説明

移動通信端末及び移動通信方法

【課題】動的なコンテンツを含むメールが、動的なコンテンツの再生に非対応の端末で受信された場合でも、動的なコンテンツに対応する画像又は文字列を表示できるようにすることを目的とする。
【解決手段】画像又は文字列の組み合わせにより変換された動的なコンテンツを含むメールを送信する移動通信端末であって、前記画像に係る画像ファイルの予め定められた拡張領域に、前記動的なコンテンツを格納するコンテンツ格納部と、前記画像ファイルを含むHTML形式のメールを生成するメール生成部と、前記メールに含まれるメールヘッダを生成するメールヘッダ生成部と、を有し、前記メールヘッダ生成部は、前記拡張領域に前記動的なコンテンツが格納されている場合に第一のフラグを含むメールヘッダを生成し、前記動的なコンテンツが前記拡張領域に格納されていない場合に第二のフラグを含むメールヘッダを生成する、移動通信端末を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末及び移動通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話において、静止画像又はアニメーション画像をテキスト本文と組み合わせ、Flash(登録商標)形式に代表される動的なコンテンツに変換して、動的なメールとして送受信できるサービスが普及している。このような動的なメールを正しく表示するためには、携帯電話端末がFlash(登録商標)形式等の動的なコンテンツの再生に対応している必要がある。
【0003】
現在の携帯電話のネットワークでは、動的なコンテンツの再生に対応しない携帯電話端末に対しては、変換された動的なコンテンツをそのまま送信しないように制御している。現在の携帯電話のネットワークでは、メールの配信にHTTPを用いている。そこで、メールを中継するサーバは、HTTPリクエストに含まれるUser−Agentで指定された受信側の携帯電話端末の機種情報を取得し、動的なコンテンツを再生できる端末である場合にのみ、動的なコンテンツを含むメールを送信する。一方、動的なコンテンツを再生できない端末である場合には、動的なコンテンツへの変換前の、画像又はテキスト部分を送信する。これにより、動的なコンテンツが含まれて送信されたメールであっても、動的なコンテンツの再生に対応していない端末のユーザが、違和感なくメールを表示することができる。
【0004】
特許文献1には、利用者側の端末で再生可能なコンテンツのフォーマットを考慮して、ネットワーク上の変換サーバにより、その端末に適合したファイル形式やフォーマットに予め変換する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−342218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、近年普及しているスマートフォンのような、汎用性の高い携帯電話端末においては、メールの送受信にSMTP又はPOPを使用するため、メールを中継するサーバによって、メール送信前に予め端末の機種情報を取得することができない。したがって、動的なコンテンツを含むメールが、動的なコンテンツの再生に非対応の携帯電話端末にそのまま送信される可能性がある。このような場合には、非対応の動的なコンテンツの代わりに、変換前の画像又は文字列を表示させることができなかった。結果としてユーザは、メールの内容を表示させることができないか、又は部分的に表示できても違和感なく読むことができない可能性があった。また、対応しない動的なコンテンツは、メールへの添付ファイルとして、コンテンツの形式を表す拡張子とともに受信されるため、メールに不慣れなユーザに違和感を生ずる可能性があった。
【0007】
このような問題に対し、特許文献1では、メールを受信する端末の種別が識別できることが条件となるため、対応できない。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、動的なコンテンツを含むメールが動的なコンテンツの再生に非対応の端末で受信された場合に、動的なコンテンツの変換前の画像又は文字列を違和感なく表示させるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し目的を達成するため、本発明にかかる移動通信端末は、画像又は文字列の組み合わせにより変換された動的なコンテンツを含むメールを送信する移動通信端末であって、前記画像に係る画像ファイルの予め定められた拡張領域に、前記動的なコンテンツを格納するコンテンツ格納部と、前記画像ファイルを含むHTML形式のメールを生成するメール生成部と、前記メールに含まれるメールヘッダを生成するメールヘッダ生成部と、を有し、前記メールヘッダ生成部は、前記拡張領域に前記動的なコンテンツが格納されている場合に第一のフラグを含むメールヘッダを生成し、前記動的なコンテンツが前記拡張領域に格納されていない場合に第二のフラグを含むメールヘッダを生成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、動的なコンテンツを含むメールが動的なコンテンツの再生に非対応の端末で受信された場合に、動的なコンテンツの変換前の画像又は文字列を違和感なく表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態における移動通信端末を含む移動通信システムの概要を表す図。
【図2】本発明の一実施形態における移動通信端末のハードウェア構成例を表す図。
【図3A】本発明の一実施形態における移動通信端末(送信側)の機能ブロック図。
【図3B】本発明の一実施形態における移動通信端末(受信側)の機能ブロック図。
【図4A】画像ファイルのフォーマットの例を表す図。
【図4B】画像ファイルのフォーマットの例を表す図。
【図5】本発明の一実施形態における移動通信端末によるメール送信処理を説明するフローチャート。
【図6】本発明の一実施形態における移動通信端末によるメール受信処理を説明するフローチャート。
【図7A】本発明の一実施形態における移動通信端末(送信側)の変形例の機能ブロック図。
【図7B】本発明の一実施形態における移動通信端末(受信側)の変形例の機能ブロック図。
【図8】本発明の一実施形態における移動通信端末の変形例のメール送信処理を説明するフローチャート。
【図9】本発明の一実施形態における移動通信端末の変形例のメール受信処理を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
1.概要
2.ハードウェア構成
3.機能
4.メール送信処理
5.メール受信処理
5.1 動的なコンテンツの再生に対応する移動通信端末によるメール受信処理
5.2 動的なコンテンツの再生に対応しない移動通信端末によるメール受信処理
6.変形例
【0013】
(1.概要)
図1は、本発明の一実施形態における移動通信端末100を含む移動通信システム1の概要を表す。移動通信システム1は、本発明の一実施形態に係る動的なコンテンツを含むメールを送信又は受信する移動通信端末100、102と、動的なコンテンツの再生に非対応の移動通信端末110と、PC120と、上記端末又はPCの間でメール配信を行うメールサーバ130と、当該システム1を構成する端末、PC、サーバを互いに接続するネットワーク140とを有する。動的なコンテンツとは、文字列又は画像のような要素又はオブジェクトに対し、それぞれが所望の動作をするように記述された規則又はスクリプトを、移動通信端末等で再生可能な形式へと変換して生成されたものをいう。該移動通信端末等は、予めそのような動的なコンテンツが再生できるようなハードウェア又はソフトウェアを備えている。動的なコンテンツの具体例として、Flash(登録商標)形式がある。
【0014】
移動通信端末100、102は、動的なコンテンツの再生に対応し、本発明の一実施形態に係る動的なコンテンツを含むメールを送受信できる携帯電話端末である。ここでは、メールを送信する側を移動通信端末100と、メールを受信する側を移動通信端末102として分けて説明する。
【0015】
移動通信端末100のユーザは、メッセージの内容を表す文字列とともに、予め用意された画像ファイルを組み合わせて、HTML形式のメール本文を構成する。次に、これを所定の規則に従って動的なコンテンツに変換する。所定の規則とは、例えば、ユーザによって定義された、画像又はテキストに所望の動作をさせるために記述された規則である。あるいは、所定の規則は、例えば画像ファイルごとに定義された、関連する他の特定の画像ファイル等との間で、特別な相互作用を生ずるために規定される。後者の具体的例として、背景画像としての桜の木の画像ファイルを選択した場合、メールに含まれる全文字列を対象として、文字列の背面に桜が舞い散る効果を生ずるようなものがある。あるいは、ハートマークの画像ファイルと矢の画像ファイルを選択してメール本文中に挿入した場合、矢がハートマークに向かって飛んでいくような効果を生じるものもある。このような所定の規則に基づいて生成された動的なコンテンツをメール本文内の画像ファイルの拡張領域に格納し、HTML形式でメールを送信する。ここで、移動通信端末100は、変換結果に関するフラグをメールヘッダに設定してメールを送信するが、フラグに関しては後述する。以下に、動的なコンテンツを含むHTML形式のメールを、移動通信端末102、動的なコンテンツに非対応の移動通信端末110、動的なコンテンツに対応するPC120に送信したものとして説明する。
【0016】
移動通信端末102は、動的なコンテンツの再生に対応しており、本発明の一実施形態に係る動的なコンテンツを含むメールにも対応する。したがって、移動通信端末100から送信されたメールから動的なコンテンツを抽出して再生することで、メールを正しく表示することができる。
【0017】
移動通信端末110は、動的なコンテンツの再生に非対応で、かつ本発明の一実施形態に係る動的なコンテンツを含むメールに非対応である移動通信端末である。よって、移動通信端末100から送信されたメールに含まれる動的なコンテンツを再生することはできない。しかしながら、移動通信端末100から送信されたメールはHTML形式であるため、そのまま表示することができる。この時、再生できない動的なコンテンツが添付ファイルとして表示されることはない。
【0018】
PC120は、動的なコンテンツの再生に対応するが、本発明の一実施形態に係る動的なコンテンツを含むメールに非対応であるPCである。すなわち、PC120は、移動通信端末100から送信されたメールに含まれる動的なコンテンツを抽出できない。しかし、移動通信端末100のユーザによって送信されたメールはHTML形式であるため、変換前のHTML形式のメールをそのまま表示することができる。
【0019】
メールサーバ130は、移動通信端末100からのメール送信依頼を受け付け、宛先として指定された移動通信端末102、110、PC120へとメールを配信する。
【0020】
ネットワーク140は、移動通信端末100、102、110、PC120、メールサーバ130を接続するネットワークであり、例えばインターネットである。
【0021】
上記構成により、本発明の一実施形態に係る移動通信端末100、102は、動的なコンテンツを、HTML形式のメールに含まれる画像ファイルの拡張領域に格納してやりとりすることができる。また、動的なコンテンツを含むメールはHTML形式であるため、動的なコンテンツに非対応の移動通信端末110や、PC120によっても表示することができる。
【0022】
(2.ハードウェア構成)
図2は、本発明の一実施形態における移動通信端末100、102のハードウェア構成例を表す。移動通信端末100、102は、CPU200、ROM202、RAM204、フラッシュメモリ206、ネットワークコントーラ208、通信装置210、グラフィックスコントローラ212、表示装置214、入力コントローラ216、入力装置218、バス220を有し、画像ファイルの拡張領域に動的なコンテンツを格納したメールを送信又は受信することができる。
【0023】
CPU200は、本発明の一実施形態における移動通信端末100、102の動作制御を行う。ROM202は、CPU200が実行する移動通信端末100、102の動作に必要なOSやデータ等を記憶する。RAM204は、CPU202のワークエリア等を構成する。フラッシュメモリ206は、ユーザアプリケーション、アドレス帳、動画ファイル、画像ファイル、音楽ファイル、メールデータ等のユーザのデータを記憶する。ネットワークコントローラ208は、通信装置210を介して、インターネット又は携帯電話ネットワーク等に接続されるサーバ又は通信端末と通信を行うための通信制御を行う。グラフィックスコントローラ212は、液晶ディスプレイやタッチパネルディスプレイ等の表示装置214を介して、ユーザに操作画面や情報を提供するための制御を行う。入力コントローラ216は、ボタンやタッチパネル、キーボードを含む入力装置218を介してユーザから入力される信号を制御する。バス220は、移動通信端末100、102を構成する上記装置を相互に接続し、データのやり取りを行うためのものである。
【0024】
上記構成により、本発明の一実施形態に係る移動通信端末100は、画像ファイルの拡張領域に動的なコンテンツを格納したメールを送信又は受信することができる。
【0025】
(3.機能)
図3A、図3Bを用いて、本発明の一実施形態における移動通信端末100、102の機能ブロックを説明する。ここでは、メールを送信する機能に着目して移動通信端末100を、メールを受信する機能に着目して移動通信端末102をそれぞれ説明する。しかしながら、本発明の一実施形態における移動通信端末は、移動通信端末100、102に含まれる全ての機能を有する移動通信端末として構成されることができる。
【0026】
図3Aは、本発明の一実施形態における送信側の移動通信端末100の機能ブロックを表す。移動通信端末100は、ユーザからメールの入力を受け付ける入力部300、ユーザがメールの中に挿入して使用できる画像ファイル302、ユーザが作成したメールを動的なコンテンツに変換するか否かを判断するコンテンツ判断部304、ユーザが作成したメールを動的なコンテンツに変換するコンテンツ変換部306、変換された動的なコンテンツを画像ファイルの拡張領域に格納するコンテンツ格納部308、動的なコンテンツの有無に関するフラグを含むメールヘッダを生成するメールヘッダ生成部310、メール本文を生成するメール本文生成部312、メールを送信するメール送信部314、生成されたメールのプレビューを出力するメール出力部316、プレビューされた際にメールの中の動的なコンテンツを再生するコンテンツ再生部318、プレビューされたメールを画面上に表示する表示部320及びHTML形式のメールを生成するメール生成部322を有し、動的なコンテンツに非対応の端末においてもメール本文を違和感なく表示させることのできる、動的なコンテンツを含むメールを送信する。
【0027】
入力部300は、メールを作成するユーザからの文字入力や画像選択を受け付ける。また、動的なコンテンツとして構成するかどうか、動的なコンテンツとして構成する場合にどのような動作をさせるかについてのユーザの入力を受け付けることもできる。入力又は選択された文字列又は画像に基づいて、メール本文生成部312により、メール本文が生成される。
【0028】
画像ファイル302は、メールの中に挿入して使用することのできる画像ファイルであり、入力部300を通じてユーザによって選択される。画像ファイルは、例えばGIFやJPEG等の任意のフォーマットであり、アニメーションするような画像を含む。
【0029】
コンテンツ判断部304は、ユーザによって入力部300を通じて入力され、メール本文生成部312により生成されたメール本文が動的なコンテンツかどうかを判断する。動的なコンテンツかどうかは、ユーザから動的なコンテンツとして構成する旨の入力がなされたかどうか、又はメールを構成する画像ファイルが上述した特別な相互作用を生ずるものかどうか等により決定される。
【0030】
コンテンツ変換部306は、コンテンツ判断部304がメールを動的なコンテンツに変換すると判断した場合に変換を実行する。例えば、画像ファイルと文字列とを組み合わせて、所定の規則に従って動作するFlash(登録商標)形式(swf形式)と変換する。所定の規則とは、上述の通り、例えば、ユーザによって定義されるか、あるいは画像ファイルごとに定義された特別な相互作用を生ずるために規定される。変換の例として、例えばFlash(登録商標)形式では、メール本文に含まれる画像ファイルと文字列をそれぞれ対応するデータ型で読み込み、それらに所定の規則を記述したスクリプトを挿入し、コンパイルを実行する。ここで、変換処理が、ハードウェア資源の不足等の要因によって失敗した場合には、動的なコンテンツは生成されない。
【0031】
コンテンツ格納部308は、コンテンツ変換部306によって変換された動的なコンテンツを、メール本文に含まれる画像ファイルの拡張領域に格納する。例えば、画像ファイルがGIF形式である場合には、図4A、図4Bに規定されるGIF形式の構成要素のうち、Application Extensionブロックとして規定される拡張領域を利用して格納することができる。図4Aは、GIF89a規格によって定められるフォーマットを表し、HeaderとTrailerの間のBlockと呼ばれる領域にデータを格納するよう規定されている。図4Bは、そのようなBlockの一つであるApplication Extensionブロックのフォーマットを表す。詳細については省略するが、例えば動的なコンテンツは、Application ExtensionブロックのApplication Dataに格納することができる。このように、同様の拡張領域又は独自領域を有する画像ファイルであれば、制限なく利用することができる。なお、コンテンツ格納部308が動的なコンテンツを格納する画像ファイルは、単一の画像ファイルであってもよいし、複数の画像ファイルであってもよい。複数の画像ファイルに格納する場合には、動画コンテンツがどのように複数の画像ファイルに格納されているかを示す情報も格納してもよい。なお、格納するとは、埋め込む、挿入する等によっても表現することができる。
【0032】
メールヘッダ生成部310は、当該端末100が送信するHTML形式のメールのヘッダを生成する。ここで、コンテンツ判断部304の判断結果及びコンテンツ変換部306における変換の成否に基づいて付されるフラグをヘッダに設定する。コンテンツ変換部306における変換が成功し、メールに動的なコンテンツが含まれる場合には、動的コンテンツフラグが設定される。動的コンテンツフラグは、例えばメールヘッダ内の「X-Mail-Type」フィールドにおいて「anime」のような文字列を挿入することによって設定される。あるいは、コンテンツ判断部304の判断の結果、メールに動的なコンテンツが含まれない場合には、通常コンテンツフラグが設定される。通常コンテンツフラグは、例えば「X-Mail-Type」フィールドにおいて「deco」のような文字列を挿入することによって設定される。あるいは、コンテンツ変換部306における変換が何らかの理由により失敗した結果、メールに動的なコンテンツが含まれない場合にも、「X-Mail-Type」フィールドに「deco」として設定する。
【0033】
メール本文生成部312は、ユーザが入力した文字列及び画像に基づいてメール本文を生成する。メール本文生成部312は、メールヘッダ生成部310とともに、メール生成部322を構成する。
【0034】
メール送信部314は、メール本文生成部312が生成したメールを宛先へと送信するためにメールサーバ130に送信する。
【0035】
メール出力部316は、メール本文生成部312が生成したメールをユーザが確認するため、その内容を出力する。
【0036】
コンテンツ再生部318は、メール出力部316が出力したメールに動的なコンテンツが含まれる場合、動的なコンテンツを再生する。
【0037】
表示部320は、メール出力部316が出力したメールを画面上に表示する。メールに動的なコンテンツが含まれる場合、動的なコンテンツをコンテンツ再生部318に再生させる。
【0038】
メール生成部322は、メールヘッダ生成部310とメール本文生成部312とを有し、メールヘッダ生成部310の生成したメールヘッダと、メール本文生成部312の生成したメール本文とから、HTML形式のメールを生成する。
【0039】
以上により、本発明の一実施形態における送信側の移動通信端末100は、動的なコンテンツに非対応の端末においてもメール本文を違和感なく表示させることのできる、動的なコンテンツを含むメールを送信できる。また、動的なコンテンツがメールの画像ファイルに格納されているかどうかを示すフラグを設定することにより、受信側での動的なコンテンツの有無の判断が容易になる。
【0040】
なお、コンテンツ変換部306は、画像ファイルと文字列とに加えて、音声や動画等の他のコンテンツを含んでもよい。これにより、表現性の高い動的なコンテンツを含むメールを送信できる。
【0041】
また、メールヘッダ生成部310が「X-Mail-Type」フィールドに指定して送信するフラグである「anime」又は「deco」は例であり、動的なコンテンツの有無を識別できるあらゆるフラグを用いることができる。
【0042】
図3Bは、本発明の一実施形態における受信側の移動通信端末102の機能ブロックを表す。移動通信端末102は、HTML形式のメールを受信する受信部350、受信されたメールのメールヘッダを解析するメールヘッダ解析部352、メールを動的なコンテンツを用いて出力するかHTML形式としてそのまま出力するかを判断する出力判断部354、メールに含まれる画像ファイルに動的なコンテンツが含まれるか解析する画像ファイル解析部356、解析された画像ファイルの拡張領域から動的なコンテンツを抽出するコンテンツ抽出部358、受信されたメールを出力するメール出力部360、動的なコンテンツを再生するコンテンツ再生部362及び出力されたメールを表示する表示部364を有し、メールに動的なコンテンツが含まれるか否かにより、動的なコンテンツを用いて出力するか、HTML形式でそのまま出力するかを判断してメールを表示することができる。
【0043】
受信部350は、移動通信端末100等から送信されたHTML形式のメールを受信する。
【0044】
メールヘッダ解析部352は、受信されたメールのメールヘッダの「X-Mail-Type」フィールドにフラグが設定されているかどうかを解析する。フラグの種類は、メールの画像ファイル内に動的なコンテンツが格納されていることを示す「anime」と、動的なコンテンツが含まれないことを示す「deco」とがある。一方、移動通信端末100以外の通信端末やPC等から送信されたメールには、当該フラグが設定されない。メールヘッダ解析部352は、上記結果を出力判断部354に伝える。
【0045】
出力判断部354は、メールヘッダ解析部352により特定されたフラグの内容に基づいて、受信したメールを動的なコンテンツを用いて出力するか、HTML形式としてそのまま出力するかを判断する。そして、フラグが「amine」である場合、すなわちメールに含まれる画像ファイルの拡張領域に動的なコンテンツが含まれる場合、動的なコンテンツを用いて出力すると判断する。または、フラグが「deco」である場合、すなわち動的なコンテンツが含まれない場合、HTML形式としてそのまま出力すると判断する。あるいは、フラグが設定されていない場合、すなわち動的なコンテンツが含まれるかどうか不明である場合、動的なコンテンツが画像ファイルに含まれるか否かを解析した結果に基づいて判断する。
【0046】
画像ファイル解析部356は、受信されたメールに含まれる画像ファイルに、動的なコンテンツが含まれるかどうかを解析する。例えば画像ファイルがGIF89a形式である場合、上述したように、動的なコンテンツは図4A、図4Bに示される所定の領域に格納されるため、そのような領域が含まれるか解析する。動的なコンテンツが含まれることがわかると、次に、コンテンツ抽出部358によって当該コンテンツが抽出される。動的なコンテンツが含まれない場合には、メールはHTML形式として出力される。なお、動的なコンテンツの形式は、例えばFlash(登録商標)形式がある。
【0047】
コンテンツ抽出部358は、解析された画像ファイルの拡張領域から動的なコンテンツを抽出する。例えば、画像ファイルがGIF89a形式である場合、上述したように、動的なコンテンツは図4A、図4Bに示される所定の領域に格納される。
【0048】
メール出力部360は、出力判断部354及び画像ファイル解析部356の結果を受けて、動的なコンテンツを用いてメールを出力するか、又はHTML形式としてメールを出力する。
【0049】
コンテンツ再生部362は、受信されたメールが動的なコンテンツを用いて出力されるとき、動的なコンテンツの再生を行う。
【0050】
表示部364は、出力されたメールを画面上に表示する。
【0051】
以上により、本発明の一実施形態における受信側の移動通信端末102は、メールに動的なコンテンツが含まれるか否かにより、動的なコンテンツを用いて出力するか、HTML形式でそのまま出力するかを判断してメールを表示することができる。
【0052】
なお、メールヘッダ解析部352が特定する「X-Mail-Type」フィールドのフラグ「anime」「deco」は例であり、動的なコンテンツの有無を識別するために予め定められたあらゆるフラグであってもよい。
【0053】
以上、本発明の一実施形態に係る移動通信端末100、102のハードウェア構成と機能について説明した。以下に、本発明の一実施形態に係る移動通信端末100、102のメール送受信処理について説明する。以下においても、メールを送信する処理を行う移動通信端末100と、メールを受信する処理を行う移動通信端末102とに分けて説明するが、実際には両方の処理を行う移動通信端末として構成することができる。
【0054】
(4.メール送信処理)
図5を用いて、本発明の一実施形態における移動通信端末100によるメール送信処理を説明する。
【0055】
ステップS500において、当該移動通信端末100のメール送信処理が開始される。
【0056】
ステップS502において、入力部300を通じたユーザによるメール本文の入力がなされる。また、ユーザによって、当該メールを動的なコンテンツとして構成する旨の入力がなされてもよい。ここでユーザにより入力された文字列及び選択された画像に基づき、メール本文生成部312によってメール本文が生成される。
【0057】
ステップS504において、コンテンツ判断部304はユーザにより構成されたメールが動的なコンテンツであるかどうか判断し、動的なコンテンツである場合に、ステップS506に進む。そうでない場合にはステップ514に進む。ユーザにより構成されたメールが動的なコンテンツであるかどうかは、ユーザから動的なコンテンツとして構成する旨の入力がなされたか、又はメールを構成する画像ファイルが上述した特別な相互作用を生ずるものかどうか等により決定される。
【0058】
ステップS506において、コンテンツ変換部306は、画像ファイルと文字列とを組み合わせて、所定の規則に従って動作する動的なコンテンツへと変換する。所定の規則とは、上述の通り、例えば、ユーザによって定義されるか、あるいは画像ファイルごとに定義された特別な相互作用を生ずるために規定される。動的なコンテンツがFlash(登録商標)である場合には、変換によってswf形式のデータが取得される。
【0059】
ステップS508において、コンテンツ変換部306における動的なコンテンツへの変換が成功した場合に、ステップS510へと進む。そうでない場合、すなわち端末のハードウェア資源の不足、動的なコンテンツに変換するための規則又はスクリプトの不具合等により変換が失敗した場合には、ステップS514へと進む。
【0060】
ステップS510において、コンテンツ格納部308は、コンテンツ変換部306が生成した動的なコンテンツのデータを、メール本文生成部312が生成したメール本文に含まれる画像データの拡張領域に格納する。
【0061】
ステップS512において、メールヘッダ生成部310は、メールヘッダの「X-Mail-Type」フィールドに「anime」フラグを指定して、メールヘッダを生成する。
【0062】
ステップS514において、メールヘッダ生成部310は、メールヘッダの「X-Mail-Type」フィールドに「deco」フラグを指定して、メールヘッダを生成する。
【0063】
ステップS516において、メール送信部314は、メール生成部322がメール本文とメールヘッダとに基づいて生成したHTML形式のメールを送信する。
【0064】
ステップS550において、メール送信処理は終了する。
【0065】
以上のメール送信処理により、本発明の一実施形態に係る移動通信端末100は、動的なコンテンツを含むメールが、動的なコンテンツの再生に非対応の端末に送信されても、変換前の画像又は文字列を含むHTML形式のメールを表示することができる。さらに、動画コンテンツが添付ファイルとして表示されないため、ユーザに違和感を与えないようにすることができる。
【0066】
(5.メール受信処理)
以下に、本発明の一実施形態における移動通信端末100から送信された、動的なコンテンツが格納された画像ファイルを含むHTML形式のメールを受信する処理について説明する。ここでは、本発明の一実施形態における移動通信端末102によるメール受信処理と、動的なコンテンツの再生に対応しない移動通信端末110によるメール受信処理とに分けて説明する。
【0067】
(5.1 動的なコンテンツの再生に対応する移動通信端末によるメール受信処理)
図6を用いて、本発明の一実施形態における移動通信端末102によるメール受信処理を説明する。
【0068】
ステップS600において、当該移動通信端末102のメール受信処理が開始される。
【0069】
ステップS602において、受信部350はHTML形式のメールを受信する。HTML形式のメールには、メールヘッダ生成部310が生成したメールヘッダ、メール本文生成部312が生成したメール本文、画像ファイルが含まれる。
【0070】
ステップS604において、メールヘッダ解析部352は、受信したメールのメールヘッダの「X-Mail-Type」フィールドに所定のフラグが設定されているかどうかを解析する。フラグの種類には、動的なコンテンツを含むことを示す「anime」、動的なコンテンツが含まれないことを示す「deco」がある。また、移動通信端末100以外の端末又はPCからのメールのメールヘッダには上記フラグが含まれない。メールヘッダ解析部352は、メールヘッダに上記フラグが付されている場合にはその種類を、上記フラグが含まれない場合にはその旨を出力判断部354に伝える。
【0071】
ステップS606において、出力判断部354は、メールヘッダの解析結果に基づいて、メールの出力方法を決定するための判断を行う。メールヘッダに含まれるフラグが「anime」フラグである場合には、動的なコンテンツを用いて抽出するため、ステップS616へと進む。そうでない場合には、ステップS608へと進む。
【0072】
ステップS608において、出力判断部354は、引き続きメールの出力方法を決定するための判断を行う。メールヘッダに含まれるフラグが「deco」フラグである場合には、HTML形式のメールをそのまま出力するため、ステップS620へと進む。そうでない場合には、ステップS610へと進む。
【0073】
ステップS610において、出力判断部354は、引き続きメールの出力方法を決定するための判断を行う。受信したメールに画像ファイルが含まれる場合には、動的コンテンツが含まれるかどうか解析するためにステップS612へと進む。そうでない場合には、HTML形式のメールをそのまま出力するため、ステップS620へと進む。
【0074】
ステップS612において、画像ファイル解析部356は、受信されたメールに含まれる画像ファイルに、動的なコンテンツが含まれるかどうかを解析する。
【0075】
ステップS614において、画像ファイルの解析の結果、動的なコンテンツが含まれていた場合には、ステップS616へと進む。そうでない場合には、HTML形式のメールをそのまま出力するため、ステップS620へと進む。
【0076】
ステップS616において、コンテンツ抽出部358は、画像ファイルの拡張領域から、動的なコンテンツを抽出する。
【0077】
ステップS618において、メール出力部360は、抽出された動的なコンテンツを用いて、受信されたメールを出力する。
【0078】
ステップS620において、メール出力部360は、受信されたHTML形式のメールをそのまま出力する。
【0079】
ステップS622において、表示部364は、メール出力部360によって出力されたメールを当該端末102上の画面に表示する。出力されたメールに動的なコンテンツが含まれる場合、動的なコンテンツはコンテンツ再生部362によって再生される。
【0080】
ステップS650において、メール受信処理は終了する。
【0081】
以上のメール受信処理により、本発明の一実施形態に係る移動通信端末102は、受信されたメールに設定された、動的なコンテンツが含まれることを示すフラグにより、画像ファイルの解析を行わずに動的なコンテンツを用いたメールを出力できる。また、受信されたメールに設定された、動的なコンテンツが含まれないことを示すフラグにより、画像ファイルの解析を行わずにHTML形式でメールをそのまま出力できる。さらに、受信されたメールにフラグが設定されていない場合には、画像ファイルを解析した結果に基づいて、動的なコンテンツを用いてメールを出力するか、HTML形式でメールをそのまま出力するかを決定できる。
【0082】
(5.2 動的なコンテンツの再生に対応しない移動通信端末110によるメール受信処理)
動的なコンテンツの再生に対応しない移動通信端末110は、移動通信端末100から送信された、動的なコンテンツを含むHTML形式のメールを受信する。移動通信端末110は、HTML形式のメールを出力して表示することが可能である。従って、メールヘッダのフラグの有無に関わらず、受信されたHTML形式のメールをそのまま表示する。これにより、動的なコンテンツの再生に対応しない移動通信端末110は、動的なコンテンツを表示しないが、動的なコンテンツの変換前の文字列又は画像を表示することができる。結果として、再生できない動的なコンテンツに起因してメールの表示が崩れたり、不要な添付ファイルが表示されたりせず、ユーザが違和感なくメールを閲覧することができる。
【0083】
以上のように、本発明の一実施形態における移動通信端末100は、動的なコンテンツを画像ファイルの拡張領域に格納したHTML形式のメールを送信し、動的なコンテンツの再生に非対応の端末にも前記メールを違和感なく表示させることができる。また、動的なコンテンツが含まれることを示すフラグをヘッダに付してメールを送信することで、本発明の一実施形態における移動通信端末102が、画像ファイルの解析処理をすることなく動的なコンテンツを抽出できる。また、動的なコンテンツが含まれないことを示すフラグをヘッダに付してメールを送信することで、本発明の一実施形態における移動通信端末102が、画像ファイルの解析処理をすることなくHTML形式のメールをそのまま出力できる。
【0084】
(6.変形例)
これまで、変換によって生成した動的なコンテンツを、メールに添付される画像データの拡張領域に格納して送信する例について説明した。以下では、画像データの拡張領域に動的なコンテンツが予め格納されている場合に、この動的なコンテンツを用いて、メール本文を動的なコンテンツに変換できるメールを送受信する例について説明する。
【0085】
図7A、図7Bを用いて、画像データの拡張領域に予め格納された動的なコンテンツを用いてメールを送信する移動通信端末700と、該メールを受信する移動通信端末702の機能ブロックを説明する。なお、移動通信端末700、702のハードウェア構成は、図2に示した移動通信端末100の例と同様である。
【0086】
まず、図7Aを用いて、送信側の移動通信端末700の機能ブロックについて説明する。
【0087】
入力部700は、図3Aにおける移動通信端末100の入力部300と同様の機能を有する。
【0088】
画像ファイル702は、図3Aにおける移動通信端末100の画像ファイル302と同様であるが、画像ファイルの拡張領域に、既に動的なコンテンツが格納されている点で異なる。先述の通り、動的なコンテンツには、メール本文を構成する文字列又は画像の動きを規定する所定の規則が含まれる。
【0089】
コンテンツ判断部704は、ユーザによって選択された画像ファイルが動的なコンテンツを含む場合に、メール本文が動的なコンテンツを含むものであると判断する。
【0090】
コンテンツ変換部706は、コンテンツ抽出部724が画像ファイルから抽出した動的なコンテンツ(所定の規則)をメール本文に含まれる文字列又は画像に適用し、メール本文を動的なコンテンツに変換する。ここで、移動通信端末100と異なり、変換されたメール本文の動的なコンテンツは、画像ファイルの拡張領域に格納されない点に留意する。変換されたメール全体の動的なコンテンツの元となる、所定の規則を含む動的なコンテンツは、画像データの拡張領域に予め格納されているため、画像データを送信すれば、受信側においても同様の変換が可能となる。
【0091】
メールヘッダ生成部710は、図3Aにおける移動通信端末100のメールヘッダ生成部310と同様の機能を有する。
【0092】
メール本文生成部712は、図3Aにおける移動通信端末100のメール本文生成部312と同様の機能を有する。
【0093】
メール送信部714は、図3Aにおける移動通信端末100のメール送信部314と同様の機能を有する。
【0094】
メール出力部716は、図3Aにおける移動通信端末100のメール出力部316と同様の機能を有し、さらに、ユーザによるプレビューのために、コンテンツ変換部706によって変換された、メール本文の動的なコンテンツを出力する。
【0095】
コンテンツ再生部718は、図3Aにおける移動通信端末100のコンテンツ再生部318と同様の機能を有する。
【0096】
表示部720は、図3Aにおける移動通信端末100の再生部320と同様の機能を有する。
【0097】
メール生成部722は、図3Aにおける移動通信端末100のメール生成部322と同様の機能を有する。
【0098】
コンテンツ抽出部724は、画像ファイル702の拡張領域に含まれる動的なコンテンツを抽出する。
【0099】
このように、移動通信端末700は、画像ファイルの拡張領域に予め格納された動的なコンテンツを利用して、動的な内容を表すメール本文を送信できる。また、フラグを設定することにより、受信側において、画像ファイル内に動的なコンテンツが含まれるか否かの解析処理が不要となる。さらに、フラグを設定することにより、メール本文の動的なコンテンツの変換に失敗する場合に、受信側において、画像ファイルからの動的なコンテンツの抽出処理を行う必要がなくなる。
【0100】
次に、図7Bを用いて、受信側の移動通信端末702の機能ブロックについて説明する。
【0101】
受信部750は、図3Bにおける移動通信端末102の受信部350と同様の機能を有する。
【0102】
メールヘッダ解析部752は、図3Bにおける移動通信端末102のメールヘッダ解析部352と同様の機能を有する。
【0103】
出力判断部754は、図3Bにおける移動通信端末102の出力判断部354と同様の機能を有する。
【0104】
画像ファイル解析部756は、図3Bにおける移動通信端末102の画像ファイル解析部356と同様の機能を有する。
【0105】
コンテンツ抽出部758は、図3Bにおける移動通信端末102のコンテンツ抽出部358と同様の機能を有する。ここで、抽出される対象となる動的なコンテンツは、移動通信端末700によって変換された、メール本文の動的なコンテンツではなく、画像ファイルに予め格納されていた動的なコンテンツである点に留意する。
【0106】
メール出力部760は、出力判断部754及び画像ファイル解析部756の結果を受けて、コンテンツ変換部766によって変換された、メール本文を表す動的なコンテンツを用いてメールを出力するか、又はHTML形式としてメールを出力する。
【0107】
コンテンツ再生部762は、図3Bにおける移動通信端末102のコンテンツ再生部362と同様の機能を有する。
【0108】
表示部764は、図3Bにおける移動通信端末102の表示部364と同様の機能を有する。
【0109】
コンテンツ変換部766は、コンテンツ抽出部758が画像ファイルから抽出した動的なコンテンツ(所定の規則)をメール本文に含まれる文字列又は画像に適用し、メール本文を表す動的なコンテンツに変換する。
【0110】
以上により、本発明の一実施形態における受信側の移動通信端末702は、メールに動的なコンテンツが含まれるか否かにより、動的なコンテンツを用いて出力するか、HTML形式でそのまま出力するかを判断してメールを表示することができる。
【0111】
図8を用いて、移動通信端末700によるメール送信処理を説明する。
【0112】
ステップS800−S804は、図5におけるS500−S504に対応する。
【0113】
ステップS806において、コンテンツ抽出部724は、画像ファイルの拡張領域から、動的なコンテンツを抽出する。
【0114】
ステップS808において、コンテンツ変換部706は、コンテンツ抽出部724が画像ファイルから抽出した動的なコンテンツ(所定の規則)をメール本文に含まれる文字列又は画像に適用し、メール本文を動的なコンテンツに変換する。
【0115】
ステップS810、S812、S814、S816、S850は、図5におけるS508、S512、S514、S516、S550にそれぞれ対応する。
【0116】
以上のメール送信処理により、本発明の一実施形態に係る移動通信端末700は、動的なコンテンツを含むメールが、動的なコンテンツの再生に非対応の端末に送信されても、変換前の画像又は文字列を含むHTML形式のメールを表示することができる。
【0117】
図9を用いて、移動通信端末702によるメール受信処理を説明する。
【0118】
ステップS900−S916は、図6におけるS600−S616にそれぞれ対応する。
【0119】
ステップS918において、コンテンツ変換部766は、コンテンツ抽出部758が画像ファイルから抽出した動的なコンテンツ(所定の規則)をメール本文に含まれる文字列又は画像に適用し、メール本文を動的なコンテンツに変換する。
【0120】
ステップS920において、メール出力部360は、コンテンツ変換部766によって変換された、メール本文の動的なコンテンツを出力する。
【0121】
ステップS922、S924、S950は、図6におけるS620、S622、S650にそれぞれ対応する。
【0122】
以上のメール受信処理により、本発明の一実施形態に係る移動通信端末702は、受信されたメールに設定された、動的なコンテンツが含まれることを示すフラグにより、画像ファイルの解析を行わずにメール本文を表す動的なコンテンツとして出力できる。また、受信されたメールに設定された、動的なコンテンツが含まれないことを示すフラグにより、画像ファイルの解析を行わずにHTML形式でメールをそのまま出力できる。さらに、受信されたメールにフラグが設定されていない場合には、画像ファイルを解析した結果に基づいて、メール本文を表す動的なコンテンツで出力するか、HTML形式でメールをそのまま出力するかを決定できる。
【符号の説明】
【0123】
100 移動通信端末
102 移動通信端末
300 入力部
302 画像ファイル
304 コンテンツ判断部
306 コンテンツ変換部
308 コンテンツ格納部
310 メールヘッダ生成部
312 メール本文生成部
314 メール送信部
316 メール出力部
318 コンテンツ再生部
320 表示部
322 メール生成部
350 受信部
352 メールヘッダ解析部
354 出力判断部
356 画像ファイル解析部
358 コンテンツ抽出部
360 メール出力部
362 コンテンツ再生部
364 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像又は文字列の組み合わせにより変換された動的なコンテンツを含むメールを送信する移動通信端末であって、
前記画像に係る画像ファイルの予め定められた拡張領域に、前記動的なコンテンツを格納するコンテンツ格納部と、
前記画像ファイルを含むHTML形式のメールを生成するメール生成部と、
前記メールに含まれるメールヘッダを生成するメールヘッダ生成部と、
を有し、
前記メールヘッダ生成部は、前記拡張領域に前記動的なコンテンツが格納されている場合に第一のフラグを含むメールヘッダを生成し、前記動的なコンテンツが前記拡張領域に格納されていない場合に第二のフラグを含むメールヘッダを生成する、
移動通信端末。
【請求項2】
前記動的なコンテンツは、前記画像又は前記文字列が所望の動作をするように記述されたスクリプトを所定の端末で再生可能な形式に変換することで生成される、
請求項1に記載の移動通信端末。
【請求項3】
画像又は文字列の組み合わせにより変換された動的なコンテンツを含むメールを受信する移動通信端末であって、
受信したHTML形式のメールに含まれる画像ファイルの拡張領域から前記動的なコンテンツを抽出するコンテンツ抽出部と、
前記抽出された動的なコンテンツを用いて前記メールを出力するメール出力部と、
前記メールのメールヘッダに含まれるフラグを解析し、前記拡張領域に前記動的なコンテンツが格納されているか否かを判定するメールヘッダ解析部と、
前記フラグに基づいて、前記メールを、抽出された前記動的なコンテンツとともに出力するか否かを判断する出力判断部と、
を有する、移動通信端末。
【請求項4】
前記動的なコンテンツは、前記画像又は前記文字列が所望の動作をするように記述されたスクリプトを所定の端末で再生可能な形式に変換することで生成される、
請求項3に記載の移動通信端末。
【請求項5】
画像又は文字列の組み合わせにより変換された動的なコンテンツを含むメールを送信する移動通信方法であって、
前記画像に係る画像ファイルの予め定められた拡張領域に、前記動的なコンテンツを格納するコンテンツ格納段階と、
前記画像ファイルを含むHTML形式のメールを生成するメール生成段階と、
前記メールに含まれるメールヘッダを生成するメールヘッダ生成段階と、
を有し、
前記メールヘッダ生成段階において、前記拡張領域に前記動的なコンテンツが格納されている場合に第一のフラグを含むメールヘッダを生成し、前記動的なコンテンツが前記拡張領域に格納されていない場合に第二のフラグを含むメールヘッダを生成する、
移動通信方法。
【請求項6】
画像又は文字列の組み合わせにより変換された動的なコンテンツを含むメールを受信する移動通信方法であって、
受信したHTML形式のメールに含まれる画像ファイルの拡張領域から前記動的なコンテンツを抽出するコンテンツ抽出段階と、
前記抽出された動的なコンテンツを用いて前記メールを出力するメール出力段階と、
前記メールのメールヘッダに含まれるフラグを解析し、前記拡張領域に前記動的なコンテンツが格納されているか否かを判定するメールヘッダ解析段階と、
前記フラグに基づいて、前記メールを、抽出された前記動的なコンテンツとともに出力するか否かを判断する出力判断段階と、
を有する、移動通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−110704(P2013−110704A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256423(P2011−256423)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(508153327)カタリスト・モバイル株式会社 (9)
【Fターム(参考)】