説明

移動情報提示装置、スケジュール管理システム、及び移動情報提示プログラム

【課題】移動情報を簡単に決定することができる移動情報提示装置、スケジュール管理システム、及び移動情報提示プログラムを提供すること。
【解決手段】利用者が参加する予定のイベントの開催場所等のイベント条件を取得する。交通機関の路線情報を参照して、出発地から目的地までの交通手段を決定する(S355)。選択履歴を参照して、利用者の時間特性を取得する(S360)。時刻表情報を参照して(S365)、S355で交通手段を利用する場合の出発地の出発時刻と目的地の到着時刻とを、その到着時刻がイベントの開始時刻よりも前になるように、S360で取得した時間特性に応じて決定する(S371)。決定した移動スケジュールの候補を出力し(S505)、利用者により選択された移動スケジュールを取得する(S510)。選択された移動スケジュールの時間特性を選択履歴に登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人スケジュールに基づき設定した出発地から目的地まで、交通機関を利用して移動する場合の交通手段や、出発時刻又は到着時刻を移動情報として提示する移動情報提示装置、スケジュール管理システム、及び移動情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者の個人スケジュールを管理する機能を備えたスケジュール管理装置が知られている。このスケジュール管理装置では、会議等のイベントの日付、曜日、時間、参加予定者、開催場所、カテゴリ、重要度等のデータを保存していて、これらのデータを必要に応じて読み出して表示する。
【0003】
スケジュール管理装置により管理されるイベントには、交通機関を利用して移動する必要があるイベントがある。このようなイベントに出席する場合、スケジュールの登録とは別途、移動時に利用する交通手段や、出発時刻又は到着時刻の検索を実行しなければならない。そこで、登録されているスケジュールから目的地を取得し、移動スケジュールを検索する情報提供システム(スケジュール管理システム)が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。この情報提供システムによれば、個人スケジュールに登録されたスケジュールが移動を伴う場合、移動時に利用する交通手段や、出発時刻又は到着時刻の検索を、再度検索条件を入力することなく実行させることができる。
【特許文献1】特開2002−73758号公報
【特許文献2】特開2004−348390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者は、通常、イベントの開始時刻の10分前には会場に着きたい、移動の途中で昼食をとりたい等、スケジュールには登録されない要望を考慮して、移動時に利用する交通手段や、出発時刻又は到着時刻を選択する。しかしながら、上記従来の情報提供システムでは、予め定められた条件に基づき移動時に利用する交通手段や、出発時刻又は到着時刻を決定していた。この予め定められた条件が、利用者によらず一律に定められた条件であり、必ずしも利用者の要望に沿ったものではなかった。したがって、検索結果に利用者の要望に沿う情報が含まれていない場合があった。また、移利用者の要望に添う情報が含まれていても、それが優先して提示されるわけではなかった。したがって、利用者は、複数の候補の中から自分の要望を満たす情報を探し出して選択しなければならず煩雑であった。特許文献1記載の情報提供システムでは、検索履歴から利用者が希望すると予想される条件に基づいて移動時に利用する交通手段や、出発時刻又は到着時刻を検索している。しかし、利用者が希望すると予想される条件が十分に検討されておらず、検索履歴に基づきその条件が的確に把握されているとは限らなかった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、交通機関を利用して移動する必要があるイベントに参加するための交通手段や、出発時刻又は到着時刻を移動情報として簡単に決定することができる移動情報提示装置、スケジュール管理システム、及び移動情報提示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の移動情報提示装置は、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方を含む移動情報を提示する移動情報提示装置であって、利用者が参加する予定のイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件から、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に移動する際の前記出発地及び前記目的地、並びに、その対象イベントの開始時刻を取得する条件取得手段と、過去に前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得した時間特性を記憶した選択履歴を参照して、前記時間特性を取得する時間特性取得手段と、前記交通機関の時刻表情報を参照して、前記出発地の出発時刻と前記目的地の到着時刻とを、その到着時刻が前記条件取得手段により取得された前記開始時刻よりも前になるように、前記時間特性取得手段により取得された前記時間特性に応じて決定する時刻決定手段と、前記時刻決定手段により決定された前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方を含む前記移動情報を提示する移動情報提示手段と、前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報を取得し、その移動情報の前記時間特性を前記選択履歴に登録する履歴登録手段とを備えている。
【0007】
また、請求項2に係る発明の移動情報提示装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記時間特性取得手段は、前記利用者から前記時間特性が指定されている場合には、その指定された時間特性を取得することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明の移動情報提示装置は、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段を含む移動情報を提示する移動情報提示装置であって、利用者が参加する予定のイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件から、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に移動する際の前記出発地及び前記目的地を取得する条件取得手段と、過去に前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記交通手段に基づき取得した交通手段特性を記憶した選択履歴を参照して、前記交通手段特性を取得する交通手段特性取得手段と、交通機関の路線情報を参照して、前記条件取得手段が取得した前記出発地から前記目的地までの交通手段を、前記交通手段特性取得手段により取得された前記交通手段特性に応じて決定する交通手段決定手段と、前記交通手段決定手段により決定された前記交通手段を含む前記移動情報を提示する移動情報提示手段と、前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報の前記交通手段特性を前記選択履歴に登録する履歴登録手段とを備えている。
【0009】
また、請求項4に係る発明の移動情報提示装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記選択履歴は、過去に前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記交通手段に基づき取得した交通手段特性をさらに記憶し、前記選択履歴を参照して、前記交通手段特性を取得する交通手段特性取得手段と、交通機関の路線情報を参照して、前記条件取得手段が取得した前記出発地から前記目的地までの交通手段を、前記交通手段特性取得手段により取得された前記交通手段特性に応じて決定する前記交通手段決定手段とを備え、前記移動情報提示手段により提示される前記移動情報には、前記時刻決定手段により決定された前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方、及び前記交通手段決定手段により決定された前記交通手段が含まれ、前記履歴登録手段は、前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報を取得し、その移動情報の前記時間特性及び前記交通手段特性を前記選択履歴に登録することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明の移動情報提示装置は、請求項3又は4に記載の発明の構成に加え、前記選択履歴は、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報の前記交通手段特性を、その移動情報に対応する前記対象イベントの前記イベント条件と対応付けて記憶し、前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている前記交通手段特性の前記イベント条件と、前記対象イベントの前記イベント条件とを比較して、前記交通手段特性を取得することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明の移動情報提示装置は、請求項5に記載の発明の構成に加え、前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている前記交通手段特性の前記出発地及び前記目的地と、前記条件取得手段により取得された前記出発地及び前記目的地とを比較して、前記交通手段特性を取得することを特徴する。
【0012】
また、請求項7に係る発明の移動情報提示装置は、請求項5又は6に記載の発明の構成に加え、前記選択履歴は、前記交通手段特性を前記端末の前記利用者毎に記憶し、前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている、前記移動情報を提示する対象となる対象利用者の前記交通手段特性の中から前記対象イベントの前記イベント条件に対応する交通手段特性を取得し、前記対象イベントの前記イベント条件に対応する前記交通手段特性が、前記対象利用者の前記交通手段特性として前記選択履歴に記憶されていない場合には、前記選択履歴から他の利用者の前記交通手段特性を取得することを特徴とする。
【0013】
また、請求項8に係る発明の移動情報提示装置は、請求項5乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記選択履歴は、前記交通手段特性に加え、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得した時間特性を前記端末の前記利用者毎に記憶し、前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている、前記移動情報を提示する対象となる対象利用者の前記交通手段特性の中から前記対象イベントの前記イベント条件に対応する交通手段特性を取得し、前記対象イベントの前記イベント条件に対応する前記交通手段特性が、前記対象利用者の前記交通手段特性として前記選択履歴に記憶されていない場合には、前記選択履歴に記憶されている前記対象利用者の前記時間特性と、前記選択履歴に記憶されている他の利用者の前記時間特性との類似度に応じて、前記交通手段特性を取得する他の利用者を選択し、選択した他の利用者の前記交通手段特性の取得することを特徴とする。
【0014】
また、請求項9に係る発明のスケジュール管理システムは、端末と、前記端末の利用者が参加するイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件を記憶する個人スケジュール記憶手段と、交通機関の時刻表を記憶した時刻表記憶手段と、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻を含む移動情報を提示する移動情報提示装置と、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得した時間特性を記憶する選択履歴記憶手段とを備えたスケジュール管理システムであって、前記端末は、前記イベント条件を特定するイベント条件特定手段を備え、前記移動情報提示装置は、前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件及び前記個人スケジュール記憶手段に記憶された前記イベント条件の少なくとも一方に基づき、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に交通機関を利用して移動する際の前記出発地及び前記目的地、並びに、その対象イベントの開始時刻を取得する条件取得手段と、前記時刻表記憶手段を参照して、前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻を、その到着時刻が前記条件取得手段により取得された前記開始時刻よりも前になるように、前記時間特性取得手段により取得された前記時間特性に応じて決定する時刻決定手段と、前記時刻決定手段により決定された前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方を含む前記移動情報を、前記端末に提示する移動情報提示手段とを備え、前記端末はさらに、前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から前記個人スケジュール記憶手段に登録する移動情報を選択する移動情報選択手段と、前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報の前記時間特性を前記選択履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶制御手段と、前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件、及び前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報を前記個人スケジュール記憶手段に記憶させるスケジュール記憶制御手段を備えている。
【0015】
また、請求項10に係る発明のスケジュール管理システムは、端末と、前記端末の利用者が参加するイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件を記憶する個人スケジュール記憶手段と、交通機関の路線情報を記憶した路線情報記憶手段と、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段を含む移動情報を提示する移動情報提示装置と、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記交通手段に基づき取得した交通手段特性を記憶する選択履歴記憶手段とを備えたスケジュール管理システムであって、前記端末は、前記イベント条件を特定するイベント条件特定手段を備え、前記移動情報提示装置は、前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件及び前記個人スケジュール記憶手段に記憶された前記イベント条件の少なくとも一方に基づき、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に交通機関を利用して移動する際の前記出発地及び前記目的地を取得する条件取得手段と、前記選択履歴記憶手段を参照して、前記交通手段特性を取得する交通手段特性取得手段と、前記路線情報記憶手段を参照して、前記条件取得手段が取得した前記出発地から前記目的地までの交通手段を、前記交通手段特性取得手段により取得された前記交通手段特性に応じて決定する交通手段決定手段と、前記交通手段決定手段により決定された前記交通手段を含む前記移動情報を、前記端末に提示する移動情報提示手段とを備え、前記端末はさらに、前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から前記個人スケジュール記憶手段に登録する移動情報を選択する移動情報選択手段と、前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報の前記交通手段特性を前記選択履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶制御手段と、前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件、及び前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報を前記個人スケジュール記憶手段に記憶させるスケジュール記憶制御手段を備えている。
【0016】
また、請求項11に係る発明の移動情報提示プログラムは、請求項1乃至8のいずれかに記載の移動情報提示装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明の移動情報提示装置によれば、入力されたイベント条件及び個人スケジュール記憶手段に記憶されたイベント条件から、対象イベントの開催場所に移動する際の出発地及び目的地、並びに、イベントの開催時刻を取得する。そして、その出発地から目的地までの移動情報として、出発時刻及び到着時刻の少なくとも一方を決定して利用者に提示する。移動情報の決定に必要な情報を、イベント条件から取得しているので、移動情報を提示させるために、利用者が新たに検索条件を入力する必要はない。そして本発明では、移動情報提示装置が提示した移動情報の中から、利用者により選択された移動情報の時間特性を選択履歴に記憶している。そして、移動情報を決定する際には、到着時刻がイベントの開始時刻よりも前になるように、選択履歴に記憶されている時間特性に応じて決定する。時間特性は、出発時刻及び到着時刻のいずれかに基づき取得される。例えば、時間特性として、イベントの開催時刻と目的地の到着時刻との差(以下、「到着余裕時間」と言う。)、交通機関の乗り換え時間の最低必要時間が挙げられる。また時間特性として、例えば、到着時刻がイベント開催時刻以前である条件を満たす交通機関の内、開催時刻に近い交通機関から数えて何本目であるかが挙げられる。本発明では、この時間特性に応じて出発時刻及び到着時刻が決定されているので、利用者が選択すると予想される出発時刻と到着時刻とを含む移動情報を提示することができる。このため、利用者の時間特性を考慮せずに決定された移動情報が提示された場合に比べ、利用者が希望する移動情報が提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報を簡単に決定することができる。
【0018】
請求項2に係る発明の移動情報提示装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、指定された時間特性に応じて出発時刻及び到着時刻の少なくとも一方を決めることができる。このため、利用者の要望を満たした時間特性を有する移動情報を確実に提示することができる。また、時間特性が選択履歴として十分に蓄積していない場合でも、利用者の要望を満たした時間特性を有する移動情報を提示することができる。
【0019】
請求項3に係る発明の移動情報提示装置によれば、入力されたイベント条件及び個人スケジュール記憶手段に記憶されたイベント条件から、対象イベントの開催場所に移動する際の出発地及び目的地を取得する。そして、出発地から目的地までの移動情報として、交通手段を決定して利用者に提示する。イベント条件から、移動情報の決定に必要な情報を取得しているので、移動情報を提示させるために、利用者が新たに検索条件を入力する必要はない。本発明では、提示した移動情報の中から利用者により選択された移動情報の交通手段特性を選択履歴に記憶している。そして移動情報を決定する際には、選択履歴に記憶されている交通手段特性に応じて決定する。交通手段特性は、利用者がどのような交通手段を選択する傾向にあるかを示す。例えば、交通手段特性として、利用者が好む交通機関の種別(鉄道の種類、バス、地下鉄等)、同一出発地から同一目的地に向かう場合に利用した交通機関及び路線や、利用者が好む列車(普通、快速、特急等)が挙げられる。本発明では、この交通手段特性に応じて交通手段が決定されているので、利用者が選択すると予想される、交通手段を含む移動情報を提示することができる。このため、利用者の交通手段特性を考慮せずに決定された移動情報が提示された場合に比べ、利用者が希望する移動情報が提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報を簡単に決定することができる。
【0020】
請求項4に係る発明の移動情報提示装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、移動情報提示装置が提示した移動情報の中から利用者により選択された移動情報の交通手段特性を選択履歴に記憶している。そして、選択履歴に記憶されている交通手段特性に応じて、移動時の交通手段を決定する。このため、利用者が選択すると予想される、交通手段を含む移動情報を提示することができる。したがって、利用者が希望する移動情報が提示されない虞をより低減させることができる。そして、利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報をより簡単に決定することができる。
【0021】
請求項5に係る発明の移動情報提示装置によれば、請求項3又は4に記載の発明の効果に加え、交通機関及び路線は、選択履歴に記憶されている交通手段特性に応じて決定する。この交通手段特性は、選択履歴に記憶されている交通手段特性のイベント条件と、対象イベントのイベント条件を比較して取得される。イベント条件が一致又は類似する場合、利用者は同様な交通手段特性を有する移動情報を選択することが推測される。このため、対象イベントのイベント条件に応じて交通手段特性を取得することにより、利用者の要望に沿った移動情報を提示する可能性を増加させることができる。したがって利用者は、提示された移動情報に基づき、移動情報を簡単に決定することができる。
【0022】
請求項6に係る発明の移動情報提示装置によれば、請求項5に記載の発明の効果に加え、選択履歴に記憶されている出発地及び目的地と、対象イベントの出発地及び目的地とを比較して交通手段特性を取得する。対象イベントの出発地及び目的地が、過去のイベントと同じである場合、過去に利用したことのある交通手段を利用することが予想される。本発明では、過去に利用したことのある交通手段を示す交通手段特性に応じて、交通手段を決定するため、利用者の要望に沿った移動情報を提示することができる。したがって、利用者は、提示された移動情報に基づき、所望の移動情報をより簡単に決定することができる。
【0023】
請求項7に係る発明の移動情報提示装置によれば、請求項5又は6に記載の発明の効果に加え、対象利用者の交通手段特性が選択履歴に記憶されていない場合には、他の利用者の交通手段特性に基づき決定する、このため、対象利用者の交通手段特性が記憶されていない場合にも、他の利用者の交通手段特性に基づき移動情報を自動的に提示することができる。
【0024】
請求項8に係る発明の移動情報提示装置によれば、請求項5乃至7のいずれかに記載のスケジュール管理システムの効果に加え、対象イベントのイベント条件に対応する交通手段特性が記憶されていない場合には、時間特性が類似する他の利用者の交通手段特性に基づき決定する。時間特性が類似している場合、交通手段特性も類似していることが想定される。このため、交通手段特性が記憶されていない場合にも、交通手段特性が類似すると想定される他の利用者の交通手段特性を用いて決定した移動情報を提示することができる。
【0025】
請求項9に係る発明のスケジュール管理システムによれば、端末において、個人スケジュール記憶手段に登録する新規イベントのイベント条件が入力される。すると、入力されたイベント条件及び個人スケジュール記憶手段に記憶されたイベント条件から、対象イベントの開催場所に移動する際の出発地及び目的地、並びに、イベントの開催時刻を取得する。そして、その出発地から目的地までの移動情報として、出発時刻及び到着時刻の少なくとも一方を決定して利用者に提示する。イベント条件から、移動情報の候補の決定に必要な情報を取得しているので、移動情報を提示させるために、利用者が新たに検索条件を入力する必要はない。そして本発明では、移動情報提示装置が提示した移動情報の中から、利用者により選択された移動情報の時間特性を選択履歴に記憶している。そして、移動情報を決定する際には、到着時刻がイベントの開始時刻よりも前になるように、選択履歴に記憶されている時間特性に応じて決定する。時間特性は、出発時刻及び到着時刻のいずれかに基づき取得される。本発明では、この時間特性に応じて移動情報が決定されているので、利用者が選択すると予想される出発時刻及び到着時刻の少なくとも一方を含む移動情報を提示することができる。このため、利用者の時間特性を考慮せずに決定された移動情報が提示された場合に比べ、利用者が希望する移動情報が提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報を簡単に決定することができる。また、利用者により選択された移動情報は、イベント条件とともに個人スケジュール記憶手段に記憶される。よって、移動情報を個人スケジュール記憶手段に記憶させるための労力を軽減することができる。
【0026】
請求項10に係る発明のスケジュール管理システムによれば、個人スケジュール記憶手段に登録する新規イベントのイベント条件が入力される。すると、入力されたイベント条件及び個人スケジュール記憶手段に記憶されたイベント条件から、対象イベントの開催場所に移動する際の出発地及び目的地を取得する。そして、出発地から目的地までの移動情報として、交通手段を決定して利用者に提示する。イベント条件から、移動情報の候補の決定に必要な情報を取得しているので、移動情報を提示させるために、利用者が新たに検索条件を入力する必要はない。本発明では、提示した移動情報の中から利用者により選択された移動情報の交通手段特性を選択履歴に記憶している。そして、移動情報は、選択履歴に記憶されている交通手段特性に応じて決定される。交通手段特性は、利用者がどのような交通手段を選択する傾向にあるかを示す。本発明では、この交通手段特性に応じて交通手段が決定されているので、利用者が選択すると予想される、交通手段を含む移動情報を提示することができる。このため、利用者の交通手段特性を考慮せずに決定された移動情報が提示された場合に比べ、利用者が希望する移動情報が提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報を簡単に決定することができる。よって、移動情報を個人スケジュール記憶手段に記憶させるための労力を軽減することができる。
【0027】
また、請求項11に係る発明の移動情報提示プログラムによれば、コンピュータに実行させることにより請求項1乃至8のいずれかに記載の移動情報提示装置の各種処理手段としての作用効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を適用した一例として、第1〜第4の実施形態について、図面を参照して順に説明する。第1〜第4の実施形態では、移動情報として、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の移動スケジュールを提示する場合について例示する。移動スケジュールには、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段、並びに出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻が含まれる。尚、移動情報に含まれる情報は、適宜変更可能であり、第1〜第4の実施形態で例示する、移動スケジュールに限定されない。
【0029】
まず第1の実施形態のスケジュール管理システム100の構成の概略構成について説明する。図1は、複数の端末1をネットワークで接続したスケジュール管理システム100のシステム構成を示す構成図である。
【0030】
図1に示すように、第1の実施形態のスケジュール管理システム100は、複数の端末1(端末A,B,C,D)と、サーバ4とを備えている。各端末1(端末A〜D)、及びサーバ4は、所謂パーソナルコンピュータであり、汎用型の装置である。図1に示すように、端末A及び端末BはLAN2により相互に接続され、端末C及び端末DはLAN2により相互に接続される。そして、2つのLAN2がさらに広域通信網(WAN)3で接続される。尚、各端末1の利用者は特定されており、端末Aの利用者は利用者A,端末Bの利用者は利用者B,端末Cの利用者は利用者C,端末Dの利用者は利用者Dである。一方、サーバ4は、WAN3を介して各端末1(端末A〜D)と接続される。
【0031】
次に、端末1の電気的構成について、図2を参照して説明する。図2は、端末1の電気的構成を示す概念図である。端末1は、本発明の移動情報提示装置、及び端末としての機能を有している。端末1が、本発明の移動情報提示装置として機能した場合には、移動情報として、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段、並びに出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻を含む移動スケジュールを提示する処理が実行される。端末1が、本発明の端末として機能した場合には、新規イベントを個人スケジュールに登録するための処理が実行される。図2に示すように、端末1は、CPU10,ROM11,RAM12,I/Oインタフェイス14,ハードディスク装置(以下、「HDD」と言う。)30,出力制御部16,入力制御部17,及びLANコントローラ15を備える。CPU10は、端末1の主制御を司る。ROM11は、各種プログラムや設定値等を記憶し、RAM12は、各種のデータを一時的に記憶する。I/Oインタフェイス14は、データの受け渡しの仲介を行う。出力制御部16は、出力機器22を制御する。出力機器22は、液晶ディスプレイ、電気泳動表示パネル等を備える表示機器である。入力制御部17は、入力機器23を制御する。入力機器23として、例えば、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、音声入力機器が用いられる。LANコントローラ15はルータ等の通信制御機器40に接続して、LAN2内の他の端末1や、WAN3を介した他の端末1及びサーバ4との送受信を実行する。
【0032】
ここで、HDD30の記憶エリアについて図2を参照して説明する。図2に示すように、HDD30は、スケジュールデータベース(以下、「スケジュールDB」と言う。)31,選択履歴データベース(以下、「選択履歴DB」と言う。)32,プログラム記憶エリア35,及びその他の情報記憶エリア36を含む複数の記憶エリアを備えている。
【0033】
スケジュールDB31には、端末1の利用者の個人スケジュールが記憶されている。個人スケジュールには、利用者が参加するイベント毎に、開催時間、開催場所、参加予定者、区分が含まれる。第1の実施形態では、区分として、会議、来客、見学、及び休暇の中のいずれかが設定される。個人スケジュールに含まれる情報は、適宜変更可能である。例えば、個人スケジュールに、イベントの重要度を含ませてもよい。また個人スケジュールには、移動スケジュールが含まれる。移動情報として例示する移動スケジュールには、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段、並びに出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻の情報が含まれる。交通手段には、交通機関や路線の情報が含まれる。
【0034】
選択履歴DB32には、端末1の利用者の時間特性が記憶されている。時間特性は、過去に端末1により提示された移動スケジュールの中から、利用者が選択した移動スケジュールに含まれる出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得される。即ち、時間特性には、移動スケジュールの時間(出発時刻、到着時刻等)を決定する際の、利用者の嗜好が反映されている。第1の実施形態では、利用者がイベント開始時刻の何分前に目的地に到着する移動スケジュールを選択したかを集計したテーブルが選択履歴DB32に記憶されている。選択履歴DB32に記憶されているテーブルの詳細については、図13を参照して後述する。第1の実施形態の時間特性は、イベント開始時刻と目的地の到着時刻との差で表される。
【0035】
プログラム記憶エリア35には、端末1において実行される各種プログラムを記憶されている。また、その他の情報記憶エリア36には、端末1において各種プログラムを実行するのに必要な端末1と利用者との対応関係や設定値等が記憶されている。尚、端末1に、EEPROMや、フラッシュメモリ等の他の記憶手段を設け、そこに上記情報の一部又は全部を記憶させてもよい。また、CD−ROM等の外部記憶装置に、上記情報の一部又は全部を記憶させてもよい。
【0036】
次に、サーバ4の電気的構成について図3を参照して説明する。図3は、サーバ4の電気的構成を示す概念図である。サーバ4は、端末1からの要求に応じて、移動スケジュールの候補の決定に用いる路線情報又は時刻表を、端末1に送信する。図3に示すように、サーバ4は、CPU110,ROM111,RAM112,I/Oインタフェイス114,ハードディスク装置(以下、「HDD」と言う。)130,及びLANコントローラ115を備える。CPU110は、サーバ4の主制御を司る。ROM111は、各種プログラムや設定値等を記憶し、RAM112は、各種のデータを一時的に記憶する。I/Oインタフェイス114は、データの受け渡しの仲介を行う。LANコントローラ115はルータ等の通信制御機器40に接続して、WAN3を介して端末1との間で各種データの送受信を実行する。
【0037】
ここで、HDD130の記憶エリアについて図3を参照して説明する。図3に示すように、HDD130は、路線情報データベース(以下、「路線情報DB」と言う。)131,時刻表データベース(以下、「時刻表DB」と言う。)132,プログラム記憶エリア133,及びその他の情報記憶エリア134を含む複数の記憶エリアを備えている。路線情報DB131には、交通機関毎に路線情報が記憶されており、時刻表DB132には、路線情報DB131に記憶されている路線毎の時刻表が記憶されていている。またプログラム記憶エリア133には、サーバ4において実行される各種プログラムを記憶されおり、その他の情報記憶エリア134には、サーバ4において各種プログラムを実行するのに必要な設定値等が記憶されている。尚、サーバ4に、EEPROMや、フラッシュメモリ等の他の記憶手段を設け、そこに各種情報を記憶させてもよい。また、CD−ROM等の外部記憶装置に、各種情報を記憶させてもよい。
【0038】
次に、上記構成を有するスケジュール管理システム100において実行される処理について説明する。まず、端末1のメイン処理について、図4〜図17を参照して説明する。端末1のメイン処理では、新規イベントのスケジュールの調整を実行する。スケジュールの調整に成功した場合、そのイベントが移動を伴う場合には、移動スケジュールの候補を決定し、出力機器22に表示する。利用者は、出力機器22に表示された候補の中から、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールを選択する。
【0039】
図4は、新規イベントを例示する説明図である。図5は、利用者A〜Dの通常時の所在地と、イベントの開催場所との関係を表す説明図である。図6は、端末1のメイン処理の流れを示すフローチャートである。図7は、図6に示すメイン処理において実行されるスケジュール調整処理の流れを示すフローチャートである。図8は、図7に示すスケジュール調整処理において表示される入力画面を例示する説明図である。図9は、図6に示すメイン処理において実行される返信処理の流れを示すフローチャートである。図10は、図9に示す返信処理において実行される移動スケジュール推定処理の流れを示すフローチャートである。図11は、場所と場所の最寄駅との対応関係を説明するための説明図である。図12は、選択履歴DB32に記憶されている時間特性を説明するための説明図である。図13は、時刻表DB132から取得した時刻表を例示する説明図である。図14は、移動スケジュールの候補を説明するための説明図である。図15は、図6に示すメイン処理において実行されるスケジュール登録処理の流れを示すフローチャートである。図16は、図15に示すスケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。図17は、図16に示す移動スケジュール提案処理において提示される画面を説明するための説明図である。図18は、スケジュールDB31に登録された移動スケジュールを例示する説明図である。尚、図6,図7,図9,図10,図15,及び図16のフローチャートに示す各処理を実行させるプログラムは、HDD30のプログラム記憶エリア35に記憶されており、図2に示すCPU10が実行する。
【0040】
まず、端末1のメイン処理を説明するための、具体例1について説明する。具体例1では、利用者Aが、端末Aを操作して、図4に示す新規イベントのスケジュール調整を行う場合を想定する。そして具体例1では、図5に示すように、利用者Aの通常時の所在地はX市のXビルであり、利用者Bの通常時の所在地はZ市のZビルであり、利用者C及び利用者Dの通常時の所在地はY市のYビルであるものとする。説明を簡単にするため、端末A,端末B,及び端末CのスケジュールDB31には、2007年9月4日のスケジュールが記憶されていないこととする。よって、図4に示す新規イベントに参加する場合、利用者A,及び利用者Cは、各所在地からイベントの開催場所まで移動しなければならない。
【0041】
次に、利用者Bの端末Bにおいて実行されるメイン処理について説明する。端末1の起動に応じてメイン処理が開始されると、CPU10は、まず、「調整依頼」が入力されたか否かを判断する(S5)。調整依頼は、新たにスケジュールを調整することを指示する指令である。調整依頼は、利用者Aが入力機器23を用いて所定の操作を行った場合に入力される。調整依頼が入力されていない場合(S5:No)の処理は後述する。
【0042】
一方、調整依頼が入力された場合には(S5:Yes)、続いて、スケジュール調整処理を実行する(S30)。このスケジュール調整処理では、利用者Aが指定したイベント条件に基づき、スケジュールを調整する処理を実行する。
【0043】
このスケジュール調整処理の詳細を、図7を参照して説明する。図7に示すように、スケジュール調整処理では、CPU10は、まず、図8に示す入力画面600を出力機器22に表示する(S100)。図8に示すように、入力画面600は、開催時間欄601,参加予定者欄602,開催場所欄603,区分欄604,調整ボタン605,キャンセルボタン606,進捗状況表示欄607,及び調整結果欄608を備えている。開催時間欄601,参加予定者欄602,開催場所欄603,及び区分欄604は、イベント条件を入力するための記入欄である。尚、イベント条件には、開催時間,参加予定者及び開催場所を特定する情報が含まれていればよい。よって、例えば、イベント条件に、イベントの重要度を含ませてもよい。調整ボタン605は、スケジュールを調整する処理を開始させるためのボタンであり、キャンセルボタン606は、スケジュールを調整する処理を実行させる処理を中止させるためのボタンである。また、進捗状況表示欄607は、スケジュールを調整するための処理の進捗状況(処理実行率)を表示する。利用者Aにより調整ボタン605が選択されると、別途実行されるプログラムにより、スケジュールを調整するための処理の進捗状況が監視され、進捗状況表示欄607が随時更新される。調整結果欄608には、スケジュールの調整結果が表示される。
【0044】
引き続き図7を参照してスケジュール調整処理を説明する。S100に続いて、CPU10は、「調整指令」が入力されるまで待機する(S102:No)。調整指令は、調整ボタン605が選択された場合に入力される。調整指令が入力された場合には(S102:Yes)、入力画面600の開催時間欄601,参加予定者欄602,開催場所欄603,及び区分欄604から、図4に示すイベント条件200を取得し、RAM12に記憶させる(S103)。
【0045】
続いて、参加予定者が使用する端末1全てに、返信要求を送信する(S105)。この処理は、新規イベントを各参加予定者のスケジュールDB31に登録可能か否かを、参加予定者が使用する端末1に問い合わせるための処理である。参加予定者は、RAM12に記憶されたイベント条件200(図4参照)を参照して特定する。第1の実施形態では、スケジュールの調整を行う人を、返信要求を送信する対象とする参加予定者から除外しない。よって具体例1では、端末Aは、端末Aのアドレスにも返信要求を送信する。参加予定者が使用する端末1のアドレスは、その他の情報記憶エリア36に記憶されている、端末1のアドレスと、その端末1の利用者との対応を参照して特定する。また、返信要求には、イベント条件200と、返信要求を送信した利用者A(端末A)を特定する情報とが含まれる。
【0046】
続いて、参加予定者の端末1全てから返信要求の返答を受信するまで待機する(S110:No)。受信した返信要求の返答は、随時RAM12に記憶させる。返答には、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能か否かを示す情報と、返答を送信した参加予定者(端末)を特定する情報とが含まれる。全ての参加予定者から返信要求の返答を受信した場合には(S110:Yes)、続いて、RAM12を参照し、全ての返答が「登録可能」であるか否かを判断する(S115)。全ての返答が「登録可能」ではない場合には(S115:No)、図8に示す入力画面600の調整結果欄608に、スケジュールを調整できなかった旨を表示する(S125)。
【0047】
一方、全ての返答が「登録可能」である場合には(S115:Yes)、参加予定者が使用する端末1全てに、「登録要求」を送信する(S120)。この処理は、新規イベントを参加予定者が使用する端末1のスケジュールDB31に登録することを要求するための処理である。参加予定者、及び参加予定者が使用する端末1のアドレスの特定方法は、S105と同様である。登録要求には、イベント条件200が含まれる。続いて、図8に示す入力画面600の調整結果欄608に、スケジュールを調整できた旨を表示する(S125)。
【0048】
S125に続いて、スケジュール調整処理を終了し、図6に示すメイン処理に戻る。引き続き図6を参照して、端末1のメイン処理について説明する。S30に続いて、終了指令が入力されていなければ(S50:No)、S5に戻り処理を繰り返す。終了指令は、利用者が入力機器23を用いて所定の操作を行った場合に入力される。終了指令が入力された場合には(S50:Yes)、メイン処理を終了する。
【0049】
S5において、調整依頼が入力されていない場合(S5:No)、続いて、CPU10は、返信要求を受信したか否かを判断する(S10)。返信要求は、図7に示すスケジュール調整処理のS105において、参加予定者が使用する端末1全てに送信される。返信要求を受信していない場合(S10:No)の処理は後述する。一方、返信要求を受信した場合には(S10:Yes)、返信処理を行う(S35)。返信処理では、S10において受信した返信要求に基づき特定される新規イベントを、スケジュールDB31に登録可能か否かを判断し、その判断結果を返信要求を送信した端末1に送信する処理を行う。
【0050】
この返信処理の詳細を、図9を参照して説明する。図9に示すように、返信処理では、まず、CPU10は返信要求に含まれるイベント条件を取得し、RAM12に記憶させる(S205)。続いて、スケジュールDB31と、イベント条件とを参照し、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能か否かを判断する(S210)。イベント条件の開催時間に、スケジュールが登録されていない場合には、登録可能と判断する(S210:Yes)。一方、イベント条件の開催時間に、既にスケジュールが登録されている場合には、登録不可能と判断する(S210:No)。この場合、返信要求を送信した端末Aに返信する(S235)。返信には、新規イベントをスケジュールDB31に登録不可能であることを示す情報と、返信の送信者(端末1)を特定する情報が含まれる。
【0051】
具体例1では、前述のように、参加予定者に含まれる利用者A〜CのスケジュールDB31には、2007年9月4日のスケジュールが記憶されていない(S210:Yes)。よって、スケジュールDB31と、イベント条件とを参照し、新規イベントは移動を伴うか否かを判断する。移動を伴うか否かは、例えば、イベント条件に含まれる開催場所(以下、「目的地」と言う。)と、新規イベントをスケジュールに登録した場合の、イベント開催日が同じ、且つ新規イベントの直前に登録されたスケジュールの開催場所(以下、「出発地」と言う。)とを比較して判断する。そして、出発地と、目的地とが同じ建物でなければ、新規イベントは移動を伴うと判断する。この処理において、新規イベントが移動を伴うか否かを判断するのは、新規イベントに参加するための移動時間を考慮して、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能かを判断するためである。よって、目的地が、出発地の隣の建物である場合等、移動時間が無視できる場合には、移動を伴わないと判断してもよい。尚、第1の実施形態では、具体例1のように、イベント開催日に、スケジュールが登録されていない場合には、通常の所在地を出発地とする。
【0052】
新規イベントは移動を伴わない場合(S215:No)、CPU10は、返信要求を送信した端末Aに返信する(S235)。返信には、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能であることを示す情報と、返信の送信者(端末1)を特定する情報とが含まれる。一方、具体例1の場合、利用者Aの通常の所在地Xビルが出発地となり、出発地は、目的地のZビルとは異なる(S215:Yes)。よって、移動スケジュール推定処理を実行する(S220)。移動スケジュール推定処理では、新規イベントに参加する際の移動スケジュールを推定する。移動スケジュールを推定する対象となる新規イベントを、以下、「対象イベント」と言う。
【0053】
この移動スケジュール推定処理の詳細を、図11を参照して説明する。図11に示すように、移動スケジュール推定処理では、まず、出発駅から到着駅までの交通手段を決定し、RAM12に記憶させる(S355)。交通手段には、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通機関、路線、出発駅、到着駅、及び経由地がある場合には経由駅が含まれる。出発駅は、出発地と、図11に示すテーブル210とを参照して決定する。図11に示すテーブル210には、場所211と、場所211の最寄駅212と、場所211から最寄駅212まで歩いた場合の所要時間213とが記憶されている。このテーブル210は、その他の情報記憶エリア36に記憶されている。到着駅は、目的地と、テーブル210とを参照して決定する。具体例1では、出発駅としてP鉄道X駅、到着駅としてP鉄道Z駅を取得する。交通機関、路線、及び経由地がある場合の経由駅は、サーバ4から取得する。具体的には、交通手段送信要求を、端末1を識別する情報とともにサーバ4に送信する。この交通手段送信要求により、出発駅から到着駅まで行く場合に利用可能な、交通機関、路線、及び経由地がある場合の経由駅の候補をサーバ4に問い合わせる。その後、サーバ4から交通手段送信要求に対する返信を受信するまで待機する。交通手段送信要求に対する返信を受信した場合には、返信に含まれる交通機関、路線、及び経由地がある場合には経由駅をRAM12に記憶させる。第1の実施形態では、返信に複数の交通手段の候補が含まれる場合には、所定の方法で1つの交通手段を決定する。所定の方法としては、例えば、最短距離で移動する交通手段が挙げられる。具体例1では、交通機関として「P鉄道」、経由地として「P鉄道W駅」、X駅からW駅までの路線として「Q線」、W駅からZ駅までの路線として「R線」が取得されたものとする。
【0054】
続いて、選択履歴DB32(図2参照)を参照して、時間特性を取得する(S360)。第1の実施形態では、時間特性として、図12に示すテーブル230が選択履歴DB32に記憶されている。テーブル230は、到着余裕時間の選択回数を、所定時間毎に集計したテーブルである。到着余裕時間の選択回数とは、利用者により選択された移動スケジュール毎に到着余裕時間を求め、到着余裕時間が選択された回数として集計した回数である。このテーブル230は、本発明の「選択履歴」に相当する。図15を参照して後述するように、テーブル230は、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールが選択される毎に更新される。テーブル230のうち、「5分」の欄には、到着余裕時間が0〜5分となる移動スケジュールを選択した場合の数が記憶されている。また、「10分」の欄には、到着余裕時間が5〜10分となる移動スケジュールを選択した場合の数が記憶されている。ただし、「10分」の欄の数には、到着余裕時間が5分である場合の数は含まれない。「20分」「30分」、「40分」の欄についても同様である。テーブル230によれば、利用者Aは、到着余裕時間が5〜10分となる移動スケジュールを登録する回数が最も多い。
【0055】
続いて、S355において決定した交通手段の時刻表を取得して、RAM12に記憶させる(S365)。時刻表は、サーバ4から取得する。具体的には、時刻表送信要求を、端末1を識別する情報とともに、サーバ4に送信する。時刻表送信要求には、S355においてRAM12に記憶させた交通手段と、イベント条件に含まれる、イベントの開催日及び開始時刻とが含まれる。その後、サーバ4から時刻表送信要求に対する返信を受信するまで待機する。時刻表送信要求に対する返信を受信した場合には、返信に含まれる時刻表をRAM12に記憶させる。具体例1では、この処理において、図13に示す時刻表240を取得したものとする。
【0056】
続いて、移動スケジュールを推定する(S370)。この処理では、利用者Aが選択すると推定される移動スケジュールを、S360で取得した時間特性に基づき決定する。この処理ではまず、交通手段と交通手段に対応するタイムスケジュールとを組み合わせて、移動スケジュールの候補を作成する。タイムスケジュールには、少なくとも出発地の出発時刻、及び目的地の到着時刻が含まれる。そして、タイムスケジュールには、交通手段に応じて、出発駅の出発時刻、経由駅の到着時刻及び出発時刻、並びに到着駅の到着時刻が含まれる。
【0057】
移動スケジュールの作成に用いる交通手段は、S355において決定した交通手段である。一方、移動スケジュールの作成に用いるタイムスケジュールは、S360で取得した時間特性であるテーブル230と、S365で取得した時刻表240と、図11に示すテーブル210とを参照して決定する。具体例1の場合、まず、時刻表240のデータ241〜244と、テーブル210とから、図14に示す候補310〜313が作成される。この処理において作成される候補の数は、適宜設定可能である。続いて、テーブル230に基づき、選択回数が最も多い、到着余裕時間が5〜10分となる候補312を利用者Aが選択すると推定される移動スケジュールとして決定し、RAM12に記憶させる(S370)。続いて、移動スケジュール推定処理を終了し、図9に示す返信処理に戻る。
【0058】
引き続き、図9を参照して返信処理について説明する。S220に続いて、S220において推定した移動スケジュールを、スケジュールDB31に登録可能か否かを判断する(S225)。移動スケジュールに含まれる、出発地の出発時刻から目的地の到着時刻までの間に、他のスケジュールが登録されていない場合には、移動スケジュールをスケジュールDB31に登録可能と判断する(S225:Yes)。具体例1では、2007年9月4日のスケジュールが記憶されていない(S225:Yes)。よって、返信要求を送信した端末Aに返信する(S230)。返信には、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能であることを示す情報と、返信の送信者(端末1)を特定する情報とが含まれる。一方、移動スケジュールの、出発地の出発時刻から目的地の到着時刻までの間に、既に他のスケジュールが登録されている場合には、登録不可能と判断する(S225:No)。この場合、続いて、前述のS235の処理を行う。S230又はS235に続いて、返信処理を終了し、図6に示すメイン処理に戻る。
【0059】
尚、端末Bにおいて、返信処理が実行された場合、S215において、利用者Bは、通常の所在地がZビルである(S215:No)。よって、S220,S225の処理は実行せずに、S230の処理を行う。端末Cにおいて、返信処理が実行された場合、S215において、利用者Cは、通常の所在地がYビルである(S215:Yes)。よって、端末Aにおいて、返信処理が実行された場合と同様の処理を行う。
【0060】
引き続き、図6を参照して、端末1のメイン処理を説明する。S35に続いて、前述したS50の処理を行う。
【0061】
S10において、返信要求を受信していない場合(S10:No)、続いて登録要求を受信したか否かを判断する(S15)。登録要求は、図7に示すスケジュール調整処理のS120において送信される。登録要求を受信していない場合には(S15:No)、前述したS50の処理を行う。一方、登録要求を受信した場合には(S15:Yes)、続いて、スケジュール登録処理を行う(S40)。スケジュール登録処理では、S15において受信した登録要求に含まれるイベント条件を、スケジュールDB31に登録する。
【0062】
このスケジュール登録処理を、図15を参照して説明する。図15に示すように、スケジュール登録処理では、まず、登録要求に含まれるイベント条件を取得し、RAM12に記憶させる(S305)。続いて、新規イベントは移動を伴うか否かを判断する(S310)。この処理は、図9に示す返信処理のS215と同様であるので、説明を省略する。新規イベントが移動を伴わない場合(S310:No)、S305において取得したイベント条件をスケジュールDB31に登録する(S325)。一方、具体例1では、利用者Aが、イベント条件200(図4参照)で特定される新規イベントに参加する場合、移動を伴う(S310:Yes)。よって、移動スケジュール提案処理を実行する(S315)。移動スケジュール提案処理では、移動スケジュールの候補を、出力機器22に表示する。そして移動スケジュールの候補の中から、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールを決定する。
【0063】
この移動スケジュール提案処理の詳細を、図16を参照して説明する。尚、図16において、図10に示す移動スケジュール推定処理と同様な処理を行う処理には、同じステップ番号を付与している。図16に示すように、移動スケジュール提案処理のS355,S360,S365は、図10に示す移動スケジュール推定処理と同様であるので説明を省略する。S365に続いて、CPU10は、移動スケジュールの候補を決定する(S371)。具体例1の場合、まず、時刻表240のデータ241〜244と、テーブル210とから、図14に示す4つの候補310〜313が作成される。この処理において作成される候補の数は、適宜設定可能である。続いて、図12に示すテーブル230に基づき、候補310〜313に優先順位を付与する。テーブル230に示すように、利用者Aは、到着余裕時間が5〜10分となる移動スケジュールを選択する回数が最も多く、次いで、到着余裕時間が10〜20分、20〜30分前、0〜5分となる移動スケジュールを選択する回数が多い。よって、上記選択回数に従い、候補310〜313に対して、優先順位を、高い順に、候補312,候補311,候補310,候補313と付与する。
【0064】
続いて、S371において決定した候補を出力機器22に表示させる(S505)。この処理において、例えば、出力機器22に図17に示す画面350を表示させる(S505)。図17に示すように、画面350には、候補表示欄351,352,選択ボタン353,354,次候補ボタン355,通常検索ボタン356を備える。候補表示欄351,352には、S371において決定した候補の内、優先順位が高い順に2つの候補がそれぞれ表示される。選択ボタン353,354は、それぞれ、移動スケジュールを選択するのに用いられる。次候補ボタン355は、候補表示欄352に表示されている候補の次の優先順位の候補を表示することを指示するのに用いられる。次候補ボタン355が選択された場合の処理は、省略する。通常検索ボタン356は、イベントの開催場所への到着時刻が、イベントの開始時刻から近い順に、移動スケジュールを表示させることを指示するのに用いられる。通常検索ボタン356が選択された場合の処理は省略する。
【0065】
続いて、選択ボタン353又は354が選択されるまで待機する(S510:No)。選択ボタン353が選択された場合(S510:Yes)、候補表示欄351に表示されている候補を、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールとして決定する(S515)。同様に、選択ボタン354が選択された場合(S510:Yes)、候補表示欄352に表示されている候補を、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールとして決定する(S515)。具体例1では、利用者Aにより、選択ボタン353が選択されたものとする。続いて、移動スケジュール提案処理を終了し、図15に示すスケジュール登録処理に戻る。
【0066】
引き続き、図15を参照してスケジュール登録処理を説明する。S315に続いて、新規イベントのイベント条件及び移動スケジュールを、スケジュールDB31に登録する(S320)。具体例1では、例えば、図18のように、新規イベントのイベント条件及び移動スケジュールがスケジュールDB31に登録される。図18に示すように、スケジュールDB31には、イベント条件265と、移動スケジュール266とがそれぞれ登録されている。イベント条件265は、S305において取得したイベント条件に基づき登録される。イベント条件265には、参加予定者261,開催場所262,開催日時263,及び区分264が含まれる。移動スケジュール266は、S315において決定された移動スケジュールに基づき登録される。
【0067】
続いて、選択履歴DB32を更新する(S330)。具体的には、まず、S315において決定した移動スケジュールから、目的地の到着時刻と、イベントの開始時刻との差を求める。具体例1では、10分である。続いて、図12に示すテーブル230のうち、到着余裕時間が「10分」に対応する数値を1増加(インクリメント)させ、選択履歴DB32を更新する(S330)。続いて、新規イベントをスケジュールDB31に登録した旨を示す画面を出力機器22に表示する(S335)。S325又はS330に続いて、スケジュール登録処理を終了し、図6に示すメイン処理に戻る。
【0068】
引き続き、図6を参照して端末1のメイン処理を説明する。S40に続いて、前述のS50を実行する。終了指令が入力された場合には(S50:Yes)、メイン処理を終了する。
【0069】
以上のように、端末1のCPU10は、端末1のメイン処理を実行する。尚、端末1の利用者の個人スケジュールを記憶する、図2に示すHDD30のスケジュールDB31は、本発明の個人スケジュール記憶手段に相当する。また時間特性として、到着余裕時間の選択回数を記憶する、HDD30の選択履歴DB32は、本発明の選択履歴記憶手段に相当する。図7に示すスケジュール調整処理において、調整指令が入力されたことに応じて(S102:Yes)、イベント条件を特定する(S103)、図2に示すCPU10は、本発明のイベント条件特定手段として機能する。図15に示すスケジュール登録処理のS305においてイベント条件を取得するCPU10は、本発明の条件取得手段として機能する。また、図16に示す移動スケジュール提案処理のS360において、選択履歴DB32を参照して、利用者の時間特性を取得するCPU10は、本発明の時間特性取得手段として機能する。また、図16に示す移動スケジュール提案処理のS365及びS371において、時刻表DB132を備えるサーバ4に交通手段送信要求を送信し、その返答を受信することにより、間接的に時刻表DB132を参照して、S355において決定された交通手段を利用する場合の出発地の出発時刻と目的地の到着時刻とを、目的地の到着時刻が新規イベントの開始時刻よりも前になるように、S360において取得した時間特性に応じて決定するCPU10は、本発明の時刻決定手段として機能する。
【0070】
また、図16に示す移動スケジュール提案処理のS355において決定された交通手段、並びに、S371において決定された出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻を含む移動スケジュールを出力機器22に表示させて、利用者に提示するCPU10は、本発明の移動情報提示手段として機能する。また、図16に示す移動スケジュール提案処理のS510及びS515において、出力機器22に表示させた移動スケジュールの候補の中から、利用者により選択された移動スケジュールを取得して、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールを選択するCPU10は、本発明の移動情報選択手段として機能する。また、図15に示すスケジュール登録処理のS330において、選択された移動スケジュールの時間特性を選択履歴DB32に登録するCPU10は、本発明の履歴登録手段、及び履歴記憶制御手段として機能する。図15に示すスケジュール登録処理のS320において、登録要求に含まれるイベント条件、及び選択された移動スケジュールを、スケジュールDB31に記憶させるCPU10は、本発明のスケジュール記憶制御手段として機能する。
【0071】
次に、図19を参照して、サーバ4のメイン処理を説明する。図19は、サーバ4のメイン処理の流れを示すフローチャートである。尚、図19に示す各処理を実行させるプログラムは、HDD130のプログラム記憶エリア133(図3参照)に記憶されており、図3に示すCPU110が実行する。また、図19に示すサーバ4のメイン処理は、サーバ4の電源がOFFになるまで、繰り返し実行される。
【0072】
図19に示すように、サーバ4のメイン処理ではまず、交通手段送信要求を受信したか否かを判断する(S705)。交通手段送信要求は、端末1において実行される、図10に示す移動スケジュール推定処理のS355,又は、図16に示す移動スケジュール提案処理のS355において、端末1からサーバ4に送信される。交通手段送信要求を受信していない場合(S705:No)の処理は後述する。一方、交通手段送信要求を受信した場合には(S705:Yes)、交通手段送信要求に含まれる、出発駅及び到着駅を取得し、RAM112に記憶させる(S710)。具体例1の場合、出発駅としてP鉄道X駅、到着駅としてP鉄道Z駅を取得する。続いて、S710において取得した出発駅及び到着駅と、路線情報DB131とを参照して、出発駅から到着駅に移動する際の交通手段を取得し、RAM112に記憶させる(S715)。交通手段には、交通機関、路線、及び経由駅がある場合には経由駅の情報が含まれる。第1の実施形態では、出発駅から到着駅に移動するに、複数の交通手段の候補が想定される場合には、複数全ての交通手段を取得してもよいし、所定の方法で所定数(所定割合)の交通手段を選択してもよい。所定の方法としては、例えば、最短距離で移動できる交通手段を取得する。具体例1では、交通手段として、交通機関「P鉄道」、経由地「P鉄道W駅」、X駅からW駅までの路線「Q線」、W駅からZ駅までの路線「R線」を取得する。
【0073】
続いて、S715において記憶させた交通手段を、S705において受信した交通手段送信要求を送信した端末1に、送信する(S720)。続いて、S705に戻り処理を繰り返す。
【0074】
S705において、交通手段送信要求を受信していない場合(S705:No)、続いて、時刻表送信要求を受信したか否かを判断する(S725)。時刻表送信要求は、端末1において実行される、図10に示す移動スケジュール推定処理のS365,又は、図16に示す移動スケジュール提案処理のS365において、端末1からサーバ4に送信される。時刻表送信要求を受信していない場合には(S725:No)、S705に戻り処理を繰り返す。一方、時刻表送信要求を受信した場合(S725:Yes)、続いて、時刻表送信要求に含まれる交通手段の情報と、イベントの開催日及びイベントの開始時刻とを取得し、RAM112に記憶させる(S730)。続いて、時刻表DB132を参照して、交通手段を利用して移動する場合の時刻表を取得する(S735)。取得する時刻表は、イベント開催日のものであり、且つ、図13に示すように、到着駅の到着時刻がイベントの開始時刻により前になるデータが含まれる。
【0075】
続いて、S725において受信した時刻表送信要求を送信した端末1に、S735において取得した時刻表を送信する(S740)。続いて、S705に戻り処理を繰り返す。
【0076】
以上のように、サーバ4のCPU110は、サーバ4のメイン処理を実行する。尚、交通機関の路線情報を記憶する、図3に示すHDD130の路線情報DB131,及び交通機関の時刻表を記憶する、時刻表DB132の全体は、本発明の交通情報記憶手段に相当する。
【0077】
上記第1の実施形態のスケジュール管理システム100によれば、新規イベントをスケジュールDBに登録する際に、その新規イベントが移動を伴う場合には、移動情報として、出発地から目的地までの移動スケジュールを出力機器22に表示させる。移動スケジュールには、交通機関、路線、出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻が含まれる。イベント条件から、移動スケジュールの候補の決定に必要な情報を取得しているので、移動スケジュールを提示させるために、利用者が新たに検索条件を入力する必要はない。第1の実施形態では、移動スケジュールの候補の中から利用者により選択された移動スケジュールの時間特性を選択履歴DB32に記憶している。出発時刻及び到着時刻を決定する際には、到着時刻がイベントの開始時刻よりも前になるように、選択履歴DB32に記憶されている時間特性に応じて決定する。第1の実施形態の時間特性は、イベントの開始時刻と、目的地への到着時刻の差に基づき取得された到着余裕時間である。移動スケジュールの目的地の到着時刻が、到着余裕時間の選択回数に応じて決定されているので、利用者が選択すると予想される出発時刻と到着時刻とを含む移動スケジュールを提示することができる。このため、利用者の時間特性を考慮せずに決定された移動スケジュールが提示された場合に比べ、利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動スケジュールの中から、所望の移動スケジュールを簡単に決定することができる。
【0078】
尚、図16に示す移動スケジュール提案処理において参照されるテーブルは、図12に示すテーブル230に限定されない。このテーブルには、時間特性、又は時間特性を取得するための情報が含まれていればよい。時間特性は、過去に端末1により提示された移動スケジュールの中から、利用者が選択した移動スケジュールに含まれる出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得されればよい。よって例えば、下記の(1−1)〜(1−4)に例示するテーブルを参照して、移動スケジュールの候補を決定してもよい。
【0079】
(1−1)交通渋滞をしやすい地区に向かう場合にはイベント開始時刻の30分前には到着するように余裕を持って行くが、そうではない場合には10分前に到着するように行く場合等、目的地によって時間特性が異なる場合がある。そのような場合には、図20に示すテーブル270に示す時間特性を用いて移動スケジュールの候補を決定してもよい。図20は、選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。図20に示すテーブル270は、到着余裕時間の選択回数を、目的地毎に集計したテーブルである。テーブル270を参照して移動スケジュールの候補を決定した場合には、目的地を考慮しない時間特性に基づきに決定された移動スケジュールが提示された場合に比べ、利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞を低減させることができる。
【0080】
(1−2)イベント開始時刻の10分前に到着する移動スケジュールを選択したいが、イベント開始時刻の30分前に到着する交通機関しかない場合等、出発時刻及び到着時刻を決定する際には、交通機関の運行頻度の影響を受ける。そのような場合には、図21に示すテーブル280に示す時間特性を用いて移動スケジュールの候補を決定してもよい。図21は、選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。図21に示すテーブル280は、イベントの開始時刻の直前に到着する列車を基準として、利用者が選択した移動スケジュールに基づき特定される列車が、基準の列車の何本前の列車であったかを集計したテーブルである。テーブル280を参照して移動スケジュールの候補を決定した場合には、交通機関の運行頻度を考慮しない時間特性に基づきに決定された移動スケジュールが提示された場合に比べ、利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞を低減させることができる。
【0081】
(1−3)同じ交通手段を利用しても、列車の種別(普通、快速、急行等)に応じて、移動時間が異なる場合がある。そのような場合には、図22に示すテーブル290に示す時間特性を用いて移動スケジュールの候補を決定してもよい。図22は、選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。図22に示すテーブル290は、到着余裕時間の選択回数を、目的地、及び移動時間毎に集計したテーブルである。テーブル290を参照して移動スケジュールの候補を決定した場合には、移動時間及び目的地を考慮しない時間特性に基づきに決定された移動スケジュールが提示された場合に比べ、利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞を低減させることができる。
【0082】
(1−4)利用者が指定する時間特性を用いて、移動スケジュールの候補を決定してもよい。例えば、時間特性は、図23に示すテーブル295のように、利用者から指定される。図23は、選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。テーブル295には、移動スケジュールに経由地が含まれる場合の、乗り換え時間が指定されている。よって、移動スケジュールの候補を決定する際には、経由地の到着時刻と、経由地の出発時刻の差が、10分以上となるように移動スケジュールの候補を決定する。また、目的地の到着時刻と、到着余裕時間が指定されている。よって、移動スケジュールの候補を決定する際には、目的地の到着時刻と、イベントの開始時刻との差が10分以上となるように移動スケジュールの候補を決定する。利用者が指定する時間特性を用いて、移動スケジュールを決定した場合、利用者が希望する移動スケジュールをより確実に提示させることができる。また、時間特性が選択履歴として十分に蓄積していない場合でも、利用者の要望を満たした時間特性を有する移動スケジュールの候補を提示することができる。
【0083】
ところで、第1の実施形態のスケジュール管理システム100では、選択履歴DB32に記憶されている時間特性に応じて移動スケジュールの候補を決定していた。この第1の実施形態では、移動スケジュールの候補を決定する際に、利用者がどのような交通手段を選択する傾向にあるかについては考慮していなかった。そこで、第2の実施形態のスケジュール管理システム100のように、移動スケジュールの候補を決定してもよい。第2の実施形態では、利用者がどのような交通手段を選択する傾向にあるかを考慮して移動スケジュールの候補を決定する。以下、第2の実施形態のスケジュール管理システム100の構成、及び、第2の実施形態のスケジュール管理システム100において実行される処理について、図面を参照して説明する。
【0084】
まず、第2の実施形態のスケジュール管理システム100の構成について説明する。図24は、選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性を説明するための説明図である。図示しないが、第2の実施形態のスケジュール管理システム100の構成は、図1〜図3に示す、第1の実施形態のスケジュール管理システム100の構成と同様である。よって、第2の実施形態のスケジュール管理システム100の構成については、説明を省略する。ただし、第2の実施形態の選択履歴DB32には、端末1の利用者の時間特性に替えて、交通手段特性が記憶されている。交通手段特性は、過去に出力機器22に表示された移動スケジュールの候補の中から、利用者により選択された移動スケジュールの交通手段に基づき取得される。即ち、交通手段特性には、移動スケジュールに含まれる交通手段を決定する際の、利用者の嗜好が反映されている。第2の実施形態では、図24に示すように、交通手段の選択回数を、目的地毎に集計したテーブル300が、選択履歴DB32に記憶されている。交通手段の選択回数とは、選択された移動スケジュール毎に交通手段を求め、交通手段が選択された回数として集計した回数である。このテーブル300は、本発明の「選択履歴」に相当する。図12に示す第1の実施形態のテーブル230と同様に、テーブル300は、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールが選択される毎に更新される。尚、テーブル300では、出発地を通常の所在地としている。
【0085】
次に、第2の実施形態のスケジュール管理システム100において実行される処理について図面を参照して説明する。第2の実施形態のサーバ4において実行されるメイン処理は、図19に示す第1の実施形態のサーバ4において実行されるメイン処理と同様であるので説明を省略する。一方、第2の実施形態の端末1において実行されるメイン処理と、第1の実施形態の端末1において実行されるメイン処理とは、一部異なる。具体的には、返信処理において実行される移動スケジュール推定処理、及びスケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理において異なる。第1の実施形態の端末1のメイン処理と同様な処理については説明を省略する。そして、以下第1の実施形態とは異なる処理が実行されるスケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理について、前述の具体例1を用いて、図24〜図26を参照して説明する。尚、返信処理において実行される移動スケジュール推定処理における、第1の実施形態と第2の実施形態との相違点は、スケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理における相違点と同様であるので説明を省略する。
【0086】
図25は、第2の実施形態の移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。図26は、図25に示す移動スケジュール提案処理において提示される画面を説明するための説明図である。尚、図25に示す各処理を実行させるプログラムは、HDD30のプログラム記憶エリア35(図2参照)に記憶されており、図2に示すCPU10が実行する。また、図25において、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理と同様な処理を行う処理には、同じステップ番号を付与している。
【0087】
図25に示すように、第2の実施形態の移動スケジュール提案処理では、CPU10は、まず、選択履歴DB32(図2参照)を参照して、交通手段特性を取得する(S350)。第2の実施形態では、交通手段特性として、図24に示すテーブル300が選択履歴DB32に記憶されている。テーブル300によれば、利用者Aは、イベント会場がZ市内である場合、P鉄道を利用し、W駅経由で移動する移動スケジュールを登録する回数が最も多い。
【0088】
続いて、出発駅から到着駅までの交通手段を取得し、RAM12に記憶させる(S356)。交通手段に含まれる情報、及びそれらの取得方法は、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理のS355と同様である。ただし、サーバ4からの返信に複数の交通手段の候補が含まれる場合には、図16に示す第1の実施形態のS355と異なり、S356では、移動スケジュールの候補となる交通手段を1つに特定しない。S350において取得した交通手段特性に応じて、各交通手段の候補に優先順位を付与する。具体例1では、図24に示すテーブル300のデータ301〜304で表される交通手段が返信に含まれていたとする。テーブル300に示すように、利用者Aは、P鉄道のQ線及びR線(W駅経由)を利用する交通手段(以下、「交通手段1」と言う。)の選択回数が最も多い。次いで、P鉄道のQ線及びU線(E駅経由)を利用する交通手段(以下、「交通手段2」と言う。)、TバスのZ駅行き高速バスを利用する交通手段(以下、「交通手段4」と言う。)、SバスのY市経由Z駅行きを利用する交通手段(以下、「交通手段3」と言う。)の選択回数が多い。よって、上記選択回数に従い、各交通手段の候補に対して、優先順位を、高い順に、交通手段1,交通手段2,交通手段4,交通手段3と付与する。
【0089】
続いて、S356において取得した交通手段の時刻表を取得して、RAM12に記憶させる(S365)。第1の実施形態の場合と同様に、時刻表は、サーバ4から取得する。具体的には、時刻表送信要求を、端末1を識別する情報とともに、サーバ4に送信する。時刻表送信要求には、S356においてRAM12に記憶させた交通手段1〜4に含まれる情報と、イベント条件に含まれる、イベントの開催日及び開始時刻とが含まれる。その後、サーバ4から時刻表送信要求に対する返信を受信するまで待機する。時刻表送信要求に対する返信を受信した場合には、返信に含まれる時刻表をRAM12に記憶させる。具体例1では、この処理において、交通手段1〜4に対応する時刻表を取得したものとする。
【0090】
続いて、移動スケジュールの候補を決定する(S372)。この処理ではまず、交通手段と交通手段に対応するタイムスケジュールとを組み合わせて、移動スケジュールの候補を作成する。移動スケジュールの作成に用いる交通手段は、S356において取得した交通手段である。移動スケジュールの作成に用いるタイムスケジュールは、S365で取得した時刻表と、図11に示すテーブル210とを参照して交通手段毎に1つ決定する。第2の実施形態では、複数のタイムスケジュールの候補がある場合、所定の方法で各交通手段のタイムスケジュールの候補を1つに選定する。所定の方法は、適宜設定可能であり、例えば、作成されたタイムスケジュールの候補のうち、目的地の到着時刻が、イベントの開始時刻の直前となるタイムスケジュールを選択する方法が用いられる。次に、交通手段が複数ある場合には、移動スケジュールの候補の優先順位を、S356において付与した交通手段の優先順位に基づき付与する。
【0091】
続いて、S372において決定した移動スケジュールの候補を出力機器22に表示させる(S505)。この処理では、移動スケジュールの候補が、S356において、交通手段特性に基づき付与した優先順位が高い順に表示される。この処理において、例えば、出力機器22に図26に示す画面450を表示させる(S505)。図26に示す、画面450は、図17に示す画面350と同様の、候補表示欄451,452,選択ボタン453,454,次候補ボタン455,通常検索ボタン456を備える。
【0092】
続いて、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理と同様の、S510,S515を実行する。具体例1では、図25に示す画面450において、選択ボタン453が選択されたものとする(S510:Yes,S515)。続いて、移動スケジュール提案処理を終了し、図15に示す第1の実施形態と同様のスケジュール登録処理に戻る。
【0093】
尚、第2の実施形態において、図15に示すスケジュール登録処理のS330では、次のように、選択履歴DB32を更新する。まず、移動スケジュール提案処理において選択された移動スケジュールに含まれる、交通手段の情報を抜き出す。具体例1では、交通機関としてP鉄道、路線としてQ線及びR線(W駅経由)を抜き出す。続いて、図24に示すテーブル300のうち、データ301に対応する数値を1増加(インクリメント)させ、交通手段特性DB32を更新する(S330)。
【0094】
以上のように、端末1のCPU10は、第2の実施形態の端末1のメイン処理を実行する。尚、説明を省略したが、第2の実施形態の移動スケジュール推定処理では、第2の実施形態の移動スケジュール提案処理の、S350,S356,S365を行った後、最も優先順位の高い移動スケジュールの候補を決定する処理が実行される。HDD30の選択履歴DB32は、本発明の選択履歴記憶手段に相当する。また、図15に示すスケジュール登録処理のS330において、移動スケジュール提案処理において選択された移動スケジュールの交通手段特性を選択履歴DB32に登録するCPU10は、本発明の履歴登録手段、及び履歴記憶制御手段として機能する。また、図25に示す移動スケジュール提案処理のS350において、選択履歴を参照して、交通手段特性を取得するCPU10は、本発明の交通手段特性取得手段として機能する。また移動スケジュール提案処理のS356において、交通機関の路線情報を参照して、出発地から目的地までの交通手段を、サーバ4から取得し、S350において取得した交通手段特性に応じて優先順位を付与するCPU10は、本発明の交通手段決定手段として機能する。
【0095】
上記第2の実施形態のスケジュール管理システム100によれば、第1の実施形態と同様に、入力されたイベント条件及び個人スケジュール記憶手段に記憶されたイベント条件から、対象イベントの開催場所に移動する際の出発地及び目的地、並びに、イベントの開催時刻を取得する。そして、出発地から目的地までの移動スケジュールとして、交通機関、路線、出発時刻及び到着時刻を決定して利用者に提示する。このとき、移動スケジュールを提示させるために、利用者が新たに検索条件を入力する必要はない。出力機器22に表示させ、利用者に提示した移動スケジュールの中から利用者により選択された移動スケジュールの交通手段特性を選択履歴DB32に記憶している。そして交通機関及び移動スケジュールを決定する際には、選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性に応じて決定する。交通手段特性とは、利用者がどのような交通手段を選択するかの傾向を示す。第2の実施形態では、この交通手段特性に応じて移動スケジュールの候補に含まれる交通手段が決定されている。よって、利用者が選択すると予想される、交通手段を含む移動スケジュールを提示することができる。このため、利用者の交通手段特性を考慮せずに決定された移動スケジュールが提示された場合に比べ、利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動スケジュールの中から、所望の移動スケジュールを簡単に決定することができる。
【0096】
尚、図25に示す移動スケジュール提案処理において参照されるテーブルは、図24に示すテーブル300に限定されない。このテーブルには交通手段特性、又は交通手段特性を求めるための情報が含まれていればよい。交通手段特性は、過去に出力機器22に表示された移動スケジュールの候補の中から、利用者により選択された移動スケジュールの交通手段の少なくとも一方に基づき取得される。よって例えば、利用者により選択された移動スケジュールに含まれる交通手段を、列車の種別(普通、急行、特急等)毎に区分して集計したテーブルを参照して、移動スケジュールの候補を決定してもよい。
【0097】
ところで、第1の実施形態のスケジュール管理システム100では、選択履歴DB32(図2参照)に記憶されている時間特性に応じて移動スケジュールの候補を決定していた。また第2の実施形態のスケジュール管理システム100では、選択履歴DB32(図24参照)に記憶されている時間特性に応じて移動スケジュールの候補を決定していた。これに対し、第3の実施形態のように、時間特性、及び交通手段特性の双方に応じて移動スケジュールの候補を決定してもよい。以下、第3の実施形態のスケジュール管理システム100の構成、及び、第3の実施形態のスケジュール管理システム100において実行される処理について、図面を参照して説明する。
【0098】
まず、第3の実施形態のスケジュール管理システム100の構成について説明する。図27は、選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。図示しないが、第3の実施形態のスケジュール管理システム100の構成は、図1〜図3に示す、第1の実施形態のスケジュール管理システム100の構成と同様である。ただし、選択履歴DB32には、時間特性及び交通手段特性を取得可能なテーブルが記憶されている点で、第1の実施形態の端末1と異なる。図27に示すように、選択履歴DB32には、利用者から選択された移動スケジュールを、交通手段毎、且つ到着時刻とイベント開始時刻との関係毎に集計しテーブル340が記憶されている。テーブル340からは、交通手段特性として、利用者がどのような交通機関及び列車の種別を選択するかの傾向を取得可能である。またテーブル340からは、時間特性として、利用者が、イベント開始時刻の何分前に目的地に到着するタイムスケジュールを選択する傾向にあるかを取得可能である。このテーブル340は、本発明の「選択履歴」に相当する。
【0099】
次に、第3の実施形態のスケジュール管理システム100において実行される処理について図面を参照して説明する。第3の実施形態のサーバ4において実行されるメイン処理は、図19に示す第1の実施形態のサーバ4において実行されるメイン処理と同様であるので説明を省略する。一方、第3の実施形態の端末1において実行されるメイン処理と、第1の実施形態の端末1において実行されるメイン処理とは、一部異なる。具体的には、返信処理において実行される移動スケジュール推定処理、及びスケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理において異なる。第1の実施形態の端末1のメイン処理と同様な処理については説明を省略する。そして、以下第1の実施形態とは異なる処理が実行されるスケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理について、前述の具体例1を用いて、図27〜図29を参照して説明する。尚、返信処理において実行される移動スケジュール推定処理における、第1の実施形態と第3の実施形態との相違点は、スケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理における相違点と同様であるので説明を省略する。
【0100】
図28は、第3の実施形態の移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。図29は、図28に示す移動スケジュール提案処理において提示される画面を説明するための説明図である。尚、図28に示す各処理を実行させるプログラムは、HDD30のプログラム記憶エリア35(図2参照)に記憶されており、図2に示すCPU10が実行する。また、図28において、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理、又は、図25に示す第2の実施形態の移動スケジュール提案処理と同様な処理を行う処理には、同じステップ番号を付与している。
【0101】
図28に示すように、第3の実施形態の移動スケジュール提案処理では、CPU10は、まず、選択履歴DB32(図2参照)を参照して、テーブル340から、目的地(Zビル)に対応するデータ341を取得し、RAM12に記憶する(S351)。
【0102】
続いて、CPU10は、出発駅から到着駅までの交通手段を取得し、RAM12に記憶させる(S357)。交通手段に含まれる情報、及びそれらの取得方法は、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理のS355と同様である。ただし、サーバ4からの返信に複数の交通手段が含まれる場合には、図16に示す第1の実施形態のS355と異なり、S356では、移動スケジュールの候補となる交通手段を1つに特定しない。また第2の実施形態の移動スケジュール提案処理のS356と異なり、S350において取得した交通手段特性に応じて、各交通手段の候補に優先順位を付与しない。具体例1では、前述の交通手段1,交通手段2,交通手段3,及び交通手段4が取得されたものとする。
【0103】
続いて、S357において取得した交通手段の時刻表を取得して、RAM12に記憶させる(S365)。第2の実施形態の場合と同様に、時刻表は、サーバ4から取得する。
【0104】
続いて、CPU10は、移動スケジュールの候補を決定する(S373)。この処理ではまず、交通手段と交通手段に対応するタイムスケジュールとを組み合わせて、移動スケジュールの候補を作成する。移動スケジュールの作成に用いる交通手段は、S357において取得した交通手段である。移動スケジュールの作成に用いるタイムスケジュールは、S365で取得した時刻表と、図11に示すテーブル210とを参照して、交通手段毎に決定する。図25に示す第2の実施形態の移動スケジュール提案処理のS372とは異なり、タイムスケジュールの候補が複数ある場合に、この段階で1つに選定しない。次に、作成された移動スケジュールの候補の優先順位を、S351において取得した選択履歴に基づき付与する。具体的には、テーブル340によれば、交通手段が交通手段1であり、且つ目的地の到着時刻がイベント開始時刻の10分〜20分前の条件を満たす移動スケジュールの優先順位が最も高い。同様に、交通手段が交通手段1であり、且つ目的地の到着時刻がイベント開始時刻の0分〜10分前の条件を満たす移動スケジュールの優先順位が2番目に高い。以下同様である。
【0105】
続いて、CPU10は、S373において決定した移動スケジュールの候補を出力機器22に表示させる(S505)。この処理では、S373において付与された優先順位が高い順に、移動スケジュールの候補が表示される。この処理において、例えば、出力機器22に図29に示す画面550を表示させる(S505)。図29に示す、画面550は、図17に示す画面350と同様の、候補表示欄551,552,選択ボタン553,554,次候補ボタン555,通常検索ボタン556を備える。
【0106】
続いて、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理と同様の、S510,S515を実行する。具体例1では、図29に示す画面550において、選択ボタン553が選択されたものとする(S510:Yes,S515)。続いて、移動スケジュール提案処理を終了し、図15に示す第1の実施形態と同様のスケジュール登録処理に戻る。
【0107】
尚、第3の実施形態において、図15に示すスケジュール登録処理のS330では、次のように、選択履歴DB32を更新する。まず、移動スケジュール提案処理において選択された移動スケジュールに含まれる、交通手段の情報を抜き出す。具体例1では、交通機関としてP鉄道、路線としてQ線及びR線(W駅経由)を抜き出す。続いて、移動スケジュール提案処理において決定した移動スケジュールに含まれる目的地の到着時刻と、イベントの開始時刻との差を求める。具体例1では、20分である。続いて、図27に示すテーブル340のデータ341のうち、交通機関としてP鉄道、路線としてQ線及びR線(W駅経由)、且つ、到着時刻が20分前に対応する数値を1増加(インクリメント)させ、選択履歴DB32を更新する(S330)。
【0108】
以上のように、端末1のCPU10は、第3の実施形態の端末1のメイン処理を実行する。尚、HDD30の選択履歴DB32は、本発明の選択履歴記憶手段に相当する。また、図27に示すスケジュール登録処理のS331において、選択された移動スケジュールの時間特性及び交通手段特性を選択履歴DB32に登録するCPU10は、本発明の履歴登録手段、及び履歴記憶制御手段として機能する。また、図28に示す移動スケジュール提案処理のS351において、選択履歴を参照して、交通手段特性及び時間特性を取得するCPU10は、本発明の交通手段特性取得手段及び時間特性取得手段として機能する。また移動スケジュール提案処理のS373において、交通機関の路線情報を参照して、出発地から目的地までの交通手段を、サーバ4から取得し、S351において取得した交通手段特性に応じて優先順位を付与するCPU10は、本発明の交通手段決定手段として機能する。また、図28に示す移動スケジュール提案処理のS365及びS373において、時刻表DB132を備えるサーバ4に交通手段送信要求を送信し、その返答を受信することにより、間接的に時刻表DB132を参照して、S357において取得された交通手段を利用する場合の出発地の出発時刻と目的地の到着時刻とを、目的地の到着時刻が新規イベントの開始時刻よりも前になるように、S361において取得した時間特性に応じて決定するCPU10は、本発明の時刻決定手段として機能する。
【0109】
上記第3の実施形態のスケジュール管理システム100によれば、第1の実施形態、及び第2の実施形態の双方の効果を得ることができる。このため、利用者の時間特性、及び交通手段特性のいずれかのみを考慮して決定された移動スケジュールが提示された場合に比べ、利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞をさらに低減させることができる。そして利用者は、提示された移動スケジュールの中から、所望の移動スケジュールを簡単に決定することができる。
【0110】
尚、図25に示す移動スケジュール提案処理において参照されるテーブルは、図27に示すテーブル340に限定されない。このテーブルには、時間特性及び交通手段特性を取得するための情報が含まれていればよい。よって例えば、下記の(3−1)〜(3−4)に例示するテーブルを参照して、移動スケジュールの候補を決定してもよい。
【0111】
(3−1)図30は、選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性、及び時間特性の変形例を説明するための説明図である。図30に示すテーブル365は、到着余裕時間の選択回数を、交通手段毎、移動時間毎に集計したテーブルである。移動時間は、目的地の到着時刻と、出発地の出発時刻との差から求める。図28に示す移動スケジュール提案処理のS351では、イベントの開催場所が、テーブル365の場所364と一致する選択履歴を取得する。そしてS370では、取得した選択履歴から、交通手段特性として、交通手段366,時間特性として、移動時間367及び到着余裕時間368を取得し、これらの特性に応じて移動スケジュールの候補を決定する。
【0112】
(3−2)図31は、選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性、及び時間特性の変形例を説明するための説明図である。図31に示すテーブル380は、到着余裕時間の選択回数を、対象イベント条件毎に集計したテーブルである。図28に示す移動スケジュール提案処理のS351では、対象イベントのイベント条件(以下、「対象イベント条件」と言う。)が、テーブル380のイベント条件381と一致する又は類似する選択履歴を取得する。そしてS370では、取得した選択履歴から、交通手段特性として、交通手段、時間特性として、到着余裕時間を取得し、これらの特性に応じて移動スケジュールの候補を決定する。移動スケジュールの候補を決定するのに用いる選択履歴について、イベント条件381と対象イベント条件との一致度が高いほど、一致度が低い場合に比べ利用者が希望する移動スケジュールが提示されない虞を低減せることができる。
【0113】
(3−3)図32は、選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性、及び時間特性の変形例を説明するための説明図である。図32に示すテーブル370は、図30に示すテーブル365の到着余裕時間の選択回数を、さらに、対象イベント条件毎に集計したテーブルである。図28に示す移動スケジュール提案処理のS351では、対象イベント条件が、テーブル370のイベント条件371と一致する又は類似する選択履歴を取得する。そしてS370では、取得した選択履歴から、交通手段特性として、交通手段、時間特性として、移動時間及び到着余裕時間を取得し、これらの特性に応じて移動スケジュールの候補を決定する。この場合には、(3−1)及び(3−2)の双方の効果を得ることができる。
【0114】
(3−4)時間特性及び交通手段特性は、1つのテーブルに記憶されていなくてもよい。時間特性及び交通手段特性が別のテーブルに記憶されていてもよい。例えば、時間特性として、第1の実施形態で例示した図12に示すテーブル230を記憶してもよい。同様に、時間特性として、第1の実施形態の変形例として例示した、図20に示すテーブル270,図21に示すテーブル280,図22に示すテーブル290,及び図23に示すテーブル295を記憶してもよい。一方、交通手段特性として、第2の実施形態で例示したテーブル300を記憶してもよい。時間特性及び交通手段特性が別のテーブルに記憶されている場合には、図28に示す移動スケジュール提案処理のS351において、時間特性を表すテーブルと、交通手段特性を表すテーブルとを取得すればよい。
【0115】
ところで、上記(3−2)及び(3−3)のように、時間特性、又は交通手段特性を取得する際の取得時の条件が多い場合には、利用者が希望する移動スケジュールを提示できるという利点がある。一方で、時間特性、又は交通手段特性を取得する際の条件が多すぎる場合には、条件を満たす特性を得られない場合がある。そこで、第4の実施形態のように、移動スケジュールの候補を選定する際に用いる、時間特性、又は交通手段特性を取得してもよい。以下、第4の実施形態のスケジュール管理システム100の構成、及び、第4の実施形態のスケジュール管理システム100において実行される処理について、図面を参照して説明する。
【0116】
まず、第4の実施形態のスケジュール管理システム100の構成について説明する。図33は、選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。図示しないが、第4の実施形態のスケジュール管理システム100の構成は、図1〜図3に示す、第1の実施形態のスケジュール管理システム100の構成と同様である。ただし、選択履歴DB32には、時間特性及び交通手段特性を取得可能なテーブルが記憶されている点で、第1の実施形態の端末1と異なる。図33に示すように、選択履歴DB32には、到着余裕時間の選択回数を、交通手段、及びイベント条件毎に集計したテーブル400が記憶されている。このテーブル400は、本発明の「選択履歴」に相当する。
【0117】
次に、第4の実施形態のスケジュール管理システム100において実行される処理について図面を参照して説明する。第4の実施形態のサーバ4において実行されるメイン処理は、図19に示す第1の実施形態のサーバ4において実行されるメイン処理と同様であるので説明を省略する。一方、第4の実施形態の端末1において実行されるメイン処理と、第1の実施形態の端末1において実行されるメイン処理とは、一部異なる。第4の実施形態の端末1において実行されるメイン処理について、前述の具体例1とは異なる具体例2を用いて、図を参照して説明する。
【0118】
図34は、第4の実施形態の端末1のメイン処理の流れを示すフローチャートである。図35は、選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。図36は、第4の実施形態の移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。図37は、図36に示す移動スケジュール提案処理において実行される履歴取得処理の流れを示すフローチャートである。図38は、図36に示す移動スケジュール提案処理において実行される履歴送信要求処理の流れを示すフローチャートである。図39は、選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。図40は、図34に示すメイン処理において実行される送信処理の流れを示すフローチャートである。尚、図34,図36〜図38,及び図40に示す各処理を実行させるプログラムは、HDD30のプログラム記憶エリア35(図2参照)に記憶されており、図2に示すCPU10が実行する。また、図34において、図6に示す第1の実施形態のメイン処理と同様な処理を行う処理には、同じステップ番号を付与している。また、以下の説明において、処理が実行されている端末1を「自端末」と言い、他の端末1を「外部端末」と言う。
【0119】
図34に示すように、第4の実施形態の端末1のメイン処理は、S40に替えてS41を行い、S20,及びS45を実行する点で、第1の実施形態の端末1のメイン処理と異なる。第1の実施形態の端末1のメイン処理と同様な処理を行う処理については説明を省略する。そして、以下第1の実施形態の端末1のメイン処理と異なるS41,S20,S45の処理について説明する。
【0120】
まず、第4の実施形態の端末1のメイン処理を説明するための具体例2について説明する。第4の実施形態では、移動スケジュールの候補を決定する処理において、対象イベント条件と、選択履歴のイベント条件との一致度が高い選択履歴を優先して取得する。そして、所定の条件(以下、「選択履歴条件」と言う。)を満たす選択履歴が取得できない場合には、他の利用者の選択履歴を取得する。具体例2では、利用者Cが利用する端末Cにおいて、図4に示す具体例1の新規イベントについての登録要求(図34のS15)を受信したものとする。そして、対象イベント条件として、図4に示すイベント条件200がRAM12に記憶されている場合を想定する。また、端末Dの選択履歴DB32には、図33に示すテーブル400が記憶されているものとする。また、端末Cの選択履歴DB32には、図35に示すテーブル410が記憶されているものとする。テーブル410は、図33に示すテーブル400と同様に、到着余裕時間の選択回数を、交通手段、及びイベント条件毎に集計したテーブルである。
【0121】
次に、図34に示すメイン処理のS41において実行される、スケジュール登録処理を、図36を参照して説明する。第4の実施形態のスケジュール登録処理で実行される処理のうち、移動スケジュール提案処理のみが第1の実施形態とは異なる。よって、第1の実施形態のスケジュール登録処理と同様な処理が実行される処理については説明を省略する。以下、第1の実施形態のスケジュール登録処理とは異なる処理が実行される第4の実施形態の移動スケジュール提案処理を、図36を参照して説明する。図36において、図16に示す第1の実施形態の移動スケジュール提案処理、又は、図28に示す第3の実施形態の移動スケジュール提案処理と同様な処理を行う処理には、同じステップ番号を付与している。
【0122】
図36に示すように、第4の実施形態の移動スケジュール提案処理では、まず、CPU10は、履歴取得処理を実行する(S348)。履歴取得処理では、対象イベント条件と、選択履歴のイベント条件との一致度が高い選択履歴を優先して取得する処理を実行する。この履歴取得処理の詳細を、図37を参照して説明する。
【0123】
図37に示すように、履歴取得処理では、まず、CPU10は、選択履歴条件を満たす選択履歴が選択履歴DB32に記憶されているか否かを判断する(S550)。S550における選択履歴条件は、対象イベント条件と、選択履歴のイベント条件とが全て一致する条件である。対象イベント条件は、図15に示す第1の実施形態と同様のスケジュール登録処理のS305においてRAM12に記憶されている。選択履歴条件を満たす選択履歴が、選択履歴DB32に記憶されている場合には(S550:Yes)、選択履歴条件を満たす選択履歴を選択履歴DB32から取得し、RAM12に記憶させる(S570)。
【0124】
一方、具体例2では、イベント条件200から、選択履歴条件として、参加予定者が「Aさん、Bさん、Cさん」であり、且つ、開催場所が「Zビル」であり、且つ、開催時間が「15:00〜17:00」であり、且つ、区分が「会議」である条件が取得される。図35に示すテーブル410には、具体例2の選択履歴条件を満たす選択履歴は記憶されていない(S550:No)。よって、選択履歴条件の内、開催時間の条件を緩和する(S552)。この処理は、選択履歴条件の内、開催時間の条件を緩和した上で、再度、選択履歴条件を満たす選択履歴が選択履歴DB32に記憶されているか否かを判断するための処理である。開催時間の条件の緩和方法は任意の方法を採用可能である。例えば、開催時間を時間で指定するのではなく、午前と、午後とに区分けする方法が用いられる。また例えば、開催時間が一致していなくても、開催時間が一部でも重複していれば、開催時間の条件を満たすと判断させる方法が用いられる。また例えば、開催時間の条件を、選択履歴条件から除外する方法が用いられる。具体例2では、開催時間を午後と置き換えるものとする。よって、S552の処理を経た選択履歴条件は、参加予定者が「Aさん、Bさん、Cさん」であり、且つ、開催場所が「Zビル」であり、且つ、開催時間が「午後」であり、且つ、区分が「会議」である条件となる。
【0125】
続いて、S552において更新した選択履歴条件を満たす選択履歴が選択履歴DB32に記憶されているか否かを判断する(S555)。選択履歴条件を満たす選択履歴が、選択履歴DB32に記憶されている場合には(S555:Yes)、選択履歴条件を満たす選択履歴を選択履歴DB32から取得し、RAM12に記憶させる(S570)。一方、図35に示すテーブル410には、開催時間の条件を緩和した後の選択履歴条件を満たす選択履歴は記憶されていない(S555:No)。よって、選択履歴条件から、区分を除外する(S557)。S557の処理を経た選択履歴条件は、参加予定者が「Aさん、Bさん、Cさん」であり、且つ、開催場所が「Zビル」であり、且つ、開催時間が「午後」である条件となる。
【0126】
続いて、S557において更新した選択履歴条件を満たす選択履歴が選択履歴DB32に記憶されているか否かを判断する(S560)。選択履歴条件を満たす選択履歴が、選択履歴DB32に記憶されている場合には(S560:Yes)、選択履歴条件を満たす選択履歴を選択履歴DB32から取得し、RAM12に記憶させる(S570)。一方、図35に示すテーブル410には、区分の条件を除外した後の選択履歴条件を満たす選択履歴は記憶されていない(S560:No)。よって、選択履歴条件から、参加予定者を除外する(S562)。S562の処理を経た選択履歴条件は、開催場所が「Zビル」であり、且つ、開催時間が「午後」である条件となる。
【0127】
続いて、S562において更新した選択履歴条件を満たす選択履歴が選択履歴DB32に記憶されているか否かを判断する(S565)。選択履歴条件を満たす選択履歴が、選択履歴DB32に記憶されている場合には(S565:Yes)、選択履歴条件を満たす選択履歴を選択履歴DB32から取得し、RAM12に記憶させる(S570)。以上のような処理により、選択履歴条件を満たす選択履歴を取得した場合には(S570)、続いて、履歴取得処理を終了し、図36に示す移動スケジュール提案処理に戻る。一方、図35に示すテーブル410には、参加予定者の条件を除外した後の選択履歴条件を満たす選択履歴は記憶されていない(S565:No)。この場合には、選択履歴を取得せず、履歴取得処理を終了し、図36に示す移動スケジュール提案処理に戻る。
【0128】
引き続き、図36を参照して、第4の実施形態の移動スケジュール提案処理について説明する。S348に続いて、RAM12を参照し、選択履歴が記憶されているか否かを判断する(S349)。RAM12に選択履歴が記憶されている場合には(S349:Yes)、図28に示す第3の実施形態の移動スケジュール提案処理のS351,S357,S365,S373,S505,S510,及びS515と同様の処理を実行する。一方、RAM12に選択履歴が記憶されていない場合には(S349:No)、続いて、履歴送信要求処理を実行する(S405)。履歴送信要求処理では、選択履歴条件を満たす選択履歴を取得できなかった場合に、他の端末1から選択履歴を取得するための処理である。この履歴送信要求処理の詳細について、図38を参照して説明する。
【0129】
図38に示すように、履歴送信要求処理では、まず、CPU10は、選択履歴DB32を参照して、特性として、図39に示すテーブル420を取得する(S605)。特性は、端末毎に取得された移動スケジュールを選択する際の時間特性、及び交通手段特性の少なくとも1つを表す。図39に示すように、テーブル420は、端末名421と、アドレス422と、通常の所在地423と、特性424を備える。端末名421は、端末1を識別するための情報であり、アドレス422は、端末1のアドレスを示す。通常の所在地423は、端末1の利用者の通常の所在地を示す。特性424は、時間特性として、最も選択回数が多い到着余裕時間が記憶されている。このテーブル420の情報は、外部端末から送信される情報、及び選択履歴DB32に記憶されている情報に基づき、定期的に更新され、選択履歴DB32に記憶されている。
【0130】
続いて、テーブル420を参照し、所定条件を満たす外部端末が記憶されているか否かを判断する(S610)。所定条件は、自端末と特性が一致、又は類似する外部端末を取得するための条件である。この所定条件は、通常の所在地、特性等を考慮して適宜設定可能である。所定条件として、通常の所在地423が一致し、且つ、特性424が一致する条件が定められているものとする。上記条件の他、所定条件として、例えば、最寄り駅、利用者の役職や年齢、特性を適宜組み合わせた条件を定めてもよい。
【0131】
図39に示すように、テーブル420には、端末Cの通常の所在地が一致し、且つ、特性424が一致する端末Dが記憶されている(S610:Yes)。よって、端末Dのアドレスを取得し(S615)、端末Dに送信要求を送信する(S625)。送信要求は、選択履歴を送信することを外部端末に要求するものである。送信要求には、対象イベント条件と、自端末を特定する情報が含まれる。所定条件を満たす端末が複数記憶されている場合には、所定の方法により、一部の端末を選択した上で、送信要求を送信してもよい。また、所定条件を満たす端末が複数記憶されている場合には、全ての端末に送信要求を送信してもよい。
【0132】
一方、所定条件を満たす外部端末が、テーブル420に記憶されてない場合には(S610:No)、続いて、自端末と、通常の所在地、及び特性が類似する外部端末のアドレスを取得する(S620)。通常の所在地が類似しているか否かは、例えば、通常の所在地の最寄駅が、自端末の最寄駅の路線と同じ路線にある場合には、通常の所在地が類似すると判断する。また例えば、通常の所在地が同一市内にある場合には、通常の所在地が類似すると判断する。特性が類似しているか否かは、特性に応じて適宜設定可能であり、具体例2では、到着余裕時間が近似しているほど、特性が近いと判断する。続いて、S620において取得したアドレスに送信要求を送信する(S625)。
【0133】
続いて、S625において送信要求を送信した外部端末から返信を受信するまで待機する(S630:No、S635:No)。具体例2では、S625において送信要求を送信した端末Dから、図33に示すテーブル400のデータ401を含む返信を受信したとする(S630:Yes)。この場合、返信に含まれるデータ401をRAM12に記憶させる。続いて、履歴送信要求処理を終了し、図36に示す移動スケジュール提案処理に戻る。また、送信要求を送信してから所定時間内に返信を受信できなかった場合には(S630:No、S635:Yes)、続いて、履歴送信要求処理を終了し、図36に示す移動スケジュール提案処理に戻る。
【0134】
引き続き、図36を参照して、第4の実施形態の移動スケジュール提案処理について説明する。S405に続いて、RAM12を参照し、外部端末から選択履歴が記憶されているか否かを判断する(S410)。具体例2では、返信を端末Dから受信し、データ401(図33参照)がRAM12に記憶されている(S410:Yes)、よって、データ401を移動スケジュールの候補を決定する際に参照する選択履歴とする(S415)。続いて、S357と同様な処理により、交通手段を取得し(S420)、S365と同様な処理により、時刻表を取得する(S430)。続いて、S373の同様な処理により、移動スケジュールの候補を決定する(S435)。ただし、S435では、S415において取得した選択履歴を用いる。続いて、図28に示す第3の実施形態の移動スケジュール提案処理のS505,S510及びS515と同様の処理を実行した後、移動スケジュール提案処理を終了する。
【0135】
S410において、外部端末から選択履歴がRAM12に記憶されていない場合には(A410:No)、通常の方法で、移動スケジュールの候補を決定する(S450)。通常の方法としては、例えば、到着余裕時間が短い順、料金が安い順、移動距離が短い順、移動時間が短い順等、予め定められた条件に基づき、移動スケジュールの候補に優先順位を付与する方法が用いられる。続いて、図28に示す第3の実施形態の移動スケジュール提案処理のS505,S510及びS515と同様の処理を実行した後、移動スケジュール提案処理を終了する。
【0136】
以上のように、図2に示すCPU10は、第4の実施形態の移動スケジュール提案処理を実行する。次に、端末Dにおいて、端末Cから送信された送信要求を受信した場合を例に、図34に示すメイン処理のS20及びS45を説明する。
【0137】
S15において、登録要求を受信していない場合(S15:No)、続いて、送信要求を受信したか否かを判断する(S20)。送信要求は、図38に示す、履歴送信要求処理のS625において、外部端末から送信される。送信要求を受信していない場合には(S20:No)、続いて、S50の処理を行う。一方、端末Dにおいて、端末Cから送信された送信要求を受信した場合(S20:Yes)、続いて、送信処理を行う(S45)。送信処理では、送信要求に含まれる対象イベント条件に基づき設定される選択履歴条件を用いて、選択履歴を取得する。そして、送信要求を送信した外部端末に、取得した選択履歴を送信する。この送信処理の詳細を、図40を参照して説明する。
【0138】
図40に示すように、送信処理では、まず、CPU10は、対象イベント条件を取得し、RAM12に記憶させる(S655)。対象イベント条件は、送信要求に含まれている。続いて、履歴取得処理を実行する(S660)。この履歴取得処理は、図37に示す履歴取得処理と同様である。ただし、端末Dに記憶されている選択履歴には、利用者Dの選択履歴である。よって、選択履歴条件から、参加予定者を除外した上で、履歴取得処理を実行することが好ましい。対象イベント条件に基づき、参加予定者を除外した場合の選択履歴条件を求めると、開催場所が「Zビル」であり、且つ、開催時間が「15:00〜17:00」であり、且つ、区分が「会議」である条件となる。この選択履歴条件を満たすデータとして、端末Dの選択履歴DBに記憶されている図33に示すテーブル400から、データ401が取得される。
【0139】
続いて、送信要求を送信した端末Cに返信をする(S665)。返信には、履歴取得処理において、取得された選択履歴が含まれる。履歴取得処理において、選択履歴が取得されなかった場合、返信には、選択履歴が取得されなかった旨を示す情報が含まれる。続いて、送信処理を終了し、図34に示すメイン処理に戻る。メイン処理では、S45に続いて、S50の処理を行う。
【0140】
以上のように、端末1のCPU10(図2参照)は、第4の実施形態の端末1のメイン処理を実行する。端末1において提示された移動スケジュールの中から、選択された移動スケジュールの交通手段を、その移動スケジュールに対応する対象イベント条件と対応付けた、テーブル400(図33参照)は、本発明の、選択履歴に相当する。また、図37の履歴取得処理において、対象イベント条件に基づき定めた選択履歴条件を用いて、交通手段特性を含む選択履歴を取得する(S570)CPU10は、本発明の交通手段特性取得手段として機能する。また、図36に示す移動スケジュール提案処理において、選択履歴条件を満たす選択履歴が自端末の選択履歴DB32に記憶されていない場合には(S349:No)、外部端末の選択履歴から他の利用者の選択履歴を取得する(S405)CPU10は、本発明の交通手段特性取得手段として機能する。また、選択履歴条件を満たす選択履歴が自端末の選択履歴DB32に記憶されていない場合には(図36のS349:No)、図38に示す履歴送信要求処理を行い、選択履歴に記憶されている対象利用者の時間特性と、選択履歴に記憶されている他の利用者の時間特性との類似度に応じて(S610,S615,S620)、交通手段特性を含む選択履歴を取得する他の利用者(端末1)を選択し、選択した他の利用者(端末1)の選択履歴を取得する(S640)CPU10は、本発明の交通手段特性取得手段として機能する。
【0141】
上記第4の実施形態のスケジュール管理システム100によれば、移動スケジュールの交通手段は、選択履歴に記憶されている交通手段特性に応じて決定する。この交通手段特性は、図33に示すテーブル400の選択履歴のイベント条件と、対象イベント条件を比較して取得される。選択履歴のイベント条件が対象イベント条件と一致又は類似する場合、選択履歴から得られる交通手段特性も一致又は類似すると考えられる。例えば、対象イベントの出発地及び目的地が、過去のイベントと同じである場合、過去に利用したことのある交通手段を利用することが予想される。このため、対象イベントのイベント条件に応じて交通手段特性を取得することにより、利用者の要望に沿った移動スケジュールを提示することができる。したがって利用者は、提示された移動スケジュールに基づき、移動スケジュールを簡単に決定することができる。
【0142】
図36に示す移動スケジュール提案処理において、選択履歴条件を満たす選択履歴が、自端末の選択履歴DB32に記憶されていない場合には(S349:No)、他の利用者の選択履歴を取得する(S405)。そして、取得した他の利用者の選択履歴に基づき、移動スケジュールの候補を決定する(S435)。選択履歴を取得する他の利用者は、到着余裕時間が類似するに基づき決定する。時間特性が類似している場合、交通手段特性も類似していることが想定される。このため、対象利用者の交通手段特性が記憶されていない場合にも、他の利用者の交通手段特性に基づき移動スケジュールを自動的に提示することができる。
【0143】
尚、本発明は、以上詳述した第1〜第4の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、次の(4−1)〜(4−11)に例示する変形を適宜加えてもよい。
【0144】
(4−1)スケジュール管理システム100の構成は、適宜可能である。例えば、次の(4−1−1)〜(4−1−3)のように、スケジュール管理システムの構成を変更してもよい。
【0145】
(4−1−1)端末1が、本発明の端末及び移動情報提示装置としての機能を備えていたが、これに限定されない。例えば、本発明の端末の機能を持つ装置と、本発明の移動スケジュール提案装置としての機能を持つ装置とを物理的に分けてもよい。この場合、上記実施形態の移動スケジュール提案処理に相当する処理が、移動スケジュール提案装置において実行されればよい。
【0146】
(4−1−2)端末1が、路線情報DB131,及び時刻表DB132の少なくとも一方を備えてもよい。端末1が路線情報DBを備える場合には、移動スケジュール提案処理において交通手段を取得する際の処理を簡略化することができる。端末1が時刻表DBを備える場合には、移動スケジュール提案処理において、時刻表を取得する際の処理を簡略化することができる。
【0147】
(4−1−3)上記実施形態では、端末1が選択履歴DB32を備えていたが、端末1以外の装置が、選択履歴DB32を備えていてもよい。例えば、図41に示すように、端末1及びサーバ4とは別途設けられたサーバ5に、選択履歴DB141を備えてもよい。図41は、変形例のスケジュール管理システム150のシステム構成を示す構成図である。サーバ5には、図39に示すテーブル39が、選択履歴DB141とは異なる記憶エリアである、時間特性DB142に記憶されている。このような構成を有するスケジュール管理システム150では、選択履歴を更新する際に、スケジュールDB31に登録する移動スケジュールの情報をサーバ5に対して、送信すればよい。この場合、端末1において選択履歴の更新を指示する端末1のCPU10が、本発明の履歴登録手段として機能する。そして、サーバ5において、端末1から送信される指示に従い、選択履歴を選択履歴記憶手段に記憶させるサーバ5が備えるCPUは、本発明の履歴記憶制御手段として機能する。
【0148】
(4−2)移動スケジュール提案処理において参照する選択履歴は、上記実施形態の場合に限定されない、上述の変形例(1−1)〜(1−5)及び(3−1)〜(3−4)の場合において例示したテーブルの他、例えば、次の(4−2−1)〜(4−2−3)に例示する選択履歴を参照してもよい。
【0149】
(4−2−1)スケジュールDB31に記憶されている個人スケジュールを、選択履歴としてもよい。例えば、図18に例示するスケジュールDB31には、イベント毎に、対象イベントと、移動スケジュールが対応付けられて記憶されており、選択履歴として用いることが可能である。ただし、スケジュールDB31を選択履歴として用いる場合、交通手段特性や時間特性は、スケジュールDB31を参照する度に算出しなければならず、選択履歴を取得するための処理が複雑となる。よって、スケジュールDB31とは別途選択履歴が記憶されていることが好ましい。
【0150】
(4−2−2)上記(4−1−3)に例示したように、選択履歴DBが端末1以外の装置に備えられている場合、選択履歴を端末1の利用者毎に分けて記憶させておいてもよいし、図42に示すテーブル430のように、複数の利用者の選択履歴を区別せずに記憶してもよい。図42は、選択履歴DB141に記憶されている交通手段特性、及び時間特性を説明するための説明図である。テーブル430には、複数の利用者から構成されるグループの選択履歴が、利用者を区別せずに記憶されている。例えば、データ431には、同じ交通手段を利用して、同じイベントに参加した利用者C及び利用者Dの交通手段特性が区別なく記憶されている。したがって、テーブル430では、グループの交通手段特性及び時間特性を表す。このような選択履歴を参照して、移動スケジュールの候補を決定すれば、グループの交通手段特性及び時間特性が反映された移動スケジュールの候補が得られる。
【0151】
(4−2−3)第4の実施形態の端末1において、外部端末の選択履歴を、自端末の選択履歴とともに記憶させてもよい。その場合、例えば、所定期間毎に外部端末から選択履歴を受信すればよい。そのようにすれば、第4の実施形態の移動スケジュール提案処理において、外部端末から選択履歴を取得する処理を省略することができる。また、第4の実施形態において、自端末の利用者が指定する外部端末に、送信要求を送信してもよい。その場合には、利用者がしている外部端末を、選択履歴を取得する外部端末として確実に決定することができる。さらに、第4の実施形態において、外部端末から選択履歴が取得できるまで、履歴送信要求処理を繰り返し実行させてもよい。その場合、例えば、特性の類似度が高い端末から順に、送信要求を送信すればよい。
【0152】
(4−3)上記実施形態の端末1のメイン処理では、図9に示す返信処理において、移動スケジュール推定処理を行っていたが、これに限定されない。例えば、次の(4−3−1)〜(4−3−3)に示す変形を加えてもよい。
【0153】
(4−3−1)移動スケジュール推定処理を行うことなく、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能か否かを判断してもよい。ただし、移動スケジュールを考慮せずに、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能か否かを判断した場合には、移動時間を確保できず、結果として新規イベントを登録できない事態が生じる虞がある。よって、上記実施形態の返信処理のように、移動スケジュール推定処理を行った上で、新規イベントをスケジュールDB31に登録可能か否かを判断することが好ましい。
【0154】
(4−3−2)移動スケジュール推定処理では、移動スケジュール提案処理と同様の選択履歴に基づき、移動スケジュールを推定する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、移動スケジュール推定処理において参照する選択履歴と、移動スケジュール提案処理において参照する選択履歴とは、同一でなくてもよい。
【0155】
(4−3−3)移動スケジュール推定処理において、利用者に対象イベントに対応する移動スケジュールを選択させてもよい。この場合には、利用者が選定する移動スケジュールを考慮して、新規イベントに参加可能か否かを判断することができる。ただし、この場合には、スケジュールの調整に失敗した場合、利用者が移動スケジュールを選択した操作が無駄になる。このような事態を避けるためには、上記実施形態のように、新規イベントのスケジュールを調整している段階では、自動的に移動スケジュールを推定することが好ましい。
【0156】
(4−4)上記実施形態では、移動スケジュール提案処理において、出発駅及び到着駅を、テーブル210を参照して決定していたが、これに限定されない。例えば、イベント条件入力画面において、出発駅及び到着駅、利用者に入力させてもよい。また出発地から出発駅まで徒歩で向かった場合の時間、及び到着駅から目的地まで徒歩で向かった場合の時間は、テーブル210を参照して決定していたが、これに限定されない。例えば、それらの時間を移動距離と、歩く速さとから算出してもよい。さらに、出発地から出発駅まで歩いて向かった場合の時間が短い場合等には、出発地から出発駅までの行程を移動スケジュールに含めないようにしてもよい。同様に、到着駅から目的地までの行程を移動スケジュールに含めないようにしてもよい。
【0157】
(4−5)上記実施形態では、移動スケジュール提案処理のS505(図16,図25,図28,又は図36)において、出力機器22に表示させる移動スケジュールの候補の数は、適宜設定可能である。また、出力機器22に表示させる画面のレイアウトは、適宜変更可能である。
【0158】
(4−6)通常は、通勤ラッシュを避けるために到着余裕時間を30分設定するが、学校が夏期休暇の時期等通勤ラッシュが緩和される時期には、到着余裕時間を10分とする等、利用者の時間特性や交通手段特性が常時同じであるとは限らない。即ち、イベントが開催される時期や、季節によって、利用者の交通手段特性及び時間特性が変わる場合がある。このような場合には、上記実施形態の、移動スケジュール提案処理において参照する選択履歴を、所定期間後と、又は利用者からの指示に応じて、季節毎に更新させてもよい。このような場合には、季節によって、利用者の交通手段特性及び時間特性が変わった場合にも、利用者の時間特性、又は交通手段特性を考慮して、移動スケジュールの候補を決定することができる。また例えば、利用者から選択日が近い移動スケジュールに基づき取得した、時間特性、又は交通手段特性を優先して、移動スケジュールに反映させてもよい。この場合には、交通事情の変化等に応じて、利用者の交通手段特性や時間特性が変わった場合にも、利用者の時間特性、又は交通手段特性の変化を考慮して、移動スケジュールの候補を決定することができる。
【0159】
(4−7)上記第1〜第4のいずれの移動スケジュール提案処理により、移動スケジュールの候補を決定するかを、利用者に選択させてもよい。この場合、利用者の好みに応じた移動スケジュール提案処理により、移動スケジュールの候補を決定させることができる。
【0160】
(4−8)選択履歴に情報が多数蓄積されている場合には、路線情報DB131,時刻表DB132を参照しなくても、移動スケジュールの候補を決定できる。即ち、選択履歴を路線情報DB131,及び時刻表DB132として参照してもよい。ただし、交通機関や路線、時刻表は、改訂される場合があるため、最新の情報を取得するためには、選択履歴を路線情報DB131,及び時刻表DB132を参照することが好ましい。
【0161】
(4−9)上記実施形態では、移動情報として移動スケジュールを提示したが、移動情報に含まれる情報は適宜変更可能であり、これに限定されない。例えば、次の(4−9−1)〜(4−9−3)に示す変形を加えてもよい。
【0162】
(4−9−1)出発地及び目的地により、交通手段が実質的に一意に決定されるような場合、交通手段を選択する必要はない。よって、このような場合、時間特性に応じて決定した出発地の出発時刻及び目的地の到着時刻の少なくとも一方を、移動情報として提示してもよい。この場合、交通手段の候補を決定するための処理を省略することができる。また、利用者の時間特性を考慮せずに決定された移動情報が提示された場合に比べ、利用者が希望する移動情報が提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報を簡単に決定することができる。
【0163】
(4−9−2)交通手段のみを検討したい場合、出発地の出発時刻や目的地の到着時刻を取得する必要はない。よって、このような場合、交通手段特性に応じて決定した交通手段の情報を移動情報として提示してもよい。この場合、出発地の出発時刻及び到着地の到着時刻等の時刻を決定する処理を省略することができる。また、利用者の交通手段特性を考慮せずに決定された移動情報が提示された場合に比べ、利用者が希望する移動情報が提示されない虞を低減させることができる。そして利用者は、提示された移動情報の中から、所望の移動情報を簡単に決定することができる。
【0164】
(4−10)上記実施形態では、移動情報として提示された移動スケジュールの内、利用者から選択された移動スケジュールを端末1のスケジュールDB31に登録していた。しかし、移動情報提示装置としては、利用者から選択された移動スケジュールを端末1のスケジュールDB31に登録させなくてよく、これに限定されない。例えば、単に候補を提示するだけでもよいし、選択された移動スケジュールを所定のフォーマットで出力させてもよい。
【0165】
(4−11)上記実施形態では、出発地と出発駅を別に設定していたが、出発地から出発駅までの移動時間を考慮しなくてもよい場合は、出発駅を出発地としてもよい。同様に、到着駅を目的地としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】複数の端末1をネットワークで接続したスケジュール管理システム100のシステム構成を示す構成図である。
【図2】端末1の電気的構成を示す概念図である。
【図3】サーバ4の電気的構成を示す概念図である。
【図4】新規イベントを例示する説明図である。
【図5】利用者A〜Dの通常時の所在地と、イベントの開催場所との関係を表す説明図である。
【図6】端末1のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図6に示すメイン処理において実行されるスケジュール調整処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図7に示すスケジュール調整処理において表示される入力画面を例示する説明図である。
【図9】図6に示すメイン処理において実行される返信処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図9に示す返信処理において実行される移動スケジュール推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】場所と場所の最寄駅との対応関係を説明するための説明図である。
【図12】選択履歴DB32に記憶されている時間特性を説明するための説明図である。
【図13】時刻表DB132から取得した時刻表を例示する説明図である。
【図14】移動スケジュールの候補を説明するための説明図である。
【図15】図6に示すメイン処理において実行されるスケジュール登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図15に示すスケジュール登録処理において実行される移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】図16に示す移動スケジュール提案処理において提示される画面を説明するための説明図である。
【図18】スケジュールDB31に登録された移動スケジュールを例示する説明図である。
【図19】サーバ4のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図21】選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図22】選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図23】選択履歴DB32に記憶されている時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図24】選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性を説明するための説明図である。
【図25】第2の実施形態の移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。
【図26】図25に示す移動スケジュール提案処理において提示される画面を説明するための説明図である。
【図27】選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。
【図28】第3の実施形態の移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。
【図29】図28に示す移動スケジュール提案処理において提示される画面を説明するための説明図である。
【図30】選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性、及び時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図31】選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性、及び時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図32】選択履歴DB32に記憶されている交通手段特性、及び時間特性の変形例を説明するための説明図である。
【図33】選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。
【図34】第4の実施形態の端末1のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図35】選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。
【図36】第4の実施形態の移動スケジュール提案処理の流れを示すフローチャートである。
【図37】図36に示す移動スケジュール提案処理において実行される履歴取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図38】図36に示す移動スケジュール提案処理において実行される履歴送信要求処理の流れを示すフローチャートである。
【図39】選択履歴DB32に記憶されているテーブルを説明するための説明図である。
【図40】図34に示すメイン処理において実行される送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図41】変形例のスケジュール管理システム150のシステム構成を示す構成図である。
【図42】選択履歴DB141に記憶されている交通手段特性、及び時間特性を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0167】
1 端末
2 LAN
3 WAN
4,5 サーバ
10,110 CPU
11,111 ROM
12,112 RAM
14,114 I/Oインタフェイス
15,115 LANコントローラ
16 出力制御部
17 入力制御部
22 出力機器
23 入力機器
30,130 ハードディスク装置
31 スケジュールデータベース
32,141 選択履歴データベース
35 プログラム記憶エリア
36 その他の情報記憶エリア
100,150 スケジュール管理システム
131 路線情報データベース
132 時刻表データベース
133 プログラム記憶エリア
142 時間特性データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方を含む移動情報を提示する移動情報提示装置であって、
利用者が参加する予定のイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件から、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に移動する際の前記出発地及び前記目的地、並びに、その対象イベントの開始時刻を取得する条件取得手段と、
過去に前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得した時間特性を記憶した選択履歴を参照して、前記時間特性を取得する時間特性取得手段と、
前記交通機関の時刻表情報を参照して、前記出発地の出発時刻と前記目的地の到着時刻とを、その到着時刻が前記条件取得手段により取得された前記開始時刻よりも前になるように、前記時間特性取得手段により取得された前記時間特性に応じて決定する時刻決定手段と、
前記時刻決定手段により決定された前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方を含む前記移動情報を提示する移動情報提示手段と、
前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報を取得し、その移動情報の前記時間特性を前記選択履歴に登録する履歴登録手段と
を備えたことを特徴とする移動情報提示装置。
【請求項2】
前記時間特性取得手段は、前記利用者から前記時間特性が指定されている場合には、その指定された時間特性を取得することを特徴とする、請求項1に記載の移動情報提示装置。
【請求項3】
交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段を含む移動情報を提示する移動情報提示装置であって、
利用者が参加する予定のイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件から、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に移動する際の前記出発地及び前記目的地を取得する条件取得手段と、
過去に前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記交通手段に基づき取得した交通手段特性を記憶した選択履歴を参照して、前記交通手段特性を取得する交通手段特性取得手段と、
交通機関の路線情報を参照して、前記条件取得手段が取得した前記出発地から前記目的地までの交通手段を、前記交通手段特性取得手段により取得された前記交通手段特性に応じて決定する交通手段決定手段と、
前記交通手段決定手段により決定された前記交通手段を含む前記移動情報を提示する移動情報提示手段と、
前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報の前記交通手段特性を前記選択履歴に登録する履歴登録手段と
を備えたことを特徴とする移動情報提示装置。
【請求項4】
前記選択履歴は、過去に前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記交通手段に基づき取得した交通手段特性をさらに記憶し、
前記選択履歴を参照して、前記交通手段特性を取得する交通手段特性取得手段と、
交通機関の路線情報を参照して、前記条件取得手段が取得した前記出発地から前記目的地までの交通手段を、前記交通手段特性取得手段により取得された前記交通手段特性に応じて決定する前記交通手段決定手段と
を備え、
前記移動情報提示手段により提示される前記移動情報には、前記時刻決定手段により決定された前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方、及び前記交通手段決定手段により決定された前記交通手段が含まれ、
前記履歴登録手段は、前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報を取得し、その移動情報の前記時間特性及び前記交通手段特性を前記選択履歴に登録することを特徴とする請求項1又は2に記載の移動情報提示装置。
【請求項5】
前記選択履歴は、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報の前記交通手段特性を、その移動情報に対応する前記対象イベントの前記イベント条件と対応付けて記憶し、
前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている前記交通手段特性の前記イベント条件と、前記対象イベントの前記イベント条件とを比較して、前記交通手段特性を取得することを特徴とする請求項3又は4に記載の移動情報提示装置。
【請求項6】
前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている前記交通手段特性の前記出発地及び前記目的地と、前記条件取得手段により取得された前記出発地及び前記目的地とを比較して、前記交通手段特性を取得することを特徴する請求項5に記載の移動情報提示装置。
【請求項7】
前記選択履歴は、前記交通手段特性を前記端末の前記利用者毎に記憶し、
前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている、前記移動情報を提示する対象となる対象利用者の前記交通手段特性の中から前記対象イベントの前記イベント条件に対応する交通手段特性を取得し、前記対象イベントの前記イベント条件に対応する前記交通手段特性が、前記対象利用者の前記交通手段特性として前記選択履歴に記憶されていない場合には、前記選択履歴から他の利用者の前記交通手段特性を取得することを特徴とする請求項5又は6に記載の移動情報提示装置。
【請求項8】
前記選択履歴は、前記交通手段特性に加え、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得した時間特性を前記端末の前記利用者毎に記憶し、
前記交通手段特性取得手段は、前記選択履歴に記憶されている、前記移動情報を提示する対象となる対象利用者の前記交通手段特性の中から前記対象イベントの前記イベント条件に対応する交通手段特性を取得し、前記対象イベントの前記イベント条件に対応する前記交通手段特性が、前記対象利用者の前記交通手段特性として前記選択履歴に記憶されていない場合には、前記選択履歴に記憶されている前記対象利用者の前記時間特性と、前記選択履歴に記憶されている他の利用者の前記時間特性との類似度に応じて、前記交通手段特性を取得する他の利用者を選択し、選択した他の利用者の前記交通手段特性の取得することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の移動情報提示装置。
【請求項9】
端末と、前記端末の利用者が参加するイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件を記憶する個人スケジュール記憶手段と、交通機関の時刻表を記憶した時刻表記憶手段と、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻を含む移動情報を提示する移動情報提示装置と、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻、並びに経由地の到着時刻及び出発時刻の少なくとも一つに基づき取得した時間特性を記憶する選択履歴記憶手段とを備えたスケジュール管理システムであって、
前記端末は、前記イベント条件を特定するイベント条件特定手段を備え、
前記移動情報提示装置は、
前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件及び前記個人スケジュール記憶手段に記憶された前記イベント条件の少なくとも一方に基づき、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に交通機関を利用して移動する際の前記出発地及び前記目的地、並びに、その対象イベントの開始時刻を取得する条件取得手段と、
前記時刻表記憶手段を参照して、前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻を、その到着時刻が前記条件取得手段により取得された前記開始時刻よりも前になるように、前記時間特性取得手段により取得された前記時間特性に応じて決定する時刻決定手段と、
前記時刻決定手段により決定された前記出発地の出発時刻及び前記目的地の到着時刻の少なくとも一方を含む前記移動情報を、前記端末に提示する移動情報提示手段と
を備え、
前記端末はさらに、
前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から前記個人スケジュール記憶手段に登録する移動情報を選択する移動情報選択手段と、
前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報の前記時間特性を前記選択履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶制御手段と、
前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件、及び前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報を前記個人スケジュール記憶手段に記憶させるスケジュール記憶制御手段を備えることを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項10】
端末と、前記端末の利用者が参加するイベントの開催時間及び開催場所を含むイベント条件を記憶する個人スケジュール記憶手段と、交通機関の路線情報を記憶した路線情報記憶手段と、交通機関を利用して出発地から目的地まで移動する際の、交通手段を含む移動情報を提示する移動情報提示装置と、前記移動情報提示装置により提示された前記移動情報の中から選択された移動情報に含まれる前記交通手段に基づき取得した交通手段特性を記憶する選択履歴記憶手段とを備えたスケジュール管理システムであって、
前記端末は、前記イベント条件を特定するイベント条件特定手段を備え、
前記移動情報提示装置は、
前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件及び前記個人スケジュール記憶手段に記憶された前記イベント条件の少なくとも一方に基づき、前記移動情報を提示する対象となる対象イベントの前記開催場所に交通機関を利用して移動する際の前記出発地及び前記目的地を取得する条件取得手段と、
前記選択履歴記憶手段を参照して、前記交通手段特性を取得する交通手段特性取得手段と、
前記路線情報記憶手段を参照して、前記条件取得手段が取得した前記出発地から前記目的地までの交通手段を、前記交通手段特性取得手段により取得された前記交通手段特性に応じて決定する交通手段決定手段と、
前記交通手段決定手段により決定された前記交通手段を含む前記移動情報を、前記端末に提示する移動情報提示手段と
を備え、
前記端末はさらに、
前記移動情報提示手段により提示された前記移動情報の中から前記個人スケジュール記憶手段に登録する移動情報を選択する移動情報選択手段と、
前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報の前記交通手段特性を前記選択履歴記憶手段に記憶させる履歴記憶制御手段と、
前記イベント条件特定手段により入力された前記イベント条件、及び前記移動情報選択手段により選択された前記移動情報を前記個人スケジュール記憶手段に記憶させるスケジュール記憶制御手段を備えることを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項11】
請求項1乃至8のいずれかに記載の移動情報提示装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための移動情報提示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2009−98781(P2009−98781A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267861(P2007−267861)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】