説明

移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法

【課題】パケット伝送レートの理論値を表示することができる移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法を提供する。
【解決手段】移動通信端末試験装置1は、試験対象の移動通信端末5と仮想接続装置20との間に接続された擬似基地局装置10、各種テーブルを記憶するテーブル記憶装置30、TM、MCS及びNRBの各情報を入力するパラメータ入力部50、入力した各情報及びテーブル記憶装置30が記憶した各種テーブルに基づいてTBSを取得するTBS取得部41、TBSからパケット伝送レートの理論値の算出するパケット伝送レート算出部43、パケット伝送レートの理論値を表示する表示部93を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、携帯電話やモバイル端末等の移動通信端末を試験する移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の移動通信端末試験装置としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。この移動通信端末試験装置は、試験対象の移動通信端末と、この移動通信端末に接続可能な複数の接続先との間に設けられた擬似基地局部と、複数の接続先のうちの1つと移動通信端末との間における通信手順及び通信状態をそれぞれ表示するシーケンス表示部及び通信状態表示部と、を備えている。この構成により、特許文献1記載の従来の移動通信端末試験装置は、移動通信端末と接続先との接続状態を試験者に容易に把握させることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−50567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1では、第3世代通信方式(3G)であるW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)を例に挙げて説明してある。この方式は、例えば第2世代のGPRS(General Packet Radio Service)よりも通信の高速化が図られた方式である。さらに近年では、W−CDMAの次世代の通信規格として、3GPP(Third Generation Partnership Project)によるLTE(Long Term Evolution)と呼ばれる通信規格が検討され、現在、導入が開始されている。
【0005】
LTEにおいて、ダウンリンクについてはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)、アップリンクについてはSC−FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access:シングルキャリア−周波数分割多元接続)が採用されている。
【0006】
このLTEでは、伝送路状況に応じて、変調符号化率方式(Modulation and Coding Scheme:MCS)及びリソースブロック数(Number of Resource Blocks:NRB)が定められるようになっている。
【0007】
ここで、各通信方式でのパケット伝送レートに着目する。まず、GPRSにおけるパケット伝送レートの理論的な最大値は、チャネルCS(Channel Coding Scheme)とスロット数との積で表される。また、W−CDMAにおけるパケット伝送レートの理論的な最大値は、Release99では384kbps、HSPAではアップリンクで5.76Mbps、ダウンリンクで14.4Mbpsである。したがって、従来の移動通信端末試験装置において、GPRSやW−CDMAを用いて移動通信端末を試験する場合は、試験者は各通信方式でのパケット伝送レートが把握できるので、試験中におけるパケット伝送レートの表示は必要ではなかった。
【0008】
しかしながら、前述のように、伝送路状況に応じてMCS及びNRBが定められる通信方式を用いて移動通信端末を試験する場合は、伝送路状況に応じてパケット伝送レートが変化してしまうので、従来の移動通信端末試験装置では、試験者はパケット伝送レートを把握することができず、パケット伝送レートの理論上の最大値(以下「パケット伝送レートの理論値」という。)を表示できる装置が望まれていた。
【0009】
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、パケット伝送レートの理論値を表示することができる移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に係る移動通信端末試験装置は、伝送路状況に応じて変調符号化率方式(MCS)及びリソースブロック数(NRB)が定められる通信方式により、予め定められたパケット伝送の動作モードを示すトランスミッションモード(TM)で動作する移動通信端末(5)を試験する移動通信端末試験装置(1、2)であって、前記変調符号化率方式の情報を取得する変調符号化率方式情報取得手段(52、73)と、前記リソースブロック数の情報を取得するリソースブロック数情報取得手段(53、71)と、前記トランスミッションモードの情報を取得するトランスミッションモード情報取得手段(51)と、前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報から所定時間当たりに伝送可能な最大のトランスポートブロックサイズ(TBS)を取得するトランスポートブロックサイズ取得手段(41)と、前記トランスポートブロックサイズからパケット伝送レートを求めるパケット伝送レート算出手段(43)と、前記パケット伝送レート(211)を表示するパケット伝送レート表示手段(93)と、を備えた構成を有している。
【0011】
この構成により、本発明の請求項1に係る移動通信端末試験装置は、各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値を求めてパケット伝送レート表示手段に表示するので、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【0012】
本発明の請求項2に係る移動通信端末試験装置は、前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報を含む試験条件を入力する試験条件入力手段(91)と、前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブル(32)を記憶するテーブル記憶手段(30)と、を備え、前記変調符号化率方式情報取得手段、前記リソースブロック数情報取得手段及び前記トランスミッションモード情報取得手段は、それぞれ、前記試験条件入力手段が入力した変調符号化率方式の情報、リソースブロック数の情報及びトランスミッションモードの情報を取得するものであり、前記トランスポートブロックサイズ取得手段は、前記試験条件入力手段が入力した前記変調符号化率方式の情報と前記トランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得するものである構成を有している。
【0013】
この構成により、本発明の請求項2に係る移動通信端末試験装置は、変調符号化率方式、リソースブロック数及びトランスミッションモードの各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値を求めてパケット伝送レート表示手段に表示するので、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【0014】
本発明の請求項3に係る移動通信端末試験装置は、前記移動通信端末の通信帯域幅(BW)の情報及び前記トランスミッションモードの情報を含む試験条件を入力する試験条件入力手段(91)と、前記移動通信端末の通信能力を示す端末カテゴリの情報を前記移動通信端末から取得する端末カテゴリ情報取得手段(72)と、前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブル(32)を記憶するテーブル記憶手段(60)と、を備え、前記トランスミッションモード情報取得手段は、前記試験条件入力手段が入力したトランスミッションモードの情報を取得するものであり、前記変調符号化率方式情報取得手段は、前記通信帯域幅において取り得る最大のトランスポートブロック数及び前記端末カテゴリにおいて取り得る最大のトランスポートブロック数のうち少数のトランスポートブロック数に基づいて前記変調符号化率方式の情報を取得するものであり、前記トランスポートブロックサイズ取得手段は、前記変調符号化率方式情報取得手段が取得した変調符号化率方式の情報と前記トランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得するものである構成を有している。
【0015】
この構成により、本発明の請求項3に係る移動通信端末試験装置は、移動通信端末の通信帯域幅及びトランスミッションモードの各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値を求めてパケット伝送レート表示手段に表示するので、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【0016】
本発明の請求項4に係る移動通信端末試験方法は、伝送路状況に応じて変調符号化率方式(MCS)及びリソースブロック数(NRB)が定められる通信方式により、予め定められたパケット伝送の動作モードを示すトランスミッションモード(TM)で動作する移動通信端末(5)を試験する移動通信端末試験方法であって、前記変調符号化率方式の情報を取得する変調符号化率方式情報取得ステップ(S11、S25)と、前記リソースブロック数の情報を取得するリソースブロック数情報取得ステップ(S11、S22)と、前記トランスミッションモードの情報を取得するトランスミッションモード情報取得ステップ(S11)と、前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報から所定時間当たりに伝送可能な最大のトランスポートブロックサイズ(TBS)を取得するトランスポートブロックサイズ取得ステップ(S13、S26)と、前記トランスポートブロックサイズからパケット伝送レートを求めるパケット伝送レート算出ステップ(S16)と、前記パケット伝送レート(211)を表示するパケット伝送レート表示ステップ(S17)と、を含む構成を有している。
【0017】
この構成により、本発明の請求項4に係る移動通信端末試験方法は、各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値を求め、パケット伝送レート表示ステップにおいて表示するので、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【0018】
本発明の請求項5に係る移動通信端末試験方法は、前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報を含む試験条件を入力する試験条件入力ステップ(S11)を含み、前記変調符号化率方式情報取得ステップ、前記リソースブロック数情報取得ステップ及び前記トランスミッションモード情報取得ステップにおいて、それぞれ、前記試験条件入力ステップで入力した変調符号化率方式の情報、リソースブロック数の情報及びトランスミッションモードの情報を取得し、前記トランスポートブロックサイズ取得ステップにおいて、前記試験条件入力ステップで入力した前記変調符号化率方式の情報と、前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得する構成を有している。
【0019】
この構成により、本発明の請求項5に係る移動通信端末試験方法は、変調符号化率方式、リソースブロック数及びトランスミッションモードの各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値を求め、パケット伝送レート表示ステップにおいて表示するので、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【0020】
本発明の請求項6に係る移動通信端末試験方法は、前記移動通信端末の通信帯域幅(BW)の情報及び前記トランスミッションモードの情報を含む試験条件を入力する試験条件入力ステップ(S21)と、前記移動通信端末の通信能力を示す端末カテゴリの情報を前記移動通信端末から取得する端末カテゴリ情報取得ステップ(S23)と、を含み、前記トランスミッションモード情報取得ステップにおいて、前記試験条件入力ステップで入力したトランスミッションモードの情報を取得し、前記変調符号化率方式情報取得ステップにおいて、前記通信帯域幅において取り得る最大のトランスポートブロック数及び前記端末カテゴリにおいて取り得る最大のトランスポートブロック数のうち少数のトランスポートブロック数に基づいて前記変調符号化率方式の情報を取得し、前記トランスポートブロックサイズ取得ステップにおいて、前記変調符号化率方式情報取得ステップが取得した変調符号化率方式の情報と、前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得する構成を有している。
【0021】
この構成により、本発明の請求項6に係る移動通信端末試験方法は、移動通信端末の通信帯域幅及びトランスミッションモードの各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値を求め、パケット伝送レート表示ステップにおいて表示するので、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、パケット伝送レートの理論値を表示することができるという効果を有する移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態におけるブロック構成図である。
【図2】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態において、ダウンリンク及びアップリンクにおけるIMCSとITBSとの対応関係を示す図である。
【図3】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態におけるTBSテーブルを示す図である。
【図4】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態におけるTBS変換テーブルを示す図である。
【図5】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態において、TM、MCS、NRBが入力されるGUI画面を示す図である。
【図7】本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態における表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態におけるブロック構成図である。
【図9】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態におけるBWNRBテーブルを示す図である。
【図10】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態におけるUEカテゴリテーブルを示す図である。
【図11】本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態における動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0025】
(第1実施形態)
まず、本発明に係る移動通信端末試験装置の第1実施形態における構成について説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施形態における移動通信端末試験装置1は、移動通信端末5を試験するものであって、擬似基地局装置10、仮想接続装置20、テーブル記憶装置30、伝送レート算出装置40、操作部91、表示制御部92、表示部93、試験シナリオ記憶装置94、パラメータ抽出部95を備えている。この移動通信端末試験装置1は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、インタフェース等を含むコンピュータにより構成される。
【0027】
以下の説明では、擬似基地局装置10が移動通信端末5との通信において、3GPPによるLTEの通信規格を用いるものとする。このLTEは、前述のように、伝送路状況に応じて変調符号化率方式(MCS)及びリソースブロック数(NRB)が定められ、パケット伝送の動作モードを示すトランスミッションモード(Transmission Mode:TM)が指定されて通信を行うものである。本実施形態では、移動通信端末試験装置1に対して、MCS、NRB及びTMの各情報を試験者が入力して移動通信端末5を試験する形態を説明する。
【0028】
擬似基地局装置10は、試験対象である移動通信端末5と仮想接続装置20との間において信号を送受信することにより基地局を擬似する装置である。この擬似基地局装置10は、図示を省略したが、移動通信端末5又は仮想接続装置20にパケットを送信する送信部、移動通信端末5又は仮想接続装置20からパケットを受信する受信部、送受信の制御や処理を行う制御部等を備えている。
【0029】
仮想接続装置20は、仮想移動通信端末21、仮想SMS(Short Message Service)サーバ22、仮想テレビ電話23、仮想ネットワークPC24、接続先選択部25を備えている。接続先選択部25は、擬似基地局装置10を介して操作部91からの選択信号に基づいて仮想接続先を選択するようになっている。本実施形態では、接続先選択部25は、仮想移動通信端末21を選択しているものとする。
【0030】
テーブル記憶装置30は、インデックステーブル31、TBS(Transport Block Size:トランスポートブロックサイズ)テーブル32、TBS変換テーブル33を記憶している。ここで、TBSは、帯域幅全体で所定のパケット誤り率を満たしながら伝送できる情報ビットの数を表す。なお、テーブル記憶装置30は、本発明に係るテーブル記憶手段を構成する。
【0031】
インデックステーブル31は、MCSを示すインデックス(IMCS)と、TBSを求めるために予め用意されたTBSインデックス(ITBS)との対応関係をテーブルとして予め作成されたものである。このインデックステーブル31は、技術仕様書「3GPP TS 36.213」に記載されており、図2に示す。
【0032】
図2(a)及び図2(b)は、それぞれ、ダウンリンク及びアップリンクにおけるIMCSとITBSとの対応関係を示している。例えば、図2(a)において、IMCS=20に対応するのはITBS=18である。ここで、両者間に記載のQm=6は、変調方式が64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式であることを表している。その他、Qm=2はQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、Qm=4は16QAMを表している。
【0033】
TBSテーブル32は、TM1又はTM2におけるITBSとNRBとの対応関係を予め算出してテーブル化したものである。ここで、TM1は1アンテナでの受信モード、TM2はMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術により2アンテナを用いてダイバシティによる受信モードである。TBSテーブル32を図3に示す。なお、TBSテーブル32は、本発明に係るトランスポートブロックサイズテーブルを構成する。
【0034】
図3に示すように、TBSテーブル32は、ITBSが0〜26までの範囲と、NRBが1から110までの範囲とにおいて、10ミリ秒のフレーム間隔で伝送可能な最大ビット数を示したものである。例えば、ITBS=25でNRB=109の場合では、10ミリ秒のフレーム間隔で伝送可能な最大ビット数は68808ビットである。
【0035】
TBS変換テーブル33は、ダウンリンクにおけるTM1又はTM2と、TM3との間でのTBSの換算値を対応させたテーブルである。ここで、TM3はMIMO技術により2アンテナを用いて空間多重による受信モードを示す。このTBS変換テーブル33は、技術仕様書「3GPP TS 36.213」に記載されており、図4に示す。
【0036】
図4に示すように、TBS変換テーブル33は、TM1又はTM2でのTBS(TBSL1)と、TM3でのTBS(TBSL2)との対応関係を示している。例えば、TBSL1=73712ビットに対応する値はTBSL2=146856ビットである。
【0037】
伝送レート算出装置40は、TBS取得部41、TBS変換部42、パケット伝送レート算出部43、パラメータ入力部50を備えている。
【0038】
パラメータ入力部50は、パケット伝送レートを算出ための各パラメータを操作部91から入力するものであって、TM情報を入力するTM入力部51、MCS情報を入力するMCS入力部52、NRB情報を入力するNRB入力部53を備えている。
【0039】
TBS取得部41は、MCS入力部52が取得したMCS情報と、NRB入力部53が取得したNRB情報とに基づいて、TM1又はTM2でのTBSを取得するようになっている。このTBS取得部41は、本発明に係るトランスポートブロックサイズ取得手段を構成する。
【0040】
TBS変換部42は、TM3の場合のTBSを、TBS変換テーブル33を参照して求めるようになっている。
【0041】
パケット伝送レート算出部43は、TM1又はTM2でのTBS、又はTM3でのTBSに基づいてパケット伝送レートの理論値を算出するようになっている。このパケット伝送レート算出部43は、本発明に係るパケット伝送レート算出手段を構成する。
【0042】
操作部91は、試験者が操作するものであり、例えば、アップリンク又はダウンリンクでの試験条件、試験手順に関する設定、パラメータ入力部50が入力する各情報の入力等を行うため、キーボード、ダイヤル又はマウスのような入力デバイス、これらを制御する制御回路等で構成される。この操作部91は、本発明に係る試験条件入力手段を構成する。
【0043】
表示制御部92は、擬似基地局装置10からの各種メッセージや、伝送レート算出装置40が算出したパケット伝送レート等を表示部93の画面に表示させるよう制御するようになっている。
【0044】
表示部93は、例えば液晶ディスプレイで構成され、表示制御部92の制御に従って、擬似基地局装置10からの各種メッセージ、伝送レート算出装置40が算出したパケット伝送レート等を表示するようになっている。なお、表示部93は、本発明に係るパケット伝送レート表示手段を構成する。
【0045】
試験シナリオ記憶装置94は、移動通信端末5を試験するための試験手順である、試験シナリオを記憶している。擬似基地局装置10及び仮想接続装置20は、この試験シナリオに従って制御される。また、パラメータ抽出部95は、試験シナリオに記載されている各パラメータを抽出し、パラメータ入力部50に送出するようになっている。
【0046】
次に、本実施形態における移動通信端末試験装置1の動作について図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0047】
試験者が操作部91を操作することにより、TM、MCS、NRBが入力される(ステップS11)。これらの各データは、例えば図6に示すGUI画面100を用いて入力されたものとする。すなわち、GUI画面100に入力された各データは、ダウンリンク(DL)においてMCS=23、NRB=100、TM=3、アップリンク(UL)においてMCS=23、NRB=100であったとして、以下ダウンリンクに関して説明する。これらのデータは、操作部91からパラメータ入力部50に入力される。具体的には、TM入力部51はTM=3を、MCS入力部52はMCS=23を、NRB入力部53はNRB=100をそれぞれ入力する。ここで、TM入力部51、MCS入力部52及びNRB入力部53は、それぞれ、本発明に係るトランスミッションモード情報取得手段、変調符号化率方式情報取得手段及びリソースブロック数情報取得手段を構成する。なお、パラメータ入力部50は、各パラメータを、パラメータ抽出部95から取得するようにしてもよい。この場合、パラメータ抽出部95は、本発明に係る試験条件入力手段を構成する。
【0048】
TBS取得部41は、ITBSを求める(ステップS12)。すなわち、TBS取得部41は、インデックステーブル31を参照し、MCS=23に対応するITBS=21を求める(図2(a)参照)。
【0049】
さらに、TBS取得部41は、TBSを求める(ステップS13)。すなわち、TBS取得部41は、TBSテーブル32を参照し、ITBS=21に対応するNRB=100でのTBS=51024ビットを求める(図3参照)。
【0050】
TBS変換部42は、TM入力部51が入力した情報に基づいて、TM=1、TM=2及びTM=3の何れであるかを判断する(ステップS14)。
【0051】
ステップS14においてTM=1又はTM=2である場合は後述するステップS16に進む。一方、ステップS14においてTM=3である場合は、TBS変換部42は、TBS変換テーブル33を参照して、TBSを変換する(ステップS15)。本実施形態では、TM=3としているので、TBS変換部42は、TBS変換テーブル33を参照して、ステップS13で求めたTBS=51024ビットをTBS=101840ビットに変換する(図4参照)。
【0052】
パケット伝送レート算出部43は、パケット伝送レートの理論値を算出する(ステップS16)。具体的には、パケット伝送レート算出部43は、ステップS15で求めたTBS=101840ビット(10ミリ秒間での最大伝送値)を1秒間当たりのビットレートに換算することにより、パケット伝送レートの理論値を算出する。すなわち、パケット伝送レート算出部43は、101840ビットを10ミリ秒で除算し、101.84Mbpsを得る。
【0053】
伝送レート算出装置40は、求めたパケット伝送レートの理論値のデータを表示制御部92に送信し、表示制御部92は、擬似基地局装置10からの各種メッセージとともにパケット伝送レートの理論値を表示部93の画面に表示する(ステップS17)。
【0054】
図7は、表示部93が表示した表示画面の一例である。表示画面200は、試験対象の移動通信端末5を示す画像201と、相手側の仮想移動通信端末21を示す画像202と、両者がLTEを用いて通信中であることを示す画像206と、両者が通信中であることを斜線で示す伝送路線図207及び208と、両者間の通信状態を表示する通信状態表示部210とを含む。通信状態表示部210の"Rate"欄には、前述の手順で求めた、ダウンリンクにおけるパケット伝送レートの理論値211が表示されている。なお、表示画面200には、現在通信中ではない仮想SMSサーバ22、仮想テレビ電話23、仮想ネットワークPC24をそれぞれ示す画像203、204及び205も表示されている。
【0055】
以上のように、本実施形態における移動通信端末試験装置1は、TM、MCS及びNRBの各情報を入力するパラメータ入力部50と、各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値の算出するパケット伝送レート算出部43と、パケット伝送レートの理論値を表示する表示部93とを備える構成としたので、伝送路状況に応じてMCS及びNRBが定められる通信方式を用いて移動通信端末を試験する場合でも、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【0056】
(第2実施形態)
まず、本発明に係る移動通信端末試験装置の第2実施形態における構成について説明する。
【0057】
図8に示すように、本実施形態における移動通信端末試験装置2は、第1実施形態における移動通信端末試験装置1(図1参照)の構成を一部変更したものである。したがって、第1実施形態と異なる点を主に説明し、第1実施形態と同様な構成には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態は、移動通信端末試験装置2に対して、TM及び通信帯域幅(Bandwidth:BW)の各情報を試験者が入力して移動通信端末5を試験する形態を説明するものである。
【0058】
本実施形態における移動通信端末試験装置2は、テーブル記憶装置60、伝送レート算出装置70を備えている。
【0059】
テーブル記憶装置60は、インデックステーブル31、TBSテーブル32、BWNRBテーブル61、UEカテゴリテーブル62を記憶している。このテーブル記憶装置60は、本発明に係るテーブル記憶手段を構成する。
【0060】
BWNRBテーブル61は、通信帯域幅(BW)と、リソースブロック数(NRB)の取り得る最大値との対応関係を示したものである。このBWNRBテーブル61は、技術仕様書「3GPP TS 36.101」に記載されており、図9に示す。
【0061】
図9に示すように、BWNRBテーブル61は、BW=1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz及び20MHzでのNRBの取り得る最大値を対応付けている。例えば、BW=20MHzではNRBの最大値は100である。
【0062】
UEカテゴリテーブル62は、UE(User Equipment:移動通信端末)の通信能力を示す端末カテゴリと、伝送時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)で取り得るNRBの最大値との対応関係を示したものである。端末カテゴリは移動通信端末ごとに予め設定されており、通信によって移動通信端末から取得可能である。このUEカテゴリテーブル62は、技術仕様書「3GPP TS 36.306」に記載されており、図10に示す。
【0063】
図10において、図10(a)はダウンリンクのUEカテゴリテーブルを、図10(b)はアップリンクのUEカテゴリテーブルをそれぞれ示している。図10(a)及び図10(b)では端末カテゴリは1から5までで定義されている。
【0064】
図10(a)において、端末カテゴリ欄の1つ隣の欄には、各端末カテゴリにおけるTM3でのTBSの最大値が表され、さらにその隣の欄には、各端末カテゴリにおけるTM1又はTM2でのTBSの最大値が表されている。例えば、端末カテゴリ=3とした場合、TM3でのTBSの最大値=102048ビット、TM1又はTM2でのTBSの最大値=75376ビットである。
【0065】
伝送レート算出装置70は、NRB取得部71、Cat取得部72、MCS取得部73、パラメータ入力部80を備えている。
【0066】
パラメータ入力部80は、通信帯域幅の情報を入力するBW入力部81を備えている。
【0067】
NRB取得部71は、BWNRBテーブル61を参照し、BW入力部81が入力した通信帯域幅の情報からNRBの情報を取得するようになっている。このNRB取得部71は、本発明に係るリソースブロック数情報取得手段を構成する。
【0068】
Cat取得部72は、擬似基地局装置10を介して、移動通信端末5の端末カテゴリ情報を取得するようになっている。このCat取得部72は、本発明に係る端末カテゴリ情報取得手段を構成する。
【0069】
MCS取得部73は、NRB取得部71が取得したNRBでのTBSと、UEカテゴリテーブル62を参照して移動通信端末5の端末カテゴリ情報から求めたNRBでのTBSとに基づいて、MCSを取得するようになっている。このMCS取得部73は、本発明に係る変調符号化率方式情報取得手段を構成する。
【0070】
次に、本実施形態における移動通信端末試験装置2の動作について図11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0071】
試験者が操作部91を操作することにより(又は、パラメータ抽出部95がパラメータを抽出して)、TM、BWが入力される(ステップS21)。ここで、TM=1、BW=20MHzとする。
【0072】
NRB取得部71は、BWNRBテーブル61を参照し、NRBを求める(ステップS22)。具体的には、NRB取得部71は、BWNRBテーブル61を参照し、BW=20MHzでのNRB=100を得る。
【0073】
TBS取得部41は、TBSテーブル32を参照し、NRB=100での最大のTBS(以下「第1TBS」という。)=75376ビットを得る(図3参照)。
【0074】
Cat取得部72は、擬似基地局装置10を介し、移動通信端末5の端末カテゴリの情報を取得する(ステップS23)。このステップで取得した端末カテゴリ=3とする。
【0075】
TBS取得部41は、UEカテゴリテーブル62を参照し、ステップS21で入力したTM=1及び端末カテゴリ=3の条件よりTBS(以下「第2TBS」という。)=75376ビットを得る。
【0076】
TBS取得部41は、第1TBSと第2TBSとを比較し、少数のTBS(以下「TBSmax」で表す。)を求める(ステップS24)。前述の例では第1TBS=第2TBS=75376ビットであるので、TBSmax=75376ビットである。
【0077】
MCS取得部73は、TBSmax以下で、かつ、CR(コードレート)≦0.93となるMCSを求める(ステップS25)。ここで、CRは、パケット伝送する際のコーディングする比率を示したもので、技術仕様書「3GPP TS 36.213」に記載された計算式により、MCS、NRB及びCFI(Control Format Indicator)の3つから求まるものである。すなわち、CR=TBS/RE(Resource Element)で計算される。REは、リソースの単位であり、REの集合がリソースブロックである。ここで、TBSはMCSとNRBに基づいて決定され、REはCFIに基づいて決定される。前述のTBSmax=75376ビット以下、かつ、CR≦0.93を満たすMCRを計算した結果、MCS=27、CR=0.837が得られる。
【0078】
TBS取得部41は、インデックステーブル31を参照し、MCS=27に対応するITBS=25を求める(図2(a)参照)。
【0079】
TBS取得部41は、TBSテーブル32を参照し、ITBS=25とNRB=100との交点より、TBS=63776ビットを求める(ステップS26)。
【0080】
パケット伝送レート算出部43は、パケット伝送レートの理論値を算出する(ステップS16)。具体的には、パケット伝送レート算出部43は、ステップS26で求めたTBS=63776ビット(10ミリ秒間での伝送値)を1秒間当たりのビットレートに換算することにより、パケット伝送レートの理論値を算出する。すなわち、パケット伝送レート算出部43は、63776ビットを10ミリ秒で除算し、63.776Mbpsを得る。
【0081】
伝送レート算出装置40は、求めたパケット伝送レートの理論値のデータを表示制御部92に送信し、表示制御部92は、擬似基地局装置10からの各種メッセージとともにパケット伝送レートの理論値を表示部93の画面に表示する(ステップS17)。
【0082】
以上のように、本実施形態における移動通信端末試験装置2は、TM及びBWの各情報を入力するパラメータ入力部80と、各情報に基づいてパケット伝送レートの理論値の算出するパケット伝送レート算出部43と、パケット伝送レートの理論値を表示する表示部93とを備える構成としたので、伝送路状況に応じてMCS及びNRBが定められる通信方式を用いて移動通信端末を試験する場合でも、パケット伝送レートの理論値を表示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上のように、本発明に係る移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法は、パケット伝送レートの理論値を表示することができるという効果を有し、伝送路状況に応じてMCS及びNRBが定められる通信方式を用いて、携帯電話やモバイル端末等の移動通信端末を試験する移動通信端末試験装置及び移動通信端末試験方法として有用である。
【符号の説明】
【0084】
1、2 移動通信端末試験装置
5 移動通信端末
10 擬似基地局装置
20 仮想接続装置
21 仮想移動通信端末
22 仮想SMSサーバ
23 仮想テレビ電話
24 仮想ネットワークPC
25 接続先選択部
30、60 テーブル記憶装置(テーブル記憶手段)
31 インデックステーブル
32 TBSテーブル(トランスポートブロックサイズテーブル)
33 TBS変換テーブル
40、70 伝送レート算出装置
41 TBS取得部(トランスポートブロックサイズ取得手段)
42 TBS変換部
43 パケット伝送レート算出部(パケット伝送レート算出手段)
50、80 パラメータ入力部
51 TM入力部(トランスミッションモード情報取得手段)
52 MCS入力部(変調符号化率方式情報取得手段)
53 NRB入力部(リソースブロック数情報取得手段)
61 BWNRBテーブル
62 UEカテゴリテーブル
71 NRB取得部(リソースブロック数情報取得手段)
72 Cat取得部(端末カテゴリ情報取得手段)
73 MCS取得部(変調符号化率方式情報取得手段)
81 BW入力部
91 操作部(試験条件入力手段)
92 表示制御部
93 表示部(パケット伝送レート表示手段)
94 試験シナリオ記憶装置
95 パラメータ抽出部(試験条件入力手段)
100 GUI画面
200 表示画面
201〜206 画像
207 伝送路線図
210 通信状態表示部
211 パケット伝送レートの理論値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送路状況に応じて変調符号化率方式(MCS)及びリソースブロック数(NRB)が定められる通信方式により、予め定められたパケット伝送の動作モードを示すトランスミッションモード(TM)で動作する移動通信端末(5)を試験する移動通信端末試験装置(1、2)であって、
前記変調符号化率方式の情報を取得する変調符号化率方式情報取得手段(52、73)と、
前記リソースブロック数の情報を取得するリソースブロック数情報取得手段(53、71)と、
前記トランスミッションモードの情報を取得するトランスミッションモード情報取得手段(51)と、
前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報から所定時間当たりに伝送可能な最大のトランスポートブロックサイズ(TBS)を取得するトランスポートブロックサイズ取得手段(41)と、
前記トランスポートブロックサイズからパケット伝送レートを求めるパケット伝送レート算出手段(43)と、
前記パケット伝送レート(211)を表示するパケット伝送レート表示手段(93)と、を備えたことを特徴とする移動通信端末試験装置。
【請求項2】
前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報を含む試験条件を入力する試験条件入力手段(91)と、
前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブル(32)を記憶するテーブル記憶手段(30)と、を備え、
前記変調符号化率方式情報取得手段、前記リソースブロック数情報取得手段及び前記トランスミッションモード情報取得手段は、それぞれ、前記試験条件入力手段が入力した変調符号化率方式の情報、リソースブロック数の情報及びトランスミッションモードの情報を取得するものであり、
前記トランスポートブロックサイズ取得手段は、前記試験条件入力手段が入力した前記変調符号化率方式の情報と前記トランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得するものであることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末試験装置。
【請求項3】
前記移動通信端末の通信帯域幅(BW)の情報及び前記トランスミッションモードの情報を含む試験条件を入力する試験条件入力手段(91)と、
前記移動通信端末の通信能力を示す端末カテゴリの情報を前記移動通信端末から取得する端末カテゴリ情報取得手段(72)と、
前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブル(32)を記憶するテーブル記憶手段(60)と、を備え、
前記トランスミッションモード情報取得手段は、前記試験条件入力手段が入力したトランスミッションモードの情報を取得するものであり、
前記変調符号化率方式情報取得手段は、前記通信帯域幅において取り得る最大のトランスポートブロック数及び前記端末カテゴリにおいて取り得る最大のトランスポートブロック数のうち少数のトランスポートブロック数に基づいて前記変調符号化率方式の情報を取得するものであり、
前記トランスポートブロックサイズ取得手段は、前記変調符号化率方式情報取得手段が取得した変調符号化率方式の情報と前記トランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得するものであることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末試験装置。
【請求項4】
伝送路状況に応じて変調符号化率方式(MCS)及びリソースブロック数(NRB)が定められる通信方式により、予め定められたパケット伝送の動作モードを示すトランスミッションモード(TM)で動作する移動通信端末(5)を試験する移動通信端末試験方法であって、
前記変調符号化率方式の情報を取得する変調符号化率方式情報取得ステップ(S11、S25)と、
前記リソースブロック数の情報を取得するリソースブロック数情報取得ステップ(S11、S22)と、
前記トランスミッションモードの情報を取得するトランスミッションモード情報取得ステップ(S11)と、
前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報から所定時間当たりに伝送可能な最大のトランスポートブロックサイズ(TBS)を取得するトランスポートブロックサイズ取得ステップ(S13、S26)と、
前記トランスポートブロックサイズからパケット伝送レートを求めるパケット伝送レート算出ステップ(S16)と、
前記パケット伝送レート(211)を表示するパケット伝送レート表示ステップ(S17)と、を含むことを特徴とする移動通信端末試験方法。
【請求項5】
前記変調符号化率方式、前記リソースブロック数及び前記トランスミッションモードの各情報を含む試験条件を入力する試験条件入力ステップ(S11)を含み、
前記変調符号化率方式情報取得ステップ、前記リソースブロック数情報取得ステップ及び前記トランスミッションモード情報取得ステップにおいて、それぞれ、前記試験条件入力ステップで入力した変調符号化率方式の情報、リソースブロック数の情報及びトランスミッションモードの情報を取得し、
前記トランスポートブロックサイズ取得ステップにおいて、前記試験条件入力ステップで入力した前記変調符号化率方式の情報と、前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得することを特徴とする請求項4に記載の移動通信端末試験方法。
【請求項6】
前記移動通信端末の通信帯域幅(BW)の情報及び前記トランスミッションモードの情報を含む試験条件を入力する試験条件入力ステップ(S21)と、
前記移動通信端末の通信能力を示す端末カテゴリの情報を前記移動通信端末から取得する端末カテゴリ情報取得ステップ(S23)と、を含み、
前記トランスミッションモード情報取得ステップにおいて、前記試験条件入力ステップで入力したトランスミッションモードの情報を取得し、
前記変調符号化率方式情報取得ステップにおいて、前記通信帯域幅において取り得る最大のトランスポートブロック数及び前記端末カテゴリにおいて取り得る最大のトランスポートブロック数のうち少数のトランスポートブロック数に基づいて前記変調符号化率方式の情報を取得し、
前記トランスポートブロックサイズ取得ステップにおいて、前記変調符号化率方式情報取得ステップが取得した変調符号化率方式の情報と、前記変調符号化率方式と前記トランスポートブロックサイズとの対応関係を示すトランスポートブロックサイズテーブルとから前記トランスポートブロックサイズを取得することを特徴とする請求項4に記載の移動通信端末試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−12925(P2013−12925A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144518(P2011−144518)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】