説明

移動機構の防塵装置および測定機

【課題】可動部材への影響を極力低減できる防塵装置およびこれを用いた測定機を提供する。
【解決手段】ステージ2を挟む第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32と、蛇腹部材31,32の伸縮方向に対して直交する幅方向両端側にステージ2の移動方向に沿って配置され蛇腹部材31,32のステージ側端部をガイドするガイド機構50と、ステージ2の移動に同期して第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32が伸縮するように、ステージ2と第1蛇腹部材31の連結部材33および第2蛇腹部材32の連結部材34との間に掛け回されたワイヤ60とを備える。ワイヤ60は、ステージ2の略重心を通りかつステージ2の移動方向に沿った軸線上に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動機構の防塵装置および測定機に関する。
【背景技術】
【0002】
画像測定機、三次元測定機、形状測定機など、ステージなどの移動機構を有する装置には、移動機構内部への異物の侵入を防ぐため、あるいは、移動機構内部の保護のために、防塵装置が備えられている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、移動機構は、図6に示すように、支持台11にステージ2の移動方向と平行に配置されたボールねじ軸15と、このボールねじ軸15を回転させるモータ16と、ステージ2に設けられボールねじ軸15に螺合されたナット部材17とから構成されている。防塵装置は、ステージ2の移動方向一方側を覆う蛇腹部材31と、ステージ2の移動方向他方側を覆う蛇腹部材32とから構成されている。
【0004】
いま、ステージ2が移動すると、図7に示すように、ステージ2の移動に合わせて、ステージ移動方向側の蛇腹部材32が縮み、反対側の蛇腹部材31が伸びる。このとき、ステージ2の移動領域が常に蛇腹部材31,32で覆われているから、移動機構内部への異物の侵入が防止され、あるいは、移動機構内部が保護される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平4−21051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、蛇腹部材31,32の動きは不規則であり、摺動抵抗を一定に確保することは難しい。とくに、ステージ2の移動方向に合わせて蛇腹部材31,32を保持するために、蛇腹部材31,32の幅方向端部を収納するガイド溝を設けると、蛇腹部材の伸縮に伴って、ガイド溝に接する蛇腹部材の折り返し部分の摺動抵抗も変動するため、ステージ2に及ぼす影響が変わってくる。
【0007】
図8は、実際の測定機において、蛇腹部材の影響を評価した一例である。同図中、実線(あり)は、蛇腹部材を用いた測定機において、ワークを測定したときのステージ2の移動距離とワークの測定結果(変位)との関係を示す図である。同図中、破線(なし)は、蛇腹部材を用いない測定機において、同じワークを測定したときのステージ2の移動距離とワークの測定結果(変位)との関係を示す図である。
この結果からも分かるように、蛇腹部材を用いたものでは、摺動抵抗や引っ掛かりによって、測定データにスパイクノイズが発生していることが分かる。従って、今後、測定精度の要求が高くなるにつれて、蛇腹構造の防塵装置の影響を無視することができなくなることが予想され、新しい防塵装置が要望される。
【0008】
本発明の目的は、このような従来の課題を解決すべく、可動部材への影響を極力低減できる防塵装置およびこれを用いた測定機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の移動機構の防塵装置は、可動部材を往復直線移動させる移動機構の防塵装置であって、前記可動部材の移動領域のうち、前記可動部材を挟んだ一方側を覆う伸縮可能な第1蛇腹部材と、前記可動部材の移動領域のうち、前記可動部材を挟んだ他方側を覆う伸縮可能な第2蛇腹部材と、前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材の伸縮方向に対して直交する幅方向両端側に前記可動部材の移動方向に沿って配置され前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材の可動部材側端部をガイドするガイド機構と、前記可動部材の移動に同期して前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材が伸縮するように、前記可動部材と前記第1蛇腹部材の可動部材側端部および前記第2蛇腹部材の可動部材側端部との間に掛け回されたワイヤとを備え、前記ワイヤは、前記可動部材の略重心を通りかつ前記可動部材の移動方向に沿った軸線上に配置され、両端が前記可動部材の移動方向両端に連結されている、ことを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、可動部材が移動されると、この可動部材にワイヤを介して連結された第1蛇腹部材の可動部材側端部および第2蛇腹部材の可動部材側端部も同方向へ移動される結果、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材が、可動部材の移動に伴って伸縮される。
このとき、可動部材と第1蛇腹部材および第2蛇腹部材とを連結するワイヤは、可動部材の略重心を通りかつ可動部材の移動方向に沿った軸線上に配置され、両端が可動部材の移動方向両端に連結されているから、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の摺動抵抗は、可動部材の重心に加わる。そのため、可動部材には偏荷重が加わることがなく、可動部材の挙動を安定させることができるから、可動部材への影響を極力低減できる。
【0011】
本発明の移動機構の防塵装置において、前記可動部材の移動方向に対して直交する幅方向両側に、前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材の幅方向両端部を収納しガイドする蛇腹ガイドが前記可動部材の移動方向に沿って配置され、この蛇腹ガイドの内部に前記ガイド機構が配置されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、可動部材の移動方向に対して直交する幅方向両側に、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の幅方向両端部を収納しガイドする蛇腹ガイドが可動部材の移動方向に沿って配置されているから、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の幅方向両端部の隙間から異物が侵入するのを防止できる。また、蛇腹ガイドの内部にガイド機構が配置されているから、蛇腹ガイドがガイド機構の設置スペースを確保しつつ、蛇腹ガイドの両端部をガイドできる。
【0012】
本発明の移動機構の防塵装置において、前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材のそれぞれの可動部材側端部には、両端が前記ガイド機構に支持された連結部材が取り付けられ、これら連結部材が前記ワイヤに接続されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、第1蛇腹部材の可動部材側端部および第2蛇腹部材の可動部材側端部に、それぞれ両端がガイド機構に支持された連結部材が取り付けられ、この連結部材にワイヤが接続されているから、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の連結部材の移動、つまり、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の伸縮動作を円滑に行うことができる。
【0013】
本発明の移動機構の防塵装置において、前記ガイド機構は、ガイドレールと、このガイドレールに転動子を介して摺動可能に設けられ前記連結部材の両端を支持したスライドブロックとを備えるリニアガイドによって構成されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、ガイド機構が、ガイドレールおよびにスライドブロックを備えたリニアガイドによって構成されているから、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の連結部材の摺動抵抗を極力軽減できる。その結果、第1蛇腹部材および第2蛇腹部材の移動に伴う測定精度への影響を低減できるから、測定精度の向上に寄与できる。
【0014】
本発明の測定機は、上述したいずれかに記載の移動機構の防塵装置を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、上述した各移動機構の防塵装置で述べた効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態を示す形状測定機の正面図。
【図2】同上実施形態の側面図。
【図3】図2のIII矢示図。
【図4】図3のIV−IV線断面図。
【図5】図3のV−V線拡大断面図。
【図6】従来の蛇腹部材を用いた駆動機構の防塵装置を示す図。
【図7】従来の蛇腹部材を用いた駆動機構の防塵装置の動作状態を示す図。
【図8】従来の蛇腹部材を用いた駆動機構の防塵装置の評価を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<形状測定機の説明(図1および図2参照)>
図1は、本発明の防塵装置および測定機を形状測定機に適用した実施形態の正面図、図2は、同形状測定機の側面図である。
本実施形態に係る形状測定機は、基台1と、被測定物を載置する可動部材としてのステージ2と、このステージ2を前後方向(Y軸方向)へ変位させるY軸移動機構3と、基台1の上面にステージ2を跨いで設けられた門形フレーム4と、この門形フレーム4のクロスレール4Aに左右方向(X軸方向)へ変位可能に設けられたXスライダ5と、このXスライダ5をX軸方向へ移動させるX軸移動機構6と、Xスライダ5に上下方向(Z軸方向)へ移動可能に設けられたZスライダ7と、このZスライダ7を昇降させるZ軸移動機構8と、Zスライダ7の下端に設けられたプローブ9と、Y軸移動機構3を覆う防塵装置10とを含んで構成されている。
【0017】
ステージ2は、図4に示すように、基台1の上面に支持された支持台11にガイド部材12を介してY軸方向へ変位に設けられている。
Y軸移動機構3は、図4に示すように、支持台11の上面にY軸方向と平行に支持されたボールねじ軸15と、このボールねじ軸15を回転させるモータ16と、ステージ2に設けられているとともにボールねじ軸15に螺合されたナット部材17とを有する送りねじ機構によって構成されている。
X軸移動機構6やZ軸移動機構8も、Y軸移動機構3と同様に、例えば、ボールねじ軸と、モータと、ボールねじ軸に螺合されたナット部材とを有する送りねじ機構によって構成されている。
なお、これらY軸移動機構3、門形フレーム4、Xスライダ5、X軸移動機構6、Zスライダ7およびZ軸移動機構8などは、プローブ9と可動部材としてのステージ2とを、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向、つまり、三次元方向へ相対移動させる相対移動機構を構成している。
【0018】
<Y軸駆動機構の防塵装置の説明(図3および図4参照)>
Y軸移動機構3の防塵装置10は、ステージ2およびY軸移動機構3の周囲を覆う防塵ケース20と、この防塵ケース20の開口23を覆う第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32と、この第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の伸縮方向に対して直交する幅方向両側にステージ2の移動方向に沿って配置され第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の幅方向両端部を収納しガイドする蛇腹ガイド40と、この蛇腹ガイド40の内部に配置され第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の内端部をガイドするガイド機構50と、ステージ2の移動に同期して第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32が伸縮するようにステージ2と第1蛇腹部材31の内端部および第2蛇腹部材32の内端部との間に掛け回されたワイヤ60とを備えて構成されている。
【0019】
防塵ケース20は、ステージ2およびY軸移動機構3の正面および背面を覆う前壁21Aおよび後壁21Bと、ステージ2およびY軸移動機構3の側面を覆う側壁22とを有し、これらで囲まれた上面にステージ2の上部を露出するための開口23を有する箱状に形成されている。
第1蛇腹部材31は、ステージ2の移動方向に沿って伸縮可能になるようにステージ2の移動方向に一定幅で折り返されて構成され、ステージ2の移動領域のうち、ステージ2を挟んだ一方側に防塵ケース20の開口23を塞ぐように配置されている。第1蛇腹部材の外端部(図3,図4中右端部)は、前壁21Aの上端に固定され、内端部(ステージ側端部)には、両端がガイド機構50に支持された連結部材33が取り付けられている。
第2蛇腹部材32も、ステージ2の移動方向に沿って伸縮可能になるようにステージ2の移動方向に一定幅で折り返されて構成され、ステージ2の移動領域のうち、ステージ2を挟んだ他方側に防塵ケース20の開口23を塞ぐように配置されている。第2蛇腹部材32の外端部(図3,図4中左端部)は、後壁21Bの上端に固定され、内端部(ステージ側端部)には、両端がガイド機構50に支持された連結部材34が取り付けられている。
【0020】
蛇腹ガイド40は、図5にも示すように、防塵ケース20の側壁22の上端面に、ステージ2の移動方向に沿って配置された断面コ字形のガイド部材によって構成されている。つまり、ウエブ片41と、このウエブ片41の上下端に内側へ向かって直角に形成されたフランジ片42,43とを有する断面コ字形のチャンネル材から構成され、上下のフランジ片42,43の間隔が第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32が最も縮んだ状態において折り返し高さより僅かに大きい寸法に形成されている。
ガイド機構50は、蛇腹ガイド40の内部に配置された2本のガイドレール51と、この各ガイドレール51に図示省略の転動子を介して摺動可能に設けられ連結部材33,34の両端を支持したスライドブロック52,53とを備えるリニアガイドによって構成されている。
【0021】
ワイヤ60は、ステージ2の略重心を通りかつステージ2の移動方向に沿った軸線上の前後位置に配置された各2つのガイドローラ61,62,63,64に沿って、ステージ2の略重心を通りかつステージ2の移動方向に沿った軸線上(ボールねじ軸15の略真上)に配置され、両端がステージ2の移動方向両端に連結されている。
具体的には、ワイヤ60は、一端がステージ2の前端に接続され、他端がガイドローラ61、ガイドローラ64、ガイドローラ62、ガイドローラ63に掛け回されたのち、ステージ2の後端に接続されている。ガイドローラ64とガイドローラ62との間のワイヤ60に、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の連結部材33,34が接続されている。
【0022】
<測定動作>
測定にあたっては、ステージ2の上に被測定物を載置したのち、ステージ2をY軸方向へ、プローブ9をX軸およびZ軸方向へ移動させながら、プローブ9を被測定物に接触させる。すると、そのときの各軸の座標値、つまり、ステージ2のY軸座標値、プローブ9のX軸およびZ軸値が取り込まれるから、これらの座標値から被測定物の寸法や形状が測定される。
いま、ステージ2がY軸方向へ移動すると、例えば、図4中右方向へ移動すると、ステージ2の移動に伴って、第1蛇腹部材31が縮み、第2蛇腹部材32が伸びるから、防塵ケース20の開口23が常に塞がれた状態で、ステージ2を移動させることができる。
【0023】
<実施形態の効果>
(1)ステージ2と第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32とを連結するワイヤ60は、ステージ2の略重心を通りかつステージ2の移動方向に沿った軸線上に配置され、両端がステージ2の移動方向両端に連結されているから、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の摺動抵抗は、ステージ2の重心に加わる。そのため、ステージ2には偏荷重が加わることがなく、ステージ2の挙動を安定させることができるから、ステージ2への影響を極力低減できる。
【0024】
(2)ステージ2の移動方向に対して直交する幅方向両側に、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の幅方向両端部を収納しガイドする蛇腹ガイド40が配置されているから、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の幅方向両端部の隙間から異物が侵入するのを防止できる。
また、蛇腹ガイド40の内部にガイド機構50が配置されているから、蛇腹ガイド40がガイド機構50の設置スペースを確保しつつ、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の両端部をガイドできる。
【0025】
(3)第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の内端部には、それぞれ両端がガイド機構50に支持された連結部材33,34が取り付けられ、この連結部材33,34にワイヤ60が接続されているから、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の連結部材33,34の移動、つまり、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の伸縮動作を円滑に行うことができる。
【0026】
(4)ガイド機構50は、ガイドレール51と、このガイドレール51に転動子を介して摺動可能に設けられ連結部材33,34の両端を支持したスライドブロック52,53とを備えるリニアガイドによって構成されているから、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の連結部材33,34の摺動抵抗を極力軽減できる。従って、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の移動に伴う測定精度への影響を低減できるから、測定精度の向上に寄与できる。
【0027】
<変形例>
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
前記実施形態では、ステージ2の移動方向に対して直交する幅方向両側に、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の幅方向両端部を収納しガイドする断面コ字状の蛇腹ガイド40を配置したが、蛇腹ガイド40を設けなくてもよい。つまり、第1蛇腹部材31および第2蛇腹部材32の内端部をガイドするガイド機構50のみであってもよい。
【0028】
前記実施形態では、ガイド機構50は、ガイドレール51と、このガイドレール51に転動子を介して摺動可能に設けられたスライドブロック52,53とを有するリニアガイドによって構成されていたが、必ずしもこの構成に限られない。例えば、ガイドレールと、このガイドレールに対して走行可能なコロや車輪などの構成であってもよい。
【0029】
前記実施形態では、防塵装置10を、Y軸移動機構3に適用した例について説明したが、これに限られない。例えば、X軸移動機構6やZ軸移動機構8に適用しても、同様な効果が期待できる。
また、前記実施形態で述べた形状測定機に限らず、画像測定機や三次元測定機などの測定機であってもよく、あるいは、工作機械などでもよい。つまり、可動部材を往復直線移動させる移動機構を備えた測定機や工作機械などに、本発明の防塵装置を適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、画像測定機、三次元測定機、形状測定機など測定機のほか、ワークを載置したテーブルを移動させる移動機構を有する工作機械などに利用することができる。
【符号の説明】
【0031】
2…ステージ(可動部材)、
3…Y軸移動機構(移動機構)、
10…防塵装置、
31…第1蛇腹部材、
32…第2蛇腹部材、
33…連結部材、
34…連結部材、
40…蛇腹ガイド、
50…ガイド機構、
51…ガイドレール、
52,53…スライドブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動部材を往復直線移動させる移動機構の防塵装置であって、
前記可動部材の移動領域のうち、前記可動部材を挟んだ一方側を覆う伸縮可能な第1蛇腹部材と、
前記可動部材の移動領域のうち、前記可動部材を挟んだ他方側を覆う伸縮可能な第2蛇腹部材と、
前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材の伸縮方向に対して直交する幅方向両端側に前記可動部材の移動方向に沿って配置され前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材の可動部材側端部をガイドするガイド機構と、
前記可動部材の移動に同期して前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材が伸縮するように、前記可動部材と前記第1蛇腹部材の可動部材側端部および前記第2蛇腹部材の可動部材側端部との間に掛け回されたワイヤとを備え、
前記ワイヤは、前記可動部材の略重心を通りかつ前記可動部材の移動方向に沿った軸線上に配置され、両端が前記可動部材の移動方向両端に連結されている、ことを特徴とする移動機構の防塵装置。
【請求項2】
請求項1に記載の移動機構の防塵装置において、
前記可動部材の移動方向に対して直交する幅方向両側に、前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材の幅方向両端部を収納しガイドする蛇腹ガイドが前記可動部材の移動方向に沿って配置され、
この蛇腹ガイドの内部に前記ガイド機構が配置されている、ことを特徴とする移動機構の防塵装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の移動機構の防塵装置において、
前記第1蛇腹部材および前記第2蛇腹部材のそれぞれの可動部材側端部には、両端が前記ガイド機構に支持された連結部材が取り付けられ、
これら連結部材が前記ワイヤに接続されている、ことを特徴とする移動機構の防塵装置。
【請求項4】
請求項3に記載の移動機構の防塵装置において、
前記ガイド機構は、ガイドレールと、このガイドレールに転動子を介して摺動可能に設けられ前記連結部材の両端を支持したスライドブロックとを備えるリニアガイドによって構成されている、ことを特徴とする移動機構の防塵装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の移動機構の防塵装置を備えたことを特徴とする測定機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−249197(P2010−249197A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97971(P2009−97971)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】