説明

移植機

【課題】ロール状に巻かれた長尺マット苗を苗載台の苗載面に載置し、この苗載面上に載置した長尺マット苗を苗縦送り機構を介して苗載台下部の苗取出し口に送り、該苗取出し口から移植杆により苗を掻取って圃場に移植する移植機において、当該長尺マット苗の縦送り機構と苗押え構造の簡略化を図る。
【解決手段】長尺マット苗Nの外周を苗載台26下部に設けた苗縦送りベルト41の上流部に接当させて載置すると共に、該苗縦送りベルト41に対向する弾性線材からなる側面視で略逆U字状の苗押さえ具61を設け、該苗押さえ具61の上側円弧部61aを苗縦送りベルト41の下流部に背面視で重合させる一方、当該苗押さえ具61の下側開放端61bを苗取出し口35aの近傍まで延出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状に巻き取られた長尺マット苗を使用する乗用型田植機等の移植機における苗載台の縦送り機構と苗押さえ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗用型田植機等の移植機における苗移植作業においては、移植機の高性能化が進んでいるが、圃場への苗運搬作業や当該移植機への苗補給作業は依然として人力に頼る重労働を強いられている。
【0003】
そこで、不織布等の補強用マット材に所定量の種籾を播種した後、所定期間水耕栽培で育苗して根絡み状態となった帯状苗をロール状に巻き取り、このロール状に巻かれた長尺マット苗を移植機の苗載台に載置することにより苗補給回数を減らして、苗補給作業の省力化と移植作業の効率アップを計るべく、前記長尺マット苗を繰り出し自在に苗載台に保持するロール苗保持装置を設けると共に、該ロール苗保持装置から繰り出される巻き癖がついた長尺マット苗を縦送りする上下二段の苗縦送りベルトを設け、且つ上段の苗縦送りベルトの対向位置での長尺マット苗の浮き上がりを規制しながら縦送りする回転式の円盤状苗押え体と、下段の苗縦送りベルトの対向位置で長尺マット苗を縦送りする回転式の円盤状苗押え体とを配設し、更に下段の回転式の円盤状苗押え体から苗載台下端部の移植杆による苗掻取位置に至る間に、長尺マット苗の横ズレを防止するための苗縦送り方向に向く棒状苗押え体を配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平11−56045号公報(第4−6頁、図2−図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来のものは、ロール状に巻き取られた長尺マット苗自体が苗載台の苗載面に直接接当して縦送りされるものではなく、ロール苗保持装置から繰り出される巻き癖がついた長尺マット苗を、上下二段の苗縦送りベルトの対向位置に配設した回転式の円盤状苗押え体を介して長尺マット苗の浮き上がりを規制、即ち長尺マット苗を押圧しながら半強制的にロール苗保持装置から繰り出して縦送りすると共に、下段の回転式の円盤状苗押え体から苗載台下端部の移植杆による苗掻取位置に至る間に配置した棒状苗押え体により、縦送りされる長尺マット苗の横ズレを防止するように構成したものであって、当該長尺マット苗の縦送り機構及び苗押え構造が複雑になっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、ロール状に巻かれた長尺マット苗を支持した状態で、該長尺マット苗を前高後低状に傾斜した苗載台の苗載面上に載置可能な支持具を備え、且つ苗載台の苗載面上に載置した長尺マット苗を苗縦送りベルトを介して苗載台下部の苗取出し口に送り、該苗取出し口から移植杆により苗を掻取って圃場に移植する移植機において、前記長尺マット苗の外周を苗載台の下部に設けた苗縦送りベルトの上流部に接当させて載置すると共に、該前記苗縦送りベルトに対向する弾性線材からなる側面視で略逆U字状の苗押さえ具を設け、該苗押さえ具の上側円弧部を苗縦送りベルトの下流部に背面視で重合させる一方、当該苗押さえ具の下側開放端を苗載面に沿わせて移植杆による苗取出し口の近傍まで延出したことを特徴している。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ロール状に巻かれた長尺マット苗を支持した状態で、該長尺マット苗を前高後低状に傾斜した苗載台の苗載面上に載置可能な支持具を備え、且つ苗載台の苗載面上に載置した長尺マット苗を苗縦送りベルトを介して苗載台下部の苗取出し口に送り、該苗取出し口から移植杆により苗を掻取って圃場に移植する移植機において、前記長尺マット苗の外周を苗載台の下部に設けた苗縦送りベルトの上流部に接当させて載置することによって、長尺マット苗の自重を利用して苗縦送りベルトに当該長尺マット苗の外周を密着させことができるので、従来のように、大掛かりな苗押え体を設けて長尺マット苗を半強制的に押圧しながらロール苗保持装置から繰り出して縦送りすることなく、簡単な構成で苗載台下部の苗取出し口へ向けて、長尺マット苗の支持具からスムーズ且つ確実な繰り出し及び縦送りがなされるようになる。尚、通常の箱苗を使用して苗移植作業を行う苗載台の苗縦送りベルトを兼用することが可能であって、特別な苗縦送りベルトを設けなくて済むのでコスト低減が図れる。
【0007】
また、前記苗縦送りベルトに対向する弾性線材からなる側面視で略逆U字状の苗押さえ具を設け、該苗押さえ具の上側円弧部を苗縦送りベルトの下流部に背面視で重合させる一方、当該苗押さえ具の下側開放端を苗載面に沿わせて移植杆による苗取出し口の近傍まで延出したことによって、苗縦送りベルトの下流部に背面視で重合する押さえ具の上側円弧部に倣って長尺マット苗がスムーズに案内されると共に、この上側円弧部の適切な弾力により苗縦送りベルトの縦送り動力が確実に長尺マット苗に伝達され、更に移植杆による苗取出し口の近傍まで苗押さえ具の下側開放端を延出することにより、自由端である苗押さえ具の下側開放端の長尺マット苗に対する押え力が緩やかに作用するので、当該長尺マット苗が縦送り方向に必要以上に引っ張られて苗幅が縮小することが起こり難くなり、それによって移植杆による苗掻取位置での左右の掻取量バラツキや欠株が発生するといった不具合を軽減できるようになる。
【0008】
即ち、前記苗縦送りベルトの上流部では、長尺マット苗がその自重により苗縦送りベルトを押圧して、スムーズ且つ確実な長尺マット苗の支持具からの繰り出し及び縦送りがなされ、一方苗縦送りベルトの下流部に設けた単一の弾性線材からなる苗押さえ具には、苗縦送りベルトの縦送り動力を確実に長尺マット苗に伝達する押圧作用と、移植杆により掻取られる長尺マット苗の苗幅が縮小することを防止する規制作用とを持たせているので、苗押え構造の簡略化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、移植機の一例である乗用型田植機10の平面図であって、該乗用型田植機10は、機体フレーム11を左右の前輪12と後輪13によって支持すると共に、機体フレーム11の後部上方に運転席14を載置し、その前方には各種モニタを表示する操作パネル15を装備し、該操作パネル15の上部には運転ハンドル16、該運転ハンドル16の下方には操作部17の床面を形成するステップ18を設けている。
【0010】
そして、機体フレーム11の前側には、エンジン等を被包するボンネット21を設けている。また、機体フレーム11の後端部には、油圧シリンダ22を備える昇降リンク機構23を介して植付部24を昇降自在に装着している。
【0011】
また、リンク機構23の後端にはリンクホルダ25が取付けてあり、このリンクホルダ25に植付部24をローリング可能に支持すると共に、該植付部24には、ロール状に巻かれた長尺マット苗Nを載置して前高後低状の傾斜姿勢で左右往復動する苗載台26と、
該苗載台26上に並置されている長尺マット苗Nから一株分の苗を掻取って連続的に圃場に移植する複数の移植杆27を備える植付ケース28と、前記移植杆27を駆動させる図示しないチェン伝動機構及び植付駆動軸等を内装した植付伝動ケース31と、該植付伝動ケース31を支持する角パイプ状の植付フレーム32等を備えている。
【0012】
更に詳しくは、苗載台26の上面(後面)には、図2に示すように、上下方向を向く複数のガイドリブ(凸部)33で仕切られた植付条数分(例えば6条分)の苗載面34を形成している。即ち、各苗載面34にセットした長尺マット苗Nの横ズレを左右のガイドリブ33によって規制しながら、当該長尺マット苗Nを下方の移植杆27に向けて供給すると共に、苗載台26全体は、図示しない苗載台横送り機構を介して機体の左右方向に往復移動するように構成している。
【0013】
また、植付ケース28は、植付伝動ケース31の後端部に組付けられるロータリケースであり、当該植付ケース28は、両端部に一対の移植杆27を備えると共に、自らの回転に伴って一対の移植杆27を所定の軌跡に沿って回転運動させることができる遊星ギヤ機構(不図示)を内装している。そして、移植杆27は、左右往復移動する苗載台26の下端部に設けたエプロン35の苗取出し口(掻取口)35a(図3参照)に所定寸法だけ入り込んで、詳細は後述する苗縦送り機構36によって苗取出し口35aまで縦送りされた長尺マット苗Nの下端部から、1株分の適数本の苗を掻取る掻取行程と田面に突入して掻取った苗を放出する植付行程との間を循環的に回転運動するようになっている。
【0014】
そして、前記苗縦送り機構36は、長尺マット苗N専用に構成したものではなく、通常の箱苗を使用する苗載台26の各苗載面34に作用する縦送り機構であって、当該苗縦送り機構36は、下側の駆動ローラ37と上側の従動ローラ38に巻回してなる多数の突起41a付き苗縦送りベルト41を備え、更に駆動ローラ37の駆動軸42を図示しないラチェット機構を介して縦送りレバーに連動連結している。
【0015】
即ち、苗載台横送り機構36を介して機体の左右方向に往復移動する苗載台26が横送り端に達すると、当該苗載台横送り機構36側に設けられる縦送り駆動カム(図示せず)が縦送りレバーを叩き上げ、それによって前記ラチェット機構を介して連動連結されている駆動ローラ37が所定量回転して苗縦送りベルト41が所定の縦送り量だけ下動し、この苗縦送りベルト41の張り側表面に接触する長尺マット苗Nがエプロン35に向けて縦送りされるようになっている。尚、本実施例においては、苗載台26の各苗載面34毎に2列の苗縦送りベルト41を配置している。
【0016】
次に、長尺マット苗Nを苗載台26の苗載面34上に載置する支持具46の構成について説明する。尚、長尺マット苗Nは、不織布等の補強用マット材に所定量の種籾を播種した後、所定期間水耕栽培で育苗して根絡み状態となった帯状苗を、塩化ビニル製パイプ47を芯材として所定の長さでロール状に巻き取ったものである。
【0017】
図2及び図3に示すように、苗載台26の各植付条数分の苗載面34を仕切るガイドリブ33の上下略中間位置には、前記支持具46を係止(保持)する係合溝48aを備えるブラケット48を立設している。そして、これらのブラケット48の上部には、補強部材としてのパイプ49を横設している。
【0018】
一方、前記支持具46の基端部左右両側には、ブラケット48の係合溝48aに係止可能で、且つ外れ防止用の突縁を備えるピン51が、連結パイプ52の両端に固設した支持アーム53を介して左右対称に設けてあり、更に前記連結パイプ52の一端にプレート状アーム54の基端部を固設すると共に、該プレート状アーム54の先端部には、長尺マット苗Nの芯材である塩化ビニル製パイプ47を嵌装して回転可能に保持すべく、3本の棒材56を側面視で三角形に片持ち状態で横設した当該長尺マット苗Nの保持軸57を設けている。
【0019】
上述の如く構成した支持具46を用いて長尺マット苗Nを苗載台26の苗載面34上に載置(セット)する際は、先ず所定の長さでロール状に巻き取られた長尺マット苗Nの芯材である塩化ビニル製パイプ47を支持具46の保持軸57に嵌装し、次いで支持具46の基端部左右両側に設けているピン51を左右のガイドリブ33に立設したブラケット48の係合溝48aに係止させ、しかる後に長尺マット苗Nの始端部をエプロン35に向けて垂らした状態で、当該長尺マット苗Nの外周を苗縦送りベルト41の上流部である縦送り作用部始端側(従動ローラ38側)に当接させて載置できるようにしてある。
【0020】
即ち、長尺マット苗Nの最外周を苗縦送りベルト41の縦送り作用部に接当させ載置することによって、長尺マット苗Nの自重を利用して苗縦送りベルト41に当該長尺マット苗Nの外周を密着させことができるので、従来のように、大掛かりな苗押え体を設けて長尺マット苗Nを半強制的に押圧しながらロール苗保持装置から繰り出して縦送りすることなく、簡単な構成で苗載台26下部の苗取出し口35aへ向けて、長尺マット苗Nの支持具46からスムーズ且つ確実な繰り出し及び縦送りがなされるようになる。この時、長尺マット苗Nは、苗載台26の左右のガイドリブ33に導かれて蛇行することなく外周側から連続的に繰り出される。尚、通常の箱苗を使用して苗移植作業を行う苗載台26の苗縦送りベルト41を兼用しているので、特別な苗縦送りベルトを設けなくて済みコスト低減が図れる。
【0021】
そして、苗縦送りベルト41の縦送り作用部終端側(駆動ローラ37側)には、該苗縦送りベルト41に対向する弾性線材からなる側面視で略逆U字状の苗押さえ具61を設けている。この弾性線材からなる苗押さえ具61は、苗載台26の下部において、長尺マット苗Nの浮き上がりを防止すべくガイドリブ33間に横設した苗押さえ板62に螺設してあり、更に詳しくは、側面視で略逆U字状に形成した苗押さえ具61の上側円弧部61aを背面視で苗縦送りベルト41の下流部中央に重合させる一方、当該苗押さえ具61の上側円弧部61aの終端から下側開放端61bに至る間を、苗載台26の苗載面34に沿わせ並行に形成して苗載台26下部の苗取出し口35a近傍まで延出してある。
【0022】
上述の如く、背面視で苗縦送りベルト41の下流部中央に重合する苗押さえ具61の上側円弧部61aに倣って長尺マット苗がスムーズに案内されると共に、この上側円弧部61aの適切な弾力により苗縦送りベルト41の縦送り動力が確実に長尺マット苗Nに伝達され、更に苗載台26下部の苗取出し口35aの近傍、即ち移植杆27による苗掻取位置まで苗押さえ具61の下側開放端61bを延出することにより、自由端である苗押さえ具の61下側開放端61bの長尺マット苗Nに対する押え力が緩やかに作用し、当該長尺マット苗Nが縦送り方向に必要以上に引っ張られて苗幅が縮小することが起こり難くなり、
それによって移植杆27による苗掻取位置での左右の掻取量バラツキや欠株が発生するといった不具合を軽減できるようになる。
【0023】
即ち、前記苗縦送りベルト41の上流部では、長尺マット苗Nがその自重により苗縦送りベルト41を押圧して、スムーズ且つ確実な長尺マット苗Nの支持具46からの繰り出し及び縦送りがなされ、一方苗縦送りベルト41の下流部に設けた単一の弾性線材からなる苗押さえ具61には、苗縦送りベルト41の縦送り動力を確実に長尺マット苗Nに伝達する押圧作用と、移植杆27により掻取られる長尺マット苗Nの苗幅が縮小することを防止する規制作用とを持たせているので、苗押え構造の簡略化を図ることができる。
【0024】
また、弾性線材を用いて苗押さえ具61を構成したことによって、当該苗押さえ具61と長尺マット苗Nの葉部との接触抵抗を少なくすることができると共に、長尺マット苗Nの根本部の生育状態による苗送り(縦送り)抵抗の変動も軽減されて良好な苗送りが行えるようになる。尚、本実施例では、苗縦送りベルト41に対向して一つ(一本)の苗押さえ具61を設けているが、この苗押さえ具61を苗縦送りベルト41に対向して複数設けることにより、当該苗縦送りベルト41の縦送り動力を更に効率的に長尺マット苗Nに伝達させることができる。
【0025】
ところで、上述の如く苗載台26の左右のガイドリブ33に仕切られた苗載面34に設けられている一対の苗縦送りベルト41に対向して、苗押さえ板62に螺設する前記苗押さえ具61のセット幅を、図4に示す苗載台26の断面図のように、長尺マット苗Nの穂先側W1に対して根本部側W2が広くなる八の字状に形成することによって、長尺マット苗Nの根本部側では、苗押さえ具61の適度な弾力が苗幅を広げる方向に作用するので、当該長尺マット苗Nが縦送り方向引っ張られて苗幅が縮小することが起こり難くなり、それによって移植杆27による苗掻取位置での左右の掻取量バラツキや欠株が発生するといった不具合を更に軽減することができる。
【0026】
また、図5に示すように、苗押さえ板62に螺設する苗押さえ具61の取り付け位置を、図中A矢印方向(縦送り方向)にスライド調節可能に構成することによって、苗載台26の苗載面34に対する苗押さえ具61の隙間、即ち当該苗押さえ具61の上側円弧部61aの終端からから下側開放端61bに至る苗載台26の苗載面34と略並行な部分と、苗載台26の苗載面34との隙間を図示H1〜H2の範囲で調節することができるので、長尺マット苗Nの根絡み状態や葉部の生育状態に応じて適切な苗押さえ具61による押圧力の調節が行えるようになる。
【0027】
尚、苗載台26の各植付条数分の苗載面34を仕切るガイドリブ33の上下略中間位置に立設したブラケット48には、図2、図3及び図6に示す如く、通常の箱苗(不図示)を使用して苗移植作業を行う際に必要な、苗載面34に対向して装着する棒状部材からなる苗押さえガイド65用の取り付けホルダ66を設けている。この取り付けホルダ66は、ブラケット48の基端部に突設したピン67に嵌挿するボス66aを備えおり、図示B1位置における格納姿勢とB2位置における起立姿勢とに切換えできるように構成している。
【0028】
即ち、前記取り付けホルダ66は、ブラケット48の基端部に設けたストッパーピン68,69に規制されて、B1位置における格納姿勢とB2位置における起立姿勢とに切換えできるようになっており、両位置B1,B2の切換えは、ブラケット48の基端部に突設したピン67に嵌挿するボス66aの抜け止め用のスナップピン71を取り外し、次いで当該取り付けホルダ66が所望の姿勢位置(姿勢方向)となるように、そのボス66aをピン67に嵌装して再びスナップピン71をセットすることによって、工具使用することなく簡単に変更することができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】乗用型田植機の側面図。
【図2】苗載台の要部背面図。
【図3】苗載台の要部側面図。
【図4】苗載台の断面図。
【図5】苗押さえ具の取り付け構成を示す要部側面図。
【図6】苗押さえガイド用の取り付けホルダの構成を示す側面図。
【符号の説明】
【0030】
26 苗載台
27 移植杆
34 苗載面
35a 苗取出し口
41 苗縦送りベルト
46 支持具
61 苗押さえ具
61a 上側円弧部
61b 下側開放端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻かれた長尺マット苗(N)を支持した状態で、該長尺マット苗(N)を前高後低状に傾斜した苗載台(26)の苗載面(34)上に載置可能な支持具(46)を備え、且つ苗載台(26)の苗載面(34)上に載置した長尺マット苗(N)を苗縦送りベルト(41)を介して苗載台(26)下部の苗取出し口(35a)に送り、該苗取出し口(35a)から移植杆(27)により苗を掻取って圃場に移植する移植機において、前記長尺マット苗(N)の外周を苗載台(26)の下部に設けた苗縦送りベルト(41)の上流部に接当させて載置すると共に、該前記苗縦送りベルト(41)に対向する弾性線材からなる側面視で略逆U字状の苗押さえ具(61)を設け、該苗押さえ具(61)の上側円弧部(61a)を苗縦送りベルト(41)の下流部に背面視で重合させる一方、当該苗押さえ具(61)の下側開放端(61b)を苗載面(34)に沿わせて移植杆(27)による苗取出し口(35a)の近傍まで延出したことを特徴とする移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−271223(P2006−271223A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91888(P2005−91888)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】