説明

移動通信方法、移動管理ノード及びパケット交換機

【課題】設置されているS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンが異なる場合であっても、サービスの提供の中断や通信確立の失敗を回避する。
【解決手段】本発明の移動通信方法は、MME又はSGSNが、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得する工程Aと、MME又はSGSNが、かかる「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEのPDNコネクションを確立するS-GW及びP-GWを選択する工程Bと、MME又はSGSNが、選択したS-GWに対して、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIP」のバージョンに係る情報を含む「Create Session Request」を送信する工程Cとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信方法、移動管理ノード及びパケット交換機に関する。
【背景技術】
【0002】
図9(a)に示すように、Release-8に準拠しているEPC(Evoloved Packet Core)ネットワークにおいて用いられる「PMIPv6(Proxy Mobile IP version 6)」のプロトコルスタックは、「draft-ietf-netlmm-pmip6-ipv4-support-05」を参照するように規定されている(非特許文献1参照)。以下、かかる「PMIPv6」について「Ver1 PMIP(バージョン1のPMIP)」と呼ぶ。
【0003】
具体的には、「Ver1 PMIP」のプロトコルスタックでは、「IPv6(Internet Protocol version 6)」ヘッダが必須であり、「UDP(User Datagram Protocil)」ヘッダはオプションとなっている。
【0004】
一方、図9(b)に示すように、Release-9に準拠しているEPCネットワークにおいて用いられる「PMIPv6」のプロトコルスタックは、「IETF RFC5844」を参照するように規定されている(非特許文献2、非特許文献3参照)。以下、かかる「PMIPv6」について「Ver2 PMIP(バージョン2のPMIP)」と呼ぶ。
【0005】
具体的には、「Ver2 PMIP」のプロトコルスタックでは、「IPv6」ヘッダは存在せず、「UDP」ヘッダは必須となっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS29.275 V8.8.0
【非特許文献2】3GPP TS29.275 V9.4.0
【非特許文献3】IEFR RFC5844
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、Release-8に準拠しているEPCネットワークを構成する装置は、Release-9に準拠しているEPCネットワークを構成する装置との間で通信を行うことができない。
【0008】
そのため、Release-9の新機能に対応させるため、或いは、Release-9に準拠しているEPCネットワークを構成する装置との間で通信を行うためには、設置済みのRelease-8に準拠しているEPCネットワークを構成する装置の機能を更新することが必要となる。
【0009】
しかしながら、Release-8に準拠しているEPCネットワークを構成する装置の機能を更新している期間中は、サービスの提供が中断してしまうという問題点があった。
【0010】
或いは、Release-8に準拠しているEPCネットワークに、新規に、Release-9に準拠している装置を導入している期間中は、通信を行うことができないという問題があった。
【0011】
具体的には、図10(a)に示す状態から、図10(b)に示す状態を経由して、図10(c)に示す状態に遷移するケースについて考える。
【0012】
図10(a)に示す状態では、エリア#1を管理するS-GW(Serving Gateway、サービングゲートウェイ)#1は、PDN(Packet Data Network)#1に接続されているP-GW#1(PDN Gateway、パケットデータネットワークゲートウェイ)及びPDN#2に接続されているP-GW#2との間で、「Ver1 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができ、エリア#2を管理するS-GW#2は、PDN#1に接続されているP-GW#1及びPDN#2に接続されているP-GW#2との間で、「Ver1 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができる。
【0013】
また、図10(c)に示す状態では、エリア#1を管理するS-GW#1は、PDN#1に接続されているP-GW#1及びPDN#2に接続されているP-GW#2との間で、「Ver2 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができ、エリア#2を管理するS-GW#2は、PDN#1に接続されているP-GW#1及びPDN#2に接続されているP-GW#2との間で、「Ver2 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができる。
【0014】
しかしながら、図10(b)に示す状態では、S-GW#1及びP-GW#1は、「Ver1 PMIP」のみをサポートしており、S-GW#2及びP-GW#2は、「Ver2 PMIP」のみをサポートしているため、S-GW#1は、P-GW#2との間で、PDNコネクションを確立することができず、S-GW#2は、P-GW#1との間で、PDNコネクションを確立することができないという問題点があった。
【0015】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、設置されているS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンが異なる場合であっても、サービスの提供の中断や通信確立の失敗を回避することができる移動通信方法、移動管理ノード及びパケット交換機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の特徴は、移動通信方法であって、移動管理ノード又はパケット交換機が、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得する工程Aと、前記移動管理ノード又はパケット交換機が、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立するサービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイを選択する工程Bと、前記移動管理ノード又はパケット交換機が、選択した前記サービングゲートウェイに対して、選択した該サービングゲートウェイと選択した前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信する工程Cとを有し、前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0017】
本発明の第2の特徴は、移動通信方法であって、移動管理ノード又はパケット交換機が、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得する工程Aと、前記移動管理ノード又はパケット交換機が、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局の切り替え先のサービングゲートウェイを選択する工程Bと、前記移動管理ノード又はパケット交換機が、前記切り替え先のサービングゲートウェイに対して、該切り替え先のサービングゲートウェイと前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信する工程Cとを有し、前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0018】
本発明の第3の特徴は、移動管理ノードであって、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立するサービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、選択した前記サービングゲートウェイに対して、選択した該サービングゲートウェイと選択した前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0019】
本発明の第4の特徴は、移動管理ノードであって、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局の切り替え先のサービングゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、前記切り替え先のサービングゲートウェイに対して、該切り替え先のサービングゲートウェイと前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、前記セッション生成要求信号は、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0020】
本発明の第5の特徴は、パケット交換機であって、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立するサービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、選択した前記サービングゲートウェイに対して、選択した該サービングゲートウェイと選択した前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0021】
本発明の第6の特徴は、パケット交換機であって、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局の切り替え先のサービングゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、前記切り替え先のサービングゲートウェイに対して、該切り替え先のサービングゲートウェイと前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、設置されているS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンが異なる場合であっても、サービスの提供の中断や通信確立の失敗を回避することができる移動通信方法、移動管理ノード及びパケット交換機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るMME及びSGSNの機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】従来の移動通信システムにおいて用いられる「PMIPv6」のプロトコルスタックを示す図である。
【図10】従来の移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
【0025】
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、PMIPv6が適用されているEPCネットワークを含む移動通信システムである。
【0026】
例えば、図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)/GERAN(GSM EDGE Radio Access Network)と、SGSN(Serving GPRS Support Node、パケット交換機)#1/#2と、E-UTARN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)と、MME(Mobility Management Entity、移動管理ノード)#1/#2と、S-GW#1/#2と、P-GW#1/#2と、HSS(Home Subscriber Server、加入者情報管理サーバ)と、DNS(Domain Name System)サーバと、PCRF(Policy and Charging Rules Function、ポリシー及び課金ルールサーバ)と、EIR(Equipment Identity Register、装置識別情報登録サーバ)とを具備している。
【0027】
ここで、UTRAN/GERANには、RNC(Radio Network Controller、無線回線制御局)#1/#2やNodeB/BSS(無線基地局)#1/#2が設けられており、E-UTRANには、eNodeB(無線基地局)#1/#2が設けられている。
【0028】
なお、S-GW#1/#2及びP-GW#1/#2は、「Ver1 PMIP」のみをサポートしていてもよいし、「Ver2 PMIP」のみをサポートしていてもよいし、「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の双方をサポートしていてもよい。
【0029】
図2に示すように、MME/SGSNは、送信部11と、受信部12と、選択部13とを具備している。
【0030】
送信部11は、UEやeNodeB(又は、RNC)やS-GWやP-GWやHSSや他のMME/SGSNに対して、各種信号を送信するように構成されている。
【0031】
受信部12は、UEやeNodeB(又は、RNC)やS-GWやP-GWから、各種信号を受信するように構成されている。
【0032】
また、受信部12は、DNSサーバから、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)を取得するように構成されていてもよい。
【0033】
或いは、受信部12は、ノード間死活監視信号によって、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)を取得するように構成されていてもよい。
【0034】
また、受信部12が前記情報を取得する信号は、ノード間死活監視以外の信号(例えば、「Create Session Response」や「Modify Bearer Response」等)であってもよい。
【0035】
或いは、MMEは、事前の装置設定により、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)を取得するように構成されていてもよい。かかる情報は、選択部13によって利用されてもよい。
【0036】
選択部13は、受信部12によって受信された、あるいは事前設定された「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEのPDNコネクションを確立するS-GW及びP-GWを選択するように構成されている。
【0037】
ここで、選択部13は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンを選択するように構成されている。
【0038】
例えば、選択部13は、選択したS-GW及びP-GWが「Ver1 PMIP」又は「Ver2 PMIP」のみをサポートしている場合には、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンとして、S-GW及びP-GWの両方がサポートする「PMIPv6」バージョン(「Ver1 PMIP」又は「Ver2 PMIP」)を選択するように構成されている。
【0039】
一方、選択部13は、選択したS-GW及びP-GWが「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方をサポートしている場合には、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンとして、「Ver2 PMIP」を選択するように構成されていてもよい。
【0040】
また、選択部13は、UEの移動等に伴い、接続先のS-GWを再選択するように構成されている。
【0041】
ここで、選択部13は、P-GWで現在利用中の「PMIPv6」のバージョンを考慮して、接続先のS-GWを再選択するように構成されている。例えば、P-GWが「Ver1 PMIP」のみをサポートしている場合、選択部13は、P-GWと同じバージョンの「PMIPv6」をサポートするS-GWを選択するように構成されている。
【0042】
ここで、選択部13は、UEの切り替え先のS-GWで用いる「PMIPv6」のバージョンを選択するように構成されている。
【0043】
例えば、選択部13は、選択したS-GWが「Ver1 PMIP」又は「Ver2 PMIP」のみをサポートしている場合には、UEの切り替え先のS-GWで用いる「PMIPv6」のバージョンとして、「Ver1 PMIP」又は「Ver2 PMIP」を選択するように構成されている。
【0044】
ここで、選択部13は、P-GWで現在利用中の「PMIPv6」のバージョンを考慮して、接続先のS-GWを再選択するように構成されている。例えば、P-GWが「Ver1 PMIP」のみをサポートしている場合、選択部13は、S-GWが利用する「PMIPv6」のバージョンとして「Ver1 PMIP」を選択する。
【0045】
一方、選択部13は、選択したS-GWが「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方をサポートしている場合には、UEの切り替え先のS-GW及びP-GWで用いる「PMIPv6」のバージョンとして、「Ver2 PMIP」を選択するように構成されていてもよい。
【0046】
ここで、選択部13は、上述のように、P-GWで現在利用中の「PMIPv6」のバージョンを考慮して、接続先のS-GWを再選択するように構成されている。
【0047】
例えば、S-GW#2とP-GW#2との間で「Ver2 PMIP」が用いられた状態で通信が行われている場合に、UEが、「Ver1 PMIP」のみをサポートするS-GW#1に対してハンドオーバする場合であっても、ハンドオーバ先のS-GW#1において「Ver1 PMIP」を用いた通信を行うように変更するために、UEの切り替え先のS-GW#1で用いる「PMIPv6」のバージョンとして、「Ver1 PMIP」を選択するように構成されている。
【0048】
さらに、EPCネットワークでは、UEが同時に複数のP-GWと接続することが許容されており、「Multiple PDN Connection」と表現されるが、その場合、S-GWとP-GWとの間で用いられる「PMIPv6」のバージョンが、P-GW毎に異なる可能性がある。
【0049】
例えば、S-GW#2とP-GW#2との間及びS-GW#2とP-GW#3との間で2つの接続がある場合、S-GW#2とP-GW#2との間で適用される「PMIPv6」のバージョンが「Ver2 PMIP」である一方、S-GW#2とP-GW#3との間で適用される「PMIPv6」のバージョンが「Ver1 PMIP」となる場合である。
【0050】
「Multiple PDN Connection」が起動され新たな接続を構築する際、選択部13は、既に構築されているS-GWとP-GWとの間の接続で用いられている「PMIPv6」のバージョンを考慮して、「PMIPv6」のバージョンを決定する。
【0051】
例えば、全てのS-GWとP-GWとの間の接続に、同一の「PMIPv6」のバージョンを適用する等の動作が考えられる。
【0052】
「Multiple PDN Connection」が起動されており、それぞれのS-GWとP-GWとの間で接続に用いられる「PMIPv6」のバージョンが複数存在する場合から、接続先のS-GWを切り替えるハンドオーバを行う場合、選択部13は、ハンドオーバ後に構築されている各S-GWとP-GWの間の接続に用いられる「PMIPv6」のバージョンを同一とすることもできる。
【0053】
なお、送信部11は、選択部13によって選択されたS-GWに対して、選択したS-GWと選択したP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request(セッション生成要求信号)」を送信するように構成されていてもよい。
【0054】
なお、かかる情報が送信されない場合、S-GWは、自身がサポートする「PMIPv6」のバージョンのうち、所定ロジック(例えば、事前に設定された優先バージョン情報)に基づき、適用する「PMIPv6」のバージョンを選択する。
【0055】
また、送信部11は、選択部13によって選択されたS-GWに対して、切り替え先のS-GWとP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request」を送信するように構成されている。
【0056】
ここで、送信部11は、選択部13によって選択されたS-GWに対して、「Create Session Request」によって、PDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知するように構成されている。
【0057】
なお、かかるバージョンに係る情報は、通知されなくてもよく、かかる場合、S-GWは、自身がサポートする「PMIPv6」のバージョンのうち、所定ロジック(例えば、事前に設定された優先バージョン情報)に基づき、適用する「PMIPv6」のバージョンを選択する。
【0058】
以下、図3乃至図5を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおいてUEのPDNコネクションを確立する際の動作の一例について説明する。
【0059】
図3に示すように、ステップS1001において、UEは、eNodeBに対して、「Attach Request」を送信し、ステップS1002において、eNodeBは、eNodeBを管理するMME#1に対して、「Attach Request」を送信する。
【0060】
ステップS1003において、MME#1は、MME#2に対して、「Identification Request」を送信し、ステップS1004において、MME#2は、MME#1に対して、「Identification Response」を送信する。
【0061】
ステップS1004aにおいて、MME#1は、UEに対して、「Identity Request」を送信し、ステップS1004bにおいて、UEは、MME#1に対して、「Identity Response」を送信する。
【0062】
ステップS1005aにおいて、UEとMME#1とHSSとの間で、「Authentication/Security」処理が行われ、ステップS1005bにおいて、UEとMME#1との間で、「Identity Request」及び「Identity Response」の送受信が行われ、ステップS1005cにおいて、MME#1とEIRとの間で、「ME Identity Check」処理が行われる。
【0063】
ステップS1006aにおいて、MME#1は、UEに対して、「Ciphered Options Request」を送信し、ステップS1006bにおいて、UEは、MME#1に対して、「Ciphered Options Response」を送信する。
【0064】
ステップS1007aにおいて、MME#1は、S-GWを介して、P-GWに対して、「Delete Session Request」を送信し、ステップS1007bにおいて、「PCEF Initiated IP-CAN Session Termination」処理が行われ、ステップS1007cにおいて、P-GWは、S-GWを介して、MME#1に対して、「Delete Session Response」を送信する。
【0065】
ステップS1008において、MME#1は、HSSに対して、「Update Location Request」を送信する。
【0066】
ステップS1009aにおいて、HSSは、MME#2に対して、「Cancel Location」を送信し、ステップS1009bにおいて、MME#2は、HSSに対して、「Cancel Location Ack」を送信する。
【0067】
ステップS1010aにおいて、MME#2は、S-GWを介して、P-GWに対して、「Delete Session Request」を送信し、ステップS1010bにおいて、「PCEF Initiated IP-CAN Session Termination」処理が行われ、ステップS1010cにおいて、P-GWは、S-GWを介して、MME#2に対して、「Delete Session Response」を送信する。
【0068】
ステップS1011において、HSSは、MME#1に対して、「Update Location Ack」を送信する。
【0069】
ステップS1012において、MME#1は、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)に基づいて、UEのPDNコネクションを確立するS-GW#1及びP-GW#1を選択し、選択したS-GW#1に対して、「Create Session Request」を送信する。
【0070】
なお、MME#1は、S-GW#1に対して、「Create Session Request」によって、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知する。
【0071】
ここで、MME#1は、DNSサーバから、かかるS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0072】
具体的には、図4に示すように、ステップS101において、MME#1は、DNSサーバに対して、所定のAPN(Access Point Name)、例えば、「bbb.net.mnc10.mcc440.3gppnetworks.org」を有するPDNに接続できるP-GW群を問い合わせるための「DNS query」を送信する。
【0073】
ステップS102において、DNSサーバは、MME#1に対して、「DNS response」によって、かかるAPN、例えば、「bbb.net.mnc10.mcc440.3gppnetworks.org」を有するPDNに接続できるP-GW群名を通知する。
【0074】
なお、かかるステップS101及びS102において、所定のバージョンの「PMIPv6」、例えば、「Ver2 PMIP」をサポートしているP-GWのみを選択するように「DNS query」及び「DNS response」が設定されていてもよい。
【0075】
ステップS103において、MME#1は、通知されたP-GW群名の中から、
「Order」及び「Preference」に基づいて、DNSサーバに対して、1つのP-GW群を選択し、選択した群内のP-GWのリストを問い合わせるための「DNS query」を送信する。
【0076】
ステップS104において、DNSサーバは、MME#1に対して、「DNS response」によって、上述のP-GWのリストを通知する。DNSサーバは、かかるP-GWリストにおいて、P-GW毎の「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0077】
ステップS105において、MME#1は、通知されたP-GWのリストの中から、トポロジー的に近い1つのP-GW、例えば、「topon.board1.gw2.kanto.aaa.net」を選択する。
【0078】
ここで、MME#1は、トポロジー的に近いP-GWが複数存在する場合には、「weight(負荷情報)」及び「priority(優先度情報)」に基づいて、トポロジー的に近い複数のP-GWの中から、1つのP-GWを選択してもよい。
【0079】
また、MME#1は、S-GW或いはP-GWの「PMIPv6」のバージョンに係る情報を考慮して、P-GWを選択してもよい。
【0080】
その後、MME#1は、DNSサーバに対して、選択したP-GWのIPアドレスを問い合わせるための「DNS query」を送信する。
【0081】
ステップS106において、DNSサーバは、MME#1に対して、「DNS response」によって、上述のP-GWのIPアドレス、例えば、「127.172.3.2」を通知する。
【0082】
以上、図4に示した「PMIPv6」のバージョンに係る情報の取得は、S-GWの選択手順においても同様の手順に基づいて行われてもよい。
【0083】
或いは、MME#1は、ノード間死活監視信号によって、かかるS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0084】
具体的には、図5に示すように、例えば、ステップ201において、P-GW#1は、S-GW#1に対して、「(PMIP) HeartBeat」によって、自身が「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方をサポートしている旨を通知する。
【0085】
ステップS202において、S-GW#1は、MME#1に対して、「(GTPv2) Echo」によって、P-GW#1が「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方をサポートしている旨、及び、自身が「Ver1 PMIP」のみをサポートしている旨を通知する。
【0086】
また、ステップ203において、P-GW#2は、S-GW#2に対して、「(PMIP) HeartBeat」によって、自身が「Ver2 PMIP」のみをサポートしている旨を通知する。
【0087】
ステップS204において、S-GW#2は、MME#1に対して、「(GTPv2) Echo」によって、P-GW#1が「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方をサポートしている旨、及び、自身が「Ver2 PMIP」のみをサポートしている旨を通知する。
【0088】
ステップS205において、MME#1は、S-GW#1及びS-GW#2から受信した「PMIPv6」のバージョンに係る情報を記憶する。
【0089】
なお、MME#1は、上述の「(PMIP) HeartBeat」及び「(GTPv2) Echo」等のノード間死活監視信号を活用する以外に、例えば、任意のUEに対するAttachやPDNコネクション設定やS-GW変更を伴うモビリティ制御において、「PMIP」信号及び「GTP」信号により、P-GW及びS-GWにおける「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0090】
図3に戻り、ステップS1012aにおいて、S-GW#1とPCRFとの間で「Gateway Control Session Establishment」処理が行われる。
【0091】
ステップS1013において、S-GW#1は、P-GW#1に対して、「Proxy Binding Update」を送信し、ステップS1014において、「PCEF Initiated IP-CAN Session Establishment/Modification」処理が行われ、ステップS1015において、P-GW#1は、S-GW#1に対して、「Proxy Binding Ack」を送信する。
【0092】
ここで、P-GW#1は、MME#1によって選択された「PMIPv6」のバージョンと異なるバージョンの「PMIPv6」をサポートしている場合、S-GW#1に対して、「Proxy Binding Ack」によって、P-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0093】
ステップS1016aにおいて、P-GW#1は、S-GW#1に対して、最初の下りリンクデータを送信し、ステップS1016bにおいて、S-GW#1は、MME#1に対して、「Create Session Response」を送信する。
【0094】
ここで、S-GW#1は、MME#1に対して、「Create Session Response」によって、S-GW#1及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0095】
なお、MME#1は、「Create Session Response」によって通知されたS-GW#1及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報について保持する。
【0096】
ステップS1017において、MME#1は、eNodeBに対して、「Attach Accept」を含む「Initial Context Setup Request」を送信する。
【0097】
ステップS1018において、eNodeBは、UEに対して、「RRC Connection Reconfiguration」を送信し、ステップS1019において、UEは、eNodeBに対して、「RRC Connection Reconfiguration Complete」を送信する。
【0098】
ステップS1020において、eNodeBは、MME#1に対して、「Initial Context Setup Response」を送信する。
【0099】
ステップS1021において、UEは、eNodeBに対して、「Attach Complete」を含む「Direct Transfer」を送信し、ステップS1022において、eNodeBは、MME#1に対して、「Attach Complete」を送信する。
【0100】
ステップS1023aにおいて、UEは、S-GW#1を介して、P-GW#1に対して、最初の上りリンクデータを送信する。
【0101】
ステップS1023bにおいて、MME#1は、S-GW#1に対して、「Modify Bearer Request」を送信し、ステップS1023cにおいて、S-GW#1は、P-GW#1に対して、「Modify Bearer Request」を送信する。
【0102】
ステップS1023dにおいて、P-GW#1は、S-GW#1に対して、「Modify Bearer Response」を送信し、ステップS1024において、S-GW#1は、MME#1に対して、「Modify Bearer Response」を送信する。
【0103】
ステップS1025aにおいて、S-GW#1は、UEに対して、最初の下りリンクデータを送信する。
【0104】
ステップS1025bにおいて、MME#1は、HSSに対して、「Notify Request」を送信し、ステップS1025cにおいて、HSSは、MME#1に対して、「Notify Response」を送信する。
【0105】
ここで、図6を参照して、設置済みのRelease-8に準拠しているEPCネットワークを構成する装置の機能を更新する動作について説明する。具体的には、図6(a)に示す状態から、図6(b)に示す状態を経由して、図6(c)に示す状態に遷移するケースについて考える。
【0106】
図6(a)に示す状態では、エリア#1を管理するS-GW#1は、PDN#1に接続されているP-GW#1及びPDN#2に接続されているP-GW#2との間で、「Ver1 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができ、エリア#2を管理するS-GW#2は、PDN#1に接続されているP-GW#1及びPDN#2に接続されているP-GW#2との間で、「Ver1 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができる。
【0107】
また、図6(b)に示す状態では、S-GW#1及びP-GW#1において機能の更新が行われた後であっても、S-GW#1及びP-GW#1に対して「Ver2 PMIP」だけではなく「Ver1 PMIP」についてもサポートさせたままにしている。
【0108】
したがって、S-GW#1は、P-GW#1との間で、「Ver2 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができ、P-GW#2との間で、「Ver1 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができ、S-GW#2は、P-GW#1及びP-GW#2との間で、「Ver1 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができる。
【0109】
さらに、図6(c)に示す状態では、S-GW#2及びP-GW#2においても機能の更新が行われたため、S-GW#1は、P-GW#1及びP-GW#2との間で、「Ver2 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができ、S-GW#2は、P-GW#1及びP-GW#2との間で、「Ver2 PMIP」を用いて、PDNコネクションを確立することができる。
【0110】
以下、図7を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおいてUEについての「S-GW Change」における動作の一例について説明する。
【0111】
図7に示すように、UEは、ステップS2001において、「TAU(Tracking Area Update) procedure」を開始するトリガを検出すると、ステップS2002において、eNodeBに対して、「TAU Request」を送信する。
【0112】
ステップS2003において、eNodeBは、MME#1に対して、「TAU Request」を送信する。
【0113】
ステップS2004において、MME#1は、SGSN#1(或いは、MME#2)に対して、「Context Request」を送信し、ステップS2005において、SGSN#1は、MME#1に対して、「Context Response」を送信する。
【0114】
ここで、SGSN#1(或いは、MME#2)は、MME#1に対して、「Context Response」によって、自身が保持しているS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)を通知する。
【0115】
ステップS2006において、UEとMME#1とHSSとの間で、「Authentication/Security」処理が行われる。
【0116】
MME#1は、ステップS2007において、SGSN#1に対して、「Context Acknowledge」を送信する。
【0117】
ステップS2008において、MME#1は、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)に基づいて、切り替え先のS-GW#1を選択し、切り替え先のS-GW#1に対して、「Create Session Request」を送信する。
【0118】
なお、MME#1は、S-GW#1に対して、「Create Session Request」によって、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知する。
【0119】
ここで、MME#1は、図4に示すように、DNSサーバから、かかるS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0120】
或いは、MME#1は、図5に示すように、ノード間死活監視信号によって、かかるS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0121】
ステップS2009において、S-GW#1は、P-GW#1に対して、「Proxy Binding Update」を送信し、ステップS2009aにおいて、「PCEF Initiated IP-CAN Session Establishment/Modification」処理が行われ、ステップS2010において、P-GW#1は、S-GW#1に対して、「Proxy Binding Ack」を送信する。
【0122】
ここで、P-GW#1は、MME#1によって選択された「PMIPv6」のバージョンと異なるバージョンの「PMIPv6」をサポートしている場合、S-GW#1に対して、「Proxy Binding Ack」によって、P-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0123】
ステップS2011において、S-GW#1は、MME#1に対して、「Create Session Response」を送信する。
【0124】
ここで、S-GW#1は、MME#1に対して、「Create Session Response」によって、S-GW#1及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0125】
なお、MME#1は、「Create Session Response」によって通知されたS-GW#1及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報について保持する。
【0126】
ステップS2012において、MME#1は、HSSに対して、「Update Location Request」を送信し、ステップS2013において、HSSは、SGSN#1に対して、「Cancel Location」を送信し、ステップS2014において、SGSN#1は、HSSに対して、「Cancel Location Ack」を送信する。
【0127】
ステップS2015において、SGSN#1は、RNCに対して、「Iu Release Command」を送信し、ステップS2016において、RNCは、SGSN#1に対して、「Iu Release Complete」を送信する。
【0128】
ステップS2017において、HSSは、MME#1に対して、「Update Location Ack」を送信する。
【0129】
ステップS2018において、MME#1は、SGSN#2に対して、「Delete Session Request」を送信し、ステップS2019において、S-GW#1は、S-GW#1に対して、「Delete Session Response」を送信する。
【0130】
ステップS2020において、MME#1は、UEに対して、「TAU Accept」を送信し、ステップS2021において、UEは、MMEに対して、「TAU Complete」を送信する。
【0131】
なお、上述の例では、位置登録手順において、MME#1が、SGSN#1(或いは、MME#2)から、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得していたが、かかる処理は、後述するように、ハンドオーバ手順における「Forward Relocation Request」又は「Forward Relocation Response」において実施されてもよい。
【0132】
かかる場合、上述のステップS2008乃至S2011と同様の手順が実施されることで、MME#1は、S-GW#1及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0133】
以下、図8を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおいてUEがS-GW#1/MME#1(或いは、SGSN#1)/eNodeB#1(或いは、RNC#1)配下からS-GW#2/MME#2(或いは、SGSN#2)/eNodeB#2(或いは、RNC#2)配下にハンドオーバする際の動作、すなわち、「S-GW Change」における動作の一例について説明する。
【0134】
図8に示すように、eNodeB#1(或いは、RNC#1)は、ステップS3001において、S1インターフェイスを介したハンドオーバを行うことを決定すると、ステップS3002において、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Handover Required」(或いは、Relocation Required)を送信する。
【0135】
ステップS3003において、MME#1(或いは、SGSN#1)は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Forward Relocation Request」を送信する。
【0136】
ここで、MME#1(或いは、SGSN#1)は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Forward Relocation Request」によって、自身が保持しているS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0137】
ステップS3004において、MME#2(或いは、SGSN#2)は、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報(例えば、「Ver1 PMIP」或いは「Ver2 PMIP」)に基づいて、UEの切り替え先のS-GW#2を選択し、選択したS-GW#2に対して、「Create Session Request」を送信する。
【0138】
ここで、MME#2(或いは、SGSN#2)は、図4に示すように、DNSサーバから、かかるS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0139】
或いは、MME#2(或いは、SGSN#2)は、図5に示すように、ノード間死活監視信号によって、かかるS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0140】
なお、MME#2(或いは、SGSN#2)は、S-GW#2に対して、「Create Session Request」によって、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知する。
【0141】
MME#2(或いは、SGSN#2)は、現在のUEのPDNコネクションで適用されている「PMIPv6」のバージョンをサポートしているS-GWを、S-GWのプールから優先的に選択してもよい。
【0142】
また、複数のUEのPDNコネクションが確立されている場合、MME#2(或いは、SGSN#2)は、全てのPDNコネクションを継続して保持できるように、確立されている全てのPDNコネクションで適用されている「PMIPv6」のバージョンをサポートしているS-GWを、S-GWのプールから優先的に選択してもよい。
【0143】
ステップS3004aにおいて、S-GW#2は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Create Session Response」を送信する。
【0144】
ステップS3005において、MME#2(或いは、SGSN#2)は、eNodeB#2(或いは、RNC#2)に対して、「Handover Request」(或いは、Relocation Request)を送信し、ステップS3005aにおいて、eNodeB#2(或いは、RNC#2)は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Handover Request Acknowledge」(或いは、Relocation Request Acknowledge)を送信する。
【0145】
ステップS3006において、MME#2(或いは、SGSN#2)は、S-GW#2に対して、「Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request」を送信し、ステップS3006aにおいて、S-GW#2は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response」を送信する。
【0146】
ステップS3007において、MME#2(或いは、SGSN#2)は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Forward Relocation Response」を送信する。
【0147】
ここで、MME#2(或いは、SGSN#2)は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Forward Relocation Request」によって、自身が保持しているS-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0148】
ステップS3008において、MME#1(或いは、SGSN#1)は、S-GW#1に対して、「Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request」を送信し、ステップS3008aにおいて、S-GW#1は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response」を送信する。
【0149】
ステップS3009において、MME#1(或いは、SGSN#1)は、eNodeB#1(或いは、RNC#1)に対して、「Handover Command」(或いは、Relocation Command)を送信し、ステップS3009aにおいて、eNodeB#1(或いは、RNC#1)は、UEに対して、「Handover Command」を送信する。
【0150】
ステップS3010において、eNodeB#1(或いは、RNC#1)は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「eNB Status Transfer」を送信し、ステップS3010aにおいて、MME#1(或いは、SGSN#1)は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Forward Access Context Notification」を送信し、ステップS3010bにおいて、MME#2(或いは、SGSN#2)は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Forward Access Context Acknowledge」を送信する。
【0151】
ステップS3010cにおいて、MME#2(或いは、SGSN#2)は、eNodeB#2(或いは、RNC#2)に対して、「eNB Status Transfer」を送信する。
【0152】
eNodeB#1(或いは、RNC#1)は、ステップS3011aにおいて、eNodeB#2(或いは、RNC#2)に対して、「Only for Direct forwarding of data」を送信し、ステップS3011bにおいて、S-GW#1及びS-GW#2を介して、eNodeB#2(或いは、RNC#2)に対して、「Only for Indirect forwarding of data」を送信する。
【0153】
ここで、UEは、ハンドオーバ元セルからデタッチし、ハンドオーバ先セルに同期する。
【0154】
ステップS3012において、UEは、eNodeB#2(或いは、RNC#2)に対して、「Handover Confirm」を送信し、ステップS3013において、eNodeB#2(或いは、RNC#2)は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Handover Notify」(或いは、Relocation Complete)を送信する。
【0155】
ステップS3014において、MME#2(或いは、SGSN#2)は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Forward Relocation Complete Notification」を送信し、ステップS3014bにおいて、MME#1(或いは、SGSN#1)は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Forward Relocation Complete Acknowledge」を送信する。
【0156】
ステップS3015において、MME#2(或いは、SGSN#2)は、S-GW#2に対して、「Modify Bearer Request」を送信する。
【0157】
ステップS3016aにおいて、S-GW#2は、P-GW#1に対して、「Proxy Binding Update」を送信し、ステップS3016bにおいて、P-GW#1は、S-GW#2に対して、「Proxy Binding Ack」を送信する。
【0158】
ここで、P-GW#1は、MME#2(或いは、SGSN#2)によって選択された「PMIPv6」のバージョンと異なるバージョンの「PMIPv6」をサポートしている場合、S-GW#2に対して、「Proxy Binding Ack」によって、P-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0159】
ステップS3017において、S-GW#2は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Modify Bearer Response」を送信する。
【0160】
ここで、S-GW#2は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Modify Bearer Response」によって、S-GW#2及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を通知してもよい。
【0161】
なお、MME#2(或いは、SGSN#2)は、「Modify Bearer Response」によって通知されたS-GW#2及びP-GW#1においてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報について保持する。
【0162】
ステップS3018において、「Tracking Area Update」手順が行われる。
【0163】
ステップS3019aにおいて、MME#1(或いは、SGSN#1)は、eNodeB#1(或いは、RNC#1)に対して、「UE Context Release Command」を送信し、eNodeB#1(或いは、RNC#1)は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「UE Context Release Complete」を送信する。
【0164】
ステップS3019cにおいて、MME#1(或いは、SGSN#1)は、S-GW#1に対して、「Delete Session Request」を送信し、ステップS3019dにおいて、S-GW#1は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Delete Session Response」を送信する。
【0165】
ステップS3020aにおいて、MME#1(或いは、SGSN#1)は、S-GW#1に対して、「Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Request」を送信し、ステップS3020bにおいて、S-GW#1は、MME#1(或いは、SGSN#1)に対して、「Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Response」を送信する。
【0166】
ステップS3021aにおいて、MME#2(或いは、SGSN#2)は、S-GW#2に対して、「Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Request」を送信し、ステップS3021bにおいて、S-GW#2は、MME#2(或いは、SGSN#2)に対して、「Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Response」を送信する。
【0167】
なお、図8の各ステップにおける信号名称はLTE無線システムを想定して記載してあるが、これに限定されることなく、UTRAN無線システム適用時において、LTE無線システム適用時に対応する、同種の信号を適用してもよい。
【0168】
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、Release-9に準拠しているEPCネットワークを構成する装置(S-GWやP-GW)に、「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方のプロトコルスタックに対応させ、DNSサーバやノード間死活監視信号を用いて、サービス提供の中断や通信確立の失敗を回避して、機能の更新を行うことができる。
【0169】
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、Release-9に準拠しているEPCネットワークを構成する装置(S-GWやP-GW)に、「Ver1 PMIP」及び「Ver2 PMIP」の両方のプロトコルスタックに対応させ、「Proxy Binding Ack」や「Create Session Response」といったPDNコネクション確立やS-GW切り替えの呼処理信号を用いて、上述のバージョンに係る情報について通知することができ、サービス提供の中断や通信確立の失敗を回避して、機能の更新を行うことができる。
【0170】
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、「Ver2 PMIP」を用いた通信を行っている場合に、「Ver1 PMIP」のみをサポートするS-GWに対してハンドオーバする場合であっても、「Ver1 PMIP」を用いた通信を行うように変更し、サービスを継続することができる。
【0171】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0172】
本実施形態の第1の特徴は、移動通信方法であって、MME(移動管理ノード)又はSGSN(パケット交換機)が、S-GW(サービングゲートウェイ)及びP-GW(パケットデータネットワークゲートウェイ)においてサポートされている「PMIPv6(所定プロトコル)」のバージョンに係る情報を取得する工程Aと、MME又はSGSNが、かかる「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UE(移動局)のPDNコネクション(パケットデータネットワークコネクション)を確立するS-GW及びP-GWを選択する工程Bと、MME又はSGSNが、選択したS-GWに対して、選択したS-GWと選択したP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request(セッション生成要求信号)」を送信する工程Cとを有し、「Create Session Request」は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0173】
本実施形態の第2の特徴は、移動通信方法であって、MMEが、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得する工程Aと、MMEが、「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEの切り替え先のS-GWを選択する工程Bと、MMEが、切り替え先のS-GWに対して、かかる切り替え先のS-GWとP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request」を送信する工程Cとを有し、「Create Session Request」は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0174】
本実施形態の第1及び第2の特徴において、工程Aにおいて、MMEは、DNSサーバから、上述の「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0175】
本実施形態の第1及び第2の特徴において、工程Aにおいて、MMEは、ノード間死活監視信号によって、上述の「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得してもよい。
【0176】
本実施形態の第3の特徴は、MMEであって、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部12と、かかる「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEのPDNコネクションを確立するS-GW及びP-GWを選択するように構成されている選択部13と、選択したS-GWに対して、選択したS-GWと選択したP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request」を送信するように構成されている送信部11とを具備し、「Create Session Request」は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0177】
本実施形態の第4の特徴は、MMEであって、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部12と、かかる「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEの切り替え先のS-GWを選択するように構成されている選択部13と、切り替え先のS-GWに対して、切り替え先のS-GWとP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request」を送信するように構成されている送信部11とを具備し、「Create Session Request」は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0178】
本実施形態の第5の特徴は、SGSNであって、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部12と、かかる「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEのPDNコネクションを確立するS-GW及びP-GWを選択するように構成されている選択部13と、選択したS-GWに対して、選択したS-GWと選択したP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request」を送信するように構成されている送信部11とを具備し、「Create Session Request」は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0179】
本実施形態の第6の特徴は、SGSNであって、S-GW及びP-GWにおいてサポートされている「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部12と、かかる「PMIPv6」のバージョンに係る情報に基づいて、UEの切り替え先のS-GWを選択するように構成されている選択部13と、切り替え先のS-GWに対して、切り替え先のS-GWとP-GWとの間でUEのPDNコネクションを確立することを要求する「Create Session Request」を送信するように構成されている送信部11とを具備し、「Create Session Request」は、UEのPDNコネクションを確立する際に用いる「PMIPv6」のバージョンに係る情報を含むことを要旨とする。
【0180】
本実施形態の第3乃至第6の特徴において、受信部12は、DNSサーバから、上述の「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得するように構成されていてもよい。
【0181】
本実施形態の第3乃至第6の特徴において、受信部12は、ノード間死活監視信号によって、上述の「PMIPv6」のバージョンに係る情報を取得するように構成されていてもよい。
【0182】
なお、上述のUEやeNodeBやNodeBやRNCやMMEやSGSNやS-GWやP-GWやDNSサーバやHSSやEIRやPCRF等の動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0183】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0184】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、UEやeNodeBやNodeBやRNCやMMEやSGSNやS-GWやP-GWやDNSサーバやHSSやEIRやPCRF等内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとしてUEやeNodeBやNodeBやRNCやMMEやSGSNやS-GWやP-GWやDNSサーバやHSSやEIRやPCRF等内に設けられていてもよい。
【0185】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0186】
UE…移動局
eNodeB、NodeB…無線基地局
RNC…無線回線制御局
MME…移動管理ノード
SGSN…パケット交換機
P-GW…パケットデータネットワークゲートウェイ
S-GW…サービングゲートウェイ
DNS…ドメインネームサーバ
HSS…加入者情報管理サーバ
PCRF…ポリシー及び課金ルールサーバ
EIR…装置識別情報登録サーバ
11…送信部
12…受信部
13…選択部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動管理ノード又はパケット交換機が、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得する工程Aと、
前記移動管理ノード又はパケット交換機が、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立するサービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイを選択する工程Bと、
前記移動管理ノード又はパケット交換機が、選択した前記サービングゲートウェイに対して、選択した該サービングゲートウェイと選択した前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信する工程Cとを有し、
前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを特徴とする移動通信方法。
【請求項2】
移動管理ノード又はパケット交換機が、サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得する工程Aと、
前記移動管理ノード又はパケット交換機が、前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局の切り替え先のサービングゲートウェイを選択する工程Bと、
前記移動管理ノード又はパケット交換機が、前記切り替え先のサービングゲートウェイに対して、該切り替え先のサービングゲートウェイと前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信する工程Cとを有し、
前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを特徴とする移動通信方法。
【請求項3】
前記工程Aにおいて、前記移動管理ノード又はパケット交換機は、DNSサーバから前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信方法。
【請求項4】
前記工程Aにおいて、前記移動管理ノード又はパケット交換機は、ノード間死活監視信号によって前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信方法。
【請求項5】
サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、
前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立するサービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、
選択した前記サービングゲートウェイに対して、選択した該サービングゲートウェイと選択した前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、
前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを特徴とする移動管理ノード。
【請求項6】
サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、
前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局の切り替え先のサービングゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、
前記切り替え先のサービングゲートウェイに対して、該切り替え先のサービングゲートウェイと前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、
前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを特徴とする移動管理ノード。
【請求項7】
前記受信部は、DNSサーバから前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の移動管理ノード。
【請求項8】
前記受信部は、ノード間死活監視信号によって前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の移動管理ノード。
【請求項9】
サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、
前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立するサービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、
選択した前記サービングゲートウェイに対して、選択した該サービングゲートウェイと選択した前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、
前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを特徴とするパケット交換機。
【請求項10】
サービングゲートウェイ及びパケットデータネットワークゲートウェイにおいてサポートされている所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されている受信部と、
前記所定プロトコルのバージョンに係る情報に基づいて、移動局の切り替え先のサービングゲートウェイを選択するように構成されている選択部と、
前記切り替え先のサービングゲートウェイに対して、該切り替え先のサービングゲートウェイと前記パケットデータネットワークゲートウェイとの間で前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立することを要求するセッション生成要求信号を送信するように構成されている送信部とを具備し、
前記セッション生成要求信号は、前記移動局のパケットデータネットワークコネクションを確立する際に用いる前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を含むことを特徴とするパケット交換機。
【請求項11】
前記受信部は、DNSサーバから前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されていることを特徴とする請求項9又は10に記載のパケット交換機。
【請求項12】
前記受信部は、ノード間死活監視信号によって前記所定プロトコルのバージョンに係る情報を取得するように構成されていることを特徴とする請求項9又は10に記載のパケット交換機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−227664(P2012−227664A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92404(P2011−92404)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】