移動通信端末、移動通信システム及び移動通信方法
【課題】不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止可能な移動通信端末を提供すること。
【解決手段】この移動通信端末は、発信側の移動通信端末10aからの着信があるとユーザの着信操作を受けて応答動作する着信側の移動通信端末10bであり、情報を表示する表示部12と、発信側の移動通信端末10aからネットワーク20経由で通知されたコールバック要求を取得する取得部154と、発信側の移動通信端末10aからの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、コールバック要求の通知元の発信側の移動通信端末10aからの着信に対しては、該着信に対してコールバック要求が通知されたことを示すコールバック要求アイコンを表示部12に表示させる表示制御部155と、表示部12にコールバック要求アイコンが表示された発信側の移動通信端末10aを相手先としたユーザによる発信操作を受けて、コールバック要求に対応する発信を行う発着信部151とを具備する。
【解決手段】この移動通信端末は、発信側の移動通信端末10aからの着信があるとユーザの着信操作を受けて応答動作する着信側の移動通信端末10bであり、情報を表示する表示部12と、発信側の移動通信端末10aからネットワーク20経由で通知されたコールバック要求を取得する取得部154と、発信側の移動通信端末10aからの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、コールバック要求の通知元の発信側の移動通信端末10aからの着信に対しては、該着信に対してコールバック要求が通知されたことを示すコールバック要求アイコンを表示部12に表示させる表示制御部155と、表示部12にコールバック要求アイコンが表示された発信側の移動通信端末10aを相手先としたユーザによる発信操作を受けて、コールバック要求に対応する発信を行う発着信部151とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムにおいては、一般に、着信側の移動通信端末(以下、着信端末という)は、圏内に在圏していれば、発信側の移動通信端末(以下、発信端末という)から着信することが可能である。
【0003】
しかしながら、着信端末に発信端末からの着信があっても、着信端末のユーザは、会議中や電車に乗っている等の事情により、当該着信に対していつでも応答できるとは限らない。
【0004】
このような場合、着信端末のユーザは、応答できなかった着信の用件を確認するために、発信端末のユーザに対してコールバックを行うことが好ましいが、コールバックを行うことを忘れてしまう場合も多い。
【0005】
そこで、従来コールバック忘れ防止策として、着信端末の着信履歴において、着信端末のユーザが応答できなかった着信と応答できた着信とを区別可能に表示して、着信端末のユーザにコールバックを促すことが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-073206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のようなコールバック忘れ防止策では、発信端末のユーザが着信端末のユーザからのコールバックを必要としていない場合であっても、着信端末のユーザが、コールバックを行ってしまう場合があるという問題点があった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止可能な移動通信端末、移動通信システム及び移動通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の移動通信端末は、発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信端末であって、情報を表示する表示部と、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求(コールバック要求)を取得する取得部と、発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信(コールバック)を行う発信部とを具備することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、着信側の移動通信端末の表示制御部が、無応答着信のうち、折り返し発信要求を通知した発信側の移動通信端末からの着信に対しては該着信に対する折り返し発信要求アイコンを表示部に表示させる。このため、着信側の移動通信端末の着信に対して応答できなかったユーザは、発信側の移動通信端末に対して、折り返し発信要求に対応する発信、すなわちコールバックが必要か否かを認識でき、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0011】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記表示制御部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、前記相手先の着信成功が検知された場合、前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記取得部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、該発信が留守番電話センターに接続された場合、該接続を検知したネットワーク側装置から通知された折り返し発信解除要求を取得し、前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記取得部は、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末から通知された折り返し発信解除要求(コールバック解除要求)を取得し、前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記取得部は、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された非折り返し発信要求(非コールバック要求)を取得し、前記表示制御部は、前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されている場合、前記取得部によって取得された前記非折り返し発信要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去し、前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されていない場合、前記無応答着信のうち、前記非折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記非折り返し発信要求が通知されたことを示す非折り返し発信要求アイコン(非コールバック要求アイコン)を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記折り返し発信要求は、前記折り返し発信要求に対応する発信を拒否する拒否時間を含み、前記発信部は、前記拒否時間内における前記折り返し発信要求に対応する発信を制限することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記拒否時間は、前記折り返し発信要求を中継するネットワーク側装置によって、前記発信側の移動通信端末の在圏エリアと前記着信側の移動通信端末の在圏エリアとの時差に応じて、補正されることを特徴とする。
【0017】
本発明の移動通信システムは、発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信システムであって、発信側の移動通信端末は、着信側の移動通信端末に対して折り返し発信要求をネットワーク経由で通知する通知部を具備し、着信側の移動通信端末は、情報を表示する表示部と、発信側の移動通信端末から通知された前記折り返し発信要求を取得する取得部と、発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行う発信部とを具備することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の移動通信方法は、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求を取得するステップと、発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを記表示部に表示させるステップと、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行うステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止可能な移動通信端末、移動通信システム及び移動通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末の機能構成図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る発信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る移動通信方法を示す第1のシーケンス図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る移動通信方法を示す第2のシーケンス図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る着信側の移動通信端末の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の変更例1に係る移動通信端末の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図15】本発明の変更例1に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【図16】本発明の変更例1に係る発信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図17】本発明の変更例1に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図18】本発明の変更例2に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム1の概略図である。図1に示すように、移動通信システム1では、移動通信端末10bが、移動通信端末10aからの着信があると、ユーザの着信動作を受けて応答動作を行うように構成されている。ネットワーク20には、交換局等のネットワーク側装置21が接続されており、ネットワーク側装置21が、移動通信端末10aからの発信、移動通信端末10bの着信、移動通信端末10aと移動通信端末10bとの通信のために必要なその他処理を制御する。なお、このネットワーク側装置21は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されていてもよい。
【0023】
また、移動通信端末10aと移動通信端末10bとは、いずれも同じ構成を具備しているが、以下では、説明の便宜上、発信側を移動通信端末10a(以下、発信端末10a)とし、着信側を移動通信端末10b(以下、着信端末10b)とし、双方を区別しない場合は、総称して移動通信端末10とする。
【0024】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末10のハードウェア構成図である。図2に示すように、移動通信端末10は、無線通信部11、表示部12、記憶部13、操作部14、制御部15を具備する。
【0025】
無線通信部11は、アンテナ、RF部、ベースバンド信号処理部等から構成されており、変調処理やRF処理を施した送信信号を基地局(図示なし)に送信し、基地局からの受信信号に対してRF処理や復調処理を施す。
【0026】
表示部12は、制御部15による制御に従って情報が表示される液晶画面である。記憶部13は、ROM、RAM等のメモリから構成されており、アドレス帳、発信履歴、着信履歴、移動通信端末10の各種機能を提供するプログラム等を記憶する。操作部14は、ユーザによるキー操作に基づいて、ユーザからの指示を制御部15に通知する。
【0027】
制御部15は、CPUであり、記憶部13に記憶されたプログラムに従って無線通信部11、表示部12、記憶部13、操作部14等を制御することによって、移動通信端末10の各種機能(例えば、発信機能、着信機能、通話機能、メール機能等)を提供する。
【0028】
図3は、移動通信端末10の制御部15の機能ブロック図である。図3に示すように、移動通信端末10の制御部15は、移動通信端末10の各種機能を実現する機能構成として、発着信部151、設定部152、通知部153、取得部154、表示制御部155を具備する。
【0029】
発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作を受けて、着信側の移動通信端末10に対する発信を行う。また、発着信部151(発信部)は、コールバック要求アイコン(後述)が表示された発信側の移動通信端末10を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、コールバック要求(後述)に応じた発信、すなわちコールバックを行う。また、発着信部151は、発信側の移動通信端末10からの発信に応じた着信と、着信側の移動通信端末10からのコールバックに応じた着信とを行う。さらに、発着信部151は、着信に応じたユーザを呼び出し、ユーザによる着信操作を受けて応答動作する。
【0030】
設定部152は、コールバック要求の通知先を設定する。具体的には、設定部152は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信側の全ての移動通信端末10に対してコールバック要求を通知するか、指定した移動通信端末10のみに対してコールバック要求を通知するか、或いは、すべての移動通信端末10に対してコールバック要求を通知しないかを設定する。
【0031】
例えば、設定部152は、発着信部151による発信が行われる前に、図4(a)に示す発信前設定画面を表示部12に表示して、ユーザからの指示に基づいて、コールバック要求の通知先を設定する。
【0032】
また、設定部152は、発着信部151による発信中に、図4(b)に示す発信中設定画面を表示部12に表示して、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信側の移動通信端末10に対して、コールバック要求を通知するか否かを設定してもよい。
【0033】
また、設定部152は、発着信部151による発信が行われた後に、図4(c)に示す発信履歴画面を表示部12に表示し、着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知したか否かをユーザに明示してもよい。コールバック要求を通知していない移動通信端末10(図4(c)では、電話番号が「09022222222」の移動通信端末10)の選択がユーザによって指示された場合、設定部152は、図4(d)に示す発信後設定画面を表示部12に表示し、この移動通信端末10に対して、コールバック要求を通知するか否かを設定してもよい。
【0034】
通知部153は、設定部152によってコールバック要求(折り返し発信要求)を通知するように設定された移動通信端末10に対して、コールバック要求を通知する。ここで、コールバック要求とは、発信側の移動通信端末10に対するコールバックが必要であることを示すものである。
【0035】
具体的には、通知部153は、発着信部151による発信時に、着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知する。例えば、通知部153は、着信側の移動通信端末10に対する呼接続要求コマンドの中にコールバック要求を示す識別子を追加することによって、着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知する。
【0036】
また、通知部153は、着信側の移動通信端末10の着信に対してユーザが応答できなかった場合に、該着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知してもよい。
【0037】
取得部154は、発信側の移動通信端末10から通知されたコールバック要求を取得する。具体的には、取得部154は、発信側の移動通信端末10からの着信時に或いは当該着信に対してユーザが応答できなかったときに、発信側の移動通信端末10から通知されたコールバック要求を取得する。
【0038】
また、取得部154は、取得したコールバック要求に基づいて、図5に示すように、記憶部13に発信側の移動通信端末10の識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“要”に更新する。さらに、取得部154は、コールバック要求を取得したことを示すコールバック要求応答を発信側の移動通信端末10に対して通知する。
【0039】
表示制御部155は、情報を表示部12に表示させる。具体的には、表示制御部155は、発信側の移動通信端末10からの着信に対してユーザが応答できなかった場合、該着信に対してコールバック要求が通知されたことを示すコールバック要求アイコン(折り返し発信要求アイコン)を表示部12に表示させる。例えば、表示制御部155は、図6(a)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示させる。
【0040】
また、表示制御部155は、コールバックに応じた発信側の移動通信端末10の着信成功が検知された場合、図6(b)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。一方、当該着信失敗が検知された場合、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける。このように、表示制御部155は、コールバックに応じた発信側の移動通信端末10の着信成功が検知されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける。
【0041】
また、表示制御部155は、コールバック要求の通知元の全ての発信側の移動通信端末10へのコールバックが成功するまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続けてもよい。
【0042】
この場合、表示制御部155は、ユーザによる操作部14の操作によって、図6(a)に示すコールバック要求アイコン12aの選択された場合、図6(c)に示す着信履歴を表示部12に表示させる。図6(c)に示す着信履歴は、コールバックが必要な移動通信端末10と、コールバックが不要な移動通信端末10とをユーザが識別可能に表示される。具体的には、表示制御部155は、図5で示す記憶部13に記憶されたコールバック要否が“要”である移動通信端末10と“否”である移動通信端末10との表示態様(例えば、色、背景、フォントなど)が異なるように表示させる。また、表示制御部155は、図6(d)に示すように、コールバックが成功した移動通信端末10(図6(d)では、電話番号が「09011111111」の移動通信端末10)をユーザに明示してもよい。
【0043】
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る移動通信システム1における移動通信方法について説明する。
【0044】
図7は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示す第1のシーケンス図である。なお、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0045】
図7に示すように、発信端末10aの発着信部151が、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bに対する発信を行う。また、発信端末10aの通知部153が、ネットワーク側装置21に対して、着信端末10b宛てのコールバック要求を通知する(ステップS101)。
【0046】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからの発信に応じて、着信端末10bに対する着信を行う(ステップS102)。
【0047】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからのコールバック要求を着信端末10bに対して通知する(ステップS103)。
【0048】
ここで、ネットワーク側装置21は、着信端末10bの着信成功を検知した後、当該着信に対して着信端末10bのユーザが応答するか否かに関わらず、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよいし、或いは、当該着信に対して着信端末10bのユーザが応答できなかった場合にのみ、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。例えば、ネットワーク側装置21は、当該着信に対して着信端末10bのユーザが応答せず、当該着信が留守番電話センター(図示なし)に接続された場合に、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。
【0049】
また、ネットワーク側装置21は、着信端末10bに対する着信に係る処理時間が所定時間以上となった場合に、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。さらに、ネットワーク側装置21は、着信端末10bのユーザの操作に基づく応答保留状態が検知された後直ちに呼が切断された場合に、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。
【0050】
着信端末10bの表示制御部155は、通知されたコールバック要求に応じて、図6(a)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示させる(ステップS104)。
【0051】
着信端末10bの取得部154は、コールバック要求が着信端末10bによって取得されたことを示すコールバック要求応答を、ネットワーク側装置21を介して発信端末10aに通知する(ステップS105)。発信端末10aは、この通知により、着信端末10bの表示部12に、コールバック要求アイコン12aが表示された状態であることを検知する。
【0052】
着信端末10bの発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、発信端末10aに対するコールバックを行う(ステップS106)。
【0053】
着信端末10bの表示制御部155は、当該コールバックに応じた発信端末10aの着信成功が検知された場合、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する(ステップS107)。また、発信端末10aは、コールバックに応じた着信成功により、着信端末10bの表示部12から、コールバック要求アイコン12aが消去された状態であることを検知する。
【0054】
図8は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示す第2のシーケンス図である。なお、図8のステップS201〜S205については、図7のステップS101〜S105と同様であるため、説明を省略する。
【0055】
図8に示すように、着信端末10bの発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、発信端末10aに対するコールバックを行う。しかしながら、着信端末10bは、着信端末10bが圏外である等の事情で、コールバックに失敗する(ステップS206)。
【0056】
着信端末10bの表示制御部155は、発信端末10aに対するコールバックの失敗を検知し、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける(ステップS207)。
【0057】
第1の実施形態に係る移動通信システム1によれば、着信端末10bの表示制御部155が、コールバック要求の通知元の発信端末10aからの着信に対しては該着信に対するコールバック要求アイコン12aを表示部12に表示させる。このため、着信端末10bの着信に対して応答できなかったユーザは、発信端末10aに対するコールバックが必要か否かを認識でき、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0058】
また、第1の実施形態に係る移動通信システム1によれば、着信端末10bの表示制御部155が、着信端末10bからのコールバック先の発信端末10aの着信成功により、コールバック要求アイコン12aが表示部12から消去されるため、不必要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止することができる。さらに、着信端末10bの表示制御部155は、着信端末10bからのコールバック先の発信端末10aの着信成功が検知されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去せずに表示し続けるため、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0059】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システム2について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0060】
第2の実施形態に係る移動通信システム2では、着信端末10bの表示制御部155は、ネットワーク側装置21から通知されるコールバック解除要求(折り返し発信解除要求)に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する。
【0061】
具体的には、着信端末10bの取得部154は、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求を取得する。コールバック解除要求は、コールバックが不要となったことを示すものである。例えば、コールバックに応じた発信端末10aの着信が留守番電話センター(図示なし)に接続された場合、該接続を検知したネットワーク側装置21から、コールバック解除要求が通知される。また、取得部154は、取得したコールバック解除要求に基づいて、記憶部13に発信端末10aの識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“否”に更新する(図5参照)。
【0062】
着信端末10bの表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック解除要求に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する。また、表示制御部155は、取得部154によってコールバック解除要求が取得されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける。
【0063】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、図9のステップS301〜S305については、図7のステップS101〜S105と同様であるため、説明を省略する。また、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0064】
着信端末10bの発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、発信端末10aに対するコールバックを行う(ステップS306)。コールバック先の発信端末10aが圏外等の理由により当該コールバックが失敗した場合、失敗した着信が留守番接続センターに接続される。
【0065】
留守番接続センターへの接続を検知したネットワーク側装置21は、当該コールバックが不要になったと判断し、発信端末10a及び着信端末10bに対して、コールバック解除要求を通知する(ステップS307)。
【0066】
着信端末10bの表示制御部155は、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する(ステップS308)。また、発信端末10aは、ネットワーク側装置21からのコールバック解除要求により、着信端末10bの表示部12から、コールバック要求アイコン12aが消去された状態であることを検知する。
【0067】
第2の実施形態に係る移動通信システム2によれば、着信端末10bの表示制御部155が、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。このため、着信端末10bからのコールバックが留守番電話センターに接続された等の事情により、不要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止することができる。
【0068】
また、第2の実施形態に係る移動通信システム2によれば、着信端末10bの表示制御部155が、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求が取得されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去せずに表示し続けるため、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0069】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る移動通信システム3について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0070】
第3の実施形態に係る移動通信システム3では、着信端末10bの表示制御部155は、発信端末10aから通知されるコールバック解除要求(折り返し発信解除要求)に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。
【0071】
具体的には、発信端末10aの通知部153は、コールバック要求を通知済みの着信端末10bに対して、当該コールバック要求を解除するコールバック解除要求を通知する。例えば、通知部153は、先の電話の用件を示すメールを着信端末10bに送信する際に、当該メールにコールバック解除要求を付加することにより、着信端末10bに対してコールバック解除要求を通知する。
【0072】
着信端末10bの取得部154は、発信端末10aから通知されたコールバック解除要求を取得する。また、取得部154は、取得したコールバック解除要求に基づいて、記憶部13に発信端末10aの識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“否”に更新する(図5参照)。
【0073】
着信端末10bの表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック解除要求に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する。
【0074】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10aからのコールバック要求を通知されており、かつ、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0075】
発信端末10aの通知部153は、先の電話の用件を示すメールを着信端末10bに送信する際に、当該着信端末10b宛てのメールにコールバック解除要求を付加することにより、着信端末10bに対してコールバック解除要求を通知する(ステップS401)。
【0076】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからの着信端末10b宛てのメールを着信端末10bに転送する(ステップS402)。
【0077】
着信端末10bの取得部154は、発信端末10aからのメールに付加されたコールバック解除要求を取得し、表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック解除要求に応じて、図11(a)に示すように、コールバック解除要求が通知されたことを示すメール画面を表示部12に表示させる。その後、表示制御部155は、図11(b)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する(ステップS403)。
【0078】
ネットワーク側装置21は、着信端末10b宛てのメールの送信が完了したことを示すメール送信完了通知を発信端末10aに送信する(ステップS404)。
【0079】
第3の実施形態に係る移動通信システム3によれば、着信端末10bの表示制御部155が、発信端末10aから通知されたコールバック解除要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。このため、発信端末10aのユーザがメール等で用件を済ませた等の事情により不必要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止することができる。
【0080】
また、第3の実施形態に係る移動通信システム3によれば、着信端末10bの表示制御部155が、発信端末10aから通知されたコールバック解除要求が取得されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去せずに表示し続けるため、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0081】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係る移動通信システム4について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0082】
第4の実施形態に係る移動通信システム4では、着信端末10bの表示制御部155が、発信端末10aから通知された非コールバック要求(非折り返し発信要求)が取得部154によって取得された場合、表示部12にコールバック要求アイコン12aを表示しているか否かに基づいて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去するか、或いは、非コールバック要求アイコン12b(非折り返し発信要求アイコン)を表示部12に表示させる。
【0083】
具体的には、発信端末10aの通知部153は、着信端末10bに対して、非コールバック要求を通知する。ここで、非コールバック要求とは、コールバックが不要であることを示すものである。
【0084】
着信端末10bの取得部154は、発信端末10aから通知された非コールバック要求を取得する。また、取得部154は、取得した非コールバック要求に基づいて、記憶部13に発信端末10aの識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“否”に更新する(図5参照)。
【0085】
着信端末10bの表示制御部155は、コールバック要求アイコン12aが表示部12に表示されているか否かを判断する。コールバック要求アイコン12aが表示部12に表示されている場合、取得部154によって取得された非コールバック要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。一方、コールバック要求アイコン12aが表示部12に表示されていない場合、表示制御部155は、ユーザが応答できなかった着信のうち、非コールバック要求の通知元の発信端末10aからの着信に対しては、図12に示すように、該着信に対して非コールバック要求が通知されたことを示す非コールバック要求アイコン12bを表示部12に表示させる。
【0086】
図13は、本発明の第4の実施形態に係る移動通信システムにおける着信端末10bの動作を示すフローチャートである。
【0087】
図13に示すように、着信端末10bの取得部154は、発信端末10aから通知された非コールバック要求を取得する(ステップS501)。
【0088】
着信端末10bの表示制御部155は、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示しているか否かを判断する(ステップS502)。
【0089】
コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示している場合、着信端末10bの表示制御部155は、ステップS501で取得された非コールバック要求に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する(ステップS503)。
【0090】
コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示していない場合、着信端末10bの表示制御部155は、図12に示すように、ステップS501で取得された非コールバック要求に対応する非コールバック要求アイコン12bを表示部12に表示させる(ステップS504)。
【0091】
第4の実施形態に係る移動通信システム4によれば、着信端末10bの表示制御部155は、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示している場合、発信端末10aから通知された非コールバック要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。このため、発信端末10aのユーザがコールバックを望まない状況となった等の事情により、不必要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止できる。
【0092】
また、第4の実施形態に係る移動通信システム4によれば、着信端末10bの表示制御部155が、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示していない場合、発信端末10aから通知された非コールバック要求に対応する非コールバック要求アイコン12bを表示部12に表示させる。このため、着信端末10bの着信に対して応答できなかったユーザは、発信端末10aに対するコールバックが不要であることを明示的に認識でき、不必要なコールバックを行ってしまうのをより効果的に防止できる。
【0093】
[変更例1]
次に、本発明の第1〜4の実施形態の変更例1に係る移動通信システム5について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0094】
変更例1に係る移動通信システム5では、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間を含むコールバック要求を着信端末10bに通知することにより、着信端末10bが、拒否時間内に発信端末10aに対するコールバックを行うのを阻止する。
【0095】
具体的には、発信端末10aの設定部152は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間を設定する。また、通知部153は、設定部152で設定されたコールバックの拒否時間を含むコールバック要求を着信端末10bに通知する。
【0096】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからのコールバック要求を取得し、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとの時差に応じて、コールバック要求に含まれる拒否時間を補正する。ネットワーク側装置21は、時差に応じて補正された拒否時間である補正拒否時間を含むコールバック要求を、着信端末10bに通知する。
【0097】
着信端末10bの取得部154は、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック要求を取得する。また、取得部154は、発信端末10aに対するコールバックの拒否時間として、取得したコールバック要求に含まれる補正拒否時間を設定する。また、取得部154は、取得したコールバック要求に基づいて、図14に示すように、記憶部13に発信端末10aの識別情報と、補正拒否時間と、拒否要求ステータスとを関連付けて記憶する。ここで、拒否要求ステータスとは、現在時間がコールバックの補正拒否時間内であるか否かを示すものであり、現在時間が補正拒否時間内である場合『要求中』となり、現在時間が補正拒否時間外である場合『要求なし』が設定される。
【0098】
着信端末10bの発着信部151は、補正拒否時間内における発信端末10aに対するコールバックを拒否する。着信端末10bの表示制御部155は、補正拒否時間内のため発信端末10aへの発信を拒否したことを示すコールバック拒否画面(後述する図17(b)参照)を表示部12に表示させる。
【0099】
図15は、本発明の変更例1に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0100】
図15に示すように、発信端末10aの設定部152が、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間を設定する(ステップS601)。例えば、設定部152は、図16(a)(b)に示すように、『1:00〜6:00』を拒否時間として設定する。
【0101】
発信端末10aの発着信部151が、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bに対する発信を行う。また、発信端末10aの通知部153が、着信端末10bに対して、ステップS601で設定された拒否時間を含むコールバック要求を、ネットワーク側装置21に対して通知する(ステップS602)。
【0102】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからの発信に応じて、着信端末10bに対する着信を行う(ステップS603)。
【0103】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとの時差に応じて、コールバック要求に含まれる拒否時間を補正する(ステップS604)。例えば、ネットワーク側装置21は、拒否時間『1:00〜6:00』を、補正拒否時間『11:00〜16:00』に補正する。
【0104】
ネットワーク側装置21は、ステップS604補正された拒否時間である補正拒否時間を含むコールバック要求を、着信端末10bに通知する(ステップS605)。
【0105】
着信端末10bの取得部154は、補正拒否時間を含むコールバック要求を取得し、図14に示すように、発信端末10aの識別情報と補正拒否時間と拒否要求ステータスとを関連付けて記憶部13に記憶する(ステップS606)。
【0106】
着信端末10bの表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック要求に応じて、コールバック要求アイコン12a(例えば、図6(a))を表示部12に表示させる(ステップS607)。なお、表示制御部155は、ユーザによる操作部14の操作によって、コールバック要求アイコン12aが選択されると、図17(a)に示すように、補正拒否時間をユーザに示す拒否時間通知画面を表示部12に表示させる。また、補正拒否時間内にユーザによってコールバックを指示する発信操作が行われた場合、発着信部151は、当該コールバックを拒否し、表示制御部155は、図17(b)に示すように、コールバックを拒否するコールバック拒否画面を表示部12に表示させる。
【0107】
変更例1に係る移動通信システム5によれば、発信端末10aから通知されたコールバック要求内に、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間が含まれている。このため、発信端末10aからの着信に対して応答できなかった着信端末10bのユーザが、発信端末10aのユーザが望まない時間にコールバックを行ってしまうのを防止できる。
【0108】
また、変更例1に係る移動通信システム5によれば、ネットワーク側装置21が、発信端末10aからのコールバック要求に含まれる拒否時間を、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとの時差に応じて補正する。このため、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとに時差がある場合であっても、適切に、着信端末10bのユーザが、発信端末10aのユーザの望まない時間にコールバックを行ってしまうのを防止できる。
【0109】
[変更例2]
次に、本発明の第1〜4の実施形態の変更例2に係る移動通信システム6について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0110】
変更例2に係る移動通信システム6では、ネットワーク側装置21が、着信端末10bがコールバック要求に対応した端末であるか否かを判断し、判断結果に基づいて発信端末10aからのコールバック要求を拒否する。
【0111】
具体的には、ネットワーク側装置21は、着信端末10bがコールバック要求の対応端末であるか或いは非対応端末であるかを管理する。ネットワーク側装置21は、発信端末10aから着信端末10bへのコールバック要求を取得すると、着信端末10bが、コールバック要求の対応端末であるか否かを判断する。着信端末10bが対応端末である場合、上述のように、ネットワーク側装置21は、着信端末10bに対して、コールバック要求を転送する。一方、着信端末10bが対応端末ではない場合、ネットワーク側装置21は、発信端末10aに対して、着信端末10bがコールバック要求の非対応端末であることを示すコールバック要求不可通知を通知する。
【0112】
図18は、本発明の変更例2に係る移動通信システム6における移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、図18のステップS701〜S702については、図7のステップS101〜S102と同様であるため、説明を省略する。
【0113】
図18に示すように、ネットワーク側装置21は、発信端末10aからコールバック要求に応じて、着信端末10bがコールバック要求の対応端末であるか否かを判断する(ステップS703)。
【0114】
着信端末10bが対応端末ではない場合、ネットワーク側装置21は、発信端末10aに対して、着信端末10bがコールバック要求の非対応端末であることを示すコールバック要求不可通知を通知する(ステップS704)。
【0115】
発信端末10aの表示制御部155は、ネットワーク側装置21からのコールバック要求不可通知に応じて、着信端末10bがコールバック要求の対応端末ではないため、コールバック要求を通知できないことを示す画面を表示部12に表示させる(ステップS705)。
【0116】
変更例2に係る移動通信システム6によれば、発信端末10aは、ネットワーク側装置21からのコールバック要求不可通知により、着信端末10bがコールバック要求の対応端末ではないことを検知することができる。このため、発信端末10aのユーザは、メール等の他の手段を使用して、着信端末10bのユーザと連絡を取る対応を容易に行うことができる。
【0117】
[その他の変更例]
着信端末10bが、同じ発信端末10aから通知された、コールバック要求、コールバック解除要求、非コールバック要求、補正拒否時間を含むコールバック要求を取得した場合、着信端末10bは、最新の通知に基づいて、記憶部13の更新や、表示部12の表示制御を行ってもよい。なお、上述の第1〜4実施形態と変更例1または2に係る移動通信システムは、組み合わせて用いることも可能である。
【符号の説明】
【0118】
1〜5…移動通信システム、10、10a、10b…移動通信端末、20…ネットワーク、21…ネットワーク側装置、11…無線通信部、12…表示部、12a…コールバック要求アイコン、12b…非コールバック要求アイコン、13…記憶部、14…操作部、15…制御部、151…発着信部、152…設定部、153…通知部、154…取得部、155…表示制御部、
【技術分野】
【0001】
本発明は、発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムにおいては、一般に、着信側の移動通信端末(以下、着信端末という)は、圏内に在圏していれば、発信側の移動通信端末(以下、発信端末という)から着信することが可能である。
【0003】
しかしながら、着信端末に発信端末からの着信があっても、着信端末のユーザは、会議中や電車に乗っている等の事情により、当該着信に対していつでも応答できるとは限らない。
【0004】
このような場合、着信端末のユーザは、応答できなかった着信の用件を確認するために、発信端末のユーザに対してコールバックを行うことが好ましいが、コールバックを行うことを忘れてしまう場合も多い。
【0005】
そこで、従来コールバック忘れ防止策として、着信端末の着信履歴において、着信端末のユーザが応答できなかった着信と応答できた着信とを区別可能に表示して、着信端末のユーザにコールバックを促すことが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-073206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のようなコールバック忘れ防止策では、発信端末のユーザが着信端末のユーザからのコールバックを必要としていない場合であっても、着信端末のユーザが、コールバックを行ってしまう場合があるという問題点があった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止可能な移動通信端末、移動通信システム及び移動通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の移動通信端末は、発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信端末であって、情報を表示する表示部と、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求(コールバック要求)を取得する取得部と、発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信(コールバック)を行う発信部とを具備することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、着信側の移動通信端末の表示制御部が、無応答着信のうち、折り返し発信要求を通知した発信側の移動通信端末からの着信に対しては該着信に対する折り返し発信要求アイコンを表示部に表示させる。このため、着信側の移動通信端末の着信に対して応答できなかったユーザは、発信側の移動通信端末に対して、折り返し発信要求に対応する発信、すなわちコールバックが必要か否かを認識でき、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0011】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記表示制御部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、前記相手先の着信成功が検知された場合、前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記取得部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、該発信が留守番電話センターに接続された場合、該接続を検知したネットワーク側装置から通知された折り返し発信解除要求を取得し、前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記取得部は、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末から通知された折り返し発信解除要求(コールバック解除要求)を取得し、前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記取得部は、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された非折り返し発信要求(非コールバック要求)を取得し、前記表示制御部は、前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されている場合、前記取得部によって取得された前記非折り返し発信要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去し、前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されていない場合、前記無応答着信のうち、前記非折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記非折り返し発信要求が通知されたことを示す非折り返し発信要求アイコン(非コールバック要求アイコン)を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記折り返し発信要求は、前記折り返し発信要求に対応する発信を拒否する拒否時間を含み、前記発信部は、前記拒否時間内における前記折り返し発信要求に対応する発信を制限することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記移動通信端末において、前記拒否時間は、前記折り返し発信要求を中継するネットワーク側装置によって、前記発信側の移動通信端末の在圏エリアと前記着信側の移動通信端末の在圏エリアとの時差に応じて、補正されることを特徴とする。
【0017】
本発明の移動通信システムは、発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信システムであって、発信側の移動通信端末は、着信側の移動通信端末に対して折り返し発信要求をネットワーク経由で通知する通知部を具備し、着信側の移動通信端末は、情報を表示する表示部と、発信側の移動通信端末から通知された前記折り返し発信要求を取得する取得部と、発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行う発信部とを具備することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の移動通信方法は、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求を取得するステップと、発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを記表示部に表示させるステップと、前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行うステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止可能な移動通信端末、移動通信システム及び移動通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末の機能構成図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る発信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る移動通信方法を示す第1のシーケンス図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る移動通信方法を示す第2のシーケンス図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る着信側の移動通信端末の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の変更例1に係る移動通信端末の記憶部の記憶内容を示す図である。
【図15】本発明の変更例1に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【図16】本発明の変更例1に係る発信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図17】本発明の変更例1に係る着信側の移動通信端末の表示画面を示す図である。
【図18】本発明の変更例2に係る移動通信方法を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム1の概略図である。図1に示すように、移動通信システム1では、移動通信端末10bが、移動通信端末10aからの着信があると、ユーザの着信動作を受けて応答動作を行うように構成されている。ネットワーク20には、交換局等のネットワーク側装置21が接続されており、ネットワーク側装置21が、移動通信端末10aからの発信、移動通信端末10bの着信、移動通信端末10aと移動通信端末10bとの通信のために必要なその他処理を制御する。なお、このネットワーク側装置21は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されていてもよい。
【0023】
また、移動通信端末10aと移動通信端末10bとは、いずれも同じ構成を具備しているが、以下では、説明の便宜上、発信側を移動通信端末10a(以下、発信端末10a)とし、着信側を移動通信端末10b(以下、着信端末10b)とし、双方を区別しない場合は、総称して移動通信端末10とする。
【0024】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信端末10のハードウェア構成図である。図2に示すように、移動通信端末10は、無線通信部11、表示部12、記憶部13、操作部14、制御部15を具備する。
【0025】
無線通信部11は、アンテナ、RF部、ベースバンド信号処理部等から構成されており、変調処理やRF処理を施した送信信号を基地局(図示なし)に送信し、基地局からの受信信号に対してRF処理や復調処理を施す。
【0026】
表示部12は、制御部15による制御に従って情報が表示される液晶画面である。記憶部13は、ROM、RAM等のメモリから構成されており、アドレス帳、発信履歴、着信履歴、移動通信端末10の各種機能を提供するプログラム等を記憶する。操作部14は、ユーザによるキー操作に基づいて、ユーザからの指示を制御部15に通知する。
【0027】
制御部15は、CPUであり、記憶部13に記憶されたプログラムに従って無線通信部11、表示部12、記憶部13、操作部14等を制御することによって、移動通信端末10の各種機能(例えば、発信機能、着信機能、通話機能、メール機能等)を提供する。
【0028】
図3は、移動通信端末10の制御部15の機能ブロック図である。図3に示すように、移動通信端末10の制御部15は、移動通信端末10の各種機能を実現する機能構成として、発着信部151、設定部152、通知部153、取得部154、表示制御部155を具備する。
【0029】
発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作を受けて、着信側の移動通信端末10に対する発信を行う。また、発着信部151(発信部)は、コールバック要求アイコン(後述)が表示された発信側の移動通信端末10を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、コールバック要求(後述)に応じた発信、すなわちコールバックを行う。また、発着信部151は、発信側の移動通信端末10からの発信に応じた着信と、着信側の移動通信端末10からのコールバックに応じた着信とを行う。さらに、発着信部151は、着信に応じたユーザを呼び出し、ユーザによる着信操作を受けて応答動作する。
【0030】
設定部152は、コールバック要求の通知先を設定する。具体的には、設定部152は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信側の全ての移動通信端末10に対してコールバック要求を通知するか、指定した移動通信端末10のみに対してコールバック要求を通知するか、或いは、すべての移動通信端末10に対してコールバック要求を通知しないかを設定する。
【0031】
例えば、設定部152は、発着信部151による発信が行われる前に、図4(a)に示す発信前設定画面を表示部12に表示して、ユーザからの指示に基づいて、コールバック要求の通知先を設定する。
【0032】
また、設定部152は、発着信部151による発信中に、図4(b)に示す発信中設定画面を表示部12に表示して、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信側の移動通信端末10に対して、コールバック要求を通知するか否かを設定してもよい。
【0033】
また、設定部152は、発着信部151による発信が行われた後に、図4(c)に示す発信履歴画面を表示部12に表示し、着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知したか否かをユーザに明示してもよい。コールバック要求を通知していない移動通信端末10(図4(c)では、電話番号が「09022222222」の移動通信端末10)の選択がユーザによって指示された場合、設定部152は、図4(d)に示す発信後設定画面を表示部12に表示し、この移動通信端末10に対して、コールバック要求を通知するか否かを設定してもよい。
【0034】
通知部153は、設定部152によってコールバック要求(折り返し発信要求)を通知するように設定された移動通信端末10に対して、コールバック要求を通知する。ここで、コールバック要求とは、発信側の移動通信端末10に対するコールバックが必要であることを示すものである。
【0035】
具体的には、通知部153は、発着信部151による発信時に、着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知する。例えば、通知部153は、着信側の移動通信端末10に対する呼接続要求コマンドの中にコールバック要求を示す識別子を追加することによって、着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知する。
【0036】
また、通知部153は、着信側の移動通信端末10の着信に対してユーザが応答できなかった場合に、該着信側の移動通信端末10に対してコールバック要求を通知してもよい。
【0037】
取得部154は、発信側の移動通信端末10から通知されたコールバック要求を取得する。具体的には、取得部154は、発信側の移動通信端末10からの着信時に或いは当該着信に対してユーザが応答できなかったときに、発信側の移動通信端末10から通知されたコールバック要求を取得する。
【0038】
また、取得部154は、取得したコールバック要求に基づいて、図5に示すように、記憶部13に発信側の移動通信端末10の識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“要”に更新する。さらに、取得部154は、コールバック要求を取得したことを示すコールバック要求応答を発信側の移動通信端末10に対して通知する。
【0039】
表示制御部155は、情報を表示部12に表示させる。具体的には、表示制御部155は、発信側の移動通信端末10からの着信に対してユーザが応答できなかった場合、該着信に対してコールバック要求が通知されたことを示すコールバック要求アイコン(折り返し発信要求アイコン)を表示部12に表示させる。例えば、表示制御部155は、図6(a)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示させる。
【0040】
また、表示制御部155は、コールバックに応じた発信側の移動通信端末10の着信成功が検知された場合、図6(b)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。一方、当該着信失敗が検知された場合、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける。このように、表示制御部155は、コールバックに応じた発信側の移動通信端末10の着信成功が検知されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける。
【0041】
また、表示制御部155は、コールバック要求の通知元の全ての発信側の移動通信端末10へのコールバックが成功するまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続けてもよい。
【0042】
この場合、表示制御部155は、ユーザによる操作部14の操作によって、図6(a)に示すコールバック要求アイコン12aの選択された場合、図6(c)に示す着信履歴を表示部12に表示させる。図6(c)に示す着信履歴は、コールバックが必要な移動通信端末10と、コールバックが不要な移動通信端末10とをユーザが識別可能に表示される。具体的には、表示制御部155は、図5で示す記憶部13に記憶されたコールバック要否が“要”である移動通信端末10と“否”である移動通信端末10との表示態様(例えば、色、背景、フォントなど)が異なるように表示させる。また、表示制御部155は、図6(d)に示すように、コールバックが成功した移動通信端末10(図6(d)では、電話番号が「09011111111」の移動通信端末10)をユーザに明示してもよい。
【0043】
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る移動通信システム1における移動通信方法について説明する。
【0044】
図7は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示す第1のシーケンス図である。なお、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0045】
図7に示すように、発信端末10aの発着信部151が、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bに対する発信を行う。また、発信端末10aの通知部153が、ネットワーク側装置21に対して、着信端末10b宛てのコールバック要求を通知する(ステップS101)。
【0046】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからの発信に応じて、着信端末10bに対する着信を行う(ステップS102)。
【0047】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからのコールバック要求を着信端末10bに対して通知する(ステップS103)。
【0048】
ここで、ネットワーク側装置21は、着信端末10bの着信成功を検知した後、当該着信に対して着信端末10bのユーザが応答するか否かに関わらず、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよいし、或いは、当該着信に対して着信端末10bのユーザが応答できなかった場合にのみ、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。例えば、ネットワーク側装置21は、当該着信に対して着信端末10bのユーザが応答せず、当該着信が留守番電話センター(図示なし)に接続された場合に、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。
【0049】
また、ネットワーク側装置21は、着信端末10bに対する着信に係る処理時間が所定時間以上となった場合に、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。さらに、ネットワーク側装置21は、着信端末10bのユーザの操作に基づく応答保留状態が検知された後直ちに呼が切断された場合に、着信端末10bに対してコールバック要求を通知してもよい。
【0050】
着信端末10bの表示制御部155は、通知されたコールバック要求に応じて、図6(a)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示させる(ステップS104)。
【0051】
着信端末10bの取得部154は、コールバック要求が着信端末10bによって取得されたことを示すコールバック要求応答を、ネットワーク側装置21を介して発信端末10aに通知する(ステップS105)。発信端末10aは、この通知により、着信端末10bの表示部12に、コールバック要求アイコン12aが表示された状態であることを検知する。
【0052】
着信端末10bの発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、発信端末10aに対するコールバックを行う(ステップS106)。
【0053】
着信端末10bの表示制御部155は、当該コールバックに応じた発信端末10aの着信成功が検知された場合、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する(ステップS107)。また、発信端末10aは、コールバックに応じた着信成功により、着信端末10bの表示部12から、コールバック要求アイコン12aが消去された状態であることを検知する。
【0054】
図8は、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示す第2のシーケンス図である。なお、図8のステップS201〜S205については、図7のステップS101〜S105と同様であるため、説明を省略する。
【0055】
図8に示すように、着信端末10bの発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、発信端末10aに対するコールバックを行う。しかしながら、着信端末10bは、着信端末10bが圏外である等の事情で、コールバックに失敗する(ステップS206)。
【0056】
着信端末10bの表示制御部155は、発信端末10aに対するコールバックの失敗を検知し、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける(ステップS207)。
【0057】
第1の実施形態に係る移動通信システム1によれば、着信端末10bの表示制御部155が、コールバック要求の通知元の発信端末10aからの着信に対しては該着信に対するコールバック要求アイコン12aを表示部12に表示させる。このため、着信端末10bの着信に対して応答できなかったユーザは、発信端末10aに対するコールバックが必要か否かを認識でき、不必要なコールバックを行ってしまうのを防止するとともに、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0058】
また、第1の実施形態に係る移動通信システム1によれば、着信端末10bの表示制御部155が、着信端末10bからのコールバック先の発信端末10aの着信成功により、コールバック要求アイコン12aが表示部12から消去されるため、不必要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止することができる。さらに、着信端末10bの表示制御部155は、着信端末10bからのコールバック先の発信端末10aの着信成功が検知されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去せずに表示し続けるため、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0059】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システム2について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0060】
第2の実施形態に係る移動通信システム2では、着信端末10bの表示制御部155は、ネットワーク側装置21から通知されるコールバック解除要求(折り返し発信解除要求)に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する。
【0061】
具体的には、着信端末10bの取得部154は、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求を取得する。コールバック解除要求は、コールバックが不要となったことを示すものである。例えば、コールバックに応じた発信端末10aの着信が留守番電話センター(図示なし)に接続された場合、該接続を検知したネットワーク側装置21から、コールバック解除要求が通知される。また、取得部154は、取得したコールバック解除要求に基づいて、記憶部13に発信端末10aの識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“否”に更新する(図5参照)。
【0062】
着信端末10bの表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック解除要求に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する。また、表示制御部155は、取得部154によってコールバック解除要求が取得されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示し続ける。
【0063】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、図9のステップS301〜S305については、図7のステップS101〜S105と同様であるため、説明を省略する。また、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0064】
着信端末10bの発着信部151は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、発信端末10aに対するコールバックを行う(ステップS306)。コールバック先の発信端末10aが圏外等の理由により当該コールバックが失敗した場合、失敗した着信が留守番接続センターに接続される。
【0065】
留守番接続センターへの接続を検知したネットワーク側装置21は、当該コールバックが不要になったと判断し、発信端末10a及び着信端末10bに対して、コールバック解除要求を通知する(ステップS307)。
【0066】
着信端末10bの表示制御部155は、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する(ステップS308)。また、発信端末10aは、ネットワーク側装置21からのコールバック解除要求により、着信端末10bの表示部12から、コールバック要求アイコン12aが消去された状態であることを検知する。
【0067】
第2の実施形態に係る移動通信システム2によれば、着信端末10bの表示制御部155が、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。このため、着信端末10bからのコールバックが留守番電話センターに接続された等の事情により、不要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止することができる。
【0068】
また、第2の実施形態に係る移動通信システム2によれば、着信端末10bの表示制御部155が、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック解除要求が取得されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去せずに表示し続けるため、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0069】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る移動通信システム3について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0070】
第3の実施形態に係る移動通信システム3では、着信端末10bの表示制御部155は、発信端末10aから通知されるコールバック解除要求(折り返し発信解除要求)に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。
【0071】
具体的には、発信端末10aの通知部153は、コールバック要求を通知済みの着信端末10bに対して、当該コールバック要求を解除するコールバック解除要求を通知する。例えば、通知部153は、先の電話の用件を示すメールを着信端末10bに送信する際に、当該メールにコールバック解除要求を付加することにより、着信端末10bに対してコールバック解除要求を通知する。
【0072】
着信端末10bの取得部154は、発信端末10aから通知されたコールバック解除要求を取得する。また、取得部154は、取得したコールバック解除要求に基づいて、記憶部13に発信端末10aの識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“否”に更新する(図5参照)。
【0073】
着信端末10bの表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック解除要求に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する。
【0074】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10aからのコールバック要求を通知されており、かつ、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0075】
発信端末10aの通知部153は、先の電話の用件を示すメールを着信端末10bに送信する際に、当該着信端末10b宛てのメールにコールバック解除要求を付加することにより、着信端末10bに対してコールバック解除要求を通知する(ステップS401)。
【0076】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからの着信端末10b宛てのメールを着信端末10bに転送する(ステップS402)。
【0077】
着信端末10bの取得部154は、発信端末10aからのメールに付加されたコールバック解除要求を取得し、表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック解除要求に応じて、図11(a)に示すように、コールバック解除要求が通知されたことを示すメール画面を表示部12に表示させる。その後、表示制御部155は、図11(b)に示すように、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する(ステップS403)。
【0078】
ネットワーク側装置21は、着信端末10b宛てのメールの送信が完了したことを示すメール送信完了通知を発信端末10aに送信する(ステップS404)。
【0079】
第3の実施形態に係る移動通信システム3によれば、着信端末10bの表示制御部155が、発信端末10aから通知されたコールバック解除要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。このため、発信端末10aのユーザがメール等で用件を済ませた等の事情により不必要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止することができる。
【0080】
また、第3の実施形態に係る移動通信システム3によれば、着信端末10bの表示制御部155が、発信端末10aから通知されたコールバック解除要求が取得されるまでは、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去せずに表示し続けるため、必要なコールバックを行い忘れるのを防止できる。
【0081】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係る移動通信システム4について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0082】
第4の実施形態に係る移動通信システム4では、着信端末10bの表示制御部155が、発信端末10aから通知された非コールバック要求(非折り返し発信要求)が取得部154によって取得された場合、表示部12にコールバック要求アイコン12aを表示しているか否かに基づいて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去するか、或いは、非コールバック要求アイコン12b(非折り返し発信要求アイコン)を表示部12に表示させる。
【0083】
具体的には、発信端末10aの通知部153は、着信端末10bに対して、非コールバック要求を通知する。ここで、非コールバック要求とは、コールバックが不要であることを示すものである。
【0084】
着信端末10bの取得部154は、発信端末10aから通知された非コールバック要求を取得する。また、取得部154は、取得した非コールバック要求に基づいて、記憶部13に発信端末10aの識別情報に関連づけられて記憶されるコールバック要否を“否”に更新する(図5参照)。
【0085】
着信端末10bの表示制御部155は、コールバック要求アイコン12aが表示部12に表示されているか否かを判断する。コールバック要求アイコン12aが表示部12に表示されている場合、取得部154によって取得された非コールバック要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。一方、コールバック要求アイコン12aが表示部12に表示されていない場合、表示制御部155は、ユーザが応答できなかった着信のうち、非コールバック要求の通知元の発信端末10aからの着信に対しては、図12に示すように、該着信に対して非コールバック要求が通知されたことを示す非コールバック要求アイコン12bを表示部12に表示させる。
【0086】
図13は、本発明の第4の実施形態に係る移動通信システムにおける着信端末10bの動作を示すフローチャートである。
【0087】
図13に示すように、着信端末10bの取得部154は、発信端末10aから通知された非コールバック要求を取得する(ステップS501)。
【0088】
着信端末10bの表示制御部155は、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示しているか否かを判断する(ステップS502)。
【0089】
コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示している場合、着信端末10bの表示制御部155は、ステップS501で取得された非コールバック要求に応じて、表示部12からコールバック要求アイコン12aを消去する(ステップS503)。
【0090】
コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示していない場合、着信端末10bの表示制御部155は、図12に示すように、ステップS501で取得された非コールバック要求に対応する非コールバック要求アイコン12bを表示部12に表示させる(ステップS504)。
【0091】
第4の実施形態に係る移動通信システム4によれば、着信端末10bの表示制御部155は、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示している場合、発信端末10aから通知された非コールバック要求に応じて、コールバック要求アイコン12aを表示部12から消去する。このため、発信端末10aのユーザがコールバックを望まない状況となった等の事情により、不必要となったコールバックを再度行ってしまうのを防止できる。
【0092】
また、第4の実施形態に係る移動通信システム4によれば、着信端末10bの表示制御部155が、コールバック要求アイコン12aを表示部12に表示していない場合、発信端末10aから通知された非コールバック要求に対応する非コールバック要求アイコン12bを表示部12に表示させる。このため、着信端末10bの着信に対して応答できなかったユーザは、発信端末10aに対するコールバックが不要であることを明示的に認識でき、不必要なコールバックを行ってしまうのをより効果的に防止できる。
【0093】
[変更例1]
次に、本発明の第1〜4の実施形態の変更例1に係る移動通信システム5について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0094】
変更例1に係る移動通信システム5では、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間を含むコールバック要求を着信端末10bに通知することにより、着信端末10bが、拒否時間内に発信端末10aに対するコールバックを行うのを阻止する。
【0095】
具体的には、発信端末10aの設定部152は、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間を設定する。また、通知部153は、設定部152で設定されたコールバックの拒否時間を含むコールバック要求を着信端末10bに通知する。
【0096】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからのコールバック要求を取得し、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとの時差に応じて、コールバック要求に含まれる拒否時間を補正する。ネットワーク側装置21は、時差に応じて補正された拒否時間である補正拒否時間を含むコールバック要求を、着信端末10bに通知する。
【0097】
着信端末10bの取得部154は、ネットワーク側装置21から通知されたコールバック要求を取得する。また、取得部154は、発信端末10aに対するコールバックの拒否時間として、取得したコールバック要求に含まれる補正拒否時間を設定する。また、取得部154は、取得したコールバック要求に基づいて、図14に示すように、記憶部13に発信端末10aの識別情報と、補正拒否時間と、拒否要求ステータスとを関連付けて記憶する。ここで、拒否要求ステータスとは、現在時間がコールバックの補正拒否時間内であるか否かを示すものであり、現在時間が補正拒否時間内である場合『要求中』となり、現在時間が補正拒否時間外である場合『要求なし』が設定される。
【0098】
着信端末10bの発着信部151は、補正拒否時間内における発信端末10aに対するコールバックを拒否する。着信端末10bの表示制御部155は、補正拒否時間内のため発信端末10aへの発信を拒否したことを示すコールバック拒否画面(後述する図17(b)参照)を表示部12に表示させる。
【0099】
図15は、本発明の変更例1に係る移動通信システムにおける移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、本シーケンス図では、着信端末10bが、発信端末10a以外の他の発信端末からはコールバック要求を通知されていないものとする。
【0100】
図15に示すように、発信端末10aの設定部152が、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間を設定する(ステップS601)。例えば、設定部152は、図16(a)(b)に示すように、『1:00〜6:00』を拒否時間として設定する。
【0101】
発信端末10aの発着信部151が、ユーザによる操作部14の操作に基づいて、着信端末10bに対する発信を行う。また、発信端末10aの通知部153が、着信端末10bに対して、ステップS601で設定された拒否時間を含むコールバック要求を、ネットワーク側装置21に対して通知する(ステップS602)。
【0102】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aからの発信に応じて、着信端末10bに対する着信を行う(ステップS603)。
【0103】
ネットワーク側装置21は、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとの時差に応じて、コールバック要求に含まれる拒否時間を補正する(ステップS604)。例えば、ネットワーク側装置21は、拒否時間『1:00〜6:00』を、補正拒否時間『11:00〜16:00』に補正する。
【0104】
ネットワーク側装置21は、ステップS604補正された拒否時間である補正拒否時間を含むコールバック要求を、着信端末10bに通知する(ステップS605)。
【0105】
着信端末10bの取得部154は、補正拒否時間を含むコールバック要求を取得し、図14に示すように、発信端末10aの識別情報と補正拒否時間と拒否要求ステータスとを関連付けて記憶部13に記憶する(ステップS606)。
【0106】
着信端末10bの表示制御部155は、取得部154によって取得されたコールバック要求に応じて、コールバック要求アイコン12a(例えば、図6(a))を表示部12に表示させる(ステップS607)。なお、表示制御部155は、ユーザによる操作部14の操作によって、コールバック要求アイコン12aが選択されると、図17(a)に示すように、補正拒否時間をユーザに示す拒否時間通知画面を表示部12に表示させる。また、補正拒否時間内にユーザによってコールバックを指示する発信操作が行われた場合、発着信部151は、当該コールバックを拒否し、表示制御部155は、図17(b)に示すように、コールバックを拒否するコールバック拒否画面を表示部12に表示させる。
【0107】
変更例1に係る移動通信システム5によれば、発信端末10aから通知されたコールバック要求内に、着信端末10bからのコールバックを拒否する拒否時間が含まれている。このため、発信端末10aからの着信に対して応答できなかった着信端末10bのユーザが、発信端末10aのユーザが望まない時間にコールバックを行ってしまうのを防止できる。
【0108】
また、変更例1に係る移動通信システム5によれば、ネットワーク側装置21が、発信端末10aからのコールバック要求に含まれる拒否時間を、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとの時差に応じて補正する。このため、発信端末10aの在圏エリアと着信端末10bの在圏エリアとに時差がある場合であっても、適切に、着信端末10bのユーザが、発信端末10aのユーザの望まない時間にコールバックを行ってしまうのを防止できる。
【0109】
[変更例2]
次に、本発明の第1〜4の実施形態の変更例2に係る移動通信システム6について、第1の実施形態に係る移動通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0110】
変更例2に係る移動通信システム6では、ネットワーク側装置21が、着信端末10bがコールバック要求に対応した端末であるか否かを判断し、判断結果に基づいて発信端末10aからのコールバック要求を拒否する。
【0111】
具体的には、ネットワーク側装置21は、着信端末10bがコールバック要求の対応端末であるか或いは非対応端末であるかを管理する。ネットワーク側装置21は、発信端末10aから着信端末10bへのコールバック要求を取得すると、着信端末10bが、コールバック要求の対応端末であるか否かを判断する。着信端末10bが対応端末である場合、上述のように、ネットワーク側装置21は、着信端末10bに対して、コールバック要求を転送する。一方、着信端末10bが対応端末ではない場合、ネットワーク側装置21は、発信端末10aに対して、着信端末10bがコールバック要求の非対応端末であることを示すコールバック要求不可通知を通知する。
【0112】
図18は、本発明の変更例2に係る移動通信システム6における移動通信方法を示すシーケンス図である。なお、図18のステップS701〜S702については、図7のステップS101〜S102と同様であるため、説明を省略する。
【0113】
図18に示すように、ネットワーク側装置21は、発信端末10aからコールバック要求に応じて、着信端末10bがコールバック要求の対応端末であるか否かを判断する(ステップS703)。
【0114】
着信端末10bが対応端末ではない場合、ネットワーク側装置21は、発信端末10aに対して、着信端末10bがコールバック要求の非対応端末であることを示すコールバック要求不可通知を通知する(ステップS704)。
【0115】
発信端末10aの表示制御部155は、ネットワーク側装置21からのコールバック要求不可通知に応じて、着信端末10bがコールバック要求の対応端末ではないため、コールバック要求を通知できないことを示す画面を表示部12に表示させる(ステップS705)。
【0116】
変更例2に係る移動通信システム6によれば、発信端末10aは、ネットワーク側装置21からのコールバック要求不可通知により、着信端末10bがコールバック要求の対応端末ではないことを検知することができる。このため、発信端末10aのユーザは、メール等の他の手段を使用して、着信端末10bのユーザと連絡を取る対応を容易に行うことができる。
【0117】
[その他の変更例]
着信端末10bが、同じ発信端末10aから通知された、コールバック要求、コールバック解除要求、非コールバック要求、補正拒否時間を含むコールバック要求を取得した場合、着信端末10bは、最新の通知に基づいて、記憶部13の更新や、表示部12の表示制御を行ってもよい。なお、上述の第1〜4実施形態と変更例1または2に係る移動通信システムは、組み合わせて用いることも可能である。
【符号の説明】
【0118】
1〜5…移動通信システム、10、10a、10b…移動通信端末、20…ネットワーク、21…ネットワーク側装置、11…無線通信部、12…表示部、12a…コールバック要求アイコン、12b…非コールバック要求アイコン、13…記憶部、14…操作部、15…制御部、151…発着信部、152…設定部、153…通知部、154…取得部、155…表示制御部、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信端末であって、
情報を表示する表示部と、
発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求を取得する取得部と、
発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行う発信部とを具備することを特徴とする移動通信端末。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、前記相手先の着信成功が検知された場合、前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項3】
前記取得部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、該発信が留守番電話センターに接続された場合、該接続を検知したネットワーク側装置から通知された折り返し発信解除要求を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項4】
前記取得部は、前記発信側の移動通信端末から通知された折り返し発信解除要求を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項5】
前記取得部は、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された非折り返し発信要求を取得し、
前記表示制御部は、前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されている場合、前記取得部によって取得された前記非折り返し発信要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去し、
前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されていない場合、前記無応答着信のうち、前記非折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記非折り返し発信要求が通知されたことを示す非折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項6】
前記折り返し発信要求は、前記折り返し発信要求に対応する発信を拒否する拒否時間を含み、
前記発信部は、前記拒否時間内における前記折り返し発信要求に対応する発信を制限することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項7】
前記拒否時間は、前記折り返し発信要求を中継するネットワーク側装置によって、前記発信側の移動通信端末の在圏エリアと前記着信側の移動通信端末の在圏エリアとの時差に応じて、補正されることを特徴とする請求項6に記載の移動通信端末。
【請求項8】
発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信システムであって、
発信側の移動通信端末は、
着信側の移動通信端末に対して折り返し発信要求をネットワーク経由で通知する通知部を具備し、
着信側の移動通信端末は、
情報を表示する表示部と、
発信側の移動通信端末から通知された前記折り返し発信要求を取得する取得部と、
発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行う発信部とを具備することを特徴とする移動通信システム。
【請求項9】
発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求を取得するステップと、
発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを記表示部に表示させるステップと、
前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行うステップとを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項1】
発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信端末であって、
情報を表示する表示部と、
発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求を取得する取得部と、
発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行う発信部とを具備することを特徴とする移動通信端末。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、前記相手先の着信成功が検知された場合、前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項3】
前記取得部は、前記発信部が前記折り返し発信要求に対応する発信を行い、該発信が留守番電話センターに接続された場合、該接続を検知したネットワーク側装置から通知された折り返し発信解除要求を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項4】
前記取得部は、前記発信側の移動通信端末から通知された折り返し発信解除要求を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された前記折り返し発信解除要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項5】
前記取得部は、発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された非折り返し発信要求を取得し、
前記表示制御部は、前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されている場合、前記取得部によって取得された前記非折り返し発信要求に応じて、該当する前記折り返し発信要求アイコンを前記表示部から消去し、
前記折り返し発信要求アイコンが前記表示部に表示されていない場合、前記無応答着信のうち、前記非折り返し発信要求の通知元の前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記非折り返し発信要求が通知されたことを示す非折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項6】
前記折り返し発信要求は、前記折り返し発信要求に対応する発信を拒否する拒否時間を含み、
前記発信部は、前記拒否時間内における前記折り返し発信要求に対応する発信を制限することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項7】
前記拒否時間は、前記折り返し発信要求を中継するネットワーク側装置によって、前記発信側の移動通信端末の在圏エリアと前記着信側の移動通信端末の在圏エリアとの時差に応じて、補正されることを特徴とする請求項6に記載の移動通信端末。
【請求項8】
発信側の移動通信端末からの着信があるとユーザによる着信操作を受けて応答動作する移動通信システムであって、
発信側の移動通信端末は、
着信側の移動通信端末に対して折り返し発信要求をネットワーク経由で通知する通知部を具備し、
着信側の移動通信端末は、
情報を表示する表示部と、
発信側の移動通信端末から通知された前記折り返し発信要求を取得する取得部と、
発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し発信要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行う発信部とを具備することを特徴とする移動通信システム。
【請求項9】
発信側の移動通信端末からネットワーク経由で通知された折り返し発信要求を取得するステップと、
発信側の移動通信端末からの着信に対して無応答であった場合、該無応答着信のうち、前記折り返し要求が通知された前記発信側の移動通信端末からの着信に対しては、該着信に対して前記折り返し発信要求が通知されたことを示す折り返し発信要求アイコンを記表示部に表示させるステップと、
前記表示部に前記折り返し発信要求アイコンが表示された前記発信側の移動通信端末を相手先としたユーザによる発信操作を受けて、前記折り返し発信要求に対応する発信を行うステップとを有することを特徴とする移動通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−15850(P2012−15850A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151258(P2010−151258)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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