説明

移動局

【課題】移動局UEのACをMMTEL/IMSレイヤ機能から隠蔽しつつ、MMTEL/IMSレイヤ機能においてSSAC規制を行う。
【解決手段】本発明に係る移動局UEにおいて、ASレイヤ機能10は、報知情報を受信する報知情報受信部11と、移動局UEのAC及び報知情報に含まれている第1規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)に基づいて、第2規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)を生成する調整部13と、かかる第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知する通知部14とを具備しており、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、かかる第2規制情報に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定する判定部24を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動局に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPで規定されている移動通信システムでは、各移動局UE(USIM:User Subscriber Identity Module)は、AC(Access Class、アクセスクラス)0〜9の内のいずれか1つを保有している。
【0003】
また、ネットワーク運用者や警察や政府関係者等用の特殊な移動局UE(USIM)は、AC11〜15を保有する場合がある。AC11〜15を、以下 、「Special AC」 と呼ぶ。なお、AC10は、緊急呼用ACで、移動局UE(USIM)に保有されるものではなく、110番や119番発信時等に使われるACである。
【0004】
図9に、LTE(Long Term Evolution)のRel.8方式におけるアクセス規制制御方法の一例を示す。
【0005】
図9に示すように、LTEのRel.8方式では、移動局UEは、着信応答呼や緊急呼や発信呼やシグナリング呼といった呼の種別に応じて、また、自身が属するACや報知情報(SIB2:System Information Block 2)に含まれる規制情報(ac-BarringInformation)、すなわち、「Common AC規制情報」に応じて、発信を行うことができるか否かについて判定するように構成されている。
【0006】
例えば、発信呼に対しては、まず、移動局UEが、AC11〜15を保有するか否かについてチェックし、AC11〜15を保有する場合は、報知情報(SIB2)に含まれる「Special AC」に対する規制情報(ac-BarringForSpecialAC)を確認する。
【0007】
「ac-BarringForSpecialAC」には、AC11〜15の各々に対する発信可否を表す1ビットの情報(計5ビット)が含まれる。移動局UEは、自身が有するAC11〜15のいずれか1つでも「ac-BarringForSpecialAC」によって発信可能であると判定された場合、発信処理を開始する。
【0008】
一方、移動局UEは、AC11〜15を有さない場合や「ac-BarringForSpecialAC」によって保有する全てのAC11〜15が発信不可と判定された場合、[0,1)の一様乱数を生成し、生成した乱数が報知情報(SIB2)に含まれる「ac-BarringFactor」より小さいか否かについて判定する。
【0009】
移動局UEは、生成した乱数が「ac-BarringFactor」より小さい場合、発信処理を開始するが、それ以外の場合は、発信呼専用の禁止タイマを起動する。発信呼専用の禁止タイマが起動中の場合は、移動局UEは、新たな発信呼の発信処理を開始することが禁止される。
【0010】
また、かかる移動局UEは、発信を試みたが無線基地局eNBによってRejectされた場合、RRCConnectionRejectに含まれるタイマ値の期間(すなわち、タイマT302が起動している期間)、緊急呼以外の呼の発信が規制されるように構成されている。
【0011】
一方、LTEのRel.9方式では、SSAC(Service Specific Access Control)が議論されている。SSACでは、「MMTEL/IMS-voice発信呼」と「MMTEL/IMS-video発信呼」と「その他の発信呼」について、独立に規制制御可能とすることが想定されている。
【0012】
よって、LTEのRel.9方式では、「ac-BarringFactor」や「ac-BarringTime」や「ac-BarringForSpecialAC」といった規制情報を、3種類、独立に報知することが想定されている。
【0013】
なお、「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」用として新規の規制情報(「SSAC規制情報」)を報知し、「その他の発信呼」用の規制情報としては、LTEのRel.8方式で用いられている「Common AC規制情報」を適用することが想定されている。
【0014】
ここで、ASレイヤ機能において発信呼の種別を識別するのはプロトコル分離上望ましくないため、「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」に対する規制(SSAC規制)は、MMTEL/IMSレイヤ機能で実現することが想定されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】3GPP TS36.331
【非特許文献2】3GPP TS22.011
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、上述のように想定されているLTEのRel.9方式の移動通信システムでは、ASレイヤ機能からMMTEL/IMSレイヤ機能に対して、移動局UEが属するACを通知する必要が生じる。
【0017】
ここで、データカード等の端末では、MMTEL/IMSレイヤ機能は、ラップトップ側に実装される場合があり、かかる端末から移動局UEのACがラップトップ乃至ユーザに露呈される可能性があり、セキュリティの観点から望ましくないという問題点があった。
【0018】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、移動局UEのACをMMTEL/IMSレイヤ機能から隠蔽しつつ、MMTEL/IMSレイヤ機能においてSSAC規制を行うことができる移動局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の特徴は、移動局であって、無線アクセスネットワークとの間で通信を行う第1レイヤ機能と、サービス制御ネットワークとの間で終端する第2レイヤ機能とを具備しており、前記第1レイヤ機能は、報知情報を受信するように構成されている報知情報受信部と、前記移動局のアクセスクラス及び前記報知情報に含まれている第1規制情報に基づいて、第2規制情報を生成するように構成されている調整部と、前記第2規制情報を、前記第2レイヤ機能に通知するように構成されている通知部とを具備しており、前記第2レイヤ機能は、前記第2規制情報に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部を具備することを要旨とする。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、移動局UEのACをMMTEL/IMSレイヤ機能から隠蔽しつつ、MMTEL/IMSレイヤ機能においてSSAC規制を行うことができる移動局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動局内部のASレイヤ機能の機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る移動局内部のMMTEL/IMSレイヤ機能の機能ブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る移動局内部のレイヤ機能間の動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る移動局内部のASレイヤ機能の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る移動局内部のMMTEL/IMSレイヤ機能及びASレイヤ機能の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の変更例1に係る移動局について説明するための図である。
【図9】LTEのRel.8方式の移動通信システムにおけるアクセス規制制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。
【0023】
本実施形態に係る移動通信システムは、LTEのRel.9方式の移動通信システムである。図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムでは、無線基地局eNBは、報知情報、具体的には、規制情報(SSAC規制情報)を含むSIB2を送信するように構成されている。
【0024】
図2に示すように、本実施形態に係る移動局UEは、無線アクセスネットワークとの間で通信を行うAS(Access Stratum)レイヤ機能(第1レイヤ機能)10と、コアネットワークとの間で通信を行うNAS(Non Access Stratum)レイヤ機能20と、サービス制御ネットワーク(IMS:IP Multimedia Subsystem)との間で終端するMMTEL/IMSレイヤ機能30と、アプリケーションレイヤ機能40とを具備している。
【0025】
図3に示すように、ASレイヤ機能10、すなわち、RRC(Radio Resource Control)レイヤ機能は、報知情報受信部11と、AC管理部12と、調整部13と、通知部14と、受信部15と、判定部16と、発信部17とを具備している。
【0026】
報知情報受信部11は、無線基地局eNBによって送信されている報知情報を受信するように構成されている。
【0027】
AC管理部12は、移動局UEのACを管理するように構成されている。例えば、AC管理部12は、USIM内に設けられていてもよい。
【0028】
調整部13は、移動局のAC及び報知情報(具体的には、SIB2)に含まれている第1規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)に基づいて、第2規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)を生成するように構成されている。
【0029】
具体的には、図6を用いて後述するように、調整部13は、移動局UEが「Special AC(AC11〜15)」を所有しているか否か等に基づいて、「ac-BarringFactor」及び「ac-BarringTime」の値を調整するように構成されている。
【0030】
ここで、調整部13は、発信呼の種別(例えば、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼等)ごとの第2規制情報を生成するように構成されていてもよい。
【0031】
通知部14は、調整部13によって生成された第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知するように構成されている。
【0032】
ここで、通知部14は、MMTEL/IMSレイヤ機能30に対して、「ac-BarringForSpecialAC」やAC管理部12によって管理されている移動局UEのACについて通知しないように構成されている。
【0033】
なお、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼が生じたタイミングではなく、報知情報受信部11によって報知情報が受信されたタイミングで、調整部13は、上述の第2規制情報を生成し、通知部14は、上述の第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知するように構成されていてもよい。
【0034】
また、ASレイヤ機能10の調整部13によって生成された第2規制情報を記憶しておき、生成された第2規制情報が前回記憶した値から変更になった場合にのみ、通知部14は、かかる第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知するように構成されていてもよい。
【0035】
受信部15は、MMTEL/IMSレイヤ機能30によって送信された発信処理要求を受信するように構成されている。
【0036】
判定部16は、MMTEL/IMSレイヤ機能30からの発信処理要求に応じて、発信処理の禁止期間内であるか否か(すなわち、タイマT302が起動中であるか否か)に基づいて、発信を行うことができるか否かについて判定するように構成されている。
【0037】
発信部17は、判定部16によって発信を行うことができると判定された場合に、発信を行うように構成されている。
【0038】
図4に示すように、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、受信部21と、規制情報管理部22と、発信処理部23と、判定部24とを具備している。
【0039】
受信部21は、ASレイヤ機能10によって通知された第2規制情報を受信するように構成されている。
【0040】
規制情報管理部22は、受信部21によって受信された第2規制情報を管理するように構成されている。
【0041】
発信処理部23は、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼が生じた場合に、判定部24によって発信処理を行うことができると判定された場合に、ASレイヤ機能10に対して、発信処理開始要求を送信するように構成されている。
【0042】
判定部24は、規制情報管理部22によって管理されている第2規制情報に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている。具体的な、判定方法については、後述する。
【0043】
例えば、判定部24は、判定部24は、上述の第2規制情報に含まれる閾値(ac-BarringFactor)と乱数(rand)とを比較することによって、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されていてもよい。ここで、乱数(rand)は、[0,1)の一様乱数である。
【0044】
また、判定部24は、上述の第2規制情報に含まれる時間情報(ac-BarringTime)に基づいて決定された発信処理の禁止期間内であるか否か(すなわち、タイマT3xxが起動中であるか否か)について判定することによって、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0045】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作)
図5乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作について、具体的には、本発明の第1の実施形態に係る移動局UE内部の動作について説明する。
【0046】
図5に示すように、ステップS1001において、ASレイヤ機能10は、無線基地局eNBによって送信されているSIB2を受信し、SIB2に含まれる第1規制情報に基づいて、第2規制情報を生成する。
【0047】
ここで、図6を参照して、かかる第2規制情報を生成する方法について説明する。
【0048】
図6に示すように、ASレイヤ機能10は、ステップS101において、SIB2を受信すると、ステップS102において、受信したSIB2内に、SSAC規制情報(第1規制情報)として「ac-BarringFactor」及び「ac-BarringTime」が含まれているか否かについて判定する。
【0049】
SSAC規制情報が含まれていると判定された場合、本動作は、ステップS103Bに進み、SSAC規制情報が含まれていないと判定された場合、本動作は、ステップS103Aに進む。
【0050】
ステップS103Aにおいて、ASレイヤ機能10は、第2規制情報として、「ac-BarringFactor=1」及び「ac-BarringTime=0」を生成する。
【0051】
一方、ステップS103Bにおいて、ASレイヤ機能10は、移動局UEは、「Special AC(AC11〜15)」を所有しているか否かについて判定する。
【0052】
「Special AC」を所有していると判定された場合、本動作は、ステップS104に進み、「Special AC」を所有していないと判定された場合、本動作は、ステップS105に進む。
【0053】
ステップS104において、ASレイヤ機能10は、移動局UEが所有する全ての「Special AC」が規制(Barred)されているか否かについて判定する。
【0054】
移動局UEが所有する全ての「Special AC」が規制されていると判定された場合、本動作は、ステップS105に進み、移動局UEが所有する少なくとも1つの「Special AC」が規制されていないと判定された場合、本動作は、ステップS106に進む。
【0055】
ステップS105において、ASレイヤ機能10は、第2規制情報として、「ac-BarringFactor=報知値(すなわち、第1規制情報としての「ac-BarringFactor」の値)」及び「ac-BarringTime=報知値(すなわち、第1規制情報としての「ac-BarringTime」の値)」を生成する。
【0056】
ステップS106において、ASレイヤ機能10は、第2規制情報として、「ac-BarringFactor=1」及び「ac-BarringTime=0又は報知値(すなわち、第1規制情報としての「ac-BarringTime」の値)」を生成する。
【0057】
ステップS107(すなわち、図5のステップS1002に対応)において、ASレイヤ機能10は、生成した第2規制情報(SSAC規制情報)である「ac-BarringFactor」及び「ac-BarringTime」を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に対して送信する。
【0058】
図5に戻り、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、ステップS1003において、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼が生じると、すなわち、アプリケーションレイヤ機能40からMMTEL発信要求を受信すると、SSAC規制判定を行う、すなわち、上述の第2規制情報である「ac-BarringFactor」及び「ac-BarringTime」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定する。
【0059】
ここで、図7を参照して、かかるSSAC規制判定の方法について説明する。
【0060】
図7に示すように、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、ステップS201において、アプリケーションレイヤ機能40からMMTEL発信要求を受信すると、ステップS202において、タイマTxxが起動中であるか否かについて判定する。
【0061】
タイマTxxが起動中であると判定された場合、本動作は、ステップS205に進み、タイマTxxが起動中でないと判定された場合、本動作は、ステップS203に進む。
【0062】
ステップS203において、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、乱数(rand)と第2規制情報である「ac-BarringFactor(閾値)」とを比較する。ここで、乱数(rand)は、[0,1)の一様乱数である。
【0063】
ここで、乱数(rand)が「ac-BarringFactor(閾値)」よりも小さいと判定された場合、本動作は、ステップS206に進み、乱数(rand)が「ac-BarringFactor(閾値)」よりも小さくないと判定された場合、本動作は、ステップS204に進む。
【0064】
ステップS204(図5のステップS1005に対応)において、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、タイマT3xxを起動する。
【0065】
ここで、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、タイマT3xxの設定値を、「ac-BarringTime」の値としてもよいし、(0.7+0.6×「乱数(u)」)×「ac-BarringTime」によって算出される値としてもよいし、所定の固定値としてもよい。ここで、「乱数(u)」は、[0,1)の一様乱数である。
【0066】
ステップS205(図5のステップS1006に対応)において、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、発信処理を行うことができないと判定し、アプリケーションレイヤ機能40に対して、発信失敗通知を送信する。
【0067】
ステップS206(図5のステップS1007に対応)において、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、発信処理を行うことができると判定し、NASレイヤ機能20経由でASレイヤ機能10に対して、発信処理要求を送信する。
【0068】
ステップS207(図5のステップS1008に対応)において、ASレイヤ機能10は、タイマT302が起動中であるか否かについて判定する。
【0069】
タイマT302が起動中であると判定された場合、本動作は、ステップS208(図5のステップS1009に対応)に進み、タイマT302が起動中でないと判定された場合、本動作は、ステップS209(図5のステップS1011に対応)に進む。
【0070】
ステップS208において、ASレイヤ機能10は、発信を行うことができないと判定し、上位レイヤに対して(NASレイヤ機能20を介してMMTEL/IMSレイヤ機能30に対して)、発信失敗通知を送信する。その後、図5のステップS1010において、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、アプリケーションレイヤ機能40に対して、発信失敗通知を送信する。
【0071】
一方、ステップS209において、ASレイヤ機能10は、発信を行うことができると判定し、発信を行う、すなわち、無線基地局eNBに対して、接続要求を送信する。
【0072】
なお、ASレイヤ機能10は、接続要求の応答として無線基地局eNBからRRCConnectionReject(Reject信号)を受信した場合、該RRCConnectionRejectに含まれる値にT302を設定し、T302を起動する。
【0073】
このとき、ASレイヤ機能10は、同時にT302の値をMMTEL/IMSレイヤ機能30に通知し、MMTEL/IMSレイヤ機能30が、上述のステップS207におけるタイマT302が起動中であるか否かについての判定を行うように構成されていてもよい。
【0074】
或いは、MMTEL/IMSレイヤ機能30が、ASレイヤ機能10から受け取ったタイマT302の値にT3xxを設定し、T3xxを起動してもよい。
【0075】
なお、変更例として、移動局UEがセル選択・再選択により在圏セルを変えた場合に、ASレイヤ機能10が「ac-BarringFactor」を「1」に、「ac-BarringTime」を「0」(或いは任意の値)に設定して、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知してもよい。すなわち、ASレイヤ機能10が、MMTEL/IMSレイヤ機能30に対して規制の解放通知を行ってもよい。
【0076】
或いは、ASレイヤ機能10が「ac-BarringFactor」と「ac-BarringTime」が無効であることをMMTEL/IMSレイヤ機能30に通知してもよい。
【0077】
かかる通知を受けたMMTEL/IMSレイヤ機能30が、起動中のタイマT3xxを停止してもよい。
【0078】
これは、規制情報はセル毎に異なるためで、新たなセルで再度報知情報(SIB2)を受信した際に、改めて本発明の処理が行われる。
【0079】
特に、LTE方式と異なる無線アクセス方式のセルに遷移した場合に、LTE方式の報知情報はかかるセルでは報知されないが、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、特に、ASレイヤ機能10の無線アクセス方式については意識しないため、このような解放通知が有益となる。
【0080】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの作用・効果)
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、MMTEL/IMSレイヤ機能30が、ASレイヤ機能10によって「Special AC」に対する規制を考慮して生成された第2規制情報に基づいて、SSAC規制を行うように構成されているため、移動局UEのACをMMTEL/IMSレイヤ機能30から隠蔽しつつ、MMTEL/IMSレイヤ機能においてSSAC規制を行うことができる。
【0081】
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、移動局UEのACや報知される「Special AC」に係る規制情報を意識することなく、第2規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)のみに基づいてSSAC規制判定処理を行うことができ、規制判定処理を簡素化できる利点がある。
【0082】
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、ASレイヤ機能10は、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼が生じたタイミングではなく、報知情報を受信したタイミングで第2規制情報を生成して予めMMTEL/IMSレイヤ機能30に通知しておくことで、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼が生じたときの処理を高速化することができる。
【0083】
さらに、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、ASレイヤ機能10は、第2規制情報を生成した結果、前回と結果が変わった場合にのみMMTEL/IMSレイヤ機能30に通知することによって、第2規制情報の通知頻度を減らすことができる。
【0084】
(変更例1)
以下、図8を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システム、具体的には、本発明の変更例1に係る移動局UEについて、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム、具体的には、本発明の第1の実施形態に係る移動局UEとの相違点に着目して説明する。
【0085】
LTEのRel.9方式では、SSACは、MMTEL/IMSレイヤ機能30において実現されるように構成されている。
【0086】
また、LTEのRel.8方式では、ASレイヤ機能10(すなわち、RRCレイヤ機能)においてU-planeの発信呼に対して、発信処理を行うことができるか否かについての判定、すなわち、U-plane発信呼のアクセス規制判定(Access Class Barring)が適用される。ここで、LTEのRel.9方式においても、Rel.8方式のASレイヤ機能10におけるU-plane発信呼のアクセス規制判定は適用される。
【0087】
しかしながら、MMTEL/IMSレイヤ機能30からASレイヤ機能10(すなわち、RRCレイヤ機能)に対して、発信呼の種別(すなわち「MMTEL/IMS-voice発信呼」、「MMTEL/IMS-video発信呼」或いは他の呼種別であること)を通知するためには、U-planeプロトコルスタックに変更が必要となるため、困難である。
【0088】
すなわち、MMTEL/IMSレイヤ機能30の下位レイヤとなるSIPレイヤやIPレイヤにおいて、パケットに呼種別を表すヘッダ等を設ける等して、更に、その下位レイヤとなるASレイヤ機能10にてパケットインスペクションを行い、呼種別を判別する、といった複雑な処理が必要となる。
【0089】
したがって、ASレイヤ機能10は、上述のアクセス規制判定(Access Class Barring)を行う際に、「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」に対してのみ、かかる判定を行わない、という運用を行うことができない。
【0090】
すなわち、MMTEL/IMSレイヤ機能30及びASレイヤ機能10の両方において、「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」について規制すべきか否かについての判定が行われる、すなわち、二重規制が適用される。
【0091】
かかる場合、MMTEL/IMSレイヤ機能30における規制率を「a」とし、ASレイヤ機能10における規制率を「b」とすると、図8に示すように、「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」に適用される規制率は「(1−a)(1−b)」となる。
【0092】
なお、かかる規制率と上述の閾値(ac-BarringFactor)との間の関係は、「閾値(ac-BarringFactor)=1−規制率」である。
【0093】
ここで、所望の「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」に適用される規制率を「c」とすると、「(1−c)=(1−a)(1−b)」が成立すればよい。
【0094】
すなわち、ASレイヤ機能10からMMTEL/IMSレイヤ機能30に対して「1−(1−c)/(1−b)」となる規制率「a」が通知されれば、報知情報によって通知される規制率は「c」でよい。
【0095】
したがって、本変更例1に係る移動局UEでは、以下のような構成が用いられる。
【0096】
MMTEL/IMSレイヤ機能30の判定部24は、規制率「a」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている。
【0097】
また、ASレイヤ機能10の判定部16は、規制率「b」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている。
【0098】
また、ASレイヤ機能10の報知情報受信部11は、報知情報から規制率「c」を取得するように構成されている。
【0099】
ここで、LTEのRel.9方式では、かかる報知情報内の第1規制情報に、「閾値(ac-BarringFactor)」として、「0%」、「5%」、「10%」、「15%」、「20%」、「25%」、「30%」、「40%」、「50%」、「60%」、「70%」、「75%」、「80%」、「85%」、「90%」、「95%」のいずれかが含まれるように構成されている。
【0100】
したがって、かかる報知情報内の第1規制情報によって、規制率としては、「規制無し」、「5%」、「10%」、「15%」、「20%」、「25%」、「30%」、「40%」、「50%」、「60%」、「70%」、「75%」、「80%」、「85%」、「90%」、「95%」、「100%」のいずれかが報知されるように構成されている。
【0101】
ところが、無線基地局eNBが、上述の規制率のいずれかを、規制率「a」の値として報知すると、移動局UEのMMTEL/IMSレイヤ機能30及びASレイヤ機能10の両方が、上述のような規制判定を行うため、「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」に適用される規制率「c」は、「規制無し」、「5%」、「10%」、「15%」、「20%」、「25%」、「30%」、「40%」、「50%」、「60%」、「70%」、「75%」、「80%」、「85%」、「90%」、「95%」、「100%」という「granularity」を維持することができなくなる。
【0102】
そのため、本変更例1に係る移動通信システムでは、無線基地局eNBが、上述の規制率のいずれかを、規制率「c」の値として報知し、移動局UEにおいて、ASレイヤ機能10の報知情報受信部11が、報知情報から、かかる規制率「c」を取得し、ASレイヤ機能10の調整部12が、「1−(1−c)/(1=b)」によって規制率「a」を算出し、ASレイヤ機能10の通知部13が、MMTEL/IMSレイヤ機能30に対して、算出される規制率「a」を含む第2規制情報を通知するように構成されている。なお、「c≧b」が成立しているものとする。
【0103】
ここで、規制率「b」は、LTEのRel.9方式のSSAC用とは別に、LTEのRel.8方式のアクセス規制判定(Access Class Barring)用に報知される閾値「ac-Barring Factor」により設定される。
【0104】
ここで、ASレイヤ機能10の通知部14によってMMTEL/IMSレイヤ機能30に通知されるprimitiveでは、float等が用いられてもよい。すなわち、上述の規制率「a」は、例えば、4ビットのinteger等では表現できないため、ASレイヤ機能10の通知部14は、上述の規制率「a」を、少数の値として通知するように構成されている。
【0105】
この結果、報知情報に載るSSAC用の規制率と、実際の「MMTEL/IMS-voice発信呼」及び「MMTEL/IMS-video発信呼」に適用される規制率が一致する。また、上述のような「granularity」で、SSACを運用することができる。
【0106】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0107】
本実施形態の第1の特徴は、移動局UEであって、無線アクセスネットワークとの間で通信を行うASレイヤ機能10と、サービス制御ネットワークとの間で終端するMMTEL/IMSレイヤ機能30とを具備しており、ASレイヤ機能10は、報知情報を受信するように構成されている報知情報受信部11と、移動局UEのACを管理するように構成されているAC管理部12と、移動局のAC及び報知情報に含まれている第1規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)に基づいて、第2規制情報(ac-BarringFactor及びac-BarringTime)を生成するように構成されている調整部13と、かかる第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知するように構成されている通知部14とを具備しており、MMTEL/IMSレイヤ機能30は、かかる第2規制情報に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部24を具備することを要旨とする。
【0108】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10は、MMTEL/IMSレイヤ機能30からの発信処理要求に応じて、発信処理の禁止期間内であるか否か(すなわち、タイマT320が起動中であるか否か)に基づいて、発信を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部16を更に具備してもよい。
【0109】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10の判定部16は、接続要求の応答として無線基地局からReject信号を受信した場合に、かかるReject信号に含まれる値に基づいて、上述の発信処理の禁止期間を管理するタイマT302を起動するように構成されていてもよい。
【0110】
本実施形態の第1の特徴において、MMTEL/IMSレイヤ機能30の判定部24は、上述の第2規制情報に含まれる閾値(ac-BarringFactor)と乱数(rand)とを比較することによって、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0111】
本実施形態の第1の特徴において、MMTEL/IMSレイヤ機能30の判定部24は、上述の第2規制情報に含まれる時間情報(ac-BarringTime)に基づいて決定された発信処理の禁止期間内であるか否か(すなわち、タイマT3xxが起動中であるか否か)について判定することによって、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0112】
本実施形態の第1の特徴において、MMTEL/IMSレイヤ機能30の判定部24は、発信処理を行うことができないと判定した場合に、上述の第2規制情報に含まれる時間情報に基づいて、上述の発信処理の禁止期間を管理するタイマT3xxを起動するように構成されていてもよい。
【0113】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10の調整部13は、発信呼の種別(例えば、MMTEL-voice発信呼やMMTEL-video発信呼等)ごとの第2規制情報を生成するように構成されていてもよい。
【0114】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10の報知情報受信部11によって報知情報が受信されたタイミングで、ASレイヤ機能10の調整部13は、上述の第2規制情報を生成し、ASレイヤ機能10の通知部14は、上述の第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知するように構成されていてもよい。
【0115】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10の調整部13によって生成された第2規制情報を記憶し、生成された第2規制情報が前回記憶した値から変更になった場合にのみ、ASレイヤ機能10の通知部14は、かかる第2規制情報を、MMTEL/IMSレイヤ機能30に通知するように構成されていてもよい。
【0116】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10は、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部16を具備し、MMTEL/IMSレイヤ機能30の判定部24は、規制率「a」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、ASレイヤ機能10の判定部16は、規制率「b」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、ASレイヤ機能10の報知情報受信部11は、受信した報知情報から規制率「c」を取得するように構成されており、ASレイヤ機能10の通知部14は、MMTEL/IMSレイヤ機能30に対して、「1−(1−c)/(1−b)」によって算出される規制率「a」を含む第2規制情報を通知するように構成されていてもよい。
【0117】
本実施形態の第1の特徴において、ASレイヤ機能10は、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部16を具備し、MMTEL/IMSレイヤ機能30の判定部24は、閾値「A」(すなわち、規制率「1−A」)に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、ASレイヤ機能10の判定部16は、閾値「B」(すなわち、規制率「1−B」)に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、ASレイヤ機能10の報知情報受信部11は、報知情報に含まれる閾値「B」及び閾値「C(=1−規制率c)」を取得するように構成されており、ASレイヤ機能10の通知部14は、MMTEL/IMSレイヤ機能30に対して、「C/B」によって算出される閾値「A」を含む第2規制情報を通知するように構成されていてもよい。
【0118】
なお、上述の無線基地局eNB及び移動局UEの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0119】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0120】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、無線基地局eNB及び移動局UE内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして無線基地局eNB及び移動局UE内に設けられていてもよい。
【0121】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0122】
eNB…無線基地局
UE…移動局
10…ASレイヤ機能
11…報知情報受信部
12…AC管理部
13…調整部
14…通知部
15…受信部
16…判定部
17…発信部
20…NASレイヤ機能
30…MMTEL/IMSレイヤ機能
21…受信部
22…規制情報管理部
23…発信処理部
24…判定部
40…アプリケーションレイヤ機能

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局であって、
無線アクセスネットワークとの間で通信を行う第1レイヤ機能と、
サービス制御ネットワークとの間で終端する第2レイヤ機能とを具備しており、
前記第1レイヤ機能は、
報知情報を受信するように構成されている報知情報受信部と、
前記移動局のアクセスクラス及び前記報知情報に含まれている第1規制情報に基づいて、第2規制情報を生成するように構成されている調整部と、
前記第2規制情報を、前記第2レイヤ機能に通知するように構成されている通知部とを具備しており、
前記第2レイヤ機能は、
前記第2規制情報に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部を具備することを特徴とする移動局。
【請求項2】
前記第1レイヤ機能は、
前記第2レイヤ機能からの発信処理要求に応じて、発信処理の禁止期間内であるか否かに基づいて、発信を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項3】
前記第1レイヤ機能の判定部は、接続要求の応答として無線基地局からReject信号を受信した場合に、該Reject信号に含まれる値に基づいて、前記発信処理の禁止期間を管理するタイマを起動するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の移動局。
【請求項4】
前記第2レイヤ機能の判定部は、前記第2規制情報に含まれる閾値と乱数とを比較することによって、前記判定を行うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項5】
前記第2レイヤ機能の判定部は、前記第2規制情報に含まれる時間情報に基づいて決定された発信処理の禁止期間内であるか否かについて判定することによって、前記判定を行うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項6】
前記第2レイヤ機能の判定部は、発信処理を行うことができないと判定した場合に、前記第2規制情報に含まれる時間情報に基づいて、前記発信処理の禁止期間を管理するタイマを起動するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の移動局。
【請求項7】
前記調整部は、発信呼の種別ごとの前記第2規制情報を生成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項8】
前記報知情報受信部によって報知情報が受信されたタイミングで、前記調整部は、前記第2規制情報を生成し、前記通知部は、前記第2規制情報を、前記第2レイヤ機能に通知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項9】
前記調整部によって生成された第2規制情報を記憶し、生成された第2規制情報が前回記憶した値から変更になった場合にのみ、前記通知部は、該第2規制情報を、前記第2レイヤ機能に通知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項10】
前記第1レイヤ機能は、ASレイヤ機能であり、
前記第2レイヤ機能は、MMTELレイヤ機能或いはIMSレイヤ機能であることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項11】
前記第1レイヤ機能は、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部を具備し、
前記第2レイヤ機能の判定部は、規制率「a」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、
前記第1レイヤ機能の判定部は、規制率「b」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、
前記第1レイヤ機能の報知情報受信部は、受信した前記報知情報から規制率「c」を取得するように構成されており、
前記第1レイヤ機能の通知部は、前記第2レイヤ機能に対して、「1−(1−c)/(1−b)」によって算出される前記規制率「a」を含む前記第2規制情報を通知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。
【請求項12】
前記第1レイヤ機能は、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されている判定部を具備し、
前記第2レイヤ機能の判定部は、閾値「A」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、
前記第1レイヤ機能の判定部は、閾値「B」に基づいて、発信処理を行うことができるか否かについて判定するように構成されており、
前記第1レイヤ機能の報知情報受信部は、前記報知情報に含まれる前記閾値「B」及び閾値「C」を取得するように構成されており、
前記第1レイヤ機能の通知部は、前記第2レイヤ機能に対して、「C/B」によって算出される前記閾値「A」を含む前記第2規制情報を通知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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