説明

移動建屋自動固定装置

【課題】移動建屋が動き始める風速の風が発生した場合に、風力発電を使用して移動建屋を自動的に固定することを目的とする。
【解決手段】レール6を走行する6つの車輪4を下部に有する移動建屋1に設けられた3つの風力発電ファン14と、各風力発電ファンに接続された発電機15と、移動建屋の下部に取り付けられ、通電によりレール及び車輪をクランプする6つのレール固定磁気装置10と、工場用電源21とレール固定磁気装置との間に設けられた開閉器26と、開閉器とレール固定磁気装置と7の間に設けられ、電源スイッチ操作部34によってオン・オフさせられる磁気装置用電源スイッチ25と、発電機の発電量から風速データを収集し、開閉器の閉成時に移動建屋が動き始める所定の風速に達したと判定した時に電源スイッチ操作部に磁気装置用電源スイッチをオンさせるオン指令を出力する風速判定部30とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動建屋自動固定装置、特に風力発電を使用した移動建屋自動固定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の移動建屋そのものが大型化され、さらにクレーン設備を装備し、益々使用頻度が増加し、一般の固定建屋(建築物)と同等の機能が発揮できるようになっている。
工場建屋は、基礎の上に建屋が固定され、例えば60m/s程度の強風にも耐えられるように構造建築法で守られている。
これに対して移動建屋は、建屋に車輪を装備し、レール上を建屋そのものが走行して必要な位置に停止することができるという利点があるものである。
その移動建屋を必要な位置に停止固定させる方式として、レバー方式とハンドル方式と自動固定方式とがある。
レバー方式はレバーを操作して動かすとクランプが動作してレール及び車輪をクランプし、レールに対する車輪の走行を停止させて移動建屋を固定するものであり、ハンドル方式はハンドルを操作して動かすとクランプが動作してレール及び車輪をクランプし、レールに対する車輪の走行を停止させて移動建屋を固定するものであり、自動固定方式はスイッチを操作して入れるとCFブレーキを油圧で動作させて、そのCFブレーキでレール及び車輪をクランプし、レールに対する車輪の走行を停止させて移動建屋を固定するものである。
【0003】
レバー方式やハンドル方式では一般的に15m/s以上の風速に対して移動建屋を固定状態に維持できるように設計されているが、人が風速を判断してレバーやハンドルを操作するものである。
また、自動固定方式では20m/s以上の風速に対して移動建屋を固定状態に維持できるもように設計されており、風速を検出した計器を見てスイッチを入れ、その後は自動的にCFブレーキを油圧で動作させて、そのCFブレーキでレール及び車輪をクランプし、車輪の走行を停止させて移動建屋を固定するようにしたものである。
なお、上記の移動建屋を必要な位置に停止固定させるレバー方式とハンドル方式と自動固定方式を従来技術というが、この従来技術が記載された刊行物はなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、移動建屋が移動可能な開放状態のときに、移動建屋が動き始める風速の突風が発生した場合には移動建屋そのものが自走する危険性があり、大きな災害を招く恐れが懸念されていた。
そこで、本発明はかかる問題を解決するためになされたもので、移動建屋が移動可能な開放状態のときに、移動建屋が動き始める風速の風が発生した場合に、風力発電を使用して移動建屋を自動的に固定することができる移動建屋自動固定装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る移動建屋自動固定装置は、敷設された一対のレール上を走行する複数の車輪を下部に有する移動建屋と、該移動建屋に設けられた複数の風力発電ファンと、該各風力発電ファンに接続され、該風力発電ファンの回転により発電をする発電機と、前記移動建屋の下部に取り付けられ、通電によりレール及び車輪をクランプする複数のレール固定磁気装置と、工場用電源と前記複数のレール固定磁気装置との間に設けられ、手動操作で開閉する開閉器と、該開閉器と前記複数のレール固定磁気装置との間に設けられ、電源スイッチ操作部によってオン・オフさせられる磁気装置用電源スイッチと、前記複数の発電機の発電量から風速データを常時収集し、前記開閉器の閉成時に前記移動建屋が動き始める所定の風速に達したと判定した時に前記電源スイッチ操作部に前記複数の磁気装置用電源スイッチをオンさせるオン指令を出力する風速判定部とを備えて構成されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る移動建屋自動固定装置においては、敷設された一対のレール上を走行する複数の車輪を下部に有し、突風や強風によって突然移動する移動建屋にあって、移動建屋に設けられた風速判定部は、移動建屋に設けられた複数の風力発電ファンに接続された発電機の発電量から風速データを常時収集しており、風が突然強く吹いて風速判定部が移動建屋が動き始める所定の風速に達したと判定した時には電源スイッチ操作部にオン指令を出力し、そのオン指令を受けた電源スイッチ操作部は開閉器と複数のレール固定磁気装置との間に設けられた磁気装置用電源スイッチをオンするため、工場用電源と複数のレール固定磁気装置との間に設けられた手動操作で開閉する開閉器が閉成している場合には、工場用電源から開閉器及び磁気装置用電源スイッチを介して複数のレール固定磁気装置に通電され、各レール固定磁気装置はレール及び車輪をクランプするので、作業者に頼ることなく、風が急に強く吹いて移動建屋が動き始めようとしても移動を阻止して固定され、突風による移動建屋の突然の移動による災害の発生を防止でき、移動建屋の安全性そのものものが固定建屋に近い安全を確保することが可能になる。
【0007】
通常、移動建屋を使用している場合は手動操作による開閉器は通常閉成されているが、移動建屋内でまだ作業員が作業にかからない前に開閉器が開放されている場合もあることから、その開閉器は開放時に電力が供給されると開閉器を閉成させる閉成部を有しており、開閉状態判定手段が風速判定部からの移動建屋が動き始める所定の風速に達したとの判定結果に基づく開閉状態の判定を行う指令を受けて前記開閉器の開閉状態を判定し、その判定結果を前記風速判定部に出力すると、開閉器が開放しているとの判定結果を受けた風速判定部はスイッチ操作部にオン指令を出力し、そのオン指令を受けたスイッチ操作部は開閉器と発電機との間に設けられた電力入力用スイッチをオンするため、発電機の電力が閉成部に供給されて開閉器を閉成させるため、工場用電源から開閉器及び磁気装置用電源スイッチを介して複数のレール固定磁気装置に通電され、各レール固定磁気装置はレール及び車輪をクランプすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本発明に係る移動建屋自動固定装置を備えた移動建屋の構成を示す断面図、図2は同移動建屋の平面図、図3は同移動建屋自動固定装置のレール固定磁気装置を示す断面図、図4は同移動建屋自動固定装置の構成を示すブロック図、図5は同移動建屋自動固定装置の警報状態を示す斜視図である。
図1、2において、移動建屋1は6本の鉄柱2と、これら鉄柱2の上部に架設された鉄骨組の屋根3と、各鉄柱2の下部に取り付けられた6つの回転自在な車輪4とからなり、建屋敷地に設けられたレール基礎5に敷設された一対のレール6上を6つの車輪4が回転して走行することにより、移動建屋1が移動するようになっている。
この移動建屋1は例えば長さが30m、幅が60mという大きさのものである。
【0009】
各車輪4は、鉄柱2の下部から垂下する一対の車軸支持アーム8を貫通して取り付けられた車軸9に回転自在に取り付けられている。その車輪3は回転駆動装置(図示省略)によって歯車等の動力伝達機構を介して回転駆動させられる。
また、鉄柱2下部の一対の車軸支持アーム8の車軸9より下方には、レール固定磁気装置10が取り付けられている。このレール固定磁気装置10も6つの車輪4に合わせて6つある。
各レール固定磁気装置10は、一対の車軸支持アーム8の下方をそれぞれ貫通して取り付けられた一対の磁石支持軸11と、一対の磁石支持軸11にそれぞれ可動可能に設けられ、レール6のフランジ部と車輪3をクランプする一対の電磁石12とからなり、電磁石12に通電されると電磁石12が励磁されて一対の電磁石12がレール6のフランジ部と車輪3をクランプして移動建屋1が固定される構成である。
【0010】
移動建屋1の屋根3の真ん中には、図2に示すように、3つの風力発電ファン14が設置されている。各風力発電ファン14には発電機15が取り付けられている。16は発電機15に接続されたバッテリーである。
また、移動建屋1の鉄柱2の内側には制御盤17が設置されており、その制御盤17にランプ点灯とサイレンの鳴動で警報を行う制御盤用警報装置18が取り付けられている。なお、移動建屋1から離れた所に本部建屋19があり、その本部建屋19にランプ点灯とサイレンの鳴動で警報を行う警報表示盤20が設置されている。
【0011】
移動建屋1の制御盤17には工場用電源21が引き込まれていると共に、レール固定磁気装置10の他、例えば建屋用負荷としてのクレーン用モータ22や切断装置電源23や溶接装置電源24が接続されている。
工場用電源21とレール固定磁気装置10、クレーン用モータ22、切断装置電源23及び溶接装置電源24との間に手動操作の開閉器26が設けられている。また、この開閉器26は開放時に電力が供給されると開閉器自身を閉成させる閉成部(図示省略)を内蔵している。また、この開閉器26は開放時に電力が供給されると開閉器自身を閉成させる開閉部(図示省略)を内蔵している。
また、開閉器26と6つのレール固定磁気装置10との間には、磁気装置用電源スイッチ25が設けられている。
【0012】
制御盤17の内部には、開閉器26の他、発電機16の発電量から風速を判定する風速判定部30と、発電機16と開閉手段26との間に設けられた電力入力用スイッチ31と、風速判定部30の指令に応じて開閉手段26の開閉状態を例えば通電の有無で判定する開閉状態判定手段32と、開閉状態判定手段32の判定結果に基づく風速判定部30からの指令により電力入力用スイッチ31のオン・オフを行うスイッチ操作部33と、風速判定部30の指令により磁気装置用電源スイッチ25のオン・オフを行う電源スイッチ操作部34とが設けられている。
【0013】
また、制御盤17の内部には、磁気装置用電源スイッチ25と6つのレール固定磁気装置10との間に、風速判定部30からの指令により工場用電源21の電圧を制御する電圧調整器36が設けられている。
さらに、制御盤17には制御盤用警報装置18が接続されていると共に、本部建屋19の警報表示盤20に警報信号を無線で送信する警報信号送信部35が接続されている。37は警報信号送信部35のアンテナである。
なお、移動建屋1には図示しないが移動建屋を必要な位置に停止固定させるレバー方式又はハンドル方式で手動の移動建屋固定装置も複数設けられているものとする。
【0014】
次に、本発明の移動建屋固定装置の動作について説明する。
移動建屋1の屋根3に設けられた3つの風力発電ファン14は風が吹くと回転して発電機15を回して発電機15に電力を発生させている。その発電機15が発生した電力はバッテリー16に充電され、制御盤17内の各種機器の動作電源として使用されている。従って、風速判定部30はバッテリー16の電源により動作して発電機15の発電量に基づく風速データを常時収集している。
そして、風速判定部30が例えば風速10m/sの風が吹いていると判定した場合、警報信号を制御盤用警報装置18と警報信号送信部35とに送出する。警報信号を受けた制御盤用警報装置18は警報ランプを点灯させると共にサイレンを鳴らして警報を発する。
【0015】
また、警報信号を受けた警報信号送信部34はアンテナ37から警報信号を無線で送信し、その警報信号を受信した本部建屋19の警報表示盤20はやはり警報ランプを点灯させると共にサイレンを鳴らして警報を発する。まお、警報信号を風速判定部30から有線で本部建屋19の警報表示盤20に送出するようにしてもよい。
なお、風速判定部30が例えば風速10m/sの風が吹いていると判定し、その後、風速10m/s以上の風が吹き続いているときには、警報信号を送出し続ける。
その警報を聞いた作業員は、それ以降に風速が増すことを予想して複数の手動の移動建屋固定装置を動作させる準備に入る。
【0016】
このように、複数の手動の移動建屋固定装置を動作させる準備に入った場合に、突風が吹き、風速判定部30が移動建屋1が動き始める例えば風速15m/sの風が吹いていると判定したときも、警報信号を制御盤用警報装置18と警報信号送信部34とに送出する。その後、風速15m/s以上の風が吹き続いているときには、風速判定部30は警報信号を送出し続ける。
なお、この場合の制御盤用警報装置18と警報表示盤20とによる警報ランプの点灯と共にサイレンの鳴動の警報は、風速10m/sのときと異なるようにしている。
【0017】
このように、突風が吹いて風速判定部30が移動建屋1が動き始める例えば風速15m/sの風が吹いていると判定した場合には、風速判定部30は開閉状態判定手段32に対して開閉状態の判定指令を送る。その開閉状態の判定指令を受けた開閉状態判定手段32は開閉手段26が閉成しているかどうかの判定を行い、その判定結果を風速判定部30に送る。
開閉状態判定手段32から開閉手段26が閉成しているとの判定結果を受けた風速判定手段30は電源スイッチ操作部34にオン指令を出し、オン指令を受けた電源スイッチ操作部34は磁気装置用電源スイッチ25をオンさせる。
【0018】
そして、その磁気装置用電源スイッチ25のオンにより、レール固定磁気装置10は工場用電源21と閉成している開閉器26を介して接続されるため、レール固定磁気装置10の電磁石12が励磁され、その電磁石12がレール6のフランジ部と車輪3をクランプして移動建屋1が移動しないように固定される。
なお、風速判定部30は風速が次第に強くなると、電圧調整器36に対して電圧を上昇させる指令を出し、その指令を受けた電圧調整器36は電圧を上昇させ、レール固定磁気装置10の電磁石12に印加される電圧を上昇させ、クランプ力が増していくようにしている。
【0019】
また、風速判定手段30が開閉状態判定手段32から開閉手段26が開放しているとの判定結果を受けた場合も、風速判定手段30は電源スイッチ操作部34にオン指令を出し、そのオン指令を受けた電源スイッチ操作部34は磁気装置用電源スイッチ25をオンさせる。
さらに、開閉状態判定手段32から開閉手段26が開放しているとの判定結果を受けたスイッチ操作部33は電力入力用スイッチ31を閉成する。そうすると、開閉器26の閉成部は発電機15からの電力を受けて開閉器26自身を閉成させるため、磁気装置用電源スイッチ25がオンしていることにより、レール固定磁気装置10は工場用電源21と閉成している開閉手段26を介して接続されるため、レール固定磁気装置10の電磁石12が励磁され、その電磁石12がレール6のフランジ部と車輪3をクランプして移動建屋1が移動しないように固定される。
【0020】
また、風速判定部30が風速15m/sの風が吹いていると判定し、その後に、風が弱くなり、風速判定部30が例えば風速15m/s以下で風速10m/s以上になったと判定した場合は、風速判定部30は制御盤用警報装置18と警報信号送信部34とに警報信号を出力し続けるが、風速判定部30は電源スイッチ操作部34にオフ指令を出し、オフ指令を受けた電源スイッチ操作部34は磁気装置用電源スイッチ25をオフさせる。
その磁気装置用電源スイッチ25のオフにより、レール固定磁気装置10は工場用電源21と閉成している開閉手段26を介しての接続が遮断されるため、レール固定磁気装置10の電磁石12が励磁されなくなり、その電磁石12がレール6のフランジ部と車輪3のクランプを解除し、移動建屋1が移動可能な状態に戻ることとなる。
【0021】
このように、敷設された一対のレール6上を走行する6つの車輪4を下部に有し、突風によって突然移動する移動建屋1にあっては、移動建屋1の制御盤17に設けられた風速判定部30は、移動建屋1に設けられた3つの風力発電ファン14に接続された発電機15の発電量から風速データを常時収集しており、風が突然強く吹いて風速判定部30が移動建屋が動き始める所定の風速である例えば15m/sに達したと判定した時には電源スイッチ操作部34にオン指令を出力し、そのオン指令を受けた電源スイッチ操作部34は開閉器26と6つのレール固定磁気装置10との間に設けられた磁気装置用電源スイッチ25をオンするため、工場用電源21と6つのレール固定磁気装置10との間に設けられた手動操作で開閉する開閉器26が閉成している場合には、工場用電源21から開閉器26及び磁気装置用電源スイッチ25を介して6つのレール固定磁気装置10に通電され、各レール固定磁気装置10はレール6及び車輪4をクランプするので、作業者に頼ることなく、風が急に強く吹いて移動建屋1が動き始めようとしても移動を阻止して固定され、突風による移動建屋1の突然の移動による災害の発生を防止でき、移動建屋1の安全性そのものものが固定建屋に近い安全を確保することが可能になる。
【0022】
通常、移動建屋1を使用している場合は手動操作による開閉器26は通常閉成されているが、移動建屋1内でまだ作業員が作業にかからない前で開閉器26が開放されている場合もあることから、その開閉器26は開放時に電力が供給されると開閉器自身を閉成させる閉成部を有するようにし、開閉状態判定手段32が風速判定部30からの移動建屋1が動き始める所定の風速である例えば15m/sに達したとの判定結果に基づく開閉状態の判定を行う指令を受けて開閉器26の開閉状態を判定し、その判定結果を風速判定部30に出力すると、開閉器25が開放しているとの判定結果を受けた風速判定部30はスイッチ操作部33にオン指令を出力し、そのオン指令を受けたスイッチ操作部33は開閉器26と発電機15との間に設けられた電力入力用スイッチ31をオンするため、発電機15の電力が閉成部に供給されて開閉器26を閉成させるため、工場用電源21から開閉器26及び磁気装置用電源スイッチ25を介して6つのレール固定磁気装置10に通電され、各レール固定磁気装置10はレール6及び車輪4をクランプすることができる。
【0023】
上記実施の形態では、車輪4の数が6つで、風量発電ファン14や発電機15が3つであるが、これらの数は移動建屋1の規模に応じて適宜に設定することができる。
また、レール固定次記装置10が各車輪4に対応して6つ設けられているが、これに限定されるものではなく、移動建屋1の規模に応じて適宜に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る移動建屋自動固定装置を備えた移動建屋の構成を示す断面図。
【図2】同移動建屋の平面図。
【図3】同移動建屋自動固定装置のレール固定磁気装置を示す断面図。
【図4】同移動建屋自動固定装置の構成を示すブロック図。
【図5】同移動建屋自動固定装置の警報状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0025】
1 移動建屋、2 鉄柱、3 屋根、4 車輪、5 レール基礎、6 レール、8 車軸支持アーム、9 車軸、10 レール固定磁気装置、11 磁石支持軸、12 電磁石、14 風力発電ファン、15 発電機、16 バッテリー、17 制御盤、18 制御盤用警報装置、19 本部建屋、20 警報表示盤、21 工場用電源、22 クレーン用モータ、23 切断装置電源、24 溶接装置電源、25 磁気装置用電源スイッチ、26 開閉器、30 風速判定部、31 電力入力用スイッチ、32 開閉状態判定手段、33 スイッチ操作部、34 電源スイッチ操作部、35 警報信号送信部、36 電圧調整器、37 アンテナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷設された一対のレール上を走行する複数の車輪を下部に有する移動建屋と、
該移動建屋に設けられた複数の風力発電ファンと、
該各風力発電ファンに接続された発電機と、
前記移動建屋の下部に取り付けられ、通電によりレール及び車輪をクランプする複数のレール固定磁気装置と、
工場用電源と前記複数のレール固定磁気装置との間に設けられ、手動操作で開閉する開閉器と、
該開閉器と前記複数のレール固定磁気装置との間に設けられ、電源スイッチ操作部によってオン・オフさせられる磁気装置用電源スイッチと、
前記複数の発電機の発電量から風速データを常時収集し、前記開閉器の閉成時に移動建屋が動き始める所定の風速に達したと判定した時に前記電源スイッチ操作部に前記複数の磁気装置用電源スイッチをオンさせるオン指令を出力する風速判定部と
を備えたことを特徴とする移動建屋自動固定装置。
【請求項2】
前記開閉器は開放時に電力が供給されると開閉器自身を閉成させる閉成部を有し、
該閉成部と前記発電機との間に設けられ、スイッチ操作部によってオン・オフさせられる電力入力用スイッチと、
前記風速判定部からの移動建屋が動き始める風速に達したとの判定結果に基づく開閉状態の判定を行う指令を受けて前記開閉器の開閉状態を判定し、その判定結果を前記風速判定部に出力する開閉状態判定手段と、
該開閉状態判定手段からの前記開閉器が開放しているとの判定結果を受けた前記風速判定部は、前記開閉部に電力が供給されて開閉器を閉成させるために前記スイッチ操作部に前記電力入力用スイッチをオンさせるオン指令を出力することを特徴とする請求項1記載の移動建屋自動固定装置。
【請求項3】
前記移動建屋は、前記風速判定部からの移動建屋が動き始める所定の風速と該所定の風速より少し小さい風速に達したとの判定結果に基づく警報信号を受けて音、光等の警報を発する警報装置を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の移動建屋自動固定装置。
【請求項4】
前記移動建屋とは別の場所に建てられた本部建屋は、前記風速判定部からの移動建屋が動き始める所定の風速よ少し小さい風速に達したとの判定結果に基づく警報信号を有線又は無線で受けて音、光等の警報を発する警報表示盤を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移動建屋自動固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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