば、時分割複信(Time Division Duplexing, TDD)方式に従って、ダウンリンク信号を含む無線信号とアップリンク信号を含む無線信号とを、フレーム単位で交互に送受信する。
【0028】
図2は、フレームの一例の構成図である。図2において、横軸は時間を表し、縦軸は周波数を表す。フレーム200は、基地局装置から移動局装置1へ送信されるダウンリンクのサブフレーム210と、移動局装置1から基地局装置へ送信されるアップリンクのサブフレーム220とを含む。サブフレーム210とサブフレーム220とは、Transmit Transition Gap(TTG)とReceive Transition Gap(RTG)により区切られている。一つのフレーム200の長さは、例えば、5ミリ秒である。
【0029】
ダウンリンクのサブフレーム210は、プリアンブル211と、フレーム制御ヘッダ(Frame Control Header, FCH)212と、ダウンリンクマップ(DL-MAP)213と、アップリンクマップ(UL-MAP)214と、複数のダウンリンクバースト215−1〜215−j(jは2以上の整数)を含む。
【0030】
プリアンブル211は、移動局装置1が既知のシンボルを含み、例えば、移動局装置1が同期処理を行ったり、無線信号の品質を測定するために利用される。FCL212は、DL-MAPメッセージの長さ、使用されている誤り訂正符号の方式などを表す情報を含む。DL-MAP213は、物理層の同期情報、基地局装置の識別子、ダウンリンクのサブフレーム210に含まれるOFDMシンボル数、及び、各ダウンリンクバーストがデータを含むのか、または制御情報を含むのかを表す情報を含む。UL-MAP214は、フレーム内のアップリンクのサブフレーム220の開始位置、サブフレーム220に含まれるOFDMシンボル数、及び、各アップリンクバーストがデータを含むのか、または制御情報を含むのかを表す情報を含む。各ダウンリンクバーストは、それぞれ、基地局装置から移動局装置1へ転送されるデータのブロックを表す。例えば、呼び出し信号は、何れかのダウンリンクバーストに含まれる。
【0031】
一方、アップリンクのサブフレーム220は、レンジングサブチャネル221と、複数のアップリンクバースト222−1〜222−k(kは2以上の整数)を含む。レンジングサブチャネル221は、レンジングまたは帯域要求に関する情報を含む。各アップリンクバーストは、それぞれ、移動局装置1から基地局装置へ転送されるデータのブロックを表す。
【0032】
図3は、データ通信デバイス5の構成図である。データ通信デバイス5は、ベースバンド処理部11と、無線処理部12と、2本のアンテナ13−1、13−2と、通信制御部14と、電源制御部15とを有する。ベースバンド処理部11、無線処理部12、通信制御部14及び電源制御部15は、それぞれ、別個の回路であってもよく、あるいは、これらの各部は、それら回路が集積された一つの集積回路であってもよい。
【0033】
ベースバンド処理部11は、ベースバンド周波数を持つアップリンク信号及びダウンリンク信号に対する処理を実行する。そのために、ベースバンド処理部11は、アップリンク信号を処理する送信信号処理部111と、ダウンリンク信号を処理する受信信号処理部112とを有する。
送信信号処理部111は、アップリンク信号に対して畳込み符号化あるいはターボ符号化などの誤り訂正用符号化処理などの送信処理を実行する。さらに送信信号処理部111は、符号化されたアップリンク信号を所定の変調方式に従って変調するとともに、OFDM方式に従ってアップリンク信号を多重化することで、上記のアップリンクのサブフレームを作成する。送信信号処理部111は、アップリンクのサブフレームを無線処理部12へ出力する。
【0034】
受信処理部112は、無線処理部12から受信したダウンリンクのサブフレームに含まれる、個々のダウンリンク信号を復調する。そして受信処理部112は、復調されたダウンリンク信号に対して誤り訂正復号処理を実行する。そして受信処理部112は、復号されたダウンリンク信号をプロセッサ7へ出力する。
なお、基地局装置がMuItiple input multiple output(MIMO)技術に従って複数のアンテナからダウンリンク信号を送信していることがある。この場合には、受信処理部112は、個々のダウンリンク信号を復調する前に、アンテナ13−1、13−2のそれぞれで同時に受信したダウンリンク信号の組に対して、例えば最小平均二乗誤差法あるいは最尤推定法に従って、信号分離処理を行う。
【0035】
さらに受信処理部112は、アイドルモードの実行中に自装置宛ての着信が有るか否かを判定するページング処理を実行するページング処理部113と、基地局装置から受信した無線信号の品質を測定する信号品質測定部114とを有する。
ページング処理部113は、通信制御部14からウェイクアップしたことを通知され、電力供給が開始されると、基地局装置から受信した無線信号に含まれるダウンリンクのサブフレームから呼び出し信号を抽出する。そしてページング処理部113は、呼び出し信号を解析して、自装置宛ての信号が有るか否か判定する。例えば、呼び出し信号は、モバイルWiMAXまたはWiMAX2では、報知チャネルを通じて送信される、MOB-PAG-ADVメッセージである。ページング処理部113は、MOB-PAG-ADVメッセージに含まれる、移動局のMedia Access Control(MAC)アドレスハッシュ値のうち、自装置に対応するMACアドレスハッシュ値を抽出する。そしてページング処理部113は、抽出したMACアドレスハッシュ値に対応するアクションコードを参照して、自装置宛ての着信があるか否か判定する。そしてページング処理部113は、その判定結果を通信制御部14へ通知する。
【0036】
信号品質測定部114は、例えば、通信制御部14から指示されたタイミングで、基地局装置から受信した無線信号の品質を測定する。特に、信号品質測定部114は、アイドルモードの実行中において、移動局装置1が属するセルを管理する基地局装置からの無線信号の品質を測定する。また、信号品質測定部114は、アクティブモードの実行中、移動局装置1が属するセルを管理する基地局装置からの無線信号の品質だけでなく、隣接するセルを管理する基地局装置からの無線信号の品質を測定してもよい。本実施形態では、信号品質測定部114は、無線信号の品質を表す指標としてRSSI及びCINRを求める。なお、信号品質測定部114は、基地局装置から受信した無線信号の品質を表す指標として、CINRの代わりに、信号対干渉・雑音比を求めてもよい。
【0037】
信号品質測定部114は、信号品質測定用の複数のフレームのそれぞれに含まれるプリアンブル信号の強度を測定し、その強度の平均値をRSSIとして求める。
また信号品質測定部114は、信号品質測定用の複数のフレームのそれぞれに含まれるプリアンブル信号の電力及びプリアンブル信号を受信した期間中の全ての信号電力を測定する。信号品質測定部114は、全ての信号電力からプリアンブル信号の電力を減算することにより、干渉成分及び雑音成分の電力を求める。信号品質測定部114は、プリアンブル信号の電力を干渉成分及び雑音成分の電力で割ることにより、CINRを求める。
さらに信号品質測定部114は、次式に従って時間軸方向にCINRを平滑化してもよい。
【数1】

CINRtは、最新の測定時におけるCINRの値であり、CINRt-1は、前回の測定時におけるCINRの値である。αは忘却係数であり、例えば、0.2〜0.4に設定される。CINRavgは、平滑化されたCINRの値である。このように、CINRを平滑化し、平滑化されたCINR値を通信制御部14へ出力することにより、信号品質測定部114は、測定誤差によるCINR値のバラツキを抑制できる。その結果、移動局装置1が有するユーザインターフェース部2の表示装置に表示される受信状態を表す指標も、CINRの測定誤差によって急激に変動することが抑制される。
信号品質測定部114は、RSSI及びCINRの測定値を通信制御部14へ通知する。
【0038】
無線処理部12は、送信部121と受信部122とを有する。
送信部121は、ベースバンド処理部11の送信信号処理部111から受け取ったアップリンクのサブフレームをデジタル/アナログ変換した後、無線周波数を持つ搬送波に重畳する。そして送信部121は、搬送波に重畳されたアップリンクのサブフレームをハイパワーアンプ(図示せず)により増幅した後、デュプレクサ(図示せず)を介してアンテナ13−1へ出力する。そしてアンテナ13−1は、アップリンクのサブフレームを無線信号として放射する。
【0039】
受信部122は、アンテナ13−1により受信されたダウンリンクのサブフレームを含む無線信号をデュプレクサを介して受け取る。また受信部122は、アンテナ13−2により受信されたダウンリンクのサブフレームを含む無線信号を受け取る。そして受信部122は、その二つのアンテナからそれぞれ受け取ったダウンリンクのサブフレームのうち、信号強度が強い方を選択する。そして受信部122は、選択したサブフレームを低ノイズアンプにより増幅し、その増幅されたサブフレームに局部発信周波数を持つ周期信号を重畳することにより、ダウンリンクのサブフレームの周波数を無線周波数からベースバンド周波数に変換する。そして受信部122は、ベースバンド周波数を持つダウンリンクのサブフレームをアナログ/デジタル変換した後、ベースバンド処理部11の受信処理部112に渡す。
あるいは、基地局装置がMIMO技術に従って、複数のアンテナからダウンリンクのサブフレームを送信している場合には、受信部122は、各アンテナで受信したダウンリンクのサブフレームに対して、それぞれ増幅、周波数変換及びデジタル/アナログ変換を行った後、受信処理部112に渡す。
【0040】
通信制御部14は、少なくとも一つのプロセッサ及びメモリを有する。そして通信制御部14は、移動局装置1が基地局装置と無線通信を開始する際、例えば、モバイルWiMAXまたはWiMAX2に規定された手順に従って接続設定処理を実行する。また通信制御部14は、移動局装置1と基地局装置との間でデータが送受信されている状態であるアクティブモードの実行中、ハンドオーバ、送信電力制御、及びアップリンク信号の変調方式の決定などを実行する。
【0041】
さらに、通信制御部14は、プロセッサ7から、あるいは基地局装置からアイドルモードへ移行させる制御信号を受け取ると、モバイルWiMAXまたはWiMAX2に規定された手順に従って、アイドルモードへの移行処理を実行する。具体的には、通信制御部14は、基地局装置へ、登録解除要求(DREG-REQ)メッセージを送信し、基地局装置から登録解除命令(DREG-CMD)メッセージを受け取ることで、アイドルモード中の動作に必要な情報を基地局装置と交換する。そして通信制御部14は、アイドルモードを開始する。
アイドルモードの実行中、通信制御部14は、ページング処理をページング処理部113に実行させる。また、アイドルモードの実行中、通信制御部14は、プロセッサ7がサスペンド状態でない場合に限り、信号品質測定部114に、基地局装置から受信した無線信号の品質を測定させる。
【0042】
図4(a)は、プロセッサ7がサスペンド状態でない場合における、呼び出し信号の受信タイミングと無線信号の品質測定のタイミングの関係の一例を示す図である。図4(b)は、プロセッサ7がサスペンド状態である場合における、呼び出し信号の受信タイミングと無線信号の品質測定のタイミングの関係の一例を示す図である。図4(a)及び図4(b)において、横軸は時間を表す。
【0043】
図4(a)に示されるように、プロセッサ7がサスペンド状態でない場合、移動局装置1は、基地局装置との間で予め取り決めたページング周期Pごとに、基地局装置との間で予め取り決めたリスニングインターバルの期間、ダウンリンクのサブフレームを複数含む無線信号400を受信する。その無線信号400は、同期処理に用いられるサブフレームを含む同期フレーム401と、呼び出し信号を含むページングフレーム402とを含む。
ページング処理部113は、無線信号400を受信すると、例えば、同期フレーム401に含まれるプリアンブルに基づいて同期処理を実行する。ページング処理部113は、ページングフレーム402に含まれるダウンリンクのサブフレーム内のDL-MAPを参照して、呼び出し信号が含まれるバーストを特定する。ページング処理部113は、上記のように、呼び出し信号を解析して、自装置宛ての着信が有るか否か判定する。
【0044】
さらに、移動局装置1は、ページング周期Pの複数倍である測定周期Mごとに、ダウンリンク信号400から、ページングフレーム402に後続する、無線信号の品質測定に用いられる複数の測定用フレーム403を受信する。例えば、ページング周期Pが1.28秒であれば、測定周期Mは、ページング周期Pの4倍である5.12秒、あるいはページング周期Pの8倍である10.24秒に設定される。信号品質測定部114は、例えば、測定用フレーム403に含まれるダウンリンクのサブフレーム内のプリアンブルに基づいて、受信した無線信号の品質を測定する。
【0045】
図4(b)に示されるように、プロセッサ7がサスペンド状態である場合も、移動局装置1は、基地局装置との間で予め取り決めたページング周期Pごとに、同期フレーム401とページングフレーム402とを含む無線信号400を受信する。そしてページング処理部113は、無線信号400を受信する度に、同期処理及び自装置宛ての着信があるか否かを判定する。しかしこの場合には、通信制御部14は、信号品質測定部114による受信した無線信号の品質測定を停止させる。
【0046】
図5は、通信制御部14により制御される、無線信号測定処理の一例である、アイドルモード実行中における無線信号の受信処理の動作フローチャートである。通信制御部14は、ページング周期Pが経過する度に、この受信処理を実行する。
【0047】
通信制御部14は、プロセッサ7がサスペンド状態か否か判定する(ステップS101)。例えば、通信制御部14は、GPIO端子を介して、プロセッサ7からサスペンド状態へ移行したことを通知するサスペンド情報を受信すると、プロセッサ7がサスペンド状態であることを表すサスペンドフラグを通信制御部14のメモリに記憶しておく。そして通信制御部14は、サスペンドフラグがメモリに記憶されていれば、プロセッサ7がサスペンド状態にあると判定する。なお、通信制御部14は、例えば、プロセッサ7からその後通常状態に復帰したことを通知する情報をGPIO端子を介して受信すると、サスペンドフラグを消去する。
【0048】
また、通信制御部14とプロセッサ7との間に、それぞれと接続される通信用レジスタ(図示せず)が設けられている場合、通信制御部14は、SDIO端子を介してプロセッサ7から受け取る信号があるか否かにより、プロセッサ7がサスペンド状態か否かを判定してもよい。例えば、プロセッサ7は、通常状態にある場合には、一定期間ごとに通信用レジスタにアクセスし、通信制御部14から通信用レジスタに何らかのコマンドが書き込まれていると、通信用レジスタからそのコマンドを読み込む。プロセッサ7は、読み込んだコマンドに応じて、通信制御部14と接続されるSDIO端子を通じて通信制御部14に割り込み要求信号を送る。一方、サスペンド状態にある場合には、プロセッサ7は、通信用レジスタにアクセスしない。したがって、通信制御部14は、通信用レジスタにコマンドを書き込んでから一定期間が過ぎても、プロセッサ7から割り込み要求信号を受け取らなければ、プロセッサ7はサスペンド状態にあると判定できる。
【0049】
プロセッサ7がサスペンド状態であれば(ステップS101−Yes)、通信制御部14は、無線処理部12の受信部122及びベースバンド処理部11の受信信号処理部112をウェイクアップさせて、基地局装置から呼び出し信号を含む無線信号を受信する(ステップS102)。そして受信信号処理部112のページング処理部113は、呼び出し信号を解析し、自装置宛ての着信が有れば、その旨を通信制御部14へ通知する。
【0050】
一方、プロセッサ7がサスペンド状態でなければ(ステップS101−No)、通信制御部14は、呼び出し信号の受信回数を計数するカウンタの数nが、測定周期Mに相当する回数mと一致するか否か判定する(ステップS103)。nがmと異なる場合(ステップS103−No)、通信制御部14は、受信部122及び受信信号処理部112をウェイクアップさせて、基地局装置から呼び出し信号を含む無線信号を受信する(ステップS104)。そしてページング処理部113は、呼び出し信号を解析し、自装置宛ての着信が有れば、その旨を通信制御部14へ通知する。また通信制御部14は、nを1インクリメントする(ステップS104)。
【0051】
一方、nがmと等しい場合(ステップS103−Yes)、通信制御部14は、受信部122及び受信信号処理部112をウェイクアップさせて、基地局装置から呼び出し信号及び測定用フレームを含む無線信号を受信する(ステップS106)。そして信号品質測定部114は、測定用フレームに含まれるダウンリンクのサブフレーム内のプリアンブルなどに基づいてRSSI及びCINRを測定し、その測定結果を通信制御部14へ通知する。またページング処理部113は、呼び出し信号を解析し、自装置宛ての着信が有れば、その旨を通信制御部14へ通知する。そして通信制御部14は、nを1にリセットする(ステップS107)。
【0052】
ステップS102、S105またはS107の後、通信制御部14は、自装置宛ての着信が有ると通知されたか否かを判定する(ステップS108)。
着信がなければ(ステップS108−No)、通信制御部14は、基地局装置からの無線信号を受信できないアンアベイラブルインターバルへ移行し、受信部122及び受信信号処理部112への電源供給を停止させる(ステップS109)。一方、着信が有れば(ステップS108−Yes)、通信制御部14は、アクティブモードへ移行する(ステップS110)。そして通信制御部14は、無線通信処理を開始する。
ステップS109またはS110の後、通信制御部14は、受信処理を終了する。
【0053】
電源制御部15は、通信制御部14からの制御信号に応じて、電源9から供給された電力をデータ通信デバイス5の各部に供給または停止するためのスイッチング回路を有する。例えば、アクティブモードでは、電源制御部15は、電源9から供給された電力を、データ通信デバイス5が有する各部のうち、電力供給を必要とするもの全てへ電力を供給する。
一方、アイドルモードの実行中でかつリスニングインターバルの期間中では、電源制御部15は、呼び出し信号を含む無線信号の受信及びページング処理を実行するために必要な各部、すなわち、通信制御部14、受信部122、受信信号処理部112にのみ電力を供給する。ただし、リスニングインターバルの期間中でも、信号品質の測定を行わないタイミングでは、電源制御部15は、信号品質測定部114へ電力供給しなくてよい。
また、アイドルモードの実行中でかつアンアベイラブルインターバルの期間中では、電源制御部15は、通信制御部14にのみ電力供給してもよい。
【0054】
なお、データ通信デバイス5も、クロック制御部(図示せず)を有してもよい。この場合、クロック制御部は、アンアベイラブルインターバルの期間中にデータ通信デバイス5の各部に供給するクロック信号の周波数を、リスニングインターバルの期間中、またはアクティブモードの実行中に各部に供給するクロック信号の周波数よりも遅くしてもよい。
【0055】
以上に説明してきたように、この移動局装置は、データ通信デバイスがアイドルモードの実行中であり、かつプロセッサがサスペンド状態でない場合、基地局装置から受信した無線信号の品質測定の周期をページング周期よりも長くする。そのため、この移動局装置は、無線信号の品質測定の回数を減らせるので、その結果として、無線信号の品質測定に関する処理に要する消費電力を抑制できる。さらに、この移動局装置は、データ通信デバイスがアイドルモードの実行中であり、かつ、プロセッサがサスペンド状態にある場合には、無線信号の品質測定を行わない。これにより、この移動局装置は、消費電力をより抑制できる。
【0056】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、変形例によれば、データ通信デバイスの通信制御部は、アイドルモードの実行中において、プロセッサがサスペンド状態にある場合、プロセッサがサスペンド状態でない場合の信号品質測定周期よりも長い周期で、信号品質測定部に無線信号の品質を測定させてもよい。この場合、プロセッサがサスペンド状態である場合の無線信号品質の測定頻度は、プロセッサがサスペンド状態でない場合の無線信号品質の測定頻度よりも少なくなるので、通信制御部は、プロセッサがサスペンド状態にある場合のデータ通信デバイスの消費電力を低減できる。あるいは、通信制御部は、アイドルモードの実行中において、プロセッサがサスペンド状態か否かにかかわらず、ページング周期の複数倍の周期で信号測定部に、無線信号の品質を測定させてもよい。
【0057】
さらに他の変形例によれば、データ通信デバイスは、他の無線通信規格、例えば、Long Term Evolution(LTE)に準拠して基地局装置との間の無線通信を実行してもよい。特に、データ通信デバイスは、音声通信とデータ通信の両方を可能な規格に準拠している場合、データ通信デバイスが、音声通信とデータ通信の両方を行ってもよい。そのため、音声通信部は省略されてもよい。この場合も、アイドルモードの実行中、データ通信デバイスは、ページング周期の複数倍の周期で無線信号の品質を測定する。
【0058】
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0059】
1 移動局装置
2 ユーザインターフェース部
3 インターフェース部
4 記憶部
5 データ通信デバイス
6 音声通信部
7 プロセッサ
8 クロック制御部
9 電源
10 電源制御部
11 ベースバンド処理部
111 送信信号処理部
112 受信信号処理部
113 ページング処理部
114 信号品質測定部
12 無線処理部
121 送信部
122 受信部
13−1、13−2 アンテナ
14 通信制御部
15 電源制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置と無線通信する移動局装置であって、
第1の周期ごとの一定期間に、前記基地局装置からの無線信号を受信するアイドルモードの実行中において、該無線信号に含まれる呼び出し信号を抽出し、該呼び出し信号を解析することにより自装置宛ての着信が有るか否か判定するページング処理部と、
前記アイドルモードの実行中において、前記第1の周期で受信した前記無線信号のうち、前記第1の周期の複数倍である第2の周期で受信した無線信号の品質を測定し、一方、前記第1の周期で受信した前記無線信号のうち、前記第2の周期から外れたタイミングで受信した無線信号の品質を測定しない信号品質測定部と、
を有する移動局装置。
【請求項2】
前記移動局装置を制御する主制御部と、
前記主制御部がサスペンド状態である場合における前記信号品質測定部による前記無線信号の品質測定の頻度を、前記主制御部がサスペンド状態でない場合における前記信号品質測定部による前記無線信号の品質測定の頻度よりも少なくする通信制御部とをさらに有する、
請求項1に記載の移動局装置。
【請求項3】
前記通信制御部は、前記主制御部がサスペンド状態である場合、前記信号品質測定部による前記無線信号の品質測定を停止させる、請求項2に記載の移動局装置。
【請求項4】
基地局装置と無線通信する移動局装置における、前記基地局装置から受信した無線信号の品質測定方法であって、
第1の周期ごとの一定期間に、前記基地局装置からの無線信号を受信するアイドルモードの実行中において、該無線信号に含まれる呼び出し信号を抽出し、該呼び出し信号を解析することにより自装置宛ての着信が有るか否か判定し、
前記アイドルモードの実行中において、前記第1の周期で受信した前記無線信号のうち、前記第1の周期の複数倍である第2の周期で受信した無線信号の品質を測定し、一方、前記第1の周期で受信した前記無線信号のうち、前記第2の周期から外れたタイミングで受信した無線信号の品質を測定しない、
ことを含む無線信号品質測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−77994(P2013−77994A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216849(P2011−216849)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(310022372)富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】