説明

移植機

【課題】簡易な構成で機体フレームの左右方向の傾きを調整することができる移植機を提供する。
【解決手段】機体フレーム2の前後一側に苗を畝Rに植え付ける植付体12を備え、機体フレーム2の前後各々に、該機体フレーム2を走行可能に支持する左右一対の車輪3,4を設け、各車輪3,4を上端側が機体フレーム2に支持された車輪支持アーム18,22の下端側に設け、前後の左右車輪3,4のうちの植付体12が設けられた側の左右車輪3の一方の車輪3を車輪支持アーム22に対して上下位置調整自在に支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行しながら畝に苗を植え付ける移植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
走行しながら畝に苗を植え付ける移植機として特許文献1に開示された移植機がある。
この移植機は、機体フレームの前部に苗を畝に植え付ける植付体を備え、機体フレームの前後各々に、該機体フレームを走行可能に支持する左右一対の車輪を設けている。各車輪は上端側が機体フレームに支持された車輪支持アームの下端側に設けられている。
圃場に畝を形成する場合、トラクタの後部に畝成形装置を装着して走行しながら畝を形成するが、傾斜地に畝を形成する場合、傾斜方向に略直交する方向に走行しながら畝を形成するので、地面に作用する車輪の接地荷重は山側の車輪に比べて谷側の車輪が大きくなり、山側の畝間溝に比べて谷側の畝間溝が深くなる傾向にある。したがって、傾斜地に形成された畝に、前記移植機で走行しながら苗を植え付ける場合、移植機の車輪は畝間溝を転動するので、畝の上面に対して移植機の機体フレームが左右方向に傾く場合がある。畝の上面に対して移植機の機体フレームが左右方向に傾くと植付状態がわるくなるという問題がある。
【0003】
そこで、機体フレームの左右方向の傾きを調整する傾き調整機構を設けた移植機として特許文献2に開示された移植機がある。
この移植機にあっては、前後の左右各車輪支持アームの上部を機体フレームに左右軸回りに上下揺動自在に支持し、左右方向で同じ側にある前後の車輪支持アームを連動ロッドで連動連結し、油圧シリンダによって左右一方の連動ロッドを後方に押動すると共に左右他方の連動ロッドを前方に引動するよう構成している。
【0004】
この移植機にあっては、左右一方の連動ロッドを後方に押動し且つ左右他方の連動ロッドを前方に引動すると、機体フレームに対して左右一方の前後車輪支持アームが上方揺動すると共に左右他方の前後車輪支持アームが下方揺動し、左右一方の前後車輪が機体フレームに対して上昇し且つ左右他方の前後車輪が機体フレームに対して下降する。これによって、機体フレームの左右方向の傾きを調整可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3756843号公報
【特許文献2】特許第4545097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献2に記載の移植機の傾き調整機構は構造が複雑であり、コスト高になるという問題がある。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、簡易な構成で機体フレームの左右方向の傾きを調整することができる移植機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
請求項1に係る発明では、機体フレームの前後一側に苗を畝に植え付ける植付体を備え、機体フレームの前後各々に、該機体フレームを走行可能に支持する左右一対の車輪を設け、各車輪を上端側が機体フレームに支持された車輪支持アームの下端側に設け、前後の左右車輪のうちの植付体が設けられた側の左右車輪の一方の車輪を車輪支持アームに対して上下位置調整自在に支持したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明では、車輪支持アームの下端側に軸心を縦向きにして配置した支持筒を固定し、この支持筒に下方から上下移動自在に内嵌された可動筒を備え、この可動筒に車輪を取り付け、支持筒に対する可動筒の上下位置を調節することにより、車輪を車輪支持アームに対して上下位置調整自在としたことを特徴とする。
請求項3に係る発明では、前記可動筒にナット部を設ける共に該ナット部に螺合するネジ軸を設け、このネジ軸を軸心回りに回動させることにより可動筒を上下位置調整自在としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明では、前記ネジ軸を手動によって回動させるための操作ハンドルを備えたことを特徴とする。
請求項5に係る発明では、機体フレームの前部に植付体を設けると共に左右の前車輪の一方を車輪支持アームに対して上下位置調整自在に支持し、機体フレームの後部に座席を設け、この座席側から操作できる位置に操作ハンドルを配置し、この操作ハンドルと前記ネジ軸とを連動機構によって連動連結したことを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る発明では、各車輪支持アームを機体フレームに上下揺動自在に支持し、前後の左右車輪支持アームを同時に上下に揺動させることにより、機体フレームが昇降するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、前後一側にある左右車輪の一方の車輪を車輪支持アームに対して上下位置調整自在に支持することにより、簡易な構成で機体フレームの左右方向の傾きを調整することができる移植機を提供することができる。また、車輪支持アームに対して上下位置調整自在に支持される車輪は、前後の左右車輪のうちの植付体が設けられた側の左右車輪の一方の車輪であるので、機体フレームの植付体配置部分の左右方向の傾き調整に大きく作用する。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、簡易な構成で車輪を上下位置調整自在に支持することができる。
請求項3に係る発明によれば、簡易な構成で可動筒の上下位置の調整をすることができる。
請求項4に係る発明によれば、機体フレームの左右方向の傾きを調整する機構を安価に構成することができる。
【0013】
請求項5に係る発明によれば、機体フレームの左右方向の傾き調整を座席側から行うことができ、至便である。
請求項6に係る発明によれば、機体フレームの左右方向の傾きを調整する機構を、機体フレームに対して前後の左右車輪支持アームを同時に揺動させることにより機体フレームを昇降するようにした移植機に簡易に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】移植機の側面概略図である。
【図2】移植機の平面概略図である。
【図3】走行機構の側面図である。
【図4】走行機構の平面図である。
【図5】傾き調整機構の側面図である。
【図6】傾き調整機構の正面図である。
【図7】(a)は傾き調整機構の平面図、(b)は可動筒、固定プレート等の平面図、(c)は取付プレート等の平面図である。
【図8】(a)は図5のA矢示図、(b)は傾き調整機構のギヤケースの背面図、(c)は傾き調整機構のギヤケース内部の側面図である。
【図9】左側の前車輪取付部の側面図である。
【図10】整地ローラ、ローラ支持フレーム及び弾下機構の平面図である。
【図11】整地ローラ、ローラ支持フレーム及び弾下機構の正面図である。
【図12】整地ローラ、ローラ支持フレーム及び弾下機構の側面図である。
【図13】感知部材及び感知部材と昇降バルブとを連動する連動機構の側面図である。
【図14】感知部材及び感知部材の支持機構の正面図である。
【図15】整地ローラ、感知部材、植付体等との関係を示す背面図である。
【図16】畝に苗を植え付ける状態を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2において、符号1は、畝に沿って走行しながら該畝(圃場)に苗を植え付ける移植機である。
この移植機1は、機体フレーム2と、この機体フレーム2を走行可能に支持する左右一対の前車輪3及び左右一対の後車輪4と、畝Rに苗を植え付ける移植装置5と、エンジン6と、オペレータ(植付作業者)が座るための座席7とを備えた乗用型とされている。
【0016】
機体フレーム2は、パイプ材、みぞ形鋼、アングル材等の枠材を組み合わせて構成されており、この機体フレーム2の前部に左右一対の前車輪3と移植装置5が設けられ、機体フレーム2の後部に左右一対の後車輪4とエンジン6と左右一対の座席7とが設けられている。
また、機体フレーム2の前部には畝R上面を転動しながら該畝R上面を押圧して平坦状に均す整地ローラ8と畝R上面に接地して畝R上面の凹凸(畝Rの高さ)を感知する感知部材9とが設けられ、機体フレーム2の後部にはミッションケース10と機体フレーム2後端から後方に延出する操向ハンドル11とが設けられている。
【0017】
前記移植装置5は、畝Rに苗を植え付ける植付体12と、この植付体12に苗を供給する苗供給装置13と、覆土輪14とを有する。
植付体12は左右一対設けられていて、本実施形態では2条植えの移植機1とされている。
左右の植付体12は左右の前車輪3の間に配置され、図示省略の昇降機構によって昇降自在に支持されている。
【0018】
各植付体12は下部が開閉自在とされており、下部が閉じた状態で、その上下移動軌跡の上端側の苗受け取り位置において苗が上方から投入される。その後、植付体12は苗を保持したまま下降して下部が畝Rに突入し、突入した後に下部が開いて、畝Rに植え穴を形成すると共に該植え穴に苗を落下放出することにより畝Rに苗を植え付ける。
覆土輪14は、左右各植付体12の後方側に左右一対設けられ、畝R上面を転動して植え穴に放出された苗の根本部分を左右両側から押圧することにより、苗の根本部分を覆土・鎮圧する。
【0019】
苗供給装置13は、平面視長円形を呈するように配置された多数の苗供給ポット15を周方向に移動させるようにしたロータリポット方式が採用されている。
各苗供給ポット15は上端開口状で底部が開閉自在とされており、上方からオペレータによってポット苗が供給され、苗受け取り位置に位置する植付体12の上方位置にて底部を開くことにより、植付体12に対して苗を落下放出するよう構成されている。
【0020】
なお、機体フレーム2には、ポット苗が育苗された苗トレイを載置しておくための苗載せ台が複数設けられている。また、本実施形態では、前記植付体12は苗受け取り位置が一定で、苗放出位置(植付け位置)が左右方向に変更できるように昇降機構によって支持されており、左右の苗の条間が変更できるようになっている。
図1〜図4に示すように、ミッションケース10は左右の座席7間の前部下方に配置され、該ミッションケース10内の動力伝達機構にはエンジン6からの動力が伝達される。
【0021】
このミッションケース10の左右両側には座席7の前部下方側に位置する後車輪用サポート部材16が設けられている。この左右の後車輪用サポート部材16は左右方向の軸心を有する中空状に形成されていて左右方向に配置され、ミッションケース10及び機体フレーム2に左右方向の軸心回り回動自在に支持されている。
左右各サポート部材には、後輪支軸17(車輪支軸)の左右方向内端側が後車輪用サポート部材16の左右方向外端から左右方向移動自在に挿入され、該後輪支軸17は固定手段によって後車輪用サポート部材16に対して左右方向移動不能に固定されている。
【0022】
後輪支軸17は左右方向の軸心を有する中空状に形成され、後車輪用サポート部材16と一体回動する。また、左右各後輪支軸17の左右方向外端には、伝動ケース18(車輪支持アーム)の上部が取付固定され、この伝動ケース18の下部に左右方向の軸心を有する後車軸19(車軸)が左右軸回りに回動自在に支持されており、各後車軸19に後車輪4が一体回動自在に取り付けられている。
【0023】
後車輪用サポート部材16及び後輪支軸17内には、ミッションケース10からの動力を伝動ケース18内の動力伝達機構に伝達する伝動軸が設けられ、該伝動軸から伝動ケース18内の動力伝達機構を経て後車軸19に動力を伝達することにより後車輪4が回転駆動される。したがって、本実施形態では後車輪4が駆動輪とされている。
前記後車輪用サポート部材16の前方で且つ該サポート部材16よりも低い位置に前車輪用サポート部材20が設けられている。この前車輪用サポート部材20は左右方向の軸心を有する筒体によって形成され、機体フレーム2の左右一端側から他端側にわたるように形成されており、機体フレーム2に左右軸回りに回動自在に支持されている。
【0024】
この前車輪用サポート部材20の左右両側には、左右の前輪支軸21の左右方向内端側が左右方向移動可能に挿入され、該前輪支軸21は固定手段によって前車輪用サポート部材20に対して左右方向移動不能に固定されている。
また、左右各前輪支軸21は前車輪用サポート部材20と一体回動する。
左右各前輪支軸21の左右方向外端側には、筒体から構成された前輪支持アーム22(車輪支持アーム)の上端側が固定されている。
【0025】
左右各前輪支持アーム22の下端側には左右方向の軸心を有する前車軸23(車軸)が設けられ、この前車軸23に前車輪3が左右軸回りに遊転回動自在に取り付けられている。したがって、本実施形態では前車輪3が遊転輪(非駆動輪)とされている。
前記左右各後車輪用サポート部材16にはブラケット24が下方側に延出状に設けられ、前記前車輪用サポート部材20には、後車輪用サポート部材16に固定の左右各ブラケット24の前方に対応する位置に位置するブラケット25が上方側に延出状に設けられている。
【0026】
左右方向で同じ側にある前後のブラケット24,25同志は連動部材26によって連動連結されている。
また、左側の後車輪用サポート部材16に設けたブラケット24の後方側には、油圧シリンダからなる昇降シリンダ27が設けられ、この昇降シリンダ27のピストンロッド28が左側の後車輪用サポート部材16に設けたブラケット24に枢支連結されている。
【0027】
昇降シリンダ27の側方には、該昇降シリンダ27を制御する昇降バルブ29が設けられている。
本実施形態の移植機1にあっては、前記昇降シリンダ27のピストンロッド28を出退させると、左右の伝動ケース18が同時に上下揺動すると共に、連動部材26が前後に押し引きされて左右の前輪支持アーム22が同時に上下揺動する。すると、左右前車輪3と左右後車輪4とが機体フレーム2に対して4輪同時に昇降し、機体フレーム2が接地面に対して昇降する。これによって、機体フレーム2の高さ変更・高さ制御が可能とされている。
【0028】
なお、図1及び図3は機体フレーム2を最上昇させた状態を示しており、この状態から昇降シリンダ27のピストンロッド28を退避させると、伝動ケース18が後上方に揺動すると共に前輪支軸21が前上方に揺動して、左右前車輪3と左右後車輪4とが機体フレーム2に対して上昇し、機体フレーム2が下降する。
また、本実施形態の移植機1にあっては、左右の後車輪用サポート部材16に対して左右の後輪支軸17を左右方向に位置変更すると共に、前車輪用サポート部材20に対して左右の前輪支軸21を左右方向に位置変更することにより、後車輪4及び前車輪3のトレッド幅の調整が可能とされている。
【0029】
また、本実施形態の移植機1にあっては、右側の前輪支持アーム22に、右側の前車輪3を上下動(上下位置調整)させることにより機体フレーム2の左右方向の傾きを調整する傾き調整機構30が設けられている。
この傾き調整機構30は、図3〜図8に示すように、前輪支持アーム22の下端側に軸心を縦向きにして配置して固定した支持筒31と、この支持筒31に下方から上下移動自在に内嵌された可動筒32と、この可動筒32に設けたナット部33と、このナット部33に螺合するネジ軸34と、前輪支持アーム22の上部に前上方延出状に設けられた支持ステー35と、この支持ステー35の上部に軸心回りに回動自在に支持されたハンドル軸36と、このハンドル軸36に固定された操作ハンドル37とを有する。
【0030】
前記支持筒31は上下端部が開口状の六角筒状に形成され、該支持筒31の後面下部に前輪支持アーム22の下端が固定されている。
可動筒32は支持筒31に対して軸心回りに回動不能に嵌合する六角筒状に形成されている。
ナット部33は、ネジ孔38を有するナット部材によって構成され、ネジ孔38が可動筒32の内孔39に連通するように(ネジ孔38の軸心と可動筒32の内孔39の軸心とが一致するように)可動筒32の上面に固定されている(なお、ナット部33は可動筒32に一体形成されていてもよい)。
【0031】
ネジ軸34は中途部がナット部33に螺合していて、下部が可動筒32内に挿入され、上部がナット部33から上方に突出している。
可動筒32の下端には固定プレート40が固定され、この固定プレート40の下面側には取付プレート41が配置され、この取付プレート41は固定プレート40にボルト固定されている。
【0032】
可動筒32には、可動筒32の下方に同芯状に配置された円柱状の位置決め部材42が下方突出状に固定されている。また、取付プレート41には挿通孔43が形成されていると共に該挿通孔43に筒体からなる車軸固定部材44の上端が挿入されると共に該車軸固定部材44が取付プレート41に固定され、前記位置決め部材42が前記車軸固定部材44内に挿入されている。
【0033】
前記車軸固定部材44の左右方向内面側には前車軸23が左右方向内方に突出状に固定され、この前車軸23が前車輪3の回転中心に設けられたボス孔に軸心回りに回動自在に挿通されていて、該前車軸23に前車輪3が回動自在に支持されている。
前記支持筒31の上端にはプレート部材46が固定され、このプレート部材46上には左右一対の取付プレート47が立設されている。
【0034】
左右の取付プレート47間にはギヤケース48の下部が挿入され、該ギヤケース48の下部は取付プレート47にボルト固定されている。
前記ネジ軸34の上部はプレート部材46を貫通してギヤケース48下端から該ギヤケース48内に挿入されており、ネジ軸34の上部はギヤケース48内に設けられたベアリングによって軸心回りに回動自在に支持されている。
【0035】
ギヤケース48の上部は後上方に向けて屈曲しており、該ギヤケース48の上部には後方に向けて上方傾斜状の伝動軸49が挿入されていて、該伝動軸49の前部はギヤケース48内に設けられたベアリングによって軸心回りに回動自在に支持されている。この伝動軸49の後部はギヤケース48から突出している。
ギヤケース48内には、相互に歯合する一対のベベルギヤ50A,50B(ベベルギヤ伝動機構)が収容され、一方のベベルギヤ50Aはネジ軸34の上端側に一体回動自在に嵌合し、他方のベベルギヤ50Bは伝動軸49に一体回動自在に嵌合していて、伝動軸49とネジ軸34とが一体回動するよう構成されている。
【0036】
前記支持ステー35は、下部が前輪支持アーム22の上面上部に固定された取付ブラケット51にボルト固定されている。支持ステー35の上部後面にはラジアルベアリングが組み込まれた軸受け体52がボルト固定され、この軸受け体52のラジアルベアリング及び支持ステー35を前記ハンドル軸36の下部が挿通していて、該ハンドル軸36が軸受け体52を介して支持ステー35の上部に軸心回りに回動自在に支持されている。
【0037】
このハンドル軸36は後上方に向けて傾斜状とされていて前記伝動軸49と同芯状とされており、ハンドル軸36と伝動軸49とは筒軸53によって連結されていて一体回動自在とされている。
操作ハンドル37は、ハンドルアーム54と、このハンドルアーム54の一端側に取付固定されたグリップ部55とを有し、ハンドルアーム54の他端側がハンドル軸36の後端に取付固定されている。
【0038】
この操作ハンドル37は、右側の座席7からオペレータが操作可能な位置に配置されている。
前記ハンドル軸36、筒軸53、伝動軸49、ベベルギヤ50A,50Bとで操作ハンドル37とネジ軸34とを連動連結する連動機構が構成されている。
この傾き調整機構30にあっては、操作ハンドル37を回動させると、連動機構を介してネジ軸34に回動力が伝達されて該ネジ軸34が軸心回りに回動操作される。
【0039】
ネジ軸34が軸心回りに回動すると、ネジ軸34に対してナット部33が螺進又は螺退することにより、支持筒31に対して可動筒32が上下に移動し、前車輪3が上下動する。
これによって、機体フレーム2の左右方向の傾きを調整することができる。
前記傾き調整機構30は4輪のうちの1輪を上下動させるだけの機構であるので簡易に構成(簡易に組み込むことができ)でき、安価に提供することができる。
【0040】
また、上下位置調整自在に支持される車輪は、前後車輪3,4のうちの植付体12が設けられた側の車輪であるので、1輪だけを上下動させることにより機体フレーム2の傾きを調整するようにしたものであっても、機体フレーム2の植付体12配置部分の左右方向の傾き調整に大きく作用する。
なお、圃場においては、左右の前後車輪3,4は若干地面に潜っているので四輪のうちの一輪を上下動させても他の三輪のうちの一輪が浮くことはない。
【0041】
前記傾き調整機構30は、例えば、以下のような場合に使用される。
トラクタの後部に畝R成形装置を装着して走行しながら畝Rを形成した場合、傾斜方向に略直交する方向に走行しながら畝Rを形成するので、地面に作用する車輪の接地荷重は山側の車輪に比べて谷側の車輪が大きくなり、図16(a)に示すように、山側の畝間溝D1に比べて谷側の畝間溝D2が深くなる傾向にある。
【0042】
この傾斜地に形成された畝Rに、移植機1で走行しながら苗を植え付ける場合、移植機1の車輪は畝間溝D1,D2を転動するので、畝Rの上面に対して移植機1の機体フレーム2が左右方向に傾くが、畝Rの上面に対して移植機1の機体フレーム2が左右方向に傾くと左右の植付体12で植付け深さが異なる。
そこで、このような場合に、谷側に傾き調整機構30がある場合は、谷側の前車輪3を下げてやることにより左右の植付体12の植付け深さを同じにすることができる。
【0043】
また、山側に傾き調整機構30がある場合は、山側の前車輪3を上げてやる。
なお、この使用例に限定されることなく、傾斜地以外の圃場であっても、畝間溝の状態、左右の畝Rの高さが異なる場合等に傾き調整機構30によって機体フレーム2の傾きを調整するようにしてもよい。
図7に示すように、前記固定プレート40の後部は取付プレート41から後方にはみ出しており、この固定プレート40の後部に後方に開放状とされた嵌合溝56が形成され、この嵌合溝56には支持筒31の後方に配置された回止め部材57が挿入されている。
【0044】
この回止め部材57は上下方向に長い長方形の厚板材によって形成され、上部が前輪支持アーム22の側面に固定され、下部が嵌合溝56に相対的に上下移動可能に挿入している。
支持筒31と可動筒32とは六角筒状に形成されていて軸心回りに相対回動をしないように構成されているが、支持筒31と可動筒32との間にはガタがある。そこで、前記回止め部材57によって支持筒31に対する可動筒32の軸心回りの回動を規制している。
【0045】
前記回止め部材57の外側方には棒状のゲージ部材58が配置されている。
このゲージ部材58の下端側は固定プレート40に取付固定され、ゲージ部材58の上部は、前記支持筒31上端のプレート部材46に設けられた筒体からなる指標部材59を挿通している。
このゲージ部材58の上部には、図6に示すように、目盛りa1〜a4が設けられている。
【0046】
この目盛りは基準目盛りa1と、この基準目盛りa1から上下に同じ間隔で設けられた第1〜3の目盛りa2,a3,a4とからなる。
指標部材59の略上端に基準目盛りa1が位置している状態で、左右の前車輪3が同じ高さ位置にあり、上下の第1〜3の目盛りa2,a3,a4によって、右側の前車輪3を左側の前車輪3に対して上下にどのくらい移動させたのかわかるようになっている。
【0047】
畝Rに苗を植え付ける際において、移植機1は圃場を何回か往復しながら苗を植え付ける。そして、前記傾斜地で苗を植え付ける際において、往路と復路とでは、右側の前車輪3は上下逆方向に位置調節されるが、前記ゲージ部材58によって右側の前車輪3の上下位置調整が容易に行える。
図9に示すように、左側の前輪支持アーム22の下端側には円柱状の固定部材61が固定され、この固定部材61に対する左側の前車輪3の支持構造は前記右側の前車輪3の支持構造と同様に構成されている。
【0048】
すなわち、固定部材61の下端に固定プレート40が固定され、この固定プレート40の下面側に取付プレート41が配置され、この取付プレート41は固定プレート40にボルト固定されている。
可動筒32には、該可動筒32の下方に同芯状に配置された円柱状の位置決め部材42が下方突出状に固定されている。また、取付プレート41には挿通孔43が形成されていると共に該挿通孔43に筒体からなる車軸固定部材44の上端が挿入されると共に該車軸固定部材44が取付プレート41に固定され、前記位置決め部材42が前記車軸固定部材44内に挿入されている。
【0049】
左右の前車輪3において、取付プレート41を固定プレート40に固定するためのボルトを挿通するボルト挿通孔62は車軸固定部材44の軸心を中心とする円弧状に形成されていて、取付プレート41の取付位置を車軸固定部材44回りに変更することにより左右の前車輪3にトーインを付けることが可能とされている(図7参照)。
また、左右各車軸固定部材44にはスクレーパ取付ステー63が後方突出状に固定され、このスクレーパ取付ステー63と前車軸23とにスクレーパ64が取付固定されている。
【0050】
なお、後車輪4にもスクレーパが装着可能とされている。
前記整地ローラ8は、本実施の形態では、図15に示すように、2畝Rにわたるように設けられている(なお、整地ローラ8は1条植えの場合は1畝Rに対応して、また、3条以上の複数条植えの場合は対応する複数の畝Rにわたるように設けられる)。
この整地ローラ8は、中空状に形成されており、図1、図2、図10〜12に示すように、機体フレーム2の前端側に着脱自在に取り付けられた(機体フレーム2から前方突出状に設けられた)ローラ支持フレーム66に左右軸回りに回動自在に支持されている。また、整地ローラ8はローラ支持フレーム66に上下揺動自在に支持され、ローラ支持フレーム66に装備された弾下機構67によって接地側に向けて付勢されている。
【0051】
ローラ支持フレーム66は、左右一対のメインフレーム68と、左右のメインフレーム68を連結するフレーム連結部材69と、左右メインフレーム68にわたって設けられた支持バー70と、この支持バー70の左右両側に上下揺動自在に支持されていて整地ローラ8を支持する揺動アーム71と、左右の揺動アーム71を連結するアーム連結部材72とを有する。
【0052】
前記メインフレーム68は溝形鋼によって形成され、前後方向に沿って配置された主部材73と、この主部材73の前端側に固定された前部材74とを有する。前部材74は前方に向けて下方傾斜状に設けられ、上端側が主部材73の前端側に固定されている。
このメインフレーム68の主部材73の後部側は、機体フレーム2の左右両側を構成する四角筒体からなる側部フレーム75に前方側から挿入されてボルト等の固定手段によって該側部フレーム75に抜け止め固定されている。
【0053】
前記フレーム連結部材69は左右方向に長い板材によって形成され、メインフレーム68の左右主部材73の前部間に設けられ、前方に向けて上方に傾斜状の上壁76と、この上壁76の後端から下方側に延びる後壁77とから構成されている。
前記支持バー70は、メインフレーム68の前部材74の下端側に設けられ、前部材74間にわたると共に前部材74を貫通して左右各前部材74から左右方向外方に突出している。
【0054】
また、支持バー70は前部材74に固定され、左右前部材74を連結している。
前記左右の揺動アーム71は、帯板材によって形成され、後方に向けて下方傾斜状に配置され、上端側が支持バー70の左右方向の端部側に軸受け体65を介して左右軸回りに回動自在に支持されていて、上下揺動自在とされている。
この左右の揺動アーム71の下部間に整地ローラ8が配置され、該整地ローラ8は、揺動アーム71の外側面に取付固定された軸受け体78に左右軸回りに回動自在に支持されている。
【0055】
前記アーム連結部材72は、整地ローラ8と左右幅が略同幅に形成され、揺動アーム71間に配置された前部壁79と、この前部壁79の後縁から後方に向けて下方傾斜状に延びる後部壁80と、前部壁79の左右両側に設けられた取付壁81とを有し、左右取付壁81が左右方向で同じ側にある揺動アーム71にボルト固定されている。
このアーム連結部材72は整地ローラ8の上方側に設けられ、後部壁80の後端は整地ローラ8に近接していて、このアーム連結部材72の後部壁80が、整地ローラ8の外周面に付着した土を落とすスクレーパの機能を有する。
【0056】
前記弾下機構67は、フレーム連結部材69とアーム連結部材72とにわたって設けられた弾下ロッド82と、この弾下ロッド82を下方に付勢する付勢バネ83とを有する。
弾下ロッド82の上部はフレーム連結部材69の上壁76を軸心方向移動自在に貫通している。また、この弾下ロッド82の上部にはフレーム連結部材69の上壁76上面に接当するワッシャリングからなる当り部材84が外嵌されていると共に該当り部材の上側にピン85が固定されていて、該ピン85により弾下ロッド82の下方移動が規制されている。
【0057】
弾下ロッド82の下端側は、アーム連結部材72の後部壁80の上面に固定された左右一対のブラケット86間に挿入されて該左右ブラケット86に左右軸回りに回動自在に枢支連結されている。
付勢バネ83はコイルバネによって形成され、フレーム連結部材69の上壁76の下方側において弾下ロッド82に套嵌されている。
【0058】
付勢バネ83の上端は、弾下ロッド82に軸心方向移動可能に外嵌されたワッシャリングからなるバネ受け部材87を介してフレーム連結部材69の上壁76の下面に接当している。
付勢バネ83の下端は弾下ロッド82に軸心方向移動可能に外嵌されたワッシャリングからなるバネ受け部材87に接当しており、該バネ受け部材87は弾下ロッド82に取り付けられたピン89によって下方移動が規制されている。
【0059】
付勢バネ83は上下のバネ受け部材87,88の間に圧縮状に介在されていて、弾下ロッド82を下方に向けて付勢している。
この弾下ロッド82によって揺動アーム71が下方に向けて揺動する方向に押圧され、これによって、整地ローラ8が接地面に向けて押圧されている(したがって、付勢バネ83は整地ローラ8を接地面に向けて付勢している)。
【0060】
前記下側のバネ受け部材88の下方移動を規制するピン89は、弾下ロッド82の軸心方向複数位置に位置変更自在とされており(本実施形態では、ピン89を挿通して取り付けるピン挿通孔が弾下ロッド82の軸心方向に等間隔で3カ所形成されていて3位置に位置変更可能とされている)、該ピン89の取付位置を変更することにより付勢バネ83のバネ圧の調整が可能とされている。
【0061】
前記構成の弾下機構67は左右方向複数カ所に設けられている(本実施形態では、フレーム連結部材69の左右方向中央部と、左右両側の3カ所に設けられている)。
これによって、整地ローラ8が地面から受ける反力を分散させることができる。
前記感知部材9は、本実施の形態では、図15に示すように、2畝Rにわたるように設けられている(なお、感知部材9は1条植えの場合は1畝Rに対応して、また、3条以上の複数条植えの場合は対応する複数の畝Rにわたるように設けられる)。
【0062】
また、感知部材9の左右幅は、整地ローラ8の左右幅よりも幅狭に形成されており、感知部材9の左右側方に前車輪3が位置している。
この感知部材9は、図13及び図14に示すように、感知部本体91と、支持プレート92と、枢支ブラケット93とを有する。
感知部本体91は、側面視で下方側に向けて凸状の円弧状に形成された板材によって形成され、畝R上面に接地する。
【0063】
支持プレート92は左右幅が感知部本体91と同幅に形成され、この支持プレート92の下面側に感知部本体91の前端側が固定されている。
支持プレート92は左右方向中央部及び左右両端側が上方側に延出されており、各延出部分94の上面側に枢支ブラケット93が固定されている。
枢支ブラケット93は前記延出部分94に重合固定された下壁95と、この下壁95の左右両側から延出する左右の側壁96とからコ字形に形成されている。
【0064】
前記各枢支ブラケット93は、各枢支ブラケット93に対応して設けられた支持アーム97に左右軸回りに回動自在に支持されている。
支持アーム97は左右方向の軸心を有する横軸部98と、この横軸部98に直交する縦軸部99とからL字形に形成され、横軸部98が枢支ブラケット93を貫通しており、この横軸部98回りに感知部材9が上下に揺動自在とされている。
【0065】
支持アーム97の縦軸部99の上端側にボス部100が固定され、各ボス部100は左右方向の軸芯を有する支軸101に固定されており、該支軸101は機体フレーム2に固定されたブラケット102に支持されている。
前記支軸101は左右一対設けられ、右側の支軸101に右側の支持アーム97のボス部100が固定され、左側の支軸101に中央部と左側の支持アーム97のボス部100が固定されている。
【0066】
左側の支軸101には植付深さ調整ハンドル103が固定され、この植付深さ調整ハンドル103は図示省略の係止プレートに係止されている。この係止プレートには、植付深さ調整ハンドル103を係止する係止部が多数形成されており、植付深さ調整ハンドル103の係止位置を変更することにより、支持アーム97の縦軸部99の上下方向に対する角度が変更可能とされている。
【0067】
中央部の枢支ブラケット93の一方の側壁96は上方側に延設されており、この延設部104に第1連動ロッド106の前端側が枢支連結されている。
この第1連動ロッド106の後端側は第1中継レバー107に枢支連結され、この第1中継レバー107と左右軸回りに一体化移動する第2中継レバー108には第2連動ロッド109の一端側が枢支連結されている。
【0068】
この第2連動ロッド109の他端側は機体フレーム2の後部側に左右軸回りに回動自在に枢支されたスプール操作レバー110の一端側に枢支連結され、このスプール操作レバー110の他端側は、機体フレーム2の後部に設けられた昇降バルブ29のスプール111に枢支連結されている。
したがって、感知部材9が畝Rに追従して上下に揺動すると、第1連動ロッド106、第1中継レバー107、第2中継レバー108、第2連動ロッド109、スプール操作レバー110を介してスプールが中立位置から押し引きされて昇降シリンダ27が駆動され、機体フレーム2が昇降するように構成されている。
【0069】
前記移植機1で畝Rを跨いで該畝Rに沿って走行しながら畝Rに苗を植え付ける際において、前記感知部材9は畝R上面に接地して追従し、この感知部材9によって畝Rの高さが検出されると昇降バルブ29によって昇降シリンダ27が駆動されて機体フレーム2が畝Rの高さに対応して昇降制御される。これによって、畝間溝Dに凹凸があっても略一定の植付け深さに苗が植え付けられる。
【0070】
また、感知部材9の前方側に畝R上面を転動しながら畝R上面を押圧して該畝R上面を平らに均す整地ローラ8を設けているので、整地ローラ8で整地された畝R上面を感知部材9で検出することにより、感知部材9の感知精度が向上し、植付深さが安定する。
また、前記植付深さ調整ハンドル103によって支持アーム97の縦軸部99の上下方向に対する角度を変更することにより、植付け深さを変更することができる。
【0071】
畝Rに苗を植え付ける場合、苗を深く植え付けると苗が生育しない場合があるが、本実施形態にあっては、感知部材9を2条の畝Rにわたる左右幅(1条植えの場合は該畝R上面の左右幅、3条以上の複数の畝Rに植え付ける場合は、該複数の畝Rにわたる左右幅)に形成しているので、常に畝Rの高い位置が検出され、苗を深く植え付けるのを防止している。
【0072】
本発明は乗用型の移植機1に採用しているが、歩行型の移植機1に採用してもよい。また、傾き調整機構30を左側の前輪支持アーム22に設けてもよい。
また、傾き調整機構30のネジ軸34をアクチュエータ(モータ等)によって回動させるようにしてもよい。この場合、アクチュエータを座席7から遠隔操作することができるように構成するのがよい。
【0073】
また、移植機1は機体フレーム2の後部に移植装置5が設けられたタイプのものであってもよく、この場合は、前車輪3を駆動輪とすると共に後車輪4を遊転輪とし、且つ左右一方の後車輪4を支持する車輪支持アームに傾き調整機構30を設ける。
移植機1は、1条植え、又は3条植え以上の複数条植えであってもよい。
また、移植機1は、本実施形態のように2畝R(複数の畝R)を跨ぐように使用するのに限定されることなく、1畝Rに対して苗を2条(複数条)植え付けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
2 機体フレーム
3 前車輪
4 後車輪
7 座席
12 植付体
18 伝動ケース(車輪支持アーム)
22 前輪支持アーム(車輪支持アーム)
31 支持筒
32 可動筒
33 ナット部
34 ネジ軸
36 ハンドル軸(連動機構構成部材)
37 操作ハンドル
49 伝動軸(連動機構構成部材)
50A ベベルギヤ(連動機構構成部材)
50B ベベルギヤ(連動機構構成部材)
53 筒軸(連動機構構成部材)
R 畝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレーム(2)の前後一側に苗を畝(R)に植え付ける植付体(12)を備え、機体フレーム(2)の前後各々に、該機体フレーム(2)を走行可能に支持する左右一対の車輪(3,4)を設け、各車輪(3,4)を上端側が機体フレーム(2)に支持された車輪支持アーム(18,22)の下端側に設け、前後の左右車輪(3,4)のうちの植付体(12)が設けられた側の左右車輪(3)の一方の車輪(3)を車輪支持アーム(22)に対して上下位置調整自在に支持したことを特徴とする移植機。
【請求項2】
車輪支持アーム(22)の下端側に軸心を縦向きにして配置した支持筒(31)を固定し、この支持筒(31)に下方から上下移動自在に内嵌された可動筒(32)を備え、この可動筒(32)に車輪を取り付け、支持筒(31)に対する可動筒(32)の上下位置を調節することにより、車輪(3)を車輪支持アーム(22)に対して上下位置調整自在としたことを特徴とする請求項1に記載の移植機。
【請求項3】
前記可動筒(32)にナット部(33)を設ける共に該ナット部(33)に螺合するネジ軸(34)を設け、このネジ軸(34)を軸心回りに回動させることにより可動筒(32)を上下位置調整自在としたことを特徴とする請求項2に記載の移植機。
【請求項4】
前記ネジ軸(34)を手動によって回動させるための操作ハンドル(37)を備えたことを特徴とする請求項3に記載の移植機。
【請求項5】
機体フレーム(2)の前部に植付体(12)を設けると共に左右の前車輪(3)の一方を車輪支持アーム(22)に対して上下位置調整自在に支持し、機体フレーム(2)の後部に座席(7)を設け、この座席(7)側から操作できる位置に操作ハンドル(37)を配置し、この操作ハンドル(37)と前記ネジ軸(34)とを連動機構(36,53,49,50A,50B)によって連動連結したことを特徴とする請求項4に記載の移植機。
【請求項6】
各車輪支持アーム(22)を機体フレーム(2)に上下揺動自在に支持し、前後の左右車輪支持アーム(22)を同時に上下に揺動させることにより、機体フレーム(2)が昇降するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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