説明

移動通信端末、並びにその制御方法及びプログラム

【課題】移動通信端末を、より長時間に亘って移動体通信網へアクセス可能にする。
【解決手段】移動通信端末(10)を構成する第1通信部(11)は、移動体通信網に接続される基地局との無線通信を行う。第2通信部(12)は、通信部(11)よりも低電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との無線通信を行う。制御部(14)は、通信部(12)に前記他の移動通信端末のバッテリ残量を取得させる。自端末(10)のバッテリ残量が最多である場合、制御部(14)は、通信部(11,12)に前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継させる。そうでない場合、制御部(14)は、通信部(11)の動作を停止し、通信部(12)に前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末との無線通信を行わせて、当該移動通信端末に自端末(10)と前記基地局との間のトラヒックを中継させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末、並びにその制御方法及びプログラムに関し、特に基地局を介した移動体通信網へのアクセス技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)等の移動通信端末は、バッテリからの供給電力で動作し、基地局との無線通信によって移動体通信網へアクセスする。
【0003】
近年、移動通信端末は、そのデザインが重視される傾向にあり、筐体の薄型化が進んでいる。これに伴って、バッテリ容量が減少している。一方、移動通信端末の多機能化に伴って消費電力が増加する傾向にある。このため、バッテリ容量の減少に反して、バッテリを長持ちさせるための改善が要望されている。
【0004】
このような要望に対処する技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載される移動通信端末は、移動体通信網に接続される基地局との無線通信を行うための基地局通信部と、無線LAN(Local Area Network)網に接続されるアクセスポイントとの無線通信を行うための無線LAN通信部とを含んで構成される。この移動通信端末は、バッテリ残量が所定の閾値以上である場合、移動体通信網へのアクセスを、無線LAN通信部を用い無線LAN網を経由して行う。一方、バッテリ残量が閾値未満である場合、移動通信端末は、移動体通信網へのアクセスを、基地局通信部を用い基地局を介して行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−180174号公報
【特許文献2】特開2010−093652号公報
【特許文献3】特開2005−223722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1では、移動通信端末のユースケースの大半を占める基地局を介した移動体通信網へのアクセス自体には、バッテリ持ちを改善するための対策が何ら講じられておらず、バッテリ持ちの改善効果が十分で無い。このため、上記の特許文献1には、移動通信端末が基地局を介して移動体通信網へアクセス可能な時間が何ら延長されないという課題があった。
【0007】
また、関連技術として、特許文献2には、周辺の移動通信端末とアドホックネットワークを構築すると共に、周辺の移動通信端末と基地局との間のトラヒックを中継する移動通信端末が記載されている。しかしながら、この特許文献2によっても、アクセス可能時間は、十分には延長されない。これは、周辺端末にとっては、移動体通信網へアクセス可能な時間が、中継機能を有する所定の移動通信端末のバッテリ残量に依存してしまうためである。所定端末のバッテリ残量が少なければ、周辺端末にとってのアクセス可能時間は短い。
【0008】
なお、参考技術として、特許文献3には、通信効率の改善(通信料金の軽減や通信遅延の回避等)を目的として、通信相手端末が周辺に存在する場合に、通信相手端末とのP2P(Peer to Peer)通信を行い、通信相手端末が周辺に存在しない場合には、広域通信(基地局及び移動体通信網を経由する通信)を行う移動通信端末が記載されている。しかしながら、この特許文献3では、上記の課題に何ら対処できない。
【0009】
従って、本発明の目的は、移動通信端末を、より長時間に亘って移動体通信網へアクセス可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る移動通信端末は、バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との無線通信を行う第1の通信手段と、前記第1の通信手段よりも低い供給電力で動作し、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との無線通信を行う第2の通信手段と、自端末におけるバッテリ残量を監視する監視手段と、前記第1及び第2の通信手段を制御する制御手段とを備える。前記制御手段は、前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得させ、自端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の通信手段に前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第1の制御を行い、自端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の通信手段の動作を停止すると共に、前記第2の通信手段に前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末との無線通信を行わせて、当該移動通信端末に自端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第2の制御を行う。
【0011】
また、本発明の第2の態様に係る制御方法は、バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との第1の無線通信を行うことと、前記第1の無線通信よりも低い供給電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との第2の無線通信を行うことが可能な移動通信端末の制御方法を提供する。この制御方法は、前記移動通信端末におけるバッテリ残量を監視し、前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得し、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の無線通信により前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継する、第1の制御を行い、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の無線通信を停止すると共に、前記第2の無線通信により前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末に前記移動通信端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第2の制御を行うことを含む。
【0012】
さらに、本発明の第3の態様に係る制御プログラムは、バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との第1の無線通信を行うことと、前記第1の無線通信よりも低い供給電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との第2の無線通信を行うことが可能な移動通信端末に、前記移動通信端末におけるバッテリ残量を監視する処理と、前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得する処理と、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の無線通信により前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継する処理と、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の無線通信を停止すると共に、前記第2の無線通信により前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末に前記移動通信端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、移動通信端末を、より長時間に亘って移動体通信網へアクセスさせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る移動通信端末の構成例を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る移動通信端末の全体動作例を示したフローチャート図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る移動通信端末におけるシグナリングの一例を示したブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る移動通信端末におけるシグナリングの他の例を示したシーケンス図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る移動通信端末における役割変更処理の一例を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る移動通信端末における役割変更処理の他の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る移動通信端末の実施の形態を、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態に係る移動通信端末10は、基地局通信部11と、アドホック通信部12と、バッテリ管理部13と、制御部14とを含む。
【0017】
この内、基地局通信部11は、所定の移動体通信プロトコルに則して、移動体通信網に接続される基地局との無線通信を行う。
【0018】
また、アドホック通信部12は、基地局通信部11よりも低い供給電力で動作し、基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との無線通信を行う。より詳細には、アドホック通信部12は、Bluetoothプロトコルや無線LANプロトコルに則して、周辺に存在する移動通信端末(以下、周辺端末と略称することがある)とアドホックネットワークを構築し、端末間通信を行う。ここで、Bluetooth通信や無線LAN通信は、その通信距離や送信電力が移動体通信と比して小さく、以て消費電力が低い。
【0019】
また、バッテリ管理部13は、バッテリとその制御回路を含み、移動通信端末10の各ブロックへ電力を供給する。加えて、バッテリ管理部13は、バッテリ残量を監視し、制御部14からの要求に応じてバッテリ残量に関する情報を出力する。
【0020】
さらに、制御部14は、CPU(Control Processing Unit)、制御プログラムが格納されるROM(Read Only Memory)、作業用のRAM(Random Access Memory)等から構成され、移動通信端末10全体を制御する。
【0021】
なお、図1に点線で示す如く、移動通信端末10は、一般的な移動通信端末と同様に、操作部15、表示部16、音声処理部17等を含む。操作部15は、ユーザからの操作を受け付け、操作に応じた信号を制御部14へ出力する。表示部16は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Organic Electroluminescence Display)等から構成され、制御部14の制御下で各種の情報を表示する。音声処理部17は、移動通信端末10の通話機能に関する音声を処理する。
【0022】
次に、本実施の形態の動作を、図2〜図6を参照して詳細に説明する。
【0023】
図2に示すように、まず、移動通信端末10内のアドホック通信部12が、制御部14による制御のもと、周辺端末を探索し、周辺端末とアドホックネットワークを構築する(ステップS11)。例えば図3に示すように、図1に示す如く構成された4台の移動通信端末10_1〜10_4が近隣に存在するとする。この場合、各移動通信端末10_1〜10_4内のアドホック通信部12によって、図3に一点鎖線で示す如くアドホックネットワークが構築され、移動通信端末10_1〜10_4同士間での通信が可能となる。なお、周辺端末の探索手順及びアドホックネットワークの構築手順は周知であるため、その説明を省略する。
【0024】
この時、各移動通信端末10_1〜10_4内の制御部14は、バッテリ管理部13から各端末10_1〜10_4のバッテリ残量を取得する(ステップS12)。また、制御部14は、アドホック通信部12に対して、周辺端末のバッテリ残量を取得するよう指示する。この指示を受けたアドホック通信部12は、周辺端末からバッテリ残量を取得し、制御部14へ転送する(ステップS13)。換言すると、各端末10_1〜10_4のバッテリ残量が共有されることとなる。
【0025】
そして、各移動通信端末10_1〜10_4内の制御部14は、端末10_1〜10_4のバッテリ残量を比較し、自端末のバッテリ残量が最多であるか否かを判定する(ステップS14)。
【0026】
今、図3に示す如く、移動通信端末10_1のバッテリ残量が最多であるとする。この場合、移動通信端末10_1内の制御部14は、基地局通信部11を継続して動作させ、以て基地局20との通信を継続する(ステップS15)。
【0027】
また、移動通信端末10_1内の制御部14は、基地局通信部11及びアドホック通信部12を制御し、以て周辺端末10_2〜10_4と基地局20との間でトラヒックを中継する(ステップS16)。具体的には、制御部14は、アドホック通信部12を介して周辺端末10_2〜10_4の各々から受信したトラヒックを、基地局通信部11へ出力し、以て基地局20へ転送する。また、制御部14は、基地局通信部11を介して基地局20から受信したトラヒックを、アドホック通信部12へ出力し、以て周辺端末10_2〜10_4の各々へ転送する。
【0028】
一方、各周辺端末10_2〜10_2内の制御部14は、上記のステップS14で自端末のバッテリ残量が最多でないと判定する。この時、制御部14は、基地局通信部11の動作を停止し、以て基地局20との通信を停止する(ステップS17)。
【0029】
また、各周辺端末10_2〜10_2内の制御部14は、アドホック通信部12に、バッテリ残量が最多である移動通信端末10_1との無線通信を行わせ、以て移動通信端末10_1を介して移動体通信網30へのアクセスする(ステップS18)。具体的には、制御部14は、基地局20宛てのトラヒックを、アドホック通信部12を介して移動通信端末10_1へ送信する。また、制御部14は、自端末宛てのトラヒックを、アドホック通信部12を介して移動通信端末10_1から受信する。
【0030】
このように、本実施の形態においては、バッテリ残量が最多である移動通信端末が、周辺端末と基地局との間のトラヒックを中継する。このため、周辺端末は、低消費電力で、上記の特許文献2と比して長時間に亘り移動体通信網へアクセスすることができる。この効果は、災害発生時等のバッテリの充電が困難な状況下において、より顕著に現れるであろう。また、災害発生時には、ユーザ同士間の情報伝達によって情報が改ざんされるといった問題が生じる。しかしながら、本実施の形態によれば情報の提供経路が移動体通信網に集約されるため、このような問題の発生を抑止できるという効果も得られる。さらに、本実施の形態によれば基地局との無線通信を行う移動通信端末の数が低減されるため、基地局の輻輳を回避できるという効果も得られる。
【0031】
また、図3の例では、中継機能を担う移動通信端末10_1が、周辺端末10_2〜10_4と基地局20との間でトラヒックを透過的に中継する場合を扱ったが、図4に示す如く中継動作を行うとより好適である。
【0032】
具体的には、移動通信端末10_1は、或る情報INF1の取得を要求するメッセージREQ1(以下、情報取得要求と呼称する)を、基地局20を介して移動体通信網30へ送信し、以て情報INF1を移動体通信網30から取得する(ステップS21及びS22)。この時、移動通信端末10_1内の制御部14は、取得した情報INF1を、例えば上記のRAMへ記憶する(ステップS23)。
【0033】
この後、アドホック通信部12を介して各周辺端末10_2〜10_4から情報取得要求REQ2が受信されると(ステップS31)、制御部14は、情報取得要求REQ2を解析し、各周辺端末10_2〜10_4がどのような情報を要求しているかを特定する(ステップS32)。より詳細には、制御部14は、情報取得要求REQ2のペイロード中から情報種別を抽出し、各周辺端末10_2〜10_4が取得したい情報を特定する。或いは、制御部14は、情報取得要求REQ2のヘッダ中から宛先アドレス(情報配信サーバ等のアドレス)を抽出し、各周辺端末10_2〜10_4が取得したい情報を推定する。
【0034】
この結果、各周辺端末10_2〜10_4が自端末10_1で取得済みの情報INF1を要求していると判断した場合(ステップS33)、制御部14は、情報取得要求REQ2を、基地局通信部11へ出力せず、以て基地局20へ送信しない。また、制御部14は、アドホック通信部12に、情報INF1を各周辺端末10_2〜10_4へ転送させる(ステップS34)。なお、上記のステップS33で各周辺端末10_2〜10_4が別の情報INF2を要求していると判断した場合、制御部14は、情報取得要求REQ2を、基地局通信部11へ出力し、以て基地局20へ送信する(ステップS35)。そして、制御部14は、移動体通信網30から取得した情報INF2を、アドホック通信部12へ出力し、以て各周辺端末10_2〜10_4へ転送する(ステップS36)。
【0035】
これにより、中継機能を担う移動通信端末10_1と基地局20との間のシグナリングを削減できる。換言すると、基地局通信部11の消費電力を低減できる。このため、上記の効果に加えて、移動通信端末10_1が動作可能な時間(換言すると、周辺端末10_2〜10_4が移動体通信網30へアクセス可能な時間)を更に延長できるという効果も得られる。この効果は、災害発生時により顕著に現れると期待される。その理由は、災害発生時には、ユーザ同士間で取得したい情報(避難所や物資配布等に関する情報)が重複するためである。
【0036】
また、図示を省略するが、中継機能を担う移動通信端末10_1にGSP(Global Positioning System)受信機が搭載される場合、移動通信端末10_1は、GSP受信機で取得された位置情報を、上記の情報取得要求に含めて基地局20へ送信するとより好適である。この場合、移動通信端末10_1及びその周辺端末10_2〜10_4は、その所在位置に応じた情報を移動体通信網30から取得することができる。
【0037】
さらに、移動通信端末の役割(中継機能を担うか否かのコンフィグレーション)は、バッテリ残量の変化に応じて動的に変更するとより好適である。この場合、アドホックネットワークを形成する全ての移動通信端末が、更に長時間に亘って移動体通信網へアクセスすることができる。
【0038】
以下、バッテリ残量の変化に応じて移動通信端末の役割を変更する処理を"役割変更処理"と呼称し、その処理例(1)及び(2)を、図5及び図6をそれぞれ参照して説明する。
【0039】
[役割変更処理例(1)]
各移動通信端末10_1〜10_4は、図2に示した上記のステップS12〜S18の処理を、一定時間間隔で繰り返し実行する。
【0040】
今、図5に示すように、或る時刻に、上記のステップS12及びS13を実行して共有される移動通信端末10_1〜10_4のバッテリ残量(通信可能時間)が、それぞれ、"10時間"、"9時間"、"5時間"、及び"2時間"であるとする。この場合、バッテリ残量が最多である移動通信端末10_1は、上記のステップS14〜S16を実行する。この結果、移動通信端末10_1は、基地局20との通信を行い、以て中継機能を担う。一方、他の移動通信端末10_2〜10_4は、上記のステップS17及びS18を実行し、以て中継機能を担わない。
【0041】
この後、一定時間が経過すると、移動通信端末10_1のバッテリ残量は、移動通信端末10_2〜10_4と比して大きく減少する。例えば、上記のステップS12及びS13を再実行して共有される移動通信端末10_1〜10_4のバッテリ残量が、それぞれ、"7時間"、"8時間"、"4時間"、及び"1時間"であるとする。この場合、バッテリ残量が最多である移動通信端末10_2は、上記のステップS14〜S16を実行し、以て中継機能を担う。一方、他の移動通信端末10_1、10_3、及び10_4は、上記のステップS17及びS18を実行し、以て中継機能を担わない。
【0042】
このように、本処理例(1)では、バッテリ残量が最多である移動通信端末が中継機能を担うよう、各移動通信端末の役割が動的に変更される。このため、役割が固定される場合と比して、中継機能を担う移動通信端末における消費電力を低減でき、以て各移動通信端末が移動体通信網へアクセス可能な時間を更に延長できる。
【0043】
[役割変更処理例(2)]
各移動通信端末10_1〜10_4は、図2に示した上記のステップS12〜S18の処理を、少なくとも一度実行する。
【0044】
今、図6に示すように、或る時刻に、上記のステップS12及びS13を実行して共有される移動通信端末10_1〜10_4のバッテリ残量(通信可能時間)が、それぞれ、"10時間"、"9時間"、"5時間"、及び"2時間"であるとする。この場合、バッテリ残量が最多である移動通信端末10_1は、上記のステップS14〜S16を実行する。この結果、移動通信端末10_1は、基地局20との通信を行い、以て中継機能を担う。一方、他の移動通信端末10_2〜10_4は、上記のステップS17及びS18を実行し、以て中継機能を担わない。
【0045】
この後、移動通信端末10_1のバッテリ残量は、移動通信端末10_2〜10_4と比して大きく減少する。このため、移動通信端末10_1内の制御部14は、バッテリ管理部13から自端末のバッテリ残量を定期的に取得し、上記のステップS13を実行して取得済みの移動通信端末10_1〜10_4のバッテリ残量と比較する。今、図6に示す如く、移動通信端末10_1のバッテリ残量が"7時間"まで減少したとすると、制御部14は、他の移動通信端末10_2〜10_4のバッテリ残量の内で最多のバッテリ残量="9時間"を下回ったことを検知する。この時、制御部14は、自端末10_1を中継機能を担わない端末へ変更し、最多のバッテリ残量="9時間"に対応する移動通信端末10_2を中継機能を担う端末へ変更することを決定する。
【0046】
そして、移動通信端末10_1内の制御部14は、アドホック通信部12を介し移動通信端末10_2に対して、中継機能を担う端末へ変更するよう指示する。また、制御部14は、アドホック通信部12を介し残りの移動通信端末10_3及び10_4に対して、移動通信端末10_2が中継機能を担う旨を通知する。これにより、各移動通信端末10_1〜10_4の役割が変更されることとなる。
【0047】
このように、本処理例(2)では、上記の処理例(1)と同様、バッテリ残量が最多である移動通信端末が中継機能を担うよう、各移動通信端末の役割が動的に変更される。このため、上記の処理例(1)と同様の効果が得られる。
【0048】
加えて、本処理例(2)では、中継機能を担わない移動通信端末は、定期的なバッテリ残量の共有やその比較処理を実行する必要が無い。このため、本処理例(2)には、上記の処理例(1)と比して、中継機能を担わない移動通信端末における消費電力の増大を抑止できるというメリットもある。
【0049】
一方、上記の処理例(1)では、中継機能を担う移動通信端末は、役割変更に際してのシグナリングを行う必要が無い。このため、上記の処理例(1)には、本処理例(2)と比して、中継機能を担う移動通信端末における消費電力の増大を抑止できるというメリットがある。
【0050】
なお、上記の実施の形態によって本発明は限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づき、当業者によって種々の変更が可能なことは明らかである。
【0051】
例えば、上記の実施の形態に示した移動通信端末の各処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することもできる。この場合、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。ここで、非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0052】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0053】
(付記1)
バッテリからの供給電力で動作する移動通信端末であって、
移動体通信網に接続される基地局との無線通信を行う第1の通信手段と、
前記第1の通信手段よりも低い供給電力で動作し、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との無線通信を行う第2の通信手段と、
自端末におけるバッテリ残量を監視する監視手段と、
前記第1及び第2の通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得させ、
自端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の通信手段に前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第1の制御を行い、
自端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の通信手段の動作を停止すると共に、前記第2の通信手段に前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末との無線通信を行わせて、当該移動通信端末に自端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第2の制御を行う、
移動通信端末。
【0054】
(付記2)付記1において、
前記制御手段は、
前記第1の制御を行う場合、前記第2の通信手段により前記他の移動通信端末各々から受信されたトラヒックを解析し、
当該トラヒックが、自端末で前記基地局を介して前記移動体通信網から取得済みの情報を要求するものである場合、前記第1の通信手段に当該トラヒックを前記基地局へ送信させること無く、前記第2の通信手段に前記情報を前記他の移動通信端末各々へ転送させる、
ことを特徴とした移動通信端末。
【0055】
(付記3)付記2において、
自端末の位置情報を取得する取得手段を、さらに備え、
前記制御手段は、前記第1の制御を行う場合、前記第1の通信手段に、前記位置情報を前記基地局を介して前記移動体通信網へ通知させて、前記移動体通信網から前記位置情報に応じた情報を取得する、
ことを特徴とした移動通信端末。
【0056】
(付記4)付記1〜3のいずれか一つにおいて、
前記制御手段は、
前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を定期的に取得させ、
当該取得の度毎に、自端末におけるバッテリ残量が最多であるか否かを判定して、前記第1又は第2の制御のいずれを行うかを決定する、
ことを特徴とした移動通信端末。
【0057】
(付記5)付記1〜3のいずれか一つにおいて、
前記制御手段は、
前記第1の制御を行った結果、自端末におけるバッテリ残量が前記取得された前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量の内で最多のバッテリ残量を下回った場合、前記第1の制御に代えて前記第2の制御を行うことを決定し、
前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応する一の移動通信端末に対し、自端末に代わって前記中継を行うよう指示させると共に、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応しない移動通信端末に対して、前記一の移動通信端末が前記中継を行う旨を通知させる、
ことを特徴とした移動通信端末。
【0058】
(付記6)
バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との第1の無線通信を行うことと、前記第1の無線通信よりも低い供給電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との第2の無線通信を行うことが可能な移動通信端末の制御方法であって、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量を監視し、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得し、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の無線通信により前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継する、第1の制御を行い、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の無線通信を停止すると共に、前記第2の無線通信により前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末に前記移動通信端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第2の制御を行う、
ことを含む制御方法。
【0059】
(付記7)付記6において、
前記第1の制御を行う場合、前記第2の無線通信より前記他の移動通信端末各々から受信されたトラヒックを解析し、
当該トラヒックが、前記移動通信端末で前記基地局を介して前記移動体通信網から取得済みの情報を要求するものである場合、前記第1の無線通信によって当該トラヒックを前記基地局へ送信すること無く、前記第2の無線通信によって前記情報を前記他の移動通信端末各々へ転送する、
ことを特徴とした制御方法。
【0060】
(付記8)付記7において、
前記移動通信端末の位置情報を取得することを、さらに含み、
前記第1の制御を行う場合、前記第1の無線通信により、前記位置情報を前記基地局を介して前記移動体通信網へ通知して、前記移動体通信網から前記位置情報に応じた情報を取得する、
ことを特徴とした制御方法。
【0061】
(付記9)付記6〜8のいずれか一つにおいて、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を定期的に取得し、
当該取得の度毎に、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多であるか否かを判定して、前記第1又は第2の制御のいずれを行うかを決定する、
ことを特徴とした制御方法。
【0062】
(付記10)付記6〜8のいずれか一つにおいて、
前記第1の制御を行った結果、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が前記取得した前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量の内で最多のバッテリ残量を下回った場合、前記第1の制御に代えて前記第2の制御を行うことを決定し、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応する一の移動通信端末に対し、前記移動通信端末に代わって前記中継を行うよう指示すると共に、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応しない移動通信端末に対して、前記一の移動通信端末が前記中継を行う旨を通知する、
ことを特徴とした制御方法。
【0063】
(付記11)
バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との第1の無線通信を行うことと、前記第1の無線通信よりも低い供給電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との第2の無線通信を行うことが可能な移動通信端末に、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量を監視する処理と、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得する処理と、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の無線通信により前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継する処理と、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の無線通信を停止すると共に、前記第2の無線通信により前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末に前記移動通信端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる処理と、
を実行させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0064】
10, 10_1〜10_4 移動体通信端末
11 基地局通信部
12 アドホック通信部
13 バッテリ管理部
14 制御部
15 操作部
16 表示部
17 音声処理部
20 基地局
30 移動体通信網
REQ1, REQ2 情報取得要求
INF1, INF2 情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリからの供給電力で動作する移動通信端末であって、
移動体通信網に接続される基地局との無線通信を行う第1の通信手段と、
前記第1の通信手段よりも低い供給電力で動作し、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との無線通信を行う第2の通信手段と、
自端末におけるバッテリ残量を監視する監視手段と、
前記第1及び第2の通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得させ、
自端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の通信手段に前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第1の制御を行い、
自端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の通信手段の動作を停止すると共に、前記第2の通信手段に前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末との無線通信を行わせて、当該移動通信端末に自端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第2の制御を行う、
移動通信端末。
【請求項2】
請求項1において、
前記制御手段は、
前記第1の制御を行う場合、前記第2の通信手段により前記他の移動通信端末各々から受信されたトラヒックを解析し、
当該トラヒックが、自端末で前記基地局を介して前記移動体通信網から取得済みの情報を要求するものである場合、前記第1の通信手段に当該トラヒックを前記基地局へ送信させること無く、前記第2の通信手段に前記情報を前記他の移動通信端末各々へ転送させる、
ことを特徴とした移動通信端末。
【請求項3】
請求項2において、
自端末の位置情報を取得する取得手段を、さらに備え、
前記制御手段は、前記第1の制御を行う場合、前記第1の通信手段に、前記位置情報を前記基地局を介して前記移動体通信網へ通知させて、前記移動体通信網から前記位置情報に応じた情報を取得する、
ことを特徴とした移動通信端末。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項において、
前記制御手段は、
前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を定期的に取得させ、
当該取得の度毎に、自端末におけるバッテリ残量が最多であるか否かを判定して、前記第1又は第2の制御のいずれを行うかを決定する、
ことを特徴とした移動通信端末。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一項において、
前記制御手段は、
前記第1の制御を行った結果、自端末におけるバッテリ残量が前記取得された前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量の内で最多のバッテリ残量を下回った場合、前記第1の制御に代えて前記第2の制御を行うことを決定し、
前記第2の通信手段に、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応する一の移動通信端末に対し、自端末に代わって前記中継を行うよう指示させると共に、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応しない移動通信端末に対して、前記一の移動通信端末が前記中継を行う旨を通知させる、
ことを特徴とした移動通信端末。
【請求項6】
バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との第1の無線通信を行うことと、前記第1の無線通信よりも低い供給電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との第2の無線通信を行うことが可能な移動通信端末の制御方法であって、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量を監視し、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得し、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の無線通信により前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継する、第1の制御を行い、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の無線通信を停止すると共に、前記第2の無線通信により前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末に前記移動通信端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる、第2の制御を行う、
ことを含む制御方法。
【請求項7】
請求項6において、
前記第1の制御を行う場合、前記第2の無線通信より前記他の移動通信端末各々から受信されたトラヒックを解析し、
当該トラヒックが、前記移動通信端末で前記基地局を介して前記移動体通信網から取得済みの情報を要求するものである場合、前記第1の無線通信によって当該トラヒックを前記基地局へ送信すること無く、前記第2の無線通信によって前記情報を前記他の移動通信端末各々へ転送する、
ことを特徴とした制御方法。
【請求項8】
請求項6又は7において、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を定期的に取得し、
当該取得の度毎に、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多であるか否かを判定して、前記第1又は第2の制御のいずれを行うかを決定する、
ことを特徴とした制御方法。
【請求項9】
請求項6又は7において、
前記第1の制御を行った結果、前記移動通信端末におけるバッテリ残量が前記取得した前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量の内で最多のバッテリ残量を下回った場合、前記第1の制御に代えて前記第2の制御を行うことを決定し、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応する一の移動通信端末に対し、前記移動通信端末に代わって前記中継を行うよう指示すると共に、前記他の移動通信端末の内で前記最多のバッテリ残量に対応しない移動通信端末に対して、前記一の移動通信端末が前記中継を行う旨を通知する、
ことを特徴とした制御方法。
【請求項10】
バッテリからの供給電力で動作し、移動体通信網に接続される基地局との第1の無線通信を行うことと、前記第1の無線通信よりも低い供給電力で、前記基地局と無線通信可能な1以上の他の移動通信端末との第2の無線通信を行うことが可能な移動通信端末に、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量を監視する処理と、
前記第2の無線通信により、前記他の移動通信端末におけるバッテリ残量を取得する処理と、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多である場合、前記第1及び第2の無線通信により前記他の移動通信端末各々と前記基地局との間のトラヒックを中継する処理と、
前記移動通信端末におけるバッテリ残量が最多でない場合、前記第1の無線通信を停止すると共に、前記第2の無線通信により前記他の移動通信端末の内でバッテリ残量が最多である移動通信端末に前記移動通信端末と前記基地局との間のトラヒックを中継させる処理と、
を実行させるための制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−227781(P2012−227781A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94270(P2011−94270)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】