説明

移動式搬送装置

【課題】狭い屋内外の場所においても、電動機の整備のため、容易かつ迅速に小型または中型の電動機の脱着を可能とし、トラックなどへの荷積み替え作業を効率化する。
【解決手段】車輪5と、車輪に接続された柱部14と、柱の頂部に接続する梁部15と、物体3を吊り下げる吊り下げ部2と、梁部に設けられ、吊り下げ部2を車輪の回転方向と同一方向に移動可能に接続するレール16とを備え、車輪5によって移動可能に設けられた移動式搬送装置であって、吊り下げ部2は、連索部2cを介して物体3と接続し、連索部2cは、吊り下げ部2と物体3との距離を変更可能に接続し、柱部は、物体3の移動方向に対し異なる位置に複数設けられ、柱部は、地面に対しこの移動式搬送装置を固定する固定部を備え、複数の柱部は鉛直軸に対して傾斜し、車輪の回転方向と異なる方向に並ぶ柱部同士は、鉛直軸下方に向かってそれぞれの間隔が拡幅することとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動式の搬送装置に関し、特に電動機の移動に用いる搬送機に関する。
【背景技術】
【0002】
電動機は十数年に一度程度、整備が必要であるが、この時電動機をモーター座から取り外し、専用の工場で整備を行っている。この作業は非定常作業であるため、取り外すための設備が設置されていないことが多い。特に電動機出力が75kw以下(重量が1t未満)の中型、小型電動機が設置されている場所ではほとんどなく、屋内設置の場合、重機も入れないことが多い。
【0003】
このため、図4に示すように、屋内に設置されている電動機3の脱着作業においては、吊り上げ吊り下げ用のチェーンブロック2a,2bを引っ掛けるU金具11a,11bを天井10の鉄骨梁やコンクリート梁に金属ロープを巻きつけてシャックルなどで取り付ける、またはU金具11を溶接した鋼材を該梁に溶接するかケミカルアンカーなどで固定するなどの作業が必要であった。
また、横方向に移動させるため、複数のチェーンブロック2a,2bを使用するため、U金具11a,11bも複数取り付けが必要であり、足場設置など含め多くの人手の作業で行っていた。
【0004】
従来における電動機3の取り外し作業手順の代表的な一例を図4によって次に説明する。チェーンブロック2a,2bを引っ掛けるU金具11a,11bを天井10に設置するため足場を組む。一般的に天井10の高さは、10m以上の高所作業となる場合が多い。また、吊り上げをスムーズに行うため、U金具11aは電動機3の真上に、電動機輸送用手段4の上に設置する必要があるが、天井10の梁の位置などの状況で設置が難しい場合がある。
【0005】
天井10に設置された2箇所のU金具のうち、電動機3の上方で真上のU金具11aにチェーンブロック2aと、電動機輸送用手段4の荷台の真上のU金具11bにチェーンブロック2bとを吊り下げる。まず、この2台のチェーンブロック2a,2bの各荷掛けフックを電動機3の上面のアイボルトに引っ掛け、チェーンブロック2aの吊りチェーン2cを張る。次に、モーター座8に電動機3を固定しているアンカーボルトのナットを緩めてはずした後、チェーンブロック2aを巻き上げてゆく。電動機3をゆっくりと吊り上げ、該アンカーボルトから抜けた位置で、一旦、停止する。
【0006】
その後、チェーンブロック2bをゆっくりと吊り上げてゆく。チェーンブロック2bの吊りチェーン2cが張ってきたら、電動機3は電動機輸送用手段4の方向へ移動し始める。この時点から、電動機3が、水平に移動するように、チェーンブロック2aは、吊りチェーン2cを吊り下げ方向に伸ばしてゆきつつ、一方、チェーンブロック2bは吊りチェーン2cを吊り上げ方向に巻き上げてゆく。このように、2台のチェーンブロック2a,2bを同時に逆方向に操作しながら、電動機3を水平方向で、電動機輸送用手段4の方へ徐々に移動させる。
【0007】
チェーンブロック2bが、U金具2bの真下に来た時点で、一旦、停止させる。次に、電動機輸送用手段4を、吊り下げている電動機3の真下に移動させる。その後、チェーンブロック2aとチェーンブロック2bとの両方の吊りチェーン2cを伸ばしながら、ゆっくりと電動機輸送用手段4の荷台に乗せる。
【0008】
以上のような従来からの作業手順では、吊りチェーン2cの長さが長くなるとともに電動機3の振れや複数の作業が同時に行われるため、作業が煩雑となり多くの作業時間を要していた。また、2台のチェーンブロックの操作に関しては、作業者の熟練を要する操作でもあって、技能者の高齢化による人材不足や、新たに作業の技能を習熟することにも年月を要していた。
【0009】
特許文献1には、重量物を簡易に移動する現場組み立て式の架台が記載されている。
また、特許文献2には、重量物を脱着・移動させる装置であって、移動時は車輪で移動させ、脱着時には架台に滑車を経由した手巻きウィンチの2個でもって、重量物を脱着させている。この際に、自立用ベースという固定座を車輪の近くに設けて使用するための架台の安定手段が記載されている。
さらに、特許文献3には重量物を脱着・輸送させる装置が記載されており、吊った重量物を走行させ、架台も移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実案昭62−63280号公報
【特許文献2】特開平8―301590号公報
【特許文献3】特開平10−157979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら特許文献1にあっては、レールが張り出していて簡易に輸送はできるが、架台を移動させる車輪がなく、電動機を上部へ吊って脱着するための微調整に関して、作業性の悪さに問題があった。また、特許文献2は架台が単純な門型であって、吊り部の走行機能がない。さらに、特許文献3では小型トラックなどへの荷積み替えを行うためには、小型トラックの荷台が架台の中に入らないと荷降しができないので、架台の寸法が大きくなると共に、架台の重量も大きくなって、架台を人手で移動させるためには、多くの人力が必要である、という問題がある。
【0012】
本発明は、狭い屋内外の場所においても、容易かつ迅速に小型または中型の電動機の脱着を可能とし、小型トラックなどへの荷積み替え作業を効率化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の課題を解決するため、本発明では、車輪と、車輪に接続された柱部と、柱部の頂部に接続する梁部と、物体を吊り下げる吊り下げ部と、梁部に設けられ、吊り下げ部を車輪の回転方向と同一方向に移動可能に接続するレールとを備え、車輪によって移動可能に設けられた移動式搬送装置であって、吊り下げ部は、連索部を介して物体と接続し、連索部は、吊り下げ部と物体との距離を変更可能に接続し、柱部は、前記物体の移動方向に対し異なる位置に複数設けられ、柱部は、地面に対しこの移動式搬送装置を固定する固定部を備え、複数の柱部は鉛直軸に対して傾斜し、車輪の回転方向と異なる方向に並ぶ柱部同士は、鉛直軸下方に向かってそれぞれの間隔が拡幅することとした。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、狭い場所で天井10が高い位置においても、重量が1t未満の電動機3の脱着が容易かつ迅速に行うことが出来るようになり、電動機3の脱着の段取りで、人力による高い場所でのワイヤー取付け、取外し、移動作業が不要になる。同規模の多数の電動機の脱着に対して共用の移動式搬送装置として、また、小型トラックなどへの荷積み替えに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の移動式搬送装置による電動機のモーター座からの離脱吊り上げ操作の一例で、載台長方錐形の場合の全体概略図を示す。
【図2】本発明の移動式搬送装置による電動機の小型トラックへの吊り走行操作の一例で、載台長方錐形の場合の全体概略図を示す。
【図3】本発明の移動式搬送装置による電動機の小型トラックへの吊り下ろし操作の一例で、載台長方錐形の場合の全体概略図を示す。
【図4】従来における電動機の脱着作業の概略図を示す。
【図5】本発明の移動式搬送装置の一例で、断面の概略図を示す。
【図6】本発明の移動式搬送装置における実施例の正面図と側面図の概略図を示す。
【図7】本発明の移動式搬送装置における可変長の柱部を設けた一例で、概略図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[実施の形態]
本発明者は、最小限の鋼材で電動機3の簡易な移動式搬送装置として、梁部15と柱部を主とする鋼材で構成されるリフター架台1を製作し、チェーンブロック2などの吊り上げ手段を取り付けて作動させることによって、重量が1t未満の電動機3の脱着を効率よく行うことを可能とした。
【0017】
図1、図2、図3と、図5に示すように、リフター架台1は鋼材で形成された2対の門型フレームの上部部材の幅方向において、中央部の上面にレール16として使用するI型鋼を渡し、2対の門型フレームを連結した形である。レール16のI型鋼は、門型フレームの上部部材の幅方向の梁部15に懸架して吊るされた構造が好ましいが、梁部15の上に載せる構造であってもよい。レール16が吊るされた場合の走行機の走行車輪が走行する位置はI型鋼における下部の両方の水平部における上を転がる構造となる(図6に概略図で一例を示す)。なおこの場合も、レール16を懸架して渡したI型鋼の梁部15の位置から、レール16が突出していてもよい。
【0018】
また、門型フレームは載台長方形が好ましいが、電動機3のモーター座8の寸法や周囲の広さの程度等により、幅を広く又は、高さを低くした直方体の形状であってもよい。また、リフター架台1の柱部14の本数は重量を軽減するため4本が好ましいが、レール16をI型鋼に懸架して渡した場合のみにおいては、門型フレームを追加して6本以上としてもよい。一般に作業場所及び途中のルートが狭い場所が多いため4本とした方が作業上、良好である。
【0019】
なお、各柱部14は鉛直軸に対して傾斜し、鉛直下方に向かってそれぞれの柱部14同士の間隔が拡幅するように設けられる。この傾斜角度は0〜10度である。これにより、小型トラック12などの電動機輸送用手段4の荷台がリフター架台1の内部(柱部14で囲まれた領域)に容易に進入可能となり、荷積み替えが簡易となる。
【0020】
図1、図2、図3によって1台のチェーンブロック2での例を説明する。電動機3における出力部3aの反対側から、ゲート状のリフター架台1を押し込み、手動式または電動式のチェーンブロック2などの吊り上げ機械にてモーター座8に脱着する移動式搬送装置を使用する。
【0021】
リフター架台1には、移動時に使用する車輪5と、吊り上げ作業時に床への固定金具として使用する固定座9が設けられている。車輪5と固定座9はそれぞれ一対設けられ、リフター架台1の柱部14の数と同数で構成されている。なお、車輪5の数は1本の該柱部14あたり1〜2個ほど設置することが好ましいが、該柱部14につき1本あたり2〜4個であってもよい。
【0022】
[電動機吊り上げおよび吊り下げ作業]
電動機3の吊り上げ作業に当たっての準備として、まず、すべての固定座9を床や地面に押し付け、車輪5が若干持ち上がる程度で、固定座9を固定してリフター架台1を安定させる。これは、リフター架台1の転倒防止用の補助脚となる。また、チェーンブロック2を電動機3の真上に設定する。
次に、モーター座8に電動機3と固定してある全てのアンカーボルトのナットを外す。なお本発明の移動式搬送装置により脱着できる電動機3は中型または小型のものであり、例えば重量で1t未満、電動機出力が75KW以下の電動機である。
【0023】
図1に示すように、電動チェーンブロック2の吊りチェーン2cを下し、荷掛フックを電動機3の上面のアイボルトに引っ掛ける。電動機3を吊り上げたら、図2に示すように、走行機13によって、チェーンブロック2を所定の位置に止めた電動機輸送用手段4の方向に移動させ、荷台の真上に停止させる。その後、図3に示すように、吊りチェーン2cを吊り下げて、荷台の上面に下ろす。荷掛けフックを外し、吊りチェーン2cを巻き上げると一連の作業は完了する。これによって、容易かつ迅速な脱着作業と電動機輸送用手段4への直接的な荷揚げ荷降しを行うことができる。
【0024】
この一本吊りの一連の作業で、吊りチェーン2cの長さが短くできるため、吊り上げた電動機3の振れが小さくすることができる。ただし、吊り上げた電動機3が水平に回転する場合があるので吊りチェーン2cの捩じりがないように荷掛けフックをつけることが大切であるが、リフター架台1の柱部14に接触してもいいように、該柱部14には、シート状の緩衝材を貼っておくことが好ましい。
【0025】
また、電動機3の位置と電動機輸送用手段4が、少し離れている場合であっても、電動機輸送用手段4の位置まで、固定座9を上げ車輪5を接地させて、人力でリフター架台1を押して移動し、荷卸位置を調整後、電動機輸送用手段4の荷台に下ろすこともできる。
【0026】
また、簡易な構造であるので、狭い場所においては、リフター架台1を現場にて、組み立て分解して使用することもできる。
【0027】
リフター架台1のレール16はI型鋼、または軌道用レールを使用し、平面状のレールが好ましいが、走行時に走行機13がレール16の表面でスリップする場合はアプト式レールを選定しても良い。
【0028】
実施の形態の効果
(1)車輪5と、
車輪5の鉛直上方に接続された柱部14と、
柱部14の頂部14aに接続する梁部15と、
電動機3(物体)を吊り下げるチェーンブロック2(吊り下げ部)と、
チェーンブロック2を車輪5の回転方向と同一方向に移動可能に接続するレール16と
を備え、
車輪5によって移動可能に設けられた移動式搬送装置であって、
チェーンブロック2は、吊りチェーン2c(連索部)を介して電動機3と接続し、
吊りチェーン2cは、チェーンブロック2と電動機3との距離を変更可能に接続し、
柱部14は、電動機3の移動方向に対し異なる位置に複数設けられ、
柱部14は、地面に対しこの移動式搬送装置を固定する固定座9(固定部)を備え、
この複数の柱部14は鉛直軸に対して傾斜し、車輪5の回転方向と異なる方向に並ぶ柱部14同士は、この鉛直軸下方に向かってそれぞれの間隔が拡幅することとした。
【0029】
これにより、車輪5の回転方向とチェーンブロック2とが同一方向に移動するため、同一方向に移動しない場合と比べて位置あわせ等の作業性が向上する。
また、移動式搬送装置を地面に固定することで、転倒のおそれを低減する。
また、図1のように、レール16を渡した梁部15とレール16とを横方向に突出させている場合には、チェーンブロック2が柱部14の頂部14aよりも外側に移動可能となるため、電動機3を吊った状態で柱部14の外側まで保持することが可能となる。よって、車両等に電動機3を積み込む際、車両を柱部14の内側の奥まで進入させる必要がなく、作業性が向上する。
【0030】
(2)吊り下げ部2は、レール16に設けられた走行機13によってリフター架台1に対し移動可能に設けられ、
走行機13は、電気的、機械的手段からの入力によって移動可能に設けられるとともに、この入力を減速する減速機をそなえることとした。
レール16の上を2台の走行車輪21が回転することにより、走行機13は移動する。走行機13に設けられた走行用電動機18によって走行させる場合、ブレーキ付きの電動機を用いることで、走行機13の正確な位置決めと位置あわせを行うことができる。
【0031】
(3)図7に一例を示すように、リフター架台1の長手方向の中央部にも門型フレームを設置して、柱部14の本数が6本の場合においては、電動機側柱部22の長さを可変長にしてもよい。この可変長部24を有する電動機側柱部22の用途については、2個の電動機側柱部22に設けられた車輪5の間隔が、モーター座8の幅よりも狭い場合に適用するものであって、柱部14を可変長部24の手段についてはいかなる装置であってもよい。
次に、電動機3を脱着させる作業手順を記載する。作業に先立って、リフター架台1を電動機3の吊り上げ、または吊り下げ位置に人手にて押して移動させる際には、地面を押して移動するので、柱部14の長さは6本の全てが同じ長さであるが、電動機側柱部22の車輪23がモーター座8に当たる直前に、電動機側柱部22の長さをモーター座8の上表面に電動機側柱部22の車輪23が位置するように、可変長部24でもって電動機側柱部22の長さを調整する。その後、所定の位置までリフター架台1を人で押して行き、さらに、固定座9をモーター座8の上表面に設定し密着させて、電動機3の脱着作業の準備が完了する。これにより、電動機3の搬出がより容易となる。
【実施例】
【0032】
本実施例を図6に示す載台長方錐形のリフター架台1の寸法は、高さが3.0m(固定座9を込み)で、地面での車輪間の幅が2.5m、奥行きが3.0mであり、C型鋼100×50mmを主部材として、6本の柱部14を有する2対の門型フレームを作り、この門型フレームの上部の梁部15の下面に幅方向において中央部のレール16としてI型鋼150×75mmを懸架して渡し、2対の門型フレームを組み合わせて製作した。なお、柱部14の傾斜については、リフター架台1の幅方向のみに鉛直方向からそれぞれ内側に向かって角度10度で傾斜した図6に示すような門型フレームとした。架台の重量は約400kgであった。門型フレーム角には横変形を抑えるため三角状の補強材を取り付けた。
【0033】
電動機3は、定格電圧と電動機出力がAC440V・3相,75KWで、重量は890Kg、寸法は、幅605×高さ883×長さ989mmの大きさであった。また、吊り昇降用の最大荷重が2トンのチェーンブロック2と、水平移動用の走行機13はギヤードトロリを組み合わせ、いずれも手動操作式のものを使用した。
【0034】
車輪5は、該柱部14につき1本あたり1個とした。
固定座9は、車輪5の軸を固定するリフター架台1の柱部14からC型鋼の枝を出して平板を溶接し、接地できるような可動構造とした。該可動構造は、ロック式ボルトを上下させることによって接地の具合を調整できるような構造にした。(図示していない。)リフター架台1の柱部14の4本それぞれに取り付けた。
【0035】
リフター架台1を電動機3の真上にレール16が位置するように設置し、チェーンブロック2のフックを電動機3のアイボルトに掛け、チェーンブロック2を巻き上げて、電動機3を吊り上げた。次に、ギヤードトロリにて、電動機3を運搬手段の小型トラック12の荷台上まで移動した。巻き上げたチェーンブロック2を逆回転で下げ、小型トラック12の荷台に電動機3を下ろし、小型トラック12にて整備工場まで輸送した。
【0036】
本発明により、3名の作業員で全作業を容易かつ迅速に行うことができるようになった。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、重量が1t未満の電動機の脱着ばかりではなく、あらゆる中型、小型で重量が1t未満の産業機械であって、重量物を水平方向へ吊り出す際の脱着作業の手段として適用できる技術である。
【符号の説明】
【0038】
1 リフター架台
2 チェーンブロック
2a チェーンブロック
2b チェーンブロック
2c 吊りチェーン
3 電動機
3a 出力部
4 電動機輸送用手段
5 車輪
8 モーター座
9 固定座
10 天井
11 U金具
11a U金具
11b U金具
12 小型トラック
13 走行機
14 柱部
14a 頂部
15 梁部
16 レール
18 走行用電動機
21 走行車輪
22 電動機側柱部
24 可変長部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪と、
前記車輪に接続された柱部と、
前記柱部の頂部に接続する梁部と、
物体を吊り下げる吊り下げ部と、
前記梁部に設けられ、前記吊り下げ部を前記車輪の回転方向と同一方向に移動可能に接続するレールと
を備え、
前記車輪によって移動可能に設けられた移動式搬送装置であって、
前記吊り下げ部は、連索部を介して物体と接続し、
前記連索部は、前記吊り下げ部と前記物体との距離を変更可能に接続し、
前記柱部は、前記物体の移動方向に対し異なる位置に複数設けられ、
前記柱部は、地面に対しこの移動式搬送装置を固定する固定部を備え、
前記複数の柱部は鉛直軸に対して傾斜し、前記車輪の回転方向と異なる方向に並ぶ柱部同士は、前記鉛直軸下方に向かってそれぞれの間隔が拡幅すること
を特徴とする移動式搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の移動式搬送装置において、
前記吊り下げ部は、前記レールに設けられた走行機によって前記梁部に対し移動可能に設けられ、
前記走行機は、電気的、または機械的手段からの入力によって移動可能に設けられること
を特徴とする移動式搬送装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の移動式搬送装置において、
前記複数の柱部は6本であって、前記物体の移動方向に対し平行に3本ずつ設けられ、
前記複数の柱部のうち、最も前記物体の側に位置する柱部の脚長を可変とすること
を特徴とする移動式搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−228827(P2010−228827A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75332(P2009−75332)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】