説明

移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法

【課題】設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法を提供する。
【解決手段】移動通信端末試験装置1は、試験対象の移動通信端末5に対して信号を送受信することにより基地局を擬似する擬似基地局装置10と、擬似基地局装置10の送信電力及び送信電力の時間的変化量の設定値を入力する入力画面を生成する送信電力設定表示処理部22と、送信電力及び送信電力の時間的変化量の設定値を入力する操作部31と、操作部31が入力した設定値を用いて送信電力の時間変化を表すグラフを生成する送信電力グラフ表示処理部23と、グラフを表示する表示部33と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、携帯電話やモバイル端末等の移動通信端末を試験する移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の移動通信端末試験装置としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。この移動通信端末試験装置は、試験対象の移動通信端末に対して信号を送受信することで基地局を擬似する2つの擬似基地局部と、各擬似基地局部の送信状態を設定する送信状態設定部と、キーボード等で構成された操作部とを備えている。この構成により、特許文献1記載の従来の移動通信端末試験装置は、試験者が操作部を操作して設定した試験条件に従って、移動通信端末の送信試験を実施できるようになっている。
【0003】
例えば、従来の移動通信端末試験装置では、ハンドオーバ試験を実施する場合は、2つの擬似基地局部に対して送信電力の時間的変化(以下「送信電力変化」という。)を設定する数値データを試験者が操作部を操作して入力する。その結果、従来の移動通信端末試験装置は、一方の擬似基地局部の送信電力を徐々に低下させ、並行して他方の擬似基地局部の送信電力を徐々に増加させることによって、移動通信端末に対してハンドオーバ試験を実施することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−136341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の移動通信端末試験装置では、試験者に操作部を操作させて送信電力変化を設定する数値データを入力させる構成なので、送信電力変化が誤設定されることがあった。そのため、従来の移動通信端末試験装置では、正しい数値データを再入力して、移動通信端末に対する試験をやり直す必要があった。
【0006】
本発明は、前述のような事情に鑑みてなされたものであり、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る移動通信端末試験装置は、試験対象の移動通信端末(5)に対して信号を送受信することにより基地局を擬似する擬似基地局装置(10)と、前記擬似基地局装置の送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力する入力画面(110)を生成する入力画面生成手段(22)と、前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力する設定値入力手段(31)と、前記設定値入力手段が入力した設定値を用いて前記送信電力の時間変化を表すグラフ(120)を生成するグラフ生成手段(23)と、前記グラフを表示する表示手段(33)と、を備えた構成を有している。
【0008】
この構成により、本発明の請求項1に係る移動通信端末試験装置は、設定値入力手段が入力した設定値を用いて送信電力の時間変化を表すグラフを生成するグラフ生成手段と、グラフを表示する表示手段と、を備えるので、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0009】
本発明の請求項2に係る移動通信端末試験装置は、前記入力画面生成手段(41)は、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点(P1〜P4)ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間間隔の設定値を入力する入力画面(140)を生成するものであり、前記設定値入力手段は、前記変化点の個数、前記複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間間隔の各設定値を入力するものであり、前記設定値入力手段が入力した前記変化点に係る各設定値を適用したグラフを前記グラフ生成手段に生成させる変化点設定手段(42)をさらに備えた構成を有している。
【0010】
この構成により、本発明の請求項2に係る移動通信端末試験装置は、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点がある場合でも、グラフ表示により、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0011】
本発明の請求項3に係る移動通信端末試験装置は、請求項1に記載の擬似基地局装置を第1の擬似基地局装置(50)として備えるとともに、この第1の擬似基地局装置とは別個の第2の擬似基地局装置(60)を備え、前記入力画面生成手段(72)は、時間の経過とともに、前記第1の擬似基地局部の送信電力を第1の送信電力から第2の送信電力まで変化させ、並行して前記第2の擬似基地局部の送信電力を前記第2の送信電力から前記第1の送信電力まで変化させる送信電力及び前記送信電力の時間的変化量を入力する入力画面(170)を生成するものであり、前記設定値入力手段は、前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力するものであり、前記設定値入力手段が入力した前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量のデータを前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力設定手段(71)をさらに備えた構成を有している。
【0012】
この構成により、本発明の請求項3に係る移動通信端末試験装置は、ハンドオーバ試験を実施する場合でも、グラフ表示により、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0013】
本発明の請求項4に係る移動通信端末試験装置は、前記送信電力設定手段は、前記第1の擬似基地局部の送信電力を前記第1の送信電力から前記第2の送信電力まで変化させる設定値を前記設定値入力手段が入力したときに、前記第2の擬似基地局装置に対して前記第2の送信電力から前記第1の送信電力まで変化させる設定値を決定し、前記設定値入力手段が入力した設定値を前記第1の擬似基地局装置に設定し、決定した設定値を前記第2の擬似基地局装置に設定するものである構成を有している。
【0014】
この構成により、本発明の請求項4に係る移動通信端末試験装置は、ハンドオーバ試験でのデータ入力を簡易化することができる。
【0015】
本発明の請求項5に係る移動通信端末試験方法は、試験対象の移動通信端末(5)に対して信号を送受信することにより基地局を擬似する擬似基地局装置(10)を備えた移動通信端末試験装置(1)によって前記移動通信端末を試験する移動通信端末試験方法であって、前記擬似基地局装置の送信電力及び前記送信電力の時間的変化量を入力する入力画面を表示する入力画面表示ステップ(S12)と、前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力する設定値入力ステップ(S13)と、前記設定値入力ステップにおいて入力した設定値を用いて前記送信電力の時間変化を表すグラフを生成するグラフ生成ステップ(S14)と、前記グラフを表示する表示ステップ(S15)と、を含む構成を有している。
【0016】
この構成により、本発明の請求項5に係る移動通信端末試験方法は、設定値入力ステップにおいて入力した設定値を用いて送信電力の時間変化を表すグラフを生成するグラフ生成ステップと、グラフを表示する表示ステップと、を含むので、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0017】
本発明の請求項6に係る移動通信端末試験方法は、前記入力画面生成ステップ(S22)において、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間を入力する入力画面を表示し、前記設定値入力ステップにおいて、前記複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間の設定値を入力し、前記グラフ生成ステップ(S12)において生成するグラフに前記複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間のデータを設定する変化点設定ステップ(S24、25)をさらに含む構成を有している。
【0018】
この構成により、本発明の請求項6に係る移動通信端末試験方法は、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点がある場合でも、グラフ表示により、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0019】
本発明の請求項7に係る移動通信端末試験方法は、請求項5に記載の擬似基地局装置を第1の擬似基地局装置(50)として備えるとともに、この第1の擬似基地局装置とは別個の第2の擬似基地局装置(60)を備えた移動通信端末試験装置(3)によって前記移動通信端末を試験する移動通信端末試験方法であって、前記入力画面生成ステップ(S32)において、時間の経過とともに、前記第1の擬似基地局部の送信電力を第1の送信電力から第2の送信電力まで変化させ、並行して前記第2の擬似基地局部の送信電力を前記第2の送信電力から前記第1の送信電力まで変化させる送信電力及び前記送信電力の時間的変化量を入力する入力画面を生成し、前記設定値入力ステップ(S33、34)において、前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力し、前記設定値入力ステップにおいて入力した前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量のデータを前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力設定ステップ(S37)をさらに含む構成を有している。
【0020】
この構成により、本発明の請求項7に係る移動通信端末試験方法は、ハンドオーバ試験を実施する場合でも、グラフ表示により、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0021】
本発明の請求項8に係る移動通信端末試験方法は、前記送信電力入力ステップ(S33)において、前記第1の擬似基地局部の送信電力を前記第1の送信電力から前記第2の送信電力まで変化させる設定値を入力したときに、前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力及び前記送信電力の時間的変化量のデータを決定し、前記送信電力入力ステップにおいて入力した設定値を前記第1の擬似基地局装置に設定し、決定した設定値を前記第2の擬似基地局装置に設定するステップ(S34)を含む構成を有している。
【0022】
この構成により、本発明の請求項8に係る移動通信端末試験方法は、ハンドオーバ試験でのデータ入力を簡易化することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができるという効果を有する移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態におけるブロック構成図である。
【図2】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態において、表示部に表示される送信電力設定画面の一例である。
【図3】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態におけるブロック構成図である。
【図5】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態において、表示部に表示される送信電力設定画面の一例である。
【図6】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る移動通信端末試験装置の第3実施形態におけるブロック構成図である。
【図8】本発明に係る移動通信端末試験装置の第3実施形態において、表示部に表示される送信電力設定画面の一例である。
【図9】本発明に係る移動通信端末試験装置の第3実施形態における動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0026】
(第1実施形態)
まず、本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態における構成について説明する。
【0027】
図1に示すように、本実施形態における移動通信端末試験装置1は、移動通信端末5を試験するものであって、擬似基地局装置10、送信電力設定処理部20、操作部31、表示制御部32、表示部33を備えている。
【0028】
擬似基地局装置10は、送信部11、受信部12、結合器13、送信電力制御部14、信号処理部15を備えている。
【0029】
送信部11は、信号処理部15によって指定された周波数の搬送波を所定の変調方式により変調し、基地局信号として結合器13に出力するようになっている。
【0030】
受信部12は、被試験端末である移動通信端末5からの信号を結合器13経由で受信するようになっている。
【0031】
結合器13は、送信部11からの送信信号を移動通信端末5に出力し、移動通信端末5が送信した信号を受信部12に出力するようになっている。
【0032】
送信電力制御部14は、送信部11が出力する基地局信号の送信電力が、後述する送信電力設定部21によって設定された送信電力となるよう制御するようになっている。
【0033】
信号処理部15は、試験対象の移動通信端末5に対して実行する各試験の試験手順のデータを予め記憶するメモリを備えている。この試験手順は、後述する操作部31を試験者が操作することにより設定される。信号処理部15は、試験手順に基づいて、送信部11、受信部12、結合器13の動作を制御し、送信部11及び受信部12が送受信したメッセージを表示制御部32に出力するようになっている。
【0034】
送信電力設定処理部20は、送信電力設定部21、送信電力設定表示処理部22、送信電力グラフ表示処理部23を備えている。
【0035】
送信電力設定部21は、例えばGUI(Graphical User Interface)を介して、操作部31から入力された送信電力の入力データに基づいて、送信部11が出力する基地局信号の送信電力を設定するようになっている。
【0036】
送信電力設定表示処理部22は、送信電力の設定データ入力用のGUI画面を表示部33の画面に表示するための画面データを生成し、表示制御部32に出力するようになっている。この送信電力設定表示処理部22は、本発明に係る入力画面生成手段を構成する。
【0037】
送信電力グラフ表示処理部23は、送信電力の設定値を示す設定値表示グラフを表示部33の画面に表示するための画面データを生成し、表示制御部32に出力するようになっている。この送信電力グラフ表示処理部23は、本発明に係るグラフ生成手段を構成する。
【0038】
操作部31は、試験者が操作するものであり、例えば、アップリンク又はダウンリンクでの送信電力及びその時間的変化を指定するデータ等を含む試験条件や、試験手順に関する設定等を行うため、キーボード、ダイヤル又はマウスのような入力デバイス、これらを制御する制御回路等で構成される。この操作部31は、本発明に係る設定値入力手段を構成する。
【0039】
また、操作部31は、試験者に試験モードの選択も行わせることができるものである。試験者に試験モードとしては、移動通信端末5との間で一般的な通信により試験を行うモード(以下「一般通信試験モード」という。)、移動通信端末5の電池寿命の試験を主目的とした電池寿命試験モード、移動通信端末5に基地局を切り替える動作を行わせるハンドオーバ試験モード等がある。
【0040】
表示制御部32は、信号処理部15からの各種メッセージや、送信電力設定表示処理部22及び送信電力グラフ表示処理部23が生成した画面データ等を表示部33の画面に表示させるよう制御するようになっている。
【0041】
表示部33は、例えば液晶ディスプレイで構成され、表示制御部32の制御に従って、信号処理部15からの各種メッセージ、送信電力の設定画面、送信電力のグラフ等を表示するようになっている。なお、表示部33は、本発明に係る表示手段を構成する。表示部33に表示される送信電力設定画面の一例を図2に示す。
【0042】
図2において、表示部33に表示される送信電力設定画面100は、送信電力の設定値を入力する設定値入力画面110と、送信電力変化をグラフで示した設定値表示グラフ画面120とを含む。設定値入力画面110は、送信電力設定表示処理部22が生成したGUI画面を表示部33が表示したものである。また、設定値表示グラフ画面120は、送信電力グラフ表示処理部23が生成したグラフを表示部33が表示したものである。
【0043】
設定値入力画面110は、送信電力変化の時間要素を設定する時間設定部111と、擬似基地局装置10から移動通信端末5に向かうダウンリンクにおける送信電力の変化量を設定する送信電力変化量設定部112とを有する。この送信電力変化量設定部112は、3つのデータ入力窓(符号省略)を備え、変化前の送信電力、変化後の送信電力、送信電力の変化量が設定されるようになっている。図示の例では、ダウンリンクでの送信電力(DL Power)が、−40dBmから−70dBmまで、5秒ごとに5dB変化する時間的変化量で設定されている。なお、アップリンクでの送信電力も同様に設定可能である。
【0044】
設定値表示グラフ画面120は、横軸を時間(秒)、縦軸を送信電力(dBm)として、設定値入力画面110で設定された送信電力の設定値をグラフ表示したものである。移動通信端末試験装置1は、この設定値表示グラフ画面120を試験者に視認させることにより、試験者が自ら設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させることができる。したがって、移動通信端末試験装置1は、送信電力の設定に誤りがないか否かを試験者に容易に判断させることができ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0045】
次に、本実施形態における移動通信端末試験装置1の動作について図3を用いて説明する。
【0046】
試験者が操作部31を操作することにより、試験モードが選択される(ステップS11)。ここでは、一般的通信試験モードが選択されるものとする。
【0047】
送信電力設定表示処理部22は、送信電力設定画面100の画面データを生成して表示制御部32に出力し、表示部33は送信電力設定画面100を表示する(ステップS12)。ここで表示される送信電力設定画面100は、設定値入力画面110と、設定値表示グラフ画面120(グラフ表示なし)とを含む。
【0048】
試験者が操作部31を操作することにより、設定値入力画面110において送信電力の設定値が入力される(ステップS13)。
【0049】
送信電力グラフ表示処理部23は、設定値入力画面110において入力された送信電力の設定値に基づいて設定値表示グラフ画面120の画面データを生成する(ステップS14)。また、送信電力グラフ表示処理部23は、生成したデータを表示制御部32に出力し、表示部33はグラフが表示された設定値表示グラフ画面120を表示する(ステップS15)。
【0050】
試験者が設定値表示グラフ画面120を確認して設定値に誤りがなければ、試験者が操作部31を操作すると、送信電力設定部21が送信電力を設定し(ステップS16)、一般的通信試験モードでの通信試験が実行される(ステップS17)。
【0051】
以上のように、本実施形態における移動通信端末試験装置1は、送信電力の設定値をグラフ表示する送信電力グラフ表示処理部23を備える構成としたので、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0052】
(第2実施形態)
まず、本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態における構成について説明する。
【0053】
図4に示すように、本実施形態における移動通信端末試験装置2は、第1実施形態における移動通信端末試験装置1(図1参照)の送信電力設定処理部20に代えて、送信電力設定処理部40を備えた点が異なっている。したがって、第1実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0054】
送信電力設定処理部40は、送信電力設定表示処理部41及び変化点設定処理部42を有する。
【0055】
送信電力設定表示処理部41は、送信電力の設定データ入力用のGUI画面を表示部33の画面に表示するための画面データを生成し、表示制御部32に出力するようになっている。この送信電力設定表示処理部41は、本発明に係る入力画面生成手段を構成する。
【0056】
変化点設定処理部42は、送信部11が出力する基地局信号の送信電力を時間とともに変化させて移動通信端末5を試験する際に、後述する変化点数増減部141で設定された個数分の、送信電力の変化点を含むグラフを送信電力グラフ表示処理部23に生成させる情報を設定するようになっている。この変化点設定処理部42は、本発明に係る変化点設定手段を構成する。
【0057】
図5は、本実施形態における表示部33に表示される送信電力設定画面130を示している。送信電力設定画面130は、送信電力の設定値を入力する設定値入力画面140と、送信電力変化を示した設定値表示グラフ画面150とを含む。設定値入力画面140は、送信電力設定表示処理部41が生成したGUI画面を表示部33が表示したものである。また、設定値表示グラフ画面150は、変化点設定処理部42が設定した変化点に関する情報を入力して送信電力グラフ表示処理部23が生成したグラフを表示部33が表示したものである。
【0058】
設定値入力画面140は、送信電力の変化点の個数を増減する変化点数増減部141を有する。また、設定値入力画面140は、擬似基地局装置10から移動通信端末5に向かうダウンリンクにおける送信電力の各変化点の送信電力値入力窓と、各変化点の時間間隔(interval)を設定する時間間隔入力窓とを含む変化点設定部142を有する。さらに、設定値入力画面140は、変化点設定部142の画面表示をスクロールするスライダ143を有する。
【0059】
変化点設定部142に表示される送信電力値入力窓及び時間間隔入力窓の表示数は、変化点数増減部141による増減値に応じて送信電力設定表示処理部41が増減するようになっている。
【0060】
図示の例では、基準点であるP0での送信電力設定値は−40dBm、第1の変化点であるP1での送信電力設定値は−90dBm、基準点P0と第1の変化点P1との時間間隔は10秒に設定してある。
【0061】
設定値表示グラフ画面150は、横軸を時間(秒)、縦軸を送信電力(dBm)として、設定値入力画面140で設定された送信電力の設定値をグラフ表示したものである。移動通信端末試験装置2は、この設定値表示グラフ画面150を試験者に視認させることにより、試験者が自ら設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させることができる。したがって、移動通信端末試験装置2は、送信電力の設定に誤りがないか否かを試験者に容易に判断させることができ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0062】
本実施形態において、移動通信端末5が、ダウンリンクの送信電力に応じてアップリンクの送信電力を増減するものとする。この場合、移動通信端末5は、ダウンリンクの送信電力が低下するとアップリンクの送信電力を増大し、ダウンリンクの送信電力が増大するとアップリンクの送信電力を低下することとなる。したがって、本実施形態での試験は、移動通信端末5の電池寿命試験として好適である。
【0063】
次に、本実施形態における移動通信端末試験装置2の動作について図6を用いて説明する。
【0064】
試験者が操作部31を操作することにより、試験モードが選択される(ステップS21)。ここでは、電池寿命試験モードが選択されるものとする。
【0065】
送信電力設定表示処理部41は、送信電力設定画面130の画面データを生成して表示制御部32に出力し、表示部33は送信電力設定画面130を表示する(ステップS22)。ここで表示される送信電力設定画面130は、設定値入力画面140と、設定値表示グラフ画面150(グラフ表示なし)とを含む。
【0066】
試験者が操作部31を操作することにより、設定値入力画面140において送信電力の設定値が入力される(ステップS23)。
【0067】
送信電力設定表示処理部41は、変化点数増減部141の操作により、変化点が増減されたか否かを判断する(ステップS24)。
【0068】
ステップS24において、変化点が増減されたと判断した場合は、送信電力設定表示処理部41は、送信電力値入力窓及び時間間隔入力窓の表示数を増減する(ステップS25)。すなわち、送信電力設定表示処理部41は、変化点が増加されたと判断した場合は送信電力値入力窓及び時間間隔入力窓の表示数を変化点数増減部141の設定値に応じて増加し、変化点が減少されたと判断した場合は送信電力値入力窓及び時間間隔入力窓の表示数を変化点数増減部141の設定値に応じて減少する。変化点を増加した場合、試験者は増加した変化点に対し、操作部31を介して送信電力と時間間隔との設定値を入力する。
【0069】
一方、ステップS24において、変化点が増減されたと判断されなかった場合は、送信電力グラフ表示処理部23は、設定値入力画面140において入力された送信電力の設定値に基づいて設定値表示グラフ画面150の画面データを生成する(ステップS26)。また、送信電力グラフ表示処理部23は、生成した画面データを表示制御部32に出力し、表示部33は設定値表示グラフ画面150を表示する(ステップS27)。
【0070】
試験者が設定値表示グラフ画面150を確認して設定値に誤りがなければ、試験者が操作部31を操作すると、送信電力設定部21が送信電力を設定し(ステップS28)、電池寿命試験が実行される(ステップS29)。
【0071】
以上のように、本実施形態における移動通信端末試験装置2は、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点を変化点数増減部141で設定し、複数の変化点を含むグラフを送信電力グラフ表示処理部23に生成させる変化点設定処理部42を備える構成としたので、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点がある場合でも、グラフ表示により、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0072】
(第3実施形態)
まず、本発明に係る移動通信端末試験装置の第3実施形態における構成について説明する。
【0073】
図7に示すように、本実施形態における移動通信端末試験装置3は、第1実施形態における移動通信端末試験装置1(図1参照)の送信電力設定処理部20に代えて送信電力設定処理部70を備えた点と、擬似基地局装置を2つ備えた点が異なっている。したがって、第1実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0074】
移動通信端末試験装置3は、第1実施形態における擬似基地局装置10の2つ分に相当する第1の擬似基地局装置50と、第2の擬似基地局装置60とを備えている。
【0075】
第1の擬似基地局装置50は、送信部51、受信部52、結合器53、送信電力制御部54、信号処理部55を備えている。第2の擬似基地局装置60は、送信部61、受信部62、結合器63、送信電力制御部64、信号処理部65を備えている。
【0076】
送信電力設定処理部70は、ハンドオーバ送信電力設定部71、送信電力設定表示処理部72を有する。
【0077】
ハンドオーバ送信電力設定部71は、第1の擬似基地局装置50の送信部51と、第2の擬似基地局装置60の送信部61とが出力する基地局信号の送信電力を時間とともに並行して変化させて移動通信端末5を試験する送信電力値を設定するようになっている。このハンドオーバ送信電力設定部71は、本発明に係る送信電力設定手段を構成する。
【0078】
送信電力設定表示処理部72は、ハンドオーバの試験を行う送信電力の設定データ入力用のGUI画面を表示部33に表示するための画面データを生成し、表示制御部32に出力するようになっている。この送信電力設定表示処理部72は、本発明に係る入力画面生成手段を構成する。
【0079】
図8は、本実施形態における表示部33に表示される送信電力設定画面160を示している。送信電力設定画面160は、送信電力の設定値を入力する設定値入力画面170と、送信電力変化を示した設定値表示グラフ画面180とを含む。設定値入力画面170は、送信電力設定表示処理部72が生成したGUI画面を表示部33が表示したものである。また、設定値表示グラフ画面180は、ハンドオーバ送信電力設定部71が設定した情報により送信電力グラフ表示処理部23が生成したグラフを表示部33が表示したものである。
【0080】
設定値入力画面170は、送信電力変化を設定する時間的変化設定部171と、第1の擬似基地局装置50(BTS1)の送信電力を設定する送信電力変化量設定部172と、第2の擬似基地局装置60(BTS2)の送信電力を設定する送信電力変化量設定部173とを有する。
【0081】
ここで、試験者が操作部31を操作して、送信電力変化量設定部172の設定値を設定すると、ハンドオーバ送信電力設定部71は、その設定値に応じて送信電力変化量設定部173の設定値を決定するようになっている。図示の例では、送信電力変化量設定部172のハンドオーバ前の送信電力が−40dBm、ハンドオーバ後の送信電力が−70dBm、送信電力の変化量が5秒あたり5dBと設定されたとき、ハンドオーバ送信電力設定部71は、送信電力変化量設定部172のハンドオーバ前の送信電力を−70dBm、ハンドオーバ後の送信電力を−40dBm、送信電力の変化量を5秒あたり5dBと決定する。
【0082】
設定値表示グラフ画面180は、横軸を時間(秒)、縦軸を送信電力(dBm)として、設定値入力画面170で設定された送信電力の設定値をグラフ表示したものである。移動通信端末試験装置3は、この設定値表示グラフ画面180を試験者に視認させることにより、試験者が自ら設定した送信電力変化を直感的に把握させることができる。したがって、移動通信端末試験装置3は、送信電力の設定に誤りがないか否かを試験者に容易に判断させることができ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0083】
次に、本実施形態における移動通信端末試験装置3の動作について図9を用いて説明する。
【0084】
試験者が操作部31を操作することにより、試験モードが選択される(ステップS31)。ここでは、ハンドオーバ試験モードが選択されるものとする。
【0085】
送信電力設定表示処理部22は、送信電力設定画面160のデータを生成して表示制御部32に出力し、表示部33は送信電力設定画面160を表示する(ステップS32)。ここで表示される送信電力設定画面160は、設定値入力画面170と、設定値表示グラフ画面180(グラフ表示なし)とを含む。
【0086】
試験者が操作部31を操作することにより、時間的変化設定部171の設定値と、送信電力変化量設定部172の送信電力の設定値、すなわち第1の擬似基地局装置50の送信電力の設定値とが入力される(ステップS33)。
【0087】
ハンドオーバ送信電力設定部71は、送信電力変化量設定部172の送信電力の設定値に応じて、送信電力変化量設定部173の設定値、すなわち第2の擬似基地局装置60の送信電力の設定値を決定し(ステップS34)、表示部33によって送信電力変化量設定部173のデータ入力窓に画面表示される。なお、ステップS34において、試験者が操作部31を操作することにより、第2の擬似基地局装置60の送信電力の設定値を入力する構成としてもよい。
【0088】
送信電力グラフ表示処理部23は、設定値入力画面170において入力された送信電力の設定値に基づいて設定値表示グラフ画面180の画面データを生成する(ステップS35)。また、送信電力グラフ表示処理部23は、生成したデータを表示制御部32に出力し、表示部33は設定値表示グラフ画面180を表示する(ステップS36)。
【0089】
試験者が設定値表示グラフ画面180を確認して設定値に誤りがなければ、試験者が操作部31を操作すると、ハンドオーバ送信電力設定部71が第1の擬似基地局装置50及び第2の擬似基地局装置60に対してそれぞれ送信電力を設定し(ステップS37)、ハンドオーバ試験が実行される(ステップS38)。
【0090】
以上のように、本実施形態における移動通信端末試験装置3は、第1の擬似基地局装置50及び第2の擬似基地局装置60のハンドオーバ試験における送信電力の設定値をグラフ表示する送信電力グラフ表示処理部23を備える構成としたので、ハンドオーバ試験において、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができる。
【0091】
なお、前述の実施形態において、第1の擬似基地局装置50の送信電力を徐々に減少させ、第2の擬似基地局装置60の送信電力を徐々に増加させる例を挙げたが、送信電力の増減はこの逆であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
以上のように、本発明に係る移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法は、設定した送信電力変化を試験者に直感的に把握させ、送信電力変化の誤設定を防止することができるという効果を有し、携帯電話やモバイル端末等の移動通信端末を試験する移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法として有用である。
【符号の説明】
【0093】
1、2、3 移動通信端末試験装置
5 移動通信端末
10 擬似基地局装置
11、51、61 送信部
12、52、62 受信部
13、53、63 結合器
14、54、64 送信電力制御部
15、55、65 信号処理部
20、40、70 送信電力設定処理部
21 送信電力設定部
22、41、72 送信電力設定表示処理部(入力画面生成手段)
23 送信電力グラフ表示処理部(グラフ生成手段)
31 操作部(設定値入力手段)
32 表示制御部
33 表示部(表示手段)
42 変化点設定処理部(変化点設定手段)
50 第1の擬似基地局装置
60 第2の擬似基地局装置
71 ハンドオーバ送信電力設定部(送信電力設定手段)
100、130、160 送信電力設定画面
110、140、170 設定値入力画面
111 時間設定部
112 送信電力変化量設定部
120、150、180 設定値表示グラフ画面
141 変化点数増減部
142 変化点設定部
143 スライダ
171 時間的変化設定部
172 送信電力変化量設定部
173 送信電力変化量設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験対象の移動通信端末(5)に対して信号を送受信することにより基地局を擬似する擬似基地局装置(10)と、
前記擬似基地局装置の送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力する入力画面(110)を生成する入力画面生成手段(22)と、
前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力する設定値入力手段(31)と、
前記設定値入力手段が入力した設定値を用いて前記送信電力の時間変化を表すグラフ(120)を生成するグラフ生成手段(23)と、
前記グラフを表示する表示手段(33)と、を備えたことを特徴とする移動通信端末試験装置。
【請求項2】
前記入力画面生成手段(41)は、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点(P1〜P4)ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間間隔の設定値を入力する入力画面(140)を生成するものであり、
前記設定値入力手段は、前記変化点の個数、前記複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間間隔の各設定値を入力するものであり、
前記設定値入力手段が入力した前記変化点に係る各設定値を適用したグラフを前記グラフ生成手段に生成させる変化点設定手段(42)をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末試験装置。
【請求項3】
請求項1に記載の擬似基地局装置を第1の擬似基地局装置(50)として備えるとともに、この第1の擬似基地局装置とは別個の第2の擬似基地局装置(60)を備え、
前記入力画面生成手段(72)は、時間の経過とともに、前記第1の擬似基地局部の送信電力を第1の送信電力から第2の送信電力まで変化させ、並行して前記第2の擬似基地局部の送信電力を前記第2の送信電力から前記第1の送信電力まで変化させる送信電力及び前記送信電力の時間的変化量を入力する入力画面(170)を生成するものであり、
前記設定値入力手段は、前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力するものであり、
前記設定値入力手段が入力した前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量のデータを前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力設定手段(71)をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末試験装置。
【請求項4】
前記送信電力設定手段は、前記第1の擬似基地局部の送信電力を前記第1の送信電力から前記第2の送信電力まで変化させる設定値を前記設定値入力手段が入力したときに、前記第2の擬似基地局装置に対して前記第2の送信電力から前記第1の送信電力まで変化させる設定値を決定し、前記設定値入力手段が入力した設定値を前記第1の擬似基地局装置に設定し、決定した設定値を前記第2の擬似基地局装置に設定するものであることを特徴とする請求項3に記載の移動通信端末試験装置。
【請求項5】
試験対象の移動通信端末(5)に対して信号を送受信することにより基地局を擬似する擬似基地局装置(10)を備えた移動通信端末試験装置(1)によって前記移動通信端末を試験する移動通信端末試験方法であって、
前記擬似基地局装置の送信電力及び前記送信電力の時間的変化量を入力する入力画面を表示する入力画面表示ステップ(S12)と、
前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力する設定値入力ステップ(S13)と、
前記設定値入力ステップにおいて入力した設定値を用いて前記送信電力の時間変化を表すグラフを生成するグラフ生成ステップ(S14)と、
前記グラフを表示する表示ステップ(S15)と、を含むことを特徴とする移動通信端末試験方法。
【請求項6】
前記入力画面生成ステップ(S22)において、時間の経過とともに送信電力を変化させる複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間を入力する入力画面を表示し、
前記設定値入力ステップにおいて、前記複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間の設定値を入力し、
前記グラフ生成ステップ(S12)において生成するグラフに前記複数の変化点ごとの送信電力及び前記各変化点間の時間のデータを設定する変化点設定ステップ(S24、25)をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の移動通信端末試験方法。
【請求項7】
請求項5に記載の擬似基地局装置を第1の擬似基地局装置(50)として備えるとともに、この第1の擬似基地局装置とは別個の第2の擬似基地局装置(60)を備えた移動通信端末試験装置(3)によって前記移動通信端末を試験する移動通信端末試験方法であって、
前記入力画面生成ステップ(S32)において、時間の経過とともに、前記第1の擬似基地局部の送信電力を第1の送信電力から第2の送信電力まで変化させ、並行して前記第2の擬似基地局部の送信電力を前記第2の送信電力から前記第1の送信電力まで変化させる送信電力及び前記送信電力の時間的変化量を入力する入力画面を生成し、
前記設定値入力ステップ(S33、34)において、前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力及び前記送信電力の時間的変化量の設定値を入力し、
前記設定値入力ステップにおいて入力した前記送信電力及び前記送信電力の時間的変化量のデータを前記第1及び前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力設定ステップ(S37)をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の移動通信端末試験方法。
【請求項8】
前記送信電力入力ステップ(S33)において、前記第1の擬似基地局部の送信電力を前記第1の送信電力から前記第2の送信電力まで変化させる設定値を入力したときに、前記第2の擬似基地局装置に設定する送信電力及び前記送信電力の時間的変化量のデータを決定し、前記送信電力入力ステップにおいて入力した設定値を前記第1の擬似基地局装置に設定し、決定した設定値を前記第2の擬似基地局装置に設定するステップ(S34)を含むことを特徴とする請求項7に記載の移動通信端末試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−12924(P2013−12924A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144517(P2011−144517)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】