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種子油組成物
説明

種子油組成物

【課題】低α-リノレン酸含有量および、食品操作における使用に対する風味、および性能属性において向上した安定性を有する種子油組成物を提供する。
【解決手段】リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、2.0未満のアニシジン値;安定化剤が添加されていないとき、0.3meq/kg未満のパーオキシド値;1重量%未満のトランス−脂肪酸;または約80重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体、および少なくとも800ppmのトコフェロールのいずれかを有するダイズ油組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低レベルのトランス-脂肪酸および改善された味および特に食品アプリケーションに適した特性を有する非硬化または部分硬化非動物性油ならびにそれらの調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者が、脂質栄養素の健康への影響について気づくにつれて、高レベルの不飽和およびポリ不飽和油脂ならびに低レベルのトランス-油脂の油の消費が望まれる。
【0003】
多くの油が化学的に硬化され;硬化により、安定性のごとき性能属性を向上させる。油を硬化すると、中のオレフィン不飽和数が減少する。しかしながら、 硬化は、二重結合を脂肪酸中の別の位置に移動させるか、または、元来のシス-二重結合のトランス-二重結合への異性化を引き起こすことによって、二重結合の立体化学に影響し得る。シス-脂肪酸のトランス−脂肪酸への異性化は、トランス−脂肪酸の消費に関する悪い健康問題のため、望ましくない。
【0004】
油のひとつのアプリケーションは、フライに使用することである。フライ温度は、油を酸化し、かくして、油は低温よりも急速に劣化する。かくして、高レベルの不飽和またはポリ不飽和脂肪を有する多くの非硬化油は、それらの不安定性のため、フライ操作において使用が制限され;フライは食品加工工業の重要なセグメントである。多くの非硬化ダイズ油は不安定であり、調理中に容易に酸化され、油の臭いを不快にし、その油で調理した食品の官能特性を悪くする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、ダイズから抽出された油は、5%〜10%のα-リノレン酸 (ALA)含有量を有する。酸化安定性、および風味安定性に影響するいくつかの因子がある。油中のALA量はそれらの因子のうちのひとつである。より少ない二重結合を有する他の脂肪酸よりも速く酸化することが知られているからである。さらに、ALAは、食品中の望ましくない臭い、および風味の発生に対する前駆体である。かくして、低ALA含有量および、食品操作における使用に対する風味、および性能属性において向上した安定性を有する油が求められている。本発明の油はこの要望に合致する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のひとつの具体例は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、2.0未満のアニシジン値を有し、かつ、非海藻油から誘導される、非硬化植物性油組成物に向けられる。
【0007】
本発明のさらなる具体例は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、2.0未満のアニシジン値;安定化剤が添加されていないとき、0.3meq/kg未満のパーオキシド値;1重量%未満のトランス−脂肪酸;または約80重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体、および少なくとも800ppmのトコフェロールのいずれかを有するダイズ油組成物に向けられる。
【0008】
本発明のもうひとつの具体例は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、0meq/kg未満のパーオキシド値を有する、粗製ダイズ油組成物に向けられる。
【0009】
さらに本発明のもうひとつの具体例は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、56.0重量%未満のリノール酸またはその誘導体、および約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含む、ダイズ油組成物に向けられる。
【0010】
本発明のもうひとつの具体例は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約55から約85重量%のオレイン酸またはその誘導体、約2から約35重量%のリノール酸またはその誘導体、および約8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体を含むダイズ油組成物に向けられる。
【0011】
さらに本発明のもうひとつの具体例は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約25から約85重量%のオレイン酸またはその誘導体、約2から約65重量%のリノール酸またはその誘導体、約8重量%を超えないのα-リノレン酸またはその誘導体、および約10重量%を超えない飽和脂肪酸またはその誘導体を含むダイズ油組成物に向けられる。
【0012】
さらに本発明のもうひとつの具体例は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約20から約30重量%のステアリン酸またはその誘導体、約40重量%を超えないリノール酸またはその誘導体、約30重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体、約8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体、およびを約10重量%超えないパルミチン酸またはその誘導体を含むダイズ油組成物に向けられる。
【0013】
本発明のさらにもうひとつの態様は、少なくとも1月間、約4から約45℃の温度範囲にて本発明の油を容器中で貯蔵し、ここに、貯蔵後、前記油が3未満のアニシジン値を有することを特徴とする、出荷または貯蔵中の油の貯蔵安定性を維持する方法に向けられる。
【0014】
本発明のさらにもうひとつの態様は、少なくとも1月間、約4から約45℃の温度範囲にて本発明の油を容器中で貯蔵し、ここに、前記油の貯蔵中のアニシジン値の絶対変化が約20を超えないことを特徴とする、出荷または貯蔵中の油の貯蔵安定性を維持する方法に向けられる。
【0015】
本発明のさらにもうひとつの態様は、本発明の油を容器中で貯蔵し;ついで、前記容器を冷蔵することを特徴とする、出荷または貯蔵中の油の貯蔵安定性を維持する方法に向けられる。
【0016】
本発明のさらにもうひとつの態様は、本発明の油をカプセル化物質中にカプセル化することを特徴とする、出荷または貯蔵中の油の貯蔵安定性を維持する方法に向けられる。
【0017】
本発明のさらにもうひとつの態様は、本発明の油を含む食用組成物、飲料、栄養サプリメント、または調理油に向けられる。
【0018】
本発明のさらにもうひとつの態様は、食品または疑似食品を本発明の油で揚げることによって食用組成物を製造する方法に向けられる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、油をフライに使用した時間量に対する油の臭気強度のグラフである。この方法は実施例1に記載する。
【図2】図2は、油をフライに使用した時間量に対する油の異臭のグラフである。この方法は実施例1に記載する。
【図3】図3は、油をフライに使用した時間量に対する総合チップ許容度 (overall chip acceptability)のグラフである。この方法は実施例1に記載する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の油は、味および臭いの点で向上した安定性ならびに低レベルのトランス−脂肪酸を有する。ひとつの具体例において、本発明の油は食品を揚げるのに使用できる。フライには高温が必要であり、油の酸化ストレスを増大させる。典型的には、フライアプリケーションに用いる油は、硬化させて、その油の脂肪酸中の二重結合数を減少させて、油の安定性を増大させる。
しかしながら、油の硬化は、望ましくないトランス−脂肪酸の濃度を増加させる。したがって、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約1重量%未満の濃度のトランス−脂肪酸および向上した安定性を有する本発明の特定の油組成物が有利である。
【0021】
本発明の種々の態様のなかでも、非硬化植物性油組成物は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、約2.0未満のアニシジン値を有し、かつ、非海藻油から誘導される。
【0022】
もうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、安定化剤が添加されていないとき、約0.3meq/kg未満のパーオキシド値を有する。もうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、約2.0未満のアニシジン値を有する。
【0023】
本発明の油を調製する方法は、種子の貯蔵および処理を含む酸化プロセスの速度、酸化剤(例えば、酸素、クロロフィルおよび金属)の濃度、系の温度、種子肉または油の露光、天然に存在する安定化剤または抗酸化剤(例えば、トコフェロール)その他の濃度に影響を与える多くの因子を最適化することによって開発された。これらの因子の相関は複雑である。本発明のプロセス改良は、常法により調製された種子油と比較して、感覚的および味覚的データによって特徴付けられるように、油組成物に向上した種子油安定性を付与する。
【0024】
I.油組成物
この節は、各組成物の酸化安定性および脂肪酸含有量の点で油組成物を説明する。
【0025】
A.油組成物の酸化安定性
本発明の種々の油組成物は、種々の非動物性起源から抽出された油である。有利なことに、本発明の組成物は、公知の油組成物よりも高い安定性を有している。
【0026】
一般に、油の安定性はそれらの使用を決定するために重要である。例えば、通常部分硬化で得られた低濃度の不飽和脂肪酸を有する油は、フライアプリケーションに用いられる。典型的に、これらの油は、高いフライ温度に起因し得る酸化不安定性についての不飽和脂肪の低い安定性のため、部分硬化される。しかしながら、油の硬化は、トランス−脂肪酸の生成を生じ、それは心臓血管の健康に悪い影響を与えることが知られている。かくして、フライアプリケーションに使用するために、トランス−脂肪酸含有量が低い安定油を調製することに関心が持たれ、そして、本発明の油組成物のいくつかがそのような使用に適している。
【0027】
一般に、多数のオレフィン官能基を有する油が少数のオレフィン官能基を有する油に比べて、より高い酸化速度を有する。不飽和脂肪酸(UFA)の酸化を記述する反応スキームは、開始、成長および停止反応で特徴付けられるラジカル連鎖反応を含む。開始反応の一例は、脂肪酸から水素原子を引き抜いてフリーラジカルを有する脂肪酸を生成することを必須とする。1より多い二重結合およびアリル炭素を有するUFAは他の配置を有するポリ不飽和脂肪酸よりも反応性が高い。なぜならば、アリル水素はより引き抜きやすく、アリルラジカルは他のラジカルよりも安定性が高いからである。成長中、アリルラジカルを有するUFAは分子酸素とは反応して、パーオキシド化合物を生成する。パーオキシド化合物は、他のUFAと反応して、成長段階で、水素原子を引き抜き、他の脂肪酸ラジカルを生成する。あるいは、アリルラジカルは他のラジカルと反応して、停止段階で、不活性生成物を生成する。
【0028】
1以上の不飽和脂肪酸を有する油の酸化に影響する因子は、UFAからの水素原子引き抜きを開始する剤の濃度、分子酸素の濃度、ラジカルと反応して安定な生成物を生成する化合物(例えば、停止をもたらす安定化剤その他のラジカル)の濃度および酸化反応の反応速度を加減する種々の他の反応条件との相関要素である。分子酸素は、UFAからのパーオキシド化合物の生成を持続させるのに必要な最も重要な種の一つであり、上記因子は複雑な関係を有する。
【0029】
一般に、ラジカル種の生成を開始する酸化剤の濃度と高度不飽和油の安定性との関係は、特定の酸化剤および生じる開始反応に依存する。分子酸素が全酸化反応スキームの成長段階で取り込まれる場合、分子酸素濃度とUFA酸化速度との関係はほぼ線形である。しかしながら、分子酸素は、全酸化反応スキームにおいて他のタイプの反応に関与し得る。例えば、提案する開始メカニズムは、痕跡量の金属イオンによりUFAからの水素引き抜きである。さらに、UV光および温度がUFAへの酸素による直接攻撃の率を増加することが分かった。UFAは、金属触媒水分解から生成した水素パーオキシドによってまたは痕跡量の一重項酸素との反応によって酸化されることも信じられている。これらの反応の全ては、もっともらしく、後述するように、成長因子、安定性および油品質環の複雑な関係をもたらす。
【0030】
安定化剤の濃度とUFA酸化の速度との関係は特定の安定化剤に依存するが、この関係は1を超える安定化剤の存在によって複雑化される。複数の安定化剤の添加は互いに安定化するように作用し、単一の安定化剤よりも、停止フリーラジカルにてより有効である。
【0031】
UFA酸化の複雑性にもかかわらず、UFAを含む組成物の安定性は種々の酸化反応で生成されるある種の化合物を測定することによって定量できる。例えば、パーオキシド値(PV)は、meq/kgで測定した油中のパーオキシド化合物の濃度である。パーオキシド化合物はUFA酸化中に生成され、かくして、PV値が高いほどより多くUFA酸化が発生したことになる。さらに、油のPVはパーオキシドの生成を低減することによって、または油中に存在するパーオキシドまたはヒドロパーオキシドを除去/分解することによって最小限化し得る。PVは様々な技術で最小限化し得、限定されないが、プロセシングプロトコルを含む。
【0032】
油が受けてきた酸化後ストレスを評価するのに用いられる他のタイプの測定は、油のアニシジン値(AV)と呼ばれる。AVは、測定前に経験した酸化量を示し、二次酸化物の濃度の尺度である。油のAVは、油中の不揮発性アルデヒドおよび/またはケトンの量の尺度である。油のAVは、油中の不揮発性アルデヒドおよび/またはケトンの量(典型的に、無単位)を示すので、その酸化履歴の尺度となる。アルデヒドおよびケトンは、脂肪酸上のオレフィン官能基の一次酸化物であるパーオキシドまたはヒドロパーオキシド種の分化により生成する。油のPVまたはAVを測定する方法は当該分野でよく知られ、それぞれ、AOCSCd8-53およびAOCSCd18-90を含む。
【0033】
PVおよびAVで示された酸化量を最小限化することは、油の酸化安定性を評価する際、著しい影響を及ぼす。例えば、パーオキシドおよびヒドロパーオキシドは容易に分解して、無臭物およびアルデヒドおよびケトンを生成し、それらは油のさらなる酸化分解の触媒として働く。
【0034】
酸化安定性の定量方法は、酸化安定性インデックス(the oxidative stability index (OSI))であり;OSIの測定法のひとつがAOCSCd12b-92である。OSIについての値は、酸化の最大速度変化前の時間(通常、時間の単位)であり(一般に、酸化反応の成長期と呼ぶ。);この時間は普通誘導期という。
油のOSI値に影響する数多くの因子が存在するが、この値は、油安定性についての半定量的予測を与える他の尺度とともに有用である。
【0035】
油の酸化安定性を定量するもうひとつの方法は、標準化官能評価を用いることである。一般に、標準化官能評価は、油の臭い、味、触感の特性および風味を評価し、ならびに、食品を油で揚げるか、油を食品に混ぜ込むかによってその油を含有する食品の特徴を評価する。例えば、油および、その油を使って調理したか、その油を成分として有する食品の多くの特徴を評価し得る。さらに、訓練されたパネリストは様々な数値基準から選択して、官能評価で試験される油の許容度を査定できる。当業者は適当な官能評価を設計することが可能である。官能評価結果は、特定の使用などに関して油の許容度を決定し、油安定性の重要な尺度である。
【0036】
油に関する特定の臭いおよび味の指標は、ベーコン (bacony)、ビーンズ (beany)、ビター (bitter)、無刺激 (bland)、焦げ (burnt)、ボール紙 (cardboardy)、トウモロコシ (corny)、揚げ物 (deep fried)、魚 (fishy)、果物 (fruity)、草 (grassy)、青物 (green)、干し草 (hay)、加熱した油 (heated oil)、穀粒の外皮 (hully)、硬化油 (hydrogenated oil)、ラード (lard)、光に照らされた油 (light struck oil)、メロン (melon)、金属 (metallic)、カビ (musty)、木の実 (nutty)、過熱油 (overheated oil)、酸化 (oxidized)、鋭い (pointy)、パラフィン油 (paraffin oil)、ピーナッツ油 (peanut oil)、ペカン油 (pecan oil)、石油 (petroleum)、フェノール (phenolic)、パイン油 (pine oil)、プラスチック (plastic)、沼 (pondy)、カボチャ (pumpkin)、腐敗 (rancid)、生 (raw)、回収油 (reverted oil)、ゴム (rubbery)、セッケン (soapy)、サワー (sour)、イオウ (sulfur)、ヒマワリ種子の殻 (sunflower seed shell)、スイカ (watermelon)、ワックス (waxy)、雑草 (weedy)および樹木 (woody)を含む。典型的に、4を超える二重結合を有する油は、魚または沼の臭いで特徴付けられる。本発明のひとつの具体例は、製造時点で無味無臭の、4を超える二重結合を有する油を製造することである。本発明のもうひとつの具体例は、数ヶ月間保存してもこれらの油に無味無臭の官能特性を維持させることである。
【0037】
B.低α-リノレン酸 (ALA) 植物性油組成物
上で議論したように、低含有量の飽和脂肪酸および高い安定性を有する油がフライその他の高温アプリケーションに有用である。本発明の方法を用いて、リノール酸またはその誘導体、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、約2.0未満のアニシジン値を有する非硬化植物性油組成物を調製でき、ここに、前記組成物は非海藻油から誘導される。もうひとつの具体例において、前記油組成物は、アーモンド (almond)、アボカド (avocado)、ババシュ (babassu)、ボラジ (borage)、ブラックカラント種子 (blackcurrant seed)、カノーラ (canola)、トウゴマ (castor bean)、ココナッツ (coconut)、コーン (corn)、綿実 (cottonseed)、エキウム (Echium)、イブニングプリムローズ (evening primrose)、亜麻種子 (flax seed)、グズベリー (gooseberry)、ブドウ種子 (grapeseed)、グラウンドナッツ (groundnut)、ヘーゼルナッツ (hazelnut)、亜麻仁 (linseed)、マスタード (mustard)、オリーブ (olive)、パーム (palm)、パーム核 (palm kernel)、ピーナッツ (peanut)、ペリーラ (perilla)、松の実 (pine seed)、ケシの実 (poppy seed)、カボチャの種 (pumpkin seed)、ナタネ (rapeseed)、レッドカラント (redcurrant)、米ぬか (rice bran)、サフラワー (safflower)、ゴマの実 (sesame seed)、ダイズ (soybean)、ヒマワリ (sunflower)、茶 (tea)、クルミ (walnut)、または小麦胚芽 (wheat germ) の油から誘導される。さらなる具体例において、前記油組成物は、海洋性油以外の油から誘導される。
【0038】
さらなる具体例において、ダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、51、52、53、54、55または56重量%未満のリノール酸またはその誘導体を含む。
【0039】
もうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9 または2.0未満のアニシジン値を有する。
【0040】
もうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、安定化剤が添加されていないとき、0.1、0.2、または0.3meq/kg未満のパーオキシド値を有する。
【0041】
さらにもうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、1重量%未満のトランス−脂肪酸、および約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含む。
【0042】
ひとつの具体例において、粗製 ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、0meq/kg未満のパーオキシド値を有する。
【0043】
もうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、リノール酸またはその誘導体、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約80重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体、および約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体、および少なくとも800ppmのトコフェロールを含む。
【0044】
もうひとつの具体例において、非硬化植物性油組成物は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75または80重量%未満のオレイン酸またはその誘導体を含む。もうひとつの具体例において、非硬化植物性油は、少なくとも850、900、950、1000、1050、1100、1150、1200、1250、1300、1350、1400、1450、1500、1550、1600、1650、1700、1750、1800、1850、1900、1950、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、または5000ppm以上のトコフェロールを含む。もうひとつの具体例において、非硬化植物性油は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9または3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含む。もうひとつの具体例において、前記組成物は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9または2.0未満のアニシジン値を有する。
【0045】
ひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約3重量%までのALA (C18:3n3) 含有量を有する。好ましくは、 抽出される種子は、前記油組成物と同様の比率で、全脂肪酸含有量に対するALAを含有する。したがって、全種子中のALA 含有量は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約3.4重量%までである。さらに、プロセスを通して、前記油中のALA含有量は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9または3重量%である。特別の具体例において、前記油中のALA 含有量は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約1.5、1.6、1.8、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7または2.8重量%未満までの;または組成物中の脂肪酸の全重量に対して約1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4または2.5重量%までである。
好ましくは、前記油組成物のALA 含有量は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.0重量%から約3.0重量%;組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.2重量%から約3.0重量%;組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.2重量%から約2.8重量%;組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.6重量%から約2.8重量%である。
【0046】
もうひとつの具体例において、全ダイズまたはダイズ油は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、または55重量%のリノール酸 (LA、C18:2n6) 含有量を有する。さらに、全ダイズまたはダイズ油は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して、約1.5重量%までのALA 含有量および少なくとも約35、40、45、50、51、52、53、54、または55重量%のLA 含有量;組成物中の脂肪酸の全重量に対して、約1.8重量%までのALA 含有量および少なくとも約35、40、45、50、51、52、53、54、または55重量%のLA 含有量;組成物中の脂肪酸の全重量に対して、約2重量%までのALA 含有量および少なくとも約35、40、45、50、51、52、53、54、または55重量%のLA 含有量;組成物中の脂肪酸の全重量に対して、約2.2重量%までのALA 含有量および少なくとも約35、40、45、50、51、52、53、54、または55重量%のLA 含有量;または、組成物中の脂肪酸の全重量に対して、約2.5重量%までのALA 含有量およびの少なくとも約35、40、45、50、51、52、53、54、または55重量%のLA 含有量を有する。
【0047】
さらにもうひとつの具体例において、加工中または加工後の全ダイズまたはダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.5重量%までのALA 含有量および少なくとも約400、450、500、600、700、800、805、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、または1600ppm以上のトコフェロール(例えば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール)含有量を有する。
【0048】
さらなる具体例において、加工中または加工後の全ダイズまたはダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.5重量%までのALA 含有量おおび約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.9または1までの加工中または加工後のPVを有する。特別の具体例において、粗製油は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.5重量%までのALA 含有量および約0.1、0.2、0.3、0.4または0.5までの加工中または加工後のPVを有する。
【0049】
あるいは、加工中または加工後の全ダイズまたはダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.5重量%までのALA 含有量および約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9または2までの加工中または加工後のPVを有する。特別の具体例において、精製漂白脱臭 (RBD) 油組成物は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.5重量%までのALA 含有量および約0.1、0.2、0.3、0.4または0.5までのAVを有する。
【0050】
なおさらなる具体例において、ダイズ RBD 油は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約2.5重量%までのALA 含有量および少なくとも 約5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5または10のOSIを有し、ここに、前記油は硬化されず、安定化剤も添加されていない。
【0051】
節1.Cのいずれの油組成物も、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体その他、α-リノレン酸含有量が増大した分と同量のリノール酸含有量が減少した以外は同じ組成を含む油組成物の値と比較して、少なくとも25%長いフライ寿命を有する。
【0052】
ひとつの具体例において、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約3重量%未満のALA 含有量を有する油組成物をフライに用いると、揚げられた食品は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約5から約10重量%のALA 含有量を有する油組成物で揚げた食品の値と比較して、非常に良好な風味品質を有し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される。もうひとつの具体例において、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約3重量%未満のALA 含有量を有する油組成物は、組成物中の脂肪酸の全重量に対して約5から約10重量%のALA 含有量を有する油の総合室内臭気強度と比較して著しく低下した総合室内臭気強度を有し、ここに、室内臭気強度は標準化官能評価によって決定される。
【0053】
さらに、節I.Cに記載する油組成物具体例のいずれも、魚油または海藻油のごとき海洋性油以外の油から誘導できる。さらに、上記油の組成物は、ブラックカラント (blackcurrant) 油、ボラジ (borage)油、エキウム (Echium)油、イブニングプリムローズ (evening primrose)油、グズベリー (gooseberry)油、麻 (hemp) 油、またはレッドカラント (redcurrant)油以外の植物性油から誘導できる。
【0054】
節I.Cに記載する油組成物具体例のいずれも、アラビドプシス(Arabidopsis)、カノーラ (canola)、ニンジン (carrot)、ココナッツ (coconut)、コーン (corn)、綿 (cotton)、亜麻 (flax)、亜麻仁 (linseed)、トウモロコシ (maize)、パーム核 (palm kernel)、ピーナッツ (peanut)、ジャガイモ (potato)、ナタネ (rapeseed)、サフラワー (safflower)、ダイズ (soybean)、ヒマワリ (sunflower)、タバコ (tobacco)、およびそれらの混合物よりなる群から選択される遺伝子組換え種子から誘導できる。
【0055】
本発明は、植物種子組織を含む植物組織に由来するアルファ-リノレン酸が低いポリ不飽和脂肪酸を抽出し、精製するのにも有用である。例えば、本発明の方法は、例えば、米国特許第6,680,396; 6,583,303; 6,559,325; 6,441,278; 6,407,317; 6,323,392; 6,303,849; 6,270,828; 6,201,145; 6,169,190; 6,133,509; 6,084,157; 6,063,947; 5,969,169; 5,965,755; 5,859,350; 5,850,030; 5,850,026; 5,767,338; 5,763,745; 5,750,827; 5,714,670; 5,714,669; 5,714,668; 5,710,369; 5,710,366; 5,638,637; 5,625,130; 5,557,037; 5,534,425; 5,530,183; 5,387,758; および 米国特許出願番号20040098762; 20040049813; 20040010819; 20040006792; 20030172399; 20030163844; 20030159176; 20030154514; 20030079250; 20030066105; 20020129408; 20020092042;および 20020042935(これらの先行技術は、出典明示して本明細書の一部とみなされる。)の組成物および方法で生成される(グリシン・マックス (Glycine max) (ダイズ)、ヘリアンサス・アンナス (Helianthus annuus) (ヒマワリ)、シナピス・アルバ (Sinapis alba)、(セイヨウナタネ (B. napus)、ナタネ (B. rapa)、カラシナ (B. juncea)を含む)ブラシカ属 (Brassica spp.)のごとき)組換え植物からのアルファ-リノレン酸が低いポリ不飽和脂肪酸の抽出および/または安定化に有用である。
【0056】
低含有量のリノレン酸を有するダイズ遺伝資源が開発されている(例えば、[Takagi et al., Agric. Biol. Chem. (1990) 54, 1735-1738; Fehr et al., Crop Sci. (1992) 32,903-906; Rahman and Takagi, Theor. Appl. Genet. (1997) 94, 299-302; Rahman et al., Crop Sci.. (1998) 38, 702-706; Rahman et al., Crop Science (2001) 41, 26-29]を参照せよ)。遺伝子研究は、低リノレン酸が単一の遺伝子座または2つの遺伝子座のいずれかによって制御されることを示した。単一遺伝子座ファン (the single locus fan)は、C1640 (Wilcox and Cavins, Theor. Appl. Genet. (1985) 71, 74-78); Pl 361088B (Rennie et al., Crop Sci. (1988) 28, 655-657); Pl 123440 (Rennie and Tanner, Soybean Genet. Newsl. (1989) 16, 25-26); A5 (Rennie and Tanner, Crop Sci. (1991) 31, 297-301); および M-5 (Rahman et al., Breed. Sci. (1996) 46, 155-158)に見られる。Fan2は、A23 (Fehr et al., Crop Sci. (1992) 32, 903-906); fanx in KL-8 (Rahman and Takagi, Theor. Appl. Genet. (1997) 94, 299-302); および fanxa in M-24 (Rahman et al., Crop Sci. (1998) 38, 702-706)に見られる。2つの遺伝子の証拠は、A16 and A17 (fanfan2, Fehr et al., Crop Sci. (1992) 32, 903-906); MOLL (fanfanx, Rahman and Takagi, Theor. Appl. Genet. (1997) 94, 299-302); および LOLL (fanfanxa, Rahman et al., Crop Sci. (1998) 38, 702-706)に見られる。遺伝子資源 A16, A17, および LOLLは、250から280 g kg-1 リノレン酸を含有すると報告され、それは、ダイズ油に通常産生されるよりも非常に低いものである。本発明の方法および組成物は、上記の報告に準じて産生されたダイズからのポリ不飽和脂肪酸の抽出および/または安定化において有用である。
【0057】
多くの交雑研究が、ブラシカ属変種の脂肪酸プロファイルを改善するために行われてきた。プラインス(Pleines)およびフリート(Friedt) (Fat Sci. Technol. (1988) 90(5), 167-171)は、低下した C18:3 レベルの(2.5-5.8%)と組み合わせて高オレイン酸含有量 (73-79%)を有する植物系統を記載する。3%リノレン酸および28% リノール酸を有する、種子油産生ナタネが、[Scarth et al., Can. J. Plant Sci (1988) 68, 509-511]に開示されている。ロイ(Roy)およびタール(Tarr) (Z. Pflanzenzuchtg, (1985) 95(3), 201-209)は、カラシナ (Brassica juncea) からセイヨウナタネ (Brassica napus)への種間交配(interspecific cross)による遺伝子転移が、高リノール酸と低リノレン酸の含有量とを組み合わせた再構築系統を生じることを教示する。ロイ(Roy)およびタール(Tarr) (Plant Breeding (1987) 98, 89-96)は、向上したリノール酸とリノレン酸含有量を有するセイヨウナタネ (B. napus)の開発を議論する。1989年7月12日に公開されたEPO 出願番号 323,751は、79%を超えるオレイン酸とともに3.5%未満のリノレン酸を有する種子および油を開示する。本発明の方法および組成物は、上記の報告に準じて産生されたブラシカ属からのポリ不飽和脂肪酸の抽出および/または安定化に有用である。
【0058】
C.低、中および高オレイン酸ダイズ油組成物
従来のダイズ油に存在する以上のオレイン酸を含み、硬化の必要なく、フライ温度にて熱および酸化安定の油を提供することがよく望まれる。本発明のひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約55から約85重量%のオレイン酸またはその誘導体、約2から約35重量%のリノール酸またはその誘導体、および約1、2、3、4、5、6、7または8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体を含む。もうひとつの具体例において、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0または8.0重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体が、ダイズ油組成物中に存在する。好ましい具体例において、約4重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体、および1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10重量%未満の飽和脂肪酸またはその誘導体が、ダイズ油組成物中に存在する。
【0059】
もうひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約25から約85重量%のオレイン酸またはその誘導体、約2から約65重量%のリノール酸またはその誘導体、約1、2、3、4、5、6、7または8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体、および約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10重量%を超えない飽和脂肪酸またはその誘導体を含む。好ましい具体例において、約4重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体が、組成物中に存在する。
【0060】
D.高ステアリン酸ダイズ油組成物
いくつかのアプリケーションにおいて、ダイズ油が従来のダイズ油と比較して相対的に高いステアリン酸 (C18:0) 含有量、約5重量%のステアリン酸を含むことが望まれる。本発明のひとつの具体例において、ダイズ油組成物は、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約20から約30重量%のステアリン酸またはその誘導体、約5、10、15、20、25、30、35または40重量%未満のリノール酸またはその誘導体、約5、10、15、20、25または30重量%未満のオレイン酸またはその誘導体、約8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体、および約10重量%未満のパルミチン酸またはその誘導体を含む。ひとつの具体例において、前記組成物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10重量%のパルミチン酸またはその誘導体を含有する。もうひとつの具体例において、前記組成物は、約1、2、3、4、5、6、7または8重量%のα-リノレン酸またはその誘導体を含有する。
【0061】
特異的に非硬化であるものを除いて上記油組成物のいずれについても、組成物は、部分硬化またはエステル交換できる。好ましくは、もうひとつの具体例において、節Iの油組成物は部分硬化され、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9または1重量%未満の含有量のトランス−脂肪酸を有する。
【0062】
上記油組成物のいずれについても、組成物は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10重量%未満の飽和脂肪酸またはその誘導体を含み得る。飽和脂肪含有量が相対的に高い油と比較して、飽和脂肪の低い油は、しばしば、消費者にとって健康的な利点のために好まれる。ひとつの具体例において、そのような油は、減少したレベルの飽和脂肪を含有する遺伝子組換え植物性油から誘導される。例えば、パーム (palm)、ココナッツ (coconut)、ピーナッツ (peanut)、綿実 (cottonseed)、コーン (corn)、トウモロコシ (maize)、亜麻 (flax)、カノーラ (canola)、ナタネ (rapeseed)、亜麻仁 (linseed)、亜麻 (flax)、ダイズ (soybean)、カノーラ (canola)、ナタネ (rapeseed)、サフラワー (safflower)、ヒマワリ (sunflower) およびそれらの混合物から誘導される植物の種子が含まれる。代表的な飽和脂肪は、ミリスチン酸 (C14:0)、パルミチン酸 (C16:0)およびステアリン酸 (C18:0)を含む。
【0063】
8重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含有する上記の油組成物のいずれについても、組成物は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体およびそれ以外は同一の組成を含有する油の値と比較して、非常に良好な風味品質を有し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される。さらに、8重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含有する上記の油組成物のいずれについても、組成物は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体およびそれ以外は同一の組成を含む油の値と比較して、著しく低下した室内臭気強度を有し、ここに、総合室内臭気強度における有意差は標準化官能評価で得られた1.0を超える差異によって示される。
【0064】
上記した油組成物のいずれについても、粗製油の組成は、0meq/kg未満のパーオキシド値を有し得るものである。
【0065】
上記油組成物のいずれについても、組成物は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24月間以上、冷蔵条件下で貯蔵安定である。
【0066】
節Iの上記油組成物のいずれについても、組成物は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24月間以上、室温にて貯蔵安定である。
【0067】
節Iの上記油組成物のいずれについても、少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24月間、5から約45℃にて貯蔵安定である。
【0068】
上記油組成物のいずれについても、アニシジン値は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9または3.0を超えない。
【0069】
上記油組成物のいずれについても、パーオキシド値は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9または1.0meq/kgを超えない。
【0070】
上記油組成物のいずれについても、組成物は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9または3.0重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体を含み得る。
【0071】
上記油組成物のいずれについても、組成物は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50または55重量%を超えないリノール酸またはその誘導体を含み得る。
【0072】
さらなる具体例において、上記油組成物は、約2.0を超えるアニシジン値を有する油の総合室内臭気強度と比較して、著しく低下した総合室内臭気強度を有し、ここに、室内臭気強度は標準化官能評価によって決定される。
【0073】
もうひとつの具体例において、上記油組成物のいずれもブレンド油組成物であり得る。前記油組成物は、全種子のブレンド、種子肉、フレーク、微粉 (fines)、混合物、粗製油、精製油、精製漂白油または精製漂白脱臭油のブレンドから得られる。低ALA 油組成物と高SDA 油組成物、高ステアリン酸油組成物、コーン油組成物、部分硬化油組成物、小麦胚芽 (wheat germ) 油組成物、およびカノーラ (canola) 油組成物とのブレンドまたはエステル交換は、例えば、特に、食品に使用するため、または、フライのための油組成物の安定性、品質および機能を促進する。本発明の油組成物は、本発明の方法で製造された海洋性油および本発明の方法で製造された植物性油;本発明の方法で製造された海洋性油および植物性油;本発明の方法で製造された4以上の炭素−炭素二重結合を有する少なくともひとつのポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含有する油および本発明の方法で製造された植物性油;本発明の方法で製造された4以上の炭素−炭素二重結合を有する少なくともひとつのポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含有する油および植物性油;または本発明の方法で製造された4以上の炭素−炭素二重結合を有する少なくともひとつのポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含有する油および本発明の方法で製造された植物性油のブレンドであり得る。
【0074】
C.高PUFA種子油の安定化
安定化化合物を添加することなく油組成物の酸化安定性を促進させるとともに、油組成物は安定化剤をさらに含み得る。安定化剤は、一般に、開始期を延長し、成長期の開始を遅延させるために、油組成物に添加される。安定化剤は、安定化剤が添加されていない油の成長期の時間と比較して、約15倍以上まで成長期の開始を遅延させる。特定の安定化剤の特性に依存して、これらの化合物は、異なる作用モードを有する。いくつかの安定化剤は、金属その他の触媒種をキレートし、さもなくば、油のトリグリセリドと相互作用し、油の酸化速度を上昇させる。他の安定化剤は、抗酸化剤分子として作用し、トリグリセリドの脂肪酸をパーオキシドに酸化し、今度は、節I.Aで詳説したように他の脂肪酸で酸化する。
【0075】
代表的な安定化剤は、アノクソマー、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン (BHT)、t-ブチルヒドロキノン (TBHQ)、3-t-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、EDTAカルシウムジナトリウム塩、カタラーゼ、没食子酸セチル、クエン酸、クローブ抽出物、コーヒー豆抽出物、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、チオジプロピオン酸ジラウリル、クエン酸ジナトリウム、EDTAジナトリウム、没食子酸ドデシル、エデト酸、エリトルビン酸、6-エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン、没食子酸エチル、エチルマルトール、ユーカリ属抽出物 (eucalyptus extract)、フマル酸、ゲンチアナ抽出物、グルコースオキシダーゼ、ヘプチルパラベン、ヘスペレチン (hesperetin)、4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-t-ブチルフェノール、N-ヒドロキシコハク酸、クエン酸イソプロピル、レシチン、レモン果汁、レモン果汁固形物、マルトール、没食子酸メチル、メチルパラベン、没食子酸オクチル、ホスファチジルコリン、リン酸、ピメント抽出物、亜硫酸水素カリウム、乳酸カリウム、メタ亜硫酸水素カリウム、酒石酸カリウムナトリウム無水物、没食子酸プロピル、米ぬか抽出物、ローズマリー抽出物、セージ抽出物、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、次リン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、次リン酸ナトリウム、メタ亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物、ダイズ粉、スクロース、L-酒石酸、α-テルピネオール、トコフェロール、D-α-トコフェロール、DL-α-トコフェロール、酢酸トコフェリル、酢酸D-α-トコフェリル、酢酸DL-α-トコフェリル、2,4,5-トリヒドロキシブチロフェノン、小麦胚芽油、およびそれらの組合せを含む。
【0076】
II.油組成物の調製方法
概略、以下のステップを用いて種子油を加工する:準備 (preparation)、破砕および剥皮 (cracking and dehulling)、調節 (conditioning)、粉砕 (milling)、フレーク化すなわち圧搾 (flaking or pressing)、抽出 (extracting)、精錬 (degumming)、精製 (refining)、漂白および脱臭 (bleaching and deodorizing)。これらのステップの各々は、後でより詳細に説明する。市場アプリケーションで現在用いられている各ステップのプロセスを詳細に説明する。当業者は、これらのステップを組合せたり、異なる順序で用いたり、改良したりすることを知っているであろう。
【0077】
概略、準備ステップは、初期洗浄プロセスを含み、石、泥、棒、虫、昆虫、金属片その他の種子を収穫し貯蔵する間に入り込んだゴミを除去する。上記した異物は、最終種子油の化学安定性に悪い影響を与える化合物を含有することになるため、油の品質に影響し得る。好ましくは、低下したレベルのクロロフィルおよび低下したレベルの遊離脂肪酸を有する熟した潰れていない種子を用いる。
【0078】
準備ステップの後、種子を破砕し剥皮する。破砕および剥皮は、当該分野でよく知られている様々なやり方で達成できる。例えば、種子クラッカーを用いて、種子を破砕および剥皮でき、それは、種子を機械的に破壊し、外皮を引き離し、種子内部を空気に直接さらす。破砕後、剥皮器によって、外皮は種子肉から分離される。ひとつの態様において、剥非器は外皮と種子の密度の違いから種子肉から外皮を分離する;外皮は種子肉よりも密度が低い。例えば、吸引は破砕種子肉から外皮を分離する。剥皮は粗繊維物を減少させ、抽出した種子肉のタンパク質濃度を増加させる。所望により、剥皮後、外皮を篩にかけて、種子の破砕時に生じた細粒物を回収する。回収後、細粒物を調節に先がけて、種子肉に戻す。
【0079】
一旦種子を破砕したら、種子肉の酸素暴露を所望により最小限にして、油の酸化を低減し、油の品質を向上させる。さらに、酸素暴露の最小限化は、引き続き開示された油糧種子加工ステップの各々で独立して行われることを当業者は理解するであろう。
【0080】
一旦種子を破砕し剥皮したら、さらなる加工前に、種子肉を調節して扱いやすくする。さらに、調節は油性物質を破壊する。フレーク化、製粉または粉砕の技術の意味において、さらなる加工は、この段階で、扱い易い種子肉となるため、容易に行える。概略、種子肉は、6〜10重量%の水分レベルになるように、水分が取り除かれ、または、水分が足される。水分を取り除くならば、このプロセスを焼成 (toasting)といい、水分を足すならば、このプロセスを調理 (cooking)という。典型的には、種子肉の水分量を調整する方向に応じて、乾燥したまたは濡れた蒸気で種子肉を40〜90℃に加熱する。
いくつかの場合、調節ステップは、高PUFAレベルの種子に対しては、酸素暴露を最小限化し、低めの温度の条件下で行う。
【0081】
一旦種子肉を調節すれば、それらを所望の粒径にまで粉砕するか、所望の表面積にまでフレーク化できる。ある場合には、フレーク化または粉砕は酸素暴露を最小限化した条件下で行う。フレーク化または粉砕を行って種子肉の表面積を増大させ、油性物質を破壊し、それにより、より効率の高い抽出を可能にする。多くの粉砕技術が適当であり、当該分野でよく知られている。粉砕方法および製粉種子の粒子を選択する際の検討事項は、限定されないが、種子中の油含有量および種子肉または種子からの所望の抽出効率に依存的である。種子肉をフレーク化する場合、フレークは、典型的には、約0.1から約0.5mm厚;約0.1から約0.35mm厚;約0.3から約0.5mm厚;または約0.2から約0.4mm厚である。
【0082】
所望により、種子肉を粉砕した後、それらを圧搾する。典型的には、種子肉の油含有量が種子の約30重量%を超える場合に種子を圧搾する。しかしながら、それ以上またはそれ以下の油含有量の種子も圧搾できる。種子肉は、例えば、油圧または機械的スクリューで圧搾できる。典型的には、機械への投入に際して種子肉を約55℃未満に加熱する。圧搾時、種子肉中の油をスクリーン越しに圧縮し、収集し、ろ過する。この収集した油が初絞り油である。圧搾後の種子肉は種子ケーキと呼ばれ;この種子ケーキは油を含有し、溶媒抽出に付すことができる。
【0083】
粉砕、フレーク化または所望による圧搾の後、油を種子肉または種子ケーキからそれらを溶媒に接触させることによって抽出できる。好ましくは、n−ヘキサン、またはイソ−ヘキサンを抽出プロセスにおいて用いる。典型的には、この溶媒は油に接触させる前に脱ガスする。抽出は、当該分野でよく知られている様々なやり方で行える。例えば、抽出はバッチ法または連続法であり得、望ましくは、連続向流法である。連続向流法において、種子肉と接触する溶媒は、油を溶媒中にこし出し、より濃厚な混合物(miscellas; すなわち、溶液−油)を増大的に提供し、一方、絞りかす(marc; すなわち、溶媒−固体)は減少した濃度の混合物に接触させる。抽出後、当該分野でよく知られた様にして、溶媒を混合物から除去する。例えば、蒸留、ロータリーエバポレーションまたはライジングフィルムエバポレーターおよびスチームストリッパーを用いて、溶媒を除去できる。溶媒除去後、粗製油が依然として残留溶媒を含有するならば、約95℃および約60mmHgにて加熱できる。
【0084】
上記加工粗製油は、水和性または非水和性のホスファチドを含有する。したがって、水を添加し、ホスファチド濃度に依存して、約5〜60分間、約40から75℃に加熱することによって粗製油を精錬して、水和性ホスファチドを除去する。所望により、リン酸および/またはクエン酸を添加して、非水和性ホスファチドを水和性ホスファチドに転換できる。リン酸およびクエン酸は、金属錯体を形成し、それは、ホスファチドに結合する金属イオン濃度を減少させ(金属錯化ホスファチドは非水和性である)、かくして、非水和ホスファチドを水和性ホスファチドに転換する。所望により、水とともに加熱した後、粗精油および水の混合物を遠心して、油と水とに分離し、水和性ホスファチドを含有する水層を除去する。概略、リン酸および/またはクエン酸を精錬ステップにおいて添加するならば、約1重量%から約5重量%;好ましくは、約1重量%から約2重量%;より好ましくは、約1.5重量%から約2重量%を用いる。このプロセスステップは、所望により、それらを油に接触させる前に水およびリン酸を脱ガスすることによって行う。
【0085】
さらに、粗製油は遊離脂肪酸(FFAs)を含み、それは、化学(例えば、苛性物質)精製ステップによって除去できる。FFAが塩基性物質(例えば、苛性物質)と反応すると、それらは水溶液に抽出できるセッケンを生成する。かくして、粗製油を約40から約75℃に加熱し、NaOHを撹拌しながら添加し、約10から45分間反応させる。この後、撹拌を停止し、加熱を続け、水層を除去し、中和した油を処理してセッケンを除去する。水層が中性pHになるまで油を水洗するか、または、中和した油をシリカまたはイオン交換物質で処理するかによって、油を処理する。油を約95℃および約10mmHgにて乾燥する。いくつかの場合、苛性物質溶液は、それが油に接触する前に脱ガスする。
【0086】
あるいは、化学精製によってFFAを油から除去せずに、物理精製によってFFAを除去できる。例えば、油は脱臭中に物理精製できる。物理精製を実行する場合、FFAは、低圧かつ比較的高い温度にて真空蒸留によって油から除去する。一般に、FFAはトリグリセリドよりも低分子量であり、かくして、FFAは、一般に、より低い沸点を有し、この沸点差に基づき、
揮発物質を脱臭器からはき出すためのアゼオトロープまたはキャリアガスとして用いる窒素または蒸気ストリッピングの助けによって、トリグリセリドから分離できる。
【0087】
典型的に、化学精製でなく物理精製が行われる場合、油加工条件は、同様の最終製品スペックを達成するように修正する。例えば、精錬ステップで、酸性水溶液を用いる場合、化学精製ステップで除去される以上の非水和性ホスファチドの濃度のため、より高い濃度(例えば、約100%までの濃度、好ましくは、約50%から約100%の濃度)の酸が必要である。さらに、より多量(例えば、約100%までの濃度、好ましくは、約50%から約100%の濃度)の漂白物質を用いる。
【0088】
漂白前、クエン酸(50重量%溶液)を精錬油および/または化学精製油に、約0.01重量%から約5重量%の濃度にて添加できる。この混合物を、ついで、約5から60分間、約35℃から約65℃の温度および約1mmHgから約760mmHgの圧にて加熱できる。
【0089】
精錬油および/または化学精製油を吸収プロセス(例えば、漂白)に付して、苛性物質精製ステップその他の加工ステップで生成したパーオキシド、酸化生成物、ホスファチド、ケラチノイド、クロロフィロイド、着色物質、金属および残留セッケンを除去する。漂白プロセスは、精錬油または化学精製油を約0.1mmHgから約200mmHgの真空下で加熱し、ついで、上記種を除去するのに適当な漂白物質(例えば、天然土(通称、天然粘土またはフーラー土)、酸活性化土、活性化粘土およびケイ酸塩)およびフィルターエイドを添加擦ることを含み、これにより、混合物を約75〜125℃に加熱し、漂白物質を精錬油および/または化学精製油に約5〜50分間接触させる。漂白物質が精製油に接触する前に脱ガスするのが有利である。漂白物質の使用量は約0.25重量%から約3重量%、好ましくは約0.25重量%から約1.5重量%、より好ましくは約0.5重量%から約1重量%である。加熱後、漂白油または精製漂白油をろ過し、脱臭する。
【0090】
漂白油または精製漂白油を脱臭して、強烈な臭いおよび風味を有する化合物ならびに残留遊離脂肪酸を除去する。さらに、上昇した温度にて加熱漂白することによって油の色を脱色できる。脱臭は、バッチ式撹拌タンク反応器、液膜流下エバポレーター、ワイパー付き液膜エバポレーター、充填式カラムデオドライザー、トレイ式デオドライザーおよびループ反応器のごときバッチ式および連続式の脱臭ユニットを含む様々な技術によって行える。典型的に、連続式脱臭法が好ましい。一般に、脱臭条件は、約160から約270℃および約0.002から約1.4kPaにて行われる。連続法に関して、特に、油を横断させるための連続トレイを有する連続式脱臭器において、約170℃から約265℃の温度にて、2時間までの滞留時間;約240℃から約250℃の温度にて約30分間までの滞留時間が好ましい。脱臭条件は、揮発性化合物の除去のためのキャリアガス(例えば、上記、窒素、アルゴン、または油の安定性または品質を低減させないいずれの他のガス)を使用できる。
【0091】
さらに、化学精製ではなく物理精製が用いられる場合、脱臭ステップの間により多量のFFAが除去され、脱臭条件は、遊離脂肪酸の除去を容易にするように修正される。例えば、温度を約25℃上昇させ;油は約165℃から約300℃の範囲の温度にて脱臭できる。特に、油は約250℃から約280℃または約175℃から約205℃の範囲の温度にて脱臭できる。さらに、脱臭器内の油の滞留時間は約100%まで延長される。例えば、滞留時間は約1、5、10、30、60、90、100、110、120、130、150、180、210または240分間未満の範囲であり得る。なお、脱臭圧は、約3×10-4、1×10-3、5×10-3、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、または0.1kPa未満に低減できる。脱臭ステップは精製漂白脱臭(RBD)油をもたらす。
【0092】
所望により、RBD油は部分硬化により、および/または、安定化剤の添加により、または、油の安定性および品質を維持する助けとなるミクロ成分の除去または分解を最小限化することによって、安定化できる。部分硬化は、油に含有される脂肪酸の二重結合数を減少させ、かくして、油の化学反応性を低減させることによって、油を安定化する。しかしながら、部分硬化は望ましくないトランス-脂肪酸の濃度を上昇させる。
【0093】
安定化剤は、一般に、酸化の間に生成するフリーラジカルを捕捉するように作用する。安定化剤によるフリーラジカルの捕捉は、フリーラジカルをより安定なフリーラジカルにするか、または、安定な分子に再配列し、より多くの脂肪酸単位を酸化する反応性の高いフリーラジカルの濃度が減少したため、油の酸化を遅延させる。
【0094】
節IIの上記ステップの各々に関して、各ステップで酸素への暴露を所望により最小限化し、熱への暴露を所望により最小限化し、UV光への暴露を最小限化し、所望により、加工の前、最中または後に安定化剤を種子肉または種子油に添加した。本発明の油を調製するためのこれらまたは他の方法の改良は、"Processes for Preparation of oil components"と題され、2005年11月4日に出願され、代理人番号MTC6921.201 (38-21 (53354C))の米国特許出願番号に記載および例示され、それは、出典明示して、全部が本明細書の一部とみなされる。
【0095】
III.油組成物の取り扱いおよび貯蔵
一般に、油組成物を貯蔵する場合、脂肪酸のさらなる酸化を最小限化することが有利である。さらなる酸化を最小限化するひとつのやり方は、油を暗闇または実質的に不透明な容器中に貯蔵して、好ましくは、不活性ガスの存在下でそれらを適度な温度に保つことである。好ましくは、油は、貯蔵条件および/または安定化剤と対となり、油の風味、臭い、色などの転換を阻害する安定特性を有することである。
【0096】
節Iに記載の油組成物は、典型的に、有利な貯蔵安定性を有する。
【0097】
例えば、ひとつの具体例において、出荷または貯蔵中の油の貯蔵安定性を維持する方法は、節Iに記載した油を約4から約45℃の範囲の温度にて、少なくとも1月間、容器中で保存することを含み、ここに、油は、貯蔵後、3未満のアニシジン値を有する。もうひとつの具体例において、出荷または貯蔵中の油の貯蔵安定性を維持する方法は、油を約4から約45℃の範囲の温度にて、少なくとも1月間、容器中で保存することを含み、ここに、貯蔵中の油のアニシジン値の絶対変化が約0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20を超えないことである。さらに、油は、無酸素雰囲気または低減酸素雰囲気中で保存できる。好ましくは、油はほぼ室温にて貯蔵でき;好ましくは、油はほぼ室温にて、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12月以上貯蔵できる。
あるいは、油は、冷蔵下、少なくとも1月間貯蔵でき;さらに、油は、冷蔵下、少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12月間以上貯蔵できる。もうひとつの具体例において、油は、魚、海藻またはオキアミのごとき海洋性油以外の起源に由来する。この節の方法のさらなる具体例において、油は、ブラックカラント油、ボリジ油、エキウム油、イブニングプリムローズ油、グズベリー油、麻油、またはレッドカラント油以外の植物性油から誘導される。
【0098】
節IIIに記載した方法は、貯蔵の前またはその間に油に安定化剤を添加することを含み得る。この安定化剤は、少なくとも一種の錯形成剤または少なくとも一種の抗酸化剤を含み得る。ひとつの代表的な具体例において、安定家財は、クエン酸、TBHQ、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル、またはそれらの誘導体またはそれらの組合せを含む。
【0099】
IV.食品
節Iに記載した油組成物のいずれを含む食品も調製できる。ひとつの具体例において、食品または疑似食品は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体を含むダイズ油で揚げた同一の食品または疑似食品の値と比較して、非常に良好な風味品質を有し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される。もうひとつの具体例において、前記油は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体およびそれ以外は同一の組成を含む油の値と比較して、著しく低下した室内臭気強度を有し、ここに、総合室内臭気強度における有意差は標準化官能評価で得られた1.0を超える差異によって示される。
【0100】
本発明のもうひとつの態様は、節I.AからI.Dに記載した油組成物で食品または疑似食品を揚げることを特徴とする食用組成物の製造方法である。
さらに、この方法は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体およびそれ以外は同一の組成を含む油で揚げた同一の食品または疑似食品の値と比較して、非常に良好な風味品質を有する食品または疑似食品を製造し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される。有利なことは、フライ方法に用いる油は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体およびそれ以外は同一の組成を含む油の値と比較して、著しく低下した総合室内臭気強度を有し、ここに、総合室内臭気強度における有意差は標準化官能評価で得られた1.0を超える差異によって示される。
【0101】
もうひとつの具体例において、フライ方法は、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体およびそれ以外は同一の組成を含む油の値と比較して少なくとも25%長いフライ寿命を有する油を使用する。
【0102】
本発明を詳細に説明したが、添付した特許請求の範囲に規定された本発明の範疇を逸脱することなく、修正および変形が可能であるあることは明らかである。さらに、本開示のすべての実施例は、非制限的な実施例として提示されていると考えるべきである。
【実施例】
【0103】
実施例1:低ALA 油の官能評価
節Iに記載の方法を用いて加工した油を、評価の最終製品としてトルティアチップを用いるフライアプリケーションにおいて評価した。市場での人気、ポテトチップに対する試験実施の容易性、およびその高油吸収度に基づき、トルティアチップが選ばれた。油は、3種の市販のフライ油の選択肢(ひとつがコーン、2つがダイズ)と比較した。トルティアチップおよび油を、24時間のフライの間、頻繁に収集した。分析および官能試験をそのサンプルに対して行った。棚寿命エージング (shelf life age)を受けていない油およびトルティアチップについての官能評価の結果を以下にまとめる。

官能性結果
官能性パネリストたちは、サンプル間の際を検知することができた。
フライ油順は、フライ時間とともに変化したが、試験された全ての油につき、許容範囲に維持された。
トルティアチップ属性は、容易に感知できるほど、フライ時間によって変化しなかった。
トルティアチップ属性は、全ての油にわたって、重要な属性のほとんどについて、許容範囲であった。
差異がある場合、低ALA 油が、試験に含まれる市販のダイズよりも良かった。
【0104】
結果の詳細な説明
パート1.原料
抗酸化剤が存在するかしないかだけが異なる、2種の低ALA油サンプルを試験した。ADM由来の3つの異なる市販フライ油を実験に選んだ。トルティアチップフライアプリケーションにおいて大量に用いられていることから、工業規格コーン油が選ばれた。頻繁に交換される軽いフライアプリケーションに適しているといわれるダイズ油が、実験選択肢との直接比較のため、選ばれた。3番目の市販油は、長いフライ寿命を意図した高い分解抵抗の部分硬化ダイズ油である。このレポートの全体を通して用いられるコードシステムは、PHS = 部分硬化ダイズ、LLSY = 抗酸化剤入り低ALAダイズおよび LLSN = 抗酸化剤なし低ALA ダイズである。
【0105】
この実験のためのトルティアチップは、アステカ・フード・インク (Azteca Foods、Inc.)から提供された6インチホワイトコーントルティアから手でカットした。トルティアの厚みは、0.17〜1.24mmであった。製品を、テンプレートを用いて、三角形にカットした。5枚のチップの合計重量が所望するフライ負荷となるようなサイズに設定した。トルティアは、チップにカットしてから1週間未満のエージである。実験の時まで、チップを0゜Fに保持した。凍結チップを貯蔵庫から取り出し、使用前2〜18時間室温にて解凍した。
【0106】
この実験に、プレストブランドのフライダディ (Presto brand Fry Daddy)フライヤー(モデル05420)を用いた。各フライヤーに、J-Kemの外部温度コントローラを取り付けた。実験期間が異なる各油に別々のフライヤーを割り当てた。
【0107】
サンプルを包むためのトルティアチップ工業規格フィルムは、プリントパック・インク (Printpack Inc.)から入手した。油サンプルを分析試験に送るために、HDPE ボトルを用いた。油サンプルを官能等級試験用に収集するために、ガラス製バイアルを用いた。
【0108】
パート2.プロトコル
実験の開始時に、965gの油をフライヤーに入れた。この量は内部に印されたフィルラインに届くのに必要な量である。各日、フライを開始する前に30分間、フライヤーを予備加熱した。フライヤーロード比(チップ重量対油重量)は、市場でのフライ操作データに基づいた。フライ条件は、180℃にて1分間であった。フライの第1日目には15分毎に、それ以降の日は1時間毎に、コントローラの温度の読みを記録した。
【0109】
1分間の各フライサイクルの終わりに、チップサンプルを取り出した。バッチプロセスを用いている間、可能な限り連続フライ条件を模倣する目的で、チップ取り出しから10秒後に別の負荷量をフライに入れた。チップを取り出し、選択した収集時間帯を除き、廃棄した。一時間毎にフライヤーに油を添加して、最初のフィルラインのレベルに戻した。
【0110】
24時間のフライ期間中、時刻ゼロおよび3時間毎に、チップおよび油の双方を収集した。3時間のフライ時間の各々の最後の5分間にトルティアチップサンプルを収集した。サンプルを油から取り出し、ついで、単層で、ベーカリー冷却ラックに入れ、過剰な油が製品から流れ落ちるようにした。サンプルをフィルムパッケージに入れ、ついで、官能評価の時まで凍結貯蔵子に入れた。3時間のフライ後、油を冷却し、ペーパーコーヒーフィルターでろ過して、チップの断片を除去した。ろ過後、分析および官能試験のため、油のサンプルを収集した。ろ過した油は、フライヤーに戻した。新鮮な油で、油レベルをフィルラインまで戻した。プロセスが完了し、フライヤーの温度が戻ると、実験を再開した。4日間にわたり、一日全部で6時間、チップをフライした。実験で消費した油の全量は、一時間毎の添加のときではなく、累積ベースで追跡した。 ろ過で失われた量は個別には追跡しなかったが、全ての変化は一定と仮定し、全量の一部として含めた。
【0111】
ひとつの油サンプルが、収集期間に汚染されたことを特記する。24時間サンプルの収集前に、新鮮な油をフライヤーに入れた。その影響は、その油の分析および官能解析に限定するであろう。
【0112】
油サンプルを、分析実験に付した。油の小バイアルを官能等級試験のために保持した。官能試験もトルティアチップの評価に用いた。
【0113】
5人または6人のパネリストによって、製品を評価した。評価に含める属性の選択、適当な用語および手法は官能パネルによって開発された。60点の直線スケールを選択し、全ての属性につき使用した。試験の実施前に、油およびチップについて別個の訓練セッションを実行した。ラベルした参照製品を、訓練セッションの部分として提供し、試験自体に含めた。
【0114】
試験からの官能データは、ANOVAを用い、ついで、ダンカン法を用いた対比較テストによって解析した。データは、解析のために、パネリストにブロックされなかった。所定の収集時間内のサンプルをひとつひとつ比較して、製品間に統計的有意差があるかどうかを決定した。
【0115】
各変数につき、官能属性値を収集時間毎にまとめた。ついで、各官能属性につき、それらの値をフライ時間の関数でプロットして、官能属性が変化しているかどうかを決定した。それらの値につき、フライ時間の関数では、統計的解析は実行しなかった。
【0116】
パート3.結果の考察
油の官能解析
総合油臭気強度および異臭強度を油サンプルについて測定した。総合油臭気強度は、全ての収集期間にて全ての油について、許容範囲であった。どの所定のサンプリング時間(フライ油エージ)内でも、油のタイプ間の差異は小さく、統計的に有意ではなかった。油臭気の強度は、時刻ゼロと6時間後の間で上昇し、最大の変化が時刻ゼロと3時間後の間で発生した。部分硬化ダイズについて9から12時間のフライ間であった以外、全ての油について6から9時間のフライ間に、臭気はプラトーに達した。
【0117】
ひとつの例外を除き、全ての時刻にて全ての油について、異臭強度レベルは許容範囲内であった。部分硬化ダイズは、フライの12時間にてわずかに許容範囲を超えた。油強度とともに、時間内の油の差異は小さく、統計的に有意ではなかった。ひとつの例外があり、それは、12時間のサンプリング時間にて、部分硬化ダイズ油が、抗酸化剤なしの低ALA ダイズよりも高い異臭強度を有していたことである。異臭強度は、総合油臭気強度と全く同様に、上昇し、プラトーに達した。
【0118】
トルティアチップの官能解析
トルティアチップについて10種の異なる属性を測定した。時刻ゼロは、フライ時間の関数で発生した変化についてのみ参照点として測定した。市場での実施では、時刻ゼロは決して存在しないであろう;それゆえ、記載がないかぎり、官能結果の考察は時刻ゼロを除外する。サンプリング時間内もサンプリング時間間もパネリストが差異を見いだせなかったので、サクサク感は解析から外された。したがって、3〜24時間のフライ時間にわたって測定された全部で9つの属性が残った。
【0119】
9つの属性のうち6つが、全ての時間にて全ての油についてそれぞれの許容範囲であった。それらの属性は、色、色均一性、油風味強度、口内の油膜、異臭強度および総合許容度であった。それらの属性のうち3つについて、選択された油は1以上の時間にて許容範囲外であった。ほとんどの油および製品の多くで許容範囲外の属性は、油強度であった。選択されたもののなかでも、コーン風味強度が低すぎた。
【0120】
【表1】

【0121】
属性がそれぞれの許容範囲の内外にかかわらず、統計的有意差が存在した。有意差が存在する場合、普通、低ALA 油がダイズおよび部分硬化ダイズ油よりもよかった。低ALA 油の特性は、コーン油に近かった。
【0122】
60点の直線スケールを用いた場合、差異がいかに意味のあることかを示すために、データの屈曲点を用いた。6〜10点差は、明らかであるが、大きくはない。その値は、その製品の評価につき訓練されたパネルおよびその製造ラインに習熟した者によって検出することができる大きさである。一般に、10点を超える差は消費者が気づくのに充分なほど大きい。下の表は、10点以上であり、かつ、90または95%信頼水準にて統計的有意であった油間の差異をまとめる。この概要は、それぞれの許容限界内にある全てのサンプルについて比較されることを念頭において、低ALA 油が市販の油と比較していかに振る舞うかを例示するものである。
【0123】
【表2】

【0124】
トルティアチップ属性の各々についての官能値をフライ時間の関数でプロットした。フライ油を試験したときに気づいたプラトーが続く強度の変化パターンはトルティアチップでは再現されなかった。ほとんどの属性値はフライ時間の関数で変化しなかった。パネリストは、その油における変化を検出できたが、その油で揚げられたトルティアチップにおいて、変化は証拠付けられなかった。
【0125】
油の特定の官能属性対油のフライ時間エージのグラフを図1〜3に描写する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、2.0未満のアニシジン値を有し、かつ、非海藻油から誘導される、非硬化植物性油組成物。
【請求項2】
アーモンド、アボカド、ババシュ、ボラジ、ブラックカラント種子、カノーラ、トウゴマ、ココナッツ、コーン、綿実、エキウム、イブニングプリムローズ、亜麻種子、グズベリー、ブドウ種子、グラウンドナッツ、ヘーゼルナッツ、亜麻仁、マスタード、オリーブ、パーム、パーム核、ピーナッツ、ペリーラ、松の実、ケシの実、カボチャの種、ナタネ、レッドカラント、米ぬか、サフラワー、ゴマの実、ダイズ、ヒマワリ、茶、クルミ、または小麦胚芽の油から誘導される、請求項1に記載の油組成物。
【請求項3】
カノーラ、コーン、綿実、パーム、パーム核、ピーナッツ、ナタネ、サフラワー、ダイズまたはヒマワリの油から誘導される、請求項1から2いずれかに記載の油組成物。
【請求項4】
海洋性油以外の油から誘導される、請求項1に記載の油組成物。
【請求項5】
リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、2.0未満のアニシジン値を有する、ダイズ油組成物。
【請求項6】
リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、安定化剤が添加されていないとき、0.3meq/kg未満のパーオキシド値を有する、ダイズ油組成物。
【請求項7】
リノール酸またはその誘導体、および組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含み、かつ、0meq/kg未満のパーオキシド値を有する、粗製ダイズ油組成物。
【請求項8】
リノール酸またはその誘導体、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、1重量%未満のトランス−脂肪酸、および約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含む、ダイズ油組成物。
【請求項9】
組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、56.0重量%未満のリノール酸またはその誘導体、および約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体を含む、ダイズ油組成物。
【請求項10】
リノール酸またはその誘導体、組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約80重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体、および約3重量%未満のα-リノレン酸またはその誘導体、および少なくとも800ppmのトコフェロールを含む、ダイズ油組成物。
【請求項11】
少なくとも850ppm以上のトコフェロールを含む、請求項1から10いずれかに記載の油組成物。
【請求項12】
約80重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体を含む、請求項1から11いずれかに記載の油組成物。
【請求項13】
アニシジン値が2.0を超えない、請求項1から12いずれかに記載の油組成物。
【請求項14】
約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体および、前記油組成物に含まれるリノール酸およびα-リノレン酸の合計と等しくなるように、リノール酸含有量が減じられていることを除き、同一の組成を含む参照油組成物の値と比較して、少なくとも25%長いフライ寿命を有する、請求項1から13いずれかに記載の油組成物。
【請求項15】
組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約55から約85重量%のオレイン酸またはその誘導体、約2から約35重量%のリノール酸またはその誘導体、および約8重量%を超えないα-リノレン酸または誘導体を含む、ダイズ油組成物。
【請求項16】
組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約25から約85重量%のオレイン酸またはその誘導体、約2から約65重量%のリノール酸またはその誘導体、約8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体、および約10重量%を超えない飽和脂肪酸またはその誘導体を含む、ダイズ油組成物。
【請求項17】
約10重量%を超えない飽和脂肪酸またはその誘導体を含む、請求項1から16いずれかに記載の油組成物。
【請求項18】
組成物中の脂肪酸またはそれらの誘導体の全重量に対して、約20から約30重量%のステアリン酸またはその誘導体、約40重量%を超えないリノール酸またはその誘導体、約30重量%を超えないオレイン酸またはその誘導体、約8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体、および約10重量%を超えないパルミチン酸またはその誘導体を含む、ダイズ油組成物。
【請求項19】
約10重量%を超えない飽和脂肪酸またはその誘導体を含む、請求項1から18いずれかに記載の油組成物。
【請求項20】
約8重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体を含む、請求項15から19いずれかに記載の油組成物。
【請求項21】
少なくとも約450ppm以上のトコフェロールを含む、請求項1から9および12から20いずれかに記載の油組成物。
【請求項22】
アラビドプシス、カノーラ、ニンジン、ココナッツ、コーン、綿、亜麻、亜麻仁、トウモロコシ、パーム核、ピーナッツ、ジャガイモ、ナタネ、サフラワー、ダイズ、ヒマワリ、タバコ、およびそれらの混合物よりなる群から選択される遺伝子組換え種子から誘導される、請求項いずれかに記載の油組成物。
【請求項23】
海洋性油以外の油から誘導される、請求項1から21いずれかに記載の油組成物。
【請求項24】
少なくとも1月間、冷蔵下で貯蔵安定である、請求項1から23いずれかに記載の油組成物。
【請求項25】
少なくとも2月間以上、冷蔵下で貯蔵安定である、請求項1から23いずれかに記載の油組成物。
【請求項26】
少なくとも1月間、室温で貯蔵安定である、請求項1から23いずれかに記載の油組成物。
【請求項27】
少なくとも2月間以上、室温下で貯蔵安定である、請求項1から23いずれかに記載の油組成物。
【請求項28】
少なくとも1月間、5から約45℃の温度範囲にて貯蔵安定である、請求項1から23いずれかに記載の油組成物。
【請求項29】
少なくとも2月間以上、5から約45℃の温度範囲にて貯蔵安定である、請求項1から23いずれかに記載の油組成物。
【請求項30】
ブラックカラント油、ボラジ油、エキウム油、イブニングプリムローズ油、グズベリー油、麻油、またはレッドカラント油以外の植物性油から誘導される、請求項1から29いずれかに記載の油組成物。
【請求項31】
非ブレンド油である、請求項1から30いずれかに記載の油組成物。
【請求項32】
部分硬化および/またはエステル交換されている、請求項5から31いずれかに記載の油組成物。
【請求項33】
アニシジン値が約3.0を超えない、請求項1から32いずれかに記載の油組成物。
【請求項34】
パーオキシド値が1.0meq/kgを超えない、請求項1から5または8から33いずれかに記載の油組成物。
【請求項35】
約2.9重量%を超えないα-リノレン酸またはその誘導体を含む、請求項1から34いずれかに記載の油組成物。
【請求項36】
約2.2から約2.8重量%のα-リノレン酸またはその誘導体を含む、請求項1から35いずれかに記載の油組成物。
【請求項37】
55重量%を超えないリノール酸またはその誘導体を含む、請求項1から36いずれかに記載の油組成物。
【請求項38】
1.0重量%未満のトランス−脂肪酸を含む、請求項1から37いずれかに記載の油組成物。
【請求項39】
約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体および、前記油組成物に含まれるリノール酸およびα-リノレン酸の合計と等しくなるように、リノール酸含有量が減じられていることを除き、同一の組成を含む参照油組成物の値と比較して、非常に良好な風味品質を有し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される請求項1から38いずれかに記載の油組成物。
【請求項40】
約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体および、前記油組成物に含まれるリノール酸およびα-リノレン酸の合計と等しくなるように、リノール酸含有量が減じられていることを除き、同一の組成を含む参照油組成物の値と比較して、著しく低下した総合室内臭気強度を有し、ここに、総合室内臭気強度における有意差は標準化官能評価で得られた1.0を超える差異によって示される、請求項1から39いずれかに記載の油組成物。
【請求項41】
油がアラビドプシス、カノーラ、ニンジン、ココナッツ、コーン、綿 (cotton)、亜麻、亜麻仁、トウモロコシ、パーム核、ピーナッツ、ジャガイモ、ナタネ、サフラワー、ダイズ、ヒマワリ、タバコ、またはそれらの混合物に由来する、請求項1から4、11から14、17、または21から40いずれかに記載の油組成物。
【請求項42】
油が菌性油である、請求項1から4、11から14、17、または21から40いずれかに記載の油組成物。
【請求項43】
菌性油が、サッカロミセス属、カンジダ属、カニングハメラ属、リポミセス・スターキー、ヤロウィア・リポリティカ、クルイベロミセス属、ハンセヌラ属、アスペルギラス属、ペニシリウム属、ニューロスポラ属、サプロレグニア属、トリコデルマ属、タムニジウム・エレガンス、ピキア属、ピチウム属、スラウストキトリウム・アウレウム、またはモルチエレラ属に由来する、請求項42に記載の油組成物。
【請求項44】
菌性油が、サッカロミセス・セレビシエまたはサッカロミセス・カールスベルゲンシスに由来する、請求項43に記載の油組成物。
【請求項45】
菌性油が、カニングハメラ・エレガンス、カニングハメラ・ブラケスリーグナ、またはカニングハメラ・エキヌラートに由来する、請求項42に記載の油組成物。
【請求項46】
菌性油が、ピチウム・ウルチマム、ピチウム・デバリアナム、ピチウム・イレグラレ、またはピチウム・インシジオサムに由来する、請求項42に記載の油組成物。
【請求項47】
菌性油が、モルチエレラ・エロンガタ、モルチエレラ・エキシグア、モルチエレラ・ヒグロフィラ、モルチエレラ・ラマニアナ、モルチエレラ・ラマニアナ・バル・アングリスポラ、モルチエレラ・ラマニアナ・バル・ナナ、モルチエレラ・アルピナ、モルチエレラ・イサベリナ、またはモルチエレラ・ビナセアに由来する、請求項42に記載の油組成物。
【請求項48】
油が微生物に由来する、請求項1から4、11から14、17、または21から40いずれかに記載の油組成物。
【請求項49】
微生物がバクテリアまたはシアノバクテリアである、請求項48に記載の油組成物。
【請求項50】
微生物性油が、エシェリキア・コリ、ラクトバシラス、またはバシラス・サブチリスに由来する、請求項48に記載の油組成物。
【請求項51】
油が海藻に由来する、請求項1から4、11から14、17、または21から40いずれかに記載の油組成物。
【請求項52】
海藻油が、フェオダクチラム・トリコルナツ、クリプテコジニウム・コニイ、パブロバ属、イソクリシス・ガルバナ、またはスラウストキトリウム属に由来する、請求項51に記載の油組成物。
【請求項53】
植物性油または海洋性油とブレンドされる、請求項1から30、および32から52いずれかに記載の油組成物。
【請求項54】
請求項1から53いずれかに記載の油を含む、食用組成物。
【請求項55】
前記組成物が、スプレードライまたはフリーズドライの食品片、押出し物、肉製品、疑似肉、シリアル製品、スナック食品、焼き物、練り物、健康食品、揚げ物、乳製品、疑似乳製品、ペットフード、飼料または養殖餌を含む食品または疑似食品を含む、請求項54に記載の食用組成物。
【請求項56】
疑似乳製品が疑似チーズまたは疑似ミルクを含む、請求項54に記載の食用組成物。
【請求項57】
請求項1から53いずれかに記載の油を含む飲料。
【請求項58】
成人用栄養素調製物、幼児用調製物、豆乳、ヨーグルトドリンク、ジュース、乳飲料、または復元可能乾燥粉末である、請求項57に記載の飲料。
【請求項59】
請求項1から53いずれかに記載の油を含む、栄養サプリメント。
【請求項60】
前記食品または疑似食品が、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体を含むダイズ油で揚げられた同一の食品または疑似食品の値と比較して非常に良好な風味品質を有し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される、請求項54に記載の食用組成物。
【請求項61】
前記油が、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体を含むダイズ油の値と比較して著しく低下した総合室内臭気強度を有し、ここに、総合室内臭気強度における有意差は標準化官能評価で得られた1.0を超える差異によって示される、請求項54または59に記載の食用組成物。
【請求項62】
請求項1から53いずれかに記載の油を含む調理油。
【請求項63】
マヨネーズ、サラダドレッシング、豆乳、フィルドミルク、ヨーグルト、加工肉、または冷凍練り物である、請求項54、58または60に記載の食用組成物。
【請求項64】
単一使用用の請求項61に記載の調理油。
【請求項65】
請求項1から53いずれかに記載の油の中で食品または疑似食品を揚げることを特徴とする、食用組成物の製造方法。
【請求項66】
前記食品または疑似食品が、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体および、前記油組成物に含まれるリノール酸およびα-リノレン酸の合計と等しくなるように、リノール酸含有量が減じられていることを除き、同一の組成を含む参照油組成物で揚げられた同一の食品または疑似食品の値と比較して非常に良好な風味品質を有し、ここに、風味品質は標準化官能評価によって決定される、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記油が、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体および、前記油組成物に含まれるリノール酸およびα-リノレン酸の合計と等しくなるように、リノール酸含有量が減じられていることを除き、同一の組成を含む参照油組成物の値と比較して著しく低下した総合室内臭気強度を有し、ここに、総合室内臭気強度における有意差は標準化官能評価で得られた1.0を超える差異によって示される、請求項65または66に記載の方法。
【請求項68】
前記油が、約8〜10重量%のα-リノレン酸またはその誘導体および、前記油組成物に含まれるリノール酸およびα-リノレン酸の合計と等しくなるように、リノール酸含有量が減じられていることを除き、同一の組成を含む参照油組成物の値と比較して少なくとも25%長いフライ寿命を有する、請求項65から67いずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−81473(P2013−81473A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−287829(P2012−287829)
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2007−540174(P2007−540174)の分割
【原出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(501231613)モンサント テクノロジー エルエルシー (71)
【Fターム(参考)】